WO1998038343A1 - Four de fusion a pression reduite - Google Patents

Description

明

- - 減 圧 精 鍊 炉 技 術 分 野

本発明は、 着脱自在のシール蓋を炉ロ部を覆うように装着することにより密閉 空間を形成して溶融金属の減圧精練を行う、 真空転炉、 真空 A O D炉等の傾動可 能な減圧精鍊炉に関する。

背 景田技 術

転炉等の精鍊炉に減圧装置を接続して減圧精鍊を行うことは、 例えば、 特開昭 5 7 - 8 2 4 1 8号公報、 特開昭 5 8 - 1 6 3 5 4 9号公報、実開昭 6 0―

1 5 6 1 6 4号公報、 特開昭 5 8 - 1 8 1 8 2 9号公報、 特開昭 5 8一

2 0 7 3 1 1号公報、 特開平 2— 3 0 5 9 1 6号公報に記載されているように従 来から知られている。 このうち、 精鍊炉に ' E装置を接続する真空シール方法に ついては、 例えば特開平 2 - 3 0 5 9 1 6号公報に具体的に記載されている。 す なわち、 同公報に記載されている精鍊装置は、 傾動可能な炉体と、 真空装置に接 続するダクトを備え、 炉体上部に着脱可能なフードとを組み合わせてなり、 炉体 はその底部にガス吹き込み用の羽口を備えたベッセルと、 ベッセル頂部にフラン ジ結合により取り付けられたコーンとからなつていて、 フランジはベッセル側ま たはコ一ン側の少なくとも一部が拡大した径を有し、 フードのフランジにこれを 一周するリング状のガスケッ トを設けて、 フードを炉体上に載置したときにフー ドのフランジと炉体のフランジとの間に気密シ一ルが形成されている。

しかしながら、 このような気密シール方法を用いても、 真空を保つ気密シール 用のガスケットに相対するベッセルないしコーンに設置した炉体側のフランジ上 に、 ガスケッ卜の弾性 能力以上の地金ゃスラグ等が付着したり載置されると、 健全な真空シールは実現されない。 精鍊炉の炉体には、 炉内から直接飛散した地 金ゃスラグ、 あるいは大気集塵フード、 真 蓋、 その他の装置に一度付着した 後落下した地金ゃスラグ力付着したり、 載置されやすいのである。 健全な真空シ ールを実現するためには、 このような地金ゃスラグの真空フランジへの付着や載 置を避ける必要がある。

そこで、 この対策として、 従来技術においては、 図 5 Aに示すように、 例えば 特開昭 5 7— 8 2 4 1 8号公報に記載のように真空処理時以外は炉ロ 2 5および 出鋼口 2 6をそれぞれ気密シールする炉ロフランジ 2 1および出鋼口フランジ 2 3に、 フランジカバ一 2 2、 2 4を覆い被すようにしている。 フランジカバー 2 2. 2 4が掛けられていれば、 地金ゃスラグがフランジ 2 1、 2 3に付着する ことはなく、 減圧精練のための減圧シールの健全性力保障される。 そして、大気 圧下での通常の吹鍊の終了と同時に、 図 5 Bに示すように、 炉口蓋 2 7と、減圧 装置 3 2力連結されている出鋼口蓋 2 9とを通して減圧精練と脱ガスに供される c なお、 図 5 Bにおいて、 2 8は排気管、 3 0は冷却:^ 3 1はダストセパレ一 ター、 3 3は不活性ガス吹き込み用ノズルである。

しかし、 このような構造の精鍊炉では、 真空精鍊と大気精練の切替え、 あるい は待機のたびにフランジカバー 2 2、 2 4を脱着する必要があり、 起重機等を用 いた作業労力の増加と生産時間の延長を生ずる。 また、 この操業時間の延長は生 産能力を阻害するだけでなく、 高温の溶融金属を精鍊炉中に保持する時間の増加 による内張り耐火物の損耗増加を惹起する。 さらに、 精鍊炉を傾動する際にフラ ンジカバー力く脱落するのを防止するための固定機能も必要となり、 信頼性、整備 性の面からも課題を有している。

発明 の 開示

本発明は、 精鍊炉の外周面のうち炉口から炉直胴部に至るコーン、 すなわち傾 斜部、 またはその下の直胴部に設けた真空フランジに、 着脱自在に炉ロ部を覆う ためのフード、 すなわちシール蓋、 の下端に設けたガスケット、 すなわちシール 材、 を密着させることにより該精鍊炉内を真空または減圧用密閉空間として溶融 金属の精鍊を行う減圧精鍊炉において、 該精鍊炉の外周面のうち前記炉ロと前記 真空フランジとの間に、 その:^周面力《前記シール蓋の下端の内周面より内側で、 かつ大気精鍊用集塵フードの下端の内周面より外側に位置する防滓用ダミーフラ ンジを備えたことを特徴とする減圧精鍊炉である。

本発明の減圧精鍊炉は、 精鍊炉の外周面のうち炉口と真空フランジとの間に設 けられた出鋼孔の下端より該真空フランジの設置位置に近い範囲に防滓用ダミー フランジを備えたことを特徴としている。 また、 精鍊炉の縦断面において、 真空 フランジの最外周点と炉ロの最外周点とを結ぶ直線と、 防滓用ダミーフランジの 最内周点と最外周点とを結ぶ直線と力《交差することを特徴としている。 さらに、 精鍊炉の縦断面において、 真空フランジの最外周点と出鋼孔の最突出点とを結ぶ 直線と、 防滓用ダミーフランジの最内周点と ¾ ^周点とを結ぶ賺とカ^^する ことを特徴としている。

本発明により、 従来用いられていた真空フランジの特別な保護カバー力必要で なくなり、 着脱作業に要する時間力減少し、 また、 減圧精鍊前の真空フランジの 清掃時間力伏幅に減少し、 生産性の向上が図られる。

図面の簡単な説明

図 1は、 傾斜部に出鋼孔を備えていない減圧精鍊炉に、 本発明に係る防滓用ダ ミ一フランジを設置した例を示す図である。

図 2は、 傾斜部に出鋼孔を備えた減圧精鍊炉に、 本発明に係る防滓用ダミーフ ランジを設置した例を示す図である。

図 3は、 図 1と図 2の両方の防滓用ダミーフランジの設置位置を示す図である。 図 4は、 防滓用ダミーフランジカ設置されていない、 従来の減圧精鍊炉の例を 示す図である。 図 5は、 着脱自在なフランジカバーを設けた、 従来の減圧精鍊炉の例を示す図

^める。

—- 発明を実施するための最良の形態

本発明に係る防滓用ダミーフランジを固定設置した減圧精鍊炉の一例を、 図 1 に示す。 炉体 1、 とシール蓋 4間の健全な真空シールを保つには、 真空フランジ 1 0の上側に地金ゃスラグ等の異物力く存在してはならない。 そこで、 炉ロ 9から の飛散する地金ゃスラグ、 あるいは大気精鍊用集塵フード （図示しない） の内面 に一度付着した後に落下する地金ゃスラグが真空フランジ 1 0上に付着したり、 載置されるのを減少させる必要がある。 このため、 本発明においては、 減圧精鍊 炉 1の傾斜部 8にシ一ル蓋 4の内側半径より小さ ヽ外周半径を有する防滓用ダミ —フランジ 1 1を遮蔽カノ 一として固定設置する。

また、減圧精鍊炉の傾斜部に出鋼孔を有する減圧精鍊炉を、 図 2に示す。 出鋼 孔 1 3からの地金ゃスラグの飛散があり、 また出鋼前後の傾動時の出鋼孔 1 3か らの地金ゃスラグの垂れかけがあるため、 本発明においては出鋼孔 1 3と真空フ ランジ 1 0の間に防滓用ダミ一フランジ 1 1を設置する。

以下に、 本発明の防滓用ダミーフランジの設置位置関係について、 図 3を用い て説明する。

図 3に示すように、 減圧精鍊炉 1の傾斜部に設けられた防滓用ダミ一フランジ 1 1の最外周点 dが、 炉上の大気精鍊用集塵フ一ド 1 4の下端の内径位置から延 長する直線 Xと傾斜部との交点 f より外側に出ていることが必要である。 また、 図 1、 2に示すシール蓋 4の着脱の障害とならないように、 防滓用ダミーフラン ジ 1 1の半径がシ一ル蓋 4の下端内径より小であることを満足すれば十分であり、 真空フランジ 1 0の ϋ±をカバ一する必要はない。

防滓用ダミーフランジ 1 1の突出程度が大きいほど地金やスラグのノロの垂れ かけ防止の効果も大きくなる。 このため、 防滓用ダミーフランジ 1 1の¾ ^周点 dの位置は、 図 3の左側部に示すように、傾斜部に出鋼孔の無い側の場合は、 真 空フランジ 1 0の最外周点 aと炉ロ 9の最外周点 bとを結ぶ g Yより外側に出 ていることが必要.である。 つまり、 防滓用ダミーフランジ 1 1の最外周点 dと最 内周点 eとを結ぶ直線力、 真空フランジ 1 1の最外周点 aと炉ロ 9の最外周点 b とを結ぶ it^Yと交差すれば良い。

一方、 図 3の右側部に示すように、 傾斜部に出鋼孔 1 3を有する場合は、最外 周点 ^ の位置は、 真空フランジ 1 0の: 周点 a i と出鋼孔 1 3の最突出点 c とを結ぶ Zより外側に出ていること力く必要である。 つまり、 防滓用ダミーフ ランジ 1 1の:^周点 d i と最内周点 e ₁ とを結ぶ S が、 直線 Zと交差すれば 良い。

また、 本発明の目的を達成させるためには、 減圧精鍊炉 1の円周方向全周に円 環状に防滓用ダミーフランジ 1 1を備えること力望ましい。 し力、し、 炉口の形状 が非 ·形であつたり、 底吹き羽口 3との方位関係から円周方向の方位により地 金ゃスラグの飛散の程度に差がある場合には、 飛散の激しい方位にのみ部分的に 防滓用ダミーフランジを設置しても良い。大気,を行う 状態で炉ロカ冰平 でない非対称型の精鍊炉では、 炉口が高くなつた半周側は防滓用ダミーフランジ を設置しなくとも十分である。 出鋼孔を有する精鍊炉では、 出鋼孔の下側附近に 防滓用ダミーフランジを設置する必要がある。 また、 図 3に示したように、 出鋼 孔 1 3を有する側と有しない側とで高さ力異なるような、 一部螺旋状の形状とす ることも可能である。

防滓用ダミーフランジの構造や材質については、 極力平坦で地金ゃスラグが固 着しにくい構造および材質を選択すること力好ましい。 具体的にはボルトの頭、 板の継ぎ目等を上面に露出させずに、 で一 造として炉体に取り付けるこ とカ<好ましい。

また、 防滓用ダミーフランジは地金ゃスラグ力付着したり、 載置することによ り上面からの偏熱を受けやすく、 熱変形を生じやすいので、 十分な板厚の鋼板を 使用するか、 ®側をリブで鉄皮と連! ^強して十分な剛性を持つ構造とするこ とが望ましい。- -これらの観点から、 フランジを水冷構造とすることも好ましい。

実 施 例

図 1に示す構造の防滓用ダミーフランジを備えた減圧精鍊炉 1に約 3 0分の大 気精練後、 シ一ル蓋 4を装着し、 減圧精練を実施した。

減圧精鍊炉 1には、 昇降装置 5によりシール蓋 4を下降して載置することがで き、 伸縮継手 6を接続することにより真空排気装置 （図示しない） によりダクト 7を通じて炉内を減圧排気する。 減圧精鍊炉 1とシール蓋 4の間の真空シールは、 減圧精鍊炉 1に設けた真空フランジ 1 0と、 シール蓋 4の下端 1 2に設けたシー ル材又はパッキン （図示しない） 又はガスケット （図示しない） を挟んで密着す ることにより保たれる。

シール蓋 4の装着前に、 真空フランジ 1 0上に付着した地金ゃスラグを清掃す るのに要した時間は 1 0ヒート平均で 0. 6分であり、 清掃は圧縮空気吹きつけ のみで十分であった。 一方、 図 4に示すような防滓用ダミーフランジ 1 1を設置 していない従来の減圧精鍊炉では、 同様の精鍊を行ったときの真空フランジ 1 0 上に付着した地金ゃスラグの清掃時間は 1 0ヒート平均で 3. 2分であった。 ま た、 圧縮空気吹きつけのみでは清掃できず、 バールを用いた人力による除去作業 も必要であった。

また、 図 2に示す本発明の出鋼孔付き減圧精鍊炉 1に約 3 0分の大気精練後に シール蓋 4を装着し、 减圧精鍊を した。 真空フランジ 1 0上に付着した地金 ゃスラグを清掃するのに要した時間は 1 0ヒート平均で 0. 8分であった。 また、 圧縮空気吹きつけのみでほぼ十分に清掃でき、 バール等での剥離作業は必要なか つた。 この精鍊炉においても、 防滓用ダミーフランジ 1 1を設置する前は、 同様 の精鍊を行つたときの真空フランジ 1 0の清掃時間は 1 0ヒート平均で 4. 5分 であり、 バールでの地金剥離作業を必要としていた。

Claims

請求の 範囲

1. 精鍊炉.の外周面のうち炉口から炉直胴部に至る傾斜部またはその下の直 胴部に設けた真空フランジに、 着脱自在に炉ロ部を覆うためのシール蓋の下端に 設けたシール材を密着させることにより該精鍊炉内を真空または減圧用密閉空間 として溶融金属の精練を行う減圧精鍊炉において、 該精鍊炉の外周面のうち前記 炉口と前記真空フランジとの間に、 その最外周面力前記シール蓋の下端の内周面 より内側で、 かつ大気精鍊用集塵フードの下端の内周面より外側に位置する防滓 用ダミーフランジを備えたことを特徴とする減圧精鍊炉。

2. 精鍊炉の外周面のうち炉ロと真空フランジとの間に設けられた出鋼孔の 下端より該真空フランジ設置位置に近 、範囲に防滓用ダミーフランジを備えたこ とを特徴とする請求項 1に記載の減圧精鍊炉。

3. 精鍊炉の縦断面において、 真空フランジの:^周点と炉口の 周点と を結ぶ直線と、 防滓用ダミーフランジの最内周点と最外周点とを結ぶ,とが交 差することを特徴とする請求項 1または 2は記載の減圧精鍊炉。

4. 精鍊炉の縦断面において、 真空フランジの¾ ^周点と出鋼孔の最突出点 とを結ぶ直線と、 防滓用ダミーフランジの最内周点と最外周点とを結ぶ とが 交差することを特徴とする請求項 1〜 3のいずれかに記載の減圧精鍊炉。