JP2006188878A - 安全装置 - Google Patents

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Kazuyuki Hirose
和志 廣瀬
Satoshi Inoue
聰 井上
Hiroki Nishida
裕樹 西田
Takao Koba
貴雄 古場
Minoru Tanaka
実 田中
Takashi Inoue
貴史 井上
Yoshihiro Fujimura
良裕 藤村
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Abstract

【課題】 窓ガラスの移動の全段階にわたって挟み込み検出感度が良好な安全装置を実現する。
【解決手段】 窓枠を閉じる位置と開く位置の間で窓ガラス(102)を昇降させるウィンドウレギュレータ(200)について窓ガラスと窓枠の間の静電容量を利用して人体の接触を検出し挟み込みを回避する安全装置(300)は、窓ガラスと窓枠の間の静電容量を窓ガラスの各辺について個別に検出する検出手段(320a−320c、330)と、検出手段の個別の検出信号に基づいて挟み込みの有無を個別に判定する判定手段(302)と、判定手段の判定結果に基づいてウィンドウレギュレータを制御する制御手段(302,304)とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、安全装置に関し、とくに、窓枠を閉じる位置と開く位置の間で窓ガラスを昇降させるウィンドウレギュレータについて窓ガラスと窓枠の間の静電容量を利用して人体の接触を検出し挟み込みを回避する安全装置に関する。
車両等のパワーウィンドウは、ウィンドウレギュレータによって、窓枠を閉じる位置と開く位置の間で窓ガラスを昇降させるようになっている。ウィンドウレギュレータには、搭乗者の身体等が窓ガラスで挟まれるのを防止するために安全装置が設けられる。
安全装置の一方式に、窓ガラスと窓枠の間の静電容量を利用して挟み込みを検出するようにしたものがある。この種の安全装置では、窓ガラス側のキャパシタ電極は、ウィンドウレギュレータの作動中に窓枠との間で隙間を生じ得る窓ガラスの縁に沿って連続的に形成される。窓枠との隙間が窓ガラスの上辺および左右両側辺で生じるときは、3辺にわたって連続的にキャパシタ電極が形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−110574号公報(第4−6頁、図1−4)
上記のようなパワーウィンドウでは、窓ガラスの上昇過程において、窓枠との隙間は側辺の方が上辺より早く閉じ始める。側辺の隙間が閉じると窓ガラスと窓枠の間の静電容量が増大するので、その後に発生した挟み込みによる静電容量の変化が目立たなくなり、挟み込みの検出が困難となる。
そこで、本発明の課題は、窓ガラスの移動の全段階にわたって挟み込み検出感度が良好な安全装置を実現することである。
上記の課題を解決するための本発明は、窓枠を閉じる位置と開く位置の間で窓ガラスを昇降させるウィンドウレギュレータについて窓ガラスと窓枠の間の静電容量を利用して人体の接触を検出し挟み込みを回避する安全装置であって、窓ガラスと窓枠の間の静電容量を窓ガラスの各辺について個別に検出する検出手段と、前記検出手段の個別の検出信号に基づいて挟み込みの有無を個別に判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいてウィンドウレギュレータを制御する制御手段と、を具備することを特徴とする安全装置である。
前記検出手段は、前記窓ガラスの各辺に対応した独立のキャパシタ電極を有することが、挟み込み検出を適切に行う点で好ましい。
前記独立のキャパシタ電極は窓ガラス側に設けられることが、窓枠側のキャパシタ電極を各辺を通じて連続化する点で好ましい。
前記判定手段は、前記個別の検出信号ついてそれぞれ設定された窓ガラスの位置の範囲において挟み込みの有無をそれぞれ判定することが、挟み込みの有無の判定を適切に行う点で好ましい。
本発明によれば、安全装置が、窓枠を閉じる位置と開く位置の間で窓ガラスを昇降させるウィンドウレギュレータについて窓ガラスと窓枠の間の静電容量を利用して人体の接触を検出し挟み込みを回避する安全装置であって、窓ガラスと窓枠の間の静電容量を窓ガラスの各辺について個別に検出する検出手段と、前記検出手段の個別の検出信号に基づいて挟み込みの有無を個別に判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいてウィンドウレギュレータを制御する制御手段とを具備するので、窓ガラスの移動の全段階にわたって挟み込み検出感度が良好な安全装置を実現することができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、本発明は発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。図1に、パワーウィンドウのブロック図を示す。同図に示すように、パワーウィンドウは、ウィンドウ100、ウィンドウレギュレータ200および安全装置300からなる。
ウィンドウ100は窓ガラス102を有する。ウィンドウレギュレータ200は昇降モータ202と昇降機構204を有し、昇降モータ202により昇降機構204を介して窓ガラス102を昇降させるようになっている。安全装置300は、ウィンドウレギュレータ200による窓ガラス102の昇降の安全を管理する。
安全装置300は発明を実施するための最良の形態の一例である。安全装置300の構成によって、安全装置に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。安全装置300はCPU302を有する。CPU302は安全装置300の中枢であり、所定のプログラムに基づいてウィンドウレギュレータ200の安全管理を遂行する。
CPU302は駆動回路304を介して昇降モータ202を制御する。昇降モータ202の回転量はパルス発生器306とカウンタ308を通じて、CPU302にフィードバックされる。CPU302には、スイッチ310を通じて窓ガラス昇降指令が入力される。スイッチ310の操作は使用者によって行われる。CPU302はメモリ312を有し、プログラム実行の過程で適宜データの書込および読出を行う。
窓ガラス102にはキャパシタ電極320が設けられている。キャパシタ電極320は、A電極320a、B電極320bおよびC電極320cに3分割されている。これら電極の静電容量が静電容量検出部330によって個別に検出され、静電容量検出信号が個々にCPU302に入力される。キャパシタ電極320および静電容量検出部330からなる部分は、本発明における検出手段の一例である。
図2に、このようなパワーウィンドウを備えた車両用ドアの一例を示す。ここでは、セダン形車両の後部ドアの例を示す。このドアは、ドア本体110の上部がウィンドウ100となっている。ウィンドウ100は、ドア本体110側から昇降する窓ガラス102により窓枠104を開閉する構造となっている。窓ガラス102を昇降させるウィンドウレギュレータ200とその安全装置300はドア本体110内に設けられる。
窓枠104は、上枠104a、後枠104bおよび前枠104cを有する。上枠104aは概ね水平になっている。後枠104bは概ね後下がりに傾斜している。前枠104cは概ね垂直になっている。窓ガラス102のキャパシタ電極320は、それら各枠に対応する3つの辺にそれぞれ設けられる。
図3に、窓ガラス102におけるキャパシタ電極320の配置を示す。同図に示すように、窓ガラス102の上辺、後辺および前辺に、A電極320a、B電極320bおよびC電極320cがそれぞれ設けられる。なお、後辺は部分的に折れ曲がっており厳密には2つの辺となっているが、ここでは、それら2辺を通じて1つの辺であるとする。各電極は、それぞれ各辺のほぼ全長にわたって設けられ、かつ相互に絶縁されている。各電極は、例えば透明な導電材料等を用いて構成される。
これら各電極に対応する窓枠側の電極は、窓枠を構成する金属そのものであってよい。その場合は、対応する電極を個々に分離する必要はなく一体的に連続化してよい。あるいは、各電極に対応して個々に電極を設けるようにしてもよい。
各電極は、対応する窓枠に対してそれぞれ静電容量cxを持つ。窓枠はグラウンド電位にあるので静電容量cxはグラウンドに対する静電容量となる。グラウンドに対する静電容量は、電極に例えば搭乗者の手や指等の人体が触れたときに増大する。
これは、図4に等価回路で示すように、電極の静電容量cxに人体の静電容量cx’が並列接続されるためである。電極の静電容量cxは例えば80pF程度であり、人体の静電容量cx’は例えば400pF程度であるので、等価回路の静電容量は大幅に増大することになる。このような静電容量の変化が人体の接触の検出に利用される。
図5に、静電容量の変化を検出する回路の一例を示す。本回路は静電容量検出部330の主要部を構成する。同図に示すように、本回路は、OPアンプ332を用いて構成される。OPアンプ332には例えばVC=+5V、VE=0Vの片極性の直流電源が供給されている。
OPアンプ332は、非反転入力端子とグラウンドの間にキャパシタcxと抵抗Rxが並列に接続され、反転入力端子とグラウンドの間にキャパシタciが並列に接続され、反転入力端子と出力端子が抵抗Rfで接続されている。
キャパシタcxは窓ガラスのキャパシタ電極の静電容量cxである。キャパシタciは、補償用のキャパシタであり、人体等が接触しないときのキャパシタ電極の静電容量に相当する静電容量を持つものである。抵抗Rxは抵抗Rfと値が等しい。
このようなOPアンプ332の非反転入力端子および反転入力端子に、電圧発生器334の電圧Viが、抵抗Ri+およびRi−を通じてそれぞれ入力される。抵抗Ri+およびRi−は値が等しい。
OPアンプ332は、非反転入力端子の電圧V+と反転入力端子の電圧V−の差を増幅率Rf/Riで増幅した電圧を出力する。この電圧が抵抗RoとキャパシタCoからなる平滑回路で平滑されて出力電圧Voとなる。出力電圧Voは静電容量検出信号としてCPU302に入力される。このような回路が、A電極320a、B電極320bおよびC電極320cのそれぞれについて設けられる。
図6および図7に、電圧Vi、V−、V+およびVoの波形の一例を示す。同図に示すように、電圧Viは単極性の定周期の矩形波パルスである。電圧V−およびV+は、それぞれ、電圧ViによるキャパシタCiおよびCxの充電電圧となる。電圧VoはV+とV−の差の増幅値を平滑したものとなる。
図6は窓ガラスのキャパシタ電極に対して人体等の接触がない場合であり、キャパシタCxとCiの静電容量に差がないことにより、電圧V+およびV−は波形も振幅も同一となり、それらの差を増幅および平滑して得られる電圧Voは0Vとなる。
図7は窓ガラスのキャパシタ電極に対して人体等の接触がある場合であり、キャパシタCxの静電容量の増加により電圧V+の波形や振幅が変わるので、V+とV−の差を増幅かつ平滑して得られる電圧Voは0Vから増加したものとなる。増加量はキャパシタCxの静電容量の増加に対応する。
図8に、窓ガラス102の昇降過程を示す。同図に示すように、窓ガラス102は(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)の順に上昇する。下降はこの逆順になる。(a)は窓ガラス102が下死点にある状態を示し、(h)は上死点にある状態を示す。(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)は途中の状態を示す。
各状態についてさらに説明すれば、(a)はパワーウィンドウのフルオープン状態である。(b)は窓ガラス102が上昇し始めた状態である。この状態では、窓ガラス102の3辺の全てが窓枠に対して隙間を生じる。
(c)は窓ガラス102の前辺が前枠104cに進入し始める状態であり、(d)は窓ガラス102の前辺が前枠104cに完全に進入した状態である。この状態では、窓ガラス102の上辺と後辺が窓枠に対して隙間を生じる。
(e)は窓ガラス102の後辺が後枠104bに進入し始める状態であり、(f)は窓ガラス102の後辺が後枠104bに完全に進入した状態である。この状態では、窓ガラス102の上辺だけが窓枠に対して隙間を生じる。
(g)は窓ガラス102の上辺が上枠104aに進入し始める状態である。(h)は窓ガラス102の上辺が上枠104aに完全に進入した状態である。これはパワーウィンドウのフルクローズ状態である。
(g)および(h)の状態をさらに詳細に示せば、例えば図9のようになり、(g)の状態では、窓ガラス102の上辺が上枠104aのグラスラン144aに接触し、(h)の状態では、窓ガラス102の上辺が上枠104aのグラスラン144a内に完全に進入する。グラスラン144aは例えばゴムやプラスチック等の絶縁材料で構成される。前枠104cおよび後枠104bもそれぞれグラスランを有し、(c)および(e)は前辺および後辺がそれぞれのグラスランに接触する状態である。
図10に、窓ガラス102の昇降に伴う静電容量検出信号の変化を示す。同図は、窓ガラス位置を横軸とし静電容量検出信号の信号強度を縦軸とするグラフである。横軸の各所に付した符号a−hは、図8に示した窓ガラス位置(a)−(h)に対応する。以下、窓ガラスをガラスともいい、窓ガラス位置をガラス位置ともいう。
静電容量検出信号は、3つの電極に対応する3つの信号となる。以下、静電容量検出信号を検出信号ともいう。実線のグラフはA電極320aについての検出信号を表し、一点鎖線のグラフはB電極320bについての検出信号を表し、二点鎖線のグラフはC電極320cについての検出信号を表す。なお、これらのグラフは、重複部分を見やすくするために縦軸方向に互いに平行移動させてある。
C電極320cについての検出信号は、位置aからcまでは信号強度が小さく変化の少ないものとなる。これはC電極320cと前枠104cとの間に十分な間隔があるためである。位置cからdまでは信号強度が急増する信号となる。これはC電極320cが前枠104cに入り込むためである。位置dからhまでは信号強度が大きく変化の少ない信号となる。これはC電極320cが前枠104cに完全に入り込んでいるためである。
B電極302bについての検出信号は、位置aからeまでは信号強度が小さく変化の少ないものとなる。これはB電極302bと後枠104bとの間に十分な間隔があるためである。位置eからfまでは信号強度が急増する信号となる。これはB電極302bが後枠104bに入り込むためである。位置fからhまでは信号強度が大きく変化の少ない信号となる。これはB電極302bが後枠104bに完全に入り込んでいるためである。
A電極302aについての検出信号は、位置aからgまでは信号強度が小さく変化の少ないものとなる。これはA電極302aと上枠104aとの間に十分な間隔があるためである。位置gからhまでは信号強度が急増する信号となる。これはA電極302aが上枠104aに入り込むためである。位置hから先では信号強度が大きく変化の少ない信号となる。これはA電極302aが上枠104aに完全に入り込んでいるためである。
このようなガラス位置と検出信号強度の関係は、予め測定されてメモリ312に記憶されている。測定を車両の供用中に適宜の頻度で行い、常に最新の関係がメモリ312に記憶されているようにすることが望ましい。
このような検出信号について、人体の接触ないし挟み込みの有無を判定するための閾値が設定されている。閾値としては、窓ガラス102のどの部分も窓枠に入り込まないときの検出信号強度より大きく、窓ガラス102が一部でも窓枠に完全に入り込んだときの検出信号強度より小さく、かつ、人体接触等による検出信号の増加を確実に判別できる値が、例えば破線で示すように設定される。なお、閾値は3つの検出信号について個々に適宜の値を設定するようにしてもよい。
閾値もメモリ312に記憶される。この閾値をガラス位置と検出信号強度の関係の最新の測定値に応じて更新すれば、ガラス位置と検出信号強度の関係の変化に関わらず常に適正な閾値とすることができる。
図11に、安全装置300の動作のフロー図を示す。以下、このフロー図に沿って安全装置300の動作を説明する。同図に示すように、ステップ1で、ガラスを閉じる方向にスイッチが操作される。すなわち、使用者によりスイッチ310がガラスを閉じる方向に操作される。
これによって、CPU302に窓ガラス102を閉じる指令が入力され、以後、CPU302は窓ガラス102の昇降制御を開始する。すなわち、ステップ3で、ガラスを上昇させるように昇降モータを駆動する。これによって窓ガラス102は上昇(閉動作)を開始する。CPU302は、上昇中の窓ガラス102の位置をカウンタ308の計数値によって認識する。
ステップ5で、ガラスが上死点に達したか否かを判定する。上死点は、図8または図10に示した位置hである。YESのときは、ウィンドウがフルクローズとなったことにより、ステップ17で昇降モータを停止させる。
NOのときは、ステップ7aで、ガラス位置はA電極の監視許可範囲内か否かを判定する。A電極の監視許可範囲とは、ガラス位置がaからgまでの範囲である。YESのときは、ステップ9aで、A電極で反応有りか否かを判定する。反応の有無はA電極による検出信号の有無によって判定される。YESのときは、ステップ11aで、検出信号がA電極に対する閾値を越えたか否かを判定する。ガラス位置がaからgまでの範囲において、図10に破線で示すように、閾値を越える検出信号の増加があるときはYESと判定し、そうでないときはNOと判定する。
ステップ7a、9a、11aのいずれかにおける判定がNOのときは、ステップ7bで、ガラス位置はB電極の監視許可範囲内か否かを判定する。B電極の監視許可範囲とは、ガラス位置がaからeまでの範囲である。YESのときは、ステップ9bで、B電極で反応有りか否かを判定する。反応の有無はB電極による検出信号の有無によって判定される。YESのときは、ステップ11bで、検出信号がB電極に対する閾値を越えたか否かを判定する。ガラス位置がaからeまでの範囲において、図10に破線で示すように、閾値を越える検出信号の増加があるときはYESと判定し、そうでないときはNOと判定する。
ステップ7b、9b、11bのいずれかにおける判定がNOのときは、ステップ7cで、ガラス位置はC電極の監視許可範囲内か否かを判定する。C電極の監視許可範囲とは、ガラス位置がaからcまでの範囲である。YESのときは、ステップ9cで、C電極で反応有りか否かを判定する。反応の有無はC電極による検出信号の有無によって判定される。YESのときは、ステップ11cで、検出信号がC電極に対する閾値を越えたか否かを判定する。ガラス位置がaからcまでの範囲において、図10に破線で示すように、閾値を越える検出信号の増加があるときはYESと判定し、そうでないときはNOと判定する。
ステップ11a、11b、11cのいずれかにおける判定がYESのときは、ステップ13で、ガラスを下降させるように昇降モータを駆動する。これによって窓ガラス102は下降(開動作)を開始する。CPU302は、下降中の窓ガラス102の位置をカウンタ308の計数値によって認識する。そして、ステップ15で、規定位置までガラスが下降したか否かを判定し、NOのときはステップ13で昇降モータによるガラス効果を継続し、YESになったらステップ17で昇降モータを停止させる。
ステップ7a、9a、11a、7b、9b、11b、7c、9c、11cにおける判定を行うCPU302は、本発明における判定手段の一例である。ステップ13、15、17の動作を行うCPU302は、本発明における制御手段の一例である。
このようにして、各電極の検出信号を個々に閾値と比較するので、窓ガラスの昇降の全段階にわたって人体の接触ないし挟み込みを感度良く検出し、危険回避を行うことができる。とくに、図8の(e)および(f)に示すように窓枠との隙間が上枠だけとなった段階でも、人体の接触ないし挟み込みの検出感度は良好なので、パワーウィンドウの安全性は大幅に向上する。
図12に、パワーウィンドウを備えた車両用ドアの他の例を示す。ここでは、ワゴン形車両の背部ドアの例を示す。このドアは、ドア本体110の上部がウィンドウ100となっている。ウィンドウ100は、ドア本体120側から昇降する窓ガラス102により窓枠104を開閉する構造となっている。窓ガラス102を昇降させるウィンドウレギュレータ200とその安全装置300はドア本体120内に設けられる。
窓枠104は、上枠114a、右枠114bおよび左枠114cを有する。上枠114aは概ね水平になっている。右枠114bは右下がりに傾斜している。左枠114cは左下がりに傾斜している。窓ガラス102のキャパシタ電極320は、それら各枠に対応する3つの辺にそれぞれ設けられる。
図13に、窓ガラス102におけるキャパシタ電極320の配置を示す。同図に示すように、窓ガラス102の上辺、右辺および左辺に、A電極320a、B電極320bおよびC電極320cがそれぞれ設けられる。各電極は、それぞれ各辺のほぼ全長にわたって設けられ、かつ相互に絶縁されている。各電極は、例えば透明な導電材料等を用いて構成される。
各電極は、対応する窓枠に対してそれぞれ静電容量cxを持つ。窓枠はグラウンド電位にあるので静電容量cxはグラウンドに対する静電容量となる。グラウンドに対する静電容量は、電極に例えば搭乗者の手や指等の人体が触れたときに増大する。
図14に、窓ガラス102の昇降過程を示す。同図に示すように、窓ガラス102は(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の順に上昇する。下降はこの逆順になる。(a)は窓ガラス102が下死点にある状態を示し、(f)は上死点にある状態を示す。(b)、(c)、(d)、(e)は途中の状態を示す。
各状態についてさらに説明すれば、(a)はパワーウィンドウのフルオープン状態である。(b)は窓ガラス102が上昇し始めた状態である。この状態では、窓ガラス102の3辺の全てが窓枠に対して隙間を生じる。
(c)は窓ガラス102の左右両辺が左右両枠114b,114cに進入し始める状態であり、(d)は窓ガラス102の左右両辺が左右両枠114b,114cに完全に進入した状態である。この状態では、窓ガラス102の上辺だけが窓枠に対して隙間を生じる。
(e)は窓ガラス102の上辺が上枠114aに進入し始める状態である。(f)は窓ガラス102の上辺が上枠114aに完全に進入した状態である。これはパワーウィンドウのフルクローズ状態である。
図15に、窓ガラス102の昇降に伴う静電容量検出信号の変化を示す。同図は、窓ガラス位置を横軸とし静電容量検出信号の信号強度を縦軸とするグラフである。横軸の各所に付した符号a−fは、図14に示した窓ガラス位置(a)−(f)に対応する。
B電極320bおよびC電極320cについての検出信号は、位置aからcまでは信号強度が小さく変化の少ないものとなる。これはB電極320bおよびC電極320cと左右両枠114b,114cとの間に十分な間隔があるためである。位置cからdまでは信号強度が急増する信号となる。これはB電極320bおよびC電極320cが左右両枠114b,114cに入り込むためである。位置dからhまでは信号強度が大きく変化の少ない信号となる。これはB電極320bおよびC電極320cが左右両枠114b,114cに完全に入り込んでいるためである。
A電極302aについての検出信号は、位置aからeでは信号強度が小さく変化の少ないものとなる。これはA電極302aと上枠114aとの間に十分な間隔があるためである。位置eからfまでは信号強度が急増する信号となる。これはA電極302aが上枠114aに入り込むためである。位置fから先では信号強度が大きく変化の少ない信号となる。これはA電極302aが上枠114aに完全に入り込んでいるためである。
このようなガラス位置と検出信号強度の関係は、予め測定されてメモリ312に記憶されている。測定を適宜の頻度で行い、常に最新の関係がメモリ312に記憶されているようにすることが望ましい。
このような検出信号について、人体の接触ないし挟み込みの有無を判定するための閾値が設定されている。閾値としては、窓ガラス102のどの部分も窓枠に入り込まないときの検出信号強度より大きく、窓ガラス102が一部でも窓枠に完全に入り込んだときの検出信号強度より小さく、かつ、人体接触等による検出信号の増加を確実に判別できる値が、例えば破線で示すように設定される。なお、閾値は3つの検出信号について個々に適宜の値を設定するようにしてもよい。
閾値もメモリ312に記憶される。この閾値もガラス位置と検出信号強度の最新の関係に応じて更新すれば、ガラス位置と検出信号強度の関係の変化に関わらず常に適正な閾値とすることができる。
このような検出信号を、図11のフロー図に従い閾値に基づいて判定することによって、窓ガラスの昇降の全段階にわたって人体の接触ないし挟み込みを感度良く検出し、危険回避を行うことができる。とくに、図14の(c)および(d)に示すように窓枠との隙間が上枠だけとなった段階でも、人体の接触ないし挟み込みの検出感度は良好なので、パワーウィンドウの安全性は大幅に向上する。
図16に、窓ガラスの電極とECUの接続状態を示す。なお、ECUとはパワーウィンドウの電気的ユニットのことであり、図1におけるCPU302およびその周辺の電気回路に相当する。
同図に示すように、電極302a、320b,320cとECU340は、スパイラルコード342で接続される。スパイラルコード342は3系統の信号線を有し、それら信号線によって電極302a、320b,320cがECUにそれぞれ接続される。
スパイラルコード342は、螺旋状に成形された弾性的被服を有するコードであり、コイルスプリングのように伸縮可能である。これによって、スパイラルコード342は窓ガラス102の昇降に伴って伸縮するので、窓ガラス昇降時の信号線の挙動は整然としたものになる。
スパイラルコード342のスパイラル部分は、例えば図17に示すように、最も縮んだ状態ではコードボックス344に納まるようにするのが、コードの挙動を効果的に規制する点で好ましい。コードボックス344には、例えば図18に示すように、ECU本体340を収容するようにしてもよい。
以上、車両用ドアのパワーウィンドウの安全装置について説明したが、本発明の安全装置は、車両用ドアに限らず、動力によって窓ガラスを昇降させる全てのパワーウィンドウに適用することができる。
本発明を実施するための最良の形態の一例の安全装置を有するパワーウィンドウのブロック図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例の安全装置を有するパワーウィンドウの構成を示す図である。 窓ガラスにおけるキャパシタ電極の配置を示す図である。 電極の静電容量を示す等価回路図である。 静電容量検出部の主要部の回路図である。 静電容量検出部の主要部の回路中の電圧波形を示すである。 静電容量検出部の主要部の回路中の電圧波形を示すである。 窓ガラスの昇降状態を示す図である。 窓ガラスとグラスランの関係を示す図である。 窓ガラス位置と静電容量検出信号の関係を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例の安全装置の動作のフロー図である。 本発明を実施するための最良の形態の一例の安全装置を有するパワーウィンドウの構成を示す図である。 窓ガラスにおけるキャパシタ電極の配置を示す図である。 窓ガラスの昇降状態を示す図である。 窓ガラス位置と静電容量検出信号の関係を示す図である。 電極とECUの接続状態を示す図である。 スパイラルコードの収容状態を示す図である。 スパイラルコードとECUの収容状態を示す図である。
符号の説明
100 ウィンドウ
102 窓ガラス
104 窓枠
104a 上枠
104b 後枠
104c 前枠
110 ドア本体
200 ウィンドウレギュレータ
202 昇降モータ
204 昇降機構
300 安全装置
302 CPU
304 駆動回路
306 パルス発生器
308 カウンタ
310 スイッチ
312 メモリ
320 キャパシタ電極
320a A電極
320b B電極
320c C電極
330 静電容量検出部
332 OPアンプ
334 電圧発生器

Claims (4)

  1. 窓枠を閉じる位置と開く位置の間で窓ガラスを昇降させるウィンドウレギュレータについて窓ガラスと窓枠の間の静電容量を利用して人体の接触を検出し挟み込みを回避する安全装置であって、
    窓ガラスと窓枠の間の静電容量を窓ガラスの各辺について個別に検出する検出手段と、
    前記検出手段の個別の検出信号に基づいて挟み込みの有無を個別に判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいてウィンドウレギュレータを制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする安全装置。
  2. 前記検出手段は、前記窓ガラスの各辺に対応した独立のキャパシタ電極を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の安全装置。
  3. 前記独立のキャパシタ電極は窓ガラス側に設けられる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の安全装置。
  4. 前記判定手段は、前記個別の検出信号ついてそれぞれ設定された窓ガラスの位置の範囲において挟み込みの有無をそれぞれ判定する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の安全装置。
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