WO1995019579A1

WO1995019579A1 - Feuille protectrice destinee a la production d'une plaque polarisante, et plaque polarisante

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Publication number: WO1995019579A1
Application number: PCT/JP1994/000061
Authority: WO
Inventors: Rinjiro Ichikawa; Tetsunosuke Kobayashi; Junichi Hirata; Haruyuki Tsuboi; Kenji Hasimoto
Original assignee: Fujimori Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 1994-01-17
Filing date: 1994-01-17
Publication date: 1995-07-20

Description

曰月糸田 » 偏光板製造用保護シートおよび偏光板技術分野

本発明は、偏光板製造用の保護シート、およびその保護シートを用いて作成した偏光板に関するものである。背景技術

液晶セルに積層する偏光板として、偏光素膜の両側に保護シートとしてのセルローストリアセテートフィルム（ T A Cと通称されている）を接着剤を用いて積層したものが汎用されている。この目的のセルローストリアセテートフィルムとして、通常の透明セルローストリアセテートフィルムのほか、紫外線遮断性を付与したもの、耐スクラッチ性を付与したもの、紫外線遮断性および耐スクラッチ性を付与したもの、紫外線遮断性、耐スクラッチ性、防湿性およびノングレャ性を付与したものなどが使われている。

特開昭 5 8— 5 0 5 0 1号公報には、その従来法の説明の中で、偏光フィルム用の保護フィルムとして三酢酸セルロース（つまりセルロース卜リアセテート）フィルムが最も多く使用されていること、他の保護フィルム、たとえばポリカ一ボネートフィルム、ポリメタクリル酸メチルフィルム、ボリ塩化ビュルフィルムなどは三酢酸セルロースフィルムに比し種々の点で保護フィルムとして難があることが記載されている。そしてこの特開昭 5 8— 5 0 5 0 1号公報の発明においては、偏光フィルムの少なくとも片面にエチレン一酢酸ビニル共重合体ケン化物（つまりエチレン一ビニルアルコール共重合体）の層を設けている。偏光フィルムに対するエチレン一ビニルアルコール共重合体からなる保護層を設ける方法としては、（ィ）偏光フィルムとエチレン一ビニルアルコ一ル共重合体フィルムとを接着する方法、（口）偏光フィルム上にエチレンービニルアルコール共重合体の溶液を塗布、乾燥する方法が採用されるとしている。特開昭 5 7 - 6 4 7 1 0号公報には、ビニルアルコール系重合体偏光膜（A) と保持板またはノおよび保護膜（C) とが、エチレン一酢酸ビニル共重合体部分ケン化物からなる接着剤層（B) を介して積層された偏光板が示されている。ここで保持板としては、セルロースエステル系、ポリスチレン系、アクリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリエステル系、ポリカーボネー卜系、ポリオレフイン系、ポリアミド系のフィルムやシート等があげられ、保護膜としては、ニトロセルロース、ポリオレフイン系樹脂、塩化ビニル共重合物、塩化ビニリデン共重合物などの膜状物があげられるとしている。

特開昭 5 7— 2 0 7 1 8号公報には、偏光素膜の少なくとも片面に透明フィルムが積層された偏光板に透明導電性被膜を形成した偏光板が示されている。ここで透明フィルムとしては、化学安定性の良い A群として、ポリ一 4ーメチルペンテン一 1 、ポリアクリロニトリル系樹脂、フヱノキシ樹脂（硬化タイプ ) 系、ポリフエ二レンォキサイド系樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂があげられ、化学安定性の悪い B群として、スチレン共重合体樹脂、ポリカーボネー卜系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリーレンエステル系樹脂などがあげられている。このうち B群は硬化性皮膜で保護することが推奨されるとしている。

本出願人の出願にかかる特開平 3— 1 3 0 7 0 2号公報には、架橋性樹脂硬化物層 Zビニルアルコール系重合体層ノ接着剤層 Z偏光素膜 Z接着剤層ノビ二ルアルコール系重合体層 Z架橋性樹脂硬化物層の層構成の偏光機能を有する積層シートが示されている。架橋性樹脂硬化物層の代表例は、フユノキシエーテル型架橋性樹脂の硬化物である。

しかしながら、従来汎用されているセルロース卜リアセテートフィルムを保護層とする偏光板は、セルローストリアセテートフィルムの透湿度が 1 0 0 0 g/m ^z · 2 hr · 80 /x m 以上というように大きく、気体透過性も約 1 1 0 0 cc/m² • 24hr · 80 u m というように大きいなどの固有の性質があるため、湿分およびエアの透過により経時的に偏光機能の低下を招く傾向があり、また、粘着剤に含まれる酸性成分によりケン化分解を起こしゃすいこと、耐スクラッチ性が小さく表面が傷つきやすいことなどの問題点がある。特開昭 5 8 — 5 0 5 0 1号公報の発明は、セルロース卜リアセテートフィルムを保護層とする偏光板の持つ上記のような問題点を解消しょうとするものであるが、耐透湿性、耐摩耗性、表面硬度、耐熱性、腰の強さなどの点でまだ不満足である。

特開昭 5 7 — 6 4 7 1 0号公報の発明は、偏光膜と保護層との密着を図るものであるが、接着性が必ずしも充分ではない上、保護層としては従来のものを使用しており、性能的には限界がある。

特開昭 5 7 - 2 0 7 1 8号公報の発明は、保護層を改良しょうとするものであるが、偏光膜に保護層を積層するときの接着剤層に残存する有機溶剤に起因して、偏光膜の性能が低下する傾向がある。またフエノキシ樹脂（硬化タイプ）系樹脂など架橋性樹脂硬化物を用いると、可撓性が損なわれて脆くなること、積層接着時に脱泡がしにくいことなどの問題点がある。

特開平 3— 1 3 0 7 0 2号公報の発明は、フヱノキシエーテル型架橋性樹脂に代表される架橋性樹脂の硬化物層の形成に高温と時間を要するため製造コス卜が高くなること、接着剤としては主として水系の接着剤を用いるが、接着操作後に乾燥するときの水抜け性が劣り、乾燥に長時間を要することなどの不利がある。

本発明は、このような背景下において、品質の点でも製造工程的にも有利な偏光板製造用保護シ一ト、およびそのよう保護シートを用いた偏光板を提供することを目的とするものである。発明の開示

本発明の偏光板製造用保護シー卜の一つは、光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a) 活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の層構成を有する保護シート（34)からなるものである。

また本発明の偏光板の一つは、上記の保護シート（34)が、そのビニルアルコール系重合体層（3a)側の面が偏光素膜（1 ) 側となるように、接着剤餍（2a)を介して偏光素膜（1 ) の少なくとも片面に接着積層されているものである。この場合、上記の保護シート（34)が、そのビニルアルコール系重合体層（3a)側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜（1) の他面には、光等方性を有する透湿度 1 0 0 g/ m² - 24hr (40°C、 90%RH 、 30 μ m)以上の透湿性シート（5) が接着剤層（2b)を介して接着積層されていることが特に望ましい。

本発明の偏光板製造用保護シー卜の他の一つは、光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a) Z光等方性基材層（3b)の層構成の積層シート（3) のいずれか一方の面に、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を設けた構成を有する保護シート（34)からなるものである。

また本発明の偏光板の他の一つは、上記の保護シート（34)が、その活性エネルギ一線硬化型樹脂硬化物層（4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の少なくとも片面に接着積層されているものである。この場合、上記の保護シート（34)が、その活性エネルギ一線硬化型樹脂硬化物層（4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜（1) の他面には、光等方性を有する透湿度 1 0 O g/m² · 24hr (40°C、 90%RH 、 30/x _m)以上の透湿性シート（5) が接着剤層（2b)を介して接着積層されていることが特に望ましい。

以下本発明を詳細に説明する。

〈偏光板製造用保護シー卜〉

保護シート（34)

本発明の偏光板製造用保護シ一卜（34)は、

• 光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a) 活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の層構成、または、

- 光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a) Z光等方性基材層（3b)の層構成の積層シート（3) のいずれか一方の面に、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を設けた構成、

を有する。

ビニルアルコール系重合体層（3a)

ビュルアルコール系重合体層（3a)におけるビニルアルコール系重^体としては、ポリビニルアルコール、その共重合変性物、これらの後変性物またはこれらをグラフト基体とするグラフ卜重合体、さらに詳しくは、

(a) 各種重合度、ケン化度のポリビニルアルコール、

(b ) α —才レフイン（エチレン等）、エチレン性不飽和カルボン酸またはそのエステル、アクリロニトリル、メタクリロニ卜リル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルエーテル、酢酸ビニル以外のビニルエステルをはじめ、酢酸ビュルと共重合可能な任意のコモノマーで変性した共重合変性ポリビニルアルコール、

( c) これらのポリビュルアルコールまたは共重合変性ポリビニルアルコールの後変性物（たとえばウレタン化物ゃァセタール化物）、

(d) これらのボリビニルアルコールまたは共重合変性ポリビニルアルコールの共存下に、エチレン性不飽和アミド系モノマー（ N — ヒドロキシアルキル

(メタ）アクリルアミド、 N —アルコキシアルキル（メタ）アクリルアミド等）とエチレン性不飽和カルボン酸系モノマー（アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、ィタコン酸等）とを重合して得られるグラフ卜重合体、

などがあげられる。これらの中では、ポリビニルアルコールとエチレンービニルアルコール共重合体が特に重要である。

ビニルアルコール系重合体層（3a)は光等方性（レターデーション値で 5 0 nm 以下、特に 3 0 nm以下）を有することが要求されるので、流延法により形成するか、押出法により得られたフィルムを加熱処理して配向を減ずるようにする。

ビュルアルコール系重合体層（3a)の層厚は、乾燥基準でそれぞれ 2〜 1 5 0 μ ιη 程度、好ましくは 1 0〜5 0 μ πι の範囲に設定するのが適当である。なおこの層（3a)には、帯電防止剤や紫外線力ット剤を添加してもよい。

光等方性基材層（3b)

光等方性基材層（3b)としては、ポリカーボネート、ポリアリレー卜、セル口一ス卜リアセテート、セルロースジアセテート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタンなどのシートが好適に用いられる。この光等方性基材層（3b)は、レターデーシヨン値が 5 Ο ηιη以下（特に 3 0 nm以下）、層厚が 1 0 ~ 1 5 0 w ni (特に 1 5〜 5 0 μ πι ) にあることが望ましい。

積層シート（3 )

積層シート（3 ) は、通常は光等方性基材層（3b)上にビニルアルコール系重合体の溶液を流延することにより製造されるが、層間密着性を上げるために、流延に先立ち光等方性基材層（3b)上に予めアンカーコーティング層（ac)を形成しておくことが望ましい場合が多い。アンカーコーティング層（ac)のコーティング剤としては、後述の接着剤層（2 a) , ( 2b)と同様の水性媒体系の樹脂液が好適である。なお、後述の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4 ) と接触する面が光等方性基材層（3b)であるときは、その接触する側の面にもアンカーコーティング層（ac)を設けることができる。

活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4)

活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を構成する活性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線や電子線の照射により重合する性質（以下「光重合性」と用語で代表する）を有するプレボリマーまたはノおよびモノマーに、必要に応じ他の単官能または多官能モノマー、各種ポリマー、光重合開始剤、増感剤を配合した樹脂組成物が用いられる。帯電防止剤を添加することもできる。

ここで光重合性プレボリマーとしては、ポリエステルァクリレート、ポリエステルウレタンァクリレート、エポキシァクリレー卜、ポリオ一ルァクリレー卜などが例示され、光重合性モノマーとしては、単官能ァクリレー卜、 2官能ァクリレート、 3官能以上のァクリレートなどが例示される。これらの中では、硬化後の物性が良好なエポキシァクリレートが特に有用であるので、これを少なくとも一部用いることが望ましい。

光重合性を有するプレボリマーまたはモノマーとしては、上記のほか、ホスファゼン系樹脂も用いることができる。

活性エネルギー線硬化型樹脂が紫外線硬化型樹脂であるときは、通常光開始剤や増感剤を少量併用するが、樹脂の種類によってはこれらを配合しないで紫外線照射しても硬化する場合がある。光開始剤としては、ァセトフユノン類、ベンゾフヱノン類、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール類、チォキサントン類をはじめとする種々の光硬化剤が用いられ、增感剤としては、アミン類、ジェチルアミノエチルメタクリレ一卜をはじめとする種々の増感剤が用いられる。

上述の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4 ) は、それと接触する層であるビュルアルコール系重合体層（3a)であるときは、該層（3a)との密着性を増すために、へキサメチレンジイソシァネー卜、ジフエニルメタンジイソシァネートまたはその変性物、トリレンジイソシァネート、イソホロンジイソシァネー卜、トリジンジイソシァネート、リジンジイソシァネー卜、キシリレンジィソシァネート、ナフタレンジイソシァネー卜、テトラメチルキシレンジイソシァネート、 P —フエ二レンジイソシァネー卜をはじめとする各種のポリイソシァネート化合物を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物で形成することが好ましい。この場合のボリイソシァネー卜化合物の配合量は、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) 全体に対し 3 0重量％以下、殊に 1 ~ 2 0重量％とすることが多い。

また、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) と接触する層がビニルアルコール系重合体層（3a)であると光等方性基材層（3b)であるとにかかわらず、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) に可撓性を付与するため、活性エネルギ一線硬化型樹脂組成物には、可撓性を有する脂肪族系エポキシ樹脂、たとえば、ウレタン変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂骨格を有する高分子ポリェ一テルポリオール、脂肪族ポリグリシジルエーテルを主成分とする低粘度ェボキシ樹脂、ポリグリコ一ルジグリシジルエーテル、水添ビスフヱノールを主体としたエポキシ樹脂を配合することもできる。この場合の可撓性エポキシ樹脂の配合量は、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4 ) 全体に対し 5 0重量％以下、殊に 2〜 5 0重量％とすることが多い。

活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の厚さは適宜に設定できるが、 1 〜； L O O /x m 程度、殊に 2〜 2 0 x m とすることが多い。〈偏光板〉

偏光板の層構成

本発明の偏光板の一つは、上記の保護シート（34)が、そのビニルアルコール系重合体層（3a)側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の少なくとも片面に接着積層されているものである。保護シート (34)が偏光素膜（1) の両面に接着積層されているときの層構成は、

(4)/(3a)/(2a)/(l)/(2a)/(3a)/(4)

となるが、

(4)/(3a)/(2a)/(l)/( 他の単層または複層の保護シート）のような層構成であってもよい。

この場合、上記の保護シート（34)が、そのビニルアルコール系重合体層（3a) 側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜（1) の他面には、光等方性を有する透湿度 1 0 0 g/m² - 24hr (40°C、 90%RH 、 30 μ m)以上の透湿性シート（5) が接着剤層 (2b)を介して接着積層されていることが特に望ましい。このときの偏光板の層構成は、

(4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

となる。

本発明の偏光板の他の一つは、上記の保護シート（34)が、その活性エネルギ一線硬化型樹脂硬化物層（4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の少なくとも片面に接着積層されているものである。保護シート（34)が偏光素膜（1) の両面に接着積層されているときの層構成は

(4)/(3)/(2a)/(l)/(2a)/(3)/(4)

となるが、

(4)/(3)/(2a)/(l)/ (他の単層または複層の保護シー卜）のような層構成であってもよい。

この場合、上記の保護シート（34)が、その活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a) を介して偏光素膜（1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜（1) の他面には、光等方性を有する透湿度 1 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90¾RH 、 30_W ra)以上の透湿性シート（5) が接着剤層（2b)を介して接着積層されていることが特に望ましい。このときの偏光板の層構成は、

(4)/(3)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

となる。

上記いずれの場合も、液晶セルなどへの貼着を容易にするため、上記偏光板の片面には、粘着剤層剥離性シートからなる積層シートを貼着し、使用に際して剥離性シー卜を剥離除去して粘着面を対象物に貼着することができる。偏光素膜（1)

偏光素膜（1) としては、ポリビニルアルコール /ヨウ素系、ォレフィンービニルアルコール共重合体ノヨウ素系、ポリビニルアルコール Z 2色性染料系、ォレフィンービニルアルコール共重合体 Z 2色性染料系、ォレフィンービニルアルコール共重合体ポリェン系、ポリビニルアルコールノポリエン系、ポリハロゲン化ビニルポリェン系、ポリアクリロニ卜リルポリェン系をはじめ、偏光能を有する種々の偏光素膜が用いられる。特にポリビニルアルコールやエチレン一ビュルアルコール共重合体をベースするものが重要である。偏光素膜（1) の厚さは 1 0〜 1 0 0 111 程度とすることが多いが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。

接着剤層（2a)， (2b)

接着剤層（2a) , (2b)用の接着剤としては、親水基を有するポリエステル樹脂、親水基を有するポリアミド樹脂、親水基を有するポリウレタン樹脂、親水基を有するポリエステルウレタン樹脂、ポリビニルアルコール等のビュルアルコール系重合体、これら以外の水溶性高分子等を水性媒体（水、水一水混和性有機溶媒）に溶解または分散した水性媒体系接着剤；水一アルコール、水ーァルコールーフ Xノール等溶剤自身からなる接着剤あるいはこれに無機塩を溶解した接着剤；感圧接着剤（つまり粘着剤）；ウレタン系、ポリエステル系、ァクリル系、エポキシ系、ポリアミド系等の樹脂を有機溶媒に溶解した有機媒体系接着剤：などが用いられ、殊に水性媒体系接着剤が重要である。接着剤には、主剤のほか、種々の助剤を含有させることができ、帯電防止剤や紫外線カツ卜剤を含有させることもできる。

接着剤層（2 a)，（2b)の層厚は、乾燥基準で 0. 3〜 5 0 m に設定するのが通常であるが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。

透湿性シー卜（5 )

透湿性シート（5 ) としては、光等方性（レターデーシヨン値で 5 0 nm以下、特に 3 0 nm以下）を有する透湿度 1 0 0 g/m ² · 24hr (40 °C、 90%RH , 30 μ ηι)以上のシートが用いられる。このような透湿性シート（5 ) の例としては、セル口ーストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ェチルセルロース、ナイロン 6、ポリビニルァルコール、エチレン含量が比較的小さいェチレービニルアルコール共重合体、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリカーボネー卜、ポリスチレン、ポリアセ夕ール、ポリメチルメタクリレート、ポリイミドなどのシートがあげられる。この透湿性シート（5 ) には、もし必要なら帯電防止剤や紫外線カツ卜剤を含有させることができる。

作用および発明の効果

本発明の偏光板製造用保護シー卜は、光等方性ビニルアルコール系重合体層 ( 3a) 活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の層構成を有する保護シート ( 34)、または、光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a) Z光等方性基材層（3 b)の層構成の積層シート（3) のいずれか一方の面に活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4 ) を設けた構成を有する保護シート（34 )からなるので、この保護シート（34 )を接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1 ) に接着積層すると、それ単独では裂けやすい偏光素膜（1 ) が効果的に保護されると共に、ビニルアルコール系重合体層（3a)の存在により耐透気性もすぐれたものとなる。また最外層には活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) が配置されているので、偏光板の耐透湿性、硬度、耐摩耗性、耐溶剤性、耐薬品性、耐液晶性、耐熱性、腰の強さなどの性質は極めてすぐれたものとなる。

そして最外層の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4 ) の形成は、低温かつごく短時間でできるので、生産性の点からも極めて好ましいものである。活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の形成をポリイソシァネー卜化合物または可撓性エポキシ樹脂を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いて行うと、ボリイソシァネート化合物配合の場合にはビニルアルコール系重合体層（3a)との密着性が強固なものとなり、可撓性エポキシ樹脂配合の場合には活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の可撓性が適度となって偏光板の取り扱い中にクラック等のトラブルを起こさないようになる。

加えて、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) と接触する層がビニルァルコール系重合体層（3a)であるときは、偏光素膜（1) とビニルアルコール系重合体層（3a)とはもともと同系統の樹脂からなるため、これらを接着する接着剤層（2a)形成用の接着剤の選択が容易である上、強い接着力が得られる。

特に、偏光素膜（1) の片面に上記の保護シート（34)、他面に透湿性シート（5 ) を配置して、それぞれを接着剤層（2a) , (2b)で接着積層することにより

(4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)、または

(4)/(3)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

の層構成の偏光板とすると、乾燥工程中において接着剤層（2a)，（2b)中の水が透湿性シート（5) を通して円滑に除去されることとなり、品質の良い偏光板が短時間で製造できるという大きな利点がある。なおこの層構成の偏光板を液晶セルなどの対象物に貼着するに際し透湿性シート（5) の側が液晶セルなどの対象物に対向するようにすれば、最外層は活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層 (4) となるので、該層（4) の好ましい性質が発揮される。

このように本発明の偏光板にあっては、各層はそれぞれ本来の特性を発揮すると共に、ある層に欠けている性質は他の層でカバーされ、さらには各層が協力し合って、偏光機能材料として最適の性質を有するようになる。図面の簡単な説明

図 1 は本発明の偏光板製造用保護シ一卜およびそれを用いて製造した偏光板の一例を示した断面図である。

図 2 は本発明の偏光板製造用保護シー卜およびそれを用いて製造した偏光板の他の一例を示した断面図である。図 3は本発明の偏光板製造用保護シートおよびそれを用いて製造した偏光板のさらに他の一例を示した断面図である。

図 4は本発明の偏光板製造用保護シー卜およびそれを用いて製造した偏光板の別の一例を示した断面図である。

図 5は本発明の偏光板製造用保護シー小およびそれを用いて製造した偏光板のさらに別の一例を示した断面図である。

図中の符号の意味は次の通りである。

(1) 偏光素膜、

(2a) (2b)…接着剤層、

(3) 積層シート、

(3a) ビニルアルコール系重合体層、

(3b) 光等方性基材層、

(4) 活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層、

(5) 透湿性シー卜、

(34) 保護シー卜、

(ac) アンカーコ一ティング層発明を実施するための最良の態様

次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下「部」とあるのは、重量基準で示したものである。

〈材料の準備〉

偏光素膜（1)

(D-1

ポリビニルアルコールのグリシジルメタクリレートグラフト化物を基材とする厚さ 3 0 μ πι の 2色性染料系の偏光素膜。

(D-2

ポリビニルアルコール一ヨウ素系の厚さ 3 5 w m の偏光素膜。

(D-3

エチレン含量 3 2モル％のエチレン一ビニルアルコール共重合体に 2色件染料を含有させた厚さ 2 5 w m の偏光膜。

(D-4

エチレン含量 3 2モル％のエチレン一ビニルアルコール共重合体に 2色性染料を含有させた厚さ 3 0 μιη の偏光膜。

接着剤層（2a) , (2b)用の接着剤

(2)-1

ポリエステルウレタンを主剤とする固形分 4 0 %の水性分散液（楠本化成株式会社製 NeoRez R-9314) 1 0 0部に、水溶性エポキシ系硬化剤（協立化学産業株式会社製ワールドロック X- 2030) 5部を配合したもの。

(2)-2

重合度 5 0 0、ケン化度 8 8モル％のポリビニルアルコールの 1 0 %水溶液。

(2) - 3

水溶性ナイ口ン（帝国化学産業株式会社製の「卜レジン」）の 2 0 %水溶液。

ビニルアルコール系重合体層（3a)用の溶液

(3a) -1

エチレン含量 3 2モル％のエチレン一ビニルアルコール共重合体（株式会社クラレ製） 2 0部、水 4 8部、 n—ブロパノール 3 2部およびメチロール化メラミン（住友化学工業株式会社製スミテック M— 3 ) 4部からなる溶液。光等方性基材層（3b)

(3b) -1

厚さ 3 0 μηι 、レターデーシヨン値 1 2 nmのポリカーボネートシート。

(3b) -2

厚さ 8 0 zm 、レターデ一シヨン値 5 nmのセルローストリアセテートシート (表面アル力リ処理品）。

(3b) -3

厚さ 6 0 μ ηι 、レターデ一シヨン値 1 0 nmのポリアリレートシート。

アンカーコーティング層（ac)用のアンカーコーティング剤上記（2) -l と同じもの。

活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層 ) 用の樹脂液

(4) -1

新日本化学株式会社製のエポキシァクリル樹脂「V— 2 5 5 0 P J 1 0 0部に、ポリイソシァネート化合物の一例であるへキサメチレンジイソシァネート系の低粘度脂肪族ボリイソシァネート（日本ポリウレタン工業株式会社製の「コロネート D C - 2 7 9 7 J 、粘度 1 0 0 cp/25°C ) 7部、可撓性ェポキシ樹脂の一例であるウレタン変性エポキシ樹脂（東都化成株式会社製の「 Z X 0 1 0 1 」、粘度 3 0 0 0 cp/50°C , エポキシ当量 1 3 0 0 g/eq) 1 0部、およびべンゾフェノン 0.2部を加えて混合した紫外線硬化型樹脂液。

(4) -2

上記（4) - 1 において可撓性エポキシ樹脂の配合のみを省略した紫外線硬化型樹脂液。

(4) -3

上記（4) - 1 においてポリイソシァネート化合物および可撓性エポキシ樹脂の配合を省略した紫外線硬化型樹脂液。

透湿性シー卜（5)

(5) -1

厚さ 5 0 μ m 、透湿度約 9 0 0 g/m² · 24hr (40°C , 90%RH 、 30 / m)のセル口ーストリアセテートシート（表面未処理品）。

(5) -2

厚さ 5 0 μ ηι 、透湿度約 9 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90¾RH 、 30 z m)のセル口一ス卜リアセテートシート（表面コロナ放電処理品）。

(5) -3

厚さ 5 0 μ πι 、透湿度約 9 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90%RH 、 30 m)のセル口ーストリアセテートシート（表面アルカリ処理品）。

(5) -4

厚さ 3 0 X m 、透湿度約 1 3 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90¾RH 、 30μ m)のポリビニルアルコールシー卜。 (5) - 5

厚さ 3 0 μ m 、透湿度約 1 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90%RH 、 30 m)のェチレンービニルアルコール共重合体シート（流延品）。

〈偏光板の製造〉

厚さ 3 0 m 、透湿度約 1 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90%RH 、 30μ m)のェチレンービュルアルコール共重合体シート（流延品）。

〈偏光板の製造〉

実施例 1

図 1 は本発明の偏光板製造用保護シー卜およびそれを用いて製造した偏光板の一例を示した断面図である。

支持体としてのポリエステルフィルム上に上記のエチレン一ビニルアルコール共重合体溶液（3) - 1 をアプリケ一タを用いて塗布し、 8 0 °Cで 1 0分間乾燥して、厚さ 3 0 μ ηι のビニルアルコール系重合体層（3a)を形成させた。

ついでそのビニルアルコール系重合体層（3a)の上から、上記の紫外線硬化型樹脂液（4) -1 をアブリケーターを用いて塗布し、下記の条件で紫外線照射を行って厚さ 1 2 m の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を形成させた後、ポリエステルフィルムを剥離除去して（3a)/(4)の層構成を有する保護シ一卜（34)を得た。

- 紫外線照射装置：ゥシォ電機株式会社製

U V C - 2 5 3 / 1 M N L C 3 - A A 0 8

• ランプ：高圧水銀ランブ

• 照射距離： 2 0 0 mm

' コンベア速度： 3 m/min

この保護シート（34)のビニルアルコール系重合体層（3a)面に上記の（2) - 2 のポリビニルアルコール水溶液を滴々と垂らすと共に、上記（5) -3 のセルローストリアセテートシート面にも上記（2) -2 のボリビニルアルコール水溶液を滴々と垂らし、ついでこれら両シートの間に上記の偏光素膜（1) -1 を重層しながらニップロール間を通して絞ることにより脱気と同時に圧着を行い、ついで温度 7 0 で 3 0分間乾燥した。接着剤中に含まれる水は短時間乾燥であるにもかかわらず円滑に除去され、気泡を含まない接着剤層（2a) , (2b)となった。これにより、

(4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

ただし、 (1) : (D-l

(2a) (2b)： (2) -2

(3a) (3a) -1

(4) : (4) -l

(5) : (5) -3

の層構成を有する図 1 の偏光板が得られた。

この偏光板は、外観が極めて美麗であり、可撓性を有し、層間密着性も極めてすぐれており（ 9 0 ° 剥離強度は、（34)/(1)間が 4 5 0 g/25随、（5)/(1) 間は材料破壊）、積層シート全体の強度、硬度、耐摩耗性、耐溶剤性等の特性もすぐれている。加えて耐透気性も有するので、偏光素膜（1) 中の偏光素子の安定性が良好であり、寿命が長いという利点もある。

その透湿性シート（5) 側の面に粘着剤層剥離性シートからなる積層シー卜の粘着剤層側を貼着した。使用に際しては、剥離性シートを剥離除去してその粘着面を液晶セルなどの対象物に貼着する。

実施例 2〜 5

実施例 1 に準じて次の層構成を有する偏光板を製造した。得られた偏光板は実施例 1 と同等かそれに準ずる好ましい性質を有していた。

実施例 2

偏光板の層構成： (4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

(1) ： (D-2

(2a) (2b) (2) -2

(3a) (3a)-l

(4) : (4) -2

(5) : (5) -2

実施例 3 7

偏光板の層構成： (4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

(1)： (D-4

(2a) , (2b) (2) -1

(3a) : (3a) -1

(4)： (4) -1

(5) : (5) -4

実施例 4

偏光板の層構成 (4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

(1)： (D-1

(2a) (2b)： (2) -3

(3a)： (3a) -1

(4)： (4) -1

(5)： (5) -5

実施例 5

偏光板の層構成： (4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

(1)： (D-1

(2a)， (2b)： (2) - 2

(3a)： (3a)-l

(4)： (4) -3

(5)： (5) -1

実施例 6〜 7

図 2は本発明の偏光板製造用保護シートおよびそれを用いて製造した偏光板の他の一例を示した断面図である。

実施例 1 に準じて次の層構成を有する偏光板を製造した。ただし、偏光素膜 (1) の両面に保護シート（34)を設け、かつ乾燥は温度 9 0 °C X 3 0分間の条件を採用した。乾燥にはやや厳しい条件を要したが、得られた偏光板は実施例 1 と同様の好ましい性質を有していた。

実施例 6

偏光板の層構成： (4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(3a)/(4) (1)： (ΐ)-ι

(2a) , (2b) (2) -3

(3a)： (3a)- 1

(4)： (4)-l

実施例 7

偏光板の層構成 (4)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(3a)/(4)

(1)： (D-l

(2a) , (2b)： (2) -1

(3a)： (3a) -1

(4)： (4)-1

実施例 8

図 3は本発明の偏光板製造用保護シー卜およびそれを用いて製造した偏光板のさらに他の一例を示した断面図である。

上記のボリカーボネートシート（3b) -1上にアンカーコーティング剤としての上記（2) -1 と同じ組成のコーティング液をコーティングしてから乾燥し、厚さ 2 μ m のアンカーコーティング層（ac)を形成させた。

このアンカーコーティング層（ac)の上から、上記のエチレン一ビニルアルコール共重合体溶液（3a)-lをアプリケータを用いて塗布し、 8 0 °Cで 1 0分間乾燥して、厚さ 1 Ο μ ηι のビニルアルコール系重合体層（3a)を形成させた。ついでそのビニルアルコール系重合体層（3a)の上から、上記の紫外線硬化型樹脂液（4) -1 をアプリケーターを用いて塗布し、実施例 1 と同じ条件で紫外線照射を行って厚さ 1 Ο μ ιη の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を形成させた。これにより、（3b) /(ac)/ (3a)/ (4)の層構成を有する保護シ一卜（3.4)を得た。

この保護シート（34)の光等方性基材層（3b)面に上記の（2) -1 のポリエステルウレタン系接着剤を滴々と垂らすと共に、上記（5) - 3 のセルローストリアセテ —トシ一卜面にも上記（2) -2 のポリビニルアルコール水溶液を滴々と垂らし、ついでこれら両シートの間に上記の偏光素膜（1) -1 を重層しながらニップロ一ル間を通して絞ることにより脱気と同時に圧着を行い、ついで温度 7 0 °Cで 3 0分間乾燥した。両接着剤中に含まれる水は短時間乾燥であるにもかかわらず円滑に除去され、気泡を含まない接着剤層（2a) , (2b)となった。

これにより、

(4)/(3a)/(ac)/(3b)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

ただし、 (1)： (D -l

(2a) (2) -l

(2b) (2) -2

(3a) (3a) -1

(3b) (3b) -l

(ac) (2) -l

(4)： (4) -l

(5)： (5) -3

の層構成を有する図 3の偏光板が得られた。

この偏光板は、外観が極めて美麗であり、可撓性を有し、層間密着性も極めてすぐれており（ 9 0 ° 剥離強度は、（34)/(1)間が 5 0 0 g/25隨、 (5)/(1) 間は材料破壊）、積層シート全体の強度、硬度、耐摩耗性、耐溶剤性等の特性もすぐれている。加えて耐透気性も有するので、偏光素膜（1) 中の偏光素子の安定性が良好であり、寿命が長いという利点もある。

その透湿性シート（5) 側の面に粘着剤層剥離性シートからなる積層シ一卜の粘着剤層側を貼着した。使用に際しては、剥離性シートを剥離除去してその粘着面を液晶セルなどの対象物に貼着する。

実施例 9

実施例 8における（3b)/(ac)/(3a)/(4)の層構成の積層シー卜（3) の光等方性シート（3b)上に（2) -1 と同じ組成のコーティング液をコーティングしてから乾燥し、厚さ 2 μ ηι のアンカーコーティング層（ac)を形成させた。ついでこのァンカーコーティング層（ac)上に実施例 8 と同様にして活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を形成させた。これにより、（3a)/(_ac)/(3b)/(ac)/(4) の層構成を有する保護シート（34)が得られた。

この保護シー卜（34)のビニルアルコール系重合体層（3a)面に上記（2) - 2 のポリビニルアルコール水溶液を滴々と垂らすと共に、上記（5) -3 のセル口一ストリァセテ一トシー卜面にも上記（2) -2 のポリビュルアルコール水溶液を滴々と垂らし、ついでこれら両シ一卜の間に上記の偏光素膜（1) -1 を重層しながら二ッブロール間を通して絞ることにより脱気と同時に圧着を行い、ついで温度 7 0 °Cで 3 0分間乾燥した。両接着剤中に含まれる水は短時間乾燥であるにもかかわらず円滑に除去され、気泡を含まない接着剤層（2a) , (2b)となった。これにより、

(4)/(ac)/(3b)/(ac)/(3a)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

ただし、（1) : (1) -1

(2a) : (2) -2

(2b)： (2) -2

(3a)： (3a)-l

(3b)： (3b)-l

(ac)： (2) -1

(4) : (4) -1

(5)： (5) -3

の層構成を有する図 4の偏光板が得られた。

実施例 1 0〜 1 2

実施例 8 または 9に準じて次の層構成を有する偏光板を製造した。得られた偏光板は実施例 8または 9 と同等かそれに準ずる好ましい性質を有していた。

実施例 1 0

偏光板の層構成： (4)/(3a)/(ac)/(3b)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

(1)： (D-2

(2a)： (2) -1

(2b) : (2) -2

(3a)： (3a) - 1

(3b)： (ac)： (2)-1

(4) : (4)-2

(5)： (5)-2

実施例 1 1

偏光板の層構成： (4)/(3a) (ac)/(3b)/(2a)/(l)/(2b)/(5)

(1) : (D-3

(2a)： (2)-3

(2b) : (2)-3

(3a)： (3a)- 1

(3b)：

(ac)： (2)-l

(4)： (4)-l

(5)： (5) -4

実施例 1 2

偏光板の層構成： (4)/(ac)

(1)： (1) - 1

(2a)： (2) -2

(2b)： (2)-2

(3a)-l

(3b)： (3b)-l

(ac)： (2)-l

(4) : (4) -3

(5)： (5)-5

実施例 1 3

図 5は本発明の偏光板製造用保護シートおよびそれを用いて製造した偏光板のさらに別の一例を示した断面図である。

実施例 8に準じて次の層構成を有する偏光板を製造した。ただし、偏光素膜 (1) の両面に保護シート（34)を設け、かつ乾燥は温度 1 0 0 °C X 3 0分間の条件を採用した。乾燥にはやや厳しい条件を要したが、得られた偏光板は実施例 8 と同様の好ましい性質を有していた。

偏光板の層構成： (4)/(3a)/(ac)/(3b)/(2a)/(l)/(2b)/(3b)/(ac)/(3a)/(4) ただし、（1) : (D-1

(2a) · (2) -1

(2b)： (2) -2

(3a)： (3a) -1

(3b) :

(ac)： (2) -l

(4)： (4) -l

(5) : (5) -l 産業上の利用可能性

本発明の偏光板は、偏光機能が要求される光学用途、たとえば、液晶セルに積層する偏光板、液晶セル兼用の偏光板、ゴーグル用偏光板などの用途に好適に用いることができる。

Claims

請求の範囲

1 . 光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a),活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) の層構成を有する保護シー卜（34)からなる偏光板製造用保護シ一卜。

2 . 活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) が、ポリイソシァネート化合物または/および可撓性ェポキシ樹脂を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物から形成されたものである請求項 1記載の偏光板製造用保護シー卜。

3 . 請求項 1 または 2の保護シート（34)が、そのビニルアルコール系重合体層（3a)側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜 (1) の少なくとも片面に接着積層されている偏光板。

4 . 請求項 1 または 2の保護シート（34)が、そのビュルアルコール系重合体層（3a)側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜 (1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜（1) の他面には、光等方性を有する透湿度 1 0 0 g/m² · 24hr (40°C、 90¾RH 、 30 μ m)以上の透湿性シート（5) が接着剤層（2b)を介して接着積層されている偏光板。

5. 光等方性ビニルアルコール系重合体層（3a) 光等方性基材層（3b)の層構成の積層シート（3) のいずれか一方の面に、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) を設けた構成を有する保護シー卜（34)からなる偏光板製造用保護シ一卜。

6 . 活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) が、ポリイソシァネー卜化合物またはノおよび可撓性エポキシ樹脂を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物から形成されたものである請求項 5記載の偏光板製造用保護シート。

7. 請求項 5の保護シート（34)が、その活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の少なくとも片面に接着積層されている偏光板。

8 . 請求項 5の保護シート（34)が、その活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層（4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜（1) 側となるように、接着剤層（2a)を介して偏光素膜（1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜（1) の他面には、光等方性を有する透湿度 1 0 0 g/m² · 24hr (40°C, 90¾RH 、 30 m)以上の透湿性シート（5) が接着剤層（2b)を介して接着積層されている偏光板。