JPWO2020162394A1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

固定スクロールと、旋回スクロールと、圧縮室と、背圧室と、を備えるスクロール圧縮機である。圧縮室は、旋回スクロールの第2の渦巻き状ラップの外側に位置する外側圧縮室と、第2の渦巻き状のラップの内側に位置する内側圧縮室とを有している。圧縮途中に、外側圧縮室および内側圧縮室のうち一方の圧縮室と、背圧室とが連通する。一方の圧縮室と背圧室との連通が終了する時の、一方の圧縮室の容積に対する、一方の圧縮室の吸入閉込み容積の比を背圧室閉口時容積比とする。外側圧縮室および内側圧縮室それぞれについて、内部の圧力が吐出圧力以上まで上昇し、吐出経路に吐出できる作動流体の容積に対する吸入閉込み容積の比を吐出可能容積比とする。背圧室閉口時容積比は、一方の圧縮室の吐出可能容積比よりも小さい。

Description

本開示は、例えば、冷暖房空調装置および冷蔵庫等の冷凍装置、または、ヒートポンプ式の給湯装置等に用いられる、冷媒ガスを圧縮するスクロール圧縮機に関する。
従来の冷凍装置を構成するスクロール圧縮機においては、旋回スクロールまたは固定スクロールの背面を押圧する背圧室が形成されている。
背圧室内の圧力が、吸入側圧力と吐出側圧力との中間圧力になるように、背圧室と圧縮室とを連通する中間圧孔が、旋回スクロールまたは固定スクロールに設けられている。
スクロール圧縮機には、密閉容器内の吐出側圧力と、背圧室内の中間圧力との圧力差により、背圧室に給油する給油機構が形成されている。
スクロール圧縮機には、圧縮室と密閉容器内の吐出側とを連通するリリーフ孔、および、圧縮室と密閉容器内の吐出側との圧力差により、リリーフ孔を開閉するリリーフ弁が設けられている。リリーフ弁は、リリーフ孔と中間圧孔とを間欠的に連通する位置に設けられている(特許文献1)。
また、従来の冷凍装置を構成するスクロール圧縮機においては、一対の圧縮室のいずれかにつながる開口部と背圧室につながる開口部とを備えた流路が、旋回スクロールまたは固定スクロールに設けられている。
流路の密閉空間側の開口部がつながる側の圧縮室の容積比は、開口部がつながらない側の圧縮室の容積比よりも小さく構成されている(特許文献2)。
いずれの構成においても、背圧室の圧力は、吸入圧力と吐出圧力との間の中間圧力となる。背圧室から圧縮室への給油により、圧縮室圧力が上昇し易くなる。
このため、特許文献1では、中間圧孔とリリーフ孔とを連通させることで、過圧縮状態になるのを防止している。
また、特許文献2では、圧縮室の容積比を調整することで、過圧縮による必要動力の増加抑制を図っている。
日本国特許第3584781号公報 日本国特許第4693984号公報
従来のスクロール圧縮機においては、圧縮比(吸入圧力に対する吐出圧力の比)が比較的高い状態での運転である高圧縮比運転時における過圧縮状態が防止されている。
過圧縮状態の回避は、圧縮室の圧力を低減するのに有効であるが、同時に背圧室の圧力も低下してしまい、安定した圧縮動作につながらない。さらに、空調、冷凍および給油装置等の省エネルギー化、ならびに、圧縮機の回転数制御技術により、スクロール圧縮機には、より緩やかで、圧縮比のより低い、低圧縮比での運転が求められている。
しかしながら、従来のスクロール圧縮機は、低圧縮比運転時において、旋回スクロールと固定スクロールとの間の押し付け力が、圧縮室からの押し返し力よりも低い。このため、旋回スクロールと固定スクロールとが離れる現象である転覆が生じてしまうという問題があった。
本開示は、上記の問題に鑑みてなしたもので、低圧縮比運転時に、旋回スクロールと固定スクロールとが離れる現象である転覆をなくし、安定した圧縮動作を行うスクロール圧縮機を提供するものである。
本開示のスクロール圧縮機は、第1の鏡板および第1の渦巻き状のラップを有する固定スクロールと、第2の鏡板および第2の渦巻き状のラップを有する旋回スクロールと、前記固定スクロールと前記旋回スクロールとを噛み合わせて構成された圧縮室と、前記旋回スクロールを前記固定スクロールに対して押し付ける背圧を保持する背圧室と、を備える。
前記圧縮室は、前記旋回スクロールの前記第2の渦巻き状ラップの外側に位置する外側圧縮室と、前記旋回スクロールの前記第2の渦巻き状のラップの内側に位置する内側圧縮室とを有している。
前記背圧室は、圧縮途中に、前記外側圧縮室または前記内側圧縮室のみと連通する。
前記外側圧縮室および前記内側圧縮室それぞれは、作動流体の閉込みを終了した時点の吸入閉込み容積を有する。
圧縮途中に、前記外側圧縮室および前記内側圧縮室のうち一方の圧縮室と、前記背圧室とが連通する。
前記一方の圧縮室と前記背圧室との連通が終了する時の、前記一方の圧縮室の容積に対する、前記一方の圧縮室の前記吸入閉込み容積の比を背圧室閉口時容積比とする。
前記外側圧縮室および前記内側圧縮室それぞれについて、内部の圧力が吐出圧力以上まで上昇し、吐出経路に吐出できる前記作動流体の容積に対する前記吸入閉込み容積の比を吐出可能容積比とする。
前記背圧室閉口時容積比は、前記一方の圧縮室の前記吐出可能容積比よりも小さい。
このような構成により、圧縮比が背圧室閉口時容積比よりも小さくなる低圧縮比運転時に、背圧室が連通する側の一方の圧縮室において過圧縮が生じ、連動して背圧室も過圧縮状態となる。
その後、背圧室と圧縮室の連通は閉じられ、圧縮室は、吐出可能容積比に到達した時点で吐出圧力まで低下する。一方、背圧室は、圧縮室と区画されているため、過圧縮状態を維持する。
そのため、旋回スクロールは、吐出圧力以上となった背圧室の圧力で固定スクロールに押し付けられ、転覆が生じることを抑制できる。
本開示によれば、低圧縮比運転時に、旋回スクロールの固定スクロールからの離脱を無くし、安定した圧縮動作を行うスクロール圧縮機を提供できる。
図1は、本開示の実施の形態に係るスクロール圧縮機の側方から見た断面図である。 図2は、同スクロール圧縮機の圧縮機構の要部拡大断面図である。 図3は、図2におけるC−C線での矢視断面図である。 図4は、同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、背圧室との連通路およびインジェクションポートの開口状態を示す図である。 図5は、同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、背圧室との連通路とシール部材との位置関係を説明する図である。 図6は、本開示の実施の形態におけるスクロール圧縮機を用いた冷凍サイクル図である。 図7は、図2のA−A線での矢視断面図である。 図8は、図7のB−B線での矢視断面図である。
本開示のスクロール圧縮機は、第1の鏡板および第1の渦巻き状のラップを有する固定スクロールと、第2の鏡板および第2の渦巻き状のラップを有する旋回スクロールと、前記固定スクロールと前記旋回スクロールとを噛み合わせて構成された圧縮室と、前記旋回スクロールを前記固定スクロールに対して押し付ける背圧を保持する背圧室と、を備えるスクロール圧縮機である。
前記圧縮室は、前記旋回スクロールの前記第2の渦巻き状ラップの外側に位置する外側圧縮室と、前記旋回スクロールの前記第2の渦巻き状のラップの内側に位置する内側圧縮室とを有している。
前記背圧室は、圧縮途中に、前記外側圧縮室または前記内側圧縮室のみと連通する。
前記外側圧縮室および前記内側圧縮室それぞれは、作動流体の閉込みを終了した時点の吸入閉込み容積を有する。
圧縮途中に、前記外側圧縮室および前記内側圧縮室のうち一方の圧縮室と、前記背圧室とが連通する。
前記一方の圧縮室と前記背圧室との連通が終了する時の、前記一方の圧縮室の容積に対する、前記一方の圧縮室の前記吸入閉込み容積の比を背圧室閉口時容積比とする。
前記外側圧縮室および前記内側圧縮室それぞれについて、内部の圧力が吐出圧力以上まで上昇し、吐出経路に吐出できる前記作動流体の容積に対する前記吸入閉込み容積の比を吐出可能容積比とする。
前記背圧室閉口時容積比は、前記一方の圧縮室の前記吐出可能容積比よりも小さい。
この構成により、圧縮比が背圧室閉口時容積比よりも小さくなる低圧縮比運転時に、背圧室が連通する側の一方の圧縮室において過圧縮が生じ、背圧室が連通する側の一方の圧縮室と連動して背圧室も過圧縮状態となる。その後、背圧室と一方の圧縮室の連通は閉じられ、一方の圧縮室は吐出可能容積比に到達した時点で吐出圧力まで低下する。一方、背圧室は圧縮室と区画されているため、過圧縮状態を維持する。そのため、旋回スクロールは、吐出圧力以上となった背圧室の圧力で固定スクロールに押し付けられ、転覆が生じることを抑制できる。
また、前記背圧室閉口時容積比は、前記外側圧縮室および前記内側圧縮室のうち、前記背圧室と連通しない他方の圧縮室の吐出可能容積比よりも大きい構成としてもよい。
これにより、さらに、背圧室と連通しない他方の圧縮室が背圧室以上の過圧縮状態になることはなく、背圧室側からの高い圧力によって押し付け力が発生し、安定した圧縮動作を実現できる。
また、前記外側圧縮室の前記吸入閉込み容積が前記内側圧縮室の前記吸入閉込み容積よりも大きく、前記背圧室が連通する側の一方の圧縮室は前記内側圧縮室であってもよい。
これにより、さらに、背圧室を過圧縮状態にするために、吐出可能容積比を大きくして背圧室と連通する一方の圧縮室は容積の小さい内側圧縮室であり、容積の大きい外側圧縮室の吐出可能容積比を小さく保つことができる。
旋回スクロールへの押し付け力は、圧縮室の、押し付け方向視で投影された面積と圧力との積で決まる。このため、過圧縮状態を作り出す圧縮室は、容積が小さい方が、押し付け力を打ち消す力を生じさせにくく、より安定した圧縮動作を実現できる。
また、吐出圧力に到達した作動流体が排出される吐出室と、前記固定スクロールの中央部に設けられた吐出ポートと、前記背圧室と連通しない前記他方の圧縮室に設けられ、前記吐出ポートより先に前記他方の圧縮室と前記吐出室とを連通させる吐出バイパスポートとを備えてもよい。また、前記吐出バイパスポートにより、前記背圧室と連通しない前記他方の圧縮室の前記吐出可能容積比が、前記背圧室と連通する前記一方の圧縮室の前記吐出可能容積比よりも小さくなる構成であってもよい。
これにより、背圧室と連通する側の一方の圧縮室は、背圧室との連通が閉じた後に吐出ポートまたは吐出バイパスポートと連通し、過圧縮状態から解放されて、吐出圧力まで下がる。一方、背圧室の圧力は、圧力の抜け先がなく過圧縮状態を維持するため、吐出圧力よりも大きくなる。そのため、旋回スクロールには背圧室側から固定スクロール側への押し付け力が働き、圧縮室の気密性を維持しながら、圧縮動作を続けることができる。
また、吐出バイパスポートを備えることで、旋回スクロールのラップ形状および固定スクロールのラップ形状に関わらず、内側圧縮室および外側圧縮室いずれか一方のみの吐出可能容積比を任意に調整可能となるため、背圧室閉口時容積比に対して本開示を実現させる各圧縮室の吐出可能容積比を構成できる。
また、前記背圧室と前記一方の圧縮室が連通を終了する時の前記背圧室は、前記背圧室とは圧力差を有する他の空間から区画された閉空間である構成であってもよい。
これにより、さらに、旋回スクロールには背圧室側から固定スクロール側への押し付け力が働き、圧縮室の気密性を維持しながら圧縮動作を続けることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、これらの実施の形態によって、本開示が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本開示の実施の形態に係るスクロール圧縮機の側方から見た断面図であり、図2は、同スクロール圧縮機の圧縮機構の要部拡大断面図である。
以下、本実施の形態に係るスクロール圧縮機について、その動作および作用を説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るスクロール圧縮機91は、密閉容器1と、密閉容器1の内部に位置する圧縮機構2と、圧縮機構2を駆動するモータ部3と、密閉容器1の底部に設けられた貯油部20とを備えている。
図2に示すように、圧縮機構2は、密閉容器1内に、溶接または焼き嵌め等で固定された主軸受部材11と、主軸受部材11上にボルト止めされ、鏡板(第1の鏡板)に渦巻き状のラップ(第1の渦巻き状のラップ)が直立した固定スクロール12と、鏡板(第2の鏡板)に渦巻き状のラップ(第2の渦巻き状のラップ)が直立した旋回スクロール13とを備えている。圧縮機構2は、固定スクロール12と旋回スクロール13とを噛み合わせてできた圧縮室15と、旋回スクロール13を固定スクロール12に対して押し付ける圧力を保持する背圧室29と、を備えている。
旋回スクロール13と主軸受部材11との間には、旋回スクロール13の自転を防止し、円軌道運動するように案内するオルダムリング等を含む自転拘束機構14が設けられている。
シャフト4は、モータ部3により回転駆動される。シャフト4は、主軸受部材11により軸支され、シャフト4の上端にある偏心軸部4aによって旋回スクロール13が偏心駆動される。
これにより、旋回スクロール13は円軌道運動する。固定スクロール12と旋回スクロール13との間に形成された圧縮室15が、外周側から中央部に向かって容積を縮めながら移動する。これを利用して、密閉容器1外に通じた吸入パイプ16(図1参照)、および、固定スクロール12の外周部の吸入ポート17から作動流体が吸入され、圧縮室15に閉じ込められた後、圧縮される。
所定の圧力に到達した作動流体は、固定スクロール12の中央部に設けられた吐出ポート18から吐出リード弁19を押し開く。吐出圧力に到達した作動流体は、吐出室31を通り、密閉容器1内に吐出され、吐出管22(図1参照)から密閉容器1外へ送り出される。
図1に示すように、シャフト4の下端にはポンプ25が設けられる。ポンプ25は、その吸い込み口が貯油部20内に存在するように配置される。ポンプ25は、旋回スクロール13と同時に駆動される。これにより、ポンプ25は、貯油部20にあるオイル6を、圧力条件および運転速度に関係なく、確実に吸い上げることができる。よって、オイル切れを起こすことがない。
ポンプ25で吸い上げられたオイル6は、シャフト4内を通縦(貫通)しているオイル供給穴26を通じて圧縮機構2に供給される。
なお、オイル6をポンプ25で吸い上げる前、または、吸い上げた後に、オイルフィルタ等でオイル6から異物を除去すると、圧縮機構2への異物混入が防止されて、更なる信頼性向上を図ることができる。
圧縮機構2に導かれたオイル6の圧力は、スクロール圧縮機91の吐出圧力とほぼ同等であり、旋回スクロール13に対する背圧源となる。さらに、オイル6の一部は、供給圧および自重によって、逃げ場を求めるようにして、偏心軸部4aと旋回スクロール13との嵌合部、および、シャフト4と主軸受部材11との間の軸受部66に進入して、それぞれの部分を潤滑した後、落下し、貯油部20へ戻る。
図3は、図2におけるC−C矢視断面図である。
固定スクロール12および旋回スクロール13により形成される圧縮室15には、旋回スクロール13のラップの外側に位置する外側圧縮室15aと、ラップの内側に位置する内側圧縮室15bとが含まれる。
スクロール圧縮機91は、外側圧縮室15aの吸入閉込み容積と、内側圧縮室15bの吸入閉込み容積とが異なる、非対称スクロール圧縮機である。
ここで、吸入閉込み容積とは、吸入ポート17から吸い込んだ作動流体を閉じ込めた直後の圧縮室容積である。さらに、スクロール圧縮機91は、外側圧縮室15aの吸入閉込み容積が、内側圧縮室15bの吸入閉込み容積より大きい、非対称スクロール圧縮機である。
非対称スクロール圧縮機であることにより、圧縮機全体としての吸入閉込み容積が増えるため、圧縮機内部の空間を効率的に使うことができる。
また、吸入ポート17から吸い込まれた作動流体を、外側圧縮室15aにおける吸入ポート17近辺で閉じ込めて、圧縮工程に入ることができる。このため、低圧低温の作動流体が圧縮機構2により加熱されて、作動流体の密度低下を抑制できる。
外側圧縮室15aと内側圧縮室15bとの吸入閉じ込み容積の違いは、容積比に影響する。容積比とは、圧縮工程における、ある時点での、圧縮室の容積に対する吸入閉込み容積の比である。容積比は、外側圧縮室および内側圧縮室のそれぞれについて規定できる。
一般に、内側圧縮室および外側圧縮室が、固定スクロール12の中央部に設けられた吐出ポート18と連通する際の圧縮室容積は略等しい。吐出ポート18が圧縮室内の作動流体の唯一の排出経路である場合、各圧縮室の吐出可能容積比は、吸入閉込み容積により決まる。
ここで、吐出可能容積比とは、圧縮室が吐出可能となった、つまり、圧縮室と吐出室31とが連通した時点の圧縮室の容積に対する、吸入閉込み容積の比である。吐出可能容積比は、外側圧縮室および内側圧縮室のそれぞれについて規定できる。
本実施の形態では、外側圧縮室15aの吸入閉込み容積が、内側圧縮室15bの吸入閉込み容積よりも大きいため、外側圧縮室15aは内側圧縮室15bに対して圧縮工程が長くなり、吐出可能容積比が大きくなる。
圧縮比が比較的低い状態での運転である低圧縮比運転時において、外側圧縮室15aは、内側圧縮室15bよりも過圧縮状態になり易い。ここで、圧縮比は、吸入圧力に対する吐出圧力の比である。また、外側圧縮室15aは、内側圧縮室15bに比較して、圧縮室を押し付け方向視に投影した面積が大きい。このため、外側圧縮室15aの過圧縮が、旋回スクロール13を固定スクロール12から押し離す力を増大させ易い。
また、旋回スクロール13のラップ先端13c(図2参照)には、運転中の温度分布を測定した結果に基づいて、中心部である巻き始め部から、外周部である巻き終わり部にかけて、徐々にラップ高さが高くなるようなスロープ形状が設けられている。これにより、熱膨張による寸法変化を吸収し、局所摺動を防止することができる。
スクロール圧縮機91は、図2に示すように、貯油部20からオイルを圧縮室15に導く給油経路55として、接続路55−1と供給路55−2とを備えている。
また、圧縮室15への給油経路として、旋回スクロール13の内部に形成された通路13aと、固定スクロール12のラップ面側鏡板に形成された凹部12aとを備えている。通路13aは供給路55−2を含む。
通路13aの一方の開口端55−2bは、ラップ先端13cに形成され、旋回運動にあわせて周期的に凹部12aに開口する。また、通路13aの他方の開口端55−2aは、常時、背圧室29に開口する。これにより、背圧室29は、内側圧縮室15bとのみ間欠的に連通し、外側圧縮室15aとは連通しない。
また、圧力上昇速度の速い内側圧縮室15bに積極的にオイル供給することで、圧縮工程において、1つ前に形成された内側圧縮室15b−1(図3参照)から、次に形成された内側圧縮室15b−2(図3参照)への漏れを抑制できる。
また、図2に示すように、旋回スクロール13の背面13eには、シール部材78と、吐出圧力の作動流体を保持する高圧領域30と、吐出圧力と吸入圧力との中間の圧力の作動流体を保持する背圧室29とが設けられている。シール部材78により、シール部材78の内側を高圧領域30に、シール部材78の外側を背圧室29に、それぞれ区画している。
給油経路のうち少なくとも一つが、背圧室29を経由するように構成される。つまり、給油経路55を、高圧領域30から背圧室29への接続路55−1と、背圧室29から内側圧縮室15bへの供給路55−2とから構成する。
これにより、背面13eからの背圧により、旋回スクロール13は固定スクロール12に安定的に押し付けられ、背圧室29から圧縮室15への作動流体の漏れを低減するとともに、安定した運転を行うことができる。
また、シール部材78を用いることにより、高圧領域30の圧力と、背圧室29の圧力(以下、背圧)とが完全に分離され、旋回スクロール13の背面からの圧力付加を、安定的に制御できる。
また、高圧領域30から背圧室29への接続路55−1を設けることで、自転拘束機構14の摺動部、および、固定スクロール12と旋回スクロール13とのスラスト摺動部にオイル6を供給できる。
また、背圧室29から内側圧縮室15bへの供給路55−2を設けることで、内側圧縮室15bへの給油量を積極的に増やすことができ、内側圧縮室15bにおける漏れ損失を抑制できる。
また、接続路55−1の一方の開口端55−1bを、旋回スクロール13の背面13eに形成し、シール部材78を往来させ、他方の開口端55−1aを、常時、高圧領域30に開口させる。これにより、間欠給油、および、背圧の調整を実現できる。
まず、間欠給油について説明する。
図5は、スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、背圧室との連通路と、シール部材との位置関係を説明する図である。
図5は、位相を90度ずつずらして、(I)0°〜90°、(II)90°〜180°、(III)180°〜270°、(IV)270°〜360°の状態を示している。
つまり、図5の(II)は、図5の(I)からシャフト4が90度回転した状態、図5の(III)は、図5の(II)からさらに90度回転した状態、図5の(IV)は、図5の(III)からさらに90度回転した状態、図5の(I)は、図5の(IV)からさらに90度回転した状態を、それぞれ示している。
図5に示すように、接続路55−1の一方の開口端55−1bは、旋回スクロール13の背面13eに位置している。旋回スクロール13の背面13eは、シール部材78によって、内側の高圧領域30と外側の背圧室29とに仕切られている。
図5の(II)の状態では、一方の開口端55−1bは、シール部材78の外側である背圧室29に開口している。このため、背圧室29と高圧領域30とが連通する。これにより、高圧領域30から背圧室29にオイル6が供給される。
対して、図5の、(I)、(III)、(IV)の状態では、開口端55−1bはシール部材78の内側に開口している。このため、背圧室29は、高圧領域30と連通しない。このため、高圧領域30から背圧室29にオイル6は供給されない。
すなわち、接続路55−1の一方の開口端55−1bは、高圧領域30と背圧室29とを往来し、接続路55−1の両側の、開口端55−1aと55−1bとの間に圧力差が生じたときのみ、背圧室29にオイル6が供給される。これにより、給油量は、一方の開口端55−1bがシール部材78を跨いで往来する時間割合で調整される。このため、接続路55−1の通路径を、オイルフィルタに対して10倍以上の寸法で構成できる。
また、通路に異物が噛み込んで閉塞する虞がなくなるため、安定した背圧の印加ができると同時に、スラスト摺動部および自転拘束機構14の潤滑も、良好な状態を維持でき、高効率かつ高信頼性を実現できる。
なお、上述の説明では、他方の開口端55−1aが、常時、高圧領域30にあり、一方の開口端55−1bが、高圧領域30と背圧室29とを往来する場合を例として説明した。本開示はこの例に限定されず、例えば、他方の開口端55−1aが高圧領域30と背圧室29とを往来し、一方の開口端55−1bが、常時、背圧室29にある場合でも、開口端55−1aと55−1bとの間に圧力差が生じるため、間欠給油が実現でき、同様の効果が得られる。
次に、背圧の調整について説明する。
図4は、スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、背圧室との連通路、および、インジェクションポートの開口状態を示す図である。
図4は、固定スクロール12と旋回スクロール13とを噛み合わせて、旋回スクロール13の背面13eから見た状態であり、位相を90度ずつずらした図である。図5と同様に、図4は、(I)0°〜90°、(II)90°〜180°、(III)180°〜270°、(IV)270°〜360°の状態を示している。
つまり、図4の(II)は、図4の(I)からシャフト4が90度回転した状態、図4の(III)は、図4の(II)からさらに90度回転した状態、図4の(IV)は、図4の(III)からさらに90度回転した状態、図4の(I)は、図4の(IV)からさらに90度回転した状態を、それぞれ示している。
図4の(I)に示す状態は、外側圧縮室15aが作動流体を閉じ込める位置であり、図4の(III)に示す状態は、内側圧縮室15bが作動流体を閉じ込める位置である。
図4の(I)に示す状態では、2つの外側圧縮室15aが形成されている。外周側に位置する外側圧縮室15aは、作動流体を閉じ込めた直後の低圧状態であり、内周側に位置する外側圧縮室15aは中間圧状態である。
図4の(II)に示す状態では、内周側に形成された外側圧縮室15aは、吐出前の高圧状態である。
図4の(III)に示す状態では、2つの内側圧縮室15bが形成されており、外周側に位置する内側圧縮室15bは、作動流体を閉じ込めた直後の低圧状態であり、内周側に位置する内側圧縮室15bは中間圧状態である。
図4の(IV)に示す状態では、内周側に形成された内側圧縮室15bは吐出前の高圧状態である。
まず、高圧縮比運転の場合について説明する。
図4の(IV)の状態では、一方の開口端55−2bは、凹部12aに開口している。このため、内側圧縮室15bは背圧室29と連通する。高圧縮比運転時には、供給路55−2および通路13a(図2参照)を通って、背圧室29から内側圧縮室15bに、オイル6が供給される。
凹部12aは、内側圧縮室15bが、吸入した作動流体(吸入冷媒とも記す)を閉じ込めた直後に、一方の開口端55−2bが開口する位置に設けられている(図4の(IV)参照)。換言すると、一方の開口端55−2bによって、給油経路は、吸入冷媒を閉じ込み後の圧縮工程中にある内側圧縮室15bに開口する位置に設けている。そのため、内側圧縮室15bと連通している間の背圧室29の圧力は、内側圧縮室15bの圧力とほぼ等しくなる。
これに対して、図4の、(I)、(II)、(III)の状態では、一方の開口端55−2bは凹部12aに開口していない。このため、背圧室29から内側圧縮室15bにオイル6は供給されない。また、背圧室29の圧力も、内側圧縮室15bから影響を受けない。
また、前述のように、図4の(II)に対応する図5の(II)の状態では、背圧室29と高圧領域30とが連通する。これにより、背圧室29の圧力は、高圧領域30の圧力、つまり、吐出圧力と同等となる。
つまり、高圧縮比運転時には、背圧室29を、吸入圧力と吐出圧力との中間の圧力状態に調整でき、この圧力が、低圧縮比運転時における、旋回スクロールへの押し付け力として機能する。
次に、低圧縮比運転の場合について説明する。
低圧縮比運転時には、図4の(IV)の状態において、背圧室29と連通し、外周側に位置する内側圧縮室15bの圧力は、吐出圧力以上まで上昇し、同時に背圧室29も吐出圧力以上の圧力になる。
図5の(IV)の状態において、背圧室29は高圧領域30と連通しておらず、内側圧縮室15bと背圧室29とで構成された空間は閉空間である。そのため、背圧室29は、吐出圧力と等しい高圧領域30よりも高い圧力状態となる。
さらに圧縮工程が進み、背圧室29と内側圧縮室15bとを連通させていた開口端55−2bが凹部12aから外れると、背圧室29は独立した閉空間となる。このため、背圧室29の圧力は、内側圧縮室15bの圧力、および、高圧領域30の圧力に依存しなくなる。内側圧縮室15bの圧力は、吐出可能容積比以上まで圧縮が進むと、圧縮室内部の作動流体が吐出室31へと排出され、吐出圧力へと下がる。これに対して、背圧室29の圧力は、内側圧縮室15bから分離した際の過圧縮状態が、再度、背圧室29が内側圧縮室15bまたは高圧領域30と連通するまで続く。
つまり、低圧縮比運転時には、図4の(I)および図5の(I)の状態において、背圧室29のみが、吐出圧力よりも高い圧力状態を維持することになり、この圧力が、旋回スクロールへの押し付け力として機能する。
スクロール圧縮機91には、圧縮室15で圧縮された作動流体を吐出室31に導く通路として、吐出ポート18の他に、吐出バイパスポート21(図2参照)が設けられている。
吐出バイパスポート21は、吐出ポート18と同様に、リード弁を備えている。圧縮室15内の圧力が、吐出室31の圧力に達した場合には、リード弁が押し開らかれ、吐出室31に作動流体が排出される。圧縮室15の圧力が、吐出室31の圧力に満たない場合は、リード弁が閉じて、吐出室31から圧縮室15への作動流体の逆流が抑制される。
ただし、吐出バイパスポート21が前述の機能を実現する条件として、圧縮室15と連通する位置に、吐出バイパスポート21が存在する必要がある。吐出バイパスポート21は、固定スクロール12の鏡板に設けられた固定通路である。
圧縮室15は、圧縮動作とともに、容積を縮めながら中心側へと移動していき、圧縮室15が、吐出ポート18または吐出バイパスポート21と連通する位置まで進んで初めて、圧縮室15の作動流体を吐出室31へ排出することが可能となる。
吐出バイパスポート21は、圧縮工程において、吐出ポート18によって吐出室31と連通する前の圧縮室15と、吐出室31とを連通させるように設けられている。
図4に示すように、スクロール圧縮機91には、外側圧縮室15aが連通する吐出バイパスポート21aと、内側圧縮室15bが連通する吐出バイパスポート21bとがそれぞれ別々に設けられ、これにより、連通するタイミングがずらされている。
吐出バイパスポート21aは、図4の(I)の状態では、外側圧縮室15aと連通せず、図4の、(II)〜(IV)の状態では、外周側に位置する外側圧縮室15aと連通する位置に設けられている。
吐出バイパスポート21bは、図4の(IV)の状態では、内側圧縮室15bと連通せず、図4の、(I)〜(III)の状態では、外周側に位置する内側圧縮室15bと連通する位置に設けられている。
外側圧縮室15aは、図4の(I)のタイミングで吸入工程を完了して、外側圧縮室15a内は閉じ込められる。圧縮工程が90°進んだ図4の(II)において、既に、外側圧縮室15aは吐出バイパスポート21aと連通状態にある。この場合、外側圧縮室15aの吐出可能容積比は、外側圧縮室15aが吐出バイパスポート21aと連通するタイミングの圧縮室容積に対する、外側圧縮室15aの吸入閉込み容積の比で決まり、実質的に、吐出ポート18との連通タイミングには依存しない。
一方、内側圧縮室15bは、図4の(III)のタイミングで吸入工程を完了して、内側圧縮室15b内は閉じ込められる。圧縮工程が90°進んだ図4の(IV)において、内側圧縮室15bは、吐出バイパスポート21bとは連通していない。さらに90°進んだ図4の(I)においては、内側圧縮室15bは、吐出バイパスポート21bと連通する。また、図4の(IV)のタイミングで、内側圧縮室15bは、供給路55−2および通路13aを介して背圧室29と連通している。
この場合も、内側圧縮室15bの吐出可能容積比は、吐出バイパスポート21bとの連通タイミングにより決められる。背圧室29が連通する内側圧縮室15bの吐出可能容積比は、背圧室閉口時容積比、および、外側圧縮室15aの吐出可能容積比よりも大きい。
ここで、背圧室閉口時容積比とは、背圧室29が連通する側の圧縮室、つまり内側圧縮室15bにおいて、背圧室29と、圧縮途中の内側圧縮室15bとの連通が終了する時(つまり、図4の(IV)の直後のタイミング)の、外周側の内側圧縮室15bの容積に対する、吸入閉込み容積の比である。
このような構成により、低圧縮比運転時には、早いタイミングで圧縮室15の圧力が吐出圧力に到達しても、投影面積の大きい外側圧縮室15aは過圧縮することなく、吐出室31へと作動流体を排出できる。
これに対して、内側圧縮室15bでは過圧縮が発生し、その圧力が背圧室29にも伝達して、旋回スクロール13の押し付け力を高める。内側圧縮室15bと背圧室29との連通が終了した後には、背圧室29の過圧縮状態の圧力は維持される。
一方、内側圧縮室15bの過圧縮は、吐出バイパスポート21bとの連通により解消される。これにより、旋回スクロール13を固定スクロール12から引き離す方向に働く、圧縮室15側からの力を抑制しつつ、旋回スクロールの背面13eに強い押し付け力を与え、旋回スクロール13を固定スクロール12に安定して押し付けながら、圧縮動作を続けることができる。
次に、スクロール圧縮機91を用いた冷凍サイクル装置について、説明する。
図6は、本開示の実施の形態におけるスクロール圧縮機を用いた冷凍サイクル図である。
図6に示すように、冷凍サイクル装置は、スクロール圧縮機91、凝縮器92、蒸発器93、2つの減圧器94、インジェクション管95、および、気液分離器96を備えている。スクロール圧縮機91、凝縮器92、上流側の減圧器94a、気液分離器96、および、下流側の減圧器94bは、配管により環状に接続されている。インジェクション管95は、気液分離器96とスクロール圧縮機91とを接続している。
凝縮器92で凝縮された作動流体(以下、冷媒とも記す)は、上流側の減圧器94aで中間圧まで減圧され、気液分離器96に流入する。気液分離器96は、中間圧の冷媒を、気相成分(ガス冷媒)と液相成分(液冷媒)とに分離する。中間圧の液冷媒は、さらに下流側の減圧器94を通り、低圧冷媒となって蒸発器93に流入する。
蒸発器93に流入した液冷媒は、熱交換によって蒸発し、ガス冷媒、または、一部、液冷媒の混じったガス冷媒として排出される。蒸発器93から排出された冷媒は、スクロール圧縮機91の圧縮室15に流入する。
一方、気液分離器96で分離された中間圧のガス冷媒は、インジェクション管95を通り、スクロール圧縮機91内の圧縮室15に噴射(インジェクション)される。インジェクション管95に、閉塞弁または減圧器94等の、インジェクションする圧力を調整および停止する手段を設けてもよい。
スクロール圧縮機91は、蒸発器93から流入する低圧冷媒を圧縮する圧縮過程において、気液分離器96の中間圧冷媒を圧縮室15にインジェクションさせて冷媒を圧縮し、高温高圧冷媒を、吐出管22(図1参照)から凝縮器92に排出する。
気液分離器96で分離される冷媒の、気相成分と液相成分との比率について説明する。
上流側の膨張弁(減圧器94a)の入口側圧力と出口側圧力との圧力差が大きいほど、気相成分が多くなる。また、凝縮器92出口の冷媒の過冷却度が小さい、または、乾き度が大きいほど、気相成分が多くなる。
一方、スクロール圧縮機91が、インジェクション管95を介して吸入する冷媒の量は、中間圧が高いほど多くなる。気液分離器96で分離される冷媒の気相成分比率よりも多くの冷媒を、インジェクション管95から吸い込むと、気液分離器96のガス冷媒が枯渇し、インジェクション管95に液冷媒が流入する。
スクロール圧縮機91の能力を最大限に発揮させるためには、気液分離器96において分離されるガス冷媒が、余すことなくインジェクション管95からスクロール圧縮機91に吸い込まれることが望ましい。仮に、その均衡状態から外れてしまうと、インジェクション管95からスクロール圧縮機91に液冷媒が流入する。そこで、インジェクション管95から液冷媒が流入する場合においても、スクロール圧縮機91が高い信頼性を維持できるように構成する必要がある。
図7は、図2のA−A線矢視断面図である。図8は、図7のB−B線矢視断面図である。
インジェクション管95から流入する中間圧では、図1、図2、図7および図8に示すように、冷媒が中間圧室41に流入し、インジェクションポート43に設けられた逆止弁42を開き、閉じ込み後の圧縮室15にインジェクションされる。インジェクションされた冷媒は、吸入ポート17から吸い込まれた冷媒と共に、吐出ポート18から密閉容器1内に吐出される。
中間圧の冷媒をインジェクションするためのインジェクションポート43は、固定スクロール12の鏡板を貫通して設けられている。インジェクションポート43は、外側圧縮室15aおよび内側圧縮室15bに順次開口する。インジェクションポート43は、外側圧縮室15aおよび内側圧縮室15bそれぞれでの閉じ込み後の圧縮工程中に、それぞれの圧縮室に開口する位置に設けられている。
図1および図2に示すように、スクロール圧縮機91には、インジェクション管95から送り込まれ、圧縮室15にインジェクションする前の中間圧作動流体を導く中間圧室41が設けられている。
中間圧室41は、圧縮室区画部材である固定スクロール12と、中間圧プレート44と、中間圧カバー45(図2参照)とで形成されている。中間圧室41と圧縮室15とは、固定スクロール12を挟んで対向している。
中間圧室41は、中間圧作動流体が流入する中間圧室入口41aと、中間圧作動流体を圧縮室15にインジェクションするインジェクションポート43のインジェクションポート入口43aと、中間圧室入口41aより低い位置に形成された液溜め部41bとを有している。
液溜め部41bは、固定スクロール12の鏡板の上面で形成されている。
中間圧プレート44には、圧縮室15から中間圧室41への冷媒逆流を防止する逆止弁42が設けられている。インジェクションポート43が圧縮室15に開口している区間において、圧縮室15の内圧がインジェクションポート43の中間圧よりも高い場合には、圧縮室15から中間圧室41に向けて冷媒が逆流する。このように、逆止弁42を設けることにより、冷媒の逆流を阻止できる。
本実施の形態に係るスクロール圧縮機91では、逆止弁42は、圧縮室15側にリフトして、圧縮室15と中間圧室41とを連通させるリード弁42aで構成されている。よって、圧縮室15の内圧が中間圧室41の圧力よりも低い時にのみ、中間圧室41を圧縮室15に連通させることができる。
リード弁42aを用いることで、可動部における摺動箇所が少なく、長期に亘ってシール性を維持できるとともに、流路面積を、必要に応じて拡大させ易い。
逆止弁42を設けない場合、および、逆止弁42をインジェクション管95に設けた場合は、圧縮室15の冷媒が、インジェクション管95まで逆流し、無駄な圧縮動力を消費することになる。本実施の形態では、逆止弁42を圧縮室15に近い中間圧プレート44に設けることで、圧縮室15からの逆流を抑制している。
固定スクロール12の鏡板の上面は、中間圧室入口41aよりも低い位置にある。固定スクロール12の鏡板の上面に、液相成分の冷媒が溜まる液溜め部41bが設けられている。
インジェクションポート入口43aは、中間圧室入口41aの高さよりも高い位置に設けられている。したがって、中間圧作動流体の内、気相成分の冷媒がインジェクションポート43に導かれ、液溜め部41bに溜まった液相成分の冷媒は、高温状態にある固定スクロール12の表面で気化されるため、圧縮室15に、液相成分の冷媒が流入しにくい。
さらに、中間圧室41と吐出室31とは、中間圧プレート44を介して隣接する位置に設けられている。これにより、中間圧室41に液相成分の作動流体が流入した際の気化が促進されるとともに、吐出室31の高圧冷媒の温度上昇を抑制できる。このため、その分だけ、高い吐出圧条件まで運転を行うことができる。
インジェクションポート43に導かれた中間圧冷媒は、インジェクションポート43と圧縮室15との圧力差によりリード弁42aを押し開き、吸入ポート17から吸い込まれた低圧冷媒と、圧縮室15で合流する。
逆止弁42から圧縮室15までの間のインジェクションポート43に残る中間圧冷媒は、再膨張および再圧縮を繰り返すので、スクロール圧縮機91の効率を低下させる要因となる。そこで、リード弁42aの最大変位量を規制するバルブストップ42bの厚みを、リード弁42aのリフト規制箇所に応じて変化させ、リード弁42aより下流のインジェクションポート43内体積を小さく構成している。
また、リード弁42aおよびバルブストップ42bは、固定部材であるボルト48により中間圧プレート44に固定されている。バルブストップ42bに設けられたボルト48の固定用孔は、バルブストップ42bを貫通することなく、ボルト48の挿入側にのみ開口している。このため、結果として、固定部材48は、中間圧室41にのみ開放するように構成されている。これにより、固定部材48の隙間を介して、中間圧室41と圧縮室15との間で作動流体が漏れるのを抑制でき、インジェクション率を向上させることができる。
中間圧室41の容積は、圧縮室15へのインジェクション量を十分に供給可能とするために、圧縮室15の吸入容積以上とする。ここで吸入容積とは、吸入ポート17から導かれた作動流体を圧縮室15に閉じ込んだ時点、すなわち吸入工程完了時点での圧縮室15の容積であり、外側圧縮室15aと内側圧縮室15bとの合計容積である。
本実施の形態に係るスクロール圧縮機91では、中間圧室41を固定スクロール12の鏡板の平面上に広がるように設け、容積を拡大している。
しかしながら、スクロール圧縮機91に封入されたオイル6の一部が、吐出冷媒と共にスクロール圧縮機91から出て、気液分離器96からインジェクション管95を通って中間圧室41に戻った場合に、液溜め部41bに残るオイル6が多すぎると、貯油部20のオイル6が不足してしまう問題を生じ得る。このため、中間圧室41の容積が大きすぎるのも適切でない。このことから、中間圧室41の容積は、圧縮室15の吸入容積以上で、封入されるオイル6のオイル容積の1/2以下とすることが好ましい。
図4に示すように、インジェクションポート43は、第1圧縮室(外側圧縮室15a)と第2圧縮室(内側圧縮室15b)とに、順次開口する位置に設けている。また、インジェクションポート43は、図4の、(II)、(III)に示すように、吸入冷媒を閉じ込み後の圧縮行程中にある外側圧縮室15aに開口する位置、または、図4の(I)に示すように吸入冷媒を閉じ込み後の圧縮行程中にある内側圧縮室15bに開口する位置に、固定スクロール12の鏡板を貫通して設けられている。
なお、本実施の形態では、圧縮室と背圧室との連通路として給油経路を用いたが、給油経路とは別に、独立した経路を設けても同様の効果を得ることができる。また、背圧室は、旋回スクロールの背面側に限らず、固定スクロールの背面側に設けられ、固定スクロールが旋回スクロールに押し付けられる構成でもよい。また、本実施の形態では、インジェクション管を有するスクロール圧縮機を用いて説明したが、インジェクション管が設けられていないスクロール圧縮機であってもよい。
本開示のスクロール圧縮機は、冷暖房空調装置および冷蔵庫等の冷凍装置、または、ヒートポンプ式の給湯装置等に有用である。
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 モータ部
4 シャフト
4a 偏心軸部
6 オイル
11 主軸受部材
12 固定スクロール
12a 凹部
13 旋回スクロール
13a 通路
13c ラップ先端
13e 背面
14 自転拘束機構
15 圧縮室
15a 外側圧縮室
15b、15b−1、15b−2 内側圧縮室
16 吸入パイプ
17 吸入ポート
18 吐出ポート
19 吐出リード弁
20 貯油部
21、21a、21b 吐出バイパスポート
22 吐出管
25 ポンプ
26 オイル供給穴
29 背圧室
30 高圧領域
31 吐出室
41 中間圧室
41a 中間圧室入口
41b 液溜め部
42 逆止弁
42a リード弁
42b バルブストップ
43 インジェクションポート
43a インジェクションポート入口
44 中間圧プレート(中間圧室隔壁部材)
45 中間圧カバー(中間圧室隔壁部材)
48 ボルト(固定部材)
55 給油経路
55−1 接続路
55−1a 他方の開口端(高圧領域側)
55−1b 一方の開口端(背圧室側)
55−2 供給路
55−2a 他方の開口端(背圧室側)
55−2b 一方の開口端(圧縮室側)
66 軸受部
78 シール部材
91 スクロール圧縮機
92 凝縮器
93 蒸発器
94、94a、94b 減圧器
95 インジェクション管
96 気液分離器

Claims (5)

  1. 第1の鏡板および第1の渦巻き状のラップを有する固定スクロールと、
    第2の鏡板および第2の渦巻き状のラップを有する旋回スクロールと、
    前記固定スクロールと前記旋回スクロールとを噛み合わせて構成された圧縮室と、
    前記旋回スクロールを前記固定スクロールに対して押し付ける背圧を保持する背圧室と、を備え、
    前記圧縮室は、前記旋回スクロールの前記第2の渦巻き状ラップの外側に位置する外側圧縮室と、前記旋回スクロールの前記第2の渦巻き状のラップの内側に位置する内側圧縮室とを有し、
    前記背圧室は、圧縮途中に、前記外側圧縮室または前記内側圧縮室のみと連通し、
    前記外側圧縮室および前記内側圧縮室それぞれは、作動流体の閉込みを終了した時点の吸入閉込み容積を有し、
    圧縮途中に、前記外側圧縮室および前記内側圧縮室のうち一方の圧縮室と、前記背圧室とが連通し、
    前記一方の圧縮室と前記背圧室との連通が終了する時の、前記一方の圧縮室の容積に対する、前記一方の圧縮室の前記吸入閉込み容積の比を背圧室閉口時容積比とし、
    前記外側圧縮室および前記内側圧縮室それぞれについて、内部の圧力が吐出圧力以上まで上昇し、吐出経路に吐出できる前記作動流体の容積に対する前記吸入閉込み容積の比を吐出可能容積比としたとき、
    前記背圧室閉口時容積比は、前記一方の圧縮室の前記吐出可能容積比よりも小さいスクロール圧縮機。
  2. 前記背圧室閉口時容積比は、前記外側圧縮室および前記内側圧縮室のうち、前記背圧室と連通しない他方の圧縮室の前記吐出可能容積比よりも大きい
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記外側圧縮室の前記吸入閉込み容積が、前記内側圧縮室の前記吸入閉込み容積よりも大きく、前記一方の圧縮室は前記内側圧縮室である
    請求項1または請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 吐出圧力に到達した前記作動流体が排出される吐出室と、
    前記固定スクロールの中央部に設けられた吐出ポートと、
    前記背圧室と連通しない前記他方の圧縮室に設けられ、前記吐出ポートより先に前記他方の圧縮室と前記吐出室とを連通させる吐出バイパスポートと、を備え、
    前記吐出バイパスポートにより、前記背圧室と連通しない前記他方の圧縮室の前記吐出可能容積比が、前記背圧室と連通する前記一方の圧縮室の前記吐出可能容積比よりも小さくなるように構成された
    請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記背圧室と前記一方の圧縮室とが連通を終了する時の前記背圧室は、
    前記背圧室とは圧力差を有する他の空間から区画された閉空間である
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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