JPWO2023007550A5 - - Google Patents

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よって、車高調整機能付き緩衝器D2が車高調整モードを採る場合、ポンプPの駆動によって、車高調整機能付き緩衝器D2は、緩衝器本体1を伸長させて車両における車体を持ち上げて車高を上昇させ得る。緩衝器本体1の伸長に伴って懸架ばねSも伸長して懸架ばねSの弾発力が減少するので、緩衝器本体1で車体の荷重を分担して支持するようになって圧側室R2内の圧力は高圧となる。なお、ポンプPの駆動を停止してもポンプ通路20にはポンプ通路逆止弁22が設けられており、圧側室R2内の作動油は移動できないため、緩衝器本体1が伸長した状態に維持され車高も上昇した状態に維持される。
また、弁体26は、ソレノイド28の通電によって方へ押されると左ポジション26aを採り、ポートt1を閉塞して第1通路13を遮断し、ポートa1とポートp1とを接続してポンプ通路20と伸側室R1とを連通させるとともに、ポートb1とポートt2とを接続して第3通路15を連通させる。
また、弁体26は、ソレノイド28の通電によって方へ押されると右ポジション26cを採り、ポートt2を閉塞して第3通路15を遮断し、ポートb1とポートp1とを接続してポンプ通路20と圧側室R2とを連通させるとともに、ポートa1とポートt1とを接続して第1通路13を連通させる。
また、弁体26は、ソレノイド28の通電によって方へ押されると左ポジション26aを採り、ポートt1を閉塞して第4通路31を遮断し、ポートa1とポートp1とを接続してポンプ通路20と伸側室R1とを連通させるとともに、ポートb1とポートt2とを接続して第5通路32を連通させる。
また、弁体26は、ソレノイド28の通電によって方へ押されると右ポジション26cを採り、ポートt2を閉塞して第5通路32を遮断し、ポートb1とポートp1とを接続してポンプ通路20と圧側室R2とを連通させるとともに、ポートa1とポートt1とを接続して第4通路31を連通させる。
なお、本実施の形態の車高調整機能付き緩衝器D6では、緩衝器本体1は、伸側室R1と圧側室R2とを接続するリリーフ通路9と、リリーフ通路9に設けられて伸側室R1の圧力が圧側室R2の圧力よりも高くなり伸側室R1の圧力と圧側室R2の圧力の差が開弁圧になると開弁して伸側室R1から圧側室R2へ向かう作動油(液体)の流れを許容するとともに、圧側室R2の圧力が伸側室R1の圧力よりも高くなり圧側室R2の圧力と伸側室R1の圧力との差が開弁圧になると開弁して圧側室R2から伸側室R1へ向かう作動油(液体)の流れを許容するリリーフ弁102を備えている。このように構成された車高調整機能付き緩衝器D6によれば、車高調整モードで車高を下降させた状態で搭乗者が車両を走行させて緩衝器本体1が伸長する事態が生じても伸側室R1内の圧力が過剰とならず、また、車高調整モードで車高を上昇させた状態で搭乗者が車両を走行させて緩衝器本体1が収縮する事態が生じても圧側室R2内の圧力が過剰とならず、車高調整機能付き緩衝器Dが保護される。
供給通路41は、一端が切換弁V3に接続されるとともにオペレートチェック弁OVに接続されている。ポンプP1は、双方向吐出型のポンプとされておりモータ21によって駆動され、正転時にオペレートチェック弁OVを介して圧油を切換弁V3へ向けて吐出し、逆転時に圧油をオペレートチェック弁OVへパイロット圧として供給する。なお、ポンプP1は、ギヤポンプとされているが、双方向吐出が可能なポンプであれば種々の形式は限定されない。
つづいて、切換弁V3は、ソレノイド25の代わりにポンプP1の吐出圧力をパイロット圧力として導くパイロット通路55を備えている点で切換弁V1と異なっている。よって、切換弁V3は、切換弁V1と同様の弁体23とばね24とを備える一方、ソレノイドの代わりにポンプP1の吐出圧力をパイロット圧力として導くパイロット通路55を備えている。そして、切換弁V3のポートは、供給通路41の一端に接続されており、パイロット通路55は、供給通路41の途中であって切換弁V3とオペレートチェック弁OVとの間の圧力をパイロット圧力として弁体23に対して第2ポジション23bを採るように作用させる。
また、ポンプP1を正転させてから停止させると、方向切換弁47が中立ポジション50aに切り換わり、オペレートチェック弁OVが閉弁して、供給通路41における切換弁V3とオペレートチェック弁OVとの間の区間は高圧となり、切換弁V3は第2ポジション23bを維持し続ける。つまり、ポンプP1を正転させてから停止しても、緩衝器本体1は車高調整モードを維持する。この状態から、ポンプP1を逆転させると、ポンプP1から吐出された作動油が戻り通路45を通じてリザーバRへ向けて流れ、方向切換弁47が排出ポジション50cに切り換わり、供給通路41のポンプP1より切換弁側がリザーバRに接続される。そのため、オペレートチェック弁OVが開弁して切換弁V3に作用していたパイロット圧力が解消され、切換弁V3は、第1ポジション23aに切り換わって緩衝器本体1をダンパモードに復帰させる。緩衝器本体1をダンパモードに復帰させる場合、切換弁V3が第2ポジション23bから第1ポジション23aに切り換わればよい。つまり、ポンプP1の正転によって高圧となった供給通路41の切換弁V3とオペレートチェック弁OVとの間の圧力を低下させるべくオペレートチェック弁OVを一旦開弁させればよいので、ポンプP1の逆転駆動はごく短い時間の間だけ行われればよい。
その後、ポンプP1を逆転させて切換弁V3を第1ポジション23aに切り換えて車高調整機能付き緩衝器D7をダンパモードにすれば、伸側室R1がダンパ回路C1を通じて圧側室R2およびリザーバRに接続されて緩衝器本体1の伸長が許容されるため、緩衝器本体1は、懸架ばねSの弾発力で車高の下降前の元の変位状態に復帰する。
具体的には、たとえば、図8および図9に示すように、キャップ8にダンパ回路C1、切換弁VおよびリザーバRを設ければよい。キャップ8は、シリンダ2およびアウターシェル5の端部に嵌合する有底筒状のキャップ本体60と、キャップ本体60の側方に連なる筒状の第1バルブハウジング61と、第1バルブハウジング61に連なるリザーバ筒62と、キャップ本体60の側方と第1バルブハウジング61に連なる筒状の第2バルブハウジング63と、キャップ本体60の軸方向端部に設けられて図示しない車体への連結を可能とするブラケット64とを備えている。なお、理解を容易とするため、図8では、キャップ本体60と、第1バルブハウジング61および第2バルブハウジング63とを異なるレベルで切断した断面として表示しており、また、図9では、第1バルブハウジング61に収容される第1伸側減衰弁16、第1伸側逆止弁17、第1圧側減衰弁18および第1圧側逆止弁19の図示を省略している。
さらに、第2バルブハウジング63は、後端が開口している有底筒状であって側方から先端にかけてキャップ本体60の側方と第1バルブハウジング61とに一体化されており、緩衝器本体1の軸線に対して直交するとともに第1バルブハウジング61が配置される平面上に第1バルブハウジング61の中心線に直交するとともに緩衝器本体1の軸線とねじれの位置に中心線を持つように設けられている。第2バルブハウジング63内は、キャップ本体60に設けた通路60cとアウターシェル5に設けられた孔5aを通じてシリンダ2とアウターシェル5との間の環状隙間6に連通されるとともに、先端に設けられたポート63aによって第1バルブハウジング61内の右方に連通され、さらに、通路60cよりも第2バルブハウジング63の後端側に設けられたポート63bによって外部に連通されている。シリンダ2とアウターシェル5との間の環状隙間6、孔5a、通路60cおよびポート63aは、ダンパ回路C1における第1通路を構成しており、通路60cおよびポート63aは、それぞれポートaとポートtとして機能する。また、ポート63bは、切換弁Vのポートpとして機能しており、ポンプ回路PCにおける供給通路41に接続される。
第1バルブハウジング61の図8中右端の内周には、第1バルブハウジング61の右端開口部を閉塞する栓部材69が螺着されている。栓部材69は、第1バルブハウジング61内に突出する軸69aを備えており、軸69aの外周には、環状の仕切部材70と、仕切部材70の図8中で方側に積層された環状の積層リーフバルブでなる第1伸側減衰弁16と、仕切部材70の図8中で左方側に積層された環状板と環状板を仕切部材70側へ付勢するばね部材とでなる第1伸側逆止弁17とが装着されている。そして、仕切部材70は、第1バルブハウジング61の内周に当接して第1バルブハウジング61内をポート63aに連通される空間とポート60bに連通される空間とに仕切っている。仕切部材70の図8中右方の空間は、ポート63a、第2バルブハウジング63内、通路60cおよびシリンダ2とアウターシェル5との間の環状隙間6を通じて伸側室R1に連通されており、仕切部材70の図8中左方の空間は、ポート60bを介して圧側室R2に連通されている。また、仕切部材70は、仕切部材70を軸方向に貫くポート70a,70bを備えており、仕切部材70の図8中の左方側の空間と右方側の空間とをポート70a,70bによって連通させている。
切換弁V3が第1ポジションを採る場合、第1通路として機能するポート63aと通路60cとを通じてダンパ回路C1が伸側室R1に連通される。ダンパ回路C1は、常時、第3通路として機能するポート60bを介して圧側室R2に連通されている。この状態で、緩衝器本体1が伸長すると伸側室R1から押し出された作動油が第1伸側減衰弁16を通過して拡大する圧側室R2へ移動するので、図8および図9に示した車高調整機能付き緩衝器D7は、緩衝器本体1が伸長すると緩衝器本体1の伸長を妨げる伸側減衰力を発生する。また、この状態で、緩衝器本体1が収縮すると圧側室R2から押し出された作動油がポート60bおよび第1圧側減衰弁18を通過してリザーバRへ移動するとともに拡大する伸側室R1へ第1伸側逆止弁17を介して移動する。よって、図8および図9に示した車高調整機能付き緩衝器D7は、緩衝器本体1が収縮すると緩衝器本体1の収縮を妨げる伸側減衰力を発生する。

Claims (9)

  1. 体が充填されるシリンダと、前記シリンダ内に移動可能に挿入されて前記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、前記シリンダ内に移動可能に挿入されて前記ピストンに連結されるピストンロッドとを有する緩衝器本体と、
    前記緩衝器本体を伸長方向へ付勢する懸架ばねと、
    液体を貯留するリザーバと、
    前記伸側室、前記圧側室および前記リザーバに接続されて前記緩衝器本体の伸縮時に前記緩衝器本体に減衰力を発生させるダンパ回路と、
    前記リザーバから液体を吸い込んで吐出可能なポンプと、
    前記緩衝器本体と前記ダンパ回路および前記ポンプとの間に設置されて、前記緩衝器本体を前記ダンパ回路に接続して前記緩衝器本体に減衰力を発生させるダンパモードと、前記緩衝器本体を前記ポンプに接続する車高調整モードとに切り換え可能な切換弁とを備え
    前記リザーバは、前記ダンパモード時では前記シリンダ内で過不足となる液体を給排し、前記車高調整モード時では前記ポンプの駆動により前記緩衝器本体内に供給する液体を貯留するタンクとして機能する
    ことを特徴とする車高調整機能付き緩衝器。
  2. 記車高調整モードの状態では、前記切換弁は、前記ポンプを前記緩衝器本体の前記伸側室と前記圧側室の一方に接続するとともに、前記伸側室と前記圧側室との他方を前記リザーバに前記ダンパ回路を介して接続する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  3. 記ダンパ回路は、
    一端が前記伸側室に接続される第1通路と、
    前記第1通路の他端を前記リザーバに接続する第2通路と、
    前記第1通路と前記第2通路との接続点である第1接続点を前記圧側室に接続する第3通路と、
    前記第1通路に設けられて前記伸側室から前記第1接続点へ向かう液体の流れに抵抗を与える第1伸側減衰弁と、
    前記第1通路に前記第1伸側減衰弁と並列に設けられて前記第1接続点から前記伸側室へ向かう液体の流れのみを許容する第1伸側逆止弁と、
    前記第2通路に設けられて前記第1接続点から前記リザーバへ向かう液体の流れに抵抗を与える第1圧側減衰弁と、
    前記第2通路に前記第1圧側減衰弁と並列に設けられて前記リザーバから前記第1接続点へ向かう液体の流れのみを許容する第1圧側逆止弁とを有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  4. 記ダンパ回路は、
    一端が前記伸側室に接続される第4通路と、
    前記圧側室を前記第4通路の他端に接続する第5通路と、
    前記第4通路と前記第5通路との接続点である第2接続点を前記リザーバに接続する第6通路と、
    前記第4通路に設けられて前記伸側室から前記第2接続点へ向かう液体の流れに抵抗を与える第2伸側減衰弁と、
    前記第4通路に前記第2伸側減衰弁と並列に設けられて前記第2接続点から前記伸側室へ向かう液体の流れのみを許容する第2伸側逆止弁と、
    前記第5通路に設けられて前記圧側室から前記第2接続点へ向かう液体の流れに抵抗を与える第2圧側減衰弁と、
    前記第5通路に前記第2圧側減衰弁と並列に設けられて前記第2接続点から前記圧側室へ向かう液体の流れのみを許容する第2圧側逆止弁とを有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  5. 記切換弁は、
    前記ダンパモードで前記第1通路を連通させて前記ポンプと前記緩衝器本体との接続を断つポジションと、前記車高調整モードで前記第1通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションとを有するか、
    或いは、前記ダンパモードで前記第3通路を連通させて前記ポンプと前記緩衝器本体との接続を断つポジションと、前記車高調整モードで前記第3通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションを有するか、
    或いは、前記ダンパモードで前記第1通路と前記第3通路とを連通させて前記ポンプと前記緩衝器本体との接続を断つポジションと、前記車高調整モードでは前記第1通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションと前記第3通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションとの2のポジションを選択的に採る
    ことを特徴とする請求項3に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  6. 記切換弁は、
    前記ダンパモードで前記第4通路を連通させて前記ポンプと前記緩衝器本体との接続を断つポジションと、前記車高調整モードで前記第4通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションとを有するか、
    或いは、前記ダンパモードで前記第5通路を連通させて前記ポンプと前記緩衝器本体との接続を断つポジションと、前記車高調整モードで前記第5通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションを有するか、
    或いは、前記ダンパモードで前記第4通路と前記第5通路とを連通させて前記ポンプと前記緩衝器本体との接続を断つポジションと、前記車高調整モードでは前記第4通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションと前記第5通路を遮断して前記ポンプを前記緩衝器本体に接続するポジションとの2のポジションを選択的に採る
    ことを特徴とする請求項4に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  7. 記ポンプは、双方向へ吐出可能であって、
    前記切換弁は、前記ポンプの吐出圧をパイロット圧として車高調整モードへ切り換わる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  8. 記緩衝器本体は、
    前記伸側室と前記圧側室とを接続するリリーフ通路と、
    前記リリーフ通路に設けられて前記伸側室と前記圧側室の差圧が開弁圧になると開弁するリリーフ弁とを有する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の車高調整機能付き緩衝器。
  9. 記緩衝器本体は、
    前記シリンダの外周を覆うとともに前記シリンダとの間に前記伸側室に連通される環状隙間を形成するアウターシェルと、
    前記シリンダの一端と前記アウターシェルの一端とを閉塞するキャップとを有し、
    前記リザーバ、前記ダンパ回路および前記切換弁は、前記キャップに設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車高調整機能付き緩衝器。
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