JPWO2020090015A1 - 冷媒分配器、熱交換器および空気調和装置 - Google Patents

冷媒分配器、熱交換器および空気調和装置 Download PDF

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Abstract

冷媒分配器は、複数の板状体で構成され、流入口から流入する冷媒を複数に分岐し、高さ方向に配列された複数の流出口から冷媒を流出させる冷媒分配器であって、複数の板状体は、流入した冷媒を水平方向に分岐して流通させる分岐流路が形成された分岐流路板と、分岐流路によって分岐した冷媒を高さ方向に流通させる段跨ぎ流路が形成された段跨ぎ流路板と、冷媒が流通する貫通流路が形成された貫通流路板とを有し、分岐流路と段跨ぎ流路との間を、貫通流路を介して冷媒が流通するように、分岐流路板と段跨ぎ流路板との間に貫通流路板が配置されている。

Description

本発明は、流入する冷媒を分岐して流出させる冷媒分配器、熱交換器および空気調和装置に関するものである。
近年、冷媒量の削減および熱交換器の高性能化のため、空気調和装置に用いられる熱交換器における伝熱管の細径化が進んでいる。最近では、伝熱管を細径化するために、伝熱管として扁平多穴管のものが用いられている。伝熱管を細径化する場合、冷媒が伝熱管を通過する際の圧損の増加を抑制する必要がある。そのため、熱交換器の分岐数であるパス数を増加させることが行われている。
通常、熱交換器には、パス数を増加させるために、1つの入口流路から流入する冷媒を複数のパスへ分配して供給する多分岐の冷媒分配器が設けられる。この場合、熱交換器には、熱交換性能を維持するために、各パスへの冷媒の偏流を抑制することができるコンパクトな冷媒分配器が求められる。例えば、特許文献1には、冷媒分配時の重力の影響を抑制して各パスへの偏流を抑制するため、重力方向における水平方向に延びる2分岐部を有する略Z字状の貫通溝が複数形成された板状体を積層して複数のパスを構成する冷媒分配器が開示されている。
特許第6214789号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷媒分配器では、所望のパス数とするために、2分岐の略Z字状の分岐流路が形成された板状体が順次積層される。そのため、パス数が増加するに従って、板状体の積層枚数が増加し、部品点数の増加による製造コストが上昇してしまうという課題がある。
また、この冷媒分配器では、2分岐の分岐流路が形成された板状体を積層することによって複数のパスが形成されるので、最終的な分岐数は2のn乗に限られてしまう。そのため、熱交換器における流路の分岐数について、設計制約が大きいという課題がある。
本発明は、上記従来の技術における課題に鑑みてなされたものであって、部品点数の増加を抑制し、分岐数の設計自由度を向上させることができる冷媒分配器、熱交換器および空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明の冷媒分配器は、複数の板状体で構成され、流入口から流入する冷媒を複数に分岐し、高さ方向に配列された複数の流出口から前記冷媒を流出させる冷媒分配器であって、前記複数の板状体は、流入した前記冷媒を水平方向に分岐して流通させる分岐流路が形成された分岐流路板と、前記分岐流路によって分岐した前記冷媒を高さ方向に流通させる段跨ぎ流路が形成された段跨ぎ流路板と、前記冷媒が流通する貫通流路が形成された貫通流路板とを有し、前記分岐流路と前記段跨ぎ流路との間を、前記貫通流路を介して前記冷媒が流通するように、前記分岐流路板と前記段跨ぎ流路板との間に前記貫通流路板が配置されているものである。
本発明の熱交換器は、本発明に係る冷媒分配器と、前記複数の流出口のそれぞれに接続される複数の伝熱管とを備えたものである。
本発明の空気調和装置は、本発明に係る熱交換器を備えたものである。
本発明によれば、分岐流路が形成された板状体と段跨ぎ流路が形成された板状体との間を冷媒が流通するように板状体が積層される。これにより、板状体の積層枚数の増加を抑制しつつ分岐数を増加させることができるため、部品点数の増加を抑制し、分岐数の設計自由度を向上させることができる。
実施の形態1に係る熱交換器の構成の一例を示す斜視図である。 実施の形態1に係る冷媒分配器の構成の一例を示す概略図である。 1つの熱交換器に対して複数の冷媒分配器が設けられた場合の一例を示す外観図である。 実施の形態1に係る熱交換器が適用される空気調和装置の構成の一例を示す概略図である。 実施の形態1に係る冷媒分配器の第1の変形例の構成の一例を示す概略図である。 実施の形態1に係る冷媒分配器の第2の変形例の構成の一例を示す概略図である。 実施の形態2に係る冷媒分配器の構成の一例を示す概略図である。 実施の形態3に係る冷媒分配器の熱交換器に対する接続について説明するための外観図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る冷媒分配器について、図面などを参照しながら説明する。なお、以下では、本実施の形態1に係る冷媒分配器が、熱交換器に流入する冷媒を分配するものである場合を説明しているが、これに限られず、冷媒分配器が他の機器に流入する冷媒を分配するものであってもよい。また、以下の説明において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。さらに、図面では、各構成部材の大きさの関係が実際のものと異なる場合がある。また、細かい構造については、適宜図示を簡略化または省略する。そして、明細書全文に表されている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。
[熱交換器の構成]
本実施の形態に係る熱交換器1の構成について説明する。図1は、本実施の形態1に係る熱交換器1の構成の一例を示す斜視図である。図1に示すように、熱交換器1は、冷媒分配器2、ガスヘッダ3、複数の伝熱管4、保持部材5および複数のフィン6を備えている。冷媒分配器2には、冷媒の流入口である1つの冷媒流入部2Aと、冷媒の流出口である複数の冷媒流出部2Bとが設けられている。複数の冷媒流出部2Bは、高さ方向に配列されている。ガスヘッダ3には、複数の冷媒流入部3Aと、1つの冷媒流出部3Bとが設けられている。冷媒分配器2の冷媒流入部2Aおよびガスヘッダ3の冷媒流出部3Bには、空気調和装置等の冷凍サイクル装置の冷媒配管が接続される。冷媒分配器2の冷媒流出部2Bとガスヘッダ3の冷媒流入部3Aとの間には、伝熱管4が接続される。
伝熱管4は、複数の流路が形成された扁平管もしくは円管である。伝熱管4は、例えば、銅またはアルミニウムで形成されている。伝熱管4の冷媒分配器2側の端部は、板状の保持部材5によって保持された状態で、冷媒分配器2の冷媒流出部2Bに接続される。保持部材5は、例えば、アルミニウムで形成されている。伝熱管4には、複数のフィン6が接合されている。フィン6は、例えば、アルミニウムで形成されている。なお、図1の例では、伝熱管4が8本である場合を示しているが、これに限られない。
[熱交換器1における冷媒の流れ]
本実施の形態1に係る熱交換器1における冷媒の流れについて説明する。冷媒配管を流れる冷媒は、例えば熱交換器1が蒸発器として機能する際に、冷媒流入部2Aを介して冷媒分配器2に流入して分配され、複数の冷媒流出部2Bを介して複数の伝熱管4に流出する。冷媒は、複数の伝熱管4において、例えば、図示しない送風機によって供給される空気等との間で熱交換される。複数の伝熱管4を流れる冷媒は、複数の冷媒流入部3Aを介してガスヘッダ3に流入して合流し、冷媒流出部3Bを介して冷媒配管に流出する。なお、熱交換器1が凝縮器として機能する場合には冷媒は、この流れと逆方向に流れる。
[冷媒分配器2の構成]
本実施の形態1に係る冷媒分配器2の構成について説明する。図2は、本実施の形態1に係る冷媒分配器2の構成の一例を示す概略図である。図2では、冷媒分配器2を展開して並べた状態が示されている。
図2に示すように、冷媒分配器2は、例えば矩形形状の複数の板状体10が積層されて形成されている。板状体10は、複数の第1板状体101、102および103と、複数の第2板状体111、112および113とが交互に積層されて形成されている。第1板状体101、102および103と、第2板状体111、112および113とは、平面視で同一形状の外形となっている。第2板状体111、112および113は、第1板状体101、102および103を仕切るための仕切り板であり、両面にろう材が塗布されている。第1板状体101、102および103のそれぞれは、第2板状体111、112および113のそれぞれを介して積層され、ろう付けにより一体に接合される。なお、各板状体は、プレス加工または切削加工等によって加工される。プレス加工によって加工する場合は、プレス加工が可能な厚みが5mm以下の板材を使用し、切削加工によって加工する場合は、厚みが5mm以上の板材を使用してもよい。
冷凍サイクル装置の冷媒配管は、第1板状体101の第1流路10Aに接続される。第1板状体101の第1流路10Aは、図1における冷媒流入部2Aに相当する。
保持部材5は、熱交換器1の伝熱管4の端部が保持される板状の部材である。保持部材5は、第1板状体101、102および103、ならびに、第2板状体111、112および113と平面視で同一形状の外形となっている。保持部材5には、伝熱管4がろう付けされ、保持部材5と第2板状体113とが積層されることにより、第2板状体113の第6流路10Fに伝熱管4が接続される。保持部材5が設けられず、第2板状体113の第6流路10Fに伝熱管4が直接接続されてもよい。その場合は、部品のコスト等が削減される。
冷媒分配器2には、第1板状体101、102および103、ならびに、第2板状体111、112および113に形成された流路により分配流路2aが形成されている。分配流路2aは、第1流路10A、第2流路10B、第3流路10C、第4流路10D、第5流路10Eおよび第6流路10Fと、第1分岐流路11A、第2分岐流路11Bおよび第3分岐流路11Cと、第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bとによって構成される。
第1板状体101および102、ならびに、第2板状体111および112の略中央には、円形の貫通孔である第1流路10Aが開口している。第2板状体112には、第1流路10Aに対して重力方向における水平の位置に、円形の貫通孔である一対の第2流路10Bが開口し、第1流路10Aに対して対称となる位置に、円形の貫通孔である一対の第3流路10Cが開口している。また、第2板状体112には、それぞれの第3流路10Cに対して重力方向における水平の位置に、円形の貫通孔である一対の第4流路10Dが開口し、第3流路10Cに対して点対称となる位置に、円形の貫通孔である一対の第5流路10Eが開口している。すなわち、第2流路10Bおよび第3流路10Cのそれぞれが2箇所、第4流路10Dおよび第5流路10Eのそれぞれが4箇所に開口している。第2板状体112は、貫通流路としての第1流路10A〜第5流路10Eが形成された貫通流路板である。
第2板状体113には、第3分岐流路11Cに連通し、伝熱管4の外形と同形状に形成された第6流路10Fが8箇所開口している。第6流路10Fは、伝熱管4と連通する。
第1板状体103には、積層状態において第1流路10Aと第2流路10Bとが連通するように、重力方向における水平方向に延びた直線状の貫通溝である第1分岐流路11Aが形成されている。また、第1板状体103には、第1分岐流路11Aに対して対称となる位置であり、かつ、第3流路10Cと第4流路10Dとが連通するように、重力方向における水平方向に延びた直線状の貫通溝である第2分岐流路11Bが形成されている。
さらに、第1板状体103には、略S字形状の貫通溝である第3分岐流路11Cが4箇所形成されている。略S字形状とされたそれぞれの第3分岐流路11Cは、中心部が重力方向における水平方向に延びる直線状に形成されており、積層状態において、この直線状部が第2板状体112の第5流路10Eに対応する位置となるように設けられている。すなわち、第1板状体103は、分岐流路としての第1分岐流路11A〜第3分岐流路11Cが形成された分岐流路板である。
第1板状体102には、積層状態において第2板状体112の第2流路10Bと第3流路10Cとが連通するように、高さ方向に延びる一対の貫通溝である第1段跨ぎ流路12Aが形成されている。また、第1板状体102には、積層状態において第2板状体112の第4流路10Dと第5流路10Eとが連通するように、高さ方向に延びる一対の貫通溝である第2段跨ぎ流路12Bが形成されている。第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bのそれぞれは、流出口である冷媒流出部2Bに接続された伝熱管4を跨ぐようにして、2つの流路が連通するように形成されている。第1板状体102は、段跨ぎ流路としての第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bが形成された段跨ぎ流路板である。
各板状体が積層された場合、第1分岐流路11Aには、第1流路10Aおよび第2流路10Bが接続される。また、第1段跨ぎ流路12Aの両端部には、第2流路10Bおよび第3流路10Cが接続される。第2分岐流路11Bには、第3流路10Cおよび第4流路10Dが接続される。第2段跨ぎ流路12Bの両端部には、第4流路10Dおよび第5流路10Eが接続される。そして、第3分岐流路11Cの両端部には、第6流路10Fが接続される。
このように、第1板状体101、102および103、ならびに、第2板状体111、112および113が積層されてろう付けされることにより、各流路が接続されて分配流路2aが形成される。すなわち、分配流路2aは、分岐流路板である第1板状体103と、段跨ぎ流路板である第1板状体102との間に、貫通流路板である第2板状体112が配置されることによって形成される。
[冷媒分配器2における冷媒の流れ]
次に、冷媒分配器2内の分配流路2aおよび冷媒の流れについて説明する。熱交換器1が蒸発器として機能する場合、気液二相状態の冷媒が、第1板状体101の第1流路10Aから冷媒分配器2内に流入する。流入した冷媒は、第1流路10A内を直進し、第1板状体103の第1分岐流路11A内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は第1分岐流路11Aの両端部まで進み、一対の第2流路10B内に流入する。
第2流路10B内に流入した冷媒は、第1流路10A内を進む冷媒と反対向きに第2流路10B内を直進する。この冷媒は、第1板状体102の第1段跨ぎ流路12Aの一端側に流入し、第1段跨ぎ流路12A内で第2板状体111の表面に衝突し、第1段跨ぎ流路12Aの他端側に進む。第1段跨ぎ流路12Aの他端側に到達した冷媒は、第3流路10C内に流入する。
第3流路10C内に流入した冷媒は、第2流路10B内を進む冷媒と反対向きに第3流路10C内を直進する。この冷媒は、第1板状体103の第2分岐流路11B内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第2分岐流路11Bの両端部まで進み、一対の第4流路10D内に流入する。
第4流路10D内に流入した冷媒は、第3流路10C内を進む冷媒と反対向きに第4流路10D内を直進する。この冷媒は、第1板状体102の第2段跨ぎ流路12Bの一端側に流入し、第2段跨ぎ流路12B内で第2板状体111の表面に衝突し、第2段跨ぎ流路12Bの他端側に進む。第2段跨ぎ流路12Bの他端側に到達した冷媒は、第5流路10E内に流入する。
第5流路10E内に流入した冷媒は、第4流路10D内を進む冷媒と反対向きに第5流路10E内を直進する。この冷媒は、第1板状体103の第3分岐流路11C内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第3分岐流路11Cの両端部まで進み、第6流路10F内に流入する。そして、冷媒は、第6流路10Fから流出し、保持部材5の流路を介して複数の伝熱管4に均一に分配される。
なお、この例では、冷媒が3つの分岐流路を通ることにより、8分岐とした冷媒分配器2について説明したが、これに限られず、分岐流路の数を変更することにより、分岐数をこれ以外の数にすることができる。
図3は、1つの熱交換器1に対して複数の冷媒分配器2が設けられた場合の一例を示す外観図である。図1に示す例では、1つの熱交換器1に対して1つの冷媒分配器2が設けられた場合について説明したが、この例に限られず、例えば図3に示すように、1つの熱交換器1に対して、1つの流入口である冷媒流入部2Aを有する冷媒分配器2が複数接続されてもよい。
[熱交換器1の使用態様]
次に、本実施の形態1に係る熱交換器1の使用態様の一例について説明する。なお、以下では、熱交換器1が空気調和装置50に使用される場合を説明しているが、これに限られず、例えば、冷媒循環回路を有する他の冷凍サイクル装置に使用されてもよい。また、空気調和装置50が、冷房運転と暖房運転とを切り替えるものである場合を説明しているが、これに限られず、冷房運転または暖房運転のみを行うものであってもよい。
図4は、本実施の形態1に係る熱交換器1が適用される空気調和装置50の構成の一例を示す概略図である。なお、図4では、冷房運転時の冷媒の流れが点線の矢印で示され、暖房運転時の冷媒の流れが実線の矢印で示されている。図4に示すように、空気調和装置50は、圧縮機51、四方弁52、室外熱交換器53、膨張弁54、室内熱交換器55、室外ファン56および室内ファン57を有している。圧縮機51と四方弁52と室外熱交換器53と膨張弁54と室内熱交換器55とが冷媒配管で接続されることにより、冷媒循環回路が形成される。
冷房運転時の冷媒の流れについて説明する。圧縮機51から吐出される高圧高温のガス状態の冷媒は、四方弁52を介して室外熱交換器53に流入し、室外ファン56によって供給される空気と熱交換を行い、凝縮する。凝縮した冷媒は、高圧の液状態となり、室外熱交換器53から流出し、膨張弁54によって、低圧の気液二相状態となる。低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器55に流入し、室内ファン57によって供給される空気との熱交換によって蒸発することで、室内を冷却する。蒸発した冷媒は、低圧のガス状態となり、室内熱交換器55から流出し、四方弁52を介して圧縮機51に吸入される。
暖房運転時の冷媒の流れについて説明する。圧縮機51から吐出される高圧高温のガス状態の冷媒は、四方弁52を介して室内熱交換器55に流入し、室内ファン57によって供給される空気との熱交換によって凝縮することで、室内を暖房する。凝縮した冷媒は、高圧の液状態となり、室内熱交換器55から流出し、膨張弁54によって、低圧の気液二相状態の冷媒となる。低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器53に流入し、室外ファン56によって供給される空気と熱交換を行い、蒸発する。蒸発した冷媒は、低圧のガス状態となり、室外熱交換器53から流出し、四方弁52を介して圧縮機51に吸入される。
本実施の形態1において、室外熱交換器53および室内熱交換器55の少なくとも一方に、熱交換器1が用いられる。熱交換器1は、蒸発器として作用する際に、冷媒分配器2から冷媒が流入するように接続される。つまり、熱交換器1が蒸発器として作用する際は、冷媒配管から冷媒分配器2に気液二相状態の冷媒が流入し、分岐して熱交換器1の各伝熱管4に流入する。また、熱交換器1が凝縮器として作用する際は、各伝熱管4から冷媒分配器2に液冷媒が流入して合流し冷媒配管に流出する。
[第1の変形例]
本実施の形態1に係る冷媒分配器2では、第3分岐流路11Cが略S字形状に形成されている場合について説明したが、第1の変形例は、分岐流路の形状を簡単化した例である。以下、本実施の形態1に冷媒分配器2の第1の変形例について説明する。なお、以下の説明において、本実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[冷媒分配器2の構成]
図5は、本実施の形態1に係る冷媒分配器2の第1の変形例の構成の一例を示す概略図である。図5では、冷媒分配器2を展開して並べた状態が示されている。図5に示すように、冷媒分配器2は、例えば矩形形状の複数の板状体210が積層されて形成されている。板状体210は、複数の第1板状体101、201および202と、複数の第2板状体111、211および113とが交互に積層されて形成されている。
第1の変形例において、分配流路2aは、第1流路10A、第2流路10B、第3流路10C、第4流路10D、第5流路10E、第7流路10G、第8流路10Hおよび第6流路10Fと、第1分岐流路11A、第2分岐流路11Bおよび第4分岐流路11Dと、第1段跨ぎ流路12A、第2段跨ぎ流路12Bおよび第3段跨ぎ流路12Cとによって構成される。
第1板状体101および201、ならびに、第2板状体111および211の略中央には、円形の貫通孔である第1流路10Aが開口している。第2板状体211には、第2流路10B、第3流路10C、第4流路10D、第5流路10Eに加えて、第5流路10Eに対して重力方向における水平の位置に、円形の貫通孔である一対の第7流路10Gが開口している。また、第2板状体211には、第1流路10Aに対して略点対称となる位置に、円形の貫通孔である一対の第8流路10Hが開口している。すなわち、第2板状体211は、貫通流路としての第1流路10A〜第5流路10Eおよび第7流路10G〜第8流路10Hが形成された貫通流路板である。
第1板状体202には、第1分岐流路11Aおよび第2分岐流路11Bに加えて、積層状態において第5流路10Eと第7流路10Gとが連通するように、重力方向における水平方向に延びた直線状の貫通溝である第4分岐流路11Dが形成されている。また、第1板状体202には、第4分岐流路11Dに対して点対称となる位置に、第8流路10Hが形成されている。すなわち、第1板状体202は、分岐流路としての第1分岐流路11A、第2分岐流路11Bおよび第4分岐流路11Dが形成された分岐流路板である。
第1板状体201には、第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bに加えて、積層状態において第2板状体211の第7流路10Gと第8流路10Hとが連通するように、高さ方向に延びる一対の貫通溝である第3段跨ぎ流路12Cが形成されている。すなわち、第1板状体201は、段跨ぎ流路としての第1段跨ぎ流路12A〜第3段跨ぎ流路12Cが形成された段跨ぎ流路板である。
各板状体が積層された場合、第1分岐流路11Aには、第1流路10Aおよび第2流路10Bが接続される。また、第1段跨ぎ流路12Aの両端部には、第2流路10Bおよび第3流路10Cが接続される。第2分岐流路11Bには、第3流路10Cおよび第4流路10Dが接続される。第2段跨ぎ流路12Bの両端部には、第4流路10Dおよび第5流路10Eが接続される。第4分岐流路11Dには、第5流路10Eおよび第7流路10Gが接続される。第3段跨ぎ流路12Cの両端部には、第7流路10Gおよび第8流路10Hが接続される。そして、第8流路10Hと第6流路10Fとが接続される。
[冷媒分配器2における冷媒の流れ]
次に、第1の変形例における冷媒分配器2内の分配流路2aおよび冷媒の流れについて説明する。熱交換器1が蒸発器として機能する場合、気液二相状態の冷媒が、第1板状体101の第1流路10Aから冷媒分配器2内に流入する。流入した冷媒は、第1流路10A内を直進し、第1板状体202の第1分岐流路11A内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は第1分岐流路11Aの両端部まで進み、一対の第2流路10B内に流入する。
第2流路10B内に流入した冷媒は、第1流路10A内を進む冷媒と反対向きに第2流路10B内を直進する。この冷媒は、第1板状体201の第1段跨ぎ流路12Aの一端側に流入し、第1段跨ぎ流路12A内で第2板状体111の表面に衝突し、第1段跨ぎ流路12Aの他端側に進む。第1段跨ぎ流路12Aの他端側に到達した冷媒は、第3流路10C内に流入する。
第3流路10C内に流入した冷媒は、第2流路10B内を進む冷媒と反対向きに第3流路10C内を直進する。この冷媒は、第1板状体202の第2分岐流路11B内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第2分岐流路11Bの両端部まで進み、一対の第4流路10D内に流入する。
第4流路10D内に流入した冷媒は、第3流路10C内を進む冷媒と反対向きに第4流路10D内を直進する。この冷媒は、第1板状体201の第2段跨ぎ流路12Bの一端側に流入し、第2段跨ぎ流路12B内で第2板状体111の表面に衝突し、第2段跨ぎ流路12Bの他端側に進む。第2段跨ぎ流路12Bの他端側に到達した冷媒は、第5流路10E内に流入する。
第5流路10E内に流入した冷媒は、第4流路10D内を進む冷媒と反対向きに第5流路10E内を直進する。この冷媒は、第1板状体202の第4分岐流路11D内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第4分岐流路11Dの両端部まで進み、第7流路10G内に流入する。
第7流路10G内に流入した冷媒は、第5流路10E内を進む冷媒と反対向きに第7流路10G内を直進する。この冷媒は、第1板状体201の第3段跨ぎ流路12Cの一端側に流入し、第3段跨ぎ流路12C内で第2板状体111の表面に衝突し、第3段跨ぎ流路12Cの他端側に進む。第3段跨ぎ流路12Cの他端側に到達した冷媒は、第8流路10H内に流入する。
第8流路10H内に流入した冷媒は、第7流路10G内を進む冷媒と反対向きに第8流路10H内を直進する。そして、冷媒は、第6流路10Fに流入し、第6流路10Fおよび保持部材5の流路を介して複数の伝熱管4に均一に分配される。
[第2の変形例]
本実施の形態1に係る冷媒分配器2では、段跨ぎ流路が形成された第1板状体102が、分岐流路が形成された第1板状体103よりも全体としての冷媒の流れにおける上流側に積層される場合について説明した。第2の変形例は、段跨ぎ流路が形成された第1板状体と分岐流路が形成された第1板状体との位置を入れ替えた例である。以下、本実施の形態1に冷媒分配器2の第2の変形例について説明する。なお、以下の説明において、本実施の形態1および第1の変形例と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[冷媒分配器2の構成]
図6は、本実施の形態1に係る冷媒分配器2の第2の変形例の構成の一例を示す概略図である。図6では、冷媒分配器2を展開して並べた状態が示されている。図6に示すように、冷媒分配器2は、例えば矩形形状の複数の板状体310が積層されて形成されている。板状体310は、複数の第1板状体101、301および302と、複数の第2板状体111、311および113とが交互に積層されて形成されている。
第2の変形例において、分配流路2aは、第1流路10A、第2流路10B、第3流路10C、第4流路10D、第5流路10E、第9流路10Iおよび第6流路10Fと、第1分岐流路11A、第2分岐流路11Bおよび第5分岐流路11Eと、第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bとによって構成される。
第1板状体101および第2板状体111の略中央には、円形の貫通孔である第1流路10Aが開口している。第2板状体311には、第2流路10B、第3流路10C、第4流路10D、第5流路10Eに加えて、第5流路10Eに対して略点対称となる位置に、円形の貫通孔である一対の第9流路10Iが開口している。すなわち、第2板状体311は、貫通流路としての第2流路10B〜第5流路10Eおよび第9流路10Iが形成された貫通流路板である。
第1板状体301には、第1分岐流路11Aおよび第2分岐流路11Bに加えて、積層状態において第5流路10Eと第9流路10Iとが連通するようにされた貫通溝である第5分岐流路11Eが形成されている。第5分岐流路11Eは、重力方向における水平方向に直線状に延びるとともに、直線部分の両端部が互いに異なる高さ方向に延びるように形成されている。すなわち、第1板状体301は、分岐流路としての第1分岐流路11A、第2分岐流路11Bおよび第5分岐流路11Eが形成された分岐流路板である。
第1板状体302には、第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bに加えて、積層状態において第2板状体311の第9流路10Iに対応する位置に、第9流路10Iが形成されている。第1板状体302は、段跨ぎ流路としての第1段跨ぎ流路12Aおよび第2段跨ぎ流路12Bが形成された段跨ぎ流路板である。また、第2の変形例において、第2板状体113に開口する第6流路10Fは、第9流路10Iに連通するように、第9流路10Iと同様の円形の貫通孔状に形成されている。
各板状体が積層された場合、第1分岐流路11Aには、第1流路10Aおよび第2流路10Bが接続される。また、第1段跨ぎ流路12Aの両端部には、第2流路10Bおよび第3流路10Cが接続される。第2分岐流路11Bには、第3流路10Cおよび第4流路10Dが接続される。第2段跨ぎ流路12Bの両端部には、第4流路10Dおよび第5流路10Eが接続される。第5分岐流路11Eには、第5流路10Eおよび第9流路10Iが接続される。そして、第9流路10Iと第6流路10Fとが接続される。
[冷媒分配器2における冷媒の流れ]
次に、第2の変形例における冷媒分配器2内の分配流路2aおよび冷媒の流れについて説明する。熱交換器1が蒸発器として機能する場合、気液二相状態の冷媒が、第1板状体101の第1流路10Aから冷媒分配器2内に流入する。流入した冷媒は、第1流路10A内を直進し、第1板状体301の第1分岐流路11A内で第2板状体311の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は第1分岐流路11Aの両端部まで進み、一対の第2流路10B内に流入する。
第2流路10B内に流入した冷媒は、第1流路10A内を進む冷媒と同一の向きに第2流路10B内を直進する。この冷媒は、第1板状体302の第1段跨ぎ流路12Aの一端側に流入し、第1段跨ぎ流路12A内で第2板状体113の表面に衝突し、第1段跨ぎ流路12Aの他端側に進む。第1段跨ぎ流路12Aの他端側に到達した冷媒は、第3流路10C内に流入する。
第3流路10C内に流入した冷媒は、第2流路10B内を進む冷媒と反対向きに第3流路10C内を直進する。この冷媒は、第1板状体301の第2分岐流路11B内で第2板状体111の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第2分岐流路11Bの両端部まで進み、一対の第4流路10D内に流入する。
第4流路10D内に流入した冷媒は、第3流路10C内を進む冷媒と反対向きに第4流路10D内を直進する。この冷媒は、第1板状体302の第2段跨ぎ流路12Bの一端側に流入し、第2段跨ぎ流路12B内で第2板状体113の表面に衝突し、第2段跨ぎ流路12Bの他端側に進む。第2段跨ぎ流路12Bの他端側に到達した冷媒は、第5流路10E内に流入する。
第5流路10E内に流入した冷媒は、第4流路10D内を進む冷媒と反対向きに第5流路10E内を直進する。この冷媒は、第1板状体301の第5分岐流路11E内で第2板状体111の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第5分岐流路11Eの両端部まで進み、第9流路10I内に流入する。
第9流路10I内に流入した冷媒は、第5流路10E内を進む冷媒と反対向きに第9流路10I内を直進する。そして、冷媒は、第6流路10Fに流入し、第6流路10Fおよび保持部材5の流路を介して複数の伝熱管4に均一に分配される。
以上のように、本実施の形態1に係る冷媒分配器2では、分岐流路が形成された第1板状体103と段跨ぎ流路が形成された第1板状体102との間を冷媒が流通するように板状体が積層される。これにより、板状体の積層枚数を増やすことなく分岐数を増加させることができるため、部品点数の増加を抑制し、分岐数の設計自由度を向上させることができる。
また、分岐流路によって冷媒が水平方向に分岐するため、重力の影響を受けることなく冷媒が均一に分岐する。これにより、冷媒が不均一に分配されることによる熱交換器1の性能低下を抑制することができる。さらに、この熱交換器1が搭載された冷凍サイクル装置では、冷凍サイクル装置における運転効率の低下を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2は、分岐流路による分岐数が3以上である点で、実施の形態1と相違する。なお、以下の説明において、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[冷媒分配器2の構成]
本実施の形態2に係る冷媒分配器2の構成について説明する。図7は、本実施の形態2に係る冷媒分配器2の構成の一例を示す概略図である。図7では、冷媒分配器2を展開して並べた状態が示されている。
図7に示すように、冷媒分配器2は、複数の板状体510が積層されて形成されている。板状体510は、複数の第1板状体101、501および502と、複数の第2板状体111、511および113とが交互に積層されて形成されている。
冷凍サイクル装置の冷媒配管は、第1板状体101の第1流路10Aに接続される。第1板状体101の第1流路10Aは、図1における冷媒流入部2Aに相当する。
冷媒分配器2には、第1板状体101、501および502、ならびに、第2板状体111、511および113に形成された流路により分配流路2aが形成されている。分配流路2aは、第1流路10A、第2流路10B、第3流路10Cおよび第6流路10Fと、第1分岐流路521Aおよび第3分岐流路11Cと、第1段跨ぎ流路12Aとによって構成される。
第1板状体101および501、ならびに、第2板状体111および511の略中央には、円形の貫通孔である第1流路10Aが開口している。第2板状体511には、第1流路10Aの下方に、円形の貫通孔である3つの第2流路10Bが水平方向に開口している。また、第2板状体511には、積層状態において第1板状体501の第1段跨ぎ流路12Aのそれぞれの他端に対応する位置に、第3流路10Cが開口している。すなわち、第2板状体511は、貫通流路としての第1流路10A〜第3流路10Cが形成された貫通流路板である。
第2板状体113には、第3分岐流路11Cに連通し、伝熱管4の外形と同形状に形成された第6流路10Fが8箇所開口している。第6流路10Fは、伝熱管4と連通する。
第1板状体502には、積層状態において第1流路10Aと3つの第2流路10Bとが連通するように、三角形状の貫通溝である第1分岐流路521Aが形成されている。第1分岐流路521は、第1流路10Aから流入する冷媒を3つの第2流路10Bに分岐させて流出させる。また、第1板状体502には、略S字形状の貫通溝である第3分岐流路11Cが3箇所形成されている。略S字形状とされたそれぞれの第3分岐流路11Cは、中心部が重力方向における水平方向に延びる直線状に形成されており、積層状態において、この直線状部が第2板状体511の第3流路10Cに対応する位置となるように設けられている。すなわち、第1板状体502は、分岐流路としての第1分岐流路521A、第3分岐流路11Cが形成された分岐流路板である。
第1板状体501には、積層状態において第2板状体511の第2流路10Bと第3流路10Cとが連通するように、高さ方向に延びる貫通溝である3つの第1段跨ぎ流路12Aが形成されている。すなわち、第1板状体501は、段跨ぎ流路としての第1段跨ぎ流路12Aが形成された段跨ぎ流路板である。
各板状体が積層された場合、第1分岐流路521Aには、第1流路10Aおよび第2流路10Bが接続される。また、第1段跨ぎ流路12Aの両端部には、第2流路10Bおよび第3流路10Cが接続される。さらに、第3分岐流路11Cには、第3流路10Cおよび第6流路10Fが接続される。このように、第1板状体101、501および502、ならびに、第2板状体111、511および113が積層されてろう付けされることにより、各流路が接続されて分配流路2aが形成される。すなわち、分配流路2aは、分岐流路板である第1板状体502と、段跨ぎ流路板である第1板状体501との間に、貫通流路板である第2板状体511が配置されることによって形成される。
[冷媒分配器2における冷媒の流れ]
次に、冷媒分配器2内の分配流路2aおよび冷媒の流れについて説明する。熱交換器1が蒸発器として機能する場合、気液二相状態の冷媒が、第1板状体101の第1流路10Aから冷媒分配器2内に流入する。流入した冷媒は、第1流路10A内を直進し、第1板状体502の第1分岐流路521A内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は第1分岐流路11Aの両端部まで進み、3つの第2流路10B内に流入する。
第2流路10B内に流入した冷媒は、第1流路10A内を進む冷媒と反対向きに第2流路10B内を直進する。この冷媒は、第1板状体501の第1段跨ぎ流路12Aの一端側に流入し、第1段跨ぎ流路12A内で第2板状体111の表面に衝突し、第1段跨ぎ流路12Aの他端側に進む。第1段跨ぎ流路12Aの他端側に到達した冷媒は、第3流路10C内に流入する。
第3流路10C内に流入した冷媒は、第2流路10B内を進む冷媒と反対向きに第3流路10C内を直進する。この冷媒は、第1板状体502の第3分岐流路11C内で第2板状体113の表面に衝突し、重力方向における水平方向に分流する。分流した冷媒は、第3分岐流路11Cの両端部まで進み、第6流路10F内に流入する。そして、冷媒は、第6流路10Fから流出し、保持部材5の流路を介して複数の伝熱管4に均一に分配される。
なお、この例では、冷媒が2つの分岐流路を通ることにより、6分岐とした冷媒分配器2について説明したが、これはこの例に限られない。例えば、第1分岐流路521Aで3つ以外に分岐させることにより、分岐数をこれ以外の数にすることができる。
以上のように、本実施の形態2に係る冷媒分配器2では、流入した冷媒を3つ以上に分岐させるように分岐流路が形成されている。そのため、部品点数の増加を抑制しながら、2のn乗にとらわれることなく任意の分岐数を実現できる。これによって冷媒分配器2の製造コストの増加をも抑制することができる。
また、この冷媒分配器2を熱交換器1に接続した場合、冷媒分配器2の制約にとらわれることなく、熱交換器1の性能等に応じて分岐数を適切に設定することができる。そのため、熱交換器1の性能を向上させることができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3は、冷媒分配器2に複数の冷媒流入部2Aが設けられ、それぞれの冷媒流入部2Aに対して分配流路2aがそれぞれ連通するように設けられている点で、実施の形態1および2と相違する。なお、以下の説明において、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図8は、本実施の形態3に係る冷媒分配器2の熱交換器1に対する接続について説明するための外観図である。図8に示すように、本実施の形態3に係る冷媒分配器2は、冷媒流入部2Aが複数設けられている。そして、それぞれの冷媒流入部2Aに対して連通する分配流路2aが1つの冷媒分配器2内に形成されている。
以上のように、本実施の形態3では、複数の流入口と、複数の流入口のそれぞれに連通する複数の分岐流路および複数の段跨ぎ流路とを有する冷媒分配器2が熱交換器1に接続される。これにより、熱交換器1に接続される冷媒分配器2の部品点数が全体として削減されるため、熱交換器1毎の冷媒分配器2の製造コストを抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態1〜3について説明したが、本発明は、上述した本発明の実施の形態1〜3に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、実施の形態1〜3において、分岐流路および段跨ぎ流路は、流路全体が板状体の表裏面を貫通する貫通溝で形成されているように説明したが、これはこの例に限られない。分岐流路および段跨ぎ流路は、流路の一部が各流路10A〜10Iと連通していればよく、例えば板状体の板厚未満の深さで形成された溝などのように流路の一部が板厚方向に貫通していない形状とされてもよい。
1 熱交換器、2 冷媒分配器、2A 冷媒流入部、2a 分配流路、2B 冷媒流出部、3 ガスヘッダ、3A 冷媒流入部、3B 冷媒流出部、4 伝熱管、5 保持部材、6 フィン、10、110、310、510 板状体、10A 第1流路、10B 第2流路、10C 第3流路、10D 第4流路、10E 第5流路、10F 第6流路、10G 第7流路、10H 第8流路、10I 第9流路、11A、521A 第1分岐流路、11B 第2分岐流路、11C 第3分岐流路、11D 第4分岐流路、11E 第5分岐流路、12A 第1段跨ぎ流路、12B 第2段跨ぎ流路、12C 第3段跨ぎ流路、50 空気調和装置、51 圧縮機、52 四方弁、53 室外熱交換器、54 膨張弁、55 室内熱交換器、56 室外ファン、57 室内ファン、101、102、103、201、202、301、302、501、502 第1板状体、111、112、113、211、311、511 第2板状体。
本発明の冷媒分配器は、複数の板状体で構成され、流入口から流入する冷媒を複数に分岐し、高さ方向に配列された複数の流出口から前記冷媒を流出させる冷媒分配器であって、前記複数の板状体は、前記流入口から流入した前記冷媒を水平方向に分岐して流通させる第1分岐流路と、前記第1分岐流路と異なる第2分岐流路とが形成された分岐流路板と、前記第1分岐流路によって分岐した前記冷媒を高さ方向に流通させる段跨ぎ流路が形成された段跨ぎ流路板と、前記冷媒が流通する第1貫通流路および第2貫通流路が形成された貫通流路板とを有し、前記第1分岐流路と前記段跨ぎ流路との間を、前記第1貫通流路を介して前記冷媒が流通し、前記段跨ぎ流路と前記第2分岐流路との間を、前記第2貫通流路を介して前記冷媒が流通するように、前記分岐流路板と前記段跨ぎ流路板との間に前記貫通流路板が配置されているものである。
本発明の熱交換器は、本発明に係る冷媒分配器と、前記複数の流出口のそれぞれに接続される複数の伝熱管とを備えたものである。
本発明の空気調和装置は、本発明に係る熱交換器を備えたものである。

Claims (7)

  1. 複数の板状体で構成され、流入口から流入する冷媒を複数に分岐し、高さ方向に配列された複数の流出口から前記冷媒を流出させる冷媒分配器であって、
    前記複数の板状体は、
    流入した前記冷媒を水平方向に分岐して流通させる分岐流路が形成された分岐流路板と、
    前記分岐流路によって分岐した前記冷媒を高さ方向に流通させる段跨ぎ流路が形成された段跨ぎ流路板と、
    前記冷媒が流通する貫通流路が形成された貫通流路板と
    を有し、
    前記分岐流路と前記段跨ぎ流路との間を、前記貫通流路を介して前記冷媒が流通するように、前記分岐流路板と前記段跨ぎ流路板との間に前記貫通流路板が配置されている冷媒分配器。
  2. 前記段跨ぎ流路は、
    前記流出口を跨ぐようにして、前記冷媒を高さ方向に流通させる請求項1に記載の冷媒分配器。
  3. 前記分岐流路は、
    流入した前記冷媒を3つ以上に分岐させるように形成されている請求項1または2に記載の冷媒分配器。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷媒分配器と、
    前記複数の流出口のそれぞれに接続される複数の伝熱管と
    を備えた熱交換器。
  5. 前記熱交換器が蒸発器として機能する場合に、1つの前記流入口を有する前記冷媒分配器が複数接続される請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記熱交換器が蒸発器として機能する場合に、複数の前記流入口と、前記複数の流入口のそれぞれに連通する複数の前記分岐流路および複数の前記段跨ぎ流路とを有する前記冷媒分配器が接続される請求項4に記載の熱交換器。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱交換器を備えた空気調和装置。
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