JPWO2020170782A1 - ステータコア、ロータコアおよびモータ - Google Patents

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Abstract

積層鋼板が積層されて形成されるステータコアであって、中心軸を中心とする環状のコアバックと、前記コアバックから径方向外方に伸びる複数のティースと、前記コアバックの径方向内側に配置され、中心軸を中心とし、コアバックの上端から下端に延びる内周面と、を備える。前記コアバックは、前記コアバックより軸方向下方に配置され、中心軸を中心とする環状の塑性変形部を有する。前記塑性変形部の少なくとも一部は、前記中心軸からの距離が異なる。

Description

ステータコア、ロータコアおよびモータに関する。
従来のモータについては、例えば、特開2010−35328号公報に開示されている。この特開2010−35328号公報に開示されたモータのように、ステータコアやロータコアの積層鋼板はカシメや溶接で互いに連結される。
特開2010−35328号公報
このような構成のモータにおいて、ティース部分の変形を抑制するといった目的で、ティース部分でカシメを行えない場合がある。その場合、コアバック部分でカシメを行うが、コアバック部分にカシメ等で塑性変形させると、ステータコア全体にゆがみが生じる恐れがあり、モータ特性や寸法精度などに悪影響を及ぼす可能性があった。
本発明の目的は、モータ特性や寸法精度に優れたステータコアを提供することにある。
本発明のステータコアは、積層鋼板が積層されて形成されるステータコアであって、中心軸を中心とする環状のコアバックと、前記コアバックから径方向外方に伸びる複数のティースと、前記コアバックの径方向内側に配置され、中心軸を中心とし、コアバックの上端から下端に延びる内周面と、を備える。前記コアバックは、前記コアバックより軸方向下方に配置され、中心軸を中心とする環状の塑性変形部を有する。前記塑性変形部の少なくとも一部は、前記中心軸からの距離が異なる。
本発明の観点によれば、モータ特性や寸法精度に優れたステータコアを提供できる。
図1は、第1実施形態に係るステータコアの平面図である。 図2は、第1実施形態に係るステータコアの部分拡大図である。 図3は、変形例に係るステータコアの部分拡大図である。 図4は、変形例に係るステータコアの部分拡大図である。 図5は、第1実施形態に係るステータコアの断面図である。
以下、本願の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、ステータコアの中心軸と平行な方向を「軸方向」、波動歯車装置の中心軸に直交する方向を「径方向」、ステータコアの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。
また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>図1は、ステータコア1を示す平面図である。コアバック部11は、中心軸J1を中心とする環状の部位である。コアバック部11は、径方向内周に内周面13を有する。複数のティース12は、コアバック部11から径方向外方に放射状に延びる。複数のティース12は、周方向において略等角度間隔に配置される。各ティース12は、ティース本体部14と、ティース先端部15と、を含む。ティース本体部14は、コアバック部11から径方向外方に略直線状に延びる。ティース先端部15は、ティース本体部14の径方向外端部から周方向の両側に延びる。コアバック部11および複数のティース12は、例えば、一繋がりの金属製の部材である。
また、積層鋼板の接合のため、コアバック部11に塑性変形部111が設けられる。塑性変形部111は、コアバック部11において、コアバック部11の上端面よりも軸方向下方に位置している。塑性変形部111は、中心軸J1を中心とする環状であり、コアバックの内周面の一部を含む部分である。
図2に示すように、塑性変形部111の少なくとも一部は、中心軸J1からの距離が異なる部分である変形部112を有する。より具体的には、環状の塑性変形部111の外周部の少なくとも一部であるは、塑性変形部111と中心軸J1からの距離が異なる。なお、塑性変形部111において中心軸J1からの距離が異なる部分は、1か所に限られず、2か所以上でもよい。
また、本実施形態において、塑性変形部111は円環状である。円環状の塑性変形部111において、中心軸J1との距離が異なる部分である変形部112は、塑性変形部111と径が異なる円弧である。図2において変形部112と塑性変形部111の接続部は径方向に延びる直線状となっているが、円弧状であってもよい。
なお、変形部112は、円弧状とは限らない。例えば、図3のように直線であってもよいし、図4のように径方向内側に向かって凸となる円弧でもよい。また、矩形であってもよい。また、変形部112は1か所に限られず、複数設けられてもよく、塑性変形部111が多角形状である場合も含む。
ステータコア1は、プレス加工によって製造された鋼板が積層されて製造される。塑性変形部111は、製造の過程で、鋼板を積層する毎に形成されてもよいし、ステータコア1を構成するすべての鋼板が積層されたのちに形成されてもよい。
図5に示すように、ステータコア1の鋼板それぞれを積層する場合、変形部112が軸方向において互いに重なり合って積層されるため、変形部112が回り止めとして作用する。 なお、重心の偏りを抑制するため、またはスキュー状に積層するために、所定角度ずつ回転させて積層してもよい。この場合、回転させる角度にもよるが変形部112の少なくとも一部と、塑性変形部111の他の部分とが重なって積層される。この場合、単純に変形部112同士の位置が重なるように積層した場合と比べて、変形部112が塑性変形部111に圧入されるため、互いの固定強度が高められる。また、変形部112は、塑性変形部111の他の部分と異なる形状であるため、所定角度ずつ回転させて積層させることにより、ステータコア1を構成する鋼板それぞれが、互いに固定される。
また、本実施形態において、中心軸J1から変形部112の外周までの距離D2は、中心軸J1から塑性変形部111の外周までの距離D1よりも大きい。なお、中心軸J1から変形部112の外周までの距離D2は、中心軸J1から塑性変形部111の外周までの距離D1よりも小さくともよい。また、中心軸J1から変形部112の外周までの距離D2は、中心軸J1から塑性変形部111の外周までの距離D1よりも大きい部分と、小さい部分とが混在していてもよい。
以上説明したように、積層鋼板の接合のため、コアバック部11に環状の塑性変形部111が設けられる。これにより、積層鋼板同士を連結するとともに、ステータコアの塑性変形による歪みを抑制することができる。また、塑性変形部111の少なくとも一部は、中心軸J1からの距離が異なるため、ステータコアのずれを抑制できる。塑性変形部111の少なくとも一部は、中心軸J1からの距離が異なることにより、回り止めとして作用する。よって、モータ特性および寸法精度に優れたモータが得られる。
塑性変形部111は、中心軸J1を中心とする環状である。本実施形態において、塑性変形部111は円環状である。これにより塑性変形による応力が均等に加わるため、より歪みが抑制される。
円環状の性変形部111の少なくとも一部は、塑性変形部111とは異なる径の円弧である。これによりステータコア1の寸法精度を高めつつ、歪みを抑制できる。
ステータコア1は、スキューコアであってもよい。その場合も塑性変形部111の少なくとも一部が中心軸J1からの距離が異なる部分を有することで、スキューの位置ずれが抑制され、モータ特性および寸法精度に優れたモータが得られる。
なお、ステータコア1には、図示しないシャフトやブラケットなどの軸部材が固定されていてもよい。軸部材はコアバック部11の内周面と接触し、接着、溶接、圧入といった種々の方法で固定される。
なお、ステータコア1は、モータを構成する部品として用いられてもよい。より具体的には、モータは、ステータコア1と、中心軸J1を中心とし、ステータコアの外周に配置されるロータと、ロータに固定され、ステータコア1と対向するマグネットとを有する。
また、ステータコアおよびモータの細部の形状等については、本願の各図に示されたものと異なっていてもよい。また、上記の実施形態または変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本願は、ステータコアおよびモータに利用できる。
1 ステータコア 11 コアバック部 12 ティース 13 内周面 14 ティース本体部 15 ティース先端部 111 塑性変形部 112 変形部

Claims (8)

  1. 積層鋼板が積層されたステータコアであって、中心軸を中心とする環状のコアバックと、前記コアバックから径方向外方に伸びる複数のティースと、前記コアバックの径方向内側に配置され、中心軸を中心とし、コアバックの上端から下端に延びる内周面と、を備え、前記コアバックは、前記コアバックより軸方向下方に配置され、中心軸を中心とする環状の塑性変形部を有し、前記塑性変形部の少なくとも一部は、前記中心軸からの距離が異なるステータコア。
  2. 請求項1に記載のステータコアであって、塑性変形部の径方向外周部の中心軸からの距離が異なる
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のステータコアであって、塑性変形部の内周面は前記孔部の一部を構成している。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のステータコアであって、塑性変形部は円環状である。
  5. 請求項4に記載のステータコアであって、前記塑性変形部の少なくとも一部は径が異なる円弧である。
  6. 請求項1から請求項5に記載のステータコアであって、前記積層鋼板はスキュー状に積層される。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のステータコアであって、ステータコアに固定され、前記中心軸を中心とした柱状のシャフトを有し、前記シャフトの外周面は、前記内周面と接触している。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のステータコアと、ステータコアの外周に配置されたロータと、を有するモータ
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