WO2004065234A1 - 包装容器および包装容器に取付けられる注ぎ栓 - Google Patents

Abstract

折り込み部分の折畳みによる紙容器の引っ張り若しくは押圧のストレスを低減し、強度特性が維持することができ、かつ、片方の屋根部分を広くし大型の注出口を取り付けることができる。　包装容器に取付けられる注ぎ栓は、折り目線の折畳みによって形成される頂部が、頂部の前側において前方に傾斜した面と、頂部の後側において傾斜面と隣接した実質的に平坦な面とを有し、頂部形成に伴って派生するフラップが、折り目線の折畳みによって、頂部に隣接する容器側壁に当接されている包装容器に関することを特徴とする。

Description

明.細 書 包装容器および包装容器に取付けられる注ぎ栓

技術分野

本発明は、頂部の前方に傾斜した面を有し、 開口可能域を傾斜面に有する包 装容器及び、 傾斜面を有する容器に取付けられる注ぎ栓に関する。 ·

背景技術 フルーツ 'ジュース、 UH T (超高温処理） ミルク、 ワイン、 トマト ·ソ一 スなどのような多くの流動食品は無菌パッケージ材料で作られた流動食品用包 装容器で包装されて販売されている。 そのような流動食品用包装容器の典型例は、 周知の液体食品または流動食品 用の平行六面体 （ブリッグ状） の紙容器、 屋根形の紙容器であり、 この紙容器 は積層さ..れた包 材を,折曲^、.：シ' ルしで形成きれる.。 この.包装材は、 両面を. '例えばポリエチレンのような熱シール ·プラスチック材料で覆われた例えば紙 のような繊維材料の層を含む多層構造を有する。 また、 UH Tミルクのように 長期保存用の無菌紙容器の場合、 包装材は例えばアルミニウム薄膜で定義され る酸素バリヤ材料の層を含み、 この層は熱シール ·プラスチック材料の層上に 重ねられ.， また最終的に食品に接触するパッケージ内面を形成する他の熱シー ル ·プラスチック材料の層でさらに覆われる。

上述形式の流動食品用包装容器は、 注ぎ出すための閉止可能な開口装置を一 般に備えている。 このような開口装置は、 開口を形成する器壁の穴、 パンチ抜 き、 または切離可能部分に取付けられるフレームと、 キャップとを実質的に含 む。

器壁のパンチ穴にラミネートフィルムが貼付された開口可能域に直接に開口 装置を取付ける優れた方法およびその開口装置が取り付けられた包装容器が、 例えば、 特開 2 0 0 1— 7 2 0 0 8号に記載されている。 ブリック状 （平行六面体） の包装容器は、 例えば、 図 5に示すような包装充 填機において、 繊維質基材 （例えば、 紙など） Zプラスチック積層体に折目線 が付けられたウェブ状包装材料 1の口一ルを、 その長手方向の一端にシーリン グテープをアプリケ一夕 3で接合し、 成形ロール 6及び縦線シ一ル装置 8によ りチューブ状に成形し、 チューブ状に成形された包装材料内に内容物を充填パ イブ 7から充填し、 チューブ状包装材料の横断方向に横線シール装置 1 0及び 1 1で横シールし、 一定間隔に個々に切断し、 クッション形若しくは枕状の一 次形状容器 1 3に成形し、 最終成形装置 1 5で折目線に沿ってフラップ片を折 畳んで、 図 8に示すような、 ブリック状の最終形状容器 1 4に成形される。 図 6に示すように、 折目線が付けられたウェブ状包装材料の容器 1個分の包 装材料 1に、 縦シール用のシール領域 2 6、 チューブ状包装材料の横断方向に 横線シールを施す横シール領域 2 3、 容器器壁を形成する側パネル 2 1、 容器 の頂部を形成するパネル 2 0 a、 2 2 a、容器の底部を形成するパネル 2 0 b、 2 2 b , 折り畳まれて側壁若しくは底部に溶着されるフラップ 2 4を形成する パネルからなり、 それらのパネルの境には、 折目線 2 4 a、 2 5 a、 2 5 cな どが形成されている。 図 7 ( a ) ( b ) ( c ) に、.一次形状容器 1 3が折目線に沿って折り、 フラッ プ片 2 4を折畳んで図 8に示すようなブリック状の最終形状容器 1 4に成形さ れる様子を示す。 前面器壁 2 2、 側壁 2 1、 後面器壁 2 0、 頂部に対応する器 壁 2 2 a、 底部に対応する器壁 2 2 b、 20b, 横シール部分 2 3及び縦シール部 分 2 6を有する一次形状容器 1 3が成形される （a )。 次いで、 折り目線に沿つ て折畳み A上下に折り込み辺 （フラップ） 2 4、 2 5及び横シールのフィン 2 3を突出させる ）。 最後に、 横シールのフィン 2 3が折り畳まれて、 フラッ プ 2 4が折り目線 2 4 aで側面器壁 2 1に接合され、 フラップ 2 5が折り目線 2 5 cで底面器壁に接合される （c)。 屋根型紙製包装容器では、 紙製包装材料を所定の形状に裁断し、 容器縦方向 にシールしたブランクスを得、 充填機内でブランクスの底をシールした後に上 部開口から牛乳、 ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、 上部をシー ルして得られる。 これらの包装材料には、 その表面に包装容器製品の外観デザ インが印刷される。 屋根型紙製包装容器については、 片方の屋根部分を広くし大型の注出口を取 り付けた紙容器が提案されている。 （特開平 1卜 91792 号及び特開平 11-236027 号など） しかし、 屋根型 （切妻形） から更に、 トップシールフィンを倒し、 一枚の屋 根の片流れ屋根 (Shed Roof)形状にすると、 折り込み部分が内側に更にきつく折 られ、 引っ張り若しくは押圧のストレスが増し、 紙容器の強度特性が著しく低 下する。 これに対して、 上記ウェブ状包装材料から得られた紙容器であるが、 ブリツ ク形状ではなく、 頂部成形による折り込み片が側壁面上に折畳れ、 頂部が片流 れ屋根形状に成形される紙容器が提案されている。 （国際公開公報 WO 0 2 / 1 0 0 2 0 )

これによつて、 引っ張り若しくは押圧のストレスが低減されて紙容器の強度 特性を維持することができ、 その頂部に大型の注ぎ栓、 キャップを取り付ける ことができる。 ブリック状 （平行六面体） の包装容器は大型の注出口を取り付けることが難 しい。

他方、 屋根型紙製包装容器について、 上記従来の頂部に傾斜面を有する上記 の容器では、 片方の屋根部分を広くし大型の注出口を取り付けることができる。 しかし、 切妻形状から更に、 トップシールフィンを倒し、 一枚の屋根の片流れ 屋根 （Shed Roo f)形状にすると、 折り込み部分が内側に更にきつく折られ、 引 つ張り若しくは押圧のストレスが増し、 紙容器の強度特性が著しく低下する。 頂部成形による折り込み片 （フラップ） が側壁面上に折畳れ、 頂部が片流れ 屋根形状に成形される紙容器では、 頂部の頂上部分が鋭角に突出して、 製造過 程、流通過程及び、消費過程でその部分に多くの機械的ストレスが負荷される。 また、 頂部に傾斜面を有する上記の容器に設けた従来の注ぎ栓では、 キヤッ プをネジに沿って注ぎ口から開けると、 開口可能域 （プレラミネッテドホール APLH という） に溶着されたキャップ底部が、 回転しながら引き上げられ、 溶着 された開口可能域をねじ切って開口する構造となっている。 しかしながら、 ラ ミネートの開口可能域は多層構造となっているため、 各層の層間の接着が充分 でないと、 キヤップに溶着された上側の層のみが破り取られ下側の層の一部が 容器側に残ることが起こるという不都合がある。

しかも、 開口可能域をねじ切るため、 開口可能域ラミネートを構成する複数 のポリオレフイン層が延びて、 切断 （破断） 面に糸状の残渣が残るという不都 合が起こることもある。

更に、 開口を形成する器壁の穴、 パンチ抜きの断面には、 空隙 （エア一ギヤ ップ） が生じやすく、 その空隙近傍の開口可能域ラミネートを切断すると、 液 体内容物が器壁の断面に浸透する危険を低減する必要性がある。 発明の開示

本発明は、 折り込み部分の折畳みによる紙容器の引っ張り若しくは押圧のス トレスを低減し、 強度特性が維持することができ、 かつ、 片方の屋根部分を広 くし大型の注出口を取り付けることができる包装容器を提供することを目的と する。

開封時に開口可能域のラミネ一トフィルムが容器開口部に一部残留すること がない若しくは消費者に違和感を与えない綺麗な開口部分を形成することがで きる容器頂部の傾斜面に設けた大型の注ぎ栓を提供することを目的とする。

液体内容物が器壁の断面に浸透する危険が低減された容器頂部の傾斜面に設 けた大型の注ぎ栓を提供することを目的とする。 この課題を解決するこの発明の包装容器及びその包装容器に取付けられる注 ぎ栓は、 折り目線の折畳みによって形成される頂部が、 頂部の前側において前 方に傾斜した面と、 頂部の後側において傾斜面と隣接した実質的に平坦な面と を有し、 頂部形成に伴って派生するフラップが、 折り目線の折畳みによって、 頂部に隣接する容器側壁に当接されている包装容器に関することを特徴とする。 本発明の包装容器に取付けられる注ぎ栓は、 頂部に前方に傾斜した面を有し、 フィルムによりシールされた開口可能域を傾斜面に有する包装容器に取付けら れる、 枠体、 キヤップ及び可動リングとからなる注ぎ栓であって、

注ぎ口を形成する枠体が、 開口可能域の周辺の傾斜面に接合されるフランジ 部と、 フランジ部と一体成形されかつ実質的に直立するように略斜めに切断し た円筒形状の注ぎ口部とからなり、 キャップは、 注ぎ口を閉止するために注ぎ 口部に取外し可能に取付けられ、 注ぎ口部の内周に配設される、 下端部におい て略斜めに切断した円筒形状の可動リングは、 キャップの回転とともに回転す るように、 キャップと係合し、 略斜めに切断した形状の下端部若しくはその近 傍に刃部を有することを特徴とする このように構成したことにより、 折り込み部分の折畳みによる紙容器の弓 Iつ 張り若しくは押圧のストレスを低減し、強度特性が維持することができ、かつ、 片方の屋根部分を広くし大型の注出口を取り付けることができる。

容器頂部の傾斜面に設けた大型の本発明の注ぎ栓において、 開封時に開口可 能域のラミネートフィルムが容器開口部に一部残留することがない若しくは消 費者に違和感を与えない綺麗な開口部分を形成することができる。

容器頂部の傾斜面に設けた大型の本発明の注ぎ栓において、 液体内容物が器 壁の断面に浸透する危険が低減される。 本発明の請求項 1に記載の包装容器は、 折り目線を有するウェブ状包装材料 のチューブ状への成形、 該包装材料の両端部でのチューブの縦線方向への縦シ ール、 チューブ状包装材料内への液体食品の充填、 チューブ状包装材料の横断 ' 方向への横シール、 該横シール部での切断による枕状容器の形成及び、 該折り 目線に沿ったフラップの折畳みによって得られる最終形状の包装容器であって、 該折り目線の折畳みによって形成される頂部が、 該頂部の前側において前方 に傾斜した面と、 該頂部の後側において該傾斜面と隣接した実質的に平坦な面 とを有し、

該頂部形成に伴って派生する該フラップが、 該折り目線の折畳みによって、 該頂部に隣接する該容器の側壁に当接されている

ことを特徴とする。 上記構成により、 折り込み部分の折畳みによる紙容器の引っ張り若しくは押 圧のストレスを低減され、 自然な折畳みが可能になる。 その結果、 容器の強度 特性が維持され、 局部的な器壁の割れ、 ヒビ、 クラックなどの発生を防止する ことができる。 片方の屋根部分を広くすることができるので、 本発明による大 型の注出口も取り付けることができる。

頂部の後側において傾斜面と隣接した実質的に平坦な面とを有するので、 容 器形成後に、 保管、 貯蔵、 流通、 店舗展示、 家庭冷蔵庫における保存において、 容易に容器を積み重ねできる。 本発明の請求項 2に記載の包装容器に取付けられる注ぎ栓は、 頂部の少なく とも前側において前方に傾斜した面を有し、 フィルムによりシールされた開口 可能域を該傾斜面に有する包装容器に取付けられる、 枠体、 キャップ及び可動 リングとからなる注ぎ栓であって、

注ぎ口を形成する該枠体が、 該開口可能域の周辺の該傾斜面 fc接合されるフ ランジ部と、 該フランジ部と一体成形されかつ実質的に直立するように略斜め に切断した円筒形状の注ぎ口部とからなり、 '

該キャップは、 該注ぎ口を閉止するために該注ぎ口部に取外し可能に取付け られ、

該注ぎ口部の内周に配設される、 下端部において略斜めに切断した円筒形状 の該可動リングは、 該キャップの回転とともに回転するように、 該キャップと 係合し、 略斜めに切断した形状の下端部若しくはその近傍に刃部を有すること を特徴とする。

上記構成により、 注ぎ口部は略斜めに切断した円筒形状を有し、 注ぎ口部内 に収納される可動リングも略斜めに切断した下端部を備えることができる。 そ の可動リングは、 キャップと係合してキャップの回転とともに回転し、 下端部 若しくはその近傍に設けられた刃部の先端が、 開封時に開口可能域のラミネー トフイルムを破断する。

引き続き回転することにより、 刃部は、 本発明の構成により、 包装容器の開 口可能域に対して斜めの態勢で、 開口可能域を切断する。 その結果、 凹凸、 突 起、 残さなどのない鋭利な切断面を形成することができる。 開封時に開口可能 域のラミネートフイルムが容器開口部に一部残留することがない若しくは消費 者に違和感を与えない綺麗な開口部分を形成することができる。

実質上、 刃部が当たった部分のみが切断されるので、 切断予定外の開口可能 域の端面エア一ギャップをも破断切断することがない。 液体内容物が器壁の断 面に浸透する危険を低減することができる作用を有する。 本発明の請求項 3に記載の注ぎ栓は、 注ぎ栓が、 該傾斜面と該頂部の後側に おいて該傾斜面と隣接した実質的に平坦な面とを有する包装容器に取付けられ、 該注ぎ口部に取付けられた該キャップの高さが、 該容器頂部の該平坦部の高さ より低い。

上記構成により、 注ぎ栓が容器頂部から突出することがなく、 頂部の後側の 平坦面によって、 容器形成後に、 保管、 貯蔵、 流通、 店舗展示、 家庭冷蔵庫に おける保存において、 容易に容器を積み重ねることができる作用を有する。

本発明の請求項 4に記載の注ぎ栓は、 可動リングは、 該キャップの回転とと もに回転する際、 上下動するように、 該注ぎ口部の内周面及び該可動リングの 外周面に案内溝と案内突起とを備え、 回転終了時の該案内溝の位置が回転開始 時の該案内溝の位置より低い。

上記構成により、 可動リングが上下動し、 刃部は、 確実に、 包装容器の開口 可能域を切断する。 しかも、 回転終了時の案内溝の位置が回転開始時の案内溝 の位置より低いので、 開封作業が終了した時点で、 不要になった可動リングが 注ぎ口から下方に隠れ、 開口可能域の切断端面を覆い隠すことができるという 作用を有する。 本発明の請求項 5に記載の注ぎ栓は、 可動リングは、 該キャップの回転とと もに回転して開口可能域のシールされたフィルムを一部未切断部を残して円形 状に切断するように、 回転終了時の該案内溝の位置が設定される。

上記構成により、 開口可能域のシールフィルムの一部が未切断のまま残り、 判断フィルムが容器内部に落下し、 消費者がそれを誤飲することを防止するこ とができる作用を有する。 本発明の請求項 6に記載の注ぎ栓キヤップの外周面から突出した回転補助部 と該フランジ部から直立した改竄防止部とを有し、 開栓前に該回転補助部と該 改竄防止具とが、 キヤップ回転によつて離脱容易に係合している。

上記構成により、 突出した回転補助部のテコの作用により、 容易に回転する ことができ、 その回転により回転補助部と改竄防止具とが容易に離脱するので、 いたずら等を防止するという作用を有する。 図面の簡単な説明 第 1図は、 本発明による一実施形態の包装容器の斜視図である。

第 2図は、 本発明の一実施形態の包装容器の包装材料の平面図である。

第 3図は、 本発明による一実施形態の包装容器の斜視図である。

第 4図は、 本発明による一実施形態の包装容器の断面図である。

第 5図は、 本発明による一実施形態の包装容器の製造ための充填機の概要図で ある。

第 6図は、 従来の包装容器の包装材料の平面図である。

第 7図は、 従来の包装容器の成形を示す斜視図である。

第 8図は、 従来の包装容器の斜視図である。

第 9図は、 本発明による一実施形態の包装容器の斜視図である。

第 1 0図は、 本発明による一実施形態の包装容器の斜視図である。

第 1 1図は、 本発明による好ましい実施形態の包装容器の斜視図である。

第 1 2図は、 本発明による好ましい実施形態の注ぎ栓の断面図である。

第 1 3図は、 本発明による好ましい実施形態の注ぎ栓の部分的,斜視図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施の形態について、 説明する。

図 1及び図 3に、 本発明による一実施態様の包装容器の斜視図を示す。 包装 容器 1 4は、 図 5に示すような包装充填機を用いて、 折り目線を有するウェブ 状包装材料 1のチューブ状への成形 6、 該包装材料の両端部でのチューブの縦 線方向への縦シール 8、 チューブ状包装材料内への液体食品の充填 7、 チュー ブ状包装材料の横断方向への横シール 1 1、 1 2、 該横シール部での切断によ る枕状容器の形成 1 3及び、 該折り目線に沿ったフラップ 2 4の折畳み 1 5に よって得られる最終形状の包装容器 1 4である。

折り目線の折畳みによって形成される頂部が、 頂部の前側において前方に傾 斜した面 2 2 dと、 頂部の後側において傾斜面 2 2 dと隣接した実質的に平坦な 面 （20d、 2 3、 2 2 eなど） とを有し、 頂部形成に伴って派生するフラップ 2 4が、 折り目線の折畳みによって、 頂部に隣接する容器側壁 2 1に当接され ている。

図 1は、 実施態様の包装容器に注ぎ口を有する態様であり、 図 3は、 実施態 様の包装容器に注ぎ口を有しない態様である。 図 1に示すように、 包装容器の注ぎ口を有する態様では、 本発明の一実施形 態の注ぎ栓 3 0を備える。

図 1及び、 図 1の実施態様の包装容器の断面を示す図 3において示すその実 施形態の注ぎ栓 3 0は、 頂部の前側において前方に傾斜した面 2 2 dを有し、 フィルムによりシ一ルされた開口可能域 2 9 (図 1に図示せず） を傾斜面 2 2 dに有する包装容器 1 4に取付けられる、 枠体 3 1、 キャップ 3 2及び可動リ ング 3 3とからなる注ぎ栓 3 0である。

注ぎ口を形成する枠体 3 1が、 開口可能域 2 9の周辺の傾斜面に接合される フランジ部 3 4と、 フランジ部 3 4と一体成形されかつ実質的に直立するよう に略斜めに切断した円筒形状の注ぎ口部 3 5とからなる。

キャップ 3 2は、 注ぎ口を閉止するために注ぎ口部 3 5に取外し可能に取付 けられる。 ' 注ぎ口部 35の内周に配設される、 下端部において略斜めに切断した円筒形 状の可動リング 33は、 キャップ 32の回転とともに回転するように、 キヤッ プ 32と係合し、 図 3 id) に示すように、 略斜めに切断した形状の下端部若し くはその近傍に刃部 36を有する。 図 2に図 1の容器形成用の包装材料を示す。 折目線が付けられたウェブ状包 装材料の容器 1個分の包装材料 1に、 縦シール用のシール領域 26 チューブ 状包装材料の横断方向に横線シールを施す横シール領域 23、 容器器壁を形成 する側パネル 21、 容器の頂部を形成するパネル 20 d、 22 d、 22 e, 容 器の底部を形成するパネル、 折り畳まれて側壁若しくは底部に溶着されるフラ ップ 24を形成するパネルからなり、 それらのパネルの境には、 折目線が形成 されている。 図 4 (a), (b), (c) に、 注ぎ栓 30の動作を示す。

注ぎ口部 35は、 略斜めに切断した円筒形状を有し、 注ぎ口部内に収納され る可動リング 33も略斜めに切断した下端部を備えることができる。 その可動 リング 33は、 キャップ 32と係合してキャップ 32の回転とともに回転し、 下端部若しくはその近傍に設けられた刃部 36の先端が、 開封時に開口可能域 29のラミネートフィルムを破断する （図 4 (a), (b))。

引き続き回転することにより、 刃部 33は、 包装容器の開口可能域 29に対 して斜めの態勢で、 開口可能域 29を切断する。 鋭利な切断面を形成する。 図 4 (b) に示すように、 開口可能域 29のフィルム 29 aは、 下側にずれる。 これは、 可動リングは、 キャップの回転とともに回転して開口可能域のシ一 ルされたフィルムを一部未切断部を残して円形状に切断するように、 回転終了 時の該案内溝の位置が設定されているからである。

この構成により、 開口可能域のシールフィルムの一部が未切断のまま残り、 判断フィルムが容器内部に落下し、 消費者がそれを誤飲することを防止するこ とができる。 図 9に、 本発明による一実施態様の注ぎ栓 3 0を有する包装容器の斜視図を 示す。 包装容器 1 4は、 同様に、 図 5に示すような包装充填機を用いて、 折り 目線を有するウェブ状包装材料 1のチューブ状への成形 6、 該包装材料の両端 部でのチューブの縦線方向への縦シール 8、 チューブ状包装材料内への液体食 品の充填 7、 チューブ状包装材料の横断方向への横シール 1 1、 1 2、 該横シ ール部での切断による枕状容器の形成 1 3及び、 該折り目線に沿ったフラップ 2 4の折畳み 1 5によって得られる最終形状の包装容器 1 4である。

.折り目線の折畳みによって形成される頂部が、 頂部の前側において前方に傾 斜した面 2 2 dと、 頂部の後側において傾斜面 2 2 dと隣接した実質的に平坦な 面 （20d、 2 3、 2 2 eなど） とを有し、 頂部形成に伴って派生するフラップ 2 4が、 折り目線の折畳みによって、 頂部に隣接する容器側壁 2 1に当接され ている。 また、 図 1 0に、 本発明による一実施態様の注ぎ栓 3 0を有する包装容器の 斜視図を示す。 包装容器 1 4では、 折り目線の折畳みによって形成される頂部 が、頂部の前側において前方に傾斜した面 2 2 dと、頂部 2 2 aの後側において 傾斜面 2 2 dと隣接した実質的に平坦な面（20d、 2 3 , 2 2 eなど）とを有し、 頂部形成に伴って派生するフラップ 2 4が、 折り目線の折畳みによって、 頂部 に隣接する容器側壁 2 1に当接されている。 図 1 1に、 本発明による好ましい実施態様の注ぎ栓 3 0を有する包装容器の 斜視図を示す。 包装容器 1 4では、 折り目線の折畳みによって形成される頂部 が、頂部の前側において前方に傾斜した面 2 2 dと、頂部の後側において傾斜面 2 2 dと隣接した実質的に平坦な面 （20d、 2 3、 2 2 eなど) とを有し、 頂部 形成に伴って派生するフラップ 2 4が、 折り目線の折畳みによって、 頂部に隣 接する容器側壁 2 1に当接されている。

その注ぎ栓 3 0は、傾斜面 2 2 dと頂部の後側において傾斜面と隣接した実質 的に平坦な面とを有する包装容器に取付けられ、 注ぎ口部に取付けられたキヤ ップの高さが、 容器頂部の平坦部の高さより低い。 これにより、 注ぎ栓が容器 頂部から突出することがなく、 頂部の後側の平坦面によって、 容器形成後に、 保管、 貯蔵、 流通、 店舗展示、 家庭冷蔵庫における保存において、 容易に容器 を積み重ねることができる。 図 1 2に好ましい実施形態の注ぎ栓 3 0の断面を示す。 この注ぎ栓 3 0は、 枠体 3 1、 キャップ 3 2及び可動リング 3 3とからなる。

注ぎ口を形成する枠体 3 1が、 開口可能域 2 9の周辺の傾斜面に接合される フランジ部 3 4と、 フランジ部 3 4と一体成形されかつ実質的に直立するよう に略斜めに切断した円筒形状の注ぎ口部 3 5とからなる。

キャップ 3 2は、 注ぎ口を閉止するために注ぎ口部 3 5に取外し可能に取付 けられる。

注ぎ口部 3 5の内周に配設される、 下端部において略斜めに切断した円筒形 状の可動リング 3 3は、 キャップ 3 2の回転とともに回転するように、 キヤッ プ 3 2と係合し、 略斜めに切断した形状の下端部若しくはその近傍に刃部 3 6 を有する。 .

その注ぎ栓 3 0は、 キャップ 3 2の外周面から突出した回転補助部 3 7とフ ランジ部 3 4から直立した改竄防止部 3 8とを有し、 開栓前に回転補助部 3 7 と改竄防止具 3 8とが、 キャップ回転によって離脱容易に係合 3 9している。 これにより、 突出した回転補助部のテコの作用により、 容易に回転すること ができ、 その回転により回転補助部と改竄防止具とが容易に離脱するので、 い たずら等を防止する。 図 1 2に示す注ぎ栓 3 0は、 図 1 3に示すように、 可動リング 3 3は、 キヤ ップの回転とともに回転する際、 上下動するように、 注ぎ口部 3 5の内周面及 び可動リング 3 3の外周面に案内溝 4 0と案内突起 4 1とを備え、 回転終了時 の案内溝 4 0の位置が回転開始時の案内溝 4 0の位置より低い。

可動リング 3 3が上下動し、 刃部 3 6は、 確実に、 包装容器の開口可能域 2 9を切断する。 回転終了時の案内溝 4 0の位置が回転開始時の案内溝の位置よ り低いので、 開封作業が終了した時点で、 図 4 (c) に示すように、 不要になつ た可動リング 3 3が注ぎ口から下方に隠れ、 開口可能域の切断端面を覆い隠す。 この態様では、 可動リング 3 3の側壁に、 注ぎ容易の為に、 貫通穴 4 2が設 けられている。 以上説明したように本発明によって、 折り込み部分の折畳みによる紙容器の 弓 Iつ張り若しくは押圧のストレスを低減し、 強度特性が維持することができ、 かつ、 片方の屋根部分を広くし大型の注出口を取り付けることができる。

容器頂部の傾斜面に設けた大型の本発明の注ぎ栓において、 開封時に開口可 能域のラミネートフィルムが容器開口部に一部残留することがない若しくは消 費者に違和感を与えない綺麗な開口部分を形成することができる。

容器頂部の傾斜面に設けた大型の本発明の注ぎ栓において、 液体内容物が器 壁の断面に浸透する危険が低減される。 産業上の利用可能性，

この発明の包装容器および注ぎ栓は、牛乳、清涼飲料等の液体食品を収容す る包装容器に利用される。

Claims

請求の範囲

1 . 折り目線を有するウェブ状包装材料のチューブ状への成形、 該包装材料の 両端部でのチューブの縦線方向への縦シール、 チューブ状包装材料内への液体 食品の充填、 チューブ状包装材料の横断方向への横シール、 該横シール部での 切断による枕状容器の形成及び、 該折り目線に沿ったフラップの折畳みによつ て得られる最終形状の包装容器であって、

該折り目線の折畳みによって形成される頂部が、 該頂部の前側において前方 に傾斜した面と、 該頂部の後側において該傾斜面と隣接した実質的に平坦な面 とを有し、

該頂部形成に伴って派生する該フラップが、 該折り目線の折畳みによって、 該頂部に隣接する該容器の側壁に当接されている

ことを特徴とする包装容器。

2 . 頂部の少なくとも前側において前方に傾斜した面を有し、 フィルムにより シールされた開口可能域を該傾斜面に有する包装容器に取付けられる、 枠体、 キヤップ及び可動リングとからなる注ぎ栓であって、

注ぎ口を形成する該枠体が、 該開口可能域の周辺の該傾斜面に接合されるフ ランジ部と、 該フランジ部と一体成形されかつ実質的に直立するように略斜め に切断した円筒形状の注ぎ口部とからなり、

該キャップは、 該注ぎ口を閉止するために該注ぎ口部に取外し可能に取付け られ、

該注ぎ口部の内周に配設される、 下端部 (こおいて略斜めに切断した円筒形状 の該可動リングは、 該キャップの回転とともに回転するように、 該キャップと 係合し、 略斜めに切断した形状の下端部若しくはその近傍に刃部を有すること を特徴とする

包装容器に取付けられる注ぎ栓。

3 . 該注ぎ栓が、 該傾斜面と 頂部の後側において該傾斜面と隣接した実質的 に平坦な面とを有する包装容器に取付けられ、 該注ぎ口部に取付けられた該キ ヤップの高さが、 該容器頂部の該平坦部の高さより低い、 請求項 2記載の注ぎ 栓。

4 . 該可動リングは、 該キャップの回転とともに回転する際、 上下動するよう に、 該注ぎ口部の内周面及び該可動リングの外周面に案内溝と案内突起とを備 え、 回転終了時の該案内溝の位置が回転開始時の該案内溝の位置より低い、 請 求項 2記載の注ぎ栓。

5 . 該可動リングは、 該キャップの回転とともに回転して開口可能域のシール されたフィルムを、 一部未切断部を残して円形状に切断するように、 回転終了 時の該案内溝の位置が設定される、 請求項 5記載の注ぎ栓。

6 . 該キヤップの外周面から突出した回転補助部と該フランジ部から直立した 改竄防止部とを有し、 開栓前に該回転補助部と該改竄防止具とが、 キャップ回 転によつて離脱容易に係合している、 請求項 2記載の注ぎ栓。