明 細 書
2ステージレーザのノ、。ルスエネルギー制御装置及び 2ステージレーザシス テム
技術分野
[0001] 本発明は、シード光を出力する光発振段と、シード光が注入され、このシード光の エネルギーを増幅して出力する光増幅段と、を備えた 2ステージレーザのパルスエネ ルギー制御装置に関し、またこの 2ステージレーザのノ^レスエネルギー制御装置と露 光装置を備えた 2ステージレーザシステムに関する。
背景技術
[0002] 近年、リソグラフィ用光源としてはエキシマレーザ装置やフッ素分子レーザ装置が 検討され、採用されている。このような場合に露光装置のスループットを向上させ且 つ超微細加工を均一に行うためには、次の二点が必要とされている。
[0003] 第一点目はレーザ光の高出力化である。高出力化のためには、レーザ装置から出 力されるレーザパルスの 1パルスあたりのパルスエネルギーを増加させる方法がある 。また、 1パルスあたりのパルスエネルギーが低い場合は、繰り返し周波数を増加させ る方法によってエネルギー不足分を補うことができる。
[0004] 第二点目はスぺタトノレの超狭帯域化である。スペクトルの超狭帯域化のためには、 例えば、プリズムとグレーティングで構成される狭帯域化モジュール(Line Narrow Module,以下「LNM」という)の高分解能化による方法や、下記特許文献 1に記載さ れているようなレーザパルスのロングパルス化等による方法がある。
[0005] し力 ながら、 LNMの高分解能化やロングノ^レス化は、一般的に光学的ロスを増 カロさせるため、ノ^レスエネルギーの低下を招く。つまり、スペクトルの超狭帯域化とパ ノレスエネルギーの増加とは相反する関係にある。また、コスト低減ということを前提に 考えると、繰り返し周波数の増加、例えば 4kHzを超える繰り返し周波数は技術的ハ 一ドルが高い。このため、 1台のチャンバのみを有するエキシマレーザ装置やフッ素 分子レーザ装置において超狭帯域化スペクトルを維持しつつ、繰り返し周波数を増 カロさせて高出力化を実現するには限界がある。
[0006] そこで、上記二点を共に満たすベぐ光発振段及び光増幅段を備えた 2ステージレ 一ザが、例えば、下記特許文献 2等で提案されている。光発振段及び光増幅段は共 にレーザガスが封入され且つ 1対の対向する電極が設けられたチャンバを有する。発 振用チャンバの電極間で放電が生ずると、レーザガスが励起され励起状態に遷移し 、更にこの励起状態から基底状態に遷移する際に光が発生する。この光のエネルギ 一がある程度増幅されると、発振用レーザからレーザ光(シード光)が出力される。出 力されたシード光は増幅用チャンバに注入される。増幅用チャンバの電極間で放電 が生ずると、注入されたシード光のエネルギーが増幅されて出力される。
[0007] この 2ステージレーザは大きくは 2つの形式に分けられる。一つは、発振用レーザ装 置が光発振段に設けられ、光共振器を備えない増幅器が光増幅段に設けられた形 式で、 MOPA方式(Master oscillator Power amplifier)とレヽう。一つは、発振用レーザ 装置が光発振段に設けられ、光共振器を備えた増幅用レーザ装置が光増幅段に設 けられた开式で、 MOPO方式 (Master oscillator Power oscillator)とレヽう。
[0008] 光発振段には LNMが設けられており、スペクトルの超狭帯域化が実現される。一 方、光増幅段においては、光発振段から出力され、増幅用チャンバに注入されるシ ード光の超狭帯域化スペクトルを維持しつつエネルギーのみが増幅される。この 2ス テージレーザによれば、光増幅段に LNM等の光学的ロスとなる要素が含まれていな いため、レーザ発振効率が非常に高い。したがって、所望の超狭帯域化スペクトル及 びレーザ出力を得ることが可能となる。所望のレーザ出力は 1パルスあたりのパルス エネルギーと繰り返し周波数の積である。例えば、次世代 ArFエキシマレーザに要求 される性能は、スペクトルが半値幅 FWHM (Full Width at Half Maximum)で 0· 25 pm以下であり、レーザ出力が繰り返し周波数 4kHz動作時で 40W以上である。
[0009] 露光装置に備えられた光学系のダメージを低減するため、光のパルス波形は低ピ ークパワーであることが望ましレ、。そこでロングパルス化が求められる。また、高出力 化の要請により高繰返し化が求められる。
[0010] 1台のチャンバのみを有するレーザ装置の場合は、 1一数パルス前、又は 1ー数バ 一スト前のパルスの電源電圧(充電電圧) HVとパルスエネルギーとの関係から、次の パルスのための充電電圧 HVを予測決定(フィードバック)することにより、一定エネル
ギーを得るように制御されてレ、る。更に中期的な出力低下を補うために充電電圧 HV を上昇させ、また、長期的な出力低下を補うためにレーザガス圧を上昇させるように 制御されている。ノ^レスエネルギー積算値を目標範囲内に制御するためには、前パ ノレスまでの積算エネルギーと目標積算エネルギーの差に応じて次のパルスの充電電 圧 HVが決定され、一定の積算値が得られるように制御されてレ、る。
特許文献 1 :特開 2001 - 156367号公報
特許文献 2:特開 2001— 24265号公報 (第 1図)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0011] 露光装置に使用されるレーザ装置においては、所定パルス数のレーザ発振とレー ザ休止とを繰り返すバースト運転を行レ、ながら、高精度なパルスエネルギー制御を行 う必要がある。また、上述したように、露光装置の高解像度化及び高スループット化を 実現するためには、光源として 2ステージレーザを採用することが妥当である。しかし ながら、 2ステージレーザではバースト運転時の高精度なパルスエネルギー制御手 段が確立されていない。
[0012] リソグラフィ用光源としてレーザ装置を使用する場合、長期間に渡って一定のパル スエネルギーが得られ、また、パルスエネルギー積算値が目標範囲内となるようにレ 一ザ装置のパルスエネルギー制御を行う必要がある。
[0013] ところが、 2ステージレーザのように 2台以上のレーザ装置を有する場合は、光発振 段のノ^レスエネルギー変動や光増幅段のパルスエネルギー変動や光発振段と光増 幅段との間の同期変動等により、パルス毎にパルスエネルギーが変動する。このため 所望のパルスエネルギーを確保しにくい。
[0014] このように 2ステージレーザは高精度なエネルギー制御手段が確立されていないた めに、安定したノ^レスエネルギーを供給できなレ、とレ、う問題がある。
[0015] 本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、 2ステージレーザのパルスエネ ルギー制御を行いパルスエネルギーを安定化させることを解決課題とするものである
課題を解決するための手段
[0016] そこで、第 1発明は、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられた発振用 チャンバと、発振用チャンバ内のレーザガスを励起するために発振用コンデンサに充 電されたエネルギーをパルス圧縮して前記発振用チャンバ内の一対の電極に高電 圧パルスを印加する発振用高電圧パルス発生器と、を有しシード光を出力する光発 振段と、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられ、前記シー ド光が注入される増幅用チャンバと、前記シード光を増幅するために増幅用コンデン サに充電されたエネルギーをパルス圧縮して前記増幅用チャンバ内の一対の電極 に高電圧ノ^レスを印加する増幅用高電圧ノ^レス発生器と、を有し前記シード光が増 幅されたレーザ光を出力する光増幅段と、からなる 2ステージレーザと、
前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを測定するモニタモジュールと、を備え、 前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを制御する 2ステージレーザのパルスエネ ルギー制御装置において、
前記モニタモジュールの測定結果に基づレ、て、前記レーザ光のパルスエネルギー Pampが光増幅段の目標エネルギー Patgtとなるように前記光発振段及び前記光増 幅段を制御すること
を特徴とする。
[0017] 第 1発明においては、光増幅段から出力されたレーザ光のパルスエネルギー Pamp をモニタモジュールで測定し、その結果に基づき、レーザ光のパルスエネルギー P ampが目標エネルギー Patgtとなるように光発振段又は光増幅段を制御する。
[0018] 第 2発明は、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられた発振用 チャンバと、発振用チャンバ内のレーザガスを励起するために発振用コンデンサに充 電されたエネルギーをパルス圧縮して前記発振用チャンバ内の一対の電極に高電 圧パルスを印加する発振用高電圧パルス発生器と、を有しシード光を出力する光発 振段と、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられ、前記シー
ド光が注入される増幅用チャンバと、前記シード光を増幅するために増幅用コンデン サに充電されたエネルギーをパルス圧縮して前記増幅用チャンバ内の一対の電極 に高電圧ノ^レスを印加する増幅用高電圧ノ^レス発生器と、を有し前記シード光が増 幅されたレーザ光を出力する光増幅段と、からなる 2ステージレーザと、
前記シード光のパルスエネルギー Poseを測定する第 1のモニタモジュールと、 前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを測定する第 2のモニタモジュールと、を備 前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを制御する 2ステージレーザのパルスエネ ルギー制御装置において、
前記第 1のモニタモジュールの測定結果に基づいて、前記シード光のパルスエネ ルギー Poseが所定エネルギー EsO以上となるように前記光発振段を制御し、 前記第 2のモニタモジュールの測定結果に基づいて、前記レーザ光のパルスエネ ルギー Pampが光増幅段の目標エネルギー Patgtとなるように前記光増幅段を制御し 且つ、前記所定エネルギー EsOは、前記シード光のパルスエネルギー Poseの変動 に伴う前記レーザ光のパルスエネルギー Pampの変動の割合が所定値以下となるよう な増幅飽和領域内に設定されてレ、ること
を特徴とする。
[0019] また、第 3発明は、第 2発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御し、 前記光増幅段の制御では、前記増幅用コンデンサへの充電電圧 Vampを制御する こと
を特徴とする。
[0020] また、第 4発明は、第 2発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御する ことにカロえ、前記発振用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御し、
前記光増幅段の制御では、前記増幅用コンデンサへの充電電圧 Vampを制御する
ことにカロえ、前記増幅用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御すること
を特徴とする。
[0021] 第 2—第 4発明を説明する。光発振段(以下、発振用レーザ) 100のパルスェネル ギー(増幅段、例えば増幅用レーザ 300、に注入されるシード光のパルスエネルギー ) Poseが光増幅段(以下、増幅用レーザを例に取り説明する) 300の増幅飽和領域の 下限エネルギー EsO以上になるように(図 7 (b)参照)、原則として、発振用レーザ 100 の発振用高電圧パルス発生器 12に設けられた発振用コンデンサ(以下、主コンデン サ) COの充電電圧(以下、発振用レーザ 100の充電電圧) Voscは一定制御される。 すなわち、充電電圧 Voscはパルス毎に制御されなレ、(図 7 (a)参照)。但し、第 1モニ タモジュール 19でモニタしている発振用レーザ 100のパルスエネルギー Poseが増幅 飽和領域の下限エネルギー EsOを下回った場合にのみ、発振用レーザ 100の充電 電圧 Voscは増加される。そして、増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pampを第 2 モニタモジュール 39で測定して、この測定値が目標エネルギー Patgtとなるように(図 7 (d)参照)、増幅用レーザ 300の増幅用高電圧パルス発生器 32に設けられた増幅 用コンデンサ(以下、主コンデンサ) COの充電電圧(以下、増幅用レーザ 300の充電 電圧) Vampがパルス毎に制御される(図 7 (c)参照)。
[0022] ここで、図 6を用いて増幅飽和領域について説明する。シード光のパルスエネルギ 一 Poseが EsO以上の場合(領域 2)、シード光のパルスエネルギー Poseの変化に伴う レーザ光のパルスエネルギー Pampの変化の割合が無視できるほど小さい。つまり、 パルスエネルギー poscが変動しても増幅後のパルスエネルギー Pampには影響がな いといえる。このシード光のパルスエネルギー Poseが EsO以上の領域を増幅飽和領 域とレ、う。
[0023] なお、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300の制御は、充電電圧 Vosc及び充 電電圧 Vampの制御に加えて、発振用チャンバ 10及び増幅用チャンバ 30内のレー ザガス圧及びレーザガスの組成の少なくとも一方を制御することによつても行うことが できる。
[0024] 第 2—第 4発明は、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 300に注入される
レーザ光(シード光)のパルスエネルギーが約 EsO以上の増幅飽和領域(図 6の領域 2)である場合、シード光のパルスエネルギーが変動しても、増幅後のパルスェネル ギ一はほぼ一定であるという特性を利用したものである。よって、増幅後のパルスェ ネルギ一は、増幅用レーザの充電電圧、すなわち増幅用高電圧パルス発生器 32の 主コンデンサ COの充電電圧によって決定される。
[0025] 第 5発明は、第 3発明もしくは第 4発明において、
前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscと、前記増幅用コンデンサへの充電電 圧 Vampとを略同一にすること
を特徴とする。
[0026] また、第 6発明は、第 3発明もしくは第 4発明において、
前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscの変化割合と、前記増幅用コンデンサ への充電電圧 Vampの変化割合とを略同一にすること
を特徴とする。
[0027] また、第 7発明は、第 3発明もしくは第 4発明において、
前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscの変化量と、前記増幅用コンデンサへ の充電電圧 Vampの変化量とを略同一にすること
を特徴とする。
[0028] 第 5— 7発明を説明する。発振用高電圧パルス発生器 12の固体スィッチ SWがオン 状態となるタイミングと、増幅用高電圧パルス発生器 32の固体スィッチ SWがオン状 態となるタイミングがそれぞれ一定であったとしても、発振用レーザ 100における充電 電圧 Vosc、増幅用レーザ 300における充電電圧 Vampの値に応じて、各々のレーザ で放電が発生するタイミングは変動する。これは高電圧パルス発生器 12、 32に設け られた磁気パルス圧縮回路に含まれる磁気スィッチの Vt積特性の相違によるもので ある。この変動分は、本発明のパルスエネルギー制御装置によって補正される。
[0029] し力 ながら、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300の動作条件 (繰り返し周波 数、動作時間、稼動デューティー、休止時間など)で各高電圧パルス発生器 12、 32 が有する磁気パルス圧縮回路の構成素子(コンデンサ、磁気スィッチなど)の温度が 変化すると、 Vt積特性自体が変化する。
[0030] そこで、発振用高電圧パルス発生器 12に設けられた主コンデンサ COへの充電電 圧 Voscと、増幅用高電圧パルス発生器 32に設けられた主コンデンサ COへの充電電 圧 Vampとが略同一となるように制御することが望ましい。
[0031] あるいは、発振用高電圧パルス発生器 12に設けられた主コンデンサ COへの充電 電圧 Voscの変化割合と、増幅用高電圧パルス発生器 32に設けられた主コンデンサ C0への充電電圧 Vampの変化割合とが略同一であるように制御することが望ましい。
[0032] あるいは、発振用高電圧パルス発生器 12に設けられた主コンデンサ C0への充電 電圧 Voscの変化量と、前記用高電圧パルス発生器 32に設けられた主コンデンサ C0 への充電電圧 Vampの変化量とが略同一であるように制御することが望ましい。
[0033] 第 8発明は、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられた発振用 チャンバと、発振用チャンバ内のレーザガスを励起するために発振用コンデンサに充 電されたエネルギーをパルス圧縮して前記発振用チャンバ内の一対の電極に高電 圧パルスを印加する発振用高電圧パルス発生器と、を有しシード光を出力する光発 振段と、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられ、前記シー ド光が注入される増幅用チャンバと、前記シード光を増幅するために増幅用コンデン サに充電されたエネルギーをパルス圧縮して前記増幅用チャンバ内の一対の電極 に高電圧ノ^レスを印加する増幅用高電圧ノ^レス発生器と、を有し前記シード光が増 幅されたレーザ光を出力する光増幅段と、力 なる 2ステージレーザと、
前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを測定するモニタモジュールと、を備え、 前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを制御する 2ステージレーザのパルスエネ ルギー制御装置において、
前記モニタモジュールの測定結果に基づレ、て、前記レーザ光のパルスエネルギー
Pampが光増幅段の目標エネルギー Patgtとなるように前記光発振段を制御するよう にし、
且つ、前記目標エネルギー Patgtは、前記シード光のパルスエネルギー Poseの変 動に伴う前記レーザ光のパルスエネルギー Pampの変動の割合が所定値以上となる
ような領域内に設定されていること
を特徴とする。
[0034] また、第 9発明は、第 8発明において、
前記光発振段を制御しても前記レーザ光のパルスエネルギー Pampが光増幅段の 目標エネルギー Patgtとならない場合に、前記光増幅段を制御すること
を特徴とする。
[0035] また、第 10発明は、第 8発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御する こと
を特徴とする。
[0036] また、第 11発明は、第 8発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御する ことにカロえ、前記発振用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御すること
を特徴とする。
[0037] また、第 12発明は、第 9発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御し、 前記光増幅段の制御では、前記増幅用コンデンサへの充電電圧 Vampを制御する こと
を特徴とする。
[0038] また、第 13発明は、第 9発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御する ことにカロえ、前記発振用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御し、
前記光増幅段の制御では、前記増幅用コンデンサへの充電電圧 Vampを制御する ことにカロえ、前記増幅用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御すること
を特徴とする。
[0039] 第 8—第 13発明を説明する。発振用レーザ 100のパルスエネルギー Pose (即ち、 増幅用レーザ 300に注入されるシード光のパルスエネルギー)が増幅用レーザ 300 の増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以下の領域で運転される。この動作領域で は、発振用レーザ 100から出力されるシード光のパルスエネルギーの変化に応じて 増幅後のパルスエネルギーが変化する(図 6参照)。
[0040] そこで、原則として、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampは一定制御される(パルス 毎に制御されなレ、:図 19 (c)参照)。但し、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscが上 限充電電圧 Vomaxを超えた場合又は増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pampが 目標エネルギー Patgtでない場合に増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampは増加され る。
[0041] 増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pampを第 2モニタモジュール 39で測定して 、この測定値が目標エネルギー Patgtとなるように(図 19 (d) )、発振用レーザ 100の 充電電圧 Voscがパルス毎に制御される(図 19 (a)参照)。
[0042] なお、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300の制御は充電電圧 Vosc及び充電 電圧 Vampの制御に加えて、発振用チャンバ 10及び増幅用チャンバ 30内のレーザ ガス圧およびレーザガスの糸且成の少なくとも一方を制御することによつても行うことが できる。
[0043] 第 8—第 13発明は、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 300に注入され るレーザ光(シード光)のパルスエネルギーが増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以 下の領域(図 6の領域 1)である場合、増幅後のパルスエネルギーがシード光のエネ ルギ一の変動に依存するという特性を利用したものである。よって、増幅後のパルス エネルギーは、発振用レーザ 100の充電電圧、すなわち発振用高電圧パルス発生 器 12に設けられた主コンデンサ COの充電電圧によって決定される。
[0044] 第 14発明は、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられた発振用 チャンバと、発振用チャンバ内のレーザガスを励起するために発振用コンデンサに充 電されたエネルギーをパルス圧縮して前記発振用チャンバ内の一対の電極に高電 圧パルスを印加する発振用高電圧パルス発生器と、を有しシード光を出力する光発
振段と、
内部にレーザガスが封入されかつ互いに対向する 1対の電極が設けられ、前記シー ド光が注入される増幅用チャンバと、前記シード光を増幅するために増幅用コンデン サに充電されたエネルギーをパルス圧縮して前記増幅用チャンバ内の一対の電極 に高電圧ノ^レスを印加する増幅用高電圧ノ^レス発生器と、を有し前記シード光が増 幅されたレーザ光を出力する光増幅段と、からなる 2ステージレーザと、
前記シード光のパルスエネルギー Poseを測定する第 1のモニタモジュールと、 前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを測定する第 2のモニタモジュールと、を備 前記レーザ光のパルスエネルギー Pampを制御する 2ステージレーザのパルスエネ ルギー制御装置において、
前記第 1のモニタモジュールの測定結果に基づいて、前記シード光のパルスエネ ルギー Poseが光発振段の目標エネルギー Potgtとなるように前記光発振段を制御し 前記第 2のモニタモジュールの測定結果に基づいて、前記レーザ光のパルスエネ ルギー Pampが光増幅段の目標エネルギー Patgtとなるように前記光増幅段を制御す るようにしたこと
を特徴とする。
[0045] また、第 15発明は、第 14発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御し、 前記光増幅段の制御では、前記増幅用コンデンサへの充電電圧 Vampを制御する こと
を特徴とする。
[0046] また、第 16発明は、第 14発明において、
前記光発振段の制御では、前記発振用コンデンサへの充電電圧 Voscを制御する ことにカロえ、前記発振用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御し、
前記光増幅段の制御では、前記増幅用コンデンサへの充電電圧 Vampを制御する
ことにカロえ、前記増幅用チャンバ内のレーザガス圧およびレーザガスの組成の少なく とも一方を制御すること
を特徴とする。
[0047] 第 14一第 16発明を説明する。発振用レーザ 100の充電電圧 Voscがパルス毎に制 御(後述する第 2oscスパイク制御処理、第 2osc毎パルス制御処理)され(図 25 (a)参 照)、第 1モニタモジュール 19で測定した発振用レーザ 100のパルスエネルギー P osc (即ち、増幅用レーザ 300に注入されるシード光のパルスエネルギー)が目標ェ ネルギー Potgtにされる(図 25 (b)参照)。そして、増幅用レーザ 300のパルスェネル ギー Pampを第 2モニタモジュール 39で測定して、この測定値が目標エネルギー P atgtとなるように(図 25 (d)参照)、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampがパルス毎に 制御される(図 25 (c)参照)。
[0048] なお、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300の制御は充電電圧 Vosc及び充電 電圧 Vampの制御に加えて、発振用チャンバ 10及び増幅用チャンバ 30内のレーザ ガス圧およびレーザガスの糸且成の少なくとも一方を制御することによつても行うことが できる。
[0049] 第 14一第 16発明は、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 300に注入さ れるレーザ光(シード光)のパルスエネルギーを所定の目標エネルギー Potgtとなるよ うに維持するものである。 目標エネルギー Potgtの設定領域は、増幅飽和領域の下 限エネルギー EsO以下の領域(図 6の領域 1)でも下限エネルギー EsO以上の領域( 図 6の領域 2)でも構わず任意である。そしてシード光のパルスエネルギーを目標ェ ネルギー Potgtに維持した上で、増幅用レーザ 300の充電電圧、すなわち増幅用高 電圧パルス発生器 32に設けられた主コンデンサ COの充電電圧によって増幅後のパ ルスエネルギーを決定する。
[0050] 第 17発明は、
第 1一第 16発明の 2ステージレーザのパルスエネルギー制御装置と、前記レーザ 光を用いて露光対象を露光する露光装置と、を備えたこと
を特徴とする。
[0051] また、第 18発明は、第 17発明において、
前記 2ステージレーザは、 KrFレーザ、 ArFレーザ、フッ素分子レーザのいずれか であること
を特徴とする。
[0052] 第 17、第 18発明は第 1一第 16発明の具体的な実施態様である。
発明の効果
[0053] 第 1発明によれば、 2ステージレーザのパルスエネルギー制御を行うことができる。
したがって、 2ステージレーザのパルスエネルギーを安定させることができる。
[0054] また、第 1発明によれば、発振用レーザと増幅用レーザの制御分担を明確に分けて 制御することができるため、制御の安定性がよぐ誤差が生じ難い。したがって、制御 の精度を向上させることができるといえる。
[0055] 第 2—第 4発明によれば、第 1発明と同じ効果が得られる。
特に、第 2—第 4発明において、発振用レーザの制御は、単にシード光のパルスェ ネルギーを上述した EsO以上にするという簡便な制御(例えば、発振用レーザの充電 電圧を一定にする)でよぐ高精度なノ^レスエネルギー制御は必要なレ、。実質的に 増幅用レーザの制御が厳密に行われるのみである。増幅後のパルスエネルギー P ampを測定し、この測定結果に基づいて、増幅用レーザの充電電圧 Vampをパルス毎 に制御することにより増幅後のレーザ光の高精度なパルスエネルギー制御が実現で きる。
[0056] また、第 2—第 4発明のように、一方が簡便で他方が厳密である制御は容易な制御 であるため、コントローラの演算負荷が小さい。したがって、高性能のコントローラを必 要としないため、コストを低減できる。
[0057] また、発振用レーザ、増幅用レーザのガス圧、ガス組成を変化させる制御を併用す ることにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命期間)の出力低下 を補うパルスエネルギー制御が可能となり、長期にわたって安定したパルスエネルギ 一制御が可能となる。
[0058] 第 5—第 7発明のように、発振用高電圧パルス発生器のコンデンサへの充電電圧と 、増幅用高電圧パルス発生器のコンデンサへの充電電圧、又は両充電電圧の変化 割合、又は両充電電圧の変化量のうちの少なくとも一つが略同一となるように制御す
ることにより、 vt積特性自体の変化の影響を小さくすることができる。
[0059] また、第 5—第 7発明のように、両充電電圧の関係を設定することにより、シード光の 出力変動がレーザ光のノ^レスエネルギーに及ぼす影響が小さくなり、 2ステージレー ザから出力されるレーザ光のパルスエネルギー制御が良好になるという効果に加え て、発振用レーザと増幅用レーザとの同期変動に起因する 2ステージレーザのパル スエネルギーの変動幅を小さくすることが可能となる。
[0060] 第 8—第 13発明によれば、第 1発明と同じ効果が得られる。
特に、第 8—第 13発明において、増幅用レーザの制御は、シード光のパルスエネ ルギー制御によって増幅後のレーザ光のパルスエネルギーが目標エネルギー Patgt となるような増幅強度(すなわち、増幅用レーザの電極間への印加電圧の値)を維持 する程度の簡便な制御(例えば、増幅用レーザの充電電圧を一定にする)でよぐ実 質的に発振用レーザの制御が厳密に行われるのみである。増幅後のパルスェネル ギー Pampを測定し、この測定結果に基づいて、発振用レーザの充電電圧 Voscをパ ルス毎に制御することにより増幅後のレーザ光の高精度なパルスエネルギー制御が 実現できる。
[0061] また、第 8—第 13発明のように、一方が簡便で他方が厳密である制御は容易な制 御であるため、コントローラの演算負荷が小さい。したがって、高性能のコントローラを 必要としないため、コストを低減できる。
[0062] また、発振用レーザ、増幅用レーザのガス圧、ガス組成を変化させる制御を併用す ることにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命期間)の出力低下 を補うパルスエネルギー制御が可能となり、長期にわたって安定したパルスエネルギ 一制御が可能となる。
[0063] 第 14一第 16発明によれば、第 1発明と同じ効果が得られる。
特に、第 14一第 16発明によれば、発振用レーザから出力され増幅用レーザに注 入されるレーザ光(シード光)のパルスエネルギー Poseを測定し、この測定結果に基 づいて、発振用レーザの充電電圧 Voscをパルス毎に制御し、一方、増幅後のパルス エネルギー pampを測定し、この測定結果に基づいて、増幅用レーザの充電電圧 V ampをパルス毎に制御してレ、るので、増幅後のレーザ光の高精度なパルスエネルギ
一制御が実現できる。
[0064] また、第 14一第 16発明では、シード光のパルスエネルギーを高精度に制御してい るので、シード光のエネルギー変動による増幅後のレーザ光のパルスエネルギーへ の影響を低減できる。仮に、シード光の目標エネルギー Potgtが増幅飽和領域内に あった場合、第 2 4発明よりも、シード光のエネルギー変動による増幅後のレーザ 光のノ^レスエネルギーへの影響をさらに小さくできる。一方、発振用レーザ、増幅用 レーザ両者とも厳密な精度を行うので、第 2— 4発明と比較すれば、コントローラの演 算負荷は大きい。
発明を実施するための最良の形態
[0065] 以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
[0066] [構成]
図 1は本実施形態に係るレーザシステムの構成図である。また、図 2 (a)は発振用 チャンバ及びその近傍の構成図であり、図 2 (b)は増幅用チャンバ及びその近傍の 構成図である。図 1では MOPO方式の 2ステージレーザ装置を示している。
[0067] 2ステージレーザ装置 2においては、発振用レーザ(osc) 100でシード光(種レーザ 光)が生成され狭帯域化される。そして、増幅用レーザ (amp) 300でそのシード光が 増幅される。すなわち、発振用レーザ 100から出力されるレーザ光のスペクトル特性 によってレーザシステム全体のスペクトル特性が決定され、増幅用レーザ 300によつ てレーザシステム自体のレーザ出力(エネルギーまたはパワー)が決定される。増幅 用レーザ 300から出力されるレーザ光は露光装置 3に入力され、このレーザ光は露 光対象 (例えばウェハ)の露光に用いられる。
[0068] 発振用レーザ 100は発振用チャンバ 10と、充電器 11と、発振用高電圧パルス発生 器 12と、ガス供給 ·非気ユニット 14と、冷去 Ρ水供給ユニット 15と、 LNM16と、フロント ミラー 17と、第 1モニタモジュール 19と、放電検出部 20と、で構成される。
[0069] 増幅用レーザ 300は増幅用チャンバ 30と、充電器 31と、増幅用高電圧パルス発生 器 32と、ガス供給'排気ユニット 34と、冷却水供給ユニット 35と、リア側ミラー 36と、出 カミラ一 37と、第 2モニタモジュール 39と、で構成される。
[0070] ここで発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300について説明する力 その構成は同
一する部分があるため、その部分に関しては発振用レーザ 100を代表して説明する
[0071] 発振用チャンバ 10の内部には、所定距離だけ離隔し、互いの長手方向が平行で あって且つ放電面が対向する一対の電極(力ソード電極及びアノード電極) 10a、 10 bが設けられる。これらの電極 10a、 10bには、充電器 11と発振用高電圧パルス発生 器 12と、で構成された電源によって高電圧パルスが印加される。すると、電極 10a、 1 Ob間で放電が生じ、この放電によって発振用チャンバ 10内に封入されたレーザガス が励起される。この電源の一例を図 3に示す。
[0072] 図 3は電源及びチャンバ内部の回路構成の一例を示す図である。
図 3 (a)に示す発振用高電圧パルス発生器 12は、可飽和リアタトルからなる 3個の 磁気スィッチ SR1、 SR2、 SR3を用いた 2段の磁気パルス圧縮回路である。磁気スィ ツチ SR1は固体スィッチ SWでのスイッチングロスを低減するために設けられたもので あり、磁気アシストとも呼ばれる。例えば、この固体スィッチ SWには IGBT等の半導 体スイッチング素子が用いられる。なお、図 3 (a)の回路を用いる代わりに、図 3 (b)の 回路を用いてもょレ、。図 3 (b)は磁気パルス圧縮回路に加え昇圧トランス Trlを含む 回路であり、図 3 (b)は昇圧トランスの代わりに主コンデンサ COの充電用のリアクトノレ L 1を含む例である。
[0073] 以下に図 3 (a)にしたがって、回路の構成と動作を説明する。なお、図 3 (b)の回路 は昇圧トランスにより昇圧される動作が無いだけで、他の動作は図 3 (a)の回路と同 様なので、説明を省略する。また、発振用レーザ 100の電源と増幅用レーザ 300の 電源の構成及び動作は同じであるため、増幅用レーザ 300の電源の説明を省略す る。
[0074] 充電器 11の電圧は所定の値 HVに調整され、主コンデンサ COが充電される。この とき、固体スィッチ SWはオフになっている。主コンデンサ COの充電が完了し、固体ス イッチ SWがオンとなったとき、固体スィッチ SWの両端に力かる電圧は主に磁気スィ ツチ SR1の両端にかかる。磁気スィッチ SR1の両端にかかる主コンデンサ COの充電 電圧 V0の時間積分値が磁気スィッチ SR1の特性で決まる限界値に達すると、磁気ス イッチ SR1が飽和して導通状態となる。すると、主コンデンサ C0、磁気スィッチ SR1、
昇圧トランス Trlの 1次側、固体スィッチ SWのループに電流が流れる。同時に、昇圧 トランス Trlの 2次側、コンデンサ C1のループに電流が流れ、主コンデンサ COに蓄え られた電荷がコンデンサ C1に移行し、コンデンサ C1が充電される。
[0075] コンデンサ C1における電圧 VIの時間積分値が磁気スィッチ SR2の特性で決まる限 界値に達すると、磁気スィッチ SR2が飽和して導通状態となる。すると、コンデンサ C1 、コンデンサ C2、磁気スィッチ SR3のループに電流が流れ、コンデンサ C1に蓄えら れた電荷がコンデンサ C2に移行し、コンデンサ C2が充電される。
[0076] コンデンサ C2における電圧 V2の時間積分値が磁気スィッチ SR3の特性で決まる 限界値に達すると、磁気スィッチ SR3が飽和して導通状態となる。すると、コンデンサ C2、ピーキングコンデンサ Cp、磁気スィッチ SR3のループに電流が流れ、コンデンサ C2に蓄えられた電荷がピーキングコンデンサ Cpに移行し、ピーキングコンデンサ Cp が充電される。
[0077] 図 3 (a)に示すように、発振用チャンバ 10内には、第 1電極 91と、誘電体チューブ 9 2と、第 2電極 93とからなる予備電離手段が設けられている。予備電離のためのコロ ナ放電は、第 1電極 91が挿入されている誘電体チューブ 92と第 2電極 93とが接触し ている個所を基点として誘電体チューブ 92の外周面に発生する。ピーキングコンデ ンサ Cpの充電が進むにつれてその電圧 Vpが上昇し、電圧 Vpが所定の電圧になると 誘電体チューブ 92の外周面にコロナ放電が発生する。このコロナ放電によって誘電 体チューブ 92の外周に紫外線が発生し、一対の電極 10a、 10b間のレーザガスが予 備電離される。
[0078] ピーキングコンデンサ Cpの充電がさらに進むにつれて、ピーキングコンデンサ Cpの 電圧 Vpが上昇する。この電圧 Vpがある値 (ブレークダウン電圧) Vbに達すると、一対 の電極 10a、 10b間のレーザガスが絶縁破壊されて主放電が開始される。この主放 電によりレーザ媒質が励起される。そして、発振用レーザ 100の場合はシード光が発 生し、増幅用レーザ 300 (もしくは増幅器)の場合は注入されたシード光が増幅される 。主放電によりピーキングコンデンサ Cpの電圧は急速に低下し、やがて充電開始前 の状態に戻る。
[0079] 固体スィッチ SWのスイッチング動作によってこのような放電動作が繰り返し行なわ
れることで、パルスレーザ発振が行われる。固体スィッチ SWのスイッチング動作は、 外部からのトリガ信号に基づき行われる。このトリガ信号を送出する外部コントローラ は、例えば、後述する同期コントローラ 8である。
[0080] 本実施形態では、磁気スィッチ SR2、 SR3及びコンデンサ Cl、 C2で 2段の容量移 行型回路が構成されている。容量移行型回路では、後段に行くにつれて各段のイン ダクタンスを小さくするように設定すれば、各段を流れる電流パルスのパルス幅が順 次狭くなるようなパルス圧縮動作が実現される。結果として、一対の電極 10a、 10b間 、一対の電極 30a、 30b間に短パルスの強い放電が実現される。
[0081] ここで図 1に戻り、他の構成の説明をする。
発振用チャンバ 10の内部には、ガス供給'排気ユニット 14から供給されるレーザガ スが封入される。ガス供給'排気ユニット 14には、発振用チャンバ 10内にレーザガス を供給するガス供給系と、発振用チャンバ 10内のレーザガスを排気するガス排気系 と力 S設けられる。本レーザ装置がフッ素分子(F2)レーザとして使用される場合は、ガ ス供給 ·排気ユニット 14は、フッ素(F2)ガスと、ヘリウム(He)やネオン (Ne)等からな るバッファガスとを発振用チャンバ 10に供給する。また、本レーザ装置が KrFエキシ マレーザとして使用される場合は、ガス供給'排気ユニット 14は、クリプトン (Kr)ガス 及びフッ素(F2)ガスと、ヘリウム(He)やネオン (Ne)等からなるバッファガスとを発振 用チャンバ 10に供給する。また、本レーザ装置が ArFエキシマレーザとして使用され る場合は、ガス供給 ·排気ユニット 14は、アルゴン (Ar)ガス及びフッ素(F2)ガスと、 ヘリウム(He)やネオン (Ne)等からなるバッファガスとを発振用チャンバ 10に供給す る。各ガスの供給及び排気はガス供給 ·排気ユニット 14の各バルブの開閉で制御さ れる。
[0082] また、発振用チャンバ 10の内部には、クロスフローファン 10cが設けられる。クロスフ ローファン 10cによってレーザガスがチャンバ内で循環され、電極 10a、 10b間に送り 込まれる。
[0083] また、発振用チャンバ 10の内部には、熱交換器 10dが設けられる。熱交換器 10d は冷却水によって発振用チャンバ 10内の排熱を行う。冷却水は冷却水供給ユニット 15から供給される。冷却水の供給は冷却水供給ユニット 15のバルブの開閉で制御
される。
[0084] 発振用チャンバ 10において、レーザ光の光軸上であってレーザ光出力部分には、 ウィンドウ 10e、 10fが設けられる。ウィンドウ 10e、 10fはレーザ光に対して透過性が ある材料、例えば CaF2等、で形成される。両ウィンドウ 10e、 10fは、外側の面が互い に平行に配置され、また、レーザ光に対して反射損失を低減すべくブリュースタ角で 設置され、更にレーザ光の直線偏光方向がウィンドウ面に対して垂直になるように設 置される。
[0085] 圧力センサ P1は、発振用チャンバ 10内のガス圧力をモニタしており、ガス圧力を示 す信号をユーティリティコントローラ 5に出力する。ユーティリティコントローラ 5は後述 する処理に基づいて、ガス供給'排気ユニット 14に各バルブの開閉及びその開度( 又はガス流量)を指示する信号を生成し出力する。すると、ガス供給'排気ユニット 14 が各バルブの開閉を制御するため、発振用チャンバ 10内のガス組成やガス圧力が 制御される。
[0086] レーザ出力はガス温度によって変化する。そこで、温度センサ T1は、発振用チャン バ 10内の温度をモニタしており、温度を示す信号をユーティリティコントローラ 5に出 力する。ユーティリティコントローラ 5は発振用チャンバ 10内の所望温度にすべぐ冷 却水供給ユニット 15にバルブの開閉及びその開度(又は冷却水流量)を指示する信 号を生成し出力する。すると、冷却水供給ユニット 15がバルブの開閉を制御するた め、発振用チャンバ 10内の熱交換器 10dに供給される冷却水の流量すなわち排熱 量が制御される。
[0087] 発振用チャンバ 10の外部であり、ウィンドウ 10e側のレーザ光の光軸上には LNM1 6が設けられ、ウィンドウ 10f側のレーザ光の光軸上にはフロントミラー 17が設けられ る。 LNM16は、例えば拡大プリズムと波長選択素子であるグレーティング(回折格子 )等の光学素子で構成される。また、 LNM16は波長選択素子であるエタロンと全反 射ミラー等の光学素子で構成される場合もある。この LNM16内の光学素子とフロン トミラー 17とでレーザ共振器が構成される。
[0088] 第 1モニタモジュール 19はフロントミラー 17を透過したレーザ光のエネルギーや出 力線幅や中心波長等のレーザビーム特性をモニタする。第 1モニタモジュール 19は
レーザ光の中心波長を示す信号を生成し、この信号を波長コントローラ 6に出力する 。また、第 1モニタモジュール 19はレーザ光のエネルギーを測定し、このエネルギー を示す信号をエネルギーコントローラ 7に出力する。
[0089] なお、増幅用チャンバ 30の電極 30a、 30b、クロスフローファン 30c、熱交換器 30d 、ウィンドウ 30e、 30fの構成及び機能は、上述した発振用チャンバ 10の各部の構成 及び機能と同じである。また、増幅用レーザ 300に設けられた充電器 31、増幅用高 電圧パルス発生器 32、ガス供給 ·排気ユニット 34、冷却水供給ユニット 35、第 2モニ タモジュール 39、圧力センサ P2、温度センサ T2の構成及び機能は、上述した発振 用レーザ 100側に設けられた同一要素の構成及び機能と同じである。
[0090] 一方、増幅用レーザ 300には、発振用レーザ 100で設けられた LNM等からなる共 振器に代わり、次に述べる不安定共振器が設けられる。
[0091] 増幅用チャンバ 30の外部であり、ウィンドウ 30e側のレーザ光の光軸上にはリア側ミ ラー 36が設けられ、ウィンドウ 30f側のレーザ光の光軸上には出力ミラー 37が設けら れる。リア側ミラー 36と出力ミラー 37とで不安定型共振器が構成される。リア側ミラー 36の反射面は凹面であって、その中央部にはミラー後方側から反射面側へレーザ 光を通過させる孔が設けられる。リア側ミラー 36の反射面は HR (High Reflection)コ ートが施される。出力ミラー 37の反射面は凸面であって、その中央部には HR (High Reflection)コートが施され、中央部周囲には AR (Anti Reflection)コートが施される。 なお、リア側ミラー 36としては、中央に孔が開いたものを使用するのではなぐ孔に相 当する部分のみ ARコートが施されたミラー基板を使用してもよい。また、不安定共振 器でなく安定共振器でもよレ、。
[0092] 発振用レーザ 100のフロントミラー 17と増幅用レーザ 300のリア側ミラー 36との間 には、反射ミラーを含むビーム伝搬部 42が設けられる。
[0093] フロントミラー 17を透過したレーザ光はビーム伝搬部 42によってリア側ミラー 36ま で案内される。更にこのレーザ光はリア側ミラー 36の孔を通過し、増幅用チャンバ 30 内を通過し、出力ミラー 37の中央部で反射される。出力ミラー 37で反射されたレー ザ光は、増幅用チャンバ 30内を通過し、リア側ミラー 36の孔周囲で反射される。更に 、リア側ミラー 36で反射されたレーザ光は、増幅用チャンバ 30内を通過し、出力ミラ
一 37の中央部周囲を透過し出力される。レーザ光が増幅用チャンバ 30の放電部す なわち電極 30a、 30b間を通過する際に放電が発生すると、レーザ光のパワーは増 幅される。
[0094] 波長コントローラ 6にはモニタモジュール 19、 39からの信号が入力される。波長コン トローラ 6はレーザ光の中心波長を所望の波長にすべく LNM16内の波長選択素子 (グレーティング、エタロン等)の選択波長を変化させる信号を生成し、この信号をドラ ィバ 21に出力する。波長選択素子の選択波長は、例えば、波長選択素子へ入射す るレーザ光の入射角を変化させることにより変化する。ドライバ 21は、受信した前記 信号に基づき、波長選択素子へ入射するレーザ光の入射角が変化するように、 LN M16内の光学素子(例えば、拡大プリズム、全反射ミラー、グレーティング等)の姿勢 角等を制御する。なお、波長選択素子の波長選択制御はこれに限られるものではな レ、。例えば、波長選択素子がエアギャップエタロンの場合、 LNM16内のエアギヤッ プ内の気圧(窒素等)を制御してもよレ、し、ギャップ間隔を制御してもよレ、。
[0095] エネルギーコントローラ 7にはモニタモジュール 19、 39の出力信号が入力される。
また、図 1に示すように、露光装置 3に出力モニタ 51を設け、その出力信号がェネル ギーコントローラ 7に直接入力されるようにしてもよい。また、露光装置 3の出力モニタ 51の出力信号を露光装置 3のコントローラ 52に入力し、このコントローラ 52がレーザ 内部に搭載されたエネルギーコントローラ 7に信号を送出するようにしてもよい。エネ ルギーコントローラ 7は後述する処理に基づいて、パルスエネルギーを所望の値にす ベく次回充電電圧 Vosc、 Vampを示す信号を生成し、この信号を同期コントローラ 8に 出力する。
[0096] 同期コントローラ 8にはエネルギーコントローラ 7からの信号と、放電検出器 20、 40 力 出力される各チャンバ 10、 30における放電開始を知らせる信号とが入力される。 同期コントローラ 8はエネルギーコントローラ 7からの信号に基づいて、充電器 11の充 電電圧を制御する。ところで、発振用チャンバ 10の放電と増幅用チャンバ 30の放電 のタイミングがずれると、発振用チャンバ 10から出力されたレーザ光は増幅用チャン バ 30で効率よく増幅されない。そこで、発振用チャンバ 10から出力されたレーザ光( シード光)が増幅用チャンバ 30内の一対の電極 30a、 30b間の放電領域 (励起領域
)に満たされたタイミングで増幅用チャンバ 30において放電する必要がある。
[0097] ここで発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300の放電タイミングについて説明する。
先に述べたように、発振用チャンバ 10内の電極 10a、 10b間、及び増幅用チャンバ 3 0内の電極 30a、 30b間に立上り時間の速い高電圧パルスを印加するために、それ ぞれ磁気パルス圧縮回路を有する発振用高電圧パルス発生器 12と、増幅用高電圧 パルス発生器 32が用いられる。一般的に、各高電圧パルス発生器 12、 32の磁気パ ルス圧縮回路で用いられる磁気スィッチ SR2、 SR3は可飽和リアタトルである。主コン デンサ COからエネルギー(電圧パルス)が転送される場合、この磁気スィッチ SR2、 S R3に力かる電圧(V:すなわち主コンデンサ COの充電電圧)と磁気スィッチ SR2、 SR 3によってパルス圧縮されて転送される電圧パルスの転送時間(t)との積 (Vt積)の値 は一定という関係がある。例えば、主コンデンサ COの充電電圧が高くなると、電圧パ ノレスの転送時間(すなわち、磁気スィッチがオン状態である時間)が短くなる。
[0098] 図 4、図 5は、高電圧パルス発生器の固体スィッチ SWがオン状態になつてから、電 極間に放電が発生するまでの時間と主コンデンサ COの充電電圧との関係を示す図 である。
[0099] 図 4は、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300における充電電圧設定範囲が同 一である例を示すものである。ここには、発振用高電圧パルス発生器 12に設けられ た主コンデンサ COの充電電圧設定範囲、すなわち充電器 11の電圧設定範囲が Vcl 一 Vc2 (Vcl <Vc2)である場合の特性カーブ Aと、増幅用高電圧パルス発生器 32に 設けられた主コンデンサ COの充電電圧設定範囲、すなわち充電器 31の電圧設定範 囲が Vcl— Vc2 (Vcl <Vc2)である場合の特性カーブ Bと、が示されている。
[0100] 二つの特性カーブ A、 Bのずれは、各高電圧パルス発生器 12、 32がそれぞれ有す る磁気パルス圧縮回路の設計の違い(回路定数の違い)、あるいは同じ設計でも磁 気パルス発生回路を構成する回路素子の個体差によって発生するものである。
[0101] 図 4から明ら力、なように、発振用レーザ 100における充電電圧力 SVc2であり、増幅用 レーザ 300における充電電圧が Vclである場合は、各固体スィッチ SWがオン状態に なつてから各電極間で放電発生するまでの時間のずれが最大値 T1となる。
[0102] また、発振用レーザ 100における充電電圧、増幅用レーザ 300における充電電圧
が共に電圧 Vclである場合は、各固体スィッチ SWがオン状態になつてから各電極間 で放電発生するまでの時間のずれ力 ST2となり、共に電圧 Vc2である場合は、ずれが T3となる(図 4の例では、 T2 >T3)。
[0103] 一方、図 5は、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300における充電電圧設定範 囲が相違する例を示すものである。ここには、発振用高電圧パルス発生器 12に設け られた主コンデンサ COの充電電圧設定範囲、すなわち充電器 11の電圧設定範囲が Vcol Vco2 (Vcol <Vco2)である場合の特性カーブ Cと、増幅用高電圧パルス発 生器 32に設けられた主コンデンサ COの充電電圧設定範囲、すなわち充電器 31の 電圧設定範囲が Veal Vca2 (Vcal <Vca2)である場合の特性カーブ Dと、が示され ている。
[0104] 図 5から明ら力、なように、発振用レーザ 100における充電電圧が Vco2であり、増幅 用レーザ 300における充電電圧が Vealである場合は、各固体スィッチ SWがオン状 態になつてから各電極間で放電発生するまでの時間のずれが最大値 T1となる。
[0105] また、発振用レーザ 100における充電電圧が Vcol、増幅用レーザ 300における充 電電圧が Vealである場合は、各固体スィッチ SWがオン状態になつてから各電極間 で放電発生するまでの時間のずれ力 ST2となり、発振用レーザ 100における充電電圧 力 SVco2、増幅用レーザ 300における充電電圧が Vca2である場合は、ずれが T3とな る(図 5の例では、 T2 >T3)。
[0106] このように、発振用高電圧パルス発生器 12の固体スィッチ SWがオン状態となるタ イミングと増幅用高電圧パルス発生器 32の固体スィッチ SWがオン状態となるタイミン グがそれぞれ一定であったとしても、発振用レーザ 100における充電電圧 Vosc、増 幅用レーザ 300における充電電圧 Vampの値に応じて、各々のレーザで放電が発生 するタイミングは変動する。
[0107] このため、同期コントローラ 8はエネルギーコントローラ 7からの信号(充電電圧 Vosc 、 Vamp)と放電検出器 20、 40からの信号に基づいて、発振用高電圧パルス発生器 12の固体スィッチ SWへのトリガ信号に対する増幅用高電圧パルス発生器 32の固体 スィッチ SWへのトリガ信号の遅延時間を決定する。
[0108] すなわち、同期コントローラ 8は、エネルギーコントローラ 7から受け取った次回放電
のための充電電圧信号(電圧 Vosc、 Vamp)から、上述した電圧と転送時間との Vt積 特性を考慮して遅延時間を決定する。
[0109] また、同期コントローラ 8は、実際の放電タイミングの測定結果である放電検出器 20 、 40からの信号に基づいて、前記遅延時間をフィードバック補正する。
[0110] 各々のレーザで放電が発生するタイミングは、各チャンバ内に充填されたレーザガ スの圧力によっても変化する。一般的には、電極間で放電が発生するときにレーザガ スの圧力が高いと電極に印加される電圧は高くなる。よって、レーザガスの圧力が高 くなると、同期コントローラ 8からのトリガ信号によって、各高電圧パルス発生器 12、 3 2の固体スィッチ SWがオン状態になつてから、電極 10a、 10b間、電極 30a、 30b間 に放電が発生するまでの時間も長くなる。上述したフィードバック補正では、こういつ た Vt積特性以外の要因での放電タイミングのずれを補正する。
[0111] そして、同期コントローラ 8は、発振用高電圧パルス発生器 12の固体スィッチ SWに トリガ信号を出力した後、決定した遅延時間が経過した時点で、増幅用高電圧パル ス発生器 32の固体スィッチ SWにトリガ信号を出力する。
[0112] 当然ながら、各高電圧パルス発生器 12、 32のそれぞれに設けられた主コンデンサ COの充電電圧(すなわち、充電器 11、 31の設定電圧)の値によっては、遅延時間が 負の値を取る場合がある。すなわち、同期コントローラ 8は、先に増幅用高電圧パル ス発生器 32の固体スィッチ SWにトリガ信号を出力した後、決定した遅延時間が経過 した時点で、発振用高電圧ノ^レス発生器 12の固体スィッチ SWにトリガ信号を出力 する場合もある。
[0113] また、本制御形態では、同期コントローラ 8は、放電検出器 20、 40により検出される 発振用チャンバ 10、増幅用チャンバ 30における放電の発生タイミングを、遅延時間 を定めるための情報としている力 これに限るものではない。
[0114] 例えば、第 1モニタモジュール 19で検出した発振用レーザ 100のレーザ光が出力 されるタイミングと、第 2モニタモジュール 39で検出した増幅用レーザ 300のレーザ光 が出力されるタイミングとを用いてもよい。
[0115] また、第 1モニタモジュール 19で検出した発振用レーザ 100のレーザ光が出力され るタイミングと放電検出器 40により検出した増幅用チャンバ 30における放電の発生タ
イミングとを用いてもよい。
[0116] ユーティリーティコントローラ 5と波長コントローラ 6とエネルギーコントローラ 7はメイ ンコントローラ 4に接続される。更に露光装置 3 (例えば、コントローラ 52)はメインコン トローラ 4に接続される。メインコントローラ 4は露光装置 3からの指令信号に基づき、 各コントローラ 5 7に制御分担を振り分ける。その指令に従い各コントローラ 5 7は 処理を行う。
[0117] 以上、 MOPO方式のレーザ装置の構成について説明したが、 MOPA方式のレー ザ装置の場合は、増幅用チャンバ 30にリア側ミラー 36と出力ミラー 37を設けない構 成になる。なお、 MOPA方式では、光が増幅用チャンバ 30内を通過する回数は 1回 であるが、これに限るものではない。例えば、折り返しミラーを設けて、増幅用チャン バを複数回通過させてもよい。このように構成することにより、より高い出力のレーザ 光を取り出すことが可能となる。
[0118] [本発明の基本的な考え方]
ここで、 2ステージレーザにおける増幅用レーザに注入されるシード光のパルスエネ ルギ一と増幅後のパルスエネルギーの特性を用いて、本発明のパルスエネルギー制 御についての基本的な考え方について説明する。
[0119] 図 6は増幅用レーザに注入されるシード光のパルスエネルギーと増幅後のパルス エネルギ一の関係を示す図である。
2ステージレーザにおいて、増幅用レーザ 300に注入されるレーザ光(シード光)の パルスエネルギーと増幅用レーザ 300から出力されるレーザ光のパルスエネルギー は、図 6に示すような関係にある。曲線 A— Cは増幅用高電圧パルス発生器 32に設 けられた主コンデンサ COの充電電圧(すなわち、充電器 31の設定電圧)を HV1、 H V2、 HV3 (HV1 >HV2 >HV3)としたときに得られる特性である。
[0120] 図 6に示されるように、増幅用レーザ 300に注入されるレーザ光(シード光)のパル スエネルギーが約 EsO未満の領域(領域 1とレ、う)である場合は、シード光のエネルギ 一が増加するに伴レ、、増幅後のパルスエネルギーは増加する。一方、増幅用レーザ 300に注入されるシード光のエネルギーが約 EsO以上の領域(領域 2という)である場 合は、シード光のエネルギーが増加しても、増幅後のパルスエネルギーはほぼ一定
である。このように領域 2では増幅後のパルスエネルギーがほとんど増加しない飽和 状態にあることから、この領域 2を増幅飽和領域という。シード光のエネルギーが増幅 飽和領域内で変動したとしても、増幅後のパルスエネルギーへの影響は小さい。この ことから、発振用レーザ 100では出力するレーザ光のパルスエネルギーを増幅飽和 領域の下限エネルギー EsO以上にする制御を行レ、、増幅用レーザ 300では出力する レーザ光のパルスエネルギーを目標パルスエネルギーにする制御を行うのが 2ステ 一ジレーザの最も容易な制御方法であるといえる。後述する第 1の制御例はこの考え に基づくものである。し力 後述する第 2 第 3の制御例のようにすることも可能であ る。
[0121] 図 6によると、領域 1、 2に関わらず、増幅用高電圧パルス発生器 32に設けられた主 コンデンサ COの充電電圧 Vampが高レ、程、増幅後のレーザ光のパルスエネルギーが 大きいことが分かる。したがって、充電電圧 Vampを制御することで増幅後のパルスェ ネルギーを制御できるといえる。すなわち、充電電圧 Vampの制御を毎パルス制御( 後述する ampスパイク制御処理、 amp毎パルス制御処理、 amp露光量一定制御処理 等)とすることで高精度なエネルギー制御が可能となる。なお、図示しないが充電電 圧 Vampを制御するのではなぐ増幅用チャンバ 30内のレーザガス圧やレーザガスの 組成を制御した場合でも同じ様な曲線 A— Cが得られる。具体的には、レーザの全ガ ス圧を高くすることにより、パルスエネルギーを増加させることができる。ガス組成の制 御に関しては、例えば、レーザ発振により、フッ素(F2)ガスが減少した分を供給する ことによって、レーザの出力を回復することができる。したがって、充電電圧 Vampと同 様に、レーザガス圧やレーザガスの組成を制御することで出力されるレーザ光のパル スエネルギーを制御できるといえる。だだし、ガス制御は充電電圧制御に比べて、応 答性が遅いために毎ノ^レスのパルスエネルギーの制御はできなレ、。ガス制御の方法 に関しては後述する。
[0122] なお、 MOPA方式の 2ステージレーザも、増幅器に注入されるシード光のエネルギ 一と増幅後のパルスエネルギーの関係は、増幅用レーザのものと同様である。このた め、基本的に同様な考え方で、 MOPA方式の 2ステージレーザから出力されるレー ザ光のパルスエネルギー制御を行うことが可能である。ただし、 MOPO方式の場合と
MOPA方式の場合との異なる点は、増幅飽和領域の下限エネルギー EsOが MOPO 方式の方がかなり小さくなる。すなわち、 MOPO方式の方が発振用レーザのパルス エネルギー(シード光のエネルギー)が小さくてよいので、発振用レーザを動作させる ための投入エネルギー(すなわち、商用電源からのエネルギー)が小さくてよレ、。よつ て、 2ステージレーザ全体としての運転効率が高くなる。
[0123] [制御例]
次に本発明による各制御例にっレ、て説明する。
[0124] [1.第 1の制御例〕
図 7は第 1の制御例における各充電電圧と各パルスエネルギーを示す図である。図 7に示す個々の矩形波等は 1バーストの充電電圧、パルスエネルギーを示す。
第 1の制御例は、 目標とするパルスエネルギーに応じて、発振用レーザ 100の発振 用高電圧パルス発生器 12に設けられた主コンデンサ COの充電電圧(以下、発振用 レーザ 100の充電電圧又は単に充電電圧という)を一定にすると共に、増幅用レー ザ 300の増幅用高電圧パルス発生器 32に設けられた主コンデンサ COの充電電圧( 以下、増幅用レーザ 300の充電電圧又は単に充電電圧という)を変化させるものであ る。
[0125] 第 1の制御例の大要を説明する。発振用レーザ 100のパルスエネルギー(すなわち 、増幅用レーザ 300に注入されるシード光のパルスエネルギー) Poseが増幅用レー ザ 300の増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以上になるように(図 7 (b)参照)、原則 として、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscは一定制御される。すなわち、充電電圧 Voscはパルス毎に制御されなレ、(図 7 (a)参照)。但し、第 1モニタモジュール 19でモ ユタしている発振用レーザ 100のパルスエネルギー Poseが前記増幅飽和領域の下 限エネルギー EsOを下回った場合にのみ、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscは増 加される。そして、増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pampを第 2モニタモジユー ル 39で測定して、この測定値が目標エネルギー Patgtとなるように(図 7 (d)参照)、増 幅用レーザ 300の充電電圧 Vampがパルス毎に制御される(図 7 (c)参照)。
[0126] なお、レーザ光の検出は増幅用レーザ 300の出口に限らない。増幅用レーザ 300 から露光装置 3の露光対象 (例えば、ウェハ)までの光路の任意の地点でレーザ光を
検出してパルスエネルギー Pampを測定し、その測定結果に基づいて、増幅用レーザ 300を制御することもできる。
[0127] なお、レーザ光の検出は増幅用レーザ 300の出口近傍よりも、上述した光路中、特 に露光対象 (例えば、ウェハ)に出来るだけ近い地点で行うことが望ましい。増幅用レ 一ザ 300から出力されたレーザ光は、増幅用レーザ 300の出口から露光対象に到達 するまでに、多数の光学素子及びスリット等を透過する。ここで、例えば、レーザ光の ビームプロファイルやレーザ光の出射軸が変化すると、増幅用レーザ 300の出口近 傍では出力されたレーザ光のパルスエネルギーはほとんど変化しないのに対し、露 光対象上でのノ^レスネルギ一は顕著に変化する。したがって、増幅用レーザ 300の 出口近傍ではなレ、地点でレーザ光を検出してパルスエネルギー Pampを測定するこ とにより、露光対象に影響を及ぼすレーザ光のパルスエネルギー Pampの変動を精度 よく検出することが可能となる。特に、露光対象にできるだけ近い所でレーザ光を検 出して、そのパルスエネルギー Pampに基づいて 2ステージレーザを制御することによ つて、結果的に露光装置における露光量の制御を高精度に行うことが可能となる。
[0128] 以下では、 2通りの運転方法(〔1 1〕、 〔1 2〕)を例にあげて、第 1の制御例を説明 する。なお、ここでは MOPO方式の 2ステージレーザの場合について説明する力 M OPA方式の 2ステージレーザの場合も、同様の制御となる。
[0129] [1-1.増幅用レーザ:スパイク制御及び毎パルス制御〕
図 8は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
図 8に示す制御では、増幅用レーザにおいて、 1バーストのうち 1パルス目力 Nパ ルス目までは増幅用レーザ 300によるスパイク制御処理(以下、 ampスパイク制御処 理という)が行われ、 N + 1パルス目力 Mパルス目までは増幅用レーザ 300による毎 パルス制御処理(以下、 amp毎パルス制御処理という)が行われる。なお、各処理の 説明では、具体的なパルス数として N = 3、 M= 1000という数値を用いている。
[0130] 発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300は同期運転されており、発振用レーザ 100と 増幅用レーザ 300の発振タイミングは同期コントローラ 8によって制御されている。具 体的には、発振用チャンバ 10の電極 10a、 10b間で放電することによって出力される シード光が、増幅用レーザ 300の増幅用チャンバ 30内に注入され、電極 30a、 30b
間の放電領域 (励起領域)に満たされた時に、電極 30a、 30b間で放電すれば最も 効率的にシード光が増幅される。シード光の増幅を効率的に行うために、同期コント ローラ 8は、発振用高電圧パルス発生器 12の固体スィッチ SWに出力するトリガ信号 と増幅用高電圧パルス発生器 32の固体スィッチ SWに出力するトリガ信号との間に 遅延時間を設ける。
[0131] まず、図 8 (a)を用いて発振用レーザ 100の制御について説明する。
図 8 (a)で示すように、発振用レーザ 100では、最初にレーザ発振パルスカウンタ( 以下パルスカウンタという) koにゼロが設定される(ステップ S511)。エネルギーコント口 ーラ 7では発振用レーザ 100の充電電圧 Voscに予め定められた初期値が設定され( ステップ S512)、パルスカウンタ koに 1がインクリメントされる(ステップ S513)。ここでパ ルスカウンタ koが M + 1〔 = 1001〕未満であれば、設定された充電電圧 Voscにてレ 一ザ発振が行われる(ステップ S514の判断 YES、ステップ S515)。第 1モニタモジユー ル 19ではパルスエネルギー Pose (ko)が測定され、このパルスエネルギー Pose (ko) を示す信号がエネルギーコントローラ 7に出力される(ステップ S516)。
[0132] パルスエネルギー Pose (ko)が増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以上である場 合は、上述したステップ S 513以降の処理が行われ、前パルスと同一の充電電圧 V oscにてレーザ発振は継続される(ステップ S517の判断 YES)。し力し、レーザ発振の 継続に伴いレーザガスは劣化していき、充電電圧 Voscが一定の値に維持され、且つ 、後述するようなレーザガスの制御が行われない場合、パルスエネルギー Poseは低 下していく。そこで、パルスエネルギー Pose (ko)が下限エネルギー EsOを下回った場 合は、パルスエネルギー Poseを下限エネルギー EsO以上にすべぐ充電電圧 Voscに 予め定められた補正値 Δνが加算される(ステップ S517の判断 Ν〇、ステップ S518)。 補正値 Δνだけ充電電圧 Voscが増加されるため、パルスエネルギー Poseは上昇し、 下限エネルギー EsO以上の状態に復帰する。
[0133] レーザ発振の継続によってレーザガスの劣化が進行すると、上述したような充電電 圧 Voscの制御だけでは、パルスエネルギー Poseを下限エネルギー EsO以上の状態 に維持することができなくなる。そこで、補正値 Δνの加算によって補正された充電電 圧 Voscと上限充電電圧 Vomaxとの比較判断がなされる(ステップ S519)。上限充電電
圧 Vomaxとは、発振用高電圧ノ^レス発生器 12に設けられた主コンデンサ COの充電 電圧設定範囲(すなわち、充電器 11の電圧設定範囲)内での最大充電電圧のことを いう。
[0134] 補正値 Δνの加算によって補正された充電電圧 Voscが上限充電電圧 Vomax未満 の場合は、補正された充電電圧 Voscにて上述したステップ S513以降の処理が行わ れる(ステップ S519の判断 YES)。一方、補正値 Δνの加算によって補正された充電 電圧 Voscが上限充電電圧 Vomax以上となった場合は、後述するガス制御処理によ つて発振用チャンバ 10内のレーザガスが制御される(ステップ S519の判断 NO、ステツ プ S520)。ガス制御処理が終了すると、更に上述したステップ S 512以降の処理が行 われる。
[0135] ガス制御の処理フローは後述する力 この処理を行うことにより、レーザ光(シード光 )のパルスエネルギー Poseは下限エネルギー EsO以上の状態に復帰する。これにとも なって、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの値を、運転開始当初の初期値付近に 戻すことが可能となる。
[0136] その後、更にレーザ発振が継続されると、このようなガス制御を行っても、レーザ光 のパルスエネルギーを維持できなくなり、チャンバ内のレーザガス全てを交換すること が必要となる。このようにチャンバにレーザガスを充填してから全交換するまでの期間 をガスライフと言う。このようなレーザガスの全交換を繰り返すうちに、チャンバ内の電 極の摩耗等により、レーザガスの全交換を行ってもレーザ光のパルスエネルギーが 所望値に回復しなくなり、結果としてレーザの制御を行うことが不可能となる。この時 点までをチャンバの寿命という。
[0137] 発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの制御に加えて、上述したようなレーザガスの 制御を行うことにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命)的にパ ルスエネルギー poscの低下を抑制し、さらに、安定したパルスエネルギー制御が可 能となる。
[0138] ステップ S512 ステップ S520の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが M〔 = 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レー ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S514の判断 NO)。
[0139] 図 9はガス制御処理の処理フローを示す図である。
発振用レーザ 100の場合はガス供給 ·排気ユニット 14によって発振用チャンバ 10 内にレーザガスが追加供給され、増幅用レーザ 300の場合はガス供給 ·排気ユニット 34によって増幅用チャンバ 30内にレーザガスが追加供給される(ステップ S601)。レ 一ザガスの追加量、圧力及び組成は予め設定されており、一回の追加によってパル スエネルギーが所定以上になるように設定されてレ、る。
[0140] なお、ここでは設定された量のレーザガスをチャンバ内に供給する例のみを示した が、これに限定されることない。例えば、 F2ガス濃度が減少している場合は、 F2ガスと バッファガスとの混合ガス、または F2ガス、バッファガスとレアガスの混合ガスをチャン バ内に供給してもよい。さらに、チャンバ内にレーザガス、 F2混合ガス等を供給した 量だけ、レーザガスを排気してもよレ、。また、この例では、一気にレーザガスの供給' 排気を行っている力 レーザガスの供給'排気路に、マスフローコントローラやオリフィ スを使用して徐々に供給及び排気してもよい。
[0141] 次に、図 8 (b)、図 10、図 11を用いて増幅用レーザ 300の制御について説明する。
図 8 (b)で示すように、増幅用レーザ 300では、レーザ発振開始から Nパルス目〔= 3パルス目〕までの間は ampスパイク制御処理が行われ(ステップ S531)、 N + 1パルス 目〔=4パルス目〕力ら Mパルス目〔= 1000パルス目〕までの間は amp毎パルス制御 処理が行われる(ステップ S532)。
[0142] 図 10は ampスパイク制御処理の処理フローを示す図である。
レーザ発振開始前に以下の前処理が行われる。メインコントローラ 4又はエネルギ 一コントローラ 7ではバースト間のレーザ休止時間が図示しない休止時間カウンタ T で計時されている (ステップ S701)。露光装置 3から発振指令が出力されると、休止時 間の計時は停止される(ステップ S702)。
[0143] 本レーザシステムには図示しないデータベースが設けられており、増幅用レーザ 30 0の目標エネルギー Patgt及び増幅用レーザ 300の休止時間と、 Vtamp—Ptampデー タテーブルとが対応付けられて記憶されている。 Vtamp—Ptampデータテーブルとは、 ampスパイク制御処理における各パルス毎のデータ実績であり、増幅用レーザ 300の 充電電圧 Vampのデータ Vtampと増幅後のレーザパルスエネルギー Pampのデータ P
tampとで構成されている。休止時間カウンタ Tによって休止時間が特定され、この休 止時間 Τ及び目標エネルギー Patgtに対応する Vtamp—Ptampデータテーブルが検 索され、エネルギーコントローラ 7に取り入れられる(ステップ S703)。そして、休止時 間カウンタ Tはリセットされる(ステップ S704)。
[0144] 上記前処理が終了すると、レーザ発振パルスカウンタ kaに初期値 1が設定され (ス テツプ S705)、パルスカウンタ kaが N〔 = 3〕を超えるまで、すなわち 1一 3パルスの間は 以下の処理が繰り返し行われる(ステップ S706の判断 YES)。
[0145] Vtamp—Ptampデータテーブルのうちの kaパノレス目のパルスエネルギー Ptamp (ka) と目標エネルギー Patgtとの差 A Ptamp (ka)〔 = Ptamp (ka) _Patgt〕が算出され、この 算出結果 Δ Ptamp (ka)を用いて、 kaパルス目の増幅用レーザ 300の充電電圧の補 正値 A Vtamp (ka) [ = c X Δ Ptamp (ka)、但し cは定数〕が算出される。次に、 Vtamp —Ptampデータテーブルのうちの kaパルス目の充電電圧 Vtampと、補正値 Δ Vtamp ( ka)と、を用いて、実際の kaパルス目の充電電圧 Vamp (ka) [ = Vtamp (ka) + A V tamp (ka)〕が算出される(ステップ S707)。
[0146] そして、充電電圧 Vamp (ka)にて kaパルス目のレーザ発振が行われ、そのパルスェ ネルギー Pamp (ka)が測定される(ステップ S708、ステップ S709)。レーザ発振及びェ ネルギー測定に伴い、先の休止時間及び目標エネルギー Patgtに対応する Vt疆 P- Ptampデータテーブルのデータのうち、 kaパルス目の充電電圧 Vtamp (k)とパルスェ ネルギー Ptamp (ka)力 算出された実際の充電電圧 Vamp (ka)と測定されたパルス エネルギー pamp (ka)で更新され(ステップ S710)、パルスカウンタ kaに 1がインクリメ ントされる(ステップ S711)。
[0147] ステップ S706 ステップ S711の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ kaが N〔= 3〕を超えた場合、すなわち N+ 1パルス目〔=4パルス目〕になると、 ampスパイク制御 処理力 amp毎パルス制御処理に移行する(ステップ S706の判断 N〇)。
[0148] 図 11は amp毎パルス制御処理の処理フローを示す図である。
amp毎パルス制御処理で使用されるパルスカウンタ kaは、 ampスパイク制御処理で 使用されたパルスカウンタ kaと同一である。よって、 ampスパイク制御でカウントされた パルス数は amp毎パルス制御処理に引き継がれる。
[0149] 1パルス前の増幅後のパルスエネルギー Pamp (ka— 1)と目標エネルギー Patgtとの 差 A Pamp (ka)〔 = Pamp (ka— l) _Patgt〕が算出され、この算出結果 Δ Pamp (ka)を 用いて、 kaパルス目の増幅用レーザ 300の充電電圧の補正値 Δ Vamp (ka)〔 = a X A Pamp (ka)、但し aは定数〕が算出される(ステップ S801)。この補正値 Δ Vamp (ka) 及び 1パルス前の充電電圧 Vamp (ka_l)を用いて、 kaパルス目の充電電圧 Vamp (k a)〔= A Vamp (ka) +Vamp (ka— 1)〕が算出される(ステップ S802)。そして、充電電圧 Vamp (ka)にて kaパルス目のレーザ発振が行われ(ステップ S803)、増幅後のパルス エネルギー pamp (ka)が測定される(ステップ S804)。レーザ発振及びエネルギー測 定に伴い、パルスカウンタ kaに 1がインクリメントされる(ステップ S805)。
[0150] この段階で、パルスカウンタ kaが M〔= 1000〕を超えていない場合は、増幅用レー ザ 300の充電電圧のチェックが行われる(ステップ S806の判断 YES)。増幅用レーザ 3 00の充電電圧、すなわち増幅用高電圧パルス発生器 32に設けられた主コンデンサ COの充電電圧の上限値 Vamaxは予め設定されており、最新の充電電圧 Vamp (ka— 1)が上限充電電圧 Vamax未満の場合は、再び上述したステップ S801以降の処理 が行われる(ステップ S807の判断 YES)。なお、増幅用レーザ 300のレーザガスが劣 化すると、レーザのパルスエネルギーが低下する。パルスエネルギーの低下を防ぐた めに、充電電圧 Vampは徐々に高くされる。最新の充電電圧 Vamp (ka— 1)が上限充 電電圧 Vamax以上である場合は、増幅用チャンバ 30内のレーザガスが制御される( ステップ S807の判断 NO、ステップ S808)。ガス制御処理が終了すると、更に上述した ステップ S801以降の処理が行われる。
[0151] 上述したガス制御処理を行うことにより、増幅用レーザ 300のパルスエネルギーは 回復し、これにともなって、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampの値を、運転開始当 初の初期値付近に戻すことが可能となる。
[0152] 増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampの制御に加えて、上述したようなレーザガスの 制御を行うことにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命)的にパ ルスエネルギー Pampの低下を抑制し、さらに、安定したパルスエネルギー制御が可 能となる。
[0153] ステップ S801 ステップ S808の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ kaが M〔
= 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レー ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S806の判断 NO)。
[0154] [1-2.増幅用レーザ:スパイク制御、毎パルス制御及び露光量一定制御〕
図 12は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。 図 12に示す制御では、増幅用レーザにおいて、 1バーストのうち 1パルス目力 N パルス目までは ampスパイク制御処理が行われ、 N+ 1パルス目力、ら Mパルス目まで は amp毎パルス制御処理が行われ、 M+ 1パルス目力、ら〇パルス目までは Sパルス分 の積算エネルギーが一定となるように増幅用レーザ 300による露光量一定制御処理 (以下、 amp露光量一定制御処理という)が行われる。なお、各処理の説明では、具 体白勺なノヽ。ノレス数として N = 3、 M = 39、 0 = 1000、 S = 40とレヽぅ数値を用レヽてレヽる。
[0155] 上記〔1—1〕と同様に、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300は同期運転される。
なお、発振用レーザの制御は〔1—1〕で説明した図 8 (a)の制御フローのように行われ るため、その説明を省略する。但し、〔1—1〕では最終パルスを Mとして説明している 、〔1_2〕では最終ノ^レスを Oとして説明している。
[0156] 次に、図 12 (b)、図 13を用いて増幅用レーザ 300の制御について説明する。
図 12 (b)で示すように、増幅用レーザ 300では、レーザ発振開始から Nパルス目〔 = 3パルス目〕までの間は ampスパイク制御処理が行われ(ステップ S931)、 N + 1パル ス目〔=4パルス目〕力 ら Mパルス目〔= 39パルス目〕までの間は amp毎パルス制御処 理が行われ (ステップ S932)、 M+ 1パルス目〔=40パルス目〕から Oパルス目〔 = 10 00パルス目〕までの間は Sパルス分〔 = 40パルス分〕の露光量を一定にする amp露光 量一定制御処理 (ステップ S933)が行われる。
[0157] ampスパイク制御処理(ステップ S931)及び amp毎パルス制御処理(ステップ S932)に ついては上記〔1—1〕で既に説明したため、ここでは amp露光量一定制御処理 (ステツ プ S933)を中心に説明する。
[0158] amp毎パルス制御処理において、パルスカウンタ kaが M〔 = 39〕を超えた場合、す なわち M+ 1パルス目〔 = 40パルス目〕になると、 amp毎パルス制御処理から amp露 光量一定制御処理に移行する(ステップ S806の判断 NO)。
[0159] 図 13は amp露光量一定制御処理の処理フローを示す図である。
本明細書では、 Sパルス分〔 = 40パルス分〕のパルスエネルギーを積算する際の積 算開始パルス数を iで示し、積算終了パルス数おで示す。
amp露光量一定制御処理を行う場合、第 1回目の積算を行うために、図 12 (b)に示 すステップ S931の ampスパイク制御処理及びステップ S932の amp毎パルス制御処 理と平行して以下の準備工程が行われる。
[0160] 準備工程では予め、積算開始ノ^レス数 iに 1がストアされ、積算終了パルス数 jに i +
(S-1)〔 = 40〕がストアされる(ステップ S1001)。そして、 kaパルス目のレーザ発振が 行われる(ステップ S1002)。なお、このステップ S 1002の処理は、パルスカウンタ kaが 1パルス目力 Nパルス目〔= 3パルス目〕までの間は、図 10に示す ampスパイク制御 処理のステップ S708の処理と同一である。また、パルスカウンタ kaが N + 1パルス目〔 =4パルス目〕から Mパルス目〔 = 39パルス目〕までの間は、図 11に示す amp毎パル ス制御処理のステップ S803の処理と同一である。
[0161] 次に、測定したパルスエネルギー Pamp (ka)が記憶される。すなわち、パルスカウン タ kaが 1パルス目力ら Nパルス目〔= 3パルス目〕までの間は、図 10に示す ampスパイ ク制御処理のステップ S709で測定されたパルスエネルギー Pamp (ka)が記憶される 。また、パルスカウンタ kaが N + 1パルス目〔= 4パルス目〕から Mパルス目〔 = 39パル ス目〕までの間は、図 11に示す amp毎パルス制御処理のステップ S804で測定された パルスエネルギー Pamp (ka)が記憶される(ステップ S1003)。
[0162] そして、パルスカウンタ kaに 1がインクリメントされる(ステップ S1004)。なお、このステ ップ S1004の処理は、パルスカウンタ kaが 1パルス目力ら Nパルス目〔= 3パルス目〕 までの間は、図 10に示す ampスパイク制御処理のステップ S711の処理と同一である 。また、パルスカウンタ kaが N + 1パルス目〔 =4パルス目〕力、ら Mパルス目〔 = 39パノレ ス目〕までの間は、図 11に示す amp毎パルス制御処理のステップ S805の処理と同一 である。以上のレーザ発振及びパルスエネルギーの測定はパルスカウンタ kaが j一 1 になるまで繰り返される(ステップ S1005の判断 YES)。
[0163] パルスカウンタ kaが積算終了パルス数 jとなった場合、すなわち積算終了パルスの 発振段階となった場合に、 amp露光量一定制御処理の本工程に移行する (ステップ S1005の判断 NO)。
[0164] 本工程では、 iパルス目から j_lパルス目までの積算エネルギー、すなわち S_lパ ルス分の積算エネルギー D (i)の算出が行われる。 iパルス目から S—1パルス分の積 算エネルギー D (i)は下記(1)式にて算出される(ステップ S1006)。
[数 1] ϋ(ί) =∑Ρ (η) (1)
[0165] Sパルス分〔 = 40パルス分〕の目標積算エネルギーは予め DOと定められており、こ の目標積算エネルギー DOと上記(1)式にて算出した S— 1パルス分〔 = 39パルス分〕 の積算エネルギー D (i)との差 P (ka)〔 = D0— D (i)〕が算出される。算出した P (ka)は 、 Sパルス分の積算エネルギーを DOとするための ka〔=j〕パルス目における目標エネ ルギ一である(ステップ S 1007)。
[0166] 目標エネルギー P (ka)と 1パルス前のパルスエネルギー Pamp (ka_l)との差 A P (k a)〔 = P (ka) _Pamp (ka_l)〕が算出され、この算出結果 Δ P (ka)を用いて、 kaパルス 目すなわち積算終了パルス jの充電電圧の補正値 AV (ka) [ = e X A P (ka)、但し e は定数〕が算出される。この補正値 Δ V (ka)及び 1パルス前の充電電圧 Vamp (ka— 1 )を用いて、 kaパルス目の充電電圧 Vamp (ka)〔= A V (ka) +Vamp (ka— 1)〕が算出 される(ステップ S1008)。
[0167] そして、充電電圧 Vamp (ka)にて kaパルス目のレーザ発振が行われる(ステップ
S1009)。レーザ発振に伴レ、パルスエネルギー pamp (ka)が測定され、その測定結果 が記憶される(ステップ S1010)。
[0168] 露光装置 3側で、露光量安定性の検定を行う場合には、ステップ S1006で算出し た S— 1パルス分〔 = 39パルス分〕の積算エネルギー D (i)及びパルスエネルギー P amp (ka)を用いて、 Sパルス分〔=40パルス分〕の積算エネルギー D (ka)〔 = D (i) + Pamp (ka) WS算出され、算出データが露光装置 3に送信される (ステップ S1011)。露 光装置 3は、例えば、検定の結果算出データが露光量安定性の仕様範囲外であつ た場合、露光を中止する。なお、露光装置 3側で露光量安定性の検定を行わない場 合は、ステップ S 1011を省略してもよい。
[0169] この段階で、パルスカウンタ kaが 0〔= 1000〕未満の場合は、パルスカウンタ kaに 1 力 Sインクリメントされる(ステップ S1012の判断 YES、ステップ S1013)。最新の増幅用レ 一ザ 300の充電電圧 Vamp (ka— 1)が上限充電電圧 Vamax未満の場合は、積算開始 パルス数 iに 1がインクリメントされ、積算終了ノ ルス数 jに 1がインクリメントされ、更に 上述したステップ S1006以降の処理が行われる(ステップ S1014の判断 YES、ステツ プ S1016)。一方、最新の充電電圧 Vamp (ka— 1)が上限充電電圧 Vamax以上である 場合は、増幅用チャンバ 30内のレーザガスが制御された後、積算開始パルス数 iに 1 力 Sインクリメントされ、積算終了パルス数 jに 1がインクリメントされ、更に上述したステツ プ S1006以降の処理が行われる(ステップ S1014の判断 N〇、ステップ S1015、ステツ プ S1016)。
[0170] ステップ S1006 ステップ S1016の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ kaが〇 〔 = 1000〕になると、レーザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する (ス テツプ S1012の判断 NO)。
[0171] ここまで説明してきた第 1の制御例によれば、 2ステージレーザのノ ルスエネルギー 制御を高精度に行うことができる。したがって、 2ステージレーザのパルスエネルギー を安定させることができる。
[0172] 第 1の制御例は、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 300に注入されるレ 一ザ光(シード光)のパルスエネルギーが約 EsO以上の増幅飽和領域(図 6の領域 2) である場合、シード光のパルスエネルギーが変動しても、増幅後のパルスエネルギー はほぼ一定であるという特性を利用したものである。よって、増幅後のパルスェネル ギ一は、増幅用レーザの充電電圧、すなわち増幅用高電圧パルス発生器 32の主コ ンデンサ COの充電電圧によって決定される。
[0173] 第 1の制御例において、発振用レーザ 100の制御は、単にシード光のパルスエネ ルギーを上述した EsO以上にするという簡便な制御(例えば、発振用レーザの充電電 圧を一定にする)でよぐ高精度なパルスエネルギー制御は必要ない。実質的に増 幅用レーザ 300の制御が厳密に行われるのみである。増幅後のパルスエネルギー P ampを測定し、この測定結果に基づいて、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampをパ ノレス毎に制御(ampスパイク制御処理、 amp毎パルス制御処理、 amp露光量一定制御
処理等)することにより増幅後のレーザ光の高精度なパルスエネルギー制御が実現 できる。
[0174] このように、第 1の制御例は、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300の制御分担を 明確に分けて制御することができるため、制御の安定性がよぐ誤差が生じ難レ、。し たがって、制御の精度を向上させることができるといえる。
[0175] また、本制御例のように一方が簡便で他方が厳密である制御は容易な制御である ため、コントローラの演算負荷が小さい。したがって、高性能のコントローラを必要とし ないため、コストを低減できる。
[0176] また、発振用レーザ、増幅用レーザのガス圧、ガス組成を変化させる制御を併用す ることにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命期間)の出力低下 を補うパルスエネルギー制御が可能となり、長期にわたって安定したパルスエネルギ 一制御が可能となる。
[0177] [1-3. 1 1、 1 2の変形例〕
上述した〔1-1〕、 〔1—2〕の制御例では、発振用レーザ 100から出力され増幅用レ 一ザ 300に注入されるレーザ光(シード光)のエネルギーが約 EsO以上の増幅飽和領 域(図 6の領域 2)となるように、発振用レーザ 100の充電電圧が一定になるように制 御される。 〔1—1〕、〔1—2〕の制御例によれば、発振用レーザ 100から出力されるシー ド光の出力変動(パルスエネルギーの変動)が増幅用レーザ 300から出力されるレー ザ光のパルスエネルギーに及ぼす影響が小さくなり、 2ステージレーザから出力され るレーザ光のパルスエネルギー制御が良好になった。
[0178] 本変形例では、発振用レーザ 100から出力されるシード光のノ^レスエネルギーが 増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以上になるという条件を維持しながら、さらに、 発振用レーザ 100の充電電圧(すなわち、充電器 11の設定電圧)と増幅用レーザ 30 0の充電電圧(すなわち、充電器 31の設定電圧)との関係を以下のようにする。
(1)発振用レーザ 100における充電電圧の値と増幅用レーザ 300における充電電圧 の値とを略一致させる。
(2)両充電電圧の電圧変化割合または電圧変化量を略一致させる。
[0179] このように、両充電電圧の関係を設定することにより、シード光の出力変動がレーザ
光のパルスエネルギーに及ぼす影響が小さくなり、 2ステージレーザから出力される レーザ光のパルスエネルギー制御が良好になるという効果に加えて、後述するように 、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300との同期変動に起因する 2ステージレーザ のパルスエネルギーの変動幅を小さくすることが可能となる。
[0180] 以下、両充電電圧の関係を上記した(1)、 (2)のようにすることにより、パルスエネル ギ一の変動幅を小さくすることができる理由を説明する。
[0181] (1)両充電電圧が略一致する場合
図 4、図 5を参照して説明したように、発振用高電圧パルス発生器 12の固体スイツ チ SWがオン状態となるタイミングと、増幅用高電圧パルス発生器 32の固体スィッチ SWがオン状態となるタイミングがそれぞれ一定であったとしても、発振用レーザ 100 における充電電圧 Vosc、増幅用レーザ 300における充電電圧 Vampの値に応じて、 各々のレーザで放電が発生するタイミングは変動する。これは高電圧パルス発生器 1 2、 32に設けられた磁気パルス圧縮回路に含まれる磁気スィッチの Vt積特性の相違 によるものである。
[0182] このため、同期コントローラ 8はエネルギーコントローラ 7から次回放電の充電電圧( 電圧 Vosc、 Vamp)を指示する信号を受け取り、この指示内容から前記 Vt積特性を考 慮して遅延時間を決定する。例えば、図 4に示した特性カーブ A、 Bを利用して、充 電電圧設定値に対して各レーザについて補正を行レ、、固体スィッチ SWのスィッチン グから放電発生までの時間が一定になるよう制御する。
[0183] 図 4に示すように、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300における充電電圧設 定範囲は同範囲 Vcl— Vc2 (Vcl <Vc2)であるとする。発振用レーザ 100における 充電電圧 Voscが Vc2であり、増幅用レーザ 300における充電電圧 Vampが Vclであ る場合、各レーザ 100、 300の各固体スィッチ SWがオン状態になつてから各電極間 で放電発生するまでの時間のずれ、すなわち同期ずれは最大値 T1となる。この際、 例えば、同期コントローラ 8が、各固体スィッチ SWのスイッチングから放電発生まで の時間が一定になるように遅延時間を補正すれば、上記 T1を 0にすることは可能で ある。
[0184] し力 ながら、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300の動作条件 (繰り返し周波
数、動作時間、稼動デューティー、休止時間など)で各高電圧パルス発生器 12、 32 が有する磁気パルス圧縮回路の構成素子 (コンデンサ、磁気スィッチなど)の温度が 変化すると、図 14で示すように、特性カーブ A、 B (実線)は特性カーブ 、Β' (破 線)のようにそれぞれ変化する。
[0185] そのため、特性カーブ Α、 Βを考慮して、同期コントローラ 8が上記 T1を 0にするよう に補正を行ったとしても、実際の特性カーブが 、 Β' であると、ずれは Trlである ため、図 14から明らかなように、実際には Tl-Trlの同期ずれが発生することになる。 一般的に充電電圧が低いほど、温度による時間変化の絶対値が大きい。両レーザを 充電電圧設定範囲 Vcl Vc2内の任意の充電電圧で使用する場合は、 T1一 Trlが 最大同期ずれとなる。
[0186] ここで、発振用レーザ 100における充電電圧 Voscと増幅用レーザ 300における充 電電圧 Vampとを略一致させる。すなわち、図 14に示すように、充電電圧設定範囲 V cl一 Vc2内の任意の同充電電圧 Veで発振用レーザ 100および増幅用レーザ 300を 使用する。上記したように、同期ずれ T1 Trlは最大であるので、発振用レーザ 100 および増幅用レーザ 300を同充電電圧 Veで使用した際に発生しうる同期ずれ Te— T reは、常に T1 Trl以下となる。そのため、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300と の同期精度が高くなる。
[0187] 発振用レーザ 100における充電電圧の値と増幅用レーザ 300における充電電圧の 値とを略一致させることにより、シード光の出力変動がレーザ光のパルスエネルギー に及ぼす影響が小さくなり、 2ステージレーザから出力されるレーザ光のパルスエネ ルギー制御が良好になるという効果に加えて、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 30 0との同期変動に起因する 2ステージレーザのパルスエネルギーの変動幅を小さくす ること力 S可肯 となる。
[0188] (2)両充電電圧の電圧変化割合または電圧変化量が略一致する場合
図 5に示すように、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300における充電電圧設 定範囲が相違し、発振用レーザ 100における充電電圧設定範囲が Vcol— Vco2 (V col <Vco2)であり、増幅用レーザ 300における充電電圧設定範囲力 S、 Vcal-Vca2 (Veal <Vca2)であり、且つ、 Veal < Vco2く Vca2であるとする。発振用レーザ 100
における充電電圧 Voscが Vco2、増幅用レーザ 300における充電電圧 Vampが Veal である場合、各レーザ 100、 300の各固体スィッチがオン状態になつてから各電極間 で放電発生するまでの時間のずれ、すなわち同期ずれの最大値は T1となる。上述と 同様、例えば、同期コントローラ 8が、各固体スィッチ SWのスイッチングから放電発生 までの時間が一定になるように遅延時間を補正すれば、上記 T1を 0にすることは可 能である。
[0189] し力 ながら、上述したように、発振用レーザ 100及び増幅用レーザ 300の動作条 件で各高電圧パルス発生器 12、 32が有する磁気パルス圧縮回路の構成素子の温 度が変化すると、図 15で示すように、特性カーブ C、 Dは特性カーブ 、D' のよう にそれぞれ変化する。
[0190] そのため、特性カーブ C、 Dを考慮して、同期コントローラ 8が上記 T1を 0にするよう に補正を行ったとしても、実際の特性カーブが 、 Dr であると、ずれは Trlである ため、図 15から明らかなように、実際には Tl-Trlの同期ずれが発生することになる。 一般的に充電電圧が低いほど、温度による時間変化の絶対値は大きい。図 Aのとき と同様、 T1一 Trlは最大同期ずれとなる。
[0191] 図 15に示す例のように、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300の充電電圧設定領 域が異なる場合には、充電電圧を一致させるのは困難なため、充電電圧の変化割合 を一致させる。
[0192] 具体的には、発振用レーザ 100、増幅用レーザ 300ともに最大充電電圧設定値 (V co2、 Vca2)を 100%とし、これに対する両レーザの充電電圧値の割合(%)を略一致 させる。すなわち、図 15に示すように、発振用レーザ 100を、充電電圧設定範囲 V col— Vco2内の充電電圧 Vcoeで使用し、増幅用レーザ 300を、充電電圧設定範囲 Veal— Vca2内の充電電圧 Vcaeで使用する。ここで、 VcoeZVco2 X 100 (%) =V
上記したように、同期ずれ T1一 Trlは最大であるので、発振用レーザ 100および増 幅用レーザ 300を同変化割合 (すなわち、発振用レーザ 100の充電電圧を Voe、増 幅用レーザ 300の充電電圧を Vae)で使用した際に発生しうる同期ずれ Te— Treは、 常に T1一 Trl以下となる。そのため、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300との同期
精度が高くなる。
[0194] なお、図 5に示したような特性の場合、 Vca2— Vealと Vco2— Vcolが同程度であるた め(すなわち、充電電圧設定範囲の幅が同程度であるため)、変化量を一定にする 制御を行ってもよい。
[0195] 発振用レーザ 100における充電電圧と増幅用レーザ 300における充電電圧の変化 割合、あるいは、変化量を略一致させることにより、シード光の出力変動がレーザ光 のノ^レスエネルギーに及ぼす影響が小さくなり、 2ステージレーザから出力されるレ 一ザ光のノ^レスエネルギー制御が良好になるという効果に加えて、発振用レーザ 10 0と増幅用レーザ 300との同期変動に起因する 2ステージレーザのパルスエネルギー の変動幅を小さくすることが可能となる。
[0196] 以下、発振用レーザ 100における充電電圧の値と増幅用レーザ 300における充電 電圧の値とを略一致させる場合の制御( [1-3-1] )と、両充電電圧の電圧変化割合 もしくは充電電圧の電圧変化量をほぼ同じとする場合の制御(〔1一 3-2〕)について 説明する。
[0197] [1-3-1.発振用レーザ 100における充電電圧の値と増幅用レーザ 300における充 電電圧の値とを略一致させる場合の制御〕
以下で、発振用レーザ 100における充電電圧の値と増幅用レーザ 300における充 電電圧の値とを略一致させる場合の制御について説明する。
[0198] 本制御例は、先に〔1-1〕、〔1-2〕で説明した制御例の変形例であり、増幅用レー ザ 300の制御は同じである。すなわち、増幅用レーザ 300は、制御例〔1-1〕と同様、 1バーストのうち 1パルス目力 Nパルス目までは ampスパイク制御処理が行われ、 N + 1パルス目力 Mパルス目までは amp毎パルス制御処理が行われる。あるいは、増 幅用レーザ 300は、制御例〔1—2〕と同様、 1バーストのうち 1パルス目力 Nパルス目 までは ampスパイク制御処理が行われ、 N + 1パルス目力 Mパルス目までは amp毎 パルス制御処理が行われ、 M + 1パルス目力、ら〇パルス目までは Sパルス分の積算 エネルギーが一定となるように amp露光量一定制御処理が行われる。増幅用レーザ 3
00の制御は上述の通りであるので説明を省略し、以下、発振用レーザ 100の制御例 について、図 16を用いて説明する。
[0199] 図 16は発振用レーザの制御フローを示す図である。
図 16で示すように、発振用レーザ 100では、最初にパルスカウンタ koにゼロが設定 される(ステップ S2511)。次に、パルスカウンタ koに 1がインクリメントされる(ステップ S2512) 0
[0200] エネルギーコントローラ 7は、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampとして設定した電 圧と同じ電圧を発振用レーザ 100の充電電圧 Voscに設定する。すなわち、増幅用レ 一ザ 300で行われている処理が ampスパイク制御処理段階であれば、図 10に示す制 御処理フローのステップ S707で設定した充電電圧 Vamp (ka)が充電電圧 Vosc (ko) に設定される。また、増幅用レーザ 300で行われている処理が amp毎パルス制御処 理段階であれば、図 11に示す制御処理フローのステップ S802で設定した充電電圧 Vamp (ka)が充電電圧 Vosc (ko)に設定される。さらに、増幅用レーザ 300で行われ ている処理が amp露光量一定制御処理段階であれば、図 13に示す制御処理フロー のステップ S 1008で設定した充電電圧 Vamp (ka)が充電電圧 Vosc (ko)に設定され る。ここで、 ko =kaである(ステップ S2513)。
[0201] ここでパルスカウンタ koが M+ l〔 = 1001〕未満であれば、ステップ S2513で設定 された充電電圧 Voscにてレーザ発振が行われる(ステップ S2514の判断 YES、ステツ プ S2515)。第 1モニタモジュール 19ではパルスエネルギー Pose (ko)が測定され、こ のパルスエネルギー posc (ko)を示す信号がエネルギーコントローラ 7に出力される( ステップ S2516)。
[0202] パルスエネルギー Pose (ko)が増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以上である場 合は、上述したステップ S2512以降の処理が行われる。つまり、前パルスの時と同様 に、その都度、増幅用レーザ 300で設定された充電電圧 Vampと同じ値に設定された 充電電圧 Voscにてレーザ発振は継続される(ステップ S2517の判断 YES)。
[0203] し力、し、レーザ発振の継続に伴いレーザガスは劣化していき、増幅用レーザ 300で 設定された充電電圧 Vampと同じ値に設定された充電電圧 Voscのときのパルスエネ ルギー Pose (ko)力 下限エネルギー EsOを下回る場合がある。
[0204] 制御例〔1—1〕 [1-2]のときは、パルスエネルギー Poseを下限エネルギー EsO以上 にすベぐ充電電圧 Voscに予め定められた補正値 Δ Υを加算し、補正値 Δ Υだけ充
電電圧 Voscを増加させていた。しかしながら、本制御例では、充電電圧 Vosc (ko)は 増幅用レーザ 300で設定された充電電圧 Vamp (ka)と同じ値に設定されるので、充 電電圧の補正値 Δ Vを加算することはできない。
[0205] そこで、上述した図 9に示すガス制御処理によって発振用チャンバ 10内のレーザガ スが制御される(ステップ S2517の判断 NO、ステップ S2518)。ガス制御処理が終了す ると、更に上述したステップ S512以降の処理が行われる。ガス制御を行うことにより、 レーザ光(シード光)のパルスエネルギー Poseは回復し、下限エネルギー EsO以上の 状態に復帰する。
[0206] 上述したようなレーザガスの制御を行うことにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レ 一ザチャンバの寿命)的にノ^レスエネルギー Poseの低下を抑制し、さらに、安定した パルスエネルギー制御が可能となる。
[0207] ステップ S2512 ステップ S2518の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが M 〔 = 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レ 一ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S2514の判断 NO ) 0
[0208] 本制御は、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampを主体とした制御である。そのため 、増幅用レーザ 300のガス制御処理(例えば、 amp毎パルス制御処理におけるステツ プ S808や amp露光量一定制御処理におけるステップ S 1015)より、先に発振用レー ザ 100のガス制御処理が行われると、増幅用レーザ 300の動作が中断してしまう。よ つて、増幅用レーザ 300におけるガス制御処理より後に発振用レーザ 100のガス制 が行われる方は望ましい。
[0209] 一般に、レーザ光のパルスエネルギーは、チャンバ内に充填されるレーザガスの圧 力が高いほど大きくなる傾向にある。そこで、例えば、発振用レーザ 100の発振用チ ヤンバ 10内のレーザガス圧力を高めに設定しておき、充電電圧 Vosc (ko) (すなわち 、増幅用レーザ 300の初期充電電圧 Vamp (ka) )の値が低いときでも、発振用レーザ 100のレーザ光の出力が上述した下限エネルギー EsOと比較して十分大きいようにし ておく。
[0210] すると、発振用チャンバ 10内のレーザガスが劣化してパルスエネルギー Poseが低
下しても、このパルスエネルギー Poseが上述した下限エネルギー EsOを下回るまでの パルス数を大きくすることができる。このように調整すれば、発振用レーザ 100が増幅 用レーザ 300より先にガス制御処理フローに入ることを防止できる。
[0211] なお、増幅用レーザ 300で行われる処理がガス制御処理に移行した場合(すなわ ち、 amp毎パルス制御処理におけるステップ S808や amp露光量一定制御処理にお けるステップ S 1015に移行した場合)には、例え発振用レーザ 100から出力されるシ ード光のパルスエネルギーが上述した下限エネルギー EsOより大きかったとしても、増 幅用レーザ 300の運転に連動して発振用レーザ 100の運転もガス制御処理(ステツ プ S2517)に移行させる方が望ましい。
[0212] 先に述べたように、レーザガスの圧力が高くなると、同期コントローラ 8からのトリガ信 号によって、発振用高電圧パルス発生器 12、増幅用高電圧パルス発生器 32の固体 スィッチ(半導体スィッチ) SWがオン状態になつてから、電極 10a、 10b間、電極 30a 、 30b間に放電が発生するまでの時間が長くなる。
[0213] レーザガス制御においてレーザガスがチャンバ内に追加供給される場合、増幅用 レーザ 300で行われる処理が発振用レーザ 100で行われる処理より先にガス制御処 理に移行すると、増幅用チャンバ 30内のレーザガス圧力が先に増加する。電極間距 離、レーザガス充填時のレーザガス圧力にもよるが、一方のチャンバ内のレーザガス 圧力の変化により、両レーザが放電するタイミングが変化する。本制御例の場合、発 振用レーザ 100と増幅用レーザ 300の充電電圧が略同一であるので、レーザガス圧 力の変化は、放電タイミングの変化に大きな影響を及ぼす。
[0214] こういった放電タイミングの変化は、先述の通り、放電検出器 20、 40により検出され る発振用チャンバ 10、増幅用チャンバ 30における放電の発生タイミング情報に基づ きフィードバック補正される。し力 、こういったタイミング補正は、両レーザの放電タイ ミングの差が小さい方が高精度となる傾向にある。
[0215] そのため、増幅用レーザ 300側のガス制御処理への移行タイミングと、発振用レー ザ 100側のガス制御処理への移行タイミングとを連動させると、発振用チャンバ 10と 増幅用チャンバ 30の双方のレーザガス圧力が増加する。結果として、ガス制御処理 への移行タイミングが連動しなレ、場合と比較して、両レーザの放電タイミングの差を小
さくすることが可能となる。よって、フードバック補正の精度をより高精度にすることが できる。
[0216] [1-3-2.両充電電圧の電圧変化割合または電圧変化量を略一致させる制御〕 以下で、(A)発振用レーザ 100における充電電圧の電圧変化割合と増幅用レーザ 300における充電電圧の電圧変化割合とを略一致させる制御例、及び (B)発振用レ 一ザ 100における充電電圧の電圧変化量と増幅用レーザ 300における充電電圧の 電圧変化量とを略一致させる制御例について説明する。
[0217] 本制御例も、先に〔1一 1〕、〔1一 2〕で説明した制御例の変形例であり、増幅用レー ザ 300の制御は同じである。すなわち、増幅用レーザ 300は、制御例〔1—1〕と同様、 1バーストのうち 1パルス目力 Nパルス目までは ampスパイク制御処理が行われ、 N + 1パルス目力 Mパルス目までは amp毎パルス制御処理が行われる。あるいは、増 幅用レーザ 300は、制御例〔1—2〕と同様、 1バーストのうち 1パルス目力 Nパルス目 までは ampスパイク制御処理が行われ、 N + 1パルス目力も Mパルス目までは amp毎 パルス制御処理が行われ、 M + 1パルス目力 Oパルス目までは Sパルス分の積算 エネルギーが一定となるように amp露光量一定制御処理が行われる。
[0218] (A)発振用レーザ 100における充電電圧の電圧変化割合と増幅用レーザ 300にお ける充電電圧の電圧変化割合とを略一致させる制御
図 17は発振用レーザの制御フローを示す図である。
本制御は、〔1-3-1〕で説明した制御、つまり発振用レーザ 100における充電電圧 の値と増幅用レーザ 300における充電電圧の値とを略一致させる場合の発振用レー ザ 100の制御とほぼ同じであるため、ここでは同一処理の説明は省略し、相違点の みを説明する。相違点は、図 17に示すステップ S25W のみである。
[0219] ステップ S2513' において、エネルギーコントローラ 7は、発振用レーザ 100、増幅 用レーザ 300ともに最大充電電圧設定値 (Vco2、 Vca2)を 100%とし、これに対する 両レーザの充電電圧値の割合(%)を略一致させる。
[0220] 発振用レーザ 100を充電電圧設定範囲 Vco 1 -Vco2内の充電電圧 Vcoeで使用し 、増幅用レーザ 300を充電電圧設定範囲 Veal— Vca2内の充電電圧 Vcoeで使用す
[0221] すなわち、増幅用レーザ 300で行われている処理が ampスパイク制御処理段階で あれば、図 10に示す制御処理フローのステップ S707で設定した充電電圧 Vamp (ka )を用いて、充電電圧 Vosc (ko)は、 Vosc (ko) =Vamp (ka) X Vco2/Vca2となるよう に設定される。また、増幅用レーザ 300で行われている処理が amp毎パルス制御処 理段階であれば、図 11に示す制御処理フローのステップ S802で設定した充電電圧 Vamp (ka)を用いて、充電電圧 Vosc (ko) =Vamp (ka) X Vco2/Vca2となるように設 定される。さらに、増幅用レーザ 300で行われている処理が amp露光量一定制御処 理段階であれば、図 13に示す制御処理フローのステップ S1008で設定した充電電 圧 Vamp (ka)を用いて、充電電圧 Vosc (ko)は、 Vosc (ko) =Vamp (ka) X Vco2/V ca2となるように設定される(ステップ S25W )。
[0222] 他の制御ステップは、図 16に示したものと同一であるので、ここでは説明を省略す る。
[0223] (B)発振用レーザ 100における充電電圧の電圧変化量と増幅用レーザ 300におけ る充電電圧の電圧変化量とを略一致させる制御
上述したように、図 5に示したような特性の場合、 Vca2— Vealと Vco2— Vcolが同程 度であるため(すなわち、充電電圧設定範囲の幅が同程度であるため)、上記 (A)の 制御の代わりに、変化量を一定にする制御を行ってもよい。
[0224] 増幅用レーザ 300の制御は、上述した〔1—1〕、 [1-2]で説明した制御例と同じで あるため説明を省略し、以下、発振用レーザ 100の制御例について、図 18を用いて 説明する。
[0225] 図 18は発振用レーザの制御フローを示す図である。
図 18で示すように、発振用レーザ 100では、最初にレーザ発振ノ^レスカウンタ に ゼロが設定される(ステップ S3511)。エネルギーコントローラ 7では発振用レーザ 100 の充電電圧 Voscに予め定められた初期値が設定される(ステップ S3512)。初期値は 、例えば、(Vcol +Vco2) /2とする。その後、パルスカウンタ koに 1がインクリメントさ れる(ステップ S3513)。
[0226] エネルギーコントローラ 7は、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampの補正値 Δ Vamp
(すなわち、充電電圧 Vampの変化量)と同じ補正量だけ、発振用レーザ 100の充電
電圧 Voscを補正する(充電電圧 Voscの変化量を充電電圧 Vampの変化量と一致さ せる)。すなわち、 1パルス前の充電電圧 Vosc (ko_l)が Δ Vamp (ko)によって補正さ れ、 Vosc (ko) =Vosc (ko-l) + Δ Vamp (ko)とされる。増幅用レーザ 300で行われ ている処理力 Sampスパイク制御処理段階であれば、図 10に示す制御処理フローのス テツプ S707で算出した増幅用レーザ 300の充電電圧の補正値 Δ Vtamp (ka)が Δ V amp (ko)とされる。また、増幅用レーザ 300で行われている処理力 ¾mp毎パルス制御 処理段階であれば、図 11に示す制御処理フローのステップ S801で算出した増幅用 レーザ 300の充電電圧の補正値 Δ Vamp (ka)が Δ Vamp (ko)とされる。さらに、増幅 用レーザ 300で行われている処理が amp露光量一定制御処理段階であれば、図 13 に示す制御処理フローのステップ S1008で算出した増幅用レーザ 300の充電電圧 の補正値 A V (ka)が A Vamp (ko)とされる。ここで、 ko = kaである。 (ステップ S3514)
[0227] ここでパルスカウンタ koが M+ 1〔 = 1001〕未満であれば、設定された充電電圧 V oscにてレーザ発振が行われる(ステップ S3515の判断 YES、ステップ S3516)。第 1モ ニタモジュール 19ではパルスエネルギー Pose (ko)が測定され、このパルスエネルギ 一 Pose (ko)を示す信号がエネルギーコントローラ 7に出力される(ステップ S3517)。
[0228] そして、パルスエネルギー Pose (ko)と増幅飽和領域の下限エネルギー EsOとの比 較判断、ならびに、変化量 Δ Vampの加算によって補正された充電電圧 Voscと上限 充電電圧 Vomaxとの比較判断がなされる(ステップ S3518)。
[0229] パルスエネルギー Pose (ko)が増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以上であり、且 つ、充電電圧 Voscが上限充電電圧 Vomax未満の場合は、上述したステップ S3513 以降の処理が行われ、ステップ S3514で設定される充電電圧 Voscにてレーザ発振 は継続される(ステップ S3518の判断 YES)。
[0230] パルスエネルギー Pose (ko)が増幅飽和領域の下限エネルギー EsOを下回ったり、 もしくは、充電電圧 Voscが上限充電電圧 Vomax以上の場合は、発振用チャンバ 10 内のレーザガスが劣化したと判断し、ガス制御処理によって発振用チャンバ 10内の レーザガスが制御される(ステップ S3518の判断 NO、ステップ S3519)。ガス制御処理 が終了すると、更に上述したステップ S3512以降の処理が行われる。
[0231] ガス制御処理を行うことにより、レーザ光(シード光)のパルスエネルギー Poseは回 復し、下限エネルギー EsO以上の状態に復帰する。これにともなって、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの値を、運転開始当初の初期値付近に戻すことが可能となる。
[0232] 発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの制御に加えて、上述したようなレーザガスの 制御を行うことにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命)的にパ ルスエネルギー poscの低下を抑制し、さらに、安定したパルスエネルギー制御が可 能となる。
[0233] ステップ S3512 ステップ S3519の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが M 〔 = 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レ 一ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S3515の判断 NO
[0234] 発振用レーザ 100における充電電圧の電圧変化割合と増幅用レーザ 300における 充電電圧の電圧変化割合とを略一致させる制御、もしくは、発振用レーザ 100にお ける充電電圧の電圧変化量と増幅用レーザ 300における充電電圧の電圧変化量と を略一致させる制御においても、上述した発振用レーザ 100における充電電圧の値 と増幅用レーザ 300における充電電圧の値とを略一致させる場合の制御のときと同 様、増幅用レーザ 300におけるガス制御処理より後に発振用レーザ 100のガス制御 処理が行われる方が望ましレ、。
[0235] また、増幅用レーザ 300がガス制御処理に移行した場合(すなわち、 amp毎パルス 制御処理におけるステップ S808ゃ疆 p露光量一定制御処理におけるステップ S101 5に移行した場合)、発振用レーザ 100も、例え発振用レーザ 100から出力されるシ ード光のパルスエネルギーが上述した下限エネルギー EsOより大きかったとしても、増 幅用レーザ 300の運転に連動して発振用レーザ 100の運転もガス制御処理(ステツ プ S2518もしくはステップ S3519)に移行させる方が望ましレ、。
[0236] [2.第 2の制御例〕
図 19は第 2の制御例における各充電電圧と各パルスエネルギーを示す図である。 図 19に示す個々の矩形波等は 1バーストの充電電圧、パルスエネルギーを示す。 第 2の制御例は、 目標とするパルスエネルギーに応じて、発振用レーザ 100の充電
電圧を変化させると共に、増幅用レーザ 300の充電電圧を一定にするものである。
[0237] 第 2の制御例の大要を説明する。発振用レーザ 100のパルスエネルギー Pose (即 ち、増幅用レーザ 300に注入されるシード光のパルスエネルギー)が増幅用レーザ 3 00の増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以下の領域で運転される。この動作領域 では、発振用レーザ 100から出力されるシード光のパルスエネルギーの変化に応じ て増幅後のパルスエネルギーが変化する(図 6参照)。
[0238] そこで、原則として、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampは一定制御される(パルス 毎に制御されなレ、:図 19 (c)参照)。但し、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscが上 限充電電圧 Vomaxを超えた場合又は増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pampが 目標エネルギー Patgtでない場合に増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampは増加され る。
[0239] 増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pampを第 2モニタモジュール 39で測定して 、この測定値が目標エネルギー Patgtとなるように(図 19 (d) )、発振用レーザ 100の 充電電圧 Voscがパルス毎に制御される(図 19 (a)参照)。
[0240] 以下では、 2通りの運転方法(〔2-1〕、 [2-2] )を例にあげて、第 2の制御例を説明 する。なお、ここでは MOPO方式の 2ステージレーザの場合について説明する力 M OPA方式の 2ステージレーザの場合も、同様の制御となる。
[0241] [2-1.発振用レーザ:スパイク制御及び毎パルス制御〕
図 20は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。 図 20に示す制御では、発振用レーザにおいて、 1バーストのうち 1パルス目力ら N パルス目までは発振用レーザ 100によるスパイク制御処理(以下、 oscスパイク制御処 理という)が行われ、 N + 1パルス目力 Mパルス目までは発振用レーザ 100による毎 パルス制御処理(以下、 osc毎パルス制御処理という)が行われる。なお、各処理の説 明では、具体的なパルス数として N = 3、 M= 1000という数値を用いている。
[0242] 発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300は同期運転されており、発振用レーザ 100と 増幅用レーザ 300の発振タイミングは同期コントローラ 8によって制御されている。具 体的には、発振用チャンバ 10の電極 10a、 10b間で放電することによって出力される シード光が、増幅用レーザ 300の増幅用チャンバ 30内に注入され、電極 30a、 30b
間の放電領域 (励起領域)に満たされた時に、電極 30a、 30b間で放電すれば最も 効率的にシード光が増幅される。シード光の増幅を効率的に行うために、同期コント ローラ 8は、発振用高電圧パルス発生器 12の固体スィッチ SWに出力するトリガ信号 と増幅用高電圧パルス発生器 32の固体スィッチ SWに出力するトリガ信号との間に 遅延時間を設ける。
[0243] まず、図 20 (a)、図 21、図 22を用いて発振用レーザ 100の制御について説明する
[0244] 図 20 (a)で示すように、発振用レーザ 100では、レーザ発振開始から Nパルス目〔 = 3パルス目〕までの間は oscスパイク制御処理が行われ (ステップ S1211)、 N + 1パ ルス目〔=4パルス目〕力 Mパルス目〔= 1000パルス目〕までの間は osc毎パルス制 御処理が行われる(ステップ S1212)。
[0245] 図 21は oscスパイク制御処理の処理フローを示す図である。
oscスパイク制御処理では、レーザ発振開始前に以下の前処理が行われる。メイン コントローラ 4又はエネルギーコントローラ 7ではバースト間のレーザ休止時間が図示 しない休止時間カウンタ Tで計時されている (ステップ S1301)。露光装置 3から発振指 令が出力されると、休止時間の計時は停止される(ステップ S 1302)。
[0246] 本制御例においては、発振用レーザ 100は、増幅後のレーザ光のパルスエネルギ 一 Pampが目標値 Patgtとなるように制御される。したがって、増幅後のレーザ光のパ ルスエネルギー Pampの測定値に基づレ、て、増幅後のレーザ光のパルスエネルギー が増幅用レーザ 300の目標エネルギー Patgtとなるように発振用レーザ 100の制御が 行われる。
[0247] 本レーザシステムには図示しないデータベースが設けられており、増幅用レーザ 30 0の目標エネルギー Patgt及び発振用レーザ 100の休止時間と、 Vtosc—Ptampデー タテーブルとが対応付けられて記憶されている。 Vtosc—Ptampデータテーブルとは、 oscスパイク制御処理における各パルス毎のデータ実績であり、発振用レーザ 100の 充電電圧 Voscのデータ Vtoscと増幅後のレーザパルスエネルギー Pampのデータ P tampとで構成されている。休止時間カウンタ Tによって発振用レーザ 100の休止時間 が特定され、この休止時間 T及び目標エネルギー Patgtに対応する Vtosc—Ptampデ
ータテーブルが検索され、エネルギーコントローラ 7に取り入れられる(ステップ S1303 )。そして、休止時間カウンタ Tはリセットされる(ステップ S1304)。
[0248] 上記前処理が終了すると、レーザ発振パルスカウンタ koに初期値 1が設定され (ス テツプ S1305)、パルスカウンタ koが N〔 = 3〕を超えるまで、すなわち 1一 3パルスの間 は以下の処理が繰り返し行われる(ステップ S1306の判断 YES)。
[0249] Vtosc—Ptampデータテーブルのうちの koパノレス目のパルスエネルギー Ptamp (ko) と目標エネルギー Patgtとの差 A Ptamp (ko)〔 = Ptamp (ko) _Patgt〕が算出され、この 算出結果 Δ Ptamp (ko)を用いて、 koパルス目の発振用レーザ 100の充電電圧の補 正値 A Vtosc (ko) [ = d X Δ Ptamp (ko)、但し dは定数〕が算出される。次に、 Vtosc— Ptampデータテーブルのうちの koパノレス目の充電電圧 Vtoscと、補正値 Δ Vtosc (ko) と、を用いて、実際の koパルス目の充電電圧 Vosc (ko) [ = Vtosc (ko) + Δ Vtosc (ko )〕が算出される(ステップ S1307)。
[0250] そして、充電電圧 Vosc (ko)にて koパルス目のレーザ発振が行われ、増幅後のパ ルスエネルギー pamp (ko)が測定される(ステップ S1308、ステップ S1309)。レーザ発 振及びエネルギー測定に伴い、先の休止時間及び目標エネルギー Patgtに対応す る Vtosc—Ptampデータテーブルのデータのうち、 koパルス目の充電電圧 Vtosc (ko) とパルスエネルギー Ptamp (ko) 1S 算出された実際の充電電圧 Vosc (ko)と測定され たパルスエネルギー Pamp (ko)で更新され(ステップ S1310)、パルスカウンタ koに 1が インクリメントされる(ステップ S1311)。
[0251] ステップ S 1306—ステップ S 1311の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが N 〔= 3〕を超えた場合、すなわち N+ 1パルス目〔=4パルス目〕になると、 oscスパイク 制御処理力、ら osc毎パルス制御処理に移行する(ステップ S1306の判断 N〇)。
[0252] 図 22は osc毎パルス制御処理の処理フローを示す図である。
osc毎パルス制御処理で使用されるパルスカウンタ koは、 oscスパイク制御処理で使 用されたパルスカウンタ koと同一である。よって、 oscスパイク制御でカウントされたパ ルス数は osc毎パルス制御処理に引き継がれる。
[0253] 1パルス前の増幅後のパルスエネルギー Pamp (ko_l)と目標エネルギー Patgtとの 差 A Pamp (ko)〔 = Pamp (ko_l) _Patgt〕が算出され、この算出結果 Δ Pamp (ko)を
用いて、 koパルス目の発振用レーザ 100の充電電圧の補正値 A Vosc (ko)〔 = b X △ Pamp (ko)、但し bは定数〕が算出される(ステップ S1401)。この補正値 Δ Vosc (ko) 及び 1パルス前の充電電圧 Vosc (ko-l)を用いて、 koパルス目の充電電圧 Vosc (ko )〔= A Vosc (ko) +Vosc (ko_l)〕が算出される(ステップ S1402)。そして、充電電圧 Vosc (ko)にて koパルス目のレーザ発振が行われ(ステップ S1403)、増幅後のパルス エネルギー pamp (ko)が測定される(ステップ S1404)。レーザ発振及びエネルギー測 定に伴い、パルスカウンタ koに 1がインクリメントされる(ステップ S1405)。
[0254] この段階で、ノ^レスカウンタ koが M〔= 1000〕を超えていない場合は、発振用レー ザ 100の充電電圧のチェックが行われる(ステップ S1406の判断 YES)。発振用レーザ 100の充電電圧、すなわち発振用高電圧パルス発生器 12に設けられた主コンデン サ COの充電電圧の上限値 Vomaxは予め設定されており、最新の充電電圧 Vosc (ko -1)が上限充電電圧 Vomax未満の場合は、再び上述したステップ S 1401以降の処 理が行われる(ステップ S1407の判断 YES)。なお、発振用レーザ 100のレーザガスが 劣化すると、レーザのパルスエネルギーが低下する。パルスエネルギーの低下を防ぐ ために、充電電圧 Voscは徐々に高くされる。最新の充電電圧 Vosc (ko-1)が上限充 電電圧 Vomax以上である場合は、発振用チャンバ 10内のレーザガスが制御される( ステップ S1407の判断 NO、ステップ S1408)。ガス制御処理が終了すると、更に上述し たステップ S 1401以降の処理が行われる。
[0255] 上述したガス制御処理を行うことにより、発振用レーザ 100のパルスエネルギーは 回復し、これにともなって、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの値を、運転開始当 初の初期値付近に戻すことが可能となる。
[0256] ステップ S 1401 ステップ S 1408の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが M 〔 = 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レ 一ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S1406の判断 NO
[0257] 次に、図 20 (b)を用いて増幅用レーザ 300の制御について説明する。
図 20 (b)で示すように、増幅用レーザ 300では、最初にパルスカウンタ kaにゼロが 設定される(ステップ S1231)。エネルギーコントローラ 7では増幅用レーザ 300の充電
電圧 Vampに予め定められた初期値が設定され (ステップ S1232)、ノ^レスカウンタ ka に 1がインクリメントされる(ステップ S1233)。ここでパルスカウンタ kaが M+ l〔 = 1001 〕未満であれば、設定された充電電圧 Vampにてレーザ発振が行われる(ステップ S1234の判断 YES、ステップ S1235)。第 2モニタモジュール 39ではパルスエネルギー Pamp (ka)が測定され、このパルスエネルギー Pamp (ka)を示す信号がエネルギーコ ントローラ 7に出力される(ステップ S1236)。
[0258] ここで、発振用レーザ 100の充電電圧 Vosc (ko)が上限充電電圧 Vomax未満であ る場合且つ増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pamp (ka)が目標エネルギー P atgtである場合は、上述したステップ S 1233以降の処理が行われ、前パルスと同一 の充電電圧 Vampにてレーザ発振は継続される(ステップ S1237の判断 YES)。一方、 発振用レーザ 100の充電電圧 Vosc (ko)が上限充電電圧 Vomaxを上回った場合又 は増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pamp (ka)が目標エネルギー Patgtでなレヽ 場合は、パルスエネルギー Pampの減少を防止するために、充電電圧 Vampに予め定 められた補正値 Δνが加算される(ステップ S1237の判断 NO、ステップ S1238)。補正 値 Δνだけ充電電圧 Vampが増加されるため、増幅後のパルスエネルギー Pampは上 昇する。
[0259] レーザ発振の継続によってレーザガスの劣化が進行すると、上述したような充電電 圧 Vampの制御だけでは、充電電圧 Vosc (ko)が上限充電電圧 Vomaxを上回った場 合又は増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pamp (ka)が目標エネルギー Patgtで ない場合のパルスエネルギー Pampの減少を防止することが困難になる。そこで、補 正値 A Vの加算によって補正された充電電圧 Vampと上限充電電圧 Vamaxとの比較 判断がなされる(ステップ S1239)。上限充電電圧 Vamaxとは、増幅用高電圧パルス発 生器 32に設けられた主コンデンサ COの充電電圧設定範囲(すなわち、充電器 31の 電圧設定範囲)内での最大充電電圧のことをいう。
[0260] 補正値 Δνの加算によって補正された充電電圧 Vampが上限充電電圧 Vamax未満 の場合は、補正された充電電圧 Vampにて上述したステップ S 1233以降の処理が行 われる(ステップ S1239の判断 YES)。一方、補正値 Δνの加算によって補正された充 電電圧 Vampが上限充電電圧 Vamax以上となった場合は、ガス制御処理によって発
振用チャンバ 10内のレーザガスが制御される(ステップ S1239の判断 NO、ステップ S1240)。ガス制御処理が終了すると、更に上述したステップ S 1232以降の処理が行 われる。
[0261] ガス制御処理を行うことにより、充電電圧 Vampの制御だけで、充電電圧 Vosc (ko) が上限充電電圧 Vomaxを上回った場合又は増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pamp (ka)が目標エネルギー Patgtでなレ、場合のパルスエネルギー Pampの減少の防 止が可能となる。また、ガス制御処理にともなって、増幅用レーザ 300の充電電圧 V ampの値を、運転開始当初の初期値付近に戻すことが可能となる。
[0262] このように、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampの制御に加えて、上述したようなレ 一ザガスの制御を行うことにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿 命)的にパルスエネルギー Pampの減少を抑制し、さらに、安定したパルスエネルギー 制御が可能となる。
[0263] ステップ S 1232—ステップ S 1240の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ kaが M 〔 = 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レ 一ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S1234の判断 NO ) 0
[0264] [2-2.発振用レーザ:スパイク制御、毎パルス制御及び露光量一定制御〕
図 23は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。 図 23に示す制御では、発振用レーザにおいて、 1バーストのうち 1パルス目力 N パルス目までは oscスパイク制御処理が行われ、 N + 1パルス目力 Mパルス目まで は osc毎パルス制御処理が行われ、 M+ 1パルス目力 Oパルス目までは Sパルス分 の増幅後の積算エネルギーが一定となるように発振用レーザ 100による露光量一定 制御処理(以下、 osc露光量一定制御処理という)が行われる。なお、各処理の説明 では、具体白勺なノ ノレス数として N = 3、 M = 39、 0 = 1000、 S = 40とレヽぅ数値を用レヽ ている。
[0265] 上記〔2—1〕と同様に、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300は同期運転される。
なお、増幅用レーザの制御は〔2_1〕で説明した図 20 (b)の制御フローのように行わ れるため、その説明を省略する。
[0266] 次に、図 23 (a)、図 24を用いて発振用レーザ 100の制御について説明する。 図 23 (a)で示すように、発振用レーザ 100では、レーザ発振開始から Nパルス目〔 = 3パルス目〕までの間は oscスパイク制御処理が行われ (ステップ S1511)、 N + 1パ ルス目〔=4パルス目〕力 Mパルス目〔= 39パルス目〕までの間は osc毎パルス制御 処理が行われ(ステップ S1512)、 M+ 1パルス目〔 = 40パルス目〕から Oパルス目〔= 1000パルス目〕までの間は Sパルス分〔 = 40パルス分〕の露光量を一定にする osc露 光量一定制御処理 (ステップ S1513)が行われる。
[0267] oscスパイク制御処理(ステップ S1511)及び osc毎パルス制御処理(ステップ S1512) については上記〔2—1〕で既に説明したため、ここでは osc露光量一定制御処理 (ステ ップ S1513)を中心に説明する。
[0268] osc毎パルス制御処理において、パルスカウンタ koが M〔 = 39〕を超えた場合、すな わち M+ 1パルス目〔 = 40パルス目〕になると、 osc毎パルス制御処理から osc露光量 一定制御処理に移行する(ステップ S1406の判断 NO)。
[0269] 図 24は osc露光量一定制御処理の処理フローを示す図である。
osc露光量一定制御処理を行う場合、第 1回目の積算を行うために、図 23 (a)に示 すステップ S 1511の oscスパイク制御処理及びステップ S 1512osc毎パルス制御処理 と平行して以下の準備工程が行われる。
[0270] 準備工程では予め、積算開始ノ^レス数 iに 1がストアされ、積算終了パルス数 jに i +
(S-1)〔=40〕がストアされる(ステップ S1601)。そして、 koパルス目〔=41パルス目〕 のレーザ発振が行われる(ステップ S1602)。なお、このステップ S 1002の処理は、パ ルスカウンタ kaが 1パルス目力ら Nパルス目〔= 3パルス目〕までの間は、図 21に示す oscスパイク制御処理のステップ S1308の処理と同一である。また、パルスカウンタ ka が N + 1パルス目〔= 4パルス目〕から Mパルス目〔 = 39パルス目〕までの間は、図 22 に示す amp毎パルス制御処理のステップ S1403の処理と同一である。
[0271] 次に、測定した増幅用レーザ 300のパルスエネルギー Pamp (ko)が記憶される。す なわち、パルスカウンタ koが 1パルス目力、ら Nパルス目〔= 3パルス目〕までの間は、 図 21に示す oscスパイク制御処理のステップ S1309で測定されたパルスエネルギー Pamp (ko)が記憶される。また、パルスカウンタ koが N+ 1パルス目〔=4パルス目〕か
ら Mパルス目〔 = 39パルス目〕までの間は、図 22に示す osc毎パルス制御処理のステ ップ S1404で測定されたパルスエネルギー Pamp (ko)が記憶される(ステップ S1603)
[0272] そして、パルスカウンタ koに 1がインクリメントされる(ステップ S1604)。なお、このステ ップ S1604の処理は、パルスカウンタ koが 1パルス目力も Nパルス目〔= 3パルス目〕 までの間は、図 21に示す oscスパイク制御処理のステップ S1311の処理と同一である 。また、パルスカウンタ kaが N + 1パルス目〔 =4パルス目〕力、ら Mパルス目〔 = 39パノレ ス目〕までの間は、図 22に示す osc毎パルス制御処理のステップ S1405の処理と同 一である。以上のレーザ発振及びパルスエネルギーの測定はパルスカウンタ koが j_ 1になるまで繰り返される(ステップ S1605の判断 YES)。
[0273] パルスカウンタ koが積算終了パルス数 jとなった場合、すなわち積算終了パルスの 発振段階となった場合に、 osc—定制御処理の本工程に移行する (ステップ S1605の 判断 N0)。
[0274] 本工程では、 iパルス目から j_lパルス目までの積算エネルギー、すなわち S_lパ ルス分の積算エネルギー D (i)の算出が行われる。 iパルス目から S—1パルス分の積 算エネルギー D (i)は下記(1)式にて算出される(ステップ S1606)。
[0275] Sパルス分〔 = 40パルス分〕の目標積算エネルギーは予め DOと定められており、こ の目標積算エネルギー D0と上記(1)式にて算出した S— 1パルス分〔 = 39パルス分〕 の積算エネルギー D (i)との差 P (ko)〔 = D0_D (i)〕が算出される。算出した P (ko)は 、 Sパルス分の積算エネルギーを D0とするための ko〔=j〕パルス目における目標エネ ルギ一である(ステップ S 1607)。
[0276] 目標エネルギー P (ko)と増幅用レーザ 300の 1パルス前のパルスエネルギー Pamp
(ko-1)との差 Δ Ρ &ο)〔 = P (ko) -Pamp (ko— 1)〕が算出され、この算出結果 A P (k 0)を用いて、 koパルス目すなわち積算終了パルス jの発振用レーザ 100の充電電圧
の補正値 A V (ko)〔 = e X Δ Ρ &ο)、但し eは定数〕が算出される。この補正値 A V (k 0)及び 1パルス前の充電電圧 Vosc (ko-l)を用いて、 koパルス目の充電電圧 Vosc ( ko)〔= A V (ko) +Vosc (ko_l)〕が算出される(ステップ S1608)。
[0277] そして、充電電圧 Vosc (ko)にて koパルス目のレーザ発振が行われる(ステップ
S1609)。レーザ発振に伴い増幅後のパルスエネルギー Pamp (ko)が測定され、記憶 される(ステップ S1610)。
[0278] 露光装置 3側で、露光量安定性の検定を行う場合には、ステップ S1606で算出し た S_lパルス分〔 = 39パルス分〕の積算エネルギー D (i)及び増幅後のパルスエネ ルギー Pamp (ko)を用いて、 Sパルス分〔 = 40パルス分〕の積算エネルギー D (ko)〔 = D (i) +Pamp (ko)〕が算出され、算出データが露光装置 3に送信される (ステップ S1611)。露光装置 3は、例えば、検定の結果算出データが露光量安定性の仕様範 囲外であった場合、露光を中止する。なお、露光装置 3側で露光量安定性の検定を 行わない場合は、ステップ S 1611は省略してもよい。
[0279] この段階で、パルスカウンタ koが〇〔= 1000〕未満の場合は、パルスカウンタ koに 1 力 Sインクリメントされる(ステップ S1612の判断 YES、ステップ S1613)。最新の発振用レ 一ザ 100の充電電圧 Vosc (ko-1)が上限充電電圧 Vomax未満の場合は、積算開始 パルス数 iに 1がインクリメントされ、積算終了ノ ルス数 jに 1がインクリメントされ、更に 上述したステップ S1606以降の処理が行われる(ステップ S1614の判断 YES、ステツ プ S1616)。一方、最新の充電電圧 Vosc (ko— 1)が上限充電電圧 Vomax以上である 場合は、発振用チャンバ 10内のレーザガスが制御された後、積算開始パルス数 iに 1 力 Sインクリメントされ、積算終了パルス数 jに 1がインクリメントされ、更に上述したステツ プ S1606以降の処理が行われる(ステップ S1614の判断 N〇、ステップ S1615、ステツ プ S1616)。
[0280] ステップ S1606 ステップ S1616の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが O 〔 = 1000〕になると、レーザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する (ス テツプ S1612の判断 NO)。
[0281] ここまで説明してきた第 2の制御例によれば、 2ステージレーザのパルスエネルギー 制御を高精度に行うことができる。したがって、 2ステージレーザのパルスエネルギー
を安定させることができる。
[0282] 第 2の制御例は、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 300に注入されるレ 一ザ光(シード光)のパルスエネルギーが増幅飽和領域の下限エネルギー EsO以下 の領域(図 6の領域 1)である場合、増幅後のパルスエネルギーがシード光のェネル ギ一の変動に依存するという特性を利用したものである。よって、増幅後のパルスェ ネルギ一は、発振用レーザ 100の充電電圧、すなわち発振用高電圧パルス発生器 1 2に設けられた主コンデンサ COの充電電圧によって決定される。
[0283] 第 2の制御例において、増幅用レーザ 300の制御は、シード光のパルスエネルギ 一制御によって増幅後のレーザ光のパルスエネルギーが目標エネルギー Patgtとな るような増幅強度(すなわち、増幅用レーザ 300の電極間への印加電圧の値)を維持 する程度の簡便な制御(例えば、増幅用レーザの充電電圧を一定にする)でよぐ実 質的に発振用レーザ 100の制御が厳密に行われるのみである。増幅後のパルスェ ネルギー Pampを測定し、この測定結果に基づいて、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscをパルス毎に制御(oscスパイク制御処理、 osc毎パルス制御処理、 osc露光量一 定制御処理等)することにより増幅後のレーザ光の高精度なパルスエネルギー制御 が実現できる。
[0284] このように、第 2の制御例は、第 1の制御例と同様、発振用レーザ 100と増幅用レー ザ 300の制御分担を明確に分けて制御することができるため、制御の安定性がよぐ 誤差が生じ難レ、。したがって、制御の精度を向上させることができるといえる。また、 本制御例のように一方が簡便で、他方が厳密であるような制御は容易な制御である ためコントローラの演算負荷が小さい。したがって、高性能のコントローラを必要としな いため、コストを低減できる。
[0285] また、発振用レーザ、増幅用レーザのガス圧、ガス組成を変化させる制御を併用す ることにより、中期(ガスライフ中)及び長期(レーザチャンバの寿命期間)の出力低下 を補うパルスエネルギー制御が可能となり、長期にわたって安定したパルスエネルギ 一制御が可能となる。
[0286] 〔3.第 3の制御例〕
図 25は第 3の制御例における各充電電圧と各パルスエネルギーを示す図である。
図 25に示す個々の矩形波等は 1バーストの充電電圧、パルスエネルギーを示す。 第 3の制御例は、 目標とするパルスエネルギーに応じて、発振用レーザ 100の充電 電圧及び増幅用レーザ 300の充電電圧を変化させるものである。
[0287] 第 3の制御例の大要を説明する。発振用レーザ 100の充電電圧 Voscがパルス毎に 制御(後述する第 2oscスパイク制御処理、第 2osc毎パルス制御処理)され(図 25 (a) 参照)、第 1モニタモジュール 19で測定した発振用レーザ 100のパルスエネルギー P osc (即ち、増幅用レーザ 300に注入されるシード光のパルスエネルギー)が目標ェ ネルギー Potgtにされる(図 25 (b)参照)。そして、増幅用レーザ 300のパルスェネル ギー Pampを第 2モニタモジュール 39で測定して、この測定値が目標エネルギー P atgtとなるように(図 25 (d)参照)、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampがパルス毎に 制御(上述した、 pスパイク制御処理、 p毎パルス制御処理、 amp露光量一定制 御処理等)される(図 25 (c)参照)。
[0288] 第 3の制御例の制御フローは、図 26、図 29に示す通りである。なお、ここでは MoP O方式の 2ステージレーザの場合を例にしている力 MOPA方式の 2ステージレーザ の場合も、同様の制御となる。
[0289] 図 26は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
図 26に示す制御は、発振用レーザにおいて、 1バーストのうち 1パルス目力 Noパ ルス目までは第 2oscスパイク制御処理が行われ、 No + 1パルス目力 Mパルス目ま では第 2osc毎パルス制御処理が行われる。また、増幅用レーザにおいて、 1バースト のうち 1パルス目力 Naパルス目までは ampスパイク制御処理が行われ、 Na+ 1パル ス目力 Mパルス目までは amp毎パルス制御処理が行われる。 ampスパイク制御処理 及び amp毎パルス制御処理については上述したため、以下ではその説明を省略する
[0290] 図 29は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
図 29に示す制御は、発振用レーザにおいて、 1バーストのうち 1パルス目力 Noパ ルス目までは第 2oscスパイク制御処理が行われ、 No + 1パルス目力 Oパルス目ま では第 2osc毎パルス制御処理が行われる。また、増幅用レーザにおいて、 1バースト のうち 1パルス目力、ら Naパルス目までは ampスパイク制御処理が行われ、 Na+ 1パル
ス目力 Maパルス目までは amp毎パルス制御処理が行われ、 Ma+ 1パルス目力 〇 パルス目までは amp毎露光量一定制御処理が行われる。 amp毎露光量一定制御処 理については上述したため、以下ではその説明を省略する。
[0291] 図 27は第 2oscスパイク制御処理の処理フローを示す図である。
第 2oscスパイク制御処理では、レーザ発振開始前に以下の前処理が行われる。メ インコントローラ 4又はエネルギーコントローラ 7ではバースト間のレーザ休止時間が 図示しない休止時間カウンタ Tで計時されている(ステップ S1901)。露光装置 3から発 振指令が出力されると、休止時間の計時は停止される(ステップ S1902)。
[0292] 本レーザシステムには図示しないデータベースが設けられており、発振用レーザ 10 0の目標エネルギー Potgt及び休止時間と、 Vtosc—Ptoscデータテーブルとが対応付 けられて記憶されている。 Vtosc—Ptoscデータテーブルとは、第 2oscスパイク制御処 理における各パルス毎のデータ実績であり、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの データ Vtoscと発振用レーザ 100のレーザパルスエネルギー Ptoscのデータ Ptoscと で構成されている。休止時間カウンタ Tによって休止時間が特定され、この休止時間 T及び目標エネルギー Potgtに対応する Vtosc— Ptoscデータテーブルが検索され、 エネルギーコントローラ 7に取り入れられる(ステップ S1903)。そして、休止時間カウン タ Tはリセットされる(ステップ S1904)。
[0293] 上記前処理が終了すると、レーザ発振パルスカウンタ koに初期値 1が設定され (ス テツプ S1905)、パルスカウンタ koが N〔 = 3〕を超えるまで、すなわち 1一 3パルスの間 は以下の処理が繰り返し行われる(ステップ S1906の判断 YES)。
[0294] Vtosc—Ptoscデータテーブルのうちの koパルス目のパルスエネルギー Ptosc (ko)と 目標エネルギー Potgtとの差 Δ Ptosc (ko)〔 = Ptosc (ko) _Potgt〕が算出され、この算 出結果 Δ Ptosc (ko)を用いて、 koパルス目の発振用レーザ 100の充電電圧の補正 fit Δ Vtosc (ko) [ = c X A Ptosc (ko)、但し cは定数〕が算出される。 Vtosc—Ptoscデ ータテーブルのうちの koパルス目の充電電圧 Vtoscと、補正値 Δ Vtosc (ko)と、を用 レ、て、実際の koパルス目の充電電圧 Vosc (ko) [ = Vtosc (ko) + Δ Vtosc (ko)〕が算 出される(ステップ S1907)。
[0295] そして、充電電圧 Vosc (ko)にて koパルス目のレーザ発振が行われ、そのパルスェ
ネルギー posc (ko)が第 1モニタモジュール 19で測定される(ステップ S1908、ステップ S1909)。レーザ発振及びエネルギー測定に伴い、先の休止時間及び目標エネルギ 一 Potgtに対応する Vtosc— Ptoscデータテーブルのデータのうち、 koパルス目の充電 電圧 Vtosc (ko)とパルスエネルギー Ptosc (ko) 、算出された実際の充電電圧 Vosc (ko)と測定されたパルスエネルギー Pose (ko)で更新され(ステップ S1910)、パルス カウンタ koに 1がインクリメントされる(ステップ S1911)。
[0296] ステップ S 1906 ステップ S 1911の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが N 〔= 3〕を超えた場合、すなわち N+ 1パルス目〔=4パルス目〕になると、第 2oscスパイ ク制御処理から第 2osc毎パルス制御処理に移行する(ステップ S1906の判断 N〇)。
[0297] 図 28は第 2osc毎パルス制御処理の処理フローを示す図である。
第 2osc毎パルス制御処理で使用されるパルスカウンタ koは、第 2oscスパイク制御 処理で使用されたパルスカウンタ koと同一である。よって、第 2oscスパイク制御でカウ ントされたパルス数は第 2osc毎パルス制御処理に引き継がれる。
[0298] 1パルス前のパルスエネルギー Pose (ko_l)と目標エネルギー Potgtとの差 A Posc ( ko)〔 = Posc (ko_l) _Potgt〕が算出され、この算出結果 Δ Pose (ko)を用いて、 koパ ルス目の発振用レーザ 100の充電電圧の補正値 Δ Vosc〔 = a X A Posc (ko)、但し a は定数〕が算出される(ステップ S2001)。この補正値 Δ Vosc及び 1パルス前の充電電 圧 Vosc (ko_l)を用いて、 koパルス目の充電電圧 Vosc (ko)〔= Δ Vosc (ko) + Vosc (ko_l)〕が算出される(ステップ S2002)。そして、充電電圧 Vosc (ko)にて koパルス 目のレーザ発振が行われ (ステップ S2003)、そのパルスエネルギー Pose (ko)が測定 される(ステップ S2004)。レーザ発振及びエネルギー測定に伴レ、、パルスカウンタ ko に 1がインクリメントされる(ステップ S2005)。
[0299] この段階で、ノ ルスカウンタ koが M〔= 1000〕を超えていない場合は、発振用レー ザ 100の充電電圧のチェックが行われる(ステップ S2006の判断 YES)。発振用レーザ 100の充電電圧、すなわち発振用高電圧パルス発生器 12に設けられた主コンデン サ COの充電電圧の上限値 Vomaxは予め設定されており、最新の充電電圧 Vosc (ko -1)が上限充電電圧 Vomax未満の場合は、再び上述したステップ S 2001以降の処 理が行われる(ステップ S2007の判断 YES)。なお、発振用レーザ 100のレーザガスが
劣化すると、レーザのパルスエネルギーが低下する。パルスエネルギーの低下を防ぐ ために、充電電圧 Voscは徐々に高くされる。最新の充電電圧 Vosc (ko-l)が上限充 電電圧 Vomax以上である場合は、発振用チャンバ 10内のレーザガスが制御される( ステップ S2007の判断 NO、ステップ S2008)。ガス制御処理が終了すると、更に上述し たステップ S 2001以降の処理が行われる。
[0300] 上述したガス制御処理を行うことにより、発振用レーザ 100のパルスエネルギーは 回復し、これにともなって、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscの値を、運転開始当 初の初期値付近に戻すことが可能となる。
[0301] ステップ S2001 ステップ S2008の処理は繰り返し行われ、パルスカウンタ koが M 〔 = 1000〕を超えた場合、すなわち M + 1パルス目〔 = 1001パルス目〕になると、レ 一ザ発振は停止され、 1バーストのレーザ発振が終了する(ステップ S2006の判断 NO
[0302] ここまで説明してきた第 3の制御例によれば、 2ステージレーザのノ ルスエネルギー 制御を高精度に行うことができる。したがって、 2ステージレーザのパルスエネルギー を安定させることができる。
[0303] 第 3の制御例は、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 300に注入されるレ 一ザ光(シード光)のパルスエネルギーを所定の目標エネルギー Potgtとなるように維 持するものである。 目標エネルギー Potgtの設定領域は、増幅飽和領域の下限エネ ルギー EsO以下の領域(図 6の領域 1)でも下限エネルギー EsO以上の領域(図 6の領 域 2)でも構わず任意である。そしてシード光のノ^レスエネルギーを目標エネルギー Potgtに維持した上で、増幅用レーザ 300の充電電圧、すなわち増幅用高電圧パル ス発生器 32に設けられた主コンデンサ COの充電電圧によって増幅後のパルスエネ ルギーを決定する。
[0304] すなわち、第 3の制御例によれば、発振用レーザ 100から出力され増幅用レーザ 3 00に注入されるレーザ光(シード光)のパルスエネルギー Poseを測定し、この測定結 果に基づいて、発振用レーザ 100の充電電圧 Voscをパルス毎に制御(第 2oscスパイ ク制御処理、第 2osc毎パルス制御処理等)し、一方、増幅後のパルスエネルギー P ampを測定し、この測定結果に基づいて、増幅用レーザ 300の充電電圧 Vampをパ
ノレス毎に制御(ampスパイク制御処理、 amp毎パルス制御処理、 amp露光量一定制御 処理等)しているので、増幅後のレーザ光の高精度なパルスエネルギー制御が実現 できる。また、このように制御が独立して行われるため、高精度なエネルギー制御が 可能となる。
[0305] 第 3の制御例では、シード光のパルスエネルギーを高精度に制御しているので、シ ード光のエネルギー変動による増幅後のレーザ光のパルスエネルギーへの影響を低 減できる。仮に、シード光の目標エネルギー Potgtが増幅飽和領域内にあった場合、 第 1の制御例よりも、シード光のエネルギー変動による増幅後のレーザ光のパルスェ ネルギ一への影響をさらに小さくできる。一方、発振用レーザ、増幅用レーザ両者と も厳密な精度を行うので、第 1の制御例と比較すれば、コントローラの演算負荷は大 きい。
[0306] なお、図 26に示す発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300のスパイク制御、毎パル ス制御においては、それぞれのパルス数を一致させることが望ましい(No = Na、 Mo = Ma)。一致させることによって、発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300の制御性よ くなり、ノ^レスエネルギーの高精度化が可能となる。
[0307] 本発明の 2ステージレーザのパルスエネルギーの制御例は、上述した第 1、第 2、第 3の制御例の通りであるが、これに限るものではない。
[0308] なお、先に述べた通り、レーザ光の検出を、増幅用レーザ 300の出口から露光装 置 3の露光対象(例えば、ウエノ、)までの光路の任意の地点において行ってよレ、。す なわち、レーザ光の検出には、第 2モニタモジュール 39、または露光装置 3に設けら れた出力モニタ 51、または光路中に設けられた図示しない出力モニタのいずれかが 用いられる。なお、レーザ光の検出を増幅用レーザ 300の出口近傍よりも、上述した 光路中、特に露光対象 (例えば、ウェハ)に出来るだけ近い地点で行うと、光路中の 光学素子等の影響によるパルスエネルギーの変動の影響も検出しやすくなり、露光 装置における露光量の制御を高精度に行うことが可能となる。
[0309] 特に、高精度に露光対象 (例えば、ウェハ)上での露光量を制御したい場合は、露 光装置 3に設けられた出力モニタ 51の検出結果に基づいて、 2ステージレーザの制 御を行うことが必要となる。この場合は、高速にデータ信号を送受信する必要がある。
高速にデータ信号を送受信しない場合は、露光装置 3からの制御指令信号に基づ いてメインコントローラ 4が各コントローラ 5— 7に制御指令信号を送信するようにして いる力 高速にデータ信号を送受信する場合は、露光装置 3のコントローラ 52が直接 各コントローラ 5 7に制御指令信号を送信するようにしてもよい。例えば、コントロー ラ 52がエネルギーコントローラ 7に目標エネルギー Patgtを指令したり、充電電圧 V osc、 Vampを指令してもよレヽ。
[0310] また、上述した第 1、第 2、第 3の制御例では、エネルギーコントローラ 7のパルス力 ゥンタでレーザのノ ルス数をカウントし、それに基づいて 1バーストの開始、終了を認 識して、 1バーストの毎パルス制御を行うが、これに限られるものではなレ、。例えば、 露光装置 3のコントローラ 52からエネルギーコントローラ 7に外部トリガ信号が入力さ れ、この信号に基づいて、 1バーストの毎パルス制御を行ってもよレ、。
[0311] このような場合は、パルスカウンタのカウント数を用いて 1バーストの開始、終了を判 断する代わりに、外部トリガ休止タイマを設け、このタイマのカウント結果から所定の 時間が経過するとバーストの先頭パルスと認識するようにしてもよい。
[0312] 図 1に示す 2ステージレーザには、発振用レーザ 100に充電器 11が設けられ、増 幅用レーザ 300に充電器 31が設けられている。ところで、 2台の充電器 11、 31の充 電精度にばらつきがあると、各高電圧パルス発生器 12、 32の主コンデンサ COへ実 際に充電される電圧は、電圧 Vosc、 Vampに対して誤差を含んだものとなる。すなわ ち、各高電圧パルス発生器 12、 32に設けられた固体スィッチ SWにトリガ信号が入 力されて ON状態になつてから、発振用チャンバ 10、増幅用チャンバ 30内で放電が 発生するまでの時間が変動する。このような場合、発振用レーザ 100の放電と増幅用 レーザ 300の放電との間の同期精度がばらつく。
[0313] そこで、 1台の充電器で、発振用レーザ 100の発振用高電圧パルス発生器 12に設 けられた主コンデンサ COと、増幅用レーザ 300の増幅用高電圧パルス発生器 32に 設けられた主コンデンサ COとを充電するようにしてもよい。充電器が 1台の場合は、 充電器の製作精度のばらつきに起因する発振用レーザ 100と増幅用レーザ 300との 同期の変動を小さくすることが可能となる。先に説明したとおり、同期コントローラ 8は エネルギーコントローラ 7から次回放電の充電電圧(電圧 Vosc、 Vamp)を指示する信
号を受け取り、この指示内容から前記 vt積特性を考慮して遅延時間を決定する。
[0314] 充電器が 1台の場合は、それぞれ個別の充電精度を有する 2台の場合と比較して、 充電器の充電精度が上述した同期精度に及ぼす影響を小さくすることができる。そ のため、より高精度同期に適していると考えられる。
[0315] 一方、充電器が 2台の場合は、次の点で充電器が 1台の場合よりも優れているとレ、 る。
[0316] 充電器が 1台の場合は、常に発振用高電圧パルス発生器 12と増幅用高電圧パル ス発生器 32のそれぞれの主コンデンサ COを充電する。ここで、発振用チャンバ 10、 増幅用チャンバ 30のいずれか一方のみを交換する場合を考える。この場合、チャン バを交換した側のレーザ装置を所定の性能に復帰させる立ち上げ作業が行われる。 充電器が 1台の場合は、一方のレーザ装置の立ち上げ作業に伴い、立ち上げ作業 が不要な他方のレーザ装置の高電圧パルス発生器に設けられた主コンデンサ COも 充電され、無駄な放電が発生する。よって、その分だけレーザ装置の寿命が短くなる
。例えば、無駄な放電により、チャンバ内の電極の摩耗等が進み、チャンバの寿命が 短くなる。また、立ち上げ作業時は、レーザ装置の各構成要素を覆うカバーは開放状 態にある。そのため、立ち上げ作業が不要な他方のレーザ装置の放電に起因するノ ィズ究生の影響を受けやすくなる。
[0317] 発振用レーザ 100、増幅用レーザ 300の各高電圧パルス発生器 12、 32のいずれ 力が故障して交換する際にも同じことがレ、える。
[0318] また、発振用レーザ 100において、 LNM16を調整して発振波長を調整したり、 LN
M16を交換して取り付け作業を行う場合においても、充電器が 1台の場合は、本来 動作させる必要のない増幅用レーザ 300をも動作させることになるので、同じことがい る。
[0319] 充電器が 2台の場合は、このようなことは発生しなレ、。したがって、チャンバの長寿 命化や上述したノイズの影響を受けないといった利点がある。し力 ながら、充電器 の充電精度が上述した同期精度に及ぼす影響が大きくなるので、各充電器 11、 31 の充電精度が高精度であるように設計する必要がある。
[0320] なお、第 1の制御例の変形例、すなわち発振用レーザ 100における充電電圧の電
圧変化割合と増幅用レーザ 300における充電電圧の電圧変化割合とを略一致させ る制御や、発振用レーザ 100における充電電圧の電圧変化量と増幅用レーザ 300 における充電電圧の電圧変化量とを略一致させる制御は、充電器が 2台であることを 想定している。発振用レーザ 100における充電器 11の充電電圧設定範囲が Vcol Vco2 (Vcol <Vco2)であり、増幅用レーザ 300における充電器 31の充電電圧設定 範囲が、 Veal— Vca2 (Vcal <Vca2)であるため、充電器は 2台必要である。
[0321] 2ステージレーザとして MOPO方式を採用する場合、 MOPO方式では、一般的に 、発振用レーザ 100力、ら増幅用レーザ 300へ注入されるシード光のパルスエネルギ 一は比較的小さくて良い。よって、発振用レーザ 100における充電器 11の充電電圧 設定範囲は、増幅用レーザ 300における充電器 31の充電電圧設定範囲より低電圧 側に設定されることがある。ここで、充電器 11、 31の充電電圧設定範囲が同じであつ たとしても、発振用レーザ 100では LNM16によってレーザ光(シード光)の狭帯域化 が行われるので、狭帯域化しなレ、場合と比較するとシード光のパルスエネルギーは 小さくなる。しかし、その場合でもシード光のエネルギーは必要以上に大きいことが多 レ、。そのため、発振用レーザ 100における充電器 11の充電電圧設定範囲を、増幅 用レーザ 300における充電器 31の充電電圧設定範囲より低電圧側に設定すること が望ましぐ充電器を 2台使用することが有効となる。
産業上の利用可能性
[0322] 本発明は、例えばリソグラフィ用光源として使用されるエキシマレーザ装置やフッ素 分子レーザ装置に適用できる。
図面の簡単な説明
[0323] [図 1]図 1は本実施形態に係るレーザシステムの構成図である。
[図 2]図 2 (a)は発振用チャンバの構成図であり、図 2 (b)は増幅用チャンバの構成図 である。
[図 3]図 3 (a)、 (b)は電源及びチャンバ内部の回路構成の一例を示す図である。
[図 4]図 4は各高電圧パルス発生器の固体スィッチ SWがオン状態になつてから、電 極間に放電が発生するまでの時間と主コンデンサ COの充電電圧との関係を示す図 である。
[図 5]図 5は各高電圧パルス発生器の固体スィッチ SWがオン状態になつてから、電 極間に放電が発生するまでの時間と主コンデンサ COの充電電圧との関係を示す図 である。
[図 6]図 6は増幅用レーザに注入されるシード光のエネルギーと増幅後のエネルギー の関係を示す図である。
園 7]図 7は第 1の制御例における各充電電圧と各パルスエネルギーを示す図である 園 8]図 8は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
[図 9]図 9はガス制御処理の処理フローを示す図である。
[図 10]図 10は ampスパイク制御処理の処理フローを示す図である。
[図 11]図 11は amp毎パルス制御処理の処理フローを示す図である。
園 12]図 12は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
[図 13]図 13は amp露光量一定制御処理の処理フローを示す図である。
[図 14]図 14は各高電圧パルス発生器の固体スィッチ SWがオン状態になつてから、 電極間に放電が発生するまでの時間と主コンデンサ COの充電電圧との関係を示す 図である。
[図 15]図 15は各高電圧パルス発生器の固体スィッチ SWがオン状態になつてから、 電極間に放電が発生するまでの時間と主コンデンサ COの充電電圧との関係を示す 図である。
[図 16]図 16は発振用レーザの制御フローを示す図である。
園 17]図 17は発振用レーザの制御フローを示す図である。
[図 18]図 18は発振用レーザの制御フローを示す図である。
[図 19]図 19は第 2の制御例における各充電電圧と各パルスエネルギーを示す図で ある。
[図 20]図 20は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
[図 21]図 21は oscスパイク制御処理の処理フローを示す図である。
[図 22]図 22は osc毎パルス制御処理の処理フローを示す図である。
園 23]図 23は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
[図 24]図 24は osc露光量一定制御処理の処理フローを示す図である。
[図 25]図 25は第 3の制御例における各充電電圧と各パルスエネルギーを示す図で ある。
[図 26]図 26は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。
[図 27]図 27は第 2oscスパイク制御処理の処理フローを示す図である。
[図 28]図 28は第 2osc毎パルス制御処理の処理フローを示す図である。
[図 29]図 29は発振用レーザ及び増幅用レーザの制御フローを示す図である。 符号の説明
2· · · 2ステージレーザ、 3…露光装置、
4…メインコントローラ、 5…ユーティリティーコントローラ、
6…波長コントローラ、 7…エネルギーコントローラ、 8…同期コントローラ、 100…発振用レーザ (osc)、 10…発振用チャンバ、 11…充電器、
12 - · ·発振用高電圧パルス発生器、
14…ガス供給'排気ユニット、 15…冷却水供給ユニット、
16— LNM (狭帯域化モジュール)、 17…フロントミラー、
19…モニタモジュール、 20…放電検出部、
300…増幅用レーザ (amp)、 30…増幅用チャンバ、 31…充電器、
32…増幅用高電圧パルス発生器、
34…ガス供給'排気ユニット、 35 ·■ ·冷却水供給ュニット、
36…リア側ミラー 36、 37…出力ミラー、
39…モニタモジュール、 40…放電検出部