WO1999063192A1

WO1999063192A1 - Dispositif de commande d'un element fermant/ouvrant de vehicule

Info

Publication number: WO1999063192A1
Application number: PCT/JP1999/002870
Authority: WO
Inventors: Ryochi Kato; Hideto Kato; Kunihide Kamiyama; Kiichi Seino
Original assignee: Ks Techno Co., Ltd.
Priority date: 1998-06-01
Filing date: 1999-05-31
Publication date: 1999-12-09
Also published as: AU3956999A

Description

明細書 ― 車両用開閉体制御装置技術分野

本発明は、車両用開閉体制御装置に関し、特に、駆動モータを使用して窓を開閉するパワーウィンドウの開閉制御、および、車両用ドア、トランクカバーあるいはリャハツチ等の車両用蓋体の開閉制御に関する。背景技術

従来、手等を閉鎖行程中の車両用窓と枠体の間に挟み込むと、駆動モータの負荷増大を検知して駆動モータを即座に停止するパワーウィンドウの安 ^置が知られている。即ち、駆動モータの負荷が、所定の負荷基準値よりも大きくなつた場合、安全装置が作動する。

ところで、一般的なパワーウィンドウの駆動機構は、ドア内部に収納された駆動モータと、この駆動モータの回転力を窓の昇降方向へ転換するリンク機構とカゝら構成されている。さらに、窓は、ゥ-ザ一ストリップ等によりスライド可能に保持されている。しかし、ドア内部に塵埃等が侵入すると、上記リンク機構の各ピボットに塵埃が付着し、当該部分の摩擦が増大する^がある。また、ウエザーストリップが経時変化による硬化を生じ、あるいは、変形を生じる場合がある。この場合、窓との摺動部分の摩擦が增大する。

従って、安全装置は、上記の摩擦の増大により駆動モータの負荷がある程度増大しても安^置がしないように設計されている。

—方、発明者が知る限り、ドア等の車両用蓋体と車体の間に手等を挟み込むことを防止する安^置は存在しなレ、。

上記のようなパワーウィンドウの安全装置は、上記の摩擦の増大により駆動モータの負荷がある程度増大しても安全装置が作動しないようにする必要がある。従って、安全装置が作動するための所定の負荷基準値を相当大きく設定する必要がある。差替え用紙（規則 26) 実際に、このような安全装置を備えたパワーウィンドウの窓と窓枠の間に手を挟んでみると、相当強く挟まれてから駆動モータの作動が停止する。即ち、手を非常に強く圧迫するのである。被験者は、子供であれば泣き出すほどの痛みを感じた。

さらに、車外の人物が手を挟まれた場合、車内にあるパワーウィンドウのスィッチを操作しない限り窓が開かないため、不慮の事故が発生する恐れがある。

本発明は、上記のパワーウィンドウの問題点を解決すると共に、安全性を向上し、製造コストの安価な車両用開閉体制御装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、ドア等の車両用蓋体と車体の間に手等を挟み込むことを防止する車両用開閉体制御装置を提供することを目的とする。発明の開示

請求の範囲第 1項記載の車両用開閉体制御装置は、車両用開閉体の移動閉鎖部材に設けた検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路と、該検出回路からの出力信号により該移動閉鎖部材の移動及び/ 又は警告を発生する警告手段を制御する制御手段とを備えている。

本発明は、検出電極と基準電極間の静電容量の変化を検出し、移動閉鎖部材の移動を制御する。従って、手等の被検出物と移動閉鎖部材が、接触または接近するだけで移動閉鎖部材の移動等を制御することができる。

故に、本発明の車両用閉鎖体制御装置は、車両用開閉体が被検出物を圧迫せずに被検出物の存在を検出することができ、被検出物を圧迫することにより生じる不慮の事故を防止することができる。また、駆動モータ等のトルク変動の検知を使用しないため、経過変化の影響を受けず、極めて安定した作動を長期間維持することができる。

本発明の車両用閉鎖体制御装置は、検出電極を移動閉鎖部材に設けているため、移動閉鎖部材の閉鎖行程に伴って検出電極が移動する。従って、検出回路は、静止物を検出するための静止物検出回路ではなく、静止物検出回路と比較して構成が簡易であり低廉な動体物検知回路を採用することができる。差替え用紙（規則 26) さらに、本発明の車両用閉鎖体制御装置は、移動閉鎖部材と組になる固定閉鎖部材に検出電極を設けることが困難である場合にも、使用することができる。例えば、カプリォレタイプの自動車のパワーウインドゥの固定閉鎖部材は、折り畳み可能な幌である。しカゝし、幌全体のたわみ等により検出電極の位置がずれると、被検出物の正確な検出が不可能となる。この場合、移動閉鎖部材である窓に検出電極を設けることにより、このような不都合を解消することができる。

ここで、車両用開閉体の移動閉鎖部材とは、例えば、パワーウィンドウにおける窓である。また、車両用ドア、トランクカバー、リャハッチ、ボンネット等の車両用蓋体も含まれる。さらに、窓としては、サンルーフ等も含み、その名称や形態は問わない。さらに、これら移動閉鎖部材は、スライド可能に移動するもの、あるいは、ヒンジにより回動するもの、リンクやレール等を使用し複雑な移動経路を有するもの等、その移動方法を問わない。

さらに、これらの移動閉鎖部材は、例えば、パワーウィンドウのように駆動モータや油圧シリンダ等の動力により移動するもの、ウインドウハンドルにより移動する窓のような手動により移動するもの等、その作動形態は問わない。さらに、タクシー運転手の操作により開閉するタクシー後席の自動ドアや、手動により所定角度又は所定距離までドアを閉じると、その位置から駆動モータ等によりドアを閉鎖する半自動ドア等も含まれる。

本発明の検出電極及び基準電極は、例えば、帯状あるいは平面状の導電板、線状の電線、あるいは導電塗料による被膜等、その形状や形態は問わない。また、導体であればよく、材質も問わない。

請求の範囲第 2項記載の車両用開閉体制御装置は、車両用開閉体の固定閉鎖部材に設けた検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路と、該検出回路からの出力信号により該車両用閉鎖体の移動閉鎖部材の移動及び Z又は簪告を発生する謇告手段を制御する制御手段とを備えている。

本発明の車両用開閉体制御装置は、車両用開閉体の固定閉鎖部材に検出電極を設けた。差替え用紙（規則 26) 周知のように、静電容量の変化は極めて微弱であり、従って、検出電極や基準電極周囲の電荷の状態により誤動作を生じる可能性が大きい。このような検出電極を移動閉鎖部材に用いると、移動閉鎖部材の移動に伴い検出電極周囲の状態も変化してゆくため、上記の電荷の状態が不安定にならざるを得なレ、。

また、例えば、パワーウィンドウの場合、検出回路をドア内部に設置すると、窓の移動に伴い検出電極と検出回路を接続するリード線がドア内部で橈んだり伸びたりする。このため、このリード線の電荷量が変動し、検出電極と基準電極の微弱な静電容量の変化を正確に検出することができなくなってしまう。従って、検出電極と基準電極間の微弱な静電容量の変化を安定して検出するために固定閉鎖部材にこれら電極を設けたのである。

さらに、本発明の車両用閉鎖体制御装置は、固定閉鎖部材と組になる移動閉鎖部材に検出電極を設けることが困難であるに使用することができる。例えば、移動閉鎖部材であるトランクカバーの縁部に検出電極を設けると、トランクカバーがヒンジにより回動するため、検出電極の検出領域が、車体の前後方向にわずかに移動してしまう。この場合、トランクカバ一の縁部が当接する車体部分である固定閉鎖部材に検出電極を設けることにより、このような不都合を解消することができる。

本発明の車両用開閉体の固定閉鎖部材とは、上記の移動閉鎖部材と組になり、車両用開閉体を構成する部分であり、例えば、パワーウィンドウにおける窓枠である。

請求の範囲第 3項記載の車両用開閉体制御装置は、基準電極が、車体又は車体の一部と電気的に接続されているというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、基準電極と車体間の電位差をなくすことができる。従って、検出電極が車体部分を被検出物として検出することによる本装置の誤動作が生じることを防止することができる。

ここで、車体の一部とは、例えば、自動車のパヮ一ウィンドウにおけるドアである。このドアが、車体と絶縁されておりドアと車体の間に電位差を生じている場合、車体に基準電極を接続しても、窓を格納しているドアと基準電極間の電位差を解消することはできない。そこで、このドアと基準電極を電気的に接続することにより、本装置の誤動差替え用紙（規則 26) 作を防止することができる。 ― 請求の範囲第 4項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材の閉鎖行程にぉレヽて検出電極の検出領域により形成される所定の走査領域を除き、検出領域内に位置する車体部分に絶縁手段を設け、検出電極と基準電極間の静電容量の変化を減少し又は静電容量の変化をなくしたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、車体部分と基準電極に電位差が生じている場合でも、絶縁部材により、検出電極が車体部分を被検出物として検出することを防止することができる。また、検出電極や基準電極の周囲に m 等が存在すると、このに電流が流れることにより、検出電極と基準電極間の静電容量の変化が生じるがある。この場合、線の周囲に絶縁手段を設けることにより、本装置の誤動作を防止することができる。

尚、静電容量の変化を減少するとは、検出回路の検出しきい値以下に静電容量を減少することを意味する。また、検出領域とは、検出電極に物体が接近し又は接触したことを検出回路により検出できる領域を意味する。

請求の範囲第 5項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材の閉鎖行程中に非検出領域を設けたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材の閉鎖行程中に非検出領域を設けることにより、検出電極が被検出物を検出できる領域を限定することができる。

請求の範囲第 6項記載の車両用開閉体制御装置は、非検出領域への物体の侵入を阻止し、または、 Ιίί Ε非検出領域の物体を排除する保護手段を設けたというものである。本発明の車両用開閉体制御装置は、本装置が作動しない非検出領域における安全性を確保することができる。

請求の範囲第 7項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材の閉鎖行程を検知する閉鎖行程検知手段を設けたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、特に、トランクカバーのように手動で移動させる移動閉鎖部材において、移動閉鎖部材の閉鎖行程を検知することにより、本装置を作動させることができる。差替え用紙（規則 26) 請求の範囲第 8項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材の開放行程を検知する開放行程検知手段を設けたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、特に、トランクカバーのように手動で移動させる移動閉鎖部材において、移動閉鎖部材の開放行程を検知することにより、被検出物の検出等を停止することができる。

請求の範囲第 9項記載の車両用開閉体制御装置は、検出電極の電気力線の指向性を限定する指向性制御手段を設けたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、検出電極の電気力線の指向性を限定することにより、所定範囲に存在する物体のみを検出することができる。

請求の範囲第 1 0項記載の車両用開閉体制御装置は、指向性制御手段が、基準電極と接続されたシールド電極であるというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、シールド電極が基準電極と接続されているために、検出電極の不要な電気力線を完全に遮断することができる。

請求の範囲第 1 1項記載の車両用開閉体制御装置は、検出電極と基準電極の間に配設されると共に、検出電極及び基準電極と絶縁されている少なくとも 1以上の帯電部材を設けたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、帯電部材を設けることにより、検出電極の感度を安定させ、検出回路の検出しきい値を小さく設定することができる。従って、検出電極の検出領域を拡大することができる。

請求の範囲第 1 2項記載の車両用開閉体制御装置は、検出領域内に少なくともその一部が位置するように配設されると共に、検出電極及び基準電極と絶縁されている帯電部材を設けたというものである。

検出領域を拡大するために、単に、検出電極や基準電極の面積き体を拡大すると、検出電極と基準電極間の静電容量が増大する。このため、この検出電極と基準電極間の静電容量と、物体の劍もまたは接近により増大する静電容量の割合（変化率）が相対的に低下する。さらに、検出領域の拡大により、外部環境の影響を受けやすくなる。このため、安定した検出が不可能となる。差替え用紙（規則 26) さらに、検出電極や基準電極の面積の増大による静電容量の増加を llJhするために、— 検出電極と基準電極間の距離を大きくすることが考えられるが、この場合、検出電極と基準電極から構成される電極部材を薄く形成することが不可能となり、電極部材の設置可能な場所が限定される。

本発明は、上記問題点を解決するために、検出領域内に帯電部材を設けた。帯電部材に接触または接近した物体により帯電部材の電荷が変動し、この電荷の変動が検出電極により検出される。また、この帯電部材は、検出電極や基準電極と絶縁されているため、広レ、面積を有する帯電部材を用いても、検出電極と基準電極間の静電容量は増大しなレ、。従って、検出電極による検出領域に、帯電部材により形成される拡大検出領域を加えることにより、安定した検出を維持しつつ、物体の接触や接近を検出できる領域を拡大することができる。例えば、フルサイズのバン等のリャシート用のスライドドア等、ドァの開口面積が非常に大きい場合、本発明は特に有効である。

ここで、帯電部材の一部とは、帯電部材に電気的に接続されている部分であればよく、例えば、一端を導電板である帯電部材本体に接続したリード線を設け、このリード線の他端を検出電極の検出領域内に位置させた場合、このリード線の他端が帯電部材の一部である。

請求の範囲第 1 3項記載の車両用開閉体制御装置は、固定閉鎖部材に設けられ、且つ、移動閉鎖部材の閉鎖行程の所定領域において検出電極の検出領域内に少なくともその一部が位置するように配設されると共に、検出電極及び基準電極と絶縁されている帯電部材を設けたというものである。

請求の範囲第 1 4項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材に設けられ、且つ、移動閉鎖部材の閉鎖行程の所定領域において検出電極の検出領域内に少なくともその一部が位置するように配設されると共に、検出電極及び基準電極と絶縁されている帯電部材を設けたというものである。

請求の範囲第 1 5項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材が車両用窓であり、検出電極と基準電極を車両用窓に封入したというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、検出電極と基準電極を車両用窓に封入したことに差替え用紙（規則 26) より、検出電極と基準電極の水滴による腐食や接触による摩耗を防止することができる。請求の範囲第 1 6項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材が、車両用蓋体に設けられており、車両用蓋体の閉鎖状態を検知する車両用蓋体検知手段を設けたというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、例えば、ハードトップタイプの自動車のパワーウインドウの窓に設けた検出電極が、車両用蓋体であるドアの解放時に、物体を検出し本装置が作動することを防止することができる。

請求の範囲第 1 7項記載の車両用開閉体制御装置は、制御手段が、移動閉鎖部材の閉鎖行程において被検出物を検出した場合、移動閉鎖部材の作動を開放行程に変更するように制御するというものである。

本発明の車両用開閉体制御装置は、例えば、パワーウィンドウの窓に指等を ¾ させ、又は、接近させたただけでも作動する。従って、なぜ窓の移動が停止したのかが利用者に理解できず、パワーウィンドウの故障ではないかと疑問が生じることが考えられる。そこで、本発明は、窓の閉鎖行程を中止するだけではなく開放行程に転ずることにより、本装置が作動したことを利用者に知らせることができる。尚、上記のパワーウィンドウの例で説明すると、この開放行程は、窓が完全な開放状態になるまで窓を降下させる場合の他、窓が被検出物の検出位置から 1 c m程度下降する場合も含む。

請求の範囲第 1 8項記載の車両用開閉体制御装置は、警告手段が、光及び Z又は音を発生する警告手段であるというものである。

上記のように、本発明の車両用開閉体制御装置は、物体の接触や接近により、作動するため、開閉体の移動が停止した原因が利用者に理解できない場合がある。この場合、本発明によって、警告ランプの点滅、警告音、電子音声によるアナウンス等により、本装置の作動が原因となったことを利用者に知らせることができる。さらに、開閉体の移動を停止させ又はその移動方向を反転させることが適切ではなレ、場合には、この警告手段のみを用いることにより、安全性を確保できる。

請求の範囲第 1 9項記載の車両用開閉体制御装置は、検出回路及びノ又は制御手段のを停止する解除手段を設けたというものである。差替え用紙（規則 26) 本発明の車両用開閉体制御装置は、例えば、暴漢に襲われる可能性が高い治安の悪い地域を自動車で通過する場合に有効である。解除手段により、暴漢の手がパワーウィンドウの窓に触れても、本装置は作動せず、窓の閉鎖行程は続行されるからである。

請求の範囲第 2 0項記載の車両用開閉体制御装置は、制御手段が、移動閉鎖部材の移動経路を妨害する移動 Hit部材を有するというものである。

請求の範囲第 2 1項記載の車両用開閉体制御装置は、制御手段が、移動閉鎖部材のダンパー部材の作動を停止するダンバ—部材停止部材を有するというものである。

請求の範囲第 2 2項記載の車両用開閉体制御装置は、検出電極は、互いに絶縁された第 1検出電極と第 2検出電極から構成され、検出回路は、第 1検出電極と基準電極間の静電容量と、第 2検出電極と基準電極間の静電容量とを比較する比較手段を有するというものである。

請求の範囲第 2 3項記載の車両用開閉体制御装置は、第 1検出電極と第 2検出電極が、被検出物までの距離が異なるように配設したというものである。

請求の範囲第 2 4項記載の車両用開閉体制御装置は、絶縁体を介して積層されているというものである。

請求の範囲第 2 5項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材は板ガラスであり、検出電極は該板ガラスの車外側表面に設けた電極層であり、基準電極は該板ガラスの車内側表面に設けた電極層であるというものである。

請求の範囲第 2 6項記載の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材は複層ガラス又は合わせガラスであり、検出電極は車外側板ガラスの車外側表面に設けた電極層であり、基準電極は該複層ガラス又は合わせガラスが移動する周囲の枠体であるというものである。

請求の範囲第 2 7項記載の車両用開閉体制御装置は、複層ガラス又は合わせガラスの車内側板ガラスの車内側表面又は車外側表面にシールド電極層を設けたというものである。

請求の範囲第 2 8項記載の車両用開閉体制御装置は、車両用開閉体の窓枠に設けたバィザ一と、該バイザ一に設けた検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検差替え用紙（規則 26) 出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路と、該検出回路からの出力信号により該車両用閉鎖体の移動閉鎖部材の移動及び Z又は警告を発生する聱告手段を制御する制御手段とを備えたというものである。

請求の範囲第 2 9項記載の静電容量センサは、検出電極と、検出電極の電気力線の指向性を限定する指向性制御手段と、検出電極と絶縁された基準電極と、検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる検出電極と基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備えたというものである。

請求の範囲第 3 0項記載の静電容量センサは、指向性制御手段が、基準電極と電気的に接続されたシールド電極であるというものである。

請求の範囲第 3 1項記載の静電容量センサは、互いに絶縁されていると共に、被検出物までの距離が異なるように配設されている少なくとも 2以上の検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、一の検出電極と基準電極間の静電容量と、他の検出電極間と基準電極間の静電容量とを比較する比較手段を有する検出回路とを備えたというものである。

請求の範囲第 3 2項記載の静電容量センサは、一の検出電極と他の検出電極が、絶縁体を介して積層されているというものである。図面の簡単な説明

図 1は、本発明に係る第 1の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けた車両用ドアを車内側から見た正面図である。

図 2は、図 1の A— A線断面の部分拡大図である。

図 3は、図 1の電極部材 3の断面図である。

図 4は、図 1の車両用開閉体制御手段に使用できる他の電極部材 2 0の断面図である。符号 Rは、検出電極 2 4の検出領域を示している。

図 5は、図 1の車両用開閉体制御装置のプロック図である。

図 6は、図 1の車両用開閉体制御装置の検出回路の回路図である。差替え用紙（規貝 IJ26) 図 7は、本発明に係る第 2の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けた車体の部分側面図である。

図 8は、図 7の電極部材 5 2の断面図である。

図 9は、図 7の B— B線断面図である。なお、図面左側が車室側であり、図面右側において車両用ドアが開閉する。

図 1 0は、本発明に係る第 3の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けた車体の部分側面図である。

図 1 1は、本発明に係る第 4の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けた車体の後部の部分斜視図である。

図 1 2は、図 1 1の C一 C線断面図である。

図 1 3は、図 1 1の電極部材 9 0の断面図である。

図 1 4は、図 1 1のトランクカバー 8 3の移動行程を示した説明図である。

図 1 5は、図 1 1の車両用開閉体制御装置のブロック図である。

図 1 6は、図 1 1のトランクカバー移動 P lh装置 1 1 0を示す断面説明図である。図 1 7は、図 1 1の車両用開閉体制御装置に使用できるダンパーュニットの断面説明図である。

図 1 8は、図 1 1の車両用開閉体制御手段に使用できる他の電極部材 1 4 0を示した断面説明図である。

図 1 9は、図 7の車両用開閉体制御装置の検出回路の回路図である。

図 2 0は、本発明に係る第 5の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けた車両用ドァの車外側から見た正面図である。

図 2 1は、図 2 0の D— D線断面図である。

図 2 2は、本発明に係る第 6の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けたパワーウィンドウ上部の部分断面図である。

図 2 3は、本発明に係る第 7の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けたパワーウィンドウ上部の部分断面図である。

図 2 4は、本発明に係る第 8の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けたパワーウ差替え用紙（規則 26) ィンドウ上部の部分断面図である。 - 図 2 5は、本発明に係る第 9の実施の形態の車両用開閉体制御装置を設けたパワーウィンドウ上部の部分断面図である。発明を実施するための最良の形態

本発明に係る第 1の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 1乃至図 6を参照しつつ説明する。図 1において、符号 1は、窓 2と、窓枠 5と、ドア本体 6から成るパワーゥインドウ機構を有するドアである。尚、符号 7は、ドア本体 6の内部に設けたシート状の絶縁部材であり、この絶縁部材 7は、ドア本体 6の内壁面に貼着されている。

窓 2は、ドア本体 6内部に格納されたリンク機構（図示せず）とこのリンク機構を駆動する駆動モータ（図示せず）により昇降する。尚、破線で示す符号 4は、窓 2の格納位置を示している。

窓 2の上縁部と傾斜部には、電極部材 3を延設する。窓 2の上縁部分の断面図である図 2に示すように、電極部材 3は、ガラス製の窓の内部に封入する。この電極部材 3は、図 3に示すように、導体である検出電極層 1 0と、絶縁層 1 1と、導体である基準電極層 1 2を積層して構成した帯状物であり、本実施の形態においては、幅 4 mm、厚さ 0 . 5 mm、 ¾ δ 1 . 2 mである。

次に、図 5を参照しつつ本装置の全體成を説明する。検出電極層 1 0と基準電極層 1 2は、検出回路 3 0に接続されている。さらに、検出回路 3 0と、パワーウィンドウ昇降スィッチ 3 2と、パワーウィンドウ作動スィッチ 3 3と、センサ作動スィッチ 3 4 と、エンコーダ 3 6とが制御回路 3 1に接続されている。そして、この制御回路 3 1には、駆動モータ 3 5と警告手段 3 7とが接続されている。

昇降スィッチ 3 2は、窓の昇降を指示するスィッチである。作動スィッチ 3 3は、昇降スィツチの指示を無効にし、この作動スィツチの操作時の窓の開閉状態を口ックするスィツチである。解除スィツチ 3 4は、制御回路 3 0の作動を停止する解除手段である。上記昇降スィッチ 3 2は、車両の各ドアの内壁に設ける。また、作動スィッチ 3 3と解除スィッチ 3 4は、運転席のドアの内壁に設ける。エンコーダ 3 6の検出軸は、モー差替え用紙（規則 26) タ 3 5の駆動軸に連結する。

次に、本装置の作用を説明する。最初に、窓 2の閉鎖行程について説明する。昇降スイッチ 3 2を上昇側に操作すると、格納位置 4に位置している窓は、上昇し始める。このスィツチ操作により、制御回路 3 1は、駆動モータ 3 5が正転するように電源供給を開始する。同時に、エンコーダ 3 6は、モータが正転していることを検出し、制御回路 3 1に検出信号を送信する。同時に、制御回路 3 1は、検出回路 3 0への電源供給を開始する。

窓 2の上昇に伴い、傾斜部に設けた電極部材 3は、ドア本体 6内部を通過する。この傾斜部に設けた電極部材 3の通過位置には絶縁部材 7を設けたため、ドア内壁面の一部に基準電極層 1 2と電位差がある部分が存在しても、検出電極層 1 0と基準電極 1 2間の静電容量は変ィ匕しなレ、。例えば、ドア内部に配設されている ΙΕ^に電流が流れている ^. この SE Iを絶縁部材 7により遮蔽する。

さらに窓 2が上昇を続け、窓 2の上縁部や傾斜部が、手等の物体に接近すると、検出電極層 1 0と基準電極層 1 2間の静電容量が増大する。尚、本実施の形態では、後述する方法によって、検出電極層の検出領域が、窓の縁面から約 5 mm程度の範囲に調整されている。

検出電極層 1 0と基準電極層 1 2間の静電容量が増大は、検出回路 3 0により検出され、検出信号が制御回路 3 1に言される。制御回路は 3 1は、エンコーダ 3 6からのモータ正転検出信号を確認した後、直ちに、モータ 3 5が逆転するように、このモータへを供給する。

同時に、制御回路 3 1は、警告手段 3 7に作動信号を言する。警告手段 3 7は、作動信号を受信することにより、電子音声により、本装置が作動した旨を簪告手段のスピ —力一（図示せず）力らアナウンスする。この電子音声によるアナウンスは、所定回数繰り返された後、停止する。

検出回路 3 0からの検出信号が制御回路 3 1に言されると、制御回路 3 1は、モ一タ 3 5が停止するまで、続いて送られてくる新たな検出回路の検出信号を無視する。また、昇降スィツチ 3 2の上昇側の操作も無視する。差替え用紙（規則 26) 逆転したモータ 3 5の回転により窓 2の下降が開始される。このモータ 3 5の回転はエンコーダ 3 6により検出され、その検出信号は制御回路 3 1へ言される。窓 2が所定距離下降すると、制御回路 3 1は、モータ 3 5への ¾ 供給を停止する。尚、本実施の形態においては、この所定の距離は、約 3 c mである。

モータ 3 5の停止と同時に、制御回路 3 1は、検出回路 3 0から送信された検出信号の受信ができるようになり、また、昇降スィツチ 3 2の上昇側の操作の実行ができるようになる。即ち、元の状態へ復帰する。

昇降スィツチ 3 2の上昇側の操作を再度行うと、停止していたモータ 3 5が正転を開始する。そして、窓 2は、さらに上昇を開始する。制御回路 3 1は、エンコーダ 3 6により、窓 2が閉鎖位置に到達したことを感知すると、モータ 3 5の電源供給を停止する。次に、窓 2の開放行程について説明する。昇降スィツチ 3 2の下降側の操作を行うと、制御回路 3 1は、モータ 3 5が逆転するように、このモータへ電源供給を行う。同時にエンコーダ 3 6は、制御回路 3 1にモータ逆転検出信号を送信し始める。

窓 2の下降時に、窓 2の上縁部や傾斜部が、手等の物体に接近すると、検出電極層 1 0と基準電極層 1 2間の静電容量が増大する。しカゝし、昇降スィツチ 3 2の下降側の操作とエンコーダのモータ逆転検出信号とにより、制御回路 3 1は検出回路 3 0への供給を停止しているため、検出回路 3 0は作動しない。従って、モータ 3 5の逆転は継続 5れ 0。

尚、本実施の形態において、上記のように、エンコーダ 3 6は、窓 2の位置を検出する役割と、窓の閉鎖行程を検知する閉鎖行程検知手段としての役割と、窓の開放行程を検知する開放行程検知手段としての役割を果たしている。

次に、検出回路 3 0について説明する。尚、この検出回路自体は、動体検出回路であるが、窓の上昇と共に検出電極が移動するため、検出領域内に存在する静止物を検出することができる。

検出回路 3 0は、一連に接続されたパルス信号発生回路 4 0と、差動増幅器 4 1と、 AC— D C変 4 2と、比較器 4 3とから成る。回路 4 0から出力されたパルス信号 V 1は分枝され、分枝されたパルス信号は、抵抗 4 4と電極部材 3の静電容量の増大に差替え用紙（規則 26) より、パルス波形が鈍るように変化する。

尚、基準電極層 1 2は、車体 4 5と電気的に接続されている。従って、基準電極と車体間の電位差をなくすことができる。

差動増幅器 4 1は、ノルス信号 V Iと、静電容量の変化により形成されたパルス信号 V 2の «J£差を增幅し、さらに、この出力 V 3を変 4 2により直流 «|£に変換する。比較器 4 3は、変 2の出力 V 4を、予め設定されている検出しきい値と比較し、このしきい値よりも V 4が大きい場合、制御回路 3 1に検出信号を送信する。

尚、検出電極層 1 0の検出領域の広さは、上記検出しきい値を調整するカゝ、検出電極層と基準電極層の距離を調整することにより、所望の検出領域を得ることができる。尚、電極部材 3は、図 4に示すような略円形断面を有する電線形状のものでもよい。この形状電極部材 2 0は、検出電極線 2 4と、絶縁層 2 3と、基準電極層 2 1と力ら成る。基準電極層 2 1と絶縁層 2 3は、長手方向に一部切除されており、上方に向かつて検出電極線 2 4が露出している。基準電極層 2 1の端面 2 5は、後述する指向性制御手段を構成する。尚、符号 Rで示す領域は、検出電極線 2 4の検出領域を示している。さらに、本実施の形態の車両用開閉体制御装置は、移動閉鎖部材である窓の閉鎖行程中に非検出領域を設けることもできる。例えば、窓枠の外装パネルが榭脂製等であり、何らかの原因により、窓枠 5と車体間に電位差が生じる場合、窓の閉鎖直前に非検出領域を設け、検出電極層 1 0が窓枠を被検出物と誤認して検出しないようにすることがでさる。

具体的には、窓枠のウエザーストリップの窓の縁の受け入れ溝の深さを 1 O mmにし、窓の縁がウエザーストリップの溝に約 2 mm程度侵入した位置で、制御回路 3 1は検出回路 3 0への電源供給を停止する。検出電極層の検出領域は、窓の縁面から約 5 mm程度であるため、窓枠を被検出物と誤認して検出することは防止される。

この場合、窓の完全閉鎖位置から約 8 mm程度の離れた位置で、物体の検出が不可能となる力この非検出領域は、保護手段であるウエザーストリップの溝の両側壁により、指等の物体の侵入が阻止されている。このため、上記のように非検出領域を設けても指を挟むことはなく、安全性は確保されている。差替え用紙（規則 26) 本発明に係る第 2の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 7乃至図 9を参照しつつ説明する。図 7において、符号 5 0は、ハードトップタイプの自動車の車体である。そのドア開口縁には、ウエザーストリップ 5 1が延設されている。

このハードトップタイプの自動車は、上記の第 1の実施の形態と異なり、ドアに窓枠が存在しない。そのため、ドアが閉鎖され、且つ、窓が閉鎖されたときに窓の上縁及び傾斜部分と当接する部分に電極部材 5 2を設ける。なお、この電極部材は、ゥ-ザ一ストリップ 5 1の裏面に配設する。

図 8に示すように、電極部材 5 2は、導体である第 1検出電極層 5 3と、導体である第 2電極層 5 4と、絶縁層 5 5と、導体である基準電極層 5 6から成る。この第 1電極層 5 3と第 2電極層 5 4は、互いに離間して設けることにより、絶縁されている。次に、図 1 9を参照しつつ、検出回路 1 8 0を説明する。この検出回路 1 8 0は、パルス信号発生装置 1 8 1と、可変抵抗 1 8 2と、第 1可変遅延回路 1 8 3と、第 2可変遅延回路 1 8 4と、位相弁別回路 1 8 5とから構成されている。

回路 1 8 1から出力されたパルス信号は、可変抵抗 1 8 2を介して第 1可変遅延回路 1 8 3と第 2可変遅延回路 1 8 4へ分枝される。この第 1可変遅延回路 1 8 3には、第 1検出電極層 5 3が接続され、また、第 2可変遅延回路 1 8 4には、第 2検出電極層 5 4が接続されている。両可変遅延回路 1 8 3、 1 8 4は、それぞれに接続されている検出電 ®ϋ 5 3、 5 4と基準電極層 5 6間の静電容量の大きさに応じ、入力されたパルス信号を遅延させ、比較手段である位相弁別回路 1 8 5へ出力する。

位相弁別回路 1 8 5は、第 1可変遅延回路 1 8 3と第 2可変遅延回路 1 8 4により出力されたパルス信号の位相を比較し、所定しきレ、値以上の位相のずれを検出した^^には、制御回路（図示せず）に検出信号を膽する。

従って、被検出物が静止している場合においても、被検出物表面と第 1電極層 5 3との離間距離 L 1と、被検出物表面と第 2電極層 5 4の離間距離 L 2が異なっていれば、検出回路は静止物を検出することができる（図 9参照)。また、被検出物が両検出電極層へ接近するような動体であっても、距離 L 1と距離 L 2が異なれば、検出することができる。即ち、この検出回路は、静止物検出回路であると同時に、動体検出回路でもあ差替え用紙（規貝 IJ26) る。 - 例えば、本実施の形態の検出回路が動体検出回路のみとしての機能を有している場合、窓の移動経路に静止物が存在し、禾I用者がそれを知らずにパワーウインドウの上昇操作をした場合、検出回路は静止物を検出することができない。本実施の形態では、上記の第 1の実施の形態のように、窓の移動と共に電極部材が移動しないからである。従って、電極部材 5 2力 S、固定閉鎖部材である車体に設けられている本実施の形態では、物体が静止している場合をも検出できる静止物検出回路であることが望ましいのである。

さらに、本実施の形態においては、車両用蓋体であるドアの閉鎖状態を検知する車両用蓋体検知手段である検知部材（図示せず）が設けられている。この検知部材は、通常、半ドア警報装置に用いられている検知部材を流用する。

この検知部材により、本装置は、ドアの閉鎖時のみに作動するため、ドア解放時に、電極部材 5 2に物体が接近することにより生じる本装置の誤 «を防止することができる。

なお、図 9に示す符号 5 7は車体、符号 5 8は車体に装着したウエザーストリップ、符号 5 9は窓、符号 6 0は指を示している。

本発明に係る第 3の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 1 0を参照しつつ説明する。図 1 0において、符号 7 0は車体であり、窓 7 1と、窓 7 1の縁に設けた電極部材 7 2と、窓枠 7 3を有している。尚、破線で示す符号 7 4は、車体内部に格納された窓 7 1の格納位置を示している。

本実施の形態は、窓の傾斜部に設けた電極部材 7 2が完全に車体内部から露出するまで、本装置が作動しないようにする非検出領域が設けられている。図 1 0において符号 S 3で表示された窓上縁の移動区間は、この非検出領域である。

窓 7 1の上昇に伴い、傾斜部に設けた電極部材 7 2は、車体 7 0の内部を通過する。この傾斜部に設けた電極部材 7 2が完全に車体内部から露出するまで、本装置は作動しないため、車体内壁面の一部に基準電極と電位差がある部分が存在しても、窓 7 1の上昇は停止しない。

本発明に係る第 4の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 1 1乃至図 1 7を参照し差替え用紙（規則 26) つつ説明する。図 1 1及び図 1 2において、符号 8 0はトランクを有する車体後部であり、車体のトランク端面 8 1と、該端面 8 1の上部に設けたパッド 8 2と、該トランク端面を貫通し、トランク端面の長手方向に延設した電極部材 9 0と、車体に設けたヒンジ 8 4を介して車体に対し回動自在に保持されたトランクカバーと、該トランクカバーの裏面に設けた円筒形状の停止パッド 1 1 5と、トランクカバーの移動経路を妨害する移動 Plih部材であるトランクカバー移動 Pl 装置 1 1 0とを有する。

尚、図 1 1及び図 1 2に示す符号 8 5は、バンパーであり、符号 8 6は、車体後端パネルであり、符号 8 7は、トランクカバー端面保護パッドである。また、図 1 2に示す符号 Rは、後述する検出電極板 9 2の検出領域である。

図 1 3に示すように、上記電極部材 9 0は、 U字型断面を有する基準電極板 9 1と、この基準電極板 9 1の内部に収納した検出電極板 9 2と 3枚の帯電板 9 3、 9 4、 9 5 とカゝら成る。これら帯電板 9 3、 9 4、 9 5は、検出電極と基準電極の間に配設される帯電部材に該当する。さらに、これら検出電極板 9 1と、 3枚の帯電板 9 3、 9 4、 9 5は、基準電極板と絶縁体（図示せず）により絶縁すると共に、互いに、絶縁体により絶縁する。尚、符号 Eは、電気力線を示す。

上記の 3枚の帯電板 9 3、 9 4、 9 5は、夫々、完全に絶縁されており、何れも、他の部材と電気的に接続されていない。これら帯電板は、検出電極板 9 2に帯電している電荷量に応じて、検出電極板 9 2に電荷を供給したり、また、電荷を吸収する。即ち、帯電板 9 3、 9 4、 9 5は、検出電極板 9 2への電荷の供給 ·吸収部として機能する。具体的には、検出電極板 9 2と帯電板 9 3との間、帯電板 9 3と帯電板 9 4との間、帯電板 9 4と帯電板 9 5との間、帯電板 9 5と基準電極板 9 1との間に、直列に接続された 4つのコンデンサが形成されるので、その部位の静電容量が低下する。このため、外部環境（温度や湿度、あるいは振動等の何らかの外部環境）の変動による静電容量の変動によって生じるノイズが低減される。

従って、帯電板を設けることにより、外部環境によって生じるノイズに対する信号の割合（SZN比）が増大し、電極部材 9 0の安定した検出感度が維持できる。このため、検出回路の検出しきい値を小さく設定することが可能となり、故に、検出電極の検出領差替え用紙（規則 26) 域を拡大することができる。 - さらに、基準電極板の両側壁 9 6、 9 7は、検出電極板 9 2の電気力線の指向性を限定する指向性制御手段として機能する。この両側壁 9 6、 9 7は、基準電極 9 1と一体に形成されており、基準電極 9 1と電気的に接続されている。このため、検出電極 9 2 の表面から放射方向に伸びる電気力線は、両側壁 9 6、 9 7によりシールドされていない方向にのみ伸びることになる。従って、検出電極板 9 2の電気力線の方向、即ち、指向性を、この両側壁を設けることにより制御することができる。

図 1 6に示すように、上記トランクカバー移動阻止装置 1 1 0は、車体内部に設けたソレノイド 1 1 2と、ァーマチュア 1 1 3と、ァーマチュア 1 1 3の先端に設けた直方体形状の iUhパッド 1 1 1と力ら成る。この Plihパッド 1 1 1は、作動時において、上記停止パッド 1 1 5と対応した位置に突出する。そして、この PUhパッド 1 1 1が停止パッド 1 1 5と当接することにより、トランクカバーの所定角度以上の回動を P lhする。尚、により示される符号 1 1 4は、パッド 1 1 1の待衞立置を示している。図 1 5を参照しつつ本装置の全体構成を説明する。検出電極板 9 2と基準電極板 9 1 は、検出回路 1 0 0に接続されている。検出回路 1 0 0と、ヒンジ 8 4の回動軸に連結したエンコーダ 1 0 2とが制御回路 1 0 1に接続されている。そして、この制御回路 1 0 1には、上記ソレノィド 1 1 2が接続され、このソレノィドへの電源供給は、制御回路 1 0 1が行う。

次に、本装置の作用を図 1 4を参照しつつ説明する。尚、符号 8 3 1、 8 3 2、 8 3 3、 8 3 4は、夫々、トランクカバーの位置を示しており、符号 8 3 1は、最大開放位置、符号 8 3 2は、検出回路 1 0 0への電源供給の開始位置、符号 8 3 3は、検出回路 1 0 0への電源供給の停止位置、そして、符号 8 3 4は、閉鎖位置を示している。

トランクカバー 8 3の施錠を解除し、トランクカバーを上昇させて行くと、ェンコ一ダ 1 0 2が、トランクカバーの開放行程を検出する。エンコーダ 1 0 2の検出信号を受信した制御手段 1 0 1は、検出回路への電源供給の停止状態を維持する。従って、トランクカバーが開放行程にある時に、検出電極板 9 2の検出領域に物体が存在しても、ソレノイド 1 1 2は駆動されない。差替え用紙（規則 26) 次に、最大開放位置 8 3 1にあるトランクカバーを下降させて行くと、エンコーダ 1 0 2が、トランクカバーの閉鎖行程を検出する。しかし、同時にエンコーダ 1 0 2は、トランクカバーが符号 S 4で示す領域に位置することを検出しているので、制御手段 1 0 1は、検出回路 1 0 0への ^供給の停止状態を維持する。

次に、上記のトランクカバーの閉鎖行程の検出を行いつつ、トランクカバーが符号 8 3 2の位置に到達したことをエンコーダ 1◦ 2が検出すると、制御手段 1 0 1は、検出回路 1 0 0への電源供給を開始する。そして、符号 S 5で示す領域に閉鎖行程にあるトランクカバーが位置する場合は、検出回路 1 0 0力検出可能となる。

この検出可能領域 S 5にトランクカバーが位置するとき、検出電極板 9 2に接近してくる物体が、検出電極板 9 2の検出領域 Rに存在すると、検出回路 1 0 0は、検出信号を制御回路 1 0 1に送信する。制御回路 1 0 1は、直ちに、ソレノイド 1 1 2へ M を供給する。

ァーマチュア 1 1 3がソレノイド 1 1 2の内部から突出し、 Plihパッド 1 1 1が待機位置 1 1 4力ら図 1 6の実線で示す ^位置へ突出する。そして、下降してきたトランクカバーの停止パッド 1 1 5と当接して、トランクカバーの所定角度以上の回動を Pl する。

停止パッド 1 1 5と ISJhパッド 1 1 1が当接すると、トランクカバーが反動で跳ね上がり、トランクカバーの移動は、一時的に開放行程に転じる。そして、ソレノイド 1 1 2駆動直後のこの開放行程をエンコーダ 1 0 2が検出すると、制御回路 1 0 1は、ソレノイド 1 1 2への m¾i供給の極性を逆転させて電源を供給する。このため、ソレノィド 1 1 2のァーマチュア 1 1 3は、瞬時に、ソレノイド 1 1 2の内部に復帰し、 Plihパッド 1 1 1が上記 «位置から、待衞 ί置 1 1 4へ復帰する。

さらに、トランクカバ一を押し下げ、トランクカバーが符号 8 3 3の位置に到達すると、制御回路 1 0 1は、検出回路 1 0 0への電源供給を停止する。この符号 8 3 3の位置は、トランクカバー端面保護パッド 8 7が検出電極板 9 2の検出領域 Rに侵入する直前の位置である。

この検出回路 1 0 0への電源供給の停止は、電極部材 9 0が、トランクカバ一 8 3を、差替え用紙（規則 26) 被検出物として検出することを回避するために行われる。即ち、トランクカバーは、符号 8 8に示す人の手により操作するために、人体と車両の電位差が生じており、かつ、トランクカバーと車体の電気的な接続が阻害されている場合には、トランクカバーに基準電極板 9 1と異なる電荷が生じるからである。

そして、この符号 8 3 3で示す検出回路 1 0 0への電源供給の停止位置から、符号 8 3 4により示すトランクカバーの閉鎖位置までの符号 S 6で示す領域は、検出回路 1 0 0への供給の停止状態が維持される。

尚、本実施の形態の上記符号 S 4、 S 5及び S 6で示す領域の広さは、一例であり、適宜変更することができる。

本実施の形態では、トランクカバー移動阻止装置 1 1 0を用いたが、車両用開閉体がオイルダンパーを用いている場合には、ソレノィドを設けた図 1 7に示すようなダンバ —ユニットを用いることができる。即ち、このダンパーユニットを伸張不能または縮小不能とすることによりトランクカバーの移動 Ρ1±を行う。

図 1 7のダンパーュニット 1 2 0は、隔壁 1 3 0により分離されたソレノィド部 1 3 1とダンパー部 1 3 2とカら成る。このソレノィド部 1 3 1には、ソレノィド 1 2 1と、このソレノイド内部に収納されたァーマチュア 1 2 2を設ける。尚、ソレノイド 1 2 1 の内壁には、ァーマチュア 1 2 2を所定位置に保持する位置保持部材（図示せず）を設ける。

ダンパー部 1 2 2は、ピストンロッド 1 2 7と、シリンダ 1 2 8と、内室 1 2 6と、外室 1 2 9と、ガス室 1 3 3とから構成されている。内室 1 2 6と外室 1 2 9は、夫々、オイルで満たされていると共に、オリフィス 1 2 4、 1 2 5により連通している。また、ガスが充填されたガス室 1 3 3と外室 1 2 9は、シリンダ 1 2 8の長手方向に沿って摺動可能なシ一ル部材 1 3 4により分離されている。

隔壁 1 3 0を貫通したァ一マチュア 1 2 2の先端には、円錐形状のバルブ 1 2 3を設け、さらに、オリフィス 1 2 5の内室 1 2 6側の内壁面には、バルブ座 1 2 4を設ける。トランクカバ一の閉鎖行程により、ビストンロッド 1 2 7がシリンダ 1 2 8内に侵入すると、内室 1 2 6の内圧が高まり、内室のオイルがオリフィス 1 2 5を経由して外室差替え用紙（規則 26) 1 2 9へ流出する。さらに、外室 1 2 9のオイルは、シール部材 1 3 4を押圧し、ガス室のガスを圧縮する。

上記のトランクカバーの閉鎖行程中、検出回路により被検出物が検出されると、内室制御回路 1 0 1からの M 供給により、ソレノイド 1 2 1が励磁され、ァーマチュアが矢印方向へ引込まれる。

このため、バルブ 1 2 3とノノレブ座 1 2 4力 S当接し、オリフィス 1 2 5が閉鎖される。従って、ピストンロッドは内室 1 2 6に収容されているオイルの存在により、シリンダ 1 2 8内への侵入が不可能となり、ダンパーュニット 1 2 0は縮小不能となる。

上記の作動不能状態は、制御回路 1 0 1力ソレノイド 1 2 1への ¾ 供給の極性を逆転させて電源を供給することにより解消される。この電源供給により、バルブ 1 2 3 がバルブ座 1 2 4から離間し、オリフィス 1 2 5が開放される。

本実施の形態は、上記第 1の実施の形態の動体検出回路であり、また、上記第 2の実施の形態の説明において述べたように、電極部材が固定閉鎖部材である車体に設けられている。このため、本実施の形態の検出回路は、物体が静止している場合をも検出できる図 1 9に示した静止物検出回路 1 8 0であることが望ましい。し力し、静止物検出回路には、互いに絶縁された複数の検出電極が必要である。以下、本実施の形態に静止物検出回路を用いた場合を図 1 8を参照しつつ説明する。

本実施の形態の電極部材 9 0に代わって、電極部材 1 4 0を用いる。この電極部材 1 4 0は、 U字型断面を有する基準電極板 1 4 1と、この基準電極板 1 4 1の内部に収納した第 1検出電極板 1 4 2と第 2検出電極板 1 4 3と 3枚の帯電板 1 4 4、 1 4 5、 1 4 6とを積層して成る。これら第 1検出電極板 1 4 2と、第 2検出電極板 1 4 3と、 3 枚の帯電板 1 4 4、 1 4 5、 1 4 6は、基準電極板 1 4 1と絶縁体（図示せず）により絶縁すると共に、互いに、絶縁体により絶縁する。尚、符号 1 4 7、 1 4 8は、基準電極板 1 4 1の両側壁であり、上述したように指向性制御手段として機能する。

第 1検出電極板 1 4 2と第 2検出電極板 1 4 3は、絶縁体（図示せず）を介して積層して配設されているため、第 1検出電極板 1 4 2と基準電極板 1 4 1の底面までの距離は、第 2検出電極板 1 4 3と基準電極板 1 4 1の底面までの距離より小さい。また、第差替え用紙（規則 26) 1検出電極板 1 4 2と検出領域内に存在する物体までの距離は、第 2検出電極板 1 4 3 とこの物体までの距離よりも常に/ J、さくなる。

第 1検出電極板 1 4 2と基準電極板 1 4 1の底面までの距離は、第 2検出電極板 1 4 3と基準電極板 1 4 1の底面までの距離より小さい。このため、検出領域内に物体が存在しない場合には、第 1検出電極板 1 4 2と基準電極板 1 4 1間の静電容量は、第 2検出電極板 1 4 3と基準電極板 1 4 1間の静電容量よりも小さい。

この検出領域内に物体が存在しない場合の両検出電極板の静電容量の相違は、検出回路 1 8 0の可変抵抗 1 8 2により調整し、位相弁別回路 1 8 5によるパルス信号の位相のずれの検出に影響を与えないようにすることができる。

上記の電極部材 1 4 0においては、第 1検出電極板 1 4 2と検出領域内に存在する物体までの距離は、第 2検出電極板 1 4 3とこの物体までの距離よりも常に小さくなる。このため、第 1検出電極板 1 4 2と接続された第 1可変遅延回路 1 8 3と、第 2検出電極板 1 4 3と接続された第 2可変遅延回路とから出力されたパルス信号の間には位相のずれが生じる。このため、例えば、静止物がパッド 8 2の上に載せられている場合にも、検出することが可能である。

尚、上記の電極部材 1 4 0の他、電極部材 9 0を 2本使用し、一方を他方よりも上方に位置するように配置して、第 1検出電極と第 2検出電極を構成しても良レヽ。また、一の基準電極層の上に部分的に厚さの異なる絶縁部材を設け、絶縁部材の厚さの厚い部分に第 1検出電極層を設け、また、絶縁部材の厚さの薄い部分に第 2検出電極層を設けた電極部材も使用することができる。

本発明に係る第 5の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 2 0及び図 2 1を参照しつつ説明する。図 2 0において、符号 1 9 0は、パワーウィンドウ機構を備えた車両用ドアであり、窓 1 9 1と、この窓 1 9 1の車外側表面に形成した導電層 1 9 2と、窓枠 1 9 5と、この窓枠 1 9 5の内側に設けたウエザーストリップ 1 9 4と、このウエザーストリップ 1 9 4と窓枠 1 9 5の間に延在した電極部材 1 9 5を有する。

上記導電層 1 9 2は、移動閉鎖部材である窓 1 9 1に設けた帯電部材である。また、この導電層 1 9 2は、窓 1 9 1の車外側表面に設けたため、車内のドライバーの頭等が差替え用紙（規則 26) 23 / 1 窓 1 9 1へ接近しても、導 m l 9 2の電荷量が増大しない。尚、この導 «ϋ ΐ 9 2は、ガラス表面に導電物質を高温で焼き付けて形成する。また、この導電層 1 9 2は、透明度の高い導電フィルム等に代えることもできる。

上記電極部材 1 9 5は、図 2 1に示すように、検出電極層 1 9 6と絶縁層 1 9 7と基準電極層 1 9 8とから構成されている。

尚、本装置の検出回路や制御回路等の全体構成は、上記第 1の実施の形態と同様である。従って、上記電極層 1 9 6、 1 9 8は、上記第 1の実施の形態の検出回路 3 0に接続されている。

また、検出回路 3 0の検出しきい値は、導電層 1 9 2の接近により増加する検出電極層 1 9 6と基準電極層 1 9 8間の静電容量値よりも大きく設定されている。そのため、導電層 1 9 2に物体等が接近等することによりその電荷量が増大しない限り、導電層 1 9 2が検出電極に接近しても検出回路 3 0は検出信号を発生しない。

次に、本装置の作用を説明する。窓 1 9 1の移動経路であると共に、検出電極層 1 9 6の検出領域内に静止物が存在し、利用者がそれを知らずにパワーウィンドウの上昇操作をした場合、検出回路 3 0は、上述したように静止物を検出できないため窓 1 9 1の上昇は停止しない。

し力、し、窓 1 9 1が上昇を続け、この静止物に接近してゆくと、この静止物の電荷の影響を受け、導電層 1 9 2の電荷が増大する。そして、窓 1 9 1の縁近傍に位置する導 ΜΜ 1 2の一部が、窓 1 9 1の上昇に伴い検出電極層 1 9 6の検出領域内へ侵入する。この電荷量が増大した導電層 1 9 2の上記検出領域内への侵入は、検出可能な電荷量を有する物体がこの検出領域内において検出電極層 1 9 6へ接近することと同視することができる。従って、静止物を検出することができない検出回路 3 0を用いても、帯電部材である導 m l 9 2により、静止物を検出することができる。

本装置は、さらに、検出電極層 1 9 6の検出領域に、導電層 1 9 2により形成される拡大検出領域を加えることになり、物体の接触や接近を広範囲で検出することができる。即ち、窓 1 9 1の縁近傍に位置する導電層 1 9 2の一部が検出電極層 1 9 6の検出領域内に位置する場合、物体の接触や接近を検出できる範囲は、窓 1 9 1の車外側全面に近差替え用紙（規則 26) 23 / 2 接する領域に拡大される。

従って、図 2 1に示す指 2 0 0力検出電極層 1 9 6の検出領域外に存在する場合でも、窓 1 9 1の縁近傍に位置する導 «ϋ 1 9 2の一部が検出電極層 1 9 6の検出領域内に位置すれば、指 2 0 0が導電層 1 9 2に接触又は接近することにより窓 1 9 1の上昇を停止することができる。故に、このパワーウィンドウの安全性をさらに高めることができる。

本発明に係る第 6の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 2 2を参照しつつ説明する。図 2 2において、符号 2 1 1は、パワーウィンドウ機構を備えた車両用ドアの枠部 2 1 2の外側に設けられたバイザ一である。このバイザ一は、主に、雨天走行時に窓を少し開け車内を換気するために用いられるものである。

このバイザ一 2 1 1の内側表面には、電極部材 2 1 0が延在されている。この電極部材は、検出電極 2 2 1と、絶縁部材 2 2 2と、基準電極 2 2 3と、基部 2 2 4とから構成されている。尚、この電極部材 2 1 0は、バイザ一の内側表面全体に設けても良い。本装置の検出回路や制御回路等の全体構成は、上記第 1の実施の形態と同様である。従って、上記検出電極 2 2 1と基準電極 2 2 3は、上記第 1の実施の形態の検出回路 3 0に接続されている。

この検出回路 3 0の閾値は、検出電極 2 2 1の検出領域 Rが窓ガラス 2 1 4の車外側表面に僅かに届かない範囲になるように調整されている。このため、窓ガラス 2 1 4が昇降しても、検出領域外であるため、検出回路は、検出信号を言しない。し力、指等が窓ガラス 2 1 4の車外側表面を越えて車外に露出すると、この指等は、検出領域 R に侵入するため、検出回路は、検出信号を送信する。

本発明に係る第 7の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 2 3を参照しつつ説明する。図 2 3において、板ガラス 2 3 0は、その車外側表面に透明電極層である検出電極 2 3 1を備え、また、その車内側表面に透明電極層である基準電極層 2 3 2を備えている。

本装置の検出回路や制御回路等の全体構成も、上記第 1の実施の形態と同様である。従って、上記検出電極 2 3 1と基準電極 2 3 2は、夫々、上記第 1の実施の形態の検出差替え用紙（規則 26) 23 / 3 回路 3 0に接続されている。

検出電極 2 3 1の検出領域 Rは、検出電極 2 3 1の周囲に広がるが、基準電極 2 3 2 がシールドの役目を果たすため、板ガラス 2 3 0の車内側は、検出領域に含まれない。このため、車内側から当該板ガラス 2 3 0に人体等が接近又はしても検出回路 3 0 は、検出信号を出力しない。このため、本装置の誤動作を防止することができる。

本発明に係る第 8の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 2 4を参照しつつ説明する。尚、本装置の検出回路や制御回路等の全 ^«成は、上記第 1の実施の形態と同様である。

図 2 4において、符号 2 4 0は、いわゆる複層ガラスであり、車外側の板ガラス 2 4 1と車内側の板ガラス 2 4 2力ら構成されており、この車外側の板硝子 2 4 1と車内側の板ガラス 2 4 2の間には、スぺーサ 2 4 4により不活性ガスを充填した中空層 2 4 5 が形成されている。尚、この中空層 2 4 5には、必ずしも不活性ガスを充填する必要はなく、乾燥空気を充填したり、真空層としても良い。

車外側の板ガラス 2 4 1の車内側表面には、当該表面に設けた透明電極層である検出電極 2 4 3が設けられており、上記第 1の実施の形態の検出回路 3 0に接続されている。

—方、この複層ガラス 2 4 0の周囲の金属製の枠体 2 4 7は、基準電極として検出回路 3 0に接続されている。

検出電極 2 4 3の検出領域 Rの検出距離は、車外側に向かって L 1、車内側に向かつて L 2となっている。両距離は、平均的な人体の電荷量を想定して検出回路 3 0の閾値を調整することにより設定されたものである。そして、図 2 4に示すように、車内側の板ガラス 2 4 2の車内側表面が検出距離 L 2の範囲外にあるように設定する。尚、両距離は、板ガラス 2 4 1、 2 4 2の材質や不活性ガスが充填されている中空層の誘電率（一般的なガラスの誘電率 ε = 8、不活性ガスの誘電率 ε = 1 ) の影響を受けるため、必ずしも等距離にはならなレ、。

さらに、検出電極 2 4 3の電荷量は、複層ガラス 2 4 0の昇降により、車体側の電荷の影響を受けて変動するが、当該変動により、検出電極 2 4 3と基準電極間の静電容量の最大変化量よりも、検出回路 3 0の閾値を高く設定し、複層ガラス 2 4 0の昇降によ差替え用紙（規貝26) 23 / 4 り、検出回路 3 0が検出信号を出力しないようにする。

本実施の形態によれば、複層ガラス 2 4 0の上端に現れる検出領域 Rにより、手等の存在を検出する。

検出電極 2 4 3は、その一面が車外側ガラス 2 4 1であり、他面が不活性ガスを充填した中空層 2 4 5であるため、湿度変化の影響をほとんど受けることがなく、このため、安定した検出制度を維持することができる。

さらに、車内側板ガラス 2 4 2の車内側表面は、検出領域外であるため、車内側から当該板ガラス 2 4 2に人体等が接近又は接触しても検出回路 3 0は、検出信号を出力しない。このため、本装置の誤動作を防止することができる。

本発明に係る第 9の実施の形態の車両用開閉体制御装置を図 2 5を参照しつつ説明する。尚、本装置の検出回路や制御回路等の全体構成は、上記第 1の実施の形態と同様であり、また、各部材の内、上記第 7の実施の形態と.同様の部材には、同じ符号が表示されている。

本実施の形態では、車内側板ガラス 2 4 2の車内側表面に透明電極層であるシールド電極 2 4 8が設けられている。このシールド電極 2 4 8は、この複層ガラス 2 4 0の周囲の金属製の枠体 2 4 7と接続されている。

このシールド電極 2 4 8により、例えば、冬期の乾燥状態において、電荷量が極端に增大した人体等が、車内側から板ガラス 2 4 2に接近又は接触しても、当該接近等による電荷は、シールド電極 2 4 8から車体の枠体へ流れてしまうため、検出回路 3 0は、検出信号を出力しない。このため、上記第 7の実施の形態よりも、誤作動をより確実に防止できる。尚、このシールド電極は、板ガラス 2 4 2の車外側表面に設けることもできる。これにより、シールド電極が外部に露出しないため、透明電極層の保護に優れるという利点がある。尚、この場合、スぺーサ 2 3 4は、両電極を絶縁するために絶縁体である必要があり、導体である場合には、スぺーサ 2 3 4の表面に絶縁塗装等を施す必要がある。

尚、上記第 8の実施の形態及び上記第 9の実施の形態では複層ガラスを用いたが、 2

差替え用紙（規則 26) 23 / 5 枚の間に合成樹脂等のシートを介在させ貝占り合わせた、いわゆる合わせガラスにも同様の構成が可能である。産業上の利用可能性

本発明の車両用閉鎖体制御装置は、車両用開閉体が被検出物を圧迫せずに被検出物の存在を検出することができ、被検出物を圧迫することにより生じる不慮の事故を防止することができ極めて安全性が高い。また、駆動モータ等のトルク変動の検知を使用しないため、経過変化の影響を受けず、極めて安定した «1を長期間維持することができる。さらに、製造コストの安価であり、車両用開閉体制御装置として極めて有用である。また、本発明は、ドア等の車両用蓋体と車体の間に手等を挟み込むことを防止する車両用開閉体制御装置を提供することができる。

差替え用紙（規則 26)

Claims

24 請求の範囲

1 . 車両用開閉体の移動閉鎖部材に設けた検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路と、該検出回路からの出力信号により該移動閉鎖部材の移動及び Z又は警告を発生する簪告手段を制御する制御手段とを備えた車両用開閉体制御装置。

2. 車両用開閉体の固定閉鎖部材に設けた検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路と、該検出回路からの出力信号により該車两用閉鎖体の移動閉鎖部材の移動及び Z又は謇告を発生する簪告手段を制御する制御手段とを備えた車両用開閉体制御装置。

3. 前記基準電極は、車体又は車体の一部と電気的に接続されている請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項記載の車両用開閉体制御装 go

4. 前記移動閉鎖部材の閉鎖行程において前記検出電極の前記検出領域により形成される所定の走査領域を除き、前記検出領域内に位置する車体部分に絶縁手段を設け、前記検出電極と前記基準電極間の静電容量の変化を減少し又は静電容量の変化をなくした請求の範囲第 1項記載の車両用開閉体制御装置。

5. 前記移動閉鎖部材の閉鎖行程中に非検出領域を設けた請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れ力に記載の車両用開閉体制御装置。

6 . 前記非検出領域への物体の侵入を阻止し、または、前記非検出領域の物体を排除する保護手段を設けた請求の範囲第 5項記載の車両用開閉体制御装置。

7. 前記移動閉鎖部材の閉鎖行程を検知する閉鎖行程検知手段を設けた請求の範囲第 1 項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

8. 前記移動閉鎖部材の開放行程を検知する開放行程検知手段を設けた請求の範囲第 1 項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

9. 前記検出電極の電気力線の指向性を限定する指向性制御手段を設けた請求の範囲第差替え用紙（規則 26) 25

1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

1 0. 前記指向性制御手段は、前記基準電極と接続されたシールド電極である請求の範囲第 9項記載の車両用開閉体制御装置。

1 1 . 前記検出電極と前記基準電極の間に配設されると共に、前記検出電極及び ΙϋΙΕ基準電極と絶縁されている少なくとも 1以上の帯電部材を設けた請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

1 2. 前記検出領域内に少なくともその一部が位置するように配設されると共に、前記検出電極及び前記基準電極と絶縁されている帯電部材を設けた請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

1 3 . 固定閉鎖部材に設けられ、且つ、前記移動閉鎖部材の閉鎖行程の所定領域において前記検出電極の前記検出領域内に少なくともその一部が位置するように配設されると共に、前記検出電極及び前記基準電極と絶縁されている帯電部材を設けた請求の範囲第

1項記載の車両用開閉体制御装置。

1 4. 前記移動閉鎖部材に設けられ、且つ、前記移動閉鎖部材の閉鎖行程の所定領域において前記検出電極の前記検出領域内に少なくともその一部が位置するように配設されると共に、前記検出電極及び前記基準電極と絶縁されている帯電部材を設けた請求の範囲第 2項記載の車両用開閉体制御装置。

1 5 . 前記移動閉鎖部材は車両用窓であり、前記検出電極と前記基準電極は、前記車両用窓に封入されている請求の範囲第 1項記載の車両用開閉体制御装置。

1 6 . 前記移動閉鎖部材は、車両用蓋体に設けられており、該車両用蓋体の開閉状態を検知する車両用蓋体検知手段を設けた請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

1 7 . 前記制御手段は、前記移動閉鎖部材の閉鎖行程において被検出物を検出した場合、前記移動閉鎖部材の作動を開放行程に変更するように制御する請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

1 8 . 前記警告手段は、光及び/又は音を発生する警告手段である請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。差替え用紙（規則 26) 26

1 9 . 前記検出回路及び Z又は前記制御手段の作動を停止する解除手段を設けた請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れ力に記載の車両用開閉体制御装置。

2 0. 前記制御手段は、前記移動閉鎖部材の移動経路を妨害する移動阻止部材を有する請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

2 1 . 前記制御手段は、前記移動閉鎖部材のダンパー部材の作動を停止するダンパー部材停止部材を有する請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れかに記載の車両用開閉体制御装置。

2 2 . 前記検出電極は、互いに絶縁された第 1検出電極と第 2検出電極から構成され、前記検出回路は、該第 1検出電極と前記基準電極間の静電容量と、該第 2検出電極と前記基準電極間の静電容量とを比較する比較手段を有する請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項の何れカゝに記載の車両用開閉体制御装置。

2 3 . 前記第 1検出電極と前記第 2検出電極は、被検出物までの距離が異なるように配設した請求の範囲第 2 2項記載の車両用開閉体制御装置。

2 4. 前記第 1検出電極と前記第 2検出電極は、絶縁体を介して積層されている請求の範囲第 2 3項記載の車両用開閉体制御装置。

2 5 . 前記移動閉鎖部材は板ガラスであり、前記検出電極は該板ガラスの車外側表面に設けた電極層であり、前記基準電極は該板ガラスの車内側表面に設けた電極層である請求の範囲第 1項記載の車両用開閉体制御装置。

2 6 . 前記移動閉鎖部材は複層ガラス又は合わせガラスであり、前記検出電極は車外側板ガラスの車外側表面に設けた電極層であり、前記基準電極は該複層ガラス又は合わせガラスが移動する周囲の枠体である請求の範囲第 1項記載の車両用開閉体制御装置。

2 7 . 前記複層ガラス又は合わせガラスの車内側板ガラスの車内側表面又は車外側表面にシールド電極層を設けた請求の範囲第 2 6項記載の車両用開閉体制御装置。

2 8 . 車両用開閉体の窓枠に設けたバイザ一と、該バイザ一に設けた検出電極と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路と、該検出回路からの出力信号により該車両用閉鎖体の移動閉鎖部材の移動及び/又は謇告差替え用紙（規則 26) 27 を発生する簪告手段を制御する制御手段とを備えた車両用開閉体制御装置。

2 9 . 検出電極と、該検出電極の電気力線の指向性を限定する指向性制御手段と、該検出電極と絶縁された基準電極と、該検出電極により形成される検出領域内の被検出物の存在によって生じる該検出電極と該基準電極間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備えた静電容量センサ。

3 0 . 前記指向性制御手段は、前記基準電極と電気的に接続されたシールド電極である請求の範囲第 2 9項記載の静電容量センサ。

3 1 . 互いに絶縁されていると共に、被検出物までの距離が異なるように配設されている第 1検出電極及び第 2検出電極と、該第 1検出電極と該第 2検出電極と絶縁された基準電極と、該第 1検出電極と該基準電極間の静電容量と、該第 2検出電極と該基準電極間の静電容量とを比較する比較手段を有する検出回路とを備えた静電容量センサ。

3 2 . 前記第 1検出電極と前記第 2検出電極は、絶縁体を介して積層されている請求の範囲第 3 1項記載の静電容量センサ。

差替え用紙（規則 26)