WO1999049914A1 - Cylindre de seringue en plastique et procede servant a l'ameliorer - Google Patents

Description

明細 プラスチックシリ ンジバレル及びその改良方法 技術分野

この発明は， プラスチックシリ ンジバレル及びその改良方法に関 する。 背景技術

近年， 比較的内容量の大きなプラスチックシリ ンジに造影剤を予 め注入したプレフィルドプラスチックシリ ンジが用いられている。 造影 剤は比較的粘度が高いため， 血管や脊髄等を介して造影剤を体内へ注入 する時の抵抗が大きく， 機械による圧力注入が行われるのが一般的であ る。 この場合， プラスチックシリ ンジバレルのノズル部にェクステンシ ヨ ンチューブ等を結合し， エクステンショ ンチューブ等と血管や脊髄等 を介して体内へ造影剤を圧力注入する。 このように体内へ造影剤を注入 する際には， プラスチックシリ ンジ内部に高い圧力がかかり， プラスチ ックシり ンジバレルとェクステンショ ンチューブ等との結合部が外れる 恐れがあるため， プラスチックシリ ンジバレルのノズル部に， ェクステ ンショ ンチューブ等との結合を強固にさせるためのルアーロック部を形 成している。 通常このルアーロック部は， 外円筒の内周面と内円筒の外 周面の間に筒形状の空間を形成した構成になっており， このように筒形 状の空間に形成されたルアーロック部にエクステンショ ンチューブ等の 先端をねじ込むことにより， プラスチックシリ ンジバレルのノズル部に エクステンショ ンチューブ等を結合している。

しかしこの場合， ねじ込んだェクステンショ ンチューブ等が戻る などすることによ り， 両者の結合が緩んでしまう ことがあった。 そして 結合が緩んだ状態で注入を行う と， 造影剤の注入時にかかる大きな圧力 によって連結部から造影剤が漏れる恐れがあり， 問題となっている。

この発明の目的は， プラスチックシリ ンジバレルのノズル部にェ クステンショ ンチューブ等を強固かつ確実に結合でき， その結合が緩ま ない手段を提供することにある。 発明の開示

請求項 1 は， プラスチックシリ ンジバレルのノズル部に外円筒と 内円筒が形成され， それら外円筒の内周面と内円筒の外周面の間に筒形 状の空間からなるルアーロック部が形成されたプラスチックシリ ンジバ レルであって， 前記ルアーロック部の内面全部もしく は一部に粗面化処 理が施されていることを特徴としている。

この請求項 1 のプラスチックシリ ンジバレルにおいて， 請求項 2 に記載したように， 前記外円筒の内周面に粗面化処理が施されていても 良い。 また請求項 3 に記載したよう に， 前記外円筒の内周面に螺旋状に 連続するネジ山が形成されており， 該ネジ山及びノ又はネジ谷部の表面 に粗面化処理が施されていても良い。 また請求項 4 に記載したように， 前記プラスチックシリ ンジバレルの材質は， 例えば環状ポリオレフィ ン 系樹脂である。 また請求項 5 に記載したように， 前記粗面化処理は例え ばブラス ト処理によって施される。

請求項 6 は， ノズル部に外円筒と内円筒が形成され， それら外円 筒の内周面と内円筒の外周面の間に筒形状の空間からなるルアーロック 部が形成されたプラスチックシリ ンジバレルの改良方法であって， 前記 ルアーロック部の内面全部もしく は一部を粗面化処理が施された面に形 成することにより， 前記ルアーロッ ク部の結合力を高めることを特徴と している。

ルアーロッ ク部には， 螺旋溝を有するェクステンショ ンチューブ 等がねじ込まれて結合される。 ルアーロックに結合されるものは， ェク ステンショ ンチューブに限らず， 注射針， 三方活栓等でも良く， その材 質も特に限定されない。

請求項 1 〜 5 のプラスチックシリ ンジバレルにおいて" 粗面化処 理が施されている" とは， 前記ルアーロック部の内面全部もしく は一部 にブラス ト処理などを施すことによって， ルアーロック部の内面を直接 的に粗面化処理を施す場合に限らない。 例えばプラスチックシリ ンジバ レルを樹脂モール ド成形する際に使用される金型において， ルアーロッ ク部の内面に対向する部分の金型表面を粗面にしておき， 樹脂モールド 成形時に， ルアーロック部の内面に金型表面の粗面形状を転写させるこ とによって， ルアーロック部の内面を間接的に粗面化処理するような場 合も含む。

ブラス ト処理とは， ルアーロック部の内面や金型の表面に対して 金鋼砂等の硬い微粒子を高圧で吹き付けて細かい凹凸を形成し， 表面を 粗面化する処理である。 この発明においては， プラスチックシリ ンジバ レルを樹脂モールド成形する際に使用される金型において， ルアーロッ ク部の内面に対向する部分の金型表面をブラス ト処理等することによつ て粗面にしておき， 樹脂モールド成形時にルアーロック部の内面に金型 表面の粗面形状を転写させるか， もしく は， ルアーロック部内面を直接 的にブラス ト処理等することにより， ルアーロック部の内面全部もしく は一部に細かい傷を付し， 粗面化処理を施す。 なお， このようにルアー ロック部内面や金型表面を粗面化処理する方法はブラス ト処理に限定さ れず， 金型表面やルアーロック部の内面にやすり等を用いて細かな傷を 形成し， 粗面化処理を施しても良い。

プラスチックシリ ンジバレルの材質は， 例えば環状ポリオレフィ ン系樹脂であり， その他， ポリカーボネー ト樹脂， ポリ メタク リ レー ト 樹脂， ポリ プロピレン樹脂等であっても良い。 環状ポリオレフイ ン樹脂 の場合に， 特にェクステンショ ンチューブ等を強固かつ確実に結合でき るといった効果に優れる。 図面の簡単な説明

第 1 図は， プラスチックシリ ンジバレルのノズル部の説明図であ る。

第 2図は， ルアーロック部の構造を示す拡大図であり， 第 2図の 下半部 （一点鎖線で示した中央線よ り も下側の部分） は断面を示してい る。 発明の実施の最良の形態

以下， 添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態につ いて図面を参照にして説明する。

第 1 ， 2 図に示すように， プラスチックシリ ンジバレル 1 の先端 にノズル部 2が設けられている。 このプラスチックシリ ンジバレル 1 の 材質は， 例えば環状ポリオレフイ ン系樹脂である。 ノズル部 2 には外円 筒 3 と内円筒 4が形成されており， プラスチックシリ ンジバレル 1 の内 部には造影剤などの液体が充填されている。 内円筒 4のほぼ中央を貫通 するように形成された孔 5 を通じて， プラスチックシリ ンジバレル 1 内 から造影剤などの液体を体内に注入することができる。

外円筒 3 の内周面と内円筒 4の外周面の間に筒形状の空間からな るルアーロック部 6が形成されている。 また外円筒 3 の内周面には， 螺 旋状に連続するネジ山 7が形成されており， ネジ山 7 同士の隙間にはネ ジ谷部 8が形成されている。

ルァ一ロック部 6 の内面には， 粗面化処理が施されている。 粗面 化処理は， 例えばプラスチックシリ ンジバレル 1 を樹脂モール ド成形す る際に使用される金型において， ルアーロック部 6 の内面に対向する部 分の金型表面をブラス ト処理して， 樹脂モールド成形時にルアーロック 部 6 の内面に金型表面の粗面形状を転写させるか， もしく は， ルアー口 ック部 6 の内面を直接的にブラス ト処理することによって施されている < 粗面化処理は， ルアーロック部 6の内面の全部に施しても良いが， ルァ 一ロック部 6 の内面の一部のみに施しても良い。 例えばルアーロック部 6の内面において， 外円筒 3 の内周面のみに粗面化処理が施されていて も良い。 また例えばルアーロック部 6 の内面において， 外円筒 3 の内周 面に形成された螺旋状のネジ山 7 とネジ谷部 8の両方の表面に粗面化処 理が施されていても良い。 更に， 外円筒 3 の内周面に形成された螺旋状 のネジ山 7 とネジ谷部 8 のいずれか一方の表面のみに粗面化処理が施さ れていても良い。

このよう に構成されたプラスチックシリ ンジバレル 1 先端のノズ ル部 2 において， 例えば図示しないェクステンショ ンチューブの先端を: 筒形状の空間からなるルアーロック部 6 に挿入してねじ込むことによ り : 図示しないエクステンショ ンチューブの周面に形成された螺旋溝を， 外 円筒 3 の内周面に形成された螺旋状のネジ山 7 に係合させ， プラスチッ クシリ ンジバレル 1 先端のノズル部 2 に対して， エクステンショ ンチュ 一ブ等を強固に確実に結合することができる。 産業上の利用可能性

請求項 1〜 6 の発明によれば， プラスチックシリ ンジバレルとェ クステンショ ンチューブ等を強固かつ確実に結合でき， 粗面化処理によ つて両者間の摩擦が高められるので結合が緩まない。 このため， プラス チックシリ ンジバレル内から血管や脊髄等を介して体内に造影剤を注入 するに際し， 造影剤が連結部から漏れ出る心配がない。

Claims

請求の範囲

1 . プラスチックシリ ンジバレルのノズル部に外円筒と内円筒が形成 され， それら外円筒の内周面と内円筒の外周面の間に筒形状の空間から なるルアーロック部が形成されたプラスチックシリ ンジバレルであって, 前記ルアーロック部の内面全部もしく は一部に粗面化処理が施されて いることを特徴とする， プラスチックシリ ンジバレル。

2 . 前記外円筒の内周面に粗面化処理が施されていることを特徴とす る， 請求項 1 のプラスチックシリ ンジバレル。

3 . 前記外円筒の内周面に螺旋状に連続するネジ山が形成されており : 該ネジ山及び/又はネジ谷部の表面に粗面化処理が施されていることを 特徴とする， 請求項 1 のプラスチックシリ ンジバレル。

4 . 前記プラスチックシリ ンジバレルの材質が， 環状ポリオレフイ ン 系樹脂であることを特徴とする， 請求項 1 のプラスチックシリ ンジバレ ル。

5 . 前記粗面化処理はブラス ト処理であることを特徴とする， 請求項 1， 2， 3又は 4のいずれかのプラスチックシリ ンジバレル。

6 . ノズル部に外円筒と内円筒が形成され， それら外円筒の内周面と 内円筒の外周面の間に筒形状の空間からなるルアーロック部が形成され たプラスチックシリ ンジバレルの改良方法であって，

前記ルアー口ック部の内面全部もしく は一部を粗面化処理が施された 面に形成することにより， 前記ルァ一ロック部の結合力を高めることを 特徴とする， プラスチックシリ ンジバレルの改良方法。