WO1992016939A1 - Magnetic recording medium - Google Patents

Description

明細書

磁気記録媒体

【産業上の利用分野】

本発明は磁気記録媒体の製造方法に関 し 、 特に走行性 及び耐久性に優れた磁気記録媒体に 関す る 。

【従来技術 と その問題点】

従来テープ形の磁気記録媒体に はそ の表面す なわち磁 性層の反対面にバ ッ ク層が被覆さ れる こ と が多い。 磁気 記録媒体に記録さ れる情報量の増加に と も な つ て短波長 の記録が必要 と な る が、 表面に磁性層の削れ粉や帯電に よ る ド ロ ッ プア ウ ト の発生、 表面平滑度の向上に よ る層 間付着、 磁性層の表面平滑性の大幅な向上に よ る摩擦、 テープの薄膜化に よ る巻崩れ、 等の問題を解決する ため にバ ッ ク 層が使用 さ れる こ と は周知の通 り であ る 。 こ の よ う なノ ッ ク層はカ ーボ ンブラ ッ ク 、 グラ フ ア イ ト 等の 帯電防止剤、 潤滑剤、 酸化チ タ ン 、 アル ミ ナ等の無機粒 子な どがバイ ン ダに混合分散 し た も のを、 支持体の裏面 に塗布す る こ と に よ っ て形成さ れる 。

【発明が解決すべ き課題】

し か し 、 こ の よ う なバ ッ ク層の使用 に よ っ て も層間粘 着の問題及び摩擦の問題は充分に解決さ れて い ない。 本 発明は、 層間粘着がな く 、 摩擦が低い磁気記録媒体を提 供す る こ と を 目 的 と す る 。

【課題を解決す る ための手段】

現在一般に用 い られて い る カ ーボ ン ブラ ッ ク は単独で 用いた場合表面性は良く その結果粘着する。 ま た、 電気 抵抗を下げるのが難しい等の問題がある。 本発明は比表 面積及び D B P吸油量の異なる導電性カーボ ンを組み合 わせる こ と によ り走行性の良い磁気記録媒体を提供し得 るバッ ク層を提供する こ とができ た。

すなわち、 本発明は非磁性支持体の表面に磁性層を有 し反対面にカーボ ンブラ ッ ク、 無機粉末とバイ ンダと を 含有するバッ ク層を有する磁気記録媒体において、 該カ 一ボ ンブラ ッ クが、 比表面積 2 0〜 8 0 m ² / g , D B 吸油量 1 2 0〜 2 0 0 111 1 / 1 0 0 のもの と、 比表 面積 6 0 0〜 9 0 0 m ² Z g , D B P吸油量 1 8 0〜 2 5 0 m 1 / 1 0 0 gのもの と の 2種類の組合せからな り 且つその組合せが 8対 2〜 9 . 5対 0 . 5 の範囲にあ り 、 更にバイ ンダに対するカーボンブラ ッ クの全量の比率 が 3 5〜 7 5重量％、 好ま し く は 4 0〜 7 0重量％であ る こ と を特徴とする。

本発明に適するバッ ク層用のバイ ンダと しては熱可塑 性ポ リ ウ レ夕 ン系樹脂、 塩化ビニルー酢酸ビニルー ピ二 ルアルコール共重合体等の熱可塑性樹脂、 熱硬化性ポ リ ウ レタン樹脂等の熱硬化性樹脂、 電子線に感応する二重 結合を有する アク リ ル酸等の電子線硬化性樹脂等、 周知 の樹脂を使用 し得る。 特に熱硬化.性樹脂及び電子線硬化 性樹脂は適している。

本発明に使用でき る潤滑剤と しては ミ リ スチン酸、 ス テア リ ン酸、 ステア リ ン酸プチル、 ミ リ スチン酸ブチル 等が使用 で き る 。 そ の他無機補強剤等を含有 し て も よ い o

【実施例の説明】

以下の実施例で磁気記録媒体に使用 し た磁性層は次の 通 り であ る 。 下記の磁性塗料組成物を分散機中で十分混 合分散 し 、 硬化剤 と し て ボ リ イ ソ シ ァネー 卜 （ コ ロネ一 卜 L 一 日本ポ リ ウ レ タ ン工業社製商品名 ） 5 重量％を添 加 し た後， 厚さ 1 4 μ mのポ リ エステルフ ィ ルム上に乾 燥厚さ が 4 . Ο μ に な る よ う に塗布 し 、 カ レ ン ダー加工 及び熱硬化を行つ た。

C o被着 γ - F e ₂ 0 ₃ (比表面積 3 5 m ² / g )

1 0 0重量部

塩化 ビニルーア ク リ ル共重合体 1 2 重量部

ウ レ タ ン樹脂 8重量部

カ ーボ ンブラ ッ ク （比表面積 2 5 0 m ² Z g 、 D B P 吸油量 1 8 0 m l Z l 0 0 g ) 1 0重量部

α — アルミ ナ （平均粒径 0 . 2 μ πι ) 5重量部

ステ ア リ ン酸 1 重量部

ミ リ スチ ン酸ブチル 1 重童部

メ チルェチルケ ト ン 1 2 0重量部

ト ルエ ン 1 0 0 重量部 実施例 1

ウ レ タ ン樹脂 1 0 0重量部

カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク A 4 0 重量部 (比表面積 4 5 m ² ノ g ,

D B P吸油量 1 7 0 m l l 0 0 g )

カーボンブラ ッ ク B 1 0重量部

(比表面積 7 5 0 m ² / g .

D B P吸油量 2 2 0 m l / l 0 0 g )

潤滑剤 （ ミ リ スチ ン酸） 5重量部

ポ リ イ ソ シァネー 卜 （ コ ロネ一 卜 L ) 1 5重量部 メチルェチルケ ト ン 2 0 0重量部

ト ルエン 2 0 0重量部

上記組成物を分散機中で十分混合、 混練分散して塗料 を作り 、 これを上記磁性層を設けたポ リ エステルフ ィ ル ムの反対面に乾燥後厚が 1 . 5 μ ηιになる様塗布し、 加 熱硬化後に 1 2 . 6 4 m mに切断し巻取を行っ た。 実施例 2.

上記カーボンブラ ッ クの比率を

A (比表面積 4 5 m ² / g , D B P吸油量

1 7 0 m 1 / 1 0 0 g ) 4 5重量部

B (比表面積 7 5 0 m ² / g , D B P吸油量

2 2 0 m l / 1 0 0 g ) 5重量部

と し他は実施例 1 と 同様に して磁気記録媒体を得た。 実施例 3

上記カーボンブラ ッ クの比率を

A (比表面積 4 5 m ² / g , D B P吸油量 1 7 0 m 1 Z 1 0 0 g ) 4 7 . 5重量部

B (比表面積 7 5 0 m ² / g . D B P 吸油量

2 2 0 m l / 1 0 0 g ) 2 . 5 重量部 と し他は実施例 1 と 同様に し て磁気記録媒体を得た。 実施例 4〜 1 0

そ の他、 表 1 に示 し た条件を用 い た他は実施例 1 に よ り 磁気記録媒体を製造 し た。 比較例 1

上記 Aのみで塗料化 し た他は実施例 1 に よ り 磁気記録 媒体を製造 し た。 比較例 2

上記 B のみで塗料化 し た他は実施例 1 に よ り 磁気記録 媒体を製造 し た。 比較例 3

実施例 1 にお け る 力 ボ ン ブラ ッ ク の比率を

A 3 5 重量部

B 1 5重量部

と し た他は実施例 1 と 同様に し て磁気記録媒体を得た

比較例 4〜 5 その他、 表 2 に示した条件を用いた他は実施例 1 によ り磁気記録媒体を製造した。

実施例 1 〜 1 0 に対応す る各試料をそれぞれ # A 、 # B 、 # C 、 # D 、 # E 、 # F 、 # G、 # M、 # N、 # 0 、 比較例 4 、 5 に対応する各試料をそれぞれ # H 、 # I 、 比較例 1 、 2 、 3 に対応する各試料をそれぞれ # J 、 # K 、 # L と し、 各試料について下記の試験を行つ た。 結果を第 1 表に示した。

へッ ド付着

試料を実機 ド ラ イ ブ （富士通製 M 2 4 5 1 E —商品 名） にて 1 0 0 回走行させ、 走行後のへッ ド を目視にて 観察し、 付着多を X、 やや有り を厶、 微量を〇、 無しを Oと して判定した。

動摩擦係数の変化

ステ ン レス鏡面固定製ポール面にバ、ソ ク コー 卜面に接 触させて荷重 4 0 g、 速度 2 0 m m /秒で 1 0 0 パスさ せて初期と 1 0 0パス後の動摩擦係数の値の変化を示し た。

粘着性の有無

切断巻取 り後パ ンケーキをほどき磁性層とバッ ク層の は り 付きが無いか目視にて判断した。

【発明の効果】

第 1 表から明 らかなよ う に 2 種類のカーボンブラ ッ ク を用いたバッ ク層を有する磁気記録媒体は、 比表面積 2 0 〜 8 0 m ² Z g , D B P吸油量 1 2 0 〜 2 0 0 m l Z 1 O O g の も の と 、 比表面積 6 0 ひ〜 9 0 0 m ² / , D B P吸油量 1 8 0〜 2 5 0 m l ノ 1 O O g の も の と が 8対 2 〜 9 . 5対 0 . 5 の割合で使用 さ れ、 更にバイ ン ダに対す る カ ーボ ン ブラ ッ ク の全量の比率が 4 0〜 7 0 重量％であ る使用 さ れる と 何れも良好な特性が得 られて い る 。 特に粘着及びへ ッ ド 付着について良好な特性が得 られて レ、 る 。

力一ボン 力一ボン Ά カーボン 'B A： B へヅ卜' 動摩擦 電気抵抗 粘着の

sm BET 吸油蠹 BET 吸油置 付着 纖 Ω 有無 難例 1 #A 50 45 170 750 220 80:20 〇 0.25→ 0.31 2.2X10⁶ 〇

薩 Ij2 #B 50 45 170 750 220 90:10 O 0.26-» 0.34 4.4X10⁶ 〇

麵列 3 #C 50 45 170 750 220 95:5 o 0.26-» 0.33 4.8X10⁶ 〇

雄例 4 #D 50 20 120 750 220 80:20 〇 0.24— 0.29 2.0X10⁵ 〇

細列 5 #E 50 80 200 750 220 80:20 o 0.27- 0.34 2.6X10⁵ 〇

麵列 6 #F 50 80 200 900 250 80:20 〇 0.26- 0.35 3.1X10⁶ O

0 謹列 7 #G 50 80 200 600 180 80:20 〇 0.25-> 0.32 2.7 10⁸ 〇

比較例 4 #H 30 45 170 750 220 80:20 X 0.31- 0.40 3.5X10⁵ X

比較例 5 #1 80 45 170 750 220 80:20 厶 0.28→ 0.32 3.1X10⁵ 〇

比誦 1 #J 50 45 170 100:0 厶 0.26→ 0.33 1.1X10" 〇

譲列 2 #K 50 750 220 0:100 X 0.30- 0.38 4.0X10" X

比較例 3 #L 50 45 170 750 220 70:30 X 0.26-» 0.33 8.3XlO^e X

難例 8 #M 40 45 170 750 220 80:20 〇 0.27→ 0.32 3.0X10⁶ 〇

麵列 9 #N 60 45 170 750 220 80:20 O 0.25-» 0.29 2.0X10⁵ 〇

麵列 10 #0 70 45 170 750 220 80:20 〇 0.26→ 0.31 2.4X10⁵ 〇

注：カーボン MM部はウレタン 100S ¾5に対するもの。

Claims

請求の範囲

1 . 非磁性支持体の表面に磁性層を有 し反対面にカ ーボ ン ブラ ッ ク 、 無機粉末 と バイ ン ダ と を含有す る バ ッ ク層 を有す る 磁気記録媒体 に お い て 、 該カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク が、 比表面積 2 0〜 8 0 m ² / g , D B P吸油量 1 2 0 〜 2 0 0 m l / 1 0 0 gの も の と 、 比表面積 6 0 0〜 9 0 0 m ² / g , D B P吸油量 1 8 0〜 2 5 0 m l /^/ l 0 0 gの も の と の 2種類の組合せか ら な り 且つそ の組合せ が 8対 2〜 9 . 5対 0 . 5 の範囲にあ り 、 更にノ 'イ ンダ に対す る カ ーボ ン ブラ ッ ク の全量の比率が 3 5〜 7 5重 量％であ る こ と を特徴 と す る 磁気記録媒体。

2 . 両カ ーボ ン ブラ ッ ク は導電性であ る前記第 1 項記載 の磁気記録媒体。

3 . バイ ン ダに対す る カ ーボ ン ブラ ッ ク の全量の比率が 4 0〜 7 0重量％であ る こ と を特徴 と す る前記第 1 ま た は 2項記載の磁気記録媒体。