JP2018009846A - 面間距離測定方法、面間距離演算装置及び距離測定装置 - Google Patents

面間距離測定方法、面間距離演算装置及び距離測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒューマンエラーによる測定誤差が発生しにくく、より正確に面間距離を測定できるようにする。
【解決手段】伸縮可能な棒形の距離測定装置1を用いて、対向する二面WA,WB間の面間距離を測定するときに、距離測定装置1の一端となる棒体2の端部4を面WAに接触させた状態で、端部4の位置を動かさずに、距離測定装置1の他端となるヘッド3を面WB上の予め定められた3点a,b,cに順次接触させて、各点a,b,cでの端部4からの距離La,Lb,Lcを測定する。これにより、面WB上の三角形abcを底面、面WA上の端部4を頂点dとする三角錐を定義することができ、その6辺の長さLa,Lb,Lc,lab,lbc,lacが取得されるので、三角錐の高さHを求めて、それを二面WA,WB間の面間距離とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、対向する二面間の面間距離を測定するのに好適な面間距離測定方法、面間距離演算装置及び距離測定装置に関する。
圧延機の管理の一つとして、圧延機ハウジングのハウジングウィンドウにおいて対向する二面間の面間距離(ハウジングウィンドウ幅と呼ぶ)を測定、管理することが行われる。圧延機による圧延中には、ロールに生じる圧延荷重により圧延機ハウジング及びライナで磨耗や変形が生ずるため、定期的にハウジングウィンドウ幅を測定、管理することが必要となる。
特開平8−103808号公報
ハウジングウィンドウ幅の測定は、棒形インサイドマイクロメータとも呼ばれる、伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて行われる。棒形の距離測定装置を伸縮させながら、一端を一方の面に接触させ、他端を他方の面に接触させることで、ハウジングウィンドウ幅を測定することができる。
しかしながら、棒形の距離測定装置を用いた測定作業では、ハウジングウィンドウ幅を正確に測定するために、棒形の距離測定装置を測定面に対して垂直に配置する必要がある。従来、測定面に対する棒形の距離測定装置の傾きの度合いは、作業者の視覚や手の感触により判断、調整しているため、ヒューマンエラーによる測定誤差が発生しやすい問題がある。
例えば特許文献1に、治具を用いてハウジングの基準面からの測定を行う圧延機の芯出し方法において、インサイドマイクロメータを用いてハウジングの基準面と治具表面との距離を測定することが開示されているが、上述したヒューマンエラーによる測定誤差が発生しやすいという問題を解決するものではない。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて、対向する二面間の面間距離を測定するに際して、ヒューマンエラーによる測定誤差が発生しにくく、より正確に面間距離を測定できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1] 伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて、対向する二面間の面間距離を測定する面間距離測定方法であって、
前記距離測定装置の一端を前記二面のうちの一方の面に接触させた状態で、前記一端の位置を動かさずに、前記距離測定装置の他端を他方の面上の3点以上の点に順次接触させて、前記各点での前記一端からの距離を測定し、
前記他方の面上の前記点で定められる図形を底面、前記一方の面上の前記一端を頂点として定義される錐体の高さを求め、それを前記二面間の面間距離とすることを特徴とする面間距離測定方法。
[2] 前記錐体は、前記他方の面上の前記点で定められる多角形を底面とする多角錐であり、
前記他方の面上で前記点が予め定められており、前記多角形の各辺の長さが既知の値として与えられることを特徴とする[1]に記載の面間距離測定方法。
[3] 前記錐体は、前記他方の面上の前記点で定められる多角形を底面とする多角錐であり、
前記他方の面上での前記距離測定装置の他端の位置関係を検出する検出手段を備え、
前記検出手段で検出した前記距離測定装置の他端の位置の関係に基づいて、前記多角形の各辺の長さを求めることを特徴とする[1]に記載の面間距離測定方法。
[4] 伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて、対向する二面間の面間距離を測定するときに面間距離を演算する面間距離演算装置であって、
前記距離測定装置の一端を前記二面のうちの一方の面に接触させた状態で、前記一端の位置を動かさずに、前記距離測定装置の他端を他方の面上の3点以上の点に順次接触させて測定される、前記各点での前記一端からの距離を取得する手段と、
前記他方の面上の前記点で定められる多角形の各辺の長さを取得する手段と、
前記多角形の各辺の長さと、前記各点での前記一端からの距離とを用いて、前記他方の面上の前記多角形を底面、前記一方の面上の前記一端を頂点として定義される多角錐の高さを求め、それを前記二面間の面間距離とする手段とを備えたことを特徴とする面間距離演算装置。
[5] 伸縮可能な棒形の距離測定装置であって、
[4]に記載の面間距離演算装置が設けられていることを特徴とする距離測定装置。
本発明によれば、伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて、対向する二面間の面間距離を測定するに際して、ヒューマンエラーによる測定誤差が発生しにくく、より正確に面間距離を測定することができる。
第1の実施形態に係る面間距離測定方法の概要を示す図である。 面間距離演算装置の機能構成を示す図である。 三角形abcと、頂点dから三角形abcを含む平面に下ろした垂線の足eとの関係を示す図である。 測定面の粗さ影響による測定精度を確認する方法の概要を示す図である。 距離測定装置の端面が円形面であるときの測定精度を説明するための図である。 距離測定装置の端面が曲面であるときの測定精度を説明するための図である。 第2の実施形態に係る面間距離測定方法の概要を示す図である。 ヘッドをある点から別の点に移動させるときの状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に、第1の実施形態に係る面間距離測定方法の概要を示す。
本実施形態に係る面間距離測定方法では、棒形インサイドマイクロメータとも呼ばれる、伸縮可能な棒形の距離測定装置1を用いて、対向する二面WA,WB間の面間距離(例えば圧延機ハウジングのハウジングウィンドウ幅)を測定する。
距離測定装置1は、パイプ材等からなる棒体2と、棒体2の片端に装着されたヘッド3とを備え、図1の矢印Xに示すように、棒体2に対してヘッド3が軸方向に変位可能に構成される。ヘッド3は、例えばねじ機構により出入するようにしてもよいし、エア等の圧力により出入するようにしてもよい。
このようにした距離測定装置1を用いれば、棒体2の端部4を一方の面WAに接触させ、ヘッド3を変位させて他方の面WBに接触させることで、面間距離を測定することができる。距離測定装置1は、ヘッド3の変位に応じて作業者が目盛りを読み取るタイプでもよいが、ヘッド3の変位に応じた面間距離が自動的に得られるようにしたデジタル式とするのが好ましい。また、棒体2を複数のパイプ材を継ぎ足しできるように構成すれば、測定しようとしている面間距離に応じて棒体2の全長を自由に変えることができる。
本実施形態では、図1(a)に示すように、距離測定装置1の一端となる棒体2の端部4を面WAに接触させた状態とする。そして、端部4の位置を動かさずに、図1(b)に示すように、距離測定装置1の他端となるヘッド3を面WB上の3点a,b,cに順次接触させて、各点a,b,cでの端部4からの距離La,Lb,Lcを測定する。
ここで、面WB上で点a,b,cは予め定められているものとする。すなわち、点a,b,cで定められる三角形(三角形abc)の各辺の長さlab,lbc,lacは既知の値として与えられる。例えば面WBに点a,b,cが転写等によりマーキングされており、作業者は、面WAの任意の位置に端部4を接触させた状態で、面WBにマーキングされた点a,b,cの位置に合わせるようにヘッド3を移動させればよい。
より詳しくは、棒体2の端部4を面WAに接触させた状態で、ヘッド3を変位させて面WB上の点aに接触させて、点aでの端部4からの距離Laを測定する。
次に、ヘッド3を変位させて面WBからいったん離間させ、端部4の位置を動かさずに棒体2を傾けてヘッド3を点b上に移動させる。そして、ヘッド3を変位させて点bに接触させて、点bでの端部4からの距離Lbを測定する。
次に、ヘッド3を変位させて面WBからいったん離間させ、端部4の位置を動かさずに棒体2を傾けてヘッド3を点c上に移動させる。そして、ヘッド3を変位させて点cに接触させて、点cでの端部4からの距離Lcを測定する。
なお、棒体2の端部4が面WA上でずれ動かないようにする必要がある。例えば面WAが金属面である場合は、端部4にマグネットを設けて、端部4が面WAに吸着するようにしてもよい。また、棒体2を棒体本体と端部4との分割構造とし、端部4に対して棒体本体が揺動できる構成としてもよい。
以上のように測定作業を行うことにより、面WB上の三角形abcを底面、面WA上の端部4を頂点dとする三角錐を定義することができ、その6辺の長さLa,Lb,Lc,lab,lbc,lacが取得される。これらを用いて三角錐の高さH、すなわち頂点dから三角形abcを含む平面に下ろした垂線の長さHを求め、それを二面WA,WB間の面間距離とする。
図3を参照して、6辺の長さが分かっている三角錐の高さHの求め方の例を述べる。図3には、三角形abcと、頂点dから三角形abcを含む平面に下ろした垂線の足eとの関係を示す。図3(a)は足eが三角形abc内に位置する例を、(b)は足eが三角形abc外に位置する例を示す。以下に述べるように、図3(a)、(b)いずれの場合でも、6辺の長さが分かっている三角錐の高さHは計算可能である。
図3(a)において、三平方の定理から、点ae間の距離は√(La 2−H2)、点be間の距離は√(Lb 2−H2)、点ce間の距離は√(Lc 2−H2)となる(なお、√()の表記は√の中に()があるものとする)。また、三角形の面積は、3辺の長さがわかれば、ヘロンの公式で求めることができる。そこで、三角形abcの面積Δabc、三角形abeの面積Δabe、三角形bceの面積Δbce、及び三角形aceの面積Δaceをそれぞれヘロンの公式で求めて、これら三角形の面積の関係を表わす式(1)が成立する高さHを求めればよい。
Δabc=Δabe+Δbce+Δace ・・・(1)
また、図3(b)において、三平方の定理から、点ae間の距離は√(La 2−H2)、点be間の距離は√(Lb 2−H2)、点ce間の距離は√(Lc 2−H2)となる。そこで、三角形abcの面積Δabc、三角形abeの面積Δabe、三角形bceの面積Δbce、及び三角形aceの面積Δaceをそれぞれヘロンの公式で求めて、これら三角形の面積の関係を表わす式(2)が成立する高さHを求めればよい。なお、図示例では足eが辺bcの外側にあるが、足eが辺abや辺acの外側にあるときも同様である。
Δabc=Δabe+Δace−Δbce ・・・(2)
図2には、面間距離演算装置100の機能構成を示す。面間距離演算装置100は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。本実施形態では、面間距離演算装置100及び表示部104が距離測定装置1に設けられている。
101は第1の取得部であり、面WB上の三角形abcの各辺の長さlab,lbc,lacを取得、保持する。既述したように、三角形abcの各辺の長さlab,lbc,lacは既知の値として与えられるので、その値を第1の取得部101が取得、保持する。例えば三角形abcを正三角形として定めておけば、各辺の長さlab,lbc,lacを共通の値として取り扱うことができ、面間距離演算装置100への入力作業や計算負荷を減らすことができる。
102は第2の取得部であり、各点a,b,cでの端部4(すなわち頂点d)からの距離La,Lb,Lcを取得、保持する。既述したように、距離La,Lb,Lcは距離測定装置1を用いて測定されるので、各測定値を第2の取得部102が取得、保持する。例えば距離測定装置1を用いて距離Laを測定し終えたならば、作業者が距離測定装置1に設けられた入力ボタン(不図示)を押すことで、距離Laの測定値が第2の取得部102で保持される。これを、距離Lb、距離Lcを測定し終えるごとに繰り返し行えばよい。
103は演算部であり、第1の取得部101で取得した三角形abcの各辺の長さlab,lbc,lacと、第2の取得部102で取得した各点a,b,cでの頂点dからの距離La,Lb,Lcとを用いて三角錐の高さHを求め、それを二面WA,WB間の面間距離とする。
104は表示部であり、演算部103で求めた二面WA,WB間の面間距離を表示する。
本実施形態のように面間距離演算装置100及び表示部104が距離測定装置1に設けられることにより、作業者は各点a,b,cでの端部4からの距離La,Lb,Lcを測定するだけで、その場で面間距離を知ることができ、作業性に優れる。ただし、面間距離演算装置100及び表示部104は、距離測定装置1と別体に構成されるようにしてもよい。この場合、例えば距離測定装置1と面間距離演算装置100とに通信機能を持たせ、距離測定装置1を用いて測定される距離La,Lb,Lcを、面間距離演算装置100に通信で入力するようにすればよい。また、距離測定装置1を用いた測定される距離La,Lb,Lcを、面間距離演算装置100に後から手入力するような形態でもかまわない。
以下、測定面の凹凸の影響による測定精度を確認するための方策の例を説明する。
測定面WA,WBについて、機械加工面のように面精度の保証があれば、1回の測定での面間距離の測定値をそのまま使用してもよい。一方、圧延機ハウジングのハウジングウィンドウの面のように、疵等の凹凸の影響による測定誤差が含まれる可能性がある場合、下記のような手順で誤差の確認を行うのが好ましい。
まず、上述したように、面WB上の三角形abcを底面、面WA上の端部4を頂点dとする三角錐を定義して、その高さ(面間距離)を測定する(第1の面間距離と呼ぶ)。
次に、第1の手順として、図4(a)に示すように、端部4の位置はそのままで、面WB上で点a,b,cのいずれか1点を予め定められた点に変更する(本例では点aを点a´に変更する)。このように面WB上の三角形a´bcを底面、面WA上の端部4を頂点dとする三角錐を定義して、その高さ(面間距離)を測定する(第2の面間距離と呼ぶ)。そして、第1の面間距離と第2の面間距離を比較して、その差が予め設定された測定誤差閾値内にあれば、面WB側に誤差要因はないとすることができる。
より好ましくは、点aを予め定められた点a´に変更するパターン、点bを予め定められたb´に変更するパターン、点cを予め定められた点c´に変更するパターンの3パターン共に実施するのがよい。
また、第2の手順として、図4(b)に示すように、面WA上で端部4の位置、すなわち頂点dを頂点d´に変更する。このように面WB上の三角形abcを底面、面WA上の端部4を頂点d´とする三角錐を定義して、その高さ(面間距離)を測定する(第3の面間距離と呼ぶ)。そして、第1の面間距離と第3の面間距離を比較して、その差が予め設定された測定誤差閾値内にあれば、面WA側に誤差要因はないとすることができる。
この結果、第1の手順及び第2の手順の両方において測定誤差閾値内にあれば、測定値(第1の面間距離)を使用できるものとする。
次に、対向する二面の平行度を確認するための方策の例を説明する。
ハウジング構造や測定面をなすライナの摩耗状況によって二面WA,WBが平行でないことがある。そこで、例えば上述した第2の手順と同様、面WA上で端部4の位置、すなわち頂点dの位置を変更して三角錐を定義して、高さ(面間距離)を測定する。頂点dの位置を変更することを2回以上行うことにより、3つ以上の高さ(面間距離)が測定されるので、二面WA,WBの平行度を算出することができる。
次に、要求値として与えられる測定精度を満たすために必要な距離測定装置1の仕様について説明する。具体的には、測定面WA,WBに接触する距離測定装置1の端面(端部4及びヘッド3)の形状について説明する。
図5に示すように、距離測定装置1の端面Sが円形断面(円形の平坦面)であるとした場合に、その測定精度を満足する径を算出する。
距離測定装置1の最大傾斜角θ、一辺(面WB上の点での端部4からの距離)の測定精度Δ(要求値)、端面Sの直径Lの関係は次のように表わすことができる。すなわち、片側誤差Δ/2は、Δ/2=(L/2)×tanθとなるので、端面Sの直径LはΔ/tanθとなる。したがって、端面Sの直径LがΔ/tanθ以下であれば、測定精度を満足する。
また、図6(a)、(b)に示すように、距離測定装置1の端面Sが一定の径を持つ曲面であるとした場合に、その測定精度を満足する曲率半径を算出する。
距離測定装置1の最大傾斜角θ、一辺(面WB上の点での端部4からの距離)の測定精度Δ(要求値)、端面Sの曲率半径Rの関係は次のように表わすことができる。すなわち、片側誤差Δ/2は、Δ/2=(R/cosθ)−Rとなるので、端面Sの曲率半径RはΔcosθ/2(1−cosθ)となる。したがって、端面Sの曲率半径RがΔcosθ/2(1−cosθ)以下であれば、測定精度を満足する。
図6(b)に示すように、端面Sが一定の径を持つ曲面であるとした場合、距離測定装置1の傾きが大きくなると、測定面に対して曲面61が接触する状態から、曲面61の周囲のエッジ62(曲面61と円形断面との境界)が接触する状態に変化する。曲面61の曲率半径R、エッジ62の直径L(L<2R)とすると、2Rsinθ=Lの関係から、θ=asin(L/2R)で接触状態が変化する。この場合、距離測定装置1の最大傾斜角θの限界値は、以下のようにして与えることができる。
(1)曲面61で接触する場合(θ≦asin(L/2R))、図6(a)での説明と同様、片側誤差Δ/2=(R/cosθ)−Rとなるので、cosθ=R/{(Δ/2)+R}となる。これより、θ≦acos(R/{(Δ/2)+R})となる。
(2)エッジ62で接触する場合(θ>asin(L/2R))、図5での説明と同様、片側誤差Δ/2=(L/2)×tanθとなるので、tanθ=Δ/Lとなる。これより、θ≦atan(Δ/L)となる。
以上より、θ≦asin(L/2R)であれば、(1)を限界値として使用し、θ>asin(L/2R)であれば、(2)を限界値として使用する。
また、ジャイロセンサ等により距離測定装置1の傾きが分かる場合、距離測定装置1の端面の形状から発生誤差を予測して、測定値を補正することにより測定精度の向上に寄与する。
以上述べたように、伸縮可能な棒形の距離測定装置1を用いて、対向する二面WA,WB間の面間距離を測定するに際して、面WB上の三角形abcを底面、面WA上の端部4を頂点dとする三角錐を定義して、三角錐の高さHを二面WA,WB間の面間距離とするようにした。これにより、従来のように、測定面WA,WBに対する棒形の距離測定装置1の傾きの度合いを判断、調整しなくてもよい。したがって、ヒューマンエラーによる測定誤差が発生しにくく、より正確に面間距離を測定することができる。
なお、本実施形態では、面WA,WB間に三角錐を定義するようにしたが、円錐を定義するようにしてもよい。すなわち、面WB上で予め定められる点a,b,cが、既知の径を有する円周上に配置されるようにしておく。そして、面WB上の点a,b,cで定められる円を底面、面WA上の端部4を頂点dとする円錐を定義して、円錐の高さHを二面WA,WB間の面間距離とする。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態との相違点を中心に説明し、第1の実施形態との共通点の説明は省略する。
第1の実施形態では、面WB上で点a,b,cが予め定められている例を説明したが、第2の実施形態では、面WB上でのヘッド3の位置関係を検出できるようにして、面WB上で作業者が任意に点A,B,Cを決められるようにする例を説明する。
図7に、第2の実施形態に係る面間距離測定方法の概要を示す。
本実施形態では、距離測定装置1の棒体2の適所に二軸ジャイロセンサ5が設けられている。
本実施形態では、図7に示すように、距離測定装置1の一端となる棒体2の端部4を面WAに接触させた状態で、ヘッド3を変位させて面WB上の任意の点Aに接触させて、点Aでの端部4(頂点d)からの距離LAを測定する。
次に、ヘッド3を変位させて面WBからいったん離間させ、端部4の位置を動かさずに棒体2を傾けてヘッド3を移動させる。そして、ヘッド3を変位させて面WB上の任意の点Bに接触させて、点Bでの端部4からの距離Lbを測定する。このとき、二軸ジャイロセンサ5により、図8に示すように、棒体2を傾けた方向及び角度を検出することができる。これにより、図8に示すように、線分dAと線分dBとがなす角度θを検出するとともに、点A,Bの座標を認識することができる。これにより、点A,B間の距離、すなわち辺の長さlABを求めることができる。
次に、ヘッド3を変位させて面WBからいったん離間させ、端部4の位置を動かさずに棒体2を傾けてヘッド3を移動させる。そして、ヘッド3を変位させて面WB上の任意の点Cに接触させて、点Cでの端部4からの距離Lbを測定する。このとき、二軸ジャイロセンサ5により、図8に示した点A,Bの場合と同様、棒体2を傾けた方向及び角度を検出することができ、辺の長さlBCを求めることができる。また、これにより点A,B,Cの座標が定まるので、辺の長さlACを求めることができる。
第1の実施形態では、第1の取得部101は、外部から入力される値を保持するだけの機能でよい。それに対して、第2の実施形態では、第1の取得部101は、第2の取得部102と協働して、二軸ジャイロセンサ5による検出結果を用いて、三角形ABCの各辺の長さlAB,lBC,lACを計算する機能を有する。
以上のように測定作業を行うことにより、面WB上の三角形ABCを底面、面WA上の端部4を頂点dとする三角錐を定義することができ、その6辺の長さLA,LB,LC,lAB,lBC,lACが取得される。これらを用いて三角錐の高さH、すなわち頂点dから三角形ABCを含む平面に下ろした垂線の長さHを求め、それを二面WA,WB間の面間距離とする。
第1の実施形態では、ヘッド3を接触させる位置が予め定められた点a,b,cからずれると、測定精度にも影響を与えてしまうため、ヘッド3を点a,b,cの位置に合わせるように慎重に作業しなければならない。それに対して、第2の実施形態では、距離測定装置1に二軸ジャイロセンサ5を設ける必要があるが、面WB上で作業者が任意に点A,B,Cを決めることができるので、作業者の負担を減らすことができる。
なお、本実施形態では、本願発明でいう検出手段として二軸ジャイロセンサ5を利用したが、それに限られるものではない。例えばカメラやGPSを利用して、面WB上でのヘッド3の移動軌跡を追うことにより、面WB上でのヘッド3の位置関係を検出するような形態としてもよい。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、これらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態では、三角形を底面とする三角錐を例にして説明したが、四角形以上の多角形を底面とする多角錐を取り扱うようにしてもよい。この場合、多角錐の高さ、すなわち頂点から多角形を含む平面に下ろした垂線の長さを求め、それを二面間の面間距離としてもよい。或いは、多角錐に含まれる複数の三角錐それぞれの高さを求め、例えばその平均値を二面間の距離としてもよい。
A,WB:面
1:距離測定装置
2:棒体
3:ヘッド
4:端部
5:二軸ジャイロセンサ
100:面間距離演算装置
101:第1の取得部
102:第2の取得部
103:演算部
104:表示部

Claims (5)

  1. 伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて、対向する二面間の面間距離を測定する面間距離測定方法であって、
    前記距離測定装置の一端を前記二面のうちの一方の面に接触させた状態で、前記一端の位置を動かさずに、前記距離測定装置の他端を他方の面上の3点以上の点に順次接触させて、前記各点での前記一端からの距離を測定し、
    前記他方の面上の前記点で定められる図形を底面、前記一方の面上の前記一端を頂点として定義される錐体の高さを求め、それを前記二面間の面間距離とすることを特徴とする面間距離測定方法。
  2. 前記錐体は、前記他方の面上の前記点で定められる多角形を底面とする多角錐であり、
    前記他方の面上で前記点が予め定められており、前記多角形の各辺の長さが既知の値として与えられることを特徴とする請求項1に記載の面間距離測定方法。
  3. 前記錐体は、前記他方の面上の前記点で定められる多角形を底面とする多角錐であり、
    前記他方の面上での前記距離測定装置の他端の位置関係を検出する検出手段を備え、
    前記検出手段で検出した前記距離測定装置の他端の位置の関係に基づいて、前記多角形の各辺の長さを求めることを特徴とする請求項1に記載の面間距離測定方法。
  4. 伸縮可能な棒形の距離測定装置を用いて、対向する二面間の面間距離を測定するときに面間距離を演算する面間距離演算装置であって、
    前記距離測定装置の一端を前記二面のうちの一方の面に接触させた状態で、前記一端の位置を動かさずに、前記距離測定装置の他端を他方の面上の3点以上の点に順次接触させて測定される、前記各点での前記一端からの距離を取得する手段と、
    前記他方の面上の前記点で定められる多角形の各辺の長さを取得する手段と、
    前記多角形の各辺の長さと、前記各点での前記一端からの距離とを用いて、前記他方の面上の前記多角形を底面、前記一方の面上の前記一端を頂点として定義される多角錐の高さを求め、それを前記二面間の面間距離とする手段とを備えたことを特徴とする面間距離演算装置。
  5. 伸縮可能な棒形の距離測定装置であって、
    請求項4に記載の面間距離演算装置が設けられていることを特徴とする距離測定装置。
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