WO2004087858A1

WO2004087858A1 - シート状洗浄剤組成物

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Publication number: WO2004087858A1
Application number: PCT/JP2004/004751
Authority: WO
Inventors: 斎藤　吉信; 長濱　大二; 奥田　隆弥; 仁科　哲夫
Original assignee: 株式会社ピーアンドピーエフ
Priority date: 2003-03-31
Filing date: 2004-03-31
Publication date: 2004-10-14

Description

明細書

シート状洗浄剤組成物技術分野

本発明はシート状洗浄剤組成物に関し、より詳しくは、すばやく溶解して、泡立ちがよく、残渣も残らないシート状洗浄剤組成物に関する。背景技術

シート状洗 IJは、携帯用として従来より使用されているものであり、例えば、特開昭 5 7— 2 9 5 2 0号公報の記載のように、非ィオン性セルロースエーテルと、脂肪族石鹼類、天然石験類等の石鹼成分とカゝらなるシート状洗浄剤が知られている。

し力し、上記のシート状洗浄剤においては、石鹼をシート状に成形するための必須成分である非ィオン性セルロースエーテルが泡立ちや溶解性を阻害し、また残渣も残る、といった問題があった。

また、特開平 2— 2 2 4 0 0号公報に記載のように、軟質紙に、石鹼水溶液、あるいは界面活性剤にアルキルエーテル硫酸エステルナトリウムもしくはアルキルエーテル硫酸エステルアンモニゥム、脂肪酸アルカールアミドを適量加えた水溶液を含浸させ、乾燥後、所定の形状およびサイズに裁断したシート状洗浄剤も知られている。

し力し、上記のシート状洗浄剤においては、使用時に軟質紙が残るために使用し難い、泡立ちが悪い、といった問題があった。

シート状洗浄剤は 1シートが 1回分であり、通常の固形石鹼と比較して 1回の使用量が少量で限られている。このような場合、すばやく溶けて泡立ちが極めて良好でなければ、シート状洗浄剤として実用できるものではない。上記の組成物では、何れも実用できるレベルまで達していないのが現状である。

本発明は上記の問題点を解決しょうとするものであり、その目的は、溶解性が良好で、泡立ちに優れ、残渣も残らない、シート状洗浄剤に適した組成物を提供することにある。発明の開示

本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物と脂肪酸アル力リ塩に、特定の界面活性剤を配合することにより、溶解性おょぴ泡立ちが向上し、残渣も残らない、シート状洗浄剤に適した組成物を提供できることを見出し、発明を完成するに至った。

即ち、本発明は、

(a) 皮膜形成能を有する水溶性高分子ィヒ合物と、

(b) 脂肪酸アルカリ塩と、

(c) 下記一般式 (I) ：

R—— CH— CH₂— OX-\ (I)

OX₂ (式中、 Rは、 C₄_₃₄のアルキル基または C₄— ₃₄のアルケニル基であり、 X および X₂の少なくとも一方は一 CH₂COOMで、残りは水素原子である。ここで、 Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニゥム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオンまたは塩基性アミノ酸カチオンである。）

で表される化合物を含有することを特徴とする、シート状洗浄剤組成物である。上記一般式（I) の化合物の好適な態様として、 Rが C₈_₁₈直鎖アルキル基である化合物であってもよく、また、 Mがアル力リ金属または低級アル力ノールアミンカチオンである化合物であってもよい。

皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物の好適な態様として、セルロースエーテノレ類から選択される少なくとも 1つであってもよく、特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプ口ピルセルロースから選択される少なくとも 1つであってもよい。

本発明の好適な態様として、上記一般式 ( I ) の化合物の含有量は 2〜2 5重量％であってもよく、皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物の含有量は 1 5〜 4 5重量％であってもよく、また、脂肪酸アル力リ塩の含有量は 3 5〜 6 5重量 %であってもよい。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明を詳細に説明する。本発明のシート状洗浄剤組成物は、（a ) 皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物と（b ) 脂肪酸アルカリ塩と（c ) 上記一般式（I ) の化合物とを含有してなる。

本発明で使用される皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物（a ) は、水溶性であって、シート状に膜を形成できる限り、特に限定されないが、セルロース、セノレロースエーテノレ（例えば、メチルセノレロース、ヒドロキシェチノレメチノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレメチノレセルロース、ヒドロキシブチノレメチノレセル口ース、ヒドロキシェチゾレセノレロース、ヒドロキシプロピノレセゾレロース、ヒドロキシブチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリゥム等) 等のセルロース類；ポリビュルアルコール；プルラン等の多糖類等が挙げられる。これらの中でも、柔軟性がありしかも強靭であることから、セルロースエーテノレ類、特にヒドロキシプ口ピルメチルセルロース、ヒドロキシプ口ピルセルロースが好適である。なお、上記の皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物は、単独で使用しても

2種以上を組み合わせて使用してもよい。

シート状洗浄剤組成物中、上記の皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物 ( a

) の含有量は、 1 5〜 4 5重量％、特に 2 0〜 3 5重量％が好まし！/、。当該含有量が少なすぎると洗浄剤をシート状に成形することができず、逆に多すぎると、当該水溶性高分子化合物 ( a ) に起因して使用時にのり状となって、泡立ちを阻害したり、残渣も残るおそれがあるので、好ましくない。本発明で使用される脂肪酸アルカリ塩（b ) における脂肪酸としては、炭素数 8〜 2 4の、直鎖状または分岐鎖状で、飽和または不飽和の脂肪酸であり、炭素数は 1 2〜 1 8であることが好ましい。好適な脂肪酸の具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の飽和脂肪酸；ォレイン酸等の不飽和脂肪酸；これらの混合物であるヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸が挙げられる。上記脂肪酸アル力リ塩 ( b ) におけるアルカリとしては、ナトリウム、力リウム、リチウム等のアルカリ金属；カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属；エタノールァミン (モノ体、ジ体、トリ体)、塩基性アミノ酸（リジン、了ノレギニン、ヒスチジン等) 等の有機ァミンが挙げられる。好適なアル力リの具体例としては、ナトリウム、カリウムが挙げられる。

なお、上記の脂肪酸アルカリ塩は、単独で使用しても 2種以上を組み合わせて使用してもよい。

シート状洗浄剤組成物中、上記の脂肪酸アルカリ塩（b ) の含有量は、 3 5〜 6 5重量％、特に 4 0〜 6 0重量％が好ましい。当該含有量が少なすぎると固化性に劣り、逆に多すぎるとシート状洗浄剤が硬くて脆くなり柔軟性に劣るので、好ましくない。

本発明で使用する上記一般式（I ) の化合物（c ) において、 Rにおける C ₄ — _{3 4}のアルキル基とは、直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、例えば、ブチル基、へキシル基、ォクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、へキサデシル基、ォクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、テトラコシル基、 2 - ェチルへキシル基、 2一へキシルデシル基、 2—ォクチルゥンデシル基、 2ーデシルテトラデシル基、 2—ゥンデシルへキサデシル基等が挙げられる。 C _ 3 4 のアルケニル基とは、直鎖または分岐鎖のアルケニル基であり、例えば、ォクテニル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセ-ル基、へキサデセニル基、ォクタデセニル基等が挙げられる。上記一般式 ( I ) における Rとしては、シート状洗浄剤の泡立ちが特に良好となる点から、 C ₈ _ i ₈直鎖アルキル基が好適であり、デシル基、ドデシル基が特に好適である。

上記一般式（I ) において、 Mにおけるアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム、バリウム等が挙げられる。低級アル力ノールアミンカチオンを形成する低級アルカノ一ルァミンとしては、エタノールァミン、 _n—プロパノール- ァミン、ィソプロパノールァミン等の炭素数 1〜4のアルカノールァミンであり、モノ、ジ、トリ体のいずれでもよい。低級アルキルァミンカチオンを形成する低級アルキルァミンとしては、メチルァミン、ェチルァミン、 n—プロピルアミン、イソプロピルアミン等の炭素数 1〜4のアルキルァミンであり、モノ、ジ、トリ体のいずれでもよい。塩基性アミノ酸を形成する塩基性アミノ酸としては、リジン、アルギユン、オル二チン、ヒスチジン等が挙げられる。上記一般式（I ) における Mとしては、シート状洗浄剤の泡立ちが特に良好となる点から、アルカリ金属、低級アル力ノールアミンカチオンが好適であり、ナトリウム、力リウムが特に好適である。

上記一般式（I ) においては、および X ₂の少なくとも一方が _ C H ₂ C O OMで、残りが水素原子であり、このような構造の化合物（c ) を配合することにより、シート状洗浄剤の溶解性および泡立ちが向上する。

上記化合物（c ) の具体例としては、例えば、オクタン一 1 , 2—ジオール酢酸エーテルナトリゥム、デカン一 1， 2—ジオール酢酸エーテルナトリゥム、ドデカン一 1， 2—ジオール酢酸エーテルナトリウム、テトラデカン一 1， 2—ジォーノレ酢酸エーテルナトリウム、へキサデ力ン一 1， 2—ジオール酢酸エーテルナトリゥム、オタタデカン一 1 , 2一ジオール酢酸エーテルナトリゥム等が挙げられる。

なお、上記化合物（c ) は、ェと X ₂のいずれか一方が一 C H ₂ C O〇Mである化合物でも、また X iと X ₂の両方が一 C H ₂ C〇 OMである化合物でもよく、さらにはこれらの混合物でもよい。また、上記化合物 ( c ) は、単独で使用しても 2種以上を組み合わせて使用してもよい。上記化合物（c ) は、例えば、 Mがナトリウムである場合、アルキル一 1， 2 ージオールを、ジォキサン等のエーテル系溶媒中、窒素気流中で金属ナトリウム等を用いてアルコラ一ト化し、次いで、クロ口酢酸ナトリゥムと反応させることにより得られる。

シート状洗浄剤組成物中、上記化合物（c ) の含有量は、 2〜 2 5重量％、特に 3〜： L 5重量％が好まし!/、。当該含有量が少なすぎると、溶解性および泡立ちが充分ではないためシート状洗浄剤として実用的ではなく、逆に多すぎると、ベタツキが多くなるため製膜作業性が劣るおそれがあるので、好ましくなレ、。本発明のシート状洗浄剤組成物は、皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物 ( a ) と、脂肪酸アルカリ塩（b ) と、上記一般式（I ) の化合物 ( c ) とを必須成分として含有する力本発明の効果を阻害しない限り、必要に応じて、シート状洗に通常配合される添加剤を含有してもよレ、。例えば、 N—長鎖ァシルアミノ酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のァニオン界面活性剤；ィミダゾリン系両性界面活性剤、ベタイン系両性界面活性剤等の両性界面活性剤；ポリオキシェチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、マルチトールヒドロキシ脂肪族エーテル等の非イオン界面活性剤；トリメチルアルキルアンモニゥムクロライド等のカチオン界面活性剤；グリセリン、ジグリセリン、 1， 3—ブチレングリコール、プロピレングリコー/レ、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ショ糖、ソルビット、ヒアルロン酸ナトリウム等の保湿剤；ェデト酸塩等のキレート剤；センプリ、シャクャク、ィリス、スギナ、アロエ、力ミツレ、ユーカリ油、グリシルリチン酸ジカリウム等の植物抽出成分；トラネキサム酸、アルブチン等の薬剤；香料；色素；防腐剤等が挙げられる。

本明のシート状洗浄剤は、従来公知の方法により調製することができる。例えば、皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物 ( a )、脂肪酸アルカリ塩 ( b ) および上記一般式（I ) の化合物（c )、並びに必要に応じて添加剤を、所定の割合で水に溶解して水溶液とし、これを 6 0〜 9 0 °C程度に加熱した基体表面に供給して流延し、乾燥することにより調製される。この時、乾燥後の厚さが 5 0〜1 5 0 Ai mとなるように、流延するのがよい。

このようにして調製された本発明のシート状洗浄剤組成物は、上記一般式 ( I ) の化合物 ( c ) の配合により、組成物のクラフト点が低下するために溶解性が向上すると共に、当該化合物 ( c ) 自身の優れた起泡性により,組成物の泡立ちも向上する。従って、すばやく溶けて、泡立ちが良好であり、残渣も残らないという、シート状洗浄剤として実用的な組成物を提供できる。このような効果は、上記一般式（I ) の化合物（c ) の配合により初めて達成できるが、他の界面活性剤の配合では達成できないのである。実施例

以下、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

実施例 1 ~ 6ぉょぴ比較例 1

表 1に示す成分を使用し、次の方法によりシート状洗浄剤を調製した。即ち、 7 0 °Cで、ィオン交換水にヒドロキシプロピルメチルセルロースを溶解した後、ラウリン酸ナトリウム、ドデカン— 1， 2ージオール酢酸エーテルナトリウム (レボン H S A 三洋化成工業（株）製）およびグリセリンを加えて溶解した。この溶液を 7 0 °Cに加熱した回転ドラム上に流し込み、次いで 7 0 °Cで 2時間乾燥し、裁断して、 7 X 5 c mで厚さ約 1 0 0 μ mのほぼ無水のシート状洗浄剤を調製した。

比較例 2〜 5

実施例 1において、ドデカンー 1 , 2 -ジオール酢酸エーテルナトリゥムの代わりに、表 2に示す界面活性剤を使用すること以外は、実施例 1と同様の方法によりシート状洗浄剤を調製した。表 1 実施例 1 実施例 2 実施例 3 実施例 4 実施例 5 実施例 6 比較例 1 ラウリン酸ナトリゥム 53 50 50 50 50 50 55 ドデカンー 1 , 2 _ジォーノレ

酢酸エーテノレナトリウム 2 5 10 15 20 25 0 ヒドロキシプロピル

30 30 30 30 25 25 30 メチノレセノレロース

グリセリン 15 15 10 5 0 0 15 口 100 100 100 100 100 100 100 泡立ち〇 . ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

00 溶け易さ〇 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

製膜作業性 ' ◎ ◎ 〇〇〇〇〇

表 2

比較例 2 比較例 3 比較例 4 比較例 5 ラウリン酸ナトリゥム 5 0 5 0 5 0 5 0 ラウリル硫酸ナトリゥム 1 0 _ .

ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタゥリンナトリウム一 1 0 一一ヤシ油脂肪酸ァミドプロピルべタイン 1 0

ラウリルイミダゾリニゥムベタイン 1 0 ヒドロキシプロピノレメチノレセノレロース 3 0 3 0 3 0 3 0 グリセリン 1 0 1 0 1 0 5 0 口口 T 1 0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 泡立ち △ X X X 溶け易さ X X X X 製膜作業性 Δ Δ Δ △

実施例 1〜 6およぴ比較例 1〜 5で得られたシート状洗浄剤について、以下の評価試験を行なった。その結果を表 1、 2に示す。

<評価方法 >

1. 泡立ち

サンプルの 1 %水溶液を炭素カルシゥム 70 p p mの人工硬水により調製し、これを 40°Cで所定回転数のミキサーにより一定時間攪拌し、発生した泡の量を測定した。この測定した泡の量から以下の基準により泡立ちを判断した。 ◎： 2200ml以上

〇： 2000ml以上 2200m l未満

Δ： 1800ml以上 2000ml未満 '

X ： 1800ml未満。

2. 溶け易さ

専門パネラー 1 0名により、 7 X 5 cmで厚さ約 1 00 mのサンプルを手のひらに載せ、 25 °Cの水道水で溶かして使用し、以下の基準により溶け易さを判断した。

◎：専門パネラー 8名以上が溶けやすく、残渣がないと認めた。

〇：専門パネラー 6名以上 8名未満が溶けやすく、残渣がないと認めた。

△：専門パネラー 3名以上 6名未満が溶けやすく、残渣がないと認めた。

X ：専門パネラー 3名未満が溶けやすく、残渣がないと認めた。

3. 製膜作業性

製膜作業性について、サンプルの製膜時の状況を、適度な粘性で厚みにムラがないかどう力、回転ドラムからの剥離性が良好かどう力 \ および皮膜性が良好かどうかについてを総合的に考慮して、以下の基準により判断した。

◎：製膜作業性が極めて良好である。

〇：製 B莫作業性が良好である。

△：製膜作業性がやや不良である。 '

X ：製膜作業性が不良である。表 1、 2より、実施例；！〜 6のシート状洗^^は、泡立ち、溶け易さおよび製膜作業性のいずれにおいても優れていることがわかる。これに対し、ドデカン一 1， 2—ジオール酢酸エーテルナトリウムを配合しな V、比較例 1や、ドデカン一 1， 2—ジオール酢酸エーテルナトリウムの代わりに他の界面活性剤を使用した比較例 2〜 5のシート状洗浄剤は、泡立ちおよぴ溶け易さにおヽて劣るものであることがわかる。以上の説明で明らかなように、本発明のシート状洗浄剤組成物は、皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物（a ) と脂肪酸アルカリ塩（b ) に、上記一般式（ I ) の化合物（c ) を配合することにより、組成物のクラフト点が低下するために溶解性が向上すると共に、当該化合物（c ) 自身の優れた起泡性により組成物の泡立ちも向上する。従って、すばやく溶けて、泡立ちが良好であり、残渣も残らないという、シート状洗浄剤として実用的な組成物を提供できる。産業上の利用可能性

本発明のシート状洗浄剤組成物は、すばやく溶けて、泡立ちが良好であり、残渣も残らないというものであるため、シート状洗浄剤として非常に実用的な組成物である。本出願は、日本で平成 1 5年 3月 3 1日に出願された特願 2 0 0 3— 9 3 8 5 4号を優先権の基礎とするものであり、その出願に記載された内容は本明細書に含まれるものとする。

Claims

請求の範囲

1. (a) 皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物と、

(b) 脂肪酸アルカリ塩と、

(c) 下記一般式 (I) ：

R—— CH— CH₂—— OXi (I)

ox₂

(式中、 Rは、 C₄_₃₄のアルキル基または C₄— ₃₄のアルケニル基であり、および X₂の少なくとも一方は一 CH₂COOMで、残りは水素原子である。ここで、 Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニゥム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオンまたは塩基性アミノ酸カチオンである。）

で表される化合物を含有することを特徴とする、シート状洗浄剤組成物。

2. 上記一般式（I) において、 Rが C ₈— i ₈直鎖アルキル基である、請求の範囲第 1項記載のシート状洗浄剤組成物。

3. 上記一般式（I) において、 Mがアルカリ金属または低級アルカノールァミンカチオンである、請求の範囲第 1項記載のシート状洗浄剤組成物。

4. 皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物が、セルロースエーテル類から選択される少なくとも 1つである、請求の範囲第 1項記載のシート状洗浄剤組成物

5. 皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおょぴヒドロキシプロピルセルロースから選択される少なくとも 1つである、請求の範囲第 1項記載のシート状洗浄剤組成物。

6 . 上記一般式 ( I ) の化合物の含有量が 2〜 2 5重量％である、請求の範囲第 1項〜第 5項のいずれかに記載のシート状洗浄剤組成物。

7 . 皮膜形成能を有する水溶性高分子化合物の含有量が 1 5〜 4 5重量％である、請求の範囲第 1項〜第 5項のいずれかに記載のシート状洗浄斉 lj組成物。

8 . 脂肪酸アル力リ塩の含有量が 3 5〜 6 5重量％である、請求の範囲第 1項〜第 5項の!/、ずれかに記載のシート状洗浄剤組成物。