JP6556614B2 - 車両用閉じ切り検出装置 - Google Patents
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Description
挟み込み防止装置の一種類として、窓ガラスの上縁に電極を備え、その電極の静電容量の増大に基づいて、窓ガラス上縁への異物の接触、あるいは異物の接近を検知するようにしたものがある。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は電極の容量に基づいて窓ガラスの閉じ切りを制御し得る車両用閉じ切り検出装置を提供することにある。
この構成により、窓ガラスを閉じ切っても、第一の電極と第二の電極は電気的に接続されない。
この構成により、窓ガラスを閉じ切ると、窓ガラスの上縁に設けられた第一の電極と第二の電極との間の容量が増大してインピーダンスが低下する。そして、第一の電極と第二の電極との間の容量のインピーダンスの低下に基づいて高周波源から第二の電極に流れる電流が増大する。
この構成により、第一の電極の静電容量の増大を検出して、窓ガラスの上縁近傍の異物検出が可能となり、異物を挟み込まないようにする制御が可能となる。
窓枠4の上辺一側には、第一の電極5に対向するように第二の電極8が取付けられ、その第二の電極8の一端は接続線7を介して閉じ切り制御部6に電気的に接続されている。
図2に示すように、閉じ切り制御部6には高周波源9と、抵抗10と、交流電圧検出回路11と、静電容量検出回路12が備えられる。高周波源9は、抵抗10を介して一定周波数の高周波信号を第二の電極8に供給する。
静電容量検出回路12は、第一の電極5に接続されて、第一の電極5の静電容量の増大を検出する。そして、第一の電極5の静電容量があらかじめ設定された閾値を超えると、モータ制御部1に検出信号dt2を出力する。
抵抗10に流れる電流が増大すると、交流電圧検出回路11で検出される抵抗10の両端子間の電位差が大きくなる。そして、交流電圧検出回路11では、窓ガラス3の上縁が窓枠4にほぼ当接したとき、抵抗10の両端子間の電位差が閾値を超えるように設定され、閾値を超えたとき、検出信号dt1が出力されるようになっている。
操作スイッチの操作によりモータ2を作動させて、窓ガラス3を上昇させるとき、第一の電極5が第二の電極8に近接する位置まで上昇すると、容量Cのインピーダンスが低下して、抵抗10に流れる交流電流が増大する。
(1)窓ガラス3上縁に取着された第一の電極5と、窓枠4に設けられた第二の電極8との間に生成される容量Cの容量値の変化に基づいて、窓ガラス3の閉じ切りを検出することができる。従って、窓位置カウンタを必要とすることなく、窓ガラス3を上限まで上昇させて閉じ切ることができる。
(2)第一の電極5と、第二の電極8との間に生成される容量Cの容量値の変化は、容量Cに抵抗10を介して高周波交流信号を供給することにより、容量Cのインピーダンスの低下に基づく抵抗10の両端子間の電位差の増大を検出して行うことができる。従って、容量Cのインピーダンスの低下を電圧の変化に変換して、交流電圧検出回路11で容易に検出することができる。
(3)高周波交流信号に対する容量Cのインピーダンスの低下を検出する構成としたので、第一の電極5と、第二の電極8を構成する導体を露出させる必要はなく、高周波交流信号を透過可能とした非導電材で覆うことができる。従って、第一の電極5と、第二の電極8の耐候性を確保することができる。
(4)高周波交流信号に対する容量Cのインピーダンスの低下を検出する構成としたので、静電容量検出回路12で静電容量の変化を検出する際に、高周波交流信号と第一の電極5の充放電動作の周波数との差は大きい。従って、静電容量検出回路12で第一の電極5の静電容量の変化を検出する動作に高周波交流信号が及ぼす悪影響は少なく、また静電容量検出回路12でデジタルフィルターにより高周波交流信号を除去することも容易である。
(5)第一の電極5と静電容量検出回路12により、異物が窓ガラス3の上縁に近接あるいは当接すると、第一の電極5の静電容量の増大を検出して、窓ガラス3の上昇を停止させ、あるいは窓ガラス3を所定位置まで下降させることができる。従って、窓ガラス3と窓枠4との間での異物の挟み込みを防止することができる。
・第二の電極は、窓枠4の上辺ではなく、窓ガラス3の側縁を支持する窓枠側辺に設けてもよい。このような構成により、窓ガラス3の上縁と窓枠4との間に、容量Cのインピーダンスを低下させるような導体、たとえば金属棒などを挟み込んだ場合に、閉じ切り位置と判定するような誤作動を防止することができる。
・高周波源から第二の電極に流れる電流の変化を、抵抗で電圧に変換することなく、電流計等の電流検出手段で検出してもよい。
Claims (3)
- 車両の窓ガラスの上縁に設けた第一の電極と、
前記窓ガラスを昇降可能に支持する窓枠に設けられ、前記窓ガラスを閉じ切ったときに前記第一の電極に対向する第二の電極と、
前記第二の電極に高周波交流信号を供給する高周波源と、
前記第一の電極と前記第二の電極との間の静電容量の変化に基づく前記高周波源から前記第二の電極に流れる電流の変化に基づいて、前記窓ガラスの閉じ切りを検出する検出回路とを備え、
前記第一の電極を窓ガラスの上縁から側縁にかけて形成し、前記第二の電極を前記窓枠の側辺で、前記窓ガラスの閉じ切り位置で前記第一の電極に対向する位置に設けたことを特徴とする車両用閉じ切り検出装置。 - 請求項1記載の車両用閉じ切り検出装置において、
前記第一の電極と前記第二の電極を、非導電材で被覆したことを特徴とする車両用閉じ切り検出装置。 - 請求項1又は2に記載の車両用閉じ切り検出装置において、
前記第一の電極に、該第一の電極の静電容量の増大を検出する静電容量検出回路を接続したことを特徴とする車両用閉じ切り検出装置。
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