WO2005008573A1 - Ｉｃカードおよび情報記憶送信装置 - Google Patents

Abstract

　ライタを必要とせずに情報の書き込みが可能なＩＣカードを提供する。 　ＩＣカード（１）は、カード本体（２）に内蔵されたＩＣチップ（３）、アンテナ（４）および複数の回線（５）と、各回線（５）の先端に接続された端子（６，７）と、カード本体（２）の表面に貼り付けられて端子（６，７）を相互に導通させる導電性シール（８）とを備える。複数の導電性シール（８）のうちの任意の導電性シール（８）を剥がすと、剥がした導電性シール（８）に対応する回線（５）の導通が遮断され、ＩＣチップ（３）は複数の回線（５）の導通遮断状態に応じた信号を読み取り機に送信するので、特別のライタを必要とせずに導電性シール（８）を剥がすだけで情報の書き込みが可能になって利便性が大幅に向上する。

Description

明 細 書

ICカードおよび情報記憶送信装置

技術分野

[0001] 本発明は、カード本体に icチップおよびアンテナを内蔵し、 icチップに記憶された 情報を読み取り機により非接触で読み取り可能な icカードおよび情報記憶送信装置 に関する。

^景技術

[0002] 非接触式のリーダアンドライタを用いて情報の読み取りおよび書き込みが可能な IC カードや ICタグのような情報記憶送信装置が、下記特許文献 1および下記特許文献 2により公知である。この種の ICカードや ICタグは、その ICチップの内部に情報の書 き込みおよび読み出しが可能な RAMを備えている。

特許文献 1 :日本特開 2003 - 85501号公報

特許文献 2 :日本特開 2001— 251687号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] ところで、従来の ICカードや ICタグは情報の書き込みに専用のライタが必要であつ たため、情報の書き込みを簡便に行えないとレ、う問題があった。

[0004] 本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ライタを必要とせずに情報の書き込 みが可能な ICカードおよび情報記憶送信装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005] 上記目的を達成するために、本発明の第 1の特徴によれば、カード本体に ICチッ プおよびアンテナを内蔵し、 ICチップに記憶された情報を読み取り機により非接触で 読み取り可能な ICカードにおいて、カード本体の表面に備えられた回線切り替え部 と、 ICチップに接続され、回線切り替え部の切り替えにより導通遮断状態が切り替わ る回線とを備え、 ICチップは回線の導通遮断状態に応じた信号を記憶された情報と して読み取り機に送信可能なことを特徴とする ICカードが提案される。

[0006] また本発明の第 2の特徴によれば、カード本体に ICチップおよびアンテナを内蔵し 、ICチップに記憶された情報を読み取り機により非接触で読み取り可能な ICカード において、カード本体の表面に貼られた導電性シールと、 ICチップに接続され、導 電性シールを剥がすことで導通が遮断される回線とを備え、 ICチップは回線の導通 遮断状態に応じた信号を記憶された情報として読み取り機に送信可能なことを特徴 とする ICカードが提案される。

[0007] また本発明の第 3によれば、カード本体に ICチップおよびアンテナを内蔵し、 ICチ ップに記憶された情報を読み取り機により非接触で読み取り可能な ICカードにおい て、カード本体の表面に貼られた複数の導電性シールと、 ICチップに接続され、導 電性シールを剥がすことで導通が遮断される複数の回線とを備え、 ICチップは複数 の回線の導通遮断状態に応じた信号を記憶された情報とて読み取り機に送信可能 なことを特徴とする ICカードが提案される。

[0008] 尚、本発明の第 1一第 3の特徴において、実施例の電極 6, 7は回線切り替え部に 対応する。

[0009] また本発明の第 4の特徴によれば、本体に ICチップおよびアンテナを内蔵し、 ICチ ップに記憶された情報をアンテナから読み取り機に送信して非接触で読み取り可能 な情報記憶送信装置にぉレ、て、本体の表面に ICチップに接続された二つを一組と する端子を備え、導電性インクを前記一組の端子間に塗布することにより変化する該 一組の端子の導通状態に応じた情報を、 ICチップおよびアンテナを介して読み取り 機に送信可能なことを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0010] また本発明の第 5の特徴によれば、第 4の特徴に加えて、本体がカード状に構成さ れたことを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0011] また本発明の第 6の特徴によれば、第 4または第 5の特徴に加えて、導電性インクを 前記一組の端子間に塗布した後、本体の表面にシートを貼付することを特徴とする 情報記憶送信装置が提案される。

[0012] また本発明の第 7の特徴によれば、第 6の特徴に加えて、シートは透明であることを 特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0013] また本発明の第 8の特徴によれば、本体に ICチップおよびアンテナを内蔵し、 ICチ ップに記憶された情報をアンテナから読み取り機に送信して非接触で読み取り可能 な情報記憶送信装置にぉレ、て、本体の表面に設けられて ICチップに接続された少 なくとも一つの第 1端子と、本体に回転自在に設けられた回転体と、回転体に設けら れて ICチップに接続されるとともに、その回転位置に応じて前記第 1端子に接触して 導通可能な第 2端子とを備え、前記第 1端子および第 2端子の導通状態に応じた情 報を、 ICチップおよびアンテナを介して読み取り機に送信可能なことを特徴とする情 報記憶送信装置が提案される。

[0014] また本発明の第 9の特徴によれば、第 8の特徴に加えて、本体がカード状に構成さ れたことを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0015] また本発明の第 10の特徴によれば、第 8または第 9の特徴に加えて、回転体を所 定の位置に回転させた後、本体の表面および回転体に跨がるようにシートを貼付す ることを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0016] また本発明の第 11の特徴によれば、第 10の特徴に加えて、シートは透明であるこ とを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0017] また本発明の第 12の特徴によれば、本体に ICチップおよびアンテナを内蔵し、 IC チップに記憶された情報をアンテナから読み取り機に送信して非接触で読み取り可 能な情報記憶送信装置にぉレ、て、本体の表面に設けられて ICチップに接続された 二つを一組とする第 1端子と、本体の表面に取付可能な情報記憶部材と、情報記憶 部材に設けられた情報記憶回路と、情報記憶部材に設けられて前記一組の第 1側 端子に接触して導通可能な二つを一組とする第 2端子とを備え、前記第 1端子およ び第 2端子の導通により、情報記憶回路に記憶された情報を、 ICチップおよびアンテ ナを介して読み取り機に送信可能なことを特徴とする情報記憶送信装置が提案され る。

[0018] また本発明の第 13の特徴によれば、第 12の特徴に加えて、本体がカード状に構 成されたことを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0019] また本発明の第 14の特徴によれば、第 12の特徴に加えて、情報記憶部材がシ一 ル状に構成されたことを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0020] また本発明の第 15の特徴によれば、第 12 第 14の何れ力 4つの特徴に加えて、 情報記憶部材を本体に取り付けた後、本体の表面および情報記憶部材に跨がるよう にシートを貼付することを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0021] また本発明の第 16の特徴によれば、第 15の特徴に加えて、シートは透明であるこ とを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0022] 尚、本発明の第 4一第 16の特徴において、実施例のカード本体 12は本体に対応 し、実施例の情報記憶部材 43はシールに対応する。

[0023] また本発明の第 17の特徴によれば、本体に ICチップおよびアンテナを内蔵し、 IC チップに記憶された情報をアンテナから読み取り機に送信して非接触で読み取り可 能な情報記憶送信装置において、本体に回転自在に支持されて表面の一部が導電 体で構成された回転軸と、 ICチップに接続されて前記導電体に接触可能な第 1端子 および第 2端子とを備え、回転軸の回転により変化する前記第 1端子および第 2端子 の導通状態に応じた情報を、 ICチップおよびアンテナを介して読み取り機に送信可 能なことを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0024] また本発明の第 18の特徴によれば、第 17の特徴に加えて、本体の姿勢を変換し たとき、回転軸は重力の方向に対して一定の姿勢を維持するように本体に対して回 転することを特徴とする情報記憶送信装置が提案される。

[0025] 尚、本発明の第 17および第 18に記載された特徴において、実施例のケーシング 1 12は本体に対応し、実施例の導電性被膜 119は導電体に対応する。

発明の効果

[0026] 本発明の第 1の特徴によれば、カード本体の表面に備えられた回線切り替え部の 切り替えにより回線の導通遮断状態が切り替えられ、カード本体に内蔵された ICチッ プは回線の導通遮断状態に応じた信号を読み取り機に送信するので、特別のライタ を必要とせずに情報の書き込みが可能になって利便性が大幅に向上する。

[0027] 本発明の第 2の特徴によれば、カード本体の表面に貼られた導電性シールを剥が すか否かに応じて回線の導通遮断状態が切り替えられ、カード本体に内蔵された IC チップは回線の導通遮断状態に応じた信号を読み取り機に送信するので、特別のラ イタを必要とせずに導電性シールを剥がすだけで情報の書き込みが可能になって利 便性が大幅に向上する。

[0028] 本発明の第 3の特徴によれば、カード本体の表面に貼られた複数の導電性シール のうちの任意の導電性シールを剥がすと、剥がした導電性シールに対応する回線の 導通が遮断され、カード本体に内蔵された ICチップは複数の回線の導通遮断状態 に応じた信号を読み取り機に送信するので、特別のライタを必要とせずに導電性シ ールを剥がすだけで情報の書き込みが可能になって利便性が大幅に向上する。

[0029] 本発明の第 4の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体の表面に設けた二つを 一組とする端子間に導電性インクを塗布して導通させると、その導通状態に応じた情 報が ICチップおよびアンテナを介して読み取り機に送信されるので、特別のライタを 必要とせずに情報記憶送信装置への情報の書き込みが可能になって利便性が大幅 に向上する。

[0030] 本発明の第 5の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体をカード状に構成したの で、その形状がコンパクトになって持ち運びや保管に便利であるだけでなぐ机ゃテ 一ブル上に安定良く載置できるので導電性インクの塗布がやり易くなる。

[0031] 本発明の第 6の特徴によれば、導電性インクを塗布した本体の表面にシートを貼付 するので、導電性インクの剥げ落ちや改ざんを防止することができる。

[0032] 本発明の第 7の特徴によれば、本体の表面に貼付するシートを透明としたので、導 電性インクの塗布状態を目視で確認することができる。

[0033] 本発明の第 8の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体の表面に設けた回転体 を所定位置に回転させると、本体に設けた第 1端子と回転体に設けた第 2端子との導 通状態が変化し、その導通状態に応じた情報が ICチップおよびアンテナを介して読 み取り機に送信されるので、特別のライタを必要とせずに情報記憶送信装置への情 報の書き込みが可能になって利便性が大幅に向上する。

[0034] 本発明の第 9の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体をカード状に構成したの で、その形状がコンパクトになって持ち運びや保管に便利であるだけでなぐ机ゃテ 一ブル上に安定良く載置できるので回転体を回転させる操作がやり易くなる。

[0035] 本発明の第 10の特徴によれば、本体の表面と所定の位置に回転させた回転体と に跨がるようにシートを貼付するので、回転体の意図せぬ回転や故意の回転による 改ざんを防止することができる。

[0036] 本発明の第 11の特徴によれば、本体の表面および回転体に貼付するシートを透 明としたので、回転体の回転位置を目視で確認することができる。

[0037] 本発明の第 12の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体の表面に所定の情報 記憶部材を取り付けて本体の第 1端子と情報記憶部材の第 2端子とを導通させると、 情報記憶部材の情報記憶回路に記憶された情報が ICチップおよびアンテナを介し て読み取り機に送信されるので、特別のライタを必要とせずに情報記憶送信装置へ の情報の書き込みが可能になって利便性が大幅に向上する。

[0038] 本発明の第 13の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体をカード状に構成した ので、その形状がコンパクトになって持ち運びや保管に便利であるだけでなぐ机や テーブル上に安定良く載置できるので情報記憶部材の取り付けがやり易くなる。

[0039] 本発明の第 14の特徴によれば、情報記憶部材をシール状に構成したので、それを 張り付けるだけで本体部に取り付けることができる。

[0040] 本発明の第 15の特徴によれば、本体の表面と情報記憶部材とに跨がるようにシー トを貼付するので、情報記憶部材の脱落や故意の貼り替えによる改ざんを防止する こと力 Sできる。

[0041] 本発明の第 16の特徴によれば、本体の表面および情報記憶部材に貼付するシー トを透明としたので、情報記憶部材の種類や取付状態を目視で確認することができる

[0042] 本発明の第 17の特徴によれば、情報記憶送信装置の本体に回転自在に支持した 回転軸を所定位置に回転させると、回転軸の表面の一部に設けた導電体に接触可 能な第 1、第 2端子の導通状態が変化し、その導通状態に応じた情報が ICチップお よびアンテナを介して読み取り機に送信されるので、特別のライタを必要とせずに情 報記憶送信装置への情報の書き込みが可能になって利便性が大幅に向上する。

[0043] 本発明の第 18の特徴によれば、本体の姿勢を変換すると回転軸は重力の方向に 対して一定の姿勢を維持するように回転するので、本体の姿勢を変換するだけの簡 単な操作で情報記憶送信装置に情報を書き込むことができる。

図面の簡単な説明

[0044] [図 1]図 1は第 1実施例に係る ICカードの正面図である。 （実施例 1)

[図 2]図 2は ICカードの表皮を取り除いた状態を示す図である。 （実施例 1) [図 3A]図 3Aは ICカードの導電性シールが剥がれていない状態を示す図である。 ( 実施例 1)

[図 3B]図 3Bは ICカードの導電性シールを一部剥がした状態を示す図である。 （実施 例 1)

[図 3C]図 3Cは ICカードの導電性シールを一部剥がした状態を示す図である。 （実施 例 1)

[図 4]図 4は第 2実施例に係る ICカードの正面図である。 （実施例 2)

[図 5A]図 5Aは ICカードの導電性シールが剥がれていない状態を示す図である。 ( 実施例 2)

[図 5B]図 5Bは ICカードの導電性シールを剥がした状態を示す図である。 （実施例 2)

[図 6]図 6は第 3実施例に係る ICカードの正面図である。 （実施例 3)

[図 7]図 7は ICカードの表皮を取り除いた状態を示す図である。 （実施例 3)

[図 8]図 8は ICカードに導電性インクでマーキングした状態を示す図である。 （実施例

3)

[図 9]図 9は ICカードにシートを貼付した状態を示す図である。 （実施例 3)

[図 10A]図 10Aは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。 （実施例 3)

[図 10B]図 10Bは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。 （実施例 3)

[図 11]図 11は第 4実施例に係る ICカードの表皮を取り除いた状態を示す図である。 ( 実施例 4)

[図 12A]図 12Aは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。 （実施例 4)

[図 12B]図 12Bは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。 （実施例 4)

[図 13]図 13は第 5実施例に係る ICカードの正面図である。 （実施例 5)

[図 14]図 14は ICカードの表皮を取り除いた状態を示す図である。 （実施例 5)

[図 15]図 15は ICカードにシートを貼付した状態を示す図である。 （実施例 5)

[図 16]図 16は第 6実施例に係る ICカードの表皮を取り除いた状態を示す図である。 ( 実施例 6)

[図 17A]図 17Aは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。 （実施例 6)

[図 17B]図 17Bは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。 （実施例 6) [図 18]図 18は第 7実施例に係る ICカードおよびシールの正面図である。（実施例 7) [図 19]図 19は ICカードおよびシールの表皮を取り除いた状態を示す図である。（実 施例 7)

[図 20]図 20は ICカードにシールを貼付した状態を示す図である。（実施例 7)

[図 21]図 21は ICカードにシートを貼付した状態を示す図である。（実施例 7)

[図 22A]図 22Aは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。（実施例 7)

[図 22B]図 22Bは ICカードに書き込んだ情報の例を示す図である。（実施例 7)

[図 23]図 23は第 8実施例に係る情報記憶送信装置の斜視図である。（実施例 8)

[図 24]図 24は図 23の 24— 24線断面図である。（実施例 8)

[図 25]図 25は図 24の 25—25線断面図である。（実施例 8)

[図 26]図 26は図 24に対応する作用説明図である。（実施例 8)

[図 27]図 27は図 25に対応する作用説明図である。（実施例 8)

[図 28]図 28は第 9実施例に係る情報記憶送信装置の斜視図である。（実施例 9)

[図 29]図 29は図 28の 29-29線断面図である。（実施例 9)

[図 30]図 30は図 29の 30-30線断面図である。（実施例 9)

[図 31]図 31は図 29に対応する作用説明図である。（実施例 9)

[図 32]図 32は図 30に対応する作用説明図である。（実施例 9)

[図 33]図 33は第 10実施例に係る情報記憶送信装置の斜視図である。（実施例 10)

[図 34]図 34は図 33の 34-34線断面図である。（実施例 10)

[図 35]図 35は図 34に対応する作用説明図である。（実施例 10)

[図 36]図 36は第 11実施例に係る情報記憶送信装置の斜視図である。（実施例 11 )

[図 37]図 37は図 36の 37—37線断面図である。（実施例 11)

[図 38]図 38は図 37に対応する作用説明図である。（実施例 11)

符号の説明

2 カード本体

3 ICチップ

4

5 回線 6 電極（回線切り替え部）

7 電極（回線切り替え部）

8 導電性シール

12 カード本体 (本体）

13 ICチップ

14 アンテナ

15 端子

16 端子

20 導電性インク

21 シート

31 回転体

33 第 1端子

35 第 2端子

41 第 1端子

43 情報記憶部材 (シール）

44 第 2端子

45 情報記憶回路

112 ケーシング (本体）

114 ICチップ

115

117 回転軸

119 導電性被膜 (導電体）

121 第 1端子

122 第 2端子

122a 第 2端子

112b 第 2端子

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の第 1実施例を図 1一図 3Cに基づいて説明する _c 実施例 1

[0047] 図 1および図 2に示すように、 ICカード 1は合成樹脂で長方形の板状に形成した力 ード本体 2を備えており、その内部に CPU、 R〇M、 I/O等を含む ICチップ 3と、外 部の読み取り機との間で無線通信を行うアンテナ 4と、 ICチップ 3に連なる複数（実施 例では 10個）の回線 5…とが埋め込まれる。各々の回線 5の先端には、相互に隣接し てカード本体 2の表面に露出する一対の電極 6, 7が接続される。カード本体 2の表面 には 10枚の導電性シール 8…が粘着剤により貼り付けられており、各導電性シール 8 によって対を成す電極 6, 7が電気的に導通する。導電性シール 8…は、例えばアル ミ箔のような導電性材料で構成される。

[0048] 一対の電極 6, 7が導通するときに ICチップ 3に入力される信号を「1」とし、一対の 電極 6, 7が導通しないときに ICチップ 3に入力される信号を「0」とすると、図 3Aに示 すように、 10枚の導電性シール 8…が全て貼り付けられた状態の信号は、「111111 1111」となる。また図 3Bに示すように、 10枚の導電性シール 8…のうちの 3枚目およ び 6枚目の導電性シール 8, 8を剥がした状態の信号は、「1101101111」となる。ま た図 3Cに示すように、 10枚の導電性シール 8…のうちの 1枚目、 8枚目および 9枚目 の導電性シール 8， 8， 8を剥がした状態の信号は、「0111111001」となる。このよう に、 10枚の導電性シール 8…うちの任意のものを剥がすことにより、 10ビット、即ち 10 24通りの情報を記憶することができる。つまり、本実施例の電極 6· · ·， 7…および導電 性シール 8…は、情報の書き込みおよび読み出しが可能な、簡便な RAMを構成す る。

[0049] しかして、この ICカード 1を読み取り機に接近させることで、アンテナ 4を介して無線 で通信を行い、導電性シール 8…の貼付状態に応じた情報を非接触で読み取ること ができる。このように、特別のライタを必要とせずに、導電性シール 8…を剥がすだけ で ICカード 1への情報の書き込みが可能になるため、利便性が大幅に向上する。

[0050] この ICカード 1を用いれば、同じ特徴を持つものどうしのグルーピング作業が容易 になる。例えば、工場で完成した車両の完成検査を行う際に、塗装に不良個所があ つた車両には 1枚目、 5枚目および 8枚目の導電性シール 8…を剥がした ICカード 1 を取り付け、また部品の接合部に隙間に不良個所があった車両には 3枚目、 6枚目 および 8枚目の導電性シール 8…を剥がした ICカード 1を取り付けるようにすれば、携 帯式のリーダで各々の ICカード 1の記憶内容を読み取ることで、同じ不良個所があつ た車両を容易にグルーピングすることができる。

[0051] また家族連れでデパートに出かけるときに、家族の各々のメンバが同じ導電性シー ル 8…を剥がした ICカード 1を所持しておけば、分かれて単独行動する各々のメンバ が自分の所在位置に最も近い端末の読み取り機に自分の ICカード 1の記憶内容を 読み込ませておくことで、任意の端末力 他のメンバの所在位置を瞬時に知ることが できる。

[0052] 次に、図 4および図 5Cに基づいて本発明の第 2実施例を説明する。

実施例 2

[0053] 第 1実施例の ICカード 1は 10枚の導電性シール 8…を備えている力 第 2実施例の ICカード 1は 1枚の導電性シール 8だけを備えている。従って、導電性シール 8を剥 力 Sさない状態と、導電性シール 8を剥がした状態とで、「1」および「0」の 2種類の信号 を記憶することができる。従って、この ICカード 1を作業指示書に設けておき、作業が 終わったときに導電性シール 8を剥がすと、作業完了の情報を読み取り機に自動的 に出力することができる。

[0054] 以上、本発明の第 1実施例および第 2実施例を説明したが、本発明はその要旨を 逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。

[0055] 例えば、実施例の ICカード 1は 10枚あるいは 1枚の導電性シール 8…を備えている が、導電性シール 8…の枚数は任意であり、その枚数を増加させる程記憶可能な情 報量を増加させることができる。

[0056] また一般に ICカードは薄手のものを指し、 ICタグは厚手のものを指すが、本発明で レ、う ICカード 1は、薄手のものに限定されずに厚手のものを含むものとする。

[0057] また導電性シール 8は全体を導電性材料で構成する必要はなぐ電極 6， 7に接触 して導通させる部分だけを導電性材料で構成しても良い。

[0058] また実施例では導電性シール 8を剥がすことで情報を記憶させている力 S、逆に導電 性シール 8を貼ることで情報を記憶させることができる。

[0059] また導電性シール 8を用いる代わりに、導電性のペンで電極 5, 6間に線を引いて 回線 5を導通状態にしたり、回線 5の一部を鋏等で切断して導通を遮断したり、簡易 なスィッチで回線 5の導通遮断状態を切り替えることも可能である。

[0060] 次に、図 6—図 10Bに基づいて本発明の第 3実施例を説明する。

実施例 3

[0061] 図 6および図 7に示すように、 ICカード 11は合成樹脂で長方形の板状に形成した カード本体 12を備えており、その内部に CPU、 R〇M、 I/O等を含む ICチップ 13と 、外部の読み取り機（図示せず）との間で無線通信を行うアンテナ 14とが埋め込まれ る。 ICカード 11の表面には二つで一組の導電性を有する端子 15, 16が、各段に三 組ずつ 4段に亘つて合計 12組設けられており、それら 12組の端子 15· · · , 16…が力 ード本体 12に坦め込まれた導線 17· · ·により ICチップ 13に接続される。各組の端子 1 5, 16の近傍には、それを識別する 3種類の数字 [1]、 [2]、 [3]の何れかが印刷され 、またカード本体 12の四隅には 4個の認証マーク 18…が印刷される。認証マーク 18 - · -は剥げ落ち易いように特殊なインクで印刷されてレ、る。

[0062] 図 8に示すように、 ICカード 11に情報を記憶させるには導電性インクを塗布するぺ ン 19を使用し、各段の三組の端子 15· · · , 16…のうち、例えば 1段目は中央の [2]に 対応する一組の端子 15, 16間にペン 19で導電性インク 20を塗布し、 2段目は左側 の [1]に対応する一組の端子 15, 16間にペン 19で導電性インク 20を塗布し、 3段目 は右側の [3]に対応する一組の端子 15， 16間にペン 19で導電性インク 20を塗布し 、 4段目は中央の [2]に対応する一組の端子 15， 16間にペン 19で導電性インク 20 を塗布する。

[0063] 導電性インク 20の組成は公知であり、例えば特開 2001— 49170号公報に開示さ れている。

[0064] 続いて、図 9に示すように、 ICカード 11の本体 12の表面に透明の粘着フィルムより なるシート 21を貼付する。これにより、塗布された導電性インク 20が擦れて剥げ落ち るのを防止するとともに、導電性インク 20の除去や再塗布による情報の改ざんを防止 することができ、し力も透明なシート 21を通して塗布された導電性インク 20が目視可 能なので、記憶された情報を容易に確認することができる。特に、一旦貼付したシー ト 21を剥がすと、シート 21の粘着剤に認証マーク 18…が付着して剥げ落ちるため、 情報の改ざんを確実に見破ることができる。尚、シート 21は本体 12の表面の全面に 貼付する必要はなぐ端子 15· · ·， 16…が覆われる範囲に貼付すれば充分な効果を 発揮すること力できる。

[0065] しかして、 [1]に対応する一組の端子 15, 16間に導電性インク 20を塗布して電気 的に導通させると、その段の三組の端子 15· · ·， 16…の出力が [1， 0, 0]になることで ICチップ 13に [1]の情報が記憶され、 [2]に対応する一組の端子 15, 16間に導電 性インク 20を塗布して電気的に導通させると、その段の三組の端子 15· · ·， 16…の出 力が [0， 1， 0]になることで ICチップ 13に [2]の情報が記憶され、 [3]に対応する一 組の端子 15， 16間に導電性インク 20を塗布して電気的に導通させると、その段の三 組の端子 15· · ·， 16…の出力が [0， 0, 1]になることで ICチップ 13に [3]の情報が記 憶されるため、図 10Aの塗布状態では、 [2132]という情報が書き込まれ、図 10Bの 塗布状態では [1313]という情報が書き込まれることになる。

[0066] 従って、この ICカード 11を読み取り機に接近させることで、アンテナ 14を介して無 線で通信を行い、導電性インク 20の塗布状態に応じた情報を非接触で読み取ること ができる。このように、特別のライタを必要とせずに、ペン 19で導電性インク 20を塗布 するだけで ICカード 11への情報の書き込みが可能になるため、利便性が大幅に向 上する。特に、 ICカード 11は薄手であるため、持ち運びや保管に便利であるだけで なぐ机やテーブル上に安定良く載置できるのでペン 19による導電性インク 20の塗 布がやり易くなる。

[0067] この ICカード 11を用いれば、同じ特徴を持つものどうしのグルーピング作業が容易 になる。例えば、工場で完成した車両の完成検査を行う際に、不良個所に応じて [1] 一 [3]の三つの数字よりなる 4桁のコード番号を決めておき、その数字を導電性イン ク 20でマーキングした ICカード 11を車両に取り付けるようにすれば、携帯式のリーダ で各々の ICカード 11の記憶内容を読み取ることで、同じ不良個所があった車両を容 易にグルーピングすることができる。

[0068] また家族連れでデパートに出かけるときに、家族の各々のメンバが同じ数字をマー キングした ICカード 11を所持しておけば、分かれて単独行動する各々のメンバが自 分の所在位置に最も近い端末の読み取り機に自分の ICカード 11の記憶内容を読み 込ませておくことで、任意の端末力 他のメンバの所在位置を瞬時に知ることができ る。

[0069] 次に、図 11、図 12Aおよび図 12Bに基づいて手本発明の第 4実施例を説明する。

尚、第 4実施例一第 7実施例において、それに先行する実施例（第 3実施例以後）の 部材と対応する部材に該実施例と同じ符号を付すことで、重複する説明を省略する。 実施例 4

[0070] 図 11に示すように、第 4実施例の ICカード 11は、各々の端子 15に連なる導線 17 に情報記憶回路 22を備えており、それらの情報記憶回路 22には予めに異なる情報 が記憶される。図 12A,図 12Bに示す例では、 1段目の中央の [2]に対応する一組 の端子 15， 16間に導電性インク 20を塗布すると、対応する情報記憶回路 22に記憶 された [ABCDEFG]という情報が ICチップ 13に記憶され、 2段目の左側の [1]に対 応する一組の端子 15, 16間に導電性インク 20を塗布すると、対応する情報記憶回 路 22に記憶された [OPQRSTU]という情報が ICチップ 13に記憶され、 3段目の右 側の [3]に対応する一組の端子 15, 16間に導電性インク 20を塗布すると、対応する 情報記憶回路 22に記憶された [XYZABCDE]という情報が ICチップ 13に記憶され 、 4段目の中央の [2]に対応する一組の端子 15， 16間に導電性インク 20を塗布する と、対応する情報記憶回路 22に記憶された [FGHUKL]という情報が ICチップ 13に 記憶される。

[0071] 従って、この第 4実施例によれば、第 3実施例に比べて複雑な情報を記憶させるこ とが可能になる。

[0072] 次に、図 13—図 15に基づいて本発明の第 5実施例を説明する。

実施例 5

[0073] 図 13および図 14に示すように、第 5実施例の ICカード 11のカード本体 12の表面 の中央部に、円板状の回転体 31が支軸 32を介して回転自在に支持される。回転体 31の裏面に対向するカード本体 12の表面に 8個の第 1端子 33…が設けられており、 これらの第 1端子 33· · ·はカード本体 12に埋め込まれた導線 34· · ·を介して ICチップ 1 3に接続される。また回転体 31の裏面には前記 8個の第 1端子 33…の何れかに接触 可能な 1個の第 2端子 35が設けられており、この第 2端子 35はカード本体 12に坦め 込まれた導線 36を介して ICチップ 13に接続される。また回転体 31の表面の第 2端 子 35に対応する位置には三角形のマーク 37が設けられるとともに、カード本体 12の 回転体 31の外周に沿う位置には、 8個の第 1端子 33…に対応して [1]一 [8]の数字 が印刷される。

[0074] 従って、回転体 31を回転させてマーク 37を例えば数字の [2]の位置に合わせると 、回転体 31の第 2端子 35が数字の [2]に対応する第 1端子 33に接触して電気的に 導通する。

[0075] 続いて、図 15に示すように、 ICカード 11のカード本体 12の表面および回転体 31 に跨がるように透明の粘着フィルムよりなるシート 21を貼付する。これにより、回転体 3 1の意図せぬ回転や故意の回転による改ざんを防止することができる。この場合も、 透明なシート 21を通して回転体 31の回転位置が目視可能なので、記憶された情報 を容易に確認することができ、またー且貼付したシート 21を剥がすと認証マーク 18 …が剥げ落ちることで情報の改ざんを確実に見破ることができる。尚、シート 21は力 ード本体 12の表面の全面に貼付する必要はなぐカード本体 12の表面の一部と回 転体 31の一部とに跨がるように貼付すれば、回転体 31の回転を防止することができ る。

[0076] しかして、回転体 31のマーク 37を数字の [2]の位置に合わせると、数字の [1]一 [

8]に対応する 8個の第 1端子 33…の出力が [01000000]になることで、 ICチップ 13 に [2]の情報が記憶される。このようにして回転体 31のマーク 37を数字の [1]一 [8] の何れかに対応する位置に合わせることで、 ICチップ 13に [1]一 [8]の何れかの情 報が書き込まれることになる。

[0077] 従って、この ICカード 11を読み取り機に接近させることで、アンテナ 14を介して無 線で通信を行い、回転体 31の回転位置に応じた情報を非接触で読み取ることがで きる。このように、特別のライタを必要とせずに、回転体 31を回転させるだけで ICカー ド 11への情報の書き込みが可能になるため、利便性が大幅に向上する。特に、 IC力 ード 11は薄手であるため、持ち運びや保管に便利であるだけでなぐ机やテーブル 上に安定良く載置できるので回転体 31の回転作業がやり易くなる。

[0078] 次に、図 16、図 17Aおよび図 17Bに基づいて本発明の第 6実施例を説明する。 実施例 6

[0079] 図 16に示すように、第 6実施例の ICカード 11は、各々の第 1端子 33に連なる導線

34に情報記憶回路 38を備えており、それらの情報記憶回路 38には予めに異なる情 報が記憶される。図 16に示す例では、回転体 31が数字の [2]に対応する位置に回 転しているため、対応する情報記憶回路 38に記憶された [OPQRSTU]という情報 が ICチップ 13に記憶される。

[0080] 従って、この第 6実施例によれば、第 5実施例に比べて複雑な情報を記憶させるこ とが可能になる。

[0081] 次に、図 18—図 22Bに基づいて本発明の第 7実施例を説明する。

実施例 7

[0082] 図 18および図 19に示すように、 ICカード 11のカード本体 12の表面には左右に離 間した一対の第 1端子 41， 41が設けられており、これらの第 1端子 41， 41はカード 本体 12に埋め込まれた導線 42, 42を介して ICチップ 13に接続される。一方、粘着 剤を有してカード本体 12の表面に貼付可能なシール 43は、その裏面（カード本体 1 2の表面に対向する面）に露出する一対の第 2端子 44, 44を備えており、これらの第 2端子 44, 44はシール 43に埋め込まれた情報記憶回路 45に導線 46， 46を介して 接続される。情報記憶回路 45には、例えば図 22Bに示すような情報が予め記憶され ており、その記憶内容が異なる複数のシール 43…が予め用意されている。

[0083] しかして、予め用意された複数のシール 43…のうちから、 ICカード 11に記憶させた い所定のシール 43を選択し、図 20に示すようにカード本体 12の所定位置に貼付す ると、カード本体 12の第 1端子 41 , 41とシール 43の第 2端子 44, 44とが接触して電 気的に導通し、情報記憶回路 45に記憶された情報が ICチップ 13に記憶される。

[0084] 従って、この ICカード 11を読み取り機に接近させることで、アンテナ 14を介して無 線で通信を行い、貼付したシール 43の記憶情報を非接触で読み取ることができる。 このように、特別のライタを必要とせずに、シール 43を貼付するだけで種々の情報を I Cカード 11に書き込むことが可能になるため、利便性が大幅に向上する。特に、 IC力 ード 1 1は薄手であるため、持ち運びや保管に便利であるだけでなぐ机やテーブル 上に安定良く載置できるのでシール 43の貼付作業がやり易くなる。 [0085] この第 7実施例によれば、上述した第 3実施例一第 6実施例に比べて大量かつ多 種の情報を記憶させることが可能になる。

[0086] 尚、シール 43の表面に情報記憶回路 45の記憶情報（図 22B参照）を印刷しておけ ば、多種のシール 43…から所定のシール 43を選択する際に間違いを防ぐことができ る。

[0087] 以上、本発明の第 3実施例一第 7実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱 しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。

[0088] 例えば、実施例の ICカード 11は合成樹脂製であるが、紙等の他の材質を使用する ことができる。材質に紙を使用した場合には、アンケート用紙、回答用紙、荷札等とし て有効に利用することができる。

[0089] また本発明の情報記憶送信装置は実施例で説明した薄手の ICカードに限定され ず、厚手の ICタグ等を含むものとする。

[0090] 次に、図 23—図 27に基づいて本発明の第 8実施例を説明する。

実施例 8

[0091] 図 23—図 25に示すように、情報記憶送信装置 111は直方体状のケーシング 112 を備えており、その内部に固定した基板 113に CPU、 R〇M、 I/O等を含む ICチッ プ 114と、外部の読み取り機（図示せず）との間で無線通信を行うアンテナ 115とが 坦め込まれる。ケーシング 112には一対のベアリング 116, 116を介して合成樹脂製 の回転軸 117が回転自在に支持されており、この回転軸 117の中間部に偏心したゥ エイト 118が固定される。従って、ケーシング 112の相対向する第 1面 112aおよび第 2面 112bの何れを上にしても、ウェイト 118が鉛直方向下側に位置するように回転軸 117が回転する。

[0092] 回転軸 117の表面の一部に導電性皮膜 119が設けられており、この導電性皮膜 1 19は回転軸 117の外周を 360° に亘つて囲む第 1部分 119aと、この第 1部分 119a と一体に形成されて回転軸 117の外周を 180° に亘つて囲む第 2部分 119bとで構 成される。 ICチップ 114に導線 120で接続された第 1端子 121が導電性皮膜 119の 第 1部分 119aに常時接触するようにケーシング 112の内面に固定されるとともに、 IC チップ 114に導線 123で接続された第 2端子 122が導電性皮膜 119の第 2部分 119 bに接触し得るようにケーシング 112の内面に固定される。

[0093] しかして、図 24および図 25に示すように、情報記憶送信装置 111のケーシング 11 2の第 1面 112aを上にして机やテーブル上に載置するとウェイト 118が下向きになる ように回転軸 117が回転し、第 2端子 122が導電性皮膜 119の第 2部分 119bに接触 して第 1、第 2端子 121， 122間が電気的に導通するため、 ICチップ 114に [1]の情 報が書き込まれる。逆に、図 26および図 27に示すように、情報記憶送信装置 111の ケーシング 112の第 2面 112bを上にして机やテーブル上に載置するとウェイト 118 が下向きになるように回転軸 117が回転し、第 2端子 122が導電性皮膜 119の第 2部 分 119bから離反して第 1、第 2端子 121， 122間の電気的導通が遮断されるため、 I Cチップ 114に [0]の情報が書き込まれる。従って、この情報記憶送信装置 111を読 み取り機に接近させることで、アンテナ 115を介して無線で通信を行レ、、ケーシング 1 12の姿勢に応じた情報を非接触で読み取ることができる。このように、特別のライタを 必要とせずに、ケーシング 112の姿勢を変換するだけで情報記憶送信装置 111への 情報の書き込みが可能になるため、利便性が大幅に向上する。

[0094] この情報記憶送信装置 111を用いれば、例えば社員が出社したときに情報記憶送 信装置 111のケーシング 112の第 1面 112aを上向きにし、退社するときにケーシン グ 112の第 2面 112bを上向きにすれば、その社員が出社してレ、るのか退社してレ、る のかを一元的に把握することができる。

[0095] 次に、図 28—図 32に基づいて本発明の第 9実施例を説明する。尚、第 9実施例一 第 11実施例において、それに先行する実施例（第 8実施例以後）の部材と対応する 部材に該実施例と同じ符号を付すことで、重複する説明を省略する。

実施例 9

[0096] 図 28—図 30に示すように、第 9実施例の情報記憶送信装置 111の合成樹脂製の 回転軸 117の表面に設けられた導電性皮膜 119は、回転軸 117の外周を 360° に 亘つて囲む第 1部分 119aと、第 1部分 119aの軸方向両側に一体に形成されて回転 軸 117の外周を 180。 に亘つて囲む二つの第 2部分 119b, 119bとで構成され、そ れら二つの第 2部分 119b, 119bの位相は 180° ずれている。ケーシング 112に設 けられて導線 120を介して ICチップ 114に接続された第 1端子 121は導電性皮膜 11 9の第 1部分 119aに常時接触し、ケーシング 112に設けられた二つの第 2端子 122a , 122bがそれぞれ導電性皮膜 119の二つの第 2部分 119b, 119bに当接可能に対 向する。一方の第 2端子 122aを ICチップ 114に接続する導線 124aの中間に第 1情 報記憶回路 125aが接続され、他方の第 2端子 122bを ICチップ 114に接続する導 線 124bの中間に第 2情報記憶回路 125bが接続される。

[0097] し力 て、図 29および図 30に示すように、情報記憶送信装置 111のケーシング 11 2の第 1面 112aを上にして机やテーブル上に載置するとウェイト 118が下向きになる ように回転軸 117が回転し、一方の第 2端子 122aが導電性皮膜 119の一方の第 2部 分 119bに接触するため、第 1、第 2端子 121， 122aが導電性皮膜 119を介して導通 して第 1情報記憶回路 125aに記憶された例えば [ABCDEFG]という情報が ICチッ プ 114に記憶される。逆に、図 31および図 32に示すように、情報記憶送信装置 111 のケーシング 112の第 2面 112bを上にして机やテーブル上に載置するとウェイト 11 8が下向きになるように回転軸 117が回転し、他方の第 2端子 122bが導電性皮膜 11 9の他方の第 2部分 119bに接触するため、第 1、第 2端子 121， 122bが導電性皮膜 119を介して導通して第 2情報記憶回路 125bに記憶された例えば [OPQRSTU]と レ、う情報が ICチップ 114に記憶される。

[0098] 従って、この第 9実施例によれば、第 8実施例に比べて複雑な情報を記憶させるこ とが可能になる。

[0099] 次に、図 33—図 35に基づいて本発明の第 10実施例を説明する。

実施例 10

[0100] 第 10実施例は第 8実施例の変形であって、第 8実施例の情報記憶送信装置 111 ではケーシング 112にベアリング 116， 116を介して回転軸 117が支持されてレ、るが 、第 10実施例の情報記憶送信装置 111では立方体状のケーシング 112に収納した 基板 113にべアリング 116, 116を介して回転軸 117が支持されている。回転軸 117 に固定された円板状のウェイト 118は基板 113の開口 113aに嵌合し、回転軸 117は ウェイト 118に設けた重量部 118aが下側になるように重力で付勢される。

[0101] 合成樹脂製の回転軸 117の表面に設けられた導電性皮膜 119は、回転軸 117の 一端側を 360° に亘つて囲む第 1部分 119aと、回転軸 117の他端側を 180° に亘 つて囲む第 2部分 119bと、第 1、第 2部分 1 19a, 119bを接続する 2本の導線状の第 3部分 119c, 119cとで構成される。そして基板 113に設けた第 1端子 121が導電性 皮膜 119の第 1部分 119aに常時接触し、基板 113に設けた第 2端子 122が導電性 皮膜 119の第 2部分 119bに接触し得るように対向する。第 1、第 2端子 121 , 122は 、それぞれ基板 113に坦め込まれた導線 120， 123を介して ICチップ 114に接続さ れる。

[0102] この第 10実施例によれば、ケーシング 112の第 1面 112aあるいは第 2面 112bを上 向きにすると、第 1、第 2端子 121， 122の導通状態が切り替わることで、上述した第 8 実施例と同様の作用効果を達成することができ、更に基板 113に情報記憶送信装置 111としての全機能が集約されてレ、るため、任意の形状のケーシング 112に収納す ることが可能になって汎用性が向上する。

[0103] 次に、図 36—図 38に基づいて本発明の第 11実施例を説明する。

実施例 11

[0104] 第 11実施例は第 9実施例の変形であって、第 10実施例と同様の構造でケーシン グ 112にベアリング 116, 116を介して支持された回転軸 117の導電性皮膜 119は、 回転軸 117のウェイト 118から一方に突出する部分を 360° に亘つて囲む第 1部分 1 19aと、回転軸 117のエイト 118から他方に突出する部分を略 180° ずつ囲む一対 の第 2部分 119b, 119bとで構成され、第 1部分 119aには第 1端子 121が常時接触 し、二つの第 2部分 119b， 119bの何れか一方には第 2端子 122が接触する。ウェイ ト 18の内部で第 1部分 119aと一対の第 2部分 119b, 119bとを接続する第 1、第 2導 線 126a， 126bに、それぞれ第 1、第 2情報記憶回路 125a， 125bが接続される。

[0105] この第 11実施例によれば、ケーシング 112の第 1面 112aあるいは第 2面 112bを上 向きにすると、第 1、第 2端子 121， 122間に第 1、第 2情報記憶回路 125a, 125bの 何れか一方が介在することで、上述した第 9実施例と同様の作用効果を達成すること ができ、更に基板 113に情報記憶送信装置 11 1としての全機能が集約されているた め、任意の形状のケーシング 112に収納することが可能になって汎用性が向上する

[0106] 以上、本発明の第 8実施例一第 11実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱 しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。

例えば、実施例では第 1端子 121および第 2端子 121 (122a, 122b)間の導通状 態に 2種類に切り替えている力 3種類以上に切り替えることで書き込める情報の種 類を増加させることができる。また回転軸を直交する方向に 2本あるいは 3本設け、そ れらの回転状態を組み合わせれば、更に多くの情報を書き込むことができる。ケーシ ング 112の形状も直方体や立方体に限定されず、任意の多面体を採用することがで きる。

Claims

請求の範囲

[1] カード本体（2)に ICチップ（3)およびアンテナ (4)を内蔵し、 ICチップ（3)に記憶さ れた情報を読み取り機により非接触で読み取り可能な ICカードにおいて、

カード本体（2)の表面に備えられた回線切り替え部（6, 7)と、

ICチップ（3)に接続され、回線切り替え部（6， 7)の切り替えにより導通遮断状態が 切り替わる回線（5)とを備え、

ICチップ（3)は回線（5)の導通遮断状態に応じた信号を記憶された情報として読 み取り機に送信可能なことを特徴とする ICカード。

[2] カード本体（2)に ICチップ（3)およびアンテナ (4)を内蔵し、 ICチップ（3)に記憶さ れた情報を読み取り機により非接触で読み取り可能な ICカードにおいて、

カード本体（2)の表面に貼られた導電性シール（8)と、

ICチップ（3)に接続され、導電性シール（8)を剥がすことで導通が遮断される回線 (5)とを備え、

ICチップ（3)は回線（5)の導通遮断状態に応じた信号を記憶された情報として読 み取り機に送信可能なことを特徴とする ICカード。

[3] カード本体（2)に ICチップ（3)およびアンテナ (4)を内蔵し、 ICチップ（3)に記憶さ れた情報を読み取り機により非接触で読み取り可能な ICカードにおいて、

カード本体（2)の表面に貼られた複数の導電性シール (8)と、

ICチップ（3)に接続され、導電性シール（8)を剥がすことで導通が遮断される複数 の回線（5)とを備え、

ICチップ (3)は複数の回線 (5)の導通遮断状態に応じた信号を記憶された情報と して読み取り機に送信可能なことを特徴とする ICカード。

[4] 本体（12)に ICチップ（13)およびアンテナ（14)を内蔵し、 ICチップ（13)に記憶さ れた情報をアンテナ（14)から読み取り機に送信して非接触で読み取り可能な情報 記憶送信装置において、

本体（12)の表面に ICチップ（13)に接続された二つを一組とする端子（15, 16)を 備え、

導電性インク（20)を前記一組の端子（15， 16)間に塗布することにより変化する該 一組の端子（15, 16)の導通状態に応じた情報を、

4)を介して読み取り機に送信可能なことを特徴とする情報記憶送信装置。

[5] 本体（12)がカード状に構成されたことを特徴とする、請求項 4に記載の情報記憶

[6] 導電性インク（20)を前記一組の端子（15， 16)間に塗布した後、本体（12)の表面 にシート（21)を貼付することを特徴とする、請求項 4または請求項 5に記載の情報記

[7] シート（21)は透明であることを特徴とする、請求項 6に記載の情報記憶送信装置。

[8] 本体（12)に ICチップ（13)およびアンテナ（14)を内蔵し、 ICチップ（13)に記憶さ れた情報をアンテナ（14)から読み取り機に送信して非接触で読み取り可能な情報 記憶送信装置において、

本体（12)の表面に設けられて ICチップ（13)に接続された少なくとも一つの第 1端 子（33)と、本体（12)に回転自在に設けられた回転体（31)と、回転体（31)に設けら れて ICチップ（13)に接続されるとともに、その回転位置に応じて前記第 1端子（33) に接触して導通可能な第 2端子（35)とを備え、

前記第 1端子（33)および第 2端子（35)の導通状態に応じた情報を、 ICチップ（13 )およびアンテナ（14)を介して読み取り機に送信可能なことを特徴とする情報記憶

[9] 本体（12)がカード状に構成されたことを特徴とする、請求項 8に記載の情報記憶

[10] 回転体（31)を所定の位置に回転させた後、本体（12)の表面および回転体（31) に跨がるようにシート（21)を貼付することを特徴とする、請求項 8または請求項 9に記

[11] シート（21)は透明であることを特徴とする、請求項 10に記載の情報記憶送信装置

[12] 本体（12)に ICチップ（13)およびアンテナ（14)を内蔵し、 ICチップ（13)に記憶さ れた情報をアンテナ（14)から読み取り機に送信して非接触で読み取り可能な情報 記憶送信装置において、 本体（12)の表面に設けられて ICチップ（13)に接続された二つを一組とする第 1端 子 (41)と、本体（12)の表面に取付可能な情報記憶部材 (43)と、情報記憶部材 (4 3)に設けられた情報記憶回路 (45)と、情報記憶部材 (43)に設けられて前記一組の 第 1側端子 (41)に接触して導通可能な二つを一組とする第 2端子 (44)とを備え、 前記第 1端子 (41)および第 2端子 (44)の導通により、情報記憶回路 (45)に記憶 された情報を、 ICチップ（13)およびアンテナ（14)を介して読み取り機に送信可能な ことを特徴とする情報記憶送信装置。

[13] 本体（12)がカード状に構成されたことを特徴とする、請求項 12に記載の情報記憶

[14] 報記憶部材 (43)がシール状に構成されたことを特徴とする、請求項 12に記載の

[15] 情報記憶部材 (43)を本体（12)に取り付けた後、本体（12)の表面および情報記 憶部材 (43)に跨がるようにシート（21)を貼付することを特徴とする、請求項 12—請 求項 14の何れか 1項に記載の情報記憶送信装置。

[16] シート（21)は透明であることを特徴とする、請求項 15に記載の情報記憶送信装置

[17] 本体（112)に ICチップ（114)およびアンテナ（115)を内蔵し、 ICチップ（114)に 記憶された情報をアンテナ（115)から読み取り機に送信して非接触で読み取り可能 な情報記憶送信装置において、

本体（112)に回転自在に支持されて表面の一部が導電体（119)で構成された回 転軸（117)と、 ICチップ（114)に接続されて前記導電体（119)に接触可能な第 1端 子（121)および第 2端子（122， 122a, 122b)とを備え、

回転軸（117)の回転により変化する前記第 1端子（121)および第 2端子（122， 12 2a, 122b)の導通状態に応じた情報を、 ICチップ（114)およびアンテナ（115)を介 して読み取り機に送信可能なことを特徴とする情報記憶送信装置。

[18] 本体（112)の姿勢を変換したとき、回転軸（117)は重力の方向に対して一定の姿 勢を維持するように本体（112)に対して回転することを特徴とする、請求項 17に記載 の情報記憶送信装置。