明 細 書 曲 率 半 径 測 定 方 法 及 び測 定 器 技 術 分 野
本 発 明 は曲 率 半 径 測 定 方 法 及 び測 定 器 に関 し、 曲 【ザ加 ェ 材 等 の所 定 の曲 率 で湾 曲 された被 測 定 対 象 物 の外 径 及 び 又 は内 径 を測 定 する曲 率 半 径 測 定 方 法 及 び装 置 に関 する。 背 景技 術
部 品 搬 送 機 器 、 建 築 、 造 船 、 航 空 機 製 造 等 の各 種 の分 野 において、 鋼 板 やその他 の金 属 板 、 アングル材 ゃパイプ材 、 H型 鋼 等 の各 種 材 料 が所 望 の曲 率 に曲 げ加 工 されて使用 されてお り、 このような曲 げ加 工 がされた加 工 材 は、 所 望 の曲 率 【こ湾 曲 されているか否 かが検 査 される。
このような検 査 方 法 としては、 測 定 面 の任 意 の二 点 以 上 の接 触 位 置 と、 この接 触 位 置 の中 心 における測 定 面 までの 長 さを 測 定 し、 接 触 位 置 における座 標 と測 定 面 迄 の長 さとの関 係 か ら、 測 定 面 の曲 率 半 径 を測 定 することが行われている。
このような測 定 方 法 により測 定 面 の曲 率 半 径 を測 定 する装 置 の一 例 として、 図 1 3に示 すように一 対 の脚 部 7 2 , 7 3 を備 え た略 コ字 状 に形 成 されたフレーム 7 0の前 記 脚 部 7 2 , 7 3の先 端を測 定 面 に接触 させると共 に、 このフレームの本 体部 分 7 1 の 中 央 に設 けられた長 さセンサ 7 5により、 測 定 面 迄 の長 さを測 定 することにより測 定 面 の曲 率を測 定 可 能 とした曲 げ加 工 材 の半 径 測 定 装 置 がある(特 開 2 0 0 0— 1 2 1 3 4 5参 照 )。
また、 レンズ等 の光 学部 品 の曲 率 半 径 を測 定 する装 置 として、 図 1 4に示 すように 3点 (図 中 には 2点 のみを表 示 )における点 接 触 にて測 定 外 領 域 をホルダ 91 で支 え、 測 定 領 域 の頂 点 の位 置 を変 位 センサ 95により測 定 し、 この測 定 値 と前 記 ホルダ 91 に おける点 接 触 位 置 の座標 から被 検 面 の曲 率 半 径 を測 定 可 能 とした曲 率 半 径 測 定 システムがある(特 開 2000— 227322参
/ B,S》、 ) / n o
この発 明 の先 行 技 術 文 献情 報 としては次 のものがある。
特 許 文 献 1 特 開 2000— 1 21 345号 公 報 (第 1 — 7頁 、 図 1 )
特 許 文 献 2 特 開 2000— 227322号 公 報 (第 1 一 6頁 、 図 1 ) 発 明 の開 示
発 明 が解 決 しょうとする課 題
以 上 のように構 成 された従 来 の測 定 装 置 のうち、 特 許 文 献 1 に示 す半 径 測 定 装 置 にあっては、 測 定 面 と接触 される脚 部 72 , 73、 長 さセンサ 75が取 り付 けられた本 体 部 分 71 から成 る前 述 のフレーム 70は、 各 部 の位 置 が固 定 された形 状 を有 するもので あるために、 この測 定 装 置 により測 定 可 能 な測 定 面 の曲 率 はフ レーム 70のサイズにより制 約 される。
従 って、 測 定 面 の曲 率 半 径 が大 きく、 脚 部 72 , 73の先 端 間 の長 さがこの曲 率 半 径 よりも小 さくなると、 長 さセンサ 75により測 定 する測 定 面 迄 の長 さが減 少 して測 定 値 に誤 差 が生 じ易 くな リ、 また、 測 定 面 の曲 率 半 径 が脚 部 先 端 間 長 さ以 下 である場 合 には測 定 が不 能 となる。
— 方 、 前 掲 の特 開 2000— 227322として示 した曲 率 半 径 測 定 装 置 にあっては、 測 定 面 との検 知 点 である球 94の位 置 を、 各 球 94が同 一 円 周 上 となるように可 変 に構 成 しているため、 検 査 対 象 物 のサイズ変 更 に対 してもこの球 92の位 置 を変 更 する ことにより測 定 することができるものとなっている。
しかし、 前 述 のように、 この曲 率 半 径 測 定 装 置 による曲 率 半 径 の測 定 は、 被 検 面 の頂 点 高 さが被 検 面 の曲 率 半 径 、 ホルダ との検 知 点 を通 る円 の直 径 に応 じて変 わることに伴 い、 被 検 面 の頂 点 の高 さから被検 面 の曲 率 半 径 を求 めるものであるために (特 開 2000— 227322の「0020」欄 ) 、 被 検 面 の曲 率 半 径 の算 出 は、 複 数 の変 数 により求 める必要 がある。
そのため、 このような曲 率 半 径 の算 出 を付 属 の計 算 機 等 によ り行 わせるためには、 検 知 点 の位 置 を変 更 する度 にその座 標 を 入 力 する必 要 がある。
また、 正 確 な測 定 を行 うためには、 測 定 面 と接 触 する前 述 の 脚 部 72 , 73先 端 を、 点 として測 定 対 象 面 に接触 させる必要 が あり、 そのために脚 部 72 , 73の先 端 が銳 利 な形 状 となるが、 こ のように鋭 利 な先 端 形 状 を有 する脚 部 72, 73の先 端 を測 定 面 に接 触 させると、 測 定 面 が傷 付 くおそれがある。
また、 測 定 面 との接 触 を繰 り返 すうちに脚 部 72, 73の先 端 が 摩 耗 等 すると、 測 定 面 と脚 部 先 端 との点 接 触 が行 われず、 誤 差 が生 じて測 定 を正 確 に行 うことができないという欠 点 を有 して いる。
また、 特 開 2000— 227322に記 載 の装 置 にあっては、 測 定 面 とホルダ 91 との接 触 を、 ホルダ 91 :こ設 けた球 92により行 うこ とにより、 前 掲 の特 許 文 献 1 に記 載 の測 定 装 置 のように鋭 利 に
形 成 された先 端 部 を測 定 面 と接 触 させる場 合 のように、 測 定 面 を傷 付 けることが防 止 し得 るものと予 想 されるが、 図 1 5に示 すように被 検 面 の曲 率 半 径 が変 化 すると、 球 92の表 面 に対 す る測 定 面 の接触 位 置 、 すなわち検 知 点 の座 標 にずれが生 じる。 また、 被 検 面 の曲 率 が同 一 であっても、 検 知 点 である球 92の 位 置を変 更 する場 合 には、 同 様 に検 知 点 の座標 がずれる。 そし て、 このような座 標 のずれは、 測 定 結 果 の誤 差 要 因 となる。
特 開 2000— 227322に記 載 の装 置 にあっては、 高 精 度 な 曲 率 半 径 の測 定 を行 うためには、 ホルダでの被 検 面 の検 知 点 の変 化 等 の誤 差 要 因 を考 慮 した十 分 な対 策 を行 うか、 補 正 を 行 う必 要 があるとしており、 特 開 2000— 227322に記 載 の発 明 にあっては、 このような誤 差 要 因 を除 くために、 予 め曲 率 半 径 を高 精 度 に測 定 してあるマスター(原 器 )を利 用 し、 マスタ一と検 査 面 との頂 点 の高 さの差 から被 検 面 の曲 率 半 径 を計 算 する比 較 測 定 を行 うものとしている(特 開 2000— 227322の「0020」 欄 ) 。 その結 果 、 被 検 面 の測 定 に多 大 な労 力 の負 担 を強 いら れるものとなっている。 課 題 を解 決 するための手 段
本 発 明 は、 上 記 従 来 技 術 における欠 点 を解 消 するためにな されたものであり、 比 較 的 簡 単 な構 成 であリながら各 種 サイズ、 各 種 曲 率 の測 定 対 象 物 に対 して容 易 に適 用 することができる と共 に、 測 定 対 象 物 のサイズや曲 率 半 径 の変 更 、 測 定 面 に対 する検 知 点 の座 標 の変 更 等 によっても、 補 正 値 等 の入 力 を行 うことなく単 一 の測 定 値 (後 述 する摺 動 体 の移 動 長 さ)のみに 基 づいて測 定 面 の曲 率 半 径 を測 定 することができ、 しかも、 短
時 間 で簡 単 に測 定 面 の曲 率 半 径 を測 定 することのできる曲 率 半 径 測 定 方 法 及 び測 定 器を提 供 することを目 的 とする。
また、 本 発 明 の別 の目 的 は、 測 定 面 の曲 率 半 径 の変 化 等 に より、 測 定 面 との検 知 点 が変 化 した場 合 であっても、 これに伴 う 補 正 値 等 の入 力 を不 要 とした曲 率 半 径 測 定 方 法 及 び測 定 器 を提 供 することを目 的 とする。 本 発 明
上 記 目 的 を達 成 するために、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 方 法 は、
測 定 面 Wの接 線 に直 角 な対 称 軸 B 0と、 該 対 称 軸 B Oの一 端 に位 置 し、 測 定 面 Wと接 触 し、 前 記 対 称 軸 上 で移 動 する中 央 検 知 点 Bと、 該 中 央 検 知 点 を対 称 中 心 として等 半 径 の円 周 軌 道 上 において二 の移 動 検 知 点 C , Aを移 動 させると共 に、 前 記 中 央 検 知 点 B及 び前 記 両 移 動 検 知 点 C , Aの相 対 的 な 移 動 に対 応 して変 位 する前 記 対 称 軸 B 0及 び前 記 中 央 検 知 点 Bと少 なくとも前 記 一 方 の移 動 検 知 点 (B C又 は B A )の角 度 0 から測 定 面 の曲 率 半 径 Rを得 ることを特 徴 とする(請 求 項 1 に対 応 )。
さらに、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 方 法 は、
測 定 面 Wの接 線 に直 角 な対 称 軸 B 0と、 該 対 称 軸 B 0の一 端 に位 置 し、 測 定 面 Wと接 触 し、 前 記 対 称 軸 上 で移 動 する中 央 検 知 点 Bと、 該 中 央 検 知 点 を対 称 中 心 として等 半 径 の円 周 軌 道 上 において二 の移 動 検 知 点 C , Aを移 動 させると共 に、 前 記 中 央 検 知 点 B及 び前 記 両 移 動 検 知 点 C, Aの相 対 的 な 移 動 に対 応 して前 記 対 称 軸 上 で変 位 する変 位 点 の変 位 位 置
Dと前 記 中 央 検 知 点 B間 (辺 BD)の長 さ Y、 共 に同 一 長 さ Lの 前 記 両 移 動 検 知 点 C,Aと前 記 中 央 検 知 点 B間 (辺 BC,BA) 及 び共 に同 一 長 さ Mの前 記 両 移 動 検 知 点 C,Aと前 記 変 位 位 置 D間 (辺 C D, AD )から、 前 記 角 度 0 を得 て測 定 面 の曲 率 半 径 Rを得 ることを特 徴 とする(請 求 項 2に対 応 )。
また、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 方 法 は、 測 定 面 Wの接 線 に 直 角 な対 称 軸 B 0と、 該 対 称 軸 B Oの一 端 に位 置 し、 測 定 面 W と接 触 し、 前 記 対 称 軸 (BO)上 で移 動 する中 央 検 知 点 Bと、 該 中 央 検 知 点 Bを対 称 中 心 とする二 の移 動 検 知 点 C, Aを同 期 移 動 させると共 に、 前 記 中 央 検 知 点 B及 び前 記 両 移 動 検 知 点 の相 対 的 な同 期 移 動 に対 応 して前 記 対 称 軸 B 0上 で変 位 する変 位 点 の変 位 位 置 Dから測 定 面 の曲 率 半 径 Rを得 ること を特 徴 とする(請 求 項 3に対 応 )。
また、 本 発 明 の内 径 及 び外 径 の曲 率 測 定 方 法 は、 角 度 測 定 により
次 式 から成 る(図 2参 照 )
ZEBO= 0 (=ZABCZ2)から求 められる。 すなわち、 三 角 形 ΔΑΒΟは、 辺 AO = BOで二 等 辺 三 角 形 である。 辺 ABを 2等 分 し、 直 交 する辺 EOを描 くと直 角 三 角 形 厶 EBOとなる。
辺 E B ( = L ' )は、 既 知 ( L 2 )で、
従 って、 辺 BO( = X)は
X = L'/cos Θ
求 める半 径 ( = R)は、 次 式
式 1
X二; L'Zcos Θ
.'. R = X ± d 2
但 し、 辺 ABの長さ. =辺 B Cの長さ、
d:接触子 21 , 22 , 23の直径 (同 一 値) 0: Rの中 心 式 : R = X ± dZ2 において
土は、 内 径 測 定 は +、 外 径 測 定 は、 一(同 一 式 において、 以 下 、 同 じ)
(請 求 項 4に対 応 )
さらに、 本発 明 の内 径 及 び外 径 の曲 率測 定 方 法 は、 角 度 0 を長さ測 定 により得ることができる。
すなわち、 L:接 触 子 連 結 杆 ( 3 1 — 3 2 )の長 さが等 しいとき (辺 ABの長 さ =辺 B Cの長さ)、
三 角 形 ΔΑΒΟは、 辺 AO = BOで二 等 辺三 角 形である。
辺 ABを 2等 分 し、 直 交 する辺 E Oを描 くと直 角 三 角 形 △ E B 0となる。
辺 E B ( = L,)は、既 知 (LZ 2 )で、 角 Z EB O= 0
従 って、 辺 BO ( = X)は、
公 理
M2 = Y2 + L2- 2 YLcos Θ から、
すなわち、
式 2
X = L' cos Θ
co s Θ = (Y2 + L2-M2Z 2YL)
X = L, (Y2 + L2-M2ノ 2YL)
X= (YLソ Y2 + L2-M2)
.'· R = X ± dZ2
但 し、 M : 辺 ADの長 さ =辺 CDの長 さ
D:変位 点 対称軸 BO上 で変位 (M =辺 BDの長さ) d :接 触 子 21 , 22 , 23の直 径 (同 一 値 ) (図 6 (B)参
"昭、、 ) /
(請 求 項 5に対応 ) 本 発 明 の具体 的 態様
本 発 明 は、 以 上 の構成 及 び他 の以 下 に述 べる具 体 的 態 様を有 する。
また、 上 記 測 定 方 法 は、 L = Mのとき、 すなわち _L:接触 子 連 結 杆 ( 31 — 32 )間 及 び摺 動 体 連 結 杆 ( 41 — 42 )の長 さ(辺 ABの長さ =辺 BCの長さ) = (M =辺 ADの長 さ =辺 CDの長 さ)が 全 て同 一 のとき、
Y:辺 BDの長さ、 D :各 接触 子 (21 , 22 , 23 )の直 径 ;同 一 値
:辺 AO, BO, COの長さ, 0:Rの中 心
Θ : Z EBO= Z ABC/2 E:L/2
とすると、
X二 LxLZY
R = X + d/2
すなわち上 記 式 2で、
式 3
cos Θ二(Y2 + L2'M2 2YL) は、
L = M で
cos 0 =Y/2L
X = L, cos 0 =(LZ2) (YZ2L)= L2/Y
= LxL/Y
で得 られる。
R = X± d 2
但 し、 R:求 める曲 率 半 径 、 L :接 触 子 連 結 杆 31 — 32間 及 び摺 動 体 連 結 杆 41 一 42の長 さ(全 て同 一 値 ) ;
Y: 辺 BDの長 さ、 d :接触 子 21 , 22, 23の直 径 (同 一 値 )
X: 辺 AO,BO,COの長 さ, 0:Rの中 心 (図 6 (A)参 照 ) (請 求 項 6に対 応 )
また、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 装 置 1 の特 徴 は、 測 定 面 Wと 接 触 し、 該 測 定 面 Wの接 線 に直 角 な対 称 軸 B 0の一 端 に位 置 し、 前 記 対 称 軸 B O上 で移 動 する中 央 検 知 点 Bと、 該 中 央 検 知 点 を対 称 中 心 として等 半 径 の円 周 軌 道 上 において二 の移 動 検 知 点 C, Aを移 動 自 在 に設 けると共 に、 前 記 中 央 検 知 点 B及 び前 記 両 移 動 検 知 点 C , Aの相 対 的 な移 動 に対 応 して変 位 する前 記 対 称 軸 B O及 び前 記 中 央 検 知 点 Bと少 なくとも前 記 一 方 の移 動 検 知 点 (BC又 は BA)の角 度 S を得 る計 測 手 段 とから成 る測 定 面 の曲 率 半 径 Rを得 る装 置 である(請 求 項 7に 対 応 )。
また、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 装 置 1 は、 測 定 面 Wと接触 し、 該 測 定 面 Wの接 線 に直 角 な対 称 軸 B 0の一 端 に位 置 し、 前 記 対 称 軸 BO上 で移 動 する中 央 接触 子 21 と、 該 中 央 接触 子 21 の両 側 で、 前 記 中 央 接 触 子 21を対 称 中 心 として等 半 径 の円 周 軌 道 上 を移 動 可 能 な二 の移 動 接 触 子 22、 23とを備 え、 且 つ、 前 記 対 称 軸 B 0と少 なくとも一 方 の移 動 接 触 子 22 (、 23 ) との角 度 0 を得 る計 測 手 段 とから成 る測 定 面 の曲 率 半 径 Rを 得 る装 置 である(請 求 項 8に対 応 )。
前 記 中 央 検 知 点 Bは、 前 記 中 央 接触 子 21の軸 心 から成 り、
前 記 二 の移 動 検 知 点 A, Cは、 前 記 円 周 軌 道 上 を移 動 可 能 な 移 動 接触 子 22 , 23の軸 心 から成 ると共 に、 それぞれ同 ― 長 さ のリンク機 構 30 ( 31 — 32 )を介 して前 記 中 央 接 触 子 21 及 び 移 動 接 触 子 22 , 23と連 結 することができる (請 求 項 9に対 応 )。
また、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 装 置 1 は、 測 定 面 Wの接線 に 直 角 な対 称 軸 B 0と、 該 対 称 軸 B 0の一 端 に位 置 し、 測 定 面 W と接 触 し、 前 記 対 称 軸 上 で移 動 する中 央 検 知 点 Bと、 該 中 央 検 知 点 を対 称 中 心 として等 半 径 の円 周 軌 道 上 において二 の 移 動 検 知 点 C, Aを移 動 自 在 に設 けると共 に、 前 記 中 央 検 知 点 B及 び前 記 両 移 動 検 知 点 C , Aの相 対 的 な移 動 に対 応 して 前 記 対 称 軸 上 で変 位 する変 位 点 の変 位 位 置 Dと前記 中 央 検 知 点 B間 (辺 B D )の長 さ Y、 共 に同 一 長 さ Lの前 記 両 移 動 検 知 点 C , Aと前 記 中 央 検 知 点 B間 (辺 B C , B A )及 び共 に同 一 長 さ Mの 前 記 両 移 動 検 知 点 C , Aと前 記 変 位 位 置 D間 ( 辺 CD,AD)の長 さを得 る計 測 手 段 とから成 り、 前 記 長 さから前 記 対 称 軸 B0と少 なくとも一 方 の移 動 接 触 子 22 (、 23 )との角 度 0 を得 て測 定 面 の曲 率 半 径 Rを得 ることを特 徴 とする(請 求 項 10に対 応 )。
また、 本 発 明 の曲 率 半 径 測 定 装 置 1 は、 測 定 面 の接 線 に直 角 な対 称 軸 BO上 に配 置 されるスケ iル 1 0と、 該 スケールの一 端 に配 置 される中 央 検 知 点 Bを有 する中 央 接触 子 21と、 該 中 央 接 触 子 21 の両 側 で、 前 記 中 央 検 知 点 Bを対 称 中 心 として 等 半 径 の円 周 軌 道 上 を移 動 自 在 に設 けた二 の移 動 接 触 子 2 2、 23とを備 え、 且 つ、 前 記 スケール上 の中 央 接 触 子 21 及 び 前 記 両 移 動 接 触 子 22 , 23との相 対 的 な同 期 移 動 に連 動 し
て前記スケール 10上 を変 位する変位 点 Dと前記 中 央検 知 点 B の長 さを得 る計 測 手 段 とから成 り、 前 記 長 さから前 記 対 称 軸 B0と少なくとも一 方 の移 動 接触子 22 (、 23)との角 度 Θ を得 て 測 定 面 の曲 率 半 径 Rを得 ることを特 徴 とする(請 求 項 1 1 に対 応 )。
前 記 中 央 検 知 点 Bは、 前 記 スケール 1 0の一 端 に取 り付 けら れた中 央 接 触 子 21 の軸 心 から成 り、 前 記 二 の移 動 検 知 点 A, Cは、 前記 円 周 軌道 上 を移動 可能 な移動 接触子 22 , 23の 軸 心 から成 ると共 に、 前 記スケール上 の変 位 点 Dを有する例 え ば計 測ユニットを備 えた摺 動 体 50を、 それぞれリンク機構 30, 4 0 (31 — 32、 41 — 42 )を介 して前 記 中 央 接触 子 21及 び移 動 接触子 22 , 23と連結することができる(請 求 項 1 2に対応 )。
前述 の構 成 において、 前記 リンク機構 30 , 40は、 前 記 スケ ール 1 0— 端 の中 央 接 触 子 21を対 称 中 心 とした対 称 位 置 の 円 周 軌 道 上 で前 記 二 の移 動 接 触 子 22 , 23を移 動 させる接 触子連 結 杆 31 , 32と、 該 接 触 子 連 結 杆 31 , 32の他 端 に、 一 端を連 結され、他 端を前記スケール 10上 を変 位する変位 点 を成 す摺 動 体 50に連 結 された摺 動 体 連 結杆 41 , 42で構 成 すること力 できる(請 求 項 1 3に対応 )。
また、前 述 の構 成 の曲 率半径 測 定 器 1において、 各接触 子 2 1〜 23と測 定 面 Wとの接触部分をいずれも同 一 曲 率の円 弧 状 、 例 えば接 触 子 21 は、 前 記 測 定 面 の接線 に直 角 なスケール 1 0 の一 端 にこれと一 体 に円 弧 状 に形 成 し他 の接触 子 22、 23を 前 記 円 弧 と同 一 径 のローラとし、 あるいは接触 子 21及 び他 の 接触子 22、 23を共 にローラで形 成 し、 前記 スケール 10— 端 及 び前 記 接 触 子 連 結 杆 31 , 32の一 端 にそれぞれ回 転 自 在 に
軸着 することができる(請求 項 1 4に対応 )。
また、 前 記 中 央 接触 子 2 1及 び前 記 移 動 接触 子 2 2, 2 3の 外周 面 の直 径 方 向 断 面 形 状 を直線 状 あるいは、 同 一 曲 率 の 円 弧 状 とすれば、測 定 面 Wの断面 形 状 に対 応 した正確な測 定 ができる(請 求 項 1 5に対 応 )。
また、 前述 の接触子連結 杆 3 1 , 3 2及 び又 は前記摺 動 体 連 結; 4 1 , 4 2は、 それぞれ測 定 面 Wの反 対 方 向 に同 一 曲 率 で 膨出 する円 弧 状 に形 成 しても良 い(請求 項 1 6に対応)。
さらに、 前 記 接触子 連結杆 3 1 , 3 2の前記 中 央 接触子 2 1の 連結 点 Bから前 記 摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 4 2の軸 着 位置 A , C迄 の直 線長さに対 し、
前 記摺 動 体 連結杆 4 1 , 4 2の、 前 記接触子 連結杆 3 1 , 3 2 との軸 着 位 置 A , Cから前 記 摺 動 体 5 0との軸 着 位置 となる変 位 点 D迄 の直 線 長 さを長 く構 成することもできる(請 求 項 1 7に 対応 )。
また、前 記 各 構成 の曲 率半 径 測 定 器 1において、計測 した長 さ(B D )又 は角 度 データ( 0 )に基づいて曲 率 半 径 Rを演算処 理 する手 段 と、 これを表 示する E Lあるいは液 晶 画 面 等を備 えた表 示ユニット 6 2を前 記 中 央 接触 子 2 1上 又 は摺 動 体 5 0上 に計 測ユニット 6 0を設 けても良 い(請 求 項 1 8に対 応 )。 発 明 の効 果
以 上 述 べた本 発 明 の構 成 及 び上 記 した具 体 的 態様 により、 本発 明 は下 記 の効 果を奏する。
すなわち、 本 発 明 は、 測 定 する曲 率 半 径 Rに応 じて測 定 面 W に対 する検 知 点 間 の角 度 又 は前 記 各 検 知 点 間 の相 対 移 動
に伴う、 対 称軸 上 の変 位 点 の移 動 長 さを計 測 するのみで前 記 曲 率 半 径 が測 定 され、 各 種 曲 率 半 径 Rの測 定 対 象 物 に対 し て広 範 に適 用 することができる曲 率半 径 測 定 方 法 及 び測 定 器 を提供することができた。
また、 測 定 対 象 物 の曲 率 半 径 Rは、 対 称 軸 B 0及 び前 記 中 央 検 知 点 Bと少なくとも前 記 一 方 の移 動 検 知 点 (B C又 は B A ) の角 度 Sから、 又 、 測 定 面 Wの接 線 に直 角 な対 称軸 B 0を成す スケール 1 0上 を移 動 した変 位 点 Dを成 す摺 動 体 5 0の移 動 長 さ B Dを計測 するのみで簡単 に求 める::とができ、 各接触 子 2 "! 〜 2 3の位 置座標 等 を測 定 等することなく、前 記 角 度 0又 は前記 摺 動 体 5 0の移動 長 さ B Dのみを測 定 することにより容 易 に測 定 面 Wの曲 率半 径 ; Rを測 定 することかできる曲 率 半 径 測 定 方 法 及 び測 定器を提供 することができた。
さらに、 中 央接触 子 2 1を対 称 中 心 とした同 一 半 径 の円 周 軌 道 上 を、 各移動 接 触 子 2 2 , 2 3がスケール 1◦を測 定 面 の接線 に直 角 な対 称 軸で対 称 に移 動 する構 成 とすると共 に、 各 接 触 子 を例 えばローラ等 の円 形 又 は円 弧 状 と成 し、 これらの接触 子 2 1 〜 2 3の円 弧 の中 心 位 置 、 各 検 知 点 A , B , Cにおいて前 記 接触 子 連結杆 3 1 , 3 2を連結 した構 成 とする場 合 には、 これら の接触子 2 1 ~ 2 3を測 定 面 Wに接触させた際 、 該 接触子 2 1 〜 2 3と測 定 面 Wとの各 接触 点 H, F , Gが常 に測 定 面 Wの円 周 の中 心 0と、 各 接 触 子 の中 心 、 検 知 点 A , B , C間 を結 ぶ直 線 上 に位置するため に、 測 定 面 Wとの検 知 点 における座標 ではな く、 各 接触子 2 1 〜 2 3の中 心 、 検 知 点 A , B , Cの位置 に基づい て測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを求 めることができ、 曲 率半 径 Rの相 違 による検 知 点 の座 標 の変 化 を誤 差 要 因 として考 慮 すること
が不要となる。
また、接触 子連結 杆 3 1 , 3 2の測 定 面 W側 の一 辺 を湾 曲 形 状 とした構 成 にあっては、 測 定 対 象 の外 径 を測 定 する際 に接 触子 連結杆 3 1 , 3 2が測 定 面 Wに接触することを防止すること ができ、 その結 果 測 定 範 囲 とする曲 率 半 径 Rの範 囲 を拡 張 す ることができた。
さらに、 前記 接 触子連結杆 3 1 , 3 2の前 記 中 央 接触子 2 1の 連結 点 Bから前 記摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 4 2の軸 着位 置 A , C迄 の直線長 さに対 し、 前 記 摺 動 体 連結 杆 4 1 , 4 2の、 前 記 接触 子連 結 杆 3 1 , 3 2との軸 着 位 置 A , Cから前 記 摺 動 体 5 0との 軸着位置 D迄 の直 線長 さを長 く構 成 する場 合 には、 中 央 接触 子 2 1 と移 動 接 触 子 2 2, 2 3との相 対 的 な位 置 関 係 を、 前 記 中 央 接触 子 2 1 の中 心 、 検 知 点 Bが、 移 動 接 触 子 2 2 , 2 3の 中 心 、検 知 点 A, Cと、摺 動 体 5 0に対 する摺 動 体連結杆 4 1 , 4 2の軸着 点 Dを結 ぶ三 角 形 A C D内 に位置 する外径 の測 定 位 置 、 及 び三 角 形 A C D外 に位 置 する内 径 の測 定 位 置 のいずれ の位置 にも変 位 させることができ、 内 径 、 外 径 のいずれの測 定 に 対しても使 用 することのできる曲 率半 径 Rの測 定 方法 及 び測 定 器を提供することができた。
さらに、 対 称 軸 B O及 び前 記 中 央 検 知 点 Bと少 なくとも前 記 一 方 の移 動 検 知 点 (B C又 は B A )の角 度 0 又 は摺 動 体 5 0の 基準 位 置 からの移 動 長 さを計 測 する計 測 ユニット 6 0を設 け、 計測 した長 さ(B D )又 は角 度 データ( S )に基 づいて曲 率 半 径 R を演 算処 理 する手 段 と、 これを表 示 する E Lあるいは液 晶 画 面 等を備 えた表 示 ユニット 6 2を前 記 中 央 接触 子 2 1上 又 は摺 動 体 5 0上 に計 測 ユニット 6 0を設 ければ、 R測 定 を自 動 で行 うこと
ができる曲 率半 径測 定 器を提供することができた。 図 面 の簡単な説明
図 1 曲 率半 径測 定 器 の 1実 施形態 を示 し、 (A)は平 面 図 。 ( B )は、 ( A )の中 央 断 面 図 、 ( C )は計 測 ユニットの他 の取 り付 け形態を示 す全体 の平 面 図 。
図 2 ( A )は、 図 1の曲 率 半 径 測 定 器 による測 定 結 果 に基づく 曲 率半径 の算 出 方 法 の一 例 (内 径 測 定 )を説 明 する説 明 図 。 図 2 ( B )は同 じく、外径 測 定 の説 明 図 。
図 3 図 1の実施形態 の斜視 図 。
図 4 曲 率半 径測 定 器 の 1実 施形 態 を示す平 面 図 。
図 5 (A)は図 4の II— II線 断 面 図 、 (B)は、 図 1 0の II— 11線 断面 図 。
図 6 ( A )は図 4の曲 率 半 径測 定 器 による測 定 結 果 に基づく曲 率半 径 の算 出 方 法 の一 例 を説 明 する説 明 図 。 ( B )は、 図 1 0 のごとく、 :接触子 連結 杆 (31 — 32)の長さ(辺 ABの長さ =辺 BCの長 さ)よりも摺 動 体 連 結 杆 ( 41 — 42 )間 = (M二辺 ADの 長 さ =辺 CDの長 さ)が長 いときの同 図 実 施 形 態 における曲 率 半径 の算 出 方 法の一例 を説 明 する説 明 図 。
図 7 曲 率半 径測 定 器 の別 の実施 形 態を示 す平 面 図 であり、 (A)〜(C)に従 い、 測定 対 象物 の外径 を増 大 した状 態 を示 す。 図 8 図 7の曲 率 半径 測 定 器 による測 定 結 果 に基 づく曲 率 半径 の算 出 方 法の一例 を説 明 する説 明 図 。
図 9 図 4及 び図 7の実 施形態 の斜視 図 。
図 1 0 曲 率 半径 測 定 器 のさらに別 の実 施 形 態 を示 す平 面 図 。
図 1 1 図 1 0の実 施 形態 の斜視 図 。
図 1 2 図 1 0の実 施 形 態 の曲 率半 径 測 定 器 のさらに他 の実 施 形 態 を示 す概 略 平 面 図 であり、 ( A )は内 径 、 ( B )は平 面 、 ( C )は外径 の測 定 状 態を示す。
図 1 3 従 来 の曲 率半径 測 定 装置 の概 略説 明 図 。
図 1 4 従 来 の別 の曲 率半 径 測 定 装置 の概略説明 図 。
図 1 5 測 定 面 Wの曲 率 半 径 の変 化 に伴 う接触 位置 の座標 の変 化を示す説明 図 。 発 明を実施するための最 良 の形 態
以 下 、本 発 明 の実 施 形 態 につき添 付 図 面 を参 照 しながら説 明 する。
共 通の構成
本 発 明 の曲 率半 径 測 定 器 1 は、 長 さ計 測 用 の測 定 面 の接 線 に直 角 な対 称軸 B Oの一 端 に取 り付 けられた中 央 検 知 点 B と、 この中 央 検 知 点 Bを対 称 中 心 に等 長 さに配 置 された図 示 の実 施 形 態 にあっては、 2つの移 動 検 知 点 C , Aを成す移 動 接 触 子 2 2 , 2 3とを備 え、 各 移 動 接 触 子 2 2 , 2 3と前 記 中 央 検 知 点 Bを成す中 央 接触 子 2 1とを、 接触 子 連結杆 3 1 , 3 2に軸 着 して連結することで、 各 移 動 接触 子 2 2 , 2 3がいずれも中 央 接触子 2 1 Bを対称 中 心 とした同 一 半 径 の円 周 軌道 上 を移動 可 能 と成すと共 に、 前 記 各 移 動 接触 子 2 2 , 2 3を、 前 記 測 定 面 の接線 に直 角 な対 称軸 に対 称 に移 動 可 能 に配置 している。
図 示 実 施 形 態 では、 前 記 各 移 動 接 触 子 2 2 , 2 3をリンクし て移動させるリンク 3 1 , 3 2から成 る機構 3 0を設 けている。
そして、 前記 対 称 軸 上 測 定 面 の仮 想 中 心 Oと接触 子 2 "! 〜
23上 の検 知 点 A,: Bまたは B,Cによる角 度 ZABOまたは ZABC または ZOBCにより、 測 定 面 Wの曲 率半径 Rを測 定 し、 あるいは、 対称軸 上 に設 けたスケール 1 0上 を前 記 角 度 に対 応 して、 変 位 移 動 する変 位 点 たる摺 動 体 50を設 け、 前 記 スケール 1 0上 を 移 動 する前 記 摺 動 体 50の、 基準 角 度 ないし位 置 からの変 位 点 Dの変 位位置ないし角 度 に基づいて、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを測 定 可能 としたものである。
〔実施形態 1〕
本実施 形 態 において、 図 1 〜図 3に示 す曲 率 半 径 測 定 器 1 は、 測 定 対象の内 外 径 を測 定するための曲 率半 径 測 定 器 1の 一 例 であり、 図 1及 び図 3に示 すように、 中 央 接触子 21と、 この 中 央 接触子 21を対 称 中 心 として等 長 さに配置された 2個 の移 動 接触 子 22 , 23と、 前 記 各 接触 子 21 〜 23間 を連結 する接 触子 連 結 杆 31 , 32を有 し、 中 央 接触 子 21 は、 各 種 ェンコ一 ダ、 ポテンショメータ等 の既 知 の計 測 手 段 を備 える計 測 ユニット 60が配置されている。
各 連 結 子 の中 心 は、 各 接 触 子 21 , 22 , 23の各 検 知 点 A,B,Cであり、 辺 ;6=辺 BC = 60mmである。 従 つて、 接 触 子 連 結 杆 31及 び 32の対 称 軸 B 0に対 する角 度 は、 同 一 となる。 な お、各 接触子 の直 径 は、 20 m mである。
この計 測 ユニット 60は、 図 1 ( B )に示 すように、 中 央 接触 子 2 1が軸 24を介 して、 一 方 の接触 子 連 結 杆 32に、 回 動 自 在 に 連結 されており、 この接触 子 連結 杆 32の先 端 が前 記 ェンコ一 ダなどの角 度 検 出 手 段 等 の既知 の計 測 手 段 の回 転軸 と連 動 するようこれに直 結 しており、 これにより、 後 述 ZABO= 0を検 出 する。すなわち、前 記 角 度 0 の変位 は、 対 称軸 B Oに対 して少な
くとも一 方 の接 触 子連 結杆 3 2の辺 A Bが、 中 央 検 知 点 Bとの 関 係 で対 称軸 B 0上 で変位 し角 度 を測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rに 対応 して変 化させることとなる。 したがって、 ここでは、 変位する角 度 により、 測 定 面 Wの曲 率半径 IIを測 定 可能 としたものである。 なお、 上 述 のように、計 測 ュニッ卜 6 0を中 央 接触 子 2 1上 に設 けらないときは、 一 方 の接 触 子連 結 杆 と軸 を共 通 にする 1 4 円 弧 の歯車 9 9又 は、一 方 の接触 子連結杆 に一 端を連結 した リンク機構を介 して他端をエンコーダなどの角 度 検 出 器 等 既 知 の計 測 手 段 の軸 に連結 し、 あるしヽは.、 図 1 ( C )にしめすように、 一 方 の接 触 子 連 結杆 の中 央 接 触 子 2 1側 端 部 を延 設 したブ ラケット 9 7上 に配置 し、エンコーダなどの角 度 検 出 器 の軸 をブラ ケット 9 7背 面 に貫 通 して、 軸 端に設 けた歯車 (図 1 ( C )紙面 裏 方 向 )を前記歯車 9 9に嚙合 させる構 成 としてもよい。
そして、 計 測 ユニット 6 0には、角 度 0 を計 測 すると共 に、 読 み 取 られた角 度 データ 0 に基 づいて曲 率 半 径 Rを演 算 処 理 する 手 段 と、 これを表 示 する E Lあるい は液 晶 画 面 等 を備 えた表 示 ユニット 6 2を設 ければ好 適 である 。 なお、 上 記 演 算 手 段 には、 A B Cが 1 8 0 °を基準 として、前記 角 度 0 から内 外 径 いずれの測 定 を行っているかを検知 する手段 を含 む。
図 2は、 上 記実 施形態 に基づいて、 測 定 面 Wの内 外 径 を測 定する場 合 を示すもので、
同 図 ( A ) につ いて、 内 径 の測 定 を説 明 する 。 あ らか じめ R = 8 0 m mの測 定 実験対象を用意 した。
三 角 形 厶 A B Oは、辺 A O = B Oで二 等 辺三 角 形 である。
辺 A Bを 2等 分 し、 直 交 する辺 E Oを描 くと直 角 三 角 形 △ E B 0となる。
辺 E B ( = L,)は、 既 知 ( L Z 2 )で、
ZEBO= S (=ZABC/2)から求 められる。すなわち、 辺 BO( = X)は
X = L'/cos Θ
求 める半 径 ( = R)は、 次 式 1
式 1
X = L'/cos Θ
. R二 X + dZ2
となる。
重複 するが、 辺 ABの長 さ =辺 BCの長 さ、
d:接 触 子 21 , 22, 23の直 径 (同 一 値 ) 0: Rの中 心 ここで、 接 触 子 連 結 杆 31 , 32の長 さは、 60 m m、 上 記 測 定 ュ ニット 60により得 られた角 度 が 64.623 °であった。 上 記 角 度 Θか らの Rの演 算 は、
X=(60 2) cos(64.623° ) = 69.9998 となり、
内 半 径 : R = X + d 2
=79.9998
と、 表 示 された。
同 図 ( B ) につ いて 、 外 径 の 測 定 を説 明 する 。 あ ら か じめ R = 80 mmの測 定 実 験 対 象 を用 意 した。
接 触 子 連 結 杆 31 , 32の長 さは、 60 m m、 上 記 測 定 ユニット 60 により得 られた角 度 が 70, 529°であった。
上 記 式 1 により、
X=(60Z2) cos(70.529° ) = 90.0009
外 半 径 : R = X- dZ2
=80.0009
であった。
〔実施形 態 2〕
図 4 (図 9紙 面 右 側 )及 び図 5 ( A )に示 す曲 率 半 径 測 定 器 1 は、測定 対象 の内 径を測 定するための曲 率半 径 測 定器 1の一 例 であり、 図 4に示 すように、 所 定 長 の棒 状 に形 成 された対 称 軸 B 0上 に位 置 する長 さ計 測 用 のスケール 1 0と、 このスケール 1 0の一 端 に取 り付 けられた中 央 接触 子 2 1 と、 この中 央 接 触 子 2 1を対 称 中 心 として等 しい長 さに配 置された 2個 の移 動 接 触 子 22, 23と、 前記 各 接触 子 2 1 〜 23間 を連結するリンク機 構 30を成す接触子 連結杆 (31 , 32)、 及び、 前 記 スケール 1 0上 を摺動 変位する変位 点 Dたる摺 動 体 50を備 えている。
また、前記移動 接触子 22 , 23の移動 に同 期 連 動 して、 前記 摺 動 体 50を相 対 的 に前 記 スケール 1 0の長 さ方 向 に摺 動 させ ると共 に、 前 記 2つの移 動 接触 子 22 , 23を前 記 スケールを対 称軸 として対 称 に移動 させるリンク機構 40として、 一 端部 41 a , 42aが前 記 各 移 動 接 触 子 22 , 23を介 して前 記 接 触 子 連 結 杆 31 , 32に軸着されていると共 に、 他端 41b , 42bが前記 摺 動 体 50に軸着された、摺 動 体連結杆 41 , 4 2を備 えている。
図 示 の実施形態 にあっては、 リンク機構 3 0 , 40を成す前 述 の 接触子 連結 杆 3 1 , 32と、 摺 動 体 連結杆 4 1 , 42とを同 一 長 さ、 同 一 形状 とし、 2つの移 動 接触子 22 , 23がその可 動 範 囲 内 のいずれの位 置 にある場 合 においても、 接触 子 連結杆 3 1 , 3 2及 び摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 42が常 に菱 形 を形 成 するように構 成 しているが、 接触子連結杆 3 1 , 32と、 摺 動 体 連結杆 4 1 , 4 2とは、 図 示 のように必 ずしも同 一 形 状 、 同 一 長 さに形 成 する 必 要 はなく、 各 移 動 接 触 子 22 , 23が中 央 接 触 子 2 1を対 称
中 心 として同 一 円 周 軌 道 上 を移 動 可 能 と成 すと共 に、 スケ一 ル 1 0を対 称 軸 として対 称 に移 動 するものであれば、 その形 状 、 長 さは異 なるものとして構 成 しても良 い。
また、 図 示 の実 施 形 態 にあっては、 摺 動 体 連 結 杆 41 , 42の 一 端 41a , 42aを前 述 の移 動 接触 子 22 , 23に軸 着 することに より、 この移 動 接 触 子 22, 23を介 して接 触 子 連 結 杆 3 1 , 32 に連結 しているが、 この摺 動 体連結 杆 41 , 42の一 端 41 a , 42a は、 これを直 接 、 接 触 子 連 結 杆 3 1 , 32に連 結 するものとしても 良 い。
このようにして、 各 移 動 接触子 及 22 , 23び摺 動 体 連 結 杆 31 , 32; 41 , 42に取 り付 けられる接触 子 21 〜 23としては、 各 種 の 形 状 を採 用 可 能 であるが、 好 ましくは、 前 述 の移 動 接 触 子 連 結 杆 及 び摺 動 体 連 結 杆 31 , 32; 41 , 42との連 結 位 置 の中 心 、 各 検 知 点 A , Β , Cを中 心 とした円 形 又 は円 弧 状 に形 成 す ることが好 ましく、 本 実 施 形 態 にあっては、 中 央 接 触 子 21 を、 対 称 軸 B 0上 に位 置 するスケール 1 0の一 端 に、 該 スケール 1 0と 一 体 的 に形 成 された円 弧 状 に形 成 すると共 に、 その中 心 を貫 通 する軸 孔 に揷 入 された軸 24に接 触 子 連 結 杆 3 1 , 32の一 端 部 31 a , 32 aを連 結 し、 前 記 軸 24の中 心 、 検 知 点 Bが、 中 央 接 触 子 21 の外 径 の中 心 となるように構 成 している。
また、 移 動 接 触子 22 , 23として、 中 央 に軸 孔 が形 成 された無 端環 状 のローラを使 用 し、 このローラの軸 孔 に揷 入 された軸 25 , 26に前 述 の接 触 子 連 結 杆 31 , 32の他 端 部 31 B , 32 Bと、 摺 動 体 連 結 杆 41 , 42の一 端 部 41a, 42aとをそれぞれ連 結 し、 接触 子 22 , 23の外 径 が前 記 軸 25 , 26の軸 芯 C , Aを中 心 と する円 を成 すように形 成 している。
これらの接触 子 2 1 , 2 2 , 2 3は、 例 えば測 定 面 Wとの接 触 部 分を断面 円 弧 状 に形成されたものとすることもできるが、 本 実 施 形態 にあっては図 5に示すようにその外 周 を扁 平 (直線 )に形 成 すると共 に、 厚 み Tを比 較 的 肉 厚 とすることにより、 測 定 面 Wに 接触 させた際 にスケール 1 0を測 定 面 W (例 えば、 パイプ等 円 筒 体 内 径 面 )に対 して直交 方 向 に容 易 に配置することができるよ うに構成 している。
なお、 図 4及 び図 5 ( A )中 、 6 0は、 計 測 ユニットであり、 前記 対 称軸 B 0、 すなわち、 対称軸 B 0上 に位置するスケール 1 0上 にお ける前記摺 動 体 5 0の移 動 長 さを測 定 するため摺 動 体 5 0上 に 設 けられ、 これと連動 してスケール 1 0上 を相 対移 動 する。
この計 測 ユニット 6 0は、 基準位置 (例 えば、 3つの接触 子 が同 一 直 線 上 に並 んだ、 曲 率半径 Rの中 心 0が無 限 遠 点 にある位 置 、 本 明 細 書 において「基準位置」という)を示すスケール 1 0上 の位 置 から前 記 摺 動 体 5 0が移 動 した長 さから後 述 角 度 Θ を 得 、 この移動 長さに基づく曲 率半径 Rを測 定 する。
図 示 の実 施 形 態 にあっては、 図 5 ( A )に示 すように、 前 述 のス ケール 1 0の表 面 長 さ方 向 にマグネットスケール 1 1 等 を貼着 して おくと共 に、 計 測 ユニット 6 0に、 このマグネットスケール 1 1 に磁 気 データとして記 憶 された位 置情報 を読み取 るための位置 読み取 リユニット 6 1 、 該位置読み取 りユニット 6 1により読 み取 られた位 置 データに基 づいて曲 率 半 径 Rを演 算 処 理 し、 これを表 示 する E Lあるいは液 晶画 面等を備えた表 示ユニット 6 2を設 けている。 もっとも、 この計 測 ユニット 6 0は本 癸 明 の曲 率 半 径 測 定 器 1 において必ずしも必要な構成ではなく、 スケール 1 0上 に摺 動 体 5 0の移 動 長 さ又 はこの移 動長 さに基 づく曲 率 半 径 Rを表 示 する
目 盛 り等 を表 示 しておき、 摺 動 体 5 0の移 動 に伴 って摺 動 体 に 設 けられた指 針 等 が、 この目 盛 り上 の数 値 を指すように構 成 し、 この指 針 による表 示 位 置 における目 盛 りを読 み取 ることによリ基 準 位 置 に対 する摺 動 体 5 0の移 動 長 さ、 又 は測 定 された曲 率 半 径 Rを読 み取 り可 能 としても良 い。
また、 同 図 図 示 の実 施 形 態 にあっては、 摺 動 体 5 0としてスケ ール 1 0を包 囲 する角 筒 状 の部 材 を使 用 しているが、 2本 の摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 4 2の他 端 4 1 b , 4 2 bを、 共 にスケール 1 0の長 さ方 向 に移 動 させることができるものであればこの形 状 に限 定 さ れず、 例 えばスケール 1 0に形 成 された溝 ゃ長 孔 内 に嵌 合 又 は 挿 入 された摺 動 体 等 として構 成 しても良 く、 各 種 形 状 を採 用 す ることが可 能 である。
以 上 のように構 成 された曲 率 半 径 測 定 器 1 の前 記 接 触 子 2 1 〜 2 3のいずれもが測 定 面 Wに対 して接 触 するように、 スケール 1 0上 において前 述 の摺 動 体 5 0の位 置 を決 定 するとこの位 置 において、 計 測 ユニット 6 0が、 対 称 軸 B 0上 に位 置 するスケール 1 0上 の基 準 位 置 からの摺 動 体 5 0の移 動 長 さを測 定 する。
このとき、 移 動 接 触 子 2 2 , 2 3は、 測 定 対 象 の測 定 面 Wの曲 率 に合 わせて、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rが小 さい場 合 には、 移 動 接 触 子 2 2 , 2 3間 の位 置 を狭 めることから、 曲 率 半 径 R 比 較 的 小 さい測 定 面 Wの測 定 に対 しても適 用 することができ、 測 定 対 象 とする曲 率 半 径 I ま広 範 である。
このようにして測 定 された、 スケール 1 0上 の摺 動 体 5 0の位 置 に基 づいて、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを算 出 する方 法 の一 例 に つき、 図 6 ( A )を参 照 して説 明 すると、 接触 子 連結 杆 3 1 , 3 2と、 摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 4 2とが、 いずれも同 一 長 さに形 成 され 本
実 施 形 態 の曲 率 半 径 測 定 器 1 にあっては、 移 動 接触 子 23と、 中 央 接 触 子 21 の中 心 、 検 知 点 間 長 さ ABと、 移 動 接 触 子 23 の中 心 、 検 知 点 Aと、 摺 動 体 50に設 けられた軸 27の軸 芯 D 間 の長 さ ADはいずれもその長 さが Lで等 しく、 また、 三 角 形 ABDは、 角 ABDと角 ADBを同一角 とした二 等 辺 三 角 形 となっている。 また、 移 動 接 触 子 23の中 心 、 検 知 点 Aと測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの中 心 O間 の長 さ A 0、 中 央 接 触 子 21 の中 心 、 検 知 点 B と測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの中 心 0間 の長 さ B 0は、 いずれも 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rに対 して接触 子 21〜 23の半 径 分 短 い 長 さ Xで一 定 であり、 三 角 形 OABは、 角 OABと角 OBAを同 一 角 度 とした二 等 辺 三 角 形を構 成 している。
ここで、 三 角 形 ABDの角 ABDと、 三 角 形 OABの角 OBA ίま、 同 一 角 であることから、 この 2つの三 角 形 ABD及 び ΟΑΒは、 内 角 の全 てを共 通 とする相 似 形 であり、 辺 ΑΒと、 辺 B Dの比 (よ、 辺 OAと辺 ΑΒの比 と一 致する。
従 って、 辺 OAの長 さ Xは、 OA間 の長 さをし、 BD間 の長 さを Yと すると、
X = Lx (LXY) で表 すことができる。
上 記 式 は、 一 定 値 Lと測 定 値 Y、 すなわち、 長 さから直 接 Xを 求 めているが、 これは、 同 時 に前 述 した ZEBO= Sをも得 ているこ とになる。 すなわち、
L = Mのときであるから、
( L:接触 子 連 結 杆 ( 31 — 32 )間 及 び摺 動 体 連結 杆 (41 — 42)の長 さ(辺 ABの長 さ =辺 BCの長 さ) = (M=辺 ADの長 さ =辺 CDの長 さ)が全 て同 一 のときで、 )
Y:辺 BDの長 さ、 d :各 接 触 子 (21 , 22 , 23 )の直 径 ; 同
一 値
X:辺 AO, BO, COの長 さ, 0 :Rの中 心 0 : Z EBO= ZABC
Z2 E :L/2
(図 6 ( A )参 照 )とすると、
X二 LxLZY
R = X + dZ2
すなわち上 記 式 2で、
cos Θ =(Y2 + L2-M2ノ 2YL) は、
L = M で
cos Θ =YZ2L
X = L, cos S二(LZ2) (YZ2L)= L 2 Y
= LxL/Y
で得 られる。
そして、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rは、 この Lに対 して接 触 子 21 〜 23の半 径 d Z 2を加 えた値 であることから、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rは、
R = X+ (d/2) となる。
従 って、 前 述 の計 測 ユニット 60等 により、 摺 動 体 50の移 動 に 伴 う B D間 の長 さ Yの変 化 を測 定 することにより、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを容 易 に測 定 することができるものとなっている。
なお、 接 触 子 21〜 23をローラ等 の円 形 又 は円 弧 状 とし、 これ らの接 触 子 21 〜 23の外 径 中 心 において接 触 子 連 結 杆 を連 結 した図 示 の実 施 形 態 の構 成 にあっては、 図 6 ( A )に示 すよう に接 触 子 21 〜 23と測 定 面 Wとの接 触 点 H, F, Gが、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの中 心 点 0と、 接 触 子 21 〜 23の外 径 中 心 、 検 知 点 A , B , Cとを結 ぶ直 線 上 に位 置 し、 この位 置 関 係 は、 測
定 面 Wの曲 率 半 径 Rが変 わっても変 化 しない。
その結 果 、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rが変 更 されることにより、 測 定 面 Wに対 する接 触子 の外 周 上 の接 触 位 置 が移 動 したとして も、 この変 化 は、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 : Rを算 出 する際 に考 慮 す ることが不 要 となっている。 その結 果 、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの 変 更 に伴 う数 値補 正 等 が不 要 となる。
なお、 以 上 の説 明 にあっては、 前 述 の計 測 ユニット 6 0が、 スケ —ル 1 0上 における摺 動 体 5 0の基 準 位 置 からの移 動 長 さ Yを測 定 するものとして説 明 したが、 この計 測 ユニット 6 0として、 測 定 に より得 た B D間 の長 さ Yと A B間 の長 さ Lとの比 を求 め、 この求 めら れた比 に基 づいて予 め記 憶 されている L、 及 び dに基 づいて曲 率 半 径 Rを算 出 するように構 成 しても良 く、 又 は、 測 定 値 Yと曲 率 半 径 Rの変 化 の対 応 関 係 を予 め記 憶 させておき、 この対 応 関 係 に基 づいて測 定 値 Yに基 づいて測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを表 示 手 段 に直 接 表 示 するように構 成 しても良 く、 さらには、 計 測 ュ ニットによって測 定 された長 さ Yを、 図 示 せざる計 算 機等 に入 力 し、 該 計 算 機 により曲 率 半 径 Rを測 定 するように構 成 しても良 く、 摺 動 体 の基 準 位 置 からの移 動 長 さ Yに基 づいて測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを求 めることかできるものであれば、 如 何 なる構 成 として も良 い(図 9 )。
〔実 施 形 態 3〕
図 7 (図 9 )に示 す実 施 形 態 にあっては、 図 4に示 す本 発 明 の 曲 率 半 径 測 定 器 1を測 定 対 象 物 の外 径 を測 定 するための曲 率 半 径 測 定 器 1として構 成 した例 である。
図 7 ( A )〜図 7 ( C )に示 すように、 測 定 対 象 物 の外 径 を測 定 するための曲 率 半 径 測 定 器 1 が、 図 4〜 6を参 照 して説 明 した
曲 率 半 径 測 定 器 1と同 様 に、 中 央 接 触 子 21 及 びこの中 央 接 触 子 21 と等 長 さに配 置 された 2つの移 動 接触 子 22, 23を備 えている点 、 前 記 中 央 接触 子 21 がー 端 に取 リ付 けられた測 定 面 の接 線 に直 角 なスケール 1 0を備 えている点 、 各 接触 子 21 〜 23間 を連 結 する移 動 接 触 子 連 結 杆 31 , 32が設 けられている 点 、 及 び、 移 動 接 触 子 22 , 23を前 記 スケール 1 0を対 称 軸 とし て対 称 に移 動 させるリンク機 構 40を備 えている点 において共 通 するが、 前 述 のリンク機 構 40が、 複 数 の摺 動 体 連 結 杆 43〜 4 8の組 み合 わせにより構 成 されていると共 に、 中 央 接触 子 21 と 移 動 接 触 子 22, 23との相 対 的 な位 置 関 係 が、 測 定 対 象 物 の外 径 を測 定 可 能 な範 囲 で変 位 するように構 成 されている点 に おいて図 4 ~ 6を参 照 して説 明 した曲 率 半 径 測 定 器 1 とは相 違 している。
このリンク機 構 40は、 スケール 1 0の他 端 に一 端 を揺 動 可 能 に連 結 された一 組 の摺 動 体 連 結 杆 45 , 46と、 摺 動 体 50に一 端 を揺 動 可 能 に連結 された一 組 の摺 動 体 連 結 杆 43 , 44と、 この 2組 の摺 動 体 連 結 杆 45と 43及 び 46と 44の他 端 を軸 止 し た軸 止 位 置 A ' , C ' と前 記 移 動 接 触 子 22 , 23間 を連 結 する 摺 動 体 連 結 杆 47 , 48により構 成 されており、 スケール 1 0上 に おける摺 動 体 50の移 動 位 置 に拘 わらず、 前 記 リンク機 構 40を 構 成 する摺 動 体 連 結 杆 のうちの摺 動 体 連 結 杆 43 , 44, 45 , 46が常 に菱 形 を形 成 するように構 成 されていると共 に、 これにさ らに 2本 の摺 動 体 連 結 杆 47 , 48を加 えることで、 2つの移 動 接 触 子 22 , 23が測 定 面 の接 線 に直 角 なスケール 10を対 称 軸 と して対 称 に移 動 し、 かつ、 この移 動 接 触 子 22, 23の移 動 に連 動 して、 摺 動 体 50がスケール 1 0上 をその長 さ方 向 に摺 動 する
ように構 成 されている。
また、 図 示 の実 施 形 態 にあっては、 接触 子 2 1 〜 2 3間 を連 結 する接触 子 連 結 杆 3 1 , 3 2の端部 間 長 さ(直 線 長 さ)を、 前 述 のリンク機 構 4 0を構 成 する摺 動 体 連 結 杆 のうちの前 記 菱 形 を 形 成 する摺 動 体 連 結 杆 4 3〜 4 6と同 一 長 さに形 成 し、 移 動 の 接 触子 2 2 , 2 3と中 央 接触 子 2 1 間 を結 ぶ各 線 が、 前 記 4本 の 摺 動 体 連 結 杆 のうちのいずれか 2本 と常 に平 行 となるように構 成 している。
もっとも、 この接触 子 連 結 杆 3 1 , 3 2は、 リンク機 構 4 0を構 成 する摺 動 体 連 結 杆 のうち、 摺 動 体 連 結 杆 4 3〜 4 6とは異 なる 長 さに(例 えば長 く)形 成 しても良 く、 また、 摺 動 体 連 結 杆 4 7 , 4 8は、 移 動 接触 子 2 2 , 2 3を介 せず、 直 接 接 触 子 連結杆 3 1 , 3 2に連 結する等 しても良 い。
なお、 図 示 の実 施 形 態 にあっては、 接 触 子 連 結 杆 3 1 , 3 2を 測 定 面 Wと同 方 向 に湾 曲 させた形 状 とし、 比 較 的 曲 率 半 径 R の小 さな測 定 面 Wを測 定 する場 合 であっても接触 子 連 結 杆 3 1 , 3 2が測 定 面 Wと接 触 しないように構 成 することで、 測 定 可 能 な 曲 率 半 径 Rの範 囲 の拡 張 を図 っている。
以 上 のように構 成 された曲 率 半 径 測 定 器 1 において、 測 定 面 Wに接触 子 2 1 〜 2 3を接触 させると、 測 定 面 Wの曲 率 に対 応 し て固 定 用 接 触 子 と、 測 定 用 接 触 子 との相 対 的 な位 置 関 係 が 変 化 する。
しかし、 図 7に示 す実 施 形 態 にあっては、 図 8に示 すようにリン ク機 構 を構 成 する移 動 接 触 子 連 結 杆 及 び摺 動 体 連 結 杆 によ リ形 成 された菱 型 Α ' , Β ' , C ' , Dを構 成 する二 辺 Α ' Β ' , C ' D と、 移 動 接 触 子 2 3と中 央 接 触 子 2 1の中 心 、 検 知 点 間 を結 ぶ
直 線 A Bが平 行 となっているので、 角 A ' B, Dと、 角 0 B Aは同 一 角 度 であり、 前 記 菱 型 中 に形 成 されている三 角 形 A ' B ' Dと、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの中 心 0を頂 点 とした三 角 形 O A Bは、 相 似 形 となる。
従 って、 摺 動 体 5 0の移 動 長 さに基 づいて測 定 された測 定 寸 法 Yと、 移 動 接 触 子 2 3と中 央 接 触 子 2 1 間 を結 ぶ直 線 A Bの 比 を求 めることにより、 固 定 用 接 触 子 と測 定 用 接 触 子 間 の長 さしから、 曲 率 半 径 Rの中 心 0から固 定 用 接 触 子 の中 心 、 検 知 点 A迄 の長 さ Xを求 めることができる。
そして、 この Xは、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rに、 接 触 子 2 3半 径 ( d Z 2 )を加 えたものであることから、 この求 められた から、 ローラ の半 径 d / 2を除 すことにより測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを求 めるこ とができ、 これにより、 測 定 寸 法 Yに基 づいて、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを求 めることができる。
なお、 図 8からも明 らかなように、 測 定 対 象 の外 径 を測 定 する 場 合 においても、 接 触 子 2 "!〜 2 3と測 定 面 Wとの接 触 点 H , F, Gは、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rに拘 わらず常 に測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの中 心 0と各 接 触 子 2 1〜 2 3の中 心 、 検 知 点 A , B , C 間 を結 ぶ直 線 上 にあることから、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rが変 動 した場 合 であっても測 定 面 Wの接 触 子 に対 する接 触 位 置 の ずれは生 じず、 曲 率 半 径 Rの測 定 に際 して測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの変 化 に伴 う誤 差 を考 慮 する必 要 がない点 については、 前 述 の図 4〜 7を参 照 して説 明 した実 施 形 態 1 の場 合 と同 様 であ る。
なお、 以 上 の説 明 にあっては、 図 7に示 す曲 率 半 径 測 定 器 を 測 定 対 象 の外 径 のみを測 定 するものとして説 明 したが、 リンク機
構 4 0として説 明 した摺 動 体 連 結 杆 4 3〜 4 8のうち、 摺 動 体 連 結 杆 4 5と摺 動 体 連 結 杆 4 έの各 端 部 に設 けられた支 軸 に、 口 ーラ等 の接 触 子 を取 り付 けて、 この接 触 子 を測 定 面 Wに当 接 することによリ図 4〜 6を参 照 して説 明 したと測 定 器 と同 様 の測 定 器 として使 用 することも可 能 である。
この場 合 、 スケール 1 0上 に外 径 測 定 用 の目 盛 りとは別 に、 内 径 測 定 用 の目 盛 りを表 示 したり、 又 は、 計 測 ユニット 6 0として 複 数 の基 準 位 置 を設 定 可 能 なものを使 用 し、 測 定 対 象 の外 径 、 内 径 のいずれを測 定 するかに応 じてこの基 準 位 置 の切 リ替 えを行 うことにより、 測 定 対 象 の外 径 、 内 径 のいずれについても 測 定 可 能 とすることができる。
〔実 施 形 態 4〕
図 4 , 5及 び図 7を参 照 して説 明 した曲 率 半 径 測 定 器 1 にあつ ては、 この測 定 器 1を、 測 定 対 象 の外 径 又 は内 径 のいずれかを 測 定 するものとして説 明 したが、 測 定 対 象 の内 径 及 び外 径 の 双 方 を測 定 可 能 な曲 率 半 径 測 定 器 を図 1 0を参 照 して説 明 す る。
図 1 0及 び図 5 ( Β )に示 す曲 率 半 径 測 定 器 1 は、 その基 本 構 成 を前 掲 の図 4を参 照 して説 明 した曲 率 半 径 測 定 器 1 と共 通 するものであるが、 図 4に示 す実 施 形 態 の曲 率 半 径 測 定 器 1 に あっては、 接 触 子 連 結 杆 3 1 , 3 2と、 リンク機 構 4 0である摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 4 2とを同 一 長 さに形 成 していたのに対 し、 図 1 0 及 び図 1 1 に示 す曲 率 半 径 測 定 器 1 にあっては、 接 触 子 連 結 杆 3 1 , 3 2に対 して摺 動 体 連 結 杆 4 1 , 4 2を端 部 間 の直 線 長 さにおいて長 尺 に形 成 し、 移 動 接 触 子 2 2 , 2 3の可 動 範 囲 を 拡 張 することにより、 測 定 対 象 の内 径 及 び外 径 のいずれについ
ても測 定 可 能 に構 成 したものである。
なお、 図 1 0及 び図 1 1 に示 す実 施 形 態 にあっては、 摺 動 体 連 結 杆 41 , 42自 体 を接 触 子 連 結 杆 31 , 32に対 して長 尺 に形 成 する構 成 を示 しているが、 これら移 動 接 触 子 連 結 杆 及 び摺 動 体 連 結 杆 の構 成 は図 示 の例 に限 定 されず、 中 央 接触 体 21 との相 対 的 な位 置 関 係 において、 移 動 接 触 体 22 , 23が測 定 対 象 物 の外 形 及 び内 径 を測 定 可 能 な範 囲 で移 動 可 能 であれ ばその構 成 は特 に限 定 されない。
例 えば、 摺 動 体 連 結 杆 41 , 42の一 端 部 41a, 42aを、 接 触 子 連 結 杆 31 , 32の長 さ方 向 における中 間 位 置 に連 結 すると 共 に、 この連 結 位 置 から中 央 接 触 子 21 の中 心 、 検 知 点 B間 の長 さに対 し、 摺 動 体 連 結 杆 41 , 42を長 尺 とすることにより、 移 動 接 触 子 22 , 23の可 動 範 囲 を測 定 対 象 物 の外 径 及 び内 径 の双 方 を測 定 可 能 な範 囲 とすることができる。
もっとも、 測 定 の際 の誤 差 を少なくするために、 スケール 1 0上 を 移 動 する摺 動 体 50の移 動 長 さを長 くとろうとすれば、 摺 動 体 連 結 杆 41 , 42の一 端 41 a , 42 aは、 これを接 触 子 連 結 杆 31 , 3 2の他 端 31 B , 32B寄 りに連 結 することが好 ましく、 図 示 のよう にこの摺 動 体 連 結 杆 41 , 42を移 動 接触 子 22 , 23を介 して接 触 子 連 結 杆 3 1 , 32に連 結 すると共 に、 その長 さを接 触 子 連 結 杆 31 , 32よりも長 尺 とすることが好 ましい。
また、 各 接 触 子 21 〜 23間 を連結する接触 子 連結 杆 31 , 32、 及 ぴ摺 動 体 連 結 杆 41 , 42をいずれもその長 さ方 向 の中 央 に 向 かって、 測 定 面 Wより離 間 する方 向 に膨 出 する湾 曲 形 状 に 形 成 することにより、 測 定 対 象 の外 径 を測 定 する場 合 において、 比 較 的 曲 率 半 径 Rの小さな測 定 対 象 に対 する測 定 を行 った場
合 であっても測 定 面 Wに移 動 接 触 子 連 結 杆 及 び摺 動 体 連 結 杆 31 , 32 ; 41 , 42が接触 することを防 止 している。 これにより、 測 定 可 能 な曲 率 半 径 Rの範 囲 を拡 大 している。
以 上 のように構 成 された曲 率 半 径 測 定 器 1 における曲 率 半 径 Rの測 定 方 法 は、 前 掲 の図 4 , 図 5及 び図 7を参 照 して説 明 した曲 率 半 径 測 定 器 による曲 率 半 径 Rの測 定 方 法 と略 同 様 であり、 3つの接 触 子 が同 一 直 線 上 に並 んだ基 準 位 置 (測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rの中 心 0が無 限 遠 点 にある状 態 )から、 摺 動 体 50を中 央 接 触 体 21側 に近 づけた状 態 とすることにより測 定 対 象 物 の外 径 の測 定 を行 うことができる。 また、 前 述 の基 準 位 置 に対 して摺 動 体 50を中 央 接 触 子 21 より離 間 する方 向 に 移 動 させることにより、 測 定 対 象 の内 径 を測 定 することができ る。
図 6 ( B )に示 すように、 例 えば、 接 触 子 連 結 杆 31 , 32 ( L )は、 60 m m、 摺 動 体 連 結杆 41 , 42 ( M )は、 75 m mとし、 他 は、 前 述 実 施 形 態 と同 様 とすると、
三 角 形 ΔΑΒΟは、 辺 AO =辺 BOで二 等 辺 三 角 形 となっている。 辺 ABを二 等 分 し、 直 交 する辺 EOを描 くと、 直 角 三 角 形 厶 E B 0となる。
辺 EB(L '二 LZ2)は、 既 知 で、 ZEBO( 0 )を算 出 する。
従 って、
辺 BO( = X)は、
X = L'/"cos Θ
cos θ = (Y2 + L2-M2Z2YL)
X二 L,/ ( Y2 + L2-M2Z2YL)
X= (YL2/Y2 + L2-M2)
ここでは、 内 径 測 定 であり、
R = X + d/2
となる。
そこで、 R=100の測 定 面を用 意 したところ、
L = 60mm , M = 75mm s 計 測 ユ ニ ッ ト 中 の 測 定 し た
Y= 69.244mmのとき、
X = (69.244 Χ 602)/(69.2442 + 602-752) = 90.00092
R= 90.00092+20/2=100.00092
であった。
従 って、 前 記 実 施 形 態 と同 様 、 前述 の計 測 ユニット 60等 に より、 摺 動 体 50の移 動 に伴 う B D間 の長 さ Yの変 化 を測 定 する ことにより、 角 度 S を求 めたと同 様 の結 果 となり、 測 定 面 Wの曲 率 半 径 Rを容 易 に測 定 することができるものとなっている。
なお、 前 述 の図 1 0及 び図 1 1 を参 照 して説 明 した曲 率 半 径 測 定 器 1 にあっては、 これを図 1 2 (A)〜図 1 2 ( C)に示 すように、 摺 動 体 50に相 当 する部 材 を計 測 ユニット内 に固 定 すると共 に、 この摺 動 体 とスケール 1 0との相 対 位 置 の変 化 により曲 率 半 径 Rを測 定 可 能 に構 成 する等 して、 比 較 的 コンパクトなものとして 構 成 しても良 い。
以上 のように、 請求 項 の記載 は、 具体 的な特 定 の方 法 あるい は機械 のみに限 定 されない。 代 わりに、 最も広 いクレームは、 この 画期 的な発明 の思想 又 は本質を保護するように意図 されている。 この発 明 は明 白 に新 しく有 用 であり。さらに、 それは、 全体として考 慮された時 、 先 行技術 に基 づいて当 業者 にとって明 白 な事 項 で はない.。さらに、 この発 明 の革新的な性質から、 明 らかに先駆 的な 発 明 である。そのため、 ここでの請求 項 の記載 は、 その原 則 から、
発明 の思想を保護するのと同 様 、 非常 に広 い解釈を得る権利 を 与えられべきものである。 それは上 述 した発明 の目 的 、 および前述 したところから明 白 である。
さらに、発 明 の範囲を離れることなく、 ある変更 が上記の構成 に. なされ得るが、 上 述 した説 明 及 び図 面 に記載 の事項 は、例 示 的 であって、 限 定 的なものではなく、 上 記範囲 において全て包含され るべきものである。
さらに、 請 求 項 の記載 は、 言語 の問 題 として、 ここに記述された 発明 の総括 的 あるいは特定 的な特徴を包含するものである。 符 号 の説 明
A , C 移 動 検 知 点
B 対 称 中 心 ,中 央 検 知 点
B-0 対 称 軸
M 辺 AD, 辺 CD
Y 辺 BD
E 辺 ABの二 等 分 した点
0 測 定 面 の中 心 (対 称 軸 )
H,F,G (接 触 子 21 , 22, 23と測 定 面 Wとの)接触 点
W 測 定 面
1 曲 率 半 径 測 定 器
10 スケール
1 1 マグネットスケール
21 中 央 接触 子
22, 23 移 動 接触 子
24〜 27 軸
リンク機 構
, 32 接 触 子 連 結 杆
リンク機 構
, 42 摺 動 体 連 結 杆
a, 42a 一 端 (摺 動 体 連 結 杆 の)b, 42b 他 端 (摺 動 体 連 結杆 の) 〜 48 摺 動 体連 結 杆
変 位 点 (摺 動 体 )
計 測 ユニット
位 置 読 み取 りユニット
表 示 ユニット
フレーム
本 体 部 分 (フレームの)
, 73 脚 部
長 さセンサ
ホルダ
球
変 位 センサ