明 細 書 アルミニウム合金、棒状材、鍛造成形品、機械加工成形品、それを用いた陽極酸化皮 膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金、摺動部品、及びそれらの製造方法 技術分野
本発明は、自動車等に用いる摺動部品であって陽極酸化皮膜の硬さ及び厚さを必要 とされ、且つクラックが発生せず、耐摩耗性が要求される部品を提供することができる アルミニウム合金、棒状材、鍛造成形品、機械加工成形品、それを用いた陽極酸化皮 膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金、摺動部品、及びそれらの製造方法に関す る。 背景技術
従来より、自動車部品の中でも特に八001 2、八〇4〇、八390、八1— 31系の錶物材ゃ、 A4032合金の AI— Si系展伸材用の合金では、押出材、鍛造材を T6処理後機械加工 後、陽極酸化処理を施した後、部品として使用されている。
AI— Si系の錶物材及び AI— Si系展伸材用の合金では、耐摩耗性、強度向上のため Cu、 Mgの含有量を調整している。
上記の合金材は耐摩耗性及び強度向上を目的とし、 Cuが多く含まれているが、陽極 酸化処理皮膜の厚さ及び硬さを出す事が難しいとされている。
また、不純物として Niを 0. 050/0未満に制限した提案もなされている (特許文献 1 (特 開平 1 0—204566号公報)など)。
この特許文献 1は Si : 6〜1 2% (重量0 /o以下同じ)、 Fe: 0. "!〜 1 . 0<½、Cu : 1 . 0〜5. 0%、Mn : 0. 1〜1 . 0%、Mg: 0. 4〜2. 0%、Τί : 0. 01〜0. 3%、Sr: 0. 005-0. 2%を含有し、不純物として Niを 0. 05%未満に制限し、残部 AI及び不純物からなり、 マトリックス中に分散する共晶 Si粒子の平均粒径が 1 . 5-5. Oji mであり、該平均粒 径の共晶 Si粒子力《5000個 mm2以上 1 0000個 Zmm2未満存在していることを特徴 としている。
しかしながら、前記特許文献 1に記載の材料は陽極酸化処理時の皮膜の硬さが低ぐ
具体的には Hv31 0〜370程度に過ぎなしゝものであった。
した力 て、従来の AI— Si系合金では、陽極酸化処理をせずに使用する部品が主力 であり、陽極酸化皮膜を必要とする部品では、皮膜が形成されることができれば皮膜 硬さを要求されなし、ような部品 (箇所)に適用されており、著しく適用に制限があり、市 場の要求に応えることが困難とされていた。
尚、陽極酸化処理性の良い 6000系合金及び 5000系合金においては、皮膜を 30 U m以上施した場合、皮膜にクラックが発生し、使用に適さない状態となる。
そこで、本発明は、自動車他に用いる摺動部品であって陽極酸化皮膜の硬さ及び厚 さを必要とされ、且つクラック力《発生せず、耐摩耗性が要求される部品を提供すること ができるアルミニウム合金、棒状材、鍛造成形品、機械加工成形品、それを用いた陽 極酸化皮膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金、摺動部品、及びそれらの製造 方法を提案することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明者らは AI— Si系アルミニウム合金とその表面に形成さ れる陽極酸化皮膜の特性について鋭意研究をおこない、その知見に基づいて本発明 を完成させるに至った。 発明の開示
発明に依るアルミニウム合金は、陽極酸化処理すると、被膜厚さ 30 m以上、被膜 硬さ Hv400以上の陽極酸化被膜が形成し、上記被膜中に粒径 0. 4〜5. 5〃mの幅 の共晶 Si粒子が存在することから成る。
また、本発明に依るアルミニゥム合金は、陽極酸化処理すると被膜厚さ 40 m以上、 被膜硬さ Hv40O以上の陽極酸化被膜が形成し、上記被膜中に粒径 0. 8〜5. 5 i m の幅の共晶 Si粒子力存在することから成る。
上記アルミニウム合金は、 Si : 5〜1 2% (質量%以下同じ)、Fe: 0. 1〜1 %、 Cu : 1 <½未満、 Mg : 0. 3〜1 . 5%を含有し、残部 AI及び不純物からなり、マトリックス中に 分散する共晶 Si粒子の粒径が 0. 4〜5. の幅で存在し、その内の共晶 Si粒子 の粒径が 0. 8—2. 4 jW mの大きさで 60%以上を占め、尚かつ共晶 Si粒子が 4000 個 mm2以上 4O000個ノ mm2未満存在することから成る。
上記アルミニウム合金は、 Si : 9〜 1 2%の場合に共晶 Si粒子の粒径が 0. 8〜2.
4 mの大きさで 800/0以上を占めることから成る。
上言己アルミニウム合金は、 Cuを実質的に含有しないことから成る。
上言己アルミニウム合金は、 Mn : 0. 1〜1 %、Cr: 0. 04-0. 3%、Zr: 0. 04-0. 3%、V: 0. 01 -0. 1 %、のうちの 1種又は 2種以上を含有することから成る。
上記アルミニウム合金は、 Ti : 0. 01〜0. 3<½、Β : 0. 0001〜0. 05%、Sr: 0. 0 01〜0· 1 %のうち 1種又は 2種以上を含有することから成る。
上言己アルミニウム合金は、 連続錶造法で錶造された棒状材であることを含む。 上記アルミニウム合金は、 9)本発明の第 9の発明は、連続錶造法で錶造された 棒状材をさらに押出し加工又は押出し、引抜き加工した棒状材であることを含む。 更に本発明に依る棒状材は、アルミニウム合金から成ることを含む。
本発明の棒状材の用途力《摺動部品であることを含む。
本発明の棒状材は、棒状材に鍛造加工を施した鍛造成形品であることを含む。 本発明の棒状材は、棒状材に、もしくは鍛造成形品に機械加工を施した機械加工成 形品であることを含む。
更に、本発明は、陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子の粒径を 0. 4〜5. 5 t/ mの幅で存 在させ、皮膜厚さ 30 m以上、皮膜硬さ Hx/400以上とした陽極酸化皮膜硬さに優れ た耐摩耗性アルミニウム合金であることを含む。
また、本発明は、陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子の粒径を 0. 8〜5. 5 i mの幅で存 在させ、皮膜厚さ 40 jU m以上、皮膜硬さ Hv400以上とした陽極酸化皮膜硬さに優れ た耐摩耗性アルミニウム合金であることを含む。
また、本発明は、機械加工成形品に陽極酸化皮膜処理を施した陽極酸化皮膜硬さ に優れた摺動部品であることを含む。
更に、本発明は、上記組成のアルミニウム合金を、連続錶造方式で錶造を行ない、 この錶塊を均質化処理した後、押出し加工及び Z又は鍛造加工及び 又は機械加工 し、陽極酸化処理することにより、陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子の粒径を 0. 4〜5. 5 mの幅で存在させ、皮膜厚さ 30 m以上、皮膜硬さ Hv400以上としたアルミニウム 合金からなる陽極酸化皮膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金の製造方法を含 む。
また、本発明は、上記組成のアルミニウム合金を、連続錶造方式で錶造を行ない、
この錶塊を均質化処理した後、押出し加工及び z又は鍛造加工及び z又は機械加工 し、陽極酸化処理することにより、陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子の粒径を 0. 4〜5. 5 U mの幅で存在させ、皮膜厚さ 30 m以上、皮膜硬さ Hv400以上としたアルミニウム 合金からなる陽極酸化皮膜硬さに優れた摺動部品の製造方法を含む。
上述のようにして製造された陽極酸化皮膜はクラックを発生することがない。尚、上 記皮膜厚さや皮膜硬さは、単なる目標品質などではな《陽極酸化皮膜中の共晶 Si粒 子の粒径分布と Cu量の制限に着目し、且つ制御することにより、達成し得るものであ る。
上述の如ぐ本発明では、陽極酸化処理により形成される陽極酸化皮膜中に共晶 Si 粒子が粒径 0. 4〜5. 5 mの幅で存在するアルミニウム合金であって、自動車の部 品やその他陽極酸化皮膜の硬さ及び厚さを必要とされ、且つクラックが発生せず、耐 摩耗性が要求される部品に好適に利用することができる硬さに優れ耐摩耗性を有する 陽極酸化皮膜を備える摺動部品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製品を製造す ることができる。
また、このアルミニウム合金は、特殊な陽極酸化処理をしなくても十分な硬さが得ら れるので、陽極酸化処理をせずに使用する部品にも適用できる。
また、本発明は、陽極酸化処理により形成される陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子が粒 径 0. 8〜5. 5 β mの幅で存在するアルミニウム合金であって、より硬さに優れ耐摩耗 性を有する陽極酸化皮膜を備える摺動部品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製 品を製造することができる。
また、本発明のアルミニウム合金は、 S 5〜1 2% (質量%以下同じ)、 Fe : 0. 1〜 1 %、Cu : 1 %5^l、Mg : 0. 3〜1 . 5%含有し、残部 AI及び不純物からなり、マトリック ス中に分散する共晶 Si粒子の粒径が 0. 4〜5. 5 jt mの幅で存在し、その内の共晶 Si 粒子の粒径が 0. 8〜2. 4 jLi mの大きさで 60%以上を占め、尚かつ共晶 Si粒子力《40 00個 mm2以上 40000個 mm2未満存在するので、さらにより硬さに優れ耐摩耗性 を有する陽極酸化皮膜を備える摺動部品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製品 を製造することができる。
更に、本発明のアルミニウム合金は、 Si : 9〜1 2%の場合に共晶 Si粒子の粒径が 0. 8〜2. 4 mの大きさで 80<½以上を占めるので、さらにより硬さに優れ耐摩耗性を有
する陽極酸化皮膜を備える摺動部品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製品を製 造することができる。
また、本発明のアルミニウム合金は、 Cuを実質的に含有しないので、さらに陽極酸化 処理性が'向上し、さらにより硬さに優れ耐摩耗性を有する陽極酸化皮膜を備える摺動 部品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製品を提供することができる。
また、本発明のアルミニウム合金は、 Mn : 0. 1〜1 <½、Cr: 0. 04~0. 3%、Zr: 0. 04-0. 3%、V: 0. 01 -0. 1 %、のうちの 1種又は 2種以上を含有するので、 Mn, C r, Zr, Vの含有により、 AI— Mn系や Al— Mn— Fe— Si系, AI— Cr系や Al— Cr— Fe— Si系, Al— Zr系, Al— V系の粒子を析出して再結晶粒を微細化し、加工性を向上させ るので、複雑な形状の摺動部品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製品を成形で きる。また、 Mn, Cr, Zr, Vの含有は、 Al— Mn系や Al— Mn— Fe— Si系, Al— Cr系や Al— Cr一 Fe— Si系, Al— Zr系, Al— V系の粒子を析出し、摺動部品の成形後の熱処 理での再結晶を抑制し、摺動部品の延性、靭性を向上する。
更に、本発明のアルミニウム合金は、 Ti : 0. 01 -0. 3%、B : 0. 0001 -0. 05%、 Sr: 0. O01〜0. 1 %のうち 1種又は 2種以上を含有するので、 Τί, Βを含有する場合 には、 寿塊の組織を微細化し、錶造時の錶塊割れを防止するので、本発明のアルミ二 ゥム合金を安定して錶造することができ、さらに、錶塊の加工性を向上させるので、複 雑な形状の摺動部品を成形することができる。 Srを含有する場合には、共晶 Si粒子の 微細化し、本発明のアルミニウム合金の延性、靭性を向上することができる。
また、本発明のアルミニウム合金は、連続錶造法で錶造された棒状材であるので、こ のアルミニウム合金から硬さに優れ耐摩耗性を有する摺動部品やその他の耐摩耗性 アルミニウム合金製品を製造することができる。
また、本発明のアルミニウム合金は、連続錶造法で錶造された棒状材をさらに押出し 加工又は押出し、引抜き加工した棒状材であるので、後工程が、鍛造工程を省略また は加工率の小さな鍛造工程であっても、充分な加工率が得られ、延性、靭性を向上す る。また、連続錶造法では得られにくい 020以下の棒材などが得られやすい。
前記本発明のアルミニウム合金の棒状材を用いた成形品は、硬さに優れ耐摩耗性を 有する成形品となる。
前記本発明のアルミニウム合金の棒状材は、硬さに優れた陽極酸化皮膜を有する耐
摩耗性に優れた摺動部品となる。
前記本発明のアルミニウム合金の棒状材は、鍛造加工を施すので、この鍛造成形品 から硬さに優れ耐摩耗性を有する陽極酸化皮膜を有する摺動部品やその他の耐摩耗 性アルミニウム合金製品を製造できる。
前記本発明のアルミニウム合金の棒状材又は鍛造成形品は、機会加工を施すので, この機械加工成形品から硬さに優れ耐摩耗性を有する陽極酸化皮膜を有する摺動部 品やその他の耐摩耗性アルミニウム合金製品を製造できる。
また、本発明のアルミニゥム合金は、陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子の粒径を 0. 4〜 5. 5 mの幅で存在させ、皮膜厚さ 30 m以上、皮膜硬さ Hv400以上としたので、 陽極酸化皮膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金製品となる。
また、本発明のアルミニウム合金は、陽極酸化皮膜中に共晶 Si粒子の粒径を 0. 8〜 5. 5 i mの幅で存在させ、皮膜厚さ 40 m以上、皮膜硬さ Hv400以上としたので、 陽極酸化皮膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金製品となる。
また、本発明のアルミニウム合金の機械加工成形品は、陽極酸化皮膜処理を施した ので、硬さに優れ耐摩耗性を有する陽極酸化皮膜を有する摺動部品となる。
更に、本発明のアルミニゥム合金の製造方法は、前記組成のアルミニウム合金を、 連続錶造方式で寿造を行ない、この錶塊を均質化処理した後、押出し加工及び Z又は 鍛造加工及び 又は機械加工し、陽極酸化処理することにより、陽極酸化皮膜中に共 晶 Si粒子の粒径を 0. 4〜5. 5 jt/ mの幅で存在させ、皮膜厚さ 30 jU m以上、皮膜硬さ Hv400以上としたので、陽極酸化皮膜硬さに優れた耐摩耗性アルミニウム合金製品 を容易に製造することができる。
更に、本発明のアルミニゥ厶合金の製造方法は、前記組成のアルミニゥム合金を、 連続錶造方式で ί寿造を行ない、この錶塊を均質化処理した後、押出し加工及び 又は 鍛造加工及び 又は機械加工し、陽極酸化処理することにより、陽極酸化皮膜中に共 晶 Si粒子の粒径を 0· 4〜5. 5 fi mの幅で存在させ、皮膜厚さ 30 m以上、皮膜硬さ Hv400以上としたので、陽極酸化皮膜硬さに優れた摺動部品を容易に製造すること ができる。 発明を実施するための最良の形態
この発明に依るアルミニウム合金は、陽極酸化処理すると、被膜厚さ 30 im以上、 好ましくは 40 ;U m以上、被膜硬さ Hv400以上の陽極酸化被膜が形成し、上記被膜中 に粒径 0.4〜5.5 m、好ましくは粒径 0.8〜5.5 mの幅の共晶 Si粒子が存在す ることを特徴とする。
上記アルミニウム合金の好ましい組成の一例は、 :5〜12%(質量%、以下同じ, 好ましくは 5〜 11 %)、 Fe:0. 1〜1 %、 Cu:1 %未満(好ましくは 0· 5%未満、より好ま しくは実質含有しない)、 Mg:0.3〜1· 5% (好まし ま 0.4〜1%)、残部八1及び不純 物である。
上記アルミニウム合金に、 Mn:0. 1〜1%、Ο:0.04-0.3%、Zr:0.04〜0. 3o/o、 V:0.01 ~0. 1%、のうちの 1種又は 2種以上を含有することが好ましい。 更に、 Ti:0. 01〜0.3%、B:0.0001-0.05%, Sr:0.001-0. 1%のうち 1 種又は 2種以上を含有することが好ましい。
このような組成のアルミニウム合金は、加工性や陽極酸化処理性に優れ、前述の陽 極酸化皮膜の硬さ (Hv400以上)を保持することが可能となる。
また、特殊な陽極酸化処理をしなくても十分な硬さが得られるので、陽極酸化処理を せずに使用する部品にも適用できる点からも好ましい。
特に Siは Mgと共存して Mg2Si粒子を析出してアルミニウム合金の強度を向上させ、 共晶 Siの分布により強度、耐摩耗性を高める。この Siの含有範囲は 5〜12%、好まし い含有範囲は 5〜11 %であり、 5<½未満ではその効果が小さく 120/0を超えると、初晶 Siが析出して陽極酸化処理性に悪い影響が表われる。
Feは、 0.1〜10/o(好ましくは 0. 1〜0.5%,より好まし ま 0.21〜0.30/ο)を含有 するのが好ましい。 ΑΙ— Fe系や ΑΙ— Fe— Si系の粒子を析出させ、摺動部品の成形後 の熱処理処理での再結晶を抑制し、摺動部品の延性、靭性を向上するからである。ま た、押出材で (ま押出加工時に再結晶粒を微細化し、後工程の鍛造加工性を向上させ るので、複雑な形状の摺動部品を加工することができる。 0. 10/0未満の含有量ではこ の効果が小さく、 1 %を超えると Al— Fe系や AI— Fe— Si系粗大晶出物が増加して陽極 酸化処理性に悪い影響が表われ、アルミニウム合金の延性、靭性を低下させる。
Cuは 1%未満(より好ましくは 0.9%以下,さらに好ましくは 0.50/0未満)含有させる 力、、或いは実質的に含有させないことが好ましい。
Cuの含有は CuAI2粒子を析出してアルミニウム合金の強度と硬さに寄与するが、 Cu の含有量が 1 Q /。以上では、陽極酸化皮膜の硬さが低下する。より皮膜の硬さを増加す るのに好ましくは 0. 50/0未満、より好ましくは実質的に含有させない。
Cuは陽極酸化処理の際に溶解する力 溶解した Cuイオンは貴な金属イオンのため 再びアルミニウム合金母材の表面に Cuが析出し、陽極酸化皮膜が形成し難く皮膜の 緻密性も低下する。 Cu量を抑制することで、陽極酸化皮膜の成形性と緻密性を向上し、 皮膜硬さを向上することができる。
Mgの含有は Siと共存して Mg2Si粒子を析出してアルミニウム合金の強度に寄与し、 この Mgの好ましい含有範囲は 0. 3〜 5<½、好まし ま 0. 4〜1 0/0であり、 0. 3%未 満では効果が小さぐ 1 . 50/0を越えると加工性力《低下する。
上記アルミニウム合金組成に、 Mn : 0. 1〜1 % (好ましくは 0. 2〜0, 4%) N Cr: 0. 0 4〜0. 3% (好ましくは 0. 1 5〜0. 25%)、Zr:0. 04-0. 3% (好まし ま 0, "!〜 0. 2%)、V: 0. 01 ~0. 1 <%(好ましくは 0. 05〜0. 1 %)、のうちの 1種又は 2種以上を 含有することは、 AI— Mn系や AI— Mn— Fe— Si系, AI— Cr系や AI— Cr一 Fe— Si系, Al— Zr系, AI— V系の粒子を析出し、摺動部品の成形後の熱処理処理での再結晶を 抑制し、摺動部品の延性、靭性を向上する。また、押出材では押出し加工時に再結晶 粒を微細化し、後工程の鍛造加工性を向上させるので、複雑な形状の摺動部品を加 ェすることができる。 Mnの含有量が 0. 1 %未満、 Crが 0. 04<¼未満、 Zrが 0. 04% 未満、 Vが 0. 01 %未満ではその効果が小さぐ Mnの含有量が 1 %を超え、 Crが 0. 3%を超え、 Zrが 0. 3%を超え、 Vが 0. 1 %を越えると粗大な晶出物力《増加して陽極 酸化処理性に悪い影響が表われ、アルミニウム合金の延性、靭性を低下せさる。
Ti : 0. 01 -0. 3% (好ましくは 0. 01〜0. 2%,より好ましくは 0· 002〜0. 1 %)、 B : 0. 0001 -0. 05% (好ましくは 0. 005-0. 1 %)、Sr: 0. 001 -0. 2% (好ましく は 0. 005-0. 1 %,より好ましくは 0. 005〜0. 05%)のうち 1種又は 2種以上を含 有することは以下の理由で望ましい。即ち Ti, Bの含有は錶塊の組織を微細化し、錶造 時の 寿塊割れを防止し、さらに錶塊の加工性を向上させるので、複雑な形状の摺動部 品を成形することができる。 0. 01 %未満ではその効果が小さぐ 0. 3<½を超えると巨 大な金属間化合物が晶出して加工性や陽極酸化処理性に悪い影響が表われる。また、 Srの含有は共晶 Siを微細化し、加工性及び陽極酸化処理性を向上する。 0. 001 %
未満ではその効果力《小さぐ 0. 20/0を超えても効果が低下する。
Niは、 0. 1 0/0以下であることが好ましい。
本発明においては、陽極酸化皮膜中における共晶 Si粒子の分布状態力《極めて重要 であることを見出し、これを制御することにより、皮膜厚さ 30 m以上、皮膜硬さ Hv40 0以上とすることができ、クラックを発生させることもないことを見出した。
そのためには、合金マトリックス中における共晶 Siの分散状態を均一に特定すること が重要であり、陽極酸化皮膜中に共晶 粒子を存在させ、皮膜硬さに優れ、皮膜厚さ を厚くしてもクラックが発生しないものとなる。
具体的には合金マトリックス中に分散する共晶 Si粒子の粒径は、 0. 4-5. 5 / m (好 ましくは 0. 8〜5. 5 m)である。その内の共晶 Si粒子の粒径が 0. 8〜2. 4〃mの大 きさで 60%以上(好ましくは 80%以上)を占め、尚かつマトリックス中に 4000個 Zmm2 以上 40000個 Zmm2未満(より好ましくは 1 0000個 Zmm2以上 38000個 Zmm2未 満)存在させることが好ましくは必要である。
尚、共晶 Si粒子の粒径が 0. 4〜5. 5 m」とは、実質的な粒径分布が 0. 4〜5. 5 μ mということであり、例えば 95%以上、好ましくは 98%以上が 0. 4〜5. 5 mの範 囲ということである。
上述のように陽極酸化皮膜中における共晶 Si粒子の粒径は 0. 4〜5. 5 / mである 力 粒径が 0. 4 m、特【こ 0. 3 m未満の粒径では陽極酸化処理時浴電圧が高くな リ、陽極酸化に対する抵抗が大き より電流が流れに《なって皮膜形成が困難となる c 粒径が 5. 6// m、特に 6. O i mを越えると、陽極酸化処理性が低下する原因となり、 皮膜の面粗度が悪くなる。
また、上述のように共晶 Si粒子の粒径の大きさが 0. 8〜2. 4 i mの大きさで 60% 以上を占めるが、 60<½未満、特に 50%以下の場合には陽極酸化処理時に電流の流 れやすい部分と流れにくい部分の差が大きくなつて電流の流れが一定でないため皮膜 厚さが不均一となる。
特に工業的に利用用途が広い Si : 9〜1 2% (特に 1 0. 5±0. 5%)の場合には 80% 以上が好ましい。
共晶 Si粒子の粒径が 0. 8-2. 4;tz mの大きさのものが合金マトリックス中に 4000 個ノ mm2以上 40000個 mm2未満であるものは、陽極酸化処理時に電流の流れが
一定となるので、皮膜厚さ均一となる。アルミニウム合金マトリックス中に分散する共晶
Si粒子はマ KIックスより電流が流れ難い力 これを抑えることができるため、陽極酸 化皮膜が均一に形成することができる。さらに、共晶 Siが陽極酸化皮膜処理の際に溶 解せずに皮膜中に残留するのを低減させ、皮膜中に残留した共晶 Si粒子の周囲の皮 膜の織密性が低下するのを抑えることができるので、皮膜硬度の低下を抑えることが できる。
より具体的には、前記組成のアルミニウム合金を、連続錶造方式例えば気体加圧ホ ッ卜トップ連続錶造方式で錶造した錶塊を、均質化処理した後、そのまま機械加工する 力、、或いは押出し加工、鍛造加工、機械加工等の加工を適宜に選択して行う。さらに 陽極酸化処理を行なうことにより、陽極酸化皮膜硬さに優れ、皮膜を厚くしてもクラック 力《発生しないアルミニゥム合金製品を得ることができる。
合金中の共晶 Siの発生状態は、所定の組成の合金溶湯を連続錶造方式で凝固させ る時に、溶湯温度ゃ錶造速度の影響を受ける。
そこで、共晶 Si粒径が 0. 4〜5. 5 mの幅となるように、溶湯温度ゃ錶造速度を制 御することによリ本発明のアルミニウム合金を得ることができる。また、共晶 Si粒径が 0. 8〜2. 4 mの大きさで 60<½以上となるように、溶湯温度ゃ錶造速度を制御すること により本発明のアルミニウム合金を得ることができる。
但し、本発明のアルミニウム合金では Cuが少なぐ凝固時の固液共存領域が少なく なり、凝固しやすくなるため、凝固速度を従来より速めに制御する必要がある。例えば 錶造径 0 72mmの場合の凝固速度は 200〜 350 [mm,分]とすることが望ましい。 気体加圧ホットトップ連続錶造方式は溶湯とモールド間を気体加圧してし、るため錶造 速度を速くすることができるので、共晶 Siの粒径を所定の状態に制御した本発明のァ ルミニゥム合金を容易に製造することができるので好ましい。
合金中の共晶 Siの発生状態は、均質化処理時に、均質化温度や均質化時間の影響 を受け、共晶 Siの粒径を制御するとともに共晶 Si粒子の形状も制御する。
そこで、共晶 Si粒径力《0. 4〜5. 5 jU mの幅で共晶 Si粒子が粒状となるように、均質 化温度や均質化時間を制御することによリ本発明のアルミニウム合金を得ることがで きる。また、共晶 粒径が 0. 8〜2. の大きさで 60«½以上で共晶 Si粒子が粒状 となるように、均質化温度や均質化時間を制御することによリ本発明のアルミニウム合
金を得ることができる。
共晶 Si粒子が粒状となることで、均質化処理前の針状形状よリ錶塊の加工性が向上 する。さらに陽極酸化処理性も向上する。
均質化処理【ま、上記条件を満足する範囲で特に限定するものではないが、例えば 4 50°C以上 50O°C未満(より好ましくは 480°C以上)の温度で 4時間以上行えば良い。 初晶 Siは、以下のような状態 (粒子分布位置,平均粒径,面積占有率)であるか、或 いは陽極酸化処理を施し、摺動部となる錶塊の外周部に実質的に存在しないことが好 ましい。陽極酸化処理する部分に初晶 Siが存在すると、陽極酸化処理時に電流の流 れが一定とならず、皮膜厚さ不均一となり、皮膜に緻密性の低下し、皮膜硬度が低下 する。
初晶 Siの粒子分布位置:錶塊の外周から錶造径の半径の 20%以下の位置までに 初晶 Siがないこと (面積占有率 0. 2%以下)。
初晶 Siの平均粒径: 30 m以下。
初晶 Siの面積占有率: 0. 8%以下。
例えば Si量を 1 2%以下とし、気体加圧ホットトップ連続錶造時、気体加圧量ゃ錶造 速度や溶湯温度の条件を制御すれば初晶 Siの上記の状態を得ることができるため好 ましい。
前記アルミニウム合金を連続錶造方式で錶造したビレット錶塊を均質化処理した後、 そのまま機械力 ΠΙするか、或いは押出し加工、鍛造加工、機械加工等の加工を適宜に 選択して行う;^、棒状材を作製した後、その棒状材からさらに所定の形状を有する成 形品を作製するようにしてもよい。
棒状材から成形品を作製するには、機械加工、鍛造加工などを適宜に組み合わせて 施すことができる力 鍛造加工の前又は機械加工の前に、押出し加工又は引抜き加工 を施すことが好ましい。押出し加工又は引抜き加工を施されたものは、延性が向上し、 加工性や製品の延性の点で好ましい。また、直径 20mm以下の丸棒は連続錶造方式 では得られにくい力 押出し又は引抜き加工では容易に得られる。
押出し加工 (ま、特に限定するものではないが、例えば 2500t押出機を用いて押出し 速度を最高 8mZminで行えば良い。
成形品に施す陽極酸化処理は、特に限定するものではないが、例えば電解浴として
1 5w %硫酸を使用して行えば良い。
皮膜厚さは、浴温、電圧、時間を調整することにより、所定の厚さのものを得ることが できる。
本発明のアルミニウム合金及びそれを用いて作製した摺動部品は、母材部分が硬く 皮膜の耐摩耗性が向上しているので、より厳しい摺動箇所に用いることができ、例えば 以下の用途を挙げることができる。
(a)スクロール、ピストンなどの空調機器用コンプレッサー部品
(b)自動車のエアサスペンション用コンプレッサーピストン
(c)スプーソレ,スリーブなどの自動車のエンジン,卜ランスミッション, ABS用油圧部品
(d )自動車のブレーキマスタ一シリンダーピストン Zキヤリノ 一ピストン
(e)自動車のクラッチシリンダーピストン
(f)自転車のブレーキキヤリパーボディ
そして、得られた耐摩耗性アルミニウム合金は、その用途を限定するものではないが、 自動車部品の中でも、ブレーキキヤリパーピストン及びエアサスペンション用コンプレツ サービストン、その他皮膜硬さを必要とし、クラックのない皮膜を望む部品に好適に利 用することができる。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。
<試験 1 >
〔実施例"!〕
表 1に示す組成を有するアルミニウム合金を気体加圧ホットトップ連続錶造方式でビ レツ卜 (直径 8インチ)を錶造し、このビレット錶塊を 490°Cで 1 2時間均質化処理した後、 間接押出機を用いて押出し加工を行ない、直径 44mmの押出棒を作成し、常法に従つ て T6処理を施し、この押出棒を試験材として、以下に示す基準にて陽極酸化処理性、 皮膜硬さ、皮膜のクラック発生の有無、耐摩耗性、機械的性質につし、て評価した。また 試験材断面並びに陽極酸化皮膜中の共晶 Si粒子及び粒径の大きさ分布状態につい ても画像解析装置を用いて以下に示す条件にて測定した。
測定はサンプルを任意の大きさに切断し、このサンプルを研磨用の樹脂に埋め込み, 共晶 Si粒子を測定可能な範囲までミクロ研磨を行い測定した。
測定条件:光学顕微鏡に接続したルーゼックス,画面上の倍率: 1 240倍, 20視野
連続測定結果より算出
皮膜厚さ: 44〜47 ;U m
尚、表 1において、本発明における条件を外れたものには下線を付した。
ぐ試験 1の評価 >
「陽極酸化処理性」
押出棒の押出方向に垂直な断面を、切削加工にて表面粗さを一定にした平滑な面と し、評価用サンカレとした。
陽極酸化処理条件として、電解浴として 1 5wt%硫酸を使用し、サンプル表面に目標 40 m厚さで、陽極酸化皮膜が形成されるように、浴温、電圧、時間を設定して陽極 酸化処理を行なった。
得られた評価サンプルの断面を観察し、任意の 1 Omm長さで膜厚を測定し、実際に 形成された膜の平均膜厚により陽極酸化処理性を評価した。尚、同一条件でより厚い 膜が形成されたものが陽極酸化処理性が良い。結果は表 3に示した。
〇 : 平均膜厚 40 m以上
X : 平均膜厚 33 m以下
△ : 〇と Xの間
「皮膜硬さ」
陽極酸化処理をした評価サンプルを任意の大きさに切断し、樹脂に埋め込み陽極酸 化皮膜硬さが測定可能な範囲までミクロ研磨を施し、皮膜の硬さを測定し評価した。結 果は表 3に示した。
〇 : 平均膜厚硬さ、 HV: 400以上
X : 平均膜厚硬さ、 HV: 330以下
△ : 〇と Xの間
Γ耐摩耗性」
大越式摩耗試験機を用いて摩耗速度 1 mZs、摩耗距離 200m、荷重 3. 2kg、相手材 S50C (HV750)の条件で試験を行なし、、比摩耗量で比較した。結果は表 2に示した。
〇 6. 0 X 1 0"7mmVkg未満
X 9. 0 1 0-7mmVkg超
Δ 6. 0〜9. 0 X 1 0"7mmVkg
「皮膜のクラック」
陽極酸化処理をした評価サンプルを光学顕微鏡で表面状態を観察し、クラックの有 無を確認し if価した。結果は表 3に示した。
O : 皮 H莫にクラック無し
X : 皮 B莫【こクラック有り
「機械的性質」
押出棒材の押出方向に平行に棒材の中央部より JIS4号試験片を採取し、引張試験 を行なった。好ましい値である引張強さ: 310(NZmm2)、耐力: 230(NZmm2)を合格 基準とした。結果は表 2に示した。
〔実施例 2〜1 3,比較例"!〜 10〕
表 1に示した組成とした以外は実施例 1と同様である。陽極酸化皮膜の形成条件は 実施例 1と同じである。
表 2及び表 3より明らかなように、本発明の実施例 1〜1 3は、何れも陽極酸化処理性 及び皮膜硬さ、皮膜のクラック発生無し、耐摩耗性に優れ、機械的性質についても 31 0 (N/mm2)を越える引張強さ、 230 (NZmm2)を越える耐カを備えていた。
これに対し、比較例 1では Si量が少ないため、耐摩耗性で劣っていた。さらに、比較 例 1, 2, 4, 5, 8では、 Cu量が多ぐ陽極酸化処理性が劣り、皮膜硬さも劣っていた。
【表 1】
組成 (質量 ¾)
試験材 o:
O I Fe C u M n M g C r I 1 o r A I 幸施 r^J 11 o . 0 0 . z 0, 0 , z v O , l U . U 1 U . U 1 残 w 施 2 O . O 0. z 0 . 4 o . z 0 . 4 O . 1 ϋ . ひ Ί U . O i 残部 大 5 . 0 0 , 2 0 , 9 0 . 2 0 , 4 0 , 1 0 . O Ί ϋ . o 残 w 宋倫 fil A 5 . 0 0 2 0. 9 0. 2 0, 8 0 . 1 0 . 0 1 0. 0 1 残都
^天肥 tte { 17Sri1 c 7 . 5 0 . 2 0. 4 0 , 2 0. 4 0 . 0 . O 1 O . O Ί 残部 卖施^) 6 7 . 5 0. 2 0 , 9 o . z 0. 4 Q . 1 0. 0 1 残部
7 . 5 0. 2 0 , 9 5 0. 2 0. 8 0 . 1 0. 0 1 0 . 0 1 残部 宝 ^ Jits · 1ΰ7ϋ9 R 8 . 1 0 . 2 0. 6 0. 2 0. 4 0, 1 0. 0 1 0 . 0 1 残部 圭夭愉 ^ffi O » 1 0 . 1 0 . 2 0 , 3 0. 2 0. 4 0. 1 0. 0 1 0 . 0 1 残部
S ¾fe ifia £9l 1 n u 1 0. 1 0. 2 0. 4 0 · 2 0. 4 0. 1 0. 0 1 0 . 0 1 残部
£ ½ <fiai 1 1 1 0. 1 0. 2 0. 4 0. 2 0. 8 0. 1 0. 0 0. 0 1 残部 φ
¾ BS 1W Z 1 0. 5 0. 2 0. 9 0. 2 0. 4 0. 1 0. 0 1 0. 0 1 残部 isi ゥ 1 0. 5 0. 2 0 . 9 0. 2 0. 8 0. 1 0. 0 1 0 . 0 1 残部 t$ 1
ft* ¾x , 4 · 5 0. 2 2, 5 O · 2 1 . 1 0. 1 残邵 if お fit'Jl 2 7 , 0 0 · 2 3 . 0 0 , 2 1 . 1 0 - 1 残部 *Jj 湖 ί ¾却 。 U . 2 U . 2 U . (J - ,
比粒例 4 1 . 5 0. 2 2 . 5 0. 2 0. 4 0. 1 残部 比較例 5 8 . 2 0. 2 2 . 5 0. 2 0. 6 0 . 1 残部 比較例 6 1 0. 2 0. 2 1 . 6 0. 2 0 . 1 0. 1 0. 0 1 残部 比较例 7 1 0. 7 0. 2 . 5 0. 2 0 . 4 0. 1 0. 0 1 残部 比較例 8 1 0. 5 0. 2 2 . 7 0. 2 0. 4 0. 1 0. 0 1 残部 比較例 9 * 0, 7 0. 2 0. 3 1 . 0 0. 1 残部 比較例 1 0 * 0 . 8 0. 2 0. 4 0. 2 1 . 0 0 - 2 残部
【表 2】
【表 3】
-
※比 1 0については共晶 S i粒子が観察されなかつお。
※共晶 S i粒子の粒径及び分布は、 6Ϊ材断面における測定である。
【表 4】
く試験 2> (ホットトップ連続錶造棒材、ホットトップ連続錶造棒材 +鍛造)
表 5に示す組成を有するアルミニウム合金を特公昭 54— 42827号公報にて開示さ れている気体加圧ホットトップ連続錶造方式で 072mm棒材を錶造し、その後、棒材 を 490°Cで 4時間均質化処理し、表 6に示す条件で常法に従って T6処理 (500~51 0°C、 2〜 3時間の溶体化処理、その後水冷した。さらに 1 80〜"! 90°C、 5〜6Hrの時 効処理)したものを試験材とし、又は連錶 (連続錶造)棒材を同様に均質化処理後、錶 肌部を面削除去し、所定の長さに切断し、焼鈍処理し、ボンデ処理した後、最外径 68 mm、その内径 52mm、内側の外径 32mm、その内径 1 5mm、高さ 40mm、底厚 1 0mm の 2重カップ状に鍛造し、表 8に示す条件で常法に従って T6処理 (500〜51 0°C、 2〜 3時間の溶体化処理、その後水冷した。さらに 1 80〜"! 90°C、 5~6Hrの時効処理)を 施した鍛造品を試験材として、さらに機械加工後に、以下に示す基準にて陽極酸化処 理性、皮膜硬さ、皮膜のクラック発生の有無、耐摩耗性、機械的性質について評価した。 また試験材断面並びに陽極酸化皮膜中の共晶 Si粒子及び粒径の大きさ分布状態に ついても画像解析装置を用いて以下に示す条件にて測定した。
測定はサンプルを任意の大きさに切断し、このサンプルを研磨用の樹脂に埋め込み、 共晶 Si粒子を測定可能な範囲までミクロ研磨を行い測定した。
測定条件:画像処理装置の画面上の倍率: 1 240倍, 20視野連続測定結果より算出 皮膜厚さ: 25〜47 // m
尚、表 5において、本発明における条件を外れたものには下線を付した。
<試験 3 > (水平連続錶造棒材、水平連続錶造棒材 +鍛造)
表 5に示す組成を有する特開昭 61— 33735号公報にて開示されてし、る水平連続錶 造法によつで φ 30mm棒材を錶造し、その後、棒材を 490°Cで 4時間均質化処理し、 表 20に示す条件で常法に従って T6処理 (500〜51 0°C、 2〜3時間の溶体化処理、 その後フ K冷した。さらに 1 80〜1 90°C、 5〜6Hrの時効処理)したものを試験材とし、 又は連铸棒材を同様に均質化処理後、錶肌部を面削除去し、所定の長さに切断し、焼 鈍処理し、ボンデ処理した後、外径 32mm、内径 1 5mm、高さ 27mm、底厚 8mmのカツ プ状に緞造し、表 8に示す条件で常法に従って T6処理 (500〜51 0°C、 2〜3時間の 溶体化処理、その後水冷した。さら【こ 1 80〜"! 90°C、 5~6Hrの時効処理)を施した鍛 造品を試験材として、さらに機械加工後に、以下に示す基準にて陽極酸化処理性、皮 膜硬さ、皮膜のクラック発生の有無、耐摩耗性、機械的性質について評価した。また試
験材断面並びに陽極酸化皮膜中の共晶 Si粒子及び粒径の大きさ分布状態についても 画像解析装置を用いて以下に示す条件にて測定した。
測定はサンプルを任意の大きさに切断し、このサンプルを研磨用の樹脂に埋め込み、 共晶 Si粒子を測定可能な範囲までミクロ研磨を行い測定した。
測定条件:画像処理装置の画面上の倍率 1 240倍, 20視野連続測定結果より算出 皮莫厚さ: 25〜47 ju m
尚、表 5において、本発明における条件を外れたもの (比較例)には下線を付した。 <試験 4> (押出材 Z引抜材、押出材ノ引抜材 +鍛造)
表 5に示す組成を有するアルミニウム合金を特公昭 54— 42827号公告にて開示さ れている気体加圧ホットトップ連続錶造方式でビレット (直径 8インチ)を錶造した。その 後このビレット錶塊を 490°Cで 4時間均質化処理した。その後、錶塊を 350°Cに加熱 後、間接押出機を用いて押出し加工を行なし、、直径 32mmの押出棒を作成し、表 20 に示す条件で常法に従って T6処理 (500〜51 0°C、 2〜3時間の溶体化処理、その後 水冷した。さらに 1 80〜1 90°C、 5〜6Hrの時効処理)を施した押出棒を試験材とし、 又は同間接押出を行った押出棒を直径 39. 2mmに引抜き、表 6に示す条件で常法に 従って T6処理 (500〜51 0°C、 2〜3時間の溶体化処理、その後水冷した。さらに 1 80〜"! 90°C、 5〜6Hrの時効処理)を施した引抜棒を試験材とし、又は、同押出棒か ら直径 39. 2mmに引抜いた引抜棒を所定の長さに切断し、焼鈍処理し、ボンデ処理し た後、外径 32mm、内径 1 5mm、高さ 27mm、底厚 8mmのカップ状に鍛造し、表 8に示 す条件で常法に従って T6処理 (500〜51 0°C、 2〜3時間の溶体化処理、その後水冷 した。さらに 1 80〜1 90°C、 5~ 6Hrの時効処理)を施した鍛造品を試験材として、機 械加工した後に、以下に示す基準にて陽極酸化処理性、皮膜硬さ、皮膜のクラック発 生の有無、耐摩耗性、機械的性質につし、て評価した。また試験材断面並びに陽極酸 化皮膜中の共晶 Si粒子及び粒径の大きさ分布状態についても画像解析装置を用いて 以下に示す条件にて測定した。
測定はサンプルを任意の大きさに切断し、このサンプルを研磨用の樹脂に埋め込み、 共晶 Si粒子を測定可能な範囲までミクロ研磨を行い測定した。
測定条件:画像処理装置の画面上の倍率 1 240倍, 20視野連続測定結果より算出 皮膜厚さ: 25〜47 ju m
尚、表 5において、本発明における条件を外れたものには下線を付した。
く試験 2〜4の評価 >
「陽極酸化処理性」
押出棒の押出方向に垂直な断面を、切削加工にて表面粗さを一定にした平滑な面と し、評価用サンプルとした。
陽極酸化処理条件として、電解浴として 1 5wt<½硫酸を使用し、サンプル表面に目標 30 i rn厚さで、陽極酸化皮膜が形成されるように、浴温、電圧、時間を設定して陽極 酸化処理を行なった。
得られた評価サンプルの断面を観察し、任意の 1 Omm長さで膜厚を測定し、実際に 形成された膜の平均膜厚により陽極酸化処理性を評価した。尚、同一条件でより厚い 膜が肜成されたものが陽極酸化処理性が良い。結果は、鍛造処理をしていないものに ついては表 7に、鍛造処理したものについては表 9に示した。
0: 平均膜厚 30 m以上
X: 平均膜厚 30 / m未満
尚、前記試験 1では目標厚さを 40 mとした力 この試験 2〜4ではサンプル総数が 多いため、目標厚さを 30 mとした。そのため、評価基準も上記のとおりとした。 「皮膜硬さ」
陽極酸化処理をした評価サンプルを任意の大きさに切断し、樹脂に埋め込み陽極酸 化皮膜硬さが測定可能な範囲までミクロ研磨を施し、皮膜の硬さを測定し評価した。結 果は鍛造処理をしていないものについては表 6に、鍛造処理したものについては表 8に 示した。
「耐摩耗性」
大越式摩耗試験機を用いて摩耗速度 1 mZs、摩耗距離 200m、荷重 3. 2kg,相手材 S50C (Hv750)の条件で試験を行ない、比摩耗量で比較した。結果は鍛造処理をし ていないものについては表 6に、鍛造処理したものについては表 8に示した。
0 : 6. 0 X 1 0— 7mm2Zkg未満
X : 9. 0 X 1 0-7mmVkg超
Δ : 6. 0〜9. 0 X 1 0一7 mm2Zkg
「皮膜のクラック J
陽極酸化処理をした評価サンプルを 10倍以上の拡大鏡を通して目視で表面状態を 観察し、クラックの有無を確認し評価した。結果は鍛造処理をしていなし、ものについて は表 7に、鍛造処理したものについては表 9に示した。
結果は表 3に示した。
〇 : 皮膜にクラック無し
: 皮膜にクラック有り
「機械的性質」
棒材の長手方向に平行に棒材の中央部より JIS4号試験片を採取し、引張試験を行 なった。好ましい値である引張強さ: 310(NZmm2)、耐カ:230(NZmm2)を合格基準 とした。結果は表 6に示した。
「製品試験;ブレーキキヤリパービストン」
表 1に示す組成を有する実施例 101〜"! 04, 121 -1 25, 141 -144, 150〜1 5 3の連錶材及び押出材、引抜材、さらにこれらの鍛造品 (実施例 201 -204, 221〜2 25, 241 -244, 250〜253)を機械加工にてブレーキキヤリパーピストンを作成し、 常法に従って T6処理を施し、表面に 38 m以上の陽極酸化皮膜を形成した。このブ レーキキヤリ 一ピストンを 4輪車のブレーキマスタ一シリンダ一に組み込み、ブレーキ 作動を繰り返して焼き付きやロックの状況を調べた。比較のために、表 1に示す組成を 有する比較例 101 , 1 04, 108, 109, 1 1 1 , 1 14, 1 15, 1 1 8-1 20, 124^126 のアルミニウム合金を用いてブレーキキヤリパーピストンを同様に試験した。
その結果、一般的な規格である 50万回のブレーキ作動では、実施例 101 ~1 53、 実施例 201〜253のブレーキキヤリパーピストンも比較例も問題を生じなかった。その 後もブレーキ作動回数を増やして試験を継続したところ、 100万回では比較例で筋状 の傷が発生したが、実施例 1 1〜1 53、実施例 201〜253のブレーキキヤリパーピスト ンでは全く傷が発生しなかった。また、表 1に示す組成を有する比較例 1 25, 126のァ ルミニゥム合金を用いたものは、表面にクラック力発生していたので、試験に供するこ とができなかった。
【表 5】
材料
組 成 (wt%)
材料製法 o: Fe Cu Mn Mg Cr Ti Sr 実施例 101 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 一 ― 0.4
実施例 102 水平連続錶造 II II If II II // // II 実施例 103 押出 II II n // II II II II 実施例 104 押出/引抜 II II n II II II II II 実施例 105 ホットトツプ連続錶造 5.0 0.25 一 一 0.8 一 ― 一 実施例 106 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 0.4 一 0.4 一 一 実施例 107 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 0.9 : _ 0.4 ― ― ― 実施例 108 水平連続錶造 II II II II II // II II 実施例 109 押出 II II // n II II II II 実施例 1 1 0 押出/引抜 II II II II // II II 11 実施例 1 1 1 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 0.9 0.8
実施例 1 1 2 ホットトツプ連続錶造 5.0 0.25 0.9 0.2 0.4 :
実施例 1 1 3 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 0.9 0.2 0.8 0.1 ― ― 実施例 1 1 4 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 0.9 0.2 0.5 0.1 ― 0.015 実施例 1 1 5 ホットトップ連続錶造 5.0 0.25 0.9 0.2 0.5 0.1 0.015 実施例 1 1 6 ホットトップ連続錶造 7.0 0.25 0.4
実施例 1 1 7 水平連続錶造 II II II // II II ft II 実施例 1 1 8 押出 II II 〃 II II II ,/ II 実施例 1 1 9 押出/引抜 II II II II II II 〃 II 実施例 1 20 ホットトツプ連続錶造 7.0 0.25 0.8
実施例 1 21 ホットトップ連続錶造 7.0 0.25 0.4 ― 0.4 一 一 一 実施例 1 22 ホットトップ連続錶造 7.0 0.25 0.9 ― 0.8 一 一 ― 実施例 1 23 水平連続錶造 II II // // II II II // 実施例 1 24 押出 II II II // II II // // 実施例 125 押出/引抜 II II II II It II // // 実施例 1 26 ホットトツプ連続錡造 7.0 0.25 0.9 0.2 0.4 _
実施例 1 27 ホットトツ: 7°連続錶造 7.0 0.25 0.9 0.2 0.8 0.1
実施例 1 28 ホットトップ連続錶造 7.0 0.25 0.4 0.2 0.5 0.1 0.015 実施例 1 29 ホットトツプ連続錶造 7.0 0.25 0.4 0.2 0.5 0.1 0.015 実施例 130 ホットトップ連続錶造 8.2 0.25 0.6 0.4 一 実施例 131 ホットトップ連続錶造 10.0 0.25 0.4 ― 一 一 実施例 132 水平連続錶造 II 11 II 〃 II II II II 実施例 133 押出 It II II II II II II II 実施例 1 34 押出/引抜 11 II 11 II II // 〃 II 実施例 135 ホットトップ連続錶造 10.0 0.25 0.8
実施例 136 ホットトップ連続錶造 10.0 0.25 0.4 0.015 実施例 137 ホットトップ連続錶造 10.0 0.25 0.4 0.4
実施例 138 水平連続錶造 It II II II II II II ft 実施例 139 押出 II II II II 〃 II II // 実施例 140 押出/引抜 It II II II II II II It 実施例 1 41 ホットトップ連続錶造 10.0 0.25 0.9 0.4
実施例 1 42 水平連続錶造 II II II II it II 〃 II 実施例 143 押出 II II II II II II II II 実施例 144 押出/引抜 II II it II // II II II
実施例 145 ホットトツズ連続錶造 10.0 0.25 0.9 一 0.8 一 一 一 実施例 146 ホットトップ連続錶造 10.0 0.25 0.9 0.2 0.4 一 一 一 実施例 147 ホットトツプ連続錶造 10.0 0.25 0.9 0.2 0.8 0.1 ― 一 実施例 148 ホットトツプ連続錶造 10.5 0.25 0.95 ― 0.8 一 一 ― 実施例 149 ホットトツ 連続錶造 10.5 0.25 0.4 0.2 0.4 0.1 一 0.015 実施例 150 ホットトツプ連続錶造 10.5 0.25 0.9 —— 0.4 —一 一 0.015 実施例 151 押出 II II II II II II 〃 // 実施例 152 押出/引抜 II II 11 It II II II II 実施例 153 ホットトツプ連続錶造 10.5 0.25 0.9 0.2 0.8 0.1 0.015 一 比較例 101 ホットトツプ連続錶造 4.5 0.25 2.5 一 1.1 ― 一 一 比較例 102 水平連続錶造 II II II // II II II // 比較例 103 押出 II II II II II II II II 比較例 104 押出/引抜 II II II II II II // II 比較例 105 ホットトップ連続錶造 7.0 0.25 3£ 一 1.1 一 ― ― 比較例 106 ホットトップ連続錶造 7.0 0.25 3.0 0.2 1.1 0.1 一 一 比較例 107 ホットトツ:°連続錶造 7.5 0.25 1.4 一 0.3 一 ― ― 比較例 108 ホットトツフ°連続錶造 7.5 0.25 2.5 0.2 0.4 一 ― ― 比較例 109 水平連続錶造 II II II II II II II II 比較例" 0 押出 II II II n II II II II tヒ較例 1 1 1 押出/引抜 II II II II II II II II 比較例 1 1 2 ホットトツフ。連続錶造 8.5 0.25 2.5 0.2 0.6 0,1 一 一 t匕較例 1 1 3 ホットトツフ°連続錶造 10.3 0.25 1.6 一 0.1 一 一 一 t匕較例 1 1 4 ホットトツプ連続錶造 10.6 0.25 1.5 一 0.4 一 ― 一
1:匕較例 1 1 5 水平連続錶造 II II II II II II 〃 II 比較例 1 1 7 押出 II II II II II II // II 比較例 1 1 8 押出/引抜 II II II 11 II II II II 比較例 1 1 9 ホットトツブ連続錶造 10.5 0.25 1.6 0.5 0.015 比較例 120 ホットトップ連続錶造 10.7 0.25 L5 0.5 0.015 比較例 121 ホットトップ連続錶造 10.5 0.25 2.7 0.2 0.4 0.015 tヒ較例 122 押出 II II II 11 II 〃 II // 比較例 123 押出/引抜 II II II II II II II II 比較例 124 ホットトップ連続錶造 10.6 0.25 2.5 0.2 0.4 0.1 0.015 比較例 125 押出/引抜 0.7 0.25 0.3 1.0 0.2 0.015 t匕較例 126 押出/引抜 1.0 0.25 0.8 0.8 0.015
【表 6】
【表 7】
![Figure imgf000028_0001](https://patentimages.storage.googleapis.com/f3/a2/68/478ebfa78d59ae/imgf000028_0001.png)
比較例 101 2.02 4.88 0.4 9,224 63.2 X 324 X 31.7 〇 比較例 102 1.92 4.52 0.4 9,976 65.6 X 325 X 31.5 〇 比較例 103 2.26 5.30 0.8 8,766 61.2 X 324 X 31.6 〇 比較例 104 2.28 5.34 0.8 8,704 61.1 X 324 X 31.6 〇 比較例 105 1.98 4.76 0.4 20,346 70.2 X 297 X 29.6 〇 比較例 106 1.97 4.74 0.4 20,359 70.3 X 296 X 29.4 〇 比較例 107 1.96 4.81 0.4 21 ,052 69.5 Δ 384 Δ 35.8 〇 比較例 108 1.95 4.78 0.4 21 ,084 69.9 X 325 X 30.7 〇 比較例 109 1.89 4.76 0.4 22,251 72.2 X 324 X 30.5 O 比較例 110 2.22 5.20 0.8 18,724 67.9 X 325 X 30.6 O 比較例 11 1 2.21 5.18 0.8 18,745 67.8 X 326 X 30.5 〇 比較例 112 1.94 4.67 0.4 26,118 72.8 X 322 X 29.9 〇 比較例 113 1.92 4.63 0.4 34,225 82.1 Δ 389 Δ 34.6 〇 比較例 114 1.91 4.58 0.4 34,286 82.4 Δ 381 Δ 34.1 〇 比較例 11 5 1.81 4.40 0.4 35,946 85.3 Δ 382 Δ 34.0 〇 比較例 117 2.14 5.06 0.8 32,945 79.8 Δ 380 Δ 34.0 O 比較例 11 8 2.16 5.08 0.8 33,017 79.6 厶 380 Δ 33.9 〇 比較例 119 1.92 4.54 0.4 34,346 82.3 Δ 379 厶 33.7 O 比較例 120 1.81 4.10 0.4 35,347 85.4 Δ 381 Δ 34.1 O 比較例 121 1.82 4.08 0.4 35,459 85.8 X 323 X 29.7 O 比較例 122 2.07 5.02 0.8 34,428 81.9 X 322 X 29.6 〇 比較例 123 2.08 5.00 0.8 34,481 81.8 X 320 X 29.5 〇 比較例 124 1.80 4.06 0.4 35,878 85.3 X 323 X 29.7 〇 比較例 125 O 462 〇 47.1 X 比較例 126 O 469 〇 47.3 X
【表 8】
【表 1 1】 α
鍛造
本発明に依るアルミニゥム合金は、陽極酸化処理により陽極酸化膜中に共晶 Si粒子 が存在するので、優れた耐摩性を備え、
(a)スクロール、ピストンなどの空調機器用コンプレッサー部品
(b)自動車のエアサスペンション用コンプレッサーピストン
(c)スプール,スリーブなどの自動車のエンジン,トランスミッション, ABS用油圧部品
(d)自動車のブレーキマスターシリンダーピストン キヤリパーピストン
(e)自動車のクラッチシリンダーピストン
(f)自転車のブレーキキヤリパーボディ
等、に用いることができ、特にブレーキキヤリパーピストン及びエアサスペンション用コ ンプレッサーピストン、その他皮膜硬さを必要とし、クラックのない皮膜を望む部品に好 適に利用することができる。