WO2003081112A1

WO2003081112A1 - Attache de raccord pour tuyaux, structure de fixation de cette attache de raccord pour tuyaux et tuyau associe

Info

Publication number: WO2003081112A1
Application number: PCT/JP2002/009614
Authority: WO
Inventors: Koichi Watanabe
Original assignee: Yokohama Hydex Co.,Ltd.
Priority date: 2002-03-22
Filing date: 2002-09-19
Publication date: 2003-10-02
Also published as: DE60236690D1; US20060277740A1; EP1489343A4; US20050001424A1; KR20040094392A; US7624504B2; EP1489343A1; JP3766808B2; EP1489343B1; JP2003278975A

Description

明糸田書ホース継手金具及びホ一ス継手金具とホースの取付構造

技術分野

本発明は、機器にホースを接続するためのホース継手金具及びホース継手金具とホースの取付構造に関し、更に詳しくは、クリンプタイプのホ一ス継手金具において、その長所を生かしながらシ一ル性を改善するようにしたホース継手金具及びホース継手金具とホースの取付構造に関する。

背景技術

従来、機器にホースを接続するホース継手金具として、図 7に示すようなクリンプタイプの継手金具がある。この継手金具は、筒状の二ップル 1 1とこの外周側に配設された筒状のソケット 1 とを有している。ソケット 1 2の内周面には周方向に延在する環状の同一高さのホース把持用突起 1 3がソケット長手方向に所定の間隔で設けられている。

図 8に示すように、ソケット 1 2を複数の加締め爪 1 4により外周側から加締めることにより、ソケット 1 を絞り込んで縮径し、ニップル 1 1と縮径したソケット 1 2との間に挿入したホース 1 6の端部 1 6 a を締結固定するようにして、ホース 1 6を取り付けるようになつている。上述したクリンプタイプのホース継手金具は、加締め爪 1 4により迅速かつ容易にホース 1 6を締結することができるため、ホース取付作業性に優れているという利点があり、作業コストを安価にすることができる。また、様々な口金形状の採用が可能であり、しかも、エルボ金具に組付けたホースを締結する際の角度出しも容易に行うことができる。しかしながら、複数の加締め爪 1 4によりタト周側から加締めると、加締め爪 1 4間に多少の隙間 Sが生じる結果、その隙間 Sに対応するソケット 1 2の部分 1 2 aを効果的に加締めることができない。そのため、その部分 1 2 aにおいて、ホース 1 6の内面とニップル 1 1との間の圧着力、即ちシール性；^低下するので、クリンプタイプのホース継手金具は、上述した優れた長所を有するにもかかわらず、低圧での使用に限られていた。

発明の開示

本発明の目的は、クリンプタイプのホース継手金具において、上述した優れた長所を損なうことなくシール性を向上することが可能なホ一ス継手金具及びホ一ス継手金具とホースの取付構造を提供することにある。上記目的を達成する本発明のホース継手金具は、筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケッ卜の内周面に周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起をソケット長手方向に所定の間隔で設け、前記ニップルと前記ソケットとの間に弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記ニップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具において、前記複数のホース把持用突起の内、少なくとも 1つのホース把持用突起を他のホース把持用突起よりも前記ソケッ卜の内周側に突出させたことを特徴とする。

本発明の他のホース継手金具は、筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケットと前記ニップルとの間に弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記ニップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具であって、前記ソケットの内周面に周方向に延在する環状のホ一ス把持用突起を 1つ設け、該ホース把持用突起を、前記ホースを前記ニップルと前記ソケットとの間に加締め固定した際に、前記弾性体チューブ層を圧縮率 5 5 %以上で圧縮可能な突起高さを有するように構成したことを特徴とする。

本発明の更に他のホース継手金具は、筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケッ卜の内周面に周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起をソケット長手方向に所定の間隔で設け、前記二ップルと前記ソケットとの間に弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを揷入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記ニップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具において、前記ニップルの外周面に周方向に延在する環状の突起を少なくとも 1っ突設したことを特徴とする。

本発明の更に他のホース継手金具は、筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケットと前記二ップルとの間に弾性体チュ一ブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記ニップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具であつて、前記二ップルの外周面に周方向に延在する環状の突起を少なくとも 1つ設け、該突起を、前記ホースを前記ニップルと前記ソケッ卜との間に加締め固定した際に、前記弾性体チュ一ブ層を圧縮率 5 5 %以上で圧縮可能な突起高さを有するように構成したことを特徴とする。

また、本発明のホース継手金具とホースの取付構造は、筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケッ卜の内周面に周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起をソケット長手方向に所定の間隔で設けたホース継手金具の前記ソケッ卜と前記ニップルとの間に、弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより該ホースを前記ホース継手金具に固定したホース継手金具とホースの取付構造であって、前記複数のホース把持用突起の内、少なくとも 1つのホース把持用突起を他のホース把持用突起よりも前記ホース内に深く食い込ませたことを特徴とする。

本発明の他のホース継手金具とホースの取付構造は、筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設したホース継手金具の前記ソケッ卜と前記二ップルとの間に、弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより該ホースを前記ホース継手金具に固定したホース継手金具とホースの取付構造であつて、前記ソケットの内周面に周方向に延在する環状のホース把持用突起を 1つ設け、該ホース把持用突起を、前記弾性体チューブ層の圧縮率が 5 5 %以上となるようにして前記ホース内に食い込ませたことを特徴とする。

上記本発明によれば、突出高さを高く bたホース把持用突起、あるいはニップルの外周面に設けた環状の突起をホース内に食い込ませ、その箇所においてホースを従来よりも更に圧縮して締結することができる。そのため、突起により押し退けられた弾性体チューブ層の弾性体により隙間の影響で加締不足となる部分でのニップル外周面に対するホースの圧着力を増加させることができるため、シール性の改善が可能になる。しかも、ホース把持用突起の突出高さを高くしたり、あるいはニップルの外周面に環状の突起を設けるだけでよいので、クリンプタイプのホース継手金具が具備する優れた長所を損なうことがない。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明のホース継手金具の一例をホースを取り付けた状態で中心線より上側を断面にして示す正面図である。

図 2は、図 1の I I一 I I断面図である。

図 3は、本発明のホース継手金具の他の例をホースを取り付けた状態で中心線より上側を断面にして示す正面図である。

図 4は、本発明のホース継手金具の更に他の例をホースを取り付けた状態で示す要部拡大断面図である。

図 5は、本発明のホース継手金具の更に他の例をホースを取り付けた状態で示す要部拡大断面図である。

図 6 ( a ) は、図 1のホース継手金具とホースの取付構造にするために使用されるホース継手金具の更に他の例を示す要部拡大断面図である。図 6 ( b ) は、図 6 ( a ) のホース継手金具を加締め爪により加締めてホースを取り付けた状態を示す要部拡大断面図である。

図 7は、従来のクリンプタイプのホース継手金具をホースを取り付けた状態で中心線より上側を断面にして示す正面図である。

図 8は、図 7の VI I I— VI I I断面図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。

図 1において、 M 1は本発明のホース継手金具の一例を示す。弾性体チューブ層 H 1の外周側に補強層 H 2を積層してなるホース Hが、ホ一ス継手金具 M 1に取り付けられている。

ホース継手金具 M 1は、金属製の円筒状のニップル 1と、その外周側に配設した金属製の円筒状のソケット 2とを備えている。ニッフ。ル 1のホース挿入側外周面 1 aには、周方向に延在する複数の環状の溝 3が二ップル長手方向に沿って所定の間隔で設けられ、これらの溝 3に取り付けられたホース Hの弾性体チューブ層 H 1の内周側を係止するようになつている。

ニップル 1のホース反揷入側外周面 1 bにはネジ部 1 Xが形成され、このネジ部 1 Xを介してホース継手金具 M 1が機器に取り付けられる。ニップル 1の中央部外周面 1 cには、周方向に沿って延在する環状溝 4 が形成され、この環状溝 4にソケット 2のホース反挿入側端部 2 aが取り付けられている。ニップル 1のホース揷入側外周面 1 aに対面するソケット 2の内周面 2 bには、周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起 5がソケット長手方向に沿って所定の間隔で設けられている。これら複数のホース把持用突起 5の内、溝 3よりホース反挿入側で最もホース反挿入側に位置するホース把持用突起 5 Aは、他のホース把持用突起 5 Bよりもソケット 2の内周側に突出し、突出高さを高くしている。他のホース把持用突起 5 Bは、従来と同じで同一の突出高さになっている。

ホース把持用突起 5 Aは、図 1に示すように、ホース Hの端部 H 3をニップル 1とソケット 2との間に挿入し、ソケット 2を加締めてホースを固定した際に、補強層 H 2が弾性体チューブ層 H 1に食い込んで弾性体チューブ層 H 1を破断させ、ニップル 1の外周面 1 aに圧接可能となる突起高さを有している。

上述したホース継手金具 M 1にホース Hを取り付けるには、図 2に示すように、ソケット 2を複数の加締め爪 6により外周側から加締めて、ニップル 1と縮径したソケット 2との間に挿入したホース Hの端部 H 3 を締結固定する。これにより、突出高さを高くしたホース把持用突起 5 Aが他のホース把持用突起 5 Bよりもホース H内に深く食い込み、それにより補強層 H が弾性体チューブ層 H 1に食い込んでその部分の弾性体を押し退けて破断させ、ニップル 1の外周面 1 aに補強層 H 2が直接圧接する。

その際に、加締め爪 6間の隙間 Sの影響によりソケット 2に加締不足となる部分 2 Xが従来と同様に生じるが、補強層 H 2に押し退けられた弾性体により加締不足となる咅分 2 Xにおけるニップル外周面部分 1 y に対する弾性体チューブ層 H 1の圧着力が増大するため、シール性を向上することができる。

ホース把持用突起 5 Aの突出高さを高くするだけでよいため、クリンプタイプのホース継手金具特有の優れた長所、即ち、ホース取付作業性や、様々な口金形状の採用が可能であること、さらにエルボ金具に組付けたホースを締結する際の角度出しが容易であるなどの利点を全く損なうことがない。

また、補強層 H 2をニップル 1とソケット 2のホース把持用突起 5 A との間で直接クランプするので、耐ホース金具抜け性を大幅に高めることも可肯になる。

図 1の実施形態では、突出高さを高くするホース把持用突起 5は、上述したように、最もホース反挿入側に位置するホース把持用突起 5 Aを高くするのが、取り付けたホース Hを曲げて使用する際に突出高さを高くしたホース把持用突起 5 Aにかかる負荷を低減できるので、耐久性の点で好ましいが、他のホース把持用突起 5 Bの突出高さを高くしても上記と同様の効果を得ることができる。

また、必要に応じて複数のホース把持用突起 5の突出高さを高くするようにしてもよく、ホース把持用突起 5の少なくとも 1つを上述したように突出高さの高いホース把持用突起に形成すればよい。複数のホース把持用突起 5の突出高さを高くする場合には、最もホース反挿入側に位置するホース把持用突起 5から順に高くするのが好ましい。

ホース把持用突起 5 Aの突出高さとしては、弾性体チューブ層 H 1を破断させ、補強層 H 2をニップル 1の外周面 1 aに圧接可能にする突起高さ、即ちホース Hをニップル 1とソケット 2との間にカロ締め固定した際に、弾性体チューブ層 H 1の圧縮率を 1 0 0 % (弾性体チューブ層がない状態）にするのが、耐ホース金具抜け性を高める上で好ましいが、シール性を効果的に改善する上では、弾性体チューブ層 H 1の圧縮率を 5 5 %以上となるようにするのがよい。好ましくは、ホース把持用突起 5 Aに隣接するソケット 2の内周面 2 bが圧縮する弾性体チューブ層 H 1の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で弾性体チューブ層 H 1を圧縮可能な突起高さにするのが、シール性を一層改善する上でよい。

図 3は、本発明のホース継手金具の他の例をホース Hに取り付けた状態で示す。このホース継手金具 M 2は、図 1のホース継手金具 M 1において、ソケット 2の内周面 2 bに突出高さを高くしたホース把持用突起 5 Aのみを設けたものである。ホース Hを取り付けた際に、ホース把持用突起 5 Aがホース H内に深く食い込み、それにより補強層 H 2が弾性体チューブ層 H 1に食い込んでその部分の弾性体を押し退けて破断させ、ニップル 1の外周面 1 aに補強層 H 2が直接圧接する。

補弓層 H をニップル 1とソケット 1により直接クランプするようにして、耐ホース金具抜け性を高めているので、他のホース把持用突起 5 Bを設ける必要がない。このような構成のホース継手金具 M 2であっても、上記と同様の効果を得ることができる。

図 3のホース把持用突起 5 Aの突出高さとしては、耐ホース金具抜け性を大幅に高める上で、図示するように、ソケット 2を加締めた際に弾性体チューブ層 H 1を破断させ、補強層 H 2をニップル 1の外周面 1 a に圧接可能にする突起高さを有するようにするのが好ましいが、従来と同様の耐ホース金具抜け性を確保しながら、シール性を効果的に改善するためには、弾性体チュ一ブ層 H 1の圧縮率を 5 5 %以上にするような突起高さを有するようにすればよい。好ましくは、上記実施形態と同様に、ソケット 1の内周面 2 bが圧縮する弾性体チューブ層 H 1の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で弾性体チューブ層 H 1を圧縮可能な突起高さにするのがよい。

図 4は、本発明のホース継手金具の更に他の例を示し、このホース継手金具 M 3は、図 1のホ一ス継手金具 M 1において、ソケット 2の内周面 1 bに設けた全てのホース把持用突起 5の突出高さを従来と同様に同じにする一方、ニップル 1のホース揷入側外周面 1 aに周方向に延在する環状の突起 7を 1っ突設したものである。

突起 7は、溝 3よりホース反挿入側で、最もホース反挿入側に位置するホース把持用突起 5 Xに対面して配置されている。ホース Hをニップル 1とソケット 1との間に挿入し、ソケット 2を加締めてホース Hを取り付けた際に、突起 7が弾性体チューブ層 H 1に食い込んで破断させ、補強層 H 2の内周面に圧接し、補強層 H 2をソケット 2と突起 7で直接クランプした状態になり、突起 7は、ソケットカロ締め時に、弾性体チューブ層 H 1を破断させ、補強層 H 2の内周面に圧接可能となる突起高さを有している。

このようにニップル 1の外周面に突起 7を設けることによつても、弾性体チューブ層 H 1の押し退けられた弾性体により加締不足となる部分 2 の圧着力を高めることができるので、シ一ル性の向上が可能になり、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。

突起 7の突出高さとしては、図示するように、弾性体チューブ層 H 1 を破断させ、補強層 H 2に圧接する高さを有するようにするのが、耐ホ —ス金具抜け性を高める上で好ましいが、シール性を効果的に改善する上では、図 1の実施形態と同様に、弾性体チューブ層 H 1の圧縮率を 5 5 %以上にできる突起高さにするのがよい。また、突起 7に隣接するソケット 2の内周面 1 bが圧縮する弾性体チューブ層 H 1の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で弾性体チューブ層 H 1を圧縮可能な突起高さにするのが好ましい。

図 5は、本発明のホース継手金具の更に他の例を示し、このホース継手金具 M 4は、上記ホース継手金具 M 3において、ソケット 2の内周面 2 bには、ホース把持用突起 5を設けずに、ニップル 1に突起 7を設けるようにしたものである。ソケット 2を加締めてホース Hを取り付けた際に、突起 7が、上記と同様に、ホ一ス H内に深く食い込み、それにより補強層 H 2に圧接し、補強層 H 2をソケット 2と突起 7で直接クランプした状態になり、耐ホース金具抜け性を高めているので、ホース把持用突起 5を設けなくてもよいのである。このような構成のホース継手金具 M 4であっても、上記と同様の効果を得ることができる。

図 5の突起 7の突出高さとしては、耐ホース金具抜け性を大幅に高める上で、図示するように弾性体チューブ層 H 1を破断させ、突起 7をソケット 2の内周面 2 bに圧接可能にする突起高さを有するようにするのが好ましいが、従来と同様の耐ホース金具抜け性を確保しながら、シール性を効果的に改善するためには、図 3の実施形態と同様に、弾性体チユーブ層 H 1の圧縮率を 5 5 %以上にするような突起高さを有するようにすればよい。好ましくは、上記実施形態と同様に、突起 7に隣接するソケット 2の内周面 1 bが圧縮する弾性体チュ一ブ層 H 1の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で弾性体チューブ層 H 1を圧縮可能な突起高さにするのがよい。

上述した図 4， 5の突起 7は 1つ設ければ上記効果を十分に奏することができるが、必要に応じて複数の突起 7を設けてもよく、少なくとも 1つの突起 7を設ければよい。

図 6は、図 1に示すホース継手金具とホースの取付構造を、他のホース継手金具 M 5と加締め爪 6，を用いて形成したものである。但し、この図では、 3つの溝 3と 4つのホース把持用突起 5を形成した例を示している。

ホース継手金具 M 5は、上記図 1のホース,継手金具 M 1において、ソケット 2の内周面 2 bにはホース把持用突起 5が設けられていない平坦な構成になっている。各加締め爪 6，は、ソケット 2を押圧する押圧面 6，aに複数（図では 4つ）の押圧突起 6， Xが突設されている。複数の押圧突起 6，Xにおいて、最もホース反挿入側に位置する押圧突起 6'XAが、他の押圧突起 6'XB より突出高さを高くしてある。他の押圧突起 6'XB は同一の突出高さになっている。

ホ一ス Hの端部 H 3をニップル 1とソケット 2との間に挿入し、カロ締め爪 6，によりソケット 2を外周側から加締めると、押圧突起 6'Xがソケット 2の押圧突起 6'Xに対応した各部分を大きく内周側に変形させ、ホース把持用突起 5を形成する。突出高さを高くした押圧突起 6'XAは、ソケット 2の部分を他の押圧突起 6'XB よりも大きく凹ませ、それにより形成されたホース把持用突起 5 Aが他のホース把持用突起 5 Bよりもホ一ス H内に深く食い込む。それにより補強層 H 2が弾性体チューブ層 H 1に食い込んでその部分の弾性体を押し退けて破断させ、ニップル 1 の外周面 1 aに補強層 H 2が直接圧接し、突出高さを高くしたホース把持用突起 5 Aを他のホース把持用突起 5 Bよりもホース H内に深く食い込ませたホース継手金具 M 5とホース Hの取付構造を得ることができる。図では、加締め時に形成される複数のホース把持用突起 5の内、 1つのホース把持用突起 5 Aを他のホース把持用突起 5 Bよりもホース H内に深く食い込ませるようにしたが、必要に応じて加締め爪 6，に突出高さを高くした押圧突起 6'XAを複数設け、複数のホース把持用突起 5をホース H内に深く食い込ませるようにすることもできる。

また、図 3に示すような取付構造にするには、上記加締め爪 6' を突出高さを高くした押圧突起 6'XAのみを有するように構成し、それを用いてホース糸手金具 M 5のニップル 1とソケット 2との間にホース Hを加締め固定することにより、得ることができる。

また、図 4に示すような取付構造をホース継手金具 M 5を用いて形成するようにしてもよい。その場合には、突起 7を設けたホース継手金具 M5と、突出高さを同じにした突起 6'XBのみを設けた加締め爪 6，を使用する。

本発明において、ホース把持用突起 5の形状としては、締結したホースを把持できる形状であればいずれの形状であってもよく、また、突出高さを高くしたホース把持用突起 5 A及び突起 7も、上述した効果を奏することができる形状であればいずれの突起形状にしてもよく、例えば、断面台形状や鋸歯状などにすることができる。

また、上記実施形態では、突出高さを高くしたホース把持用突起 5 A と突起 7とをそれぞれ別個に設けるようにしたが、必要に応じてホース把持用突起 5 Aと突起 7を共に設けることもできる。

ニップル 1のホース挿入側外周面 1 aに形成された環状の溝 3の形状としては、弾性体チューブ層 H 1の内周側を係止できる形状であればいずれの形状を採用してもよい。

また、上記実施形態では、複数の溝 3を配置しているが、ホ一ス把持用突起 5 Aや突起 7を設けることにより、耐ホース金具抜け性を十分に高めたものであれば、溝 3は必ずしも設けなくてもよい。

本発明のホース継手金具に取り付けられる上記ホース Hとしては、ゴムゃ樹脂などの弾性材料からなる弾性体チューブ層 H 1の外周側に、鋼線などの金属線や有機繊維あるいは無機繊維からなる補強コードを編組、あるいはスパイラル状に配設した補強層 H 2を配置してなるホースを好ましく挙げることができる。

上記のように弾性体チューブ層 H 1を破断させるようにする場合には、破断し易いポリテトラフルォロェチレン樹脂などからなる弾性体チュ一ブ層 H 1を好ましく使用することができる。

実施例 1

最もホース反挿入側に位置するホース把持用突起の突出高さを、ホースを加締め固定した際の弾性体チューブ層の圧縮率が表 1になるようにした図 1に示す構成の本発明継手金具 1〜 3と、ホース把持用突起の突出高さを同一にした図 7に示す構成の従来継手金具をそれぞれ作製した。各試験継手金具に、内径 1 O mmの S A E 1 0 0 R 1 4規格のホース (Society of Automotive Engineers. Inc. の規格 J 5 1 /、 1 0 0 Rシリ一ズの N 0 . 1 4のホース）を締結し、本発明継手金具 1〜 3とホースを取り付けた本発明試験体 1〜 3と従来継手金具とホースを取り付けた従来試験体とを得た。

なお、上言己ホースは、弾性体チューブ層にポリテトラフルォロェチレン樹脂、補強層に鋼線を編組した構造を使用した。また、本発明継手金具 1， 3の他のホース把持用突起による弾性体チューブ層の圧縮率は 4 5 %、本発明継手金具 2の他のホース把持用突起による弾性体チューブ層の圧縮率は 2 0 %である。従来継手金具の各ホース把持用突起による弾性体チューブ層の圧縮率はそれぞれ 4 5 %である。

これら各試験体を、以下に示す測定条件により、シール性の評価試験を行ったところ、表 1に示す結果を得た。

シール性

各試験体内に油を封入した後、雰囲気温度が 2 3 2 °Cに保たれた恒温槽内に 4 8時間放置した。次いで、恒温槽から試験体を取り出し、 1 5 0 °Cの高温油を試験体内に 1時間循環させた後、直ちに油を封入して加圧した。圧力を次第に上昇させ、継手金具とホースとの間に油漏れが発生する圧力を測定した。なお、表中、ホース破壊とは、継手金具とホースとの間に油漏れが発生せずに、 5 5 M P a前後の圧力でホースが破壊したことを意味する。 02 09614

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〔表 1〕

表 1から、図 1に示す構成を有する本発明継手金具は、シ一ル性を改善することができ、従来より高い圧力で使用できることがわかる。

実施例

最もホース反挿入側のソケット内周面にのみホース把持用突起を設け、その突出高さを、ホ一スを加締め固定した際の弾性体チューブ層の圧縮率が表 2になるようにした図 3に示す構成の本発明継手金具 4〜 7をそれぞれ作製した。

なお、表 2において、圧縮率 Αがホース把持用突起の圧縮率である。圧縮率 Bはホース取り付け後のソケット内周面による弾性体チユーブ層の圧縮率である。

各試験継手金具に、実施例 1と同じ構成を有するホースを締結し、本発明継手金具 4〜 7とホースを取り付けた本発明試験体 4〜 7を得た。これら各試験体を、上記実施例 1に示す測定条件により、シール '性の評価試験を行ったところ、表 2に示す結果を得た。

〔表 2〕

表 2から、図 3に示す構成を有する本発明継手金具も、シール性を改善することができ、従来より高い圧力で使用できることがわかる。また、ホース把持用突起による弾性体チューブ層の圧縮率を、ソケットの内周面が圧縮する弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 %以上高くするのがよいことがわかる。

実施例 3

ニップルの外周面に周方向に延在する環状の突起を設け、その突起の突出高さを、ホースを加締め固定した際の弾性体チューブ層の圧縮率が表 3になるようにした図 4に示す構成の本発明継手金具 8〜 1 0をそれぞれ作製した。

各試験継手金具に、実施例 1と同じ構成を有するホースを締結し、本発明継手金具 8〜 1 0とホースを取り付けた本発明試験体 8〜 1 0を得た。なお、本発明継手金具 8， 1 0のホース把持用突起による弾性体チユーブ層の圧縮率は 4 5 %、本発明継手金具 9のホース把持用突起による弾性体チューブ層の圧縮率は 2 0 %である。

これら各試験体を、上記実施例 1に示す測定条件により、シール性の評価試験を行ったところ、表 3に示す結果を得た。〔表 3〕

表 3から、図 4に示す構成を有する本発明継手金具も、シール性を改善することができ、従来より高い圧力で使用できることがわかる。実施例 4

ニップルの外周面に周方向に延在する環状の突起を設け、その突起の突出高さを、ホースを加締め固定した際の弾性体チューブ層の圧縮率が表 4になるようにした図 5に示す構成の本発明継手金具 1 1〜 1 4をそれぞれ作製した。

なお、表 4において、圧縮率 Aが上記突起の圧縮率である。圧縮率 B はホース取り付け後のソケット内周面による弾性体チューブ層の圧縮率である。

各試験継手金具に、実施例 1と同じ構成を有するホースを締結し、本発明継手金具 1 1〜 1 4とホースを取り付けた本発明試験体 1 1〜 1 4 を得た。

これら各試験体を、上記実施例 1に示す測定条件により、シール性の評価試験を行ったところ、表 4に示す結果を得た。〔表 4〕

表 4から、図 5に示す構成を有する本発明継手金具も、シール性を改善することができ、従来より高い圧力で使用できることがわかる。また、ホース把持用突起による弾性体チューブ層の圧縮率を、ソケッ卜の内周面が圧縮する弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 %以上高くするのがよいことがわかる。

以上説明したように本発明は、ソケットの内周面に従来より突出高さの高いホース把持用突起を設ける、あるいはニップルの外周面に突起を突設することにより、従来のクリンプタイプのホース継手金具における利点を生かしながらシ一ル性を向上することができる。

産業上の利用可能性

上述した優れた効果を有する本発明のホース継手金具は、機器にホ一スを接続する継手として、極めて有効に利用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケットの内周面に周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起をソケット長手方向に所定の間隔で設け、前記ニップルと前記ソケットとの間に弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホ一スを揷入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記二ップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具において、前記複数のホース把持用突起の内、少なくとも 1つのホース把持用突起を他のホース把持用突起よりも前記ソケットの内周側に突出させたホース継手金具。

2 . 前記少なくとも 1つのホース把持用突起が、前記ホースを前記二ッフ。ルと前記ソケットとの間に加締め固定した際に、前記弾性体チューブ層の圧縮率を 5 5 %以上にする突起高さを有する請求項 1に記載のホ —ス継手金具。

3 . 前記少なくとも 1つのホース把持用突起が、該ホース把持用突起に隣接する前記ソケッ卜の内周面が圧縮する前記弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で前記弾性体チューブ層を圧縮可能な突起高さを有する請求項 2に記載のホース継手金具。

4 . 前記少なくとも 1つのホース把持用突起が、最もホース反揷入側に位置するホース把持用突起を含む請求項 1 , 2または 3に記載のホ一ス継手金具。

5 . 筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケットと前記二ップルとの間に弾性体チュ一ブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを揷入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記二ップルとの間に前記ホースを固定するホ一ス継手金具であつて、前記ソケッ卜の内周面に周方向に延在する環状のホース把持用突起を 1 つ設け、該ホース把持用突起を、前記ホースを前記ニップルと前記ソケットとの間に加締め固定した際に、前記弾性体チューブ層を圧縮率 5 5 %以上で圧縮可能な突起高さを有するように構成したホース継手金具。

6 . 前記ホース把持用突起が、該ホース把持用突起に隣接する前記ソケットの内周面が圧縮する前記弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で前記弾性体チューブ層を圧縮可能な突起高さを有する請求項 5に記載のホース継手金具。

7 . 筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケットの内周面に周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起をソケット長手方向に所定の間隔で設け、前記ニップルと前記ソケットとの間に弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記ニップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具において、前記ニップルの外周面に周方向に延在する環状の突起を少なくとも 1っ突設したホース継手金具。

8 . 前記少なくとも 1つの突起が、前記ホースを前記ニップルと前記ソケッ卜との間に加締め固定した際に、前記弾性体チューブ層を圧縮率

5 5 %以上で圧縮可能な突起高さを有する請求項 7に記載のホース継手金具。

9 . 前記少なくとも 1つの突起が、該突起に隣接する前記ソケッ卜の内周面が圧縮する前記弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で前記弾性体チューブ層を圧縮可能な突起高さを有する請求項 8に記載のホ一ス継手金具。

1 0 . 筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケットと前記二ッフ。ルとの間に弾性体チュ一ブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを揷入し、前記ソケットを加締めることにより、該ソケットと前記ニップルとの間に前記ホースを固定するホース継手金具であつて、前記ニッブルの外周面に周方向に延在する環状の突起を少なくとも 1つ設け、該突起を、前記ホースを前記ニップルと前記ソケッ卜との間に加締め固定した際に、前記弾性体チューブ層を圧縮率 5 5 %以上で圧縮可能な突起高さを有するように構成したホース継手金具。

1 1 . 前記少なくとも 1つの突起が、該突起に隣接する前記ソケットの内周面が圧縮する前記弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で前記弾性体チューブ層を圧縮可能な突起高さを有する請求項 1

0に記載のホース継手金具。

1 . 筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設し、該ソケッ卜の内周面に周方向に延在する複数の環状のホース把持用突起をソケット長手方向に所定の間隔で設けたホース継手金具の前記ソケットと前記ニップルとの間に、弾性体チュ一ブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより該ホースを前記ホ —ス継手金具に固定したホース継手金具とホースの取付構造であって、前記複数のホース把持用突起の内、少なくとも 1つのホース把持用突起を他のホース把持用突起よりも前記ホース内に深く食い込ませたホース継手金具とホースの取付構造。

1 3 . 前記少なくとも 1つのホース把持用突起を、前記弾性体チューブ層の圧縮率を 5 5 %以上となるようにして前記ホース内に食い込ませた請求項 1 2に記載のホース継手金具とホースの取付構造。

1 4 . 前記少なくとも 1つのホ一ス把持用突起を、該ホ一ス把持用突起に隣接する前記ソケットの内周面が圧縮する前記弾性体チユーブ層の圧縮率より 1 0 %以上高い圧縮率で前記ホース内に食い込ませた請求項 1 3に記載のホース継手金具とホースの取付構造。

1 5 . 前記少なくとも 1つのホース把持用突起が、最もホース反挿入側に位置するホース把持用突起である請求項 1 2 , 1 3または 1 4に記載のホース継手金具とホースの取付構造。

1 6 . 筒状のニップルの外周側に筒状のソケットを配設したホース継手金具の前記ソケットと前記ニップルとの間に、弾性体チューブ層の外周側に補強層を積層してなるホースを挿入し、前記ソケットを加締めることにより該ホースを前記ホース継手金具に固定したホース継手金具とホースの取付構造であって、前記ソケットの内周面に周方向に延在する環状のホ一ス把持用突起を 1つ設け、該ホース把持用突起を、前記弾性体チューブ層の圧縮率が 5 5 %以上となるようにして前記ホ一ス内に食い込ませたホース継手金具とホースの取付構造。

1 7 . 前記ホース把持用突起を、該ホース把持用突起に隣接する前記ソケッ卜の内周面が圧縮する前記弾性体チューブ層の圧縮率より 1 0 % 以上高い圧縮率で前記ホース内に食い込ませた請求項 1 6に記載のホース継手金具とホースの取付構造。