明 細 書 無線送信装置、 無線受信装置及びその方法 技術分野
本発明は、 デジ夕ル無線通信システムにおいて使用される無線送信装置、 無線受信装置及び方法に関する。
従来、 マルチキヤリァ通信方式を採用したデジ夕ル無線通信システムにお いては、 音声デ一夕及び又は画像デ一夕を送信するためのデ一夕チャネル、 及び相手通信局あるいは通信状態の制御を行うための制御チャネルを用いて 通信を行う場合、 移動局の消費電力を抑えることを目的として、 制御チヤネ ルに少数サブキャリアを割り当てるとともに、 デ一夕チャネルに多数サブキ ャリアを割り当てる方法が考えられている (特開 2001-274767 号公報、 特 開 2001-285927号公報
この方法においては、 受信装置において、 少数サブキャリアからなる狭帯 域の制御チャネルの受信を目的として、 比較的低いサンプリングレートで制 御チャネルを A/D変換するとともに、 当該制御チャネルを受信したことに 応じて、 受信信号に対する A/D変換のサンプリングレートを高くとって、 多数サブキヤリアからなる広帯域のデ一夕チャネルの受信にそなえるように なっている。
ところが、 このような従来の受信装置においては、 図 1に示すように、 複 数のサブキャリア 2からなるデータチャネルの中心周波数と制御チャネル 6 の中心周波数とが異なっていることにより、 図 2に示すように、 制御チヤネ ル 6からデータチャネル 4への受信を切り換えるためには、 制御チャネル 6 のサブキヤリアをダウンコンバートするためのローカル信号の周波数を変更
する必要がある。
因みに、 口一カル信号とは、 送信側において送信周波数帯域の中心周波数 にセットされて、 D/A変換後の送信信号に乗算され、 当該送信信号をアツ プコンバートするためのものである。 受信側においては、 アンテナを介して 受信された信号に口一カル信号を乗算することにより、 受信信号をダウンコ ンバートするようになされている。
従って、 制御チャネル 6中心周波数とデータチャネル 4のサブキヤリァ群 の中心周波数とが異なっている場合には、 制御チャネル 6を受信した後、 そ の口一カル信号の周波数をデータチャネル 4の中心周波数に変化させた後、 デ一夕チャネル 4を受信する必要があり、 ローカル信号の周波数を変化させ る分、 当該口一カル信号を発生させる P L L (Phase Locked Loop) 回路が 安定するまでの間は、 制御チャネル 6からデータチヤネル 4への受信の切り 換えを行うことが困難であり、 制御チャネル 6とデータチャネル 4との間の 切り換えの高速化の妨げとなっていた。 発明の開示
本発明の目的は、 無線受信装置側において、 制御チャネル及びデ一夕チヤ ネルの切り換えを高速で行うことが可能な無線送信装置、 無線受信装置及び その方法を提供することである。
上記目的を達成するために、 本発明では、 デ一夕チャネルに対して複数の サブキヤリアを割り当て、 制御チャネルに対して前記複数のサブキヤリアよ りも少ないサブキャリアを割り当てるとともに、 前記デ一夕チヤネルの送信 に使用する周波数帯域の中心周波数に前記制御チヤネルを割り当てて、 無線 受信装置側において、 受信信号に対して乗算されるローカル信号の周波数を 共通化するようにした。 これにより、 制御チャネル及びデ一夕チャネル間の 切り換えを高速化することができる。
図面の簡単な説明
図 1は、 従来の動作の説明に供する信号波形図である。
図 2は、 従来の動作の説明に供する略線図である。
図 3は、 本発明の実施の形態 1に係る無線送信装置の構成を示すプロック 図である。
図 4は、 実施の形態 1に係る送信信号を示す信号波形図である。
図 5は、 本発明の実施の形態 1に係る無線受信装置の構成を示すプロック 図である。
図 6は、 本発明の実施の形態 1の動作の説明に供する略線図である。 図 7は、 本発明の実施の形態 2に係る無線送信装置の構成を示すブロック 図である。
図 8 Aは、 本発明の実施の形態 2の動作の説明に供する略線図である。 図 8 Bは、 本発明の実施の形態 2の動作の説明に供する略線図である。 図 9は、 本発明の実施の形態 2に係る無線受信装置の構成を示すプロッ ク図である。
図 1 0は、 他の実施の形態の説明に供する信号波形図である。
図 1 1 Aは、 他の実施の形態の説明に供する信号波形図である。
図 1 1 Bは、 他の実施の形態の説明に供する信号波形図である。
図 1 2は、 他の実施の形態の説明に供する信号波形図である。
図 1 3は、 他の実施の形態の説明に供する信号波形図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態について、 図面を参照して詳細に説明する。 (実施の形態 1 )
図 3は、 本発明の実施の形態 1に係る無線送信装置 1 0の構成を示すプロ ヅク図である。 図 3において、 無線送信装置 1 0は、 基地局装置又は移動局 装置に設けられ、 制御チャネル信号及びデータチャネル信号を多重化して送
信するものであり、 この実施の形態の場合、 5 [GHz]を中心周波数とする周 波数帯域において、 1 0 0 [MHz]の帯域幅を使用して信号を送信する場合に ついて説明する。
無線送信装置 1 0において、 制御チャネルとしては、 l [MHz]の帯域幅を 使用し、 また、 デ一夕チャネルとしては、 1 0 0 [MHz]の帯域幅のうち、 制 御チャネルとして使用しない 9 9 [MHz]の帯域幅を使用する。
制御チャネル信号は、 拡散部 1 1において拡散され、 変調,部 1 2において 所定の変調方式による変調処理が行われた後、 多重化部 1 4に供給される。 また、 同時に、 デ一夕チャネル信号は、 変調部 1 3において変調処理が行わ れた後、 多重化部 1 4に供給される。
多重化部 1 4は、 変調された制御チャネル信号及びデ一夕チャネル信号に 対して、 送信帯域の中心周波数に制御チヤネル信号がマッピングされるよう に、 制御チャネル信号及ぴデ一夕チヤネル信号を多重化する。
多重化部 1 4の出力は、 シリアルパラレル変換部 (S / P ) 1 5に供給さ れシリアルパラレル変換された後、 I F F T ( Inverse Fast Fourier Transform) 部 1 6において逆高速フーリエ変換処理が施される。 逆高速フ 一リェ変換処理が施された結果は、 帯域幅が 1 0 0 [MHz]となる。
I F F T部 1 6の出力は、 デジタルアナログ (D /A) 変換部 1 7におい てアナログ信号に変換された後、 乗算部 1 8においてローカル信号 (キヤリ ァ信号) が乗算される。 ローカル信号は、 送信に使用する帯域の中心周波数 ( 5 [GHz] ) にセットされていることにより、 乗算部 1 8における口一カル 信号が乗算された結果の信号は、 送信帯域 (5 [GHz] ± 5 0 [MHz] ) にアップ コンバートされ、 増幅部 (AM P ) 1 9において増幅された後、 アンテナ 2 1を介して送信される。
かくして、 無線送信装置 1 0において生成されたマルチキャリア信号は、 図 4に示すように、 制御チャネル 3 4を構成するサブキャリア 3 2の数が、 データチャネル 3 3を構成するサブキャリア 3 1の数よりも少なく構成され、
かつ、 データチャネル 3 3の送信帯域 (F F T範囲) の中心周波数 f cに制 御チャネル 3 4が配置された状態となる。
このように、 デ一夕チャネル 3 3の中心周波数 f cに制御チャネル 3 4を 配置することにより、 後述する受信装置側において、 ダウンコンバート時に 共通のローカル周波数を使用することが可能となる。
図 5は、 移動局装置又は基地局装置に設けられた無線受信装置 4 0の構成 を示すブロック図である。 図 5において、 アンテナ 4 1を介して受信された、 無線送信装置 1 0からの送信信号は、 増幅部 4 2において増幅された後、 乗 算部 4 3に供給される。 乗算部 4 3は、 増幅部 4 2から供給された信号に対 して、 その中心周波数である 5 [GHz]にセットされたローカル信号を乗算す ることによりミキシング処理を行う。 この結果、 乗算部 4 3に入力された信 号は、 ダウンコンバートされる。
チャネル選択部 4 6は、 受信信号の制御チャネル 3 4に合わせて、 1 [MHz]の帯域を通過させるようにバンドパスフィル夕 4 4を制御することに より、 受信信号の制御チャネル 3 4のみを通過させる。 この場合、 チャネル 選択部 4 6は、 アナログデジタル (A/D ) 変換部 4 5に対して、 制御チヤ ネル 3 4の帯域幅に合わせた 1 [Msps]のサンプリングレートで制御チャネル 3 4のサンプリングを行うように制 §Pする。
また、 チャネル選択部 4 6は、 受信信号のデ一夕チャネル 3 3に合わせて、 1 0 0 [MHz]の帯域を通過させるようにバンドパスフィル夕 4 を制御する ことにより、 受信信号に含まれるデータチャネル 3 3を通過させる。 この場 合、 チャネル選択部 4 6は、 アナログデジタル (A/D ) 変換部 4 5に対し て、 データチャネル 3 3の帯域幅に合わせた 1 0 0 [Msps]のサンプリングレ 一卜でデータチャネル 3 3のサンプリングを行うように制御する。
スィヅチ部 4 7は、 デ一夕チャネル 3 3を選択する場合は、 第 1の切換え 出力端側に切り換えられることにより、 データチャネル 3 3の信号を F F T (Fast Fourier Transform ) 部 4 8に供給する。 F F T部 4 8に供給された
デ一夕チャネル 3 3の信号は、 高速フーリエ変換処理が施された後、 パラレ ルシリアル (P / S ) 部 4 9に供給され、 シリアル信号に変換された後、 復 調部 5 1において復調される。
これに対して、 スィッチ部 4 7は、 制御チャネル 3 4を選択する場合は、 第 2の切換え出力端側に切り換えられることにより、 制御チャネル 3 4の信 号を復調部 5 0に供給する。 復調部 5 0において復調された制御チャネル 3 4の信号は、 逆拡散部 5 2において逆拡散処理される。
かくして、 無線送信装置 1 0 (図 3 ) から送信されたマルチキャリア信号 は、 無線受信装置 4 0 (図 5 ) において受信され、 その送信帯域 (データチ ャネル 3 3 ) の中心周波数: f cに配置された制御チャネル 3 4とデ一夕チヤ ネル 3 3とが共通の口一カル周波数によってダウンコンバートされる。 このように、 制御チャネル 3 4及びデータチャネル 3 3に対して、 共通の 口一カル周波数でダウンコンバートを行うことにより、 図 6に示すように、 制御チャネル 3 4の受信及びデ一夕チャネル 3 3の受信の切り換え時におい て、 口一カル周波数を変化させる必要がなくなる。 このように、 口一カル信 号周波数を変化させる必要がなくなった分、 制御チャネル 3 4からデータチ ャネル 3 3への受信の切り換え動作を高速化することが可能となる。 また、 1つのアナログデジタル変換部 4 5のサンプリングレートを変えて制御チヤ ネル 3 4及ぴデ一夕チャネル 3 3に対応することにより、 制御チャネル 3 4 及びデ一夕チャネル 3 3のそれそれに対応したアナログデジタル変換部を設 ける場合に比べて、 回路構成を一段と削減することができる。
また、 無線送信装置 1 0において、 制御チャネル 3 4の信号を拡散して送 信することにより、 近隣の無線送信装置と同じ周波数を使用しても、 自局宛 の信号を取り出すことが可能となる。
また、 送信帯域の中心周波数は、 D C (Direct Current ) オフセットの影 響が生じるが、 この実施の形態においては、 当該中心周波数に配置される制 御チャネル 3 4の拡散を行うことにより、 D Cオフセットの影響をなくすこ
とができ、 この分、 無線受信装置 4 0において制御チャネル 3 4のデ一夕を 品質よく受信することができる。
また、 無線送信装置 1 0及び無線受信装置 4 0において、 制御チャネル 3 4として 1本のサブキャリア 3 2のみを使用することにより、 無線受信装置 4 0においては、 サブキャリア間干渉を考慮することなくフィル夕設計を行 うことが可能となり、 フィル夕の回路構成を簡単にすることができる。
(実施の形態 2 )
図 7は、 本発明の実施の形態 2に係る無線送信装置 6 0の構成を示すプロ ック図である。 図 7において、 無線送信装置 6 0は、 基地局装置又は移動局 装置に設けられ、 パケット伝送における変調方式及び符号化方式を表わす情 報 (以下、 これを M C S (Modulation and Coding Schemes ) 情報と称す る) を通知する信号 (M C S信号) を制御チャネルとしてパケットデ一夕と 多重化して送信するものであり、 この実施の形態の場合、 5 [GHz]を中心周 波数とする周波数帯域において、 1 0 0 [MHz]の帯域幅を使用して信号を送 信する場合について説明する。
無線送信装置 6 0において、 M C S信号としては、 1 [MHz]の帯域幅を使 用し、 また、 パケットデータとしては、 1 0 0 [MHz]の帯域幅のうち、 M C S信号の伝送用として使用しない 9 9 [MHz]の帯域幅を使用する。
M C S信号は、 拡散部 6 1において拡散され、 変調部 6 3において所定の 変調方式による変調処理が行われた後、 多重化部 6 5に供給される。 また、 同時に、 データチャネル信号は、 符号化部 6 2において符号化され、 バケツ トデ一夕として変調部 6 4に供給される。 パケットデ一夕は、 変調部 6 4に おいて変調処理が行われた後、 多重化部 6 5に供給される。
多重化部 6 5は、 変調された M C S信号及びバケツトデ一夕に対して、 送 信帯域の中心周波数に M C S信号がマッピングされるように、 M C S信号及 びパケットデ一夕を多重化する。
多重化部 65の出力は、 シリアルパラレル変換部 (S/P) 66に供給さ れシリアルパラレル変換された後、 I F F T (Inverse Fast Fourier Transform) 部 67において逆高速フーリエ変換処理が施される。 逆高速フ —リエ変換処理が施された結果は、 帯域幅が 100 [MHz]となる。
1 11部67の出カは、 デジタルアナログ (D/A) 変換部 68におい てアナログ信号に変換された後、 乗算部 69においてローカル信号 (キヤリ ァ信号) が乗算される。 ローカル信号は、 送信に使用する帯域の中心周波数 (5 [GHz]) にセヅ トされていることにより、 乗算部 69における口一カル 信号が乗算された結果の信号は、 送信帯域 (5[GHz]±50[MHz]) にアップ コンバートされ、 増幅部 (AMP) 70において增幅された後、 アンテナ 7 1を介して送信される。
かくして、 無線送信装置 60において生成されたマルチキャリア信号は、 図 8 Aに示すように、 制御チャネルの信号である MC S信号 96を中心周波 数に配置したパケヅトデ一夕 95が、 MCS信号 96に続いて送信されるこ ととなる。
このように、 パケットデ一夕 95の中心周波数に MC S信号 96を配置す ることにより、 後述する受信装置側において、 ダウンコンバート時に共通の 口一カル周波数を使用することが可能となる。
図 9は、 移動局装置又は基地局装置に設けられた無線受信装置 80の構成 を示すブロック図である。 図 9において、 アンテナ 81を介して受信された、 無線送信装置 60からの送信信号は、 増幅部 82において増幅された後、 乗 算部 94に供給される。 乗算部 94は、 増幅部 82から供給された信号に対 して、 その中心周波数である 5[GHz]にセヅトされた口一カル信号を乗算す ることによりミキシング処理を行う。 この結果、 乗算部 94に入力された信 号は、 ダウンコンバートされる。
チャネル選択部 85は、 通常時においては、 受信信号の MCS信号 96に 合わせて、 1 [MHz]の帯域を通過させるようにバンドパスフィル夕 83を制
御することにより、 受信信号の MCS信号だけを受信可能として、 当該 MC S信号を監視している。 この場合、 チャネル選択部 85は、 アナログデジ夕 ル (A/D) 変換部 84に対して、 MC S信号 9 6の帯域幅に合わせた 1 [Msps]のサンプリングレートで MC S信号 96のサンプリングを行うように 制御する。
そして、 MCS信号 96が受信されると、 当該MCS信号96は、 スィヅ チ部 86を介して復調部 88に供給され、 ここで復調処理が施された後、 逆 拡散部 90において逆拡散処理され、 MCS解読部 93に供給される。 MC S信号 96には、 無線受信装置 80宛のバケツトデータが次スロットで送信 されるか否かの情報、 及びその変調方式や符号化率に関する情報が含まれて おり、 1\ 〇 3解読部93は、 MC S信号 96に含まれるこれらの情報を解読 することにより、 チャネル選択部 85に対して、 パケットデ一夕を選択する ための、 バンドバスフィル夕 83の帯域幅を制御する情報やアナログデジ夕 ル変換部 84のサンプリングレートを制御する情報を供給するとともに、 パ ケットデータを復調する復調部 9 1に対して、 MC S信号 96から読み出し た復調方式を表わす情報を供給し、 また誤り訂正部 92に対して、 MCS信 号 96から読み出した符号化率を表わす情報を供給する。 これにより、 到来 するバケツトデ一夕に応じて、 バンドパスフィル夕 83及びアナログデジ夕 ル変換部 84において帯域通過及びデジタル変換処理を施し、 さらに復調部 9 1において決められた方式によって復調し、 誤り訂正部 92において MC S情報によって定められた符号化率を制御しながら誤り訂正処理を施すこと が可能となる。
例えば、 MCS信号 96を解読することによって、 次スロットでパケット デ一夕が受信されることが予測される場合、 バンドパスフィル夕 83は、 パ ケットデータ 95に合わせて、 100 [MHz]の帯域を通過させるように制御 されることにより、 受信信号に含まれるバケツトデ一夕 95を通過させる。 この場合、 チャネル選択部 85は、 アナログデジタル (A/D) 変換部 84
に対して、 パケヅトデ一夕 95の帯域幅に合わせた 100[Msps]のサンプリ ングレートでパケットデ一夕 95のサンプリングを行うように制御する。 スィヅチ部 86は、 MC S解読部 93において解読されたパケットデ一夕 95の受信スケジュールに従って切換え出力端を切り換えることにより、 受 信信号がパケヅ トデ一夕 95である場合は、 これを FFT (Fast Fourier Transform) 部 87に供給する。 FFT部 87に供給されたバケツトデ一夕 95は、 高速フーリエ変換処理が施された後、 パラレルシリアル (P/S) 部 89に供給され、 シリアル信号に変換され、 復調部 91において復調され る。 この復調処理では、 MCS解読部 93において MCS信号 96から解読 された情報に基づいて、 復調方式が決定されている。
そして、 復調部 91において復調されたパケットデータ 95は、 誤り訂正 部 92において誤り訂正処理される。 この誤り訂正処理では、 MCS解読部 93において MCS信号 96から解読された情報に基づいて、 符号化率が制 御され、 最終的にパケットデータが取り出される。
このようにして、 MC S解読部 93において MC S信号 96に含まれる M C S情報を解読することにより、 当該 MC S信号 96の後に受信されるパケ ッ卜データ 95の受信スケジュール、 変調方式などに合わせた適応的な受信 処理を行うことができる。
従って、 通常状態において、 無線受信装置 80は、 帯域幅の狭い MCS信 号 96のみを受信可能な状態で MCS信号 96が受信されたか否かを監視し ていればよく、 この分、 アナログデジタル変換部 84のサンプリングレート を下げておくことが可能となり、 消費電力を低減することができる。 因みに、 図 8Bは、 パケヅトデ一夕 101の前に送信される MCS信号 102の帯域 幅を、 パケットデ一夕 101と同等とした場合を示すものであり、 この図 8 Bから判るように、 MCS信号 102の帯域幅が広い分、 無線受信装置のァ ナログデジタル変換部のサンプリングレートを下げておくことができる。 また、 パケットデ一夕 95の変調方式及び符号化方式を MCS信号 96に
含めて送信することにより、 パケットデ一夕 9 6が送信される直前にのみこ れらの情報を無線受信装置 8 0に通知することができ、 この分、 無線受信装 置 8 0の消費電力を低減することができる。 (他の実施の形態)
上述の実施の形態においては、 図 4に示したようにデ一夕チャネル 3 3と 制御チャネル 3 4とを近接させて配置した場合について述べたが、 本発明は これに限らず、 図 1 0に示すように、 例えば I F F T部 1 6 (図 3 ) を制御 することによって、 制^ Φチャネル 3 4とデ一夕チャネル 3 3との間にガ一ド 周波数帯 1 1 1、 1 1 2を設けるようにしてもよい。 このようにすれば、 ノ ンドパスフィルタ 4 4 (図 5 ) の通過帯域幅を広くすることができ、 この分、 フィル夕構成の回路規模を小さくすることができる。
また、 上述の実施の形態においては、 図 1 0に示したように、 制御チヤネ ル 3 4とデータチャネル 3 3との間のガード周波数帯 1 1 1及び 1 1 2を同 じ幅とする場合について述べたが、 本発明はこれに限らず、 図 1 1 A及び図 1 1 Bに示すように、 ガード周波数帯 1 2 1 ( 1 3 1 ) と 1 2 2 ( 1 3 2 ) とを異なる幅とするようにしてもよい。 このようにすれば、 マルチセル環境 において、 無線送信装置としての複数の基地局が同時に制御チャネル 3 4と デ一夕チャネル 3 3とを送信しているときに、 無線受信装置である複数の各 移動局の送信周波数帯域の中心周波数: f cを、 中心周波数: f c 1及び f c 2 のよゔにセルごとにずらして運用することにより、 セル間で異なる周波数で 制御チャネル 3 4を使用しながら (制御チャネル 3 4を F D M A (Frequency Division Multiple Access ) 構成として)、 制御チャネル 3 4 とデ一夕チャネル 3 3とのローカル信号は同じ周波数を使用することができ る。
そして、 ガード周波数の大きさ (幅) を例えば I F F T部 1 6を制御する ことによって変更することにより、 マルチセル環境において、 近隣のセルの
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12 状況に応じて適応的に制御チャネル 3 4の配置を変更することが可能となり、 制御チャネル 3 4の干渉を低減することができる。 この場合、 無線送信装置 1 0が移動局である場合において、 当該無線送信装置 1 0によって近接セル に関する情報を受信信号から測定し、 当該測定結果を使用してガード周波数 の幅を変更することにより、 実際に測定された情報を基にガード周波数を制 御することができる。
また、 上述の実施の形態においては、 制御チャネル 3 4としてサブキヤリ ァ 3 2を 1本のみ用いる場合について述べたが、 本発明はこれに限らず、 例 えば図 1 2に示すように、 複数のサブキャリア 3 2を用いるようにしてもよ い。 このようにすれば、 無線受信装置である各移動局は、 必要な制御チヤネ ルだけを取り出して受信することができる。
また、 図 1 3に示すように、 制御チャネル 3 4に対してナイキストフィル 夕 1 4 1によるナイキストフィルタ処理を施して送信することにより、 他の サブキャリア (デ一夕チャネルのサブキャリア 3 1 ) に対する干渉を抑える ことができ、 かつ、 無線受信装置側においても、 ナイキストフィル夕を使用 することにより、 符号間干渉を抑えて受信することができ、 受信性能を向上 させることができる。
また、 制御チャネル 3 4として、 着信があることを示すページングチヤネ ルを適用することにより、 通話を行っていない場合には、 無線受信装置側で のアナログデジタル変換部のサンプリングレートを下げることができ、 この 分、 無線受信装置の消費電力を低減することができる。 以上説明したように、 本発明によれば、 デ一夕チャネルに対して複数のサ ブキヤリァを割り当て、 制御チャネルに対して前記複数のサブキヤリアより も少ないサブキャリアを割り当てるとともに、 前記デ一夕チャネルの送信に 使用する周波数帯域の中心周波数に前記制御チャネルを割り当てることによ り、 無線受信装置側において、 受信信号に対して乗算されるローカル信号の
周波数を共通化し、 制御チャネル及びデ一夕チャネル間の切り換えを高速化 することができる。 本明細書は、 2002年 4月 17日出願の特願 2002— 114870に 基づくものである。 この内容はすべてここに含めておく。