WO2005010908A1

WO2005010908A1 - 磁性体検出装置及び移動体検出システム

Info

Publication number: WO2005010908A1
Application number: PCT/JP2004/003756
Authority: WO
Inventors: Yukihiro Asa
Original assignee: Asa Electronics Industry Co. Ltd
Priority date: 2003-07-25
Filing date: 2004-03-19
Publication date: 2005-02-03
Also published as: CN1830046A; JP2005044702A; CN100442417C; EP1650779A4; US7791336B2; EP1650779A1; US20070188161A1

Abstract

磁性体検出装置１を小型化、軽量化、薄型化する。直線方向に変位可能な磁石１２と、磁石１２の変位を検知するホールＩＣ１４とを備える。鉄片２８が磁性体検出装置１本体から所定距離内に位置すると、鉄片２８が強い磁性を帯びて、磁石１２が引っ張られることによって鉄片２８側に変位する。したがって、ホールＩＣ１４によって磁石１４の変位を検知したときに、鉄片２８が磁性体検出装置１本体から所定距離に位置したということを検出できる。

Description

明細書

磁性体検出装 S及ぴ移動体検出システム

技術分野

本発明は、特に、自動車、エレべ一夕、介護用機器、ホームセキュリティシステム、携帯電話機、断線検知システム、産業用口ポットなどに適用可能な磁性体検出装置および移動体検出システムに関する。背景技術

従来、磁気感応スィツチについて、特開 2 0 0 3— 1 5 1 3 9 0号公報に記載がある。この磁気感応スィッチは、スィッチケース内に、可動部材及びコイルパネが配設され、コイルパネは可動部材を支持していて、可動部材の上端部はスィツチケースの上面部の開口より突出している。スィツチケース内にはホール I Cが配置されている。上端部を押圧すると、可動部材に固定された磁石が下方に移動してホール I Cの出力信号がオフからオンに変化する。

しかし、磁気感応スィッチの小型化、軽量化、薄型化の更なる要請が高まり、この点を改善する余地がある。特に、携帯電話機などように携帯性が必要とされる場合や、入浴補助装置などの介護用機器のように限られたスぺ一スを有効利用したい場合には、改善が有用である。

そこで、本発明は、磁気感応スィッチを含む磁性体検出装置、磁気スイツチおよび移動体検出システムを小型化、軽量化、薄型化することを課題としている。発明の開示

上記課題を解決するために、本発明の磁性体検出装置は、直線方向に変位可能な磁石と、前記磁石の変位を検知する検知手段とを備え、前記検知手段が、前記磁石の変位を検知することで、磁性体検出装置本体の外部にある磁性体が当該磁性体検出装置本体から所定距離に位置することを検出する。また、本発明の磁気スィッチは、上記磁性体検出装置と、前記検知手段によって前記磁石の変位が検知された場合に検知信号を出力する出力手段とを備える。

さらに、本発明の移動体検出システムは、上記磁性体検出装置と、前記磁性体が備えられた移動体とを備える。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の実施形態 1の磁性体検出装置の平面図及び断面図である。図 2は、図 1に示す磁石およびホールの拡大図である。

図 3は、本発明の実施形態 2の磁性体検出装置の断面図である。

図 4は、本発明の実施形態 3の磁性体検出装置の断面図である。

図 5は、本発明の実施形態 4の磁性体検出装置の説明図である。

図 6は、本発明の実施形態 5の磁性体検出装置の説明図である。

図 7は、図 6の変形例を示す図である。

図 8は、本発明の実施形態 6の磁性体検出装置の説明図である。

図 9は、図 8の変形例を示す図である。

図 1 0は、本発明の実施形態 7の移動体検出システムの模式的な構成図である。

図 1 1は、本発明の実施形態 8の移動体検出システムの模式的な構成図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、各図において、同様の部分には同一符号を付している。

図 1 Aは、本発明の実施形態 1の磁性体検出装置 1の平面図である。図 1 Bは、図 1 Aの A— A' における断面図である。なお、図 1 Bには、磁性体検出装 1本体の外部に位置する鉄片 2 8 (磁性体）も付記しているが、鉄片 2 8に代えて、ニッケル片、コバルト片のように磁気に反応するものであれば検出可能である。

図 1 A, 図 1 Bに示すように、本実施形態では、ケース 1 0内に、磁石 1 2、ホール I C 1 4および取付部材 2 2などが収容されている。ケース 1 0 は、金属またはプラスチックなどの非磁性体を材料としている。取付部材 2 2は、ケース 1 0の開口部を覆う態様で密閉されており、ケース 1 0内に外気、水、油などが侵入しないようにしている。磁石 1 2は、図 1 Bの鉄板 2 8側、すなわち図 1 B上方に変位可能なものである。鉄片 2 8が磁性体検出装置 1に近づくことによって鉄片 2 8が相対的に強い磁性を帯びると、磁石 1 2は、磁力により鉄片 2 8側へ変位する。なお、磁石 1 2は、後述するように、弾性体であるところの「J字状」の板ばね 3 0によって、鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に遠い場合には、図 1 B下方に位置するように ό '

制御されている。

すなわち、板ばね 3 0は、磁性体検出装置 1から相対的に遠い場合に、磁石 1 2が変位しないように固定しておく役割、図 1 Β横方向に変位しないようにする役割を担っている。板ばね 3 0は、磁性体検出装置 1から相対的に近くに位置した後に、磁性体検出装置 1から相対的に遠くに位置するようになったときに、磁石 1 2を変位前の位置に差し戻す役割を担っている。

また、磁石 1 2は、下辺ストッパ 3 2によって、図 1 B下方の変位可能位置が制限されている。磁石 1 2の形状は、立方体、直方体、円柱体等、ホール I C 1 4の対向面がホール I Cの外壁と平行となる形状であればよい。なお、磁石 1 2は、たとえば、図 1 B上方向に Ν極、図 1 B下方向に S極が位置するように設置している。

ホール I C 1 4は、磁石 1 2の変位を検知する検知手段と、磁石 1 2の変位が検知された場合に検知信号を出力する出力手段とを含む。ホール I C 1 4は、磁石 1 2の近傍に、磁石 1 2の移動方向と直交する方向に位置する態様で、取付部材 2 2に取り付けられている。ホール I C 1 4には、外部の信号処理手段（図示せず）との間で信号を入出力するための入出力ピン 2 4が取り付けられている。

取付部材 2 2には、ケース 1 0の開口部側に、所要の貫通孔が形成されている。貫通孔には、ホール I C 1 4との間で信号を入出力するための外部接続ケーブル 2 0が通されている。外部接続ケーブル 2 0と入出力ピン 2 4とは、スペース 1 6内において図示しないフレキシブルケーブルを介して接続されている。

また、取付部材 2 2には、板ばね 3 0を介して、磁石 1 2が接続されている。板ばね 3 0は、端部の一方が磁石 1 2のたとえば上面に接続され、中央部がスペース 2 6内を磁石 1 2のホール I C 1 4と反対側の側面側および下面側を通り、他端が固定ねじ 1 8 a , 1 8 bで取付部材 2 2のスペース 1 6 近傍に接続されている。

磁石 1 2は、鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に遠い場合に、下辺ストッパ 3 2に接する。これは、鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に遠いと、鉄片 2 8が磁石 1 2と協働して弱い磁性を帯びるだけで、鉄片 2 8 と磁石 1 2との互いに引き合う力が弱いことに起因する。一方、磁石 1 2は、鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に近い場合には、図 1 B上方向に変位する。これは、鉄片 2 8が磁石 1 2と協働して強い磁性を帯び、鉄片 2 8 と磁石 1 2との互いに引き合う力が強いことに起因する。

図 2は、図 1 Bに示す磁石 1 2およびホール I C 1 4の拡大図である。図 2 Aには磁石 1 2の変位前の状態、図 2 Bには磁石 1 2の変位後の状態をそれぞれ示す。磁石 1 2は S— N極方向に変位可能であり、磁石 1 2の変位前後で両極の境界線がホール I C 1 4の動作点 1 4 aをまたぐように設置してある。

磁石 1 2の周囲には、 S極と N極との間を曲線的に結ぶ磁力線 1 2 bが存在する。また、磁石 1 2の周囲には、磁力が等しい箇所を通る等磁力線 1 2 c〜 1 2 eが存在する。各等磁力線 1 2 c〜 1 2 eは、各磁力線 1 2 bと直交する。等磁力線 1 2 bはたとえば 0ガウス、等磁力線 1 2 c , 1 2 eはそれぞれたとえば 2 5ガウスである。また、磁石 1 2の S— N両極の境界線から離れるにつれて、等磁力線の磁力の強度は高くなる。

図 2 Aに示すように、磁石 1 2の変位前には、磁石 1 2の N極側の例えば 2 5ガウスの等磁位面 1 2 cは、ホ一ル I C 1 4の動作点 1 4 aの下側に位置している。この際、ホール I C 1 4はオフ状態であり、ホール I C 1 4力ら検知信号が出力されない。

一方、図 2 Bに示すように、磁石 1 2の変位後には、磁石 6 3 4の N極側の例えば 2 5ガウスの等磁位面 1 2 cは、ホール I C 1 4の動作点 1 4、aの上側に位置している。この際、ホール I C 1 4はオン状態であり、ホール I C 1 4から検知信号が出力される。その後、鉄片 2 8が相対的に遠くに位置するようになると、磁石 1 2は変位前の状態に戻る。

なお、ホール I C 1 4の設置向きを逆にすると、図 2 Aに示す状態でホール I C 1 4から検知信号が出力され、図 2 Bに示す状態でホール I C 1 4から検知信号が出力されないというようになる。

実際に、磁石 1 2が数/ m変位するだけで、検知信号が出力の有無が切り替わるという高感度な結果が得られる。このため、ケース 1 0内に、磁石 1 2の変位のためのスペースをあまり必要としないので、磁性体検出装置 1の小型化、軽量化、薄型化が実現する。

図 3は、本発明の実施形態 2の磁性体検出装置 1の断面図である。本実施形態では、板ばね 3 0に代えて差戻手段であるニッケルメツキ 3 6及び支持板 3 4とを備えている。ニッケルメツキ 3 6は、磁石 1 2の下方に施してある。ニッケルメツキ 3 6が、磁石 1 2と協働して磁性を帯びることで、磁石 1 2が図 3下方側に固定される。なお、ニッケルメツキ 3 6に代えて、鉄片 2 8よりも小さい別の鉄片などを設けるようにしてもよい。

支持板 3 4は、磁石 1 2のたとえば上面に取り付けてある。支持板 3 4としては、 S U S 3 0などのステンレス鋼，'ポリイミド板を用いることができる。本実施形態の磁性体検出装置 1は、ニッケルメツキ 3 6および支持板 3 4が、板ばね 3 0に比して劣化しにくいので、実施形態 1の磁性体検出装置 1に比して、寿命がより長くなるというメリツトがある。

図 4は、本発明の実施形態 3の磁性体検出装置 1の断面図である。本実施形態では、板ばね 3 0に代えて、差戻手段であるスプリング 3 8及びガイド部 3 5を備えている。また、直方体等の形状の磁石 1 2に代えて、パイプ体の磁石 1 5を備えている。

スプリング 3 8は、一端が磁性体検出装置 1の上内壁に取り付けられ、他端が磁石 1 5のパイプ内に取り付けられている。鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に遠い位置にある場合には、スプリング 3 8が伸びて、磁石 1 5が図 4下方側に固定される。

ガイド部 3 5は、磁石 1 5の内径よりもやや短い直径の支柱 3 3と一体形成している。磁石 1 5は、支柱 3 3に嵌め込まれる。支柱 3 3の丈は、磁石 1 5の変位量よりも大きくしている。なお、ガイド部 3 5に代えて、実施形態 2で説明したように、支持板を、磁石 1 5に取り付けるようにしてもよい。本実施形態の磁性体検出装置 1は、板ばね 3 0やニッケルメツキ 3 6等を設けなくてもよいので、実施形態 1， 2の磁性体検出装置 1に比して、更に薄型化することができる。

図 5 Aは、本発明の実施形態 4の磁性体検出装置 1の平面図である。図 5 Bは、図 5 Aの断面図である。図 5 Cは、図 5 Aの側面図である。図 5 Dは、図 5 Aの底面図である。図 5 Eは、磁性体検出装置 1に接続される取付具 4 8の平面図である。図 5 Fは、図 5 Eの側面図である。

本実施形態では、磁性体検出装置 1の更なる小型化、軽量化のために、板ばね 3 0に代えて、支柱 4 4及びスプリング 3 8等を備えている。支柱 4 4 は、スペース 1 6内で、ケース 1 0の底面から上面にかけて延びており、ケ —ス 1 0と一体成形されている。支柱 4 4の側面には、スプリング 3 8の一端を受けるための段差が形成されている。

支柱 4 4の周囲には、支柱 4 4の外径よりもやや大きい内径のスプリング 3 8が位置する。スプリング 3 8の周囲には、スプリング 3 8の外径よりもやや大きい内径のプラスチック製の磁石受け 4 6が位置する。磁石受け 4 6 の周囲には、磁石受け 4 6の外径よりもやや大きい内径の磁石 1 5が例えば図面上側が S極、図面下側が N極となるように取り付けられている。磁石 1 5は、ケ一ス 1 0の短手方向の一方の側壁と、長手方向の両方の側壁の一部と、スペース 1 6を規定する仕切壁 2 9の第 1の面とによって囲まれている。磁石受け 4 6は、底部が磁石 1 5の一端を受けるために外側にせり出しており、上部に支柱 4 4を通すための貫通孔が形成されている。貫通孔の大きさは、支柱 4 4に対して、磁石受け 4 6が上下にスライド可能なように、支柱 4 4の外径よりもやや大きい内径としている。

ケース 1 0の上部は、支柱 4 4の外径よりもやや大きな内径の開口部を有するケースと同材料の上蓋 4 7が嵌められ、上蓋 4 7の開口部には、支柱受け 4 9が嵌め込まれる。その後、上蓋 4 7及び支柱受け 4 9を、接着剤等を用いてケース 1 0側に接着し、スペース 1 6と外気等とを遮断している。また、ホール I C 1 4は、仕切壁 2 9の第 2の面に取り付けられており、周囲を樹脂 2 7で埋めて、外気等と遮断している。

図 5 Cに示すように、ケース 1 0のホール I C 1 4側の短手方向の側面には、外部接続ケ一ブル 2 0を引き出す引き出し口が形成されている。図 5 D に示すように、ケース 1 0の長手方向の側面は、溝 4 0 , 4 2が形成されている。溝 4 0 , 4 2には、ケース 1 0を所要の部材に取り付けられるように、図 5 E，図 5 Fに示すような取付具 4 8が接続される。

取付具 4 8は、ケース 1 0が載置される載置部 5 8と、載置部 5 8の長手方向の一方の側面側に延びている底面部 6 0と、載置部 5 8と底面部 6 0との境界付近から垂直に延びるケース把持部 5 4と、載置部 5 8の長手方向の他方の側面から垂直に延びるケース把持部 5 6と、ケース把持部 5 6の中央部に形成されたストッパ 5 5を含む。取付具 4 8は、例えばステンレス製としている。

載置部 5 8は、軽量化のために、中央部分がくりぬかれている。底面部 6 0には、ねじ穴 5 0 , 5 2が形成されている。ケース把持部 5 5は、中央部に切り欠きを設けることでストッパ 5 4を形成し、溝 4 2に収容されるようにしてある。ケース把持部 5 6は、先端を溝 4 0に収容されるように先端を内側に折り曲げてある。

鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に遠い場合には、磁石受け 4 6の上面が上蓋 4 7の底面に接している。鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に近い場合（ここでは、図 5 Bの下側の所定距離に鉄片 2 8が位置する場合）には、磁石受け 4 6が上蓋 4 7から離れ、スプリング 3 8が縮みながら、図 5 Bの下方に変位する。

ここで、磁石受け 4 6には、磁石 1 5が取り付けられているので、磁石受け 4 6の変位とともに、磁石 1 5も下方に変位する。このため、ホール I C 1 4がオフからオンに変化する。

本実施形態の磁性体検出装置 1によると、実施形態 1の磁性体検出装置 1 に比して、スペース 2 6をなくした分、更なる小型化を実現できる。

図 6 Aは、本発明の実施形態 5の磁性体検出装置 1の断面図である。図 6 Bは、図 6 Aの第 1側面図である。図 6 Cは、図 6 Aの第 2側面図である。図 7 A〜図 7 Cは、図 6 A〜図 6 Cの変形例を示す図である。

本実施形態では、外壁がねじ切りされ、ステンレス製の円筒状のケース 1 0を用意している。ケース 1 0に 2つのナットを取り付ければ、ケース 1 0 の外径よりもやや大きな直径の開口穴が設けられている取付体に対して取り付けが可能となる。

ケース 1 0の内壁には、段差が形成されている。この段差部分まで、ブラスチック製の円盤形状の磁石保持部 7 0が押圧されて押し込まれる。磁石保持部 7 0は、周縁部がケース 1 0の開口部側に向けて立ち上がりを有しており、また、ホール I C 1 4を把持するステンレス製の把持部材 2 3の端部を収容するために、中心付近から板付き蒲鋅状の切り欠きが形成されている。さらに、磁石保持部 7 0には、ねじ 6 4が通されるねじ穴が、中心から離心させて形成されている。

把持部材 2 3は、ケース 1 0の軸方向に長い本体部 2 3 dと、ホール I C 1 4が載置される載置部 2 3 aと、ホール I C 1 4の載置位置を規定するために載置部 2 3 a周辺で本体部 2 3 dに対してホール I C 1 4側に折曲げられている第 1 , 第 2補助部 2 3 e , 2 3 f と、ケース 1 0内壁を押さえることでホール I C 1 4のケース径方向の位置を規定するために本体部 2 3 に対して所要の角度に折り曲げられている押さえ部 2 3 b、 2 3 cとを含んでいる。

把持部材 2 3へのホール I C 1 4の取り付け時には、まず、載置部 2 3 a 又はホール I C 1 4に接着剤を塗布する。つづいて、ホール I C 1 4と載置部 2 3 aとを接着剤塗布面で接触させてから、接着剤を乾燥させる。この際、ホール I C 1 4は、第 1，第 2補助部 2 3 e， 2 3 fによって、位置決めの保持がされているため、厳密な位置合わせを行うという面倒な作業をする必要がない。ここでは、図 6 Bに示すように、入出力ピン 2 4に接続されたフレキシブルケーブルは、ホール I C 1 4の上側を通している。

また、磁石保持部 7 0には、底部にねじ受けが形成され、頭部が大きく、脚部が円筒である、プラスチック製のマッシュルーム形状の支柱 4 4が、ねじ 6 4によって接続されている。支柱 4 4の脚部の周囲には、脚部の外径よりもやや大きい内径のスプリング 3 8が位置している。スプリング 3 8の周囲には、スプリング 3 8の外径よりもやや大きく支柱 4 4の頭部の外径よりやや大きい内径を有するプラスチック製の筒状の磁石受け 4 6が位置している。

磁石受け 4 6は、一端側には磁石 1 5が押圧されており、他端側は外壁がテ一パ状で内壁が内側に延びた爪部が形成されている。爪部の内径は、支柱

4 4の脚部の外周よりもやや大きくしてある。爪部の外側の側壁は、鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に遠い場合には、磁石保持部 7 0に接している。爪部の内側の側壁は、スプリング 3 8の一端に接し、スプリング 3 8 の他端は、支柱 4 4の脚部の底に接している。

鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から相対的に近くなると（ここでは、図 6 A の左側の所定距離に鉄片 2 8が位置する場合)、磁石受け 4 6と磁石保持部 7 0とが離れ、スプリング 3 8が縮みながら、図 6 Aの左側に変位し、既述のように、ホール I C 1 4がオンする。

また、ケース 1 0の開口部側には、外部接続ケーブル 2 0を覆うゴムパッキン 6 8と、ゴムパッキン 6 8とケース 1 0の開口部とを接続するパッキン受け 6 2とが取り付けられており、ホール I C 1 4をゴミ、塵等から保護するようにしている。

また、図 7 Bに示すように、入出力ピン 2 4に接続されたフレキシブルケ —ブルは、第 2補助部 2 3 fの横側を通している。この場合、図 6に示す磁性体検出装置 1に比して、磁石 1 5等の離心距離が短くなるなど、デットスペースを少なくできるので、ケース 1 0の直径をより小さくすることができる。

図 8 Aは、本発明の実施形態 6の磁性体検出装置 1の平面図である。図 8 Bは、図 8 Aの側面図である。図 8 Cは、図 8 Aの断面図である。図 8 Dは、図 8 Cの側面図である。図 8 E〜図 8 Gは、図 8 Cの B— B '、 C— C '、 D 一 D ' の各断面図である。図 9 A及び図 9 Bは、図 8 A及び図 8 Bの変形例を示す図である。

本実施形態では、ねじによってケース 1 0を所要の部材に取り付けるために、ねじ穴 8 0 , 8 2を設けている。また、ホール I C 1 4のオン/オフを切り換える磁石 1 2だけでなく、鉄片 2 8と協働して引き合う磁石 7 2を用意している。磁石 7 2は、パイプ体で、図 8 C上側が N極、下側が S極となるようにしている。磁石 1 2， 7 2は、それぞれステンレス製のアーム 7 4 及び第 1パイプ 7 6の各一端側に取り付けている。アーム 7 4の形状は断面が「コの字」である角形のような形状であり、第 1パイプ 7 6の形状はァーム 7 4内に納まる外径の円筒状である。

アーム 7 4及び第 1パイプ 7 6の他端相互側は、第 1パイプ 7 6がアーム 7 4内に納まる態様で連結している。この連結部分上部に、中央部がくりぬかれた十字形のポリイミド製の支持板 7 8を位置合わせした後に、接着等により接続している。支持板 7 8は、アーム 7 4に平行な側（アーム 7 4に取り付ける側）を、幅がアーム 7 4と同様の幅となるようにし、長さが連結部分と同様の長さとなるようにし、 2つのァライメントマークを形成している。支持板 7 8は、ァ一ム 7 4に垂直な側を、幅がねじ受け 9 2， 9 4の長手方向と同様の長さになるようにし、ケース 1 0の短手方向の内側壁間と同様の長さとなるようにし、 2つのねじ穴を形成している。そして、これらのねじ穴を通じて、ねじ 8 4 , 8 6により支持板 7 8をケース 1 0に取り付けている。この際、アーム 7 4及び第 1パイプ 7 6が、ケース 1 0及び第 2パイプ 8 8に対して平行となるようにしている。このため、アーム 7 4及び第 1 パイプ 7 6は、支持板 7 8によって吊られた状態となる。鉄片 2 8が磁石 7 2に相対的に近づくと、磁石 7 2と鉄片 2 8とが引き合う。これにより、支持板 7 8を支点として、アーム 7 4及び第 1パイプ 7 6が、ケ一ス 1 0及び第 2パイプ 8 8に対して傾き、ホール I C 1 4がオンする。

また、ケース 1 0の短手方向の第 1側面には、第 1パイプ 7 6を内包するステンレス製の第 2パイプ 8 8が取り付けられるための開口部が形成されており、第 2側面には、外部接続ケーブル 2 0を引き出す引ぎ出し口が形成されている。第 2パイプ 8 8は、磁石 7 2の外径よりも大きな内径としている。磁石 7 2内部と第 1パイプ 7 6内部とには、それぞれ連結部 9 6が押圧されており、連結部 9 6を通じて連結してある。第 2パイプ 8 8の先端には、ステンレス製のキャップ 9 0が嵌められている。

また、ホール I C 1 4付近であってケース 1 0の底面には、ホール I C 1 4のオンオフを報知する L E D 9 8を備えている。 L E D 9 8の力ソード、アノードは、例えば、ホール I C 1 4の正電源端子、出力端子に、それぞれ電気的に接続されている。出力端子からの出力信号がオフの時、すなわちハィレベルのときには、正電源端子と出力端子との間には電位差がないので、 L E D 9 8に電流が流れない。一方、出力端子からの出力信号がオンの時、すなわちローレベルのときには、正電源端子と出力端子との間には電位差が生じ、 L E D 9 8に電流が流れる。

なお、 L E D 9 8は、外部接続ケーブル 2 0中に設けるようにして、ケース 1 0を小型化、軽量化するようにしてもよい。また、 L E D 9 8は、図 1 等に示す磁性体検出装置 1にも設けるようにしてもよい。

図 1 0は、本発明の実施形態 7の移動体検出システムの模式的な構成図である。なお、図 1 0において、本実施形態では、実施形態 1〜6で説明した磁性体検出装置 1をホームセキュリティに用いた場合を例に説明する。

ちなみに、本実施形態では、磁性体検出装置 1と鉄片 2 8とが相対的に近いときに、検出信号が出力されず、磁性体検出装置 1と鉄片 2 8とが相対的 ιυ

に遠いときに、検出信号が出力されるようにしている。

図 1 0には、家やオフィスなどの建物 1 0 0と、建物 1 0 0のドア 1 1 0 に取り付けられた鉄片 2 8と、ドア 1 1 0を閉めたときに鉄片 2 8と対向する位置に取り付けられた磁性体検出装置 1と、磁性体検出装置 1からの検出信号を送信する送信装置 2 0 0と、送信装置 2 0 0から送信された検出信号を受信して建物 1 0 0側に警備員等を急行させるためのセキュリティセンタ 3 0 0とを示している。なお、鉄片 2 8と磁性体検出装置 1との取り付け位置を逆にしてもよい。

たとえば、建物 1 0 0から外出するときに、所定の操作によって、セキュリティシステムが作動するようにセットしてからドア 1 1 0を閉めると、鉄片 2 8と磁性体検出装置 1との距離が相対的に近くなる。この状態から、ドァ 1 1 0を開いていくと、徐々に、鉄片 2 8と磁性体検出装置 1との距離が相対的に遠くなる。すると、鉄片 2 8に帯びている磁性が弱まっていく。その後、鉄片 2 8が磁性体検出装置 1から所定距離に達すると、磁性体検出装置 1に内蔵されている磁石が変位する。このため、実施形態 1等で説明した原理で、ドア 1 1 0が開いたことを検知できる。

そして、ドア 1 1 0を開いてから所定時間内にセキュリティシステムを停止させるためにリセットしない場合には、磁性体検出装置 1から送信装置 2 0 0に対して、外部接続ケーブル 2 0を通じて検出信号が出力される。送信装置 2 0 0は、磁性体検出装置 1から出力された検出信号を入力して、その検出信号に、送信元が建物 1 0 0に割り当てられている固有の I D情報を付加してから、セキュリティセンタ 3 0 0に対して送信する。セキュリティセン夕 3 0 0は、送信装置 2 0 0から送信された検出信号を受信して、その検出信号に付されている I D情報から、検出信号の送信元の送信装置 2 0 0が設置されている建物 1 0 0を特定して、その建物 1 0 0に警備員等を急行させる。

本実施形態のホームセキュリティでは、特に、実施形態 3〜 5で説明した薄型の磁性体検出装置 1を用いると、外部接続ケーブル 2 0等が見えにくくなるなど外観をすつきりさせるメリツトがある。

図 1 1は、本発明の実施形態 8の移動体検出システムの模式的な構成図である。本実施形態では、実施形態 1〜 6で説明した磁性体検出装置 1を携帯電話機 5 0 0に用いた場合を例に説明する。本実施形態においても、磁性体検出装置 1と鉄片 2 8とが相対的に近いときに、検出信号が出力されず、磁性体検出装置 1と鉄片 2 8とが相対的に遠いときに、検出信号が出力されるようにしている。丄丄

図 1 1には、第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0とがヒンジ接続された折り畳み式の携帯電話機 5 0 0を示している。ここでは、第 1の筐体 5 1 0 の端部に磁性体検出装置 1を取り付け、第 2の筐体 5 2 0の端部に鉄片 2 8 を取り付けている。なお、磁性体検出装置 1と鉄片 2 8との取り付け位置は相互に変更してもよい。

第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0とを、相互に閉じているときには、磁性体検出装置 1と鉄片 2 8とが相対的に近くに位置する。第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0とを、相互に開いているときには、磁性体検出装置 1 と鉄片 2 8とが相対的に遠くに位置する。このため、実施形態 1等で説明した原理で、第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0との相互の開閉を検知することができる。本実施形態では、この開閉検知により、たとえばマナ一モードのオン Zオフ、留守番電話設定のオン Zオフ、通話キーの押下等の切換を行えるようにしている。

具体的には、たとえば、第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0との相互の開閉のたびにマナーモード等の^"ンノオフを切り換えるようにしている。また、着信時に第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0とを相互に開くと、通話が行えるようになるようにしている。こうすると、携帯電話機のュ一ザが、第 1の筐体 5 1 0と第 2の筐体 5 2 0とを、相互に開閉するだけで、別段、マナ一モードの設定キーや通話キーを押下しなくてもよくなるので、携帯電話機の操作性が向上する。

実施形態 7， 8で説明しただけではなく、自動車のドアの開閉を検知するドアスィツチや、エレべ一夕の停止位置を制御するエレべ一夕システムや、産業用機械 ·介護用機器のロポットアーム等の位置制御を行うアーム位置制御や、ピアノ線などを伸ばしているときにそれが断線したか否かを検知する断線検知システムなどにも適用できる。

Claims

請求の範囲

1. 磁極方向に変位可能な磁石と、前記磁石の変位を検知する検知手段とが、当該磁石の両極の境界線が変位前後で当該検知手段の動作点をまたぐように設置されており、

前記検知手段が、前記磁石の変位を検知することで、磁性体検出装置本体の外部にある磁性体が当該磁性体検出装置本体から所定距離に位置することを検出することを特徴とする磁性体検出装置。

2 . 前記磁性体が前記所定距離に位置した後に、当該所定距離よりも遠くに位置するようになったときに、前記磁石を変位前の位置に差し戻す差戻手段を備えることを特徴とする請求項 1記載の磁性体検出装置。

3 . 前記磁石側に一端が接続され、前記磁性体検出装置本体側に他端が接続された弾性体を備えることを特徴とする請求項 1記載の磁性体検出装置。

4 . 前記磁石が一端に接続され、当該磁石とは異なる第 2磁石が他端に接続された支持部材を、前記第 2磁石が前記磁性体の移動経路付近に位置するように設置することを特徴とする請求項 1記載の磁性体検出装置。

5 . 前記磁石の形状は、立方体、直方体、円柱体、パイプ体のいずれかであることを特徴とする請求項 1記載の磁性体検出装置。

6 . 請求項 1記載の磁性体検出装置と、前記磁性体が備えられた移動体とを備えることを特徴とする移動体検出システム。