WO1998003772A1

WO1998003772A1 - Organe cylindrique de coupe a spirales et tete de coupe pour foreuse de galerie le comportant

Info

Publication number: WO1998003772A1
Application number: PCT/JP1997/002512
Authority: WO
Inventors: Toyoshi Kuramoto; Hiroshi Takada; Junichirou Okuyama
Original assignee: Komatsu Ltd.
Priority date: 1996-07-22
Filing date: 1997-07-22
Publication date: 1998-01-29
Also published as: JPH1037680A; EP0915231A4; EP0915231A1

Description

明細書螺旋形ローラカツ夕及びそれを備えたトンネル掘進機のカツ夕ヘッド技術分野

本発明は、既設管に埋設された鉄筋を切断する螺旋形ローラカツタ、及びそれを備えたトンネル掘進機の力ッタへッドに関する。背景技術

従来の埋設管掘削破砕用カツタへッドは、例えば実開平 4一 1 2 2 7 9 8号公報に開示されている。同公報によれば、図 7 A〜図 8 Cにおいて、シールド掘進機 6 1のカツタへッド 7 1前面に、その回転軸心 0 , の周囲に所定角度毎に放射方向に配置された支持軸心 0₂ 〜0 < を中心として、それぞれ回転自在に支持された複数のローラビット 7 4〜7 6が配設されている。即ち、これらは支持軸心 0₂ を含む複数の面に沿ってそれぞれ刃部 7 4 bが形成された縦刃型ローラビッ卜 7 4と、支持軸心 0 ₃ 回りに螺旋状に刃部 7 5 bが形成された螺旋刃型ローラビット 7 5と、支持軸心 0 < と直交する面内で、支持軸心方向に所定間隔で円形刃部 7 6 bが形成された横刃型ローラビット 7 6とから構成されている。そして、複数の口一ラビット 7 4 ~ 7 6の軸部 7 4 a〜7 6 aは、それぞれ各軸受 7 7 , 7 7を介してカツ夕へッド 7 1に回転自在に支持されている。図 9における既設管 7 2は、コンクリート管壁 7 2 aと、縦鉄筋 7 2 b及び横鉄筋 7 2 cとからなる。

ここで、横刃型ローラビット 7 6の作用について説明する。図 1 0 A〜l 0 C において、横刃型ローラビット 7 6による既設管 7 2の被破砕面上の 4本の軌跡 7 6。は、カツタヘッド 7 1の回転中心 0 , に対して同心円状になる。従って、カツ夕へッド 7 1の回転方向 S , と同じ方向に折り曲げられる縦鉄筋 7 2 bを、横刃型ローラビット 7 6力く切断する可能性は殆どなく、これは単にコンクリート管壁 7 2 aを破砕するために設置されている。

次に、縦刃型ローラビット 7 4の作用について説明する。図 1 1 A〜l 1 Cにおいて、縦刃型ローラビット 7 4による既設管 7 2の被破砕面上の複数本の軌跡 7 4 cは、カツ夕へッド 7 1の回転方向と同じ方向に折り曲げられる縦鉄筋 7 2 bとほぼ直交している。従って、縦刃型ローラビット 7 4はその刃部 7 4 b のピッチ間隔で、縦鉄筋 7 2 bを切断可能である。

次に、螺旋刃型ローラビット 7 5の作用を図 1 2 A〜1 2 Bにより説明する。螺旋刃型ローラビット 7 5は、刃部 7 5 bが 1条の螺旋で形成されているため、その軌跡 7 5 c (二点鎖線）は、カツタヘッド 7 1の回転方向 S , に沿う軌跡 (—点鎖線）から、それぞれ角度だけ変位する。このため、カツタへッド 7 1の回転方向と同じ方向に折り曲げられる縦鉄筋 7 2 bは、破線で示す位置まで若干の角度 ₂ 2だけ向きが変えられるが、切断されるまでには至らない。なお、螺旋刃型のディスク力ッタは、他の例として実開平 1一 1 3 8 9 9 5号公報にも開示されている。同公報によれば、図 1 3 A〜1 3 Bにおいて、先導装置 5 1の先端部に各ディスクカツタ 5 4， 5 5を有するカツ夕へッド 5 3を回転自在に設けた小口径管推進機械において、各カツタ本体 5 4 a , 5 5 aの外周面に 1条の螺旋刃 5 4 b , 5 5 bをそれぞれ突設させている。これら螺旋刃 5 4 b ， 5 5 bも、前記螺旋刃型ローラビット 7 5の刃部 7 5 bと同じ作用をしている

0

ところで、

( 1 ) 従来の横刃型ローラビット 7 6は、コンクリート管壁 7 2 aを破砕するために設けられたもので、縦鉄筋 7 2 bを切断することは殆どない。

( 2 ) 従来の縦刃型ローラビット 7 4の切削面上の軌跡 7 4 cは、縦鉄筋 7 2 b に直交するため、縦刃型口一ラビット 7 4のピッチ間隔で縦鉄筋 7 2 bをチップ状に切断できる。

し力、し、縦鉄筋 7 2 bは図 1 1 Bに示すように、縦刃型口一ラビット 7 4の刃先 7 4 bを縦鉄筋 7 2 bに押し付ける押付力 F 1 により、コンクリート管 7 2 a にめり込んでしまい、十分な反力がとれない。このために、縦刃型ローラビット

7 4でも縦鉄筋 7 2 bを確実に切断できないという問題がある。

( 3 ) 従来の螺旋刃型口一ラビット 7 5は、カツタへッド 7 1の回転方向 S , と同じ方向に折り曲げられる縦鉄筋 7 2 bを、若干の角度 0 ₂ だけ変位させることはできる力 <、図 1 2 Bに示すように縦鉄筋 7 2 bを切断することは殆ど不可能であ o

ここで、角度を大きくすれば角度 6 ₂ も増大し、縦鉄筋 7 2 bを切断し易くなる。しかし、 1条の螺旋刃ではこの角度 0 , を大きくすると刃のピッチが大きくなるため、縦鉄筋 7 2 bを適当な長さに切断することができないという問題がある。発明の開示

本発明は、かかる従来技術の問題を解決するためになされたもので、既設管に埋設された鉄筋を効率よく、且つ確実に切断可能な螺旋形ローラカツタ及びそれを備えたトンネル掘進機のカツタへッドを提供することを目的とする。

本発明に係る螺旋形ローラ力ッタの第 1発明は、外周面に螺旋形刃部を有する螺旋形ローラカツ夕において、前記螺旋形刃部を複数条設けている。

螺旋形刃部を複数条設けることにより、ピッチ角を大きくし、且つ刃と刃との間隔を狭くした螺旋形ローラカツタを形成することができる。従来の 1条の螺旋形刃でピッチ角を大きくしょうとすると刃のピッチを広げることになり、刃と刃の間隔も広くなつてしまう。そこで、複数条にすれば 1つの条の間に他の条を入れて作製できるので、ピッチ角を大きくしても刃と刃との間隔を 1条の場合より狭く、且つ任意に設定できる。

螺旋形ローラ力ッタの第 2発明は、第 1発明における前記複数条の螺旋形刃部が、歯幅方向にテ一パ状に形成されている。

かかる構成により、歯溝は小径側から大径側に向かって徐々に広くなる。従つて、破砕されたコンクリートは刃溝に詰まることがなく、容易に排出される。螺旋形ローラカツ夕の第 3発明は、第 1または第 2発明における前記複数条の螺旋形刃部のピッチ角を 2 0度〜 8 0度としている。

ピッチ角を大きくとると、螺旋形ローラカツ夕が鉄筋の切断面を転動する作用が減少する。逆にピッチ角を小さくとると、螺旋形ローラカツ夕が破砕面上を転動する軌跡がカツタへッドの回転接線方向に近づいて、鉄筋を捕らえ難くする。従って、螺旋形刃部のピッチ角を 2 0度〜 8 0度とすれば、カツタへッドの回転方向に折り曲げられた鉄筋先端部を、螺旋形ローラカツタカ、'捕らえ易くなると共に、螺旋形ローラカツ夕が捕らえた鉄筋を螺旋形ローラカツ夕のころがり作用で切断し易くなる。なお、ピッチ角は複数条の数を変えることで、被切断物に応じた適正値に選定される。トンネル掘進機の力ッタへッドの第 1発明は、カツタへッドの略半径方向に伸びる回転軸線回りに、回転自在なローラカツタを装着したトンネル掘進機の力ッ夕へッドにおいて、前記ローラカツタはその外周面に複数条の螺旋形刃部を設けた螺旋形ローラカツタである。

かかる構成により、鉄筋入りのコンクリート破砕作業において、カツタへッドの回転方向に折り曲げられた鉄筋の軸方向と、螺旋形刃部との成す角（ピッチ角 ) が大きくなるので、螺旋形ローラカツ夕のころがり作用により小さい押付力で鉄筋を効率よく切断できる。また、刃と刃との間隔が狭いので、鉄筋等の破砕を細かく行うことができる。

また、複数条の数を変えてピッチ角を被切断物に応じた適正値に選定することにより、カツタへッドの回転方向に折り曲げられた鉄筋先端部を螺旋形ローラ力ッ夕が捕らえ易くすると共に、捕らえた鉄筋を螺旋形ローラカツ夕のころがり作用で切断し易くし、且つ切断した鉄筋の長さを螺旋形刃部のピッチ長に近づくように短くすることができる。

従って、次のような効果が得られる。

( 1 ) 螺旋形ローラカツ夕のころがり作用で鉄筋先端部を切断することにより、螺旋形ローラカツ夕の押付力を小さくできる。従来技術における縦刃形ローラビッ卜のように、鉄筋先端部がコンクリー卜に埋没するこがなく、確実に切断される。

( 2 ) コンクリートから出た鉄筋先端部はカツタへッドの略回転方向に折り曲げられるが、螺旋形ローラカツ夕の螺旋形刃部がこの鉄筋先端部上を転動する軌跡が短くなり、鉄筋の切断面積が減少して破砕力が小さくなる。また、鉄筋の切断面と鉄筋の軸方向とのなす角が直角に近づいて鉄筋の切断片が短くなる。このため、切断片はカツ夕ヘッドゃスクリュコンペャに絡み付くことがなく、通常の掘削土砂と同様に、容易に搬送できる。

トンネル掘進機のカツタへッドの第 2発明は、第 1発明における前記螺旋形口ーラカツ夕は、前記複数条の螺旋形刃部のピッチ角ピッチ角が、互いに逆向きである 2種類の螺旋形ローラカツ夕よりなる。

かかる構成により、コンクリート管の破砕面上における二種類の螺旋形ローラカツ夕の各刃部の軌跡が交差するため、コンクリート管の破砕面から露出した鉄筋が一方の螺旋形ローラカツタの刃溝方向に曲げられることがあっても、他方の螺旋形ローラカツ夕により切断できる。

トンネル掘進機のカツタへッドの第 3発明は、第 1発明における前記螺旋形口ーラカツタは、前記複数条の螺旋形刃部を設けた螺旋形ローラカツ夕と、前記回転軸線と直交する円板形刃部を有する円板形ローラカツタまたは 1条の螺旋形刃部を有する螺旋形ローラカツ夕のいずれか一方を備えている。

かかる構成によれば、複数条の螺旋形ローラカツタによりカツタへッドの回転方向に折り曲げられた鉄筋を、螺旋形ローラカツ夕のころがり作用により小さい押付力で効率よく切断できる。このとき、螺旋形刃部の刃溝方向に折り曲げられる鉄筋があっても、円板形ローラカツタまたは 1条の螺旋形ローラカツタのころがり作用により、複数条の螺旋形ローラカツ夕と同様に小さレ、押付力で鉄筋を効率よく切断する。

トンネル掘進機のカツタへッドの第 4発明は、第 3発明における前記複数条の螺旋形刃部を設けた螺旋形ローラカツタの切削面と、前記円板形ローラカツタまたは 1条の螺旋形刃部を有する螺旋形ローラカツタのいずれか一方の切削面とを

、トンネル掘進方向に所定量ずらして配置している。

かかる構成により、各工程に適したローラカツタによってコンクリート部分を破砕し、次いで所定量後方に設置された他種類のローラカツ夕の切削面により鉄筋を切断できる。このようにコンクリートの破砕と、鉄筋の切断とに適した各口 —ラカツタをそれぞれ選定できるので、各ローラカツタの耐久性が向上する。

トンネル掘進機のカツタヘッドの第 5発明は、第 1，第 2 , 第 3 , または第 4 発明における第前記カツタへッドが、フープ筋の埋設された既設管を破砕するとき、この既設管の破砕面と未破碎部分内のフープ筋とのなす角が、鋭角の方向から鈍角の方向へ回転する。

かかる構成により、フープ筋はカツタへッドに絡まることなく確実に切断されるため、フープ筋の切断効率が向上する。また、フープ筋は短く切断されるので、カツタヘッドゃスクリュコンペャに絡み付くことなく、通常の掘削土砂と同様に効率よく搬送できる。図面の簡単な説明

図 1 Aは本発明の第 1実施例に係るトンネル掘進機の力ッタへッドの前面図、図 1 Bは図 1 Aのカツタへッドによる既設管の破砕面における破砕作用説明図である。

図 2 Aは図 1 Aの螺旋形ローラカツ夕の拡大正面図、図 2 Bは図 2 Aの側面図、図 2 Cは図 2 Aの斜視図である。

図 3 Aは図 1 Aの螺旋形ローラカツ夕によるころがり切断作用説明図、図 3 Bは二種類のローラカツタ外周部の各前端位置が異なるカツタへッドの破砕作用説明図である。

図 4 Aは本発明の第 2実施例に係るトンネル掘進機の力ッ夕へッドの前面図、図 Bは図 4 Aの力ッタへッドによる既設管の破砕面における作用説明図である。図 5 Aは本発明の第 3実施例に係るトンネル掘進機の力ッタへッドの前面図、図 5 Bは図 5 Aのカツ夕へッドによる既設管の破砕面における破砕作用説明図であ図 6 Aは第 1、第 2、または第 3実施例に係るカツタヘッドにより破砕されるフープ筋入りコンクリート製既設管の斜視図、図 6 Bは図 6 Aの P部の V矢視拡大図である。

図 7 Aは従来技術に係るすシールド掘進機の縦断面図、図 7 Bは図 7 Aのカツタへッドの前面図である。

図 8 Aは図 7 Aのカツタへッドに装着された螺旋刃型ローラビッ卜の取付図、図 8 Bは横刃型ローラビッ卜の取付図、図 8 Cは縦刃型口一ラビットローラビットの取付図である。

図 9は縦横方向の鉄筋入りコンクリート製既設管の斜視図である。

図 1 O Aは横刃型口一ラビットによる既設管の破砕面における作用説明図である

。図 1 0 8は図1 0八の8— 8断面図、図 1 0 (：は図1 0八の(：ー(：断面図でぁな。

図 1 1 Aは縦刃型口一ラビットによる既設管の破碎面における作用説明図である。図 1 1 Bは図 1 1 Aの B— B断面図、図 1 1 Cは図 1 1 Aの C— C断面図である。

図 1 2 Aは螺旋刃型口一ラビットによる既設管の破砕面における作用説明図である。図 1 2 8は図1 2 Aの B— B断面図である。

図 1 3 Aは従来技術に係る他の例のシールド掘進機の縦断面図、図 1 3 Bは図 1 3 Aのカツタへッドの前面図である。発明を実施するための最良の形態

本発明の第 1実施例に係る卜ンネル掘進機の力ッタへッドについて、図 1 A〜図 3 Bにより詳細に説明する。

トンネル掘進機の力ッ夕へッド 1は、図 1 Aに示すように力ッタへッド 1の一つの直径方向で、且つ外周面近傍に各回転軸線 2， 2を有し、各回転軸線 2， 2 には、複数条の螺旋形刃部 3 aを形成した各螺旋形ローラカツタ 3， 3力それぞれ回転自在に装着されている。各螺旋形ローラカツタ 3 , 3の取付穴縁部には、力ッ夕へッド 1の回転方向 S , に向かって各力ッタビット 4 , 4が固定されている。この螺旋形ローラカツ夕 3の詳細は、図 2 A〜図 2 Cに示すように複数条の螺旋形刃部 3 aを備えている。複数条の螺旋形刃部 3 aは歯幅方向にテ一パ状に形成され、そのピッチ角 Sは例えば、 4 5度である。

また、各螺旋形ローラカツタ 3 , 3の回転軸線 2 , 2と直交する直径方向には、通常の各ディスクカツタ 5， 5が回転自在に装着されている。

次に、本実施例による既設管 6の破砕作用について説明する。

カツタヘッド 1が図 1 Aの矢印 S , 方向に回転すると、各螺旋形ローラカツタ 3 , 3は既設管 6の破砕面に押し付けられ、矢印 S ₂ 方向にそれぞれ回転する。図 1 Bは卜ンネル掘進機の推進方向に向かって見た既設管 6の破砕面の 1部を示しており、左右方向が図 1 Aと逆になつている。既設管 6に埋め込まれた鉄筋 7の先端部は、既設管 6のコンクリート部 8の破砕面から突出するが、カツ夕へッド 1によりその回転方向である S , 方向に折り曲げられる。

そして、カツタヘッド 1の回転により回転される各螺旋形ローラカツ夕 3 , 3 の破砕面上における螺旋形刃部 3 aの軌跡 1 0は、図 1 Bに二点鎖線で示すように、既設管 6の内周方向に向かって移動しながら矢印 S ₃ 方向に移動するため、鉄筋 7の先端部はこの軌跡 1 0により厶しの長さに切断される。ここで、軌跡 1 0の鉄筋 7の軸線方向に沿うピツチを pとし、カツタへッド 1の回転接線と螺旋形刃部 3 aの軌跡 1 0とのなす角度（=ピッチ角）を 0とし、鉄筋 7の i径を d とすると、切断される鉄筋 7の長さは、

A L = p + ( d / 2 t a n x 2

で表され、鉄筋 7の長さ A Lは軌跡 1 0のピッチより（d / t Ά θ ) だけ長くなる。

ここで、軌跡 1 0のピッチ角 0を 9 0度にすれば、 A L = p

となり最も短くなる力これは従来技術の縦刃型ローラビット 7 4に相当し、螺旋形ローラカツタ 3によるころがり切断の効果は得られない。

即ち、軌跡 1 0のピッチ角 0 (螺旋形刃部 3 aと既設管 6の破砕面とに滑りがなければ、螺旋形刃部 3 aのピッチ角に等しい）を大きくすると、従来技術の縦刃形ローラビッ卜 7 4に近づいて、鉄筋 7の切削面を転動する作用が減少する。逆に、軌跡 1 0のピッチ角 0を小さくすると、従来技術の横刃形ローラビット 7 6に近づいて、軌跡 1 0がカツ夕へッド 1の回転接線方向 S , に近づき、鉄筋 7 を捕らえ難くなる。仮に鉄筋 7を捕らえたとしても、鉄筋 7の軸線と切断面とのなす角が小さいため、切断された鉄筋 7が長くなり、カツタヘッド 1ゃスクリュコンペャ等に絡まり易くなる。

そこで、被切断物に応じて 2 0度〜 8 0度の範囲から適正なピッチ角 0が選定される力 \ このとき、中間値の 4 5度（厶 L = p + d ) が選定の目安となる。次に、図 2 A〜図 2 Cに示す複数の螺旋形刃部 3 aの 1 ピッチ分に相当するデイスクカツ夕 9により、カツタヘッド 1の回転方向方向に折り曲げられた鉄筋 7の先端部を切断する場合を、図 3 Aにより説明する。

カツタへッド 1の回転方向 S , と同じ方向に折り曲げられた鉄筋 7の先端部は、 S ₂ 方向に回転するディスクカツタ 9の刃部 9 aにより、コンクリート部 8の破砕面に押付力 Fで押し付けられ、切断される。このように、ディスクカツタ 9 が回転しながら鉄筋 7の先端部に押し付けられるので、単にディスクカツタ 9力く鉄筋 7の先端部に押し付けられる場合と比べて、鉄筋 7はかなり切断され易くなる。従って、この押付力 Fを小さくすることにより、鉄筋 7の先端部はコンクリ —ト部 8内にめり込むことがなく、確実に切断される。

また、特定のローラカツ夕である複数条の螺旋形刃部 3 aを設けた螺旋形ローラカツタ 3の外周部の前端位置が、その他のローラカツタである円板形刃部を有する円板形ローラカツタ 1 2の外周部の前端位置から所定距離 L , だけ後方に設置されたカツタヘッド 1 により、図 9に示す既設管 7 2を破砕する場合を、図 3 Bにより説明する。

既設管 7 2を破砕するとき、円板形ローラカツタ 1 2は螺旋形ローラカツタ 3 より L , だけ前方に設置されているため、先ず円板形ローラカツ夕 1 2によりコンクリート部 7 2 aが破砕され。その破砕面から複数の縦筋 7 2 bが露出する。これらの縦筋 7 2 bは、カツタへッド 1 bによりその回転方向に折り曲げられた後、螺旋形ローラカツタ 3により切断される。このように、コンクリート部 7 2 aの破砕は円板形ローラカツ夕 1 2で、複数の縦筋 7 2 bの切断は螺旋形ローラカツ夕 3でと、それぞれ専用できるため、各ローラカツ夕 3 , 1 2を効率良く使用できる。

次に、本発明の第 2実施例を図 4 A, 図 4 B，により説明する。

本実施例の力ッタへッド 1 aは、図 1 Aに示す 2個の螺旋形ローラカツタ 3， 3の内の 1個を逆のピッチ角の螺旋形ローラカツタ 2 3で置き換えて、回転自在に装着している。これ以外の構成は第 1実施例と同様であるため、詳細な説明を省略する。

本実施例の作用も、第 1実施例と異なる作用についてのみ、以下に説明する。カツタへッド 1 aが矢印方向に回転すると、螺旋形ローラカツ夕 2 3は破砕面に押し付けられているため、矢印 S _{2 a}方向に回転させられる。従って，図 4 Bに右上がりの二点鎖線で示すように、カツ夕へッド 1 aの回転により回転される螺旋形ローラカツタ 2 3の破砕面上における螺旋形刃部軌跡 1 0 aにより、コンクリ一ト部 8を破砕する。この破砕されたコンクリ一ト部 8の破砕面から突出した鉄筋 7の先端部は、カツ夕へッド 1 aの回転方向 S , に折り曲げられた後、螺旋形ローラカツタ 2 3により切断される。

また、他の螺旋形ローラカツタ 3も破砕面に押し付けられているため、 S ₂ 方向に回転させられる。従って、図 1 Bの二点鎖線で示す螺旋形刃部軌跡 1 0と同様な軌跡 1 0になるため、破砕されたコンクリート部 8の破砕面から突出した鉄筋 7の先端部は、カツタへッド 1 aの回転方向 S ₂ に折り曲げられた後、螺旋形ローラカツタ 3と螺旋形ローラカツタ 2 3とにより、細かく切断される。次に、本発明の第 3実施例を図 5 A, 図 5 B，により説明する。

本実施例のカツタへッド 1 bは、図 1 Aに示す 2個の螺旋形ローラカツ夕 3 , 3の内の 1個を公知の円板形ローラカツタ 1 2に置き換えて、カツタへッド 1 b に回転自在に装着している。これ以外の構成は第 1実施例と同様であるため、詳細な説明を省略する。

本実施例の作用も、第 1実施例と異なる作用についてのみ、以下に説明する。カツタヘッド 1 bが矢印方向に回転すると、円板形ローラカツタ 1 2は破砕面に押し付けられているため S ₄ 方向に回転させられる。従って、図 5 Bの二点鎖線で示すように、カツタヘッド 1 bの回転により回転される円板形ローラ力ッ夕 1 2の破砕面上における 4本の刃部軌跡 1 1により、コンクリート部 8を破砕する。この破砕されたコンクリート部 8の破砕面から突出した鉄筋 7の先端部は、カツタヘッド 1 bの回転方向 S , に折り曲げられる。このように円板形ローラカツタ 1 2でコンクリート部 8の破砕を行えば、他の螺旋形ローラカツ夕 3はコンクリート部 8を破砕する負担が低減するため、鉄筋 7の切断性と、螺旋形口ーラカツタ 3の耐久性が大幅に向上する。

また、円扳形ローラカツタ 1 2の破砕面が螺旋形ローラカツタ 3の切削面より所定量前方になるように設置すれば、円扳形ローラカツタ 1 2で確実にコンクリート部 8の破砕が行なわれて螺旋形ローラ力ッタ 3の負担が更に低減するため、前記性能は更に向上する。次に、図 6 Aに示すように複数の縦筋 1 3と、横筋として螺旋状のフープ筋 7 aと力く、コンクリート部 8 aに埋め込まれた既設管 6 aの破砕、切断につて説明する。

この既設管 6 aを前述のいずれかのカツ夕ヘッド 1 , l a , または l bにより掘削すると、横筋がフープ筋 7 aであるため、フープ筋 7 aの先端部はコンクリ —ト部 8 aの破砕面 8 bに対して傾斜した状態で破砕面 8 bから突出する。ここで、図 6 Bに示すように既設管 6 aの破砕面 8 bと、未破砕部分であるコンクリ —ト部 8 a内のフープ筋 7 bとの成す角が、鈍角 Sの方向から鋭角の方向へ、即ち矢印 X方向にカツタヘッド 1， 1 a，または 1 bを回転させると、フープ筋 7 aの先端から付根部に向かって回転することになるため、フープ筋 7 aがカツタへッド 1に絡みつく。従って、破砕面 8 bにおけるフープ筋 7 aの付根部のコンクリート部 8 aが崩れ、カツ夕ヘッド 1に装着された各ローラカツタ 3 , 2 3 ， 1 2の押付け力に対する十分な反力がとれない。この結果、各ローラカツタ 3 ， 2 3， 1 2の押付力が減少し、フープ筋 7 aを確実に切断できない。

そこで逆の矢印 Y方向からカツタヘッド 1， 1 a，または l bをを回転させると、フープ筋 7 aの付根部から先端に向かって回転することになるため、フープ筋 7 aがカツタヘッド 1， l a , または 1 bに絡みつくことがない。従って破砕面 8 bにおけるフープ筋 7 aの付根部のコンクリート部 8 aが崩れることなく、各ローラカツタ 3， 2 3， 1 2の押付力が増加する。この結果、フープ筋 7 aを確実に切断できる。なお、複数の縦筋 1 3の切断については従来と同様のため、説明を省略する。産業上の利用可能性

本発明は、既設管に埋設された鉄筋を効率よく、且つ確実に切断可能な螺旋形ローラカツタ及びそれを備えたトンネル掘進機の力ッタへッドとして有用である

Claims

請求の範囲

1 . 外周面に螺旋形刃部を有する螺旋形ローラカツタ（3) において、前記螺旋形刃部 (3a)を複数条設けたことを特徵とする螺旋形ローラカツ夕。

2 . 前記複数条の螺旋形刃部 (3a)は、歯幅方向にテーパ状に形成されたことを特徵とする請求の範囲 1記載の螺旋形ローラカツ夕。

3 . 前記複数条の螺旋形刃部 (3a)のピッチ角は 2 0度〜 8 0度としたことを特徴とする請求の範囲 1または 2記載の螺旋形ローラカツ夕。

4 . カツタへッド（1) の略半径方向に伸びる回転軸線回りに、回転自在なローラカツタを装着したトンネル掘進機のカツタへッドにおいて、前記ローラカツ夕はその外周面に複数条の螺旋形刃部 (3a)を設けた螺旋形口一ラカツタ（3) であることを特徴とするトンネル掘進機のカツタへッド。

5 . 前記螺旋形ローラカツタ（3) は、前記複数条の螺旋形刃部 (3a)のピッチ角が、互いに逆向きである 2種類の螺旋形ローラカツ夕（3， 23)よりなることを特徴とする請求の範囲 4記載のトンネル掘進機のカツタへッド。

6 . 前記螺旋形ローラカツタ（3) は、前記複数条の螺旋形刃部 (3a)を設けた螺旋形ローラカツ夕と、前記回転軸線と直交する円板形刃部を有する円板形ローラ力ッタ（12)または 1条の螺旋形刃部を有する螺旋形ローラカツ夕のいずれか一方とを備えたことを特徴とする請求の範囲 4記載のトンネル掘進機のカツタへッド。

7 . 前記複数条の螺旋形刃部 (3a)を設けた螺旋形ローラカツ夕（3) の切削面と、前記円板形ローラカツタ（12)または 1条の螺旋形刃部を有する螺旋形ローラカツタの、ずれか一方の切削面とを、トンネル掘進方向に所定量ずらして配置したことを特徴とする請求の範囲 6記載のトンネル掘進機のカツタへッド。

8 . 前記カツタヘッド（1) は、フープ筋の埋設された既設管 (6a)を破砕するとき、この既設管の破砕面 (8b)と未破砕部分 (8a)内のフープ筋 (7b)とのなす角力く、鋭角の方向から鈍角の方向へ回転することを特徴とする請求の範囲 4， 5， 6，または 7記載のトンネル掘進機の力ッタへッド。