WO1994025169A1

WO1994025169A1 - Electrostatic dust collector and apparatus for collecting mist having the electrostatic dust collector

Info

Publication number: WO1994025169A1
Application number: PCT/JP1994/000672
Authority: WO
Inventors: Takashi Omi
Original assignee: Omi Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 1993-04-26
Filing date: 1994-04-22
Publication date: 1994-11-10

Description

明細書静電集塵装置及び静電集塵装置を備えたミスト回収装置技術分野

本発明は、例えば旋盤、円筒研削盤等の各種工作機械において、切削加工時にクーラントの飛散によつて発生するミスト及び塵等を回収するための静電集塵装置に関する。更に、本発明は当該静電集塵装置を備えたミスト回収装置に関する ( 技術背景

一般に、複数の仕切り板及びフィルタ装置等からなる機械的な構造を備えたミストを回収するミスト回収装置が知られている。しかしながら、ミストを回収する効率を上げる為に、前記多数の仕切り板及びフィルタ装置を一列状に配列すると、ミスト回収装置の長さはそれら仕切り板及びフィルタ装置等が配列された方向に長くなり、同装置自体が大型化するという問題がある。

また、仕切り板ゃフィルタ装置等の機械的な構造では、オイルミス卜を回収することは比較的容易であるが、べィパ（水蒸気ゃゥォータミスト）又は煙等の微粒子を回収することは困難であるという問題がある。

そこで、このような機械的な構造で構成されたミス卜回収装置に静電集塵装置を取着することにより、該べィパ又は煙等の微粒子を容易に回収することが可能な静電集塵装置を備えたミスト回収装置が提案されている。

図 1 6 は、従来の静電集塵装置の一例として、円筒型静電集塵装置 9 1 の基本的構成を示している。この円筒型静電集塵装置 9 1 は、負極（一極）に帯電された円筒型の集塵極 9 2 に内に正極（+極）に帯電された針状の放電極 9 3を揷通することにより構成されている。このとき、集塵極 9 2内に導入されたミストは放電極 9 3 により正に荷電され、集塵極 9 2内壁に付着し、ミストは回収される。

しかしながら、この円筒型静電集塵装置 9 1 のミスト等の集塵を回収する集塵能力は、集塵極 9 2及び放電極 9 3の各電位及び寸法等により定まる電界容量に比例しており、その能力には自ずと限界がある。又、複数の円筒型静電集塵装置 9 1 を用いて集塵能力を高める場合においても、集塵極 9 2 自体が円筒であるため組み合わせ難いという問題がある。本発明の第 1 の目的は、複数の集塵ュニットを容易に組み合わせ可能とする静電集塵装置を提供することにある。第 2の目的は、本発明に従う集塵ュニッ卜の集塵極にて回収されるミスト等の量を増大させて、静電集塵装置の集塵能力を向上させることにある。本発明の静電集塵装置は、集塵ュニッ卜を複数個束ねて構成されている。各集塵ュニッ卜は第 1 電極と、その第 1電極を取り囲む角状筒体に形成された第 2電極とを備えている。角状の各第 2電極は他のュニッ卜の第 2電極との相互接触を許容する側面を有している。第 2電極の各側面を互いに接触させつつ、多数の集塵ュニッ卜を束ねることにより、静電集塵装置が構成される。従って、所望の数の集塵ュニットを束ねることによつて所望の集塵能力を設定できる。

本発明の静電集塵装置において、前記第 1電極の外側輪郭が第 2電極の内側輪郭と相似形状であるとともに、第 1電極の外側面と第 2電極の内側面とは互いに平行に配設することが望ましい。従って、第 1 電極の外側面と第 2電極の内側面との間隔は一定に保持される。このため、第 1電極の外側面と第 2電極の内側面との間には、均一な直流電界が生じ、その均一な直流電界に沿って静電集塵装置内に導入されたミストの微粒子は安定した状態で第 1電極側から第 2電極側へと移動され、当該第 2電極の内壁面に付着し回収される。図面の簡単な説明

図 1 は本発明を具体化した第 1実施例におけるミスト回収装置を示す断面図である。

図 2 は第 1 実施例における内筒体の側面を示す断面図である。

図 3 は第 1 実施例における遮板を示す平面図である。

図 4 は第 1 実施例における図 1 に示すミス卜回収装置を上方から視た平面図である。図 5は第 1実施例における図 1 の L 一 L線図を示す断面図である。

図 6は第 1実施例における図 1の M— M線図を示す断面図である。

図 7は第 1実施例における静電集塵機を示す断面図である。

図 8は第 1実施例における基盤及び +極電極板を示す平面図である。

図 9は第 1実施例における角パイプの重ね合わされた状態を示す斜視図である, 図 1 0は第 2実施例における静電集塵装置を備えたミスト回収装置を示す斜視図である。

図 1 1 は図 1 0 に示すミスト回収装置の断面図である。

図 1 2は第 2実施例における第 2のケース内を示す断面図である。

図 1 3 ( a ) は第 2実施例におけるパイロスクリ一ンを示す正面図である。図 1 3 ( b ) は第 2実施例におけるパイロスクリーンを示す側面図である。図 1 4 は第 3実施例における集塵ュニッ卜を示す断面図である。

図 1 5は第 3実施例における集塵ュニッ卜を示す斜視図である。

図 1 6は従来例における静電集塵装置を示す断面図である。発明を実施するための最良の形態

(第】実施例）

以下、発明を具体化した第 1実施例を図 1〜図 9に従って説明する。

図 1 は、本ミスト回収装置の断面図であって、その内部構造を示している。ミス卜回収装置の本体ケース 3は下部ケース 1 と上部ケース 2 とから構成されている。

下部ケース 1 は上方が開放された円筒形に形成されている。下部ケース 1 の上部側面にはミストを含むエアを吸入するための円筒形状の吸入口 4が形成されている。この吸入口 4には、円板状の遮蔽板 5が軸 6にて回動可能に軸支されている。この遮蔽板 5は図示しないレバーにより回動量（即ち、傾斜角度）が調整されるようになっている。吸入口 4に吸入されるエアの吸入量は遮蔽板 5の回動量によって調整される。また、下部ケース 1の底部は下方に向かって円錐形状になつている。その底部の中心位置には排出口 7が形成されている。この排出口 7には図示しないドレンタンクが接続され、排出口 7に導かれたミストを回収する _& 上部ケース 2 は下部ケース 1上側に配設されている。そして、上部ケース 2の平面形状は図 4 に示すように下部ケース 1 の吸入口 4側に配設された部分が半円形状をなす略 U字状をなしている。上部ケース 2 には、該半円形状をなした部分 (下部ケース 1 の吸入口 4側）とは反対側にミス卜が回収されたエアを吐出する吐出口 8が形成されている。さ,らに、上部ケース 2の上部には、回転駆動手段としてのモータ 9が取着されている。モータ 9の出力軸は上部ケース 2内に延びており、当該出力軸にはファン 1 0が取着されている。ファン 1 0 はモータ 9 によつて回転し、吸入口 4からミス卜を含むエアをケース 3内に吸入させる。

この下部ケース 1 と上部ケース 2 とで構成される本体ケース 3 内には内筒体 1 1 が下部ケース 1 と同心状に配設されている。内筒体 1 1 は上下両側において開口端を有する。内筒体 1 1 にはフランジ部 1 2が形成されている。そのフランジ部 1 2が下部ケース 1 及び上部ケース 2間に挟持され、ボル卜 1 3 にて螺着されることによって、内筒体 1 1 は下部ケース 1及び上部ケース 2 に確実に固着されている。このフランジ部 1 2 は内筒体 1 1 内部にまで延びている。

ここで、前記下部ケース 1 内には下部ケース 1 の内周面と内筒体 1 1 の外周面とで吸入口 4 より吸入されたミストを含むエアを通過させる円環状の導入通路 1 4が形成されている。

図 2 は、その内筒体 1 1 の外形を示している。

導入通路 1 4 に面する円筒体 1 1 の外周面には、その全周にわたって等間隔に複数枚のィンペラ 1 5が斜状に固着されている。吸入口 4 より吸入されたミストを含むエアはこのインペラ 1 5 によって内筒体 1 1 の周回を螺旋状に回りながら通路 1 4 内を流れる。さらに、ィンペラ 1 5の下側には複数の遮板 1 7が上下方向に円筒体 1 1 の外周面に固着されている。各遮板 1 7 は図 3 に示す貫通孔 1 6 の穿孔されたパンチングメタルからなる円環状の仕切り板である。そして、前記インペラ 1 5 により旋回流となったミストを含むエアはこの遮板 1 7 に衝突する。このとき、ミス卜は遮板 1 7 に付着し、遮板 1 7上で液状化して液滴となる。遮板 1 7上の液滴は次々に該遮板 1 7 に付着するミストを吸収することによって成長する。成長した液滴はやがてその自重により、下部ケース 1 の底面に落下し、排出口 7へと導かれ、図示しないドレンタンクにて回収されるようになっている。さらに、この遮板 1 7 により回収されなかったミストは内筒体 1 1 内部に導かれる。

図 1 ，図 5 に示すように、内筒体 1 1 の内部には、前記フランジ部 1 2 と同じ高さに内側フランジ部 1 2 aが形成されている。その内側フランジ部 1 2 a には円環状の座板 1 8が固着されている。この座板 1 8の内周面にはべァリング 1 9 が配設され、このべァリング 1 9 によつて筒体 2 0が回転可能に軸支されている。筒体 2 0 は上下両側が開放された中空形状であって、その中心部にはスリーブ 2 1 が配設されている。筒体 2 0の内周面と該スリーブ 2 1 との間には複数枚の羽 2 2が固着されている。この羽根 2 2 はファン 1 0 により発生された上方へ向かう気流により回転力を付与される。そして、羽根 2 2の回転に伴って、筒体 2 0 がスリーブ 2 1 を中心に回転する。

図 1 ，図 6 に示すように、この筒体 2 0の下部外周面にはリング' 2 3が固着されている。このリング 2 3 にはフィルタ装置 2 4が固着されている。フィルタ装置 2 4 はリング 2 3 を介して筒体 2 0 とともに回転する。

このフィルタ装置 2 4 は外部フィルタ装置 2 5及び該外部フィルタ装置 2 5の内方に配設された内部フィルタ装置 2 6 とから成っている。これら外部フィルタ装置 2 5及び内部フィル夕装置 2 6がそれぞれ前記リング 2 3 に固着されている。外部フィルタ装置 2 5 は上下両側が開放された中空形状の外部円筒体 2 5 aを備えている。この外部円筒体 2 5 a は全面に複数の貫通孔が穿孔されたパンチングメタルにより形成されている。この外部円筒体 2 5 aの外周面には、図 6 に示すように複数の案内板 2 5 bが等間隔に放射状に設けられている。その案内板 2 5 bはパンチングメタルよりなり、スラスト方向に延びている。そして、各案内板 2 5 b間には多孔質材料で形成された吸湿性のあるスポンジフィル夕 2 5 じカ配設されている。さらに、これら外部円筒体 2 5 a、案内板 2 5 b及びスポンジフィルタ 2 5 cの下端には円板 2 5 dが固着されている。従って、外部フィルタ装置 2 5 は下面からミスト等が吸入されたり、漏れたりしないようになっている。内部フィルタ装置 2 6 は両端が開放された中空形状の内部円筒体 2 6 aを備えている。内部円筒体 2 6 a はパンチングメタルにより形成されている：この内部円筒体 2 6 aの外周面にはその全周にわたってスポンジフィルタ 2 6 bが取着されている。また、内部円筒体 2 6 aの内周面にはスラスト方向に延びたパンチングメタルよりなる案内板 2 6 cが固着されている。さらに、これら内部円筒体 2 6 a、スポンジフィルタ 2 6 b及び案内板 2 6 cの下部には円板 2 6 dが固着されている。従って、内部フィルタ装置 2 6 はその下部からミスト等を吸入したり、装置 2 6内の液体を漏らしたりしない。

また、フィルタ装置 2 4 の外周面（外部フィルタ装置 2 5のスポンジフィルタ 2 5 cの外周面）と内筒体 1 1 の内周面とでミストを含むエアを導入するための円環状の導入間隙 2 7が形成されている。即ち、フィルタ装置 2 4の回転状態において、内筒体 1 1 の下部から導入間隙 2 7 に導入されたミストは、外部フィル夕装置 2 5のスポンジフィルタ 2 5 cの外周面に付着される。このとき、スポンジフィルタ 2 5 cの外周面に付着した比較的大粒のミス卜粒子又はミス卜に由来する液滴はその回転による遠心力によって吹き飛ばされ、内筒体 1 1 の内周面に付着する。内周面に付着した液滴は次々に当該内周面に供給されるミス卜粒子を吸収しながら成長する。やがて、成長した液滴はその自重により落下し、排出口 7へと導かれる。また、比較的小粒であって、内筒体 1 1 の内周面に吹き飛ばされることのなかったミス卜はスポンジフィルタ 2 5 c に吸収されることによって回収される。さらに、スポンジフィルタ 2 5 c によって濾過されなかったミストは内部フィルタ装置 2 6 に導かれる。そして、この内部フィルタ装置 2 6のスポンジフィルタ 2 6 bにミス卜が付着吸収されることによってミス卜が回収される。このように、内部フィルタ装置 2 6 に導入されたエアは内部フィルタ装置 2 6内周面へと導かれる。そして、エアは案内板 2 6 c により装置の中心方向に案内されながら、前記フアン 1 0 による吸引力によつて上方へ導かれる。そして、エアは内筒体 1 1 の上方から内筒体 1 1 外へ放出されるとともに、吐出口 8へと導かれるようになっている。

また、図 1 , 図 5 に示すように、この吐出口 8 にはエリミネ一夕 2 8が取着されている。このエリミネ一タ 2 8 は、その一端に形成された上部ケース 2内に開放された吸入口 2 9 を形成するとともに、その他端に形成された上部ケース 2の外部に開放された排気口 3 0 とを有している。さらに、このエリミネ一タ 2 8 内にはジグザグ状に複数ケ所折曲された複数のパンチングメタルよりなる折曲板 3 1 (図 5 における二点鎖線）が互いに平行な状態で配設されている。折曲板 3 1 は、排気孔 3 0の中央部において二つのグループに分類される。図 5 に示す上側に位置するグループは X方向にエア等を排出し、下側に位置するグループは Y方向にエア等を排出する。

エリミネ一夕 2 8の吸入口 2 9 より吸入されたエアはこの折曲板 3 1 に衝突しながら折曲板 3 1 の折曲方向に方向付けされる。このとき、エア内に若干含まれているミス卜がこの折曲板 3 1 に衝突付着し、エリミネ一夕 2 8 によって回収されるようになっている。さらに、排気口 3 0 において、前記折曲板 3 1 の折曲方向によって上部ケース 2外部に拡散させる方向にミストが確実に回収されたエアが排出されるようになつている。し力、し、このエア内には前記遮板 1 7 、フィル夕装置 2 及びェリミネ一タ 2 8等の機械的な装置では回収することが困難なベィパ（蒸気）及び煙等が未だ含まれている。

図 7 に示すように、吐出口 8 (エリミネ一夕 2 8の排気ロ 3 0 ) には、エアに含まれるこれらべィパ及び煙等を回収するための静電集塵機 3 2が接続されている。この静電集塵機 3 2 はその外周を四角形状のケース 3 3 にて形成されている。このケース 3 3 には前記吐出口 8 と連結される吸入口 3 4が形成されるとともに、その上部には該集塵機 3 2 によつて浄化された清浄なエアを排出する吐出口 3 5 が形成されている。

又、静電集塵機 3 2の底部は下方に向かって円錐形状をしている。その底部の中心位置には、静電集塵機 3 2 により吸収されたべィパ又は煙等を排出する排出口 3 6が形成されている。この排出口 3 6 には図示しないドレンタンクが接続され、排出口 3 6 に導かれたべィパ又は煙等を回収するようになっている。

ケース 3 3内には、静電集塵装置 3 7の中空に形成された直方体状の枠体 3 8 が配設されている。枠体 3 8 はその上部にはフランジ部 3 8 aが形成され、そのフランジ部 3 8 aがケース 3 3 に固着されている。このとき、静電集塵機 3 7 は縦向きに配設されることとなる。そして、このケース 3 3の内周面と枠体 3 8の外周面とでべィパ又は煙等を含むエアを導入する導入通路 3 9が形成されている。そして、導入通路 3 9 に導入されたべィパ又は煙等を含むエアは枠体 3 8の下端より導入されるようになっている。

又、枠体 3 8の上部内側には、ベ一クライ卜から成る基盤 4 0が固着されている。図 8 に示すように、基盤 4 0 は正方形状の複数の透孔 4 0 aが縦方向及び横方向に対して一定間隔に形成されている。尚、本実施例では、合計 1 6個の透孔 4 0 aが縦方向及び横方向に各 4列づっ配置されており、その結果、基盤 4 0 は格子状をなしている。又、基盤 4 0の格子枠の各交点には円形の貫通孔 4 O bがそれぞれ形成されている。従って、基盤 4 0 は 1 6個の透孔 4 O aに加え、 9個の円形の貫通孔 4 0 bが形成されている。

基盤 4 0上には、金属等の導体からなる +極電極板 4 1 が固着されている。この +極電極板 4 1 は図示しない電源により +極に帯電される。この +極電極板 4 1 には、基盤 4 0 に形成された透孔 4 0 a及び貫通孔 4 0 b と対応する位置に、これら透孔 4 0 a及び貫通孔 4 0 b と同形の透孔 4 1 a及び貫通孔 4 1 bが形成されている。

図 7 , 図 8 に示すように、前記貫通孔 4 0 b， 4 1 bには複数の +極電極ピン 4 2が挿通されている。各電極ピン 4 2 は金属等の導体で形成された直径 5 m m 〜 8 m m程度の円柱状の電極ピンであり、放電極として作用する。各ピン 4 2 はその基部が +極電極板 4 1 に接続されて、 +極に帯電されている。又、各ピン 4 2の先端部は尖頭状に尖った状態に形成されている。本実施例では、その先端部における先端角度は 6 0 ° 〜 9 0 ° に設定されている。

又、図 7 , 図 9 に示すように、静電集塵装置 3 7 は、複数の角パイプ 4 3を組み合わせたパイプ集合体を備えている。各角パイプ 4 3 にはそれぞれ +極電極ピン 4 2が揷通されている。この角パイプ 4 3の内側及び外側の輪郭形状は正方形状に形成されている。尚、本実施例では、アルミニウム材料等の導体からなるとともに、その内側輪郭の正方形断面の一辺の寸法が 3 0 m m、長手方向の長さが 1 0 O m n！〜 1 5 0 m mの角パイプ 4 3を図 9 に示すように 3段づっ重ね合わせることにより全部で 9個使用している。即ち、角パイプ 4 3 は略正方形状に配設されている。そして、これらの角パイプ 4 3 は絶縁材で形成されたガイド部材 4 4 にて枠体 3 8内に固着されている。このとき、前記 +極電極ピン 4 2の先端は若干 ( 3 m m〜 5 m m程度）角パイプ 4 3の下部から突出した状態に配設されている。更に、この角パイプ 4 3 には、図示しない電源が接続されており、該電極により —極に帯電されている。

そして、各 +極電極ピン 4 2 とそれに対応する—極に帯電された角パイプ 4 3 の内壁との間には強力な直流電界が形成され、 +極電極ピン 4 2から角パイプ 4 3 に向かう正イオンのシャワーが生じている。従って、この静電集塵装置 3 7内に導入されたべィパ又は煙等の微粒子は前記正ィォンと衝突することによってたちまち正に荷電され、前記直流電界による強力なクーロン力の作用を受けて角パイブ 4 3の内壁へと移動する。そして、正に帯電した微粒子は該角パイプ 4 3の内壁に付着する。更に、付着した粒子はある一定量以上になると、その自重によつて、下方へと導かれ、排出口 3 6 に導かれる。又、べィパ又は煙等を除去された清浄なエアは前記吐出口 3 5から外気に向かって放出される。

このように形成された静電集塵装置 3 7では、一つの角パイプ 4 3 と +極電極ピン 4 2 にて集塵ュニッ卜 Uが形成されている。そして、該集塵ュニッ卜 Uにて回収されるミストの量（以下集塵能力という）は角パイプ 4 3等の各寸法により決定される電界容量に比例する。従って、静電集塵装置 3 7全体の集塵能力は前記集塵ュニット Uを使用した数によって設定される。

即ち、予め所望の能力を有する集塵能力を得るために、本装置 3 7では集塵ュニッ卜 Uの使用数を設定し、その使用数に応じて、これら各角パイプ 4 3をそれぞれの各外側面 4 3 a に順次当接させた状態で重ね合わせていく。そして、前記 +極電極ピン 4 2を対応するパイプ 4 3内にそれぞれ揷通する。このように、使用される集塵ュニット Uの数を適宜に変更することにより、所望の集塵能力を有する静電集塵装置 3 7が形成される。

尚、本実施例においては、集塵ュニット Uを全部で 9個使用した状態が最適な集塵能力を発揮するものとする。

次に、上記のように構成された静電集塵装置を備えたミス卜回収装置の作用及び効果について説明する。

まず、図 1 に示すように、切削機械 S側部にミスト回収装置の吸入口 4 を接続し、モータ 9 によりファン 1 0 を回転させる。ファン 1 0の回転により発生された吸引力による上方へ向かう気流によって、羽根 2 2がスリ一ブ 2 1 を中心に回転し、筒体 2 0 とともにフィルタ装置 2 4が回転する。

このとき、図 2 に示すように、切削機械 S内に発生したミスト、べィパ及び煙等を含むエアは前記ファン 1 0 により発生した吸引力によって、吸入ロ 4から導入通路 1 4へと導入される。そして、前記エアは導入通路 1 4 に設けられたインペラ 1 5 によって旋回流となって、下方へと導かれる。旋回流となったエアは遮板 1 7 に衝突しミス卜粒子が付着する。付着したミスト粒子は次々に該遮板 1 7 に付着するミスト粒子を吸収することによつて液滴に成長する。やがて、成長した液滴はその自重により、下部ケース 1 の底面上に落下し、排出口 7へと導かれ、図.示しないドレンタンクにて回収される。さらに、この遮板 1 7 によって回収されなかったミストはエアとともに内筒体 1 1 内部へと導かれる。

図 1 ，図 6 に示すように、内筒体 1 1 内に導かれたミストは、導入間隙 2 7 に導入され、フィルタ装置 2 4 に吸収される。まず、ミストは外部フィルタ装置 2 5のスポンジフィルタ 2 5 cの外周面に付着する。このとき、スボンジフィルタ 2 5 c に付着した比較的大粒のミスト粒子又は付着した液滴を次々に吸収しながら大粒化したミスト粒子又は液滴は外部フィルタ装置 2 5の回転による遠心力によって吹き飛ばされる。吹き飛ばされた液滴等は内筒体 1 1 内周面に付着する。内周面に付着した液滴等は次々に内周面に付着するミストを吸収しながら成長して、やがて、その自重により落下し、排出口 7へと導かれる。また、比較的小粒であって、内筒体 1 1 の内周面に吹き飛ばされることのなかったミスト粒子はスポンジフィルタ 2 5 cに吸収されることによって回収される。さらに、スポンジフィルタ 2 5 c によって回収されなかったミストは内部フィルタ装置 2 6 に導力、れる。そして、この内部フィルタ装置 2 6のスポンジフィルタ 2 6 bにミスト力く付着吸収されることによってミストが濾過される。このように、ミストが回収されたエアは案内板 2 6 cによりその中心方向に導かれながら、前記フアン 1 0 による吸引力によって上方へ導かれる。そして、内筒体 1 1 の上方から内筒体外へ放出されるとともに、吐出口 8 に取着されたエリミネ一夕 2 8へと導かれる。図 1 ，図 5 に示すように、エリミネ一タ 2 8の吸入口 2 9 より吸入されたエアはこの折曲板 3 1 に衝突しながら折曲板 3 1 の折曲方向に方向付けされる。このとき、エア内に若干含まれているミストがこの折曲板 3 1 に付着し、エリミネ一タ 2 8 によつて回収される。さらに、排気口 3 0 において、前述のようにミストが確実に回収されたエアは前記折曲板 3 1 の折曲方向に従つて静電集塵機 3 2内で該エアを拡散させる方向に排出される。

図 7 に示すように、静電集塵機 3 2内に導入されたエアは導入通路 3 9を通つて下方へと導かれ、静電集塵装置 3 7の下端から静電集塵装置 3 7内に導びかれる。そして、エアは角パイプ 4 3内を下方から上方へ導かれる。

このとき、この角パイプ 4 3内において、前記ミスト回収装置にて回収されなかったミスト、べィパ及び煙等が正に荷電され角パイプ 4 3 に付着する。角パイプ 4 3 に付着したミスト、べィパ及び煙等はある一定量以上になったとき、例えば図示しないつち打ち装置によって機械的な衝撃を与えると、付着したミスト、べィパ及び煙等は各パイプ 4 3の壁面から離脱し、その自重によって下方へと導かれ排出口 3 6へと導かれる。

このように、ミスト、べィパ及び煙等を回収された清浄なエアが吐出口 3 5から外気に向かつて吐出される。

以上詳述したように本実施例によれば、集塵ュニット Uに集塵極として角パイプ 4 3 を使用しているので、この角パイプ 4 3の各外側面 4 3 aを互いに接触させて、該集塵ュニット Uを互いに束ねることができる。又、集塵ュニッ卜 Uを所望の数だけ順次重ね合わせて静電集塵装置 3 7を形成することにより、使用される集塵ュニッ卜 Uの数を適宜に変更し、所望の集塵能力を有する静電集塵装置 3 7を形成することができる。

又、前記集塵ュニット Uを所望の数に設定し、所望の集塵能力を有する静電集塵装置 3 7をミスト回収装置に備えることにより、機械的な装置では回収することが困難なべィパ及び煙等を余計な電力を消費することなく好適に回収することができる。

(第 2実施例）

以下、静電集塵装置を備えたミスト回収装置の第 2実施例を図 1 0〜図 1 3 に従って説明する。尚、本実施例の静電集塵装置の構成については、前記第 1 の実施例のそれと基本的に同一であるものとして、同一の部材については同一の符号を付して説明を省略する。図 1 0 , 図 1 1 は、静電集塵装置を備えたミスト回収装置を示している。

このミスト回収装置の前面には、板金等からなる直方体状の第 1 のケース 5 1 が配設されている。そして、該第 1 のケース 5 1 の前面部には、円形状の吸入口 5 2が設けられている。この第 1 のケース 5 1 内にはブロワ一 5 3が配設され、このプロヮ一 5 3の全面に形成された吸入部 5 4が前記吸入口 5 2 に連結されている。又、このブロワ一 5 3の下面には排出口 5 5が形成され、該排出口 5 5 は前記第 1 のケース 5 1 下面に形成された導入室 5 6に連結されている。そして、ブロワ一 5 3が駆動されることにより、吸入口 5 2からミストを含むエアがミスト回収装置内に吸入され、排出口 5 5を介して導入室 5 6 に導入される。

この導入室 5 6 には、直方体状の第 2のケース 5 7が連結されている。図 1 2 に示すように、この第 2のケース 5 7の導入室 5 6側には、吸入口 5 8が形成されている。そして、前記導入室 5 6 に導入されたミス卜を含むエアはこの吸入口 5 8 より第 2のケース 5 7内に導入される。更に、この第 2のケース 5 7内には、前記吸入口 5 8が形成された内壁とその対向する内壁との間で複数の仕切り板 5 9が交互に取着されている。各仕切り板 5 9の先端部はそれぞれ対向する面とは当接することなく開口部 6 0を形成している。そして、これらの仕切り板 5 9 と第 2のケース 5 7の内壁とによりミストを含むエアを導入するための導入通路 6 1 が形成される。このとき、導入通路 6 1 は第 2のケース 5 7 を蛇行した状態に形成されている。そして、この導入通路 6 1 は該導入通路 6 1 の吸入口 5 8が形成された側とは反対側が後端部 6 2 となっている。前記開口部 6 0 にはそれぞれ仕切り板 5 9 と垂直方向にパイロスクリーン 6 3が取着されている。

図 1 3 ( a ) ， ( b ) に示すように、パイロスクリーン 6 3 はエアを含むミス卜が進行する向き（図中矢印）に相対向する面 6 4 にスリット状の切り込み 6 5 が形成されている。そして、その切り込み 6 5 に対して例えば右側の面を押圧して凹ませることにより孔部 6 6が前記エアを含むミストの進行する向きとは直角方向に形成されている。

図 1 1 に示すように、吸入口 5 8から導入されたミストを含むエアは導入通路 6 1 に沿って蛇行し.ながら後端部 6 2へと導入される。このとき、ミストがパイロスクリーン 6 3 に衝突することにより回収されるとともに、前記孔部 6 6を通過して、後端部 6 2へと導入される。この後端部 6 2の上部には排出口 6 7が形成されている。

この第 2のケース 5 7の上部には、第 3のケース 6 8が固着されている。この第 3のケース 6 8の下部には前記排出孔 6 7 と連通する吸入口 6 9が形成されている。後端部 6 2 に導入されたミス卜を含むエアはこの排出口 6 7及び吸入口 6 9を介して第 3のケース 6 8内に導入される。

この第 3のケース 6 8内には回転可能に支持された回転軸 7 0が設けられている。回転軸 7 0 には円板状のフィルタ装置としてのスポンジ等の多孔質からなるスポンジフィルタ 7 1 が複数枚（本実施例では 3枚）固着されている _e また、この回転軸 7 0の前端は前記第 1 のケース 5 1 内に突出されているとともにプーリ 7 2が取着されている。第 1 のケース 5 1 の上面にはモータ収納箱 7 3が設置され、その箱 7 3内には駆動モータ 7 4が配設されている。この駆動モータ 7 4 の駆動軸 7 5 にはブーリ 7 6が取着され、このブーリ 7 6 とプ一リ 7 2 との間は、ベル卜 7 7 にて連結されている。即ち、駆動モータ 7 4 は、回転軸 Ί 0を回転中心として、スポンジフィルタ 7 1 を回転させるようになつている。又、第 3のケ —ス 6 8の上部には排出口 7 8が形成され、該排出口 7 8 には多孔質等からなるフィルタ 7 9が金網部材 8 0間に挟着された状態で配設されている。

従って、第 3のケース 6 8内に導入されたミス卜を含むエアは前記スポンジフィルタ 7 1 に吸収されるとともに、排出口 7 8側のフィルタ 7 9及び金網部材 8 0 にて吸収される。

第 3のケース 6 8の上部には静電集塵機 8 1 が配設されている。この静電集塵機 8 1 には吸入口 8 2が第 3のケース 6 8の排出口 7 8 と対応する位置に形成されている。排出口 7 8から排出されたミストを含むエアはこの吸入口 8 2から静電集塵機 8 1 内に導入される。静電集塵機 8 1 内には、静電集塵装置 3 7が横向きに配設されている。

そして、静電集塵装置 3 7内には、最適な集塵能力を得るために予め設定された数の静電ュニッ卜 Uが配設されている。尚、本第 2実施例においては、第 1 実施例同様 9個の静電ュ二ット Uを使用した場合に最適な集塵能力を得るものとする。そして、静電集塵機 8 1 の上部には吐出口 8 3が形成され、該吐出口 8 3 より、ミスト等が回収された清浄なエアが大気に放出されるようになつている。次に、上記のように構成した静電集塵装置を備えたミスト回収装置の作用及び効果について説明する。

プロヮ一 5 3を駆動すると、吸入口 5 2からミス卜を含むエアが該ブロヮ一 5 3内に吸入され、排出口 5 5を介して導入室 5 6 に導入される。そして、導入室 5 6 に導入されたミストを含むエアは吸入口 5 8 より第 2のケース 5 7内に導入される。図 1 1 に示すように、吸入口 5 8から導入されたミス卜を含むエアは導入通路 6 1 に沿って蛇行しながら後端部 6 2へと導入される。このとき、ミストがパイロスクリーン 6 3 に衝突することにより回収されるとともに、前記孔部 6 6を通過して、後端部 6 2へと導入される。

更に、後端部 6 2 に導入されたエアは第 3 のケース 6 8内に導入される。第 3 のケース 6 8内に導入されたミストを含むエアは回転中のスポンジフィルタ 7 1 に吸収されるとともに、排出口 7 8側のフィルタ 7 9及び金網部材 8 0 にて吸収される。

次に、第 3 のケース 6 8の排出口 7 8から静電集塵機 8 1 内にミストを含むェァが導入される。ミストを含むエアは静電集塵装置 3 7 の図面左方（図 1 1参 •照）から静電集塵装置 3 7内に導かれる。

このとき、角パイプ 4 3 内において、ノ、 °ィロスクリーン 6 3 、スポンジフィノレタ 7 1 、フィルタ 7 9及び金網部材 8 0等の機械的な装置では回収することが困難であつたべィパ及び煙等が +極電極ピン 4 2から角パイプ 4 3 に向かう正ィォンと衝突することにより、正に荷電され角パイプ 4 3 に付着する。このように、静電集塵装置 3 7 によりべィパ及び煙等が回収される。

そして、静電集塵機 8 1 の上部に形成された吐出口 8 3からは、ミスト、ペイパ及び煙等が回収された清浄なエアが大気に放出されるようになつている。

以上詳述したように、第 2実施例によれば、第 1 実施例の効果に加えて、静電集塵装置 3 7を横向きに設置したので、静電集塵装置を備えたミスト回収装置をコンパク卜に構成することができる。

(第 3実施例）

以下、本発明における静電集塵装置を具体化した第 3実施例を図 1 4 , 図 1 5 に従って説明する。尚、この第 3実施例における静電集塵装置の構成は、 +極電極ピンに特徴があるので、その +極電極ピンについて以下に説明する。

図 1 4，図 1 5 に示すように、静電集塵装置 3 7を構成する集塵ュニット Uに配設された +極電極ピン 8 5 は、その外側輪郭形状が正方形状に形成されている _c 即ち、 +極電極ピン 8 5の周囲を覆う図 9 に示す角パイプ 4 3の内側輪郭形状と同じ形状、つまり相似形に形成されている。 'この +極電極ピン 8 5 は、その外形断面を形成する正方形の一辺が約 5 m m〜 8 m m程度のものを使用している。そして、この +極電極ピン 8 5の外面 8 5 a と相対向する角パイプ 4 3の内面 4 3 b とは、互いに平行に配設されるとともに、 +極電極ピン 8 5の外面と角パイプ 4 3の内面との間隔は一定の間隔 5に保持されている。

+極電極ピン 8 5 はその基部が +極電極板 4 1 に固着されることにより、 +極に帯電されている。更に、この +極電極ピン 8 5 は先端部が円錐状に尖った状態に形成されている。その先端部における先端角度は 6 0 ° ~ 9 0。に設定されるとともに、この先端部は角パイプ 4 3の下端から突出されている。

次に、上記のように構成した静電集塵装置の作用及び効果について説明する。

+極電極ピン 8 5 と—極に帯電された角パイプ 4 3 との間には強力な直流電界が形成される。このとき、 +極電極ピン 8 5の外面 8 5 a と角パイプ 4 3の内面 4 3 b との間隔は、断面円形状の +極電極板 4 1 の場合のように +極電極ピン 8 5の各辺の中央部からコーナー部へ向かう程広くはならず、一定の間隔 5に保持される。従って、この直流電界は、 +極電極ピン 8 5の中央部からコーナ一部へ向かっても弱められることなく、前記 +極電極ピン 8 5の外面 8 5 a と角パイプ 4 3の内面 4 3 b との間には、 +極電極ピン 8 5の各辺の長さ h全体に渡つて、均一の強力な直流電界が生じ、 +極電極ピン 8 5から角パイプ 4 3 に向かう正ィオンのシャワーが生じる。このため、ミスト、べィパ及び煙等の微粒子は正ィォンと衝突することによつて正に荷電され、前記強力な均一の直流電界によつて均一な力で角パイプ 4 3へと移動される。従って、強力かつ安定した状態で、ミスト、べィパ及び煙等を角パイプ 4 3 に付着させ回収することができ、集塵能力を向上させることができる。しかも、角パイプ 4 3のコーナ一部と +極電極ピン 8 5のコーナ一部との間隔は ^ 2 · 5 となる。従って、例えば +極電極ピン 8 5の一辺の長さ h力く、その直径の長さとなる断面円形の +極電極ピン 4 1 の場合に比較して、角パイプ 4 3のコーナ一部からの距離が短くなる。このため、直流電界が大きくなり、角パイプ 4 3の内面 4 3 bにおけるコーナー部に付着し回収されるミスト、べィパ及び煙等の量が多くなり、集塵能力を向上することができる。

又、例えばこの間隔 Sを実験等により求められた集塵能力を最も高めることができる最適間隔 <5 max に設定する。すると、角パイプ 4 3の内面 4 3 b と +極電極ピン 8 5の外面 8 5 a とは互いに平行であるので、その +極電極ピン 8 5の各辺の長さ h全体に渡って、その最大能力を発揮できる最適間隔 <5 max に保持される。従って、断面が円形である場合に比較して最大能力で効率良くミスト、ペイパ及び煙等を回収できる範囲を広くすることができ、より集塵能力を向上することができる。

このように構成された集塵ュニッ卜 Uを組み合わせて静電集塵装置 3 7を構成することによって、より集塵能力が高い静電集塵装置 3 7を構成することができる。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を適宜に変更して次のように実施することもできる。

9個の集塵ュニッ卜 Uを使用して静電集塵装置 3 7を構成したが、取着すべきミスト回収装置に応じて 8個以下又は 1 0個以上の集塵ュニット Uを使用して、集塵ュニット Uを構成してもよい。このとき、静電集塵装置 Uの集塵能力は使用した集塵ュニット Uの数に応じて適宜に設定される。又、これら角パイプ 4 3 は特に略正方形状に重ねる必要はなく、略長方形状等の適宜の形状に重ね合わせてもよい。

又、集塵ュニット Uにおける角パイプ 4 3の寸法を適宜に変更し、電気容量を変化させてもよい。

又、角パイプ 4 3 にメツキを施し、伝導性を高めるよう構成してもよい。

又、 +極電極板 4 1 及び +極電極ピン 4 2， 8 5等に絶縁層を形成してもよい。この場合、 +極電極板 4 1 及び +極電極ピン 4 2， 8 5等の放電極側と、角パイプ 4 3等の集塵極側との間における漏電を防止し、集塵能力の低下を防止できる。又、上記実施例において、集塵極としての角パイプ 4 3の内形、外形及び内形断面形状を正三角形、菱形、長方形、正六角形等の多角形から形成してもよい。この場合、第 3実施例において、放電極としての +極電極ピン 8 5の外形断面形状を、その角パイプ 4 3の内形断面形状と同じ形状の多角形に形成してもよい。又、 +極電極ピン 4 2の先端部を角パイプ 4 3 と面一になるよう構成してもよい。

又、 +極電極ピン 4 2 に雄ねじを形成してもよい。

又、パイロスクリーン 6 3の孔部 6 6 は下方を向いて開口されているが、上方、側方等を向いた状態で開口させるように、パイロスクリーン 6 3を配設してもよい。又、各パイロスクリーン 6 3の孔部 6 6の開口されている向きをそれぞれ上方、下方及び側方等の各方向に適宜に開口するようにパイロスクリーン 6 3を第 2のケース 5 7内に配設してもよい。

更に、集塵ュニッ卜 U単体のみから静電集塵装置 3 7を構成してもよい。

この発明に係る静電集塵装置及び静電集塵装置を備えたミス卜回収装置は、旋盤等の各種工作機械から発生するミスト、べィパ及び蒸気等を回収することができる。更に、各種工場内にて発生するミスト、べィパ及び蒸気等を回収することができる。

Claims

請求の範囲

1. 第 1 電極（ 1 , 8 5 ) と、その第 1 電極（ 1， 8 5 ) を取り囲む第 2電極 ( 4 3 ) とを備えた集塵ュニット（U) を複数束ねて構成した静電集塵装置において、

前記各第 2電極（ 4 3 ) は一側面（ 4 3 a ) を有する角状筒体によって形成され、隣合う第 2電極（ 4 3 ) の側面（ 4 3 a ) を互いに接触させて前記複数の集塵ュニット（U) を束ねることを特徴とする静電集塵装置。

2. 前記第 1 電極（ 1 , 8 5 ) は針状の放電極であり、前記第 2電極（ 4 3 ) は集塵用の電極である請求項 1記載の静電集塵装置。

3. 前記第 2電極（ 4 3 ) の角状筒体の断面の内側輪郭は、前記第 1電極（ 8 5 ) の外側輪郭と相似形をなしており、第 2の電極（ 4 3 ) の内壁面（ 4 3 b ) は、第 1 の電極（ 8 5 ) の外側面（ 8 5 a ) と平行である請求項 1 記載の静電集

4. 前記第 1電極（ 8 5 ) の外側輪郭は正方形であり、前記第 2電極（ 4 3 ) の内側輪郭も正方形である請求項 3記載の静電集塵装置。

5. 第 1電極（ 8 5 ) と、前記第 1電極（ 8 5 ) を取り囲む第 2電極（ 4 3 ) とを備えた静電集塵装置（ 3 7 ) 用の集塵ュニットにおいて、

前記第 2電極（ 4 3 ) は一側面（ 4 3 a ) を有する角状筒体によって形成されており、前記第 2電極（ 4 3 ) の断面の内側輪郭は、前記第 1電極（ 8 5 ) の外側輪郭と相似形をなし、前記第 2電極（ 4 3 ) の内壁面（ 4 3 b ) は前記第 1 電極（ 8 5 ) の外側面と平行であることを特徴とする集塵ュニット。

6. 吸入口（ 4 ) と吐出口（ 8 ) とを有するケース（ 3 ) と、

前記ケース（ 3 ) 内に設けられて、前記吸入口（ 4 ) からケース（ 3 ) 内に導入されるミストを物理的に回収する機構と、

前記ケースの吐出口（ 8 ) に連結され、ケース（ 3 ) から放出されたガス中の残留ミストを静電的に回収する機構とを備えたミスト回収装置において、前記ミストを静電的に回収する機構は、請求項 1 〜 4のいずれか一項に記載の静電集塵装置であることを特徴とする静電集塵装置を備えたミスト回収装置。

7 . 前記ミストを物理的に回収する機構は、前記ケース（ 3 ) 内に配置された仕切り板（ 1 7 ) 又はフィルタ装置（ 2 4 ) の内少なくとも一方を備えている請求項 6記載の静電集塵装置を備えたミスト回収装置。