JPWO2020183549A1 - 構造物のたわみ計測装置 - Google Patents

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Abstract

構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得するたわみ取得手段と、前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する車両位置取得手段と、前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する剛性係数算出手段と、を備える。

Description

本発明は、構造物のたわみ計測装置、その方法、および記録媒体に関する。
橋梁などの構造物を車両が通過すると、構造物に荷重が加わり構造物が変位する。このような構造物の変位を計測する技術が、種々提案されている。
例えば特許文献1には、ビデオカメラとデジタルカメラの撮影画像を用いて、所定の車両が橋梁上を通過したときの橋梁のたわみ量を計測する技術が記載されている。具体的には、橋梁を撮影しているビデオカメラの動画像から橋梁上を走行している車両の特徴を識別し、橋梁上を所定の車両が通過しているタイミングを検出する。そして、検出したタイミングでデジタルカメラにより橋梁を撮影し、その撮影画像に基づいて橋梁のたわみ量の分布を検出する。また特許文献1では、計測したたわみ量の分布に基づいて、過積載車両の検出、橋梁の健全性評価を行っている。
また特許文献2には、橋梁の両端部を車両が通過するタイミングを加速度センサで検知し、また車両が橋梁に存在するときの橋梁中央部のたわみ量を検出し、それらの検出結果に基づいて、Weigh−in−Motionによって車重を計測する技術が記載されている。
2016−84579号公報 2017−58177号公報
ところで、橋梁などの構造物の性能指標の1つに曲げ剛性がある。構造物の曲げ剛性は、短期的には一定であるため、その値を利用すれば、構造物上を走行する車両の重量を算出することができる。一方、構造物の曲げ剛性は、長期的には構造物を構成する床版などの経年劣化により低下するため、その値を利用すれば、構造物の劣化診断が可能である。しかし、上記のような利用を実現するためには、車重によって構造物に加わる力と構造物の曲げ剛性との関係を求める必要がある。上述した特許文献1、2に記載する技術では、車重によって構造物に加わる力と構造物に生じるたわみ量との関係は把握できるけれども、車重によって構造物に加わる力の大きさと構造物の曲げ剛性との関係を把握するのは困難である。
本発明の目的は、上述した課題、すなわち、計測されたたわみ量に基づいて構造物に加わる力の大きさと構造物の曲げ剛性との関係を把握するのは困難である、という課題を解決する構造物のたわみ計測装置を提供することにある。
本発明の一形態に係る構造物のたわみ計測装置は、
構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得するたわみ取得手段と、
前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する車両位置取得手段と、
前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する剛性係数算出手段と、
を備える。
また、本発明の他の形態に係る構造物のたわみ計測方法は、
構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得し、
前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得し、
前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する。
また、本発明の他の形態に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、
構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得する処理と、
前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する処理と、
前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する処理と、
を行わせるためのプログラムを記録する。
本発明は上述したような構成を有することにより、計測されたたわみ量に基づいて構造物に加わる力の大きさと構造物の曲げ剛性との関係を把握することができる。
本発明の第1の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置におけるコンピュータの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置で計測されたたわみ量の時系列の一例を示す図である。 単純桁の橋梁モデルの説明図である。 たわみ量から力の大きさと曲げ剛性との関係を導出する式の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置において、既定重量の車両走行によって曲げ剛性を測定する際の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置において、車両の重量を測定する際の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置において、構造物の劣化診断を行う際の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る構造物のたわみ計測装置の構成例を示す図である。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るたわみ計測装置100の構成例を示す図である。図1を参照すると、たわみ計測装置100は、コンピュータ110と、2台のカメラ130、131とから構成されている。
カメラ130は、診断対象である構造物140の表面に存在する領域141を所定のフレームレートで撮影するたわみ検出用の撮像装置である。構造物140は、本実施形態の場合、高速道路などの道路150が河川などの上を越える橋梁である。領域141は、本実施形態の場合、橋梁の診断箇所となる床版の一部分である。但し、構造物140は橋梁に限定されない。構造物140は、道路や鉄道の高架構造物などであってもよい。領域141のサイズは、例えば数十センチメートル四方である。カメラ130は、任意の方向にカメラの撮影方向を固定できるように三脚上の雲台(何れも図示せず)に取り付けられている。カメラ130は、例えば、数百万画素程度の画素容量を有するCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサを備えたハイスピードカメラであってよい。またカメラ130は、可視光かつ白黒カメラであってもよいし、赤外線カメラやカラーカメラであってもよい。またカメラ130は、カメラの位置を測定するGPS受信機を備えていてもよいし、カメラの撮影方向を測定する方位センサおよび加速度センサを備えていてもよい。カメラ130は、ケーブル120を通じてコンピュータ110に接続されている。但し、カメラ130は、無線によってコンピュータ110に接続されていてもよい。
カメラ131は、構造物140上を走行する車両の位置を検出する車両位置検出用の撮像装置である。カメラ131は、構造物140の入口から出口までの走行路上を走行する車両を撮影し得るように、構造物140の通過後領域の上方に設置されている。しかし、カメラ131の設置場所はそれに限定されない。カメラ131は、構造物140の通過前領域の上方に設置されていてもよいし、構造物140を横方向から望む場所に設置されていてもよい。また、カメラ131は1台に限定されず、複数台あってもよい。カメラ131は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサを備えたビデオカメラであってよい。またカメラ131は、可視光かつ白黒カメラであってもよいし、赤外線カメラやカラーカメラであってもよい。カメラ131は、無線によってコンピュータ110に接続され、撮影した画像を無線によりコンピュータ110へ送信するように構成されている。但し、カメラ131は、有線によってコンピュータ110に接続されていてもよい。
コンピュータ110は、カメラ130によって撮影された構造物140の領域141の画像をケーブル120経由で取得するように構成されている。また、コンピュータ110は、カメラ130から取得した画像に基づいて構造物140の領域141のたわみ量を計測するように構成されている。また、コンピュータ110は、カメラ131によって撮像された構造物140上を走行する車両の画像を無線によって取得するように構成されている。また、コンピュータ110は、カメラ131から取得した画像に基づいて構造物140上を走行する車両の位置を取得するように構成されている。また、コンピュータ110は、上記取得したたわみ量と車両位置と事前に設定され記憶しているパラメータとに基づいて、車重によって構造物140に加わる力の大きさと構造物140の曲げ剛性との関係を特定する数値を算出するように構成されている。この数値を本明細書では、剛性係数と呼ぶ。また、コンピュータ110は、上記算出した剛性係数と車両重量とに基づいて、構造物140の曲げ剛性の値を算出するように構成されている。また、コンピュータ110は、上記算出した曲げ剛性の値を利用して、構造物140を走行する重量未知の車両の重量を算出するように構成されている。また、コンピュータ110は、上記算出した曲げ剛性の値を利用して、構造物140の劣化診断を行うように構成されている。
図2は、コンピュータ110の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照すると、コンピュータ110は、カメラI/F(インターフェース)部111、112と、通信I/F部113と、操作入力部114と、画面表示部115と、記憶部116と、演算処理部117とから構成されている。
カメラI/F部111は、ケーブル120を通じてカメラ130に接続され、カメラ130と演算処理部117との間でデータの送受信を行うように構成されている。カメラI/F部112は、無線を通じてカメラ131に接続され、カメラ131と演算処理部117との間でデータの送受信を行うように構成されている。通信I/F部113は、データ通信回路から構成され、有線または無線によって図示しない外部装置との間でデータ通信を行うように構成されている。操作入力部114は、キーボードやマウスなどの操作入力装置から構成され、オペレータの操作を検出して演算処理部117に出力するように構成されている。画面表示部115は、LCD(Liquid Crystal Display)などの画面表示装置から構成され、演算処理部117からの指示に応じて、メニュー画面などの各種情報を画面表示するように構成されている。
記憶部116は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置から構成され、演算処理部117における各種処理に必要な処理情報およびプログラム1161を記憶するように構成されている。プログラム1161は、演算処理部117に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部113などのデータ入出力機能を介して図示しない外部装置や記録媒体から予め読み込まれて記憶部116に保存される。記憶部116に記憶される主な処理情報には、画像1162、1163、たわみ量1164、車両位置1165、剛性係数1166、曲げ剛性1167、車重1168、診断結果1169がある。
画像1162は、たわみ検出を行うためにカメラ130で撮影された時系列画像である。画像1162は、カメラ130で撮影された構造物140の領域141の動画を構成する複数のフレーム画像であってよい。各フレーム画像には、撮影時刻が付加されている。
画像1163は、車両の位置を検出するためにカメラ131で撮影された時系列画像である。画像1163は、カメラ131で撮影された構造物140上を走行する車両の動画を構成する複数のフレーム画像であってよい。各フレーム画像には、撮影時刻が付加されている。
たわみ量1164は、構造物140上を走行する車両の重量によって構造物140の領域141に生じるたわみ量を表す時系列データである。たわみ量1164は、画像1162に基づいて生成される。たわみ量1164は、取得時刻(計測時刻)とたわみ量の値とが含まれている。図3は、たわみ量1164の時系列の一例を示す。図3に示すグラフの縦軸はたわみ量、横軸は時間をそれぞれ表している。グラフ中に記載されるドットの1つ1つが、或る時刻におけるたわみ量の値を表している。図3に示す例は、1台の車両が構造物140上を通過したときの領域141のたわみ量の時間的な変化を示している。図3に例示するように、1台の車両が構造物140上を通過する状況では、車両が構造物140に侵入した時刻t1から構造物140がたわみ始め、領域141の真上当たりを車両が走行する時刻でたわみ量が最大になり、その後、たわみ量が徐々に小さくなって、車両が構造物140から退出する時刻t2以降、たわみ量は再び零に戻るような傾向を示す。このようにたわみが発生している時刻t1から時刻t2までの区間をたわみ区間と呼ぶ。たわみ区間は、例えば、たわみ量が閾値以上となる区間として検出することができる。なお、計測されるたわみは微小振動まで拾うため、低域通過フィルタを通すなどの一般的な工夫を加えてもよい。即ち、ドットを時刻順に接続した折れ線を信号波形と見做してローパスフィルタを通すようにしてよい。或いは、ドットで表されるたわみ量との距離の二乗誤差を最小とする近似曲線に置き換えてもよい。
車両位置1165は、構造物140上を走行する車両の位置を表すデータである。車両位置1165は、画像1163に基づいて生成される。車両位置1165は、取得時刻(計測時刻)と位置データとが含まれている。
剛性係数1166は、構造物140上を走行する車両の重量によって構造物140に加わる力の大きさと構造物140の曲げ剛性との関係を特定する数値である。剛性係数1166は、たわみ量1164と車両位置1165と事前に設定されたパラメータとに基づいて算出される。剛性係数1166は、値と算出された日時とが含まれている。また、剛性係数1166は、その算出に用いられたたわみ量1164、車両位置1165などと紐付けられていてもよい。
曲げ剛性1167は、剛性係数1166と車両重量とから算出された構造物140の曲げ剛性の推定値である。曲げ剛性1167は、曲げ剛性の値と算出された日時とが含まれている。また、曲げ剛性1167は、その算出に用いられた剛性係数1166と紐付けられていてもよい。
車重1168は、曲げ剛性1167を利用して算出された重量未知の車両の推定重量を表すデータである。
診断結果1169は、曲げ剛性1167を利用して実施された構造物140の劣化診断の結果を表すデータである。診断結果1169は、例えば、診断対象とした構造物140および領域141を特定するID、劣化の有無、診断日時などが含まれている。
演算処理部117は、MPUなどのプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部116からプログラム1161を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム1161とを協働させて各種処理部を実現するように構成されている。演算処理部117で実現される主な処理部は、画像取得部1171、たわみ取得部1172、車両位置取得部1173、剛性係数算出部1174、曲げ剛性算出部1175、車重算出部1176、および、診断部1177である。
画像取得部1171は、カメラI/F部111を通じてカメラ130で撮影された時系列画像を取得し、取得した時系列画像を記憶部116に画像1162として記憶するように構成されている。また、画像取得部1171は、カメラI/F部112を通じてカメラ131で撮影された時系列画像を取得し、取得した時系列画像を記憶部116に画像1163として記憶するように構成されている。
たわみ取得部1172は、記憶部116に記憶された画像1162に基づいて、構造物140上を走行する車両の重量によって構造物140の領域141に生じるたわみ量を時系列に沿って取得し、この取得したたわみ量の時系列を記憶部116にたわみ量1164として記憶するように構成されている。例えば、たわみ取得部1172は、記憶部116に記憶されている画像1162を全て読み出し、画像のそれぞれから、構造物140の表面のたわみ量の時間的な変化を計測する。例えば、橋梁の床版を下方向からカメラ130で撮影する場合、車両重量による橋梁の床版に生じるたわみ量δによって、カメラから床版間の撮影距離Hが短くなる。そのため、撮影画像はカメラの光軸を中心として拡大され、たわみによるみかけの変位δiが発生する。撮影距離をH、変位をδi、たわみ量をδ、変位算出位置のカメラ光軸からの距離をy、カメラの焦点距離をfとすると、δi=yf{1/(H-δ)−1/H}なる関係がある。そのため、フレーム画像毎の変位δiをデジタル画像相関法などによって検出することにより、上記式から、フレーム画像毎の構造物140の表面のたわみ量を算出することができる。なお、撮影距離Hは例えばレーザ距離計によって事前に計測することができ、距離yは画像の変位算出位置とカメラ光軸とから求めることができ、fは撮像装置毎に既知である。
車両位置取得部1173は、記憶部116に記憶された画像1163に基づいて、構造物140上を走行する車両の位置を取得し、この取得した車両位置を記憶部116に車両位置1165として記憶するように構成されている。例えば、車両位置取得部1173は、以下のような方法によって画像1163から車両の位置を取得する。先ず、事前準備として、カメラ131の画像の各画素と構造物140上の位置とが1対1に対応するように、カメラ131の視野を固定しておく。また、カメラ131の画像に写っている構造物の路面に対応する画素毎に、画素の位置と、その位置の画素に対応する構造物140上の位置との対応表を事前に作成しておく。そして、実際の計測時には、車両位置取得部1173は、画像1163に写っている車両の例えば前輪が接している路面の画素を特定し、その画素に対応する構造物上の位置を対応表から取得する。そして、車両位置取得部1173は、その取得した位置を車両の位置とする。或いは、車両位置取得部1173は、上記取得した位置を予め定められた補正値だけ車両後方側にシフトした位置を車両の位置としてもよい。上記補正値としては、標準的な車両の前輪と後輪との間隔の半分の距離とすることができる。但し、本発明は、上記の方法に限定されない。構造物140を走行する車両を撮影した画像から車両の構造物上における位置を検出することができれば、どのような方法であっても利用可能である。
剛性係数算出部1174は、記憶部116に記憶されたたわみ量1164と車両位置1165と事前に設定され記憶しているパラメータとに基づいて、剛性係数1166を算出して記憶部116に記憶するように構成されている。剛性係数算出部1174は、以下のような原理で剛性係数を算出する。
構造物140が、単純桁の橋梁である場合あるいは単純桁を連設した多径間単純橋梁である場合、図4に示すように、両端a、bが固定された単純桁の橋梁140Aとしてモデル化することができる。今、座標系として、端点aを原点とし、橋軸方向に平行なX軸を有する座標系を考える。また、橋梁140Aの支間長をL、橋梁140Aのたわみ計測を行う領域141中心の座標値をx、橋梁140A上に存在する車両中心の座標値をxw、その車両によって橋梁140Aに加わる力の大きさをf、橋梁140Aのヤング率をE、その断面二次モーメントをIとする。このとき、車両の重量によって橋梁140Aの領域141に生じるたわみ量δは、図5に示す式1によって与えられる。ここで、式1におけるKは、剛性係数であり、図5に示す式2によって与えられる。即ち、剛性係数Kは、加わる力の大きさfを、ヤング率Eと断面二次モーメントIの積に係数6をかけたもので割ったものとして与えられる。また、車両の重量をM、重力加速度をgとすると、fは、図5に示す式3によって与えられる。
剛性係数算出部1174は、構造物140が単純桁の橋梁である場合、および、構造物140が単純桁を連設した多径間単純橋梁である場合、図5に示す式1に基づいて、剛性係数Kを算出するように構成されている。
曲げ剛性算出部1175は、記憶部116に記憶された剛性係数1166と別途入力された車両重量とに基づいて、構造物140の曲げ剛性の値を算出するように構成されている。具体的には、曲げ剛性算出部1175は、入力された車両重量と重力加速度から図5の式3によってfの値を算出し、この算出したfの値と記憶部116に記憶された剛性係数1166とを図5の式2のf、Kに代入して、曲げ剛性EIの値を算出する。
重量算出部1176は、記憶部116に記憶された曲げ剛性1167に基づいて、構造物140を走行する重量未知の車両の重量を算出するように構成されている。
診断部1177は、記憶部116に記憶された曲げ剛性1167に基づいて、構造物140の劣化診断を行うように構成されている。
次に、たわみ計測装置100の動作を説明する。たわみ計測装置100の動作には、以下のような種類がある。
(1)既定重量の車両走行による曲げ剛性の測定
(2)未知重量の車両の重量の測定
(3)構造物の劣化診断
(1)既定重量の車両走行による曲げ剛性の測定
先ず、既定重量の車両を走行させて構造物140の曲げ剛性を測定する動作について説明する。図6は、既定重量の車両走行によって曲げ剛性を測定する際のたわみ計測装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
オペレータが、コンピュータ110およびカメラ130、131などの計測装置群を現場に設置し、既定重量の車両だけを構造物140に走行させる準備が整うと、操作入力部113から曲げ剛性の測定指示を入力する。すると、コンピュータ110によって図6に示す処理が開始される。
先ず、画像処理部1171が動作を開始する。すなわち、画像取得部1171は、カメラ130で撮影された構造物140の領域141の時系列画像を取得し、記憶部116に画像1162として順次記憶していく(ステップS1)。また、画像取得部1171は、カメラ131で撮影された構造物140上を走行する車両の時系列画像を取得し、記憶部116に画像1163として順次記憶していく(ステップS2)。この画像処理部1171による時系列画像の取得は、1台の既定重量の車両のみが構造物140を少なくとも1回通過する期間中継続される。
次に、たわみ取得部1172は、記憶部115から画像1162を読み出し、読み出した時系列画像1162を解析し、構造物140上を走行する既定重量の車両によって構造物140の領域141に生じるたわみ量を時系列に沿って取得し、この取得したたわみ量1164を記憶部116に記憶する(ステップS3)。次に、車両位置取得部1173は、記憶部115から画像1163を読み出し、読み出した時系列画像1163を解析し、構造物140上を走行する既定重量の車両の位置を取得する(ステップS4)。
次に、剛性係数算出部1174は、記憶部115からたわみ量1164と車両位置1165とを読み出し、たわみ区間内における同じ時刻に取得されたたわみ量と車両位置どうしを1つのペアにする(ステップS5)。例えば、図3の符号1164−1で示すたわみ量が時刻t3で取得されたものである場合、時刻t3に最も近い時刻の車両位置1165とペアにする。剛性係数算出部1174は、このようなペアを複数生成する。但し、ペアを複数生成するのは必須でなく、1つのペアを生成するだけでもよい。ここで、ペアを構成するたわみ量は、たわみ区間の区間端に近いものよりは中央部に近いものの方が大きいので、好ましい。
次に、剛性係数算出部1174は、たわみ量と車両位置のペア毎に剛性係数を算出する(ステップS6)。即ち、剛性係数算出部1174は、図5の式1のδ、xwにペアを構成するたわみ量、車両位置を代入し、x、Lには構造物140の領域141の位置、長さとして事前に設定された値を代入し、剛性係数Kの値を算出する。ここで、剛性係数算出部1174は、式1の上側と下側の何れの式を使用するかは、ペアを構成する車両位置と構造物140の領域141の位置とを比較し、0≦x≦xwならば上側の式を使用し、xw<x≦Lならば下側の式を使用する。次に、剛性係数算出部1174は、ペア毎に求めた剛性係数の平均値を算出し、その平均値を剛性係数1166として記憶部116に記憶する(ステップS7)。
次に、曲げ剛性算出部1175は、記憶部116から剛性係数1166を読み出し、また、操作入力部114から既定重量を入力し、図5の式2、式3に基づいて、曲げ剛性EIの値を算出し、曲げ剛性1167として記憶部116に記憶する(ステップS8)。
(2)未知重量の車両の重量の測定
次に、構造物140を走行する未知重量の車両の重量を測定する動作について説明する。なお、未知重量の車両の重量測定は、(1)で測定された最新の曲げ剛性1167を使用して行う。図7は、車両の重量を測定する際のたわみ計測装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
オペレータが、コンピュータ110およびカメラ130、131などの計測装置群を現場に設置し、車両重量を測定する準備が整った後、操作入力部113から車両重量の測定指示を入力すると、コンピュータ110によって図7に示す処理が開始される。
先ず、画像処理部1171が動作を開始する。すなわち、画像取得部1171は、カメラ130で撮影された構造物140の領域141の時系列画像を取得し、記憶部116に画像1162として順次記憶していく(ステップS11)。また、画像取得部1171は、カメラ131で撮影された構造物140上を走行する車両の時系列画像を取得し、記憶部116に画像1163として順次記憶していく(ステップS12)。この画像処理部1171による時系列画像の取得は、1台の未知重量の車両のみが構造物140を通過する期間中継続される。
次に、たわみ取得部1172は、記憶部115から画像1162を読み出し、読み出した時系列画像1162を解析し、構造物140上を走行する未知重量の車両によって構造物140の領域141に生じるたわみ量を時系列に沿って取得し、この取得したたわみ量1164を記憶部116に記憶する(ステップS13)。次に、車両位置取得部1173は、記憶部115から画像1163を読み出し、読み出した時系列画像1163を解析し、構造物140上を走行する未知重量の車両の位置を取得する(ステップS14)。
次に、剛性係数算出部1174は、記憶部115からたわみ量1164と車両位置1165とを読み出し、たわみ区間内における同じ時刻に取得されたたわみ量と車両位置どうしを1つのペアにする(ステップS15)。但し、ペアを複数生成するのは必須でなく、1つのペアを生成するだけでもよい。次に、剛性係数算出部1174は、(1)の場合と同様の動作を行うことにより、たわみ量と車両位置のペア毎に剛性係数を算出した後(ステップS16)、その平均値を算出して、剛性係数1166として記憶部116に記憶する(ステップS17)。
次に、重量算出部1176は、記憶部116から剛性係数1166と曲げ剛性1167を読み出し、図5の式2、式3に基づいて、車両の重量Mを算出し、車重1168として記憶部116に記憶する(ステップS18)。また、重量算出部1176は、算出した重量Mを画面表示部115に表示し、または/および、通信I/F部113を通じて外部の端末へ送信してもよい。
(3)構造物の劣化診断
次に、構造物140の劣化診断を行う動作について説明する。なお、構造物140の劣化診断は、(1)で測定されて記憶した過去の曲げ剛性1167と診断時に取得した最新の曲げ剛性とを比較して行う。図8は、構造物140の劣化診断を行う際のたわみ計測装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
オペレータが、コンピュータ110およびカメラ130、131などの計測装置群を現場に設置し、既定重量の車両だけを構造物140に走行させる準備が整うと、操作入力部113から劣化診断の指示を入力する。すると、コンピュータ110によって図8に示す処理が開始される。
先ず、コンピュータ110は、(1)既定重量の車両走行によって曲げ剛性の測定と同様の動作を行うことにより、構造物140の最新の曲げ剛性を取得し、記憶部116に新たな曲げ剛性1167として記憶する(ステップS21)。次に、診断部1177は、記憶部116から全ての曲げ剛性1167を読み出し、そのうちの最新の曲げ剛性と過去の曲げ剛性とを比較する(ステップS22)。使用する過去の曲げ剛性は、現在から一定期間(例えば半年など)前のものであってよい。或いは、使用する過去の曲げ剛性は、直前に起きた地震などの災害発生日時より前の曲げ剛性であってもよい。次に、診断部1177は、上記の比較結果に基づいて、構造物140の劣化の有無を判定する(ステップS23)。例えば、診断部1177は、最新の曲げ剛性が、過去の曲げ剛性に対して一定割合あるいは一定値以上、低下していれば、劣化していると判定し、そうでなければ健全であると判定する。
以上説明したように、本実施形態によれば、計測されたたわみ量に基づいて構造物140に加わる車重による力の大きさと構造物140の曲げ剛性との関係を把握することができる。その理由は、コンピュータ110は、取得したたわみ量と車両位置と事前に設定され記憶しているパラメータとに基づいて、車重によって構造物140に加わる力の大きさと構造物140の曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出するためである。
また、本実施形態によれば、算出した曲げ剛性の値を利用して、構造物140を走行する重量未知の車両の重量を算出することができる。
また、本実施形態によれば、算出した曲げ剛性の値を利用して、構造物140の劣化診断を行うことができる。
なお、本実施形態は各種の付加変更が可能である。例えば、本実施形態では、構造物140の変位は構造物140を撮影するカメラ130の画像に基づいて検出した。しかし、構造物140の変位を検出するセンサはカメラに限定されない。例えば、レーザ距離計によって構造物140のたわみ量を検出するようにしてもよい。また、例えば、ひずみゲージによって構造物140のたわみ量を検出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、構造物140を走行する車両の位置をカメラ131の画像に基づいて検出した。しかし、構造物140を走行する車両の位置を検出するセンサはカメラに限定されない。例えば、構造物140の入口箇所に車両の通過を検出する車両センサ(加速度センサ、光センサなど)と通過する車両の速度を検出する速度センサを設置し、入口通過時刻と車速とに基づいて、当該車両の構造物140上の各位置の通過時刻を算出するようにしてもよい。或いは、車両に搭載したGPSによって車両の位置と時刻の情報を車両からコンピュータ110へ時々刻々と送信するようにしてもよい。
また、本実施形態では、曲げ剛性算出部1175、車重算出部1176、および、診断部1177を備えているが、それらの全部または一部を省略してもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図9参照して説明する。図9は、本実施形態に係る構造物のたわみ計測装置200のブロック図である。なお、本実施形態は、本発明の構造物のたわみ計測装置の概略を説明する。
図9を参照すると、本実施形態に係る構造物のたわみ計測装置200は、たわみ取得手段201と車両位置取得手段202と剛性係数算出手段203とを含んで構成されている。
たわみ取得手段201は、構造物上を走行する車両の重量によって構造物上の所定の位置に生じるたわみ量を取得するように構成されている。たわみ取得手段201は、例えば図2のたわみ取得部1172と同様に構成することができるが、それに限定されない。
車両位置取得手段202は、たわみ取得手段201によってたわみ量が取得された時刻における車両の構造物上の位置を検出するように構成されている。車両位置取得手段202は、例えば図2の車両位置取得部1173と同様に構成することができるが、それに限定されない。
剛性係数算出手段203は、構造物の長さと、車両の重量によって構造物に加わる力の大きさと、車両の重量が加わる構造物上の位置と、たわみ取得手段201によって取得されたたわみ量と、車両位置取得手段202によって検出された車両の位置と、構造物の曲げ剛性との間に成立する関係式に、上記取得されたたわみ量、車両位置、上記所定の位置、上記構造物の長さを代入して、上記力の大きさと上記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出するように構成されている。剛性係数算出手段203は、例えば図2の剛性係数算出部1174と同様に構成することができるが、それに限定されない。
このように構成された構造物のたわみ計測装置200は以下のように動作する。即ち、たわみ取得手段201は、構造物上を走行する車両の重量によって構造物上の所定の位置に生じるたわみ量を取得する。また、車両位置取得手段202は、たわみ取得手段201によってたわみ量が取得された時刻における車両の構造物上の位置を検出する。そして、剛性係数算出手段203は、構造物の長さと、車両の重量によって構造物に加わる力の大きさと、車両の重量が加わる構造物上の位置と、たわみ取得手段201によって取得されたたわみ量と、車両位置取得手段202によって検出された車両の位置と、構造物の曲げ剛性との間に成立する関係式に、上記取得されたたわみ量、車両位置、上記所定の位置、上記構造物の長さを代入して、上記力の大きさと上記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する。
本実施形態は以上のように構成され動作することにより、計測されたたわみ量に基づいて構造物に加わる車重による力の大きさと構造物の曲げ剛性との関係を把握することができる。その理由は、取得したたわみ量と車両位置と事前に設定され記憶している構造物の長さなどの情報とに基づいて、車重によって構造物に加わる力の大きさと構造物の曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出するためである。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
本発明は、橋梁などの構造物を通過する車両によって生じる構造物のたわみ量などの変位量を計測する場合などに利用できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得するたわみ取得手段と、
前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する車両位置取得手段と、
前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する剛性係数算出手段と、
を備える構造物のたわみ計測装置。
[付記2]
前記取得手段は、前記車両が前記構造物上を走行する期間中の複数のタイミングで前記たわみ量を取得するように構成され、
前記剛性係数算出手段は、前記タイミング毎に前記取得されたたわみ量と前記取得された前記車両の位置とのペアを生成し、前記ペア毎に前記剛性係数を算出し、前記算出した前記ペア毎の前記剛性係数の平均値を算出するように構成されている、
付記1に記載の構造物のたわみ計測装置。
[付記3]
前記車両が重量既知の車両である場合の前記剛性係数と前記車両の重量とから、前記曲げ剛性を算出する曲げ剛性算出手段を、さらに備える、
付記1に記載の構造物のたわみ計測装置。
[付記4]
前記車両が重量未知の車両である場合の前記剛性係数と前記曲げ剛性とから、前記重量未知の車両の重量を算出する重量算出手段を、さらに備える、
付記3に記載の構造物のたわみ計測装置。
[付記5]
前記曲げ剛性と、前記曲げ剛性算出手段によって過去に算出されて記憶された曲げ剛性とを比較した結果に基づいて、前記構造物の劣化診断を行う診断手段を、さらに備える、
付記3に記載の構造物のたわみ計測装置。
[付記6]
構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得し、
前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得し、
前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する、
構造物のたわみ計測方法。
[付記7]
前記たわみ量の取得では、前記車両が前記構造物上を走行する期間中の複数のタイミングで前記たわみ量を取得し、
前記剛性係数の算出では、前記タイミング毎に前記取得されたたわみ量と前記取得された前記車両の位置とのペアを生成し、前記ペア毎に前記剛性係数を算出し、前記算出した前記ペア毎の前記剛性係数の平均値を算出する、
付記6に記載の構造物のたわみ計測方法。
[付記8]
さらに、前記車両が重量既知の車両である場合の前記剛性係数と前記車両の重量とから、前記曲げ剛性を算出する、
付記6に記載の構造物のたわみ計測方法。
[付記9]
さらに、前記車両が重量未知の車両である場合の前記剛性係数と前記曲げ剛性とから、前記重量未知の車両の重量を算出する、
付記8に記載の構造物のたわみ計測方法。
[付記10]
さらに、前記曲げ剛性と、過去に算出されて記憶された曲げ剛性とを比較した結果に基づいて、前記構造物の劣化診断を行う、
付記8に記載の構造物のたわみ計測方法。
[付記11]
コンピュータに、
構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得する処理と、
前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する処理と、
前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する処理と、
を行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
100…たわみ計測装置
110…コンピュータ
111…カメラI/F部
112…カメラI/F部
113…通信I/F部
114…操作入力部
115…画面表示部
116…記憶部
117…演算処理部
120…ケーブル
130…カメラ
131…カメラ
140…構造物
141…領域
150…道路
200…構造物のたわみ計測装置
201…取得手段
202…検出手段
203…算出手段

Claims (7)

  1. 構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得するたわみ取得手段と、
    前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する車両位置取得手段と、
    前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する剛性係数算出手段と、
    を備える構造物のたわみ計測装置。
  2. 前記取得手段は、前記車両が前記構造物上を走行する期間中の複数のタイミングで前記たわみ量を取得するように構成され、
    前記剛性係数算出手段は、前記タイミング毎に前記取得されたたわみ量と前記取得された前記車両の位置とのペアを生成し、前記ペア毎に前記剛性係数を算出し、前記算出した前記ペア毎の前記剛性係数の平均値を算出するように構成されている、
    請求項1に記載の構造物のたわみ計測装置。
  3. 前記車両が重量既知の車両である場合の前記剛性係数と前記車両の重量とから、前記曲げ剛性を算出する曲げ剛性算出手段を、さらに備える、
    請求項1に記載の構造物のたわみ計測装置。
  4. 前記車両が重量未知の車両である場合の前記剛性係数と前記曲げ剛性とから、前記重量未知の車両の重量を算出する重量算出手段を、さらに備える、
    請求項3に記載の構造物のたわみ計測装置。
  5. 前記曲げ剛性と、前記曲げ剛性算出手段によって過去に算出されて記憶された曲げ剛性とを比較した結果に基づいて、前記構造物の劣化診断を行う診断手段を、さらに備える、
    請求項3に記載の構造物のたわみ計測装置。
  6. 構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得し、
    前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得し、
    前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する、
    構造物のたわみ計測方法。
  7. コンピュータに、
    構造物上を走行する車両によって前記構造物上の計測対象領域に生じるたわみ量を取得する処理と、
    前記たわみ量が取得された時刻における前記構造物上の前記車両の位置を取得する処理と、
    前記構造物上における前記車両の位置、前記車両の重量によって前記構造物に加わる力の大きさ、前記構造物上における前記計測対象領域の位置、前記構造物の長さ、前記構造物の曲げ剛性、および、前記計測対象領域に生じるたわみ量の間に成立する関係式と、前記取得されたたわみ量と、前記検出された前記車両の位置とから、前記力の大きさと前記曲げ剛性との関係を特定する剛性係数を算出する処理と、
    を行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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