JP4425758B2 - 注入同期型レーザ装置及び注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法 - Google Patents

注入同期型レーザ装置及び注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、F2レーザ等を用いる発振段レーザ及び増幅段レーザを備えた注入同期型レーザ装置に関し、発振段レーザと増幅段レーザとの間を往復したレーザ光が増幅段レーザで増幅されることを防止して、増幅段レーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅を小さくするものである。
近年、リソグラフィ用光源としてはエキシマレーザ装置やフッ素分子レーザ装置が検討され、採用されている。このような場合に露光装置のスループットを向上させ且つ超微細加工を均一に行うためには、次の二点が必要とされている。
第一点目はレーザ光の高出力化である。高出力化のためには、レーザ装置から出力されるレーザパルスの1パルスあたりのパルスエネルギーを増加させる方法がある。また、1パルスあたりのパルスエネルギーが低い場合は、繰り返し周波数を増加させる方法によってエネルギー不足分を補うことができる。
第二点目はスペクトルの超狭帯域化である。スペクトルの超狭帯域化のためには、例えば、プリズムとグレーティングで構成される狭帯域化モジュール(Line Narrow Module、以下「LNM」という)の高分解能化による方法や、下記特許文献1に記載されているようなレーザパルスのロングパルス化等による方法がある。
しかしながら、LNMの高分解能化やロングパルス化は、一般的に光学的ロスを増加させるため、パルスエネルギーの低下を招く。つまり、スペクトルの超狭帯域化とパルスエネルギーの増加とは相反する関係にある。また、コスト低減ということを前提に考えると、繰り返し周波数の増加、例えば4kHzを超える繰り返し周波数は技術的ハードルが高い。このため、1台のチャンバのみを有するエキシマレーザ装置やフッ素分子レーザ装置において超狭帯域化スペクトルを維持しつつ、繰り返し周波数を増加させて高出力化を実現するには限界がある。
そこで、上記二点を共に満たすべく、発振段レーザ及び増幅段レーザを備えた2ステージレーザが、例えば、下記特許文献2、3等で提案されている。
発振段レーザにはLNMが設けられており、スペクトルの超狭帯域化が実現される。一方、増幅段レーザにおいては、発振段レーザから出力され、増幅段チャンバに注入されるシード光の超狭帯域化スペクトルを維持しつつエネルギーのみが増幅される。この2ステージレーザによれば、増幅段レーザにLNM等の光学的ロスとなる要素が含まれていないため、レーザ発振効率が非常に高い。したがって、所望の超狭帯域化スペクトル及びレーザ出力を得ることが可能となる。所望のレーザ出力は1パルスあたりのパルスエネルギーと繰り返し周波数の積である。例えば、次世代ArFエキシマレーザに要求される性能は、スペクトルが半値幅FWHM(Full Width at Half Maximum)で0.25pm以下であり、レーザ出力が繰り返し周波数4kHz動作時で40W以上である。
露光装置に備えられた光学系のダメージを低減するため、光のパルス波形は低ピークパワーであることが望ましい。そこでロングパルス化が求められる。また、高出力化の要請により高繰返し化が求められる。
2ステージレーザは大きくは2つの形式に分けられる。一つは、レーザ増幅器に光共振器が備えられない形式で、MOPA方式(Master oscillator Power amplifier)という。一つは、レーザ増幅器に光共振器が備えられた形式で、MOPO方式(Master oscillator Power oscillator)という。MOPA方式の2ステージレーザをインジェクションロックレーザといい、MOPO方式の2ステージレーザを注入同期型レーザという。
[注入同期型レーザに関する説明]
注入同期型レーザ装置について図を参照して説明する。
図1は注入同期型レーザ装置の構成図である。また、図3(a)は発振段チャンバ及びその近傍の構成図であり、図3(b)は増幅段チャンバ及びその近傍の構成図である。
注入同期型レーザ装置2においては、発振段レーザ(osc、以下、MOレーザという)100でシード光(種レーザ光)が生成され狭帯域化される。そして、増幅段レーザ(amp、以下、POレーザという)300でそのシード光が増幅される。すなわち、MOレーザ100から出力されるレーザ光のスペクトル特性によってレーザ装置全体のスペクトル特性が決定され、POレーザ300によってレーザ装置自体のレーザ出力(エネルギーまたはパワー)が決定される。POレーザ300から出力されるレーザ光は露光装置3に入力され、このレーザ光は露光対象(例えばウエハ)の露光に用いられる。
MOレーザ100はMOチャンバ10と、充電器11と、MO高電圧パルス発生器12と、ガス供給・排気ユニット14と、冷却水供給ユニット15と、LNM16と、MOフロントミラー17と、第1モニタモジュール19と、放電検出部20と、で構成される。
POレーザ300はPOチャンバ30と、充電器31と、PO高電圧パルス発生器32と、ガス供給・排気ユニット34と、冷却水供給ユニット35と、POリアミラー36と、POフロントミラー37と、第2モニタモジュール39と、で構成される。
ここでMOレーザ100とPOレーザ300について説明するが、その構成は同一する部分があるため、同一部分に関してはMOレーザ100を代表して説明する。
MOチャンバ10の内部には、所定距離だけ離隔し、互いの長手方向が平行であって且つ放電面が対向する一対の電極(カソード電極及びアノード電極)10a、10bが設けられる。これらの電極10a、10bには、充電器11とMO高電圧パルス発生器12と、で構成された電源によって高電圧パルスが印加される。高電圧パルスの印加によって電極10a、10b間で放電が生じ、この放電によってMOチャンバ10内に封入されたレーザガスが励起される。この電源の一例を図4に示す。
図4は電源及びチャンバ内部の回路構成の一例を示す図である。
図4(a)に示すMO高電圧パルス発生器12は、可飽和リアクトルからなる3個の磁気スイッチSR1、SR2、SR3を用いた2段の磁気パルス圧縮回路である。磁気スイッチSR1は固体スイッチSWでのスイッチングロスを低減するために設けられたものであり、磁気アシストとも呼ばれる。例えば、この固体スイッチSWにはIGBT等の半導体スイッチング素子が用いられる。なお、図4(a)の回路を用いる代わりに、図4(b)の回路を用いてもよい。図4(b)は磁気パルス圧縮回路に加え昇圧トランスTr1を含む回路であり、図4(b)は昇圧トランスの代わりに主コンデンサC0の充電用のリアクトルL1を含む例である。
図4(b)の回路は昇圧トランスにより昇圧される動作が無いだけで、他の動作は図4(a)の回路と同様なので、説明を省略する。
また、MOレーザ100の電源とPOレーザ300の電源の構成及び動作は同じであるため、POレーザ300の電源の説明を省略する。
充電器11の電圧は所定の値HVに調整され、主コンデンサC0が充電される。このとき、固体スイッチSWはオフになっている。主コンデンサC0の充電が完了し、固体スイッチSWがオンとなったとき、固体スイッチSWの両端にかかる電圧は主に磁気スイッチSR1の両端にかかる。磁気スイッチSR1の両端にかかる主コンデンサC0の充電電圧V0の時間積分値が磁気スイッチSR1の特性で決まる限界値に達すると、磁気スイッチSR1が飽和して導通状態となる。すると、主コンデンサC0、磁気スイッチSR1、昇圧トランスTr1の1次側、固体スイッチSWのループに電流が流れる。同時に、昇圧トランスTr1の2次側、コンデンサC1のループに電流が流れ、主コンデンサC0に蓄えられた電荷がコンデンサC1に移行し、コンデンサC1が充電される。
コンデンサC1における電圧V1の時間積分値が磁気スイッチSR2の特性で決まる限界値に達すると、磁気スイッチSR2が飽和して導通状態となる。すると、コンデンサC1、コンデンサC2、磁気スイッチSR3のループに電流が流れ、コンデンサC1に蓄えられた電荷がコンデンサC2に移行し、コンデンサC2が充電される。
コンデンサC2における電圧V2の時間積分値が磁気スイッチSR3の特性で決まる限界値に達すると、磁気スイッチSR3が飽和して導通状態となる。すると、コンデンサC2、ピーキングコンデンサCp、磁気スイッチSR3のループに電流が流れ、コンデンサC2に蓄えられた電荷がピーキングコンデンサCpに移行し、ピーキングコンデンサCpが充電される。
図4(a)に示すように、MOチャンバ10内には、第1電極91と、誘電体チューブ92と、第2電極93とからなる予備電離手段が設けられている。予備電離のためのコロナ放電は、第1電極91が挿入されている誘電体チューブ92と第2電極93とが接触している個所を基点として誘電体チューブ92の外周面に発生する。ピーキングコンデンサCpの充電が進むにつれてその電圧Vpが上昇し、電圧Vpが所定の電圧になると誘電体チューブ92の外周面にコロナ放電が発生する。このコロナ放電によって誘電体チューブ92の外周に紫外線が発生し、一対の電極10a、10b間のレーザガスが予備電離される。
ピーキングコンデンサCpの充電がさらに進むにつれて、ピーキングコンデンサCpの電圧Vpが上昇する。この電圧Vpがある値(ブレークダウン電圧)Vbに達すると、一対の電極10a、10b間のレーザガスが絶縁破壊されて主放電が開始される。この主放電によりレーザ媒質が励起される。そして、MOレーザ100の場合はシード光が発生し、POレーザ300(もしくは増幅器)の場合は注入されたシード光が増幅される。主放電によってピーキングコンデンサCpの電圧は急速に低下し、やがて充電開始前の状態に戻る。
固体スイッチSWのスイッチング動作によってこのような放電動作が繰り返し行なわれることで、パルス発振が行われる。固体スイッチSWのスイッチング動作は、外部からのトリガ信号に基づき行われる。このトリガ信号を送出する外部コントローラは、例えば、後述する同期コントローラ8である。
図4の構成では、磁気スイッチSR2、SR3及びコンデンサC1、C2で2段の容量移行型回路が構成されている。容量移行型回路では、後段に行くにつれて各段のインダクタンスを小さくするように設定すれば、各段を流れる電流パルスのパルス幅が順次狭くなるようなパルス圧縮動作が実現される。結果として、一対の電極10a、10b間、一対の電極30a、30b間に短パルスの強い放電が実現される。
ここで図1に戻り、他の構成の説明をする。
MOチャンバ10の内部には、ガス供給・排気ユニット14から供給されるレーザガスが封入される。ガス供給・排気ユニット14には、MOチャンバ10内にレーザガスを供給するガス供給系と、MOチャンバ10内のレーザガスを排気するガス排気系とが設けられる。本レーザ装置がフッ素分子(F2)レーザとして使用される場合は、ガス供給・排気ユニット14は、フッ素(F2)ガスと、ヘリウム(He)やネオン(Ne)等からなるバッファガスとをMOチャンバ10に供給する。また、本レーザ装置がKrFエキシマレーザとして使用される場合は、ガス供給・排気ユニット14は、クリプトン(Kr)ガス及びフッ素(F2)ガスと、ヘリウム(He)やネオン(Ne)等からなるバッファガスとをMOチャンバ10に供給する。また、本レーザ装置がArFエキシマレーザとして使用される場合は、ガス供給・排気ユニット14は、アルゴン(Ar)ガス及びフッ素(F2)ガスと、ヘリウム(He)やネオン(Ne)等からなるバッファガスとをMOチャンバ10に供給する。各ガスの供給及び排気はガス供給・排気ユニット14の各バルブの開閉で制御される。
また、MOチャンバ10の内部には、クロスフローファン10cが設けられる。クロスフローファン10cによってレーザガスがチャンバ内で循環され、電極10a、10b間に送り込まれる。
また、MOチャンバ10の内部には、熱交換器10dが設けられる。熱交換器10dは冷却水によってMOチャンバ10内の排熱を行う。冷却水は冷却水供給ユニット15から供給される。冷却水の供給は冷却水供給ユニット15のバルブの開閉で制御される。
MOチャンバ10において、レーザ光の光軸上であってレーザ光出力部分には、ウィンドウ10e、10fが設けられる。ウィンドウ10e、10fはレーザ光に対して透過性がある材料、例えばCaF2等、で形成される。両ウィンドウ10e、10fは、外側の面が互いに平行に配置され、また、レーザ光に対して反射損失を低減すべくブリュースタ角で設置され、更にレーザ光の直線偏光方向がウィンドウ面に対して垂直になるように設置される。
圧力センサPlは、MOチャンバ10内のガス圧力をモニタしており、ガス圧力を示す信号をユーティリティコントローラ5に出力する。ユーティリティコントローラ5は、ガス供給・排気ユニット14に各バルブの開閉及びその開度(又はガス流量)を指示する信号を生成し出力する。すると、ガス供給・排気ユニット14が各バルブの開閉を制御するため、MOチャンバ10内のガス組成やガス圧力が制御される。
レーザ出力はガス温度によって変化する。そこで、温度センサTlは、MOチャンバ10内の温度をモニタしており、温度を示す信号をユーティリティコントローラ5に出力する。ユーティリティコントローラ5はMOチャンバ10内の所望温度にすべく、冷却水供給ユニット15にバルブの開閉及びその開度(又は冷却水流量)を指示する信号を生成し出力する。すると、冷却水供給ユニット15がバルブの開閉を制御するため、MOチャンバ10内の熱交換器10dに供給される冷却水の流量すなわち排熱量が制御される。
MOチャンバ10の外部であり、ウィンドウ10e側のレーザ光の光軸上にはLNM16が設けられ、ウィンドウ10f側のレーザ光の光軸上にはMOフロントミラー17が設けられる。MOフロントミラー17は部分透過鏡であって、反射面には部分反射膜が蒸着されている。LNM16は、例えば拡大プリズムと波長選択素子であるグレーティング(回折格子)等の光学素子で構成される。また、LNM16は波長選択素子であるエタロンと全反射ミラー等の光学素子で構成される場合もある。このLNM16内の光学素子とMOフロントミラー17とでMO光共振器18が構成される。
第1モニタモジュール19はMOフロントミラー17を透過したレーザ光のエネルギーや出力線幅や中心波長等のレーザビーム特性をモニタする。第1モニタモジュール19はレーザ光の中心波長を示す信号を生成し、この信号を波長コントローラ6に出力する。また、第1モニタモジュール19はレーザ光のエネルギーを測定し、このエネルギーを示す信号をエネルギーコントローラ7に出力する。
なお、POチャンバ30の電極30a、30b、クロスフローファン30c、熱交換器30d、ウィンドウ30e、30fの構成及び機能は、上述したMOチャンバ10の各部の構成及び機能と同じである。また、POレーザ300に設けられた充電器31、PO高電圧パルス発生器32、ガス供給・排気ユニット34、冷却水供給ユニット35、第2モニタモジュール39、圧力センサP2、温度センサT2の構成及び機能は、上述したMOレーザ100側に設けられた同一要素の構成及び機能と同じである。
一方、POレーザ300には、MOレーザ100で設けられたLNM等からなる共振器に代わり、次に述べる不安定共振器が設けられる。
POチャンバ30の外部であり、ウィンドウ30e側のレーザ光の光軸上にはPOリアミラー36が設けられ、ウィンドウ30f側のレーザ光の光軸上にはPOフロントミラー37が設けられる。POリアミラー36とPOフロントミラー37とで不安定型共振器と呼ばれるPO光共振器38が構成される。POリアミラー36の反射面は凹面であって、その中央部にはミラー後方側から反射面側へレーザ光を通過させる孔が設けられる。POリアミラー36の反射面はHR(High Reflection)コートが蒸着される。POフロントミラー37の反射面は凸面であって、その中央部にはHR(High Reflection)コートが蒸着され、中央部周囲にはAR(Anti Reflection)コートが蒸着される。なお、POリアミラー36としては、中央に孔が開いたものを使用するのではなく、孔に相当する部分のみARコートが施されたミラー基板を使用してもよい。
MOレーザ100のMOフロントミラー17とPOレーザ300のPOリアミラー36との間には、伝搬ミラーを含むビーム伝搬部42が設けられる。
MOフロントミラー17を透過したレーザ光はビーム伝搬部42によってPOリアミラー36まで案内される。更にこのレーザ光はリア側ミラー36の孔を通過し、POチャンバ30内を通過し、POフロントミラー37の中央部で反射される。POフロントミラー37で反射されたレーザ光は、POチャンバ30内を通過し、POリアミラー36の孔周囲で反射される。更に、POリアミラー36で反射されたレーザ光は、POチャンバ30内を通過し、POフロントミラー37の中央部周囲を透過し出力される。レーザ光がPOチャンバ30の放電部すなわち電極30a、30b間を通過する際に放電が発生すると、レーザ光のパワーは増幅される。
ところで、図2に示すように、PO光共振器38には別の形態がある。
POチャンバ30の外部であり、ウィンドウ30e側のレーザ光の光軸上にはPOリアミラー36が設けられ、ウィンドウ30f側のレーザ光の光軸上にはPOフロントミラー37が設けられる。POリアミラー36とPOフロントミラー37は共に平面であって、両者で安定型共振器と呼ばれるPO光共振器38が構成される。POリアミラー36及びPOフロントミラー37は共に部分透過鏡である。POリアミラー36のうち、POチャンバ30側の面には反射率が50%〜95%程度の部分反射膜が蒸着され、その反対側の面には無反射コートが蒸着される。同様に、POフロントミラー37のうち、POチャンバ30側の面には反射率が10%〜50%程度の部分反射膜が蒸着され、その反対側の面には無反射コートが蒸着される。これはPOリアミラー36及びPOフロントミラー37の両面を反射面とするのではなく、一面だけを反射面とするためである。さらにPOリアミラー36及びPOフロントミラー37の裏面は10′〜1°程度のエッジ角を有することが望ましい。
MOレーザ100のMOフロントミラー17とPOレーザ300のPOリアミラー36との間には、伝搬ミラーを含むレーザ光伝搬部42が設けられる。
MOフロントミラー17を透過したレーザ光はレーザ光伝搬部42によってPOリアミラー36まで案内される。POリアミラー36ではレーザ光の一部が透過し光共振器内に入射する。POリアミラー36を透過したレーザ光はPOチャンバ30内を通過し、POフロントミラー37に到達する。POフロントミラー37ではレーザ光の一部が反射する。POフロントミラー37を反射したレーザ光はPOチャンバ30内を通過し、POリアミラー36に到達する。POリアミラー36ではレーザ光の一部が反射する。POリアミラー36を反射したレーザ光はPOチャンバ30内を通過し、POフロントミラー37に到達する。POフロントミラー37ではレーザ光の一部が透過し出力される。レーザ光がPOチャンバ30の放電部すなわち電極30a、30b間を通過する際に放電が発生すると、レーザ光のパワーは増幅される。
波長コントローラ6にはモニタモジュール19、39で測定された波長に関する信号が入力される。波長コントローラ6はレーザ光の中心波長を所望の波長にすべくLNM16内の波長選択素子(グレーティング、エタロン等)の選択波長を変化させる信号を生成し、この信号をドライバ21に出力する。波長選択素子の選択波長は、例えば、波長選択素子へ入射するレーザ光の入射角を変化させることにより変化する。ドライバ21は、受信した前記信号に基づき、波長選択素子へ入射するレーザ光の入射角が変化するように、LNM16内の光学素子(例えば、拡大プリズム、全反射ミラー、グレーティング等)の姿勢角等を制御する。なお、波長選択素子の波長選択制御はこれに限られるものではない。例えば、波長選択素子がエアギャップエタロンの場合、LNM16内のエアギャップ内の気圧(窒素等)を制御してもよいし、ギャップ間隔を制御してもよい。
エネルギーコントローラ7にはモニタモジュール19、39で測定された波長に関する出力信号が入力される。また、図1に示すように、露光装置3に出力モニタ51を設け、その出力信号がエネルギーコントローラ7に直接入力されるようにしてもよい。また、露光装置3の出力モニタ51の出力信号を露光装置3のコントローラ52に入力し、このコントローラ52がレーザ内部に搭載されたエネルギーコントローラ7に信号を送出するようにしてもよい。エネルギーコントローラ7は、パルスエネルギーを所望の値にすべく次回充電電圧Vosc、Vampを示す信号を生成し、この信号を同期コントローラ8に出力する。
同期コントローラ8にはエネルギーコントローラ7からの信号と、放電検出器20、40から出力される各チャンバ10、30における放電開始を知らせる信号とが入力される。同期コントローラ8はエネルギーコントローラ7からの信号に基づいて、充電器11の充電電圧を制御する。ところで、MOチャンバ10の放電とPOチャンバ30の放電のタイミングがずれると、MOチャンバ10から出力されたレーザ光はPOチャンバ30で効率よく増幅されない。そこで、MOチャンバ10から出力されたレーザ光(シード光)がPOチャンバ30内の一対の電極30a、30b間の放電領域(励起領域)に満たされたタイミングでPOチャンバ30において放電する必要がある。
ここでMOレーザ100とPOレーザ300の放電タイミングについて説明する。 先に述べたように、MOチャンバ10内の電極10a、10b間、及びPOチャンバ30内の電極30a、30b間に立上り時間の速い高電圧パルスを印加するために、それぞれ磁気パルス圧縮回路を有するMO高電圧パルス発生器12と、PO高電圧パルス発生器32が用いられる。一般的に、各高電圧パルス発生器12、32の磁気パルス圧縮回路で用いられる磁気スイッチSR2、SR3は可飽和リアクトルである。主コンデンサC0からエネルギー(電圧パルス)が転送される場合、この磁気スイッチSR2、SR3にかかる電圧(V:すなわち主コンデンサC0の充電電圧)と磁気スイッチSR2、SR3によってパルス圧縮されて転送される電圧パルスの転送時間(t)との積(Vt積)の値は一定という関係がある。例えば、主コンデンサC0の充電電圧が高くなると、電圧パルスの転送時間(すなわち、磁気スイッチがオン状態である時間)が短くなる。
次にPOレーザから出射されるレーザ光のスペクトルについて検討する。
POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトルは、MOレーザ100の発振状態によって決定される。例えば、MOレーザ100から出射される1パルスのシード光のうち、光共振器をより多く往復するパルス後半部分ほどスペクトル線幅が狭くなる。このスペクトル特性を図5に示す。図5は、MOレーザ100で1パルスのレーザ発振が行われた場合のスペクトル特性を示す図であり、MOチャンバ10内での放電発生から光が光共振器の外部に出射されるまでの時間と、この光のスペクトル線幅及び光量との関係を示している。図5には、放電からの経過時間が長くなるほど、すなわち光が光共振器を多く往復するほど、光のスペクトル線幅が狭くなる結果が示されている。
特開2001−156367号公報 特開2001−24265号公報(第1図) 特開2003−249707号公報
安定型共振器を備えた注入同期型レーザ装置に関していえば、POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル特性が、MOレーザ100から出射されるシード光のスペクトル特性から予期されるものよりも悪化している場合がある。特に1パルスのうちスペクトル線幅が狭くなる後半部分ほど悪化の程度が顕著である。
図6は1パルスのレーザ光のスペクトル特性を示す図であり、悪化の程度が顕著であるスペクトル特性と顕著でないスペクトル特性の比較を示す。MOレーザ100の放電とPOレーザ300の放電は、任意のタイミングで同期制御される。同期タイミングを変化させて、その都度POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅を測定していくと、最終的に図6に示すような結果が得られる。
本発明者らはスペクトル特性が悪化する現象を調査し解明した。以下で本発明者らが解明したスペクトル特性が悪化する原因について説明する。
図7(a)は注入同期型レーザ装置の一部構成を簡略化して示す側面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。図8(a)は注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図であり、図8(b)は注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図である。
図7、図8で示される注入同期型レーザ装置では、MOレーザ100の上方にPOレーザ300が配置され、MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上には伝搬ミラー42a、42bが設置されている。また、LNM16としてプリズム16aと回折格子(グレーティング)16bが設置されており、MO光共振器18内にはスリット25が設置されている。MOレーザ100から出射したシード光は伝搬ミラー42a、42bで反射し、POレーザ300のPOリアミラー36に入射する。POリアミラー36に入射したシード光のうちの一部は透過するものの、残りは略同光軸に反射する。たとえ図9で示すように、POリアミラー36がウェッジ角を有していたとしても、入射と反射で偏角がキャンセルされるため、同様である。
一般に出力効率をよくするために、POリアミラー36の部分反射面と入射するシード光の光軸とが略直交するように、MOレーザ100、POレーザ300及び伝搬ミラー42a、42bの配置や姿勢角度が設定される。通常は、MOレーザ100から水平方向に出射した光は、伝搬ミラー42aで垂直上方に反射し、伝搬ミラー42bで水平方向に反射し、POレーザ300に入射する。このような設定により次のような現象が生ずる。
図10(a)で示すように、MOフロントミラー17から出射したシード光はPOリアミラー36に入射する。シード光の一部はPOリアミラー36を透過し、残りは入射方向の反対方向に反射する。そして図10(b)で示すように、POリアミラー36で反射したシード光はMOフロントミラー17に入射する。シード光の一部はMOフロントミラー17を透過し、残りは入射方向の反対方向に反射する。そして図10(c)で示すように、MOフロントミラー17で反射したシード光は再びPOリアミラー36に入射する。この際、POリアミラー36に入射するシード光の光軸と一回前にPOリアミラー36に入射したシード光(図10(a)参照)の光軸は同一である。
このようにPOリアミラー36とMOフロントミラー17との間の同一光軸上には、POリアミラー36及びMOフロントミラー17で1回以上反射したシード光の成分が存在する。この現象を多重反射という。本明細書では、多重反射していないシード光の成分をメイン光と定義し、多重反射したシード光の成分をサブ光と定義する。MOフロントミラー17とPOリアミラー36の間の光伝搬距離をLとすると、メイン光に対してPOリアミラー36で1回反射した後に透過した第1のサブ光は2Lだけ余分に光路を進行する。また第1のサブ光に対してPOリアミラー36で2回反射した後に透過した第2のサブ光もまた2Lだけ余分に光路を進行する。
一方、POレーザ300のPO光共振器38内について考えると、メイン光と、1〜n回多重反射したサブ光が混在する。メイン光とサブ光が混在することによって生ずる問題について、図11を用いて説明する。
図11(a)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光のスペクトル線幅を時間に応じて示す図であり、図11(b)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光の光量を時間に応じて示す図である。図11(a)、(b)ではメイン光(曲線a)と第1のサブ光(曲線b)と第2のサブ光(曲線c)のみを示し、さらにこれらを合成した合成光(曲線d)を示している。
時刻t1〜時刻t2の間では、PO光共振器38内の増幅空間にはメイン光のみが充満するが、時刻t2〜時刻t3の間では、PO光共振器38内の増幅空間にはメイン光と第1のサブ光が充満し、時刻t3以降では、PO光共振器38内の増幅空間にはメイン光と第1、第2のサブ光が充満する。MOフロントミラー17とPOリアミラー36の間の光伝搬距離をLとすると、時刻t1〜時刻t2及び時刻t2〜時刻t3の間隔は2L/c(cは光速)である。
仮に、PO光共振器38内の増幅空間でメイン光のみが増幅されれば、出射されるレーザ光のスペクトル線幅はメイン光のスペクトル線幅(曲線a)に準ずる。しかし、時刻t1以降ではメイン光の他に第1、第2のサブ光が存在するため、出射されるレーザ光のスペクトル線幅は第1、第2のサブ光のスペクトル線幅の影響を受ける。特に、1パルスの後半部分ほどメイン光の光量と比較して第1、第2のサブ光の光量が大きくなるため、影響は大きくなる。よって、メイン光のスペクトル線幅と合成光のスペクトル線幅との差は、1パルスの後半部分ほど大きくなる。スペクトル線幅は狭い方が望ましいという点を考慮すると、1パルスの後半部分ほどスペクトル特性の悪化が顕著になるといえる。
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、POレーザのリアミラーでMOレーザ側に反射することなく増幅段光共振器内に入射するメイン光のみを主に増幅して、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅を狭くすることを解決課題とするものである。
第1発明の注入同期型レーザ装置は、
レーザガスを封入する発振段レーザチャンバと、前記発振段レーザチャンバを介して対峙する狭帯域化モジュール及び発振段用部分透過鏡と、を少なくとも備え、シード光を出力する発振段レーザと、
レーザガスを封入する増幅段レーザチャンバと、前記増幅段レーザチャンバを介して対峙する増幅段用第1部分透過鏡及び増幅段用第2部分透過鏡の二つの透過鏡からなる安定型の増幅段光共振器と、を少なくとも備え、前記発振段レーザから出力されるシード光を入力して増幅する増幅段レーザと、から構成され、
前記増幅段用第1部分透過鏡の部分反射面と、前記発振段レーザから当該部分反射面に入射するシード光の光軸とが非垂直であって、前記発振段レーザから進行するシード光のうち前記増幅段用第1部分透過鏡又は前記増幅段用第2部分透過鏡で一度も反射することなく前記増幅段光共振器内に入射するシード光のみを当該増幅段光共振器内の増幅空間内に入射すること
を特徴とする。
第1発明は空間的にメイン光とサブ光をずらすものである。
発振段レーザ(MOレーザ)の発振段部分透過鏡(MOフロントミラー)から出射したシード光は、増幅段レーザ(POレーザ)の増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)に入射する。シード光の一部成分(メイン光)は増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)を透過し、残りの成分(サブ光)は反射する。第1発明では、増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)の部分反射面と入射光の光軸とが直交しないように注入同期式レーザ装置の各構成要素が配置される。すると、増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)で反射することなく増幅段光共振器(PO光共振器)内に入射するメイン光の光軸と、増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)及び発振段部分透過鏡(MOフロントミラー)で反射してから増幅段光共振器(PO光共振器)内に入射するサブ光の光軸と、は一致しない。さらに第1発明では、このメイン光の光軸のみが増幅段光共振器(PO光共振器)内の増幅空間、具体的には互いに対向する主放電電極間、に位置するように注入同期式レーザ装置の各構成要素が配置される。ただし、サブ光の増幅度合が十分に小さいのであれば、サブ光の光軸が増幅段光共振器(PO光共振器)内の一部増幅空間にあってもよい。
第2発明は、
レーザガスを封入する発振段レーザチャンバと、前記発振段レーザチャンバを介して対峙する狭帯域化モジュール及び発振段用部分透過鏡と、を少なくとも備え、シード光を出力する発振段レーザと、
レーザガスを封入する増幅段レーザチャンバと、前記増幅段レーザチャンバを介して対峙する増幅段用第1部分透過鏡及び増幅段用第2部分透過鏡と、を少なくとも備え、前記発振段レーザから出力されるシード光を入力して増幅する増幅段レーザと、
から構成される注入同期型レーザ装置から出射されるレーザ光のスペクトル線幅を最小幅に調整する注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法において、
前記発振段部分透過鏡と前記増幅段用第1部分透過鏡との間の光路上にある光学素子の姿勢を変化させて、前記増幅段用第1部分透過鏡の反射面に対するシード光の入射角度を変化させる角度変化工程と、
前記光学素子の姿勢毎に前記増幅段レーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅を測定するスペクトル線幅測定工程と、
前記スペクトル線幅測定工程で取得した複数のスペクトル線幅のうちの最小のスペクトル線幅が得られた姿勢に前記光学素子を固定する姿勢固定工程と、を備えたこと
を特徴とする。
第3発明は、第2発明において、
前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上にあってシード光の進行方向を変える1以上の伝搬ミラーであること
を特徴とする。
第4発明は、第2発明において、
前記光学素子は、前記増幅段用第1部分透過鏡であること
を特徴とする。
第2〜第4発明は、第1発明の注入同期型レーザ装置を実現するための方法である。
発振段レーザ(MOレーザ)と増幅段レーザ(POレーザ)との間の光軸上に存在する光学素子、例えば伝搬ミラーや増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)など、の姿勢を変化させると、増幅段用第1部分透過鏡(POリアミラー)の部分反射面に対するシード光の入射角度が変化する。光学素子の姿勢角度を測定し、その姿勢角度毎にスペクトル線幅を測定していくと、姿勢角度とスペクトル線幅の対応関係が取得できる。この対応関係のうち、最も狭いスペクトル線幅が取得された姿勢角度を選択する。そしてこの姿勢角度をなすよう光学素子を固定する。
本発明によれば、POレーザで放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
第1の実施形態は、MOレーザとPOレーザの間の光路上に設置された伝搬ミラーの姿勢が調整された注入同期型レーザ装置に関する。なお、以下の説明ではサブ光として第1のサブ光のみを想定している。第1のサブ光がメイン光から分離されれば、必然的に以降のサブ光もメイン光から分離されるためである。
図12(a)は第1の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を簡略化して示す側面図であり、図12(b)は図12(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。図13(a)は第1の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図であり、図13(b)は第1の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図である。図13においては、メイン光が実線で示され、第1のサブ光が破線で示されている。
図12、図13で示される注入同期型レーザ装置では、MOレーザ100の上方にPOレーザ300が配置され、MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上には伝搬ミラー42a、42bが設置されている。また、LNM16としてプリズム16aと回折格子(グレーティング)16bが設置されており、MO光共振器18内にはスリット25が設置されている。MOレーザ100から出射したシード光は伝搬ミラー42a、42bで反射し、POレーザ300のPOリアミラー36に入射する。
既に図7、図8を用いて説明した通り、通常の注入同期型レーザ装置はPOリアミラー36の部分反射面とこの部分反射面に入射するシード光の光軸が直交するように、MOレーザ100とPOレーザ300と伝搬ミラー42a、42bとがそれぞれ配置される。このような配置では、MOフロントミラー17から出射しPOリアミラー36に入射するシード光の光軸とPOリアミラー36で反射するシード光の光軸とが一致する。したがって、メイン光の光軸と第1のサブ光の光軸は一致する。
このような配置から、例えば図12、図13で示すように、伝搬ミラー42a、42bの少なくとも一つを回転させると、POリアミラー36の部分反射面とこの部分反射面に入射するシード光の光軸とが非直交するようになる。この場合、MOフロントミラー17から出射しPOリアミラー36に入射するシード光の光軸とPOリアミラー36で反射するシード光の光軸とは非平行である。したがって、メイン光の光軸と第1のサブ光の光軸は異なる。
この際注意すべきは次の二点である。
第一の注意点は、図13(a)で示すように、メイン光の光軸がPO光共振器38内の増幅空間内、すなわち電極30a、30b間に位置するように伝搬ミラー42a、42bの回転角度を調整することである。伝搬ミラー42a、42bの回転角度が適切でない(例えば大きすぎる)と、図14(b)、図15(a)で示すように、メイン光が電極30a、30b間から外れる。すると、電極30a、30b間を通過するメイン光のビーム量が減少するため、メイン光の増幅率が小さくなる。
第二の注意点は、第1のサブ光の光軸がPO光共振器38内の増幅空間外、すなわち電極30a、30b間の外に位置するように伝搬ミラー42a、42bの回転角度を調整することである。伝搬ミラー42a、42bの回転角度が小さすぎると、第1のサブ光が電極30a、30b間に残る。すると、電極30a、30b間を通過する第1のサブ光のビーム量が抑制されないため、第1のサブ光の増幅率が低減されなくなる。
MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上に、第1のサブ光を遮断するスリットなどを適切な位置に設置することによって、伝搬ミラー42a、42bの回転角度が小さい場合でも第1のサブ光を遮断することができ、メイン光の増幅率を保つことができる。
第一、第二の注意点によれば、伝搬ミラー42a、42bの回転角度には適正範囲が存在するということになる。よって、可能な限りメイン光の光軸が電極30a、30b間に位置し且つ第1のサブ光が電極30a、30b間の外に位置するように、伝搬ミラー42a、42bの回転角度を調整することが必要である。ただし、第1のサブ光の増幅度合が十分に小さいのであれば、第1のサブ光の光軸が電極30a、30b間の一部にあってもよい。
伝搬ミラー42a、42bの回転方向は任意である。例えば、図12、図13で示すように、POレーザ300の電極30a、30bの放電方向を軸として伝搬ミラー42a、42bを水平方向に回転させてもよい。また、図16で示すように、POレーザ300の電極30a、30bの放電方向及び電極30a、30bの長手方向の両者に直交する方向を軸として伝搬ミラー42a、42bを垂直方向に回転させてもよい。しかし、次の点では伝搬ミラー42a、42bを水平方向に回転させる方が有利である。
一般に電極30a、30bの間隔よりも電極30a、30bの幅は狭い。つまり、増幅空間をレーザ光の光軸に直交する断面で考えた場合に、増幅空間は垂直方向よりも水平方向の方が狭い。したがって、伝搬ミラー42a、42bを回転させて第1のサブ光を増幅空間から外す場合は、垂直方向の回転よりも水平方向の回転の方が回転角度を小さくすることが可能になる。このようなことから、伝搬ミラー42a、42bを水平方向に回転させる方が有利であるといえる。
第1の実施形態によれば、POレーザ300で放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
第2の実施形態は、POレーザに設けられたPOリアミラーの姿勢が調整された注入同期型レーザ装置に関する。なお、以下の説明ではサブ光として第1のサブ光のみを想定している。第1のサブ光がメイン光から分離されれば、必然的に以降のサブ光もメイン光から分離されるためである。
図17(a)は第2の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を簡略化して示す側面図であり、図17(b)は図17(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。図18(a)は第2の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図であり、図18(b)は第2の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図である。図17、図18においては、メイン光が実線で示され、第1のサブ光が破線で示されている。
図17、図18で示される注入同期型レーザ装置では、MOレーザ100の上方にPOレーザ300が配置され、MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上には伝搬ミラー42a、42bが設置されている。MOレーザ100から出射したシード光は伝搬ミラー42a、42bで反射し、POレーザ300のPOリアミラー36に入射する。
第1の実施形態と同様に、図7、図8で示すような配置から、例えば図17、図18で示すように、POリアミラー36を回転させると、POリアミラー36の部分反射面とこの部分反射面に入射するシード光の光軸とが非直交するようになる。この場合、MOフロントミラー17から出射しPOリアミラー36に入射するシード光の光軸とPOリアミラー36で反射するシード光の光軸とは非平行である。したがって、メイン光の光軸と第1のサブ光の光軸は異なる。
この際注意すべきは次の二点である。
第一の注意点は、メイン光がPO共振器内を往復する際にPO光共振器38内の増幅空間内、すなわち電極30a、30b間から外れないようにPOリアミラー36の回転角度を調整することである。POリアミラー36の部分反射面と、POリアミラー36を透過しPO共振器内に入射するメイン光の光軸と、は直交しないため、メイン光はPO共振器内で一定の光軸上を往復しなくなる。POリアミラー36の回転角度が大きすぎると、PO光共振器38内に入射し最初にPOリアミラー36で反射するメイン光が電極30a、30b間から外れる。すると、電極30a、30b間を通過するメイン光のビーム量が減少するため、メイン光の増幅率が小さくなる。
第二の注意点は、第1のサブ光の光軸がPO光共振器38内の増幅空間外、すなわち電極30a、30b間の外に位置するようにPOリアミラー36の回転角度を調整することである。POリアミラー36の回転角度が小さすぎると、第1のサブ光が電極30a、30b間に残る。すると、電極30a、30b間を通過する第1のサブ光のビーム量が抑制されないため、第1のサブ光の増幅率が低減されなくなる。
MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上に、第1のサブ光を遮断するスリットなどを設置すれば、上記注意点を考慮する必要はなくなる。
第一、第二の注意点によれば、POリアミラー36の回転角度には適正範囲が存在するということになる。よって、可能な限りメイン光の光軸が電極30a、30b間に位置し且つ第1のサブ光が電極30a、30b間の外に位置するように、POリアミラー36の回転角度を調整することが必要である。ただし、第1のサブ光の増幅度合が十分に小さいのであれば、第1のサブ光の光軸が電極30a、30b間の一部にあってもよい。
POリアミラー36の回転方向は任意である。例えば、図17、図18で示すように、POレーザ300の電極30a、30bの放電方向を軸としてPOリアミラー36を水平方向に回転させてもよい。また、POレーザ300の電極30a、30bの放電方向及び電極30a、30bの長手方向の両者に直交する方向を軸としてPOリアミラー36を垂直方向に回転させてもよい。しかし、第1の実施形態と同じ理由により、POリアミラー36を水平方向に回転させる方が有利であるといえる。
なお、図19で示すように、POリアミラー36の回転と共に、POフロントミラー37を回転させてもよい。メイン光がPO共振器間を往復する間により多く増幅空間を通過するように、POリアミラー36の回転角度とPOフロントミラー37の回転角度を調整すれば、出力効率が向上する。
第2の実施形態を第1の実施形態と併用してもよい。
第2の実施形態によれば、POレーザ300で放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
第3の実施形態は、MOフロントミラーとPOリアミラーの間の光路上にスリットが設置された注入同期型レーザ装置に関する。
図20(a)は第3の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を簡略化して示す側面図であり、図20(b)は図20(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。図21(a)は第3の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図であり、図21(b)は第3の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図である。図20、図21においては、メイン光が実線で示され、第1のサブ光が破線で示されている。
図20、図21で示される注入同期型レーザ装置では、MOレーザ100の上方にPOレーザ300が配置され、MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上には伝搬ミラー42a、42bが設置されている。また、POリアミラー36と伝搬ミラー42bの間の光路上にスリット61が設置されている。MOレーザ100から出射したシード光は伝搬ミラー42a、42bで反射し、POレーザ300のPOリアミラー36に入射する。
レーザ光は一般に広がり角を有する。例えば、エキシマレーザのレーザ光は1mrad程度の広がり角を有する。よって、伝搬距離が長い程、レーザ光のビーム径は大きくなる。先述したように、第1のサブ光はメイン光よりも2L/cだけ伝搬距離が長い。よって、第1のサブ光はメイン光よりもビーム径が大きい。したがって、スリット61は第1のサブ光を部分的に遮断する。
スリット61の位置は、MOフロントミラー17とPOリアミラー36の間の光路上であればどこでも構わない。
なお、第3の実施形態ではサブ光を低減できるものの、遮断することはできない。したがって、第3の実施形態は第1の実施形態又は第2の実施形態にスリット61を適用した形態であることが望ましい。
第4の実施形態は、MOフロントミラーとPOリアミラーの間の光路上に空間フィルタが設置された注入同期型レーザ装置に関する。
図22(a)は第4の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を簡略化して示す側面図であり、図22(b)は図22(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。図23(a)は第4の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図であり、図23(b)は第4の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を簡略化して示す上面図である。図22、図23においては、メイン光が実線で示され、第1のサブ光が破線で示されている。
図20、図21で示される注入同期型レーザ装置では、MOレーザ100の上方にPOレーザ300が配置され、MOレーザ100とPOレーザ300の間の光路上には伝搬ミラー42a、42bが設置されている。また、伝搬ミラー42a、42a間の光路上に空間フィルタ62が設置されている。MOレーザ100から出射したシード光は伝搬ミラー42a、42bで反射し、POレーザ300のPOリアミラー36に入射する。
空間フィルタ62は、小径のアパーチャ63とアパーチャ63を介して互いに対向する一対のレンズ64a、64bとで構成され、アパーチャ63はレンズ64a、64bの焦点位置に配置される。
空間フィルタ62は、所定角度で入射した光を通過させ、所定角度外で入射した光を遮断するものである。したがって、空間フィルタ62を用いて第1のサブ光を遮断するには、空間フィルタ62に対するシード光の入射角度と、第1のサブ光の入射角度を変えなければならない。このため、第4の実施形態は第1の実施形態又は第2の実施形態に空間フィルタ62を適用した形態でなければならない。
また、図24(a)、(b)で示すように、一方向のみを制限するようにレンズ又はシリンドリカルレンズ64′a、64′bとスリット65とを用いて空間フィルタ62′を形成してもよい。MOレーザ100から出射されるシード光のビームのポインティング変動は、放電方向に特に大きい傾向がある。空間フィルタ62′によってメイン光の透過率のふらつきが大幅に低減される。
上記第1〜第4の実施形態は空間的にメイン光とサブ光をずらすものであるのに対して、次に説明する第5、第6の実施形態は時間的にメイン光とサブ光をずらすものである。メイン光とサブ光が増幅空間に充満する時間はMOレーザのパルス幅で決まる。また、メイン光とサブ光が増幅空間に充満する時期はMOレーザとPOレーザの間の光伝搬距離で決まる。したがって、メイン光とサブ光の充満時期が重ならないようにするためには、この両者を適切に調整する必要がある。第5の実施形態ではパルス幅の調整について説明し、第6の実施形態では光伝搬距離の調整について説明する。
第5の実施形態は、増幅空間内でメイン光が充満する時期とサブ光が充満する時期とが重ならないようにMOレーザのパルス幅が調整された注入同期型レーザ装置に関する。パルス幅の調整というのは、所謂パルス整形のことである。
図25(a)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光のスペクトル線幅を時間に応じて示す図であり、図25(b)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光の光量を時間に応じて示す図である。図25(a)、(b)ではメイン光(曲線a)と第1のサブ光(曲線b)と第2のサブ光(曲線c)のみを示し、さらにこれらを合成した合成光(曲線d)を示している。
時刻t1〜時刻t2の間では、PO光共振器38内の増幅空間にはメイン光のみが充満する。時刻t3(>t2)〜時刻t4の間では、PO光共振器38内の増幅空間には第1のサブ光のみが充満する。時刻t5(>t4)以降では、PO光共振器38内の増幅空間には第2のサブ光のみが充満する。
MOレーザとPOレーザの間の光伝搬距離を所定長さに固定して、MOレーザのレーザパルスを短パルス化すると、図25(a)、(b)に示すような結果が得られ、PO共振器内の増幅空間でメイン光とサブ光が時間的に重ならなくなる。そこで、メイン光が増幅空間に入射するときにのみ増幅空間で反転分布が得られるように、若しくは増幅空間で十分に生成された反転分布がメイン光で消費されるように、POレーザの放電のタイミングを調整すれば、メイン光のみが増幅され、サブ光は増幅されなくなる。
MOレーザのパルス幅を調整するためには、図1に示すMO高電圧パルス発生器12の回路定数(コンデンサの容量やコイルのインダクタンス等)や、MOチャンバ10内のガス圧や、F2分圧や、充電器11の充電電圧等をパラメータとし、これらのパラメータを適切な値にすればよい。
なお、パルス整形ではスペクトル性能を満たすために十分に狭帯域化が進んだ状態でMOレーザからシード光が出射されるようにすることも必要である。
第5の実施形態によれば、POレーザ300で放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
第5の実施形態は、増幅空間内でメイン光が充満する時期とサブ光が充満する時期とが重ならないようにMOレーザとPOレーザの間の光伝搬距離が調整された注入同期型レーザ装置に関する。
図26(a)は第6の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を簡略化して示す側面図であり、図26(b)は図26(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。
図27(a)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光のスペクトル線幅を時間に応じて示す図であり、図27(b)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光の光量を時間に応じて示す図である。図27(a)、(b)ではメイン光(曲線a)と第1のサブ光(曲線b)のみを示し、さらにこれらを合成した合成光(曲線c)を示している。
時刻t1〜時刻t2の間では、PO光共振器38内の増幅空間にはメイン光のみが充満する。時刻t3(>t2)〜時刻t4の間では、PO光共振器38内の増幅空間には第1のサブ光のみが充満する。
MOレーザのパルス幅を一定にして、MOレーザとPOレーザの間の光伝搬距離を例えばLからL′(>L)というように長くすると、図27(a)、(b)に示すような結果が得られ、PO共振器内の増幅空間でメイン光とサブ光が時間的に重ならなくなる。そこで、メイン光が増幅空間に入射するときにのみ増幅空間で反転分布が得られるように、若しくは増幅空間で十分に生成された反転分布がメイン光で消費されるように、POレーザの放電のタイミングを調整すれば、メイン光のみが増幅され、サブ光は増幅されなくなる。
光伝搬距離を長くする場合は、レーザ装置が大型化しないように工夫することが望ましい。図28に示すように、複数の伝搬ミラー42a、42b、・・・によってレーザ装置の大型化はある程度抑制される。
第6の実施形態によれば、POレーザ300で放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
第7の実施形態は、MOレーザとPOレーザの間の光路上に設けられた伝搬ミラーの角度の調整方法に関し、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅を狭くする注入同期型レーザのスペクトル線幅調整方法に関する。第7の実施形態は、レーザ製造段階で行われてもよいし、レーザ使用時に定期的に行われてもよい。
図29は第7の実施形態に係る伝搬ミラーの角度の調整方法を示すフローチャートである。なお、以下では図2、図7、図8に示すレーザ装置を用いるものとし、一軸を中心にした伝搬ミラー42bの角度θnを調整する方法を説明する。
第7の実施形態では、注入同期型レーザ装置の運転として、POレーザ300の出力が一定となるように、POレーザ300に設けられた充電器31の充電電圧Vを制御する。
以下の調整作業の前に、POリアミラー36の部分反射面とシード光の光軸とが直交するように、伝搬ミラー42bの初期角度θ0を設定しておく。また、伝搬ミラー42bの角度θnの範囲を設定しておく。具体的には、一方向(+方向)の回転方向に限界角度θULを設定し、他方向(−方向)の回転方向に限界角度θLLを設定しておく。この限界角度θUL、θLLの間の角度θnのうち、最小のスペクトル線幅BW(θmin)が得られる角度θminを取得すればよい。
最初に伝搬ミラー42bの角度θnを初期角度θ0にする。この状態でPOレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅BW(θ0)をモニタモジュール39にて測定し、測定したスペクトル線幅BW(θ0)とこのときの角度θ0とを対応付けて記憶する(S101)。
次に、伝搬ミラー42bを+Δθだけ回転させ、その角度をθnとする(S102)。角度θnが限界角度θULを超えていなければ、POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅BW(θn)をモニタモジュール39にて測定し、測定したスペクトル線幅BW(θn)とこのときの角度θnとを対応付けて記憶する(S103の判断no、S104)。こうして、伝搬ミラー42bの回転と、角度θnの判別と、レーザ光のスペクトル線幅BW(θn)の測定と、を繰り返す。角度θnが限界角度θULを超えたならば、伝搬ミラー42bの角度θnを初期状態の角度θ0に戻す(S103の判断yse、S105)。
次に、伝搬ミラー42bを−Δθだけ回転させ、その角度をθnとする(S106)。角度θnが限界角度θLLを超えていなければ、POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅BW(θn)をモニタモジュール39にて測定し、測定したスペクトル線幅BW(θn)とこのときの角度θnとを対応付けて記憶する(S107の判断no、S108)。こうして、伝搬ミラー42bの回転と、角度θnの判別と、レーザ光のスペクトル線幅BW(θn)の測定と、を繰り返す。角度θnが限界角度θLLを超えたならば、スペクトル線幅BW(θn)の測定を終了する(S107の判断yes)。
これまでの測定によって、図30に示すような、伝搬ミラー42bの角度θとスペクトル線幅BWとの対応関係を示すデータ結果が得られる。このデータ結果を用いて、最小のスペクトル線幅BW(θmin)に対応する角度θminを取得する。そして、伝搬ミラー42bの角度θを取得した角度θminに固定する(S109)。
なお、第7の実施形態では伝搬ミラー42bの回転角度に限界角度を設定しているが、充電電圧Vに限界電圧を設定し、伝搬ミラー42bの回転毎に充電電圧Vの測定及び測定電圧と限界電圧との比較を行うようにしてもよい。また出射光のポインティング等で判断してもよい。要は、伝搬ミラー42bの回転範囲を規制するための何らかのパラメータを設定すればよい。
また、伝搬ミラー42bの角度を調整する場合だけではなく、伝搬ミラー42aの角度を調整する場合にも本実施形態を適用することができ、両者を同時に調整する場合にも本実施形態を適用することができる。さらに、POリアミラー36の角度を調整する場合にも本実施形態を適用することができる。
第7の実施形態によれば、POレーザ300で放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。若しくはサブ光によるスペクトル悪化程度が小さな領域での調整となる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
第8の実施形態は、MOレーザとPOレーザの間の光路上に設けられた伝搬ミラーの角度の調整方法に関し、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅を狭くし且つパワーを大きくする注入同期型レーザのスペクトル線幅調整方法に関する。第8の実施形態は、レーザ製造段階で行われてもよいし、レーザ使用時に定期的に行われてもよい。
図31は第8の実施形態に係る伝搬ミラーの角度の調整方法を示すフローチャートである。なお、以下では図2、図7、図8に示すレーザ装置を用いるものとし、一軸を中心にした伝搬ミラー42bの角度θnを調整する方法を説明する。
第8の実施形態では、注入同期型レーザ装置の運転として、POレーザ300の出力が一定となるように、POレーザ300に設けられた充電器31の充電電圧Vを制御する。
以下の調整作業の前に、POリアミラー36の部分反射面とシード光の光軸とが直交するように、伝搬ミラー42bの初期角度θ0を設定しておく。また、POレーザ300に設けられた充電器31の充電電圧Vの許容範囲を設定しておく。具体的には、最小電圧Vminを基準とする許容幅ΔVを設定しておく。充電電圧Vが最小電圧Vmin+ΔVの範囲内にあって、且つ最小のスペクトル線幅BW(θmin)が得られる角度θminを取得すればよい。
最初に伝搬ミラー42bの角度θnを初期角度θ0にする。この状態でPOレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅BW(θ0)をモニタモジュール39にて測定し、測定したスペクトル線幅BW(θ0)とこのときの角度θ0と充電電圧V(θ0)とを対応付けて記憶する。また、充電電圧V(θ0)を最小電圧Vminとする(S201)。
次に、伝搬ミラー42bを+Δθだけ回転させ、その角度をθnとする(S202)。POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅BW(θn)をモニタモジュール39にて測定し、測定したスペクトル線幅BW(θn)とこのときの角度θnと充電電圧V(θn)とを対応付けて記憶する(S203)。また、充電電圧V(θn)と最小電圧Vminのうち、小さい方を最小電圧Vminとする(S204)。そして、V(θn)がVmin+ΔVを超えていなければ、伝搬ミラー42bの回転と、レーザ光のスペクトル線幅BW(θn)の測定と、を繰り返す(S205の判断no)。V(θn)がVmin+ΔVを超えたならば、伝搬ミラー42bの角度θnを初期状態の角度θ0に戻す(S205の判断yse、S206)。
次に、伝搬ミラー42bを−Δθだけ回転させ、その角度をθnとする(S207)。POレーザ300から出射されるレーザ光のスペクトル線幅BW(θn)をモニタモジュール39にて測定し、測定したスペクトル線幅BW(θn)とこのときの角度θnと充電電圧V(θn)とを対応付けて記憶する(S208)。また、充電電圧V(θn)と最小電圧Vminのうち、小さい方を最小電圧Vminとする(S209)。そして、V(θn)がVmin+ΔVを超えていなければ、伝搬ミラー42bの回転と、レーザ光のスペクトル線幅BW(θn)の測定と、を繰り返す(S210の判断no)。V(θn)がVmin+ΔVを超えたならば、スペクトル線幅BW(θn)の測定を終了する(S210の判断yes)。
これまでの測定によって、図32に示すような、伝搬ミラー42bの角度θとスペクトル線幅BWとの対応関係及び伝搬ミラー42bの角度θnと充電電圧Vとの対応関係を示すデータ結果が得られる。このデータ結果を用いて、充電電圧VがVmin+ΔV以下であって、最小のスペクトル線幅BW(θmin)に対応する角度θminを取得する。そして、伝搬ミラー42bの角度θを取得した角度θminに固定する(S211)。
また、伝搬ミラー42bの角度を調整する場合だけではなく、伝搬ミラー42aの角度を調整する場合にも本実施形態を適用することができ、両者を同時に調整する場合にも本実施形態を適用することができる。さらに、POリアミラー36の角度を調整する場合にも本実施形態を適用することができる。
第8の実施形態によれば、POレーザ300で放電する際に、増幅空間には実質的にメイン光のみが存在し、サブ光は存在しないことになる。若しくはサブ光によるスペクトル悪化程度が小さな領域での調整となる。よって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は、サブ光の影響を受けることなくメイン光のスペクトル線幅に準ずることになる。したがって、POレーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅は狭くなる。
第1、第2、第4、第7、第8の実施形態によると、POレーザ300の出力光軸が変動するため、出力光のポインティングが変化する。第9の実施形態はポインティングを補正する機能を備えた注入同期型レーザ装置に関する。
図33はポインティング補正機構を備えた注入同期式レーザ装置の側面図である。
ポインティング補正機構70は二つの反射ミラー71、72とハーフミラー73とレンズ74とポインティングモニタ75とで構成される。ポインティング補正機構70に入射した光は、反射ミラー71、72で反射し、ハーフミラー73で一部反射し、レンズに74に入射し、ポインティングモニタ75に集光される。一方、ハーフミラー73では一部の光が透過する。
ポインティングモニタ75はポインティングをモニタし、ポインティングが所定位置になるように、反射ミラー71、72に駆動信号を出力する。
第9の実施形態によれば、一定の出力光軸が得られる。
上記第1〜第9の実施形態では、MOレーザ100からPOレーザ300の間の光路上に伝搬ミラー42a、42bを配置したが、これに限られるものではなく、例えば、全反射プリズムなどを用いてもよい。
また、上記第1〜第4の実施形態では、伝搬ミラー42a、42bやPOリアミラー36の姿勢を変化させてPOリアミラー36の部分反射面とシード光の光軸とを非直交にしたが、MOレーザ100とPOレーザ300の相対的な位置関係を変化させてPOリアミラー36の部分反射面とシード光の光軸とを非直交にしてもよい。
図1は注入同期型レーザ装置の構成図である。 図2は図1と異なる注入同期型レーザ装置の構成図である。 図3(a)は発振段チャンバ及びその近傍の構成図であり、図3(b)は増幅段チャンバ及びその近傍の構成図である。 図4(a)、(b)は電源及びチャンバ内部の回路構成の一例を示す図である。 図5はMOレーザで1パルスのレーザ発振が行われた場合のスペクトル特性を示す図である。 図6は1パルスのレーザ光のスペクトル特性を示す図である。 図7(a)は注入同期型レーザ装置の一部構成を示す側面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。 図8(a)は注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を示す上面図であり、図8(b)は注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を示す上面図である。 図9はミラーのウェッジ角を示す図である。 図10(a)、(b)、(c)はシード光の多重反射を説明するための図である。 図11(a)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光のスペクトル線幅を時間に応じて示す図であり、図11(b)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光の光量を時間に応じて示す図である。 図12(a)は第1の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を示す側面図であり、図12(b)は図12(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。 図13(a)は第1の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を示す上面図であり、図13(b)は第1の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を示す上面図である。 図14(a)、(b)は第1の実施形態を説明するための図である。 図15(a)、(b)は第1の実施形態を説明するための図である。 図16(a)、(b)は図14(a)、(b)に示した第1の実施形態の別の形態を示す図である。 図17(a)は第2の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を示す側面図であり、図17(b)は図17(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。 図18(a)は第2の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を示す上面図であり、図18(b)は第2の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を示す上面図である。 図19(a)、(b)は図18(a)、(b)に示した第2の実施形態の別の形態を示す図である。 図20(a)は第3の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を示す側面図であり、図20(b)は図20(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。 図21(a)は第3の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を示す上面図であり、図21(b)は第3の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を示す上面図である。 図22(a)は第4の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を示す側面図であり、図22(b)は図22(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。 図23(a)は第4の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のPOレーザの一部構成を示す上面図であり、図23(b)は第4の実施形態に係る注入同期型レーザ装置のMOレーザの一部構成を示す上面図である。 図24(a)は空間フィルタの斜視図であり、図24(b)は空間フィルタの部分断面図である。 図25(a)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光のスペクトル線幅を時間に応じて示す図であり、図25(b)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光の光量を時間に応じて示す図である。 図26(a)は第6の実施形態に係る注入同期型レーザ装置の一部構成を示す側面図であり、図26(b)は図26(a)のA−A断面を矢印a方向から見た図である。 図27(a)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光のスペクトル線幅を時間に応じて示す図であり、図27(b)はPO光共振器38内に入射する1パルスのシード光の光量を時間に応じて示す図である。 図28は図26(a)に示した第6の実施形態の別の形態を示す図である。 図29は第7の実施形態に係る伝搬ミラーの角度の調整方法を示すフローチャートである。 図30は伝搬ミラーの角度θとスペクトル線幅BWとの対応関係を示す図である。 図31は第8の実施形態に係る伝搬ミラーの角度の調整方法を示すフローチャートである。 図32は伝搬ミラーの角度θとスペクトル線幅BWと及び充電電圧Vとの対応関係を示す図である。 図33はポインティング補正機構を備えた注入同期式レーザ装置の側面図である。
符号の説明
10a、10b…電極
16a…プリズム
16b…回折格子
17…MOフロントミラー
18…MO光共振器
30a、30b…電極
36…POリアミラー
37…POフロントミラー
38…PO光共振器
42a、42b…伝搬ミラー
100…MOレーザ
300…POレーザ

Claims (4)

  1. レーザガスを封入する発振段レーザチャンバと、前記発振段レーザチャンバを介して対峙する狭帯域化モジュール及び発振段用部分透過鏡と、を少なくとも備え、シード光を出力する発振段レーザと、
    レーザガスを封入する増幅段レーザチャンバと、前記増幅段レーザチャンバを介して対峙する増幅段用第1部分透過鏡及び増幅段用第2部分透過鏡の二つの透過鏡からなる安定型の増幅段光共振器と、を少なくとも備え、前記発振段レーザから出力されるシード光を入力して増幅する増幅段レーザと、から構成され、
    前記増幅段用第1部分透過鏡の部分反射面と、前記発振段レーザから当該部分反射面に入射するシード光の光軸とが非垂直であって、前記発振段レーザから進行するシード光のうち前記増幅段用第1部分透過鏡又は前記増幅段用第2部分透過鏡で一度も反射することなく前記増幅段光共振器内に入射するシード光のみを当該増幅段光共振器内の増幅空間内に入射すること
    を特徴とする注入同期型レーザ装置。
  2. レーザガスを封入する発振段レーザチャンバと、前記発振段レーザチャンバを介して対峙する狭帯域化モジュール及び発振段用部分透過鏡と、を少なくとも備え、シード光を出力する発振段レーザと、
    レーザガスを封入する増幅段レーザチャンバと、前記増幅段レーザチャンバを介して対峙する増幅段用第1部分透過鏡及び増幅段用第2部分透過鏡と、を少なくとも備え、前記発振段レーザから出力されるシード光を入力して増幅する増幅段レーザと、
    から構成される注入同期型レーザ装置から出射されるレーザ光のスペクトル線幅を最小幅に調整する注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法において、
    前記発振段部分透過鏡と前記増幅段用第1部分透過鏡との間の光路上にある光学素子の姿勢を変化させて、前記増幅段用第1部分透過鏡の反射面に対するシード光の入射角度を変化させる角度変化工程と、
    前記光学素子の姿勢毎に前記増幅段レーザから出射されるレーザ光のスペクトル線幅を測定するスペクトル線幅測定工程と、
    前記スペクトル線幅測定工程で取得した複数のスペクトル線幅のうちの最小のスペクトル線幅が得られた姿勢に前記光学素子を固定する姿勢固定工程と、を備えたこと
    を特徴とする注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法。
  3. 前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上にあってシード光の進行方向を変える1以上の伝搬ミラーであること
    を特徴とする請求項2記載の注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法。
  4. 前記光学素子は、前記増幅段用第1部分透過鏡であること
    を特徴とする請求項2記載の注入同期型レーザ装置のスペクトル線幅調整方法。
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