WO1995005915A1 - Protection integree a un dispositif d'etancheite destine au recipient contenant le liquide de traitement d'une machine a decharges electriques par fil - Google Patents

Description

明 細 書

ワイ ヤ放電加工機の加工液槽のシール機構の防護構造

技 術 分 野

本発明は、 ワーク を加工液槽内の加工液中に浸漬 して 放電加工を行う タイ プのワ イ ヤ放電加工機において、 先 端にワイ ヤガイ ド を備えたアーム部材と このアーム部材 が貫通する加工液槽の一側壁との間に設け られたシール 機構に加工液槽内の加工液中のス ラ ッ ジな どのよ ごれ物 質が付着 しな いよ う、 該シール機構を防護するシール機 構防護構造に関する。

背 景 技 術

一般に、 加工液中に ワーク を浸漬 した状態で放電加工 を行う タイ プのワイ ヤ放電加工機においては、 概ね図 1 に示されたよ う な配置が採用されている。 すなわち、 互 い に直交する X軸方向 （ 図 1 の紙面に対して垂直の方向） 及び Y軸方向 （ 図 1 の紙面において左右の方向） に駆動 される X Yテーブル 1 0 に加工液 4 を収容する加工液槽 1 が固定載置される。 この加工液槽 1 内にはワークテー ブル （ 図示省略） が固定されていて'ワーク （図示省略） はワークテーブルに固定される。 したがって、 加工液槽

1 及びワーク はテーブル 1 0 の X Y平面上の動き に と も なって移動する。

—方、 ワ イ ヤ電極 2 0 はワ イ ヤ電極供給部 2 2 から送 り 出され、 上方よ り ワークの加工部を Z軸方向に沿って 貫通 し、 下ガイ ド部 2 3 を経て巻取 り収納部 2 4 によつ て巻取 ら れワ イ ヤ箱 に収納さ れる。 この下ガイ ド部 2 3 は、 基部がコ ラ ム 2 5 に固定される と共に先端部が加工 液槽 1 の一側壁 2 を貫通 して加工液槽 1 の中央部へ Y方 向に延びるよ う に配置された下アーム部材 3 によって支 持されて いる。

放電加工中には、 X Yテーブル 1 0及びそれに固定さ れた加工液槽 1 が N C装置の制御の下に X方向及び Y方 向に駆動される。 しか し基端をコ ラム 2 5 に固定された 下アーム部材 3 は移動 しないのであるか ら、 加工液槽 1 と下アーム部材 3 と は相対移動をする。 すなわち、 下ァ 一ム部材 3 は、 加工液槽 1 に対 して は、 Y方向の動 き

(該下アーム部材 3 の軸心方向に沿った動き、 すなわち 加工液槽 1 の側壁 2 を貫通する方向の動き ） と、 X方向 の動き （すなわち、 下アーム部材 3が加工液槽 1 の側壁 2 を貫通する箇所を変更する こ と になる動き ） をする こ とになる。

そのため、 加工液槽 1 の下アーム部材 3が貫通する側 壁 2 には、 下アーム部材 3 が加ェ液槽 1 に対して X， Y 方向に移動を許容する窓部を形成する と と もにその窓部 を通って加工液槽 1 内の加工液が大量に槽外に流出 しな いよう にシール機構 S を当該側壁 2 に取 り 付けて いる。

その シール機構 S の構造を図 2及び図 4 に示す。 なお. 図 4 は、 図 2 中に示 した矢印 Kの方向か ら見た様子を表 わ した一部破断の部分側面図である。 下アーム と一体的 に動 く アーム カバ一 3 1 (以下、 下アーム と一体に動 く このアームカ ノ 一の こ と を下アーム部材と いう ） が貫通 する加工液槽 1 の側壁 2 には X方向に沿って延びた長方 形の窓部 4が開口さ れて いる。 この加工液槽 1 の側壁 2 の外側には上記窓部 4 と同形同寸法の開口部 5 0 を有す る シールベース 5が固定され、 加工液槽 1 の側壁 2の窓 部 4 と シールベース 5 の開口 5 0 とが互いに一致 してい る o

シールベース 5 はさ ら にその上下に、 後述するシール 板 6 を X Z平面上に保持し且つ X方向にスライ ド させる 軸受け機構 5 1、 5 2 を備えている。 この軸受機構 5 1 , 5 2は、 シール板 6 の上下方向 （ Z方向）. の動きを規制 する複数の口 一ラベア リ ング 5 1 A、 5 2 Aと、 加工液 槽 1 内の水圧に杭すための Y方向、 すなわち、 窓部 4が 形成された加工液槽 1 の一側壁 2の面に対 して垂直の方 向の動き を規制する複数のローラベア リ ング 5 1 B、 5 2 Bを取 り付けて いる。 これらローラベア リ ング 5 1 A、 5 1 B ； 5 2 A, 5 2 Bはそれそれ軸受け機構 5 1、 5 2 に X方向 （ 開口 5 0の長手方向） に等間隔に複数個配 設され、 シール板の上下縁部 6 1、 6 2 をガイ ド して い る。

さ ら に シール板 6 には、 その内側面の中央部にオイ ル シール構造を有するフ ラ ンジ状のシール部材 6 3が固着 されて いる。 そ こで下アーム部材 3 1 は、 加工液槽 1 の 中から該シー ル部材 6 3の中央部に形成された挿通孔 6 4及びシール板 6の中央部に形成された揷通孔 6 5 を抜 けて加工液槽 1 の外に延び、 そ してその基端がワイ ヤ放 電加工機本体のコラ ム に固定されている。

したがって放電加工を実行中には、 シール板 6 は下ァ —ム部材 3 1 及びシ ール部材 6 3 と とも にシールベース 5上をその開口部 5 0 の長手方向、 すなわち X方向に摺 動 し、 さ ら に、 その下アーム部材 3 1 はシール板 6 の挿 通孔 6 5 及びシール部材 6 3 の挿通孔 6 4の中をスライ ドする、 すなわち、 シ ール板 6 に対 して Y方向に移動す る

シール板 6 は加工液槽 1 に対して （すなわちシールべ —ス 5 に対して ） X方向に移動中、 常にシールベース 5 と密着するよ う規制されて いるから、 シールべ一ス 5 に 形成された開口部 5 0 は常にシール板 6 で塞がれる。 し たがって、 加工液槽 1 内の加工液がその一側壁にに形成 された窓部 4及びシ ー ルベース 5 の開口部 5 0 を通って 外に大量に漏れ出る こ とはない。 ま た、 下アーム部材 3 1 はシール部材 6 3 を貫通 しているため、 加工液槽 1 内 の加工液がシール板 6 の挿通孔 6 5 を通って外に漏れ出 よ う と しても このシ ール部材 6 3 で遮られる。

以上説明 した よう に、 図 2、 図 4 に示された構造を有 するシール機構を加工液槽 1 に設ける こ と によって、 放 電加工中、 加工液槽 1 からの加工液 （通常は水） の流出 を少量に抑えながら、 加工液槽 1 と下アーム部材 3 1 と の間に相対運動を行なわせる こ とが一応可能ではある。 しか しながら、 この従来構造のシール機構を使用 した場 合、 長時間に！:つて放電加工を実行 して いる と、 シール 板 6 と シールべ—ス 5 との摺動部、 及び下アーム部材 3 1 を貫通させて いる シ一ル部材 6 3 と下アーム部材 3 1 との間に加工液中に混在するス ラ ヅ ジ等の汚染物質が侵 入 · 付着 して摺動抵抗が著 し く 増大 し、 加工液槽 1 を載 置 した X Yテ一ブル 1 0 の駆動について大きなバ ヅ クラ ッ シュが発生する と い う問題を生 じていた。

そ こで、 このよ う な シ—ル機構 S各部の汚染を防ぐた めに、 シール部に向けて清浄な水を放電加工中に吹きか けるよ う に した ものも ある。 しか しながら、 広範囲に亙 つて汚染物質の侵入を確実に阻止するこ とは難 し く、 満 足すべき結果が得ら れている とは言い難い。 従って、 従 来は、 頻繁にシール機構 S に対する清掃作業を含むメ ン テナンス を実行する他はな く、 ために作業効率を著 し く 損ねて いた。

発 明 の 開 示

本発明の目的は、 ワ イ ヤ放電加工機にお いて、 加工液 槽一側壁の下ァ—ム挿通部に設け られたシール機構に加 ェ液槽内の加工液中 に含ま れるスラ ッ ジ等の汚染物質が 侵入 · 付着する こ と を防止 して加工液槽に対する下ァ一 ムの摺動に大きな抵抗を与えないよ う にするための、 シ —ル機構防御構造を提供する こ と にある。

上記目的を達成するために、 本発明は、 可動テーブル に載置された加ェ液槽の一側壁に設け られた窓部に、 先 端にワ イ ヤガイ ド を備え基部を放電加工機のコ ラムに固 定されたアーム部材を挿通 し、 該加工液槽と上記アーム 部材との間に、 その両者の相対運動を許すと同時に加工 液槽内の加工液が大量に上記窓部を通って槽外に流出 し ないよ う した シール機構を設けた放電加工機において、 上記シール機構を、 加工液槽の中に該加工液槽に対し固 定的位置に付設 した箱型の仕切部材でもって覆う こ とで, この仕切部材と上記シール機構とでほぼ閉 じた空間を上 記加工液槽の中に画定 し、 さ ら に、 この空間に外部から 加工液を送り 込むための加工液供給手段を上記仕切板に 固定し、 そ して、 上記空間を上記加工液供給手段によ り 高圧の加工液で満たすこ と によ り上記加工液槽内の加工 液が上記シール機構に到達する こ と を妨げるよ う に した, なお好ま し く は、 上記シール機構を覆う上記箱型の仕 切部材の上記シール機構に対向する壁面には上記アーム 部材を貫通させかつ該アーム部材の軸心方向と直角な方 向にお ける仕切部材とアーム部材との相対移動を許す窓 部を形成 し、 この窓部を形成 した壁面と上記アーム部材 との間には、 上記仕切部材と上記アーム部材との相対移 動を許 しかつその相対移動中常に僅かの隙間を残 しなが ら上記窓部を塞ぎ得る窓塞ぎ部材を設けた。

さ ら に好ま し く は、 上記窓塞ぎ部材は、 アームが自由 に通過する こ とのでき る程度の大きさの挿通孔を中央に 形成 した板部材と、 該板部材の左右側縁にそれぞれ基端 が連結さ れま た各先端は上記仕切板部材の所定箇所に固 定された折 り畳み自在の蛇腹とか ら構成 した。 上述のよ う に、 本発明によれば、 加工液槽とアーム部 材との間をシールする シール機構を仕切部材でもって覆 う こ とでこの仕切部材と シ ール機構とで閉空間を構成 し. その閉空間内に加工液を供給 して該閉空間を加工液で満 たすこ と によ り、 加工液槽内のスラ ヅ ジなどの汚れを含 んだ加工液がシール機構に到達 しないよ う シール機構を 防御 して いる。

図 面 の 簡 単 な 説 明

図 1 は加工液中に ワーク を浸漬 した状態で放電加工を 行う型のワイ ヤ放電加工機における可動テーブル、 加工 液槽、 下アーム等の配置関係を説明するための一部破断 側面図、

図 2 は加工液槽の下アーム貫通部に従来よ り採用され て いる シール機構を、 加工液槽の内部側から見た一部破 断図、

図 3 は本発明によ る シ ール機構防御構造を、 加工液槽 の内側か ら見た一部破断図、

図 4 は図 2 に示 したシール機構を、 図 2 中矢印 Kの方 向から見た外観を表わ した一部破断側面図、 及び、

図 5 は図 3 に示 した シール機構防御構造を、 図 3 中矢 印 Lの方向か ら見た外観を表わ した一部破断側面図であ る。

発 明 を 実 施 す る た め の 最 良 の 形態

本発明によ る シール構造は、 図 2及び図 4 に従来技術 と して示 した シール機構 S に対して、 そのシール機構 S に加工液槽内の加工液中に含まれるスラ ッ ジ等の汚染物 質が侵入 · 付着する こ と を防止するためのシール防御機 構部 P を付設 した こ と を特徴とする。

本発明によ る シール機構防御構造の一実施例を図 3、 図 5 に示す。 そのう ち、 図 3 は加工液槽の内部側から見 た一部破断の図であ り、 ま た図 5 は、 これを図 3 中に示 した矢印 Lの方向か ら見た一部破断の部分側面図である, これ ら両図において、 図 2 あるいは図 4 と共通する部 分乃至部材につ いては同 じ符号乃至番号が付されてお り , 符号 S で示されたシール機構それ自体の構造は、 図 2、 ' 図 4 に示されたもの と同様である。

すなわち、 本発明のシール機構防御構造で防御される シール機構 S は概略以下の とお り である。 加工液槽 1 の. 下アーム部材 3 1 が貫通する側壁 2 には窓部 4が形成さ れ、 この窓部 4 と同形同寸の開口部 5 0 を有する有する シールべ一ス 5 が加工液槽 1 のその側壁 2 の外側面に固 設されて、 窓部 4 と開口部 5 0 とが一致する。 そ して、 このシールべ一ス 5 の上下緣部近傍に設けられた軸受機 構 5 1、 5 2 に よ っ て シール板 6 が支持さ れる こ とで、 このシール板 6 はシールベース 5 に摺動可能に支持され て いる。

上記軸受機構 5 1、 5 2 は、 シール板 6 の上下方向 ( Z方向） の動きを規制する口一ラベア リ ング 5 1 A、 5 2 A と、 加工液槽 1 内の水圧に抗する方向、 すなわち. シール板 6 の面に垂直の方向 （ Y方向） の動き を規制す る ローラベア リ ング 5 I B、 5 2 B を備えている。 各口 一ラベア リ ングはシールベース 5 の上下縁部に沿って適 宜間隔を以て数個づっ配列さ れてお り、 各ころが り面で シール板上下縁部 6 1、 6 2 を案内する。

—方、 シール板 6 の中央部には、 内部にオイ ルシール 構造を有するフ ラ ン ジ状のシール部材 6 3が固着されて お り、 下アーム部材 3 1 は、 該シール部材 6 3 の中央部 に形成された挿通孔 6 4 と、 シール板 6 の同位置に形成 された挿通孔 6 5 を順次貫通 して外方に延び、 ワイヤ放 電加工機本体のコラム 2 5 に固定されて いる。

次に、 上記シール機構 S、 特にシール板 6 と シールべ ース 5 との摺動部、 及び下アーム部材 3 1 を貫通させて いるシール部材 6 3 と下アーム部材 3 1 との間に、 加工 液槽中の加工液に含ま れるスラ ッ ジ等の汚染物質が侵入 し付着するのを防止するためのシール機構防御構造 P に ついて図 3、 図 5 を参照 して説明する。

シール機構防御構造 P は、 加工液槽 1 の内側から板金 製の四角い箱 （ 2対の対向する側板及び一枚の底板か ら なる箱） を加工液槽 1 の側壁 2の窓部 4 に向かって伏せ, その箱の開口側をシールベース 5 ま たは加工液槽 1 の側 壁 2 に固定 した形態を有する仕切部材 7 0 を含む。

その仕切部材 7 0 の箱の底板に相当する箇所 （側壁 2 側に対向する板） には図 3 に示されるよ う に長方形の窓 部 7 1 が形成さ れて いる。 この窓部 7 1 は X Z平面上に あ り、 X方向に延びる。 さ ら に、 四角 い薄板状の可動板部材 7 3 の左右 （ X方 向） に蛇腹 7 2 が接続されたものが仕切部材 7 0 の内部 に置かれて、 仕切部材 7 0 の窓部 7 1 を塞いでいる。 こ の可動板部材 7 3 は、 シール機構 S のシール部材 6 3 と の間に架設された複数本の連結部材 7 5 を介 してシール 部材に固定される こ と によ り、 シール部材 6 3 と （ した がって、 シール板 6 と ） 一体になって X方向に移動する, 可動板部材 7 3 の中央には下アーム部材 3 1 の摺動を許 す穴が形成され、 その穴に下アーム部材 3 1 が掙通する, 一方、 基端を可動板部材 7 3 に接続された蛇腹 7 2 の その先端縁は仕切部材 7 0 に固定される。 この蛇腹 7 2 は、 加工液槽 1 に対するシール板 6 の摺動方向、 すなわ ち X方向に折 り畳ま れて伸縮する。 蛇腹 7 2 と仕切部材 7 0 との間には、 可動板部材 7 3 の移動に基づ ぐ蛇腹 7 2 の折 り 曲げ動作を許容 し且つ仕切部材 7 0 内部空間と 加工液槽 1 との間での加工液の行き来を許容しえる程度 の大き さの間隙が残さ れて いる。 なお、 可動板部材 7 3 の中央の穴と下アーム部材 3 1 との間には特別なシール 手段は講 じ られてな く、 ためにその両者の隙間を通って 小量の加工液が加工液槽 1 と仕切部材 7 0 内部空間との 間を行き来でき るよ う になつて いる。

このよ う に して、 四角い箱状の仕切 り部材 7 0 は、 そ の底板の窓部 7 1 が可動板部材 7 3 と蛇腹 7 2 との結合 体によ り ほぼ閉塞され、 ま たその開口部が加工液槽 1 の 側壁 2 に固定さ れた シールベース 5 と シール板 6 との常 時接触によ り 閉塞さ れるため、 その内部はほぼ閉塞され た空間 （以下、 この空間をシール機構防御空間 と いう ） となる。

そ こで、 この箱状の仕切部材 7 0 を構成 して いる 4つ の側壁の内、 図 3 に示されるよ う に、 X Y平面上にある 上方の側壁には X方向にある距離離れて二本の給液管 7 4 A、 7 4 Bが配設され、 これら給液管 7 4 A、 7 4 B を介 して シール機構防御空間に加工液が導入されるよ う になって いる。 これ ら給液管 7 4 A、 7 4 Bはポ ンプ手 段 （図示せず） を介 して清浄な加工液源 （図示せず） に 接続されて いる。 そのポンプ手段は、 清浄な加工液を仕 切部材 7 0 に よ る シ ール機構防御空間内 に該空間外の ( すなわち加工液槽 1 内の） 加工液の液圧に打ち勝つ高 い圧力でもって送り込む能力を備えている。

放電加工時には、 加工液槽 1 に加工液が満たされた状 態で、 仕切部材 7 0 に よるシール機構防御空間内には上 記ポ ンプ手段に よ り給液管 7 4 A、 7 4 Bを通 して清浄 な加工液が高い圧力のも とで絶えず流入され、 シール機 構防御空間を清浄な加工液で満たす。

加工液槽 1 を固定载置 した X Yテーブル 1 0が、 N C 装置によって制御されるモー夕を介 して X方向及び Y方 向に移動する と、 下アーム部材 3 1 は、 加工液槽 1 に対 して X方向及び Y方向に相対移動を起こす。

この う ち下アーム部材 3 1 の Y方向相対移動 と は、 下 アーム部材 3 1 がシ ール機構 S及びシール機構防御構造 P を突き抜 く よ う その長さ方向に移動する動作である。 すなわち、 下アーム部材 3 1 がシール部材 6 3 の揷通孔 6 4及びシール板 6 の挿通孔 6 5、 及び可動板部材 7 3 の中央の穴を通 り抜ける動きである。 ま た、 下アーム部 材 3 1 の X方向の相対移動 と は、 下アーム部材 3 1 と と も にシール部材 6 3 及びシール板 6、 及び可動板部材 7 3 が同時に同方向に加工液槽 1 に対して同距離移動する 動作である。 なお、 可動板部材 7 3 の X方向の動きに と もなつて、 基端がその可動板部材 7 3 に接続されかつ先 端が仕切部材 7 0 に固定されている蛇腹 7 2が折 り畳み - 伸縮運動を行なう。

放電加工中、 上述のよ う に、 下アーム部材 3 1 が加工 液槽 1 に対して X方向及び Y方向に相対移動を している 間、 シール板 6 はシールベース 5 の外側面と摺動 して常 時シールベース 5 の開口部 5 0 を塞ぐので、 仕切部材 7 0 によ るシール機構防御空間内に給液管 7 4 A、 7 4 B を通 して流入 した加工液がシールべ一ス 5 の開口部 5 0 を抜けて シール機構防御空間の外に大量に流出する虞は ない。 ま た、 シールカ ノ 一 3 1 はシール板 6 に固定され たシール部材 6 3 に よ って シールされて いるため、 シ一 ル機構防御空間内の加工液がシール部材 6 3及びシール 板 6 の各挿通孔と下アーム部材 3 1 との間の間隙を通つ てシール機構防御空間の外に漏出するこ と もほ と んどな い。

—方、 可動板部材 7 3 に連接するの蛇腹 7 2 の上下縁 部と、 窓部 7 1 を画定 して いる仕切板部材 7 0 の底板と の間には、 蛇腹 7 2 の折 り畳みを許すほどの小さな間隙 が残されて いるから、 その間隙を抜けて、 シール機構防 御空間内に送り 込ま れた加工液が図 3の破線 f で示すよ う に加工液槽 1 の内部にその圧力差に基づいて流れ出る, また、 可動板部材 7 3 の挿通孔には特別なシール部材を 介在させる こ とな く 下アーム部材 3 1 を挿通させている ので、 可動板部材 7 3 の挿通孔と下アーム部材 3 1 との 間から も シール機構防御空間内に送 り込まれた加工液が 加工液槽 1 内に流れ込む。

このよ う に、 放電加工中は、 シール機構防御空間内に は清浄な加工液がポ ンプ手段によって常時給液管 7 4 A , 7 4 Bか ら送 り込ま れて いるため、 シール機構防御空間 内の液圧は加工液槽 1 内の加工液よ り も高圧になってい るから、 シール機構防御空間内の加工液が加工液槽 1 内 に流れ込むこ と にな り、 加工液槽 1 内の汚れた加工液が シール機構防御空間内に逆流する こ とはない。

以上のよ う に、 本発明によ るシール構造は、 加工液槽 の一側壁に対 して摺動運動をする シール板を用 いたシー ル機構を、 加工液槽に固定 した箱型の仕切部材でもって 覆い、 かつその仕切部材によ り仕切 られた空間内に常時 清浄な加工液を送り 込んで該空間から加工液槽に向けて 小量の加工液を流出させる よ う に したので、 加工液槽内 の汚れた加工液がシール機構に到達するのを有効に防止 する こ と を可能に して いる。 その結果、 シール板 とそれに対向する加工液槽の側壁 ( ま たは側壁に固定さ れた シールベース ） との間が長期 間に亙って清浄に保たれて、 シール板の摺動を加工液中 に含ま れるスラ ッ ジなどのよごれ物質の付着によ り 困難 にする よ うな事態はな く なる。

更に、 加工液槽の一側壁に対して摺動運動をするシー ル板の内側面は、 上述のよ う に、 仕切部材で仕切 られた 空間内の清浄な加工液に浸され、 その清浄な加工液がシ —ル板 とそれに対向する加工液槽の側壁または側壁に固 定されたシールベース との間から加工液槽外に小量定常 的に漏れ出るため、 加工液槽外からの汚染粒子がそのシ ール機構の摺動部等の間隙に侵入 · 付着するこ と も防止 される。

Claims

請 求 の 範 囲

可動テーブルに載置さ れた加工液槽のー側壁に設け られた窓部に、 先端にワ イ ヤガイ ドを備え基部を放電 加工機のコラ ムに固定されたアーム部材を挿通 し、 該 加工液槽と上記アー ム部材との間に、 その両者の相対 運動を許す と同時に加工液槽内の加工液が大量に上記 窓部を通って槽外に流出 しないよ う したシール機構を 設けた放電加工機において、

上記シール機構を、 加工液槽の中に該加工液槽に対 し固定的位置に付設 した箱型の仕切部材でもって覆う こ とで、 この仕切部材と上記シール機構とでほぼ閉 じ た空間を上記加工液槽の中に画定し、 さ らに、 この空 間に外部か ら加工液を送 り込むための加工液供給手段 を上記仕切板に固定 し、 そ して、

上記空間を上記加工液供給手段によ り高圧の加工液 で満たすこ と によ り 上記加工液槽内の加工液が上記シ ール機構に到達する こ と を妨げるよう に した、 ワイ ヤ 放電加工機の加工液槽のシール機構の防御構造。

上記シール機構を覆う上記箱型の仕切部材の上記シ —ル機構に対向する壁面には上記アーム部材を貫通さ せかつ該アーム部材の軸心方向と直角な方向における 仕切部材と ア ー ム部材との相対移動を許す窓部を形成 し、 この窓部を形成 した壁面と上記アーム部材との間 には、 上記仕切部材 と上記アーム部材との相対移動を 許 しかつその相対移動中常に僅かの隙間を残 しながら 上記窓部を塞ぎ得る窓塞ぎ部材を設けた、 請求の範囲 第 1 項記載のワイ ヤ放電加工機の加工液槽のシール機 構の防御構造。 '

上記窓塞ぎ部材は、 アームが自由に通過する こ との でき る程度の大き さの挿通孔を中央に形成 した板部材 と、 該.板部材の左右側縁にそれぞれ基端が連結されま た各先端は上記仕切板部材の所定箇所に固定された折 り畳み自在の蛇腹とから構成される、 請求の範囲第 2 項記載のワ イ ヤ放電加工機の加工液槽のシール機構の 防御構造。

. 上記板部材は、 上記シール機構を構成する シール板 と一体的に動 く よ う該シール機構に連結材を介 して設 けられて いる、 請求の範囲第 3項記載のワイ ヤ放電加 ェ機の加工液槽のシール機構の防御構造。