JPH10110574A - ウインドレギュレータ安全装置 - Google Patents

ウインドレギュレータ安全装置

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JPH10110574A
JPH10110574A JP9179590A JP17959097A JPH10110574A JP H10110574 A JPH10110574 A JP H10110574A JP 9179590 A JP9179590 A JP 9179590A JP 17959097 A JP17959097 A JP 17959097A JP H10110574 A JPH10110574 A JP H10110574A
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JP
Japan
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electrode
window
window glass
safety device
window regulator
Prior art date
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JP9179590A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Jinnai
裕之 陣内
Nobuyuki Kanehara
信之 金原
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Shiroki Corp
Original Assignee
Shiroki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触状態で窓ガラスによる挟み込みの可能
性を確実に検出することが可能なウインドレギュレータ
安全装置を実現する。 【解決手段】 モータの回転力を利用して窓ガラスの上
昇/下降を行うウインドレギュレータを制御するウイン
ドレギュレータ安全装置であって、少なくとも窓ガラス
の上端部に配置された第1の電極2と、車体側に配置さ
れた第2の電極3と、前記第1の電極及び前記第2の電
極間の静電容量を測定する静電容量測定手段4,5と、
前記静電容量測定手段で測定された静電容量の変化から
挟み込み可能性の有無を判別する判別手段6と、前記判
別手段での判別結果を参照してモータの回転を制御する
駆動手段8と、を備えたことを特徴とするウインドレギ
ュレータ安全装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータの回転力を利
用して窓ガラスの上昇/下降を行うウインドレギュレー
タの安全装置に関し、特に、挟み込みの可能性を確実に
検出することが可能なウインドレギュレータ安全装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】窓ガラスをモータの力により上昇/下降
(以下、単に昇降とも言う)させるパワー式ウインドレ
ギュレータにおいては、モータの回転力でワイヤ若しく
はアームを駆動することで昇降を実現している。
【0003】このような場合、バッテリからの電圧をモ
ータに供給するに際して切替スイッチで極性を切替える
ことで、モータの正転/逆転を切替えている。そして、
このモータの正転/逆転により窓ガラスの昇(閉)降
(開)が行なわれる。
【0004】このようにモータを利用したウインドレギ
ュレータでは、窓ガラスを上昇させる際に首や手を窓ガ
ラスと窓枠との間に挟み込まないようにするため、挟み
込みの発生を検知して窓ガラスを停止あるいは下降させ
るような安全装置が設けられたものがある。
【0005】このような安全装置としては、 モータの回転数低下による電流値の増加から、挟み込
みによる窓ガラス上昇速度低下を検出するもの(特公平
5−84353号公報記載), モータの回転数に応じたパルスをカウントして、挟み
込みによる窓ガラス上昇速度低下を検出するもの, 窓枠のガラスランに感圧センサを設けておいて、挟み
込みの発生を直接検出するもの、などが既に提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような安全装置
では以下に述べるような問題点を有している。 (1) 上述の及びの安全装置では、モータの回転数か
ら間接的に挟み込みを検出するようにしている。
【0007】従って、窓ガラスの立て付けのばらつき
や、温度,湿度などの環境変化による摺動抵抗の増加に
よってモータの回転数が変化した場合にも、挟み込みと
誤って判断することが有り得る。
【0008】更に、挟み込みが発生していない状態でも
窓ガラスが閉じきる時にモータの回転数が低下するた
め、窓ガラスが閉じきる際に挟み込み検出を解除するス
イッチを設ける必要が生じる。また、その解除スイッチ
の取り付けや調整にも多くの工数を必要とする。
【0009】(2) 上述のの安全装置では、図15に示
すように、窓ガラス1が上昇した際に保持するガラスラ
ン13の下部に圧力を検知するセンサ14を配置してい
る。しかし、図16に示すようにサイドバイザ15を設
けた場合には、窓ガラス1とサイドバイザ15とで挟み
込みが発生し、センサ14では検知することができな
い。
【0010】(3) また、以上の(1) 及び(2) で挟み込み
の検知が可能な場合であっても、実際に挟み込みが発生
して力が加わってからでないと検知することができない
という問題もある。
【0011】本発明は以上のような各種の問題を解決す
るためになされたもので、第一の目的は、窓ガラスによ
る挟み込みの可能性を非接触状態で確実に検出すること
が可能なウインドレギュレータ安全装置を実現すること
である。
【0012】また、本発明の第二の目的は、窓ガラスに
よる挟み込みの可能性を、窓ガラスの昇降位置に影響さ
れず、非接触状態で確実に検出することが可能なウイン
ドレギュレータ安全装置を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って、課題を解決する
手段である本発明は以下のように構成されたものであ
る。
【0014】(1)請求項1記載の発明は、モータの回
転力を利用して窓ガラスの上昇/下降を行うウインドレ
ギュレータを制御するウインドレギュレータ安全装置で
あって、少なくとも窓ガラスの上端部に配置された第1
の電極と、車体側に配置された第2の電極と、前記第1
の電極及び前記第2の電極間の静電容量を測定する静電
容量測定手段と、前記静電容量測定手段で測定された静
電容量の変化から挟み込み可能性の有無を判別する判別
手段と、前記判別手段での判別結果を参照してモータの
回転を制御する駆動手段と、を備えたことを特徴とする
ウインドレギュレータ安全装置である。
【0015】このウインドレギュレータ安全装置の発明
では、窓ガラス上端部の第1の電極と車体(窓枠)側の
第2の電極の間でコンデンサを形成している。そして、
このコンデンサの静電容量を静電容量測定手段で測定
し、この測定結果を判別手段が監視している。このた
め、窓ガラスと窓枠との間に空気以外の何か(人体など
の誘電率の大きなもの)が入り込んだ状態を、静電容量
の変化により判別することができる。
【0016】従って、挟み込みが発生しうる状態(挟み
込み可能性)を前もって非接触状態のうちに検出して、
駆動手段によってモータの回転を停止あるいは反転させ
ることが可能になる。また、上述した判別結果を利用し
て、挟み込みの警告をすることも可能である。
【0017】なお、第1の電極は、窓ガラスが下降した
際に窓枠との間に生じる隙間部分をカバーするように設
けることが好ましい。 (2)なお、車体側の第2の電極については、窓枠のガ
ラスランに配置することで、窓ガラス上端の第1の電極
との間にコンデンサを形成することが可能である。
【0018】このため、窓ガラスと窓枠との間に空気以
外の何かが入り込んだ状態を、静電容量の変化により判
別することができる。従って、挟み込みが発生しうる状
態を前もって非接触状態のうちに検出して、駆動手段に
よってモータの回転を停止あるいは反転させることが可
能になる。
【0019】(3)また、車体側の第2の電極について
は、ボディアースを利用することが可能である。このよ
うにしても、窓枠と窓ガラスの上端との間にコンデンサ
を形成することができる。
【0020】このため、窓ガラスと窓枠との間に空気以
外の何かが入り込んだ状態を、静電容量の変化により判
別することができる。従って、挟み込みが発生しうる状
態を前もって非接触状態のうちに検出して、駆動手段に
よってモータの回転を停止あるいは反転させることが可
能になる。
【0021】(4)請求項4記載の発明は、モータの回
転力を利用して窓ガラスの上昇/下降を行うウインドレ
ギュレータを制御するウインドレギュレータ安全装置で
あって、少なくとも窓ガラスの上端部に配置された第1
の電極と、車体側に配置された第2の電極と、前記第1
の電極及び前記第2の電極間に発振出力を発生させる発
振手段と、この発振手段の発振強度を検出する発振強度
検出手段と、この発振強度検出手段で検出された発振強
度の変化から挟み込み可能性の有無を判別する判別手段
と、前記判別手段での判別結果を参照してモータの回転
を制御する駆動手段と、を備えたことを特徴とするウイ
ンドレギュレータ安全装置である。
【0022】このウインドレギュレータ安全装置の発明
では、窓ガラス上端部の第1の電極と車体(窓枠)側の
第2の電極の間で発振手段の出力が生成されている。こ
こで、この発振手段の出力を発振強度検出手段で監視し
ている。そして、窓ガラスか窓枠のいずれかに空気以外
の何か(人体などの誘電率の大きなもの、若しくは、導
電性のもの)が近接した状態では、発振手段の動作が変
化して、発振強度が低下する。
【0023】従って、挟み込みが発生しうる状態(何か
が近接した状態)を前もって非接触状態のうちに検出し
て、駆動手段によってモータの回転を停止あるいは反転
させることが可能になる。また、上述した判別結果を利
用して、挟み込み(近接)の警告をすることも可能であ
る。
【0024】なお、第1の電極は、窓ガラスが下降した
際に窓枠との間に生じる隙間部分をカバーするように設
けることが好ましい。 (5)なお、車体側の第2の電極については、窓枠のガ
ラスランに配置することで、窓ガラス上端の第1の電極
との間に一定の領域を形成することが可能である。
【0025】このため、窓ガラスと窓枠との間に空気以
外の何かが近接した状態を、発振強度の変化により判別
することができる。従って、挟み込みが発生しうる状態
を前もって非接触状態のうちに検出して、駆動手段によ
ってモータの回転を停止あるいは反転させることが可能
になる。
【0026】(6)また、車体側の第2の電極について
は、ボディアースを利用することが可能である。このよ
うにしても、窓枠と窓ガラスの上端との間に一定の領域
を形成することができる。
【0027】このため、窓ガラスと窓枠との間で窓ガラ
ス側に空気以外の何かが近接した状態を、発振強度の変
化により判別することができる。従って、挟み込みが発
生しうる状態を前もって非接触状態のうちに検出して、
駆動手段によってモータの回転を停止あるいは反転させ
ることが可能になる。
【0028】(7)請求項7記載の発明は、モータの回
転力を利用して窓ガラスの上昇/下降を行うウインドレ
ギュレータを制御するウインドレギュレータ安全装置で
あって、少なくとも窓ガラスの上端部に配置された第1
の電極と、車体側に配置された第2の電極と、前記第1
の電極と前記第2の電極との間であって、前記第2の電
極に沿った位置に配置された第3の電極と、前記第1の
電極及び前記第2の電極間に発振出力を発生させる発振
手段と、この発振手段の前記第1の電極への発振状態を
受け、前記第1の電極に印加されている強度に近い位
相,振幅の信号を前記第3の電極に印加するバッファ手
段と、前記発振手段の発振強度を検出する発振強度検出
手段と、この発振強度検出手段で検出された発振強度の
変化から挟み込み可能性の有無を判別する判別手段と、
前記判別手段での判別結果を参照してモータの回転を制
御する駆動手段と、を備えたことを特徴とするウインド
レギュレータ安全装置である。
【0029】このウインドレギュレータ安全装置の発明
では、窓ガラス上端部の第1の電極と車体(窓枠)側の
第2の電極の間で発振手段の出力が生成されている。ま
た、第2の電極に沿って配置された第3の電極に、第1
の電極と同等な位相,振幅の信号がバッファを介して印
加されている。
【0030】ここで、窓ガラスか窓枠のいずれかに空気
以外の何か(人体などの誘電率の大きなもの、若しく
は、導電性のもの)が近接した状態では、発振手段の動
作が変化して、発振強度が低下する。
【0031】従って、挟み込みが発生しうる状態(何か
が近接した状態)を前もって非接触状態のうちに検出し
て、駆動手段によってモータの回転を停止あるいは反転
させることが可能になる。また、上述した判別結果を利
用して、挟み込み(近接)の警告をすることも可能であ
る。
【0032】この場合、第3の電極の作用により、窓ガ
ラスの昇降位置に影響されることなく、電極間の静電容
量は略一定になっている。従って、発振強度の低下を、
高感度に検出することが可能になる。
【0033】なお、第1の電極は、窓ガラスが下降した
際に窓枠との間に生じる隙間部分をカバーするように設
けることが好ましい。 (8)なお、第2の電極と第3の電極については、窓枠
のガラスランに配置することで、窓ガラス上端の第1の
電極との間に一定の領域を形成すると共に、第2の電極
と第3の電極との間隔を一定かつ安定に保つことが可能
になる。
【0034】このため、窓ガラスと窓枠との間に空気以
外の何かが近接した状態を、窓ガラスの昇降位置に影響
されず、発振強度の変化により高感度に判別することが
できる。従って、挟み込みが発生しうる状態を前もって
非接触状態のうちに検出して、駆動手段によってモータ
の回転を停止あるいは反転させることが可能になる。
【0035】(9)また、第2の電極としてボディアー
スを用い、第3の電極を窓枠のガラスランに配置するこ
とも可能である。このようにしても、窓ガラス上端の第
1の電極との間に一定の領域を形成すると共に、第2の
電極と第3の電極との間隔を一定かつ安定に保つことが
可能になる。
【0036】このため、窓ガラスと窓枠との間に空気以
外の何かが近接した状態を、窓ガラスの昇降位置に影響
されず、発振強度の変化により高感度に判別することが
できる。従って、挟み込みが発生しうる状態を前もって
非接触状態のうちに検出して、駆動手段によってモータ
の回転を停止あるいは反転させることが可能になる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
例のウインドレギュレータ安全装置の電気的構成を示す
構成図、図2はウインドレギュレータの機構を示す構成
図、図3は電極の配置の様子を示す断面図、図4は電極
の配置の様子を示す側面図である。また、図5及び図6
は静電容量測定の原理を示すブロック図、図7及び図8
は動作状態を示すフローチャートである。
【0038】まず、図2を参照してウインドレギュレー
タの機構及びその作動を簡単に説明する。ここでは、ワ
イヤを用いて窓ガラスを昇降させる自動車用のワイヤ式
ウインドレギュレータ機構の構造を例にして説明を行
う。
【0039】1は後述するように昇降の駆動がなされる
窓ガラスである。9は回転力を発生するモータである。
21はドアであり、21aはドア21の内側に取り付け
られたドア内板である。24はモータ9を取り付けるた
めのベースであり、このベース24はドア内板21aに
ボルト等で固着されている。
【0040】25はガイドであり、窓ガラス1の下端に
固着されたブラケット27と係合するホルダ26の昇降
を案内するものである。28及び29はドア内板21a
に対してガイド25の上下端に取付けられた取付板であ
る。30及び31は取付板28及び29に夫々取付けら
れたプーリであり、ワイヤ33を案内するものである。
【0041】26aは窓ガラス1の下降時の下限位置を
規制するためのストッパであり、この下限位置でクッシ
ョン26bとホルダ26とが当接する。また、モータ9
の出力軸に固着された出力ギア34の歯はギア35と噛
合されており、モータ9の回転によりドラム36が回転
する。なお、ドラム36の外周にはネジ状の溝が設けら
れており、溝に沿ってワイヤ33が巻回されている。
【0042】このようなウインドレギュレータ機構にお
いて、後述するウインドレギュレータ安全装置によりモ
ータ9を駆動すると、モータ9の回転力はギア34及び
35を介してドラム36に伝達される。このドラム36
の回転によりワイヤ33全体が移動する。
【0043】そして、ホルダ26及びブラケット27を
介してワイヤ33に連結された窓ガラス1が上下方向に
移動する。ここで、モータ9の回転方向を正転/逆転と
切替えることにより、上昇/下降の動作を行なわせるこ
とができる。
【0044】なお、以下に詳細説明するウインドレギュ
レータ安全装置は、ここに示したワイヤ式以外の各種ウ
インドレギュレータ、例えばアーム式などにも用いるこ
とができるものである。
【0045】<第1の実施の形態例>ここで、図1以降
を参照して本発明のウインドレギュレータ安全装置の原
理的構成及びその動作について説明を行う。
【0046】1はウインドレギュレータにより昇降の駆
動がなされる窓ガラスである。2は窓ガラス側電極であ
り、少なくとも窓ガラス1の上端部全体、望ましくは、
下降時に窓枠と隙間を生じる範囲全体に設けておく。
【0047】3は窓枠側電極であり、窓ガラス側電極2
と対向する範囲の窓枠側に設けておく。4は測定電圧発
生回路であり、窓ガラス側電極2と窓枠側電極3との間
に形成されるコンデンサの静電容量を測定するための所
定の信号を発生する回路である。なお、所定の信号と
は、所定の電圧及び波形を有する信号のことであり、こ
の実施の形態例では、正弦波信号を例にして説明を行
う。
【0048】5は静電容量測定回路であり、窓ガラス側
電極2と窓枠側電極3との間に形成されるコンデンサの
静電容量を測定する回路である。なお、この図1に示し
た例では、測定電圧発生回路4の出力が窓ガラス側電極
2に接続され、窓枠側電極3が静電容量測定回路5の入
力に接続されているが、この逆であっても構わない。ま
た、測定手法が異なれば、他の接続になることもある。
【0049】6は挟み込み判別回路であり、測定された
静電容量の変化により挟み込み可能性(挟み込みが発生
し得る状態:2つの電極の間に物体が存在する状態であ
って、物体が電極に接触する以前の状態)の有無を検出
する。7はドア内側やコンソール等に設けられた操作部
であり、窓ガラス昇降の指示がなされるスイッチを備え
ている。
【0050】8はモータ駆動回路であり、操作部7から
の操作及び挟み込み判別回路6の判別結果を受けてモー
タを駆動する電流を発生する。9は窓ガラスを昇降させ
るモータであり、ウインドレギュレータ10の駆動源で
ある。
【0051】また、上述した窓ガラス側電極2及び窓枠
側電極3の配置については、図3及び図4に示すように
する。すなわち、窓ガラス側電極2については、図3の
ような窓ガラス1の上端部付近に設ける。また、その範
囲は図4に示すように、フロントドアにあってはa−
a、リヤドアにあってはb−bのような隙間を生じる範
囲にする。図4の例では、フロントドアでは窓ガラス1
aの上端部及び斜め前方向端部に窓ガラス側電極2を設
ける。また、リアドアでは窓ガラス1bの上端部及び両
側端部に窓ガラス側電極2を設ける。
【0052】なお、窓ガラス側電極2は、窓ガラス1の
上端部に各種導電性物質を貼付,塗布,印刷などして所
定の位置に設けるようにする。また、窓ガラス1の製造
時に予め導線を埋め込むようにしても良い。
【0053】また、窓枠側電極3についても同様にし
て、図3に示すように、窓ガラス1が閉じた際に保持す
るためのガラスラン13の下端部などに設けておき、そ
の範囲は、図4に示すように、フロントドアにあっては
a−a、リヤドアにあってはb−bのような隙間を生じ
る範囲にする。この窓枠側電極3も、導電性物質を貼
付,塗布,印刷あるいは埋め込む等して所定の位置に設
けるようにする。
【0054】このような電極の配置とすることで、図3
に示すようなコンデンサCxが電気的に形成される。ま
た、このコンデンサCxは、窓ガラス1の昇降に伴って
(電極間の距離に反比例して)静電容量が変化する。
【0055】ここで、図5を参照してコンデンサCxの
静電容量の検出について説明する。なお、ここに示す検
出手法は一例であって、他の検出手法を用いて本実施の
形態例の安全装置を構成することも可能である。
【0056】測定電圧発生回路4は所定の周波数の交流
信号es を発生する信号源(発振器)を備えており、こ
の交流信号es を電流バッファ4bを介して出力する。
そして、出力された交流信号es を窓ガラス側電極2に
供給し、コンデンサCxを流れる測定電流を窓枠側電極
3から静電容量測定回路5で検出する。
【0057】ここで、交流信号es の電圧と測定電流か
ら、コンデンサCxのインピーダンスZcが求まる。ま
た、交流信号es の角周波数をωとすれば、コンデンサ
Cxの静電容量は、1/(ω・Zc)として正確に求め
ることができる。
【0058】また、図6を参照してコンデンサCxの静
電容量の検出の他の手法について説明する。ここで、測
定電圧発生回路4’はDC−DCコンバータ等により所
定の直流電圧を昇圧により生成する。
【0059】そして、窓ガラス1を上昇させる前に、こ
の所定の直流電圧を窓ガラス側電極2と窓枠側電極3と
の間のコンデンサに印加する。上昇前のコンデンサの静
電容量をC1 とした場合、印加する電圧Vとにより、蓄
積される電荷QがQ=C1 ・Vで決定される。
【0060】窓ガラス1が上昇すると、コンデンサの静
電容量が大きくなり(C1 →C2 )、蓄積された電荷Q
が一定であることにより、電圧Vが徐々に低下する(V
1 →V2 )。ここで、窓ガラス側電極2と窓枠側電極3
との間に人体等の誘電率の高い物質が入り込むと、静電
容量が急激に上昇する。従って、電圧Vが急激に低下す
る。このようにして、電圧の変化から静電容量の変化を
求めることができる。
【0061】次に、図7を参照して第1の実施の形態例
のウインドレギュレータ安全装置の動作について説明す
る。操作部7から窓ガラス上昇の指示(図7S1)があ
ると、モータ駆動回路8はモータ9を駆動してウインド
レギュレータ10により窓ガラス1を上昇させる(図7
S2)。
【0062】この上昇させる駆動を行っているとき、モ
ータ駆動回路8は挟み込み可能性の検出を行っている
(図7S3)。すなわち、窓ガラス側電極2と窓枠側電
極3との間の静電容量を静電容量測定回路5で測定し、
この静電容量に急激な変化が発生していないか挟み込み
判別回路6が監視している。そして、この判別結果を参
照してモータ駆動回路8が挟み込み可能性の検出とモー
タ駆動とを実行している。
【0063】発明者らの実験によれば、窓ガラス側電極
2と窓枠側電極3との間に人体等の誘電率の高い物質が
入り込むと、静電容量が急激に約7%上昇することが確
かめられた。これは、窓ガラス1の上昇に伴う静電容量
の変化を大きく上回るものであり、確実に検出できる範
囲である。
【0064】従って、挟み込み判別回路6はこのような
急激な静電容量の変化により挟み込み可能性の有無を判
別している。挟み込み可能性が検出された場合(図7S
3:YES )には、モータ駆動回路8はモータ9を逆回転
させて窓ガラス1を下降させるようにする(図7S
4)。
【0065】そして、窓ガラス1を全開の状態にして次
の動作指示を待つようにする(図7S6)。また、窓ガ
ラス1の上昇中に挟み込み可能性が検出されない(図7
S4:NO)場合は、上死点に達するまでモータ駆動を続
け(図7S5〜S2)、窓ガラス1が全閉状態になるよ
うにする。
【0066】以上のように、窓ガラス側電極2(窓ガラ
ス上端)と窓枠側電極3(窓枠)の間でコンデンサを形
成し、この静電容量を監視することで、窓ガラスと窓枠
との間に空気以外の何か(人体などの誘電率の大きなも
の)が入り込んだ状態を、非接触状態で検出することが
できる。
【0067】従って、挟み込みが発生しうる状態を前も
って非接触状態のうちに検出して、窓ガラスを下降させ
ることが可能になる。また、ウインドレギュレータの摺
動抵抗が増加しても誤動作が発生することもない。更
に、サイドバイザなどが突出している状態であっても確
実に挟み込み可能性を検出することができる。そして、
窓ガラス全閉の際に安全装置を解除するマスクスイッチ
の取り付けや調整の手間も不要になる。
【0068】<第2の実施の形態例>次に、図8を参照
して第2の実施の形態例のウインドレギュレータ安全装
置の動作について説明する。
【0069】操作部7から窓ガラス上昇の指示(図8S
1)があると、モータ駆動回路8はモータ9を駆動して
ウインドレギュレータ10により窓ガラス1を上昇させ
る(図8S2)。
【0070】この上昇させる駆動を行っているとき、モ
ータ駆動回路8は挟み込み可能性の検出を行っている
(図8S3)。すなわち、窓ガラス側電極2と窓枠側電
極3との間の静電容量を静電容量測定回路5で測定し、
この静電容量に急激な変化が発生していないか挟み込み
判別回路6が監視している。そして、この判別結果を参
照してモータ駆動回路8が挟み込み可能性の検出とモー
タ駆動とを実行している。
【0071】発明者らの実験によれば、窓ガラス側電極
2と窓枠側電極3との間に人体等の誘電率の高い物質が
入り込むと、静電容量が急激に約7%上昇することが確
かめられた。これは、窓ガラス1の上昇に伴う静電容量
の変化を大きく上回るものである。
【0072】従って、挟み込み判別回路6はこのような
急激な静電容量の変化により挟み込み可能性の有無を判
別している。挟み込み可能性が検出された場合(図8S
3:YES )には、モータ駆動回路8はモータ9を停止さ
せ、警告音や警告ランプを鳴動させる(図8S4)。そ
して、その状態で操作者に注意を促し、次の動作指示を
待つようにする(図8S6)。
【0073】また、窓ガラス1の上昇中に挟み込み可能
性が検出されない(図8S4:NO)場合は、上死点に達
するまでモータ駆動を続け(図8S5〜S2)、窓ガラ
ス1が全閉状態になるようにする。
【0074】以上のように、窓ガラス側電極2(窓ガラ
ス上端)と窓枠側電極3(窓枠)の間でコンデンサを形
成し、この静電容量を監視することで、窓ガラスと窓枠
との間に空気以外の何か(人体などの誘電率の大きなも
の)が入り込んだ状態を、非接触状態で検出することが
できる。
【0075】従って、挟み込みが発生しうる状態を前も
って非接触状態のうちに検出して、窓ガラスの上昇を停
止して、警告音,表示により操作者に注意を促すことが
可能になる。
【0076】従って、乳幼児が窓から手や顔を出そうと
した場合にも窓ガラス1が下降し始めないため、乳幼児
が全身を乗り出すといった事態を回避することも可能に
なる。また、警告音,表示を発生するようにしたこと
で、後席での挟み込み可能性の発生を前席で知ることが
可能になる。
【0077】また、この場合も、ウインドレギュレータ
の摺動抵抗が増加しても誤動作が発生することもない。
更に、サイドバイザなどが突出している状態であっても
確実に挟み込み可能性を検出することができる。そし
て、窓ガラス全閉の際に安全装置を解除するマスクスイ
ッチの取り付けや調整の手間も不要になる。
【0078】なお、以上の各実施の形態例で窓枠側電極
3はガラスラン13に設けるようにしたが、窓枠12あ
るいは電気的に窓枠12と導通状態にあるボディアース
を窓枠側電極3の代用とすることも可能である。
【0079】この場合にも、図3に示したのと同じ様
に、コンデンサCxが窓ガラス側電極2と窓枠12との
間に形成されるため、上述した場合と同じ動作が行なえ
る。但し、コンデンサCxの一端がアースになるため、
例えば、図6に示す構成に静電容量測定回路5を対応さ
せる必要がある。
【0080】また、挟み込み判別回路6は、アナログ回
路による比較判別でもディジタル回路による比較判別で
もよい。更に、マイクロコンピュータを使用することで
正確な判別も可能になる。
【0081】また、マイクロコンピュータを使用した場
合には、センサにより窓ガラス1の位置を検出すること
で、窓ガラス1の上昇位置における標準的な静電容量と
検出された静電容量とを比較することでも挟み込み可能
性の検出が可能になる。この場合、上昇前から既に挟み
込みが発生しうる状態にあるような場合に、急激な静電
容量の変化が発生しない状態でも挟み込み可能性を検出
することが可能になる。
【0082】<第3の実施の形態例>次に、図9を参照
して第3の実施の形態例のウインドレギュレータ安全装
置の構成と動作とについて説明する。なお、既に説明し
た図1と同一物には同一番号を付し、重複した説明は省
略する。
【0083】16は発振回路であり、窓ガラス側電極2
と窓枠側電極3との間で発振出力を発生している。な
お、この窓ガラス側電極2及び窓枠側電極3、並びにこ
れら電極間に形成されるコンデンサも発振回路16の一
部を構成している。また、この発振回路16は、挟み込
みを生じていない状態で安定に発振するように調整され
ている。
【0084】17は発振強度検出回路であり、所定のア
ンプ,検波回路,レベル比較器などを用いて発振回路1
6の発振強度を検出している。その他の回路構成は、図
1のものと略同等である。また、上述した窓ガラス側電
極2及び窓枠側電極3の配置についても、図3及び図4
に示すものと同等であるとする。
【0085】このような構成とすることで、窓ガラス側
電極2若しくは窓枠側電極3のいずれかに空気以外の何
か(人体などの誘電率の大きなもの、若しくは、導電性
のもの)が近接した状態では、発振回路16の動作点が
変化して、発振強度が低下する。また、物体が極めて近
接した状態では、発振回路16の発振が停止する。
【0086】従って、発振強度の低下を発振強度検出回
路17で検出することで、挟み込みが発生しうる状態
(何かが近接した状態)を前もって非接触状態のうちに
検出して、駆動手段によってモータの回転を停止あるい
は反転させることが可能になる。また、上述した判別結
果を利用して、挟み込み(近接)の警告をすることも可
能である。
【0087】発明者らの実験によれば、窓ガラス側電極
2と窓枠側電極3とのいずれか人体等が近接すると、発
振強度が急激に10%程度低下することが確かめられ
た。また、極めて近接した状態では、発振が停止するこ
とも確かめられた。
【0088】従って、挟み込み判別回路6はこのような
急激な発振強度の変化により挟み込み可能性の有無を判
別している。挟み込み可能性が検出された場合には、モ
ータ駆動回路8はモータ9を停止あるいは逆回転させて
窓ガラス1を停止あるいは下降させるようにする。そし
て、窓ガラス1が停止あるいは全開の状態で次の動作指
示を待つようにする。
【0089】また、窓ガラス1の上昇中に挟み込み可能
性が検出されない場合は、上死点に達するまでモータ駆
動を続け、窓ガラス1が全閉状態になるようにする。以
上のように、窓ガラス側電極2(窓ガラス上端)と窓枠
側電極3(窓枠)との間で発振出力を生成しておいて、
発振強度を監視することで、窓ガラスと窓枠とのいずれ
かに空気以外の何かが近接した状態を、非接触状態で確
実に検出することができる。
【0090】従って、挟み込みが発生しうる状態を前も
って非接触状態のうちに検出して、窓ガラスを停止ある
いは下降させることが可能になる。また、ウインドレギ
ュレータの摺動抵抗が増加しても誤動作が発生すること
もない。更に、サイドバイザなどが突出している状態で
あっても確実に挟み込み可能性を検出することができ
る。そして、窓ガラス全閉の際に安全装置を解除するマ
スクスイッチの取り付けや調整の手間も不要になる。
【0091】<第4の実施の形態例>次に、図10を参
照して第4の実施の形態例のウインドレギュレータ安全
装置の構成と動作とについて説明する。なお、既に説明
した図1と同一物には同一番号を付し、重複した説明は
省略する。
【0092】16は発振回路であり、窓ガラス側電極2
と窓枠側電極3との間で発振出力を発生している。な
お、この窓ガラス側電極2及び窓枠側電極3、並びにこ
れら電極間に形成されるコンデンサも発振回路16の一
部を構成している。また、この発振回路16は、挟み込
みを生じていない状態で安定に発振するように調整され
ている。
【0093】また、この発振回路16は、窓ガラス側電
極2における位相,振幅の信号をバッファアンプ18に
も印加している。バッファアンプ18は、入力が高イン
ピーダンスであって発振回路16に影響を与えないよう
に構成されている。また、バッファアンプ18の出力
は、窓ガラス側電極2に印加されているものと同位相,
同振幅であって、窓枠側電極3に沿って配設されたキャ
ンセル電極19に印加されている。
【0094】このバッファアンプ18としては電圧増幅
率1の非反転増幅器であれば良いので、例えば、図11
のようにオペアンプを用いて構成すればよい。そして、
発振強度検出回路17により発振回路16の発振強度を
検出し、挟み込み判別回路6が発振強度の変化により挟
み込み可能性の有無を検出する。
【0095】なお、窓ガラス側電極2及び窓枠側電極3
の配置については、図3及び図4に示すものと同等であ
るとする。また、キャンセル電極19の配置について
は、図12のようになっている。すなわち、ガラスラン
13内に窓枠側電極3を設けている場合には、キャンセ
ル電極19を窓枠側電極3に沿わせるように配置すると
共に、窓ガラス側電極2と窓枠側電極3との間の位置に
キャンセル電極19を配置するようにする。
【0096】なお、窓枠側電極3をボディアースで代用
する場合には、図13のように、窓ガラス側電極2から
見た場合に窓枠12が存在する方向にキャンセル電極1
9を配置すれば良い。
【0097】この結果、窓ガラス側電極2と同位相,同
振幅の信号が印加されたキャンセル電極19により、窓
ガラス1の昇降にかかわらず、発振回路16の一部を構
成する電極間の静電容量が変化しない状態になる。
【0098】このように静電容量が変化しない状態にし
たことで、発振回路16の発振強度も窓ガラス1の昇降
にかかわらず安定した状態になる。従って、発振強度の
変化は物体の近接だけによることになり、挟み込み判別
回路6で挟み込みの判断を高感度に行うことが可能にな
る。
【0099】すなわち、上述した第1〜第3の実施の形
態例では窓ガラス1の昇降による静電容量の変化を無視
できず、図14(a)に示すように、感度(判断のしき
い値)を若干低めに設定する必要があった。
【0100】これに対し、この実施の形態例では静電容
量の変化による発振強度の変動がないため、図14
(b)のように、感度(判断のしきい値)を上げて、感
度を敏感に設定することが可能になる。
【0101】このような構成とすることで、窓ガラス側
電極2若しくは窓枠側電極3のいずれかに空気以外の何
かが近接した状態では、発振回路16の動作点が変化し
て、発振強度が低下する。また、物体が極めて近接した
状態では、発振回路16の発振が停止する。
【0102】従って、発振強度の低下を発振強度検出回
路17で検出し、挟み込み判別回路6が発振強度の変化
により挟み込み可能性を検出した場合には、モータ駆動
回路8はモータ9を停止あるいは逆回転させて窓ガラス
1を停止あるいは下降させるようにする。そして、窓ガ
ラス1が停止または全開の状態で次の動作指示を待つよ
うにする。
【0103】また、窓ガラス1の上昇中に挟み込み可能
性が検出されない場合は、上死点に達するまでモータ駆
動を続け、窓ガラス1が全閉状態になるようにする。以
上のように、窓ガラス側電極2(窓ガラス上端)と窓枠
側電極3(窓枠)との間で発振出力を生成しておいて、
かつ、キャンセル電極19を窓ガラス側電極2と同位
相,同振幅に保った状態で、発振強度を監視すること
で、窓ガラスと窓枠とのいずれかに空気以外の何かが近
接した状態を、高感度に、非接触状態で確実に検出する
ことができる。
【0104】従って、挟み込みが発生しうる状態を前も
って非接触状態のうちに検出して、窓ガラスを停止ある
いは下降させることが可能になる。また、ウインドレギ
ュレータの摺動抵抗が増加しても誤動作が発生すること
もない。更に、サイドバイザなどが突出している状態で
あっても確実に挟み込み可能性を検出することができ
る。そして、窓ガラス全閉の際に安全装置を解除するマ
スクスイッチの取り付けや調整の手間も不要になる。
【0105】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば以下のような効果が得られる。 (1)第1の発明では、窓ガラス上端部の第1の電極と
車体(窓枠)側の第2の電極の間でコンデンサを形成
し、このコンデンサの静電容量を測定し、この測定結果
を判別をすることで、窓ガラスと窓枠との間に空気以外
の何か(人体などの誘電率の大きなもの)が入り込んだ
状態を検出することができる。
【0106】従って、挟み込みが発生しうる状態を前も
って非接触状態のうちに検出して、窓ガラスの上昇を停
止あるいは反転させることが可能になる。また、上述し
た判別結果を利用して、挟み込み可能性の警告をするこ
とも可能である。
【0107】従って、非接触状態で窓ガラスによる挟み
込みの可能性を確実に検出することが可能なウインドレ
ギュレータ安全装置を実現することができる。なお、車
体側の第2の電極については、窓枠のガラスランに配置
したり、ボディアースを用いることで、窓ガラス上端の
第1の電極との間にコンデンサを形成することが可能で
ある。
【0108】(2)第2の発明では、窓ガラス上端部の
第1の電極と車体(窓枠)側の第2の電極との間で発振
出力を生成しておいて、発振手段の発振強度を監視する
ことで、窓ガラスか窓枠のいずれかに空気以外の何か
(人体などの誘電率の大きなもの、又は導電性のもの)
が近接したことを発振強度の低下から判断できる。
【0109】従って、挟み込みが発生しうる状態(何か
が近接した状態)を前もって非接触状態のうちに検出し
て、駆動手段によってモータの回転を停止あるいは反転
させることが可能になる。また、上述した判別結果を利
用して、挟み込み(近接)の警告をすることも可能であ
る。
【0110】従って、非接触状態で窓ガラスによる挟み
込みの可能性を確実に検出することが可能なウインドレ
ギュレータ安全装置を実現することができる。なお、車
体側の第2の電極については、窓枠のガラスランに配置
したり、ボディアースを用いることで、安定した状態で
検知が可能になる。
【0111】(3)第3の発明では、窓ガラス上端部の
第1の電極と車体(窓枠)側の第2の電極との間で発振
出力を生成しておいて、窓枠側に窓ガラスの昇降による
影響のキャンセルのための第3の電極を配置しておき、
発振手段の発振強度を監視することで、窓ガラスか窓枠
のいずれかに空気以外の何か(人体などの誘電率の大き
なもの、又は導電性のもの)が近接したことを、窓ガラ
スの昇降による静電容量の変化を生じない状態で高感度
に、発振強度の低下によって判断できる。
【0112】従って、挟み込みが発生しうる状態(何か
が近接した状態)を前もって非接触状態のうちに検出し
て、駆動手段によってモータの回転を停止あるいは反転
させることが可能になる。また、上述した判別結果を利
用して、挟み込み(近接)の警告をすることも可能であ
る。
【0113】従って、非接触状態で窓ガラスによる挟み
込みの可能性を、高感度で確実に検出することが可能な
ウインドレギュレータ安全装置を実現することができ
る。なお、車体側の第3の電極については、第2の電極
に沿って窓枠のガラスランに配置することで、安定した
状態で検知が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例のウインドレギュ
レータ安全装置の構成を示す構成図である。
【図2】ウインドレギュレータの機構の説明のための構
成図である。
【図3】本発明のウインドレギュレータ安全装置の電極
部分の断面図である。
【図4】本発明のウインドレギュレータ安全装置の電極
部分の側面図である。
【図5】本発明の静電容量測定の原理を示すブロック図
である。
【図6】本発明の静電容量測定の原理を示すブロック図
である。
【図7】本発明のウインドレギュレータの動作状態を示
すフローチャートである。
【図8】本発明のウインドレギュレータの動作状態を示
すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態例のウインドレギュ
レータ安全装置の構成を示す構成図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態例のウインドレギ
ュレータ安全装置の構成を示す構成図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態例のウインドレギ
ュレータ安全装置で使用する主要部の構成を示す構成図
である。
【図12】本発明の第4の実施の形態例のウインドレギ
ュレータ安全装置の電極部分の断面図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態例のウインドレギ
ュレータ安全装置の電極部分の他の例の断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態例のウインドレギ
ュレータ安全装置の動作を説明するための特性図であ
る。
【図15】従来のウインドレギュレータ安全装置の様子
を示す断面図である。
【図16】従来のウインドレギュレータ安全装置の様子
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 窓ガラス 2 窓ガラス側電極 3 窓枠側電極 4 測定電圧発生回路 5 静電容量測定回路 6 挟み込み判別回路 7 操作部 8 モータ駆動回路 9 モータ 10 ウインドレギュレータ Cx 窓ガラス側電極2と窓枠側電極3との間に形成さ
れるコンデンサ 16 発振回路 17 発振強度検出回路 18 バッファアンプ 19 キャンセル電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの回転力を利用して窓ガラスの上
    昇/下降を行うウインドレギュレータを制御するウイン
    ドレギュレータ安全装置であって、 少なくとも窓ガラスの上端部に配置された第1の電極
    と、 車体側に配置された第2の電極と、 前記第1の電極及び前記第2の電極間の静電容量を測定
    する静電容量測定手段と、 前記静電容量測定手段で測定された静電容量の変化から
    挟み込み可能性の有無を判別する判別手段と、 前記判別手段での判別結果を参照してモータの回転を制
    御する駆動手段と、 を備えたことを特徴とするウインドレギュレータ安全装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2の電極を窓枠のガラスランに配
    置したことを特徴とする請求項1記載のウインドレギュ
    レータ安全装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の電極としてボディアースを用
    いたことを特徴とする請求項1記載のウインドレギュレ
    ータ安全装置。
  4. 【請求項4】 モータの回転力を利用して窓ガラスの上
    昇/下降を行うウインドレギュレータを制御するウイン
    ドレギュレータ安全装置であって、 少なくとも窓ガラスの上端部に配置された第1の電極
    と、 車体側に配置された第2の電極と、 前記第1の電極及び前記第2の電極間に発振出力を発生
    させる発振手段と、 この発振手段の発振強度を検出する発振強度検出手段
    と、 この発振強度検出手段で検出された発振強度の変化から
    挟み込み可能性の有無を判別する判別手段と、 前記判別手段での判別結果を参照してモータの回転を制
    御する駆動手段と、 を備えたことを特徴とするウインドレギュレータ安全装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第2の電極を窓枠のガラスランに配
    置したことを特徴とする請求項4記載のウインドレギュ
    レータ安全装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の電極としてボディアースを用
    いたことを特徴とする請求項4記載のウインドレギュレ
    ータ安全装置。
  7. 【請求項7】 モータの回転力を利用して窓ガラスの上
    昇/下降を行うウインドレギュレータを制御するウイン
    ドレギュレータ安全装置であって、 少なくとも窓ガラスの上端部に配置された第1の電極
    と、 車体側に配置された第2の電極と、 前記第1の電極と前記第2の電極との間であって、前記
    第2の電極に沿った位置に配置された第3の電極と、 前記第1の電極及び前記第2の電極間に発振出力を発生
    させる発振手段と、 この発振手段の前記第1の電極への発振状態を受け、前
    記第1の電極に印加されている強度に近い位相,振幅の
    信号を前記第3の電極に印加するバッファ手段と、 前記発振手段の発振強度を検出する発振強度検出手段
    と、 この発振強度検出手段で検出された発振強度の変化から
    挟み込み可能性の有無を判別する判別手段と、 前記判別手段での判別結果を参照してモータの回転を制
    御する駆動手段と、 を備えたことを特徴とするウインドレギュレータ安全装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第2の電極と前記第3の電極とを窓
    枠のガラスランに配置したことを特徴とする請求項7記
    載のウインドレギュレータ安全装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の電極としてボディアースを用
    い、前記第3の電極を窓枠のガラスランに配置したこと
    を特徴とする請求項7記載のウインドレギュレータ安全
    装置。
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