WO1991012742A1

WO1991012742A1 - Attache et objet decoratif l'utilisant

Info

Publication number: WO1991012742A1
Application number: PCT/JP1990/000272
Authority: WO
Inventors: Kiyohiro Kanno
Original assignee: Jatecs Yugen Kaisha
Priority date: 1990-03-01
Filing date: 1990-03-01
Publication date: 1991-09-05
Also published as: EP0476133A4; EP0476133A1; EP0476133B1; DE69027994D1; US5355563A

Description

明細書発明の名称留め具及びこの留め具を使用した装飾装置技術分野 . 本発明は、衣類等の被装着体に装着する留め具及びこの留め具を使用したアクセサリ一等の装飾装置に関する。背景技術近年、ブローチ等のアクセサリーにおいては、ダイヤや真珠によつて醸し出される高貴な印象に加えて、アクセサリ一本体の美的感覚を醸し出す設計がなされている。また、アクセサリー本体を着物に取り付けるための留め具においては、装着性を向上させるため、小さくても機能面で優れた留め具の構成が要求される。

そこで、以下に、留め具の代表例を 3種類挙げて、説明する。第 1 A図は第 1の従来例によるブローチの構成を示す側面図、第 1 B図〜第 1 D図は第 1の従来例による操作手順を示す側面図、第 2 A図は第 2の従来例によるブローチの要部の構成を示す正面図、そして、第 2 B図〜第 2 D図は第 2の従来例に ckる操作手順を示す正面図である。

第 1 の従来例は、第 1 A図に示されるように、安全ピンの構成及び機能を有した留め具 3を本体 2の底部 2 aに取り付けたブローチ 1を一例として挙げている。安全ピンタイプの留め具 3は、ピン 5 の一方の端部 5 bを軸 4に巻き付けスプリングを形成し、もう一方の自由端 5 aを、矢印 U 1で示される方向からの力に対して、矢印 D 1 で示される方向に付勢するように構成されている。他端 5 a は、未使用時、あるいは、装着時においては、枠状に形成された収納部 3 c内に収納される。収納部 3 cは、ピン 5の出し入れを行うため、舌部 3 aと舌部 3 bとによる解放部を一部有している。

第 1 の従来例の操作方法として、ユーザは、まず、ピン 5に対して、第 1 A図に示されるブローチ 1の状態から、矢印 U 1の方向に力を加え、舌部 3 a , 3 bの位置まで押し上げる（第 1 B図）。この外力によって、ピン 5は、矢印 D 1の方向に付勢力を生じる。次に、ユーザは、第 1 B図に示される状態から、自由端 5 aを舌部 3 a , 3 b間に通し、自由端 5 aが外部に出たところで、矢印 U 1 の方向への力を解除する。このようにして、第 1 C図に示されるピン 5の状態が得られる。さらに、ユーザは、衣服 6の所望の位置にピン 5を挿通させ、以降、ピン 5の自由端 5 aをピン収納部 3 cから取り出したときと逆の手順に従い、自由端 5 aをピン収納部 3 c に収納させる。 ·

この第 1の従来例では、自由端 5 aをピン収納部 3 cから取り出して（第 1 C図）、ピン 5を衣服 6に挿通させた後（第 1 D図) 、再度、自由端 5 aを本体 2側に押し上げて、第 1 A図に示されるような自由端 5 aの収納状態を得るため、ユーザにとって、操作上、面倒であった。すなわち、 1回の装着に対して、自由端 5 aの取り出し及び収納の操作がかさみ、この 2度手間による機能面での悪さが目立っていた。勿論、ブローチ 1 を衣服 6から外すときにも、同様に、操作上の面倒があった。

これに対して、第 2の従来例は、第 1の従来例と同様に、第 2 A 図に示されるように、安全ピンの構成及び機能を有した留め具 1 3 を本体 1 2の底部 1 2 aに取り付けたブローチ 1 1を一例として挙げている。安全ビンタイプの留め具 1 3は、ピン 1 5の一方の端部 1 5 bを、第 1の従来例と同様に、軸 1 4に捲回してスプリングを形成し、もう一方の自由端 1 5 aを、矢印 U 2で示される方向からの力に対して、矢印 D 2で示される方向に付勢するように構成されている。自由端 1 5 aは、未使用時、あるいは装着時に、支持部 1 8の先端に設けられた円盤状の固定部 1 6 とこの固定部 1 6の表面を被覆し且つ遊嵌状態を保持した円盤状の遊嵌部 1 7とからなるビン収納部に収納される。遊嵌部 1 7は、側面から突出したつまみ 1 7 aを有している。ユーザは、このつまみ 1 7 aに指を当て、矢印 R 1で示される方向（逆方向も含む）に向って、遊嵌部 1 7を固定部 1 6の表面上で回転させることができる。この遊嵌部 1 7の回転時に、後述するが、遊嵌部 1 7と固定部 1 6にそれぞれ設けられた開口部 1 7 b， 1 6 bが一致し、この開口部 1 7 b， 1 6 bに沿つて、ピン 1 5の自由端 1 5を外^に取り出すことができる。

第 2の従来例の操作方法として、まず、ユーザは、遊嵌部 1 Ί を、第 2 A図に示される状態から、矢印 R 1の方向に回転させ、遊嵌部 1 7の開口部 1 7 b と固定部 1 6の開口部 1 6 bとを一致させ、自由端 1 5 aを外部に取り出すた _めのピン取り出し空間 1 9を得る（第 2 B図）。この操作において、ユーザは、一方の手で本体 1 2を持ち、他方の手でピン取り出し空間 1 9を得る操作を行うことになる。続いて、ユーザは、自由端 1 5 aを、矢印 U 2の方向に押.し上げて、開口部 1 6 b， 1 7 bより外部に取り出したところで矢印 U 2の方向に加える力を解除する。このようにして、自由端 1 5 aは、第 2 C図に示される状態を得ることができる。さらに、ユーザは、衣服 2 0の所望の位置にピン 1 5を挿通させ、以降、ピン 1 5の自由端 1 5 aをピン収納部から取り出したときと逆の手順に従い、自由端 1 5 aをピン収納部に収納させる。 ·

このように、第 2の従来例では、ブローチの着脱に両手が必要となり、着脱時に手持ちバッグを携帯しておれば、一旦、手からバッグを離すという面倒があった。

また、上述した第 1 ，第 2の従来例の操作上の面倒を解決するために、 1 9 6 4 (昭和 3 9 ) 年 1 1月 2 4日に日本国で出願された実用新案出願公告の昭和 4 4一 3 9 2 6号（以下、「第 3従来例」と称す）では、ピン杆を有する基片と本体である基片の両先端を、パネの弾性力を用いて、互いに内方へ向くように両基片の後端を接続した構成を有する掛止具が開示されている。この開示によれば、パネの付勢方向は、第 1，第 2の従来例で説明したピン杆の付勢方向とは逆に、本体側の基片に向けられるため、ユーザーは、被装着体にピン杆を揷通させた後に、ヒ'ン杆を開いていた力を解除すれば良いという利点がある。しかしながら、ピン杆の先端を受け止める本体側の基片の構成には、 V字形状の切欠き部を有する突片が設けられ、その切欠き部でピン杆の先端を受け止めるため、ピン杆に揷通された被装着体は、容易にピン杆の先端まで到達することが可能となる。これは、ピン杆の先端が突片から容易に外れる要因となる。従って、第 3の従来例においては、装着状態を確実に保持するための構成に欠点があった。発明の開示

本発明の目的は、上述した従来例の欠点を解決することにある。本発明の他の目的は、簡単な構成によりコストを低減できる留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成であり、且つ操作性の良い留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成であり、且つ安全性の高い留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によって被装着体に対する装着状態を確実に保持できる留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によってビンに挿通された被装着体の移動を規制できる留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によってビンに挿通された被装着体の移動に対して摩擦抵抗を付加できる留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、全体のサイズにとらわれず、簡単な構成によってピンの開閉を良好に行うことができる留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によりコス卜を低減できる留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成であり、且つ操作性の良い留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成であり、且つ安全性の高い留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によって被装着体に対する装着状態を確実に保持できる留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によってピンに挿通された被装着体の移動を規制できる留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、簡単な構成によってピンに挿通された被装着体の移動に対して摩擦抵抗を付加できる留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、全体のサイズにとらわれず、簡単な構成によってピンの開閉を良好に行うことができる留め具を使用した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、装飾装置の本体に取り付けて使用する留め具において、前記本体に対して回転自在に接続する接続手段と、前記接続手段で接続された部位より、一方に延びる針部及び他方に延びる前記針部のてこ部と、前記接続手段による回転軸を中心に、前記針部の先端部を前記本体側に付勢する付勢手段とを有し、前記針部は、前記先端部近傍の軸方向を前記本体側にシフトする段差手段を含む留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は.、前記留め具は、前記付勢手段が前記針部の先端部を前記本体の外面に当接する部位で前記先端部を収納する収納手段を含む留め具を提供することにある。本発明の他の目的は、前記収納手段は、前記針部の先端部の収納及び取り出しのときに、前記針部の先端部の動きに追動して回転する追動体を有し、前記追動体は、前記収納手段に軸支され、収納後には前記針部の先端部を被覆する構成を有した留め具を提供することにある。

本発明の他の目的は、留め具を使用した装飾装置において、前記留め具は、本体に対して回転自在に接続する接続手段と、前記接続手段で接続された部位より、一方に延びる針部及び他方に延びる前記針部のてこ部と、前記接続手段による回転軸を中心に、前記針部の先端部を前記本体側に付勢する付勢手段とを有し、前記針部は、前記先端部近傍の軸方向を前記本体側にシフトする段差手段を含む装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、前記留め具は、前記付勢手段が前記針部の先端部を前記本体の外面に当接する部位で前記先端部を収納する収納手段を含む装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、前記収納手段は、前記針部の先端部の収納及び取り出しのときに、前記針部の先端部の動きに追動して回転する追動体を有し、前記追動体は、前記収納手段に軸支され、収納後には前記針部の先端部を被覆す構成を有した装飾装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、以下の添付図面に基づく説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。 ϋ面の簡 mな説明第 1 A図は第 1の従来例によるブローチの構成を示す側面図、第 1 B図〜第 1 D図は第 1 の従来例による操作手順を示す側面図、

第 2 A図は第 2の従来例によるブローチの要部の構成を示す正面図、

第 2 B図〜第 2 D図は第 2の従来例による操作手順を示す正面図、

第 3図は第 1実施例のブローチの構成を示す側面図、

第 4図は第 3図に示されるブローチの A— A ' 断面を示す正面断面図、

第 5図は第 3図の示されるブローチの B— B ' 断面を示す側面断面図、

第 6 A図〜第 6 D図は第 1実施例によるブローチの装着手順を説明する側面図、

第 7図は第 1実施例の第 1変形例のブローチの構成を示す側面図、

第 8図は第 1実施例の第 1変形例のブローチの装着例を示す要部の拡大図、

第 9図は第 1実施例の第 2変形例の要部の構成を示す外観斜視図、

第 1 0図は第 1実施例の第 3変形例の要部の構成を示す外観斜視図、

第 1 1図は第 1実施例の第 4変形例の要部の構成を示す底面図、第 1 2図は第 1実施例の第 4変形例の装着例を説明する底面図、第 1 3図は第 1実施例のピンを変形した第 5変形例の要部を示すな側面図、

第 1 4図は第 1実施例のピンを変形した第 6変形例の要部を示す側面図、

第 1 5図は第 1実施例のピンを変形した第 7変形例の要部を示す側面図、

第 1 6図は第 1実施例のピンを変形した第 8変形例の要部を示す側面図、 · 第 1 7 A図は第 1実施例のピンを変形した第 9変形例の要部を示す側面図、

第 1 7 B図は第 1 7 A図に示されるビンの C一 C ' 断面を示す側面断面図、

第 1 8図は第 1実施例のレバーを変形した第 1 0変形例の要部を示す側面断面図、

第 1 9図は第 1実施例のレバーを変形した第 1 1変形例の要部を示す側面断面図、

第 2 0図は第 1実施例のレバーを変形した第 1 2変形例の要部を示す側面断面図、

第 2 1 図は第 1実施例の第 1 3変形例の要部の構成を示す側面図、 '

第 2 2 A図は第 1実施例の第 1 4変形例の要部の構成を示す側面図であり、

第 2 2 B図は第 2 2 A図に示される要部の D— D ' 断面を示す正面断面図、

第 2 3図は第 1実施例の第 1 5変形例の要部の構成を示す側面図、第 2 4図は本発明の第 2実施例の要部の構成を示す側面断面図、第 2 5 A図〜第 2 5 E図は第 2実施例によるブローチの装着手順を説明する側面図である。発明を実施するための最良の形態以下に、添付図面を参照して本発明に係わる好適な実施例を詳細に説明する。

[第 1実施例]

第 3図は第 1実施例のブローチの構成を示す側面図であり、第 4 図は第 1図に示されるブローチの A— A ' 断面を示す正面断面図、第 5図は第 1図の示されるブローチの B— B ' 断面を示す側面断面図である。

'第 1図に示されるように、第 1実施例のブローチ 3 1は、大別して、本体 3 2 と留め具 3 3 とを有している。本体 3 2はダイヤや真珠の装飾品を搭載した装飾部 3 2 a， 3 2 bを有し、留め具 3は衣服に装着するための機構を有するレバー 3 8とピン 3 5 とからなる。本体 3 2は、後方において（第 3図中の右方）、留め具 3 3のレバー 3 8を軸 3 4によって回転自在に軸支する接続部.3 9を有し、更に、少なくとも、レバー 3 8より前方（第 3図中の左方）に延びるように取り付けられたピン 3 5の先端部 3 5 aを受け止めて収納するピン収納部 3 6をピン 3 5に対向する面に設けている。ピン収納部 3 6は、側断面 U字形状を有していると共に、第 3図及び第 5図において、下方に延びる側部 3 6 a， 3 6 bの上面にそれぞれ鋭角な突起を有している。ビン 3 5の全長は、本体 3 2が有する胴体の長さに応じて可変に設定される。又、ピン 3 5は、先端部 3 5 aの近傍をピン 3 5の軸方向に対して本体 3 2側に向って湾曲させた湾曲部 3 5 bを有している。この湾曲部 3 5 bによる曲がりによって、ピン 3 5と本体 3 2間の懐が形成され、ブローチ 3 1は多少厚みのある装着対象にも適応できる。また、湾曲部 3 5 bは、ピン 3 5本体の軸方向に対して段差部を形成しており、これは、後述するが、ピン 3 5に挿通された衣服のずれにブレーキをかけるように機能する。

留め具 3 3を軸支する接続部 3 9では（第 4図及び第 5図）、ビン 3 5が、軸 4を軸に矢印 P 2で示される方向に回転するように、ねじりコィルバネ 3 7が取り付けられている。ねじりコィルバネ 3 7の端部 3 7 aと 3 7 bとは、それぞれ、接続部 3 9の底部 3 9 a とレバー 3 8の底部 3 8 eに圧接するように配され、このとき、ねじりコイルパネ 3 7の端部 3 7 bは、第 5図の場合、レバー 3 8、即ち、留め具 3 3を右回りに回転させるように作用する。これによつて、ピン 3 5の先端部 3 5 aは、矢印 P 2方向の障害となるビン収納部 3 6の底部 3 6 aに圧接する。

レバー 3 8及び接続部 3 9は、第 4図に示されるように、それぞれ U字形状を有している。レバー 3 8の U字形状の内側には、接続部 3 9の U字形状が逆向きの状態で嚙み合い、これによつて、 2箇所の嚙み合い部が形成される。 2つの嚙み合い部は、レバー 3 8に設けられた孔部 3 8 b， 3 8 d及び接続部 3 9に設けられた孔部 3 9 b , 3 9 cによって、一連の挿通孔を形成する。この挿通孔に軸 4が挿通されるときには、ねじりコイルパネ 3 7の端部 3 7 a， 3 7 bは、第 4図において、後方を向くように取り付けられる。レバ一 3 8は、指を押し当て易くするために、第 3図及び第 5図に示されるように、後方に延びる押圧部 3 8 f を有している。この押圧部 3 8 f の長さは、指を押し当てるのに十分な面積とブローチ 3 1全体の美的感覚を損なう、即ち、外観上のバランスを損なうサィズで無ければ、特に限定されるものでは無い。また、レバー 3 8 とピン 3 5との接続部位は、蠟付け等の技術によって接合すれば良い。 ·

また、上述した本体 3 2及び留め具 3 3の材質としては、ゴールド，シルバー，プラチナ，真鍮等が好適である。

次に、第 1実施例の装着方法について説明する。

第 6 A図〜第 6 D図は第 1実施例によるブローチの装着手順を説明する側面図である。

まず、ユーザーは、人指し指 6 1 と親指 6 2とを用いて本体 3 2 の装飾部 3 2 bと留め具 3 3をつまみ、レバー 3 8の押圧部 3 8 f を矢印 U 3の示す方向に押し上げるように操作して、ピン 3 5の先端部 3 5 aを、矢印 D 3の示す方向に、ピン収納部 3 6から離間させる（第 6 A図）。ユーザーは、第 6 A図に示されるブローチ 3 1 の状態を保持しながら、衣服 6 3の所望の位置にピン 3 5の先端を通し、ピン 3 5の先端部 3 5 aを衣服 6 3の内側に入り込ます（第 6 B図）。ユーザ一は、ピン 3 5の先端部 3 5 aまでを衣服 6 3の内側に入り込ませると、今度は逆に、先端部 3 5 aを衣服 6 3の外側に出るように通す（第 6 C図）。このようにして、ユーザーは、ピン 3 5を衣服 6 3に挿通し終えると、レバ一 3 8に与える U 2方向への押圧力を解除する。この押圧力が解除されると、レバ一 3 8、即ち、留め具 3 3は、ねじりコイルバネ 3 7の付勢によって、第 3図に示される初期状態に復元される（第 6 D図）。この第 6 D 図で説明されたブローチ 3 1の動作においては、ユーザーは単にピン 3 5の先端を開くための力を解除するだけで良いため、言い換えると、ユーザーは単にブローチ 3 5から手を離すだけで良くなる。また、第 6 D図に示される状態において、衣服 6 3がピン 3 5の先端の方向にずれても、湾曲部 3 5 bがストツバとして機能し、先端部 3 5 aまでの衣服 6 3の移動を阻止することがでいる。また、ピン収納部 3 6の側部 3 6 a , 3 6 bに設けられた突起が衣服 6 3を摺動させるため、衣服のずれを食い止める効果がられる。

従って、第 1実施例によれば、ブローチは、被装着体である衣服に対して、装着状態を確実に保持することができる。また、ピン 3 5の先端を開く操作が 1回で済むことと、ピン 3 5を衣服 6 3に挿通させた後のピン 3 5に対する付加的な手間が何一つ要求されないため、操作が極めて簡単、即ち、操作性を向上したブローチが得られる。同時に、部品点数が少ないことから構成が極めて簡単となり、また、コスト的に安価に製造することができる。さらに、構成が極めて簡単ということは、ブローチの観において、美的感覚を阻害することもなく、留め具の構成に影響されずにブローチ本体を自由に設計することができる。

さて、上述した第 1実施例では、発条体として、ねじりコイルバネが使用されていたが、本発明はこれに限定されず、板パネを用いても良い。

ここで、上述した第 1実施例の変形例について説明する。

ぐ第 1変形例 >

第 1変形例では、上述した第 1実施例と同様の部品から構成されているが、留め具の取り付け方法及び留め具の操作方法に違いが有る。

第 7図は第 1実施例の第 1変形例のブローチの構成を示す側面図であり、第 8図は第 1実施例の第 1変形例のブローチの装着例を示す要部の拡大図である。第 7図において、第 1変形例のブローチ 7 1 は、第 3図に示されるブローチ 3 1 と同様に、装飾部 7 2 a , 7 2 bを有した本体 7 2と、この留め具 7 2の後方に設けられた接続部 7 9に軸支された留め具 7 3 とを有している。第 1変形例では、接続部 7 9にレバ一 7 8を軸支する構成に関しては第 1実施例と同様とし、レバー 7 8に接合されたピン 7 5の先端部 7 5 aを付勢する方向は、第 7図において、図面後方である。本体 7 2においては、ピン 7 5の先端部 7 5 aを受け止めるピン収納部 7 6は、第 7 図において、前方に底部 7 6 cが向くように取り付けられている。. ユーザーの操作手順は、前述した第 1実施例と同様に行われるが、唯一異なる点として、本体 7 2に対する留め具 7 3の回転方向の違いがある。装着後のブローチ 7 1においては、第 8図に示されるように、衣服 8 1が湾曲部 7 5 bを介してほぽピン収納部 7 6までずれて移動した場合、ピン 7 5に対して矢印 Sで示される方向に引き下ろす力、あるいは、移動させる力が加わる。しかしながら、第 8図に示される状態においては、ピン 7 5が移動、即ち、回転を許される方向は、構成上、レバ一 7 8の不図示の軸を中心として回転する図面前方のみに限られている。従って、ピン 7 5は矢印 D 3 ' の示す方向へは回転せず、ユーザーがブローチ 7 1を手順に則つて取り外さない限り、ブローチ 7 1は装着状態を維持できる。第 1変形例では、装着状態において、留め具 7 3の回転面は、衣服 8 1 に対してほぼ平行に形成されるため、第 1実施例に比べて装着状態の保持を確実にすることができる。

ぐ第 2変形例〉

第 9図は第 1実施例の第 2変形例の要部の構成を示す外観斜視図である。

第 2変形例のブローチは、第 1実施例と異なる留め具を有している。第 9図に示されるように、第 2変形例の留め具 9 3は、.第 1実施例と同様に断面 U字形状のレバ一 9 8を有している。このレバー 9 8において、底部 9 8 eの先端部 9 8 f には、螝付け処理により U字形状の平行ピン 9 5が接合されている。平行ピン 9 5の各ピンは、第 1実施例と同様に先端部（ 9 5 a , 9 5 b ) の近傍に湾曲部 ( 9 5 c， 9 5 d ) を有している。第 9図は、留め具 9 3のみを示しているが、第 2変形例のブローチを実際に構成する場合、レバー 9 8の側部 9 8 a , 9 8 cにそれぞれ設けられた孔部 9 8 b， 9 8 dに不図示の軸を通し、第 1実施例と同様に不図示の本体に軸支されるように設ければ良い。

このように、第 2変形例では、 2本の平行したピンを有する平行ピン 9 5を用いることにより、衣服に対して 2箇所で留めるため、第 1実施例のように 1箇所で留る場合に比べて、ブローチを装着した時の安定感を向上させることができる。

さて、上述した第 2変形例では、平行ピンが 2本のピンで構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、 3本以上でも良く、また、平行ピンを一体構造とせず、設定するピンの本数に対応したピンを用意し、 —本ずつレバーに平行度を保つように接合することにより留め具を 1

構成しても良い。

<第 3変形例 >

第 1 0図は第 1実施例の第 3変形例の要部の構成を示す外観斜視図である。

第 3変形例では、第 1 0図に示されるように、第 2変形例と同様の形状を有する平行ピン 1 0 5が使用されている。第 3変形例の留め具 1 0 3は、押圧部を省いた構成を有するレバー 1 0 8の-後端より平行ピン 1 0 5の折り返し部 1 0 5 aを露出し、その露出した部分で押圧部を形成した構成である。

この第 3変形例も、第 2変形例と同様の操作方法によって、装着が行われる。

<第 4変形例 >

第 4変形例は、第 2変形例及び第 3変形例と同様に、平行ピンを有する留め具を構成要素としている。

第 1 1図は第 1実施例の第 4変形例の要部の構成を示す底面図であり、第 1 2図は第 1実施例の第 4変形例の装着例を説明する底面図である。

留め具の一部である平行ピン 1 1 5は、第 2変形例及び第 3変形例と同様の湾曲'部を有する他に、—両ピンの対向する方向において、対称的に広がる部分と狭まる部分とを形成する湾曲部 1 1 5 c， 1 1 5 dを有している。この湾曲部 1 1 5 c， 1 1 5 dで形成される広がる方の部分は、少なくとも、先端部 1 1 5 a， 1 1 5 bの離間する距離（第 1 1図中の ) よりも大きい距離（第 1 1図中の & 2 ) が設定されている。

そこで、ュ一ザ一が、以上の特徴を有した平行ピン 1 1 5を実際に衣服二挿通させ、ブローチの装着を行うと、第 1 2図においては、破線 I 1 , 1 2 と平行ピン 1 1 5との交差部分が、衣服に挿通する部分となる。第 4変形例では、ピン収納部 1 2 0が平行ピン 1 1 5を受けたときに、ピン間に位置を規制する凸部 1 2 0 aが設けられている。凸部 1 2 0 aの幅は、両ピンの対向する方向において

、 Ά 3 で示される。上記，， Ά 2 , £ ₃ は、

Ά 2/2 - & ι/2 = £ ι/2 - £ ₃/2 - < 1 ) の関係を有している。平行ピン 1 1 5を衣服に挿通する時の穴の距離は、ほぼ先端部 1 1 5 aと 1 1 5 bとによって決定される。そこで、例え衣服が第 1 2図に示される状態から平行ピン 1 1 5の先端に向って移動しょうとしても、上記（ 1 ) 式の関係により、先端部 1 1 5 a , 1 1 5 bの距離を最小 £ ₃ までしか狭めることができなくなる。これは、ピン間の最大距離 ₂ を有するピン幅を距離に到達させない要素となって、衣服の移動を阻止する。

このように、第 4変形例によれば、第 2，第 3変形例の効果に、衣服のずれを防止する効果、即ち、ブローチが装着中に安易に外れることを防止する効果を加えることができる。

さて、上述した第 4変形例では、両ピンの対向する方向での湾曲部が、ピン先端部の広がりよりも大きい 2箇所の広がり部分を形成していたが、本発明はこれに限定されるものでは無く、ブローチ本体の大きさ等により設定される平行ピンの軸方向での長さに応じて、広がり部分を 1箇所あるいは 3箇所以上設けても良い。

ぐ第 5変形例〜第 9変形例 >

次に、第 1実施例のピンの形状を変形した第 5変形例〜第 9変形例までについて説明する。第 1 3図は第 1実施例のピンを変形した第 5変形例の要部を示す側.面図、第 1 4図は第 1実施例のピンを変形した第 6変形例の要部を示す側面図、第 1 5図は第 1実施例のピンを変形した第 7変形例の要部を示す側面図、第 1 6図は第 1実施例のピンを変形した第 8 変形例の要部を示す側面図、第 1 7 A図は第 1実施例のピンを変形した第 9変形例の要部を示す側面図、そして、第 1 7 B図は第 1 Ί A図に示されるピンの C一 C ' 断面を示す側面断面図である。

まず、第 1 3図に示される第 5変形例では、ピン 1 3 5の本体の —部において、不図示の本体側に突出する凸部 1 3 5 bが設けられている。この凸部 1 3 5 bの突出する量は、先端部 1 3 5 aが有するピン本体の軸方向との段差量にほぼ等しく設定される。従って、第 5変形例によるブローチの装着時では、図示せぬが、衣服を上記凸部 1 3 5 bとブローチ本体との間で挟むか、あるいは、衣服を凸部 1 3 5 bを境に不図示のレバー側に位置させるかによつて、衣服のずれを規制することができる。

次に、第 1 4図に示される第 6変形例では、ピン 1 4 5の本体に、ブローチ本体と逆方向に向って弧を描く湾曲部 1 4 8 b , 1 4 8 cが設けられている。この 2つの湾曲部 1 4 8 a， 1 4 8 bを有する構造によれば、衣服に揷通せるブローチとしての機能を越えて、例えば、ショートナーとしての機能も付加することができる。即ち、 2連の真珠等のネックレスの乱れを整える意味で使用されるショートナーとして使用する場合、湾曲部 1 4 8 a， 1 4 8 bとブローチ本体との間に形成される各空間に、真珠を連結す ¾>糸をそれぞれ挟み込めば良く、この操作は片手で簡単に行うことができる。

また、第 6変形例は、ブローチとして、第 5変形例と同様の効果を得るこヒができる。

. さて、第 6変形例においては、湾曲部 1 4 8 a， 1 4 8 bの内の —方だけを設け、例えば、オーブンクリップとして使用することもできる。この場合、真珠等のネックレスの真珠間にピンの先端を開口させたブローチを通過させ、真珠を連結する糸を挟み込むように装着すれば良い。

次に、第 1 5図に示される第 7変形例では、ピン 1 5 5の外周面に複数の突起 1 5 5 aが設けられており、また、第 1 6図に示される第 8変形例では、ピン 1 6 5の外周面に複数の窪み 1 6 5 aが設けられている。更に、第 1 7 A図及び第 1 7 B図に示される第 9変形例では、断面 8角形をしたねじり構造のピン 1 7 5が使用されている。

以上の第 7変形例，第 8変形例，そして第 9変形例の各ピンの形状は、摺動する衣服に対しての摩擦力を向上させる機能を有している。従って、第 7変形例，第 8変形例，そして第 9変形例では、ブローチが衣服から簡単に脱落することを防止できる。

<第 1 0変形例〜第 1 2変形例〉

次に、第 1実施例のレバーの押圧部の構成を変形した第 1 0変形例〜第 1 2変形例までについて明する。

第 1 8図は第 1実施例のレバーを変形した第 1 0変形例の要部を示す側面断面図、第 1 9図は第 1実施例のレバーを変形した第 1 1 変形例の要部を示す側面断面図、そ ¹ て第 2 0図は第 1実施例のレバーを変形した第 1 2変形例の要部を示す側面断面図である。

まず、第 1 8図に示される第 1 0変形例では、レバー 1 8 8の後端部、即ち、押圧部 1 8 9が、 Θで示される角度で下方に屈折した形状を有している。また、第 1 9図に示される第 1 1変形例では、レバ一 1 9 8の後端部に凹面上の押圧部 1 9 9が設けられている。更に、第 2 0図に示される第 1 2変形例では、レバー 2 0 8の後端部において、レバー 2 0 8の長手方向と交わる方向に、複数本の溝を配した押圧部 2 ひ 9が設けられている。尚、この溝を配す方向は、レバ一 2 0 8の長手方向であっても良い。

このように、第 1 0変形例，第 1 1変形例，そして第 1 2·変形例では、レバーに対して指の当て易さ及び指の引つかかりを向上できるため、ブローチ脱着時に良好な操作性を得ることができる。また、指の引つかかりを向上させたことによって、サイズの小さいブローチ（止め具）に対しても、不備なくピンの開閉を行うことができる。

ぐ第 1 3変形例 >

第 2 1図は第 1実施例の第 1 3変形例の要部の構成を示す側面図である。

第 1 3変形例は、第 1実施例のピン収納部の構成を変形した例である。第 2 1図に示されるように、ピン 2 1 5の先端部 2 1 5 aを受け取るピン収納部 2 1 6は、少なくと一方の側部 2 1 6 bから後方、即ち、不図示のレバー方向こ向って突出する鋭利な突起 2 1 6 aを有している。第 1 3変形例では、ブローチが衣服に装着された後、衣服がピン収納部 2 1 6までずれて移動しても、突起 2 1 6 a が、人体に傷害を与えること無く、衣服に刺さり、それ以上のピン収納部 2 1 6側への移動を食い止めることができる。

<第 1 4変形例 >

第 2 2 A図は第 1実施例の第 1 4変形例の要部の構成を示す側面図であり、第 2 2 B図は第 2 2 A図に示される要部の D— D ' 断面を示す正面断面図である。

第 3図に示される第 1 実施例では、ピン先端部近傍に湾曲部 3 5 bが設けられていたが、本発明はこれに限定されるものでは無く、ピンをほぼ直線的に設けても良い。この場合、第 2 2 B図に示されるように、ブローチの本体 2 2 2に取り付けられたビン収納部 2 2 6は断面 Y字形状に設けられ、上記湾曲部 3 5 bが形成するビン先端部とピン本体との段差分を側部 2 2 6 a , 2 2 6 bの高さで補い、各側部 2 2 6 a , 2 2 6 bが別れる部位を底部 2 2 6 cとして、ピン 2 2 5が収納される。ピン収納部 2 2 6の側部 2 2 6 a , 2 2 6 bには、それぞれ、底部 2 2 6 cの位置で後方に向かって突出する突起 2 2 8 a， 2 2 8 bを有している。

このように、ピン 2 2 5の軸方向において、ビン先端部とピン本体との間に段差を形成しなくても、段差に替わって，側部 2 2 6 a , 2 2 6 bにそれぞれ設けられた突起 2 2 8 a， 2 2 8 bが直接に衣服のずれを受け止めるため、ここでも、装着中の衣服のずれが規制され、ブローチが容易に衣服から外れることを防止することができる。勿論、ピン収納部 2 2 6の側部 2 2 6 a , 2 2 6 bより突出する突起によっても、衣服めずれをえる効果が得ら.れる。ぐ第 1 5変形例〉

第 2 3図は第 1実施例の第 1 5変形例の要部の構成を示す側面図である。

第 1 5変形例のブローチは、第 2 3図に示されるように、第 1 4 変形例と同様に、ピン 2 3 5をほぼ直線的に設け、第 3図に示される第 1実施例のピン収納部 3 6と同様のピン収納部 2 3 6を有した構成である。尚、第 1 5変形例においても、第 2 3図に示されるように、前述した第 1 4変形例と同様に、側部 2 3 6 a， 2 3 6 bは、それぞれ後方に向かって突出する突起 2 3 8 a， 2 3 8 bを有している。また、本体 2 3 2はピン 2 3 5に対する方向と逆の方向に弧を描くように湾曲した湾曲部 2 3 2 aを有している。この湾曲部 2 2 aによって、ピン 2 3 6に挿通される衣服の厚みを吸収できる空間が、本体 2 3 2とビン 2 3 5との間に形成される。 ·

この第 1 5変形例においても、第 1 4変形例と同様に、衣服がずれてた場合、ピン収納部 2 3 6の側部 2 3 6 a， 2 3 6 bに設けられた突起 2 3 8 a , 2 3 8 bが直接に衣服に接するため、装着中の衣服のずれが規制され、ブローチが容易に衣服から外れることを防止することができる。

さて、以上説明した第 1実施例の変形例は、単独で用いても良く、あるいは、各々を組み合わせて用いても良い。

[第 2実施例]

次に、本発明の第 2実施例について説明する。

前述した第 1実施例及びその変形例では、ピン収納部は飽くまでもピン先端部を受け止めるのみの不動の構成であつたが、本発明はこれに限定されるものではなく、— ピンがピン収納部に収納.される動作に追動して、カバーがピン先端部を外部に露出しないように覆うようにしても良い。

尚、第 2実施例は、図示せぬが、第 1実施例と同様に、装飾部を 1つ以上有した本体とその本体の接続部に軸支された留め具とから構成される。

第 2 4図は本発明の第 2実施例の要部の構成を示す側面断面図である。第 2 4図に示される第 2実施例のブローチの要部において、本体 2 4 2には、不図示の接続部の位置から前方（図面左）に向つて所定の位置まで傾斜する凹所 2 4 2 aが形成され、この凹所 2 4 2 aの先端（図面左端）に第 2実施例のピン収納部 2 4 6が隠れるように取り付けられている。凹所 2 4 2 aは、ピン 2 4 5の本体と先端部 2 4 5 aとの軸方向での段差分の窪み量をほぼ有している。ピン収納部 2 4 6は、対向する舌状の側部を 2枚有すると共に、両側部の先端部に掛け渡した軸 2 4 8によって断面 F字形状の追動体 2 4 7を回転自在に軸支した構成を有している。第 2 4図に示される追動体 2 4 7において、ピン 2 4 5が上方に押圧している上板材は、装着前のブローチの初期状態及び装着後のブローチの状態のときに、ピン 2 4 5の先端部 2 4 5 aを受け取るピン受板 2 4 7 a である。また、ピン受板 2 4 7 aとほぼ平行に併設された板材は、装着前のブローチの初期状態及び装着後のブローチの状態のときに、ピン受板 2 4 7 aによって受け取られているビン 2 4 5の先端部 2 4 5 aを覆う被覆板 2 4 7 bである。平行関係にあるピン受板 2 4 7 aと被覆板 2 4 7 aとを接続する接続板 2 4 7 dは、被覆板 2 4 7 bと交差する位置に軸 2 4 8を通している。また、追動体 2 4 7は、軸 2 4 8を通す位置から接続板 2 4 7 dの延長方向に向って突出するストツバ 2 4 7 cを有している。ここで、追動体 2 4 7の材質は、前述した本体や留め具と同様の材質で良い。

次に、第 2実施例の要部の動作を操作手順に従って説明する。第 2 5 A図〜第 2 5 E図は第 2実施例によるブローチの装着手順を説明する側面図である。まず、第 2 4図に示される初期状態から、ユーザ一は、不図示のレバ一を操作して、第 2 5 A図に示されるように、矢印 D 4で示される方向に、ピン 2 4 5を回転させる。この操作によって、ビン 2 4 5の先端部 2 4 5 aは、追動体 2 4 7のピン受板 2 4 7 aから離れ、被覆板 2 4 7 bの側面に当接し、追動体 2 4 7を軸 2 4 8を中心に矢印 R 2で示される方向に回転、即ち、追動させる。ピン 2 4 5の先端部 2 4 5 aが収納状態から完全に解放される位置まで操作が行われると（第 2 5 B図）、この状態で、第 1実施例と同様に、ユーザ一は先端部 2 4 5を衣服 2 5 1 に挿通させる（第 2 5 C 図）。ピン 2 4 5が追動体 2 4 7から離れたときには、追動体 2 4 7は自由に回転することが可能となる。しかしながら、追動体 2 4 7が矢印 R 2方向へ回転する場合、ストッパ 2 4 7 cはピン収納部 2 4 6に隣接する本体 2 4 2の壁部に設けられたス卜ッパ受部 2 4 2 bに受け止められるため、追動体 2 4 7の R 2方向への回転が規制される。この規制位置と上記ピン 2 4 5の解放位置との位置関係において、追動体 2 4 7が多少回転できる角度が設定されている。次に、ユーザ一は、自由に回転する追動体 2 4 7を上記規制位置にセットし、不図示のレバーに与えてた力を解放する。この操作によって、衣服 2 5 1に揷通されたピン 2 4 5は、留め具が元の状態に復元する動作に従って、矢印 U 4で示される方向に回転する。この回転によって、先端部 2 4 5 aは、まず、ピン受板 2 4 7 aの先端 2 4 7 dに当接し押し上げ、ピン受板 2 4 7 a、即ち、追動体 2 4 7を矢印 R 3で示される方向に回転させる（第 2 5 D図）。さらに、ピン 2 4 5は、第 2 4図に示される初期状態まで回転し、第 2 実施例のブローチは、第 2 5 E図に示されるように、衣服 2 5 1 に装着される。

以上説明した第 2実施例によれば、ピン全体をほぼ本体内部に収納することにより、第 1実施例での装着状態に比べて衣服への密着度が増し、これによつて留め具の部分を軸にしてブローチ全体が傾くことを無くすことができる。また、ビン全体をほぼ本体内部に収納することは、安全性を向上することができる。勿論、第 1実施例で得られる効果は、第 2実施例でも得るこどができる。 ·

さて、以上説明した第 2実施例は、前述した第 1実施例の各変形例を単独で適応させても良く、あるいは、複数の変形例を適応させても良い <

本発明は、上述した実施例において、ブローチを装飾装置代表例として挙げたが、例えば、真珠のネックレスに取り付けるオーブンクリッブ、 2連の真珠のネックレスに取り付けるショートナー、タイピン、または、髮のセットに使用するピンにも適応できる尚、直接、髪等の人体にセットする装飾装置の場合、ピンの先端を必要以上に鋭利に設けないようにすれば良い。

本発明は、上述した実施例に限らず、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変形が可能である。

Claims

請求の範囲

( 1 ) 装飾装置の本体に取り付けて使用する留め具において、前記本体に対して回転自在に接続する接続手段と、

前記接続手段で接続された部位より、一方に延びる針部及び他方に延びる前記針部のてこ部と、

前記接続手段による回転軸を中心に、前記針部の先端部を前記本体側に付勢する付勢手段とを有し、

前記針部は、前記先端部近傍の軸方向を前記本体側にシフ卜する段差手段を含むことを特徴とする留め具。

( 2 ) 前記付勢手段は、発条体であることを特徴とする請求項第 1 項記載の留め具。

( 3 ) 前記段差手段は、湾曲部であることを特徴とする請求項第 1 項記載の留め具。

( 4 ) 前記針部は、長手方向において、複数の湾曲部有したことを請求項第 1項記載の留め具。

( 5 ) 前記針部は、長手方向において、ねじり構造を有したことを特徴とする請求項第 1項記載の留め具。

( 6 ) 前記針部は、長手方向に交わる断面形状を多角形と.したことを特徴とする請求項第 5項記載の留め具。

( 7 ) 前記針部は、長手方向において、複数のピンを併設したことを特徴とする請求項第 1項記載の留め具。

( 8 ) 前記複数のピンは、それぞれ対向するピンに対して、対称的に広がる湾曲部と対称的に狭まる湾曲部とを有したことを特徴とする請求項第 7項記載の留め具。 ( 9 ) 前記てこ部は、前記本体側を向く面と逆を向く面において.、前記回転部から離間する方向に持ち上がる傾斜面を有したことを特徴とする請求項第 1項記載の留め具。

( 1 0 ) 前記てこ部は、前記本体側を向く面と逆を向く面に、凹面を有したことを特徴とする請求項第 1項記載の留め具。

( 1 1 ) 前記てこ部は、前記本体側を向く面と逆を向く面に、長手方向と交わる方向に刻まれた溝を有したことを特徴とする請求項第

1項記載の留め具。

( 1 2 ) 更に、前記留め具は、前記付勢手段が前記針部の先端部を前記本体の外面に当接する部位で前記先端部を収納する収納手段を含むことを特徴とする請求項第 1項記載の留め具。

( 1 3 ) 前記収納手段は、前記針部の先端部が付勢する方向と逆の方向に突出する突起を、少なくともひとつ有したことを特徴とする請求項第 1 2項記載の留め具。

( 1 4) 前記針部は、長手方向において、複数のピンを併設し、前記収納手段は、前記複数のビンを収納したときに、各ピン間に、収納位置を規制する凸部を有したことを特徴とする請求項第 1 2項記載の留め具。

( 1 5) 前記収納手段は、収納した前記針部の先端方向と逆の方向に突出する突起を有したことを特徴とする請求項第 1 2項記載の留め具。

( 1 6) 前記収納手段は、前記針部の先端部の収納及び取り出しのときに、前記針部の先端部の動きに追動して回転する追動体を有し、

前記追動体は、前記収納手段に軸支され、収納後には前記針部の先端部を被覆する構成を有したことを特徵とする請求項第 1 2項記載の留め具。

( 1 7 ) 留め具を使用した装飾装置において、

前記留め具は、

本体に対して回転自在に接続する接続手段と、

前記接続手段で接続された部位より、一方に延びる針部及び他方に延びる前記針部のてこ部と、 * 前記接続手段による回転軸を中心に、前記針部の先端部を前記本体側に付勢する付勢手段とを有し、

前記針部は、前記先端部近傍の軸方向を前記本体側にシフトする段差手段を含むことを特徴とする装飾装置。

( 1 8 ) 前記留め具は、前記付勢手段が前記針部の先端部を前記本体の外面に当接する部位で前記先端部を収納する収納手段を含むことを特徴とする請求項第 1 7項記載の装飾装置。

( 1 9 ) 前記収納手段は、前記針部の先端部の収納及び取り出しのときに、前記針部の先端部の動きに追動して回転する追動体を有し、

前記追動体は、前記収納手段に軸支され、収納後には前記針部の先端部を被覆する構成を有したことを特徴とする請求項第 1 8項記載の装飾装置。

( 2 0 ) 前記本体は、前記収納手段によって前記針部を収納したときに、前記針部を内部にほぼ納める凹所を有し、前記収納手段は前記凹所に取り付けられたことを特徴とする請求項第 1 9項記載の装