WO1999002238A1

WO1999002238A1 - Filtre

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Publication number: WO1999002238A1
Application number: PCT/JP1998/003140
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Yokota; Shingo Yokota
Original assignee: Kabushiki Kaisha Yokota Seisakusho
Priority date: 1997-07-11
Filing date: 1998-07-13
Publication date: 1999-01-21
Also published as: AU8129798A

Description

明細書

技術分野

本発明は、流体中に含まれる塵埃や分離すベき異物を除去する濾過装置に関し、特に、濾過スクリーンの目詰まりを合理的に剥離、排出する機能を備えた濾過装置に関する。なお、本明細書において、「流体」の語は液体及び気体を総称的に代表するものとする。又、「異物」の語は、各種の塵埃や分離すべき異物、例えば流体が液体の場合においては砂礫、草藻、スラリー、粒体、物質片等、流体力 ^s気体の場合においては、各種の埃、粒体、物質片等、を総称的に代表するものとする。更に、「弁」の語は、開閉手段及び開度調節手段を総称的に代表するものとする。背景技術

従来、一般的な濾過装置として、例えば、金網、多孔板、スリツト板等からなるスクリーンを張設する方式、サイクロン方式、遠心分離方式等があり、又、目詰まりを剥離するための方法としては、篩い落とし方式、搔き取り方式、逆洗方式等があることはよく知られている。

従来技術の濾過装置の最大の課題は、目詰まり対策、即ちスクリ一ン部分に堆積した異物の剥離と排出の方法であり、異物の剥離方法としては、前記のように篩い落とし方式、搔き取り方式、逆洗方式など各種の提案が行われて来ている力、いずれも、大掛かりな装置となったり製作コスト高となったりしており、信頼性も十分ではなかった。又、異物の排出方法としては、濾過装置を分解してスクリーン部分を清掃する方法では非常に手間がかかる上、清掃作業中は流れを止めておかなければならず、一方、異物の自動排出装置を設けたものは大掛かりな装置となる傾向にあり、いずれにしても維持管理が面倒で、完璧な目詰まり対策には程遠いという技術的問題点があつた。

本発明は、簡潔で合理的な構造によって、これらの技術的問題点を抜本的に解決し、設計 ·製作が容易で、手動操作でもァクチユエ一ターによる自動操作でも、又、必要なら濾過流体を流しながらでも、目詰まりした異物を容易に剥離させ、濾過装置を分解することなく簡便に排出でき、大型化しても問題を生じない、高性能且つ経済的な濾過装置を得ることを目的とする。又、目詰まりした異物の剥離が容易な濾過スクリーンを得ることをも目的とする。

発明の開示

前記目的を達成するため、本出願に係る発明は、

入口流路、出口流路、及び異物排出口を備えた容器の中に、第 1入口室、第 2 入口室、及び出口室の 3室が画成され、

前記第 1入口室は、濾過スクリ一ンを介して前記出口室に連通されると共に、その一端が開閉手段を介して前記入口流路に連通され、他の一-端が開閉手段を介して前記異物排出口に連通され、

前記第 2入口室は、濾過スクリーンを介して前記出口室に連通されると共に、その一端が開閉手段を介して前記入口流路に連通され、他の一端が開閉手段を介して前記異物排出口に連通され、

前記出口室は前記出口流路に連通されたことを特徴とする濾過装置である。本発明においては、前記出口流路に開閉手段が介設されてもよい。

又、前記出口流路に定流量制御手段が介設されてもよい。

又、前記出口室に、その出口室の容積を膨縮させる可動壁部を備え、該可動壁部が駆動手段によつて駆動される構成であつてもよい。

又、前記可動壁部が、前記出口室の容積を膨張させる方向には緩慢に、前記出口室の容積を縮小させる方向には急速に作動するよう、駆動手段によって駆動される構成であってもよい。

又、前記濾過スクリーンを振動させる振動発生手段を備えてもよい。

又、前記振動発生手段が、濾過流体の流れの力を振動に変換するものであつてもよい。

本出願に係るもう一つの発明は、

入口流路、出口流路、及び異物排出口を備えた容器の中に、入口室及び出口室が画成され、

前記入口室は、濾過スクリーンを介して前記出口室に連通されると共に、その一端力記入口流路に連通され、他の一端が開閉手段を介して前記異物排出口に連通され、

前記出口室は前記出口流路に連通され、

前記濾過スクリ一ンは、前記入口流路から出口流路に向かう濾過流体の流れ方向にほぼ沿って配置され、

且つ、前記濾過スクリーンを振動させる振動発生手段を備えたことを特徴とする濾過装置である。

本発明においては、前記振動発生手段が、濾過流体の流れの力を振動に変換するものであってもよレ。

又、前記濾過スクリーンの表面に臨んで、堆積異物の搔き取り手段を備えてもよい。

又、前記各開閉手段、前記駆動手段、及び前記振動発生手段のいずれか又は全てがァクチユエータ一を備え、自動操作される構成であってもよい。

本出願に係る更にもう一つの発明は、

濾過装置に内装される濾過スクリーン力 ^s、流体透過可能な保持部材の間に、粒状の濾材の集合体が濾材相互に離接可能な遊び間隙を有する密度で封入されて、形成されたものであることを特徴とする濾過装置である。

本発明においては、前記粒状の濾材が、濾過流体の比重に近い比重の物質から形成されたものであってもよい。

これらのことによって、本発明の濾過装置は以下の通りの作用を生じる。 2つの入口室を有するものにおいては、異物の排出が必要となったときに、一方の入口室の入口弁、他方の入口室の異物排出弁、及び出口弁を開弁しておき、その他の弁を閉鎖すると、流体は、入口流路から一方の入口室及び濾過スクリーンを経て濾過され、出口室に至るが、それ以降は流れが二分され、主な部分は出口流路に流れ出して行き、残る一部分は他方の入口室の濾過スクリーンに対して逆洗流となり、その濾過スクリーン上に堆積していた異物を剥離させ異物排出口に向けて運び去る。この操作を両入口室について交互に行うことによって、濾過の流れを止めることなく両入口室内の異物を逐次排出することができる。又、出口室の容積を膨縮させる可動壁部を駆動手段に駆動させると、出口室の容積を縮小させるときに、出口室内を満たしていた濾過流体がその逆洗流を加速する方向に作用力を及ぼし、逆洗流を強化することができる。一方、濾過スクリーンを振動させることによって、濾過スクリーンに近づく異物を弾いて寄せつけにくくし、異物の凝集を抑制すると共に、濾過スクリーンに突きささったり絡み付いた異物を外れやすくし、その振動によって異物を濾過スクリーンに沿って重力や流れの方向に誘導するので、異物の剥離、収集、排出を効率良く促進することができる。

又、本発明の濾過スクリーンによれば、濾過時には、濾材は流れ圧力によつて片方の保持部材に片寄せされ、互いが密着し合った密度の高い状態となり、各濾材間の隙間が濾過スクリーンの目となって異物を捕捉する。そして、逆洗への切換え時には、各濾材は逆洗方向に流され、前記と反対側の保持部材に片寄せされるまでの間に、互いに密度が薄まり隙間を生じ、挟まれていた異物が容易に剥離される。

本発明はこのようにして、前述の課題を明快に、しかも経済的に解決できたものである。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明の濾過装置の第 1実施例の縦断面図である。

第 2図は、本発明の濾過装置の第 2実施例の縦断面図である。

第 3図は、本発明の濾過装置の第 3実施例の縦断面図である。

第 4図は、第 3図の X— X方向断面図である。

第 5図は、本発明の濾過装置の第 4実施例の縦断面図である。

第 6図は、本発明の濾過装置の第 5実施例の縦断面図である。

第 7図は、本発明の濾過装置の第 6実施例の縦断面図である。

第 8図は、本発明の濾過装置の第 7実施例の縦断面図である。

第 9図は、本発明の濾過装置の第 8実施例の縦断面図である。

第 1 0図は、本発明の濾過装置の第 9実施例の縦断面図である。

第 1 1図は、本発明の濾過スクリーンの実施例を示す説明図であり、濾過の状態を示す。

第 1 2図は、本発明の濾過スクリーンの実施例を示す説明図であり、逆洗の状態を示す。発明を実施するための最良の形態

以下、実施例を示した図面に基づき本発明をより詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には共通の図面符号を付してある。

第 1図は、本発明の第 1実施例を示したもので、濾過流体の入口流路出口流路 1、及び異物の排出口 f を備えた容器 Aの中に、第 1入口室 l c、第 2 入口室 2 c、及び出口室 3の 3室が、 2つの濾過スクリーンによって仕切られて形成されている。第 1入口室 1 cは、第 1濾過スクリーン 1 sを介して出口室 3に連通されると共に、その一端が第 1入口弁 1 iを介して入口流路 iに連通され、他の一端が第 1異物排出弁 1 f を介して異物排出口 f に連通されている。第 2入口室 2 cは、第 2濾過スクリーン 2 sを介して出口室 3に連通されると共に、その一端が第 2入口弁 2 i を介して入口流路 iに連通され、他の一端が第 2異物排出弁 2 f を介して異物排出口 f に連通されている。そして、出口室 3は出口弁 3 dを介して出口流路 dに連通されている。

出口室 3の内壁の一部は、その出口室 3の容積を膨縮させる可動壁部 Bとなつており、該可動壁部 Bは駆動手段 Cによって進退駆動される。即ち、出口室 3を囲む容器 Aの内壁の一部はシリンダー 1 1を形成しつつ開口し、このシリンダー 1 1に可動壁部材 1 2がシール部材を介して密封的かつ滑動自在に嵌装され、該可動壁部材 1 2にはロッド 1 3が装着され、そのロッド 1 3は容器 A 上に設けられた軸受に支持されている。

この可動壁部 Bは、出口室 3の容積を縮小する方向（図の左方向）に付勢部材 1 4によって付勢されると共に、そのロッド 1 3の一端に装着されたカム受け 1 5 bは、回動するカム板 1 5 aに押し付けられて連接し、ラチヱット式のカム機構 1 5を形成している。カム板 1 5 aは、図示例においては、一つの代表例としてカタツムリ状の形状のもの力 ^s採用されている。そして、減速機構を経た回動力によって、図の時計まわり方向に回転するカム板 1 5 aが、ロッド 1 3を、付勢部材 1 4の左方向の付勢力を上回る力で徐々に右方向に押して行き、そのカム板 1 5 aの最大径から最小径に断層的に変化する瞬間に、ロッド 1 3が急激に左方向に作動するのを許す仕組みとなっており、これによつて、可動壁部 Bを、出口室 3の容積を膨張させる方向には緩慢に、出口室 3の容積を縮小させる方向には急速に進退駆動する。

本発明の濾過装置の作動態様について、この第 1実施例を示した第 1図に基づいて説明する。

本装置を、図示しない流体管路中に介装し、第 1入口弁 1 i ；第 2入口弁 2 i ；出口弁 3 dを開弁し、第 1異物排出弁 1 f ；第 2異物排出弁 2 f を閉鎖した状態にして流体の給送を開始する。そうすると流体は、入口流路 i—第 1入口弁 1 i—第 1入口室 1 c—第 1濾過スクリーン 1 s—出口室 3、及び、入口流路〖→第 2入口弁 2 i→第 2入口室 2 c—第 2濾過スクリーン 2 s—出口室 3、の 2つの経路を経て濾過され、出口室 3で合流して、出口弁 3 d—出口流路 dの経路で流れ出して行く。そして、流体中の異物は、第 1図に図示されているように、両濾過スクリーン 1 s ； 2 sの上流側、即ち両入口室 1 c ； 2 c 側の面に堆積して行く。

異物の排出が必要なときには、両入口室 1 c ； 2 cの内の一方の入口室での濾過を継続しつつ、他方の入口室の中の異物を排出することができる。

例えば、第 1入口室 1 cでの濾過を継続しつつ、第 2入口室 2 cの異物を排出する場合には、第 1入口弁 1 i ；第 2異物排出弁 2 f ；出口弁 3 dを開弁しておき、第 2入口弁 2 i ；第 1異物排出弁 1 f を閉鎖する。そうすると、流体は、入口流路 i→第 1入口弁 1 i→第 1入口室 1 c—第 1濾過スクリーン 1 s の経路を経て濾過され、出口室 3に流れ込み、それ以降は流れが二分され、主な部分は出口弁 3 d—出口流路 dの経路で流れ出して行き、残る一部分は第 2 濾過スクリーン 2 s→第 2入口室 2 c→第 2異物排出弁 2 f —異物排出口の経路で流れ出して行く。そして、この異物排出口 f に向かう流れは、第 2濾過スクリーン 2 sに対しては異物の堆積方向とは逆の方向の流れ、即ち逆洗流となっているから、該濾過スクリーン 2 s上に堆積していた異物を剥離させ異物排出口 f に向けて運び去る。

反対に、第 2入口室 2 cでの濾過を継続しつつ、第 1入口室 1 cの異物を排出する場合には、第 2入口弁 2 i ；第 1異物排出弁 1 f ；出口弁 3 dを開弁しておき、第 1入口弁 1 i ；第 2異物排出弁 2 f を閉鎖する。そうすると、流体は、入口流路 i→第 2入口弁 2 i→第 2入口室 2 c—第 2濾過スクリーン 2 s の経路を経て濾過され、出口室 3に流れ込み、それ以降は流れが二分され、主な部分は出口弁 3 d→出口流路 dの経路で流れ出して行き、残る一部分は第 1 濾過スクリーン 1 s—第 1入口室 1 c—第 1異物排出弁 1 f→異物排出口 f の経路で流れ出して行く。そして、この異物排出口 f に向かう流れは、第 1濾過スクリーン 1 sに対しては異物の堆積方向とは逆の方向の流れ、即ち逆洗流となっているから、該濾過スクリーン 1 s上に堆積していた異物を剥離させ異物排出口 f に向けて運び去る。

この操作を交互に行うことによって、濾過の流れを止めることなく両入口室

1 c ； 2 c内の異物を逐次排出することができる。その排出量は、異物排出弁 1 f ； 2 f の開度を適宜調節することで容易に調節可能である。

濾過スクリーン 1 s ； 2 s上の堆積異物が強固に挟まり込んでいたりして、異物排出口 f に向かう逆洗流のみでは異物を剥離させるに十分な作用力が出ない場合には、その逆洗流を揺さぶり且つ強化する手段として、出口室 3の容積を膨縮させる可動壁部 Bを作動させる。特に、この可動壁部 Bが駆動手段じに駆動されて出口室 3の容積を縮小させるときに、出口室 3内を満たしていた濾過流体は、その逆洗流を加速する方向に作用力を及ぼし、逆洗流を強化するものである。可動壁部 Bの進退駆動は、出口室 3の容積を膨張させる方向には緩慢に、出口室 3の容積を縮小させる方向には急速に作動するようにすれば、更に逆洗流の強化を効率的に行える。第 1図の場合は、カタツムリ形状のカム板 1 5 aを用いたカム機構 1 5を駆動手段 Cに備えることによって、その進退駆動を緩急させた実施例である。

なお、逆洗流を強化する他の手段として、出口弁 3 dを絞って出口流路 dに流れ出す流量を制限し出口室 3の内圧を高めることも有効な方法であり、例えば濾過を一旦中断してでも十分に逆洗したい場合には、出口弁 3 dを一時締め切ることも考えられる。特に、上記の可動壁部 Bの作動によって出口室 3の容積を縮小させるときに、この出口弁 3 dを絞ってあれば、出口室 3の内圧を更に高めて相乗効果を発揮させることができる。更にその絞り操作を自動的に行うものとして、出口流路 dに定流量制御手段を介設してもよい。

各弁 1 i ； 1 f ； 2 i ； 2 f ； 3 d及び駆動手段 Cのいずれも手動操作することでも差し支えない力、それらにァクチユエ一ター（原動機）を備えて自動操作にしてもよい。なお、駆動手段 Cについては、その力源として電動機が図示されているが、その他の原動機を用いてもよいし、あるいは羽根車を流路中に設けるなどして濾過流体の流れそのものの力を利用してもよいことは勿論である。

第 2図は、本発明の第 2実施例を示したものである。

この実施例は、第 1実施例のものの濾過スクリーンを連続一体のものに置き換え、容器 Aの内壁から突設した隔壁 2 0によって仕切ることによって、第 1 濾過スクリーン 1 sと第 2濾過スクリーン 2 sとを形成したものである。又、第 1実施例のものの可動壁部 Bと駆動手段 Cとを容器 Aの対面側に夫々配設し、可動壁部材 1 2を駆動手段 Cが引っ張って出口室 3の容積を縮小する仕組みとすると共に、駆動手段 Cの中のカム機構 1 5の部分をピストン · シリンダー機構 2 1 ； 2 2に置き換えて、濾過流体そのものの圧力を駆動手段 Cの駆動力として利用する構造としたものである。

即ち、ロッド 1 3に装着された受圧板 2 2と、該受圧板 2 2を密封的かつ滑動自在に収容する駆動シリンダー 2 1とが配置され、受圧板 2 2を付勢部材 1 4の付勢力に杭して図の右方向に押す圧力室 kは、開閉弁 2 3を介して入口流路 iに連通されると共に、より口径の大きい開閉弁 2 4を介して大気、負圧若しくは装置の下流側に連通されている。そして、受圧板 2 2を挟んだ反対側即ち図の右側の室は、大気に連通されている。なお、本実施例においては、ピストン ' シリンダ一機構 2 1 ； 2 2での目詰まりを防止するために、開閉弁 2 3 前後に小型ストレーナ一を介設しておくことが望ましい。

可動壁部 Bを駆動するためには、開閉弁 2 3 ； 2 4を開閉操作すればよい。即ち、まず開閉弁 2 4を閉鎖すると共に開閉弁 2 3を開弁しておけば、圧力室 k内は入口流路 iの圧力となり、付勢部材 1 4側の力（付勢部材 1 4の付勢力に大気圧力を加えた力）に打ち勝って受圧板 2 2を徐々に図の右方向に押しやる。次に、望ましくは開閉弁 2 3を閉鎖した上で、より大きな口径を持つ開閉弁 2 4を開弁すれば、圧力室 kの圧力は解放され、付勢部材 1 4側の力がこれに打ち勝って、受圧板 2 2ひいては可動壁部材 1 2を図の左方向に駆動することとなり、駆動手段 Cとして作用するものである。可動壁部材 1 2を挟んだ出口室 3の反対側の室は、大気に連通してもよいが、第 2図のように片方の入口室（この図の場合は第 1入口室 1 c ) と連通しておけば、シリンダー 1 1とのシ一ルが粗雑でも用が足りて好都合である。

なお、第 2図においては更に、濾過スクリーン回転手段 2 5によって濾過スクリーン 1 s ； 2 sを運動させることができること、及び、異物の搔き取り手段 2 6を装着できることも例示されている。即ち、この実施例の場合、円筒状に形成されている濾過スクリーン 1 s ； 2 sは、その端面部が濾過スクリーン回転手段 2 5に嚙合され、外部からの操作によって回転可能となっており、その濾過スクリーンの上流側側面に摺接する刷毛状の搔き取り手段 2 6が容器 A の内壁部に装着されている。この搔き取り手段 2 6については、刷毛状の他にも板片状、爪状など各種の形態が考えられる。

又、本実施例においては、第 1入口弁 1 i と第 2入口弁 2 i とを一体ィヒして三方弁形式にまとめた例も図示してある。第 1異物排出弁 1 f と第 2異物排出弁 2 f についても同様に三方弁形式にまとめてもよい。

その他の構成及び作用効果は第 1実施例と同様なので詳説は省略する。第 3図は、本発明の第 3実施例を示したものであり、第 4図は第 3図の X— X方向断面図を示したものである。

この実施例は、第 1実施例のものの濾過スクリーンを連続一体のものに置き換え、容器 Aの内壁から突設した 2個の隔壁 2 0 a ； 2 0 bによって仕切ることによって、第 1濾過スクリーン 1 sと第 2濾過スクリーン 2 sとを形成したものである。又、第 1実施例のものの可動壁部 Bと駆動手段 Cとを容器 Aの対面側に夫々配設し、可動壁部材 1 2を駆動手段 Cが引っ張って出口室 3の容積を縮小する仕組みとしたものである。

この可動壁部材 1 2を挟んだ出口室 3の反対側の室は、大気に連通してもよいが、第 3図のように片方の入口室（この図の場合は第 2入口室 2 c ) と連通しておけば、シリンダ一 1 1とのシールが粗雑でも用が足りて好都合である。この場合、他方の入口室（この図の場合は第 1入口室 1 c ) とは連通しないことによって、不要な濾過流体の漏れを防ぐものとする。

なお、この第 3図においては、第 1入口弁 1 iが開弁、第 1異物排出弁 1 f が閉鎖されて第 1濾過スクリーン 1 sに異物が堆積中であり、一方、第 2入口弁 2 iが閉鎖、第 2異物排出弁 2 f が開弁されて第 2濾過スクリーン 2 s上の異物が剥離排出中である様子が図示されている。

その他の構成及び作用効果は第 1実施例と同様なので詳説は省略する。第 5図は、本発明の第 4実施例を示したものである。

この実施例は、第 1実施例のものに濾過スクリーン 1 s ； 2 sを振動させる振動発生手段 Vを付設することによって、より確実に異物を剥離させるものである。

濾過スクリーン 1 s ； 2 sは、振動できるように、その容器 Aへの取付け部には弾性保持部材 1 g ； 2 gが介装されている。弾性保持部材 1 g ； 2 gは、本図においてはべローズ状のものが例示されている、その他の周知の手段、例えばダイヤフラム等を使用してもよく、又、単にゴム等の弾性体を介装する方法でも差し支えない。

振動発生手段 Vは、その振動発生方法は問わず、電磁式、電動式等、周知の各種方式のものが使用可能である。本実施例においては、振動発生手段 Vは容器 Aの外部に配置されており、その振動が容器 Aに伝わって容器 A自体が共振したり騒音を発生したりするのを防ぐために、ばねやゴム等の弾性体を介して浮いた状態で装着されている。そして、振動は容器 Aを密封的に貫通する振動伝達部材 3 1を介して濾過スクリーン 1 s ； 2 sに伝達される。その振動の方向は、振動発生手段 Vの仕様及びその配置等を選択調整することによって、濾過スクリーン 1 s ； 2 sの面に対して垂直、平行、斜め、いずれの方向にも設定可能であり、又、振幅も、振動発生手段 Vの仕様及びその配置等を選択調整することによって設定可能である。そして、振動の周期は、電源にインバーターを介設する等の周知の方法によって調整可能である。これらの設定調整は、施設現場で異物の性状や流れの状況に合わせて行うのが望ましレ、。振動を加える時期は、流体濾過中もしくは逆洗中のいずれかのみでもよいし、タイマー等によって間欠的に作動させてもよい力 ί、常時振動させておくのが最も望ましい。

この濾過スクリーン 1 s ； 2 sを振動させることによって、濾過スクリーン 1 s ； 2 sに近づく異物を弾いて寄せつけにくくし、又、それでも堆積する異物については堅く凝集するのを防止すると共に、濾過スクリーン 1 s ； 2 sに突きささったり絡み付いた異物を外れやすくし、更には、その振動によって異物を濾過スクリーン 1 s ； 2 sに沿って重力や流れの方向（本図の場合には下方向）に誘導するので、異物の剥離、収集、排出を効率良く促進することができる。

その他の構成及び作用効果は第 1実施例と同様なので詳説は省略する。第 6図は、本発明の第 5実施例を示したものである。

この実施例は、第 4実施例のものの振動発生手段 Vを、容器 Αの外部に配置した外部動力方式から、濾過流体の流れそのものの力を振動に変換する内部動力方式に置き換えたものであり、羽根車の回転力を動力として利用したものが例示されている。

即ち、本図においては、第 1入口室 1 cと第 2入口室 2 cの中に羽根車 3 2 が設けられ、濾過流体の流過によって発生する羽根車回転力が、回転軸心から偏心した重りを備えた偏荷重部 3 3に伝達され、この偏荷重部 3 3の回転によつて偏心振れ即ち回転軸の垂直方向の振動を発生させる仕組みとなっている。振動の力、振幅、周期については、羽根車 3 2の羽根角度や枚数及び偏荷重部 3 3への伝達機構の選択等の周知の方法によつて設定調整可能である。

なお、偏荷重部 3 3は、図示の形状の他にも、幾分でも回転力を加勢させることも兼ねて羽根車 3 2と同様の羽根車形状にしてもよく、その一部の羽根の先端に重量を付加して偏荷重部として機能させることができる。

この羽根車 3 2と偏荷重部 3 3が濾過スクリーン 1 s ； 2 sを振動させることによって、本実施例においても第 4実施例と同様に、異物の剥離、収集、排出を効率良く促進するという作用効果を奏するが、本実施例の場合には特に、第 4実施例のものに較べて施設費用の削減になるのは勿論のこと、他の可動部分（各弁 1 i ; l f ; 2 i ; 2 f ; 3 d及び可動壁部の駆動手段 C ) を手動操作形式にすると、全く動力源のない場所にも設置できるという利点もある。その他の構成及び作用効果は第 4実施例と同様なので詳説は省略する。第 7図は、本発明の第 6実施例を示したものである。

この実施例は、異物の剥離を促進する手段として、流路構造及び振動発生手段 Vに重点を置きつつ、より簡潔な構造の濾過装置をめざしたものである。そのため、第 1〜第 5実施例のものの第 1入口室 1 c及び第 2入口室 2 cの内の片方の部分のみを抜き出した格好となっており、より具体的には、第 2実施例のものの隔壁 2 0を境とした右半分又は左半分に近似した構成である。なお、本図中の図面符号は、説明の便宜上、第 2実施例のものの右半分に付された図面符号を準用してある。これを第 2実施例のものの左半分に付された図面符号に読み替えることもできることは言うまでもない。

以下、図面に基づき本実施例をより詳細に説明すると、入口流路出口流路 d、及び異物の排出口 f を備えた容器 Aの中に、入口室 1 c及び出口室 3が形成され、入口室 1 cは、濾過スクリーン 1 sを介して出口室 3に連通されると共に、その一端が入口流路 iに連通され、他の一端が異物排出弁 1 f を介して異物排出口 f に連通されている。そして、出口室 3は出口流路 dに連通されている。入口流路 iから入口室 1 cにかけての流路形状は、本実施例においては、容器 Aの円筒状壁面の接線方向に流入してくるよう形成してあり、その際の遠心力によって比重の大きい異物は濾過スクリーン 1 sに直進することなく、容器 Aの壁面に沿って回転しつつ減速した後に濾過スクリーン 1 sに向かつて行くことになるので、網目に食い込むことが抑制される。

円筒状の濾過スクリーン 1 sは、その面が入口流路 iから出口流路 dに向かう濾過流体の流れ方向にほぼ沿うように配置され、流れは濾過スクリーン 1 s の網目に対しては垂直でなくむしろ平行に近い方向に吹き当たることとなり、ここでも異物が網目に食い込みにくい仕組みとなっている。

そして、濾過スクリーン 1 sには振動発生手段 V力寸設されている。

濾過スクリーン 1 sは、振動できるように、その容器 Aへの取付け部には弾性保持部材 1 gが介装されている。弾性保持部材 1 gは、本図においてはゴムやスポンジ等の弾性体を使用したものが例示されているが、その他の周知の手段、例えばダイヤフラムやべローズ等を使用しても差し支えない。

振動発生手段 Vは、本実施例においては第 4実施例と同様のものが装着され、振動の方向、振幅、周期等についても、第 4実施例のものと同様に設定調整可能である。その振動は、容器 Aを密封的に貫通する振動伝達部材 3 1を介して濾過スクリーン 1 sに伝達される。

本装置を、図示しない流体管路中に介装し、異物排出弁 1 f を閉鎖した状態にして流体の給送を開始すると、流体は、入口流路 i→入口室 1 c—濾過スクリーン 1 s—出口室 3の経路を経て濾過され、出口流路 dに流れて行く。そして、流体中の異物は、濾過スクリーン 1 sの上流側、即ち入口室 1 c側の面に堆積して行く。

異物の排出が必要なときには、異物排出弁 1 f を開弁すると、流体の主な部分は上記通りの経路で出口流路 dに流れて行き、残る一部分は入口室 1 c 異物排出弁 1 f—異物排出口 f の経路で流れ出して行く。そして、この異物排出口 f に向かう流れは、濾過スクリーン 1 s上に堆積していた異物を剥離させ、その異物排出口 f から排出する。その排出量は、異物排出弁 1 f の開度を適宜調節することで容易に調節可能である。このようにして、濾過の流れを止めることなく入口室 1 c内の異物を排出することができる。

そして、これらの作動行程のいずれか又は全行程において濾過スクリーン 1 sを振動させることによって、濾過スクリーン 1 sに近づく異物を弾いて寄せつけにくくし、又、それでも堆積する異物については堅く凝集するのを防止すると共に、濾過スクリーン 1 sに突きささったり絡み付いた異物を外れやすくし、更には、その振動によって異物を濾過スクリーン 1 sに沿って重力や流れの方向（本図の場合には右下方向）に誘導するので、異物の剥離、収集、排出を効率良く促進することができる。特に、濾過スクリーン 1 sが入口流路 iから出口流路 dに向かう濾過流体の流れ方向にほぼ沿って配置されている上、異物がもともと目詰まりしにくぃ流路構造となっていることも相俟って、簡潔な構成で効率良く濾過することができる。

なお、本図においては図示を省略したが、入口流路 i及び出口流路 dに開閉手段（即ち入口弁及び出口弁）を設けてもよいことは勿論である。特に、異物を排出する流れを強化する手段として、出口弁を絞って容器 A内の内圧を高めることも有効な方法であり、例えば濾過を一旦中断してでも十分に異物を排出したい場合には、出口弁を一時締め切ることも考えられる。

又、本実施例は、既述のように第 1〜第 5実施例のものの第 1入口室及び第

2入口室の内の片方の部分のみを抜き出した簡潔な構成としたものであるが、逆に、本実施例のものを 2つ並列に並べて双方の出口室 3を連通すれば、第 1 〜第 5実施例の装置の如く 2つの入口室を備えて一方の入口室で濾過しつつ他方の入口室の中の異物を逆洗して排出することができる装置に再構成することができる。

その他の構成及び作用効果は第 1〜第 5実施例と同様なので詳説は省略する。第 8図は、本発明の第 7実施例を示したものである。

この実施例は、第 6実施例のものの振動発生手段 Vの配置箇所を、容器 Aの外部から内部に変更し、濾過スクリーン 1 sに直結させて、いわば自励式の濾過スクリーン 1 sを形成したものである。それに伴って、この振動発生手段 V が電気式である場合はその電源入力ケ一ブルをシールした上で容器 Aの外部に取り出す点などが第 6実施例のものとは若干異なっているが、その他の構成及び作用効果は第 6実施例と同様なので、詳説は省略する。

第 9図は、本発明の第 8実施例を示したものである。

この実施例は、第 6実施例のものの振動発生手段 Vを、容器 Aの外部に配置した外部動力方式から、濾過流体の流れそのものの力を振動に変換する内部動力方式に置き換えたものであり、羽根車の回転力を動力として利用したものが例示されている。即ち、本図においては、容器 Aの出口流路 d部分に羽根車 3 2が軸支され、濾過流体の流過によって発生する羽根車回転力が、作用力変換機構 3 4によって振動運動に変換された上で振動伝達部材 3 1に伝達され、濾過スクリーン 1 sを振動させる。

作用力変換機構 3 4は、羽根車 3 2の回転軸に装着され且つ軸方向に凹凸を持つ凹凸部材に対して、該凹凸部材の方向（図の右方向）に付勢された振動伝達部材 3 1の先端に装着された摺動部材が連接することによって、羽根車 3 2 の回転が振動伝達部材 3 1の軸方向の振動に変換されるものが例示されている。振動伝達部材 3 1を羽根車 3 2の凹凸部材の方向に付勢するためには、該振動伝達部材 3 1に張出し部を設けるなどして濾過流体の流れ圧力を受けさせる方法もある力本図においては、その付勢力を外部から調整できるようにするために、該振動伝達部材 3 1に付勢部材 3 5を装着し、その付勢力を付勢力調整部 3 5 aによって調整する仕組みとしている。

羽根車 3 2の回転軸に装着された凹凸部材の形状に関しては、任意の歯形の凹凸で差し支えないが、特に回転方向に緩い勾配を持ち終端部が軸方向に落ち込むラチエツト形状にしておけば、羽根車 3 2の駆動回転力が少なくて済む。又、振動伝達部材 3 1の先端に装着された摺動部材に関しては、摺動圧が小さい場合には単純に摺動させることで差し支えないが、摺動圧が大きい場合は口一ラー等を装着して摺動摩擦を避けることが望ましい。なお、振動の力、振幅、周期については、羽根車 3 2の羽根角度や枚数、及び前記凹凸部材の凹凸数、凹凸高さ、形状等の選択によって設定調整可能である。

この羽根車 3 2 と作用力変換機構 3 4が濾過スクリーン 1 sを振動させることによって、本実施例においても第 6実施例と同様に、異物の剥離、収集、排出を効率良く促進するという作用効果を奏するが、本実施例の場合には特に、第 6実施例のものに較べて施設費用の削減になるのは勿論のこと、他の可動部分（図示されている異物排出弁 1 f 及びその他の図示されていない弁）を手動操作形式にすると、全く動力源のない場所にも設置できるという利点もある。その他の構成及び作用効果は第 6実施例と同様なので詳説は省略する。第 1 0図は、本発明の第 9実施例を示したものである。

この実施例は、第 8実施例のものの振動発生手段 Vに用いられる羽根車 3 2 を、容器 Aに軸支された形態から、濾過スクリーン 1 sの構造体そのものによつて軸支された形態に置き換えて、いわば自励式の濾過スクリーン 1 sを形成したものである。それに伴って、作用力変換機構 3 4についても、容器 A内部に突設された摺動部材に対して、該摺動部材の方向（図の右方向）に付勢された羽根車回転軸 3 1 (振動伝達部材でもある）の先端に装着され且つ軸方向に凹凸を持つ凹凸部材が連接することによって、回転軸 3 1の回転が軸方向の振動に変換される形式に変更されている。回転軸 3 1を容器 A内部に突設された摺動部材の方向に付勢する方法については、濾過流体の流れ圧力を受けた羽根車 3 2の下流方向（図の右方向）への分力をそのまま利用する方法が図示されているが、その代わりに別途付勢部材を装着してもよいことは勿論である。又、本実施例においては、回転軸方向の振動のみならず、回転軸の垂直方向への振動も発生できることが例示されている。即ち、羽根車 3 2の一部の羽根の先端に重量を付加して偏荷重部 3 3を形成し、その回転によって、回転軸 3 1の偏心振れ即ち回転軸の垂直方向の振動を発生させる仕組みとなっている。更に、幾分でも回転力を加勢させることも兼ねて、羽根車 3 2を複数設けることもでき、互いに異なる回転位置の羽根の先端に偏荷重部 3 3 ； 3 3を形成することによって、より複雑な方向の振動も発生できることも、併せ例示されている。

なお、入口流路 iから入口室 1 cにかけての流路形状は、本実施例においては、容器 Aの円筒状壁面の接線方向に流入させる代わりに、出口流路 dと同心の入口流路 iから迂回して入口室 1 cに流入させるように形成したもの力 ^?例示されている。この場合も、異物は濾過スクリーン 1 sに直進することなく、容器 Aの壁面に沿って進入して減速した後に濾過スクリーン 1 sに向かって行くことになるので、網目に食い込むことが抑制される力、更に入口流路 i部分に案内羽根を設けるなどして流れに捻りを与えれば、遠心力によって比重の大きい異物は容器 Aの壁面に沿って回転しつつ減速することになるので、殊に好都合である。

その他の構成及び作用効果は第 8実施例と同様なので詳説は省略する。ところで、第 1 1図及び第 1 2図は、濾過装置に内装される濾過スクリーンの構造についての発明を説明した図である。

この濾過スクリーンは、所定の間隔で張設された流体透過可能な保持部材 4

1 ； 4 2の間に、粒状の濾材 4 3の集合体が濾材 4 3相互に離接可能な遊び間隙を有する密度で封入されて、形成されている _c

その作動態様を説明すると、第 1 1図に示した濾過中においては、濾材 4 3 は、流れ圧力によって一方の保持部材（この図においては保持部材 4 2 ) に片寄せされ、互いが密着し合った密度の高い状態である。このとき、各濾材 4 3 間の隙間がスクリーンの目に相当することとなり、それより大きい異物はその隙間に挟まり、堆積することとなる。

一方、第 1 2図に示した流れ方向が逆に変化する場合、即ち逆洗への切換え時には、各濾材 4 3は逆洗方向に流され、反対側の保持部材 4 1に片寄せされるまでの間に、互いに密度が薄まり隙間を生じるので、挟まれていた異物は容易に解放され、流れと共に外に押し流される。このため、逆洗流の流れ圧力が濾過正流より弱い場合でも、異物が簡単に剥離されるという格段の特長を有する。

そして、特に、前記粒状の濾材 4 3力、濾過流体の比重に近い（望ましくは等しい）比重の物質から形成されたものである場合は、濾材 4 3の自重による密度の片寄りがないために、濾過スクリーンが縦、横、斜めのいずれの方向にも設置でき、逆洗時の濾材 4 3の密度の薄まり方が早くしかも均一となり、更に異物の剥離がスムーズに行われて、殊に好都合である。

なお、濾材 4 3の個々の粒の形状については、球状であればましいが、その他の立体形状でも適宜選択可能である。

この濾過スクリーンは、前記第 1〜第 9実施例の濾過装置に適用できることは勿論である力その他の方式の濾過装置のスクリーンとしても使用できるものである。

以上説明した通り、本願に係る各発明の濾過装置は画期的な作用効果を生み出すが、更に、本発明の趣旨の範囲内で種々構造的変化を加えたり従来技術を援用して、実施上の要請に応えることが可能である。

例えば、各弁 1 i ； 1 f ； 2 i ； 2 f ； 3 dについては、そのいずれも開閉手段としての機能を有するものであれば形式を問わず、例えばゲート弁、玉型弁、ボール弁、リフト弁等適宜に選択できることは勿論である。又、第 2図に例示したように、入口弁 1 i ； 2 i を一体ィ匕して三方弁形式にまとめてもよく、異物排出弁 1 ί ； 2 ίについても同様に三方弁形式にまとめてもよいことは言うまでもない。濾過スクリーンについては、各図に例示した円筒形状のほか、円錐形状や方形など仕様に応じて適宜の形状を選択してよく、容器 Aについても、同様に適宜の形状を選択してよい。又、濾過スクリーンは、粗目のものと細目のものを併設するなど、多重に配設することも勿論可能である。濾過スクリーンの材質については、金属、合成樹脂、合成繊維その他各種の素材が適用可能である。又、若干の弾性を持った素材であれば、異物剥離の作動中に網目が若干拡大し、間に挟まっていた異物力剥離しやすくなるので望ましいカ^ 弾性に欠ける材質でも適用可能であり、濾過スクリーンとしての必要強度との兼ね合いを考慮しながら選択すればよい。そして又、本発明の粒状濾材を封入した濾過スクリ一ンを用いれば更に特異な効果が発揮できることは前述の通りである。

可動壁部 Bについては、進退作動する形式のものを例示したが、出口室 3の容積を膨縮するという目的に添うものであれば、これに限らず、例えば、図示は省略 Uこ、出口室 3の中でベローズやダイヤフラム等が風船状に膨縮する形式などでもよい。

駆動手段 Cについては、付勢部材 1 4とカム機構 1 5の組合せや、付勢部材 1 4とピストン · シリンダ一機構 2 1 ； 2 2の組合せを例示した力 ^s、同じ作用をするものであれば、これに限らず、他の駆動方式を適宜選択してもよいことは言うまでもない。

振動発生手段 Vについては、電気式のものや羽根車式のものを例示したが、同じ作用をするものであれば、これに限らず、他の振動発生方式を適宜選択してもよい。例えば、濾過スクリーンに板状の共振部材を流路中に突き出すように付設して、意図的に乱流や脈流による共振を誘発させるなどの方法も考えられる。

付勢部材 1 4 ； 3 5については、コイルばねを例示したが、同じ作用をするものであれば、これに限らず、他の形状のばねや他の弾性体を用いたり、重錘にリンクしたり、気圧、液圧装置等を適用したりできることは勿論である。各シール部、即ち可動壁部材 1 2 とシリンダー 1 1 との間、受圧板 2 2と駆動シリンダー 2 1との間、ロッド 1 3の軸封部、濾過スクリーンの容器 Aへの取付け部、振動伝達部材 3 1が容器 Aを貫通する場合の貫通部、等のシール方法については、ダイヤフラム、ベロ一ズ、 0リング、シールリング等を用いたり、弾性体を揷入したり、あるいは摺接のままとするなど、目的と仕様に応じて適宜に選択してよい。

搔き取り手段 2 6については、第 2図に濾過スクリーンの上流側に設けたものを例示したが、濾過スクリーンの下流側に設けることも両側に設けることも当然可能である。又、この搔き取り手段 2 6は、濾過スクリーンを動かす代りに、自らが動いて濾過スクリーンに摺接する構造にしてもよい。搔き取り手段 2 6の構造については、搔き取りたい異物の性質によって、或いは濾過スクリーンの性状によって（網目か多孔板かスリット板かなどによって）、板片状、爪状、刷毛状など各種の形態が考えられる。

剥離された異物の排出方法については、異物排出口からそのまま本濾過装置の下に排出してもよいが、もし上方に押し上げて排出する必要がある場合は、機械的給送（パケットゃコンベア一による方法）やポンプ給送等の周知の方法の他にも、本濾過装置の濾過流体の流れをそのまま利用して給送する方法もある。その場合、異物をどの程度の高さまで押し上げられるかは、濾過流量や圧力等の条件によって決まってくる力？、その条件によっては、例えば本濾過装置を地下のピット内に設置し、この異物排出口の先を地表に持ち上げて置くなどの設置方法も可能となる。逆に流量や圧力が過大の場合は、入口弁や異物排出弁の開度を調節して、異物の吐出の勢いを適度に抑制してもよい。又、入口弁を締め切れば、本濾過装置の分解清掃もできることは勿論である。

各弁 1 i ； 1 f ； 2 i ； 2 ί ； 3 d及び駆動手段 Cのいずれについても、前述の通り、手動操作のみならず、適宜にァクチユエ一夕一を付設して自動化を計ることができるが、これらのァクチユエ一ターは、別々に操作されてもよいし、濾過スクリーンの上流側と下流側との差圧の検出信号等に基づくシークェンス制御によって自動運転されてもよい。即ち、図示は省略するが、濾過スクリ一ンへの異物の堆積による流動抵抗の増加によつて該濾過スクリーンの上流側と下流側との差圧が所定値に上昇したのを検出する差圧検出装置を設けて、その検出信号に基づいて該ァクチユエ一ターを作動させてもよく、更には、検出信号に基づくシークェンス制御機能を付加して、各弁 1 1 ； 1 f ； 2 i ； 2 f ； 3 d及び駆動手段 C等を逐次に自動操作する構成としてもよい。又、タイマ—等によって定期的にこれら一連の自動操作を行わせてもよい。なお、振動発生手段 Vについても、同様に自動操作する構成にできることは勿論である。本発明の装置は、異物を排除する「濾過」作業のみならず、物体をその大きさによって選別する「分離」作業にも適用できることは言うまでもない。そのほか、入口室や出口室の数を増やしたり組合せて、多段濾過装置とすることも可能であり、又、各部材の位置関係や組合せを変更するなど、本発明の趣旨の範囲内で種々設計変更が可能であり、本発明は、上記の実施例に限定されるものではない。産業上の利用可能性

本発明は、以上のように、簡潔で合理的な構造のもとに、従来の濾過装置における目詰まりの処理の技術的問題点を抜本的に解決し、設計 ·製作 ·維持管理が容易で、手動操作でもァクチユエ一ターによる自動操作でも、又、必要なら濾過流体を流しながらでも、目詰まりした異物を容易に剥離させ、濾過装置を分解することなく簡便に排出でき、大型化しても問題を生じない、高性能且つ経済的な濾過装置、並びに目詰まりした異物の剥離が容易な濾過スクリーンを得たものであり、実施効果の顕著さは従来技術と比較して極めて大きいものである。

Claims

請求の範囲

1 . 入口流路、出口流路、及び異物排出口を備えた容器の中に、第 1入口室、第 2入口室、及び出口室の 3室が画成され、

前記第 1入口室は、濾過スクリーンを介して前記出口室に連通されると共に、その一端が開閉手段を介して前記入口流路に連通され、他の一端が開閉手段を介して前記異物排出口に連通され、

前記出口室は前記出口流路に連通されたことを特徴とする濾過装置。

2 . 前記出口流路に、開閉手段が介設されたことを特徴とする、請求の範囲第 1項に記載の濾過装置。

3 . 前記出口流路に、定流量制御手段が介設されたことを特徴とする、請求の範囲第 1項又は第 2項に記載の濾過装置。

4 . 前記出口室に、その出口室の容積を膨縮させる可動壁部を備え、該可動壁部力区動手段によつて駆動されたことを特徴とする、請求の範囲第 1項〜第 3項のいずれかに記載の濾過装置。

5 . 前記可動壁部が、前記出口室の容積を膨張させる方向には緩慢に、前記出口室の容積を縮小させる方向には急速に作動するよう、駆動手段によって駆動されたことを特徴とする、請求の範囲第 4項に記載の濾過装置。

6 . 前記濾過スクリーンを振動させる振動発生手段を備えたことを特徴とする、請求の範囲第 1項〜第 5項のいずれかに記載の濾過装置。

7 . 前記振動発生手段が、濾過流体の流れの力を振動に変換するものであることを特徴とする、請求の範囲第 6項に記載の濾過装置。

8 . 入口流路、出口流路、及び異物排出口を備えた容器の中に、入口室及び出口室が画成され、

前記入口室は、濾過スクリーンを介して前記出口室に連通されると共に、その一端が前記入口流路に連通され、他の一端が開閉手段を介して前記異物排出口に連通され、

前記出口室は前記出口流路に連通され、

前記濾過スクリーンは、前記入口流路から出口流路に向かう濾過流体の流れ方向にほぼ沿って配置され、

且つ、前記濾過スクリーンを振動させる振動発生手段を備えたことを特徴とす 9 . 前記振動発生手段が、濾過流体の流れの力を振動に変換するものであることを特徴とする、請求の範囲第 8項に記載の濾過装置。

1 0 . 前記濾過スクリーンの表面に臨んで堆積異物の搔き取り手段を備えたことを特徴とする、請求の範囲第 1項〜第 9項のいずれかに記載の濾過装置。

1 1 . 前記各開閉手段、前記駆動手段、及び前記振動発生手段のいずれか又は全てがァクチユエータ一を備え、自動操作されることを特徴とする、請求の範囲第 1項〜第 1 0項のいずれかに記載の濾過装置。

1 2 . 濾過装置に内装される濾過スクリーンカ ^?、流体透過可能な保持部材の間に、粒状の濾材の集合体が濾材相互に離接可能な遊び間隙を有する密度で封入されて、形成されたものであることを特徴とする濾過装置。

1 3 . 前記粒状の濾材が、濾過流体の比重に近い比重の物質から形成されたものであることを特徴とする、請求の範囲第 1 2項に記載の濾過装置。