JPWO2020240677A1 - 空調システム - Google Patents

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Abstract

空調システムは、循環回路内に熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、熱媒体から液体と粒子とが共存したスラリーを生成させるスラリー生成部と、スラリー生成部が生成したスラリーに含まれる粒子を溶解させる溶解部と、を備えたものである。

Description

本発明は、固体状態と液体状態との間で相変化する蓄熱材が循環する循環回路を備えた空調システムに関するものである。
従来、固体状態と液体状態との間で相変化する蓄熱材が循環する循環回路を備えた蓄熱装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の蓄熱装置では、液体状態の蓄熱材による顕熱だけでなく、固体状態から液体状態に相変化する際の潜熱も利用しているため、蓄熱効率の向上が期待できる。
上記の蓄熱装置は、潜熱利用によって蓄熱効率が向上するが、それと引き換えに、蓄熱材の固体状態が管壁に付着して管路を狭め、それによって流体の流路が狭まって流動性が悪化して圧力損失が増大し、蓄熱効率が低下するおそれがある。そこで、バイパス路から管壁と管壁に止着された剥離部材との間に液体状態の蓄熱材を供給し、剥離部材を揺動させることによって剥離部材に付着した蓄熱材の固体状態を剥離し、蓄熱材による流動性悪化を抑制している。
特開平4−306434号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓄熱装置は、蓄熱材の固体状態が増加した場合はそれに従って揺動を大きくする必要があるが、揺動を大きくすると循環回路内の流速も大きくなる。そのため、循環回路内の流速の変化に応じて設定した蓄熱状況となるように蓄熱装置を制御する必要があり、制御が複雑化してしまうという課題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、蓄熱材である熱媒体の流動性悪化および制御の複雑化を抑制した循環回路を備えた空調システムを提供することを目的としている。
本発明に係る空調システムは、循環回路内に熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、前記熱媒体から液体と粒子とが共存したスラリーを生成させるスラリー生成部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解させる溶解部と、を備えたものである。
本発明に係る空調システムによれば、スラリー生成部が生成したスラリーに含まれる粒子を溶解させる溶解部を備えているため、循環回路内での熱媒体の粒子による流動性悪化を抑制することができる。また、流動性悪化を抑制するために循環回路内の流速を変化させる必要がないため、制御の複雑化を抑制することができる。
本実施の形態1に係る空調システムの第一循環回路を示す概略図である。 本実施の形態1に係る空調システムの変形例による第一循環回路を示す概略図である。 本実施の形態2に係る空調システムを示す概略図である。 本実施の形態3に係る空調システムの捕捉手段の内部構造を示す断面概略図である。 図4に示す捕捉手段内における粒子の挙動を示す第1の図である。 図4に示す捕捉手段内における粒子の挙動を示す第2の図である。 図4に示す捕捉手段内における粒子の挙動を示す第3の図である。 本実施の形態4に係る空調システムの捕捉手段の内部構造を示す断面概略図である。 本実施の形態5に係る空調システムの捕捉手段の内部構造を示す断面概略図である。 本実施の形態6に係る空調システムの捕捉手段の内部構造を示す断面概略図である。 本実施の形態6に係る空調システムの捕捉手段の変形例の内部構造を示す断面概略図である。 本実施の形態7に係る空調システムの捕捉手段の内部構造を示す断面概略図である。 本実施の形態8に係る空調システムの捕捉手段の内部構造を示す断面概略図である。 本実施の形態9に係る空調システムを示す概略図である。 本実施の形態10に係る空調システムを示す概略図である。 本実施の形態11に係る空調システムを示す概略図である。 本実施の形態12に係る空調システムを示す概略図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する内容によって実施の形態が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係る空調システムの第一循環回路100を示す概略図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る空調システムの第一循環回路100は、第一ポンプ101、スラリー生成部102、および、溶解部103を備え、それらが主配管104で接続されて構成されている。この第一循環回路100には、循環する熱媒体として、スラリーを形成する化合物の水溶液が充填されている。ここで、スラリーを形成する化合物としては、例えば臭化テトラブチルアンモニウム、テトラハイドロフラン、シクロペンタン、および、トリメチロールエタンなどが挙げられる。また、スラリーを形成する化合物としては、冷房に使用する場合、望ましくは相変化温度が5℃以上10℃未満の化合物を選ぶとよい。化合物を水に溶かす、または水中に分散させると、濃度によって相変化温度も変化するため、空調システムの設計に合わせて化合物の濃度を調整するとよい。
第一循環回路100は、例えば空調システムの室内機側の循環回路のことであり、室外機から回収した熱を伝達する機能を有する。第一ポンプ101は、水溶液を送液するためのポンプであり、例えばマグネット式、カスケード式、および、渦巻き式などがある。スラリー生成部102は、例えば室外機側の循環回路を流れる冷媒と室外機側の第一循環回路100を流れる水溶液とを熱交換させる熱交換器である。また、スラリー生成部102の構造としては、例えばプレート式、多管式、および、スパイラル式などがあり、材質には、例えば銅、SUS、チタン、および、アルミニウムなどが用いられる。溶解部103は、例えば室内機であり、冷却された水溶液とファンコイルとが熱交換することで室内に冷風を提供するとともに、水溶液を加熱し、水溶液に含まれる粒子を溶解するものである。主配管104は、第一循環回路100の各構成要素を接続して流体を循環させる機能を有し、材質には、例えば銅、SUS、チタン、および、アルミニウムなどの金属、あるいは、塩化ビニルおよびポリエチレンなどの樹脂が用いられる。
まず、スラリー生成部102の働きについて説明する。第一循環回路100に充填されている化合物の水溶液は、常温では無色透明であるが、流動させたまま冷却することで、白濁する。この白濁した状態は、粒子状に析出した固体の粒子と液体とが共存している状態であり、この状態をスラリーと称する。このスラリーは、液体の持つ顕熱と固体の持つ潜熱との2種類の熱を持つことから、高密度の蓄熱材として使用することができる。これにより、第一ポンプ101の流量を低減することができ、初期コスト低減およびランニングコスト低減を達成することができる。
また、化合物を含む水溶液は、第一ポンプ101によって第一循環回路100中の主配管104を流れ、スラリー生成部102に送液されると、スラリー生成部102で冷媒と熱交換し、冷却され、水溶液の一部が粒子として析出し、白濁したスラリーとなる。その後、スラリーは、溶解部103を通って室内に冷風を提供するとともに加熱され、スラリーに含まれる粒子が溶解し、より水溶液に近い状態、または完全な液体状態である無色透明の水溶液となる。その後、水溶液は、再度スラリー生成部102に送液され、再度水溶液の一部が粒子として析出し、上記のサイクルを繰り返すことになる。
なお、室内の気温が高くなった場合、または、室内機の冷房の設定温度がより低くなった場合、冷却効率を高める必要があるため、第一ポンプ101の流量を大きくする必要がある。この場合、図1では図示していないが、室内機に設置された温度センサーの測定結果から判断し、第一ポンプ101の出力を増加させることで、流量を大きくする。一方、室内の気温が低くなった場合、または、室内機の冷房の設定温度が高くなった場合、冷却効率を低減させる必要があるため、第一ポンプ101の流量を小さくする。この場合も、図1では図示していないが、室内機に設置された温度センサーの測定結果から判断し、第一ポンプ101の出力を低下させることで、流量を小さくする。
第一循環回路100では、スラリー生成部102で水溶液から形成される粒子を一定の大きさに制御することは困難であり、スラリー生成部102の設計上の粒子径より大きく成長するものが存在する。以降、スラリー生成部102の設計上の粒子径より大きいものを、大型粒子と称する。なお、大型粒子は、例えば球相当径において、粒子径50μm以上の粒子のことを示す。
大型粒子は、第一循環回路100の内部に多くの弊害を与える。まず、大型粒子が、主配管104、スラリー生成部102、および、第一ポンプ101の内部に付着し、流体の流路を狭めることで圧力損失が増大することが挙げられる。これにより、第一ポンプ101の消費電力が大きくなる。そして、大型粒子がさらに大きく成長すると、流体の流路を閉塞させる可能性もある。また、大型粒子がスラリー生成部102に付着すると、伝熱効率が低下するため、スラリーの生成効率が低下する可能性がある。一方で、水溶液から形成された粒子を捕捉手段で全て捕捉すると、液体のみが循環することになり、潜熱および顕熱を利用して冷却効率を高めるというスラリーのメリットが活かせなくなる。よって、上記のメリットを活かすためには、第一循環回路100の流動性に悪影響を与えない粒子サイズを維持しながら、必要量のスラリーを形成させ、流体を循環させる必要がある。
図2は、本実施の形態1に係る空調システムの変形例による第一循環回路100Aを示す概略図である。
そこで、本実施の形態1において、変形例による第一循環回路100Aでは、図2に示すように、図1に示す第一循環回路100に、捕捉手段200と、戻り配管201と、小型化手段202とが設けられた構成となっている。
捕捉手段200は、詳しくは実施の形態3で説明するが、例えば重力沈降を利用した捕捉手段である。戻り配管201は、捕捉手段200の出口とは異なる位置と第一ポンプ101の前段とに接続され、捕捉手段200で捕捉した粒子を第一ポンプ101の前段に戻す機能を有する。ここで、戻り配管201は、第一ポンプ101の前段ではなく後段に接続されていてもよいが、流体の逆流を防ぐため、第一ポンプ101の前段に接続するのが望ましい。小型化手段202は、詳しくは実施の形態4〜6で説明するが、捕捉手段200に設けられ、粒子を溶解または破砕することで小型化させる機能を有する。なお、小型化手段202は、スラリー生成部102の稼働に併せて稼動するものであり、単体で稼動するものではない。
捕捉手段200において、大型粒子を捕捉および分離することで、第一循環回路100Aの流動性悪化を抑制することができ、熱交換器およびポンプなどの故障も抑制されるため信頼性を確保することができる。また、流動性悪化を抑制するために第一循環回路100A内の流速を変化させる必要がないため、制御の複雑化を抑制することができる。
さらに、本実施の形態1では、スラリー使用のメリットを最大限に活かすために、第一循環回路100Aが、捕捉手段200に加え、戻り配管201と小型化手段202とを備えた構成となっている。戻り配管201は、捕捉手段200の出口とは異なる位置と、主配管104の第一ポンプ101の前段と溶解部103の後段とを接続する箇所とを接続している。また、小型化手段202は、捕捉手段200に設けられている。そして、小型化手段202により粒子の粒子径を50μm未満とし、戻り配管201から粒子径が小さくなった粒子を第一ポンプ101の前段に戻す構成とした。これにより、第一循環回路100Aの信頼性に悪影響を与えない粒子サイズ、例えば粒子径50μm未満を維持しながら必要量のスラリーを形成し、第一循環回路100A内に流体を循環させることができる。
なお、戻り配管201から粒子径が小さくなった粒子を第一ポンプ101の前段に戻す構成の詳細については、実施の形態3で説明する
戻り配管201は、溶解部103の後段に接続されているため、溶解部103で粒子が全て溶解した場合でも、溶解部103から流出した粒子を含まない水溶液は、戻り配管201から戻された粒子と合流後、スラリー生成部102に流入する。つまり、スラリー生成部102には、粒子を含む水溶液、つまりスラリーが供給されることになる。よって、水溶液がスラリー生成部102に流入する前に粒子をあらかじめ加えることになり、粒子生成を促進し、スラリー生成部102でスラリーを形成しやすくすることができる。ここでは、粒子は結晶成長の起点となる核として働くため、粒子が無い場合と比較して粒子の生成効率が高まる。そのため、第一循環回路100Aが稼動後、一度粒子が生成されれば連続的にスラリーが形成されるようになる。
以上、本実施の形態1に係る空調システムは、第一循環回路100A内に熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、熱媒体から液体と粒子とが共存したスラリーを生成させるスラリー生成部102と、スラリー生成部102が生成したスラリーに含まれる粒子を溶解させる溶解部103と、を備えたものである。
本実施の形態1に係る空調システムによれば、スラリー生成部102が生成したスラリーに含まれる粒子を溶解させる溶解部103を備えているため、第一循環回路100A内での熱媒体の粒子による流動性悪化を抑制することができる。また、流動性悪化を抑制するために第一循環回路100A内の流速を変化させる必要がないため、制御の複雑化を抑制することができる。
また、本実施の形態1に係る空調システムにおいて、熱媒体は、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液である。また、本実施の形態1に係る空調システムは、スラリー生成部102が生成したスラリーに共存する粒子を捕捉する捕捉手段200を備え、溶解部103は、捕捉手段200から流出したスラリーに含まれる粒子を溶解するものである。
本実施の形態1に係る空調システムによれば、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液が熱媒体として循環する第一循環回路100Aが、スラリー生成部102が生成したスラリーに共存する粒子を捕捉する捕捉手段200を備えている。そのため、粒子による流動性悪化を抑制することができる。また、流動性悪化を抑制するために第一循環回路100A内の流速を変化させる必要がないため、制御の複雑化を抑制することができる。
また、本実施の形態1に係る空調システムにおいて、第一循環回路100Aは、捕捉手段200に設けられ、捕捉された粒子を小型化する小型化手段202を備え、小型化手段202によって小型化された粒子を、第一循環回路100Aに戻すものである。
本実施の形態1に係る空調システムによれば、捕捉された粒子を小型化する小型化手段202を備え、小型化手段202によって小型化された粒子は、第一循環回路100Aに戻される。そのため、小型化手段202によって粒子を小型化し、第一循環回路100Aの信頼性に悪影響を与えない粒子サイズを維持しながら必要量のスラリーを形成し、第一循環回路100A内に流体を循環させることができる。
また、本実施の形態1に係る空調システムにおいて、第一循環回路100Aは、捕捉手段200と、溶解部103の後段とスラリー生成部102の前段との間とを接続する戻り配管201を備えたものである。
本実施の形態1に係る空調システムによれば、戻り配管201は、溶解部103の後段に接続されているため、溶解部103で粒子が全て溶解した場合でも、溶解部103から流出した粒子を含まない水溶液は、戻り配管201から戻された粒子と合流後、スラリー生成部102に流入する。つまり、スラリー生成部102には、粒子を含む水溶液であるスラリーが供給されることになる。よって、水溶液がスラリー生成部102に流入する前に粒子をあらかじめ加えることになり、粒子生成を促進し、スラリー生成部102でスラリーを形成しやすくすることができる。ここでは、粒子は結晶成長の起点となる核として働くため、粒子が無い場合と比較して粒子の生成効率が高まる。そのため、第一循環回路100Aが稼動後、一度粒子が生成されれば連続的にスラリーが形成されるようになる。
実施の形態2.
以下、本実施の形態2について説明するが、実施の形態1と重複するものについては説明を省略し、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図3は、本実施の形態2に係る空調システムを示す概略図である。
本実施の形態2に係る空調システムは、第一循環回路100Bと第二循環回路300とで構成されている。第一循環回路100Bは、第一ポンプ101、室外機熱交換器105、小型化手段202が設けられた捕捉手段200、および、室内機106を備え、それらが主配管104で接続されて構成されている。さらに、第一循環回路100Bは、捕捉手段200の出口とは異なる位置と、主配管104の第一ポンプ101の前段と室内機106の後段とを接続する箇所とを接続する戻り配管201を備えている。この第一循環回路100Bには、循環する熱媒体として、スラリーを形成する化合物の水溶液が充填されている。
第二循環回路300は、室外機301および室外機熱交換器105を備え、それらが配管302で接続されて構成されている。この第二循環回路300には、熱媒体として冷媒ガスが充填されている。
本実施の形態2に係る空調システムでは、上記2つの循環回路を流れる2流体が、室外機熱交換器105を介して熱交換される。なお、本実施の形態2に係る空調システムでは、室外機熱交換器105は、実施の形態1におけるスラリー生成部102に相当し、室内機106が実施の形態1における溶解部103に相当する。
室外機301によって冷却された冷媒ガスが室外機熱交換器105を通り、第一循環回路100Bを流れる水溶液を冷却する。この冷却された水溶液は、粒子が析出してスラリー状態となる。そして、スラリーが室内機106に流れ込むと、室内機106は室内に冷風を提供するとともに、スラリーが加熱され、粒子が溶解して水溶液となり、水溶液の水温が上昇する。
このように、本実施の形態2では、実施の形態1と同様に、スラリー使用による冷却効率向上というメリットを活かしつつ、粒子を循環させることで発生する問題を解決するために、第一循環回路100Bは、捕捉手段200、戻り配管201、および、小型化手段202を備えた構成となっており、その働きは実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
実施の形態3.
以下、本実施の形態3について説明するが、実施の形態1および2と重複するものについては説明を省略し、実施の形態1および2と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図4は、本実施の形態3に係る空調システムの捕捉手段200Aの内部構造を示す断面概略図である。
以下、本実施の形態3に係る捕捉手段200Aの内部構造について説明する。
本実施の形態3に係る捕捉手段200Aは、粒子と液体との密度の差による重力沈降を利用して粒子を捕捉するものである。捕捉手段200Aは、外郭を構成する円筒形状の本体部203を備え、本体部203の側面には本体部203よりも小さい管径の入口部205が設けられている。また、本体部203の、入口部205よりも高い位置となる側面には、本体部203よりも小さい管径の出口部206が設けられている。そして、水溶液は、入口部205から本体部203に流入し、出口部206から流出する。なお、本体部203を円筒形状とすることで、金属材料により加工が容易となり、また、角形状に比べて容器内の流動状態の乱れを少なくし、粒子を沈降させやすくなるという効果が得られる。また、入口部205および出口部206の管径を本体部203よりも小さくすることで、流速を低下させ、粒子を沈降させやすくなるという効果が得られる。
また、本体部203の底部には、内部に流入した粒子を捕捉する捕捉部204が設けられており、本体部203の上部には戻り配管201が設けられている。つまり、鉛直方向において、戻り配管201および出口部206は入口部205よりも高い位置に設けられており、捕捉部204は入口部205よりも低い位置に設けられている。そして、出口部206が入口部205よりも高い位置に設けられているため、捕捉手段200Aの内部では鉛直方向上向きの水流が形成される。なお、入口部205、出口部206、および、戻り配管201の管径を第一循環回路100Aの主配管104と同じ管径とすることで、異径の接続部品を省略することができる。
また、図示は省略するが、捕捉手段200Aは、粒子を含む冷却された水溶液が放熱および周囲の空気から加熱されるのを防ぐために断熱材が巻かれている。本実施の形態3に係る小型化手段202は、粒子を溶解するものである場合、捕捉手段200Aの底部の外側に設けられている。そして、小型化手段202が設けられている位置には、断熱性の低い物質を配置する構造、または断熱材を配置しない構造とし、捕捉手段200Aの底部の断熱性を低下させる構成となっている。これは、小型化手段202で、捕捉部204に捕捉された粒子を溶解しやすくするためである。
図5は、図4に示す捕捉手段200A内における粒子の挙動を示す第1の図である。図6は、図4に示す捕捉手段200A内における粒子の挙動を示す第2の図である。図7は、図4に示す捕捉手段200A内における粒子の挙動を示す第3の図である。なお、図5〜図7に示す矢印の長さは、流速の大きさを示している。
次に、捕捉手段200A内における粒子の挙動について、図5〜図7を用いて説明する。なお、粒子径が粒子径50μmに満たない粒子を小型粒子13、粒子径が粒子径50μm以上の粒子を大型粒子14とする。大型粒子14は、実施の形態1で説明したように第一循環回路100Aの信頼性を低下させるため、捕捉する必要がある。
図5に示すように、入口部205から流入した粒子のうち、大型粒子14は、水流による鉛直方向上向きの流速31よりも重力による鉛直方向下向きの流速32の方が大きくなるため沈降し、捕捉部204に沈降する。一方、図6に示すように、小型粒子13は、重力による鉛直方向下向きの流速32よりも水流による鉛直方向上向きの流速31の方が大きくなるため、出口部206および戻り配管201に向かう。以上のように重力沈降を利用することで、粒子径による選択的な捕捉が可能となる。
捕捉された大型粒子14は、第一循環回路100Aが停止後、小型化手段202により捕捉手段200Aの水溶液が加熱されて、時間の経過とともに水溶液の温度が上昇することで溶解が始まり、粒子径が小さくなる。そして、再度第一循環回路100Aが稼動すると、図7に示すように、粒子径が十分小さくなった大型粒子14は、重力による鉛直方向下向きの流速32より、水流による鉛直方向上向きの流速31の方が大きくなる。そして、粒子径が十分小さくなった大型粒子14は、捕捉手段200Aの上部に設けられた出口部206および戻り配管201を通って第一循環回路100Aに戻される。よって、温度変化による粒子径の変化を利用し、捕捉手段200Aの上部に出口部206および戻り配管201を設けることで、捕捉手段200Aから流出する粒子径をある値より小さくすることができる。
なお、捕捉手段200Aの内径および高さは、捕捉対象とする粒子径、密度、および、使用する循環回路の循環流量から設計するとよい。また、捕捉手段200Aの材料については、特に限定されるものではないが、加工性を考慮して、銅、ステンレス、アルミニウム、黄銅、および、鉄鋼などの金属、あるいは樹脂材料を使用するとよい。
従来のように、フィルタおよび多孔質管などによって開口部より大きい粒子を通過させなくすることで粒子を捕捉する捕捉手段を長期間使用すると、開口部の閉塞が生じるため、圧力損失の増大および流路閉塞が起きる可能性がある。一方、本実施の形態3のように、重力沈降を利用した捕捉手段200Aを用いると、捕捉部204に粒子が捕捉されるため、入口部205および出口部206の流路が確保され、上記の問題は発生しない。
以上、本実施の形態3に係る空調システムにおいて、捕捉手段200Aは、外郭を構成する本体部203と、本体部203の内部に熱媒体を流入させる入口部205と、本体部203の内部から熱媒体を流出させる出口部206と、を備えている。そして、出口部206は、入口部205よりも高い位置に設けられている。
本実施の形態3に係る空調システムによれば、出口部206は、入口部205よりも高い位置に設けられているため、捕捉手段200Aの内部では鉛直方向上向きの水流が形成される。そのため、入口部205から流入した粒子のうち、大型粒子14は、水流による鉛直方向上向きの流速31よりも重力による鉛直方向下向きの流速32の方が大きくなるため沈降し、捕捉部204に沈降する。一方、小型粒子13は、重力による鉛直方向下向きの流速32よりも水流による鉛直方向上向きの流速31の方が大きくなるため、出口部206に向かう。このように、重力沈降を利用することができるため、粒子径による選択的な捕捉が可能となる。
また、本実施の形態3に係る空調システムにおいて、戻り配管201は、入口部205よりも高い位置に設けられている。
本実施の形態3に係る空調システムによれば、戻り配管201が入口部205よりも高い位置に設けられている。そのため、重力沈降の利用によって大型粒子14を捕捉手段200Aの外部に排出させず、小型粒子13のみを第一ポンプ101の前段に戻すことができ、信頼性を確保することができる。
実施の形態4.
以下、本実施の形態4について説明するが、実施の形態3と重複するものについては説明を省略し、実施の形態3と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図8は、本実施の形態4に係る空調システムの捕捉手段200Bの内部構造を示す断面概略図である。
以下、本実施の形態4に係る捕捉手段200Bの内部構造について説明する。
本実施の形態4に係る捕捉手段200Bでは、捕捉した大型粒子14の小型化を促進するために、小型化手段202として加熱手段207が設けられている。この加熱手段207は、本体部203の底面の下側に設けられている。なお、加熱手段207は、本体部203の側面に設けられていてもよく、その場合、加熱手段207は入口部205より下側の捕捉部204に近い位置に配置するとよい。
加熱手段207によって、捕捉部204に捕捉された大型粒子14を加熱して溶解し、粒子径を縮小化することが可能であり、効率的に第一循環回路100Aに戻すことが可能となる。よって、スラリーの冷却能力の低下を抑制することができる。
なお、加熱手段207の例としては、電気ヒーターがある。なお、その場合は、捕捉手段200Bを実施の形態1〜3で説明した第一ポンプ101の上部に電気ヒーターを設置し、第一ポンプ101の発熱を伝播することで加熱するようにしてもよい。これは、電気ヒーターを使用すると余分な電力が必要となり、スラリー利用による省エネ効果が低下するためであり、システム内部の排熱を利用する方が省エネ効果を高めることができてよい。システム内に第一ポンプ101以外の発熱体が存在する場合は、それを用いて加熱してもよい。加熱手段207は、スラリー生成部102の稼働に併せて稼動するものであり、単体で稼動するものではない。
実施の形態5.
以下、本実施の形態5について説明するが、実施の形態3と重複するものについては説明を省略し、実施の形態3と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図9は、本実施の形態5に係る空調システムの捕捉手段200Cの内部構造を示す断面概略図である。
以下、本実施の形態5に係る捕捉手段200Cの内部構造について説明する。
本実施の形態5に係る捕捉手段200Cでは、捕捉した大型粒子14の小型化を促進するために、小型化手段202として破砕手段208が設けられている。
破砕手段208によって大型粒子14を機械的に破砕し、粒子径を縮小させて第一循環回路100Aに戻すことが可能となる。破砕手段208の例としては、撹拌翼を持つ撹拌機がある。破砕手段208は、スラリー生成部102の稼働に併せて稼動するものであり、単体で稼動するものではない。
捕捉部204に大型粒子14が捕捉されると、大型粒子14同士が凝集し、より巨大な粒子16になる可能性がある。そこで、破砕手段208を用いて捕捉手段200Cの内部を流動させることで大型粒子14の凝集を防止するという副次的な効果も期待できる。
なお、実施の形態4で説明した加熱手段207と、本実施の形態5で説明した破砕手段208との両方を備えた構成としてもよい。そうすることで、捕捉した大型粒子14の小型化を促進する効果をさらに高めることができる。
実施の形態6.
以下、本実施の形態6について説明するが、実施の形態4と重複するものについては説明を省略し、実施の形態4と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図10は、本実施の形態6に係る空調システムの捕捉手段200Dの内部構造を示す断面概略図である。図11は、本実施の形態6に係る空調システムの捕捉手段200Dの変形例の内部構造を示す断面概略図である。
実施の形態4および5で説明したように、加熱手段207および破砕手段208は、スラリー生成部102の稼働に併せて稼動するとしたが、捕捉された大型粒子14が一定量まで増加したタイミングで稼働させればよい。そして、そのタイミングを計るため、本実施の形態6では、図10および図11に示すように、捕捉手段200Dに、粒子の量を検知するセンサー209が設けられている。このセンサー209は、水温、粘土、光などを利用して粒子の量を検知するものであり、水温を利用して粒子の量を検知する例としては、サーミスタなどがある。また、空調システムは、加熱手段207または破砕手段208を制御する制御装置600を備えている。そして、制御装置600は、センサー209が検知した粒子の量に応じて、電気的信号を加熱手段207または破砕手段208に送信し、加熱手段207の稼働および停止の制御を行う。ここで、粒子の量とは、室外機熱交換器105または空調システムの設計によりあらかじめ規定された量である。このように、加熱手段207または破砕手段208の稼働を最小限とすることで、消費電力の増加を抑制し、省エネ効果を高めることができる。
なお、制御装置600は、例えば、専用のハードウェア、またはメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、プロセッサともいう)で構成される。
以上、本実施の形態6に係る空調システムは、捕捉手段200Dの内部の粒子の量を検知するセンサー209と、センサー209が検知した粒子の量に応じて加熱手段207または破砕手段208を制御する制御装置600と、を備えたものである。
本実施の形態6に係る空調システムによれば、センサー209が検知した粒子の量に応じて加熱手段207または破砕手段208を制御する。そのため、加熱手段207または破砕手段208の稼働を最小限とすることができ、消費電力の増加を抑制し、省エネ効果を高めることができる。
実施の形態7.
以下、本実施の形態7について説明するが、実施の形態6と重複するものについては説明を省略し、実施の形態6と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図12は、本実施の形態7に係る空調システムの捕捉手段200Eの内部構造を示す断面概略図である。
本実施の形態7では、捕捉手段200Eの本体部203の上部に設けられた戻り配管201に、流量を調整するバルブ210が設けられている。このバルブ210の例としては、流量調整弁がある。出口部206の後段の流路への粒子付着によって出口部206の流量が減少した場合、このバルブ210を開くことで、戻り配管201の流量が多くなり、室内機106への流量の減少を抑制することができる。また、バルブ210の開閉の判断を行うために、実施の形態6で説明したセンサー209が捕捉手段200Eに設けられていてもよい。なお、バルブ210の開閉の判断は、粒子の割合または粒子径から、室外機熱交換器105を閉塞させないかどうかに基づいて行われ、室外機熱交換器105を閉塞させると判定された場合は、バルブ210が閉じられる。
以上、本実施の形態7に係る空調システムは、戻り配管201に、流量を調整するバルブ210が設けられているものである。
本実施の形態7に係る空調システムによれば、戻り配管201に、流量を調整するバルブ210が設けられている。そのため、出口部206の流量が減少した場合、このバルブ210を開くことで、戻り配管201の流量が多くなり、室内機106への流量の減少を抑制することができる。
実施の形態8.
以下、本実施の形態8について説明するが、実施の形態3〜7と重複するものについては説明を省略し、実施の形態3〜7と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図13は、本実施の形態8に係る空調システムの捕捉手段200Fの内部構造を示す断面概略図である。
空調システムの配管の収納スペースの都合、あるいは、空調システムのコンパクト化のために、戻り配管201を本体部203に設けられた入口部205よりも上側に設けることが難しい場合がある。そこで、本実施の形態8では、戻り配管201が、捕捉手段200Fの本体部203の、入口部205よりも下側の側面に設けられている。つまり、戻り配管201が、入口部205よりも低い位置に設けられている。さらに、戻り配管201の入口側の開口部201aに網211が設けられている。そのため、網211の網目の大きさよりも大きい大型粒子14は網211によって遮られて捕捉手段200Fの外部に排出されず、粒子径が網211の網目以下の大きさになると網211を通過して捕捉手段200Fの外部に排出されるようになる。その結果、第一循環回路100Aの流動性悪化を抑制することができ、信頼性を確保することができる。
なお、網211の網目の大きさは捕捉対象の粒子径より小さいことが望ましいが、必ずしも小さい必要はなく、捕捉対象の10倍程度としてもよい。これは、網211の表面に粒子が付着して結晶成長が起きるため、捕捉対象となる粒子の流出を最小限に抑えることができるようにするためである。網211の表面に付着した粒子は、例えば実施の形態4で説明した加熱手段207によって捕捉された粒子と一緒に粒子径が小さくなり、戻り配管201を通って第一循環回路100Aに戻されるため、戻り配管201が閉塞することはない。また、網211の材料については特に限定されるものではないが、加工性を考慮して銅、ステンレス、アルミニウム、黄銅、および、鉄鋼などの金属、あるいは、樹脂材料を使用するとよい。
以上、本実施の形態8に係る空調システムにおいて、戻り配管201は、入口部205よりも低い位置に設けられており、戻り配管201の入口側の開口部201aに網211が設けられている。
本実施の形態8に係る空調システムによれば、戻り配管201は、入口部205よりも低い位置に設けられており、空調システムのコンパクト化が可能となる。また、戻り配管201の入口側の開口部201aに網211が設けられている。そのため、網211の網目の大きさよりも大きい大型粒子14を捕捉手段200Fの外部に排出させず、粒子径が網211の網目以下の大きさの粒子のみを捕捉手段200Fの外部に排出することができ、信頼性を確保することができる。
実施の形態9.
以下、本実施の形態9について説明するが、実施の形態1〜8と重複するものについては説明を省略し、実施の形態1〜8と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図14は、本実施の形態9に係る空調システムを示す概略図である。
本実施の形態9に係る空調システムは、第一循環回路100Cと第二循環回路300とで構成されている。第一循環回路100Cは、第一ポンプ101、室外機熱交換器105、小型化手段202が設けられた捕捉手段200、室内機106、スラリータンク400、第二ポンプ107を備え、それらが主配管104で接続されて構成されている。この第一循環回路100Cには、循環する熱媒体として、スラリーを形成する化合物の水溶液が充填されている。また、捕捉手段200の出口とは異なる位置と第一ポンプ101の前段とに接続された戻り配管201が設けられている。
第二循環回路300は、室外機301および室外機熱交換器105を備え、それらが配管302で接続されて構成されている。この第二循環回路300には、熱媒体として冷媒ガスが充填されている。
本実施の形態9および後述する実施の形態10〜12に係る空調システムでは、上記2つの循環回路を流れる2流体が、室外機熱交換器105を介して熱交換される。なお、本実施の形態9および後述する実施の形態10〜12に係る空調システムでは、室外機熱交換器105は、実施の形態1におけるスラリー生成部102に相当し、室内機106が実施の形態1における溶解部103に相当する。
本実施の形態9に係る第一循環回路100Cは、室内機106の入口側とスラリータンク400との間に第二ポンプ107を備えており、第一ポンプ101とは独立して稼働させることができるようになっている。また、スラリータンク400に大量のスラリーを貯蔵することが可能であり、蓄熱材として熱量を貯めることができる。よって、あらかじめスラリータンク400内にスラリーを多く形成して貯蔵しておき、第二ポンプ107のみを稼働させることで、室内機106のみを稼働させ、室外機301は停止させることができる。よって、室外機301の運転時間を減らすことで、省エネ効果が期待できる。
以上、本実施の形態9に係る空調システムは、熱媒体を循環させる第一ポンプ101と、捕捉手段200から流出したスラリーを貯蔵するスラリータンク400とを備えている。また、この空調システムは、第一ポンプ101とは独立して稼働し、スラリータンク400から流出したスラリーを室内機106に送る第二ポンプ107を備えている。
本実施の形態9に係る空調システムによれば、捕捉手段200から流出したスラリーを貯蔵するスラリータンク400を備えているため、スラリータンク400に大量のスラリーを貯蔵することが可能であり、蓄熱材として熱量を貯めることができる。また、第一ポンプ101とは独立して稼働し、スラリータンク400から流出したスラリーを室内機106に送る第二ポンプ107を備えている。そのため、あらかじめスラリータンク400内にスラリーを多く形成して貯蔵し、第二ポンプ107のみを稼働することで室内機106のみを稼働させることができる。よって、室外機301の運転時間を減らすことで、省エネ効果が期待できる。
実施の形態10.
以下、本実施の形態10について説明するが、実施の形態9と重複するものについては説明を省略し、実施の形態9と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図15は、本実施の形態10に係る空調システムを示す概略図である。
本実施の形態10に係る空調システムは、第一循環回路100C1と第二循環回路300とで構成されている。第一循環回路100C1は、実施の形態9に係る第一循環回路100Cと異なり、ポンプ108を1台のみ備えた構成となっている。本実施の形態10に係る空調システムでは、この1台のポンプ108により、スラリーを形成する化合物が、室内機106、室外機熱交換器105、および、捕捉手段200を通ってスラリータンク400に戻される。空調システムの運転の初期においては、スラリーを形成する化合物はスラリーを形成しないが、継続して運転することで、室外機熱交換器105でスラリーが形成され、その後、スラリータンク400にスラリーが貯蔵されることになる。
本実施の形態10に係る空調システムによれば、第一循環回路100C1がポンプ108を1台のみ備えた構成であるため、コスト低減、および省スペース化の効果がある。
実施の形態11.
以下、本実施の形態11について説明するが、実施の形態9および10と重複するものについては説明を省略し、実施の形態9および10と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図16は、本実施の形態11に係る空調システムを示す概略図である。
本実施の形態11に係る空調システムは、第一循環回路100C2と第二循環回路300とで構成されている。第一循環回路100C2は、実施の形態10に係る第一循環回路100C1と同様に、ポンプ108を1台のみ備えた構成となっているが、実施の形態10に係る第一循環回路100C1と異なり、三方弁109を備えている。この三方弁109により、スラリーを形成する化合物が、室内機106と室外機熱交換器105とに流れる量を調整することができる。なお、三方弁109の調整については、実施の形態6で示したセンサー209が検知した粒子の量に応じて、加熱手段207または破砕手段208を制御する制御装置600を用いるとよい。または、室内機106の温度設定により三方弁109を調整してもよい。
本実施の形態11に係る空調システムによれば、第一循環回路100C2が、実施の形態10に係る第一循環回路100C1と同様に、ポンプ108を1台のみ備えた構成であるため、コスト低減、および省スペース化の効果がある。さらに、第一循環回路100C2が三方弁109を備えた構成であるため、スラリーを形成する化合物が、室内機106と室外機熱交換器105とに流れる量を調整することができる。
実施の形態12.
以下、本実施の形態12について説明するが、実施の形態11と重複するものについては説明を省略し、実施の形態9と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図17は、本実施の形態12に係る空調システムを示す概略図である。
実施の形態11では、捕捉手段200とスラリータンク400とが個別に存在する例を示したが、本実施の形態12では、図17に示すように、捕捉手段200を備えず、スラリータンク400に捕捉手段200の機能を持たせている。
スラリータンク400は、外郭を構成する円筒形状の本体部403を備え、本体部403の側面には入口部405が設けられており、その入口部405よりも高い位置となる側面には出口部406が設けられている。また、本体部403の底部には捕捉部404が設けられている。さらに、本体部403の底部には戻り配管401が設けられている。また、スラリータンク400には加熱手段207または破砕手段208などである小型化手段202が設けられている。なお、本体部403を円筒形状とすることで、金属材料により加工が容易となり、また、角形状に比べて容器内の流動状態の乱れを少なくし、粒子を沈降させやすくなるという効果が得られる。
つまり、鉛直方向において、出口部406は入口部405よりも高い位置に設けられており、戻り配管401、捕捉部404、および、小型化手段202は入口部405よりも低い位置に設けられている。そして、出口部406がスラリータンク400の上側に設けられているため、スラリータンク400の内部では鉛直方向上向きの水流が形成される。
なお、本体部403の内部の粒子の量を検知するセンサー、および、戻り配管401の流量を調整するバルブを設けることで、空調システムをさらに高性能化させることができる。
以上、本実施の形態12に係る空調システムは、第一循環回路100D内に、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液を熱媒体として循環させて熱交換を行う空調システムである。また、空調システムは、熱媒体から液体と粒子とが共存したスラリーを生成させる室外機熱交換器105と、室外機熱交換器105が生成したスラリーに共存する粒子を捕捉するとともに、スラリーを貯蔵するスラリータンク400と、を備えている。また、空調システムは、スラリータンク400から流出したスラリーに含まれる粒子を溶解させる室内機106と、熱媒体を循環させる第一ポンプ101と、第一ポンプ101とは独立して稼働し、スラリータンク400から流出したスラリーを室内機106に送る第二ポンプ107と、を備えたものである。
本実施の形態12に係る空調システムによれば、実施の形態11と同様の効果を得ることができる。さらに、捕捉手段200を備えず、スラリータンク400に捕捉手段200の機能を持たせているため、部品点数を削減できる。
なお、本実施の形態12に係る空調システムは、第一循環回路100Dが2台のポンプを備えた構成としたが、それに限定されず、実施の形態10および11のように、1台のポンプのみを備えた構成でもよい。
13 小型粒子、14 大型粒子、16 より巨大な粒子、31 流速、32 流速、100 第一循環回路、100A 第一循環回路、100B 第一循環回路、100C 第一循環回路、100C1 第一循環回路、100C2 第一循環回路、100D 第一循環回路、101 第一ポンプ、102 スラリー生成部、103 溶解部、104 主配管、105 室外機熱交換器、106 室内機、107 第二ポンプ、108 ポンプ、109 三方弁、200 捕捉手段、200A 捕捉手段、200B 捕捉手段、200C 捕捉手段、200D 捕捉手段、200E 捕捉手段、200F 捕捉手段、201 戻り配管、201a 開口部、202 小型化手段、203 本体部、204 捕捉部、205 入口部、206 出口部、207 加熱手段、208 破砕手段、209 センサー、210 バルブ、211 網、300 第二循環回路、301 室外機、302 配管、400 スラリータンク、401 戻り配管、403 本体部、404 捕捉部、405 入口部、406 出口部、600 制御装置。
本発明に係る空調システムは、循環回路内に熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、前記熱媒体から液体と粒子とが共存した、化合物の水溶液を含むスラリーを生成させるスラリー生成部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解させる溶解部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに共存する前記粒子を捕捉する捕捉手段と、を備え、前記溶解部は、前記スラリー生成部の後段に位置するものである。
本発明に係る空調システムは、循環回路内に、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液を有する熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、前記熱媒体から液体と粒子とが共存した、前記化合物の水溶液を含むスラリーを生成させるスラリー生成部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解させる溶解部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに共存する前記粒子を捕捉する捕捉手段と、を備え、前記溶解部は、前記スラリー生成部の後段に位置するものである。
本発明に係る空調システムは、循環回路内に、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液を有する熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、前記熱媒体から液体と粒子とが共存した、前記化合物の水溶液を含むスラリーを生成させるスラリー生成部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解させる溶解部と、前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに共存する前記粒子を捕捉する捕捉手段と、を備え、前記溶解部は、前記スラリー生成部の後段に位置し、前記捕捉手段から流出した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解するものであり、前記捕捉手段は、外郭を構成する本体部と、前記本体部の内部に前記熱媒体を流入させる入口部と、前記本体部の内部から前記熱媒体を流出させる出口部と、を備え、前記出口部は、前記入口部よりも高い位置に設けられており、前記循環回路は、前記捕捉手段と、前記溶解部の後段と前記スラリー生成部の前段との間とを接続する戻り配管を備え、前記戻り配管は、前記入口部よりも高い位置に設けられているものである。

Claims (14)

  1. 循環回路内に熱媒体を循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、
    前記熱媒体から液体と粒子とが共存したスラリーを生成させるスラリー生成部と、
    前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解させる溶解部と、を備えた
    空調システム。
  2. 前記熱媒体は、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液である
    請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに共存する前記粒子を捕捉する捕捉手段を備え、
    前記溶解部は、
    前記捕捉手段から流出した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解するものである
    請求項1または2に記載の空調システム。
  4. 前記循環回路は、
    前記捕捉手段に設けられ、捕捉された前記粒子を小型化する小型化手段を備え、
    前記小型化手段によって小型化された前記粒子を、前記循環回路に戻す
    請求項3に記載の空調システム。
  5. 前記小型化手段として、捕捉された前記粒子を加熱する加熱手段が設けられている
    請求項4に記載の空調システム。
  6. 前記小型化手段として、捕捉された前記粒子を破砕する破砕手段が設けられている
    請求項4または5に記載の空調システム。
  7. 前記捕捉手段の内部の前記粒子の量を検知するセンサーと、
    前記センサーが検知した前記粒子の量に応じて前記小型化手段を制御する制御装置と、を備えた
    請求項4〜6のいずれか一項に記載の空調システム。
  8. 前記捕捉手段は、
    外郭を構成する本体部と、
    前記本体部の内部に前記熱媒体を流入させる入口部と、
    前記本体部の内部から前記熱媒体を流出させる出口部と、を備え、
    前記出口部は、前記入口部よりも高い位置に設けられている
    請求項3〜7のいずれか一項に記載の空調システム。
  9. 前記循環回路は、
    前記捕捉手段と、前記溶解部の後段と前記スラリー生成部の前段との間とを接続する戻り配管を備えた
    請求項3〜8のいずれか一項に記載の空調システム。
  10. 前記戻り配管に、流量を調整するバルブが設けられている
    請求項9に記載の空調システム。
  11. 前記戻り配管は、前記入口部よりも高い位置に設けられている
    請求項8に従属する請求項9または10に記載の空調システム。
  12. 前記戻り配管は、前記入口部よりも低い位置に設けられており、
    前記戻り配管の入口側の開口部に網が設けられている
    請求項8に従属する請求項9または10に記載の空調システム。
  13. 前記捕捉手段から流出した前記スラリーを貯蔵するスラリータンクと、
    前記スラリータンクから流出した前記スラリーを前記溶解部に送るポンプと、を備えた
    請求項3〜12のいずれか一項に記載の空調システム。
  14. 循環回路内に、冷却によって粒子を析出させる化合物を含んだ水溶液を熱媒体として循環させて熱交換を行う空調システムにおいて、
    前記熱媒体から液体と粒子とが共存したスラリーを生成させるスラリー生成部と、
    前記スラリー生成部が生成した前記スラリーに共存する前記粒子を捕捉するとともに、前記スラリーを貯蔵するスラリータンクと、
    前記スラリータンクから流出した前記スラリーに含まれる前記粒子を溶解させる溶解部と、
    前記スラリータンクから流出した前記スラリーを前記溶解部に送るポンプと、を備えた
    空調システム。
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