明 細 書
シ ドノ ンイ ミ ン誘導体 技術分野
本発明は、 血管拡張作用、 血小板凝集抑制作用等を示し、 医薬として有用な、 新規シドノ ンイ ミン誘導体に関するものである。 背景技術
狭心症の薬物治療において亜硝酸剤、 硝酸剤が広く用いられている。 これらは、 一般に NO d o n o rと称され、 その主要な薬理効果は太い冠動脈の拡張であ る。 そのメカニズムは生体内で一酸化窒素を発生し、 引き続いて生じる c GMP レベルの上昇により、 血管弛緩作用を発現するものである。
従来より、 血管弛緩作用等を有するシドノンィミン誘導体が知られている。 例 えば、 特公昭 45-6265号、 特公昭 46— 10855号、 特公昭 47-34 701号、 特開昭 48— 32890号、 特公昭 53— 7433号、 特開昭 56— 25174号、 特開昭 57-158768号、 特開昭 58— 59977号、 特開 昭 59— 98076号、 特開昭 62— 73号、 特開昭 62— 22775号、 特開 昭 63-201177号、 特開平 1一 106881号、 特開平 2— 32069号、 特開平 2— 36180号、 特開平 2— 178275号、 特開平 3— 44391号、 特開平 3— 128367号、 特開平 3— 178975号、 特開平 4一 22697 8号、 特開平 4一 244071号、 特開平 4一 273873号、 特開平 4一 31 2581号、 特開平 6— 128156号、 W093Z18767号、 欧州特許 6 55450号、 米国特許 3833589号、 米国特許 4371539号、 独国特 許 1813752号、 独国特許 1942854号、 スペイン特許 547310号、 スペイン特許 547311号等の公報には様々なシドノンィミ ン誘導体が開示さ れている。 これらの化合物も NO d o no rである。
また、 NO d o n 0 rである FK— 409が血小板凝集抑制作用を有するこ とが報告されている (B r i t i s h J o u r n a l o f P h a r m a c o l o gy, 113, 385, 1994 ; E u r o p e a n J o u r n a l
o f Ph a rma c o l o g y, 272, 39, 1995等) 。 しカヽしな力 ら、 その作用は満足出来るものではなく、 より強力な血小板凝集抑制作用が求められ ている。 発明の開示
本発明の目的は、 血管拡張作用、 血小板凝集抑制作用等を有する、 狭心症治療 薬等の医薬として有用なシドノンィミン誘導体を提供することである。
本発明者等は、 優れた血管拡張作用、 血小板凝集抑制作用等を有する化合物の 開発を目的として鋭意研究を重ねた結果、 一般式 (1) または一般式 (2) で表 されるシドノンィミン誘導体が、 当初の目的を達成し、 医薬として有用であるこ とを見いだし、 この知見に基づいて本発明を完成させた。
すなわち、 本発明は、 一般式 (1) :
[式中、 Zは、
{ここで、 Aは、 置換基を有していてもよい炭素数 6〜12のァリール基によつ て、 または、 アルキル部分が炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基で あるアルキルカルボニルァミノ基によって置換されていてもよい、 炭素数 1〜6 の直鎖または分枝鎖状のアルキレン基を示す。
Xは、 S (0) n (n = 0、 1または 2) ; または、 直接結合、 を示す。
は、 1〜3個の水酸基によって、 および (または) 1〜3個の炭素数 1〜 6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3個の炭 素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によって、 および (または) 1 〜3個のハロゲン原子によって、 および (または) 1または 2個のニトロ基によ てモノー、 ジ—、 トリー置換されていてもよい、 炭素数 6〜12のァリール基;
ァリ一ル部分が、 ハロゲン原子によって置換されていてもよい 1〜 3個の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3個 の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によって、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノー、 ジー、 トリ一置換されていてもよい炭 素数 6〜 1 2のァリール基である、 ァリールカルボニル基; アルキル部分が炭素 数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基であるアルキルカルボニル基:炭素 数 1 ~ 6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基; ァリール部分が置換基を有してい てもよい炭素数 6〜1 2のァリ一ル基であって、 アルキレン部分が炭素数 1〜2 のアルキレン基である、 ァラルキルォキシカルボニル基; シクロアルキル部分が 置換基を有していてもよい炭素数 3〜6のシクロアルキル基であるシクロアルキ ルカルボニル基;ァリール部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜1 2のァ リール基であるァリ一ルカルバモイル基; アルキル部分が直鎖または分枝鎖状の 炭素数 1〜6のアルキル基であるアルキル力ルバモイル基; または、
一 C O— R 3、 を示す。 ここで、 R 3は、 置換基を有していてもよい単環式へテロ 環; または、 水酸基によって、 及び (または) 炭素数 1 ~ 6の直鎖または分枝鎖 状のアルキル基によって置換されていてもよい二環式へテロ環、 を示す。 } ; 置換基を有していてもよい単環式へテロ環;水酸基によって、 及び (または) 炭 素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって置換されていてもよい二 環式へテロ環; または、 置換基を有していてもよい炭素数 3〜 6のシクロアルキ ノレ基、 を示す。
Yは、
-W- R 2 .
(ここで、 Wは、 硫黄原子; または、 酸素原子、 を示す。
R 2は、 水素原子;ァリ一ル部分が、 ハロゲン原子によって置換されていても よい 1〜3個の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 およ び (または) 1〜3個の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によ. て、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノー、 ジ一、 トリ一置 換されていてもよい炭素数 6〜 1 2のァリ一ル基である、 ァリ一ルカルボニル基 ;アルキル部分が炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基であるアルキ
ルカルボニル基;ァリ一ル部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜1 2のァ リール基であって、 アルキレン部分が炭素数 1〜2のアルキレン基である、 ァラ ルキルォキシカルボニル基; シクロアルキル部分が置換基を有していてもよい炭 素数 3〜6のシクロアルキル基であるシクロアルキルカルボニル基;了リ一ル部 分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜 1 2のァリ一ル基であるァリ一ルカル バモイル基; アルキル部分が直鎖または分枝鎖状の炭素数 1〜6のアルキル基で あるアルキル力ルバモイル基; メタンスルホニル基; または、 パラ トルエンスル ホニル基、 を示す。 ) を示す。
mは、 1または 2を示す。 ]
で示される化合物または医薬として許容されるその塩、 または、 一般式 (2 )
-般式 (2 )
{式中、 Z、 Y、 および mは、 一般式 (1 ) における Z、 Y、 および mと同じ意 味を示す。 } で示される化合物または医薬として許容されるその塩を提供するも のである。
—般式 (1 ) で表される化合物の定義において、 炭素数 1〜6の直鎖または分 枝状のアルキレン基としては、 例えば、 メチレン基、 エチレン基、 プロピレン基、 ジメチルメチレン基、 トリメチレン基、 テトラメチレン基、 ペンタメチレン基、 へキサメチレン基、 一 C ( C H 3) 2— C H 2—基、 などが挙げられる。
炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基としては、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 i 一プロピル基、 n—ブチル基、 i 一ブチル基、 s —プチル基、 t 一ブチル基、 n—ペンチル基、 n—へキシル基などが挙げられる c 炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基としては、 例えば、 メ トキ シ基、 エトキン基、 n—プロポキシ基、 i 一プロポキシ基、 n—ブトキン基、 t 一ブトキシ基などが挙げられる。
炭素数 3〜6のシクロアルキル基とは、 シクロプロピル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基、 シクロへキシル基、 を示す。
アルキル部分が炭素数 1〜 6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基である、 アル キルカルボニル基またはアルキルカルボニルァミノ基またはアルキル力ルバモイ ル基とは、 前記の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基を有する、 す ベての、 アルキルカルボニル基またはアルキルカルボニルァミノ基またはアルキ ルカルバモイル基を示し、 例えば、 ァセチル基、 ビバロイル基、 ァセチルァミノ 基、 ェチルカルバモイル基、 t一プチルカルバモイル基などが挙げられる。
ハロゲン原子とは、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子、 フッ素原子を示す。 炭素数 6〜1 2のァリール基としては、 例えば、 フエニル基、 ナフチル基など が挙げられる。
了リール部分が炭素数 6〜 1 2のァリール基である、 了リ一ルカルボ二ル基ま たはァラルキルォキシカルボニル基またはァリ一ルカルバモイル基とは、 前記の 炭素数 6〜1 2のァリール基を有する、 すべての、 ァリールカルボニル基または ァラルキルォキシカルボニル基またはァリ一ルカルバモイル基を示し、 例えば、 ベンゾィル基、 ベンジルォキシカルボニル基、 フヱニルカルバモイル基などが挙 げられる。
ァリール部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜1 2のァリール基におけ る置換基としては、 例えば、 炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基 などが挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数 1〜 6の直鎖または分枝鎖状の、 ァルキル基 またはアルコキシ基、 または置換基を有していてもよい炭素数 3〜6のシクロア ルキル基の、 置換基としては、 例えば、 水酸基、 ハロゲン原子、 炭素数 1〜6の 直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、 置換基を有していてもよいァリール基、 置 換基を有していてもよい、 ァリ一ルチオ基またはァリールォキシ基、 ァリ一ルカ ルボニルチオ基、 ァリールカルボニルォキシ基、 アルキルカルボ二ルチオ基、 ァ ルキルカルボニルォキン基、 ァリールカルボニル基、 アルキルカルボニル基、 炭 素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基で置換されているシロキシ基、 テ トラヒ ドロビラニルォキン基、 ベンジルォキシ基、 2— (メ 卜キシ) エトキシ基、
2— (トリメチルンリル) エトキン基などが挙げられる。
置換基を有していてもよい単環式へテロ環または置換基を有していてもよい二 環式へテロ環の、 置換基としては、 例えば、 水酸基、 ォキソ基、 ニトロ基、 シァ ノ基、 トリフルォロメチル基、 置換基を有していてもよい炭素数 1〜6の直鎖ま たは分枝鎖状のアルキル基、 異項原子として酸素原子または硫黄原子を含む複素 環などが挙げられる。
Aとしては、 例えば、 炭素数 6〜1 2のァリール基によって、 または、 アルキ ル部分が炭素数 1〜 3の直鎖または分枝鎖状のアルキル基であるアルキルカルボ ニルァミノ基によって置換されていてもよい、 炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖 状のアルキレン基が挙げられ、 具体的には、 例えば、 フエニル基によって、 また は、 アルキル部分が炭素数 1〜 3の直鎖状のアルキル基であるアルキルカルボ二 ルァミノ基によって置換されていてもよい、 炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状 のアルキレン基が挙げられ、 さらに具体的には、 メチレン基、 エチレン基、 トリ メチレン基、 プロピレン基、 ベンジルエチレン基、 ァセチルアミ ノエチレン基、 または、 一 C ( C H 3) 2— C H 2—基などが挙げられる。
Xとしては、 例えば、 硫黄原子 (S ( 0 ) nであって、 n = 0 ) 、 直接結合等 が挙げられる。
における、 1〜3個の水酸基によって、 および (または) 1〜3個の炭素 数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3 個の炭素数 1〜6の直鎖または分技鎖状のアルコキシ基によって、 および (また は) 1〜3個のハロゲン原子によって、 および (または) 1または 2個のニトロ 基によってモノー、 ジー、 トリ一置換されていてもよい、 炭素数 6〜1 2のァリ ール基としては、 例えば、 1〜3個の水酸基によって、 および (または) 1〜3 個の炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜 3個の炭素数 1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によってモノー、 ジー、 トリー置換されていてもよいフエニル基が挙げられ、 具体的には、 例えば、 1個の水酸基によって、 および (または) 1または 2個の炭素数 1〜4の直鎖ま たは分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3個の炭素数 1また は 2のアルコキシ基によってモノー、 ジ一、 トリー置換されているフヱニル基が
挙げられ、 さらに具体的には、 1個の水酸基によって、 および (または) 1また は 2個の t —ブチル基によって、 および (または) 1〜3個のメ トキシ基によつ てモノ一、 ジ一、 卜リー置換されているフヱニル基などが挙げられる。
における、 ァリール部分が、 ハロゲン原子によって置換されていてもよい 1〜3個の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜 3個の炭素数 1〜 6の直鎖または分枝鎖状のァルコキン基によつ て、 および (または) 1 ~ 3個のハロゲン原子によってモノー、 ジー、 トリー置 換されていてもよい炭素数 6〜1 2のァリール基であるァリ一ルカルボニル基と しては、 例えば、 ハロゲン原子によって置換されていてもよい 1〜3個の炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3個 の炭素数 1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によって、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノー、 ジー、 トリ一置換されていてもよいべ ンゾィル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 ハロゲン原子で置換されてい てもよい 1または 2個の炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によつ て、 および (または) 1〜3個の炭素数 1または 2の直鎖または分枝鎖状のアル コキシ基によって、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノ一、 ジー、 トリ一置換されていてもよい、 ベンゾィル基が挙げられ、 さらに具体的に は、 1または 2個のメチル基によって、 および (または) 1個のトリフルォロメ チル基によって、 および (または) 1〜3個のメ 卜キシ基によって、 および (ま たは) ハロゲン原子によってモノ一、 ジー、 トリ一置換されていてもよいべンゾ ィル基などが挙げられる。
におけるアルキル部分が炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基 であるアルキルカルボニル基としては、 例えば、 アルキル部分が炭素数 1〜4の 直鎖または分枝鎖状のァルキル基であるアルキルカルボニル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 ァセチル基、 ビバロイル基などが挙げられる。
R iにおける、 炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基としては、 例 えば、 炭.素数 1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルキル基などが挙げられ、 具体的 には、 例えば、 メチル基、 ェチル基などが挙げられる。
における、 ァリ一ル部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜 1 2のァ
リール基であって、 アルキレン部分が炭素数 1〜2のアルキレン基である、 ァラ ルキルォキシカルボニル基としては、 例えば、 ァリール部分が炭素数 6〜1 2の ァリール基であって、 アルキレン部分が炭素数 1〜2のアルキレン基である、 ァ ラルキルォキシカルボニル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 ベンジルォ キンカルボニル基などが挙げられる。
における、 シクロアルキル部分が置換基を有していてもよい炭素数 3〜6 のシクロアルキル基であるシクロアルキルカルボニル基としては、 例えば、 シク 口アルキル部分が炭素数 3〜6のシクロアルキル基であるシクロアルキルカルボ ニル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 シクロへキサンカルボニル基など が挙げられる。
における、 ァリ一ル部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜1 2のァ リール基であるァリ一ルカルバモイル基としては、 例えば、 ァリール部分が炭素 数 6〜 1 2のァリ一ル基であるァリ一ルカルバモイル基などが挙げられ、 具体的 には、 例えば、 フヱニルカルバモイル基などが挙げられる。
R iにおける、 アルキル部分が直鎖または分枝鎖状の炭素数 1〜6のアルキル 基であるアルキル力ルバモイル基としては、 例えば、 アルキル部分が直鎖または 分枝鎖状の炭素数 1〜 4のアルキル基であるアルキル力ルバモイル基などが挙げ られ、 具体的には、 例えば、 ェチルカルバモイル基、 tーブチルカルバモイル基 などが挙げられる。
における一 C 0— R 3としては、 例えば、 以下の R 3の説明から導かれるも のが挙げられる。
R 3における単環式へテロ環としては、 一般的には、 酸素原子、 窒素原子また は硫黄原子から選択される 1または 2個の同一または異なる原子を異項原子とし て含む、 飽和または不飽和の 5員環または 6員環を意味し、 例えば、 ピリジン環、 ピロール環、 ピラン環、 フラン環、 チオフヱン環、 モルホリン環、 ォキソチアゾ リジン環などが挙げられる。
R 3における置換基を有していてもよい単環式へテロ環の置換基としては、 例 えば、 水酸基、 ォキソ基、 ニトロ基、 シァノ基、 トリフルォロメチル基、 置換基 を有していてもよい炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、 異項原子
として酸素原子または硫黄原子を含む複素環などが挙げられる。
R 3における二環式へテロ環としては、 一般的には、 酸素原子、 窒素原子また は硫黄原子から選択される 1または 2個の同一または異なる原子を異項原子とし て含む飽和または不飽和の 5員または 6員の単環が縮合した環を意味し、 例えば、 3 , 4—ジヒドロべンゾピラン環、 2 , 3—ジヒ ドロべンゾフラン環、 キノリン 環、 プリン環などが挙げられる。
R 3における、 水酸基によって、 及び (または) 炭素数 1〜6の直鎖または分 枝鎖状のアルキル基によって置換されていてもよい二環式へテロ環としては、 例 えば、 水酸基によって、 及び (または) 炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状のァ ルキル基によって置換されている二環式へテロ環が挙げられ、 具体的には、 例え ば、 水酸基によって、 及び (または) 炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状のアル キル基によって置換されている、 異項原子として酸素原子を含む二環式へテロ環 が挙げられ、 さらに具体的には、 例えば、 1個の水酸基によって、 および (また は) 4個のメチル基によって置換されている 3 , 4—ジヒ ドロべンゾピラン環な どが挙げられる。
としては、 例えば、 3 , 5—ジー t 一ブチル一 4ーヒドロキシフヱニル基、 3 , 4 , 5—トリメ トキシフヱニル基、 ベンゾィル基、 2 , 6—ジメチルベンゾ ィル基、 4—フルォロベンゾィル基、 4ーメ 卜キシベンゾィル基、 4一トリフル ォロメチルべンゾィル基、 2 , 6—ジクロロべンゾィル基、 2 , 6—ジフルォロ ベンゾィル基、 2 , 6—ジメ トキシベンゾィル基、 ァセチル基、 ビバロイル基、 ベンジルォキシカルボニル基、 シクロへキサンカルボニル基、 フエ二ルカルバモ ィル基、 ェチルカルバモイル基、 t 一プチルカルバモイル基などが挙げられる。
Zにおける置換基を有していてもよい単環式へテロ環 (ただし、 R 3における 置換基を有していてもよい単環式へテロ環を除く。 ) としては、 例えば、 ォキソ 基を有していてもよい、 異項原子として窒素原子および (または) 硫黄原子およ び (または) 酸素原子を含む、 単環式へテロ 5または 6員環などが挙げられる。
Zにおける、 水酸基によって、 及び (または) 炭素数 1〜6の直鎖または分枝 鎖状のアルキル基によって置換されていてもよい二環式へテロ環 (ただし、 R 3 における、 水酸基によって、 及び (または) 炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状
のアルキル基によって置換されていてもよい二環式へテロ環を除く。 } としては、 例えば、 水酸基によって、 および (または) 炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状 のアルキル基によって置換されている、 異項原子として酸素を含む二環式へテロ 環などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 1個の水酸基によって、 および (また は) 4個のメチル基によって置換されている 3. 4—ジヒ ドロべンゾピラン環な どが挙げられる。
Zにおける、 置換基を有していてもよい炭素数 3〜6のシクロアルキル基 (た だし、 における置換基を有していてもよいシクロアルキル基を除く。 ) とし ては、 置換基を有していてもよい炭素数 4〜6のシクロアルキル基が好ましく、 炭素数 4〜6のシクロアルキル基がさらに好ましく、 特に、 シクロへキシル基が 好ましい。
Zとしては、 シクロへキシル基が好ましい。
Wは、 硫黄原子または酸素原子を示し、 硫黄原子が好ましい。
R 2における、 ァリール部分が、 ハロゲン原子によって置換されていてもよい ;!〜 3個の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3個の炭素数 1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によつ て、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノ一、 ジ一、 トリ—置 換されていてもよい炭素数 6〜 1 2のァリール基であるァリ一ルカルボニル基と しては、 例えば、 ハロゲン原子によって置換されていてもよい 1〜3個の炭素数 1〜4の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によって、 および (または) 1〜3個 の炭素数 1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基によって、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノ一、 ジー、 トリ一置換されていてもよいべ ンゾィル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 ハロゲン原子で置換されてい てもよい 1または 2個の炭素数 1〜 4の直鎖または分枝鎖状のアルキル基によつ て、 および (または) 1〜3個の炭素数 1または 2の直鎖または分枝鎮伏のアル コキシ基によって、 および (または) 1〜3個のハロゲン原子によってモノー、 ジ一、 卜リー置換されていてもよい、 ベンゾィル基が挙げられ、 さらに具体的に は、 1または 2個のメチル基によって、 および (または) 1個のトリフルォロメ チル基によって、 および (または) 1〜3個のメ トキシ基によって、 および (ま
たは) ハロゲン原子によってモノー、 ジ一、 トリ一置換されていてもよいべンゾ ィル基などが挙げられ、 ベンゾィル基が好ましい。
R 2におけるアルキル部分が炭素数 1 ~ 6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基 であるアルキルカルボニル基としては、 例えば、 アルキル部分が炭素数 1〜 4の 直鎖または分枝鎖状のアルキル基であるアルキルカルボニル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 ァセチル基、 ビバロイル基などが挙げられ、 ァセチル基が 好ましい。
R 2における、 ァリール部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜1 2のァ リール基であって、 アルキレン部分が炭素数 1 ~ 2のアルキレン基である、 ァラ ルキルォキシカルボニル基としては、 例えば、 ァリール部分が炭素数 6〜1 2の ァリール基であって、 アルキレン部分が炭素数 1〜 2のアルキレン基である、 ァ ラルキルォキシカルボニル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 ベンジルォ キシカルボニル基などが挙げられる。
R 2における、 シクロアルキル部分が置換基を有していてもよい炭素数 3〜6 のシクロアルキル基であるシクロアルキルカルボニル基としては、 例えば、 シク 口アルキル部分が炭素数 3〜6のシクロアルキル基であるシクロアルキルカルボ ニル基などが挙げられ、 具体的には、 例えば、 シクロへキサンカルボニル基など が挙げられる。
R 2における、 ァリール部分が置換基を有していてもよい炭素数 6〜1 2のァ リール基であるァリール力ルバモイル基としては、 例えば、 ァリール部分が炭素 数 6〜1 2のァリ一ル基であるァリ一ルカルバモイル基などが挙げられ、 具体的 には、 例えば、 フエ二ルカルバモイル基などが挙げられる。
R 2における、 アルキル部分が直鎖または分枝鎖状の炭素数 1〜6のアルキル 基であるアルキル力ルバモイル基としては、 例えば、 アルキル部分が直鎖または 分枝鎖状の炭素数 1〜 4のアルキル基であるアルキル力ルバモイル基などが挙げ られ、 具体的には、 例えば、 ェチルカルバモイル基、 t 一プチルカルバモイル基 などが挙げられる。
R 2と.しては、 水素原子、 ァセチル基、 ベンゾィル基、 メタンスルホニル基が 好ましく、 特に、 ァセチル基、 ベンゾィル基が好ましい。
Yとしては、 水酸基、 メタンスルホニルォキシ基、 ァセチルチオ基、 ベンゾィ ルチオ基が好ましく、 特に、 ァセチルチオ基、 ベンゾィルチオ基が好ましい。 mは、 1または 2を示し、 m= 1が好ましい。
一般式 ( 1 ) :
で示される化合物としては、 N— (シクロへキサンカルボニル) 一3— (2 - (ヒ ドロキシメチル) ピロリ ジン一 1—ィル) シ ドノ ンィ ミ ン、 N— (シクロへ キサンカルボニル) 一 3— (2 - ( (メタンスルホニルォキン) メチル) ピロリ ジン一 1一ィル) シ ドノ ンィ ミ ン、 N— (シクロへキサンカルボニル) 一 3— (2— ( (ァセチルチオ) メチル) ピロリ ジン一 1 _ィル) シ ドノ ンィ ミ ン、 N 一 (シクロへキサンカルボニル) 一 3— (2 - ( (ベンゾィルチオ) メチル) ピ 口リジン一 1一ィル) シ ドノンィ ミ ン、
が好ましい。
一般式 (2) :
-般式 (2)
で示される化合物としては、 (S) -N- (シクロへキサンカルボニル) 一3— (2— (ヒ ドロキシメチル) ピロリ ジン一 1—ィル) シ ドノ ンイ ミ ン、 (S) — N— (シクロへキサンカルボニル) 一 3_ (2 - ( (メタンスルホニルォキシ) メチル) ピロリジン一 1 _ィル) シ ドノ ンィ ミ ン、 (S) -N- (シクロへキサ ンカルボニル) 一 3— (2 - ( (ァセチルチオ) メチル) ピロリ ジン一 1—ィル) シ ドノンィ ミ ン、 (S) — N— (シクロへキサンカルボニル) 一3— (2— (
(ベンゾィルチオ) メチル) ピロリジン一 1一ィル) シドノンィミン、
が好ましい。
また、 本願発明における、 医薬として許容される塩または薬学的に許容しうる ' 塩とは、 例えば、 塩酸、 臭化水素酸、 燐酸、 硫酸等の無機酸の塩、 または、 酢酸、 シユウ酸、 フマル酸、 クェン酸、 酒石酸等の有機酸の塩をいう力く、 この例示に制 限されるものではない。 発明を実施するための好ましい形態
本発明の化合物は、 例えば以下のようにして製造することが出来る。
一般式 (3 ) :
一般式 (3 )
{式中、 Yおよび mは前記の一般式 (1 ) における Yおよび mと同じ意味を示す。 jは、 1または 2を示す。 } で表される化合物をァシル化することにより得られ る。
ァシル化剤としては、 例えば、 以下の (1 ) 〜 (4 ) が挙げられる。
( 1 ) 炭素数 1〜6の直鎖または分枝状のカルボン酸、 または、 シクロアルカン 部分が炭素数 4〜6であるシクロアルカンカルボン酸、 好ましくは 3— (ァセチ ルチオ) イソ酪酸、 3— (ベンゾィルチオ) イソ酪酸、 3— (ァセチルチオ) 一 2—メチルイソ酪酸、 ァセチルチオ酢酸、 ベンゾィルチオ酢酸、 2—ォキソ—4 —チアゾリジンカルボン酸、 (3 , 5—ジ一 t一ブチル一 4—ヒ ドロキンフエ二 ル) チォ酢酸、 (3 , 4 . 5—卜リメ トキシフヱニル) 酢酸、 シクロへキサン力 ルボン酸等のカルボン酸と、 N, N' —ジシクロへキシルカルボジイミ ド、 1一 ェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミ ド塩酸塩、 N, N— カルボ二ルジィミダゾール等の縮合剤との組み合せ。
( 2 ) 炭素数 1〜6の直鎖または分枝状のカルボン酸、 または、 シクロアルカン
部分が炭素数 4〜6であるシクロアルカンカルボン酸、 好ましくは 3— (ァセチ ルチオ) イソ酪酸、 3— (ベンゾィルチオ) イソ酪酸、 3— (ァセチルチオ) 一 2—メチルイソ酪酸、 ァセチルチオ酢酸、 ベンゾィルチオ酢酸、 2—ォキソ—4 —チアゾリジンカルボン酸、 (3 , 5—ジ一 t—ブチルー 4ーヒ ドロキシフエ二 ル) チォ酢酸、 (3, 4 , 5—卜リメ トキシフヱニル) 酢酸、 シクロへキサン力 ルボン酸等のカルボン酸と、 クロ口炭酸ェチルおよび卜リエチルァミンとの組み 合せ。
( 3 ) 無水酢酸、 無水プロピオン酸等の酸無水物。
( 4 ) 塩化ァセチル、 塩化プロピオニル、 塩化ビバロイル、 塩化シクロへキサン カルボニル等のハロゲン化ァシル。
この反応は、 アルコール、 好ましくはメタノール、 エタノール等、 または不活 性溶媒、 好ましくはメチレンクロリ ド、 テトラヒ ドロフラン、 N , N—ジメチル ホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ジォキサン、 水等の溶媒またはそれらの 混合溶媒中で、 塩基の存在下または非存在下で行うのが好ましい。 使用する塩基 としては、 無機金属塩基、 好ましくは炭酸力リウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸水素 ナトリウム、 水酸化力リウム、 水酸化ナトリウム、 水素化ナ卜リウ厶等、 または 有機金属塩基、 好ましくはナトリウムアルコキシド、 カリウムアルコキシド、 ァ ルキルリチウム等、 または有機塩基、 好ましくはピリジン、 トリェチルァミン、 N, N—ジメチルァミノピリジン等を挙げることができる。
また、 本発明の化合物は実施例に記載される具体的な製造法を応用して得るこ とも出来る。
本発明の医薬としては、 治療的有効量の本発明化合物または医薬として許容さ れるその塩を、 そのままあるいは所望の製薬形態で使用することができる。 製薬 形態としては、 目的などに応じて任意の形態を採用でき、 例えば、 経口投与に適 した形態 (懸濁剤、 シロップ剤、 粉末剤、 丸剤、 カプセル剤、 錠剤など) 、 非経 口投与 (注射など) に適した形態 (溶液、 懸濁液または分散液など) などが挙げ られる。
本発明の化合物または医薬として許容されるその塩は、 経口的または非経口的 に投与することができ、 その投与量および投与回数は、 投与形態、 患者の年齢、
体重、 症状等に応じて異なるが、 一般的には、 0. 00 lmg/k 日〜 10 mgZk gZ曰、 好ましくは、 0. 01 mgZk g 曰〜 1 mgZk g 日であ る o
なお、 本出願が主張する優先権の基礎となる特願平 9— 139088号の明細 書に記載の内容は全て引用により本明細書の中に取り込まれるものとする。 実施例
以下に、 本発明の化合物の製造について実施例に基づき、 さらに詳細に説明す るが、 本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
また、 本発明化合物の有用性を示すために、 本発明化合物の代表的化合物の優 れた血管拡張作用および血小板凝集抑制作用に関する薬理試験結果を試験例に示 す。
表 A— 1に実施例化合物の化学構造式を示す。
実施例
m W
実施例 1
(S) — N— (シクロへキサンカルボニル) _3_ (2 - (ヒ ドロキシメチル) ピロリ ジン一 "! 一ィル) シ ドノ ンイ ミ ン
(1) (S) — 1—アミノー 2— ( (メ トキシメ トキシ) メチル) ピロリ ジン 3. 3 g、 ホルムアルデヒ ド重亜硫酸ナトリウム付加物 3. 3 gおよび水 5 Om lの 混合物を室温下 1時間撹拌した後、 シアン化カ リ ウム 1. 5 gを加え、 60でで 4時間撹拌した。 混合物を酢酸ェチルで抽出した。 有機層を水洗乾燥後、 溶媒を 留去して得た残渣をシリ力ゲル力ラムクロマ トグラフィー (展開液 : ジクロロメ タン : メタノール =95 : 5) で精製すると、 油状の化合物 (4) 、 すなわち、
(S) — 1一 ( (シァノメチル) ァミノ) 一 2— ( (メ トキシメ トキシ) メチル) ピロリ ジン 3. 1 gを得た。
27 OMH z -NMR (CDC 13) δ : 1. 54— 2. 00 (5 Η, m) , 2. 39 (1H, d d) , 2. 72-2. 81 (1 Η, m) , 2. 81 -2. 92 (1Η, b r s) , 3. 38 (3Η, s) , 3. 53 - 3. 75 (4 Η, m) , 4. 66 (2H, s) .
NCHフ CH N、
化合物 (4)
(2) 得られた (S) — 1— ( (シァノメチル) ァミノ) 一 2— ( (メ 卜キシメ トキシ) メチル) ピロリ ジン 3. 1 g、 濃塩酸 3m 1およびエタノール 2 Om 1 の混合物に氷冷下 15%亜碓酸ェチル—エタノール溶液 1 Om lを滴下した後、 室温で 18時間攪拌した。 混合物を濃縮後、 イソプロパノール: エーテル = 1 : 1の混合溶媒で希釈し、 析出した結晶を濾取すると、 融点 162— 164°C (分 解) の化合物 (5) 、 すなわち、 (S) —3— (2— (ヒ ドロキシメチル) ピロ リ ジン一 1—ィル) シ ドノ ンィ ミ ン塩酸塩 1. l gを得た。
270MHz-NMR (DMSO-d6) δ 1. 82-2. 18 (4 Η, m) ,
3. 52-3. 62 (3H, m) , 3. 83- 3. 89 (1 H. m) , 4. 12 —4. 21 (1 H, m) , 5. 38 (1 H, b r t ) , 8. 00 (1H, s) , 9. 27 (1H, b r s) .
(3) シクロへキサンカルボン酸 0. 25 g、 1ーェチルー 3— (3—ジメチル ァミノプロピル) カルポジイ ミ ド塩酸塩 0. 38g、 1—ヒ ドロキシベンゾトリ ァゾール 0. 3gおよび N, N—ジメチルホルムアミ ド 10m 1の混合物を氷冷 下、 30分間撹拌した後、 (S) -3- (2— (ヒ ドロキシメチル) ピロリ ジン — 1—ィル) シドノンイミン塩酸塩 0. 5 gおよびピリジン 0. 6mlを加え 1 0分間撹拌し、 次いで室温で 18時間撹拌した。 水を加え、 酢酸ェチルで抽出し た。 有機層を水洗乾燥後、 溶媒を留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマト グラフィー (展開液: ジクロロメタン: メタノ一ル =95 : 5) で精製すると、 化合物 (6) 、 すなわち、 (S) -N- (シクロへキサンカルボニル) 一 3—
(2 - (ヒ ドロキシメチル) ピロリ ジン一 1—ィル) シドノンィ ミ ン 0. 32 g を得た。
27 OMHz-NMR (CDC 13) 5: 1. 21— 1. 53 (6H, m) , 1. 61-2. 29 (8H, m) , 2. 31-2. 43 ( 1 H, m) , 3. 59 (1 H, d d) , 3. 69- 3. 92 (3 H, m) , 4. 05-4. 16 (1 H, m) , 8. 10 (1 H, s) .
(S) — N— (シクロへキサンカルボニル) 一 3— (2 - ( (メタンスルホニル ォキシ) メチル) ピロリ ジン一 1一ィル) シ ドノ ンィ ミ ン
(S) — N— (シクロへキサンカルボニル) 一3— (2— (ヒ ドロキシメチル) ピロリ ジン一 1一ィル) シドノ ンイ ミ ン 0. 14 gおよびジクロロメタン 1 m 1 の混合物に氷冷下トリエチルァミン 0. 1 m 1およびメタンスルホニルクロリ ド 0. 05m 1を加え 15分間撹拌した。 水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機 層を乾燥後、 溶媒を留去すると、 油状の化合物 (7) 、 すなわち、 (S) -N-
(シクロへキサンカルボニル) 一3— (2— ( (メタンスルホニルォキシ) メチ ル) ピロリジン一 1—ィル) シ ドノ ンィ ミ ン 0. 17 gを得た。
27 O H z -NMR (CDC 13) <5 : 1. 22— 1. 57 (6H, m) .
1. 60— 2. 20 (8 H, m) , 2. 21— 2. 46 (1H, m) . 3. 06
(3H, s) , 3. 56 (1 H, d d) , 3. 85— 3. 93 (1 H, m) , 4.
28 - 4. 44 (2 H, m) , 7. 99 ( 1 H, s) .
実施例 3
(S) 一 N— (シクロへキサンカルボニル) 一3— (2 - ( (ァセチルチオ) メ チル) _ピロリジン一 ] 一ィル) シ ドノンィ ミ ン
(S) -N- (シクロへキサンカルボニル) 一 3_ (2- ( (メタンスルホ二 ルォキシ) メチル) ピロリ ジン一 1一ィル) シ ドノ ンィ ミ ン 0. 17 gぉょびN, N—ジメチルホルムアミ ド 2m 1の混合物に室温でヨウ化カリウム 0. l l gお よびチォ酢酸カリウム 0. 07 gを加え、 50°Cで 2時間撹拌した。 水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を水洗乾燥後、 溶媒を留去して得た残渣をシリカ
ゲルカラムクロマ卜グラフィ一 (展開液 : へキサン : 酢酸ェチル = 1 : 3) で精 製すると、 融点 135_ 136°Cの化合物 (8) 、 すなわち、 (S) — N— (シ クロへキサンカルボニル) 一 3— (2— ( (ァセチルチオ) メチル) ピロリ ジン — 1—ィル) シ ドノンィ ミ ン 0. 09 gを得た。
27 OMH z -NMR (CDC 13) δ 1. 22— 1. 58 (6 H, m) , 1. 62 - 2. 28 (8H, m) , 2. 37 - 2. 42 (1 Η, m) , 2. 38 (3 H, s) , 3. 07-3. 32 (2H, m) , 3. 51 (1H, d d) , 3. 8 2-3. 91 (1 H, m) , 4. 14-4. 24 (1 H, m) , 8. 08 (1 H, s) .
実施例 4
(S) 一 N— (シクロへキサンカルボニル) 一 3— ( 2 - ( (ベンゾィル tォ) メチル丄ピロリ ジン一 1一ィル) シ ドノ ンィ ミ ン
(S) -N- (シクロへキサンカルボニル) 一 3— (2 - ( (メタンスルホ二 ルォキシ) メチル) ピロリ ジン一 1—ィル) シ ドノ ンイ ミ ン 0. l l gぉょびN, N—ジメチルホルムアミ ド lm 1の混合物に室温でヨウ化カリウム 0. 1 g、 炭 酸カリウム 0. 06 gおよびチォ安息香酸 0. 1 m 1を加え、 40°Cで 3時間撹 拌した。 水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を水洗乾燥後、 溶媒を留去し て得た残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー (展開液 : ジクロロメタン : メタノール =95 : 5) で精製すると、 油状の化合物 (9) 、 すなわち、 (S) -N- (シクロへキサンカルボニル) 一3— (2 - ( (ベンゾィルチオ) メチル) ピロリ ジン一 1—ィル) シ ドノ ンイ ミ ン 0. 08 gを得た。
27 OMH z -NMR (CDC 13) δ : 1. 19— 1. 58 (6Η, m) , 1.
62 - 2. 33 (8H, m) , 2. 35 - 2. 47 (1 H, m) , 3. 31-3 58 (3H, m) , 3. 85— 3. 93 (1 H, m) , 4. 26 - 4. 38 (1 H, m) , 7. 47 (2 H, d d) , 7. 60 (1H, t) , 7. 97 (2H, d) , 8. 08 (1H, s ) .
化合物 (9)
以下の試験例により、 本発明化合物の代表的化合物の血管拡張作用および血小 板凝集抑制作用に関する優れた作用活性について説明する。
試験例 1
麻酔下ラッ 卜による血圧降下作用
雄 '性 S p r a gu e Daw l e y ラッ ト (280 g— 450 g) を s o d i um p e n t o b a r b i t a l (50 mg/k g、 i . p. ) により 麻酔後、 仰臥位に固定し、 気管に力ニューレを挿入した。 右大腿動脈に挿入した ポリエチレンチューブ (PE 50) より圧トランスデューサ一 (ライフキッ ト DTS, DX— 300、 日本光電) を介し、 観血的に血圧を測定し (AP— 6 21G、 日本光電) 、 その脈波より心拍数を計測した (AT— 610G、 日本光 電) 。 維持麻酔 (s o d i um p e n t o b a r b i t a l 20 m g/k g/h) 注入用の力ニューレ (PE 10) を、 右大腿静脈より挿入した。 腹部を 正中切開し、 十二指腸に薬物投与用の力ニューレ (PE50に 23Gの注射針先 端を接続) を刺入し、 外科用ァロンアルファで固定した。 術後 60— 90分の回 復期間をおき、 薬物を十二指腸内に投与した。 薬物投与後、 平均血圧が投与前値 に復するまで血圧測定を行った。
薬物の降圧作用効力の指標として、 投与前値の 30%降圧をおこす用量を用量 反応曲線より算出し、 これを用いた (ED3o) 。 また、 降圧作用持続時間の指標 として、 最大降圧の 50%まで回復に要する時間 (h a l f d u r a t i o n)
を各用量で読み取り、 上記 ED 3Qの用量における h a 1 f d u r a t i o nを 算出し、 これを用いた (h a 1 f d u r a t i o n a t ED30) 。
試験化合物は、 前記実施例により得られた本発明化合物を用いた。 結果を表 B 一 1に示す。 表 B—
番号 血圧低下作用 持続時間
( E D so mg/kg) in)
実施例 3 1.4 47
実施例 4 1.9 20
SIN- 1 1.0 75
モルシドミ ン 0.3 39 試験例 2
ゥサギ血小板凝集抑制作用
雄性の J WZC SK系ゥサギ (2. 6-3. 1 k g) をチォペンタール (20 mg/k g) で麻酔し、 左けい動脈から血液を 3. 8%クェン酸溶液入りの容器 に採取した (9 : 1 v/v) 。 採取した血液はただちに室温で 1300 r pm (230G) で 10分間遠心し、 多血小板血漿 (PRP) を得た。 さらに必要量 を 3000 r pm (1300G) で 15分間遠心し、 乏血小板血漿 (P P P) を 得た。 血小板凝集能に使用する PR Pは PPPで希釈し、 血小板数を 3 x 108 個に調整した。 凝集能の測定は、 血小板凝集能測定装置 (TE— 500、 ERM A) を使用し、 凝集剤はァラキドン酸 (500 M) を用いた。 試験化合物を P RPと混合し、 3分間プレインキュベーションした後、 凝集剤を加え、 5分間凝 集能を測定し、 試験化合物の活性をァラキドン酸による最大凝集に対しての 50 %抑制濃度 ( I C50 ; ^M) を求めることにより評価した。 試験化合物は、 前 記の実施例により得られた本発明化合物を用いた。 対照薬として、 血小板凝集抑 制作用を有することが広く知られているァスピリンを用いた。 結果を表 B— 2に 示す。
表 B— 2
番号 ゥサギ血小板凝集抑制作用
I C50 ( M)
実施例 3 4.0
アスピリ ン 27.5 産業上の利用の可能性
本発明の化合物または医薬として許容されるその塩は、 血管拡張作用、 血小板 凝集抑制作用等を有し、 狭心症治療薬等の医薬として有用である。