明細書
モー夕 技術分野
この発明は、 永久磁石でできたアウターステータと、 永久磁石でできたインナ —ステ一夕との間に形成されるラジアル磁界の中に、 永久磁石でできたローティ 夕を配置し、 そのローテイタとラジアル磁界との作用で起きる新発見の空間磁気 現象「ォォサコの原理 J を利用し、 ラジアル磁界の中でローテイタを公転させて 回転エネルギーを発生する様に構成された乇一タに関するものである。 背景技術
ステ一タとロータとからなる電気モータは、 その構造につき種々のものが多数 提案され、 また実用化が図られている。従来より知られている典型的な電気モ— タは、 所定形状にプレス打抜きしたゲイ素鋼板の積層体からなるステ一タおよび ロータに、 線材を所要回数だけ巻回して電磁コイルを形成し、 これらのコイルに 整流子を介して電力を供給することによりロータに磁極変化を与え、 それによつ て、 冋^エネルギーを得る構造になっている。 一方、 ステ一夕は、 磁極の変化が 必要ないために近年では、 磁束密度や保磁力が飛躍的に向上した磁性材料が開発 され、 これに着磁させることにより極めてエネルギー積の大きな永久磁石が製造 されるようになつている。 そこで、 この永久磁石をステ一夕として使用し、 口一 タに卷回したコイルだけに電力供給することにより回転エネルギーを取り出し得 る乇一夕が広く実用化されるに至っている。 (マグネッ 卜界磁乇一タ)
電気モータは、 マイケル ' ファラデーにより 1 9世紀前半に発明されたもので ある。 その後、 多くの改良が重ねられて、 現在知られている高性能のモータが得
られるに至っている。 この種のモータは、 今日の文明社会において不可欠の存在 となっているが、 モータ動力源として当然のことながら電気エネルギーが必要で ある。 しかるに、 現在、 電気エネルギーの多くを石油の燃焼による火力発電に依 存している。 この石油資源は枯渴する- 方であると共に、 燃焼に伴う大気汚染や 地球温暖化現象等の深刻な問題が表面化してきている。 また原子力発電は、 画期 的なエネルギー革命をもたらすと思われたが、 その反面、 安全性確保の見地から、 運転管理その他、 新たな発電所の建設に多くの問題を内在している。
従って、 環境に対してクリーンでかつ安全性の高い代替エネルギー力 例えば太 陽発電、 風力発電、 潮力発電等の開発に関して希求されているが、 いずれも効率 や安定性、 その他ランニングコス卜等の点で、 安全な実用域に到達していない実 情である。
先に述べた如く、 電気モータを回転させるには、 電力が必要であるが、 この電 力は、 資源の枯渴ゃ環境汚染の如く生態系に深刻な影響を与える代償として得ら れるものである。 そこで発明者は、 電力その他、 従来より知られている環境破壊 的なエネルギー供給源に代替し得るエネルギー源として、 既に広く知られている 永久磁石に着眼し、 これにより外部からエネルギーを受けることなくローティタ を回転させるモータを得るべく、 長年に渡り前人未踏の分野の研究開発に鋭意努 力を重ねて来た。 この結果、 未知の空間物理現象と遭遇し、 その後、 さらに長年 にわたり研究開発を地道に続け、 ついに磁気から回転エネルギーを取出すことに 成功したものである。
現代物理では、磁気は重力と同じで、 エネルギーではないと言う事を真理として いる。 そのために、 この地球上に現在生存しているほとんどの人々が常識として, 磁気をエネルギーに変換できないと信じている。 し力、し、 1 9 3 2年に、 ノーべ ル物理学赏を受賞した、 当時、 最も素粒子物理学の分野で権威であった、 ドイツ
のゥ xルナ一 ·ハイセンブルク (マツクス · プランク研究所長) Werner K
Heisenberg(1901〜1976)の談話として、 Hi lscherが 1981年に発行した彼の著書
" Energy in Uberf lass"の中で、 次の様な内容のメッセージを紹介している。 「人類は、 いつの日か磁力をエネルギー源として利用できると思う。 しかしなが ら、 我々、 専門おんちの科学者達にそれを成し遂げることは無理であり、 これは きっと専門外の人によって実現されるにちがいない。 」
本特許出願人の発明者の信じる真理は、 「磁気は、 私達を取巻く世界を構成し ている微小物質の原子の世界から沸き出してくる無限のエネルギー、 もっと詳し く言えば、 原子核の回りを公転する電子の永久スピン (自転)運動によって、 ミ クロの世界から、 私達のマクロの世界に無限に沸き出しているものであり、 これ は、 人間の英知と努力によって利用が可能な無限エネルギーである。 」 その上、 環境破壊を伴わずに、 クリーンで枯渴することなく 「未来永劫に人類を救う] 救 世主となり得るものである。
この人類未知の空間磁気現象を発見し、 磁気エネルギーの有効利用を図って実現 されたのが本発明に係る構成のモータである。
なお、 「永久磁石を使用することにより、 外部からエネルギー供給を受けるこ となくローテイタを継続的に回転させる J という点に関し、 特許取得の面で常に 問題となるのは、 それが所詮、 実現不可能な 「永久機関」 なのではないか、 とい う点である。 すなわち①外部からエネルギーを供給することなく無限に他へエネ ルギ—を与え、 或いは②供給されるエネルギーよりも多くのエネルギーを無限に 出し得る 「第一種永久機関 J は、 現在確立されているエネルギー保存の法則に反 していて、 発明としての成立性がないという点は、 発明者の良く理解していると ころである。 エネルギー保存の法則によれば、 「閉じた系の中で、 エネルギーは, 無力、ら生じる事も無く、 消滅することもない。 」 と、 されている。 つまり、 Aか
ら8、 Bから C、 Cから Dへと変換され移動して行き、 エネルギーが Aから Dへ 移った状態では、 Aにも Bにも Cにもエネルギーは存在しないとされ、 さらに、 D— C→B→Aという様に、 逆方向に移動することはあり得ないので、 永久機関 は不可能だとされ、 世界中で特許審査の段階でエネルギーのインプッ 卜がないと 言う理 E†Hで拒絶されている。 ところが、 磁気エネルギーは、 無限に沸き出してく るものであり、 磁気現象をもエネルギー保存の法則で対処する現代科学はまさに、 「物差しで重量を測ろう」 とするものに等しい。
また、 大気や海洋の熱を利用してエネルギーを取り出す、 いわゆる 「第二種永 久機関」 もまた、 熱力学第二法則に反するために実現不可能であり、 発明として の成立性がないという点は、 発明者の良く理解しているところである。 しかしな がら、 本発明は、 後述することからも明らかな如く、 永久磁石が生起している強 力な磁気をエネルギー源としているものである。
自然界に存在する高い熱源と低い熱源を使う第二種永久機関は、 いずれ、 その 熟源が平衡状態になり、 実現不可能とされているが、 磁気を発生する永久磁石は、 私たちを取卷いている宇宙空間に無限に存在する空間エネルギーの吸収装置或い は、 伝達装置としての働きをなすものである, 従って、 全く熱反応とは無縁の現 象である。 当然ながら、 永久磁石の磁力が経年的に減衰すれば当然のことながら ロータの 転力は弱くなり、 やがてはロータの回転は停止するに至るものであり, 従来から考えられている、 実現不可能な机上論の 「永久機関」 とは明確に一線を 画するものである。 発明の開示
この発明は、 先に説明したように永久磁石が生起する磁気エネルギーを好適に 制御して、 ロータをこの磁気エネルギーが得られる限り継続的に回転させ得る乇
—夕を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、 所期の目的を達成するため本発明にかかるモータは、 ケ— シングに内装した永久磁石によるアウターステ一夕と、 中心部に設置した永久磁 石によるインナーステ一タとの間にラジアル磁界を形成させ、 その得られたラジ アル磁界の中でサイ ドホイールに取付けられ、 自転、 公転自在に設けた永久磁石 によるローティタと、 さらにそのローティタをラジアル磁界の中で任意の角度に 空間固定するための付帯装置で構成される。
前記口一ティタは、 非磁性体のローテイタハウジングに設けられている。 口一 ティタは、 アウターステ一夕とィンナ一ステ一夕との空間に形成されたラジアル 磁界の中でローテイタハウジングを経由してサイ ドホイールに取付けられ、 自転 自在、 かつ、 インナーステータ回りを公転する様に設計されている。
前記アウターステ一タは、 永久磁石を材質とする円筒形状、 円錐形状、 略円錐 形状あるいは略球形状からなり、 それらの着磁は、 内面を N極または S極、 外面 を S極または、 N極とするラジアル方向に着磁され、 ケ一シングに固定されてい る。 前記インナーステ一タは、 上記のアウターステ一夕に対応する形状及び着 磁が施され、 円筒形状、 円錐形状、 略円錐形状あるいは略球形状からなり、 それ らの着磁は、 内面を N極または、 S極、 外面を S極または、 N極とするラジアル 方向に着磁され、 インナーヨークに固定されている。
前記アウターステ一夕と前記インナーステ一タは、 同心円的に配置され、 前記 アウターステ一夕と前記ィンナ一ステ一夕は、 それぞれラジアル方向に着磁され ており、 アウターステ一夕の内面とインナーステ一タの外面との間にできる空間 にラジアル磁界が形成される様に、 アウターステ一夕の内面が N極であれば、 ィ ンナ一ステ一夕の外面が S極に着磁されている。 あるいは、 アウターステ一タの 内面が S極であれば、 ィンナーステ―タの外面が N極に着磁されている。
前記付帯装置とは、 ラジアル磁界の中でローテイタの自転に対して、 その^転 方向と逆方向のトルクを与え、 ローティ夕を空間に固定するものであり、 いろい ろな方法が考えられるが、 ここでは、 例として、 スタビライザーによる方法と、 フレキシブルジョイントによる方法を述べることにする。
ス夕ビライザ一は、 永久磁石を材質とし、 スタビライザーアウターステ一タとス タビライザ一ィンナ一ステ一夕との間にできた空間に形成されたスタビライザー ラジアル磁界の中で公転しながら、 その自転力による復元力でローテイタを空間 で所定の角度に保持する様に設計されている。 あるいは、 ローテイタと同一ラジ アル磁界内でローテイタと共に公転する様にも設計できる。
これは、 新発見の空間磁気現象 (ォォサコの原理) を利用するもので、 それは、 「ラジアル磁界中で自転力を持つローティ夕に適易な方法により反トルクを与え, 空間で任意の角度を保持すれば、 ローテイタの自転力が公転力に変換される」 と いう、 まさに磁気エネルギーから回転エネルギーが得られる新発見の現象である ( 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の好適な実施例に係るモータの側面断面図である。
図 2は、 本発明の好適な実施例に係るモータの分解斜視図である。
図 3は、 ィンナ一ステ一夕とアウターステータにより形成されたラジアル磁界と ローテイタを示す平面図である。
図 4は、 ラジアル磁界の中で自転力を持つローテイタを示す平面図である。
図 5は、 自転力を持つローテイタをラジアル磁界内で空間固定した時に発生する べク トル解析図である。
図 6は、 本発明における口一ティ夕のスタビライザーバ一の 点に反トルク Dを 与えた時に発生する合成べク トルの解析図である。
図 7は、 本発明におけるスタビライザ一ラジアル磁界とスタビライザーを示す平 面図である。
図 8は、 本発明におけるスタビライザーラジァル磁界の中で復元力を持つスタビ ライザ一を示す平面図である。
図 9は、 本発明におけるスタビラィザとローテイタとの連結関係の他の例を示す 平面図である。
図 1 0は、 図 9における構成を示す斜視図である。
図 1 1は、 同一ラジアル磁界内にローテイタとスタビライザーを配置した平面図 である。
図 1 2は、 図 1 1における構成を示す斜視図である。
図 1 3は、 付帯装置として反トルクホイールとフレキシブルジョイン卜を組み合 わせた構成を示す側面断面図である。
図 1 4は、 図 1 3における構成を示す斜視図である。 発明を実施するための最良の形態
次に本発明に係るモータにつき、 好適な実施例を挙げて、 添付図面を参照しな がら以下説明する。 図 1は、 好適実施例に係るモータの側面断面図であって、 中 空円筒状のケ一シング( 10)に内装したアウターステ一夕( 16)とインナーステータ (14)と、 これらのステ一夕の間にできる空間内で、 回転自在に設けたローテイタ (12)、 さらには、 スタビライザー(22)部分の構成を有している。 図 2は、 図 1の 構成を立体的に把握するための斜視図である。
図 2に示す如く、 前記ローテイタ(12)は、 以下の構成を有している。 すなわち永 久磁石を材質しており、 その着磁は、 ローテイタ(12)の公転軌道前方に N極また は、 S極、 公転軌道後方に S極または、 N極になっている。 これは、 ラジアル磁
界の磁束に対して左右対称の角度になる様に設定されるということである。 さら にローテイタ(12)は、 ステンレスの如き非磁性体を材質とするローティ夕ハウジ ング(13)內に設置されている。 さらにローテイタハウジング(13)の端部は、 サイ ドホイール(18)に自由自転できる様に取付けられている。 サイ ドホイール(18)は、 シャフ ト(20)と一体に回転できる様になつている。 従って、 ローティ夕(12)は、 ^転も公転もできる構造になっている。 ローテイタ(12)が公転すると、 その運動 はサイ ドホイール(18)→シャフ ト(20)を通して外部に回転エネルギーとして伝達 される。 なお、 ローテイタ(12)の永久磁石素材としては、 極めて強力な磁力が得 られる点で、超伝導磁石や希土類系のサマリウム 'コバル卜磁石やネオジゥム '鉄' ボロン磁石、 あるいは、 今後現れる、 強力な永久磁石を好適に使用できるが、 用 途によっては従来のァルニコ磁石やフヱライ ト磁石であつてもよい。
次に前記アウターステ一夕(16)は、 図 1および図 2に示す様に、 前記ケ一シン グ(10)の内側に内装されており、 永久磁石を材質とする、 円筒形からなり、 その 着磁は、 外面を N極または、 S極、 内面を S極または、 N極とするラジアル方向 着磁に設定されている。 なお、アウターステータ(16)の永久磁石素材としては、極 めて強力な磁力が得られる点で、 超伝導磁石や希土類系のサマリウム ' コバル卜 磁石やネオジゥム *鉄 *ボロン磁石、 あるいは、 今後現れる、 強力な永久磁石を 好適に使用できるが、 用途によっては従来のアルニコ磁石やフェライ ト磁石であ てもよい。
次にインナーステ一タ(14 )は、 図 1および図 2に示す様に、 インナ一ヨーク(8) の外側に外装されており、 永久磁石を材質とする円筒形からなり、 その着磁は、 外面を S極または N極、 内面を N極または、 S極とするラジアル方向に設定され ている。 なお、 インナーステ一タ(14)の永久磁石素材としては、 極めて強力な磁 力が得られる点で、 超伝導磁石や希土類系のサマリゥム · コバル卜磁石やネオジ
ゥム *鉄 *ボロン磁石、 あるいは、 今後現れる、 強力な永久磁石が好適に使用で きるが、 用途によっては従来のアルニコ磁石やフェライ ト磁石であってもよい。 前記ィンナ一ステ一タ(14)と前記アウターステ一タ(16)、 は同心円的に配置さ れ、 前記インナーステ一タ(14)と前記アウターステ一タ(16)表面は、 それぞれラ ジアル方向に着磁されており、 インナ一ステ一夕(14)とアウターステ一夕 Π6)と の間にラジアル均等磁界が構成される様に、 アウターステ一タ(16)内面が N極で あれば、 インナーステ一タ(14)外面が S極に着磁されている。 あるいは、 ァウタ —ステ—タ(16)内面が S極であれば、 インナ一ステ一タ(14)外面が N極に着磁さ れている。 図 3に示されている如く、 アウターステ一タ(16)とインナーステ一タ (14)によって、 できた空間にはラジアル均等磁場が形成されており、 その磁束方 向はラジアル方向である。 したがって、 ラジアル磁界の中ではインナーステ一タ (14)外面とアウターステ一タ(lfi )内面との間に、 放射線状に磁力線が存在する。 このラジアル均等磁場の中に口一ティ夕(12)を順方向に入れると、 図 3に示され ている様に、 口一ティタ(12)は、 インナーステ一タ(14)の S極にローテイタ(12) の N極を向け、 アウターステ一タ(16)の N極に口一ティ夕(12)の S極を向ける。 この時、 サイ ドホイール(18)を外部から手で回転させると、 口一ティ夕(12)は、 その N極をインナーステータ(14)の中心点 0に向けたままで、 自由公転する。 次 に、 図 4に示されている様に、 このラジアル均等磁場の中でローテイタ(12)を、 約 9 0度回転させると、 ローテイタ(12)が順方向に復元しょうとする強力な自転 乇一メ ン 卜が発生する。 この時、 この自転力の発生源である磁気べク トルをイン ナーステ一夕(14)側から分析すると、 冈 5に示してある様に、 口一ティタ(12)の N極に中心点 0に向けて引合う力 (べク トル N— () ) が発生し、 ローテイタ(12) の S極に中心点から外側に向けて排斥する力 (ベク トル 0—S ) が発生している 事が確認できる。 従って、 ローテイタ(12)は、 その中心点 Cを支点として、 時計
方向に自転することになる。 この状態で、 このローテイタ(12)の自転力を利用す ベく、 ローテイタ(12)をサイドホイール(18)に機械的に固定して --体化すれば、 自転方向と同じ時計方向に口—ティタ(12)の自転力でサイドホイール(18)を回転 できるのでは?という錯覚にとらわれるが実際には、 このラジアル磁界のすべて の位置で、 ラジアル磁界の中心点 0に力点が集中しているので、 何ら私達の実社 会で利用できる連続回転エネルギーを取出すことはできない。 ローテイタ(12)は、 サイ ドホイール(18)に取付けられてはいるが、 機械的に固定されてはいけない。 発明者は、 何とかしてこのローテイタ(12)の自転力をエネルギーに変換し、 人類 を救済するための手段とすべく長期間にわたつて研究開発を続けてきた。 そのか いあつて、 ついに 1 9 9 3年にこの口—ティタ(] 2)を外部から好適な方法でその 自転力と反対方向の卜ルクで空間固定すると、 口—ティタ ( 12)が自転方向と逆方 向に公転力を発生し、 サイ ドホイール(18)を回転させることを発見した,, そして、 これを 「ォォサコの原理」 とした。 その後、 なぜこの現象が発生するのか、 慎重 に分析計測を重ねた結果、 次の事が判明した。 ローテイタ(12)に逆トルクを与え ることによる公転力の発生は、 つまり、 上記の状態に図 5に図示されている様に、 外部からべクトル N→A、 べク トル B— Sを与えたことになり、 べクトル N→A とべク トル N→0によって、 合成べク トル N—Cが発生し、 公転トルク Tが得ら れ、 さらには、 ベクトル B→Sとべクトル 0—Sに合成べクトル 0→Sが発生し、 公転トルク T' が得られ、 最終的に合成公転トルク F Rが得られるのである。 次にでは、 いかにして、 永久磁石回路だけで、 この付加べク トルをローテイタ (12)にラジアル磁界内で、 3 6 0度すベての位置で与え、 連続自力公転させる事 が可能になるのか?
長期にわたる研究開発を続けた中で色々な試行錯誤の末、 1 9 9 8年ついに、 発 明者は、 次に記述する方法を考案した。 まずは、 図 6に示す様なローテイタ(12)
に一体となったローティタパ一(24)を考えだし、 その先端の χ点にス夕ビライザ ― (22)で発生させた復元自転力を与えることによって、 ローテイタをラジアル磁 界内で空間固定し、 あるいは、 ローティタパ一(24)の先端の 点に反トルクホイ —ル(46)とフレキシブルジョイン卜(50)を利用して、 反トルクを与えて、 ローテ イタをラジァル磁界内で空間固定することによって、 ついに磁気エネルギ—だけ で連続回転する乇一夕を完成させる事ができた。
スタビライザーを利用する方法は、 図 7に示されている如く、 スタビライザーァ ウタ一ステータ(26)とスタビライザーィンナ一ステ一夕(28)によって、 できた空 間にラジアル均等磁場を形成する。 その磁束方向はラジアル方向であり、 放射線 状に磁力線が存在するものである。 したがって、 このラジアル磁界の中ではスタ ビラィザ一ィンナ一ステ一タ(28)外面とス夕ビライザ一アウターステータ(26)内 面との間に、 放射線状に磁力線が存在する。 次にこのラジアル均等磁場の中にス タビラィザ一(22)を順方向に入れると、 図 7に示されている様に、 スタビライザ — (22)は、 スタビライザーィンナ一ステ一タ(28)の S極にスタビライザ一(22)の Ν極を向け、 スタビライザーアウターステ一夕(26)の Ν極にスタビライザー (22)の S極を向ける。 この時、 スタビライザーサイ ドホイール(30)を回転させる と、 スタビライザー (22)は、 その Ν極をスタビライザーインナーステ一タ(28)の 中心点 0に向けたままで、 自由公転する。
次に、 図 8に示されている様に、 このラジアル均等磁場の中でスタビライザー (22)の Ν極側をラジアルインナーステータ(28)側を中' 、にしてスタビライザー (22)の S極側を順方向からずらすと、 スタビラィザ一(22)の S極側を順方向に復 元しょうとする強力な自転乇一メン卜 Dが発生する。 この自転力の発生点である スタビライザー(22)の端部 S点から、 前述したローティ夕(12)に一体となった口 —テイタレバ一(24)の; t点にモーメン卜 Dを与えることによって、 合成べク トル
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が発生し、 さらに公転合成ベク トル F Rが得られる。
図 1および図 2に示すように、 スタビライザー(22)の N極端部は、 スタビライザ —サイ ドホィ一ル(30)に系合した軸(44)により、スタビライザ一ィンナ一ステ一 タ(28)の S極に近接して、 且つ、 回転自在に組み立てられる。 インナーステ一タ (28) S極からの磁束はスタビライザー(22)の N極に直線的に入ることが望ましい。 このため第 9図に示すように、 スタビライザー(22)の N極端部は、 多少湾曲させ ている。 これにより、 スタビライザー(22)の S極側を少し順方向から斜めにずら した状態にすると N極の磁束とラジアル磁界の放射線状磁束が干渉し、 スタビラ ィザ—を順方向の位置に戻す復元力が発生する。
図 1および図 2の例では、 上記のモーメント Dは、 スタビライザー(22)から口一 ティタレバー(24)を経由して、 ローテイタ(12)に与えているが、 当然ながら、 他 の構成によっても可能である。 第 9図は本発明におけるスタビライザー(22)と口 —テイタ(12)との連結関係の他の例を示す平面図であり、 図 1 0は、 その斜視図 である。 この例では、 ス夕ビライザ一(22)とローテイタレバ一(24)は、 連結機構 (40)を経由して連結されている。 この時、 図 1 1に示す如く、 ローテイタ(12)と スタビライザーを同一のラジアル磁界内で作動させることも可能であり、 図 1 2 は、 その構成を示した斜視図である。
次にフレキシブルジョイン卜(50)を使って、 口一ティタ(12)を空間固定する設計 を記述する。 このタイプでもサイ ドホイール(18)とシャフ ト(20)は一体である。 反トルクホイール(46)を備えることを特徴とし、 反トルクホイール(46)は、 シャ フ 卜(20)にベアリング(52)を介して取付けられており自由回転できる様になって いる。 口一ティ夕(12)の軸は、 サイ ドホイール(18)に自由回転できる様に取り付 けられ、 ローテイタ(12)に公転力が発生した時にサイ ドホイール(18)を回転させ ることができる様になつている。 口一ティタレバ一(24)のピン部分 (54)の先端は、
反トルクホイール(46)のホール(56)に差し込まれている。 この時、 ピン部分(54) とローテイタハウジング(13)の軸とシャフ ト(20)の中心点が一直線に並び、 口一 ティタ(12)に公転力が発生している状態でフレキシブルジョイン卜によって空間 固定されている。 ローティタレバ一(24)のピン部分 (54)の先端とホール(56)の間 には、 若干の間隙を設けてある。 反トルクカップリング (48)は、 シャフ 卜(20)の 中心部と反トルクホイール(46)の口ックホール(58)に、 ある程度の間隙をもって 挿入されている。 反トルクカップリング(48)は、 フレキシブルジョイント(50)と 接続され、 フレキシブルジョイン ト(50)の端部は、 9 0 ° その方向を変換して、 サイ ドホイール(18)の側面に固定されている。 そのために、 反トルクホイール (46)に発生する反トルクを反トルクカツプリング(48)で回転成分に換え、 さらに、 その冋転成分をフレキシブルジョイン ト(50)によってアキシャル方向から 9 0 ° 変換してサイ ドホイール(18)の側面(18a)にロックされる。 そのために、 サイ ド ホイ—ル(18)の回転に何らの抵抗成分を発生させずにローテイタ(12)を公転させ ることが可能である,,本発明の構成において、スタビライザ( 22 )により、ラジアル 磁界のラジァル磁力線に対するローテイタ(12)の迎角度を変化させることによつ て、 ローテイタ(12)の回転力を制御することができるのでモータの始動、 停止、 時計方向回転、 反時計方向回転、 または、 任意にシャフ ト(20)に伝達される回転 トルクをコント口一ルルすることが可能である。 あるいは、 プーリ(34)と一体に なったブレーキドラム(36)にブレーキライニング(38)との摩擦を利用した方法で も、 制御は可能である。 別な方法として、 好適な遠心力装置を利用してローティ 夕の迎角を変更してモータの回転数や卜ルクを制御することも可能である。 産業上の利用可能性
以上に述べた様に、 本発明に係るモータによれば、 アウターステ一タとその中
心部に設置したインナーステ一タに永久磁石を利用し、 これらの両ステ一夕の間 に形成されたラジアル磁界の中に、 永久磁石でできたローテイタを配置し、 その 口一ティ夕をスタビライザーやフレキシブルジョイン卜などの付帯装置によって、 ラジアル空問内に任意の角度で保持することによって、 強力なローテイタの自転 力を公転力に変換して回転させることができる。 すなわち永久磁石から得られる 磁気エネルギーを好適に制御して、 この磁気エネルギーが得られる限り、言い換 えれば、 ミクロの世界の電子がスピンを続け、 私達のマクロの世界に磁力線が得 られる限り口—ティタを継続的に公転させて回転力を得るものであって、 外部か らは何のエネルギーも必要としない。 このために、 資源の枯渴ゃ環境汚染の如く 生態系に深刻な影響を与える恐れが全くなく、 クリーンなエネルギー供給源とな り得るものである。