WO2003088706A1 - Oreillette et ecouteur pourvu de cette oreillette - Google Patents

Description

明 細 ィャ一パッド及び該パッドを具えたイヤホーン 技術分野

この発明は、 耳の孔 （外耳道） に入れて着脱可能に装着されるィャ一 パヅ ド及び該パヅドを具えたイヤホーンに関するものである。 背景技術

従来のこの種のィャ一パヅ ド 5 1は、 例えば図 6 , 7に耳栓に適用し た例を示すように、 中空円筒状の本体 5 2の先端に後端側に向けて 1枚 の薄い球形のシリコ一ンゴム等からなるフィヅ ト部 5 3を設け、 該フィ ット部で外耳道にフィットさせるとともに、 外耳道の大きさに対する径 方向の柔軟性を出すようになつている。

前記のようなィャ一パッド 5 1を外耳道に挿入して装着すると、 ィャ —パヅドはフィット部 5 3で柔らかさを出しているので入れることはで きるが、 外耳道の内壁入口は奥側に小径となるテーパが付いているため 、 挿入したときに図示のようにフィット部 5 3が押しつぶされる力； Fの 中に、 抜ける方向の力 Pが働き、 抜けやすい。 抜ける方向の力 Pを妨げ るのはフィット部 5 3の外面と外耳道内壁の摩擦力のみである。 したが つて、 ィャ一パッ ド 5 1のフィヅト部 5 3が柔らかすぎると摩擦力が少 なくなり抜けやすくなるし、 硬すぎると外耳道内壁を圧迫し、 短時間の 装着でも痛みをともなう。

図 8は外耳道内でィャ一パッ ド 5 1のフィッ ト部 5 3が変形した断面 図である。 外耳道の形状、 大きさに個人差がかなりあり、 寸法関係が微 妙で、 少しフィット部 5 3を奥側に差し込んだり、 またはフィット部 5 3が外耳道より大きいと、 球形となった外面が一体のため変形の逃げ場 がなくなって変形を起こし、 フイツ ト部 5 3の円周方向の一部に隙間 5 5が生じて遮音性が悪くなる。 そのため、 個人差を考慮してィャ一パッ ド 5 1のサイズを S , M , Lの 3種として対応しょうにも、 対応しきれ ないのが現状である。 また、 装着されるとフィッ ト部 5 3の外面のほぼ 全体で外耳道内壁と密着して接触するため、 皮膚が敏感な人等ではかぶ れやすく、 長時間の装着時にはムレるため、 刺激が起きやすくなり、 ま た汗や脂で抜けやすくなる。

この発明は前記のような事情に鑑みてなされたものであり、 外耳道の 敏感な触覚を刺激しない柔らかい装着性を有し、 外耳道の形状や大きさ に個人差があっても、 柔軟に対応することができ、 しかもスムーズな着 脱でありながら、 汗や脂による摩擦力の低下に影響されにくいとともに 、 皮膚の弱い人でもムレやかぶれが起きにく く、 違和感が無く使用でき 、 抜ける方向の力に対しても有効で抜けにく く、 外部の侵入音の減衰性 を高めることができ、 密封性、 遮音性に優れたィヤーパッ ド及び該パヅ ドを具えたイヤホーンを提供することを目的とする。 発明の開示

前記目的を達成するため、 この発明は、 外耳道に入れて着脱可能に装 着されるものであって、 シリコーンゴムなどゴム又はポリプロピレンな ど軟質合成樹脂等の弾性材料で中空円筒状に形成された本体の外周面に 、 該本体と同じ材料からなる多数のひだ状遮音壁が軸方向に所定の間隔 をおいてリング状に一体に設けられていることを特徴とするィャ一パッ ドである。

前記の遮音壁は、 外耳道への装着の際に、 外周縁で外耳道内壁と接触 する遮音壁が後端側にたわみ、 該たわんで隣接する遮音壁と遮音壁の間 の間隔に密閉空間が形成されるようにしてもよい。

また、 遮音壁は、 先端側の遮音壁が徐々に小径となるようにしてもよ く、 この場合には、 遮音壁は、 本体の中心軸線と直交する向きに設けら れ、 かつ肉厚が外周縁に向けて薄くなるようにするのが好ましい。 また 、 遮音壁は、 同径となっていて、 やや後端側に傾いており、 かつ肉厚が 外周縁に向けて薄くなるようにしてもよい。 また、 遮音壁は、 吸音性気 泡を含むようにしてもよい。 また、 最大外径が本体の外径の 2倍より小 さくなるようにしてもよい。 さらに、 遮音壁は、 本体の外周面に 5個以 上、 1 0個以下、 設けてもよい。

この発明によれば、 外耳道の敏感な触覚を刺激しない柔らかい装着性 を有することができる。 すなわち、 外耳道の形状及び大きさに個人差が あっても、 また、 同一人物でも左右の外耳道の大きさ等に差がある場合 でも、 それら全てに柔軟に対応することができる。 しかも、 着脱もスム —ズで容易であり、 汗や脂による摩擦力の低下に影響されにくいうえ、 従来のフィッ ト部のような面でなく、 点で外耳道の内壁と接触するため 、 皮膚の弱い人でも耳の中でムレやかぶれが起きにく く、 そのため長時 間の装着にも違和感が無い。 また、 一旦装着されると、 抜けにく く、 装 着が安定する。 遮音壁が密閉空間を形成するものでは、 外部からの進入 音に対して極めて高い滅衰性を有する。

また、 この発明は、 前記のィャ一パッドをイヤホーン本体の先端部に 具えたことを特徴とするイヤホーンである。

この発明によれば、 前記のような効果のあるィャ一パッド付きィャホ ーンを提供することができる。 このようなィャ一パッ ド付きイヤホーン においては、 スピーカ等による受信音の外耳道内でのエコーの発生を、 前記密閉空間による音の減衰性によって防ぐことができ、 常に質の高い 音を保って良好な音声処理が可能となる。 図面の簡単な説明

図 1は、 この発明の一実施の形態を示すイヤホーンマイクの縦断正面 図である。 図 2 Aは、 ィヤーパッドの正面図、 図 2 Bは同左側面図、 図 2 Cは同右側面図、 図 2 Dは図 2 Bの線 2 D— 2 Dに沿う縦断正面図で ある。 図 3は、 その作用説明図である。 図 4は、 別の実施の形態に係る ィヤーパッ ドを示す下半部破断の正面図である。 図 5は、 その作用説明 図である。 図 6は、 従来のィャ一パッドを耳栓に適用した例で示す縦断 正面図である。 図 7及び図 8は、 その作用説明図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 この発明の一実施の形態をイヤホーンに適用した添付図面を参 照して説明する。 図 1において 1はィヤーパッ ドで、 イヤホーン 2のィ ャホーン本体 3の先端部に装着されている。 イヤホーン本体 3は中空の 球状体 4と、 該球状体の一部から突出状に一体に形成されて先端開口部 5が球状体 4内と連通した所定長さの中空筒状体 6とからなっている。 球状体 4内にはスピーカ 7が中空筒状体 6の先端開口部 5を向いて配設 されている。 中空筒状体 6は先端側が徐々に小径となるように形成され 、 その先端側外周面には環状の係止凹部 8が形成されている。 この係止 凹部 8にはィヤーパッド 1の後端側内周面に形成された環状の係止凸部 9が係止し、 これによりィャ一パッド 1がイヤホーン本体 3の先端部に 装着される。

ィヤーパヅド 1は生体に適するシリコーンゴムで製作され、 図 2 A〜 図 2 Dにも示すように、 外耳道に入れて着脱可能に装着されるものであ つて、 中空円筒状に形成された先、 後端の両端が開口した本体 1 1を具 えている。 本体 1 1の先端側外周面は徐々に小径となっており、 該外周 面を含む本体 1 1の外周面には本体 1 1と同じ材料からなる多数の薄肉 ひだ状遮音壁 1 2が軸方向に所定の間隔をおいてリング状に、 かつ先端 側の遮音壁 1 2が徐々に小径となるように一体に設けられている。 これ ら遮音壁 1 2は本体 1 1の中心軸線と直交する向きに設けられている。 そして、 これらの遮音壁 1 2で、 従来のフィット部 5 3に相当する球状 の膨らみのあるパヅト部 1 3を構成する。 ィャ一パヅド 1の硬度は J I S硬度計での計測で 3 0度、 4 0度、 5 0度のいずれかであることが好 ましい。

遮音壁 1 2はこの実施の形態では 7個設けているが、 これは好ましい 一例であって、 5個以上、 1 0個以下、 の範囲であれば任意の個数とし てもよいし、 1 0個に近い数であれば 1 1以上であってもよい。 遮音壁 1 2はその最大外径 D 1が本体 1 1の外径 dの 2倍より小さく、 最小外 径 D 2が本体 1 1の外径 dよりやや大きくなつている。 遮音壁 1 2は外 耳道の敏感な触覚を刺激せず、 ィヤーパッド 1に求められる柔らかい装 着性を保っため、 肉厚 Tが外周縁に向けて薄くなつている。 遮音壁 1 2 と遮音壁 1 2の間隔 Hは遮音壁 1 2の肉厚 Tよりも大きくなつている。 また、 図示はしていないが、 遮音壁 1 2を含むィャ一パッド 1全体には 気泡が多数含まれていて、 該気泡により吸音性を保持している。 前記ィ ヤーパッド 1の係止凸部 9は本体 1 1の最後端側に形成された環状の凹 部 1 4と中間部に形成された環状の凹部 1 5との間に形成されている。 ィヤーパッ ド 1における各部位のべストサイズの一例を示すと次の通 りである。 本体 1 1の軸方向長さ Lが 9 mm、 外径 dが 8翻であり、 遮音 壁 1 2の本体 1 1側基部の最大肉厚 Tが 0 . 5 min、 最大外径 D 1が 1 4 mm、 最小外径 D 2が 8 . 5腿であり、 遮音壁 1 2と遮音壁 1 2の間隔 H が 1 mm〜 1 . 3 mmである。

前記のようにィャ一パヅド 1を装着したイヤホン 2を、 図 3に示すよ うにィャーパッ ド 1の先端側を耳に向けて外耳道に挿入すると、 外耳道 の内壁と遮音壁 1 2の外周縁が接触し、 この接触したィヤーパッド 1の 遮音壁 1 2が後端側にたわむ （倒れ込む） ようにして徐々にフィッ トす る位置まで挿入される。 この際、 遮音壁 1 2が矢印のようにくさび状に 食い込む形となるので、 外耳道内壁が遮音壁 1 2の外周縁にひっかかる 形に変形したり、 外耳道内壁の小さな凹凸に遮音壁 1 2の外周縁がひつ かかり、 抜けにく くなる力が発生する。 したがって、 装着がきわめて安 定したものとなる。

そしてこの装着状態では、 たわんだ遮音壁 1 2の外周縁がそれそれビ ンポイントで外耳道の内壁に接触し、 かつ隣接する遮音壁 1 2と遮音壁 1 2の間に密閉空間が形成された状態となる。 これで外耳道の奥側が外 部に対して密閉状になり、 しかも密閉空間が奥側にいくつも形成される こととなるので、 密閉性、 遮音性にすぐれたものとなる。 したがって、 外部音に対しては一次的には吸音性のある遮音壁 1 2により、 また二次 的には前記密閉空間により、 効果的に減衰させることができる。

密閉空間の作用に関してさらに説明すると、 従来のィヤーパッ ド 5 1 では遮音効果を保つフィヅ ト部 5 3が 1枚ものであるのに対し、 このィ ヤーパッ ド 1は多数の遮音壁 1 2がそれぞれ独立して設けられてあるの で、 そのうちの 1個が変形してその部分に従来のような隙間ができても 、 他の遮音壁に与える影響は接触しない限りおこらず、 外耳道の形状に それそれの遮音壁 1 2が独立してフィットしていく。 そのため、 減衰性 が従来のものに比べてきわめて高い。

前記のように装着後の抜けに対して強く、 かつ外部音に対する減衰性 が高いため、 騒音のある所でのイヤホーン 2の使用に効果的であり、 ノ ィズ対策として必要不可欠のィャ一パッド 1である。

図 4 , 5は別の実施の形態を示す。 この実施の形態に係るィャ一パッ ド 2 1も前記ィャ一パッド 1と同様に生体に適するシリコーンゴムで製 作され、 イヤホーン本体 3の先端部に装着されるものであって、 中空円 筒状に形成された先、 後端の両端が開口した本体 3 1を具えている。 ィ ヤーパッド 1の本体と同様に本体 3 1には中間部に環状の係止凸部 2 9 が形成され、 その前後に環状の凹部 3 4， 3 5が形成されている。 本体 3 1の外周面には本体 3 1と同じ材料からなる多数の薄肉ひだ状遮音壁 3 2が軸方向に所定の間隔をおいてリング状に一体に設けられている。 これら多数の遮音壁 3 2で、 従来のフィッ ト部 5 3に相当するパット部 3 3を構成する。

遮音壁 3 2はこの実施の形態では 5個設けているが、 これは好ましい —例であって、 5個以上、 1 0個以下、 の範囲であれば任意の個数とし てもよいし、 1 0個に近い数であれば 1 1以上であってもよい。 遮音壁 3 2は全て同一外径となっており、 やや後端側に傾いている。 遮音壁 3 2は外径 D 3が本体 3 1の外径 d 1の 2倍より小さくなつている。 遮音 壁 3 2は外耳道の敏感な触覚を刺激せず、 ィヤーパッド 2 1に求められ る柔らかい装着性を保っため、 肉厚 T 1が外周縁に向けて薄くなつてい る。 遮音壁 3 2と遮音壁 3 2の間隔 H 1は遮音壁 3 2の肉厚 T 1よりも 小さくなつているが、 これは大きくしてもよい。 また、 図示はしていな いが、 遮音壁 3 2を含むィャ一パッ ド 2 1全体には気泡が多数含まれて いて、 該気泡により吸音性を保持している。

ィヤーパッ ド 2 1における各部位のべストサイズの一例を示すと次の 通りである。 本体 3 1の軸方向長さ L 1が 7 . 5 mm、 外径 D 3が 1 2 mm であり、 遮音壁 3 2の本体 3 1側基部の最大肉厚 T 1が 0 . 6職、 遮音 壁 3 2と遮音壁 3 2の間隔 H 1が 0 . 5 mm、 遮音壁 3 2の外周縁間の間 隔 H 2が 1顧である。

前記のようなィャ一パヅ ド 2 1をイヤホン 2に装着し、 このイヤホン 2を外耳道に揷入すると、 遮音壁 3 2がくさび状に食い込み、 装着がき わめて安定したものとなること、 この装着状態で隣接する遮音壁 3 2と 遮音壁 3 2の間に密閉空間が形成され、 密閉性、 遮音性にすぐれたもの となること、 等々の作用は前記実施の形態とほぼ同様である。 さらに、 この実施の形態では遮音壁 3 2がやや後端側に傾いているので、 揷入に 際して耳への痛み等の負担が前記実施の形態のィヤーパッド 1に比べて さらに少なくなるのに加え、 同一外径の全ての遮音壁 3 2の外周縁が第 5図に示すように外耳道の内壁に接触し、 該遮音壁と遮音壁の間に形成 される密閉空間に外気又は外耳道と連通する隙間が生ずることがないか ら、 密閉度がより増すこととなり、 外の音を減衰させ、 耳の中の音声を 集音し、 信号に変換する際、 音声認識率がさらに高まる。

前記各実施の形態では本体 1 1， 3 1、 遮音壁 1 2 , 3 2の材質をシ リコ一ンゴムとしたが、 ほかにウレタンなどのゴム、 あるいはポリプロ ピレンなどの軟質合成樹脂その他、 同効の種々の材質を利用できる。 ま た、 ィャ一パッ ド 1 , 2 1をイヤホーン 2に装着した例を示したが、 ィ ャホンだけではなく、 補聴器や耳栓など耳の中に入れるもの全般に応用 できる。 また、 イヤホーン 2にはスピーカ 7しか配設していなかったが 、 スビーカとマイクロホンを同設配置したようなものでもよいことは言 うまでもない。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 外耳道に入れて着脱可能に装着されるものであって、 シリコーン ゴムなどゴム又はポリプロピレンなど軟質合成樹脂等の弾性材料で中空 円筒状に形成された本体の外周面に、 該本体と同じ材料からなる多数の ひだ状遮音壁が軸方向に所定の間隔をおいてリング状に一体に設けられ ていることを特徴とするィャ一パヅド。

2 . 前記遮音壁は、 外耳道への装着の際に、 外周縁で外耳道内壁と接 触する遮音壁が後端側にたわみ、 該たわんで隣接する遮音壁と遮音壁の 間の間隔に密閉空間が形成されるようになっていることを特徴とする請 求の範囲第 1項に記載のィヤーパッド。

3 . 前記遮音壁は、 先端側の遮音壁が徐々に小径となっていることを 特徴とする請求の範囲第 1項に記載のィヤーパッ ド。

4 . 前記遮音壁は、 本体の中心軸線と直交する向きに設けられ、 かつ 肉厚が外周縁に向けて薄くなつていることを特徴とする請求の範囲第 3 項に記載のィヤーパッ ド。

5 . 前記遮音壁は、 同径となっていて、 やや後端側に傾いており、 か つ肉厚が外周縁に向けて薄くなつていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のィャ一パヅド。

6 . 前記遮音壁は、 吸音性気泡を含んでいることを特徴とする請求の 範囲第 1項に記載のィャ一パッド。

7 . 前記遮音壁は、 最大外径が本体の外径の 2倍より小さくなつてい ることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のィヤーパッド。

8 . 前記遮音壁は、 本体の外周面に 5個以上、 1 0個以下、 設けられ ていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のィヤーパヅド。

9 . 請求の範囲第 1項に記載のィヤーパッドをイヤホーン本体の先端 部に具えたことを特徴とするイヤホーン。