WO1998056745A1 - Hydroxycyclopentanone - Google Patents

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Katsushige Ikai
Tatsuji Enoki
Nobuto Koyama
Ikunoshin Kato
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Takara Shuzo Co., Ltd.
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Description

明 細 書
ヒドロキシシクロペン夕ノン
発明の属する技術分野
本発明は、 医薬、 食品及び飲料の分野で有用な、 制がん作用等の生理活性を有 するヒドロキシシクロペン夕ノン化合物、 その製造方法及びその利用に関する。
従 来 の 技 術
従来、 臨床上の療法に用いられている薬物はアルキル化剤、 代謝阻害剤、 植物 アル力ロイ ド等の制がん剤、 抗生物質、 免疫促進剤、 免疫調節剤など多岐にわた つているが、 これらの薬物療法はいまだ完成したとはいいがたい。
これらのうち、 天然物由来であるプロスタグランジンの中で、 シクロペンテノ ン環を有するプロス夕グランジン A及び J類が D N A合成を抑制することにより 、 安全性の高い制がん剤としての可能性が報告され、 それらの各種誘導体が合成 されている (特開昭 6 2 - 9 6 4 3 8号公報参照) 。
発明が解決しょうとする課題
本発明の目的は、 制がん作用等の生理作用を有する安全性の高いシクロベン夕 ノン化合物を開発し、 当該化合物の製造方法、 当該化合物を含有する医薬、 食品 及び飲料を提供することにある。
課題を解決するための手段
本発明者らは式 〔I〕 で表される化合物、 2, 3 , 4 —トリヒドロキシ— 2— シクロペン夕ノン (以下、 単にヒドロキシシクロペン夕ノンと称す) がゥロン酸 、 ゥロン酸誘導体、 ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 ゥ ロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物から選択される少な くとも 1種の物の加熱処理物中に生成し、 加熱処理物中より単離された当該化合 物が制がん作用等の生理活性を有することを見出し、 本発明を完成させた。 本発明を概説すれば、 本発明の第 1の発明は下記式 〔I〕 で表される 2 , 3 , 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩に 関する。 〔ι〕
Figure imgf000004_0001
本発明の第 2の発明は下記工程を包含することを特徴とする式 〔I〕 で表され る 2, 3, 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそ れらの塩の製造方法に関する。
(A) :下記 (a) 、 (b)、 (c) より選択される少なくとも 1種の物を加 熱処理し、 2, 3, 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノンを生成させる工程、
(a) ゥロン酸又はゥロン酸誘導体、
( b ) ゥロン酸及び/又はゥ口ン酸誘導体を含有する糖化合物、
( c ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物、
(B) :必要に応じて、 得られた加熱処理物より 2 , 3, 4一トリヒドロキシ シクロペン夕ノンを単離する工程。
本発明の第 3の発明は下記式 〔II〕 で表される 4, 5—ジヒドロキシー 2—シ クロベンテン一 1—オンを式 〔I〕 で表される 2, 3, 4—トリヒドロキシシク 口ペン夕ノンに変換させる工程を包含することを特徴とする式 〔I〕 で表される 2, 3, 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれ らの塩の製造方法に関する。
〔II〕
Figure imgf000004_0002
本発明の第 4の発明は本発明の第 1の発明の 2 , 3, 4—トリヒドロキシシク 口ペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも 1以上の化合物を有効成分として含有することを特徴とする医薬に関する。 本発明の第 5の発明は本発明の第 1の発明の 2, 3, 4一トリヒドロキシシク 口ペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも 1以上の化合物を含有することを特徴とする食品又は飲料に関する。
図面の簡単な説明
図 1は保持時間と示差屈折検出計の出力の関係を示す図である。
図 2はシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペン夕ノン混合物の ' Η— NMR スぺクトルを表す図である。
図 3はシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペンタノン混合物の1 3 C— NM R スぺクトルを表す図である。
図 4はトリメチルシリル化されたシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペン夕 ノン混合物のガスクロマトグラムを表す図である。
図 5は図 4のピーク ( 1 ) のマススぺク トルを表す図である。
図 6は図 4のピーク (2 ) のマススぺク トルを表す図である。
図 7はヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマー Αの ' H— N MRスぺク トルを表す図である。
図 8はヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマー Βの ' Η— N MRスぺク トルを表す図である。
図 9はヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマー Αの1 3 C— N MRスぺク トルを表す図である。
図 1 0はヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマー Bの1 3 C— NM Rスぺ クトルを表す図である。
図 1 1はトリメチルシリル化されたヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオ マ一 Aのガスクロマトグラムを表す図である。
図 1 2はトリメチルシリル化されたヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオ マ一 Bのガスクロマトグラムを表す図である。
図 1 3は図 1 1のビーク ( 1 ) のマススぺクトルを表す図である。
図 1 4は図 1 2のピーク (2 ) のマススぺクトルを表す図である。
発明の実施の形態
以下、 本発明をより具体的に説明する。
本発明において、 ゥロン酸、 ゥロン酸誘導体、 ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘 導体を含有する糖化合物、 ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合 物含有物とは、 その加熱処理物中にヒドロキシシクロペン夕ノンが生成されれば 特に限定はない。
本発明により、 食品又は飲料中に生理活性を有するヒドロキシシクロペンタノ ン、 その光学活性体及び/又はそれらの塩の適量を含有させることが可能となつ た。 これらの化合物が有する制がん作用等によって、 本発明の食品又は飲料は制 がん性食品又は制がん性飲料として極めて有用である。
また本発明によりヒドロキシシクロペン夕ノン、 その光学活性体及び/又はそ れらの塩を含有する医薬が提供され、 該医薬はがんの治療剤又は予防剤として有 用である。
本発明に使用されるヒドロキシシクロペン夕ノンは、 (a ) ゥロン酸又はゥロ ン酸誘導体、 (b ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 ( c ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物から選択され る物を加熱処理することにより生成される。 従って上記 (a ) 、 ( b ) 又は (c ) を含有しない原料を物理的、 化学的、 酵素的あるいはその他の手段を用いて生 成せしめた (a ) 、 ( b ) 又は (c ) を加熱処理することにより、 本発明のヒド 口キシシクロペンタノンを得ることもできる。
また本発明においてはヒドロキシシクロペン夕ノンを含有する加熱処理物、 該 加熱処理物からの部分精製ヒドロキシシクロペン夕ノン及び精製ヒドロキシシク 口ペン夕ノンを使用することができる。
ゥロン酸はグリクロン酸ともいい、 アルドースのアルデヒド基はそのままにし て他端の第 1アルコール基だけをカルボキシル基に酸化したヒドロキシアルデヒ ド酸の総称であり、 天然では動植物の各種の多糖の構成成分として存在する。 ゥ ロン酸を含有する多糖としては、 ぺクチン、 ぺクチン酸、 アルギン酸、 ヒアルロ ン酸、 へパリン、 へパラン硫酸、 フコィダン、 コンドロイチン硫酸、 コンドロイ チン、 デルマタン硫酸等があり、 種々の生理機能が知られている。
本発明で使用することができるゥロン酸は特に限定されるものでなく、 例えば ガラクッロン酸、 グルクロン酸、 グルロン酸、 マンヌロン酸、 ィズロン酸等があ り、 ゥロン酸の誘導体としては、 それらのラクトン、 それらのエステル、 それら のアミ ド、 それらの塩等があり、 加熱処理によりヒドロキシシクロペン夕ノンを 生成する物はすべて本発明の誘導体に包含される。 ゥロン酸のラクトンとしては グルクロノ一 6 , 3—ラクトン (以下、 グルクロノラク トンと略記する) 、 マン ヌロノ一 6, 3—ラクトン、 ィズロノ一 6 , 3—ラクトン等が例示される。 ゥロ ン酸エステルとしては、 例えばメチルエステル、 ェチルエステル、 プロピレング リコールエステル、 カルボキシメチルエステル等がありゥロン酸より製造するこ とができる。 またゥロン酸のアミ ド化によりゥロン酸アミ ドも製造することがで きる。 更にこれらの塩は常法により製造することができる。
次に本明細書において、 ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合 物は特に限定されるものでなく、 例えばべクチン、 ぺクチン酸、 アルギン酸、 ヒ アルロン酸、 へパリン、 へパラン硫酸、 フコィダン、 コンドロイチン硫酸、 コン ドロイチン、 デルマタン硫酸、 それらの化学的、 酵素的、 物理的処理物である、 その分解物、 分解物の誘導体、 分解物の塩を使用することができる。
前記の化学的な処理方法としては、 原料化合物を例えば室温〜 2 0 0 °Cで数秒 〜数時間、 好ましくは 5 0〜1 3 0 °Cで数秒〜 6 0分処理すれば良く、 酸性下こ の処理を行うとグリコシド結合が加水分解を受け、 ぺクチンの場合、 ガラクヅロ ン酸及び/又はガラクッロン酸エステルを含む分解物が生ずる。 また例えば p H 6 . 8、 9 5 °Cで数分〜数十分処理することにより/?一脱離反応が生じ、 2 3 5 nm付近の吸光度が増大した不飽和ゥロン酸及び/又は不飽和ゥロン酸エステル を有する糖化合物が得られる。 本発明の糖化合物にはゥロン酸及び/又はゥロン 酸エステルを含有する多糖類の 5—脱離反応により生成する非還元末端に不飽和 ゥロン酸及び/又は不飽和ゥロン酸エステルを含有する糖化合物が含まれる。 また前記の酵素学的な処理方法としては、 原料糖化合物のゥロン酸及び/又は ゥロン酸エステル含有多糖加水分解酵素、 例えばべクチナーゼ、 ヒアルロニダ一 ゼ等によるゥロン酸及び/又はゥ口ン酸エステル含有多糖の公知の分解が挙げら れる。 また、 ゥロン酸及び/又はゥロン酸エステル含有多糖リア一ゼによるゥロ ン酸及び/又はゥロン酸エステル含有多糖の公知の分解が挙げられる。 例えばべ クチン、 ぺクチン酸の場合、 各々公知のぺクチンリア一ゼ (E C 4 . 2 . 2 . 1 0 ) 、 ぺクチン酸リア一ゼ (E C 4 . 2 . 2 . 2 ) 、 ェキソポリガラクッロン酸 リア一ゼ (E C 4 . 2 . 2 . 9 ) で分解することによって、 非還元末端に 4ーデ ォキシ一 L—トレオーへキスー 4—エノビラノシル ゥロネート (4-deoxy- L-th reo-hex-4-enopyranosyl uronate) 又はそのメチルエステルを有する糖化合物が 得られる。 また、 ヒアルロン酸の場合はヒアルロン酸リアーゼ (E C 4 . 2 . 2 . 1 ) 、 アルギン酸の場合はアルギン酸リアーゼ (E C 4 . 2 . 2 . 3 ) が使用 される。 なお、 アルギン酸の場合は非還元末端に 4—デォキシー L一エリ トロ— へキス一 4—エノビラノシル ゥロネ一トを有する糖化合物が得られる。 この非 還元末端に 4—デォキシ一 L—トレオーへキス一 4—エノビラノシル ゥロネー ト、 4—デォキシ一 L—エリ トロ一へキス一 4—エノビラノシル ゥロネ一ト又 はそれらのメチルエステルを有する酵素分解物も本発明の糖化合物に包含される ο
更に前記の物理的な処理方法としては、 原料糖化合物の近赤外線、 赤外線、 マ イク口波、 超音波処理等が挙げられ、 例えばべクチン及び/又はべクチン酸を p H中性又はアルカリ性の溶液中に入れ、 温度は適宜、 室温以上で、 適宜還元下、 例えばァスコルビン酸存在下で、 時間は 1秒以上、 好ましくは 5秒〜 1時間の超 音波処理をし、 振動エネルギーを与えることが挙げられる。 なお超音波以外にも マイクロ波、 近赤外線、 赤外線等の照射も有効で、 これらを組合せ照射しても良 い。 照射は連続的に行っても良く、 断続的に行っても良い。
本発明においてゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物 とは、 上記のゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物の含有物で あれば特に限定はない。 ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物 含有物としてはリンゴ、 例えばミカン、 レモン等の柑橘類、 バナナ、 白菜、 キヤ べヅ、 レタス、 シソ、 カボチヤ、 セロリ、 ゴボウ、 エシャロッ ト、 ブロッコリ一 、 ピーマン、 ほうれん草、 夕マネギ、 人参、 人参の葉、 大根の葉、 茶、 ゴマ、 マ メ、 ィモ等の双子葉類植物の果実、 野菜、 葉、 種実等、 麦、 米等の単子葉植物の 穀物、 褐藻類、 例えば昆布、 ワカメ等、 紅藻類、 緑藻類、 単細胞緑藻類等の藻類 、 微生物としてはリオフィラム ウルマリゥム、 ハタケシメジ、 ナメコ、 シィ夕 ケ、 エノキタケ、 ヒラタケ、 マッシュルーム等の担子菌類、 サナギタケ、 ノムシ タケ等の子のう菌類、 酵母、 糸状菌、 例えば麹菌、 細菌、 例えば納豆菌、 乳酸菌 等、 動物としては脊椎動物又は無脊椎動物、 ブ夕皮膚、 ゥシ皮膚、 サメ軟骨、 鯨 軟骨等が例示され、 本発明においては、 これらの植物、 微生物又は動物由来のゥ 口ン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物を使用することがで ぎる。
また本発明においては、 ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合 物含有物として、 果物果皮、 果物搾汁かす、 例えばリンゴ搾汁かす、 ミカン搾汁 かす、 野菜搾汁かす、 穀類かす、 例えば清酒粕、 ビールかす、 焼酎かす、 ゥイス キーかす、 豆類かす、 例えばおから、 海藻かす等の農水産 ·食品加工処理物をそ のまま、 あるいは乾燥、 粉碎して用いても良い。
本発明で使用するゥ口ン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有 物はそのまま、 若しくは前処理として通常の、 煮る、 焼く、 妙る、 焙じる、 煎じ る、 蒸す、 炒める、 揚げる等の任意の加工方法で処理することができる。
本発明においては、 これらのゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖 化合物含有物は前記の化学的、 酵素的 (微生物による発酵を含む) 、 物理的前処 理を行って得られる該含有物の処理物、 又は該処理物よりの精製物を使用しても 良い。
ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物である多糖類は公知の 化学的、 酵素学的、 物理的な処理方法により製造することができる。 例えばべク チンとしては、 例えば柑橘類の果皮及びリンゴの果実より抽出される高分子の多 糖類を使用することができる。 工業的なぺクチン製造の原料はフルーツで、 レモ ン、 ライム等の柑橘類のジュースのしぼりかす (主として内果皮) が用いられる ほか、 リンゴのジュースのしぼりかすも用いられている。 ジュースのしぼりかす には主として不溶性のプロトぺクチンが含まれており、 製造の段階でこれを可溶 ィ匕 (抽出) し、 ぺクチンを調製する。 可溶化は酸性の温水〜熱水で抽出すること によって行うことができ、 抽出時の温度、 p H、 時間条件を原料に合せてコント ロールすることにより、 分子量やエステル化度の一定なぺクチンを高収量で製造 することができる。 抽出液は遠心分離やろ過によって精製し、 濃縮後アルコール を添加してぺクチンを沈殿させ回収することができる。 回収された沈殿を乾燥、 粉砕し、 所定の乾燥べクチンを調製することができる。
ぺクチンの主構造は、 部分的にメチル化されたガラクヅロン酸のポリマーであ る。 カルボキシル基はメチルエステル化されたり、 遊離の酸のままか、 あるいは アンモニゥム塩化、 カリウム塩化、 又はナトリウム塩化されている。 ぺクチンは メチルエステル化度 (D M度:全カルボキシル基に対するメ トキシル基の割合) によって、 D M度の高い H Mぺクチン及び D M度の低い L Mぺクチンに分類され 〔吉積智司ほか編、 (株) 光琳発行、 新食品開発用素材便覧、 第 1 1 4〜 1 1 9 頁 ( 1 9 9 1 ) 〕 、 本発明においては市販の食品添加物べクチン 〔外山章夫編、 食品と科学社発行、 天然物便覧、 第 1 2版、 第 1 3 8頁 ( 1 9 9 3 ) 〕 、 市販の H Mぺクチン、 L Mぺクチン等 (前出の新食品開発用素材便覧) を使用すること ができる。
合成法により合成されるゥロン酸、 ゥロン酸誘導体、 オリゴ糖等も本発明で使 用することができる。
本発明に使用する加熱処理物は、 (a ) ゥロン酸又はゥロン酸誘導体、 (b ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 (c ) ゥロン酸及び/ 又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物から選択される物を原料として製 造することができる。
本発明に使用するヒドロキシシクロペン夕ノンを含有する加熱処理物の製造に おける加熱処理方法としては、 本発明のヒドロキシシクロペン夕ノンが生成する 条件であれば特に限定は無いが、 ゥロン酸、 ゥロン酸誘導体、 ゥロン酸及び/又 はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 ゥ口ン酸含有物及び/又はゥロン酸誘導 体を含有する糖化合物含有物を例えば 6 0〜3 5 0 °Cで数秒〜数日、 好ましくは 8 0〜1 5 0 °Cで数分〜数日加熱処理すれば良く、 ぺクチンの場合、 例えば 8 0 〜1 5 0 °Cで数分〜数日の加熱処理を行うことにより、 ヒドロキシシクロペン夕 ノンを含有する加熱処理物を得ることができる。 またゥロン酸、 ゥロン酸のラク トン、 ゥロン酸エステルを 6 0〜 1 5 0 °Cで数分〜数日加熱処理することにより ヒドロキシシクロペン夕ノンを含有する目的の加熱処理物を得ることができる。 加熱処理時の p Hは特に限定はないが、 中性から酸性下で行うのが好ましく、 その原料に応じ加熱処理時の p Hを調整すればよい。
加熱処理時の原料の濃度はその加熱処理によりヒドロキシシクロペン夕ノンを 生成しうる範囲内であれば特に限定は無く、 操作性、 収率等の点を考慮し設定す れば良い。 本発明における加熱処理は湿式加熱でも、 乾式加熱でも良いが、 本発 明のヒドロキシシクロペン夕ノンの生成効率の点からは湿式加熱が好ましい。 湿 式加熱としては、 水蒸気加熱、 水蒸気加圧加熱、 加圧式加熱等任意の湿式加熱方 法を用いることができる。 乾式加熱としては、 乾燥熱風による直接加熱法、 熱源 から隔壁を通して加熱する間接加熱法等が使用できる。 直接加熱方法としては、 気流乾熱法、 噴霧乾熱法等があり、 間接加熱法としてはドラム乾熱法等が使用で ぎる。
本発明に使用する加熱処理物中のヒドロキシシクロペン夕ノンはがん細胞増殖 抑制等を指標に精製、 単離することができる。 精製、 単離手段としては、 化学的 方法、 物理的方法等の公知の精製、 単離手段を用いれば良く、 ゲルろ過法、 分子 量分画膜による分画法、 溶媒抽出法、 分留法、 イオン交換樹脂、 順相、 逆相の各 種クロマトグラフィ一法等の従来公知の精製方法を組合せ、 加熱処理物中に生成 されたヒドロキシシクロペン夕ノンを採取することができる。
例えば、 グルクロノラクトン水溶液を加熱し、 この加熱液を陰イオン交換カラ ムクロマトグラフィ一、 合成吸着剤カラムクロマトグラフィー及びシリカゲル力 ラムクロマトグラフィ一に順次かけることよってヒドロキシシクロペン夕ノンを 精製することができる。
本発明のヒドロキシシクロペン夕ノンは下記式 〔II〕 で表される 4 , 5—ジヒ ドロキシ一 2—シクロペンテン一 1一オン (以下、 単にシクロペンテノンと称す ) を出発物質として製造することもできる。 〔II〕
Figure imgf000012_0001
例えば、 シクロペンテノンを水又は水を含む溶媒に溶解することによってヒド 口キシシクロペン夕ノンは生成する。 本発明のヒドロキシシクロペンタノン生成 の条件には何ら限定はなく、 ヒドロキシシクロペン夕ノンが生成する条件であれ ばよい。
生成したヒドロキシシクロペン夕ノン量は順相、 逆相等のカラムを用いた H P L C、 ガスクロマトグラフィー、 薄層クロマトグラフィー、 ペーパークロマトグ ラフィー、 核磁気共鳴等の方法で測定できる。
このヒドロキシシクロペン夕ノンを精製する方法としては化学的方法、 物理学 的方法等の公知の方法を用いれば良く、 ゲルろ過法、 分子量分画膜による分画法 、 溶媒抽出法、 分留法、 イオン交換、 逆相、 順相等の各種クロマトグラフィー法 等の従来公知の精製方法を組合せ、 反応生成物中のヒドロキシシクロペン夕ノン 又はその光学活性体を精製、 単離することができる。
例えばシクロペンテノン水溶液を 4 °Cで 3 0日間保存するとシクロペンテノン の約 3 0 %がヒドロキシシクロペン夕ノンに変化する。
単離したヒドロキシシクロペン夕ノンの構造は質量分析法、 核磁気共鳴法、 赤 外吸収スぺクトル、 紫外吸収スぺク トル等の公知の方法で決定することができる 本発明のヒドロキシシクロペン夕ノンとシクロペンテノンは水溶液中で相互に 変換し、 平衡関係にある。 単離したシクロペンテノンから上記のようにヒドロキ シシクロペン夕ノンが生成するが、 逆に、 単離したヒドロキシシクロペン夕ノン を水溶液状態で放置するとヒドロキシシクロペン夕ノンの一部はシクロペンテノ ンに変化する。
なお、 本発明において使用する式 〔II〕 で表されるシクロペンテノンは、 化学 合成法により合成することができる 〔カーボハイ ドレート リサーチ (Carbohyd rate Res. )s 第 247卷、 第 2 17〜 2 2 2頁 ( 1 99 3) 、 ヘルべチカ キミ 力 ァク夕 (Helvetica Chimica Acta) 、 第 5 5卷、 第 2838〜 2 844頁 ( 1 972 ) 〕 。 またシクロペンテノンはゥロン酸、 ゥロン酸誘導体、 ゥロン酸及 び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 ゥロン酸及びノ又はゥロン酸誘導 体含有糖化合物含有物から選択される少なくとも 1種の物の加熱処理物中に生成 する化合物であって、 本発明ではその精製物も使用することがきる。
例えば、 ゥロン酸として D—グルクロン酸を使用し、 その 1 %溶液を 1 2 1°C で 4時間加熱処理することにより、 加熱処理物中にシクロペンテノンが生成する 。 この加熱処理物中のシクロペンテノンを溶媒で抽出し、 抽出物を濃縮する。 次 にこの濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し、 溶出するシクロ ペンテノン画分を濃縮し、 濃縮物からシクロペンテノンをクロ口ホルムで抽出す ることにより、 加熱処理物中のシクロペンテノンが単離される。
シクロペンテノンの物性を下記に示す。 なおシクロペンテノンの質量分析は D X302質量分析計 (日本電子社製) を用いて行った。 また、 重クロ口ホルム溶 媒を用いた NMRスペクトルの測定は JNM— A 500 (日本電子社製) を用い た。 比旋光度は D I P— 370型旋光計 (日本分光社製) 、 UV吸収スペクトル は UV— 25 00分光光度計 (島津製作所社製) 、 赤外吸収スぺクトル ( IR) は FT I R— 8000赤外分光光度計 (島津製作所社製) をそれぞれ用い測定し た。
FAB-MS m/z 1 1 5 〔M + H〕 +
マトリックスとしてグリセロールを用いた。
^-NMR (CDC Is )
δ A. 20 ( 1 Η, d, J = 2. 4H z, 5— H) 、 4. 83 ( 1 H, m, 4 一 H)、 6. 30 ( 1 H, dd, J = 1. 2, 6. 1 H z, 2 - H) 、 7. 48 ( 1 H, dd, J = 2. 1 , 6. 1 Hz , 3-H)
但し、 — NMRの化学シフト値は CHCls の化学シフト値を 7. 2 6 p pmとして表した。
旋光度: 〔ひ〕 。 2Q 0° ( 1. 3、 水) IR (KBr法) : 3400、 1715、 1630、 1115、 1060、 1 025 cnT1に吸収を有する。
UV: Amax 215 nm (水)
単離されたヒドロキシシクロペン夕ノンを光学分割することによりヒドロキシ シクロペン夕ノンの光学活性体を得ることができる。 なお、 同様にして、 上記し たシクロペンテノンの光学活性体を得ることもできる。
光学活性体の分離はラセミ混合物の機械的分割、 優先晶出法、 ジァステレオマ —塩あるいは包接化合物としての結晶化による分割、 酵素 ·微生物による動力学 的分割、 クロマトグラフィ一による分割等により行うことができる。
クロマトグラフィーによる分割としては、 ガスクロマトグラフィー、 液体クロ マトグラフィー、 薄層クロマトグラフィー等を用いることができ、 それそれに適 したキラル固定相を使用すればよい。
液体クロマトグラフィ一による光学分割としてはキラルな固定相を用いる方法 、 キラルな溶離液を用いる方法、 ジァステレオマ一としての分離等を用いること ができる。
キラル固定相としてはアミ ド系固定相、 尿素系固定相、 配位子交換型固定相、 多糖 ·多糖誘導体固定相、 タンパク質固定相、 ポリメ夕クリル酸エステル固定相 、 ポリメ夕クリルアミ ド固定相等が使用できる。
溶離液としてはへキサン系、 アルコール系、 水 (緩衝液) 系等が使用でき、 上 記固定相との組合せにおいて適宜使用することができる。
ヒドロキシシクロペン夕ノン又はその光学活性体としては、 医薬として許容さ れる塩があり、 公知の方法にて変換することができる。
ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩は制がん 活性、 がん細胞増殖抑制活性、 アポトーシス誘発活性、 トポイソメラ一ゼ II阻害 活性、 がん細胞分化誘導活性、 抗リウマチ活性、 慢性関節リウマチ抑制作用、 フ ァス抗原産生誘導活性、 抗菌活性、 抗ウィルス活性、 肝機能改善活性、 熱ショッ ク夕ンパク誘導活性、 血液成分正常化活性、 がん免疫増強活性、 抗炎症活性、 腫 瘍壊死因子産生抑制活性、 一酸化窒素産生抑制活性、 免疫調節活性、 例えば遅延 型過敏反応抑制活性、 リンパ球幼若化反応抑制活性、 混合リンパ球反応抑制活性
、 I g E産生抑制活性、 力ラゲ一ナン浮腫抑制活性等の生理活性を有し、 これら の活性により、 ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれら の塩から選択される少なくとも 1以上の化合物を有効成分として含有する医薬は 、 例えば生体防御機構に作用する医薬、 例えば抗体産生機構に作用する製剤、 抗 炎症剤、 抗アレルギー剤、 抗リウマチ剤、 インターフェロン誘発剤等、 糖質代謝 に作用する医薬、 例えば糖尿病治療剤、 病原生物に作用する医薬、 例えば、 抗菌 剤、 抗ウィルス剤等として有用である。 従って本発明で得られる医薬は、 ヒドロ キシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩に感受性を示す疾 病用の医薬として、 例えばがん、 ウィルス性疾患、 リウマチ、 糖尿病、 アレルギ 一、 自己免疫疾患、 炎症等の疾病の治療用医薬又は予防用医薬として極めて有用 である。
ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩は、 例え ばヒト前骨髄性白血病細胞 H L— 6 0、 ヒト急性リンパ芽球性白血病細胞 M O L T一 3、 肺がん細胞 A— 5 4 9、 S V 4 0形質転換肺細胞 W I— 3 8 VA 1 3、 肝がん細胞 H e p G 2、 結腸がん細胞 H C T 1 1 6、 ヒト結腸がん細胞 S W 4 8 0、 ヒト結腸がん細胞 W i D r、 胃がん細胞 A G S、 ミエローマ細胞等のが ん細胞に細胞増殖抑制作用、 制がん活性を有し、 ヒドロキシシクロペン夕ノン若 しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも 1以上の化合物 を有効成分として含有する制がん剤を製造することができる。 また、 これらの化 合物はがん細胞にアポト一シス誘発作用、 がん細胞のトポィソメラーゼ II阻害作 用を有する。 ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの 塩のがん細胞増殖抑制作用機作は本発明を何ら制限するものではないが、 例えば がん細胞に対するアポトーシス誘発作用、 トポイソメラーゼ II阻害作用も本発明 において制がん作用に包含される。
制がん剤の製造は一般的には、 ヒドロキシシクロペン夕ノン、 その光学活性体 及び/又はそれらの塩を薬学的に許容できる液状又は固体状の担体と配合し、 か つ必要に応じて溶剤、 分散剤、 乳化剤、 緩衝剤、 安定剤、 賦形剤、 結合剤、 崩壊 剤、 滑沢剤等を加えて、 錠剤、 顆粒剤、 散剤、 粉末剤、 カプセル剤等の固形剤、 通常液剤、 懸濁剤、 乳剤等の液剤であることができる。 またこれを使用前に適当 な担体の添加によって液状となし得る乾燥品とすることができる。
本発明の制がん剤は、 製剤形態に応じた適当な投与経路で投与される。 投与方 法も特に限定はなく、 内用、 外用及び注射によることができる。 注射剤は、 例え ば静脈内、 筋肉内、 皮下、 皮内等に投与し得、 外用剤には座剤等も包含される。 制がん剤としての投与量は、 その製剤形態、 投与方法、 使用目的及びこれに適 用される患者の年齢、 体重、 症状によって適宜設定され、 一定ではないが一般に は製剤中に含有されるヒドロキシシクロベン夕ノン、 その光学活性体及び/又は それらの塩の量が成人 1日当り 1 0 p g ~ 2 0 0 m g/ k gである。 もちろん投 与量は、 種々の条件によって変動するので、 上記投与量より少ない量で十分な場 合もあるし、 あるいは範囲を超えて必要な場合もある。 本発明の薬剤はそのまま 経口投与するほか、 任意の飲食品に添加して日常的に摂取させることができる。 ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択 される少なくとも 1以上の化合物を有効成分として含有する生体防御機構に作用 する医薬、 例えば抗体産生機構に作用する製剤、 抗炎症剤、 抗アレルギー剤、 抗 リウマチ剤、 イン夕一フエロン誘発剤等、 糖質代謝に作用する医薬、 例えば糖尿 病治療剤、 病原生物に作用する医薬、 例えば、 抗菌剤、 抗ウィルス剤、 アポトー シス誘発剤等は制がん剤に準じ、 製剤化することができ、 制がん剤に準じた方法 、 用量で投与することができる。
ヒドロキシシクロペン夕ノンはシクロペンテノンと水溶液中にて平衡の関係に あり、 生体内にてシクロペンテノンより変換されるヒドロキシシクロペン夕ノン も医薬としての効果を発揮すると考えられる。 従って生体内でのヒドロキシシク 口ペン夕ノンの形成を目的とするシクロペンテノン若しくはその光学活性体又は それらの塩の使用も本願に包含されるものである。
本発明のヒドロキシシクロペン夕ノン又はその光学活性体はがん細胞増殖抑制 作用等の種々の生理活性を有し、 本発明のヒドロキシシクロペン夕ノン若しくは その光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも 1以上の化合物を含有 、 希釈又は添加してなる食品又は飲料は例えば制がん性の食品又は飲料等の機能 性食品又は飲料として有用である。
なお、 本発明の食品又は飲料の製造においてはヒドロキシシクロペン夕ノンを 含有する加熱処理物、 該加熱処理物からの部分精製ヒドロキシシクロペン夕ノン 、 精製ヒドロキシシクロペン夕ノン及び/又はその光学活性体を使用することが できる。
本発明のヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩 から選択される少なくとも 1以上の化合物を含有、 希釈又は添加してなる食品又 は飲料とは、 特に限定はないが、 例えば穀物加工品 (小麦粉加工品、 デンプン類 加工品、 プレミックス加工品、 麵類、 マカロニ類、 パン類、 あん類、 そば類、 麩 、 ビーフン、 はるさめ、 包装餅等) 、 油脂加工品 (可塑性油脂、 てんぷら油、 サ ラダ油、 マヨネ一ズ類、 ドレッシング等) 、 大豆加工品 (豆腐類、 味噌、 納豆等 ) 、 食肉加工品 (ハム、 ベーコン、 プレスハム、 ソーセージ等) 、 水産製品 (冷 凍すりみ、 かまぼこ、 ちくわ、 はんぺん、 さつま揚げ、 つみれ、 すじ、 魚肉ハム 、 ソーセージ、 かつお節、 魚卵加工品、 水産缶詰、 つくだ煮等) 、 乳製品 (原料 乳、 クリーム、 ヨーグルト、 バタ一、 チーズ、 練乳、 粉乳、 アイスクリーム等) 、 野菜 ·果実加工品 (ペースト類、 ジャム類、 漬け物類、 果実飲料、 野菜飲料、 ミックス飲料等) 、 菓子類 (チョコレート、 ビスケット類、 菓子パン類、 ケーキ 、 餅菓子、 米菓類等) 、 アルコール飲料 (日本酒、 中国酒、 ワイン、 ウイスキー 、 焼酎、 ウォッカ、 ブランデ一、 ジン、 ラム酒、 ビール、 清涼アルコール飲料、 果実酒、 リキュール等) 、 嗜好飲料 (緑茶、 紅茶、 ウーロン茶、 コーヒー、 清涼 飲料、 乳酸飲料等) 、 調味料 (しょうゆ、 ソース、 酢、 みりん等) 、 缶詰 ·瓶詰 め '袋詰め食品 (牛飯、 釜飯、 赤飯、 カレー、 その他の各種調理済み食品) 、 半 乾燥又は濃縮食品 (レバ一ペースト、 その他のスプレツ ド、 そば · うどんの汁、 濃縮スープ類) 、 乾燥食品 (即席麵類、 即席カレ一、 インスタン トコーヒー、 粉 末ジュース、 粉末スープ、 即席味噌汁、 調理済み食品、 調理済み飲料、 調理済み スープ等) 、 冷凍食品 (すき焼き、 茶碗蒸し、 うなぎかば焼き、 ハンバーグステ ーキ、 シユウマイ、 餃子、 各種スティック、 フル一ヅカクテル等) 、 固形食品、 液体食品 (スープ等) 、 香辛料類等の農産 ·林産加工品、 畜産加工品、 水産加工 品等が挙げられる。
本発明の食品又は飲料の製造法は、 特に限定はないが、 調理、 加工及び一般に 用いられている食品又は飲料の製造法による製造を挙げることができ、 製造され た食品又は飲料に制がん作用を有するヒドロキシシクロペン夕ノン、 その光学活 性体及び/又はそれらの塩が含有されていれば良い。
調理及び加工においては、 調理、 加工後の (a ) ゥロン酸又はゥロン酸誘導体 、 (b ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 (c ) ゥロン 酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物から選択される物の加熱 処理物中にヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩 から選択される化合物が含有されていれば良い。
すなわち調理 '加工前、 調理 ·加工時、 更には調理 ·加工後にヒドロキシシク 口ペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を含 有する (a ) ゥロン酸又はゥロン酸誘導体、 (b ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸 誘導体を含有する糖化合物、 (c ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有す る糖化合物含有物から選択される物の加熱処理物を添加してもよいし、 調理及び 加工品やその材料を、 ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又は それらの塩から選択される化合物を含有する (a ) ゥロン酸又はゥロン酸誘導体 、 ( b ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物、 (c ) ゥロン 酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物から選択される物の加熱 処理物へ添加し、 該加熱処理物中のヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光 学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を希釈してもよい。
次に食品又は飲料の製造においては、 任意の工程で、 加熱処理を行い、 加熱処 理物中に有効量のヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれ らの塩から選択される化合物を含有させれば良く、 ヒドロキシシクロペン夕ノン 若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を含有する加熱処 理物を添加してもよい。 また食品又は飲料やその原料をヒドロキシシクロペン夕 ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を含有する加 熱処理物へ添加し、 該加熱処理物中のヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその 光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を希釈してもよい。 また、 添加 は 1回又は数回に渡って行ってもよい。 したがって、 簡便に新規な生理作用を示 す食品又は飲料を製造することができる。 また製造時において (a ) ゥロン酸又 はゥロン酸誘導体、 (b ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合 物、 (c ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体含有糖化合物含有物から選択され る物を含有せしめ、 製造時において生成した加熱処理物中のヒドロキシシクロべ ン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を構成成 分とする食品又は飲料も本発明に包含される。 いずれの工程を経た場合も、 ヒド 口キシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される 化合物を含有する加熱処理物を含有、 添加及び/又は希釈してなる食品又は飲料 は本発明の食品又は飲料と定義される。
またヒドロキシシクロペン夕ノン、 その光学活性体及び/又はそれらの塩と、 S H基含有化合物、 例えば S H基含有アミノ酸、 又はその誘導体、 例えばシステ イン含有アミノ酸誘導体との反応物として、 食品、 飲料中でも生成したヒドロキ シシクロペン夕ノン誘導体を含有、 添加及び/又は希釈してなる食品又は飲料も 本発明の食品又は飲料と定義される。
制がん作用を有するヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又は それらの塩から選択される化合物の食品中の含有量は特に制限されず、 その官能 と生理活性の点より適宜選択できるが、 例えばヒドロキシシクロペン夕ノン若し くはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物の含有量は食品 1 0 0 部当り 1 0— 9部以上、 食品としての官能、 制がん作用の面からは好ましくは 1 0 一8〜 5部、 更に好ましくは 1 0— 7〜2部であり、 生理的有効量の食品を摂取すれ ば良い。
また、 制がん作用を有するヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性 体又はそれらの塩から選択される化合物の飲料中の含有量は特に制限されず、 そ の官能と生理活性の点より適宜選択できるが、 例えばヒドロキシシクロペンタノ ン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物の含有量は飲料 1 0 0部当り 1 0— 9部以上、 飲料としての食味、 制がん作用の面からは好ましく は 1 0— 8〜5部、 更に好ましくは 1 0— 7〜2部であり、 生理的有効量の飲料を摂 取すれば良い。 なお、 本明細書において部は重量部を意味する。
本発明の食品又は飲料としては、 制がん性を有するヒドロキシシクロペンタノ ン若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物が含有、 添加及 び/又は希釈されていれば特にその形状に限定は無く、 夕ブレッ ト状、 顆粒状、 カプセル状、 ゲル状、 ゾル状等の形状の経口的に摂取可能な形状物も包含する。 本発明の食品又は飲料は生理活性を有するヒドロキシシクロペン夕ノン若しく はその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を含有し、 ヒドロキシシ クロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩の有する種々の生理活性
、 制がん作用、 抗菌作用、 アポト一シス誘発作用、 抗ウィルス作用、 肝機能改善 作用等によって、 これらを摂取することにより発がん予防、 がん抑制効果、 ウイ ルス性疾患予防、 治療、 アルツハイマー病予防効果、 肝機能改善効果を有する健 康食品又は飲料であり、 生体の恒常性の維持、 特に胃腸健康保持に有用な食品又 は飲料である。 またその抗菌力により、 極めて保存性の良い、 食品又は飲料であ 本発明のヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩 は 1 0 O m g/k gの経口投与でマウスに毒性は認められない。
実 施 例
以下、 実施例を挙げて、 本発明を更に具体的に説明するが、 本発明はこれらの 実施例に何ら限定されるものではない。 なお、 実施例における%は重量%を意味 する。
実施例 1
( 1 ) 1 0 gの D—グルクロン酸 (シグマ社製 G 5 2 6 9 ) を 1リットル の水に溶解し、 1 2 1 °Cで 4時間加熱した後約 1 O m lになるまで減圧下濃縮し た。 これに酢酸プチル:酢酸:水 = 3 : 2 : 2混合液の上層 4 O m lを加えて混 合後、 遠心によって得た上清を減圧下約 1 O m lまで濃縮した。
上記抽出液をカラムクロマトグラフィー用シリカゲル B W— 3 0 0 S P ( 2 X 28 cm, 富士シリシァ化学社製) にアプライし、 酢酸プチル:酢酸:水 =3 : 2 : 2の上層を溶離液としてコンプレッサーで 0. 2 kg/cm2 に加圧し、 毎 分 5 mlの流速で分離を行った。 1画分当り 10mlになるようにフラクシヨネ —シヨンを行い、 各画分の一部をとつて薄層クロマトグラフィ一で分析したとこ ろ 61番から 80番までの画分に高純度のシクロペンテノンが含まれていた。 こ れらの画分を集めて減圧下濃縮した後 40mlのクロ口ホルムで抽出し、 抽出液 を減圧下濃縮することによって 10 Omgのシクロペンテノンを得た。
この画分をパルパヅク夕イブ Sカラムを用いた順相 HP L Cで分離し、 215 nmの紫外線吸収で検出したところ、 純度は 98%であった。
(2) 実施例 1一 (1) で調製したシクロペンテノンの水溶液 (5 Omg/m 1) を 4°Cで 30日間保存した試料を以下の条件の H PLCで分析した。
カラム : リクロソーブ (Li chro s orb) NH2 — 5 (4. 6 x250 mm、 メルク社製)
移動相: 80 %ァセトニトリル水溶液
流速: 0. 8 ml/分
カラム温度: 25°C
検出:示差屈折検出計 (YRD— 880 midge t、 島村計器製作所社製
)
試料: 10倍希釈液を 100〃 1注入
その結果、 5. 7分のシクロペンテノンのピークに加えて 6. 8分の本発明の ヒドロキシシクロペンタノンのビークが見られた。 クロマトグラムを図 1に示す 。 すなわち図 1は保持時間と示差屈折検出計の出力の関係を示す図であり、 横軸 は保持時間 (分) 、 縦軸は示差屈折検出計の出力を示す。
実施例 2
(1) 市販のグルクロノラクトン (ナカライテスク社製) 500gを 38リツ トルの水に溶解し、 生蒸気を吹き込んで 125 °Cで 5時間加熱した。 冷却後減圧 下濃縮し、 NaOHで濃縮液を pH 5. 0に調整した。 この液を水で平衡化した ダイヤイオン SA— 10A (三菱化学社製) を用いた陰イオン交換カラム (20 リヅ トル) にチャージし、 水で溶出してくる非吸着画分 24リッ トルを得た。 この画分を減圧下、 2. 8リットルまで濃縮し、 終濃度 2Mになるように Na C 1を加え、 2M NaC 1水溶液で平衡化した合成吸着剤 S P— 2 07 (三菱 化学社製) カラム ( 1 5リットル) に 2回に分けてチャージした。 2M Na C 1水溶液でカラムを洗浄し、 0. 1M Na C 1水溶液で溶出される画分合計 7 8リットルを得た。
この画分を減圧下 1 1 リットルまで濃縮し、 濃縮液に対して上記と同様の SP 一 207カラムクロマトグラフィ一を行い 24リヅ トルの溶出液を得た。 但し、 すべての試料を 1回のクロマトグラフィーにかけ、 溶出は水で行った。
溶出液を減圧下 100mlまで濃縮し、 AC— 1 1 0— 1 0透析膜 (旭化成社 製) を用いた電気透析により脱塩し、 シクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペン 夕ノン混合液 1 00mlを得た。
(2) 実施例 2— ( 1) で得たシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペンタノ ン混合液 10mlを減圧下濃縮乾固し、 酢酸ブチル:酢酸:水 = 3 : 2 : 2の上 層 1 5mlに溶解した。 これを実施例 1— ( 1 ) と同様のシリカゲルカラムクロ マトグラフィーにかけ、 5 00〜700mlの溶離液で溶出されてくるシクロぺ ンテノンを含む画分と 9 5 0〜 1700mlの溶離液で溶出されてくるヒドロキ シシクロペン夕ノンを含む画分を得た。 但し、 カラムサイズは 2. 5 x 5 0 cm とした。 ヒドロキシシクロペン夕ノン含有画分を減圧下濃縮、 乾固し、 7 5mg のヒドロキシシクロペン夕ノンを得た。
(3) 実施例 2— (2) と同様のシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い 、 1 070ml〜: L 240 m 1の溶離液で溶出される画分 1と 1 320ml〜 1 500mlの溶離液で溶出される画分 2を得た。
画分 1と画分 2をそれぞれ減圧下濃縮し、 以下の条件でそれそれの HP LCを 行った。
カラム : CAP CE LL PAK Ci8 SG 300A 5 jam
( 6 x 25 0 mm、 資生堂社製)
移動相 : 0. 1%TFA水溶液 流速 : 1ml /分
検出: 2 1 0 nmにおける吸光度
それぞれの保持時間 6. 0分のビークを分取し、 凍結乾燥した。 画分 1の HP L C処理物からは 2 Omgのヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマ一 A、 画分 2の HP L C処理物からは 27 mgのヒドロキシシクロペン夕ノンジァステ レオマ一 Bを得た。
実施例 3
実施例 2— (2) で得たヒドロキシシクロペン夕ノンを 4 mMになるように水 に溶解し、 4°C、 37°C、 又は 45°Cで 1 6時間放置した。 各試料 をシリ 力ゲル 6 0シート F (メルク社製) にスポットし、 酢酸プチル:酢酸:水 = 3 : 2 : 2の上層で展開した後、 オルシノール—硫酸法で検出した。 すなわち、 40 Omgのオルシン一水和物 (ナカライテスク社製、 2 57— 30) を 22. 8mlの硫酸に溶解し、 水を加えて 20 Omlとした液を展開後の薄層に噴霧し 、 1 20°Cで 1〜2分間加熱してスポットを観察した。
その結果、 すべての試料にシクロペンテノンのスポットが見られ、 放置温度が 長いほどシクロペンテノンのスポヅ 卜の発色は強かった。
実施例 4
( 1 ) NMR
実施例 2— ( 1) で得たシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペン夕ノン混合 液を減圧下乾固し、 重水に溶解して1 H— NMRスペク トルと13 C— NMRスぺ クトルを JNM— A 500 (日本電子社製) を用いて測定した。 その結果を以下 に示す。
Ή-NMR
(A)
δ 2. 42 ( 1 Η, d d, J = 2. 0, 20. OH z, 5 - H) , 2. 5 3 ( 1 H, dd3 J = 5. 5 , 20. OH z, 5 -H) , 3. 9 1 ( 1 H, dd, J = 4. 0, 10. 5, 3— H) , 4. 23 ( 1 H3 d d, J = 2. 0, 1 0. 5 H z, 2 -H) , 4. 27 ( 1 H, d d, J = 4. 0 , 5. 5 H z, 4 -H) (B)
δ 2. 1 3 ( 1 H, dd, J = 9. 0, 20. 0H z, 5— H) , 2. 8 6 ( 1 H, ddd, J = 2. 5, 8. 5, 20. 0 H z, 5 - H) , 3. 7 6 ( 1 H, dd, J = 8. 5, 10. 0, 3 - H) , 4. 04 ( 1 H, d d, J = 2. 5 , 10. OHz, 2— H) , 4. 13 ( 1 H, d dd, J = 8. 5 , 8. 5 , 9. OH z, 4-H)
HODの化学シフ ト値を 4. 6 5 ppmとして表した。
この試料に含まれるヒドロキシシクロペン夕ノンは下記式 〔III〕 に示す構造と その対掌体及び下記式 〔IV〕 に示す構造とその対掌体の混合物であり、 (A)、 (B) のどちらか一方が式 〔III〕 に示す構造とその対掌体、 他方が式 〔IV〕 に示 す構造とその対掌体のシグナルである。
〔III〕
Figure imgf000024_0001
〔IV〕
Figure imgf000024_0002
— NMRスペク トルを図 2に示す。 すなわち図 2はシクロペンテノン、 ヒ ドロキシシクロペン夕ノン混合物の — NMRスペクトルを表す図であり、 横 軸は化学シフ ト値 (ppm) 、 縦軸はシグナルの強度を示す。 なお、 4. 1、 4 . 6、 6. 2、 7. 4 ppmのシグナルはシクロペンテノン由来のシグナルであ る o
13C - NMR
(A) 644. 2 (5 - C) , 67. 4 (4 - C) , 76. 4 (3— C) , 78. 1 (
2- C) , 2 18. 1 ( 1 -C)
(B)
43. 5 (5-C) , 69. 5 (4一 C) , 80. 7 (2-C) , 80. 8 (
3- C) , 2 14. 7 ( 1一 C)
ジォキサンの化学シフト値を 67. 4 ppmとして表した。
この試料に含まれるヒドロキシシクロペン夕ノンは式 〔III〕 に示す構造とその 対掌体及び式 〔IV〕 に示す構造とその対掌体の混合物であり、 (A) 、 (B) の どちらか一方が式 〔III〕 に示す構造とその対掌体、 他方が式 〔IV〕 に示す構造と その対掌体のシグナルである。
13C— NMRスペクトルを図 3に示す。 すなわち図 3はシクロペンテノン、 ヒ ドロキシシクロペン夕ノン混合物の13 C— NMRスぺク トルを表す図であり、 横 軸は化学シフト値 (ppm) 、 縦軸はシグナルの強度を示す。 なお、 76. 9、 81. 4、 132. 9、 163. 2、 208. 0 p pmのシグナルはシクロペン テノン由来のシグナルである。
(2) GC/MS
実施例 2— ( 1 ) で得たシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペン夕ノン混合 液 0. 5〃 1を減圧下乾固し、 トリメチルクロロシラン (ジーエルサイエンス社 製) : N, 0—ビス (トリメチルシリル) ーァセ夕ミ ド (ジーエルサイエンス社 製) :無水ピリジン (シリレーショングレード、 ピアス社製) =4 : 1 : 4混合 液 1 0 1に溶解して 6 0°Cで 1時間トリメチルシリル化した。 この試料 1 1を以下に示すガスクロマトグラフィー/質量分析 (GC/MS) によって分析 した。
カラム : TC一 1 (3 Omx 0. 25 mm, ジ一エルサイエンス社製) 力ラム温度: 100 °C→ 160 °C (4 °C /分)
160 °C-> 300 °C ( 1 6 °C /分)
300°C ( 5分)
キヤリャ一ガス : He 1. 2 ml/分 その結果を図 4、 図 5、 図 6に示す。 すなわち図 4はトリメチルシリル化され たシクロペンテノン、 ヒドロキシシクロペンタノン混合物のガスクロマトグラム を表す図であり、 横軸はスキャン番号、 縦軸はイオン強度を示す。 図 5と図 6は 図 4のビーク ( 1) とビーク (2) のマススペクトルを表す図であり、 横軸は M /Z、 縦軸は相対強度 (%) を示す。
その結果、 図 4のビーク ( 1 ) とビーク (2) は共に M/Z 349 [M + H ] + を示し、 これはトリメチルシリル化されたヒドロキシシクロペン夕ノンの構 造から計算される値と一致した。
実施例 5
( 1 ) NMR
実施例 2— (3) で得たヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマー A及び Bをそれそれ重水に溶解して 'H— NMRスぺクトルと13 C— NMRスぺクトル を JNM— Α 5 00 (日本電子社製) を用いて測定した。 その結果を以下に示す
Ή-NM
ヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマー A
δ 2. 42 ( 1 Η, dd, J = 2. 0, 20. 0H z, 5— H) , 2. 5 3 ( 1 H, dd, J = 5. 5 , 20. 0 H z, 5 -H) , 3. 9 1 ( 1 H, dd, J = 4. 0, 10. 5, 3 -H) , 4. 23 ( 1 H, d d, J = 2. 0, 1 0. 5 H z, 2 -H) , 4. 27 ( 1 H, d d, J = 4. 0, 5. 5 H z , 4 -H) ヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマ一 B
δ 2. 1 3 ( 1 Η, d d, J = 9. 0, 20. OH z, 5 -H) , 2. 8 6 ( 1 H, dd d, J = 2. 5, 8. 5 , 20. OH z, 5 -H) , 3. 76 ( 1 H, dd, J = 8. 5, 1 0. 0, 3-H) , 4. 04 ( 1 H, d d, J = 2. 5 , 10. 0 H z, 2 -H) , 4. 1 3 ( 1 H, d dd, J = 8. 5 , 8. 5 , 9. 0H z, 4-H)
HODの化学シフト値を 4. 6 5 ppmとして表した。
ヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマ一 A、 Bのどちらか一方が式 〔III 〕 に示す構造を持つ物質とその対掌体、 他方が式 〔IV〕 に示す構造を持つ物質と その対掌体である。
'Η— NMRスぺクトルを図 7及び図 8に示す。 すなわち図 7はヒドロキシシ クロペンタノンジァステレオマー Αの、 図 8はヒドロキシシクロペン夕ノンジァ ステレオマ一 Bの — NMRスペクトルを表す図であり、 横軸は化学シフト値 (ppm)、 縦軸はシグナルの強度を示す。
13C— NMR
ヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマ一 A
(544. 2 (5-C) , 67. 4 (4— C) , 76. 4 (3 - C) , 78. 1 (
2- C) , 218. 1 ( 1 -C)
ヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマ一 B
(543. 5 (5-C) , 69. 5 (4-C) , 80. 7 (2— C) , 80. 8 (
3- C) , 21 . 7 (1一 C)
ジォキサンの化学シフト値を 67. 4 ppmとして表した。
ヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマ一A, Bのどちらか一方が式 〔III
〕 に示す構造を持つ物質とその対掌体、 他方が式 〔IV〕 に示す構造を持つ物質と その対掌体である。
13C— NMRスぺクトルを図 9及び図 10に示す。 すなわち図 9はヒドロキシ シクロペンタノンジァステレオマ一 Aの、 図 10はヒドロキシシクロペン夕ノン ジァステレオマ一 Bの13 C— NMRスぺクトルを表す図であり、 横軸は化学シフ ト値 (ppm) 、 縦軸はシグナルの強度を示す。
(2) GC/MS
実施例 2_ (3) で得たヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマ一 Aの 2 OmM水溶液とヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマー Bの 4 OmM水溶 液各々 0. 5 1を減圧下乾固し、 トリメチルクロロシラン (ジ一エルサイェン ス社製) : N, 0—ビス (トリメチルシリル) ーァセ夕ミ ド (ジ一エルサイェン ス社製) :無水ピリジン (シリレーショングレード、 ピアス社製) =4 : 1 : 4 混合液 100〃 1に溶解して室温で 20分間トリメチルシリル化した。 この試料 2 1を以下に示すガスクロマトグラフィー/質量分析 (GC/MS) によって 分析した。
カラム : TC一 1 (3 Omx 0. 25mm、 ジ一エルサイエンス社製) カラム温度: 100°C→160°C (4°C/分)
160 °C→ 300 °C ( 1 6°C/分)
300°C (5分)
キヤリヤーガス : He 1. 2 ml/分
その結果を図 1 1〜図 14に示す。 すなわち図 1 1はトリメチルシリル化され たヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマー Aのガスクロマトグラム、 図 1 2はトリメチルシリル化されたヒドロキシシクロペンタノンジァステレオマ一 B のガスクロマトグラムを表す図であり、 横軸はスキャン番号、 縦軸はイオン強度 を示す。 図 13と図 14はそれそれ図 1 1のビーク ( 1 ) と図 12のビーク ( 2 ) のマススぺク トルを表す図であり、 横軸は M/Z、 縦軸は相対強度 (%) を示 す。
その結果、 図 11のピーク (1) と図 12のビーク (2) は共に M/Z 34 9 [M + H] + を示し、 これはトリメチルシリル化されたヒドロキシシクロペン 夕ノンの構造から計算される値と一致した。
実施例 6
150、 1 10、 70又は 4 ヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオ マ一 A水溶液、 200、 150、 100又は 60 /Mヒドロキシシクロペンタノ ンジァステレオマー B水溶液、 あるいは対照として水 10 1を 96穴マイクロ タイ夕一プレートの各ゥヱルに添加した。 前骨髄性白血病細胞株 HL— 60 (A TCC CCL— 240) を 10%ゥシ胎児血清を含む RPMI 1640培地に 5 X 104 個/ mlとなるように懸濁し、 90 1ずつ上記マイクロタイ夕ープ レートの各ゥエルに分注し、 5% C02 存在下 37°Cで 48時間培養した。 5 mg/mlの 3— (4, 5—ジメチルチアゾ一ルー 2—ィル) 一2, 5—ジフエ ニルテトラゾリゥムブロミ ド (MT T; シグマ社製) リン酸緩衝食塩水溶液 10 / 1を加えて更に 4時間培養を続けた後、 顕微鏡で細胞の生育状態を観察した。 また、 0 . 0 4 N H C 1含有 2—プロパノール 1 0 0 z lを加えてよくかくは んし、 5 9 0 n mにおける吸光度を測定した。
その結果、 1 1 0 /M以上のヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマー A 添加区分 (終濃度 1 1 /M) 及び 1 0 0 / M以上のヒドロキシシクロベン夕ノン ジァステレオマ一 B添加区分 (終濃度 1 0 / M) において細胞の増殖が見られな かった。 よって、 ヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマ一 Aは 1 1 /M濃 度で、 ヒドロキシシクロペン夕ノンジァステレオマ一 Bは 1 0〃M濃度でH L— 6 0細胞の増殖を完全に抑制することが明らかになった。
発 明 の 効 果
本発明により制がん作用、 がん細胞増殖抑制作用、 がん細胞分化誘導作用、 ァ ポトーシス誘発作用、 抗菌作用、 抗ウィルス作用、 肝機能改善作用等の生理活性 を有し、 安全性の高いヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又は それらの塩が提供され、 かつ、 該化合物を含有する生理活性機能を有する医薬、 食品及び飲料が提供される。
本発明により、 ヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれ らの塩は天然由来の原料から簡便に、 効率良く製造することが可能となった。 本発明により提供されるヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体 は又はそれらの塩の種々の生理活性、 制がん作用、 抗菌作用、 アポト一シス誘発 作用、 抗ウィルス作用、 肝機能改善作用等によって、 発がん予防、 がん抑制効果 、 ウィルス性疾患予防、 治療、 アルツハイマー病予防効果、 肝機能改善効果を有 する医薬として使用することが可能となり、 該医薬は生体の恒常性の維持、 特に 胃腸健康保持に有用な医薬となる。
また本発明により、 食品又は飲料中に生理活性を有するヒドロキシシクロペン 夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩の適量を含有させることが可能と なった。 このヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの 塩が有する種々の生理活性、 制がん作用、 分化誘導作用、 異常細胞の増殖抑制作 用、 アポト一シス誘発作用、 抗ウィルス作用、 抗菌作用、 肝機能改善作用等によ つて、 本発明により提供される食品又は飲料は発がん予防、 制がん効果、 ウィル ス性疾患予防、 抗菌効果、 アポト一シス誘発作用等の生体の恒常性 (ホメォス夕 シス) 維持機能を有する健康食品又は飲料であり、 本発明により、 胃腸健康保持 に有用な機能性物質入りの食品又は飲料が提供される。 また、 ヒドロキシシクロ ペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩を添加することにより、 食品 又は飲料の抗菌力を簡便に増強することができ、 ヒドロキシシクロペン夕ノン若 しくはその光学活性体又はそれらの塩を有効成分とする製剤は食品又は飲料の防 腐剤としても極めて有用である。

Claims

請 求 の 範 囲
1. 下記式 〔I〕 で表される 2 , 3 , 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン若 しくはその光学活性体又はそれらの塩。 〕
Figure imgf000031_0001
2. 下記工程を包含することを特徴とする式 〔I〕 で表される 2 , 3 , 4—ト リヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩の製造方
( A) :下記 (a ) 、 (b )、 (c ) より選択される少なくとも 1種の物を加 熱処理し、 2, 3 , 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノンを生成させる工程、
( a ) ゥロン酸又はゥロン酸誘導体、
( b ) ゥロン酸及び/又はゥ口ン酸誘導体を含有する糖化合物、
( c ) ゥロン酸及び/又はゥロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物、
( B ) :必要に応じて、 得られた加熱処理物より 2 , 3, 4一トリヒドロキシ シクロペン夕ノンを単離する工程。
3. ゥロン酸がガラクヅロン酸、 グルクロン酸、 グルロン酸、 マンヌロン酸及 び/又はィズロン酸である請求の範囲 2記載の製造方法。
4. ゥロン酸誘導体が、 ゥロン酸の塩、 あるいはゥロン酸ラクトン、 ゥロン酸 エステル、 ゥロン酸アミ ド又はそれらの塩である請求の範囲 2記載の製造方法。
5. 糖化合物がぺクチン、 ぺクチン酸、 アルギン酸、 ヒアルロン酸、 へパリン 、 フコィダン、 コンドロイチン硫酸、 コンドロイチン、 デルマタン硫酸及び/又 はその分解物から選択される糖化合物である請求の範囲 2記載の製造方法。
6. 加熱処理物が 6 0〜3 5 0 °C、 数秒〜数日加熱処理して得られる加熱処理 物である請求の範囲 2〜 5のいずれか 1項に記載の製造方法。
7. 加熱処理物が酸性〜中性の条件下で加熱処理を行って得られる加熱処理物 である請求の範囲 2〜 6のいずれか 1項に記載の製造方法。
8. 下記式 〔II〕 で表される 4 , 5—ジヒドロキシー 2—シクロペンテン一 1 一オンを下記式 〔I〕 で表される 2, 3 , 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン に変換させる工程を包含することを特徴とする式 〔I〕 で表される 2 , 3 , 4 - トリヒドロキシシクロペン夕ノン若しくはその光学活性体又はそれらの塩の製造 方法。
〔II〕
Figure imgf000032_0001
〔I〕
Figure imgf000032_0002
9. 請求の範囲 1記載の 2 , 3 , 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン若しく はその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも 1以上の化合物を有 効成分として含有することを特徴とする医薬。
10. 医薬が制がん剤である請求の範囲 9記載の医薬。
11. 請求の範囲 1記載の 2 , 3 , 4—トリヒドロキシシクロペン夕ノン若しく はその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも 1以上の化合物を含 有することを特徴とする食品又は飲料。
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