実施の形態1.
本発明の実施の形態1における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置について図1から図22を用いて説明する。
本発明の実施の形態1に係る表示支援装置が備えられる制御システムは、FA(Factory Automation)分野の設備を構成するものであり、図1に示すように、表示支援プログラムが搭載されたコンピュータ1と、コンピュータ1に接続される外部機器であるPLC(Programmable Logic Controller)2と、PLC2に接続された産業用ロボット、温度センサ及び非常停止ボタン等の複数の機器3と、を備える。そして、コンピュータ1は、インターネット等の通信網4を介して、翻訳サービスを提供する翻訳サーバである第1翻訳サーバ5と第2翻訳サーバ6に接続可能である。実施の形態1において、制御システムは、機器3を三つ備えるが、機器3を三つ以外の数としてもよく、機器3を少なくとも一つ以上備えればよい。また、通信網4に接続された翻訳サーバは、第1翻訳サーバ5と第2翻訳サーバ6の二つが示されているが、翻訳サーバの数は一つ以上であればよい。以下、第1翻訳サーバ5と第2翻訳サーバ6とを区別して説明する必要が無く、通信網4に接続されている翻訳サーバを纏めて説明する場合には、翻訳サーバ5,6ということもある。
コンピュータ1は、PLC2を介して、機器3に接続している。コンピュータ1は、PLC2で実行される制御プログラムを生成して、PLC2に送信する。PLC2は、制御プログラムを実行することにより、機器3を制御する。また、コンピュータ1は、PLC2から機器3の情報を取得する。
PLC2のハードウェア構成を、図2を用いて説明する。PLC2は、制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)21と、CPU21と内部バス26を介して接続されたRAM(Random Access Memory)であるメモリ22と、コンピュータ1と通信を行う第1通信I/F(Interface)23と、機器3に接続された接続線7が接続される第2通信I/F24と、制御プログラムを記憶する記憶部25と、を備える。CPU21、メモリ22、第1通信I/F23、第2通信I/F24、記憶部25は、内部バス26を介して接続されている。第2通信I/F24は、A/D(Analog−to−Digital)変換回路及びD/A(Digital−to−Analog)変換回路を含み、機器3からの入力信号がアナログ信号である場合には、受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、機器3への出力信号がアナログ信号である場合には、デジタル信号からアナログ信号に変換して送出する。なお、機器3からの入力信号がデジタル信号である場合には、第2通信I/F24はA/D変換回路を介さずに入力信号を受信し、機器3への出力信号がデジタル信号である場合には、第2通信I/F24はD/A変換回路を介さずに出力信号を送出する。
記憶部25は、コンピュータ1から受信した制御プログラムを記憶する。実施の形態1において、記憶部25は、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、又は、HDD(Hard Disk Drive)であるが、フラッシュメモリ、SSD又はHDDに限定されない。なお、記憶部25は、PLC2に接続可能な外部記憶装置であってもよい。
コンピュータ1のハードウェア構成を、図3を用いて説明する。コンピュータ1は、OS(Operating System)60上でアプリケーションプログラムを実行するものであって、CPU11と、RAM12と、ROM(Read Only Memory)13と、記憶装置14と、入力装置15と、表示装置16と、通信I/F17と、を含む。CPU11、RAM12、ROM13、記憶装置14、入力装置15、表示装置16及び通信I/F17は内部バス18を介して接続されている。
CPU11は、RAM12を作業領域として使用しながら、ROM13及び記憶装置14に記憶されているプログラムを実行する実行処理装置である。ROM13に記憶されているプログラムはBIOS(Basic Input Output System)又はUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)であるが、ROM13に記憶されているプログラムはBIOS又はUEFIに限定されない。実施の形態1において、記憶装置14に記憶されているプログラムは、オペレーティングシステムプログラム及びエンジニアリングツール30であるが、記憶装置14に記憶されているプログラムは、オペレーティングシステムプログラム及びエンジニアリングツール30に限定されない。実施の形態1において、記憶装置14は、SSD又はHDDであるが、記憶装置14は、SSD又はHDDに限定されない。
入力装置15は、ユーザからの操作入力を受け付ける。実施の形態1において、入力装置15は、キーボード又はマウスであるが、入力装置15は、キーボード又はマウスに限定されない。表示装置16は、メッセージ等の表示文字列及び画面を表示する。実施の形態1において、表示装置16は、液晶表示装置が例示される。通信I/F17は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルを用いてPLC2の第1通信I/F部23との通信を行う。コンピュータ1は、通信I/F17がPLC2に接続されることで、複数の機器3に接続している。このように、コンピュータ1は、少なくとも一以上の機器3に接続している。また、通信I/F17は、インターネット等の通信網4に接続可能であり、通信網4を介して翻訳サービスを提供する翻訳サーバ5,6に接続される。
次に、実施の形態1に係る表示支援プログラムであるエンジニアリングツール30を図4及び図5に基づいて説明する。
エンジニアリングツール30は、コンピュータ1の記憶装置14に記憶されて、コンピュータ1によって実行されるアプリケーションプログラムである。エンジニアリングツール30は、図4に示すように、コンピュータ1によって実行されることでエンジニアリングツール30の機能を実現するためのプログラム本体である実行ファイル31と、実行ファイル31の実行時にデータファイル33を呼び出すためのDLLファイル(Dynamic Link Library)32と、DLLファイル32によって呼び出されるデータが保存され、また、PLC2のメモリ22又は記憶部25から読み出して取得した情報、又は、機器3から取得した情報を保存するためのデータファイル33と、を含む。
実行ファイル31は、機器3からの情報を取得するための情報取得用プログラム310と、機器3からの情報を解析するための解析用プログラム311と、ユーザによる入力装置15の操作に基づく命令を受け付け、また、情報取得用プログラム310を経由してPLC2からの異常通知信号(詳細には後述する)等の情報を受け付けるための入力用プログラム312と、表示装置16に画面を表示するための表示制御用プログラム313と、翻訳用プログラム314と、を含む。
情報取得用プログラム310は、PLC2との通信処理を行うことにより、PLC2のメモリ22又は記憶部25から読み出して取得した情報、又は、PLC2に接続されている機器3から取得した情報をデータファイル33に保存するプログラムである。
解析用プログラム311は、予めユーザによって設定された手順に従いデータファイル33に記憶された、PLC2のメモリ22又は記憶部25から読み出して取得した情報、又は、機器3から取得した情報を解析するプログラムである。
入力用プログラム312は、ユーザ操作に基づく命令及びPLC2からの情報をコンピュータ1へ受け付ける受付処理を行うプログラムである。例えば、入力用プログラム312は、機器3を管理するユーザにより機器3を管理するための情報が入力装置15から操作入力されると、入力装置15からユーザが指定した命令をコンピュータ1へ受け付け、PLC2から機器3の異常状態を通知する異常通知信号等の情報を受信すると、その情報をコンピュータ1へ受け付けるプログラムである。
表示制御用プログラム313は、エンジニアリングツール30が実行された際に表示装置16に表示される画面を制御するプログラムである。例えば、エンジニアリングツール30自体の表示言語の設定画面、機器3の設定画面、及び、情報取得用プログラム310が機器3から取得した機器3の情報を規定された手順に従って表示装置16に表示する画面等を表示装置16に表示する。
翻訳用プログラム314は、通信網4を介して、表示装置16に表示される表示文字列を翻訳サーバ5,6に対して翻訳を要求するとともに翻訳サーバ5,6から翻訳後の表示文字列を取得するプログラムである。
データファイル33は、複数のデータファイルを含んでおり、具体的には、表示制御用プログラム313によって設定画面等を表示装置16の画面に表示する際に、DLLファイル32によって呼び出されるリソースファイル330と表示画面データ331とを含む。更に、データファイル33は、情報取得用プログラム310によって機器3から取得された情報である機器情報データ332を格納する格納領域としても使用される。リソースファイル330は、ユーザとコンピュータとが対話するために少なくとも1つの自然言語でエンジニアリングツール30の製造メーカ等によって予め準備されている。本実施の形態1では、例えば、日本語、英語及び中国語の3か国語のリソースファイル330(具体的には、日本語のリソースファイル3301、英語のリソースファイル3302及び中国語のリソースファイル3303)についてはデータファイル33中に予め準備されている。リソースファイル330は、表示装置16の画面に表示するための第1表示文字列と、第1表示文字列に対応して設定された表示識別子50であるID(Identification)と、を含む。機器情報データ332は機器3から取得された後にデータファイル33中に格納されるため、図4では、破線で示している。なお、リソースファイル330、表示画面データ331及び機器情報データ332のそれぞれは、複数のファイルを含んでいてもよい。また、リソースファイル330自体にDLLファイル32の機能を含ませてもよく、この場合、表示制御プログラム313が実行される際に、リソースファイル330中に含まれたDLLファイル32の機能がリソースファイル330中の表示文字列を呼び出すこととなる。また、表示画面データ331自体にもDLLファイル32の機能を含ませてもよく、この場合、表示制御プログラム313が実行される際に、表示画面データ331中に含まれたDLLファイル32の機能が表示画面データ331を呼び出すこととなる。
なお、以下の説明では、予めリソースファイル330が準備された自然言語を第1言語(上述の例では、日本語、英語及び中国語)といい、予めリソースファイル330が準備されていない自然言語を第2言語(上述の例では、日本語、英語及び中国語以外の自然言語)という。また、予めリソースファイル330が準備された第1言語のリソースファイル330に含まれている表示文字列を第1表示文字列といい、予めリソースファイル330が準備されていない第2言語の表示文字列を第2表示文字列という。また、以下の説明では、リソースファイル330に含まれている表示文字列の自然言語の種類を区別してリソースファイル330を説明する必要がある場合には、日本語のリソースファイル3301、英語のリソースファイル3302及び中国語のリソースファイル3303のようにいい、リソースファイル330に含まれている第1表示文字列の自然言語の種類を区別して説明する必要がなく、日本語、英語及び中国語等の各リソースファイル3301,3302,3303を含む概念を説明する場合には、リソースファイル330という。表示画面データ331についても同様に、表示画面データ331の種類を区別して表示画面データ331を説明する必要がある場合には、第1表示画面データ3310、第2表示画面データ3311及び第3表示画面データ3312等のようにいい、表示画面データ331をそれぞれ区別する必要がなく、第1表示画面データ3310、第2表示画面データ3311及び第3表示画面データ3312等の各表示画面データ331を含む概念を説明する場合には、表示画面データ331という。
エンジニアリングツール30が、コンピュータ1の記憶装置14に記憶されると、図5に示すように、データファイル33は記憶装置14に形成される。エンジニアリングツール30がコンピュータ1の記憶装置14に記憶されると、実行ファイル31も記憶装置14に記憶されるが、実行ファイル31とDLLファイル32はRAM12を作業領域として使用しながらOS60上でCPU11により実行される。
エンジニアリングツール30の実行ファイル31は、RAM12を作業領域としてCPU11によって実行される際に、図5に示すように、情報取得部410、解析部411、入力処理部412、表示制御部413、言語判定部414、抽出部415、要求部416、翻訳後文字列取得部417、追加部418及び更新部419として機能する。つまり、情報取得部410、解析部411、入力処理部412、表示制御部413、言語判定部414、抽出部415、要求部416、翻訳後文字列取得部417、追加部418及び更新部419のそれぞれの機能は、CPU11によって実現される。なお、翻訳後文字列取得部417は、本発明の取得部の一例である。
情報取得部410は、対応する情報取得用プログラム310がCPU11によって実行される際に形成される機能ブロックである。情報取得部410は、PLC2との通信処理を行うことにより、PLC2のメモリ22又は記憶部25から読み出して取得した情報、又は、機器3から取得した情報をデータファイル33に保存する。
解析部411は、対応する解析用プログラム311がCPU11によって実行される際に形成される機能ブロックである。解析部411は、予めユーザによって設定された手順に従いデータファイル33に記憶された、PLC2のメモリ22又は記憶部25から読み出して取得した情報、又は、機器3から取得した情報を解析する。
入力処理部412は、対応する入力用プログラム312がCPU11によって実行される際に形成される機能ブロックである。入力処理部412は、ユーザ操作に基づく命令をコンピュータ1へ受け付け、また、PLC2からの情報をコンピュータ1へ受け付ける受付処理を行う。例えば、入力処理部412は、機器3を管理するユーザにより機器3を管理するための情報が入力装置15から操作入力されると、入力装置15からユーザが指定した命令をコンピュータ1へ受け付け、入力処理部412は、PLC2からの情報をコンピュータ1へ受け付ける。
表示制御部413は、対応する表示制御用プログラム313がCPU11によって実行される際に形成される機能ブロックである。表示制御部413は、エンジニアリングツール30が実行された際に表示装置16に表示される画面を制御する。例えば、エンジニアリングツール30自体の表示言語の設定画面、機器3の設定画面、及び、情報取得用プログラム310が機器3から取得した機器3の情報を規定された手順に従って表示装置16に表示する画面等を表示装置16に表示する。
言語判定部414、抽出部415、要求部416、取得部としての翻訳後文字列取得部417、追加部418及び更新部419は、対応する翻訳用プログラム314がCPU11によって実行される際に形成される機能ブロックである。言語判定部414は、ユーザが入力装置15を操作して複数の自然言語のうちの1つを表示言語として選択した際に、そのユーザ操作によって選択された表示言語が予めリソースファイル330が準備されている第1言語であるか判定を行う。抽出部415は、予め準備された第1言語のリソースファイル330中の第1表示文字列と表示識別子とを抽出する。要求部416は、抽出部415によって抽出された第1表示文字列を、第1翻訳サーバ5又は第2翻訳サーバ6のうちユーザによって選択された翻訳サーバに対して翻訳を要求する。翻訳後文字列取得部417は、第1翻訳サーバ5又は第2翻訳サーバ6のうちユーザによって選択された翻訳サーバによって第1言語の第1表示文字列から翻訳された第2言語の第2表示文字列を取得する。なお、追加部418及び更新部419については、実施の形態2において詳細を説明するため、実施の形態1では説明を省略する。つまり、実施の形態1においては、追加部418及び更新部419の機能を省略してもよい。
次に、データファイル33中の表示画面データ331の詳細を説明する。表示画面データ331は、表示制御部413によって、表示装置16の画面に表示する際に、DLLファイル32によって呼び出される。表示画面データ331は、表示装置16の画面に表示される複数の表示画面データから構成されている。
表示画面データ331は、例えば、図6に示すように、PLC2のための制御プログラム等の編集等を行う際に表示装置16の画面に表示される第1表示画面データ3310を含む。第1表示画面データ3310は、表示装置16の画面に表示される表示画面の画面レイアウト中の特定位置に、ID1、ID2、ID3、ID4、ID5、ID6・・・と示された表示識別子50を含む。
図6に示した第1表示画面データ3310以外にも、表示画面データ331は、例えば、図7に示すような、第2表示画面データ3311も含む。第2表示画面データ3311は、機器3からの入力値を表示装置16に表示する表示画面データであり、機器3の名称を表示する列70、機器3からの入力値の種別を表示する列71、機器3からの入力値の取得方法を表示する列73、機器3の配置を表示する領域74、及び、PLC2又は機器3から取得した情報としての入力値をグラフ表示する領域75を含む。第2表示画面データ3311は、表示装置16の画面に表示される表示画面の画面レイアウト中の特定位置に、ID1、ID7、ID8、ID9、ID10、ID11、ID12、ID13、ID14、ID15、ID16、ID17、ID18と示された表示識別子50を含む。
その他に、表示画面データ331は、例えば、コンピュータ1がPLC2から異常通知信号等の情報を受信した場合に表示装置16の画面に表示する第3表示画面データ3312を含む。第3表示画面データ3312は、その中央にユーザに異常を知らせるための「!」のアイコン画像を含み、また、表示装置16の画面に表示される表示画面の画面レイアウト中の特定位置に、ID9、ID13、ID19と示された表示識別子50を含む。
次に、データファイル33中のリソースファイル330の詳細を説明する。実施の形態1においては、第1言語としての日本語、英語及び中国語の3つの自然言語については予めリソースファイル330が準備され、データファイル33中に格納されている。第1言語としての日本語のリソースファイル3301は、図9に示すように、ID1、ID2・・・等の表示識別子50と、表示識別子50に対応付けられて日本語で記載された第1表示文字列と、を含んでいる。ID1、ID2・・・等の複数の表示識別子50は、日本語で記載された複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定されている。英語のリソースファイル3302は、図10に示すように、ID1、ID2・・・等の表示識別子50と、表示識別子50に対応付けられて英語で記載された第1表示文字列と、を含んでいる。ID1、ID2・・・等の複数の表示識別子50は、英語で記載された複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定されている。中国語のリソースファイル3303は、図11に示すように、ID1、ID2・・・等の表示識別子50と、表示識別子50に対応付けられて中国語で記載された第1表示文字列と、を含んでいる。ID1、ID2・・・等の複数の表示識別子50は、中国語で記載された複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定されている。なお、日本語のリソースファイル3301、英語のリソースファイル3302及び中国語のリソースファイル3303それぞれのID1、ID2・・・等の表示識別子50は、共通である。また、ID1等のID番号と、「エンジニアリングツール」等の第1表示文字列と、の間の「:」は、表示識別子50と第1表示文字列とを区別するための区切り記号の一例である。
次に、表示制御部413が、前述のリソースファイル330中の第1表示文字列と表示画面データ331中の表示識別子50とを対応付けて表示装置16に表示する表示画面を説明する。図12から図14に示すように、第1表示画面データ3310、第2表示画面データ3311及び第3表示画面データ3312中のID1、ID2・・・等の表示識別子50が設定された特定位置に、第1言語としての日本語のリソースファイル3301中のID1、ID2・・・等の表示識別子50に対応する第1表示文字列が表示されるように第1表示画面データ3310、第2表示画面データ3311及び第3表示画面データ3312中の表示識別子50と第1表示文字列とを対応付けた上で、第1表示画面データ3310、第2表示画面データ3311及び第3表示画面データ3312が画像として表示装置16の画面に表示される。
続いて、翻訳部としての翻訳サーバ5,6である第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のハードウェア構成を、図15を用いて説明する。第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6は、それぞれ翻訳サービスを提供する管理者(管理会社)によって管理されている。第1翻訳サーバ5を管理する管理者と第2翻訳サーバ6を管理する管理者とはそれぞれ異なっていてもよい。第1翻訳サーバ5は、コンピュータ1と同様のハードウェア構成であり、OS60上でアプリケーションプログラムを実行するものであって、CPU81と、RAM82と、ROM83と、記憶装置84と、入力装置85と、表示装置86と、通信I/F87と、を含む。CPU81、RAM82、ROM83、記憶装置84、入力装置85、表示装置86及び通信I/F87は内部バス88を介して接続されている。第2翻訳サーバ6のハードウェア構成も第1翻訳サーバ5と同様である。
CPU81は、RAM82を作業領域として使用しながら、ROM83及び記憶装置84に記憶されているプログラムを実行する実行処理装置である。ROM83に記憶されているプログラムはBIOS又はUEFIであるが、ROM83に記憶されているプログラムはBIOS又はUEFIに限定されない。実施の形態1において、記憶装置84に記憶されているプログラムは、オペレーティングシステムプログラム及び翻訳プログラム91であるが、記憶装置84に記憶されているプログラムは、オペレーティングシステムプログラム及び翻訳プログラム91に限定されない。実施の形態1において、記憶装置84は、SSD又はHDDであるが、記憶装置14は、SSD又はHDDに限定されない。
入力装置85は、第1翻訳サーバ5の管理者からの操作入力を受け付ける。実施の形態1において、入力装置85は、キーボード又はマウスであるが、入力装置85は、キーボード又はマウスに限定されない。表示装置86は、メッセージ等の表示文字列及び画像を表示する。実施の形態1において、表示装置86は、液晶表示装置が例示される。通信I/F87は、通信網4を介してコンピュータ1と通信を行う。
翻訳プログラム91が、第1翻訳サーバ5の記憶装置84に記憶されると、図16に示すように、翻訳辞書840は記憶装置84に格納される。翻訳プログラム91が第1翻訳サーバ5の記憶装置84に記憶されると、翻訳プログラム91自体も記憶装置84に記憶されるが、翻訳プログラム91自体の実行ファイルとDLLファイル(図示しない)はRAM82を作業領域として使用しながらOS60上でCPU81により実行される。翻訳プログラム91の実行ファイルは、RAM82を作業領域としてCPU81によって実行される際に、図16に示すように、翻訳処理部92として機能する。つまり、翻訳処理部92の機能は、CPU81によって実現される。なお、第2翻訳サーバ6の機能ブロックも第1翻訳サーバ5と同様である。ただし、第1翻訳サーバ5と第2翻訳サーバ6とでは、翻訳辞書93が異なることにより、得意とする機械翻訳の技術分野が異なっていてもよい。翻訳処理部92は、ルールベース機械翻訳、コーパスベース機械翻訳等の公知の手法を用いて機械翻訳を行えばよい。
次に、本発明の実施の形態1の表示支援装置における表示言語設定情報の設定処理について、図17及び図18を参照しながら説明する。
まず、エンジニアリングツール30の導入されたコンピュータ1をユーザが起動して、エンジニアリングツール30を使用する際に、コンピュータ1の表示制御部413は、図17に示す表示言語選択画面90を表示装置16の画面に表示する。表示言語選択画面90を表示装置16の画面に表示するタイミングは、エンジニアリングツール30の導入されたコンピュータ1をユーザが初めて起動したタイミングでもよいし、ユーザが表示言語を変更したい場合にユーザの操作によって表示言語選択画面90を呼び出す任意のタイミングであってもよい。表示言語選択画面90は、表示言語をプルダウン形式でユーザによって選択可能な表示言語選択枠900と、翻訳元言語をプルダウン形式でユーザによって選択可能な翻訳元言語選択枠910と、翻訳サーバをプルダウン形式でユーザによって選択可能な翻訳サーバ選択枠920と、を含む。
表示言語選択枠900(言語選択部)は、表示言語選択枠900の右端にあるスクロールバー9001を下にスクロールさせることで、リソースファイル330が予め準備されている第1言語(日本語、英語及び中国語)だけでなく第1言語以外の第2言語も選択可能に表示する。つまり、スクロールバー9001を下にスクロールさせた際に、表示言語選択枠900に表示される自然言語は、リソースファイル330が予め準備されている自然言語かと関係なく、数多くの自然言語を選択可能としている。それにより、エンジニアリングツール30のユーザは、ユーザがコンピュータ1に導入されたエンジニアリングツール30と対話しようとする好ましい自然言語を、入力装置15を操作して選択する。図17の例では、リソースファイル330が予め準備されていない第2言語の一つであるフランス語が表示言語として選択されている状態を示している。なお、選択可能に表示される自然言語には、それぞれ言語コードが割り当てられており、選択された自然言語に一意に対応する言語コードに基づいて、後述の言語選択ステップでは選択された表示言語を特定できるようにしておく。言語コードは、具体的には、日本語であればja、英語であればen、中国語であればzh、フランス語であればfr、ドイツ語であればdeのように自然言語毎に一意に定められた言語識別子である。
翻訳元言語選択枠910(翻訳音言語選択部)は、リソースファイル330が予め準備されている第1言語である日本語、英語及び中国語のいずれか一つのみを選択可能に表示する。それにより、エンジニアリングツール30のユーザは、リソースファイル330が予め準備されていない第2言語を表示言語選択枠900で選択した場合に、リソースファイル330が予め準備されている日本語、英語及び中国語等の第1言語のいずれから第2言語に翻訳するかを決めるため、日本語、英語及び中国語の中からいずれか一つを、入力装置15を操作して選択する。
翻訳サーバ選択枠920(翻訳サーバ選択部)は、第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のいずれか一つを選択可能に表示する。それにより、エンジニアリングツール30のユーザは、リソースファイル330が予め準備されていない第2言語を表示言語選択枠900で選択した場合に、翻訳元言語選択枠910で選択された日本語、英語及び中国語のいずれかの第1言語から第2言語に翻訳する際に第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のどちらに翻訳を要求するか決めるため、第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のいずれか一つを、入力装置15を操作して選択する。
上述のように、ユーザが表示言語選択画面90の表示言語選択枠900と翻訳元言語選択枠910と翻訳サーバ選択枠920とから、ユーザ操作よってエンジニアリングツール30と対話しようとする好ましい自然言語が表示言語として選択され、翻訳元言語が選択され、翻訳サーバが選択されると、コンピュータ1において、図18に示す表示言語設定情報の設定処理が行われる。
まず、ステップS1(言語選択ステップ)にて、入力処理部412は、ユーザの操作によって選択された複数の自然言語のうち1つを表示言語として取得する。具体的には、ユーザによって選択された表示言語に対応する言語コードを取得する。
そして、ステップS2にて、入力処理部412は、ユーザの入力装置15の操作によって選択されたリソースファイル330が予め準備されている第1言語である日本語、英語及び中国語のいずれか一つを翻訳元言語として取得する。
そして、ステップS3(翻訳サーバ選択ステップ)にて、入力処理部412は、ユーザの操作によって選択されたコンピュータ1の外部に設けられている複数の翻訳サーバ5,6のうちの一つを、翻訳を要求する命令である翻訳要求命令を送信する先の翻訳サーバとして取得する。例えば、入力処理部412は、第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のいずれか一つを、翻訳要求命令を送信する先の翻訳サーバとして取得する。
そして、入力処理部412は、ステップS1からステップS3で取得した表示言語、選択された翻訳元言語及び選択された翻訳サーバを、表示言語設定情報として記憶装置14に記憶する。
次に、本発明の実施の形態1の表示支援装置における表示制御処理について、図19及び図22を参照しながら説明する。
まず、ステップS10では、言語判定部414と抽出部415は、図18のステップS4で記憶された表示言語設定情報を記憶装置14から読み出す。そして、ステップS11に進む。
そして、ステップS11では、表示制御部413は、表示装置16に表示画面データ331を切り換えて表示する必要があるか否かを判断する。具体的には、表示制御部413は、ユーザ操作に従って表示装置16に表示される表示画面データ331を切り換えるために、ユーザが入力装置15を操作したことを入力処理部412から取得し、表示装置16に表示されている表示画面データ331を切り換える必要があるか否か判断する。例えば、ユーザがPLC2のための制御プログラム等の編集を行っているときには、図12で示した第1表示画面データ3310が表示装置16の画面に表示されているが、その表示状態からユーザがPLC2に接続される機器3の状態を確認するために、ユーザが入力装置15を操作した場合、表示制御部413は、入力処理部412から表示画面データ331の切り換え命令を受け取り、図7で示した第2表示画面データ3311に切り替える必要があると判断する。その他の具体例としては、表示制御部413は、コンピュータ1に接続される外部機器であるPLC2からの情報をコンピュータ1が受信し、PLC2からの情報に従って表示装置16に表示される表示画面データ331を切り換えるために、PLC2から受信した情報を表示画面データ331の切り換え命令として入力処理部412から取得し、表示装置16に表示されている表示画面データ331を切り換える必要があるか否か判断する。例えば、ユーザがPLC2に接続される機器3の状態を確認しているときには、図13で示した第2表示画面データ3311が表示装置16の画面に表示されているが、その表示状態においてPLC2からの情報(例えば、機器3の異常を示す異常通知信号等の受信信号)をコンピュータ1の入力処理部412が情報取得部410を経由して受信した場合、表示制御部413は、PLC2から受信した情報を入力処理部412から表示画面データ331の切り換え命令として受け取り、図8で示したPLC2からの情報に対応する対応画面に関する第3表示画面データ3312に切り替える必要があると判断する。
ステップS11にて、表示制御部413が、表示装置16に表示画面データ331を切り換えて表示する必要がないと判断した場合(ステップS11:NO)は、表示制御処理を終了する。
ステップS11にて、表示制御部413が、表示装置16に表示画面データ331を切り換えて表示する必要があると判断した場合(ステップS11:YES)は、ステップS12に進む。
そして、ステップS12では、表示制御部413は、入力処理部412から受け取った表示画面データ331の切り換え命令に従って、その命令に対応する表示画面データ331を読み出す。例えば、入力処理部412から受け取った表示画面データ331の切り換え命令が、図7で示した第2表示画面データ3311に対応する命令である場合には、データファイル33の表示画面データ331のうち第2表示画面データ3311を記憶装置14から読み出す。また、入力処理部412から受け取った表示画面データ331の切り換え命令が、図8で示した第3表示画面データ3312に対応する命令である場合には、データファイル33の表示画面データ331のうち第3表示画面データ3312を記憶装置14から読み出す。そして、ステップS12の後、ステップS13に進む。
そして、ステップS13(言語判定ステップ)では、言語判定部414は、ステップS10で読み出した表示言語設定情報における表示言語が、リソースファイル330が予め準備されている第1言語(日本語、英語及び中国語)であるかリソースファイル330が予め準備されていない第2言語(日本語、英語及び中国語以外の自然言語であり例えばフランス語等)であるかを判定する。
第1言語であるか第1言語とは異なる第2言語であるかの判定は、例えば、以下のように行う。リソースファイル330のファイル名等に言語識別子を含ませておき、表示言語設定情報における表示言語の言語識別子と一致する言語識別子のリソースファイル330が存在するか否かにより判定する。より具体的には、第1言語である日本語のリソースファイル3301のファイル名にjaを含ませておき、第1言語である英語のリソースファイル3302のファイル名にenを含ませておき、第1言語である中国語のリソースファイル3303のファイル名にzhを含ませておく。そして、表示言語の言語識別子がjaである場合、表示言語の言語識別子jaを含む日本語のリソースファイル3301をリソースファイル330中を検索することで、日本語のリソースファイル3301の存在を把握する。日本語のリソースファイル3301の存在を把握できた場合には表示言語は、リソースファイル330が予め準備されている第1言語であると判定する。
ステップS13にて、言語判定部414がユーザによって選択された表示言語が第1言語であると判定した場合(ステップS13:YES)は、予め準備された第1言語のリソースファイル330中の第1表示文字列を用いて表示画面データ331を表示装置16の画面に表示することが可能であるため、ステップS14に進む。
ステップS14では、言語判定部414の判定結果に従って、表示制御部413は、予め準備された第1言語のリソースファイル330のうちユーザが選択した表示言語のリソースファイル330を読み出す。例えば、ユーザが選択した表示言語が日本語である場合には、日本語のリソースファイル3301を読み出す。そして、ステップS15に進む。
そして、ステップS15(表示ステップ)では、表示制御部413は、ステップS12にて読み出した表示画面データ331の表示識別子50が設定されている特定位置に、ステップS14で読み出した第1言語のリソースファイル330中の表示識別子50に対応する第1表示文字列が表示されるように表示画面データ331中の表示識別子50と第1表示文字列とを対応付けた上で表示画面データ331を表示装置16の画面に表示する。例えば、表示制御部413は、PLC2からの異常通知信号等の情報がコンピュータ1の入力処理部412に入力された場合、ステップS12にて読み出された図8で示した第1表示文字列が未反映の状態の第3表示画面データ3312中の表示識別子50の設定されている特定位置に、ステップS14で読み出した第1言語である日本語のリソースファイル3301中の表示識別子50に対応する第1表示文字列が表示されるように第3表示画面データ3312中の表示識別子50と第1表示文字列とを対応付けた上で、図14に示した第3表示画面データ3312を表示装置16の画面に表示する。そして、表示制御処理を終了する。
ステップS13にて、言語判定部414がユーザによって選択された表示言語が第1言語ではない、つまり、リソースファイル330が存在しない第2言語であると判定した場合(ステップS13:NO)は、ユーザによって選択された表示言語はリソースファイル330が準備されていない自然言語であり、リソースファイル330が予め準備されている第1言語の第1表示文字列を用いて表示画面データ331を表示装置16の画面に表示することが不可能であるため、ステップS16に進む。以下、ステップS1にてフランス語が表示言語として選択され、ステップS2にて英語が翻訳元言語として選択され、ステップS3にて第1翻訳サーバ5が翻訳要求先の翻訳サーバとして選択され、ステップS11にて表示装置16に第3表示画面データ3312を表示する必要があると判断されている場合を例としてステップS16からステップS21を説明する。
ステップS16(抽出ステップ)では、抽出部415は、記憶装置14から読み出した表示言語設定情報からユーザがステップS2で選択した翻訳元言語のリソースファイル330から表示識別子50であるIDと第1表示文字列を抽出する。ユーザがステップS2で選択した翻訳元言語が英語である場合、英語のリソースファイル3302から表示識別子50であるIDと第1表示文字列とが抽出される。なお、ここで抽出される英語のリソースファイル3302中の表示識別子50であるIDと第1表示文字列は、ステップS12にて表示制御部413が読み出した表示画面データ331中に含まれる表示識別子50であり、具体的には、抽出部415は、第3表示画面データ3312に含まれる表示識別子50であるID9、ID13及びID19にそれぞれ対応する英語のリソースファイル3302中の表示識別子50であるID9、ID13及びID19並びに第1表示文字列である「Engineering tool」、「Temperature」及び「Malfunction notification」を、英語のリソースファイル3302から抽出し、ステップS17に進む。
ステップS17(保持ステップ)では、抽出部415は、抽出した表示識別子50をRAM12に一時的に保持する。具体的には、第3表示画面データ3312が読み出されている場合であれば、抽出部415は、抽出した表示識別子50であるID9、ID13及びID19をRAM12に一時的に保持する。そして、ステップS18に進む。なお、ステップS17(保持ステップ)では、ステップS16(抽出ステップ)にて抽出された英語のリソースファイル3302中の表示識別子50であるIDをRAM12に一時的に保持したが、これに限られない。例えば、ステップS16(抽出ステップ)にて抽出された英語のリソースファイル3302中の表示識別子50であるIDは、第3表示画面データ3312中に含まれる表示識別子50であるID9、ID13及びID19と同じであるため、第3表示画面データ3312中に含まれる表示識別子50である各IDをRAM12に一時的に保持するようにしてもよい。
ステップS18(要求ステップ)では、要求部416は、ステップS16にて抽出部415が抽出した第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対してフランス語に翻訳するように翻訳を要求する命令である翻訳要求命令を通信I/F17を介して送信する。具体的には、第3表示画面データ3312が読み出されている場合であれば、翻訳要求部416は、抽出部415が抽出した表示識別子50であるID9、ID13及びID19に対応する第1表示文字列である「Device B」、「Temperature」及び「Malfunction notification」と、翻訳先言語としての第2言語の情報としてステップS1でユーザが選択した表示言語であるフランス語に対応する言語コードであるfrと、を第1翻訳サーバ5に対して翻訳要求命令として送信する。なお、第1翻訳サーバ5が翻訳元言語の言語コードも必要とする場合、翻訳元言語である英語に対応する言語コードであるenも送信するようにしてもよい。そして、ステップS19に進む。なお、第1翻訳サーバ5で実行される翻訳処理は後述する。
ステップS19(取得ステップ)では、翻訳後文字列取得部417は、翻訳部である第1翻訳サーバ5より、ステップS18にて送信した第1表示文字列をフランス語に翻訳した後の表示文字列を第2言語の第2表示文字列として取得する。具体的には、第3表示画面データ3312が読み出されている場合であれば、翻訳後文字列取得部417は、要求部416が第1翻訳サーバ5に送信した第1表示文字列である「Device B」、「Temperature」及び「Malfunction notification」のフランス語への翻訳後文字列として、「Appareil B」、「Temperature」及び「Notification de dysfonctionnement」を第2言語の第2表示文字列として取得する。そして、ステップS20に進む。なお、「Temperature」のpとrの間のeはアキュート・アクセント符号が付される。
ステップS20では、翻訳後文字列取得部417は、ステップS18で取得した第2言語であるフランス語の第2表示文字列を、ステップS17でRAM12に一時的に保持した表示識別子50に紐づけて、RAM12に一時的に記憶する。具体的には、第3表示画面データ3312が読み出されている場合であれば、表示識別子50であるID9、ID13及びID19のそれぞれが、「Appareil B」、「Temperature」及び「Notification de dysfonctionnement」に対応するように紐づけてRAM12に一時的に記憶する。そして、ステップS21に進む。
ステップS21(表示ステップ)では、表示制御部413は、表示画面データ331を表示装置16に表示させる制御を行う際に、ステップS12で読み出した表示画面データ331中の表示識別子50が設定されている特定位置に、RAM12に一時的に記憶した表示識別子50に対応する第2言語の第2表示文字列が表示されるように表示画面データ331中の表示識別子50と第1表示文字列とを対応付けた上で、表示画面データ331を表示装置16の画面に表示する。具体的には、第3表示画面データ3312が読み出されている場合であれば、図21に示す第3表示画面データ3312を表示装置16の画面に表示する。そして、表示制御処理を終了する。
上記のステップS10からステップS21の説明では、第3表示画面データ3312が読み出されている場合を一例として説明したが、第1表示画面データ3310又は第2表示画面データ3311が読み出される場合にも、上記のステップS10からステップS21は同様に実行される。第1表示画面データ3310が読み出される場合には、ステップS21にて、図22に示す第1表示画面データ3310が表示装置16の画面に表示される。
なお、本実施の形態1においては、ステップS11にて、表示制御部413が表示装置16に表示画面データ331を表示する必要があると判断した場合、つまり、ユーザ操作又はPLC2からの受信信号等の情報に従って表示装置16に表示される表示画面データ331を切り換えるごとに、図19に示した表示制御処理が行われる。すなわち、表示画面データ331を切り換えるごとに、表示言語が第2言語である場合には、ステップS12にて読み出した表示画面データ331中に含まれる表示識別子50と、表示識別子50に対応する第1表示文字列と、を第1言語のリソースファイル330から抽出し、抽出された第1表示文字列を用いて翻訳サーバに対して翻訳を要求する。
次に、本発明の実施の形態1の翻訳サーバ5,6で実行される翻訳処理について、図20を参照しながら説明する。この翻訳処理は、図19のステップS18にてコンピュータ1の要求部416が翻訳サーバ5,6に翻訳要求命令を送信した場合に、翻訳サーバ5,6側で実行される処理である。以下、ステップS1にてフランス語が表示言語として選択され、ステップS2にて英語が翻訳元言語として選択され、ステップS3にて第1翻訳サーバ5が選択され、ステップS11にて表示装置16に第3表示画面データ3312を表示する必要があると判断されている場合を例として、ステップS30からステップS32を説明する。
まず、第1翻訳サーバ5の翻訳処理部92は、ステップS30にて、第1翻訳サーバ5の通信I/F87を介して、ステップS18におけるコンピュータ1の要求部416からの翻訳要求命令を受信する。この際に、第1翻訳サーバ5の翻訳処理部92は、要求部416からの翻訳要求命令に含まれている翻訳先言語である第2言語の言語コード(フランス語の言語コードであるfr)と、第1表示文字列である「Device B」、「Temperature」及び「Malfunction notification」と、を受信する。そして、ステップS31に進む。
そして、ステップS31にて、第1翻訳サーバ5の翻訳処理部92は、フランス語の言語コードであるfrに従って、受信した第1表示文字列を第1翻訳サーバ5の記憶装置84に記憶されている翻訳辞書93を参照して、第2言語であるフランス語に翻訳された第2表示文字列を生成する。具体的には、ステップS31にて、第1表示文字列である「Device B」、「Temperature」及び「Malfunction notification」は、対応する第2表示文字列である「Appareil B」、「Temperature」及び「Notification de dysfonctionnement」にそれぞれ翻訳される。そして、ステップS32に進む。
そして、ステップS32にて、第1翻訳サーバ5の翻訳処理部92は、翻訳後文字列である第2言語の第2表示文字列として、「Appareil B」、「Temperature」及び「Notification de dysfonctionnement」をコンピュータ1に送信する。そして、第1翻訳サーバ5は、翻訳完了とし、翻訳処理を終了する。なお、ステップS32にて送信された第2表示文字列は、ステップS19にて、コンピュータ1の翻訳後文字列取得部417によって取得される。
本実施の形態1における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置にあっては、表示言語がリソースファイル330が準備されていない第2言語である場合には、リソースファイル330が準備された第1言語の第1表示文字列をリソースファイル330から抽出し、抽出された第1表示文字列を第1言語とは異なる第2言語(例えばフランス語)に翻訳するように第1翻訳サーバ5等の翻訳部に対して翻訳を要求し、第1翻訳サーバ5等の翻訳部から第1表示文字列に対応し第2言語に翻訳された表示文字列である第2表示文字列を取得し、第1翻訳サーバ5等の翻訳部から取得された第2表示文字列を、表示装置16の画面に表示される表示画面データ331において表示装置16に表示される画面のうちの特定位置を示す表示識別子50が設定されている位置に表示する。そのため、表示文字列の翻訳範囲の指定操作も行わずに、一部の自然言語に対応したリソースファイル330を予め準備するだけで、リソースファイル330として準備されていない自然言語である第2言語の第2表示文字列を表示識別子50が設定されている特定位置に表示できるという効果を奏する。
また、本実施の形態1における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置にあっては、ユーザ操作によってコンピュータの外部に設けられている複数の翻訳サーバ(翻訳部)である第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のうちの1つを選択し、選択された翻訳サーバに対して翻訳を要求する。つまり、予め準備されたリソースファイル330中の第1言語の第1表示文字列を、コンピュータ1の外部に設けられた翻訳サーバが第2言語の第2表示文字列に翻訳するため、表示支援装置として機能するコンピュータ1の内部の記憶装置14に翻訳辞書93を含む翻訳プログラム91を記憶させる必要が無く、コンピュータ1の内部の記憶装置14の記憶容量を低減できるという効果を奏する。また、コンピュータの外部に設けられている複数の翻訳サーバである第1翻訳サーバ5及び第2翻訳サーバ6のうちの1つをユーザは選択できるため、ユーザは翻訳により適した翻訳サーバを選択して第2言語の第2表示文字列を取得できるという効果を奏する。
また、本実施の形態1における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置にあっては、コンピュータ1に接続されるPLC2等の外部機器からの情報(例えば、以上通知信号等)をコンピュータ1が受信し、表示言語が第2言語である場合は、PLC2等の外部機器からの情報に対応する対応画面に関する表示画面データである第3表示画面データ3312の表示識別子50が設定されている特定位置に、第1翻訳サーバ5等の翻訳部から取得した第2言語の第2表示文字列が表示されるように第3表示画面データ3312中の表示識別子50と第2表示文字列とを対応付けた上で第3表示画面データ3312を表示装置16に表示させる。そのため、エンジニアリングツール30を導入したコンピュータ1において、PLC2等の外部機器から情報を受信したときに、外部機器から入力される情報をトリガとして異常通知画面等を表示装置16の画面に表示する際にも、PLC2からの情報に対応する対応画面に関する表示画面データである第3表示画面データ3312の表示識別子50が設定されている特定位置に翻訳部から取得した第2言語の第2表示文字列を表示できるという効果を奏する。
実施の形態2.
続いて、本発明の実施の形態2における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置について、実施の形態1の説明で用いた一部の図と、図23から図29と、を用いて説明する。実施の形態1では、ユーザ操作又はPLC2からの受信信号等の情報に従って表示装置16に表示される表示画面データ331を切り換えるごとに、図19に示した表示制御処理を行っていたが、実施の形態2では、表示言語がリソースファイル330の予め準備されていない第2言語である場合には、表示画面データ331を切り換えの有無に関係なく、第1言語のリソースファイル330に基づいて第2言語のリソースファイル330の追加を行う点が実施の形態1と異なる。なお、実施の形態1と同じ構成については、詳細な説明は省略する。
実施の形態2のエンジニアリングツール30は、実施の形態1と同様であり、コンピュータ1の記憶装置14に記憶されると、図5に示すように、データファイル33は記憶装置14に形成される。エンジニアリングツール30がコンピュータ1の記憶装置14に記憶されると、実行ファイル31も記憶装置14に記憶されるが、実行ファイル31とDLLファイル32はRAM12を作業領域として使用しながらOS60上でCPU11により実行される。
エンジニアリングツール30の実行ファイル31は、RAM12を作業領域としてCPU11によって実行される際に、図5に示すように、情報取得部410、解析部411、入力処理部412、表示制御部413、言語判定部414、抽出部415、要求部416、取得部としての翻訳後文字列取得部417、追加部418及び更新部419として機能する。追加部418と更新部419の機能が追加された点が、実施の形態1とは異なる点となる。
追加部418は、翻訳後文字列取得部417によって取得された第2言語の第2表示文字列と、抽出部415によって抽出された表示識別子50と、を対応付け、第2表示文字列を含ませたリソースファイル330をコンピュータ1の内部の記憶装置14に記憶する。具体的には、追加部418は、第2言語の第2表示文字列を含む新たなリソースファイル330を生成して、生成された新たなリソースファイル330を記憶装置14に追加記憶する、又は、予め準備された第1言語のリソースファイル330に第2言語の第2表示文字列を新たに追加して、第2表示文字列が追加されたリソースファイル330を記憶装置14に記憶する。
更新部419は、追加部418によって第2表示文字列を含ませたリソースファイル330を、ユーザ操作に基づいて表示装置16の画面にユーザ操作によって編集可能に表示するように表示制御部413に指示し、ユーザ操作により編集された後の第2表示文字列を表示識別子と対応付けてリソースファイル330を更新し、その更新後のリソースファイル330を記憶装置14に記憶する。
まず、実施の形態1との異なる点を理解しやすくするために、本発明の実施の形態2の表示支援装置であるコンピュータ1で実行される表示に関わる処理の概要について図23を参照しながら説明する。実施の形態1では、図18で示した表示言語設定情報の設定処理を行った後、図19で示した表示制御処理を行っていたが、実施の形態2では、図23に示すような表示に関わる処理が行われる。
具体的には、まず、ステップS35にて、表示言語設定情報の設定処理が行われる。ステップS35の表示言語設定情報の設定処理は、図18で示した表示言語設定情報の設定処理と同じでよく、ステップS1からステップS4が行われる。そして、表示言語設定情報の設定処理が終了すると、ステップS36に進む。
次に、ステップS36では、実施の形態1には無い処理であるリソースファイル追加処理が行われる。リソースファイル追加処理が終了すると、ステップS37に進む。なお、リソースファイル追加処理の詳細については後述する。
そして、ステップS37では、表示制御処理が行われる。ステップS37の表示制御処理では、図19に示した実施の形態1の表示制御処理の一部のステップが行われる。ステップS37の表示制御処理が終了すると、ステップS38に進む。なお、ステップS37の表示制御処置の詳細については後述する。
そして、ステップS38では、表示制御部413は、表示支援プログラムであるエンジニアリングツール30を終了させるためにユーザが入力装置15を操作したことを示す終了命令を入力処理部412から取得したか否か判断する。エンジニアリングツール30を終了させるための終了命令を取得していない場合(ステップS38:NO)は、ステップS37に戻る。エンジニアリングツール30を終了させるための終了命令を取得した場合(ステップS38:YES)は、エンジニアリングツール30を終了させることで表示に関わる処理を終了させる。
次に、本発明の実施の形態2の表示支援装置で実行されるリソースファイル追加処理について図24を参照しながらその詳細を説明する。
まず、ステップS40では、言語判定部414と抽出部415は、実施の形態1の図19のステップS10と同様に、図18のステップS4で記憶された表示言語設定情報を記憶装置14から読み出す。そして、ステップS41に進む。
そして、ステップS41(言語判定ステップ)では、言語判定部414は、実施の形態1の図19のステップS13と同様に、ステップS40で読み出した表示言語設定情報におけるユーザによって選択された表示言語が、リソースファイル330が予め準備されている第1言語(日本語、英語及び中国語)であるかリソースファイル330が予め準備されていない第2言語(日本語、英語及び中国語以外の自然言語であり例えばフランス語等)であるかを判定する。
ステップS41にて、言語判定部414がユーザによって選択された表示言語が第1言語であると判定した場合(ステップS41:YES)は、予め準備された第1言語のリソースファイル330中の第1表示文字列を用いて表示画面データ331を表示装置16の画面に表示することが可能であるため、リソースファイル追加処理を終了する。
ステップS41にて、言語判定部414がユーザによって選択された表示言語が第1言語ではない、つまり、リソースファイル330が存在しない第2言語であると判定した場合(ステップS41:NO)は、表示言語はリソースファイル330が予め準備されていない自然言語であり、予め準備されているリソースファイル330中の第1言語の第1表示文字列を用いて表示画面データ331を表示装置16の画面に表示することが不可能であるため、ステップS42に進む。以下、実施の形態1と同様に、図18のステップS1にてフランス語が表示言語として選択され、ステップS2にて英語が翻訳元言語として選択され、ステップS3にて第1翻訳サーバ5が選択された場合を例として、以下のステップS42からステップS47を説明する。
ステップS42(抽出ステップ)では、抽出部415は、記憶装置14から読み出した表示言語設定情報からユーザがステップS2で選択した翻訳元言語のリソースファイル330から全ての表示識別子50(複数の表示識別子)である全てのIDと、全てのIDに対応する全ての第1表示文字列(複数の第1表示文字列)を抽出する。ユーザがステップS2で選択した翻訳元言語が英語である場合、英語のリソースファイル3302から全ての表示識別子50である全てのIDと全ての第1表示文字列とが抽出される。なお、実施の形態1のステップS16で抽出される英語のリソースファイル3302中の表示識別子50であるIDと第1表示文字列は、ステップS12にて表示制御部413が読み出した表示画面データ331中に含まれる表示識別子50であったが、実施の形態2のステップS42においては、英語のリソースファイル3302中の全ての表示識別子50である全てのIDと、表示識別子50に対応した全ての第1表示文字列と、が一括で抽出される。具体的には、抽出部415は、英語のリソースファイル3302中の全ての表示識別子50であるID1からID19(ID19以降の図示省略されているID番号も含む)及び全てのIDに対応する全ての第1表示文字列である「Engineering tool」から「Malfunction notification」(その後に続く省略されている第1表示文字列も含む)を、英語のリソースファイル3302から抽出し、ステップS43に進む。
ステップS43(保持ステップ)では、抽出部415は、抽出した全ての表示識別子50をRAM12に一時的に保持する。具体的には、英語のリソースファイル3302中の全ての表示識別子50であるID1からID19(ID19以降の図示省略されているID番号も含む)をRAM12に一時的に保持する。そして、ステップS44に進む。
ステップS44(要求ステップ)では、要求部416は、ステップS43にて抽出部415が抽出した全ての第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対して第2言語に一括で翻訳するように通信I/F17を介して翻訳要求命令を送信する。具体的には、要求部416は、抽出部415が抽出した表示識別子50である全てのIDのうちID番号の小さいID1からID19(ID19以降の図示省略されているID番号も含む)に対応する全ての第1表示文字列である「Engineering tool」から「Malfunction notification」(その後に続く省略されている第1表示文字列も含む)と、翻訳先言語としての第2言語の情報としてステップS1でユーザによって選択された表示言語であるフランス語に対応する言語コードであるfrと、を第1翻訳サーバ5に対して翻訳要求命令として一括で送信する。なお、第1翻訳サーバ5が翻訳元言語の言語コードも必要とする場合、翻訳元言語である英語に対応する言語コードであるenも一括で送信するようにしてもよい。そして、ステップS45に進む。なお、第1翻訳サーバ5で実行される翻訳処理は実施の形態1と同様である。
ステップS45(取得ステップ)では、翻訳後文字列取得部417は、翻訳部である第1翻訳サーバ5より、ステップS44にて送信した全ての第1表示文字列を第2言語に翻訳した後の表示文字列を、第2言語の全ての第2表示文字列(複数の第2表示文字列)として一括で取得する。具体的には、全てのIDに対応する第1表示文字列である「Engineering tool」から「Malfunction notification」(その後に続く省略されている第1表示文字列も含む)を一括で翻訳を要求した場合は、翻訳後文字列取得部417は、要求部416が第1翻訳サーバ5に一括で送信した全ての第1表示文字列である「Engineering tool」」から「Malfunction notification」のフランス語への翻訳後文字列として、「Outil technique」から「Notification de dysfonctionnement」(その後に続く省略されている第2表示文字列も含む)を第2言語の全ての第2表示文字列として一括で取得する。そして、ステップS46に進む。
ステップS46では、翻訳後文字列取得部417は、ステップS45で取得した第2言語であるフランス語の全ての第2表示文字列を、ステップS43でRAM12に一時的に保持した全ての表示識別子50に紐づけて、RAM12に一時的に記憶する。そして、ステップS47に進む。
ステップS47(追加ステップ)では、追加部418は、RAM12に一時的に記憶された全ての表示識別子50である最初のID1から最後のID番号と、これらID番号にそれぞれ紐づけられた対応する全ての第2表示文字列とを読み出し、第2言語の全ての第2表示文字列をリソースファイル330に含ませ、そのリソースファイル330を記憶装置14に記憶する。
図18のステップS1にてフランス語が表示言語として選択された場合、ステップS47では、図25に示す第2言語であるフランス語のリソースファイル3304が新たなリソースファイル330として追加され、記憶装置14に記憶される。
図25では、自然言語毎にリソースファイル330が別個に記憶装置14に記憶される例として、フランス語のリソースファイル3304が、日本語のリソースファイル3301、英語のリソースファイル3302及び中国語のリソースファイル3303とは別れたファイルであることを示しているが、図26に示すように、各自然言語の各表示文字列を表示識別子50と紐づけて1つのファイル形式としたリソースファイル3305としてもよい。図26のように一つのリソースファイル3305とする場合、ステップS47にてファイル名にリソースファイル3305に含まれる自然言語の各言語コードを含ませて記憶装置14に記憶すればよい。例えば、リソースファイル3305のファイル名に、ja_en_zh_frを含ませることで、ステップS41にてリソースファイル3305のファイル名にユーザによって選択された表示言語の言語識別子が含まれているか判断することにより言語判定ができる。
なお、ステップS44の要求ステップにおいて全ての第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対して第2言語に翻訳するよう一括で翻訳を要求すること、ステップS45の取得ステップにおいて第2言語に翻訳した後の翻訳後文字列である全ての第2表示文字列を一括で取得すること、の「一括」の定義について説明する。実施の形態1では、表示画面データ331が切り替わるごとに、表示される予定の表示画面データ331中に存在する表示識別子50に対応する第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対して第2言語に翻訳するようその都度翻訳を要求している。それに対し、実施の形態2では、表示画面データ331の切り替わりとは関係なく、事前にフランス語のリソースファイル3304又はリソースファイル3305を追加している。つまり、表示言語がフランス語に選択された後から表示画面データ331の切り替わりの前までに、翻訳元言語として選択された英語のリソースファイル3301中の全ての第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対してフランス語に翻訳するよう翻訳を要求し、英語のリソースファイル3301中の全ての第1表示文字列をフランス語に翻訳した後の翻訳後文字列である全ての第2表示文字列を第1翻訳サーバ5から取得していれば「第1表示文字列を一括で翻訳するよう要求し、第2表示文字列を一括で取得する」と言える。事前にフランス語のリソースファイル3304又はリソースファイル3305を追加できるのであれば、例えば、要求部416が、英語のリソースファイル3302中の全てのIDのうちID番号の小さいID1から順に対応する第1表示文字列である「Engineering tool」等を第1翻訳サーバ5に対してフランス語に翻訳するよう順に要求し、翻訳後文字列取得部417が、フランス語に翻訳された後の第2表示文字列である「Outil technique」等を第1翻訳サーバ5から順に取得するもののように第1表示文字列を複数回に分割して翻訳を要求し、第2表示文字列を複数回に分割して取得してもよい。その他に、要求部416が、英語のリソースファイル3302中の全てのIDに対応する全ての第1表示文字列である「Engineering tool」等を第1翻訳サーバ5に対してフランス語に翻訳するよう一度にまとめて翻訳を要求し、翻訳後文字列取得部417が、フランス語に翻訳された後の全ての第2表示文字列である「Outil technique」等を第1翻訳サーバ5から一度にまとめて取得するものでもよい。全てのID番号まで対応する第2表示文字列を取得したと判断する方法としては、英語のリソースファイル3302中の全ての表示識別子50であるID1からID19(ID19以降の図示省略されているID番号も含む)のうち最後のID番号まで、対応する第2表示文字列を取得したかを確認すればよい。例えば、追加部418が、ID番号の数と対応する第2表示文字列の数が一致するか判断し、一致した場合に最後のID番号まで対応する第2表示文字列を取得したと判断すればよい。また、ステップS44の要求ステップにおいて全ての第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対して第2言語に翻訳するよう一括で翻訳を要求し、ステップS45の取得ステップにおいて第2言語に翻訳した後の翻訳後文字列である全ての第2表示文字列を一括で取得したが、これに限らず、表示識別子50、第1表示文字列及び第2表示文字列の対応が取れていれば、全ての第1表示文字列の一部である複数の第1表示文字列を第1翻訳サーバ5に対して一括で翻訳を要求し、全ての第2表示文字列の一部である複数の第2表示文字列を第1翻訳サーバ5から一括で取得してもよい。
次に、本発明の実施の形態2の表示支援装置で実行されるリソースファイルの更新処理について図27を参照しながら説明する。この更新処理は、S47にてリソースファイル330に追加された第2言語の第2表示文字列が、表現として適切でない機械翻訳であった場合に、ユーザ操作により第2表示文字列を修正し、リソースファイル330を更新する処理である。
まず、ユーザが入力装置15を操作して第2表示文字列を修正するための表示文字列修正画面を表示装置16の画面に表示する際には、入力処理部412はユーザ操作に基づく命令をコンピュータ1へ受け付ける。そして、表示制御部413は、ステップS50にて、リソースファイル330を記憶装置14から読み出して、図28に示すように、リソースファイル330中の第2表示文字列を含む表示文字列修正画面データ3313を表示装置16に表示する。表示文字列修正画面データ3313の表示画面中の第2表示文字列はユーザ操作によって編集可能に表示される。これにより、ユーザはキーボード等の入力装置15を操作して、表示装置16の画面に表示されている図28の表示文字列修正画面にて、修正したい第2表示文字列のセルを選択するなどして、選択されたセル内の第2表示文字列を編集する。図28の例においては、表示識別子50がID2且つフランス語である第2表示文字列が「Projet」から破線丸印で囲まれたように「AAAAA」に編集されている。そして、ステップS51に進む。
ステップS51では、更新部419は、ユーザ操作により編集された後の第2表示文字列と、その第2表示文字列に対応する表示識別子50と、を取得し、一時的にRAM12に記憶する。図28に示した例では、ID2と対応する編集された後の第2表示文字列である「AAAAA」が一時的にRAM12に記憶される。
ステップS52では、更新部419は、ステップS51で取得した第2表示文字列をリソースファイル330中の対応する表示識別子50に対応付け、リソースファイル330を更新する。例えば、ステップS51で取得した第2表示文字列に対応する表示識別子50であるID2に基づいて、リソースファイル330中の対応する表示識別子50であるID2を検索し、リソースファイル330中において、検索された表示識別子50であるID2に対応付けられている第2表示文字列である「Projet」をステップS51で取得した編集された後の第2表示文字列である「AAAAA」で上書きし更新する。
このようにステップS50からステップS52の更新処理をすることで、フランス語のリソースファイル3304が更新される。図29は、更新後のフランス語のリソースファイル3304を示す図である。なお、ステップS50からステップS52は更新ステップの一例である。ステップS50からステップS52は更新ステップでは、追加された第2表示文字列をユーザ操作により編集する例を記載したが、予め準備されているリソースファイル330中の第1表示文字列をも編集可能としてもよい。
なお、ステップS47にて、フランス語のリソースファイル3304が記憶装置14に記憶された時点で、フランス語のリソースファイル3304はコンピュータ1にとっては第1言語のリソースファイル330と同等の存在となるため、図23のステップS37に示した実施の形態2における表示制御処理は、実施の形態1における図19に示した表示制御処理のうち、ステップS10、ステップS13、ステップS16からステップS21を省略したものとなる。その後、図23で示したように、ステップS37の表示制御処理が終わったら、ステップS38を経てエンジニアリングツール30の終了命令が無い場合には、ステップS37の表示制御処理に戻る。これは、既にフランス語のリソースファイル3304がコンピュータ1内に存在することとなったため、フランス語の表示文字列を取得するために第1翻訳サーバ5に再度翻訳を要求する必要がないからである。もし、ステップS35の表示言語設定情報の設定処理にて、新たな第2言語(例えばドイツ語)が表示言語として選択された場合には、ステップS36に進み、新たにドイツ語のリソースファイルを追加するようリソースファイル追加処理が行われる。
このように、本実施の形態2における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置であっても、表示言語がリソースファイル330が準備されていない第2言語である場合には、リソースファイル330が準備された第1表示文字列をリソースファイル330から抽出し、抽出された第1表示文字列を第1言語とは異なる第2言語(例えばフランス語)に翻訳するように第1翻訳サーバ5等の翻訳部に対して翻訳を要求し、第1翻訳サーバ5等の翻訳部から第1表示文字列に対応し第2言語に翻訳された表示文字列である第2表示文字列を取得し、取得した第2表示文字列をリソースファイル330に含ませ、リソースファイル330に含まれるようになった第2表示文字列を、表示装置16の画面に表示される表示画面データ331において表示装置16に表示される画面のうちの特定位置を示す表示識別子50が設定されている位置に表示する。そのため、実施の形態1と同様に、表示文字列の翻訳範囲の指定操作も行わずに、一部の自然言語に対応したリソースファイル330を予め準備するだけで、リソースファイル330として予め準備されていない自然言語である第2言語の第2表示文字列も表示識別子50が設定されている特定位置に表示できるという効果を奏する。
更に、本実施の形態2における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置にあっては、第1表示文字列を第2言語に翻訳するように第1翻訳サーバ5等の翻訳部に対して翻訳を要求するときに、第1表示文字列に対応した表示識別子50を保持し、翻訳部から取得した第2表示文字列を表示識別子50と対応付け、第2表示文字列を含ませたリソースファイル3304又はリソースファイル3305をコンピュータ内部の記憶装置に記憶する。このため、実施の形態1のように、コンピュータ1に通信網4を介して接続された外部の翻訳サーバに対して、表示画面が切り替わるごとに翻訳を要求する必要がないため、表示画面が切り替わるごとにコンピュータ1と翻訳サーバとの間の通信環境の影響を受けることなく、コンピュータ1の内部の記憶装置14に記憶された第2表示文字列を含ませたリソースファイル3304又はリソースファイル3305中の第2表示文字列を使用して表示装置16に表示できるという効果を奏する。そのため、例えば、機器3の異常を示す異常通知信号等の情報をPLC2からコンピュータ1の入力処理部412が受信した場合、実施の形態1のように異常通知信号等の情報を受信した後に翻訳サーバ5、6等の翻訳部へ翻訳を要求する必要が無いため、リソースファイル3304又はリソースファイル3305中の第2表示文字列を使用して、ユーザに異常通知するため異常通知信号等の情報に対応する図14に示した第3表示画面データ3312に即座に切り替えることができるという効果を奏する。
更に、本実施の形態2における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置にあっては、リソースファイル3304中の第2表示文字列を表示装置16の画面にユーザ操作によって編集可能に表示し、ユーザ操作により編集された後の第2表示文字列を表示識別子50と対応付けてリソースファイル3304を更新する。そのため、翻訳サーバ等の翻訳部による機械翻訳によって得られた第2表示文字列が不適切な訳語であっても、ユーザは適切な訳語に編集でき、編集後の第2表示文字列をリソースファイル3304に反映できるという効果を奏する。
実施の形態3.
続いて、本発明の実施の形態3における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置について、実施の形態1の説明で用いた一部の図と、図30から図33と、を参照しながら説明する。実施の形態1及び実施の形態2では、図17で示したように翻訳元言語をユーザが選択していたが、実施の形態3では、ユーザが選択することなくコンピュータ1にて翻訳元言語を選択する点が実施の形態1及び実施の形態2と異なる。なお、実施の形態1及び実施の形態2と同じ構成については、詳細な説明は省略する。
なお、実施の形態3での用語を説明するため、リソースファイル330について説明する。リソースファイル330が予め準備されている第1言語は、少なくとも2つ以上の自然言語であり、実施の形態3では、日本語、英語及び中国語の3つの自然言語に対して、図9から図11に示した日本語のリソースファイル3301、英語のリソースファイル3302及び中国語のリソースファイル3303が第1言語のリソースファイル330として予め準備されている。そして、日本語のリソースファイル3301は、日本語で記載された第1表示文字列である「エンジニアリングツール」等を含み、英語のリソースファイル3302は、英語で記載された第1表示文字列である「Engineering tool」等を含み、中国語のリソースファイル3303は、中国語で記載された第1表示文字列である「工程工具」等を含む。つまり。リソースファイル330は、少なくとも2つ以上の自然言語である日本語、英語及び中国語のそれぞれで記載された第1表示文字列のセットを含んでいる。なお、日本語、英語及び中国語の3つの自然言語を第1言語として第1表示文字列のセットを準備している例を説明したが、少なくとも2つの自然言語を第1言語として第1表示文字列のセットを準備すればよい。
本発明の実施の形態3の表示支援装置における表示言語設定情報の設定処理について、実施の形態1の図17に代えて、図30を参照しながら説明する。
まず、エンジニアリングツール30の導入されたコンピュータ1をユーザが起動して、エンジニアリングツール30を使用する際に、コンピュータ1は、図30に示す表示言語選択画面90Aを表示装置16の画面に表示する。表示言語選択画面90Aは、翻訳元言語をプルダウン形式でユーザによって選択可能な翻訳元言語選択枠910を除き、表示言語をプルダウン形式でユーザによって選択可能な表示言語選択枠900と、翻訳サーバをプルダウン形式でユーザによって選択可能な翻訳サーバ選択枠920と、を含む。
実施の形態1と同様に、ユーザが表示言語選択画面90Aの表示言語選択枠900と翻訳サーバ選択枠920とから、ユーザ操作よってエンジニアリングツール30と対話しようとする好ましい自然言語が表示言語として選択され、翻訳サーバが選択されると、図18に代わり、図31に示すように、表示言語設定情報の設定処理が行われる。図31に示す表示言語設定情報の設定処理において、ステップS1、ステップS3及びステップS4は実施の形態1での説明と同様であるため説明を省略する。実施の形態3においては、ステップS2に代わり、ステップS2Aを行うため、ステップS2Aについて説明する。
ステップS2Aでは、言語判定部414が、リソースファイル330が予め準備されている第1言語である日本語、英語及び中国語のいずれか一つを翻訳元言語として選択し取得する。
続いて、ステップS2Aの翻訳元言語の選択処理の詳細について、図32を用いて説明する。
ステップS1は実施の形態1と同様であるため説明を省略し、ステップS2Aの翻訳元言語の選択処理の詳細について、図32及び図33を用いて説明する。
まず、ステップS60にて、言語判定部414は、図31のステップS1にてユーザ操作により選択された表示言語が予めリソースファイル330の準備されていない第2言語である場合、表示言語の言語グループを、図33に示す言語グループ系統図から取得する。なお、実施の形態3においては、言語グループ系統図はエンジニアリングツール30のデータファイル33に含まれており、エンジニアリングツール30をコンピュータ1に導入した際に記憶装置14に記憶されるものとする。
図33に示す言語グループ系統図は、比較言語学上、同一の起源(祖語)から派生、発達したと認められる同系統の言語の集まりを上位言語グループ、中位言語グループ等に系統分けし、中位言語グループの下位には個別言語である各自然言語が配置されている。なお、一般的には、比較言語学上の言語グループは、最上位言語グループを語族、中位言語グループを語派、下位言語グループを語群といい、語群には個別言語が配置される構成を取るので、図33の言語グループ系統図に語群に相当する下位言語グループを加えて更に細分化してもよいが、実施の形態3では、説明を容易にするため、上位言語グループに中位言語グループが配置され、中位言語グループに個別言語が配置された言語グループ系統図として、以下説明する。
図31のステップS1にてユーザ操作により選択された表示言語が図30に示すように予めリソースファイル330の準備されていないフランス語である場合を例として説明すると、ステップS60では、表示言語であるフランス語の言語グループを、図33に示す言語グループ系統図に従って、上位言語グループとしてインド・ヨーロッパ語族及び中位言語グループとしてイタリック語派を表示言語の言語グループ情報として取得する。
次に、ステップS61では、言語判定部414は、予めリソースファイル330が準備されている第1言語である日本語、英語及び中国語のそれぞれの言語グループを、図33に示した言語グループ系統図に従って取得する。日本語であれば、上位言語グループとしてアルタイ諸語及び中位言語グループとして日本語族を、日本語の言語グループ情報として取得する。英語であれば、上位言語グループとしてインド・ヨーロッパ語族及び中位言語グループとしてゲルマン語派を英語の言語グループ情報として取得する。中国語であれば、上位言語グループとしてシナ・チベット語族及び中位言語グループとしてシナ語派を中国語の言語グループ情報として取得する。
次に、ステップS62では、言語判定部414は、ステップS60で取得した表示言語の言語グループ情報における上位言語グループ又は中位言語グループが、ステップS61で取得した日本語、英語及び中国語等の第1言語の言語グループ情報の上位言語グループ及び中位言語グループに含まれているか否かを判断する。図30に示したように表示言語がフランス語である場合には、フランス語の上位言語グループであるインド・ヨーロッパ語族(第1言語グループ)は、日本語及び中国語の上位言語グループであるアルタイ諸語及びシナ・チベット語族(第1言語グループとは異なる語源系統に属する第2言語グループ)とは一致しないが、英語の上位言語グループであるインド・ヨーロッパ語族(第1言語グループ)と一致しているため、表示言語の言語グループは第1言語の言語グループに含まれていると判断される。また、図30及び図33には図示していないが、表示言語がアラビア語である場合、上位言語グループとしてアフロ・アジア語族及び中位言語グループとしてセム語派がステップS60にて取得されるが、アラビア語の上位言語グループ及び中位言語グループの両方とも、日本語、英語及び中国語それぞれの上位言語グループ及び中位言語グループと一致しないため、表示言語の言語グループは第1言語の言語グループに含まれないと判断される。
ステップS62において、表示言語の言語グループが第1言語の言語グループに含まれないと判断された場合(ステップS62:NO)は、ステップS63に進む。
ステップS63では、予めリソースファイル330が準備されている第1言語である日本語、英語及び中国語の中に、ユーザによって選択された表示言語と類似した自然言語が存在しないため、言語判定部414は、予めリソースファイル330が準備されている第1言語である日本語、英語及び中国語の中のいずれか一つを翻訳元言語に設定する。この際に、日本語、英語及び中国語の中から翻訳元言語として設定されるデフォルト言語はエンジニアリングツール30の製造メーカ等により予め設定される。なお、デフォルト言語は、機械翻訳の研究がより進んでおり、翻訳精度が高いと想定される英語であることが好ましいが、英語に限定されない。
ステップS62において、表示言語の言語グループが第1言語の言語グループに含まれると判断された場合(ステップS62:YES)は、ステップS64に進む。
ステップS64(言語グループ判定ステップ)では、言語判定部414は、表示言語の言語グループと類似した言語グループに属する第1言語を判定する。図30に示したように表示言語が第2言語であるフランス語であり、第1言語が日本語、英語及び中国語である場合、ステップS62にて前述した通り、インド・ヨーロッパ語族(第1言語グループ)のフランス語が、英語の上位言語グループであるインド・ヨーロッパ語族(第1言語グループ)及び日本語及び中国語の上位言語グループであるアルタイ諸語及びシナ・チベット語族(第2言語グループ)のうちどちらに属するのか判定し、フランス語と一致した言語グループに属する第1言語として英語が、日本語、英語及び中国語の中からフランス語の言語グループと類似した言語グループに属する第1言語として決定される。そして、ステップS65に進む。
なお、上記では表示言語がフランス語であり、第1言語が日本語、英語及び中国語である場合に上位言語グループの一致をもって表示言語の言語グループと第1言語の言語グループが類似すると判断すると説明したが、上位言語グループ及び中位言語グループの両方が一致する場合には、表示言語の言語グループと第1言語の言語グループは更に類似すると判断してもよい。
ステップS65では、言語判定部414は、ステップS64にて決定された表示言語の言語グループと類似した言語グループに属する第1言語を翻訳元言語として設定する。そして、図31に示した表示言語設定情報の設定処理に戻り、ステップS3及びステップS4に進み、実施の形態1と同様に、表示言語設定情報を記憶装置14に記憶する。その後、記憶装置14に記憶された表示言語設定情報に従って、実施の形態1の図19で示したフローチャートに基づいて、表示言語の言語グループと類似した言語グループ(第2言語が属すると判定された第1言語グループ及び第2言語グループのうちの一方の言語グループ)に属する第1言語の第1表示文字列を原文として翻訳サーバ等の翻訳部に翻訳を要求する。その後、翻訳後の表示文字列である第2表示文字列を翻訳サーバ等の翻訳部から取得し、表示画面データ331の表示識別子50が設定されている特定位置に、第2表示文字列が表示されるように表示画面データ331中の表示識別子50と第2表示文字列とを対応付けた上で、表示画面データ331を表示する。上述した実施の形態1の図19で示したフローチャートに代わって、実施の形態2の図24で示したフローチャートに基づいて、表示言語の言語グループと類似した言語グループ(第2言語が属すると判定された第1言語グループ及び第2言語グループのうちの一方の言語グループ)に属する第1言語の全ての第1表示文字列を原文として翻訳サーバ等の翻訳部に一括で翻訳を要求してもよい。その場合は、翻訳後の表示文字列である第2言語の全ての第2表示文字列を翻訳サーバ等の翻訳部から一括で取得し、フランス語等の第2表示文字列の全てをリソースファイル3304,3305に含ませて、第2表示文字列の含まれたリソースファイル3304,3305に従って、表示画面データ331の表示識別子50が設定されている特定位置に、第2表示文字列が表示されるように表示画面データ331中の表示識別子50と第2表示文字列とを対応付けた上で、表示画面データ331を表示する。
本実施の形態3における表示支援プログラム、表示支援装置及び表示支援方法にあっては、リソースファイル330が少なくとも2つ以上の第1言語(日本語、英語及び中国語等)にてそれぞれ記載された第1表示文字列のセットを含んでおり、表示言語が予めリソースファイル330が準備されていない第2言語である場合に、第1表示文字列のセットのうち、表示言語に類似した第1言語の第1表示文字列を原文として翻訳部に対して翻訳を要求する。そのため、翻訳部から取得する翻訳後の第2表示文字列の機械翻訳の品質を向上できるという効果を奏する。また、ユーザ操作により選択された表示言語に類似した第1言語を設定する手間を軽減できるという効果も奏する。
実施の形態4.
続いて、本発明の実施の形態4における表示支援プログラム、表示支援方法及び表示支援装置について、実施の形態1から実施の形態3の説明で用いた一部の図と、図34と、を用いて説明する。なお、実施の形態1から実施の形態3と同じ構成については、詳細な説明は省略する。
実施の形態1及び実施の形態2では、翻訳元言語をユーザ操作により設定し、実施の形態3では、翻訳元言語を言語判定部414が表示言語に類似している第1言語を判定して設定していたが、実施の形態4では、それらに代えて、図34に示すように、表示言語である第2言語に対して翻訳元言語が一対一で予め設定されたテーブル100を用いて翻訳元言語の設定取得を行う点が異なる。
このテーブル100は、エンジニアリングツール30のデータファイル33に含まれるように製造メーカ等により予め準備されており、エンジニアリングツール30がコンピュータ1に導入された際には記憶装置14に記憶される。なお、リソースファイル330は、実施の形態3と同様に、少なくとも2つ以上の第1言語(日本語、英語及び中国語等)にてそれぞれ記載された第1表示文字列のセットを含んでいる。
実施の形態4における表示言語設定情報の設定処理は、実施の形態1と同様に、図18に示したように、まずステップS1でユーザ操作に従って表示言語の設定情報を取得する。ステップS2では、実施の形態1及び実施の形態3とは異なり、言語判定部414は、ステップS1での表示言語である第2言語に対応する翻訳元言語をテーブル100から取得する。
そして、ステップS3及びステップS4に進み、実施の形態1と同様に、表示言語設定情報を記憶装置14に記憶する。その後、記憶装置14に記憶された表示言語設定情報に従って、実施の形態1の図19で示したフローチャートに基づいて、少なくとも2つ以上の第1言語にてそれぞれ記載された第1表示文字列のセットのうち、表示言語である第2言語の翻訳元言語として予め設定されたいずれか1つの第1言語の第1表示文字列を原文として翻訳サーバ等の翻訳部に翻訳を要求する。その後、第2表示文字列を翻訳サーバ等の翻訳部から取得し、表示画面データ331の表示識別子50が設定されている特定位置に、第2表示文字列が表示されるように表示画面データ331中の表示識別子50と第2表示文字列とを対応付けた上で、表示画面データ331を表示する。上述した実施の形態1の図19で示したフローチャートに代わって、実施の形態2の図24で示したフローチャートに基づいて、少なくとも2つ以上の第1言語にてそれぞれ記載された第1表示文字列のセットのうち、表示言語である第2言語の翻訳元言語として予め設定されたいずれか1つの第1言語の全ての第1表示文字列を原文として翻訳サーバ等の翻訳部に一括で翻訳を要求してもよい。その場合は、第2言語の全ての第2表示文字列を翻訳サーバ等の翻訳部から一括で取得し、フランス語等の第2言語の第2表示文字列の全てをリソースファイル3304,3305に含ませ、第2表示文字列が含まれたリソースファイル3304,3305に従って、表示画面データ331の表示識別子50が設定されている特定位置に、第2表示文字列が表示されるように表示画面データ331中の表示識別子50と第2表示文字列とを対応付けた上で、表示画面データ331を表示する。
本実施の形態4における表示支援プログラム、表示支援装置及び表示支援方法にあっては、リソースファイル330が少なくとも2つ以上の第1言語(日本語、英語及び中国語等)にてそれぞれ記載された第1表示文字列のセットを含んでおり、表示言語が予めリソースファイル330が準備されていない第2言語である場合に、第1表示文字列のセットのうち、表示言語である第2言語の翻訳元言語として予め設定されたいずれか1つの第1言語の第1表示文字列を原文として翻訳部に対して翻訳を要求する。そのため、表示言語と翻訳元言語との設定が製造メーカ等によって適切にされている場合、翻訳部から取得する翻訳後の第2表示文字列の機械翻訳の品質を向上できるという効果を奏する。また、ユーザ操作により表示言語に類似した第1言語を設定する手間を軽減できるという効果も奏する。
変形例.
実施の形態1から実施の形態4においては、本発明をエンジニアリングツール30に適用した例を説明したが、他のアプリケーションプログラムに適用してもよい。
実施の形態1から実施の形態4のエンジニアリングツール30は、エンジニアリングツール30のプログラムを記憶したCD−ROM、DVD−ROM等の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体で製造メーカ等から配布されるものであるが、これに限らず、インターネット等の通信網4を介してサーバ等からダウンロードされるものでもよい。この場合、ダウンロード元のサーバが、プログラムを記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に相当する。また、エンジニアリングツール30をコンピュータ1に導入した後のコンピュータ1内部の記憶装置14も、プログラムを記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に相当する。
実施の形態1から実施の形態4においては、コンピュータ1に通信網4を介して接続された翻訳サーバ5,6を翻訳部としたが、翻訳プログラムをコンピュータ1の記憶装置14に記憶させることで、翻訳部としての機能をコンピュータ1の内部に形成してもよい。
実施の形態1において、言語識別子をリソースファイル330に含ませ、リソースファイル330を検索し、ユーザ操作により選択された表示言語の一例である日本語の言語識別子を含む日本語のリソースファイル3301が存在する場合に、ユーザ操作により選択された表示言語が第1言語であると判定しているが、第1言語であるか否かを判定する方法はこれに限定されない。例えば、ステップS1で、日本語、英語及び中国語以外の自然言語が選択された場合に、第2言語であると判定してもよい。
本発明は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
第1の発明に係る表示支援プログラムは、i)表示装置の画面に表示される表示文字列に使用される言語である表示言語が、表示文字列を含むファイルであるリソースファイル内に準備された表示文字列である第1表示文字列に対応する自然言語である第1言語であるか、第1言語とは異なる自然言語である第2言語であるか、を判定する言語判定ステップと、ii)表示言語が第2言語である場合に、複数の第1表示文字列と、表示装置の画面に表示されるデータである表示画面データにおいて表示装置に表示される画面のうちの特定位置を示す識別子であるとともに複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定された複数の表示識別子と、をリソースファイルから読み出す抽出ステップと、iii)抽出ステップにて読み出された複数の表示識別子を保持する保持ステップと、iv)抽出ステップにて抽出された複数の第1表示文字列を第2言語へ翻訳する翻訳サーバに対して翻訳を一括で要求する要求ステップと、v)複数の第1表示文字列が第2言語に翻訳された表示文字列である複数の第2表示文字列を翻訳サーバから一括で取得する取得ステップと、vi)取得ステップにて取得した複数の第2表示文字列と、保持ステップにて保持した複数の表示識別子と、を対応付け、複数の表示識別子と複数の第2表示文字列とを含むリソースファイルをコンピュータの内部の記憶装置に記憶する追加ステップと、vii)表示画面データにおいて表示識別子が設定された位置に、追加ステップにおいて記憶装置に記憶されたリソースファイル中の第2表示文字列を表示する表示ステップと、をコンピュータに実行させるものである。
第2の発明に係る表示支援方法は、i)表示装置の画面に表示される表示文字列に使用される言語である表示言語が、表示文字列を含むファイルであるリソースファイル内に準備された表示文字列である第1表示文字列に対応する自然言語である第1言語であるか、第1言語とは異なる自然言語である第2言語であるか、を判定する言語判定ステップと、ii)表示言語が第2言語である場合に、複数の第1表示文字列と、表示装置の画面に表示されるデータである表示画面データにおいて表示装置に表示される画面のうちの特定位置を示す識別子であるとともに複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定された複数の表示識別子と、をリソースファイルから読み出す抽出ステップと、iii)抽出ステップにて読み出された複数の表示識別子を保持する保持ステップと、iv)抽出ステップにて抽出された第1表示文字列を第2言語へ翻訳する翻訳サーバに対して翻訳を一括で要求する要求ステップと、v)第1表示文字列が第2言語に翻訳された表示文字列である第2表示文字列を翻訳サーバから一括で取得する取得ステップと、vi)取得ステップにて取得した複数の第2表示文字列を保持ステップにて保持した複数の表示識別子と対応付け、複数の表示識別子と複数の第2表示文字列とを含ませたリソースファイルをコンピュータの内部の記憶装置に記憶する追加ステップと、vii)表示画面データにおいて表示装置に表示される画面のうちの特定位置を示す識別子である表示識別子が設定された位置に、追加ステップにおいて記憶装置に記憶されたリソースファイル中の第2表示文字列を表示する表示ステップと、を備えるものである。
第3の発明に係る表示支援装置は、i)表示装置と、ii)表示装置に表示される画面のうち表示文字列が表示される特定位置を示す識別子である表示識別子が設定されたデータである表示画面データと、複数の表示識別子に対応して準備された複数の表示文字列である複数の第1表示文字列を含むファイルであるリソースファイルと、を記憶する記憶装置と、iii)表示装置の画面に表示される表示文字列に使用される言語である表示言語が、リソースファイル内に準備された第1表示文字列に対応する自然言語である第1言語であるか、第1言語とは異なる自然言語である第2言語であるか、を判定する言語判定部と、iv)表示言語が第2言語である場合に、複数の第1表示文字列と複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定された複数の表示識別子とをリソースファイルから読み出す抽出部と、v)抽出部によって読み出された複数の表示識別子を保持する保持部と、vi)抽出部によって抽出された複数の第1表示文字列を第2言語へ翻訳する翻訳サーバに対して翻訳を一括で要求する要求部と、vii)複数の第1表示文字列が第2言語に翻訳された表示文字列である複数の第2表示文字列を翻訳サーバから一括で取得する取得部と、viii)取得部によって取得された複数の第2表示文字列と、保持部によって保持された複数の表示識別子と、を対応付け、複数の表示識別子と複数の第2表示文字列とを含むリソースファイルを記憶装置に記憶する追加部と、ix)表示画面データにおいて表示識別子が設定された位置に、追加部によって記憶装置に記憶されたリソースファイル中の第2表示文字列を表示する表示制御部と、を備えるものである。
第1の発明に係る表示支援プログラムは、i)表示装置の画面に表示される表示文字列に使用される言語である表示言語が、表示文字列を含むファイルであるリソースファイル内に準備された表示文字列である第1表示文字列に対応する自然言語である第1言語であるか、第1言語とは異なる自然言語である第2言語であるか、を判定する言語判定ステップと、ii)表示言語が第2言語である場合に、複数の第1表示文字列と、複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定された複数の表示識別子と、をリソースファイルから読み出す抽出ステップと、iii)抽出ステップにて読み出された複数の表示識別子を保持する保持ステップと、iv)抽出ステップにて抽出された複数の第1表示文字列を第2言語へ翻訳する翻訳サーバに対して翻訳を一括で要求する要求ステップと、v)複数の第1表示文字列が第2言語に翻訳された表示文字列である複数の第2表示文字列を翻訳サーバから一括で取得する取得ステップと、vi)取得ステップにて取得した複数の第2表示文字列と、保持ステップにて保持した複数の表示識別子と、を対応付け、複数の表示識別子と複数の第2表示文字列とを含むリソースファイルをコンピュータの内部の記憶装置に記憶する追加ステップと、vii)表示装置の画面に表示されるデータである表示画面データにおいて表示識別子が設定された特定位置に、追加ステップにおいて記憶装置に記憶されたリソースファイルに含まれる第2表示文字列を表示する表示ステップと、をコンピュータに実行させるものである。
第2の発明に係る表示支援方法は、i)表示装置の画面に表示される表示文字列に使用される言語である表示言語が、表示文字列を含むファイルであるリソースファイル内に準備された表示文字列である第1表示文字列に対応する自然言語である第1言語であるか、第1言語とは異なる自然言語である第2言語であるか、を判定する言語判定ステップと、ii)表示言語が第2言語である場合に、複数の第1表示文字列と、複数の第1表示文字列のそれぞれを区別するように設定された複数の表示識別子と、をリソースファイルから読み出す抽出ステップと、iii)抽出ステップにて読み出された複数の表示識別子を保持する保持ステップと、iv)抽出ステップにて抽出された第1表示文字列を第2言語へ翻訳する翻訳サーバに対して翻訳を一括で要求する要求ステップと、v)第1表示文字列が第2言語に翻訳された表示文字列である第2表示文字列を翻訳サーバから一括で取得する取得ステップと、vi)取得ステップにて取得した複数の第2表示文字列を保持ステップにて保持した複数の表示識別子と対応付け、複数の表示識別子と複数の第2表示文字列とを含ませたリソースファイルをコンピュータの内部の記憶装置に記憶する追加ステップと、vii)表示装置の画面に表示されるデータである表示画面データにおいて表示識別子が設定された特定位置に、追加ステップにおいて記憶装置に記憶されたリソースファイルに含まれる第2表示文字列を表示する表示ステップと、を備えるものである。