JPWO2020245998A1 - 半導体装置、電力変換装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、電力変換装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

半導体装置(50)は、半導体素子(10)と、封止樹脂(2)と、金属ベース板(3)と、冷却構造体(4)と、第1シール部材(6)とを備える。金属ベース板(3)は、第1ベース部(31)と第2ベース部(32)とを含む。第1ベース部(31)は、第1部分(311)と第2部分(312)とを有する。第2ベース部(32)は、第2部分(312)よりも内側に凹んでいる。封止樹脂(2)は、第1部分(311)と冷却構造体(4)とが向かい合う領域に入り込む。第2ベース部(32)は、周壁部(42)に向かい合う側面(32s)を含む。周壁部(42)は、側面(32s)に向かい合う内壁(42i)を含む。第1シール部材(6)は、周壁部(42)の全周にわたって側面(32s)と内壁(42i)との間の隙間を封止している。

Description

本発明は、半導体装置、電力変換装置および半導体装置の製造方法に関するものである。
従来、例えば特開2016−46356号公報(特許文献1)には、放熱板のフィンが冷却構造体の中に挿入され、冷却構造体の中の冷媒と接触することで放熱性能を得られる半導体装置が記載されている。この半導体装置では、放熱板は、冷却器の上にパッキンを挟み込んだ状態で上からねじ留めによって押しつけられている。また、上から押しつけられたパッキンは、冷媒が冷却器から漏れ出すことを抑制している。
特開2016−46356号公報
上記公報に記載された半導体装置においては、放熱板(金属ベース板)がパッキン(シール部材)を上からねじ留めによって押しつけることで、冷却器(冷却構造体)の中に収容された液体の冷媒が漏れることを抑制している。繰り返しの温度変化および振動などによってねじ留め部分が緩んでくる場合がある。これにより、パッキン(シール部材)と放熱板(金属ベース板)または冷却器(冷却構造体)との間に隙間が生じるため、この隙間を通じて冷媒が冷却器(冷却構造体)から漏れる。
また、上記公報に記載された半導体装置においては、半導体素子と放熱板(金属ベース板)とがトランスファーモールド法によって封止樹脂で封止されている。しかしながら、封止樹脂が長期使用により放熱板(金属ベース板)から剥離する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、冷媒が冷却構造体から漏れることを抑制でき、かつ封止樹脂が金属ベース板から剥離することを抑制できる半導体装置、電力変換装置および半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明の半導体装置は、半導体素子と、封止樹脂と、金属ベース板と、冷却構造体と、冷媒と、第1シール部材とを備える。封止樹脂は、半導体素子を封止する。金属ベース板は、第1ベース部と第2ベース部とを含む。第1ベース部は、第1部分と第2部分とを有する。第1部分は、封止樹脂で封止されている。第2部分は、第1部分に対して半導体素子と反対側に配置され、第1部分より凹み、かつ封止樹脂から露出する露出面を有するように封止樹脂で封止されている。第2ベース部は、第1ベース部の第2部分に対して第1部分と反対側に配置されかつ第2部分よりも内側に凹んでいる。冷却構造体は、周壁部を含む。周壁部には第2ベース部が挿入される開口部が設けられている。周壁部は、開口部に連通する内部空間を取り囲んでいる。冷媒は、冷却構造体の内部空間に収容される。第1シール部材は、冷媒より開口部の近くに配置される。第1シール部材は、金属ベース板の第2ベース部と冷却構造体の周壁部との間の隙間を封止する。封止樹脂は、第1部分と冷却構造体とが向かい合う領域に入り込む。金属ベース板の第2ベース部は、第2部分の露出面から第1部分と反対側に突き出し、冷却構造体の内部空間に挿入されている。金属ベース板の第2ベース部は、周壁部に向かい合う側面を含む。冷却構造体の周壁部は、金属ベース板の第2ベース部の側面に向かい合う内壁を含む。第1シール部材は、周壁部の全周にわたって側面と内壁との間の隙間を封止している。
本発明の半導体装置によれば、第1シール部材は、周壁部の全周にわたって金属ベース板の第2ベース部の側面と冷却構造体の周壁部の内壁との間の隙間を封止している。このため、第1シール部材は、ねじ留めによる金属ベース板からの押しつけが低下した場合でも、金属ベース板と冷却構造体との間の隙間を封止することができる。また、封止樹脂が、金属ベース板の第1部分を封止しつつ第1部分と冷却構造体とが向かい合う領域に入り込んでいる。このため、封止樹脂が金属ベース板から剥離することを抑制できる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII部分の拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の配置工程における金型と金属ベース板との構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の成型工程における金型と金属ベース板と封止樹脂との構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置の冷却構造体と第1シール部材と第2シール部材との位置関係を示す平面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置の構成を概略的に示す図7のIX部分の拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置の第1の構成を概略的に示す図1のIII部分に対応する部分の断面図である。 図11のXII−XII線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置の第2の構成を概略的に示す図1のIII部分に対応する部分の断面図である。 図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置の第3の構成を概略的に示す図1のIII部分に対応する部分の断面図である。 図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体装置の構成を概略的に示す図7のIX部分に対応する部分の断面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体装置の構成を概略的に示す図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体装置の構成を概略的に示す図17のXIX−XIX線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態4の変形例に係る半導体装置の構成を概略的に示す図7のIX部分に対応する部分の断面図である。 本発明の実施の形態4の変形例に係る半導体装置の製造方法の配置工程における金型と金属ベース板と第2シール部材との構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態4の変形例に係る半導体装置の製造方法の成型工程における金型と金属ベース板と封止樹脂と第2シール部材との構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る電力変換システムの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下においては、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1および図2を参照して本実施の形態1に係る半導体装置50の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る半導体装置50の構成を概略的に示す断面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図1に示されるように、半導体装置50は、パワーモジュール1と、冷却構造体4と、冷媒5と、第1シール部材6とを備えている。半導体装置50は、電力用のパワー半導体装置である。
パワーモジュール1は、封止樹脂2と、金属ベース板3と、半導体素子10と、絶縁層11と、リードフレーム12と、はんだ13と、ボンディングワイヤ14とを含んでいる。パワーモジュール1は、金属ベース板3の一部とリードフレーム12の外部端子を除いて全体を封止樹脂2で封止されている。パワーモジュール1は、冷却構造体4にねじ留めなどによって上から押しつけるように取り付けられている。図1においては、半導体装置50にパワーモジュールが1個備えられているが、半導体装置50に複数のパワーモジュール1が備えられていてもよい。
半導体素子10は、電力用のパワー半導体素子である。半導体素子10は、リードフレーム12とボンディングワイヤ14を介して電気的に接続されている。半導体素子10とリードフレーム12とは、ボンディングワイヤ14に限らず、銅板などからなるダイレクトリードなどで接続されていてもよい。また、半導体素子10とリードフレーム12とは、焼結銀によって接続されていてもよい。半導体素子10の材料は、珪素(Si)に限ることはなく、高温の環境でも使用できる炭化珪素(SiC)または窒化ガリウム(GaN)などであってもよい。
リードフレーム12は、例えば銅からなる。リードフレーム12は、プレス加工などにより構成されている。また図1では、リードフレーム12と絶縁層11との絶縁沿面距離を確保するために、絶縁層11の外周近傍では、リードフレーム12にリードフレーム12の厚さの半分程度を押し沈めた半抜加工が施されている。リードフレーム12の形状は、図1の半抜加工による形状に限られることはなく、例えば、曲げ加工による形状でもよい。リードフレーム12は、図1では、全体が一体となった構成であるが、電気的な回路が成立するように電極パターンごとに分離した構成でもよい。リードフレーム12は、図示しない回路パターンおよび外部端子を備えている。リードフレーム12の外部端子は、封止樹脂2から露出している。リードフレーム12の表面に、はんだ13により、半導体素子10、ならびに、図示しないシャント抵抗およびサーミスタなどの電子部品が実装されている。
金属ベース板3は、第1ベース部31と第2ベース部32とを含んでいる。第1ベース部31は、第1部分311と第2部分312とを有している。第1ベース部31の第1部分311は、絶縁層11と接触している。第1部分311は、封止樹脂2で封止されている。第2部分312は、第1部分311に対して半導体素子10と反対側に配置されている。第2部分312は、第1部分311よりも内側に凹んでいる。第2部分312の一部は、封止樹脂2で封止されている。第2部分312は、封止樹脂2から露出する露出面312eを有している。つまり、第2部分312は、封止樹脂2から露出した露出面312eを有するように封止樹脂2で封止されている。第1ベース部31の構造は、第1部分311の側面311sおよび底面311bならびに第2部分312の側面312sが封止樹脂2で封止され、露出面312eが露出する構造であればよい。
金属ベース板3の第2ベース部32は、第2部分312に対して第1部分311と反対側に配置されている。第2ベース部32は、第2部分312よりも内側に凹んでいる。また、第2ベース部32は放熱フィン32fを含んでいる。放熱フィン32fは、第2ベース部32の第2部分312と反対側の部分に配置されている。第2ベース部32は、第2部分312の露出面312eから第1部分311と反対側に突き出している。第2ベース部32は、冷却構造体4の内部空間41に挿入されている。第2ベース部32は、冷却構造体4の周壁部42に向かい合う側面32sを含んでいる。具体的には、第2ベース部32は、後述する冷却構造体4の周壁部42の内壁42iと向かい合う側面32sを含んでいる。
金属ベース板3は、第1ベース部31の第1部分311と第2部分312との間、および、第2部分312と第2ベース部32との間にそれぞれ段差を有している。第1部分311と第2部分312との間の段差は、封止樹脂2で覆われている。また、金属ベース板3は、第2ベース部32の中央に対して第2部分312の反対側にさらに段差を有してもよい。第2部分312と第2ベース部32との間の段差は、封止樹脂と接していない。
金属ベース板3は、封止樹脂2から露出した放熱フィン32fを備えていることにより放熱性を向上させることが可能となる。金属ベース板3の材質には、アルミニウムおよび銅などの高い熱伝導性および高い放熱性を有する金属材料が用いられる。放熱フィン32fは、平板フィンでもピン形状のフィンでもよい。放熱フィン32fと冷媒5との放熱効率を考慮すると、ピン形状のフィンが多数設けられている構成が好ましい。また、金属ベース板3は、絶縁層11と接触することにより金属基板としての機能を有している。
絶縁層11は、金属ベース板3の第1部分311の上面311tと接触するように設けられている。絶縁層11の材料には、放熱性を高めるための熱伝導性の高いフィラーが充填された、例えばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。熱伝導性の高いフィラーには、例えば、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどの無機粉末が単独で用いられ、またはこれらの複数を混合したものが用いられる。無機粉末のフィラーの充填された熱硬化樹脂製の絶縁層11がより高い熱伝導性および絶縁性を得るためには、熱硬化性樹脂が高い圧力と高い温度の環境で硬化されることが望ましい。絶縁層11の厚さは、100μm以上300以下μm程度である。絶縁層11の厚さは、薄いと絶縁性が低下し、厚いと放熱性が低下する。このため、絶縁層11の厚さは、必要な絶縁性および放熱性を考慮して適宜に決めてもよい。なお、樹脂製の絶縁層11について説明しているが、絶縁層11はこの構造に限らない。例えば、セラミックス基板が金属ベース板3にはんだ付けされている構造のものが用いられてもよい。
封止樹脂2は、パワーモジュール1の外形を兼ねている。封止樹脂2は、パワーモジュール1のうち、金属ベース板3の一部と、半導体素子10と、絶縁層11と、リードフレーム12の一部と、はんだ13と、ボンディングワイヤ14とをトランスファーモールド法によって封止している。封止樹脂2の覆う範囲は、図1に示されるように、金属ベース板3の露出面312eと第2ベース部32とを除いたパワーモジュール1の全体を覆っている。つまり、封止樹脂2は、パワーモジュール1のうち、金属ベース板3の一部と、半導体素子10と、絶縁層11と、リードフレーム12の一部と、はんだ13と、ボンディングワイヤ14とを覆っている。なお、金属ベース板3の露出面312eと放熱フィン32fとリードフレーム12の外部端子とは、封止樹脂2から露出している。封止樹脂2は、金属ベース板3の第1部分311と冷却構造体4とが向かい合う領域に入り込んでいる。具体的には、封止樹脂2は、金属ベース板3の第1部分311と後述する冷却構造体4の上面4tとが向かい合う領域に入り込むように構成されている。
封止樹脂2は、例えばエポキシ樹脂系の樹脂である。封止樹脂2は、絶縁体である。封止樹脂2の硬化に伴う変形によって、パワーモジュール1が反りなどの変形をする。パワーモジュール1の変形を抑制するためには、封止樹脂2にシリカなどの無機粉末を充填することが好ましい。封止樹脂2に無機粉末が充填されることにより、封止樹脂2の熱膨張係数は、アルミニウム、銅、および半導体素子10などのパワーモジュール1を構成する要素の線膨張係数を考慮して設定されることが好ましい。封止樹脂2の線膨張係数は具体的には、12×10−6(1/K)以上20×10−6(1/K)以下が好ましい。
冷却構造体4は、第1シール部材6を介して金属ベース板3と接している。冷却構造体4は、周壁部42を含んでいる。周壁部42には開口部40が設けられている。内部空間41は、開口部40に連通している。開口部40は、第2ベース部32の外形よりも大きい開口を有している。第2ベース部32は、開口部40に挿入される。周壁部42は、内部空間41を取り囲んでいる。周壁部42は、第2ベース部32の側面32sに向かい合う内壁42iを含んでいる。内部空間41は、周壁部42に取り囲まれている。内部空間41は、冷媒5と第2ベース部32とを収容する。冷却構造体4は、上面4tを有する。
冷媒5は、液体の冷媒である。冷媒5は、冷却構造体4の内部空間41に収容されている。冷媒5は、放熱フィン32fと接触している。冷媒5は、放熱効率を高めるためには液体が望ましい。冷媒5は、代表的には水である。冷媒5は、第1シール部材6により内部空間41から漏れることが抑制されている。
図1および図2に示されるように、第1シール部材6は、金属ベース板3と冷却構造体4とに挟まれるように配置されている。第1シール部材6は、冷媒5より開口部40の近くに配置されている。第1シール部材6は、第2ベース部32と周壁部42との間を封止している。具体的には、第1シール部材6は、冷却構造体4の周壁部42の全周にわたって、第2ベース部32の側面32sと冷却構造体4の内壁42iとの間の隙間を封止している。第1シール部材6は、パワーモジュール1および冷却構造体4に密着している。第1シール部材6の下側部分は、冷却構造体4に収容された冷媒5に面している。第1シール部材6の上側部分は、冷媒5から露出している。
第1シール部材は、金属ベース板3と冷却構造体4とに接している際には、圧縮されている状態となっている。これにより、冷媒5が冷却構造体4から漏れることが抑制される。また、これによりパワーモジュール1が冷却構造体4から抜けることが抑制される。第1シール部材6は、例えばOリング、角パッキン、またはガスケットなどのゴム材料を第2ベース部32に巻き付けたものでもよいし、第2ベース部32にシリコーン系の室温硬化のシール材を塗布して硬化させたものでもよい。
図3を参照して、第1シール部材6および金属ベース板3の構成をより詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る半導体装置50の金属ベース板3と第1シール部材6との構成を概略的に示す図1のIII部分の拡大図である。なお、説明の便宜のために図3の上下左右のバランスは図1と整合していない。第1シール部材6がOリングである場合、その断面は円となるため、第1シール部材6は、線径を有している。ただし、Oリングである第1シール部材6が圧縮されている場合、その断面は楕円となる。この場合、その楕円の短径を、第1シール部材6の線径とみなす。第1シール部材6の線径を、第1線径Dとする。
金属ベース板3の第2部分312は、露出面312eの外周端と内周端との間に第1幅Wを有している。第1幅Wは、第1シール部材6と露出面312eとが確実に接触する幅を確保するものとする。
第1幅Wは、第1線径Dの1/2倍以上である。この場合、第1シール部材6は、露出面312eに確実に接する。この場合、露出面312eと第1シール部材6との接触性が高くなり、冷媒5が漏れることがより確実に抑制される。
第1幅Wが、第1線径Dの1/2倍より小さい場合、第1シール部材6は、封止樹脂2、または封止樹脂2および露出面312eの境界線と接する。封止樹脂2を成型する際に、第2部分312の側面312sから露出面312eに入り込むように樹脂のバリが発生する可能性がある。樹脂のバリは、露出面312eの平坦性を損なう可能性がある。平坦性の不安定な面に第1シール部材6を押し当てる場合には、第1シール部材6による封止が損なわれる可能性がある。このため、樹脂のバリと第1シール部材6とは接触しないことが望ましい。したがって、第1幅Wは、第1線径Dの1/2倍に加え、さらに樹脂のバリの長さを考慮して設けられることが望ましい。本実施の形態においては、樹脂のバリの長さは、2mmより小さい。
次に図4を参照して、本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法について説明する。図4は、実施の形態1に係る半導体装置50の製造方法を示すフローチャートである。本実施の形態における半導体装置50の製造方法は、金属ベース板ユニット準備工程S11と、第1シール部材6準備工程S12と、配置工程S13と、成型工程S14と、固定工程S15とを含んでいる。
図1および図4を参照して、金属ベース板ユニット準備工程S11では、半導体素子10と金属ベース板3とを含む金属ベース板ユニットが準備される。
本実施の形態においては、金属ベース板ユニット準備工程S11では、金属ベース板3の上面311tに、エポキシ系樹脂からなる熱伝導性の高い樹脂組成物が塗布され、絶縁層11が形成される。絶縁層11は、シート状の樹脂組成物がプレスなどの加圧によって取り付けられて形成されてもよい。さらに、リードフレーム12にはんだペーストが塗布される。半導体素子10およびシャント抵抗などの電子部品が、はんだペーストの上にリフローなどによって実装される。このとき、電子部品の実装方法は、はんだペーストに限らない。例えばリードフレーム12上に板はんだが供給され、リフローをされることで電子部品が実装されてもよい。さらに、半導体素子10とリードフレーム12とがボンディングワイヤ14などにより電気的に接続される。
第1シール部材6準備工程S12では、第1シール部材6が準備される。
図4および図5を参照して、配置工程S13では、金属ベース板3の第2部分312が金型20の第1底部(底部)21bに第2部分312の全周にわたって接するよう、金属ベース板ユニットが金型20に配置される。具体的には、露出面312eが、第1底部21bに接する。金型20は、第1収容部21および第2収容部22を有する。第2収容部22は、第1収容部21の第1底部21bから凹んでいる。
主に図5を参照して、配置工程S13をより詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の配置工程S13における金型20と金属ベース板3との構成を概略的に示す断面図である。金属ベース板3の第1部分311が、金型20の第1収容部21に、成型工程S14において封止樹脂2で封止されるよう配置される。この配置により、金属ベース板3は、金型20の第1収容部21と第2収容部22とを空間的に隔てることができる。
放熱フィン32fと第2収容部22の第2底部22bとが接触する場合、金属ベース板3と金型20の第1底部21bとの間に隙間が生じる可能性がある。この場合、封止樹脂2がこの隙間から第2収容部22に流れ込むことで、露出面312eおよび第2ベース部32が封止樹脂2から露出しない可能性がある。このため、金属ベース板3は、金型20に、放熱フィン32fと金型20の第2底部22bとの間に隙間ができるよう配置される。隙間が金属ベース板3の放熱フィン32fの寸法公差より大きくなるように、金属ベース板3を金型20に配置する。例えば放熱フィン32fの寸法公差が±0.1mm程度ならば、隙間はその2倍の0.2mm程度とすれば十分である。
図1、図4および図6を参照して、成型工程S14では、封止樹脂2が半導体素子10と、前記第1部分311と、前記第1部分311と第1底部21bとが向かい合う領域とを封止する。金型20の第1収容部21に封止樹脂2が流し込まれ、封止樹脂2が成型される。
主に図6を参照して、成型工程S14をより詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法の成型工程S14における金型20と金属ベース板3と封止樹脂2との構成を概略的に示す断面図である。金属ベース板3の露出面312eが金型20の第1底部21bに押しつけられることで、封止樹脂2が第2収容部22に流れ込むことが抑制される。本実施の形態においては、パワーモジュール1のうち、リードフレーム12の図示されない外部端子と、金属ベース板3の第1ベース部31の第2部分312の露出面312eと、第2ベース部32とが露出するようにパワーモジュール1が封止樹脂2で封止される。成型工程S14を経て製造された半導体装置50は、第2部分312の側面312sが封止樹脂に覆われている。
封止樹脂2が成型された後に、封止樹脂2が金型20から取り出され、さらに硬化炉に投入されることで、封止樹脂2のアフターキュアが実施されてもよい。また、リードフレーム12の外部端子に曲げ加工を施すために、プレス加工が行われてもよい。これにより、パワーモジュール1が構成される。
図1および図4を参照して、固定工程S15では、第2ベース部32の全周に接触するよう第1シール部材6が配置される。具体的には、第1シール部材6は、第2ベース部32の側面32sに配置される。さらに、冷却構造体4の開口部40に第2ベース部32が挿入される。冷却構造体4に、周壁部42と第2ベース部32とが第1シール部材6を介して全周にわたって接するよう、金属ベース板ユニットが固定される。具体的には、内壁42iと第2ベース部32の側面32sとが、第1シール部材6を介して接する。この固定には、パワーモジュール1に設けたねじ穴を介したねじ留め構造が用いられてもよい。また、別途設けられた固定治具などによってパワーモジュール1の上から板状のもので押しつける構造が用いられてもよい。
なお、固定工程S15においては、第1シール部材6が側面32sと内壁42iとに接しているため、金属ベース板ユニットは、押し込まれながら取り付けられ、固定される。これにより、金属ベース板ユニットが固定された後に、金属ベース板ユニットが冷却構造体4から抜けにくい構造が得られる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態における半導体装置50では、第1シール部材6は、周壁部42の全周にわたって金属ベース板3の第2ベース部32の側面32sと冷却構造体4の周壁部42との間の隙間を封止している。このため、第1シール部材6は、ねじ留めによる金属ベース板からの押しつけが低下した場合でも、金属ベース板3と冷却構造体4との間の隙間を封止することができる。また、封止樹脂2が、金属ベース板3の第1部分311を封止しつつ、第1部分311と冷却構造体4とが向かい合う領域に入り込んでいる。このため、封止樹脂2が金属ベース板3から剥離することを抑制できる。
パワーモジュール1は、冷却構造体4に第1シール部材6を介して設置されている。第1シール部材6は、周壁部42の全周にわたって内壁42iと側面32sとに接している。よって、冷却構造体4に収容された冷媒5が漏れることが抑制されるため、半導体装置50の長期信頼性が向上する。例えば、シール部材が冷却構造体に金属ベース板によって上から押しつけられている場合、上からの押しつけが弱くなると、隙間が生じるため冷媒が漏れる。他方、本実施の形態においては、第1シール部材6は金属ベース板3の側面32sで押しつけられている。よって、上からの押しつけが弱くなった場合でも、金属ベース板3と冷却構造体4との間に隙間は生じないため、冷媒5が漏れることが抑制される。
冷却構造体4の構造は、冷却構造体4の内壁42iと第2ベース部の側面32sとの間の隙間を第1シール部材6で封止できる構成であれば、特に限定されるものではない。図2では、冷却構造体4は、長方形で示されるが、長方形に限らず、例えば円でもよい。また、開口部40の構造は、第2ベース部を挿入できるだけの掘り込みでよい。これにより、冷却構造体4は簡易な構造で対応できるため、製造コストを下げることができる。
第1シール部材6が圧縮性を有している場合、第1シール部材6は金属ベース板3と冷却構造体4により圧縮されるため、接触面積が大きくなる。これにより、金属ベース板3と冷却構造体4との間の摩擦が増加するため、金属ベース板3は冷却構造体4から抜けにくい構造となる。
また、第1シール部材6が可塑性を有している場合、金属ベース板3と冷却構造体4との相対的な位置関係が変わった場合でも、第1シール部材6は追随して接触を維持できるため、冷媒5が漏れることが抑制される。
第1シール部材6は、金属ベース板3の第2ベース部32の側面32sと冷却構造体4の内壁42iとの間に設けられる。このため、金属ベース板3と冷却構造体4との間に領域が確保される。冷媒5がこの領域を通ることにより、金属ベース板3から冷媒5への放熱性が確保される。この領域が狭いと、冷媒5の流動性が損なわれるため、放熱性が低下する。この領域が広いと、冷媒5の流動性が高まり、放熱性が向上する。
封止樹脂2は、金属ベース板3を抱え込むように成型されている。封止樹脂2が金属ベース板3から剥離する場合、第2部分312の側面312sを起点として封止樹脂2が剥離する。本実施の形態において、封止樹脂2は、金属ベース板3の第1部分311の底面311bに回り込んでいる。これにより、側面312sで封止樹脂2が剥離しても、底面311bに回り込んだ封止樹脂2が底面311bに接しているため、封止樹脂2が金属ベース板3から剥離することを抑制できる。また、側面312sを起点とした封止樹脂2の剥離が上面311tまで広がることを抑制できる。さらに、封止樹脂2が金属ベース板3から剥離した場合でも、この構造により、金属ベース板3が封止樹脂2から抜けないため、半導体装置50の長期信頼性が向上する。封止樹脂2が金属ベース板3から剥離する原因には、温度サイクルなどの環境などがある。封止樹脂2が金属ベース板を抱え込むよう成型されるのであれば、金属ベース板3の第2部分312の構造は第1部分311に対して連続的に凹んでいる構造に限られない。第2部分312の構造は、第1部分311に体して部分的に凹んでいる構造でもよい。
本実施の形態では、第1幅Wは、第1線径Dの1/2倍以上である。このため、露出面312eと第1シール部材6との接触性が高くなり、冷媒5が漏れることがより確実に抑制される。
パワーモジュール1を冷却構造体4に第1シール部材6を用いて取り付けることで、金属ベース板3を冷却構造体4に固定するための応力を、ねじ留めのみにより金属ベース板3を冷却構造体4に固定するための応力よりも軽減できる。これにより、金属ベース板3の底面311b側に回りこんだ封止樹脂2への応力を緩和できるため、封止樹脂2の剥離が抑制できる。
本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法では、固定工程S15において金属ベース板3に第1シール部材6が配置される際、第1シール部材6の位置が第2ベース部32に這わせて決められる。これにより、半導体装置50の製造性が向上する。
本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法では、トランスファーモールド法によって樹脂成型が行われる。この際、金属ベース板3の第2部分312の露出面312eが金型20の第1底部21bに、第2ベース部32の全周にわたって押し当てられる。この工程によって、封止樹脂2が金型20の第2収容部22に流れ込むことが抑制される。よって、第2ベース部32が封止樹脂2から露出したパワーモジュール1を製造することができるため、半導体装置50の製造安定性が向上する。また、この製造方法によって製造された半導体装置50は、第2部分312の側面312sが封止樹脂2で封止されているという特徴を有する。
本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法では、半導体装置50に検査が実施されてもよい。検査の一例には、電気特性検査および電気絶縁試験などがある。本実施の形態の半導体装置50では、パワーモジュール1を冷却構造体4から取り外すことができる。この構造により、不具合品を良品と交換する、いわゆるリワークが可能となる。冷却構造体4に少なくとも1つのパワーモジュール1が設置され配線などが行われた後に、半導体装置50が検査される。パワーモジュール1に不具合が発見された場合、パワーモジュール1にリワークを行うことができる。例えば、半導体素子に炭化珪素(SiC)を用いたパワーモジュール1は、半導体素子に珪素(Si)を用いたパワーモジュール1よりコストが高く、また、歩留まりが低い。この場合、本実施の形態の製造方法によれば、1つの冷却構造体4に複数のパワーモジュール1を取り付けた後でも、不具合の発生したパワーモジュール1に対して個別にリワークを行うことができる。これにより、半導体装置50の製造において、半導体装置50のコストを低下させることができる。また、これにより、半導体装置50の生産性を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成、動作および効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図7および図8を参照して、本発明の実施の形態2に係る半導体装置50の構成について説明する。図7は、実施の形態2に係る半導体装置50の構成を概略的に示す断面図である。図8は、実施の形態2に係る半導体装置の冷却構造体4と第1シール部材6と第2シール部材7との位置関係を示す平面図である。本実施の形態に係る半導体装置50は、第2シール部材7をさらに備える点および、金属ベース板3の第2ベース部32が根元部321と先端部322をさらに含む点において、実施の形態1に係る半導体装置50とは異なっている。
本実施の形態に係る第2ベース部32は、根元部321と先端部322とを含んでいる。根元部321は、第2部分312に対して第1部分311と反対側に配置されている。根元部321は、第2部分312より内側に凹んでいる。先端部322は、根元部321に対して第2部分312と反対側に配置されている。
本実施の形態に係る第1シール部材6は、先端部322の側面322sに設けられている。第1シール部材6は、周壁部42の全周にわたって第2ベース部32の先端部322の側面322sと冷却構造体4の内壁42iとの間の隙間を封止している。
第2シール部材7は、冷却構造体4の露出面312eと冷却構造体4とが向かい合う領域に配置されている。第2シール部材7は、露出面312eと冷却構造体4との間の隙間を封止している。具体的には、第2シール部材7は、露出面312eと冷却構造体4の上面4tとの間を封止している。第2シール部材7は、少なくとも1つ以上配置され得る。第2シール部材7は、例えばOリング、角パッキン、またはガスケットのようなゴム材料を根元部321に巻き付けたものでもよいし、根元部321にシリコーン系の室温硬化のシール材を塗布して硬化したものでもよい。
図9を参照して、本実施の形態に係る金属ベース板3および第2シール部材7をより詳細に説明する。図9は、実施の形態2に係る半導体装置の構成を概略的に示す図7のIX部分の拡大図である。なお、説明の便宜のために図9の上下左右のバランスは図7と整合していない。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に樹脂のバリが発生する可能性がある。第2シール部材7がOリングである場合、その断面は円となるため、第2シール部材7は、第2線径Dを有している。ただし、Oリングである第2シール部材7が圧縮されている場合、断面は楕円となる。この場合、第2線径Dは、その楕円の短径である。
第1幅Wは、第2線径Dの1/2倍以上である。この場合、第2シール部材7は、露出面312eに確実に接する。また、露出面312eと第2シール部材7との接触性が高くなり、冷媒5の漏れることをより確実に抑制できる。
第1幅Wが、第2線径Dの1/2倍より小さい場合、第2シール部材7は、封止樹脂2または封止樹脂2および露出面312eの境界線と接する。このため、実施の形態1と同様に、第1幅Wは、第2線径Dの1/2倍に加え、さらに樹脂のバリの長さを考慮して設けられることが望ましい。
根元部321は、根元部321の外周端と内周端との間に第2幅Wを有している。第2幅Wが第1シール部材6の第1線径Dより大きい場合、第1シール部材6を冷却構造体4の内壁42iに接するように取り付けることは難しい。したがって、根元部321の第2幅Wは、第1線径D以下である。
本実施の形態における金属ベース板3は、第1ベース部31の第1部分311と第2部分312との間と、第2部分312と根元部321との間と、根元部321と先端部322との間とにそれぞれ段差を有している。また、金属ベース板3は、先端部322に対して根元部321の反対側にさらに段差を有してもよい。この場合、その段差に別の第2シール部材7をさらに設けてもよい。
次に、図10を参照して、本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法について説明する。図10は、実施の形態2に係る半導体装置50の製造方法を示すフローチャートである。本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法は、実施の形態1に係る半導体装置50の製造方法に加えて第2シール部材準備工程S16をさらに含んでいる。
第2シール部材準備工程S16では、第2シール部材7が準備される。
固定工程S15では、第2シール部材7が、根元部321の全周にわたって根元部321を取り囲んでいる。第2シール部材7は、第2部分312と冷却構造体4とに接触するよう配置される。第2シール部材7を介して、第2部分312と冷却構造体4とが、根元部321の全周にわたって接する。具体的には、第2部分312の露出面312eと冷却構造体4の上面4tとが根元部321の全周にわたって接する。また、周壁部42と先端部322とが先端部322の全周にわたって接する。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態では、半導体装置50は第1シール部材6および第2シール部材7を備えている。このため、半導体装置50は、冷媒5が漏れることを抑制できるシール部材を少なくとも2つ備えている。したがって、第1シール部材6および第2シール部材7のいずれかが劣化した場合でも、冷媒5が漏れることが抑制される。この構造により、半導体装置50の長期信頼性が向上する。
本実施の形態に係る半導体装置50の製造方法では、固定工程S15において、第1シール部材6を先端部322に沿って設置することができる。これにより、第1シール部材6の位置決めが簡便となり、半導体装置50の生産性を向上させることができる。
実施の形態3.
図11〜図16を参照して、本発明の実施の形態3に係る半導体装置50を説明する。本実施の形態に係る半導体装置50は、金属ベース板3の側面32sおよび冷却構造体4の内壁42iの少なくともいずれかが第1溝G1を有する点において、実施の形態1に係る半導体装置50とは異なっている。
図11は、本実施の形態に係る第1溝G1が冷却構造体4の内壁42iに設けられていることを概略的に示す図1のIII部分に対応する部分の断面図である。図12は、図11のXII−XII線に沿う断面図である。図11および図12に示されるように、本実施の形態に係る半導体装置50の第1の構成では、冷却構造体4の内壁42iは、第1溝G1を含んでいる。
図13は、本実施の形態に係る第1溝G1が金属ベース板3の側面32sに設けられていることを概略的に示す図1のIII部分に対応する部分の断面図である。図14は、図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。図13および図14に示されるように、本実施の形態に係る半導体装置50の第2の構成では、金属ベース板3の側面32sは、第1溝G1を含んでいる。
図15は、本実施の形態に係る第1溝G1が金属ベース板3の側面32sおよび冷却構造体4の内壁42iに設けられていることを概略的に示す図1のIII部分に対応する部分の断面図である。図16は、図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。図15および図16に示されるように、本実施の形態に係る半導体装置50の第3の構成では、金属ベース板3の側面32sおよび冷却構造体4の内壁42iは、第1溝G1を含んでいる。
本実施の形態においては、金属ベース板3の側面32sおよび冷却構造体4の内壁の42iの少なくともいずれかは、第1溝G1を含んでいる。第1溝G1は冷却構造体4の周壁部42に沿って設けられている。
本実施の形態の第1シール部材6は、第1溝G1に入り込むように配置されている。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る半導体装置50では、冷却構造体4に金属ベース板3が押し込まれる前に、第1溝G1に第1シール部材6がはめ込まれる。これにより、あらかじめ第1シール部材6の位置を決めることができる。したがって、金属ベース板3および第1溝G1にはめ込まれていない第1シール部材6を同時に押し込む実施の形態1に係る製造方法と比較して、半導体装置50の生産性が向上する。
金属ベース板3を、金型を用いて冷間鍛造および溶湯などによって製造する場合、第1溝G1を側面32sに設けるためには、金属ベース板3を金型から外した後さらに、金属ベース板3に機械加工を実施することが必要となる。このため、第1溝G1を側面32sに設けることは、半導体装置50の製造コストの増加を招く可能性がある。他方、冷却構造体4では、開口部40と、内部空間41と、内壁42iとが形成される工程と同時に第1溝G1を設けることが可能である。よって、第1溝G1を内壁42iに設けることにより、第1溝G1が側面32sに設けられる場合と比較して製造コストを抑制できる。冷却構造体4の内壁42iのみが第1溝G1を有している場合でも、第1溝G1により第1シール部材6が取り付けられる位置を決めることができる。したがって、第1溝G1は内壁42iのみに設けられていることが好ましい。
第1シール部材6は、金属ベース板3の側面32sと冷却構造体4の内壁42iとの間で、第1溝G1に入り込むよう配置されている。これにより、第1シール部材6と金属ベース板3と冷却構造体4との相対位置が固定される。したがって、繰り返しの温度変化と振動によってねじ留めが緩んだ場合でも、金属ベース板3が冷却構造体4から抜けることが抑制される。
本実施の形態では、根元部321の第2幅Wは、第1線径D以下であるため、第1シール部材6を冷却構造体4の内壁42iに接するように取り付けることが容易である。
実施の形態4.
実施の形態4は、特に説明しない限り、上記の実施の形態2と同一の構成、動作および効果を有している。したがって、上記の実施の形態2と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図17〜図19を参照して、本発明の実施の形態4に係る半導体装置50を説明する。図17は、本実施の形態に係る半導体装置50の構成を概略的に示し、図7のIX部分に対応する部分の断面図である。図18は、図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。図19は、図17のXIX−XIX線に沿う断面図である。本実施の形態に係る半導体装置50は、第2部分312が第2溝G2を有する点において、実施の形態2に係る半導体装置50とは異なっている。
第2溝G2は、第2部分312の露出面312eの外周端と内周端との間に根元部321を取り囲むように設けられている。本実施の形態の金属ベース板3の第2部分312は、溝加工により形成された第2溝G2をさらに含む。第2部分312の露出面312eは、平坦にすることができる。
本実施の形態の第2シール部材7は、露出面312eと冷却構造体の上面4tとの間の隙間に設けられている。第2シール部材7は、第2溝G2に入り込むように設けられている。
図20を参照して、本実施の形態の変形例に係る半導体装置50を説明する。図20は、本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の構成を概略的に示し、図7のIX部分に対応する部分の断面図である。本実施の形態の変形例に係る封止樹脂2は、露出面312eと冷却構造体4とが向かい合う領域に入り込むように構成されている。封止樹脂2は、第2シール部材7と、第2シール部材7に対して第2ベース部32と反対側で接する。
次に、本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の製造方法を説明する。本実施の形態における半導体装置50の製造方法は、金属ベース板ユニット準備工程S11と、第1シール部材6準備工程S12と、第2シール部材準備工程S16と、配置工程S13と、成型工程S14と、固定工程S15とを含んでいる。上記の実施の形態2と同一の工程は、説明を繰り返さない。
本実施の形態の変形例に係る配置工程S13を、図21を参照して詳細に説明する。図21は、本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の製造方法の配置工程S13における金型20と金属ベース板3と第2シール部材7との構成を概略的に示す断面図である。配置工程S13では、第2シール部材7が、第2溝G2に入り込むように配置される。金属ベース板3の第2部分312が、第1部分311の全周にわたり第2シール部材7を介して、金型の第1底部21bと接するように配置される。この配置により、第2シール部材7は、金型20の第1収容部21と第2収容部22とを空間的に隔てることができる。これにより、成型工程S14において、封止樹脂2が第2収容部22に漏れることが抑制される。
本実施の形態の変形例に係る成型工程S14を、図22を参照して詳細に説明する。図22は、本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の製造方法の成型工程S14における金型20と封止樹脂2と金属ベース板3と第2シール部材7の構成を概略的に示す断面図である。封止樹脂2は、第2シール部材7の側面を封止するように流し込まれ、成型される。封止樹脂2がこのように成型された場合、図22に示されるように、封止樹脂2は第2シール部材7と、第2シール部材7に対して第2ベース部32と反対側で接する。封止樹脂2は、露出面312eと冷却構造体の上面4tとが向かい合う領域に入り込み、封止するように構成される。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る半導体装置50では、第2溝G2に第2シール部材7が入り込むように配置されている。これにより、第2シール部材7の位置決めを容易に行うことができる。
本実施の形態の変形例に係る半導体装置50では、封止樹脂2が、第1部分311の底面311bと冷却構造体4とが向かい合う領域に加えて、露出面312eと冷却構造体4とが向かい合う領域にさらに入り込むように構成される。この構成により、封止樹脂2が金属ベース板3から剥離することをさらに抑制できるため、半導体装置50の長期信頼性が実施の形態1よりもさらに向上する。また、長期使用によって封止樹脂2が金属ベース板3から剥離した場合でも、金属ベース板3は封止樹脂2からさらに抜けにくい。
第2部分312の平坦な露出面312eおよび露出面312eに配置される第2溝G2を有する金属ベース板3は、実施の形態2と同様に金型を用いて冷間鍛造および溶湯などによって製造されることができる。このため、第2溝G2を設けることは、実施の形態2と比べても、半導体装置50の製造コストを抑制できる。
本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の製造方法では、配置工程S13において、第2シール部材7は封止樹脂2により圧縮されていない。また、配置工程S13では、金属ベース板3の放熱フィン32fと金型20の第2底部22bとの間には、隙間がある。成型工程S14における封止樹脂2の成型圧力による第2シール部材7の圧縮率を考慮することで、第2シール部材7の圧縮幅(圧縮される幅の量)を隙間より大きくすることができる。この場合、放熱フィン32fは第2底部22bと接触する。この状態であれば、封止樹脂2は第2収容部22に漏れない。また、この状態では、金属ベース板3が金型20の第1底部21bおよび第2底部22bに支持されている。この構造により、樹脂成型圧力が高い場合でも、金属ベース板3および絶縁層11が変形することが抑制される。
本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の製造方法では、成型工程S14において、第2シール部材7は、封止樹脂2の成型圧力により圧縮され、第1底部21bに押しつけられる。よって、第2シール部材7は、封止樹脂2が第2収容部22に漏れることをより確実に抑制できる。したがって、第2ベース部32がより確実に封止樹脂2から露出する。
金属ベース板3の放熱性を向上させるため、絶縁層11には熱伝導性フィラーが充填されている。また、熱伝導性フィラーは、絶縁層11の熱伝導率および放熱性を向上させるために高い充填率で充填されている。絶縁層11の絶縁性および放熱性を高めるためには、トランスファーモールド法において、高い樹脂成型圧力が求められる。本実施の形態の変形例に係る半導体装置50の製造方法は、封止樹脂2が漏れることを抑制し、かつ、封止樹脂2の成型圧力を高くすることができる。このため、絶縁性および放熱性の高い半導体装置50を製造できる。
実施の形態5.
本実施の形態は、上述した実施の形態1から実施の形態4のいずれか1つにかかる半導体装置50を電力変換装置に適用したものである。本発明は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態5として、三相のインバータに本発明を適用した場合について説明する。
図23は、本実施の形態にかかる電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
図23に示す電力変換システムは、電源100、電力変換装置200、負荷300から構成される。電源100は、直流電源であり、電力変換装置200に直流電力を供給する。電源100は種々のもので構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成することができるし、交流系統に接続された整流回路やAC/DCコンバータで構成することとしてもよい。また、電源100を、直流系統から出力される直流電力を所定の電力に変換するDC/DCコンバータによって構成することとしてもよい。
電力変換装置200は、電源100と負荷300の間に接続された三相のインバータであり、電源100から供給された直流電力を交流電力に変換し、負荷300に交流電力を供給する。電力変換装置200は、図23に示すように、直流電力を交流電力に変換して出力する主変換回路201と、主変換回路201を制御する制御信号を主変換回路201に出力する制御回路203とを備えている。
負荷300は、電力変換装置200から供給された交流電力によって駆動される三相の電動機である。なお、負荷300は特定の用途に限られるものではなく、各種電気機器に搭載された電動機であり、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、鉄道車両、エレベーター、もしくは、空調機器向けの電動機として用いられる。
以下、電力変換装置200の詳細を説明する。主変換回路201は、スイッチング素子と還流ダイオードを備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源100から供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷300に供給する。主変換回路201の具体的な回路構成は種々のものがあるが、本実施の形態にかかる主変換回路201は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路201の各スイッチング素子や各還流ダイオードは、上述した実施の形態1から実施の形態4のいずれかに相当する半導体モジュール202によって構成する。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路201の3つの出力端子は、負荷300に接続される。
また、主変換回路201は、各スイッチング素子を駆動する駆動回路(図示なし)を備えているが、駆動回路は半導体モジュール202に内蔵されていてもよいし、半導体モジュール202とは別に駆動回路を備える構成であってもよい。駆動回路は、主変換回路201のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、主変換回路201のスイッチング素子の制御電極に供給する。具体的には、後述する制御回路203からの制御信号に従い、スイッチング素子をオン状態にする駆動信号とスイッチング素子をオフ状態にする駆動信号とを各スイッチング素子の制御電極に出力する。スイッチング素子をオン状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以上の電圧信号(オン信号)であり、スイッチング素子をオフ状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以下の電圧信号(オフ信号)となる。
制御回路203は、負荷300に所望の電力が供給されるよう主変換回路201のスイッチング素子を制御する。具体的には、負荷300に供給すべき電力に基づいて主変換回路201の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM制御によって主変換回路201を制御することができる。そして、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、主変換回路201が備える駆動回路に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路は、この制御信号に従い、各スイッチング素子の制御電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
本実施の形態に係る電力変換装置では、主変換回路201のスイッチング素子と還流ダイオードとして実施の形態1から実施の形態4のいずれか1つにかかる半導体モジュールを適用するため、電力変換装置の信頼性向上を実現することができる。
本実施の形態では、2レベルの三相インバータに本発明を適用する例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態では、2レベルの電力変換装置としたが3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに本発明を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータやAC/DCコンバータに本発明を適用することも可能である。
また、本発明を適用した電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触器給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
また、上記の各実施の形態を適宜組み合わせることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パワーモジュール、2 封止樹脂、3 金属ベース板、4 冷却構造体、5 冷媒、6 第1シール部材、7 第2シール部材、10 半導体素子、11 絶縁層、12 リードフレーム、13 はんだ、14 ボンディングワイヤ、31 第1ベース部、32 第2ベース部、32s 第2ベース部の側面、40 開口部、41 内部空間、42 周壁部、42i 内壁、100 電源、200 電力変換装置、201 主変換回路、202 半導体モジュール、203 制御回路、300 負荷、311 第1部分、312 第2部分、312e 露出面、321 根元部、322 先端部、322s 先端部の側面、G1 第1溝、G2 第2溝。
本発明の半導体装置は、半導体素子と、封止樹脂と、金属ベース板と、冷却構造体と、冷媒と、第1シール部材とを備える。封止樹脂は、半導体素子を封止する。金属ベース板は、第1ベース部と第2ベース部とを含む。第1ベース部は、第1部分と第2部分とを有する。第1部分は、封止樹脂で封止されている。第2部分は、第1部分に対して半導体素子と反対側に配置され、第1部分より凹み、かつ封止樹脂から露出する露出面を有するように封止樹脂で封止されている。第2ベース部は、第1ベース部の第2部分に対して第1部分と反対側に配置されかつ第2部分よりも内側に凹んでいる。冷却構造体は、周壁部を含む。周壁部には第2ベース部が挿入される開口部が設けられている。周壁部は、開口部に連通する内部空間を取り囲んでいる。冷媒は、冷却構造体の内部空間に収容される。第1シール部材は、冷媒より開口部の近くに配置される。第1シール部材は、金属ベース板の第2ベース部と冷却構造体の周壁部との間の隙間を封止する。封止樹脂は、第1部分と冷却構造体とが向かい合う領域に入り込む。金属ベース板の第2ベース部は、第2部分の露出面から第1部分と反対側に突き出し、冷却構造体の内部空間に挿入されている。金属ベース板の第2ベース部は、周壁部に向かい合う側面を含む。冷却構造体の周壁部は、金属ベース板の第2ベース部の側面に向かい合う内壁を含む。第1シール部材は、周壁部の全周にわたって側面と内壁との間の隙間を封止している。半導体装置は、第2シール部材をさらに備える。第2シール部材は、露出面と冷却構造体とが向かい合う領域に配置されている。第2ベース部は、根元部と、先端部とを含む。根元部は、第2部分に対して第1部分と反対側に配置されている。根元部は、第2部分より内側に凹んでいる。先端部は、根元部に対して第2部分と反対側に配置されている。第2シール部材は、根元部の全周にわたって露出面と冷却構造体との間の隙間を封止している。第1シール部材は、周壁部の全周にわたって先端部の側面と内壁との間の隙間を封止している。

Claims (11)

  1. 半導体素子と、
    前記半導体素子を封止する封止樹脂と、
    前記封止樹脂で封止された第1部分と、前記第1部分に対して前記半導体素子と反対側に配置され前記第1部分よりも内側に凹みかつ前記封止樹脂から露出した露出面を有するように前記封止樹脂で封止された第2部分とを有する第1ベース部と、前記第1ベース部の前記第2部分に対して前記第1部分と反対側に配置されかつ前記第2部分よりも内側に凹む第2ベース部とを含む金属ベース板と、
    前記第2ベース部が挿入される開口部が設けられ、かつ前記開口部に連通する内部空間を取り囲む周壁部とを含む冷却構造体と、
    前記金属ベース板の前記第2ベース部と前記冷却構造体の前記周壁部との間の隙間を封止する第1シール部材とを備え、
    前記封止樹脂は、前記第1部分と前記冷却構造体とが向かい合う領域に入り込み、
    前記金属ベース板の前記第2ベース部は、前記第2部分の前記露出面から前記第1部分と反対側に突き出し、前記冷却構造体の前記内部空間に挿入されており、かつ前記周壁部に向かい合う側面を含み、
    前記冷却構造体の前記周壁部は、前記金属ベース板の前記第2ベース部の前記側面に向かい合う内壁を含み、
    前記第1シール部材は、前記周壁部の全周にわたって前記側面と前記内壁との間の隙間を封止している、半導体装置。
  2. 前記側面および前記内壁の少なくともいずれかは、第1溝を含み、
    前記第1溝は前記周壁部に沿って設けられており、
    前記第1シール部材が前記第1溝に入り込むように配置されている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1溝は、前記内壁のみに設けられている、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記露出面の外周端と内周端との第1幅が、
    前記第1シール部材の線径の1/2倍以上である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記露出面と前記冷却構造体とが向かい合う領域に配置された第2シール部材をさらに備え、
    前記第2ベース部は、前記第2部分に対して前記第1部分と反対側に配置されかつ前記第2部分より内側に凹む根元部と、前記根元部に対して前記第2部分と反対側に配置された先端部とを含み、
    前記第2シール部材は、前記露出面と前記冷却構造体との間の隙間を封止し、
    前記第1シール部材は、前記周壁部の全周にわたって前記先端部の前記側面と前記内壁との間の隙間を封止している、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記根元部の外周端と内周端との第2幅が、
    前記第1シール部材の線径以下である、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記第2部分は、第2溝を含み、
    前記第2溝は前記第2部分の外周端と内周端との間に前記根元部を取り囲むように設けられ、
    前記第2シール部材が前記第2溝に入り込むように配置されている、請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記封止樹脂は、前記露出面と前記冷却構造体とが向かい合う領域に入り込むように構成されており、前記第2シール部材と、前記第2シール部材に対して前記第2ベース部と反対で接する、請求項7に記載の半導体装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の前記半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
    前記主変換回路を制御する制御信号を前記主変換回路に出力する制御回路と、
    を備えた電力変換装置。
  10. 半導体素子と、前記半導体素子と接続された第1部分と、前記第1部分に対して前記半導体素子と反対側に配置され前記第1部分より内側に凹む第2部分とを有する第1ベース部と、前記第2部分に対して前記第1部分と反対側に配置されかつ前記第2部分よりも内側に凹む第2ベース部とを備える金属ベース板と、を含む金属ベース板ユニットを準備する金属ベース板ユニット準備工程と、
    第1シール部材を準備する、第1シール部材準備工程と、
    前記第2部分が第1収容部と前記第1収容部の底部から凹む第2収容部とを有する金型の前記底部に前記第2部分の全周にわたって接するように、前記金属ベース板ユニットを前記金型に配置する配置工程と、
    封止樹脂が、前記半導体素子と、前記第1部分と、前記第1部分と前記底部とが向かい合う領域とを封止することで、前記封止樹脂を成型する成型工程と、
    前記第2ベース部の全周に接触するよう前記第1シール部材を配置し、前記第2ベース部が挿入される開口部が設けられ、かつ前記開口部に連通する内部空間を取り囲む周壁部を含む冷却構造体に、前記周壁部と前記第2ベース部とが前記第1シール部材を介して全周にわたって接するよう前記金属ベース板ユニットを固定する固定工程と、を備えた半導体装置の製造方法。
  11. 第2シール部材を準備する、第2シール部材準備工程、をさらに備え、
    前記第2ベース部が、前記第2部分に対して前記第1部分と反対側に配置されかつ前記第2部分より内側に凹む根元部と、前記根元部に対して前記第2部分と反対側に配置された先端部とを含み、
    前記固定工程では、前記根元部の全周にわたって前記根元部を取り囲み、かつ前記第2部分と前記冷却構造体とに接触するよう前記第2シール部材が配置され、かつ前記周壁部と前記先端部とが前記先端部の全周にわたって接する、請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
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