遏 «£遏《流保護機能を有するサージ狭収装置 技 術 分 野
本発明は、 回路に過電圧過電流が印加されたと き、 回路基板 の発火、 過熱を未然に防止でき る構造のサー ジ吸収装置に関す る。
背 景 技 術
サ ー ジ吸収素子は、 通信ラ イ ン例えば電話機、 フ ァ ク シ ミ リ 、 電話交換機等の電話回線に接続される機器等を、 雷サー ジ 及び過電圧過電流か ら守るためのものである。 更に、 過電圧過 電流保護機能は、 サー ジ吸収素子 (回路) が、 電源等と混接す る こ と に よ る過電圧過電流が連続的に負荷された場合、 サー ジ 吸収素子 と接触 して直列に設けられた低融点金属線が熱によ り 融解 し、 断線 し、 過電圧過電流からサー ジ吸収素子及び機器等 を保護する ものである。 一般のサー ジ吸収素子は、 ギャ ップ又 はマイ ク ロ ギャ ップ式サー ジ吸収素子で、 特開昭 6 3 — 1 1 0 2 2 号に開示されて い る。 また、 本発明者らは、 特開昭 6 3 — 2 0 δ 0 2 6 号 ら に、 以上の よ う な過電圧過電流保護機能を有 する よ う に、 サー ジ吸収素子の表面に、 低融点金属線を取 り付 け、 その低融点金属線と該サー ジ吸収素子の周囲に、 無機材料 外被体で覆っ た構造で過電圧過電流保護のサ - ジ吸収素子が提 供されて い る。
従来、 通信ラ イ ン 、 ラ イ ン 一アー ス に、 それぞれ個別に、 こ の よ う な過電流保護機能を有するサー ジ吸収素子を用いて い た。 従来、 第 3 図に示すよ う に、 通信機器に個別に接続 して t ' た力 例えば、 第 3 図の T 、 R → G に過電圧過電流が侵入 した 場合、 まず、 サ ー ジ吸収素子 Bが放電 し、 B の発熱によ り 、 B 内の低融点金属線が溶断 し、 引 き続き、 A、 Bの両方のせー ジ 新たな用
吸収素子が放電 して、 A内部の低融点金属線が溶断していた。 こ のために、 最終的に回路を遮断するまで、 1個のサー ジ吸収 素子が溶断する時間の約 2 倍の時間を要していた。 発 明 の 開 示
本発明者らは、 過電圧過電流が、 サ -ジ吸収素子回路に混入 された と き に、 回路をオープンするまでの時間をよ り短く する 研究を重ねた結果、 複数個のサージ吸収素子の上に複数本の低 融点金属線を配線する こ と に よ り改善する こ とができ た。 即 ち、 1 個のサー ジ吸収素子によ る放電の熱によ り、 複数個のサ ー ジ吸収素子の放電によ る熱の方が、 大き く 、 それによ り、 複 数本の低融点金属線を 1 度に溶断でき、 複数のサ -ジ吸収素子 の回路をオープン し、 回路遮断までの時間を著し く 短く するこ とができ た ものであ る。
こ の よ う に、 迅速な回路遮断性能を有する過電圧過電流保護 機能のサー ジ吸収装置が得られるこ とによ り、 サージ吸収装置 の安全性が改善された ものである。 即ち、 複数のサージ吸収素 子によ るモ ジュ ールは、 以上のよ う に、 低融点金属線が溶融し た時点で、 回路が 1 度にォ プンするこ と を可能にしたこ とに よ り 、 迅速な回路のオープン操作を可能にしたものである。 本明細書において、 " サー ジ吸収素子" とは、 " 対抗電極の 間に臨界値以上の過電圧がかかる と放電するギャ ップ式サージ 吸収素子又は、 導電性薄膜の一部にマイ ク ロギャ ップを設け て、 そ の間 に、 臨界値以上の過電圧がかかる と、 マイ ク ロ ギャ ップを通 して、 放電が生じ、 その過電圧及び過電流に分路 を作 り 、 過電 過電流を回避する装置" であ り、 通常、 その、 ギャ ップ又はマイ ク ロ ギャ ップを設けたものは、 ガス充填され た空間中に閉 じ込め られている。 従って、 通常、 ギャ ップ式又
はマイ ク ロギャ ップ式サー ジ吸収素子と称する。
また、 本明細書において、 " 過電圧過電流保護機能を有する サー ジ吸収装置" と は、 " 以上のサー ジ吸収素子に、 連続的な 過電圧過電流がかか り 、 発熱、 発火が生じる こ とがない よ う に、 低融点金属線を結合 した保護機能を有するサー ジ吸収素子 を有するネ ッ ト ワ ー ク又はモジュール" を云う 。
本発明によ る と、 サー ジ吸収素子の基板と して、 あ らか じめ 樹脂ベース、 好適には、 エポキシ樹脂、 P B T樹脂等の樹脂に よ るベース板を設け、 その樹脂ベース板上に、 約 0 . 5 〜
1 . 0 画 Φ程度の径で、 長さが 1 0 画程度の所要数の リ ー ドピ ンを固定 し、 そのベースは、 無機材外被体又はカバーガラス外 被体の端部を固定でき る構造にする。 こ の外被体の内には、 ギャ ップ式又はマイ ク ロギャ ップ式サージ吸収素子を リ ー ドピ ンの間に固定する。 BPち、 この樹脂ベースの上に、 リ ー ド ピン を設け、 それにサー ジ吸収素子の リ ー ド線によ り、 サー ジ吸収 素子を固定 した も のであ り 、 同時に、 低融点金属線を、 各所要 の リ ー ド ピンに、 固定 したサージ吸収素子に接しながら、 固定 した構造の ものであ る。
作用時間が短いために、 発熱の影響は、 過電圧過電流保護機 能のサー ジ吸収素子内に閉 じ込められ、 外部に影響しない。
また、 あ らか じめ リ ー ド ピンを取り付け、 組立てる こ とによ り 、 サー ジ吸収素子の実装の際に、 作業能率を上げるこ とがで き る よ う な構造の ものである。 図面の簡単な説明
第 1 図は、 本発明の過電圧過電流保護のサ - ジ吸収素子の構 造を示す模式的説明図であ る。
第 2 図は、 本発明の過電圧過電流保護のサ - ジ吸収素子の模 式回路と その負荷試験のための回路を示すものである。
第 3 図は、 従来のサー ジ吸収素子の使用形態を示す回路図で ある。 発明を実施するための最良の形態 本発明の過電圧過電流保護のサ - ジ吸収素子の模式的構成を 第 1 図に示す。 こ こ において、 樹脂ベース 9、 樹脂ベースに設 け られた所要数、 こ こでは、 8 つの リ ー ドピン 1 、 2 、 3 、 4 及び 5 、 6 及び 7 、 8 を有し、 2 つのサージ吸収素子 1 2 、 1 3 がリ ー ド ピンに固定され、 また、 それに接する よ う に、 2 つ の低融点金属線 1 0 、 1 1 が、 リ ー ドピンによ り 固定された構 造の も のであ り 、 それ全体を樹脂ケースで覆ったものである。 本発明の過電圧過電流保護機能を有するサ -ジ吸収素子は、 電話機、 フ ァ ク シ ミ リ 、 電話交換機等の電話回線に接続される 機器に対して、 サー ジ及び過電圧過電流負荷の害を防止するた めに利用され得る。 本発明を以下実施例によ っ て、 詳細に説明するが、 本発明は それによ つて限定される ものではない。
[実施例]
第 1 図の模式的説明図によ り、 本発明の過電 過電流保護機 能を有するサー ジ吸収素子の構造を説明する。 先ず、 樹脂ベース 9 上の リ ー ド ピン 5 、 7 の間に 1 つの直流 放電開始電 3 0 0 Vのマイ ク ロギャ ップ式サージ吸収素子 1 2 と また り 一 ド ビン 7 、 8 間にも う 1 つの同 じ直流放電開始電 圧のマイ ク ロ ギャ ップ式サー ジ吸収素子 1 3 をスポッ ト溶接に よ り 接続固定する。
低融点金属線と して、 銀鉛線を用い、 2 つのその低融点金属
線 1 0 、 1 1 を、 サー ジ吸収素子 1 2 、 1 3 に接する よ う に、 各々 リ 一 ド ビン 1 と 3 の間及び 2 と 4 の間にハンダ付けする。 更に、 樹脂カバーで、 樹脂ベース 9全体の上を、 囲った構造で あ る。 第 2 図は、 そのよ う な構成の過電圧過電流保護機能のサー ジ 吸収装置の回路を模式的に示すものである。 図中の番号は、 第 1 図における リ ー ド ピンの番号に相当する。 即ち、 3 と 8 、 4 と 5 と 6 を回路上、 電気的に接続すれば、 第 2 図に示す回路の 過電圧過電流保護機能のサ - ジ吸収装置が得られる。
そ して、 例えば保護すべき 電話機には、 第 2 図に示すよ う に 接続する。 更に、 第 2 図のよ う に、 T、 R、 Gに、 抵抗 R を介 して電源に接続 して、 負荷試験を行なった。
即ち、 T + R と G の間に過電圧過電流を負荷 して、 試験 し た。 更に、 従来製品に対 して も負荷試験を行ない、 比較した。 その結果を次の第 1 表に示す。 こ こ において、 従来製品 と は、 前記に示した構造、 即ち、 1 つの温度ヒ ュ ー ズを、 1 つのギャ ップ式又はマイ ク ロ ギヤ ップ 式のサ ー ジ吸収素子の表面に設け、 それが溶断する こ と に よ り 、 過電圧過電流保護機能を付けたものである。
第 1表
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プン時間
本発明品 30-70ミ リ秒 300— 600ミ リ秒 3· 0〜 6.0秒 従来製品 30-70ミ リ秒 400〜議ミ リ秒 3, 0〜 12. 0秒 第 1表から、 従来製品と比べて、 低電流領域に大幅な改善が なされたこ とが明らかである。 即ち、 電流値が低下するに従 い、 顕著な効果があるこ とが分かる。 産業上の利用可能性
以上のよ う に、 本発明の過電圧過電流保護機能を有するサ- ジ吸収装置は、 複数のサージ吸収素子を用いて、 それに対して 複数の低融点金属線を、 その複数サージ吸収素子の全てに接す る よ う な構成にするこ とによ り、 従来製品と比べて、 短い時間 で、 回路をオープンにでき、 すばやく、 過電 E過電流を遮断す る過電圧過電流保護機能を提供できる技術的効果が得られた。 即ち、 過電圧過電流が負荷されると、 複数のサージ吸収素子 が加熱され、 その熱によ り低融点金属線がすばやく溶断するこ とによ り、 サージ吸収素子の回路を迅速にオープンする構造の 過電圧過電流保護機能を有するサージ吸収素子を提供した。
徒って、 本発明の過電圧過電流保護機能を有するサージ吸収 素子は、 電話機、 フ ァ ク シ ミ リ 、 電話交換機等の電話回線に接 新たな ^
続される機器に対して、 サ—ジ及び過電圧過電流負荷の害を防 止するために利用され得る。