JP3483599B2 - ワイヤ放電加工機の加工槽プレシール装置 - Google Patents
ワイヤ放電加工機の加工槽プレシール装置Info
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- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23H—WORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
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Description
浸漬した状態で放電加工を行う型のワイヤ放電加工機の
加工液収容槽(以下、加工槽と言う。)のプレシール装
置に関し、更に詳しく言えば、加工槽と加工槽に対して
相対移動する下アームとの間をシールする加工槽シール
機構部に付設される加工槽プレシール装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、加工液中にワークを浸漬した状
態で放電加工を行う型のワイヤ放電加工機においては、
図1に示されたような配置が採用されている。これを簡
単に説明すると、10はXYテーブルで、該テーブルに
は加工液4を収容する加工槽1が固定載置されており、
加工槽1内にはワークテーブルが固設されている(図示
省略)。ワイヤ電極20はワイヤ電極供給部から送り出
され、上方よりワークの加工部を貫通し、下ガイド部を
経て巻取り部によって巻取られるように張架されてい
る。下ガイド部及び周辺の各部材は、基部がコラムに固
定されると共に延在部が加工槽1の壁2を貫通して加工
槽21の中央部へ延びるように配置された下アーム部材
3によって支持されてる。 【0003】放電加工実行中には、XYテーブル10が
NC装置の制御の下にX方向(図1において対紙面垂直
方向)及びY方向(図1において左右方向)に駆動され
る。この動きに対応する為に、加工槽壁2の下アーム貫
通部とその周辺部には、加工槽1に対して前後方向(ア
ーム長さ方向)及び横方向の相対移動を許容しつつ、加
工液4の大量流出を防止するシール機構部Sが設けられ
ている。 【0004】図2は、従来より用いられているシール機
構部の構造を、加工槽1の内部側から見た見取図(一部
破断)の形で示したものである。また図4は、これを図
2中に示した矢印Kの方向から見た様子を表わした部分
側面図(一部破断)である。 【0005】各図中、4は加工槽壁2の下アーム貫通部
に形成された窓部であり、この窓部4と同形同寸の開口
50を重なり合う位置に有するシールベース5が、加工
槽壁2の外側面に固設されている。そして、このシール
ベース5の上下縁部近傍に設けられた軸受機構51、5
2を介して、シール板6が横方向(X方向)にスライド
可能に支持されている。 【0006】軸受機構51、52は、シール板6の上下
方向(Z方向)の動きを規制するローラベアリング51
A、52Aと、加工槽1内の水圧に抗すべく前後方向
(Y方向)の動きを規制するローラベアリング51B、
52Bを備えている。各ローラベアリングはシールベー
ス5の上下縁部に沿って適宜間隔を以て数個づつ配列さ
れており、各ころがり面でシール板上下縁部61、62
が案内されるようになっている。 【0007】一方、シール板6の中央部には、内部にオ
イルシール構造を有するフランジ状のシール部材63が
固着されており、下アーム3と一体で運動するアームカ
バー31は、該シール部材63の中央部に形成された挿
通孔64と、シール板6の同位置に形成された挿通孔を
順次貫通して外方に延び、ワイヤ放電加工機本体のコラ
ムに固定されている。 【0008】放電加工が実行中には、加工槽1を固定載
置したXYテーブル10が、NC装置によって制御され
るモータを介してX方向及びY方向に移動する。従っ
て、アーム3と一体関係にあるアームカバー31は、加
工槽21に対して、X方向及びY方向に相対移動する必
要がある。図2、図4に示したシール機構部Sは上記構
造を有しているから、シール部材63の挿通孔とこれに
重なる位置に形成されたシール板の挿通孔を通してアー
ムカバー31が下アーム3の長さ方向に出入りすること
によってY方向の相対運動が実現される。一方、X方向
の相対移動は、アームカバー31、シール部材63、シ
ール板6が同時に同方向に同距離動くことによって実現
される。 【0009】この時シール板6は、シールベース5の外
側面に密着して、窓部4と同形同寸のシールベースの開
口を塞いだ状態を保ったまま加工槽壁2及びシールベー
ス5に対して相対移動を行なうので、窓部4と同形同寸
のシールベースの開口50を通して大量の加工液4が流
出することはない。 【0010】また、シール部材63の挿通孔及びシール
板の挿通孔とアームカバー31との間の間隙を通しての
加工液4の漏出は、シール部材63内部に形成されたオ
イルシール機構の作用によって極力抑えられている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】上記説明したように、
図2、図4に示された構造を有するシール機構を加工槽
1に設けることによって、加工槽1からの加工液(通常
は水)の流出を少量に抑えながら、加工槽1と下アーム
3との間に相対運動を行なわせることが可能である。し
かしながら、この従来構造のシール機構を使用した場
合、長時間に亙って放電加工を実行しているとシール機
構内のシール板6と加工槽壁2の摺動部、アームカバー
31の各挿通部の間隙にスラッジ等の汚染物質が侵入・
付着して摺動抵抗が著しく増大し、加工槽1を載置した
XYテーブル10の駆動について大きなバックラッシュ
が発生するという問題を生じていた。 【0012】シール機構各部の汚染を防ぐ為に、シール
部に向けて清浄な水を加工液中で吹きかけるようにした
ものもあるが、広範囲に亙って汚染物質の侵入を確実に
阻止することは難しく、満足すべき結果が得られている
とは言い難い。従って、従来は、頻繁にシール機構部に
対する清掃作業を含むメンテナンスを実行する他はな
く、作業効率を著しく損ねていた。 【0013】そこで、本願発明の目的は、上記シール機
構部の汚染によって発生する諸問題を簡潔な技術手段に
よって解決することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】本願発明は、「可動テー
ブルに載置された加工槽の下アーム挿通部に設けられた
シール機構部に付設され、前記シール機構部を前記加工
槽の内部側から取り囲む仕切手段と、前記シール機構部
と前記仕切り手段によって定められた空間内に清浄な加
工液を該空間の外側に存在する加工液の圧力を上回る圧
力で送り込む手段とを備え;前記仕切り手段の前記加工
槽の内部側に面した部分には窓部が形成され、該窓部に
は前記下アームの軸と直交する方向に沿った前記可動テ
ーブルの移動範囲に対応した作動範囲を有する蛇腹手段
と前記下アームを挿通する可動窓塞ぎ部材が設けられて
おり、該可動窓塞ぎ部材と前記蛇腹手段によって前記窓
部の大部分が閉塞されていることを特徴とするワイヤ放
電加工機の加工槽プレシール装置」、によって上記問題
点を解決したものである。 【0015】 【作用】本願発明のプレシール装置によれば、従来同様
に下アームの加工槽に対するXY方向への相対運動を許
容しつつ、上記した従来技術が有していた欠点が克服さ
れる。プレシール装置における加工槽に対する下アーム
のY方向(軸方向)の相対運動は、可動窓塞ぎ部材に下
アームが挿通された構造によって確保されており、X方
向(横方向)への相対移動は、下アームを挿通した可動
窓塞ぎ部材と蛇腹手段の窓部内の横方向運動自由度によ
って保証されている。この蛇腹手段の作動範囲は、加工
槽を載置した可動テーブルのX方向移動範囲に対応して
いるから、可動窓塞ぎ部材に挿通された下アームのX方
向相対移動範囲は、加工槽を載置した可動テーブルのX
方向移動範囲と整合したものとなる。 【0016】このようにして下アームの加工槽に対する
XY方向への相対運動が実現される一方、シール機構部
と仕切り手段とで囲まれた空間内には、清浄な加工液が
該空間の外側に存在する加工液の圧力を上回る圧力で送
り込まれる。送り込まれた清浄な加工液は、蛇腹手段と
窓部縁部の間の小間隙及び可動窓塞ぎ部材とアームカバ
ーの間の小間隙を通って加工槽内部へ向かう流れを作り
出し、シール機構部と仕切り手段とで囲まれた空間に汚
染した加工液が逆流・侵入する可能性を抑止する。従っ
て、加工槽壁部に設けられたシール機構部にスラッジ等
の汚染物質の到達することが阻止され、シール機構部の
摺擦部が長期間に亙って清浄に保たれることになり、摺
動抵抗の増大によるバックラッシュ発生等、シール機構
部汚染に起因した問題が一挙に解決される。 【0017】更に、本願発明のプレシール装置が付設さ
れたシール機構部においては清浄な加工液が摺動部等の
間隙を通して定常的に流れるから、加工槽内部側で生成
されたスラッジ等の汚染物質の侵入を防ぐのみならず、
外界側(ワイヤ放電加工機設置箇所における環境)から
汚染微粒子がシール機構部の摺動部等の間隙に侵入・付
着することも同時に防止される。 【0018】また、仮に何らかの原因(例えば、清浄加
工液の送り込みの一時休止)によりシール機構部に多少
の汚染が発生した場合にも、上記清浄な加工液の定常的
な流れによって、一旦侵入・付着した汚染物質を流し出
す作用も十分期待される。以上のような清浄状態保持作
用によって、シール機構部の長期間に亙るメンテナンス
フリーを実現することも困難でなくなる。 【0019】 【実施例】本願発明のプレシール装置は、ワイヤ放電加
工機の可動テーブル上に載置された加工槽壁部に設けら
れたシール機構部に付設されるものであり、図3は、図
2及び図4に示されたシール機構部Sに本願発明に従っ
たプレシール装置Pを付設適用した実施例を、加工槽の
内部側から見た見取図(一部破断)の形で示したもので
ある。また図5は、これを図3中に示した矢印Lの方向
から見た部分側面図(一部破断)である。 【0020】両図において、図2あるいは図4と共通す
る部分乃至部材については同じ符号乃至番号が付されて
いる。符号Sで示されたシール機構部の構造は、図2、
図4に描かれたものと同様であるが、プレシール装置P
を付設した為に一部が背後に隠れて図に顕われていな
い。主として図5を参照して、このシール機構部Sにつ
いて簡単に反復説明すると、加工槽壁2の下アーム貫通
部には窓部4が形成されており、この窓部4と同形同寸
の開口50を重なり合う位置に有するシールベース5
が、加工槽壁2の外側面に固設されている。そして、こ
のシールベース5の上下縁部近傍に設けられた軸受機構
51、52を介して、シール板6が横方向(X方向)に
スライド可能に支持されている。 【0021】軸受機構51、52は、シール板6の上下
方向(Z方向)の動きを規制するローラベアリング51
A、52Aと、加工槽1内の水圧に抗すべく前後方向
(Y方向)の動きを規制するローラベアリング51B、
52Bを備えている。各ローラベアリングはシールベー
ス5の上下縁部に沿って適宜間隔を以て数個づつ配列さ
れており、各ころがり面でシール板上下縁部61、62
を案内する。一方、シール板6の中央部には、内部にオ
イルシール構造を有するフランジ状のシール部材63が
固着されており、下アームと一体的に動くアームカバー
31は、該シール部材63の中央部に形成された挿通孔
と、シール板6の同位置に形成された挿通孔を順次貫通
して外方に延び、ワイヤ放電加工機本体のコラムに固定
されている。 【0022】次に、上記構造のシール機構部Sに付設さ
れたプレシール装置の構造について図3、図5を参照し
て説明する。全体を符号Pで示したプレーシール装置
は、シール部Sを加工槽1の内部側から取り囲む仕切り
手段を有している。仕切り手段は、シールベース5に基
部を固定された箱状の仕切り部材70を備え、仕切り部
材70の内側(加工槽壁2と反対側)に面して窓部71
が形成されている。そして、この窓部71の相当部分を
塞ぐように蛇腹72が配設されており、蛇腹72の中央
部には、この蛇腹72を補完する形で窓部の一部を塞ぐ
可動窓塞ぎ部材73が設けられている。この可動窓塞ぎ
部材73は、アームカバー31と平行して延びた支持部
材75により、シール部材63と共にシール板6に結合
されている(可動窓塞ぎ部材73を、アームカバー31
叉は蛇腹72に結合する構造も考えられる)。 【0023】蛇腹72の窓部最外側両端部は、窓部71
の縁部を形成する仕切り部材70に固定される一方、窓
部内側のアームカバー31挿通部(図2において、可動
窓塞ぎ部材73で隠された部分)には、アームカバー3
1との間隙を埋める板金部材(図示省略)が設けられて
いる。蛇腹72は、X方向に折り畳み・伸縮作動するも
のであり、下アーム3のアームカバー31が加工槽1に
対してX方向に相対運動しようとする時に、可動窓塞ぎ
部材73が窓部71のほぼ全幅に亙って追随移動する為
のものである。蛇腹72の上下縁部には、蛇腹72の横
方向折り畳み・伸縮運動を許容すると共に仕切り手段内
外に圧力差が生じた時に、正圧側から負圧側への加工液
の流路を提供し得る程度の間隙が残されている。また、
可動窓塞ぎ部材73にも適度の漏れがあり、仕切り手段
内外に圧力差が生じた時には、正圧側から負圧側への加
工液の小量の流れが発生し得る。 【0024】このようにして、仕切り部材70、蛇腹7
2、可動窓塞ぎ部材73及びシール機構部S(シールベ
ース5と加工槽壁2の一部)によって上下四方をほぼ閉
塞された空間(以下、準閉空間と言う。)が定められ
る。一方、仕切り部材70の加工壁2寄り天井部分から
準閉空間内に差し込まれるように、左右2本の給液管7
4A、74Bが配設されている。これら給液管74A、
74Bは、図示しないホース手段、ポンプ手段を介して
清浄な加工液(補給水)源に接続されている。ポンプ手
段としては、各給液管74A、74Bを介して、準閉空
間外の加工液圧力に打ち勝つ圧力を以て清浄な加工液
(補給水)を送り込む能力を有するものが使用される。 【0025】上記構造を有するシール機構Sとプレシー
ル装置Pを加工槽1の下アーム貫通部に備えたワイヤ放
電加工機においては、加工槽1に加工液(水)が満たさ
れる一方、上記ポンプ手段が作動され、各給液管74
A、74Bを通して清浄な加工液(補給水)が絶えず準
閉空間内に流入する状態の下で加工が実行される。加工
槽1を固定載置したXYテーブル10が、NC装置によ
って制御されるモータを介してX方向及びY方向に移動
すると、アーム3と一体関係にあるアームカバー31
は、加工槽21に対してX方向及びY方向に相対移動を
起こす。 【0026】シール機構部S及びプレシール装置Pは上
記構造を有しているから、シール部材63、可動窓塞ぎ
部材73の各挿通孔とこれに重なる位置に形成されたシ
ール板の挿通孔を通してアームカバー31が下アーム3
の長さ方向に出入りすることによってY方向の相対運動
が実現される。一方、X方向の相対移動は、アームカバ
ー31、シール部材63、可動窓塞ぎ部材73、シール
板6が同時に同方向に同距離動くことによって実現され
る。可動窓塞ぎ部材73の移動に際しては、蛇腹72が
これに追随する折り畳み・伸縮運動を行なう。 【0027】従来技術の説明の欄で述べたように、この
時シール板6は、シールベース5の外側面に密着し、窓
部4と同形同寸のシールベースの開口を塞いだ状態を保
ったまま加工槽壁2及びシールベース5に対して相対移
動するので、窓部4と同形同寸のシールベースの開口5
1を通して加工液(給液管74A、74Bからの清浄補
給水)が大量流出することはない。また、シール部材6
3及びシール板6の挿通孔とアームカバー31との間の
間隙を通しての加工液(給液管74A、74Bからの清
浄補給水)の漏出も、シール部材63内部に形成された
オイルシール機構の作用によって極く僅かに抑えられ
る。 【0028】一方、蛇腹72の上下縁部及び可動窓塞ぎ
部材73の下アーム挿通部周辺(板金部材とアオムカバ
ー31の間)には小さな間隙が残されているから、正圧
を以て準閉空間内に送り込まれた清浄補給水は、準閉空
間を満たしつつ、余剰容積分(給液管74A、74Bか
らの流入量にほぼ等しい量)が、図3中破線矢印で例示
したように、主として蛇腹72の上下縁部から加工槽内
部へ流れ出す。各給液管74A、74Bからの流入圧力
の大きさは、この流れが出来るだけ安定したものとなる
ように選ぶことが好ましい。蛇腹72の上下縁部及び可
動窓塞ぎ部材73の下アーム挿通部周辺の間隙はいずれ
も小さいものであるから、この流れによって、清浄な加
工液で満たされた準閉空間内へ汚染した加工液4が逆流
・侵入することが確実に抑止される。 【0029】下アーム挿通部周辺の間隙で発生する漏洩
についても、仕切り手段によって形成された準閉空間の
内側の清浄加工液の圧力が、外側(加工槽1の内部側)
における加工液の圧力よりも定常的に高く保たれている
から、準閉空間内を汚染する原因とはならない。 【0030】本実施例においては、シール機構として図
2、図4に示された構造のものを採用したが、本願発明
のプレシール装置が付設されるシール機構の構造はこれ
に限られるものでないことは、本願発明の技術思想に照
らして明らかである。即ち、本願発明のプレシール装置
は、加工槽に対して左右前後方向の相対運動を行なうア
ーム部材が該加工槽の壁を貫通する部分において、該相
対運動を許容しつつ加工液の大量流失を防止する構造を
有する任意構造のシール機構に対して付設することが一
般的に可能である。このようなシール機構部には相互に
摺擦的な相対運動を行なう構造部分が必然的に存在する
が、本願発明のプレシール装置を付設することにより、
該部分への汚染物質の侵入・付着によって引き起こされ
るトラブルが未然に防止されることも、上記説明した本
願発明のプレシ−ル装置の構造と作用から容易に理解さ
れるであろう。 【0031】 【発明の効果】本願発明のプレシール装置によれば、簡
単で安価な装置構成によって、下アームの加工槽に対す
る相対運動を許容しつつ、シール機構部を汚染から守る
ことが出来る。シール機構部に付設される本願発明のプ
レーシール装置によって、シール機構部を取り囲む準閉
空間が形成され、そこに清浄な加工液が該空間の外側に
存在する加工液の圧力を上回る圧力で送り込まれ、該準
閉空間から加工槽内部へ向かう流れが定常的に発生する
から、シール機構部に汚染した加工液が接近出来ない。 【0032】従って、加工槽壁部に設けられたシール機
構部にスラッジ等の汚染物質の到達することが確実に阻
止され、シール機構部の摺擦部が長期間に亙って清浄に
保たれる。その結果、摺動抵抗の増大によるバックラッ
シュ発生等、シール機構部汚染に起因した問題が一挙に
解決される。 【0033】更に、清浄加工液の流れは、シール機構部
の摺動部等の間隙を通して加工槽の外部へも定常的に発
生するから、外界側(ワイヤ放電加工機設置箇所におけ
る環境)から汚染微粒子がシール機構部の摺動部等の間
隙に侵入・付着することも同時に防止される。 【0034】また、清浄加工液の送り込みの一時休止等
によりシール機構部に多少の汚染が発生した場合にも、
上記清浄な加工液の定常的な流れによって、一旦侵入・
付着した汚染物質を流し出す作用も期待される。シール
機構部を清浄状態に保持するこれらの作用によって、シ
ール機構部の長期間に亙るメンテナンスフリーを実現す
ることも可能となった。
行う型のワイヤ放電加工機における可動テーブル、加工
槽、下アーム等の配置関係を説明する為の一部破断側面
図である。 【図2】加工槽の下アーム貫通部に従来より採用されて
いるシール部の構造を、加工槽の内部側から見た一部破
断見取図の形で表わしたものである。 【図3】本願発明に従ったプレシール機構を備えた加工
槽シール部の構造を、加工槽の内部側から見た一部破断
見取図の形で表わしたものである。 【図4】図2に示した従来構造の加工槽シール部を、図
2中矢印Kの方向から見た外観を表わした一部破断側面
図である。 【図5】図3に示した本願発明実施例に係る加工槽シー
ル部を、図3中矢印Lの方向から見た外観を表わした一
部破断側面図である。 【符号の説明】 1 加工槽 63 シ
ール部材 2 加工槽壁 64 挿
通孔 3 下アーム 70 仕
切り部材 4 窓部 71 窓
部 5 シールベース 72 蛇
腹 6 シール板 73 可
動窓塞ぎ部材 10 XYテーブル 74A、
74B 給液管 31 アームカバー 75 支
持部材 50 開口部 P プレ
シール装置 51、52 軸受部 S シー
ル機構 51A、51B;52A、52B ローラベアリング 61、62 シール板縁部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 可動テーブルに載置された加工槽の下ア
ーム挿通部に設けられたシール機構部に付設され、前記
シール機構部を前記加工槽の内部側から取り囲む仕切手
段と、前記シール機構部と前記仕切り手段によって定め
られた空間内に清浄な加工液を該空間の外側に存在する
加工液の圧力を上回る圧力で送り込む手段とを備え;前
記仕切り手段の前記加工槽の内部側に面した部分には窓
部が形成され、該窓部には、前記下アームの軸と直交す
る方向に沿った前記可動テーブルの移動範囲に対応した
作動範囲を有する蛇腹手段と前記下アームを挿通する可
動窓塞ぎ部材が設けられており、該可動窓塞ぎ部材と前
記蛇腹手段によって前記窓部の大部分が閉塞されている
ことを特徴とするワイヤ放電加工機の加工槽プレシール
装置。
Priority Applications (4)
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JPH01257522A (ja) * | 1988-04-07 | 1989-10-13 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤ放電加工装置 |
JPH01306130A (ja) * | 1988-05-31 | 1989-12-11 | Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Ltd | シール装置 |
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