明 細 書
光学活性 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の製造法 な ら びに新規なホ ス ホ ネ ー ト 化合物
技術分野
本発 明 は、 不斉合成用触媒 を用 い る 光学活性な 1 _ ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の製造法に 関 し、 ま た こ の方 法に 用 い る 新 し い不斉合成用 触媒の製造法に 関す る。 さ ら に本発明 は前記の方法で 中 間体 と し て得 ら れた新 規な 1 -ア ミ ノ ホ ス ホ ネ ー ト 誘導体 も 包含す る。
背景技術
1 -ァ ミ ノ ア ル キ ル ホ ス ホ ン酸 ま た は そ の べ プ チ ド 類縁誘導体は、 グ ラ ム 陽性菌お よ び グ ラ ム 陰性菌に対 し て抗菌作用 を有 し、 かつ抗生物質 (例 え ば、 ぺニ シ リ ン、 セ フ ァ ロ ス ポ リ ンお よ び D -シ ク ロ セ リ ン) の 活性を 高 め る こ と、 そ し て L -ァ ラ ニ ン と L -ア ミ ノ エ チルホ ス ホ ン酸 と 力 ら 得 ら れた ジペプチ ドであ る ァ ラ ホ ス フ ア リ ンが特に重要であ る こ と、 さ ら に一般に光 学活性 な 1 -了 ミ ノ ァ ノレ キ ノレ ホ ス ホ ン酸誘導体お よ び 特に それの L 体 ( R 体) か ら の誘導体は大 き な生物学 的活性 を 示す こ と が知 ら れ て い る (特開 昭 6 1 - 88895 号公報) 。
酵素的不斉合成法 に よ り 光学活性 1 -ア ミ ノ ア ル キ ノレ ホ ス ホ ン酸 を得る 方法 と し て は、 「テ ト ラ へ ド ロ ン ァ シ ン メ ト リ 一 」 第 4 卷第 1965頁 (1993年)お よ び特 開 昭 6 1 - 88895号公報等 に記載 さ れ て い る も の が 挙 げ
ら れ る。
例 え ば、 特開 昭 6 1 - 8 8 8 9 5号公報に は、 1 -ア ミ ノ - ァ ノレ キ ノレ ホ ス ホ ン酸ま た は 1 -ァ ミ ノ -ア ル キ ル ホ ス ホ ン酸の ラ セ ミ 体の N -ァ シル誘導体 を酵素 で光学分割 し、 次いで、 脱ア シ ノレ化する こ と に よ り、 そ の立体異 性体を製造す る 方法であ っ て、 そ の酵素的 な光学分割 をぺニ シ リ ン— G -ァ ミ ダ一ゼ を用 いて、 次式 H2 0
。 I II (A)
R - CH— P (0H) 2
〔式 中 R 2は、 例 え ば、 ノヽ ロ ゲ ン、 ヒ ド ロ キ シ基、 炭 素原子 1 〜 3 個のア ル コ キ シ基、 フ エ 二ノレ基お よ びノ ま た は フ エ ノ キ シ基に よ り 場合 に よ り 置換 さ れて いて も よ い炭素原子 1 〜 6 個、 特に 1 〜 4 個 を 有す る 分枝 鎖状 ま たは有利に は直鎖状の ア ル キ ル基 を 表す力 ま た は フ エ 二 ノレ基 を表す〕 の 1 -ア ミ ノ -ァ ノレ キ ノレ ホ ス ホ ン酸の光学活性な 立体異性体を得る 製造法が記載 さ れ て い る。 しか しなが ら、 上記の酵素的不斉合成法では、 原料 と し て用 い ら れ得 る 基質の範囲が限定 さ れて し ま う と の 問題点が あ る。
ま た、 非酵素的不斉合成法 と し て は、 従来で下記の 文献に示 さ れ る 種々 の方法 (1 )〜 (4 )が知 ら れて い る c
(】) ラ ミ セ 体 の 1 -ァ ミ ノ ァ ノレ キ ル ホ ス ホ ン 酸 を、 無水 ジベ ン ゾ ィ ル - L -酒石酸に よ っ て 分割す る 方法が 知 ら れ、 目 的 の 光学活性 ひ -ア ミ ノ ア ル キ ル ホ ス ホ ン 酸が収率 7 0〜 8 7 % で得 ら れ る ( カ ナデ ィ ア ン ' ジ ャ ー
ナル . ォブ · ケ ミ カ ノレ · エ ン ジニア リ ン グ第 61卷第 24 25頁、 1983年) c
(2) 光学活性ア ミ ノ アノレ キ ル ホ ス ホ ン酸エ ス テ ルへ の不斉アルキル化反応に よ っ て合成する方法が知 られ、 目 的物質が収率 50〜 86 %、 光学純度 25〜 76 %で得 ら れ る (テ ト ラ へ ド ロ ン ' レ タ ー ズ第 33卷第 6127頁、 1992 年)。
(3) 光学活性ィ ミ ン に対 し て ホ ス ホ ン酸エ ス テ ルを ジァ ス テ レ オ選択的付加反応 さ せ る こ と に よ っ て合成 す る 方法が知 られ、 目 的物質が収率 30〜 90%、 光学純 度 71〜 99 % で得 られた ( ジ ャ ーナル · ォブ · ァ メ リ 力 ン · ケ ミ カ ノレ · ソ サ エ テ ィ 一第 116卷第 9377頁、 1994 年)。
(4) 不斉触媒を用 いたォ レ フ ィ ン体の不斉水素化反 応 に よ っ て光学活性 α -ァ ミ ノ ア ノレ キ ノレホ ス ホ ン酸 を 合成す る 方法が知 ら れ、 目 的物質が収率 92%、 光学純 度 63〜 96% で得 ら れ る ( シ ンセ テ ィ ッ ク · コ ミ ュ ニ ケ 一 シ ョ ンズ第 26卷第 777頁、 1996年)。
し か し な が ら 上記文献 ( 1 )に記載 の方法は、 反応 ェ 程数が 多 く、 操作が煩雑であ る と の問題点が あ り、 上 記文献 (2)お よ び文献 (3)に記載の方法は、 光学活性な 原料 を 化学量論量で必要 と す る な ど の 問題点が あ り、 ま た、 上記文献 ( 4 )に 記載の 方法 は、 原料で あ る ォ レ ブ イ ン体を合成す る の に工程数が多 く、 ま た原料 も 限 定 さ れて し ま う な ど の 問題点が あ り、 上記 の従来の方
法は工業的 に有利 な方法では な レ、。
こ の た め、 従来技術に よ る 光学活性 な 1 -ア ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の合成法に比べて、 小量の不斉化合物 源を用 いて大量の光学活性体を得る こ と が可能であ り、 し か も 短い工程で上記光学活性体が得 ら れ る こ と を 可 能 にす る 光学活性 な 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の新 し い製造方法の 出現が求め ら れ、 ま た こ れに有用 な新 し い 不斉合成用 触媒 と 新規な 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ネ 一 ト 系化合物の出現が求め られて い る。
ま た、 「 リ ー ビ ッ ヒ ' ア ナ一 レ ン ' デノレ ' ケ ミ 一 」 第 1153頁〜第 1155頁 (1990年)には、 不斉合成法に 関す る も の では な レ、 力;、 一般式 : R ' C H (N H C O R 2) 2 〔式中、 R 'はス チ リ ノレ基な どを示 し、 R 2はァノレキ リ デ ン基 を示す〕 で表 さ れ る Ν , Ν ' -アルキ リ デ ン ビス ア ミ ド と PC 1 3と 酢酸 と を 60〜 80°Cで 1 時間反応 さ せた 後、 そ の反応生成物 を加水分解 し て、 一般式 :
R ' C H N H 2 P (0 ) (O H ) 2 〔式中、 R 'は、 ス チ リ ノレ 基な ど を示す〕 で表 さ れ る 化合物を収率 39〜 99 % で製 造す る 方法が記載 さ れてい る。
ま た、 特開平 6 - 154618号公報 に は、 ア ルデ ヒ ド化合 物 と 二 ト ロ メ タ ン を反応 さ せ る 不斉二 ト ロ ア ル ド 一 ル 反応用 の触媒 と し て 下記の 2 種の触媒が記載 さ れて い る。
( 1 ) 次式 ( A , も し く は次式 ( A s) :
(式中、 M は L i 、 K も し く は N a であ る ) で表 さ れ る 光学活性 2 , 2 ' -ジ ヒ ド ロ キ シ - 1 , 1 ' -ビナ フ チ ルすな わち 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ールの ジァノレカ リ 金 属塩、 式 L a X 3 ( X は F、 C l 、 B r、 I 、 N 0 3も し く は C H 3 C 0 2である) で表 される ラ ンタ ン化合物、 お よ び式 M O R も し く は M O H ( M は L i 、 K も し く は N a で あ り、 R はイ ソ プ ロ ピ ノレ も し く は t -ブチノレ 基 で あ る )で表 さ れ る ア ル力 リ 金属 ア ル コ キ シ ド も し く は水酸化アル力 リ 金属か ら、 含水溶媒の存在下で調 製 さ れた不斉合成用触媒。
(2) 次式 ( B κ) も し く は次式 ( B s) :
で表 さ れ る 光学活性 2 , 2 ' -ジ ヒ ド ロ キ シ - 1 , 1 ' -ビ ナ フ チ ルすな わ ち 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ル と 式 L a ( O R ) , ( R は ィ ソ プ ロ ピ ノレ基 も し く は t -ブ チル 基で あ る ) で表 さ れ る ラ ン タ ンァノレ コ キ シ ド と を エ ー テ ル系有機溶媒中で反応 させて得 られ る 活性種を含み、 こ れを塩化 リ チ ウ ム と 含水溶媒の存在下で用 い る こ と を特徴 と す る 不斉合成用 触媒。
発明 の開示
本発明 は、 上記の よ う な従来技術に伴 う 問題点 を解 決 し よ う と す る も の で あ っ て、 光学活性な原料を少量 で用 いて、 少 な い反応工程数で簡単な操作で、 収率 よ く 光学活性な 1 -ア ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体 を製造 し う る よ う な 光学活性 な 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の新 し い製造法を提供す る こ と を 目 的 と し て レ、 る。
ま た、 本発 明 は、 こ の よ う な 光学活性 な 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の製造に使用 し う る よ う な新 し い不 斉合成用 の触媒の製造方法を提供す る こ と を 目 的 と し て い る。
さ ら に、 本発 明 は、 光学活性な 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン 酸誘導体 を製造す る 際 に好適 に使用 さ れ得 る 新規 な 光 学活性 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ネ 一 ト 誘導体 を 提供す る こ と
を 目 的 と し て レヽ る。
本発明者 ら は、 前記の 目 的 を達成す る た め に種 々 な 研究を行っ た。 そ の結果 と し て、 後記に詳述す る よ う な方法に よ り 不活性ガス 雰囲気下に ラ ン タ ンの よ う な 希土類元素 (希土類金属 と も 言 う ) の ア ル コ キ シ ド に (R) -2, 2' -ジ ヒ ド ロ キ シ - 1, 1 ' -ビ ナ フ チ ル、 すな わ ち ( R )— ( + ) _ 1 , 1 ' —ビ— 2 —ナ フ ト ー ノレ、 あ る い は ( S ) - 2 , 2 ' -ジ ヒ ド ロ キ シ - 1 , 1 ' -ビナ フ チルすな わ ち ( S )— (― )— 1 , 1 ' —ビ— 2 —ナ フ ト 一 ノレ ( こ れ ら 2 つの ビナ フ チル化合物は本明細書では単に ビナ フ ト ー ル と 略称 さ れ る こ と も あ る ) と、 ア ルキル化 リ チ ウ ム ま たは ビ ス ( ト リ メ チノレ シ リ ノレ ) カ リ ウ ム ア ミ ドま た はァノレカ リ 金属 ( N a, K, L i ) ァ ノレ コ キ シ ドであ る ァノレカ リ 金属化合物 と を、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン ま た はェチルエー テ ルの よ う な有機溶媒 (含水 して も よ い) 中 で該 ビナ フ ト ール と 該希土類元素ア ル コ キ シ ド と ァ ルカ リ 金属化合物 と のモ ノレ比 が 1 〜 10 : 1 : 1 〜 10、 好ま し く は 1 〜 3 : 1 : :! 〜 3 であ る 範囲 であ る よ う に し て反応 さ せて調製 さ れた反応生成物 と し て得 ら れ て、 し か も 希土類元素 と ビナ フ ト ーノレま た はア ル力 リ 金属 と カゝ ら 成 る 錯体化合物 は、 式 R ' — N = C H R 2 (式中、 R 'は ジ フ エ ニ ノレメ チノレ基な ど、 R 2はア ル キ ル基な ど を示す) のィ ミ ン に ホ ス ホ ン酸の ァノレキ ルェ ス テルま た は他のエ ス テ ル を反応 さ せて 次式 ( IV)
0
* II
R1— HN— CH— P (0R3) 2 (IV) R2
(式中、 R 1お よ び R 2は前記 と 同 じ 意味 を も ち、 R 3 はアルキル基な どのエ ス テル形成基を示 し、 * は不斉 炭素原子を示す) で表 さ れる 1 位に (置換) ア ミ ノ 基 を有す る ホ ス ホ ン酸エ ス テルを生成す る 反応において 触媒 と し て用 い る 場合に は、 不斉触媒 と し て作用 で き る こ と、 そ し て それに よ り、 式 ( I V )の化合物の ( R ) - ェ ナ ン チ ォマ ー ま た は ( S ) -ェナ ン チ ォマ 一 の何れか 一方 を他方の生成率 よ り も 著 る し く 高 い生成率で優先 的 に 生成で き る こ と が今回新 し く 本発 明者 ら に よ っ て 知見 さ れた。
上記の よ う な希土類元素ア ル コ キ シ ド と、 ビナ フ ト — ノレ と、 ァ ノレ キ ノレ イ匕 リ チ ウ ム、 ビ ス ( ト リ メ チ ノレ シ リ ノレ ) カ リ ウ ム ア ミ ドま た はァ ノレカ リ 金属ァ ノレ コ キ シ ド であ る アル力 リ 金属化合物 と を前記モ ル比 で前記の調 製法で有機溶媒中 で不活性ガス 雰囲気下で反応 さ せて 調製 さ れた反応生成物 と し て得 られて、 し か も 希土類 元素 と ビナ フ ト ール と ァノレ力 リ 金属 と か ら 成 る 錯体化 合物は、 それの化学構造が後述 さ れた も の と ほぼ確実 に推定 さ れた も の で あ る けれ ど も、 本明 細書にお いて は、 「希土類元素— ア ル力 リ 金属 ー ビ ナ フ ト ー ル錯体」 と 略称す る。
従 っ て、 第 1 の本発明 にお いて は、 希土類元素 ー ァ
ル カ リ 金属 — ビ ナ フ ト ー ル錯体 よ り な る 不斉触媒の存 在下に一般式 ( I I ) :
R 1 - N = C H R 2 (II)
〔式中、 R 'は ジ フ エ 二 ノレ メ チル基 ま た は ァ ノレ コ キ シ フ エ 二ノレ基 を示 し、 R 2は ァ ノレ キ ノレ基、 シ ク ロ ア ノレキ ル基、 ま た はァ リ ール基含有炭化水素 を示す力 あ る いはハ ロ ゲ ン原子ま た はアル コ キ シ基で置換 さ れて も よ い ァ リ ー ル基 を 示 す〕 で表 さ れ る ィ ミ ン と 一般式
( III) :
0
II
(R30)2P-H (ΠΙ)
〔式 中、 R 3は ァ ノレ キ ノレ 基、 シ ク ロ ア ノレ キ ノレ 基、 ァ リ ル基、 ァ リ ール基ま た はァ リ ール基含有炭化水素基を 示す〕 で表 される ホ ス ホ ン酸エ ス テ ル と を反応 させて、 次の一般式 ( IVa) ま た は一般式 ( IVb) :
〔式 中、 R ' R 2お よ び R ·''は、 前記 に 同 じ 意味 を も つ〕 で表 さ れ る ( R ) ま た は ( S ) - N -保護 - 1 -ァ ミ ノ -
ホ ス ホネー ト 化合物を生成する 工程 と、 次いで式 (IVa) の化合物 ま た は式 ( IVb) の化合物 を 水素 に よ る 接触 還元 に か け て ァ ミ ノ 保護基 R 'を 脱離 さ せ、 こ れ に よ つ て 次式 ( la' ) ま た は次式 ( I b ' ) :
〔式中、 R 3は前記に同 じ意味を も つ〕 で表 さ れる (R ) ま た は ( S )- l -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸エ ス テ ノレを生成す る δ 工程 と、 さ ら に式 ( la' ) の化合物 ま た は式 ( lb' ) の化合物 を酸に よ る 加水分解 にかけてエ ス テル形成基 R 3を 脱離 さ せ る 工程 と カゝ ら 成 る こ と を 特徴 と す る、 一般式 ( la) ま た は一般式 ( lb) : 0
〔式 中、 R 2は前記 と 同 じ意味 を も つ〕 で表 さ れ る 光 学活性な ( R )ま たは ( S ) - 1 -ア ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体 の製造法が提供 さ れ る。
次に、 第 1 の本発明 方法について詳 し く 説明する。 第 1 の本発明方法で不斉触媒 と し て用 い られ る 希土 類元素 一 ァ ノレ 力 リ 金属 一 ビナ フ ト 一ル錯体に含有 さ れ る 希土類元素 は、 ス カ ン ジ ウ ム、 イ ッ ト リ ウ ム、 ラ ン タ ン、 セ リ ウ ム、 プ ラ セ オジ ム、 ネ オジム、 プ ロ メ チ ゥ ム、 サ マ リ ゥ ム、 ユ ー ロ ピ ウ ム、 ガ ド リ ニ ゥ ム、 テ ノレ ビ ゥ ム . ジ ス プ ロ シ ウ ム、 ホ ノレ ミ ゥ ム、 エ ノレ ビ ゥ ム、 ツ リ ウ ム、 イ ツ テ ノレ ビ ゥ ムお よ びルテ チ ゥ ム の う ち 力 ら 選ばれ る。 ま た、 該錯体に含 ま れ る ァ ルカ リ 金属 は ナ ト リ ウ ム、 カ リ ウ ム ま た は リ チ ウ ム で あ る の が 好 ま し い。
前記の不斉触媒 と し て用 い ら れ る 希土類元素 一 ア ル カ リ 金属 — ビナ フ ト ール錯体は、 それに含 ま れ る ビナ フ ト — ル成分力; ( R ) - (+ ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ル
であ る 場合 に は、 次式
X で示 さ れ る 構造を有す る と、 ほ ぼ確定に推定 さ れてお り、 ま た該 ビナ フ ト 一ノレ力; ( S )— (— ) - 1 , 1 ' —ビ— 2 - ナ フ ト ー ル であ る 場合には次式 ( b )
X を 有す る と、 ほ ぼ確 実 に 推定 さ れ て レ、 る。 但 し、 式
( a) と 式 ( b) にお いて L nは希土類元素 (ま た は希土 類金属)原子 を 示 し、 X は ア ルカ リ 金属原子 を示す。
第 1 の本発明方法で出発化合物 と し て用 い ら れ る 式 ( II) のィ ミ ン化合物は公知 の化合物であ り、 従来 よ り 公知 の方法に よ り 合成する こ と ができ る。 例 えば式 ( II) で R '力; ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ基、 ァ ノレ コ キ シ フ エ ニ ル基の 場合 に は、 特開 昭 62 - 289558号公報な ど に示 さ れ る 方法に よ っ て、 それぞれジ フ ユ ニルメ チルア ミ ン、 ァ ノレ コ キ シ フ エ ニ ノレ ア ミ ン を原料 と し て用 いて合 成で き る。
式 ( II) のィ ミ ン にお い て、 R 1力 -アル コ キ シ フ ェ ニル基の場合、 こ の基のベ ンゼ ン環のパ ラ 位に置換 基 と し て結合 して い る ァノレ コ キ シ基の例 と して は、 メ ト キ シ基、 エ ト キ シ基、 n-プ ロ ポキ シ基、 イ ソ プ ロ ボ キ シ基、 n -ブ ト キ シ基、 s e c -ブ ト キ シ基、 t -ブ ト キ シ基、 イ ソ ブ ト キ シ基、 イ ソ へキ シルォキ シ基な どが 挙げ ら れる。
式 ( II) のィ ミ ン にぉ レ、 て、 R 2が ァ ノレ キ ノレ基で あ る 場合、 こ の よ う な ァノレキル基 と し て は、 炭素数 1 〜 13のアルキル基が挙げ られ、 直鎖状 ま た は分岐状であ つ て も よ く、 こ の よ う なアルキル基 と して具体的には、 例 え ば、 メ チル基、 ェチル基、 n -プ ロ ピル基、 イ ソ プ ロ ピノレ基、 n ブチノレ基、 イ ソ ブチノレ基、 t e r t ブチル 基、 n -ペンチル基、 イ ソペンチル基、 ネ オペンチル基、 ドデ シル基、 ト リ デ シル基等 が挙げ ら れ る。
式 ( I I) の ィ ミ ン で R 2が シ ク ロ ア ノレ キノレ基 で あ る 場合、 こ の よ う な シ ク ロ アルキル基 と し て は、 具体的 に は、 例 え ば、 シ ク ロ ペンチノレ基、 シ ク ロ へキ シノレ基 な どが挙げ ら れ る。
R 2が ァ リ ール基 で あ る 場合、 こ の よ う な ァ リ ール 基 と し て は、 具体的 に は、 例 え ば、 フ エ 二ノレ基、 p - ク ロ 口 フ エ 二 ノレ基、 p フ ノレオ ロ フ ェ ニ ノレ基、 p メ ト キ シ フ エ 二ノレ基、 ト リ ノレ基、 キ シ リ ノレ基、 ナ フ チノレ基 な どが挙げ ら れる。 ァ リ ール基の環上には、 塩素、 臭 素、 ヨ ウ 素、 フ ッ 素 のノヽ ロ ゲ ン原子、 メ ト キ シ基、 ェ ト キ シ基、 n -プ ロ ポ キ シ基、 イ ソ プ ロ ポ キ シ基、 n - ブ ト キ シ基、 s e c -ブ ト キ シ基、 t -ブ ト キ シ基、 イ ソ へキ シルォキ シ基な どのァノレ コ キ シ基が置換 し て も よ レ、。
式 ( II) のィ ミ ン で R 2が ァ リ ール基含有炭化水素 基であ る 場合、 こ の よ う なァ リ ール基含有炭化水素基 と して は、 具体的 に は、 ベン ジル基、 フ ヱ ネ チル基な ど の ァ リ 一 ノレ ア ノレ キ ノレ基 ; ( E ) ス チ リ ノレ基、 p メ チ ノレ フ ェ 二ノレ ビニノレ基 (CH3— C6H4— CH = CH ) な どのァ リ 一 ノレ ビニノレ基力; あげ られ る。
こ の よ う な R 2の 内 で は、 ア ル キ ノレ 基 が 好 ま し く、 そ の 内 で はェ チノレ基、 n -プ ロ ピ ノレ基、 イ ソ プ ロ ピ ノレ 基、 n -ブチル基が好 ま し レ、。
こ の よ う な式 ( II) のィ ミ ン と し ては、 具体的には、 例 え ば、 次 の も の が用 レ、 ら れ る c
す な わ ち、 式 ( I I ) の ィ ミ ン と し て、 N -ェ チ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チルァ ミ ン が 用 ら れ る。 ま た、 こ の 化 合物のェ チ リ デ ン基 を プ ロ ピ リ デ ン基、 ブチ リ デ ン基、 2 -メ チル プ ロ ピ リ デ ン 基、 ペ ン チ リ デ ン 基、 3 -メ チ ル ブ チ リ デ ン基、 ネ オペ ン チ リ デ ン基、 へ キ シ リ デ ン 基、 4 -メ チ ルペ ン チ リ デ ン 基、 ネ オ へ キ シ リ デ ン 基、 ト リ デ シ リ デ ン基、 テ ト ラ デ シ リ デ ン基、 シ ク ロ ペ ン チル メ チ リ デ ン基、 シ ク ロ へ キ シル メ チ リ デ ン基、 フ ェ ニ ノレ メ チ リ デ ン 基、 p .ク ロ 口 フ エ ニ ノレ メ チ リ デ ン 基、 p -フ ノレオ ロ フ ェ ニ ル メ チ リ デ ン 基、 p —メ ト キ シ フ エ ニ ノレ メ チ リ デ ン 基、 2 —フ エ ニ ノレ エ チ リ デ ン 基 あ る レ、 は (E ) - 3 -フ エ 二 ノレ - 2 -プ ロ ぺ ニ リ デ ン 基 に そ れ ぞれ置換 し た化合物が用 い ら れ る。
ま た、 前記 の N -ェ チ リ デ ン ジ フ エ 二 ノレ メ チ ル ア ミ ン の ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ基 を P -メ ト キ シ フ エ 二 ノレ基 に 置換 し、 ェ チ リ デ ン 基 を プ ロ ピ リ デ ン 基、 ブ チ リ デ ン 基、 2 -メ チノレプ ロ ピ リ デ ン基、 ペ ン チ リ デ ン基、 3 一 メ チル ブ チ リ デ ン 基、 ネ オペ ン チ リ デ ン 基、 へ キ シ リ デ ン 基、 4 -メ チルペ ン チ リ デ ン 基、 ネ オへ キ シ リ デ ン 基、 ト リ デ シ リ デ ン基、 テ ト ラ デ シ リ デ ン 基、 シ ク ロ ペ ン チル メ チ リ デ ン基、 シ ク 口 へキ シル メ チ リ デ ン基、 フ エ ニ ル メ チ リ デ ン 基、 p -ク ロ 口 フ エ ニ ル メ チ リ デ ン 基、 p -フ ノレオ ロ フ ェ ニ ル メ チ リ デ ン 基、 p -メ ト キ シ フ エ ニ ル メ チ リ デ ン 基、 2 -フ エ ニ ノレ エ チ リ デ ン 基 あ る レ、 は ( E )— 3 -フ エ 二 ノレ - 2 -プ ロ ぺ ニ リ デ ン 基 に ^
W 7/11
16 れぞれ置換 し た化合物 も 用 い ら れ る。
こ れ ら 前記ィ ミ ン の 内 で は、 N -ェ チ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ン、 N -プ ロ ピ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ン'、 N -ブ チ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ン、 5 N - 2 -メ チノレプ ロ ピ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チノレア ミ ンが 好ま し く 用 レ、 られ る。
第 1 の本発明方法で反応剤 と し て用 い られ式 ( III) の ホ ス ホ ン酸エ ス テ ルは従来よ り 公知 の化合物であ り 、 従来 よ り 公知 の方法に よ っ て得 られ る。
10 式 ( III) の ホ ス ホ ン酸エ ス テ ノレ に ぉ レ、 て、 R 3で あ る ァノレキル基 と し て は、 炭素数 1 〜 5 のァノレ キ ノレ基が 挙げ ら れ、 直鎖状ま た は分岐状であ っ て も よ く、 こ の よ う な ァ ノレキル基 と し て 具体的 には、 例 え ば、 メ チル 基、 ェチル基、 n -プ ロ ピル基、 イ ソ プ ロ ピノレ基、 n -
15 ブチノレ基、 イ ソ ブチノレ基、 s e c -ブチル基、 t e r t -ブ チ ノレ基、 n -ペ ン チ ノレ基、 イ ソ ペ ン チ ノレ基、 ネ オペ ン チ ノレ基等が挙げ られ、 こ れ ら の 内 では、 メ チル基が好ま しい。
式 ( III) で R 3が シ ク ロ アノレキノレ基で あ る 場合、 こ 20 の よ う な シ ク ロ アノレ キ ノレ基 と し て は、 具体的 に は、 例 え ば、 シ ク ロ ペ ン チノレ基、 シ ク ロ へキ シ ル基な どが 挙 げ ら れ る。
式 ( III) で R ·' 'が ァ リ ール基で あ る 場合、 こ の よ う な ァ リ 一ル基 と し て は、 具体的 には、 例 え ば、 フ エ 二 25 ル基、 p ト リ ノレ基、 パ ラ ク ロ ル フ ヱ ニ ル基 な ど 力; 挙
げ られ る。
式 ( III) で R 3がァ リ ー ル基含有炭化水素基であ る 場合、 こ の よ う なァ リ ール基含有炭化水素基 と し ては、 前記 R 2の 場合 と 同 様 に、 具体的 に は、 ベ ン ジ ル基、 フ エ ネ チル基な ど の ァ リ ール ァ ノレ キル基 ; ス チ リ ル基、 p メ チノレ フ エ ニ ノレ ビ二ノレ基 ( CH3— C6H4— CH = CH ) な ど の ァ リ 一ル ビ ニル基が挙げ ら れ る。
こ の よ う な 式 ( I II) の ホ ス ホ ン酸エ ス テ ノレ は、 具 体的 に は、 例 え ば、 ジメ チノレ ホ ス フ ァ イ ト、 ジ ェ チル ホ ス フ ァ イ ト、 ジ - n -プ ロ ピノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジ - n - ブ チノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジ - n -ペ ン チ ノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジ フ エ ニ ノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジベ ン ジ ノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジ— p - ト リ ノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジ - p —ク ロ ノレ フ エ ニ ノレ ホ ス フ ア イ ト、 ジ シ ク ロ へ キ シノレホ ス フ ァ イ ト、 ジ ァ リ ルホ ス フ ア イ ト な どであ る こ と が で き る。
こ れ ら の ホ ス ホ ン酸エ ス テ ノレ の 内 で は、 ジ メ チ ノレ ホ ス フ ア イ 卜 が好ま し く 用 レ、 ら れ る。
第 1 の本発明 方法にお け る 反応工程の経路は次 の反 応式で図式的 に例示で き る。
0
, 9 , II 不斉反応
R1N = CHR2 + (R 0)2PH
(不斉触媒)
(ID (III)
H
H o:
P(0RJ); または R1— N P(0R°)2
R2
(IVa) (IVb) 水素還元
または
H
o =
Qa') (1 )
酸加水分解
(la) (lb) 第 1 の本発明 方法におい て、 そ の第 1 工程では、 式 ( II) の ィ ミ ン と 式 ( III) の ホ ス ホ ン酸エ ス テ ノレ と を前記 し た錯体の不斉合成用 触媒の存在下で不斉反応 さ せて 式 ( IVa)お よ び / ま た は式 ( IVb) の化合物 を 生成す る。
こ の よ う な不斉反応にぉレヽて、 式 ( II) のィ ミ ン と、 式 ( III) の ホ ス ホ ン酸エ ス テ ル と 不斉合成用触媒 (A ) と は、 ィ ミ ン : ホ ス ホ ン酸エ ス テ ノレ : 不斉触媒のモ ノレ
比力; 1 : 1 : 0.01- 1 : 5 : 1の範囲 で あ り、 好 ま し く は 1 : 1 : 0.01〜 1 : 5 : 0.2の範囲の量で用 い られ る のが 好ま し い。
こ の よ う な不斉反応は、 通常、 一 80〜 80°C、 好ま し く は 20〜 50°C の温度で、 通常、 0. 1〜 100時間、 好ま し く は 60〜 80時間行 う こ と が望 ま し レ、。
ま た反応の際 に は、 通常、 溶媒が用 レヽ られ、 こ の よ う な反応溶媒 と し て、 具体的 に は、 例 え ば、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン (T H F )、 ト ノレェ ン、 エ ー テ ル、 ジ ォ キ サ ン、 ジ メ チノレ ス ノレ ホ キ シ ド ( D M S O )、 ジ メ チノレ ホ ノレ ム ア ミ ド (D M F )、 へ キサ メ チルホ ス ホ ノレア ミ ド (H M P A )な ど が 挙げ ら れ、 T H F、 ト ノレ ェ ン、 エ ー テ ノレ が好ま し く 用 レ、 ら れ る。
ま た、 こ の不斉反応 にお いて は、 こ れ ら の溶媒を 1 種単独で用 いて も よ く、 ま た 2 種以上組み合わせて混 合溶媒 と し て 用 いて も よ レ、。 混合溶媒 と し て、 具体的 には、 例 え ば、 ト ノレ ェ ン 一 T H F 混合溶媒、 T H F _ ジォキ サ ン混合溶媒な どが挙げ られ、 ト ノレェ ン _ T H F 混合溶媒が好ま し く、 特に T H F 1 容に対 し て通常 ト ノレェ ン を 1 〜 10容、 好ま し く は 6 〜 8 容で混合 し て な る ト ノレ ェ ン ー T H F 混合溶媒が好ま し レヽ。
上記の不斉反応は、 通常、 反応溶液の 1 〜 10倍量の 水を反応溶液に力 Q え る こ と に よ り、 停止 さ せ る こ と が で き る。
引続き、 得 られた反応液 (式 ( IVa) ま た は式 ( IVb)
で示 さ れ る 化合物 を含有) に通常、 食塩水 を加 え て洗 浄 し、 水層 と 有機層 と に層分離 さ せ、 次い で こ の よ う に洗浄 し て得 ら れた有機層 か ら溶媒を留去する こ と に よ り 粗生成物 を得 る。 こ の よ う に し て得 ら れた粗生成 物を例 えば、 シ リ カ ゲノレカ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ーに て精製する こ と に よ り、 式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の 化合物が得 ら れ る。
得 ら れた式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物の具体 例 と し て は、 ( R )ま た は ( S ) - 1 -ジ フ エ 二ノレ メ チル ァ ミ ノ エチ ノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレ エ ス テ ノレ が あ る。
さ ら に、 上記 の 1 —ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ ェ チ ル ホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テノレ の ジ メ チノレ基 を ジェチル 基、 ジ - n -プ ロ ピ ノレ基、 ジイ ソ プ ロ ピ ノレ基、 ジ - n -ブ チノレ基、 ジ—イ ソ ブチノレ基、 ジ— s e c ブチノレ基、 ジ t e r t -ブ チノレ基、 ジ - n -ペ ン チ ノレ基、 ジ イ ソ ペ ン チル基、 ジネ オペ ンチノレ基、 ジ シ ク ロ ペ ンチル基、 ジ シ ク ロ へ キ シル基、 ジ フ エ 二ル基、 ジベ ン ジル基、 ジ - p - ト リ ノレ基ま た は ジ - p -ク 口 口 フ ヱ ニ ル基に置換 し た化合物 が例示 さ れ る。 ま た、 1 -ジ フ エ ニノレ メ チノレア ミ ノ エ チノレホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テ ノレ の ジ フ エ ニルメ チル 基 を P -メ ト キ シ フ エ ニ ル基 に 置換 し 且つ ェ チル基 を プ ロ ピ ル基、 ブチノレ基、 2 -メ チノレプ ロ ピ ノレ基、 ペ ン チノレ基、 3 -メ チノレブチ ル基、 ネ オペ ン チル基、 へ キ シノレ基、 4 -メ チノレペ ン チノレ基、 ネ オへキ シル基、 ト リ デシル基、 テ ト ラ デシル基、 シ ク ロ ペンチル メ チル基、
シ ク ロ へ キ シ ノレ メ チ ノレ基、 フ エ ニ ノレ メ チ ノレ基、 p -ク 口 口 フ エ ニ ノレ メ チ ノレ基、 p フ ノレ オ 口 フ エ ニ ノレ メ チ ノレ 基、 p -メ ト キ シ フ エ 二ノレメ チル基、 2 -フ エ ニ ノレエ チ ノレ基あ る レヽ は (E )— 3 -フ エ 二ノレ - 2 プ ロ ぺニノレ基にそ れぞれ置換 し た化合物が挙げ ら れ る。
第 1 の本発方法にお い て は、 そ の 第 2 工程 と し て、 式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物 を水素で還元 し て ァ ミ ノ 基の脱保護反応 を行い、 こ れに よ り 上記式 ( la' ) ま た は式 ( lb' ) の化合物が得 ら れ、 引 き 続 き 第 3 工程 と して、 式 ( la' ) ま た は式 ( lb' ) の化 合物に酸を加 えて加水分解反応を行 う こ と に よ り エ ス テ ル形成基 R 3を脱離 さ せ る。
第 2 工程でァ ミ ノ 基の脱保護反応は、 接触水添に よ る 方法で行レ、、 水酸化ノ《 ラ ジ ウ ム オ ン 力 一 ボ ン も し く はパ ラ ジ ウ ム 黒を式 ( IVa) ま たは式 ( IVb) の化合物 の重量に対 し て通常、 0. 1〜 10倍量で、 好 ま し く は 0. 1 〜 1 倍量で用 レ、 る こ と が望ま し い。 こ の よ う な接触水 添の際 に は、 反応溶媒を用 レ、 る こ と が で き、 こ の よ う な反応溶媒 と して は、 具体的 には、 例 え ば、 酢酸、 メ タ ノ ール、 エ タ ノ ーノレ な ど力;挙げ ら れ、 メ タ ノ ールが 好 ま し く 用 い ら れ る。 反 応温度 は通 常、 20〜 100°C、 好 ま し く は 20〜 50°C で あ る こ と が望ま し レ、 c 反応時間 は通常、 1 〜 50時間、 好ま し く は 3 〜 10時間 であ る こ と が望ま し い: 通常、 反応終了 後に、 反応液か ら 水酸 ィ匕ノ ラ ジ ウ ム オ ン カ ー ボ ン も し く は パ ラ ジ ウ ム 黒 を 除
去 し、 溶媒留去後 に水 を加 え 目 的物 を溶解 さ せ、 こ れ にへ キサ ン を力!] え洗浄 し、 水層 を減圧下 に留去す る こ と に よ り 式 ( la' ) ま た は式 ( lb' ) の化合物が得 ら れ る。
ま た、 第 3 工程での加水分解反応は酸を用 い る が酸 は、 式 ( la' ) ま た は式 ( lb' ) の化合物 1 モ ル に対 し て 5 〜 100モ ル の 量で、 好 ま し く は 5 〜 10モ ル の量 で用 い ら れ る。 こ の よ う な酸 と し て は、 具体的 に は、 例 え ば、 澳度 35% の濃塩酸あ る い は腠硫酸、 澳度 100 % の酢酸な どが挙げ ら れ、 濃塩酸、 齚酸が好ま し く 用 い ら れ る。
こ の よ う な反応は、 溶媒の非存在下 に行 う こ と も で き (無溶媒) 、 ま た溶媒中 で行 う こ と も で き る。 溶媒 と し て は、 具体的に は、 例 え ば、 メ タ ノ ー ル、 ク ロ 口 ホ ルム、 酢酸、 ア セ ト ンな どが挙げ られ、 メ タ ノ ール、 酢酸が好ま し く 用 い ら れる。 無溶媒の条件下で反応を 行 う 場合に は、 通常、 20〜 100°C、 好ま し く は 80〜 100 °Cで、 溶媒中 で反応 を行 う 場合には、 通常 20〜 100°C、 好ま し く はそ の還流温度で行 う こ と が望ま し い。 反応 時間 は、 無溶媒の条件下では、 1 〜 10時間、 好ま し く は 8 〜 10時間 であ り、 溶媒中 では 1 〜 50時間、 好ま し く は 10〜 20時間 であ る こ と が望ま し い c 通常、 反応終 了 後 に、 反応液か ら溶媒を减圧下に留去す る こ と に よ り、 式 ( la) ま た は式 ( lb) の化合物が得 られ る。
ま た、 式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物 に酸 を接
触 さ せて式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物の ァ ミ ノ 基 の脱保護 と O R 3基 の加水分解 を行レ、、 式 ( la) ま た は式 ( lb) の化合物が得 ら れ る。 こ の反応条件は式 ( la' ) ま た は式 ( lb' ) の化合物 を 式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物 に代 え た 以外は、 上記 の第 3 ェ 程での加水分解反応 と 同 じ であ る。
こ の よ う に し て得 られた式 ( la) ま た は式 ( lb) の 化合物の一例 と し て は、 (R )ま たは ( S ) - 1 -ァ ミ ノ エ チルホ ス ホ ン酸が あ る。
こ の 他 に、 ( R ) ま た は ( S ) - 1 -ア ミ ノ エ チノレ ホ ス ホ ン酸のェ チル基を プ ロ ピル基、 ブチノレ基、 2 -メ チル プ ロ ピル基、 ペ ン チル基、 3 -メ チルブチル基、 ネ オ ペ ンチノレ基、 へ キ シノレ基、 4 -メ チノレペ ン チノレ基、 ネ ォへキ シル基、 ト リ デ シノレ基、 テ ト ラ デシル基、 シ ク 口 ペンチノレメ チノレ基、 シ ク ロ へキ シノレメ チノレ基、 フ エ ニ ノレ メ チノレ基、 p —ク ロ 口 フ エ ニ ノレ メ チノレ基、 p — フ ノレ オ ロ フ ェ ニ ノレ メ チノレ基、 p —メ ト キ シ フ エ ニ ノレ メ チノレ 基、 2 -フ エ ニノレエ チノレ基あ る レ、 は (E )- 3 —フ エ 二 ル— 2 -プ ロ ぺニル基 に置換 し た 化合物が 式 ( la) ま た は 式 ( lb) の化合物の別例であ る。
なお、 第 1 の本発明方法にお いて、 不斉触媒 と し て 用 いた希土類元素 一 アル力 リ 金属 一 ビナ フ ト ー ル錯体 に含有 さ れ る ビナ フ ト ール成分が ( R ) -(+ ) - 1 , 1 ' - ビ - 2 -ナ フ ト ー ル であ る 場合 に は、 最終の 目 的生成物 と し て 得 ら れ る 式 ( la) の 化合物が ( R ) _ェ ナ ン チ ォ
マ ー と し て優先的 に生成 さ れて 主要生成物 を な し且つ 式 ( lb) の化合物、 ( S ) -ェナ ン チォマ 一 が 少量生成 さ れて混在す る。 他方、 用 いた不斉触媒で あ る 前記錯 体に含有 さ れ る ビ ナ フ ト ー ル成分力; ( S ) - (— ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ノレ で あ る 場合 に は、 式 ( lb) の化 合物が ( S ) -ェナ ン チ ォマ ー と し て優先的 に 生成 さ れ て 主要生成物 を な し 且つ式 ( la) の化合物、 (R ) -ェ ナ ンチォマーが少量生成 さ れて混在する。 式 ( la) の 化合物 と 式 ( lb) の化合物 と の混合物は、 こ れを適 当 な展開溶媒を用 レヽ る ク ロ マ ト グ ラ フ ィ 一 ま た は高速液 体 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ 一 (HP LC) に 力 ナ る こ と に よ り 、 式 ( la) の化合物 を 式 ( lb) の化合物か ら 分離す る こ と が可能であ る。
本発明 において は、 更 に、 第 1 の本発明 方法に用 い られ る 不斉合成用 の触媒の製造法が提供 さ れる。
すな わ ち、 第 2 の本発明 において は、 不活性ガス の 雰囲気下に無水の有機溶媒ま た は含水 の有機溶媒中 で 次式 ( V Κ ) :
で表 さ れ る ( R ) - 2 , 2 ' -ジ ヒ ド ロ キ シ _ 1 , 1 ' -ビナ フ チル、 すな わ ち (R ) _ ( + ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ル、 ま た は次式 ( V s ) :
で表 さ れる ( S ) - 2 , 2 ' -ジ ヒ ド ロ キ シ - 1 , 1 ' -ビナ フ チル、 すな わ ち ( S ) - (_ ) - 1 , 1 ' -ビ -ナ フ ト ーノレ と、 次の一般式 ( V I ) :
L n ( O R ) (VI) 〔式中、 L n は希土類元素 を 示 し、 R はァノレキル基を 示す〕 で表 さ れ る 希土類元素アル コ キ シ ド と、 次の一 般式 ( VII) :
L i R (VII) 〔式中、 R はァノレキル基を示す〕 で表 さ れ る ァノレ キ ノレ リ チ ウ ム、 お よ び次の式 ( VI II) :
[ ( C H 3) 3 S i ] 2 N K (VIII) で表 さ れ る ト リ メ チル シ リ ノレ ·カ リ ゥ ム ア ミ ド、 お よ び次 の一般式 ( IX) :
Z (O R ) (IX) 〔式中、 Z はアルカ リ 金属 を示 し、 R はアルキ ノレ基を 示す〕 で表 さ れる ア ルカ リ 金属 ァノレ コ キ シ ドの う ち か ら選ばれ る 1 種のアルカ リ 金属化合物 と を、 式 ( ν κ) ま た は式 ( V s) の化合物 と 式 ( VI) の希土類金属 ァ ル コ キ シ ド と 式 ( V I I )、 式 ( VI II) ま た は式 ( IX) の ァ ノレカ リ 金属化合物 と のモ ノレ比が 1 〜 10 : 1 : :! 〜 10 の範囲、 特に :! 〜 3 : 1 : 1 〜 3 の範囲 で あ る 量で 0
〜 50°Cの温度で但 し使用溶媒の沸点以下で 0. 1〜 100時 間反応 さ せ る こ と に よ り、 反応生成物 と し て希土類元 素 と ァ ノレ力 リ 金属 と ( R ) - (+ )- 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト 一ノレま たは ( S )— (_ )— 1 , 1 ' -ビ— 2 —ナ フ ト ール力 ら 成 る錯体を生成 し、 さ ら にそ の反応溶液か ら 該錯体を 不斉合成用 の触媒 と し て採取す る こ と か ら 成 る こ と を 特徴 と する、 ィ ミ ン と ホ ス ホ ン酸エ ス テ ル と の縮合反 応 に よ る (R )ま た は ( S )- l -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸エ ス テ ル誘導体の不斉合成に用 い ら れ る 前記の錯体 よ り な る 不斉触媒の製造方法が提供 さ れ る。
第 2 の本発明 に よ る 不斉触媒の製造方法にお いて原 料 と し て用 い られ る 式 ( V R) の (R )- 2 , 2 ' -ジ ヒ ド 口 キ シ - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ールすなわ ち (R ) - (+ ) 一 1 , 1 ' —ビ— 2 —ナ フ ト 一ノレ、 な ら びに ( S )— 2 , 2 ' - ジ ヒ ド ロ キ シ - 1 , 1 ' -ビ- 2 -ナフ ト ールすなわち ( S ) - ( 一 ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ーノレは、 何れ も、 公知物 質で あ り、 従来 よ り 公知 の 方法 (ジ ャ ー ナ ル ォ ブ オーガニ ッ ク ケ ミ ス ト リ 一 ( j. org. Chem. 7317頁、
1993年参照) に よ り 合成 さ れ る。
第 2 の原料 と し て 用 い られ る 式 ( VI) の希土類元素 アル コ キ シ ドは公知物質であ り、 公知 の方法に よ り 合 成 さ れ る こ こ で希土類元素 は、 第 1 の本発明 と 同 じ に、 ス カ ン ジ ウ ム、 イ ッ ト リ ウ ム、 ラ ン タ ン、 セ リ ウ ム、 プ ラ セ オ ジ ム、 ネ オ ジ ム、 プ ロ メ チ ウ ム、 サ マ リ ゥ ム、 ユ ー ロ ピ ウ ム、 ガ ド リ ニ ウ ム、 テ ル ビ ウ ム、 ジ
ス プ ロ シ ゥ ム、 ホ ノレ ミ ゥ ム、 エ ノレ ビ ゥ ム、 ツ リ ウ ム、 ィ ッ テル ビ ウ ム ま たはルテチ ウ ムであ る こ と ができ る。 式 ( IV) の希土類元素ア ル コ キ シ ド の好ま し い例 は、 ラ ン タ ン ト リ イ ソ プ ロ ポ キ シ ド、 ラ ン タ ン ト リ - 1 - ブ ト キ シ ド、 ガ ド リ ニ ウ ム ト リ イ ソ プ ロ ボ キ シ ド ま た はプ ラ セ オ ジム ト リ イ ソ プ ロ ボ キ シ ドであ る。
式 ( VI I) の ァ ノレ キ ノレ化 リ チ ウ ム ィヒ合物 中 の R は、 ァノレ キ ノレ基を示 し、 こ のアルキル基 と し て は、 具体的 に は、 例 え ば、 メ チル基、 n-ブチル基、 t-ブチル基な ど が 挙げ ら れ、 n -ブチル基が好 ま し レ、。 式 ( VI I) の ィヒ合物の例は、 具体的には、 CH3Li、 CH3 (CH 3Li、 ( C H 3 ) C L iな どが挙げ られ、 n -ブチル リ チ ゥ ム
CH3 (CH2) 3Li力;好ま し く 用 レヽ られ る。
式 ( VII I) の ト リ メ チノレ シ リ ノレ .カ リ ウ ム ア ミ ド は 公知物質であ る。
ま た式 ( IX) のァノレカ リ 金属ァ ノレ コ キ シ ドは公知の ィ匕合物 で あ り、 公知 の方法 (ジ ャ ーナル ォブ ァ メ リ カ ン ケ ミ カ ノレ ソ サイ エテ ィ JACS 4364頁、 1956年) に よ り 合成で き る。
式 ( IX) の ァ ノレ カ リ 金属 ア ル コ キ シ ドにおレ、 て、 Z で示 さ れ る ァ ノレカ リ 金属 と し て は、 具体的 には、 例 え ば L i、 N a、 K、 R b、 C sが挙げ られ、 N a、 K が好 ま し く 用 レヽ ら れ る: 式 ( IX) のァノレカ リ 金属 ァ ノレ コ キ シ ドの 例 に ίま、 具体的 に ii LiOC (CH 3 ) :,、 NaOC (CH, ) 3,
K 0 C ( C H , ) :,, R b 0 C ( C H :i ):,、 C s 0 C ( C H ) ;., し i 0 C H ( C H )
NaOCH (CH3) 0 C H ( C H a ) , R b 0 C H ( C H 3 ) CsOCH (CH 2等力 S挙げ られ、 LiOC (CH3) NaOC(CH3) :,、 K0C(CH3) 3、 RbOC (CH3) 3、 CsOC(CH 3 ) 3 子ま し く 用 レヽ られ る。
第 2 の本発明 方法におい て は、 相互に反応 さ せ られ る 式 ( VR)ま たは (Vs) の 1 , 1 ' —ビ— 2 -ナフ ト 一ノレ と、 式 ( VI) の希土類元素ア ル コ キ シ ド と、 式 ( VII)、 式 ( VIII)ま た は (IX) の ァ ノレカ リ 金属化合物 と は、 それ ら の モ ノレ比 が 通常 1〜 10 : 1 : 1〜 10の範囲 で あ り、 好 ま し く は 1〜 3 : 1 : 1〜 3の範囲 の量で用 い ら れ る こ と が望ま し レ、。 ま た、 こ の よ う な錯体生成反応は通常 0 〜 50°C、 好ま し く は 0〜 20°Cの温度で、 通常は 0. 1〜 10 0時間、 好ま し く は 0. 1〜 24時間行 う の が望ま し い。
第 2 の本発明 方法において は、 上記の反応は、 非水 の有機溶媒ま た は含水の有機溶媒中 で行われる。 有機 溶媒 と し て は、 具体的 に は、 例 え ばテ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン (以下 「 丁 H F 」 と い う ) 、 エ ー テ ルな どが挙げ ら れ、 T H F が好ま し く 用 レ、 ら れ る。
含水 の有機溶媒 と し て は、 具体的に は、 例 え ば含水 T H F、 含水エー テ ル、 含水 ジォキサ ン、 含水 ジェチ ノレエー テ ルな どが挙 げ ら れ、 含水 T H F、 含水ェ一テ ノレ が好ま し く 用 レ、 ら れ る。
第 2 の本発明 方法で反応用 の溶媒 と し て含水 の有機 溶媒を使用 す る 場合 に は、 水 は式 ( VI) の希土類元素 化合物 1 モ ル に 対 し て、 通 常、 0. 1〜 10モ ル の 量で、 好ま し く は 0. 1〜 モ ル の量で存在 さ せ る の が よ レ、 c
第 2 の 本発 明 方法 に お い て は、 式 ( V R ) ま た は 式 ( Vs) の ビナ フ ト ー ル化合物 と、 式 ( VI) の希土類元 素アル コ キ シ ド と、 式 ( V 11 )、 式 ( V I I I )ま た は式 ( IX) のアルカ リ 金属化合物 と の反応は不活性ガス 雰 囲気下で、 好 ま し く はチ ッ 素ガス ま た はア ル ゴ ン ガス の雰囲気 下 で 0〜 50 °C の温度 で行われ る 力 出来 る だ け低い温度 で行われ る のが よ レ、。
上記の反応 に よ っ て、 希土類元素 の 1 個 の原子 と、 ァノレ力 リ 金属 の 3 個 の原子 と、 使用 し た ビナ フ ト ール 化合物の 3分子 と が相互 に結合 し て な る 錯化合物が形 成 さ れ る 力 こ の錯化合物は、 第 1 の本発明方法で使 用 さ れ る 不斉触媒を なす錯体について本明 細書で先に 説明 し た式 ( a) ま た は式 ( b) を有す る こ と が大い に 確実であ る。
第 2 の 本 発 明 方 法 に お い て は、 式 ( V R ) ま た は 式 ( Vs) の ビナ フ ト ー ル化合物 と、 式 ( VI) の希土類元 素ァノレ コ キ シ ド と、 式 ( VII)〜式 ( IX) の ァ ノレカ リ 金 属化合物 と の反応 に よ り 生成 さ れた錯体化合物 (す な わ ち、 希土類元素 — ア ル カ リ 金属 ー ビナ フ ト ー ル錯体 と 略記 さ せ る 物質) は、 それの生成反応後 に、 そ の反 応液カゝ ら採取 さ れ る。 こ の採取のた め に は、 そ の反応 液か ら使用溶媒を反応副生物 と 共に減圧下に 3(TC以下、 好ま し く は 10〜 20°Cの温度で留去 さ せ、 次いで得 ら れ た残渣ま た は濃縮溶液に新 し い有機溶媒、 例 え ば第 1 の本発明方法の第 1 工程に用 い られる 予定の有機溶媒、
例え ば T H F、 ト ノレ ェ ン、 T H F — ト ノレ ェ ン混合溶媒、 T H F — ジォ キサ ン混合溶媒 を加 えて転溶する こ と に よ っ て行われ る の が よ レ、。 こ の よ う に新 し い有機溶媒 中 に移 さ れた 上記の錯体化合物は、 それの触媒活性を 長時間保持で き る。
第 2 の本発明方法に よ り 反応生成物 と し て得 られた 希土類元素含有の錯体の例に は、 1 個の ラ ン タ ン原子 に 3 分子の ( R )-(+ )- 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ールが結 合 し且つ ビナ フ ト ール部分の計 6 個の酸素原子 に 3 個 の リ チ ウ ム 原子 が錯結合 し て な る と 認 め ら れ る 錯体 〔以下、 「 ( R ) -La- Li- B -錯体」 と 略記 さ れ る 〕 、 お よ び 1 個 の ラ ン タ ン原子に 3 分子の ( R ) - (+ ) _ l , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ノレ が 結合 し 且 つ ビ ナ フ ト ー ル部分 の計 6 個 の酸素原子に 3 個の 力 リ ゥ ム原子が錯結合 し て な る と 認め られる 錯体 〔以下では、 (R ) - La- K - B - 錯体」 と 略記 さ れ る 」 、 お よ び 1 個の ラ ン タ ン原子 に 3 分子の ( R ) - (+ )- 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ールが結合 し且つ ビナ フ ト ール部分の計 6 個の酸素原子に 3 個 の ナ ト リ ゥ ム 原子 が 錯結合 し て な る と 認 め ら れ る 錯体 〔以下 で は、 ( R ) - La_Na_ B -錯体」 と 略記 さ れ る 〕 、 お よ び 1 個 の ラ ン タ ン原子 に 3 分子 の ( R )- ( + ) - 1 , 1 ' - ビ - 2 -ナ フ ト ーノレ が結合 し 且つ ビ ナ フ ト ー ル部 分の計 6 個 の酸素原子 に 3 個 のル ビ ジ ウ ム ま た はセ シ ゥ ム原子が錯結合 し て な る と 認め ら れ る 錯体 〔以 下で は、 ( R )— La— Rbま た は Cs- B -錯体」 と 略記 さ れ る 〕 、
お よ び 1 個の ラ ン タ ン原子 に 3 分子 の ( S )- (— ) - l , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ーノレ が 結合 し 且つ ビナ フ ト ール部 分の計 6 個の酸素原子に 3 個 の リ チ ウ ム原子が錯結合 して な る と 認め られ る 錯体 〔以下では、 「 ( S ) -La-Li - B -錯体」 と 略記 さ れ る 〕 、 な ら びにそれ ら の他の同 類物 が あ る。 前記 に 例示 さ れ た 各種 の錯体、 例 え ば ( R ) - La-L i - B -錯 体、 Γ ( R ) - La- K _ B -錯 体 」 、 「 ( R ) - La- Na- B -錯体」 の化学構造内で ラ ン タ ン原子 は Sc、 Y、 Ce、 Pr、 Nd、 Pm、 Sm、 Eu、 Gd、 Tb、 Dy、 Ho、 Er、 Tm、 Y bま たは L u原子 と 交換可能であ り、 ま た (R ) — (+ )— 1 , 1 ' —ビ— 2 —ナフ ト ーノレ分子を ( S )— (― )— 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ール と 交換可能であ り、 ま た、 Li、 K ま た は Na原子は、 それぞれにル ビジ ゥ ム Rbま た はセ シ ゥ ム Csと 交換可能であ る。
第 2 の本発明 方法に よ り 製造 さ れた触媒であ る 上記 の例示 さ れた各種の錯体の う ち で、 本発明 の不斉反応 には、 不斉触媒 と し ての触媒活性は 「 ( R )ま た は ( S ) - La-K -B -錯体」 が 最 も 高 く、 次 レ、 で 「 ( R ) ま た は ( S ) _La- Na- B -金昔体 」 力; 高 く、 ま た こ れ ら に 比 べ て 「 ( R )ま た は ( S ) -La-Li - B -錯体」 、 「 ( R ) ま た は ( S ) -La-Rb- B -錯体」お よ び 「( R )ま た は ( S ト La- Cs- B -錯体」 力 S低い と 認め ら れて レ、 る。
さ ら に、 第 1 の本発明方法の第 1 工程で 中 間体 と し て得 ら れた式 ( IVa)ま た は式 ( IVb) の N -保護 - 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン 酸エ ス テ ル誘 導 体 の う ち の 一 部 の も の は
新規な化合物であ る こ と、 お よ び第 1 の本発明方法で 式 ( la)ま た は式 ( lb) の化合物 の製造に有用 で あ る こ と が認め ら れた。
従っ て、 第 3 の本発明 においては、 一般式 ( IVa-1) ま た は一般式 ( IVb- 1) :
0
P(OR3a)2 (IVb - 1)
C
1
2a
R
〔式 中 、 R 'は ジ フ エ ニノレ メ チル基 ま た はァ ノレ コ キ シ フ エ 二ル基 を 示 し、 R 2 aはァ ノレキノレ基、 シ ク ロ ア ノレキ ル基ま たはァ リ ール基を示す力 あ る いはハ ロ ゲ ン原 子ま た はァ ノレ コ キ シ基で置換 さ れて も よ いァ リ 一ル基 を示 し 、 R 3 8はアルキル基を示す〕 で表 さ れる 新規な
( R )ま た は ( S ) -N -保護 - 1 -ァ ミ ノ -ホ ス ホ ン酸ア ル キ ノレ エ ス テルが新規物質 と し て提供 さ れる。
第 3 の 本発 明 に よ る 式 ( IVa-1)ま た は 式 ( IVb- 1) の 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸エ ス テ ル誘導体の好適な具体例 に は、 次に示す ( 1 )〜 ( 17 ) の化合物が包含 さ れ る。
(1) 式 ( IVa-1) ま た は式 ( I V b - 1 ) で R '力; ジ フ エ 二 ゾレ メ チ ル 基 で あ り 、 R 2 -が イ ソ プ ロ ピ ル基 で あ り 、
R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま たは ( S ) - 1 - ジ フ エ ニノレ メ チノレ ア ミ ノ - 2 -メ チル プ ロ ピノレ ホ ス ホ ン 酸ジ メ チルエ ス テル。
(2) 式 ( IVa- 1) ま た は式 ( IVb- 1) で R 1力; ジ フ エ 二ノレ メ チル基 で あ り、 R 2 'が n -ペ ン チル基 で あ り、
R 3。が メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) - 1 - ジ フ エ ニノレメ チノレア ミ ノ へキ シルホ ス ホ ン酸ジ メ チル エ ス テ ノレ。
(3) 式 ( IVa-1) ま た は式 ( IVb-1) で R '力; ジ フ エ 二ノレメ チル基であ り、 R 2。が ェチル基であ り、 R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま たは ( S ) - 1 -ジ フ エ 二ノレ メ チルア ミ ノ プ ロ ピノレホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テ ノレ。
(4) 式 ( IVa-1) ま た は式 ( IVb- 1) で R 1力; ジ フ ヱ ニルメ チル基であ り、 R 2 '力; (E ) -ス チ リ ル基であ り、
R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま たは ( S ) - ( E ) - 1 —ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ — 3 フ エ ニ ル— 2 プ ロ ぺ 二 ノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テ ル。
(5) 式 ( IVa-1 ) ま た は式 ( IVb-1) で R 1力 ρ メ ト キ シ フ エ 二ノレ基で あ り、 R 1 "が シ ク ロ へキ シル基であ り、 R :' aが メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま たは ( S ) - 1 - p -メ ト キ シ フ エ ニ ノレ ア ミ ノ シ ク ロ へ キ シ ノレ メ チ ノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テ ノレ。
(6) 式 ( IVa- 1) ま た は式 ( IVb- 1) で R 1力; ジ フ エ 二 ノレ メ チル基 で あ り 、 R 。が メ チル基 で あ り、 R :i aが
メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ ェ チノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チ ノレエ ス テ ノレ。
(7) 式 ( I V a - 1 ) ま た は式 ( I V b - 1 ) で R 1力; ジ フ ヱ 二 ノレ メ チル基 で あ り、 R 2 'が n -プ ロ ピ ノレ基 で あ り、 R 3 'が メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) - 1 - ジ フ エ ニ ノレ メ チルァ ミ ノ ブチルホ ス ホ ン酸 ジ メ チルェ ス テ ル。
(8) 式 ( IVa- 1) ま た は式 ( IVb- 1) で R '力 S ジ フ ェ 二ノレ メ チル基であ り、 R 2 aが n -ブチル基であ り、 R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な (R )ま たは ( S ) - 1 - ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ ペ ン チ ノレ ホ ス ホ ン 酸 ジ メ チ ノレ エ ス テ ノレ。
(9) 式 ( IVa- 1) ま た は式 ( IVb-1) で R 1力 S ジ フ ェ ニルメ チル基であ り、 R 2 'が ドデシル基であ り、 R 3 a が メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) - 1 -ジ フ ェ ニ ル メ チ ノレ ア ミ ノ ト リ デ シ ノレ ホ ス ホ ン 酸 ジ メ チ ノレ エ ス テル。
(10) 式 ( I V a - 1 ) ま た は式 ( I V b - 1 ) で R 1力; ジ フ エ ニルメ チル基であ り、 R 2 'が ィ ソ ブチル基であ り、 R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な (R )ま た は ( S ) - 1 - ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ - 3 -メ チ ノレ ブ チ ノレ ホ ス ホ ン 酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ。
(11) 式 ( I V a - 1 ) ま た は式 ( I V b - 1 ) で R '力; ジ フ エ 二ルメ チノレ基であ り、 R 。が フ エ ニル基であ り、 R :' a が メ チル 基 で あ る 光学活性 な ( R )ま た は ( S ) -ジ フ エ
ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ フ エ 二 ノレ メ チ ル ホ ス ホ ン酸ジ メ チ ノレ エ ス テ ノレ。
(12) 式 ( IVa- 1) ま た は式 ( IVb- 1) で R '力; ジ フ エ 二ノレ メ チル基で あ り、 R 2 a力 S p ク ロ ロ フ エ 二 ノレ基 で あ り、 R 3 'が メ チル基 で あ る 光 学活性 な ( R )ま た は ( S ) ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ p ク ロ 口 フ エ ニ ノレ メ チノレ ホ ス ホ ン酸ジメ チノレ エ ス テ ノレ。
(13) 式 ( IVa-Ι) ま た は式 ( IVb-1) で R 1が ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ基であ り、 R 2 a力 ρ -フ ノレオ ロ フ ェ ニ ノレ基 であ り、 R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) ジ フ エ ニ ノレメ チノレ ア ミ ノ p -フ ゾレオ 口 フ エ ニ ノレメ チ ノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チ ノレ エ ス テ ノレ。
(14) 式 ( IVa-1) ま た は式 ( IVb-1) で R 1が ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ基 であ り、 R 2 '力 S p -メ ト キ シ フ エ 二 ノレ基 であ り、 R 3 aが メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま たは ( S ) ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ p -メ ト キ シ フ エ ニ ノレ メ チノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チノレ エ ス テ ノレ。
(15) 式 ( IVa- 1) ま た は式 ( IVb- 1) で R 1力; ジ フ エ ニルメ チル基であ り、 R 2 aがベ ン ジル基であ り、 R 3 a が メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) - 1 -ジ フ ェ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ - 2 -フ エ ニ ノレ エ チ ノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレ エ ス テ ノレ。
(16) 式 ( IVa— 1) ま た は式 ( IVb-1 ) で R '力; p -メ ト キ シ フ エ ニル基で あ り、 R 2 aが シ ク 口 へ キ シル基であ り、 R 3が メ チル基であ る 光学活性な ( R )ま た は ( S ) -
1 一 p -メ ト キ シ フ エ ニ ノレ ア ミ ノ — 1 —シ ク ロ へキ シノレメ チノレホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テノレ。
な お、 第 1 の 本発 明 方法 で得 ら れ た 光 学活性 な 式 ( la) ま た は式 ( lb) の化合物の光学純度は、 該化合 物 を ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー に力 け、 ク ロ マ ト グ ラ ム 上の (R) -ェナ ン チ ォマ ー の吸収 ピー ク と ( S ) -ェ ナ ン チ ォ マ 一 の吸収 ピー ク の面積比 を 計算 し、 さ ら に こ の面積 !:匕力 ら ェナ ン チォ一過乗 J率 (enantiometri c excess; ee. ) を計算す る 慣用 の測定法に よ り 測定で き る。
本発明 にお いて も、 第 1 の本発明 の方法の実施例で は、 得 ら れた式 ( la) ま た は式 ( lb) の化合物のェナ ン チォマ 一過剰率 ( e e . )が 常法で測定 さ れた。 すな わ ち、 第 1 の本発明 の実施例で得 られた最終 目 的生成物 を 高速液体 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ( HPLC) に かけ、 保持 時間 (分) の経過 に伴 う ( R ) -ェナ ン チォマ 一 の吸収 ピー ク の変化 の 曲 線 と ( S ) -ェナ ン チォマ ー の 吸収 ピ — ク の変化の 曲線を ク ロ マ ト グ ラ ム 上に画 く。 添付図 面の図 1 は、 そ の よ う に し て画かれた ク ロ マ ト グ ラ ム の一例 を 示す。
こ の よ う に 作成 さ れた ク ロ マ ト グ ラ ム 力 ら、 ( R ) - ェナ ン チ ォマ ー の ピー ク 面積 ( A値) と ( S ) -ェ ナ ン チォマ ーの ピー ク 面積 ( B 値) と 力ゝ ら、 こ れ ら 面積の 比 ( Α / Β = γ ) を算 出 し、 さ ら に Β 値カゝ ら Α値を 差 引 い た差の絶対値 と、 B 値お よ び A 値の和 の値 も 計算 し て次の計算式に よ り ェナ ン チォマ 一過剰率 を算定す
る こ と に よ り、 目 的生成物の光学純度が評価で き る。 ェナ ンチォマ ー過剰率 ( e e . ), ( % ) =
I B - A I I 1 - y I
X 100 = X 100
( B + A ) ( 1 + 7 )
図 面 の簡単な説明
添付図面の図 1 は、 第 1 の本発明方法の実施例で得 られた (R )- 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の一例のェナ ン チォマ 一過剰率 ( e e . ) を測定す る た め に作成 さ れた ク ロ マ ト グ ラ ム を 示す。
発明 を 実施す る た めの最良 の形態
以下、 本発明 を実施例につ い て具体的に説明する 力 本発明 はかかる 実施例に よ り 何等制限 さ れ る も の では ない。
先づ、 次の実施例 1 〜 4 に よ っ て、 第 2 の本発明方 法に よ る 不斉触媒 と し て の希土類元素 一 アル力 リ 金属 — ビナ フ ト ール錯体の製造例 を例示する。
実施例 1
(R )- La- K -ビナ フ ト ール錯体 の調製
窒素雰囲気下、 (R )- (+ ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ノレ 4.29g (5 X 3mmol)に、 0.2M の ラ ン タ ン , ト リ ィ ソ プ 口 ポ キ シ ド La [OCH (CH ) ] :iの THF溶 液 25ml (ラ ン タ ン - ト リ プ ロ ポ キ シ ド の換算量は 5ミ リ モ ノレ )お よ び 0.5 Mの ビ ス ( ト リ メ チノレ シ リ ノレ ) 力 リ ゥ ム ア ミ ド の ト ノレ ェ ン 溶 液 30 m 1 ( ビ ス ( ト リ メ チ ノレ シ リ ノレ ) 力 リ ゥ ム ア ミ ド の 換 算 量 は 5 X 3ミ リ モ ノレ ) と、 7 90mg(5mmol)お よ び T H F
W 7/11
38
45m 1を加 え、 得 ら れた反応混合物を 20°C (室温)で 1 時 間攪拌 し て反応 を 行 っ た。 こ の反応 に よ り、 1個 の La 原子 に 3 分子の ( R ) - (+ ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ーノレ が結合 し且つ さ ら に 3 個の K原子が錯結合 し て な る 錯 体 〔 ( R ) _La- K -ビナ フ ト 一ノレ錯体ま たは ( R ) - La- K - B -錯体 と 略称 さ れ る 〕 が 生成 さ れ、 該錯体 は反応液 中 に約 0.05モ ル /リ ッ ト ノレ の濃度 で含有 さ れ て お り、 収率は 100% であ つ た。
上記の よ う に生成 さ れた ( R ) - La- K - B -錯体を含有
10 し た反応液力ゝ ら、 5tnmHgの減圧下に 15 20 °C の温度で溶 媒の T H F、 ト ルエ ン、 水な ら ぴに副生物を留去 し て、 残留物 と し て該錯体を得た。 次いで、 こ の残留物 に T H F - ト ル エ ン (1: 7容量比)混合溶媒 100mlを加 え て溶 解 し て該錯体の約 0.05モ ル /リ ッ ト ル を含む溶液 を 得
15 た。
こ こ に得 ら れた溶液は、 室温で 2 週 間貯蔵後 で も 第 1 の本発 明 方法 に よ る ィ ミ ン と N -保護 - 1 -ア ミ ノ ホ ス ホ ン酸エ ス テ ル と の不斉反応 に使用 で き る 不斉触媒 を含む溶液 と し て利用 で き た。
20 本例 で得 ら れた ( R ) -La-K - B -錯体は、 それの推定 さ れた化学構造 と し て次式 ( a-1)を有す る錯体であ る c
25
但 し、 Laは ラ ン タ ン原子を、 K はカ リ ウ ム原子 を示 す。
実施例 2
( S )- La- K -ビナ フ ト ー ル錯体の調製
窒素雰囲気下、 ( S )- (— )- 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ノレ 4.29g (5 X 3mmol)に、 0.2Mの ラ ン タ ン ' ト リ ィ ソ プ ロ ポ キ シ ド の T H F 溶液 25mlお よ び 0. 5Mの ビ ス ( ト リ メ チ ノレ シ リ ノレ )力 リ ゥ ム ア ミ ド の ト ノレ ェ ン溶液 30ml (5 X 3 ミ リ モ ノレ )お よ び水 90mg(5mmol)お よ び T H F 45mlをカロ え、 得 られた反応混合物を 20°C (室温)で 1 時間攪拌 し て 反応 を 行 っ た。 こ の反応 に よ り、 1個 の La原子 に 3 分子の ( S )- (— ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ールが結合 し 且つ さ ら に 3 個の K原子が錯結合 し て な る 錯体 〔 ( S ) - La- K -ビナ フ ト一ル錯体 ま た は ( S ) -La- K - B -錯体 と 略称 さ れ る 〕 が生成 さ れ、 該錯体は反応液中 に約 0.
05モ ル /リ ッ ト ル の溏度で含有 さ れてお り、 収率は 100
% で あ つ た。
( S ) -La-K - B —錯体 を含 有す る 反応液力 ら 5mmHgの 減圧下 に 15 20°C の温度 で溶媒お よ びそ の他 を 留去 し て、 残留物 と し て該錯体を得た。 次いで、 こ の残留物 に T H F - ト ノレ エ ン (1 : 7容量比)混合溶媒の 100mlを加 え て溶解 し て 該錯体の約 0.05モ ル /リ ッ ト ル を 含む触 媒溶液 を得た。
本例 で得 ら れた ( S ) -La-K - B -錯体は、 それの推定 された化学構造 と して次式 ( b-1)を有する錯体であ る。
K
但 し、 Laは ラ ン タ ン原子 を、 K はカ リ ウ ム原子 を示 す。
実施例 3
( R ) - G d - K -ビナ フ ト ール錯体の調製
実施例 1 に お け る 反応 で用 レヽ た 0.2Mの ラ ン タ ン ' ト リ イ ソ プ ロ ポ キ シ ドの T H F 溶液 25mlに代 えて、 0.2M の ガ ド リ ニ ゥ ム · ト リ イ ソ プ ロ ポ キ シ ド
Gd[0- CH (CH の T H F 溶液 25ml (ガ ド リ 二 ゥ ム ·ト リ プ ロ ボキ シ ドの換算量は 5ミ リ モ ル)を用 いた以外は 実施例 1 と 全 く 同 じ要領で実施例 1 の方法を反復 した。
反応生成物 と し て、 1 個 の Gd原子 に 3 分子の (R ) - (+ ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ル が結合 し 且つ さ ら に 3 個 の K 原子が錯結合 し て な る 錯体 〔 ( R ) - G d - K -ビ ナ フ ト ール錯体ま た は ( R ) -Gd- K - B -錯体 と 略称 さ れ る 〕 の約 0.05モ ル /リ ッ ト ルを含む反応液が得 ら れた (収率 100%
ま た、 そ の反応液か ら 減圧下 に溶媒を留去 し、 そ し て残留物に T H F - ト ルエ ン (1 : 7)混合溶媒を加 え て溶 解す る と、 (R ) - Gd-K - B -錯体の約 0.05モノレ /リ ッ ト ルを含む触媒溶液が得 ら れた。
実施例 4
(R ) - Pr- K -ビナ フ ト ー ル錯体の調製
実施例 1 にお け る 反応 で用 い た 0.2Mの ラ ン タ ン ' 卜 リ イ ソ プ ロ ポ キ シ ドの T H F 溶液 25mlに代 えて、 0.2M の プ ラ セ オ ジ ム · ト リ イ ソ プ ロ ポ キ シ ド
Pr[0— CH (CH の T H F 溶液 25tnl (プ ラ セ オ ジ ム · ト リ ィ ソ プ ロ ポ キ シ ドの換算量は 5ミ リ モ ル)を用 い た以 外 は実施例 1 と 全 く 同 じ要領で実施例 1 の方法を反復 し た。
反応生成物 と し て、 1 個 の Pr原子 に 3 分子の (R ) - (+ ) - 1 , 1 ' -ビ - 2 -ナ フ ト ー ル が 結合 し 且つ さ ら に 3 個 の K 原子が錯結合 し て な る 錯体 〔 ( R ) -Pr-K -ビ ナ フ ト ール錯体ま たは ( R ) - Pr-K - B -錯体 と 略称 さ れ る 〕 の約 0.05モ ル /リ ッ ト ル を含む反応液が得 ら れ た (収率 100% )。
ま た、 そ の反応液か ら減圧下 に溶媒を留去 し、 そ し て残留物に T H F - ト ルエ ン (1 : 7)混合溶媒 を加 え て溶 解す る と、 ( R )— Pr— K — B —錯体 の約 0.05モ ノレ / リ ッ ト ルを含む触媒溶液が得 られた。
さ ら に、 次の実施例 5 〜 22に は、 第 1 の本発明方法 に よ る (R )ま たは ( S )- l -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体の 製造例 を例示する。
実施例 5
(R )- 1 -ァ ミ ノ - 2 -メ チノレ プ ロ ピノレ ホ ス ホ ン酸 〔 式
( la) の化合物の一例〕 の合成
(1) ( R ) - La- K - B -錯体の存在下の不斉反応 に よ る ( R ) - 1 —ジ フ エ ニ ノレ ア ミ ノ — 2 メ チノレプ ロ ピノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チルエ ス テ ル [式 ( IVa) の化合物の一例 ] の合 成
N - 2 -メ チノレ プ ロ ピ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ン [式 ( I I) の 化合物 の一例) の 0. 30g (1.25ミ リ モ ル ) と ホ ス ホ ン 酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ、 すな わ ち ジ メ チノレ ホ ス フ ァ イ ト ((Η.', CO) (0) Η〕 ί式 ( I I I) の化合物 の 一例) の 0.21g (1.25 X I.5ミ リ モ ノレ ) と の混合物 に対 し て、 前
記の実施例 1 で得 ら れた ( R ) -La-K - B _錯体 を 0. 05モ ノレ /リ ッ ト ル の濃度で含む T H F - ト ノレ ェ ン (1 : 7)溶液 5 ml 〔 ( 1¾ ) -し3-1: - 8 -錯体の換算量は 1. 25 0. 2 ミ リ モ ノレ であ り、 前記ァ ミ ン化合物 に対す る 割合が 20モ ル 0 /0 であ る 〕 を力 D えて、 良 く 混合 した。
得 ら れた反応混合物 を 20°Cで 56時間攪拌 し て 不斉反 応を行っ た後、 そ の反応液に 10mlの水 を力 [] えて反応を 停止 さ せた。
次いで、 反応液に対 し て、 後処理 と し て、 食塩水 を 加 えて反応液 を洗浄 し、 その後 に水層 と 有機層 と に相 分離 さ せ、 得 られた有機層か ら減圧下に溶媒を留去 し た。 そ の残留物 と し て 目 的化合物の粗生成物が得 られ た。 そ の粗生成物 を シ リ カ ゲルカ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ 一 (カ ラ ム の長 さ 30cm X 直径 2cm; 酢酸ェ チノレ -へ キ サ ン (1 : 1容)混合溶媒で展開)にかけ て精製 した。 こ れ に よ り、 400mg (収率 92% ) の ( R )— 1 —ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ - 2 -メ チ ノレ プ ロ ピ ル ホ ス ホ ン酸ジ メ チ ノレ エ ス テ ルを表題化合物 と し て得た。 こ こ で得 ら れた ( R ) - ェナ ンチォマ ーは下記の物性 を示 し た。
[ ひ — 59. 8° (c=1. 4、 CHC13)。
( R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ - 2 -メ チ ル プ ロ ピ ル ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレ エ ス テ ノレ の ' H- NMR (CDC 1 ) の ピ ー ク 値 :
6 : 7. 38〜7. 45 (m, 4H), 7. 17 - 7. 34 ( m , 6 H ) ,
δ. 22 (d, J-3. 8Hz, 1H) , 3. 77 (d, J = 10. 2Hz, 3H) ,
711
44
3.72 (d, J=10.6Hz, 3H) , 2.78 (br d, J=13.5Hz, 1H) , 2.08〜2. 13 (m, 1H), 1.88 (br s, 1H) , 1.00〜 1.05 (m, 6H)。
こ こ で得 ら れた 上記の ( R ) _ェ ナ ン チ ォマ ー の光学 純度 を評価す る た め に、 高速液体 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー (HPLC) 〔カ ラ ム は DAICEL CHIRALPAK AD (ダイ セ ノレ イ匕学 工業製)で あ り、 移動相 と し て ィ ソ プ ロ ピ ルァ ノレ コ ー ノレ へキサ ン ( 1 :9)混合溶媒 を使用 し て測定〕 にか け、 ク ロ マ ト グ ラ ム 力ゝ ら ェナ ンチォマ ー過剰率 (ee)を 算出す る と、 e e値が 97 %であ る と 認め ら れた。
(2) 接触的水素添加 に よ る ア ミ ノ 保護基の脱離を伴 な う ( R ) - 1 -ァ ミ ノ - 2 -メ チ ノレ プ ロ ピ ノレ ホ ス ホ ン 酸 〔式 ( I ) の化合物の一例〕 の生成
前項 ( 1 )で得 ら れた ( R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チ ル ァ ミ ノ - 2 -メ チノレプ ロ ピノレホ ス ホ ン酸ジ メ チノレエ ス テノレ の 1.74g (5ミ リ モル)に対 し て、 水酸化パ ラ ジ ウ ム を担持 し た 炭 素 174mgと メ タ ノ ー ル 10mlを 力 Q え て 混合 し た。 得 られた混合物 中 に 20°Cで常圧下に水素 ガ ス を 4 時間 吹 き 込み な が ら攪拌 し た。 こ れに よ り、 ァ ミ ノ 保護基 であ る ジ フ エ ニルメ チル基を脱離 さ せ る 水添反応 を行 0 つ た。 得 ら れた反応液を メ ン ブ ラ ン フ イ ノレ タ ー に よ り 濾過 し、 得 ら れた濾液か ら 溶媒 を減圧下 に留去 し た。 得 ら れた残留物に水 1 Οπι 1を力 [] え、 さ ら にそ の水溶液 を へ キ サ ン 10mlで洗浄 し、 こ こ で分離 さ れ た 水層 (水溶 液)か ら 水 を 减圧 下 に 留 去 し た。 こ れ に よ り、 906mg5 (収率 100 % ) の ( R ) - 1 ァ ミ ノ — 2 メ チ ル ブ ロ ピ ノレ ホ
ス ホ ン酸ジ メ チルエ ス テ ノレが得 ら れた。
( 3 )酸加水分解 に よ る エ ス テ ル形成基の脱離 を伴 な う (R ) - l -ァ ミ ノ - 2 -メ チノレプ ロ ピ ノレ ホ ス ホ ン酸 〔式 ( la) の化合物の一例〕 の生成
前項 (2)で得 ら れた ( R ) - l -ア ミ ノ - 2 -メ チノレプ ロ ピル ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ の 906mg(5ミ リ モ ノレ) に 35 %塩酸 20 m 1をカ卩 え、 得 ら れた混合物 を 100 °C で 8 時間攪拌 し た。 こ れに よ り、 酸加水分解を行っ た。 得 ら れた反応液か ら 水 を減圧下に留去する と、 粗結晶 が 生成 し た。 得 られた粗結晶 を水 10m 1か ら再結晶 さ せ る と、 最終 目 的物 と し て 689mg (収率 90% )の ( R ) - 1 -ァ ミ ノ - 2 -メ チノレ プ ロ ピ ノレ ホ ス ホ ン酸 〔式 ( la) の化合 物の一例〕 が得 られた。 こ の化合物は比旋光度 [ α ] D - 2.4 °C ( c = 2.4 , 水)を示 し た。 文献に よ る と、 該化合 物 の [ α ]。は 一 2. 1° (c = 1.9, 水)で あ る。
本例で得 ら れた ( R ) - 1 -ァ ミ ノ - 2 -メ チノレプ ロ ピノレ ホ ス ホ ン酸を H P L C 〔使用 力 ラ ム は SUMI- CHIRAL OA -5000 (住友化学分析セ ン タ ー製) で あ り、 移動相 と し て 2mM硫酸第 2 銅 (II)水溶液 - CH3CN(9: 1)混液を使用 し て測定〕 に かけ、 得 ら れた ク ム マ ト グ ラ ム カゝ ら 算出す る と、 それのェナ ン チォマ一過剰率が 99%以上で あ る と 認め られた。
実施例 6 〜 22
( 1 ) 実施例 5 ( 1 ) で用 レヽ て N - 2 -メ チ ル プ ロ ピ リ デ ン ジ フ エ ニ ノレ メ チ ル ァ ミ ン を 用 い る か 又 は そ れ に 代 え て
後記の表 1 に表示 し た種類の式 ( II) の化合物 を表 1 に表示 し た量で用 いて、 ま た ホ ス ホ ン酸 ジ メ チルエ ス テ ル 〔式 ( II I) の 化合物〕 を 表 1 に表示 し た 量で用 いて、 し か も 表 1 に表示 し た種類 と 量の不斉合成用 の 触媒 (実施例 1 〜 4 でそれぞれ調製 さ れた ( R ) -La - K - B -錯体、 ( S ) -La- K - B -錯体、 ( R ) - Gd- K - B -錯体 お よ び ( R ) -Pr-K - B -錯体の何れかであ る ) の存在下 に、 式 ( II) の化合物 と 式 ( II I) の化合物 と の 不斉 反応 を、 実施例 1 ( 1 )に記載 さ れた と 同 じ要領で、 但 し 表 1 に表示 し た反応温度 と 反応時間の反応条件下で行 つ た。 そ れ に よ り、 用 い た 出 発化合物 に 対応す る 式
( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物が不斉反応生成物 と し て、 後記の表 1 - (続)に表示 し た収量、 収率お よ び ェナ ン チォマ ー過剰率 (ee)で得 られた。
(2) そ の よ う に得 ら れた式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物 を、 後記 の表 1 - (続)に表示 し た使用 量で用 いて、 実施例 1 (2)に記載 し た と 同 じ要領でパ ラ ジ ウ ム 触媒の存在下 に水添反応にかけ る と、 それぞれに対応 す る 式 ( la' ) ま たは式 ( 1 ) の化合物が得 られた c (3) こ の よ う に得 られた対応の式 ( la' ) ま た は式
( lb' ) の化合物 を、 実施例 1 ( 3 )に記載 と 同 じ要領で 35 %塩酸で酸水加分解す る と、 それぞれに対応す る 式 ( la) ま た は式 ( lb) の化合物が表 1 - (続)に表示 さ れた収量、 収率お よ びェナ ン チォマ ー過剰率 (ee)で得 ら れた。
ま た表 1 - (続)に は、 得 られた式 ( la) ま た は式 ( lb) の化合物の立体酉己置 (configuration)は、 ( R ) - ェ ナ ンチ ォマ ー ま た は ( S ) -ェ ナ ン チォマ ー で あ る か が R ま た は S の記号で表示 さ れ る。
次に、 実施例 5 を含 めて 実施例 6 〜実施例 23の実施 事項 と 得 ら れた結果 を要約 し て表示す る 表 1 と 表 1 - (続)を記載す る。
to
ί癒。
τ3
表 1 一 (続)
式(IVa)又は(IVb)の中間体化合物 式(la)又は(lb)の生成物 施
な 1タ |1 J| 収 量 収 率 e e 使用量 収 量 収 率 e e configuration (mg) (%) (%) [g, (mmol) J (mg) (%) (%)
5 400 92 97 1.74 (5) 689 90 >99 R
6 356 82 92 1.74 (5) 704 92 >99 R
7 408 87 85 1.88 (5) 815 90 95 R
8 367 88 94 1.67 (5) 632 91 97 R
9 369 85 96 1.74 (5) 689 90 >99 S
10 244 48 69 2.04 (5) 959 90 94 R
11 438 86 86 2.04 (5) 981 92 95 R
12 307 75 66 1.64 (5) 869 90 96 R
13 319 80 82 1.60 (5) 576 92 97 R
14 391 90 92 1.74 (5) 712 93 95 R
15 384 85 90 1.81 (5) 785 94 96 R
16 355 60 70 2.37 (5) 1118 80 96 R
17 397 88 91 1.81 (5) 760 91 97 R
18 262 55 59 1.91 (5) 796 85 95 R
19 302 58 62 2.08 (5) 997 90 95 R
20 300 60 66 2.00 (5) 913 89 95 R
21 319 62 68 2.06 (5) 923 85 95 R
22 346 70 70 1.98 (5) 805 80 95 R
な お、 実施例 6 で は、 式 ( IVa) の 中 間 体 と し て 得 ら れ た ( R )- 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チ ル ァ ミ ノ - 2 -メ チ ノレ プ 口 ピノレホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テノレ の物性値、 お よ び 式 ( la) の最終 目 的生成物 と し て得 られた (R ) - 1 -ァ ミ ノ - 2 -メ チノレプ ロ ピ ノレホ ス ホ ン酸の物性値は、 実施 例 5 で得 られたそれぞれ対応の化合物の物性値 と 一致 し た。
次に、 実施例 7 〜 23の各 々 の不斉反応工程で 中 間体 と し て得 ら れた式 ( IVa) ま た は式 ( IVb) の化合物の 化学名 と 物性値を以下 に列挙 し て記載す る。
( 1 ) 実施例 7 の不斉反応工程で得 られた 中間体 : ( R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ へ キ シ ノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チ ノレ エ ス テ ノレ
[ α ] D — 168.6° (c = 0.7、 CHC13 )
' Η - N M R (C D C 13) の ピ ー ク 値
6 : 7. 17〜7.45 (m, 10H), δ.23 (s, 1 H) ,
3.79 (d, J=10.2Hz, 3Hz) , 3.74 (d, J= 10.2Hz, 3H) ,
2.80-2.92M, 1H) , 1. 13-1.87 (m, 9H) ,
0.87 (t, J = 6.9Hz, 3H)
(2) 実施例 8 の不斉反応工程で得 られた 中 間体 : ( R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ プ ロ ピ ノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チ ノレ エ ス テ ノレ
[ α ]„ 一 34.8 (c = 1. 7、 CHC 1 , )
' H - N M R ( C D C l :i) の ピ ー ク 値
6 : 7.38-7. 50 (m, 4H) , 7. 14-7.36 (m, 6H) ,
5. 20 (br s, 1H) , 3. 80 (d, J=10. 2Hz, 3H) ,
3. 74 (d, J = 10. 2Hz, 3H) , 2. 84 (dt, J =l 3. 9, 6. 9Hz, 1 H) , 1. 72- 1. 99 (m, 2H) , 1. 60 (br s, 1H) ,
1. 02 (t, J = 6. 9Hz, 3H)
(3) 実施例 9 の不斉反応工程で得 られた 中 間体 : ( S ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレア ミ ノ - 2 -プ ロ ピノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ
(4) 実施例 10お よ び実施例 11の不斉反応工程で得 られ た 中 間体 : ( R ) - (E)— 1 —ジ フ エ ニノレ メ チノレア ミ ノ — 3 - フ エ 二 ノレ - 2 -プ ロ ぺ ニ ノレホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ ' H -N M R ( C D C 13) の ピー ク 値
δ : 7. 12-7. 48 (m, 15H) , 6. 51 (dd, J=15.8, 4. 0Hz, 1 H) , 6. 15 (ddd, J= 15.8 , 9.0 , 5.9Hz, 1H) , 5.03 (s, 1H) , 3. 89 (d, J = 10. 6Hz, 3H) , 3. 76 (d, J = 10. 6Hz, 3H) , 3. 64 (dd, J = 21. 0, 9. 0Hz, 1H) , 2. 17 (br s, lH)
(5) 実施例 12の不斉反応工程で得 られた 中 間体 : (R ) - l _ p -メ ト キ シ フ エ ニ ノレ ア ミ ノ シ ク ロ へ キ シ ノレ メ チ ノレ ホ ス ホ ン 酸 ジ メ チノレ エ ス テ ノレ
[ α ] + 14. 9° (c = 2. 0、 CHC1
' H -N M R ( C D C 13 ) の ピ ー ク 値
δ : 6. 76 (d, J = 8. 9, 2H) , 6. 61 (d, J = 8.9Hz, 2H) , 3. 74 (s, 3H) , 3. 71 (d, J = 10. 6Hz, 3H) , 3. 67 (d, J = 10. 6Hz, 3 H) , 3. 53 (dd, J=18. 8, 3. 6Hz, 1H) , 1. 09-2. 02 ( m , 12H)
(6) 実施例 13の不斉反応工程で得 られた 中 間体 : ( R ) - 1 -ジ フ エ 二 ノレ メ チ ル ア ミ ノ エ チ ル ホ ス ホ ン酸 ジ メ チ
ノレエ ス テ ノレ
' H -N M R ( C D C 13) の ピ ー ク 値
δ : 7. 16〜7. 45 (m, 10H) , 5. 23 (d, 1H) , 3. 79 (d, 3Η) , 3. 74 (d, 3Η) , 2. 80-2. 92 (m, 1Η) , 1. 02- 1. 04 (q, 3H) (7) 実施例 14の不斉反応工程で得 られた 中間体 : ( R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ ブチルホ ス ホ ン酸 ジ メ チ ノレエ ス テ ノレ
' H -N M R ( C D C 13 ) の ピ 一 ク 値
δ : 7. 10-7. 46 (m, 10H) , 5. 22 (d, 1H) , 3. 78 (d, 3H) , 3. 74 (d, 3Η) , 3. 00-3. 20 (m, 1 Η) , 1. 40-2. 00 (m, 4Η) , 0.95 (t, 3Η)
(8) 実施例 15の不斉反応工程で得 られた 中 間体 : (R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チルァ ミ ノ ペ ン チル ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ
' H - N M R ( C D C 13) の ピー ク 値
δ : 7. 10-7. 53 (m, 10H) , 5. 20 (d, 1H) , 3. 79 (d, 3Η) , 3. 72 (d, 3Η) , 2. 92〜3. 05 (m, 1Η), 1. 10 - 1. 90 ( m , 6Η) , 0. 90 (t, 3Η)
(9) 実施例 16の不斉反応工程で得 られた 中 間体 : (R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレア ミ ノ ト リ デ シル ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ
' H — N M R ( C D C 1 :!) の ピ 一 ク 値
δ 7.05〜7. 50 (m, 10H), 5. 20 (d, 1H) , 3.80 (d, 3H) , 3. 74 (d, 3Η) , 2. 80-2. 92 (m, lH) , 1. 10-2. 10 (m, 22H) , 0. 88 (t, 3H)
(10) 実施例 17の不斉反応工程で得 られた 中間体: (R ) - 1 -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ - 3 -メ チル ブ チノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チルエ ス テ ノレ
' H -N M R ( C D C 13) の ピー ク 値
δ : 7. 17-7. 45 (m, 10H) , 5. 24 (d, 1H) , 3. 78 (d, 3Η) ,
3. 74 (d, 3Η) , 2. 80-2. 92 (m, 1Η) , 2. 05-2. 40 (m, 1H) , 1. 52- 1. 70 (m, 2H) , 1. 00 1.05 ( d , 6 H )
(11) 実施例 18の不斉反応工程で得 られた 中間体: ( R ) -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ フ エ ニ ノレ メ チノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレ エ ス テ ノレ
' H -N M R ( C D C 13) の ピー ク 値
δ : 7. 10-7.60 (m, 15H) , 5. 20 (d, 1H) , 4.50 (s, 1Η) , 3. 79 (d, 3H), 3. 74 (d, 3H)
(12) 実施例 19の不斉反応工程で得 られた 中間体: ( R ) —ジ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ア ミ ノ p ク ロ 口 フ エ ニ ノレ メ チノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チノレ エ ス テ ノレ
' H -N M R ( C D C 13 ) の ピー ク 値
δ : 7. 10-7. 75 (m, 14H) , 5. 25 (d, 1H) , 4. 30 (s, 1Η) , 3. 75 (d, 3H) , 3. 70 (d, 3H)
(13) 実施例 20の不斉反応工程で得 られた 中間体 : (R ) ージ フ エ 二 ノレ メ チ ゾレ ア ミ ノ p フ ノレ オ ロ フ ェ ニ ノレ メ チノレ ホ ス ホ ン酸 ジ メ チノレエ ス テ ノレ
' H -N M R ( C D C 13 ) の ピ ー ク 値
δ 7. 05 7. 60 (m, 14H) , 5. 23 (d, 1H) , 4. 50 (s, 1Η) , 3. 75 (d, 3H) , 3. 70 (d, 3H)
(14) 実施例 21の不斉反応工程で得 られた 中間体 : ( R ) -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ p -メ ト キ シ フ エ ニ ノレ メ チ ノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チル エ ス テ ノレ
' H -N M R CC D C l a) の ピ ー ク 値
δ : 7. 10-7. 70 (m, 14H) , 5. 20 (d, 1H) , 4.50 (s, 1Η) ,
3. 85 (s, 3H) , 3. 75 (d, 3H) , 3. 68 (d, 3H)
(15) 実施例 22の不斉反応工程で得 られた 中間体: ( R ) -ジ フ エ ニ ノレ メ チノレ ア ミ ノ — 2 -フ エ ニ ノレ エ チノレ ホ ス ホ ン酸ジ メ チル エ ス テ ノレ
' Η — N M R ( C D C 13) の ピ ー ク 値
δ : 7. 1ト 7. 55 (m, 15H) , 5. 20 (d, 1H) , 3.80 (d, 3Η) , 3. 75 (d, 3Η) , 3. 15-3. 37 (m, 2Η) , 2. 80-2. 92 (m, 1Η) 産業上の利用 可能性
第 1 の本発明方法は、 不斉触媒の存在下に プ ロ キ ラ ルな原料化合物を反応 さ せ る こ と に よ り、 短かい工程 数で高い収率で高いェナ ンチォマ ー過剰率を も つ ( R ) ま た は ( S ) - 1 -ァ ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体を合成する こ と 力 で き、 本法で生成 さ れた ( R )ま た は ( S ) - 1 -了 ミ ノ ホ ス ホ ン酸誘導体はそれ 自 体が 医薬 と し て有用 であ る 力 あ る い は医薬ま た は農薬の合成に用 い られ る 原 料 と し て有用 であ る。 ま た、 第 2 の本発明 方法は、 第 1 の本発明 方法で用 い ら れ る 不斉触媒を製造で き る。