WO2004038627A1

WO2004038627A1 - 自動車保険の保険料／保険金決定システム

Info

Publication number: WO2004038627A1
Application number: PCT/JP2003/011788
Authority: WO
Inventors: Yasuhisa Yushio; Shingo Ohashi
Original assignee: Sumitomo Electric Industries, Ltd.
Priority date: 2002-10-22
Filing date: 2003-09-16
Publication date: 2004-05-06
Also published as: JP2004145489A

Abstract

事故発生率決定システムは、車載装置（１）と、サーバ（３）とを含む。車載装置（１）は、車輌の管理状況を時系列で表わす情報を検出するタイヤ空気圧検出装置（１１）と、タイヤ空気圧検出装置（１１）が検出した情報を送信する外部通信装置（１４）とを備える。サーバ（３）は、タイヤ空気圧検出装置（１１）が検出した情報を受信する車輌情報受信部（３１）と、タイヤ空気圧検出装置（１１）が検出した情報に基づいて、事故発生率に対応する値を決定する車輌管理状態診断部（３２）と備える。それゆえに、タイヤ空気圧等の管理をこまめに行なっているような安全性が高い自動車及びその所有者は事故を起こす可能性が低いと見なして保険料が減額される。

Description

自動車保険の保険料保険金決定システム

技術分野

本発明は自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法及びそのシステムに関し、より具体的には、自動車の所有者が主として事故を起こした場合に保険金が支払われるべき自動車保険の保険料（いわゆる掛け金）及び/又は保険金を決定するための方法、及びそのシステムに関する。更に本発明は、そのようなシステムをコンピュータを使用して実現するためのコンピュータプログラムにも関する。背景技術

自動車が事故を起こした場合に備えて自動車の所有者は、日本においては法律で義務化されている自賠責保険（自動車損害賠償責任保険）の他に、任意で自動車保険に加入することが多い。ところでそのような任意の自動車保険の保険料は、自動車の車種、大きさ等の外、万一の際に支払われるべき保険金の金額により左右されることは勿論である。ところが、それらの条件が同じ場合には、従来は保険加入者の年齢、過去の事故歴等に応じて料金が増減されるのみであった。

し力し、通勤に自動車を使用し、更に仕事にも同じ自動車を使用するような場合と、あまり自動車を使用しない、たとえば自動車を通勤には使用せずに休日にのみ使用するようないわゆるサンデードライバーの場合とでは走行距離及び走行時間が大幅に異なる。ゆえに、走行距離当たり、または走行時間当たりの事故率が同じであると仮定すると、実際に事故が発生する回数は後者が格段に少ない。従って、後者にとっては、前者と同一の算定基準で保険料を支払わされることには非常な不公平感があることは想像に難くない。

このような事情から、近年では、自動車の走行距離等に応じて自動車保険料が変更されている。より具体的には、走行距離が少ない自動車に対しては保険料を減額するような料金体系、あるいはその他にも従来は考慮されていなかった種々の要因を保険料算定の基準として採り入れた料金体系が既に導入されている。たとえば、運転時間、運転経路等を考慮して車輛保険料請求額を決定する発明が知ちれている（特開 2001— 76035号公報参照）。また、自動車を運転する時間（自動車の走行時間）に応じて保険料を算定する発明が知られている (特開 2001— 273401号公報参照）。また、自動車の走行距離を考慮して自動車保険料金を決定する発明が知られている（特開 2001— 331648 号公報参照）。また、自動車の走行中に撮影された映像情報を用いて保険料率を算出する発明が知られている（特開 2001—32578号公報参照）。また、個々の運転者の実際の運転状況に応じて、具体的にはエンジン回転数、制動回数等に応じてきめ細かく保険料を設定する発明が知られている（特開 2001— 1 49984号公報参照）。更に、運転特性、たとえばトランスミツションの設状態、エンジンのスロットル開度、ブレーキライト、ヘッドライトのオン Zオフ、タイヤ空気圧の突然の喪失（いわゆるパンク状態）等、を示すデータに基づいて自動車保険料を決定する発明も知られている（特表平 11—511581号公報以上のように、単に走行距離、時間のみならず、運転状況、即ち安全運転を心掛けているか否か、更には実際に危険な運転を行なっていないか等に応じても自動車保険料を決定することが既に行なわれている。このことは、とりもなおざず自動車の所有者が、自分は事故を起こす確率が低い運転を心掛けているにも拘わらず、またはそれほどの走行距離でもないにも拘わらず、非常に頻蘩に自動車を運転する者、または頻繁に事故を起こすような不心得者と同額の保険料を支払うことに疑問を感じているからに他ならない。

ところで、上述のような要因の他に、自動車の所有者自身が（業者に依頼した者を含む）こまめに適切なメンテナンスを行なっているような場合には、その自動車そのものが事故を起こす確率が低いことは当然である。またそのようなこまめに適切なメンテナンスを行なう自動車の所有者（運転者）自身が事故を起こすような危険な運転を行なう可能性は小さいであろうとの推測は十分に説得性があるといえる。従って、十分なメンテナンスが行なわれている自動車に対して自動車保険料を減額することには十分な蓋然性があるといえる。，

しかし、上述した特開 2001— 76035号公報、特開 2001— 2734 01号公報、特開 2001— 331648号公報、，特開 2002— 32578号公報、特開 2002— 149984号公報、および特表平 1 1一 51 1581号公報にそれぞれ開示された技術から、従来はそのような観点から自動車保険料を設定するという考え方がなかったことが理解される。

ところで、自動車のメンテナンスに留意していることを表す指標としてはたとえばボンネット内の点検（エンジンオイルの点検、バッテリの点検、冷却液の点検、ファンベルトの点検等）、各種ライト類の点検、タイヤ空気圧の点検等が挙げられる。し力し、ボンネットの開閉の場合、それが保険料率の決定に関係しているとわかっていれば単に開閉のみを行なって実際の点検は行なわないことも考えられる。これに対して、タイヤ空気圧が常時適正に維持されているということは、その自動車の所有者または運転者が日常的に車輛のメンテナンスに留意しているからこそ可能なことである。従って、タイヤ空気圧が適正に維持されているか否かをメンテナンスが適切に行なわれているか否かの判断材料とすることには合理性があると考えられる。

このことに関しては、先年、米国で多発した自動車の転倒事故を契機としてタィャ空気圧管理の重要性が認識されつつあるという事実がある。即ち、タイヤ空気圧が一定値以下の状態で自動車が高速走行した場合にはタイャが加熱して軟化し、いわゆるスタンディングウエーブ現象を生じ、遂にはバーストする危険性がある。これが単独の転倒事故、あるいは他車を卷きこんだ事故になることは公知である。従って、タイヤ空気圧が適切に管理されていない自動車が単独であろうと、他車を卷きこもうと、事故を起こす確率は相対的に高く、逆にタイヤ空気圧が適切に管理されている自動車では事故を起こす確率が相対的に低!/ヽとみなすことが可能である。また、タイヤ空気圧を常時適切に管理するような運転者は事故を起こす確率が低い運転を心掛けているとの推測も十分に説得力があると言える。なお、自動車のタイヤ空気圧を検出する技術としては大別して、タイヤ内の空気圧を直接検出する「直接法」と、タイヤ外部からタイヤの挙動を観察するこ,とによりタイヤ内の空気圧を推定する「間接法」との 2種類の技術が知られている。前者はタイヤ内の空気圧をセンサで直接検出して得られたデータを無線送信等によって自動車本体または他の受信装置へ送信する構成である。この技術は比較的高コストであるために一部の高級車等にのみ使用されている。し力し、後者は比較的低コストであるため、普及価格帯の自動車にも十分に装備可能である。たとえば特開昭 6 3 - 3 0 5 0 1 1号公報、特開平 5—1 3 3 8 3 1号公報に見られるような公知例が知られている。

特開昭 6 3 - 3 0 5 0 1 1号公報には、ホイールの角速度の変化からタイヤの減圧を検知する技術が開示されている。また特開平 5— 1 3 3 8 3 1号公報には、タィャの振動周波数成分からタイャの空気圧の状態を検知する技術が開示されている。

本発明は以上のような事情を総合的に勘案してなされたものであり、メンテナンスが十分に行なわれている自動車はそれ自体が事故発生率が低いこと、及びそのような自動車の所有者（運転者）は安全運転を心掛けるであろうとの十分に蓋然性がある推測に基づいてなされたものである。

具体的には、主としてタイヤ空気圧が適正に維持管理されている自動車はメンテナンスが適切に行なわれているとの前提で、そのような自動車に対しては保険料を減額することにより、保険加入者に納得してもらえる水準の保険料を設定し、また事故発生時においても同様の考え方により、保険加入者に支払われるべき保険金を減額し、また保険会社においても十分な採算性を維持して新たな保険加入者を獲得しうるような自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法及びそのシステムの提供を主たる目的とする。また本発明はそのようなシステムをコンビユータを利用して実現するためのコンピュータプログラムの提供をも目的とする。また本発明では、自動車のメンテナンスが適正に行なわれているか否かを判断する指標として、タイヤ空気圧の他にたとえば前述したエンジンオイルに関する情報、ライト類のメンテナンスに関する情報等をも考慮することとする。発明の開示

本発明は、自動車保険の加入者が支払うべき保険料及ぴ Z又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を計算機によって決定する方法であって、タイヤ空気圧検出装置により取得された自動車のタイャ空気圧に関する時系列的情報を読み込むステップと、読み込んだ情報に基づいて当該自動車のタィャ空気圧管理状況を評価するステップと、前記評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び/又は保険金を決定するステップとを含むことを特徴とする。 .

このような本発明の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法では、自動車のタィャ空気圧に関する時系列的情報がタィャ空気圧検出装置により取得されており、このタイヤ空気圧検出装置が取得した情報を計算機が読み込んで当該自動車のタィャ空気圧管理状況を評価し、この評価結果に基づいて自動車保険の加入者が支払うべき保険料及ぴ z又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を計算機が決定する。

また本発明は、上述の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法の発明において、前記タイヤ空気圧検出装置は、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化を検出するようにしてあることを特徴とする。

このような本発明では、比較点安価で信頼性が高い間接方式のタイヤ空気圧検出装置により、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化が検出される。

更に本発明は、上述の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法の発明において、前記計算機による前記タイヤ空気圧管理状況の評価は、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする。

このような本発明では、計算機によるタイヤ空気圧管理状況の評価が、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイャ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることにより、タイヤ空気圧の管理状況がより具体的に把握される。

更に本発明は、自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び/又は自動車保険の力 tl入者が受け取るべき保険金を計算機によって決定する方法であって、監視装置により取得された自動車の管理状況に関する時系列的情報を読み込むステップと、読み込んだ情報に基づいて当該自動車の管理状況を評価するステップと、前記評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び/又は保険金を決定するステツプとを含むことを特 ί敷とする。

このような本発明の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法及びシステムでは、自動車の管理状況に関する時系列的情報が監視装置により取得されており、この監視装置が取得した情報を計算機が読み込んで当該自動車の管理状況を評価し、この評価結果に基づいて自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び

Ζ又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を計算機が決定する。

また本発明は、上述の自動車保険の保険料及ひン又は保険金の決定方法の発明において、前記監視装置は、当該自動車のタイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態を監視するようにしてあることを特徴とする。

このような本発明では、監視装置により、タイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態等が自動車の管理状況の指標となる情報として検出される。

また本発明は、上述の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法の発明において、前記計算機による前記管理状況の評価は、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及び前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする。このような本発明では、計算機による自動車の管理状況の評価が、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及び監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることにより、自動車の管：状況がより具体的に把握される。

また本発明は、自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び Z又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を決定するシステムであって、自動車のタイヤ空気圧に関する時系列的情報を取得するタィャ空気圧検出装置と、該タイャ空気圧検出装置が取得した情報を当該自動車の外部へ送信する送信装置とを備えた車載装置と、前記送信装置から送信された情報を受信する受信装置と、該受信装置が受信した情報に基づいて当該自動車のタイヤ空気圧管理状況を評価する評価部と、該評価部による評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び Z又は保険金を算出する算出部とを備えた中央装置とを含むことを特徴とする。

このような本発明の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定システムでは、車載装置側で自動車のタィャ空気圧に関する時系列的情報がタィャ空気圧検出装置により取得されている。このタイヤ空気圧検出装置が取得した情報に基づいて中央装置側で当該自動車のタイヤ空気圧管理状況が評価される。そしてこの評価結果に基づいて自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び Z又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金が決定される。

また本発明は、上述の自動車保険の保険料及び z又は保険金の決定システムの発明において、前記タイヤ空気圧検出装置は、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化を検出するようにしてあることを特徴とする。

このような本発明では、比較点安価で信頼性が高い間接方式のタイヤ空気圧検出装置により、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化が検出される。更に本発明は、上述の自動車保険の保険料及び z又は保険金の決定システムの発明において、前記評価部による評価は、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする。

このような本発明では、タイヤ空気圧管理状況の評価が、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることにより、タィャ空気圧の管理状況がより具体的に把握される。

また本発明は、自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び Z又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を決定するシステムであって、自動車の管理状況に関する時系列的情報を取得する監視装置と、該監視装置が取得した情報を当該自動車の外部へ送信する送信装置とを備えた車載装置と、前記送信装置から送信された情報を受信する受信装置と、該受信装置が受信した情報に基づいて当該自動車の管理状況を評価する評価部と、該評価部による評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び/又は保険金を算出する算出部とを備えた中央装置とを含むことを特徴とする。

このような本発明の自動車保険の保険料及ひン又は保険金の決定システムでは、車載装置側で自動車の管理状況に関する時系列的情報が監視装置により取得されている。この監視装置が取得した情報に基づいて中央装置側で当該自動車の管理状況が評価される。そしてこの評価結果に基づいて自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び ZXは自動車保険の加入者が受け取るべき保険金が決定される。また本発明は、上述の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定システムの発明において、前記監視装置は、当該自動車のタイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態を監視するようにしてあることを特徴とする。

更に本発明は、上述の自動車保険の保険料及ぴ Z又は保険金の決定システムの発明において、前記管理状況の評価は、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及び前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする。

このような本発明では、自動車の管理状況の評価が、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及び監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることにより、自動車の管理状況がより具体的に把握される。

更に本発明は、自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び/又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金をコンピュータに決定させるためのコンピュータプログラムであって、自動車のタィャ空気圧に関する時系列的情報をコンビユータに読み込ませる手順と、読み込んだ情報に基づいて当該自動車のタイヤ空気圧管理状況をコンピュータに評価させる手順と、該評価結果に基づいて自動車保険の保険料及ぴ Z又は保険金をコンピュータに決定させる手順とを含むことを特徴とする。

また本努明は、上述のコンピュータプログラムの発明において、前記タイヤ空気圧に関する時系列的情報は、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化を時系列的に取得した情報であることを特徴とする。更に本発明は、上述のコンピュータプログラムの発明において、前記タイヤ空気圧管理状況を評価する手順は、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて実行されることを特徴とする。

これらの本発明のコンピュータプログラムでは、前述のタイヤ空気圧の管理状況による本発明の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定システムの中央装置を汎用コンピュータで実現することが可能になる。

更にまた本発明は、自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び/又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金をコンピュータに決定させるためのコンビュ一タ^⁰ログラムであって、自動車の管理状況に関する時系列的情報をコンビユータに読み込ませる手順と、読み込んだ情報に基づいて当該自動車の管理状況をコンピュータに評価させる手順と、該評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び Z又は保険金をコンピュータに決定させる手順とを含むことを特徴とする。

また更に本発明は、上述のコンピュータプログラムの発明において、前記管理状況に関する時系列的情報は、当該自動車のタイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態に基づいて当該自動車の管理状況を時系列的に取得した情報であることを特徴とする。

更にまた本発明は、上述のコンピュータプログラムの発明において、前記管理状況を評価する手順は、管理状況の監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、管理状況の監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及び前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて実行されることを特徴とする。

これらの本発明のコンピュータプログラムでは、前述の自動車の管理状況による本発明の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定システムの中央装置を汎用コンピュータで実現することが可能になる。図面の簡単な説明

図 1は、本実施の形態に係る自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法を実施するためのシステム、即ち本発明の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定システムの全体の一構成例を示すブロック図である。

図 2は、本実施の形態に係るシステムの車載装置によるタイヤ空気圧の検出手順を示すフローチヤ一トである。

図 3は、特開昭 6 3— 3 0 5 0 1 1号公報に開示された技術により車輛のタイャ空気圧を解析して記録したデータの例を示す表である。 . 図 4は、車輛管理状態診断部による診断の基本的な手法を説明するためのダラフである。

図 5,は、本実施の形態に係るシステムの保険事業者のサーバの車輛管理状態診断部により行なわれる管理状況評価指数の算出手順を示すフローチャートの一例である。

図 6は、本実施の形態に係るシステムの保険事業者のサーバの保険料算出部による保険料算出のための処理手順を示すフローチャートである。

図 7は、本実施の形態に係るシステムの保険事業者のサーバの保険料算出部による保険金の支払い額を算出する処理手順を示すフローチャートである。

図 8は、本宪明に係るシステムを構成する車載装置の他の実施の形態を示すブロック図である。

図 9は、本実施の形態に係るシステムの保険事業者のサーバの車輛管理状態診断部及び保険料算出部をソフトウェア的に実現するためのコンピュータプロダラムの内容を示す模式図である。発明を実施するための最良の形態以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図 1は本実施の形態に係る自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法を実施するためのシステム、即ち本発明の自動車保険の保険料及ぴ Z又は保険金の決定システムの全体の一構成例を示すプロック図である。

図 1において、 1は自動車内に備えられた本実施の形態に係るシステムの車载装置を示しており、タイヤ空気圧検出装置 1 1と車輛情報検出装置 1 2と力らそれぞれが検出した情報を受信する制御部 1 3と、外部通信装置 1 4とを主要な構成要素としている。

タイャ空気圧検出装置 1 1は、本実施の形態ではたとえば特開昭 6 3— 3 0 5 0 1 1号公報に開示されている技術を利用しているが、他の構成であってもよいことは言うまでもない。なお、特開昭 6 3— 3 0 5 0 1 1号公報に開示されている技術は、タイヤに圧力損失が生じた場合は、ラジアルタイヤは増加した角速度で回転する（回転角速度が変化する）という事実に基づいている。具体的には、たとえば 1 3インチのラジアルタイヤでは 1 . 2バールの圧力損失で角速度が 0 . 2 7 %増加するという事実である。タイヤ空気圧検出装置 1 1は、車輛における 4個のホイールの角速度の差に基づいてタイヤ空気圧を検出する。この場合、ホィールの角速度そのものは新たなセンサを設けることなく、既に多くの自動車に装備されている A B S (Antilock Brake System)用のセンサを利用することが可能であるので、新たに余分なセンサを設ける必要はない。

車輛情報検出装置 1 2は、車載装置 1が搭載されている自動車の走行距離、車速、エンジンの起動の有無等を検出する。これらの情報は従来の一般的な自動車には通常備えられているセンサにより得られるものである。上述のタイヤ空気圧検出装置 1 1及び車輛情報検出装置 1 2による検出結果は制御部 1 3に与えられる。

制御部 1 3は、車輛状況解析部 1 3 1、記憶装置 1 3 3、外部通信制御部 1 3

4等で構成されている。車輛状況解析部 1 3 1はたとえばマイクロコンピュータを利用しており、タイヤ空気圧検出装置 1 1及び車輛情報検出装置 1 2から与えられる情報を、内蔵時計 1 3 2の計時結果を参照して解析し、タイヤ空気圧の状況を記録する。なお、この車輛状況解析部 1 3 1によるタイヤ空気圧め解析は、特開昭 6 3 - 3 0 5 0 1 1号公報に開示されている手法に基づいている。

なお、車輛状況解析部 1 3 1による解析結果は記憶装置 1 3 3の容量に余裕がある場合にはこれに記憶される。記憶装置 1 3 3は R AM, HD (ハードデイスク）等の種々の記憶装置が利用可能である。また逆にこのことは記憶装置 1 3 3 として R AMのみを使用する構成でもよいことを意味している。

外部通信制御部 1 3 4は記憶装置 1 3 3の記憶内容を必要に応じて外部通信装置 1 4を制御してこの車載装置 1が搭載されている自動車の外部の中継装置 2へ送信する。なお、外部通信装置 1 4としては、携帯電話、 D S R C (専用狭帯域通信： Dedicated Short Range Communication) 、無線 L AN、 Bluetooth 等の種々'の無線通信回線の利用が可能である。

中継装置 2は、たとえば外部通信装置 1 4が携帯電話によるインターネット通信を行なう構成である場合にはィンターネットプロバイダが中継装置 2に相当する。外部通信装置 1 4が D S R Cを行なう構成である場合は基地局が中継装置 2 に相当する。無線 L ANまたは Bluetoothで通信を行なう場合はそれぞれに対応したカーポート（固定的な無線通信局）が中継装置 2に相当する。この中継装置 2はインターネットにより保険事業者のサーバ 3に接続している。

なお、車載装置 1の外部通信装置 1 4と中継装置 2とをカーポートにおいて有線で接続する構成の場合、または車載装置 1の記憶装置 1 3 3が可搬型の記憶装置である場合、外部通信制御部 1 3 4は記憶装置 1 3 3を取り外して中継装置 2 の所定位置に揷入 '接続する構成であってもよい。

保険事業者のサーバ 3は、中継装置 2からインターネットを介して個々の車輛の情報を受信する車輛情報受信部 3 1と、車輛情報受信部 3 1が受信した個々の車輛情報に基づいて個々の車輛の管理状態を診断する車輛管理状態診断部 3 2と、この車輛管理状態診断部 3 2による診断結果に基づいて保険料を算出する保険料算出部 3 3とを含んでいる。伹し、このサーバ 3は計算機として機能するが、基本的には汎用コンピュータである。上述の車輛管理状態診断部 3 2及び保険料算出部 3 3等は、このサーバ 3においてソフトウエア的な処理により実現される。このため、これらの車輛管理状態診断部 3 2及び保険料算出部 3 3により実行される機能を実現するためのコンピュータプログラムがプログラム記録部 3 4に記録されている。

保険事業者のサ^"パ 3は個人情報管理データベース（D B ) 4にアクセス可能である。この個人情報管理 D B 4には保険加入者に関する情報、具体的には各保険加入者の住所，氏名，生年月日，性別，所有車種，事故歴，加入保険の種類，保険金額，保険料等のような通常の保険業務に必要な情報は勿論のこと、車輛管理状態診断部 3 2による診断結果も登録されている。

図 2は車载装置 1によるタイヤ空気圧の検出手順を示すフ口一チヤ一トである。なお、以下の実施の形態においては、タイヤ空気圧の検出は自動車が走行中のみに行なわれるものとする。これは、自動車が停車（駐車）している状態においては、タイヤ空気圧が適正に維持されていないとしても、そのことのみで適正なメンテナンスが行なわれていないとは言えないからである。たとえば、タイヤ交換時、車検時、いたずらによりパンクさせられた場合等にはタイヤ空気圧が大きく変動することが考えられる。し力し、そのような状態は通常のメンテナンスの範囲外の問題である。また後述するように、本実施の形態においては特開昭 6 3— 3 0 5 0 1 1号公報に開示されている発明をタイヤ空気圧の検出に利用することとしている。この場合には走行中においてのみタイヤ空気圧の検出が可能である。まず、エンジンが起動されると（ステップ S 1 1 ) 、そのことが車輛情報検出装置 1 2により検出されるので、車輛状況解析部 1 3 1 は記憶装置 1 3 3 に記憶領域が十分にあるか（余裕があるか）否かを判断する（ステップ S 1 2 ) 。記憶装置 1 3 3 に記憶領域が十分にない場合（ステップ S 1 2で N O) 、車輛状況解析部 1 3 1 は次に外部通信装置 1 4が使用可能な状態であるか否かを判断する（ステップ S 1 3 )。

記憶装置 1 3 3に記憶領域が十分になく、且つ外部通信装置 1 4の使用が不可能な場合（ステップ S 1 2で N O , S I 3で N O) 、車輛状況解析部 1 3 1は何等かの方法、たとえば音声メッセージ、警告灯の点灯等により運転者に警告を行なう（ステップ S 1 7 ) 。この場合、外部通信装置 1 4が故障している力中継装置 2と接続することが出来ない状況にある可能性が高い。そこで運転者は直ちに何らかの対策、たとえば予備のメモリカードに記憶装置 1 3 3からデータを吸い出す等の対策を講じる必要がある。また、外部通信装置 1 4が故障している場合には運転者は直ちに修理する必要がある。

なお、この場合、保険契約時の条件によりその自動車の運転が出来ないようにたとえばエンジンへの燃料供給を停止する等の操作が自動的に行なわれるようにしてもよい。

ステップ S 13において外部通信装置 14の使用が可能である場合は（ステップ S 13で YES) 、車輛状況解析部 131はその時点で記憶装置 133に記憶されて保存されている全ての情報を取得し（ステップ S 14) 、外部通信制御部 13.4を制御して外部通信装置 14から外部へ送信する（ステップ S 15) 。このようにして記憶装置 133内の全保存情報が外部へ送信された後、車輛状況解析部 131は外部へ送信済みのデータを記憶装置 133からクリアする（ステツプ S 16) 。以上により、記憶装置 133の記憶領域の余裕が十分にできたことになる。この後、車輛状況解析部 131はステップ S 21へ処理を進める。上述の場合、及び先のステップ S 12において記憶装置 133の記憶領域に十分な余裕があると判断された場合（ステップ S 12で YES) 、車輛状況解析部 131はタイヤ空気圧を計測するタイミングであるか否かを内蔵時計 132の計時結果から判断する（ステップ S 21) 。本実施の形態においては 30秒間隔でサンプリングを行なうことにしているので、タイヤ空気圧を計測するタイミングになると（ステップ S 21で YE S) 、タイヤ空気圧検出装置 1 1からはタイヤ空気圧情報を、内蔵時計 132からは時間情報を、車輛情報検出装置 12からは走行距離、車速等をそれぞれ取得し（ステップ S 22) 、記憶装置 133の所定の記憶領域に保存する（ステップ S 23) 。

ここで、外部通信装置 14が使用可能であれば（ステップ S 24で YE S) 、車輛状況解析部 131は先のステツ: S 14へ処理を移して、それまでに記憶装置 133に保存された情報の全てを外部通信制御部 134を制御して外部へ送信し（ステップ S 15) 、その後に送信済みのデータをクリアする（ステップ S 1 6) 。一方、先のステップ S 24において外部通信装置 14が使用不可能である場合は（ステップ S 24で NO) 、車輛状況解析部 131はステップ S 21へ処理を戻して次のタイヤ空気圧計測のタイミングに至るまで待機する。

以上のように、外部通信装置 14が使用可能な場合、タイヤ空気圧検出装置 1 1及び車輛情報検出装置 1 2から取得した情報は直ちに外部へ送信され、中継装置 2を介して保険事業者のサーバ 3へ送信される。また、外部通信装置 1 4が使用不可能な場合、タイヤ空気圧検出装置 1 1及び車輛情報検出装置 1 2から取得した情報は記憶装置 1 3 3に保存されてゆく。タイャ空気圧検出装置 1 1及び車輛情報検出装置 1 2から取得した情報は、外部通信装置 1 4が使用可能になった時点で直ちに外部へ送信される。タイヤ空気圧検出装置 1 1及ぴ車辆情報検出装置 1 2から取得した情報は、中継装置 2を介して保険事業者のサーバ 3へ送信される。

なお、外部通信装置 1 4が使用不可能な状態とは、外部通信装置 1 4が故障している場合は勿論のことであるが、車輛の現在位置の関係から中継装置 2との接続が出来ない場合、中継装置 2との常時接続を行なわない場合等も含まれる。特に、記憶装置 1 3 3として比較的大容量のハードディスクを利用している場合には、 1日に一度、または週に一度等の頻度で定期的に情報の保険事業者のサーバ 3への送信を行なうようにしてもよい。あるいは、ハードディスクの残記憶容量がある程度に減少したときに保険事業者のサーバ 3への情報の送信を行なうようにしてもよレ、。，

いずれにしろ、上述の図 2のフローチャートに示されているような手順により、車載装置 1から保険事業者のサーバ 3へ車輛状況解析部 1 3 1が取得した情報が送信され、車輛情報受信部 3 1によって受信され、車輛管理状態診断部 3 2によつて診断される。

図 3は特開昭 6 3 - 3 0 5 0 1 1号公報に開示された技術により車輛のタイヤ空気圧を解析して記録したデータの例を示す表である。ここでは 3 0秒間隔でサンプリングした例が示されている。なおこのようなデータは上述した図 2のフロ一チヤ一トに示すような手順によって車載装置 1の車輛状況解析部 1 3 1が取得する。

この図 3に示す例では、 2 0 0 2年 4月 1日 1 2時 1 5分 3 0秒におけるタイャ空気圧は 2 . O k g Z c m²であり、その際の走行速度は時速 6 0 ,k mである。そしてその 3 0秒後の 1 6分 0 0秒においてはタイャ空気圧は 2 . 0 k g / c m ²でありその際の走行速度は時速 8 0 k mである。更にその約 4 0分後の 1 3時 5分 00秒におけるタイヤ空気圧は 1. 5 km/cm²であり、その際の走行速度は時速 100 kmである。

この図 3に示す例では、具体的には、車輛が低速走行から高速走行へ増速すると共にタイヤ空気圧が 2. O k gZcm²から 1. 5 kmZ cm ²へ低下している。し力し、一般的には、自動車が高速走行した場合にはタイヤが暖まってその内部の空気が膨張するため、タイヤ空気圧は高くなるのが一般的である。従って、図 3に示されている例では高速走行時のタイヤ空気圧が低速走行時のタイヤ空気圧よりも低くなっており、また時速 60 km走行時から 100 km走行時までの所要時間が 1分弱であることから、タイヤになんらかの問題が生じていると判断される。

上述のような車載装置 1の車輛状況解析部 131により解析されたデータは中継装置 2を経由して保険事業者のサーバ 3の車輛情報受信部 31により受信される。受信されたデータは、車輛管理状態診断部 32に与えられる。

図 4は車輛管理状態診断部 32による診断の基本的な手法を説明するためのグラフである。なお、図 4のグラフでは縦軸にタイヤ空気圧を、横軸に時間をそれぞれとっている。この図における適正なタイヤ空気圧範囲は下限値の THLと上値の THHとの間である。

この図 4に示す例では、 B寺刻 t 1においてタイヤ空気圧が下限値 THLを下回り、その後の時刻 t 2においてタイヤ空気圧がほぼ上限値 THHに近い値にまで調整されている。しかし、その後の時刻 t 3において再度タイヤ空気圧が下限値 THLを下回り、その後の時刻 t 4においてタイヤ空気圧はほぼ上限値 THHに近い値にまで再度調整されている。この時刻 t 3から t 4までの間は比較的低いタイヤ空気圧のままに放置されていたことがわかる。更に、その後の時刻 t 5において再度タイヤ空気圧が下限値 THLを下回り、その後の時刻 t 6においてタィャ空気圧はほぼ上限値 THHに近い値にまで再度調整されている。この時刻 t 5から t 6までの間は時間的にも比較的短く、またタイヤ空気圧が下限値 THL を若干下回っただけであることから、比較的迅速にタイャ空気圧が調整されたことがわかる。

このようなタイヤ空気圧の経時的な変化から、タイヤ空気圧の管理が適正であるか否かが車輛管理状態診断部 32により判断される。具体的には、図 4にハツチングを付して示すタィャ空気圧が下限値 T H Lを下回った部分の

(1) 時間的長さ（累積時間）

(2) 時間的長さの全走行時間に占める割合

(3) 走行距離（累積走行距離）

(4) 走行距離の全走行距離に占める割合

(5) 適正な範囲からのズレの絶対値

等の内の一つ、または複数の組み合せにより診断される。伹し、前述した図 2に示すフローチヤ一トから明らかなように、エンジンが起動されていない場合はタィャ空気圧の情報は取得されない。したがって、停車中、特に駐車中に関しては判断基準から除外される。また、自動車のタイヤの場合、走行開始後に内部の空気が暖まってタイヤ空気圧が上昇する。したがって、走行開始後から一定時間が経過するまでのデータに関しては判断基準から除外するようにしてもよい。

図 5は保険事業者のサーバ 3の車輛管理状態診断部 32により行なわれる管理状況評価指数の算出手順を示すフローチャートの一例である。この例では、上述の（2) 時間的長さの全走行時間に占める割合、（4) 走行距離の全走行距離に占める割合、及び（5) 適正な範囲からのズレの絶対値を使用して管理状況評価指数 Eを求める例が示されている。

車輛管理状態診断部 32は、車輛情報受信部 31を介してある個人（保険契約者）の車輛から車輛情報を受信する都度、個人情報管理 DB 4からその個人の情報、この場合はタイヤ空気圧が適正値を外れていた時間の総計 TA、全走行時間 TT、タイヤ空気圧が適正値を外れていた走行距離の総計 LA、全走行距離 LT、及びタイヤ空気圧の適正範囲からのズレの絶対値の最大値 PAを読み出す（ステップ S 31) 。次に車輛管理状態診断部 32は、個人情報管理 DB 4から読み出した各値 TA、 TT、 LA、 LT、及び P Aを新たに取得した車輛情報で更新する（ステップ S 32) 。なお、タイヤ空気圧の適正範囲からのズレの絶対値の最大値 P Aに関しては、それまで個人情報管理 DB 4に格納されていた値よりも大きレ、値が新たに取得された場合にのみ更新されることはうまでもない。

次.に車輛管理状態診断部 32は管理指数 V 1、 V 2を求める。続いて車輛管理状態診断部 32は、これらの指数（管理指数 VI、 V2) とタイヤ空気圧の適正範囲からのズレの絶対値の最大値 P Aとから管理状況評価指数 Eを求める（ステッブ S 33) 。管理指数 VIは、全走行時間 TTに対するタイヤ空気圧が適正値を外れていた時間の総計 TAの割合（TAZTT) である。管理指数 V 2は、全走行距離 LTに対するタイヤ空気圧が適正値を外れていた走行距離の総計 L Aの割合（LA/LT) である。また、管理状況評価指数 Eは VI、 ¥2及びを変数とする関数として定義されている。

最後に車輛管理状態診断部 32はこのようにして新たに求めた管理状況評価指数 Eにより、個人情報管理 D B 4の対応する個人の管理状況評価指数 Eを更新する（ステップ S 34) 。このような管理状況評価指数 Eの更新が車輛情報受信部 31を介して新たな車輛情報が受信される都度、車輛管理状態診断部 32により行なわれている。

なお、管理状況評価指数 Eを求めるための関数は、変数である「TAZTT」、「LAZLT」、及び「PA」と事故率との関係を過去のデータから統計学的に求めることにより決定すればよい。

図 6は保険事業者のサーバ 3の保険料算出部 33による保険料算出のための処理手順を示すフローチャートである。なおこの保険料算出部 33による保険料算出の処理は、たとえば保険契約の終了時（通常は 1年単位）等に行なう。保険料が減額される結果になった場合にはその減額分をその時点で保険加入者に返還してもよい。または保険加入者が保険契約の継続を希望する場合には次期の保険料力 ^減額する等の措置をとつてもよい。

保険料算出部 33はまず個人情報管理 D B 4に保存されている保険契約者の個人情報からその個人の管理状況評価指数 Eを読出し（ステップ S 41) 、管理状況評価指数 Eの最大値として定められている所定値 Em a xと比較する（ステツプ S 42 ) 。この結果、 E≥Ema xである場合、換言すればその保険契約者の管理状況評価指数 Eが所定の最大値 Em a x以上である場合は（ステップ S 42 で YES) 、保険料算出部 33は保険料の減額を行なわないと判断する（ステツプ S 43) 。

一方、 E≥Ema xでない（Eく Ema x) 場合、換言すればその保険契約者の管理状況評価指数 Eが所定の最大値 Em a x未満である場合は（ステップ S 4 2で NO) 、保険料算出部 33は保険料の内の減額保留分（保険料を減額するために保留してある金額）の「 {1一 (E/Ema x) } X I 00」％を減額すると判断する（ステップ S 44) 。

なお、保険料の減額保留分とは、保険料全体の内の管理状況評価指数 Eに応じて保険料を減額するために保留されている金額である。管理状況評価指数 Eが「0」である場合には減額保留分の全額が減額される。し力し、それでも保険料が全く無料になるということはない。その場合にも、基礎的な経費としての最低限度の金額を保険料として支払う必要があることはいうまでもない。

以上のようにして保険料から減額すべき金額が保険料算出部 33により決定されるので、保険料が減額される結果になった場合にはその減額分をその時点で保険加入者に返還する。保険加入者が保険契約の継続を希望する場合には次期の保険料から減額して新たな契約を結ぶことになる。 '

たとえば、「E/Ema x」が 0. 1である場合、減額保留分の 90 %が減額されることになる。保 ^¾1入者はその金額を返却してもらうことが出来る。または継続して保険契約を希望する場合には次期の保険料から減額してもらうことが出来る。

なお、保^] tl入者が事故を起こした場合に支払われる保険金に関しても、上述同様の手法によって支払い金額を減額してもよレ、。図 7は保険事業者のサーバ 3 の保険料算出部 33による保険金の支払い額を算出する処理手順を示すフローチヤートである。

保険料算出部 33はまず個人情報管理 D B 4に保存されている保険契約者の個人情報からその個人の管理状況評価指数 Eを読出し (ステップ S 51) 、管理状況評価指数 Eの最大値として定められている所定値 Etna xと比較する（ステツプ S 52) 。この結果、 E> Em a xでない場合、換言すればその保険契約者の管理状況評価指数 Eが所定の最大値 Em a x以下である場合は (ステップ S 52 で NO) 、保険料算出部 33は保険金の減額を行なわないと判断する（ステップ S 53) 。

一方、 E> Em a xである場合、換言すればその保険契約者の管理状況評価指数 Eが所定の最大値 E m a xを越えている場合は（ステップ S 5 2で Y E S ) 、保険料算出部 3 3は保険金の内の減額保留分（保険金を減額するために保留してある金額）の「 { (E - E m a x ) /E m a x } X I 0 0」％を減額すると判断する（ステップ S 5 4 ) 。

なお、保険金の減額保留分とは、保険金全体の内の管理状況評価指数 Eに応じて保険金の支払レ、額を減額するために保留されている金額である。管理状況評価指数 Eが「0」である場合には減額はされない。伹し、管理状況評価指数 Eの値に拘わらず、保険金の減額保留分以上（1 0 0 %以上）が減額されることはない。ところで、上述の実施の形態においては車輛の管理状況を判断する指標としてタイヤ空気圧の管理状況を利用した。し力し、それ以外にも車輛の管理状況を判断する指標として種々の装置の状況を利用することが可能であることはいうまでもない。以下にそのような、タイヤ空気圧以外の指標のいくつかを利用する場合の例について説明する。なお、以下の実施の形態においては、タイヤ空気圧の他に、エンジンオイルの量、エンジンオイルの状態（汚れの程度）、ライト類の点灯状態を車輛の管理状況を判断するための指標として利用するものとする。

図 8は、図 1に示した本発明に係るシステムを構成する車载装置 1の他の実施の形態を示すブ口ック図である。

この例では、エンジンオイルの量に関する情報と、エンジンオイルの汚れの程度に関する情報と、電流値とが車輛状況解析部 1 3 1に与えられるように構成されている。エンジンオイルの量に関する情報は、エンジンオイル量センサ 1 6が検出する。エンジンオイルの汚れの程度に関する情報は、エンジンオイル状態センサ 1 7が検出する。電流値はライト用電流計 1 8が検出する。

ところで、エンジンオイルに関しては、一般的には走行距離（たとえば 2 0 0 O k m毎）に応じて、または使用時間（たとえば 6力月毎に）に応じて交換されることが望ましい。また交換時期以前であっても汚れが甚だしい場合には交換されるべきである。更に、エンジンオイルが減少した場合には適正な量になるように補充することが車輛の管理状況を良好に維持するために必要である。従って、エンジンオイル量センサ 1 6によりエンジンオイルの量を検出することにより、車輛の管理状況を判断する指標として使用することが可能である。また、ェンジンオイル状態センサ 1 7により検出されるエンジンオイルの状態、換言すれば汚れの経度は、それ自体がある限度を越えている場合は車輛の管理状況が良好でないと判断する材料になる。またエンジンオイルが汚れている状態から全く汚れていない状態に変化した時点でオイル交換を行ったことが判断可能である。

なお、エンジンオイル量センサ 1 6に関しては、通常の自動車には備えられていることが一般的であるので、新たに備える必要はない。また、エンジンオイル状態センサ 1 7に関しては、たとえばフォトインタラプタ等によりエンジンオイル中での光の透過度を検出することにより容易に実現可能である（このような技術はたとえば洗濯機の水の汚れの程度を検出するセンサとして実用化されている）。

また、ライト用電流計 1 8はライト類に流れる電流値を検出する。これは、自動車の夜間の走行においては通常はへッドライト及びテールライトが点灯されることに着目したものである。即ち、へッドライト及びテールライトが点灯した状態の電流値を基準とし、夜間（夜間か否かは車載装置 1の内蔵時計 1 3 2の計時結果に従って判断される。 ) にそれよりも少ない電流値しか検出されない場合にはいずれかのライトが故障していて点灯していないか、または無灯火で走行したと判断することが可能である。従って、そのような状況がある程度以上の時間にわたって（またはある程度以上の走行距離にわたって）検出された場合には車輛の管理状況が良好ではない（または危険な運転を行なった）と判断する材料になる。

なお、これらのタイヤ圧検出装置 1 1、車輛情報検出装置 1 2、エンジンオイル量センサ 1 6、エンジンオイル状態センサ 1 7、ライト用電流計 1 8、及ぴ車輛状況解析部 1 3 1は車輛の管理状況の監視装置として機能する。また、車輛状況解析部 1 3 1は、図 1に示した実施の形態の場合と同様に具体的にはマイクロコンピュータを利用している。車輛状況解析部 1 3 1は、タイャ空気圧検出装置 1 1、車輛情報検出装置 1 2、エンジンオイル量センサ 1 6、エンジンオイル状態センサ 1 7、及びライ卜用電流計 1 8から与えられるデータを、内蔵時計 1 3 2の計時結果を参照して解析する。さらに車輛状況解析部 1 3 1は、車輛の状況を記録する。なお、この車輛状況解析部 1 3 1によるタイヤ空気圧の解析は、図 1に示した車輛状況解析部 1 3 1の場合と同様に特開昭 6 3— 3 0 5 0 1 1号公報に開示されている手法に基づいている。

この車輛状況解析部 1 3 1による解析結果が得られれば、それ以降の処理手順は前述の図 1に示した車輛状況解析部 1 3 1による解析結果が得られた時点以降の処理手順と基本的には同様である。

また、保険事業者のサーバ 3の車輛管理状態診断部 3 2による診断も、基本的にはタイヤ空気圧の診断と同様の手法で可能である。

なお、上述以外にもたとえば、ウィンドウオシャ液の量、パッテリの充電状態、エンジン冷却水の量等を車輛の管理状況の指標として利用することが可能であるので、それらを検出するセンサを車載装置 1に備え、車輛管理状態診断部 3 2による診断に利用してもよいことは勿論のことである。

図 9は車輛管理状態診断部 3 2及び保険料算出部 3 3をソフトウェア的に実現するために保険事業者のサーバ 3のプロダラム記録部 3 4に記録されているコンピュータプログラム C Pの内容を示す模式図である。

このコンピュータプログラム C Pは、タイヤ空気圧（自動車の管理状況）に関する時系列的情報を読み込むプログラムコード P C 1と、タイヤ空気圧管理状況 (自動車管理状況）を評価するプログラムコード P C 2と、評価結果に基づいて保険料を決定するプログラムコード P C 3とを含んでいる。またこのコンビユータプログラム C Pは、評価結果に基づいて保険金を決定するプログラムコード P C 4を含んでいてもよい。

以上に詳述したように、本実施の形態に係る自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法及びシステムによれば、タィャ空気圧が常時適正に維持されている自動車の所有者または運転者は曰常的に車輛のメンテナンスに留意しており、またそのような自動車は事故を起こす確率が相対的に低いとみなすことが可能であり、更にタイヤ空気圧を常時適切に管理するような運転者は事故を起こす確率が低レ、運転を心掛けているとの推測も十分に成り立つという理由から、保険料を減額する。これにより、保険加入者側においては従来の自動車保険料に対する不公平感が解消される。また、事故が発生した場合に保! ^¾入者に支払われる保険金に関しても支払うべき保険金を同様の手法により減額する。これにより、保険加入者側においては日頃からタイヤ空気圧を適正に管理するように心掛けるようになり、結果的に事故の発生を抑止する効果がある。

また本実施の形態によれば、安価で信頼性が高い間接方式のタイヤ空気圧検出装置により、タイャが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイャ空気圧の変化を検出しているので、普及価格帯の自動車に対しても容易に適用することが可能になる。

また本実施の形態によれば、タイヤ空気圧管理状況の評価が、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイャ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることにより、タイヤ空気圧の管理状況がより具体的に把握される。従って、保険料の減額または保険金の減額の計算に際してより実情に合致した結果が得られる。

また本実施の形態に係る自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法によれば、タイヤ空気圧に代えて自動車の管理状況に関する時系列的情報を利用するようにしており、自動車の管理状況が常時適正に維持されている自動車の所有者または運転者は日常的に車輛のメンテナンスに留意しており、またそのような自動車は事故を起こす確率が相対的に低いとみなすことが可能であり、更に自動車を常時適切に管理するような運転者は事故を起こす確率が低い運転を心掛けているとの推測も十分に成り立つという理由から、保険料を減額する。これにより、保険加入者側においては従来の自動車保険料に対する不公平感が解消される。また、事故が発生した場合に保険加入者に支払われる保険金に関しても支払うべき保険金を同様の手法により減額する。これにより、保険加入者側においては曰頃から自動車の管理を適正に行なうように心掛けるようになり、結果的に事故の発生を抑止する効果がある。

また本実施の形態によれば、監視装置により、タイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態等が自動車の管理状況の指標となる情報として検出するようにしているので、それらの内のいずれかを個々の自動車に応じて適用することが可能になる。

また本実施の形態によれば、自動車の管理状況の評価が、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及び監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることにより、自動車の管理状況がより具体的に把握される。従って、保険料の減額または保険金の減額の計算に際してより実情に合致した結果が得られる。

更にまた本実施の形態に係るコンピュータプログラムによれば、前述の本実施の形態に係る自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定システムの中央装置を汎用コンピュータで実現することが可能になる。

以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、これらはあくまで例示であつて本発明を何ら限定するものではなく、本発明の趣旨および範囲は添付された請求の範囲によってのみ限定されるものである。産業上の利用可能性

以上のように、この発明によれば自動車保険の加入者が支払うべき保険料及びノ又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を決定できるので、保険事業者に提供するシステムの製造及び自動車の製造などに携わる業界に有利に適用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を計算機（3 ) によって決定する方法であって、

タイヤ空気圧検出装置（1 1 ) により取得された自動車のタイヤ空気圧に関する時系列的情報を読み込むステップ（S 3 1 ) と、

読み込んだ情報に基づいて当該自動車のタィャ空気圧管理状況を評価するステップ（S 3 3 ) と、

前記評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び Z又は保険金を決定するステップ（S 4 3、 S 4 4 ) と

を含むことを特徴とする自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法。

2 . 前記タイヤ空気圧検出装置（1 1 ) は、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化を検出するようにしてあることを特徴とする請求項 1に記載の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法。

3 . 前記計算機（3 ) による前記タイヤ空気圧管理状況の評価は、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であった走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及ぴタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする請求項 1に記載の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法。

4 . 自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び/又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を計算機（3 ) によって決定する方法であって、

監視装置により取得された自動車の管理状況に関する時系列的情報を読み込むステップ（S 3 1 ) と、

読み込んだ情報に基づいて当該自動車の管理状況を評価するステップ（S 3 3 ) と、

前記評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び/又は保険金を決定するステップ（S 4 3、 S 4 4 ) とを含むことを特徴とする自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定方法。

5 . 前記監視装置は、当該自動車のタイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態を監視するようにしてあることを特徴とする請求項 4に記載の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法。

6 . 前記計算機（3 ) による前記管理状況の評価は、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及び前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする請求項 4に記載の自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定方法。

7 . 自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び/又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金を決定するシステムであって、

自動車のタイヤ空気圧に関する時系列的情報を取得するタイヤ空気圧検出装置 ( 1 1 ) と、

該タイヤ空気圧検出装置（1 1 ) が取得した情報を当該自動車の外部へ送信する送信装置（1 4 ) と

を備えた車载装置（1 ) と、

前記送信装置（1 4 ) から送信された情報を受信する受信装置（3 1 ) と、該受信装置（3 1 ) が受信した情報に基づいて当該自動車のタイヤ空気圧管理状況を評価する評価部（3 2 ) と、

該評価部（3 2 ) による評価結果に基づいて自動車保険の保険料及ぴ Z又は保険金を算出する算出部（3 3 ) と

を備えた中央装置（3 ) と

を含むことを特徴とする自動車保険の保険料及び Z又は保険金の決定システム。

8 . 前記タイヤ空気圧検出装置（1 1 ) は、タイヤが取り付けられたホイールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化を検出するようにしてあることを特徴とする請求項 7に記載の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定システム。

9 . 前記評価部（3 2 ) による評価は、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であった走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする請求項 7に記載の自動車保険の保険料及ぴ Z又は保険金の決定システム。

1 0 . 自動車保険の加入者が支払うべき保険科及び Z又は自動車険の加入者が受け取るべき保険金を決定するシステムであって、

自動車の管理状況に関する時系列的情報を取得する監視装置と、

該監視装置が取得した情報を当該自動車の外部へ送信する送信装置（1 4 ) とを備えた車載装置（1 ) と、

前記送信装置（1 4 ) から送信された情報を受信する受信装置（3 1 ) と、該受信装置（3 1 )'が受信した情報に基づいて当該自動車の管理状況を評価する評価部（3 2 ) と、

該評価部（3 2 ) による評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び Z又は保険金を算出する算出部（3 3 ) と

を備えた中央装置（3 ) と

を含むことを特徴とする自動車保険の保険料及ぴ又は保険金の決定システム。

1 1 . 前記監視装置は、当該自動車のタイヤ空気圧、エンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態を監視するようにしてあることを特徴とする請求項 1 0に記載の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定システム。

1 2 . 前記管理状況の評価は、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及び前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて行なわれることを特徴とする請求項 1 0に記載の自動車保険の保険料及び/又は保険金の決定システム。

1 3 . 自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び/又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金をコンピュータに決定させるためのコンピュータプロダラムであって、

自動車のタイヤ空気圧に関する時系列的情報をコンピュータに読み込ませる手順（S 3 1 ) と、

読み込んだ情報に基づいて当該自動車のタィャ空気圧管理状況をコンピュータに評価させる手順（S 3 3 ) と、

該評価結果に基づいて自動車保険の保険料及び/又は保険金をコンピュータに決定させる手順（S 4 3、 S 4 4 ) と

を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。

1 4 . 前記タイヤ空気圧に関する時系列的情報は、タイヤが取り付けられたホィールの回転角速度に基づいてタイヤ空気圧の変化を時系列的に取得した情報であることを特徴とする請求項 1 3に記載のコンピュータプログラム。

1 5 . 前記タイヤ空気圧管理状況をコンピュータに評価させる手順は、タイヤ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、タィャ空気圧が所定の基準範囲外であつた走行時間の全走行時間に対する割合、及びタイヤ空気圧が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のいずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて実行されることを特徴とする請求項 1 3に記載のコンピュータプログラム。

1 6 . 自動車保険の加入者が支払うべき保険料及び Z又は自動車保険の加入者が受け取るべき保険金をコンピュータに決定させるためのコンピュータプログラムであって、

自動車の管理状況に関する時系列的情報をコンピュータに読み込ませる手順 ( S 3 1 ) と、

読み込んだ情報に基づいて当該自動車の管理状況をコンピュータに評価させる手順 ( S 3 3 ) と、

を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。

1 7. 前記管理状況に関する時系列的情報は、当該自動車のタイヤ空気圧、ェンジンオイルの量及び汚れの状態、所定のライトの点灯状態に基づいて当該自動車の管理状況を時系列的に取得した情報であることを特徴とする請求項 1 6に記載のコンピュータプログラム。

1 8 . 前記管理状況をコンピュータに評価させる手順は、管理状況の監視結果が所定の基準範囲外であった走行距離の総計値、管理状況の監視結果が所定の基準範囲外であつた走行距離の全走行距離に対する割合、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であつた走行時間の総計値、前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲外であった走行時間の全走行時間に対する割合、及び前記監視装置による監視結果が所定の基準範囲を最も大きく外れた値のレ、ずれか一つ、または複数の組み合せに基づいて実行されることを特徴とする請求項 1 6に記載のコンピュータプログラム。