WO2004055846A1 - 入力装置 - Google Patents

Abstract

入力装置は、ボタンと、ボタンを摺動自在に案内する筐体と、筐体に固定された、ボタンにより操作されるスイッチと、筐体に固定されたモータと、ボタンとモータとのうちの一方に固定された駆動体と、駆動体に係合する、ボタンとモータとのうちの他方に固定されたコイルバネとを備える。コイルバネはモータにより回転し、その回転により駆動体と相対的に移動する。この入力装置では、ボタンとモータとがコイルバネで連結されているので、簡素な機構でボタンが移動できかつスイッチを動作させることができる。

Description

入力装置 技術分野

本発明は、 突出量を任意に制御できるポタンを備えた入力装置に関する。 背景技術

図 1 0は、 特開 2 0 0 1— 2 9 7 6 5 2号公報に開示されている、 視覚障害者 の情報処理装置などに使用される昇降式のポタン 2 1を備えた入力装置の断面図 である。 ポタン 2 1はモータ 2 2のピニオン 2 3に嚙み合った昇降ギヤ 2 4の回 転で上下移動する昇降ピン 2 5の上下運動に連結して移動する。 すなわち、 昇降 ピン 2 5に設けられたネジ部 2 6が昇降ギヤ 2 4の中心部に設けられたネジ孔と 回転自在に係合しており、 昇降ギヤ 2 4の回転によって昇降ギヤ 2 4のネジ孔と 昇降ピン 2 5に切られたネジとの作用により昇降ピン 2 5が上下に移動してボタ ン 2 1が移動する。 モ一タ 2 2のピニオン 2 3は左右に移動でき、 ピニオン 2 3 と昇降ギヤ 2 4とは嚙み合って連結しかつその嚙み合いを解除できる。 ポタン 2 1でスィッチ 2 7を操作する。

従来の入力装置においては、 昇降ピン 2 5と昇降ギヤ 2 4は一体に嚙み合って 連結されているので、 手動でポタン 2 1を操作した場合には昇降ギヤ 2 4と昇降 ピン 2 5が連結して動く。 したがって、 ピニオン 2 3と昇降ギヤ 2 4の嚙み合い を解除する機構を設けないと、 モータ 2 2のピニオン 2 3でポタン 2 1を移動し た後に、 固定されたモー夕 2 2及びピニオン 2 3がポタン 2 1の上下運動の抵抗 として作用レ、 ポタン 2 1の操作を損なう。 ピニオン 2 3を左右に移動させるよ うな、 ギヤの嚙み合いを解除するための機構により、 その入力装置は大型で複雑 になる。 ― 発明の開示

入力装置は、 ポタンと、 ポタンを摺動自在に案内する筐体と、 筐体に固定され た、 ポタンにより操作されるスィッチと、 筐体に固定されたモータと、 ポタンと モータとのうちの一方に固定された駆動体と、 駆動体に係合する、 ポタンとモー 夕とのうちの他方に固定されたコイルパネとを備える。 コイルバネはモ一夕によ り回転し、 その回転により駆動体と相対的に移動する。

この入力装置では、 ポタンとモー夕とがコイルパネで連結されているので、 簡 素な機構でポタンが移動できかつスィッチを動作させることができる。 図面の簡単な説明

図 1 Aは本発明の実施の形態 1における入力装置の断面図である。

図 1 Bは本発明の実施の形態 1における入力装置の断面図である。

図 2は本発明の実施の形態 2における入力装置の断面図である。

図 3は本発明の実施の形態 3における入力装置の断面図である。

図 4は本発明の実施の形態 4における入力装置の断面図である。

図 5は本発明の実施の形態 5における入力装置の断面図である。

図 6は本発明の実施の形態 6における入力装置の断面図である。

図 7は本発明の実施の形態 7における入力装置の断面図である。

図 8は本発明の実施の形態 8における入力装置の説明図である。

図 9は本発明の実施の形態 9における入力装置の断面図である。

図 1 0は従来の入力装置の断面図である。 発明を実施するための最良の形態

(実施の形態 1 )

図 1 Aと図 1 Bは本発明の実施の形態 1における入力装置の断面図である。 ポ タン 1は筐体 2に設けられた透孔 2 aによって回転は規制され、 上下方向のみに 摺動自在になるようガイドされている。 ポタン 1の下部には突起 1 aが設けられ、 突起 1 aに対向した位置にプッシュスィツチ 3がプリント基板 4の上に配置され ている。 ポタン 1の下部には脚部 1 bが設けられており、 脚部 l bはプリント基 板 4に設けられた孔 4 aを貫通している。 脚部 1 bには駆動体 5が固着されてい る。 駆動体 5には所定のピッチの螺旋の形に配された溝 1 0 5が形成された螺旋 部 5 aが設けられており、 螺旋部 5 aにその所定のピッチに等しいピッチのコィ ルバネ 6が係合している。 コイルパネ 6の弾性力によってポ夕ン 1は常時上方向 に力が加えられている。 ポタン 1にはその側面につば 1 cが設けられている。 ポ タン 1は筐体 2の上面に固定されたカバー 7に設けられた透孔 7 aを貫通してい る。 つば 1 cがカバ一 7の下面にあたることでポタン 1の上方向への移動は規制 される。 コイルバネ 6は固定具 8に固着されており、 固定具 8はモータ 9の出力 軸 9 aに固着されている。 モータ 9は基台 1 0に固定されており、 基台 1 0は筐 体 2とともに前述の各部品を収納するケースを構成している。

次にこの入力装置の動作について説明する。

図 1 Aは通常の状態の入力装置、 すなわちポタン 1がカバー 7の上面より突出 した状態の入力装置を示す。 ポタン 1を押下することにより、 ポタン 1はコイル パネ 6の上方への弾性力に杭して筐体 2の透孔 2 aによってガイドされて下降し、 その下部に設けられた突起 1 aによってスィッチ 3を押下し作動させ、 スィッチ 3をオンかつオフする通常の動作が可能である。

次に、 モ一タ 9に通電し固定具 8を介してコイルバネ 6を回転させると、 この 回転により駆動体 5の下部に設けられた螺旋部 5 aにコイルパネ 6が巻きこまれ る。 すなわち、 コイルパネ 6は駆動体 5に対して相対的に移動する。 これに伴い、 駆動体 5に固着されたボタン 1は筐体 2の透孔 2 aにより回転は規制されつつ下 方に摺動移動し、 ポタン 1はカバー 7の透孔 7 aの内部に沈む。 この状態の入力 装置を図 1 Bに示す。 図 1 Bでは、 ポタン 1が下降してスィッチ 3が ONした状 態を示しているが、 別の構成 （図示せず） を付加することにより、 ポタン 1が下 降したときにスィッチ 3を O F Fにすることも可能である。

ポタン 1を図 1 Aに示すように突出させるためには、 モー夕 9を逆回転させる ことにより前述の逆の動作がなされて容易に図 1 Bから図 1 Aの状態に復帰する。 以上のように、 実施の形態 1による入力装置は、 歯車やベルト ·カム等の複雑 な機構を用いることなくコイルバネ 6のみの簡潔な構成で、 ポ夕ン 1の上下移動 とポタン 1によるスィッチ 3のオン/オフとの両方の動作が可能である。

また、 モータ 9の回転速度を制御することでポタン 1の移動速度を調整するこ とができるので、 ソレノィド等を用いてポタン 1を急激に移動させた場合に発生 しがちな衝突音の発生を防止することも可能となる。 更に、 ポタン 1を下降させ た状態でも、 ポタン 1とモータ 9はコイルバネ 6によって連結されたままなので、 振動や衝撃などの外乱が加わってもボタン 1が図 1 Aの状態に自然には復帰しな い。

コイルパネ 6の伸縮に有効な部分の長さを変えることで、 ポタン 1がスィツチ 3を操作する力を任意に設定できる。

コイルバネ 6の容易に摺動するために、 コイルバネ 6はメツキ等による低摩擦 の表面処理を施した線材を用いる。 これにより、 駆動体 5の螺旋部 5 aをコイル パネ 6の線材が摺動する際に摩擦力が少なくなつて円滑に巻きこまれ、 また磨耗 も減少するのでコイルバネ 6と駆動体 5は長寿命である。 駆動体 5の螺旋部 5 a に低摩擦の表面処理を施す、 あるいは駆動体 5自体を摺動性の優れた樹脂の成型 材料で形成しても同様の効果が得られる。 (実施の形態 2 )

図 2は本発明の実施の形態 2における入力装置の断面図である。 図 2において、 図 1に示す実施の形態 1による入力装置と同じ構成については同じ符号を用い説 明を省略する。 モータ 9の出力軸 9 aに設けられた回転板 1 1には複数のスリツ ト 1 1 aが円周方向に設けられている。 基台 1 0に設けられたフォト力ブラ 1 2 はスリット 1 1 aをはさむ。 回転板 1 1にはコイルパネ 6が固着されている。 モータ 9が回転すると回転板 1 1のスリット 1 1 aがフォト力ブラ 1 2の光路 を開閉する。 フォト力ブラはこの開閉を検出し、 これによりコイルパネ 6の回転 量すなわちポタン 1の上下移動量を知ることができる。 すなわち、 回転板 1 1と フォト力ブラ 1 2とはモータ 9の回転を検知する光学式のエンコーダとして機能 する。 したがってボタン 1の上下移動する位置を検出し、 任意に制御できるので ポタン 1の突出量を可変できる。

実施の形態 2では、 フォト力ブラ 1 2を用いた光学式のエンコーダの代りに、 磁気式、 電磁式、 抵抗式等のエンコーダを用いても同じ効果が得られる。

(実施の形態 3 )

図 3は、 本発明の実施の形態 3における入力装置の断面図である。 図 3におい て、 図 1に示す実施の形態 1による入力装置と同じ構成については同じ符号を用 い説明を省略する。 ステッピングモータ 1 3は外部の制御回路 （図示せず） によ つて駆動される。 ステッピングモータ 1 3は所定のパルスを加えるとパルスの数 に対応した量だけ回転する。 したがって、 ステッピングモータ 1 3に適宜、 所望 の数のパルスを印加することによりオープンループでボタン 1の移動量 （突出 量） を任意に制御できる。

(実施の形態 4 )

図 4は本発明の実施の形態 4における入力装置の断面図である。 図 4において、 図 1に示す実施の形態 1による入力装置と同じ構成については同じ符号を用い説 明を省略する。 ポタン 1の脚部 1 bには磁石 1 4がインサート成型や接着などの 方法で固着されている。 磁石 1 4に対向する基台 1 0の壁面には、 複数の磁気検 出素子 1 4 a , 1 4 bが設けられている。 磁気検出素子 1 4 aはポタン 1が通常 状態 （突出した状態） で磁石 1 4の磁界を検知する位置に設けられ、 磁気検出素 子 1 4 bの位置はボタン 1が下降した状態で磁石 1 4の磁界を検知する位置に設 けられている。

この入力装置では、 ポタン 1の上限位置は磁気検出素子 1 4 aにより、 下限位 置は磁気検出素子 1 4 bによって検知される。 したがって、 モータ 9が安価な D Cモータでもポタン 1が上限位置にある時の信号と下限位置にある時の信号をフ イードバックすることで、 容易に上限と下限が設定できる。 更に、 磁気検出素子 1 4 a , 1 4 bの信号をスィッチ 3の代わりに用いて、 スィッチ 3を省くことが 可能となる。

(実施の形態 5 )

図 5は、 本発明の実施の形態 5における入力装置の断面図である。 図 5におい て、 図 1に示す実施の形態 1による入力装置と同じ構成については同じ符号を用 い説明を省略する。 コイルバネ 6は、 螺旋部 5 aの溝のピッチと異なるピッチの ピッチ不等部 6 aを有する。 ピッチ不等部 6 aのパネ定数をポタン 1でスィッチ 3を操作する際の最適な操作力が得られるように設定する。 駆動体 5の螺旋部 5 aに巻き込まれる部分 6 bは螺旋部 5 aの溝と同じピッチを有する。 これにより、 最適な操作力を有する上下移動できるボタン 1を備えた入力装置が得られる。 (実施の形態 6 )

図 6は本発明の実施の形態 6における入力装置の断面図である。 図 6において、 図 1に示す実施の形態 1による入力装置と同じ構成については同じ符号を用い説 明を省略する。 コイルパネ 6が巻きこまれポタン 1がスィッチ 3に当接した際、 スィッチ 3の反力によってコイルパネ 6が引き伸ばされてピッチが広くなる。 駆 動体 5に設けた螺旋部 5 aの先端部 5 bのピッチは、 コイルパネ 6のその広くな つたピッチとほぼ等しいピッチに設定される。 コイルパネ 6がスィッチ 3から負 荷を受けずに引き伸ばされていない場合には、 コイルバネ 6はそれ自身の弾性に よりピッチを広げつつ螺旋部 5 aに巻きこまれる。 コイルパネ 6がスィッチ 3に 接触して負荷を受けた場合には、 コイルパネ 6.はその広くなつたピッチとほぼ同 等のピッチの螺旋部 5 aに巻きこまれるので、 円滑に巻きこまれてポタン 1は確 実に移動する。 (実施の形態 7 )

図 7は本発明の実施の形態 7における入力装置の断面図である。 図 7において、 図 1に示す入力装置と同じ構成については同じ符号を用い説明を省略する。 ポ夕 ン 1に接続された駆動体 5に設けた螺旋部 5 aに係合させたコイルパネ 6とは別 に、 ポタン 1の内部に調整コイルパネ 1 5が設けられる。 調整コイルバネ 1 5は ポタン 1をプリント基板 4から遠ざけるように、 すなわちスィッチ 3から遠ざけ るように上方に押し上げている。 調整コイルバネ 1 5の弾性力はコイルバネ 6と は別に設定できる。 したがって、 調整コイルパネ 1 5の弾性力を最適に調整する ことでスィツチ 3を操作する際のポタン 1の操作力を任意に設定できる。

(実施の形態 8 )

図 8は本発明の実施の形態 8における入力装置の説明図である。 図 8において、 図 1に示す入力装置と同じ構成については同じ符号を用い説明を省略する。 駆動 体 5に設けられた螺旋部 5 aのコイルパネ 6を巻きこむ側の先端部 5 dには角度 Θのテーパ部分が設けられている。 コイルパネ 6と螺旋部 5 aの中心線が部品寸 法等のパラツキでずれた場合でも、 コイルバネ 6は駆動体 5に円滑に巻きこまれ ので、 入力装置の信頼性が向上する。

(実施の形態 9 )

図 9は、 本発明の実施の形態 9における入力装置の断面図である。 図 9におい て、 図 1に示す実施の形態 1による入力装置と同じ構成については同じ符号を用 い説明を省略する。 図 9において、 モ一夕 9の出力軸 5 9 aには駆動体 5 5が固 定され、 駆動体 5 5にはコイルパネ 6のピッチとほぼ同じピッチの螺旋の形に配 された溝 1 5 5が形成された螺旋部 5 5 aが形成されている。 ポタン 1の底部に はポタン 1と一体化してコイルパネ 6が固着されている。 すなわち、 図 1に示す 実施の形態 1による駆動体 5とコイルバネ 6が互いに逆の位置に設けられいる装 置に相当する。 この入力装置では、 別部品を用いることなく直接にコイルバネ 6 とモータ 9の出力軸 5 9 aに固定された駆動体 5 5が連結され、 部品点数の削減 と装置の簡素化が図れる。

なお、 実施の形態 1〜 8による入力装置と同じ部材ゃ機構が実施の形態 9によ る入力装置に適用できる。 産業上の利用可能性

本発明による入力装置では、 ポタンとモータとがコイルパネで連結されている ので、 簡素な機構でボタンが上下に移動できかつスィツチを動作させることがで きる。

Claims

請求の範囲

1 . ポタンと、

前記ポタンを摺動自在に案内する筐体と、

前記筐体に固定された、 前記ポタンにより操作されるスィッチと、 前記筐体に固定されたモー夕と、

前記ポ夕ンと前記モータとのうちの一方に固定された駆動体と、 前記駆動体に係合する、 前記ポタンと前記モータとのうちの他方に固定さ れ、 前記モータにより回転し、 その回転により前記駆動体と相対的に移動するコ ィルバネと、

10 を備えた入力装置。

2 . 前記駆動体は螺旋の形に配された溝を形成された螺旋部を有し、

前記コィルバネは前記螺旋部上に係合され、 前記螺旋部に巻きこまれる、 請求の範囲第 1項に記載の入力装置。

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3 . 前記コイルパネは、 ピッチが他の部分と異なる部分を有する、 請求の範囲第 2項に記載の入力装置。

4 . 前記駆動体の前記螺旋部はピッチが他の部分と異なる部分を有する、 請求の 20. 範囲第 2項に記載の入力装置。

5 . 前記コイルパネは低摩擦の表面処理が施された、 請求の範囲第 2項に記載の 入力装置。

25 6 . 前記螺旋部は低摩擦の表面処理が施された、 請求の範囲第 2項に記載の入力

7. 前記駆動体の前記螺旋部の先端 テ一パが設けられた、 請求の範囲第 2項に 記載の入力装置。

8. 前記モ一夕の回転を検知するエンコーダをさらに備えた、 請求の範囲第 1項 に記載の入力装置。

9. 前記モ一夕はステッピングモータである、 請求の範囲第 1項に記載の入力装

10. 前記ポタンの移動を検知する検出素子をさらに備えた、 請求の範囲第 1項 に記載の入力装置。

11. 前記ポタンに付勢力を加える他のパネをさらに備えた、 請求の範囲第 1項 に記載の入力装置。