JPWO2020059827A1 - 床用粘着シート - Google Patents

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Abstract

リワーク性を備えた床用粘着シートを提供する。床用粘着シート1は、気泡を含む細胞状樹脂層12と、細胞状樹脂層12の裏面側に積層され両面に複数の凹形状15aを備える粘着層15とを備える。また、粘着層15の一方の面に開口する凹形状15aの各開口部の直径の平均値をDave1とし、粘着層15の他方の面に開口する凹形状15aの各開口部の直径の平均値をDave2としたときに、|Dave1−Dave2|/Dave2≦0.5の関係を満たす。

Description

本発明は、床用粘着シートに関するものである。
床面に貼り付けられることにより、床面の意匠性を向上したり、保護したりする床用のシート状の貼り付け材(以下、床材とも呼称する)として、クッションフロアやビニル床タイル等と呼ばれる床材が従来から用いられている。
例えば、クッションフロアの場合には、施工時に強粘着タイプの両面テープや接着剤により床に貼り付けられることが多く、施工する場合に時間もかかり、また施工時に不具合があった場合も簡単に修正することは難しかった。また、クッションフロア用の床材が巻かれた形態で流通するものもあり、そのような床材には、巻き癖が残っており、巻き癖を除去してから貼り付けたり、接着剤が硬化するまで床材を押さえておいたりする必要もあった。
また、ビニル床タイル等の床材を施工する際には、接着剤を下地に塗布し、貼り付けるという方法が一般的に用いられている。また、このような床材を、改装等を目的として貼り替える場合には床材を剥がし、下地に付着した接着剤をスクレーパー等の工具を用いて作業者が削り取った後に、下地に接着剤を塗布して床材を貼り付けるという方法が一般的に用いられている。また、このような貼り替え作業においては、床材の剥離作業、及び、下地の残存接着剤の除去作業が施工作業者の労力面での大きな負担となっていた。また、残存接着剤の除去作業では、除去した接着剤の屑が発生することも作業上の問題となっている。
このように従来の床材の施工は、作業性が良好とはいえず、難易度が高かった。また、再剥離して貼り直す等の再利用が困難であり、例えば、再剥離時に床材を破損してしまったり、床面や床材に残留する粘着剤や接着剤を清掃したりする必要があった。
一方、被着体側の表面に多数の微小な吸盤群を有する粘着層からなるマイクロ吸盤膜に関する技術が、特許文献1に開示されている。このマイクロ吸盤膜は被着体との間で可逆的な貼り付け及び剥離が可能なため、このマイクロ吸盤膜からなる粘着層を床材に設けることができれば、リワーク性を備えた床用粘着シートとすることが可能と考えられる。しかし、特許文献1に開示されている組成物は、常温程度の温度でもマイクロ吸盤膜を作製可能とされているものの、塗布された組成物を常温で乾燥するとなると、非常に長い乾燥時間が必要となり、現実的には、加熱しながらの乾燥が必要であった。
また、床用粘着シートには、意匠性を高めるための凹凸形状が賦型された樹脂層が設けられていたり、絵柄層が設けられていたりする場合が多い。樹脂層や絵柄層等を備える床材では、マイクロ吸盤膜の形成のために製造時に加熱されてしまうと、凹凸形状の形状が変化して甚だしい場合は凹凸形状が消失したり、又は、樹脂層や絵柄層等がダメージを受けてしまったりするおそれがあり、床用粘着シートに上記組成物を直接塗布して利用することができない場合があった。
さらに、特許文献1に開示されている手法によって作製されたマイクロ吸盤膜は、マイクロ吸盤の形成されている状態が表裏面で大きく異なり、取り扱い難く、利用形態が限られるものであった。
特開2017−36404号公報
本発明の課題は、リワーク性を備えた床用粘着シートを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、気泡を含む細胞状樹脂層(12,22,23)と、前記細胞状樹脂層(12,22,23)の裏面側に積層され両面に複数の凹形状(15a)を備える粘着層(15)と、を備える床用粘着シート(1,2)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の床用粘着シート(1,2)において、前記凹形状(15a)は、前記粘着層(15)の両面に均等に形成されていること、を特徴とする床用粘着シート(1,2)である。
第3の発明は、第2の発明に記載の床用粘着シート(1,2)において、前記粘着層(15)の一方の面に開口する前記凹形状(15a)の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記粘着層(15)の他方の面に開口する前記凹形状(15a)の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、|Dave −Dave |/Dave ≦0.5の関係を満たすこと、を特徴とする床用粘着シート(1,2)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の床用粘着シート(2)において、前記細胞状樹脂層(22,23)は、複数の異なる層が積層されて構成されていること、を特徴とする床用粘着シート(2)である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかに記載の床用粘着シート(1)において、表面保護層(14)を備えること、を特徴とする床用粘着シート(1)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかに記載の床用粘着シート(1)において、前記細胞状樹脂層(12)と前記粘着層(15)との間に積層された裏打層(11)を備えること、を特徴とする床用粘着シート(1,2)である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかに記載の床用粘着シート(1,2)において、前記粘着層(15)の裏面側に積層された剥離性シート(16)を備えること、を特徴とする床用粘着シート(1,2)である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかに記載の床用粘着シート(1)において、絵柄層(13)を備えること、を特徴とする床用粘着シート(1,2)である。
本発明によれば、リワーク性を備えた床用粘着シートを提供することができる。
本発明による床用粘着シートの第1実施形態を示す断面図である。 床用粘着シート1の貼り付け時の形態を順次示す図である。 床用粘着シート1の製造装置を示す図である。 床用粘着シート1の製造方法を説明する図である。 サンプル1の観察結果を示す図である。 サンプル2の観察結果を示す図である。 サンプル3の観察結果を示す図である。 サンプル4の観察結果を示す図である。 本発明による床用粘着シートの第2実施形態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による床用粘着シートの第1実施形態を示す断面図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
第1実施形態の床用粘着シート1は、発泡樹脂層10と、粘着層15と、剥離性シート16とを備えている。また、発泡樹脂層10は、裏打層11と、細胞状樹脂層12と、絵柄層13と、表面保護層14とを備えている。
裏打層11は、細胞状樹脂層12の素材を塗布することができ、その後、加熱発泡させて細胞状樹脂層12を形成するために適した材料が使用される。具体的には、裏打層11は、繊維質基材、合成樹脂シート等が用いられ、繊維質基材としては、紙基材やガラス不織布、有機繊維不織布等の各種不織布が用いられる。紙基材の場合、上質紙、薄葉紙、パルプ主体のシートを難燃化処理した難燃紙、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質含有紙等が使用できる。繊維質基材の厚さとしては50〜300g/m程度、好ましくは、50〜200g/m程度である。
細胞状樹脂層12は、発泡前の素材を裏打層11状に塗布された後に、加熱発泡させることにより微細な気泡を多数含有したスポンジ状の弾力性を備えた層である。細胞状樹脂層12の素材としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂等の樹脂組成物中に発泡剤、発泡助剤を添加した樹脂組成物が好ましい。特に、塩化ビニル樹脂組成物の場合はプラスチゾル或いはオルガノゾルのゾルの形態で裏打層11上に塗工して製造する事が好ましい。また可塑剤、安定剤、充填剤、着色剤等が適宜配合される。細胞状樹脂層12の発泡剤としては、公知の発泡剤が使用できる。具体的にはアゾジカルボンアミド(ADCA)等のアゾ系、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)等のヒドラジド系、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等の有機系熱分解型発泡剤や炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機系熱分解型発泡剤が挙げられる。また、発泡助剤としては、発泡剤の分解促進、発泡開始温度の低下、発泡生成した気泡の均一化(例えば、発泡セルの大きさ、発泡セル密度等)等に作用するもので公知の発泡助剤が使用でき、例えば、亜鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩、塩基性炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜燐酸塩、カルボン酸塩等が単独又は2種以上混合して用いられる。
絵柄層13は、本実施形態の床材に意匠性を付与する層であり、所望に応じて設けられる層である。絵柄層13は、下層の細胞状樹脂層12、裏打層11を隠蔽するため、全面に略均一に着色されるベタ印刷であってもよいし、ベタ印刷と絵柄模様とを組み合わせたものであってもよい。絵柄層13は、グラビア、シルクスクリーン印刷、インキジェット印刷等の印刷、又は、転写等で形成してもよい。絵柄層13の厚さは、通常0.5〜20μm程度であり、1〜10μmが好ましい。
表面保護層14は、歩行者に直接踏まれる層であり、優れたクッション性及び衝撃吸収性とともに、耐摩耗性を有することが好ましく、このような観点から、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン、或いは電子線や紫外線等で架橋硬化せしめたアクリル系、エポキシ系等の樹脂が好ましい。表面保護層14の厚さは、特に制限はないが、10〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましく、120〜200μmがさらに好ましい。
粘着層15は、裏打層11の細胞状樹脂層12とは反対側(図1では、下側となる面であり、これを裏打層11の裏面側とも呼称する)の面に積層されており、床50(図2参照)に対する粘着性を有する層である。粘着層15は、その両面に開口した複数の凹形状15aを備えている。また、粘着層15は、弾性を備えており、複数の凹形状15aがそれぞれ微細な吸盤として作用することから、様々な床50に対して粘着力(吸着力)を発揮することができる(図2(c)参照)。
粘着層15は、例えば、特許文献1(特開2017−36404号公報)に開示されている液状の樹脂組成物(アクリルエマルジョン)を用いて後述する製造方法により形成される。粘着層15の層厚tは、1μm以上、500μm以下であることが望ましい。上記層厚範囲の下限値を下回ると、凹形状の形成が困難になったり、凹形状の大きさが小さくなりすぎて、粘着(吸着)特性が低下したりする。また、上記層厚範囲の上限値を越えると、化粧シートの柔軟性が低下して、作業性が悪くなる。
さらに、粘着層15の両面に凹形状15aを均等に設けるためには、粘着層15の層厚tは、20μm≦t≦40μmの範囲とすることが望ましい。この点については、後述する。
粘着層15の凹形状15aの大きさや密度は、後述する製造工程における各種条件を変更することにより、調整可能である。例えば、粘着層15は、凹形状15aが含まれる程度を表す指標として、粘着層15の密度を用いることができる。この粘着層15の密度としては、特に限定されないが、例えば、0.1g/cm以上、0.8g/cm以下とすることができる。また、凹形状15aの大きさは、特に限定されないが、例えば、1μm以上、300μm以下とすることができる。
剥離性シート16は、粘着層15の裏打層11とは反対側(図1では、下側となる面であり、これを粘着層15の裏面側とも呼称する)に積層されている。剥離性シート16は、床用粘着シート1を使用するまでの間の取扱性を考慮して設けられるものであり、床用粘着シート1の使用時、すなわち床50上に床用粘着シート1を貼り合せる際に剥離される。剥離性シート16としては、従来公知の離型フィルム、セパレート紙、セパレートフィルム、セパ紙、剥離フィルム、剥離紙等と呼称される各種形態のものを適宜使用できる。例えば、上質紙、コート紙、含浸紙、プラスチックフィルム等の片面又は両面に離型層を形成したものを用いてもよい。離型層としては、離型性を有する材料であれば、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂、有機樹脂変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、エマルジョン型、溶剤型又は無溶剤型のいずれもが使用できる。離型層を備えた離型フィルムを用いる場合には、例えば、シリコーン離型タイプのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、未処理PETフィルム、PPフィルム、シリコーン離型タイプの紙等を用いることができる。
剥離性シート16の厚さは、例えば、10μm以上、100μm以下とすることが望ましく、20μm以上、60μm以下とすることがさらに望ましい。上記層厚範囲の下限値を下回ると、コシがなく、剥離しづらくなる。また、上記層厚範囲の上限値を越えると、コシが強すぎて貼り付け時の作業性が低下するからである。
また、剥離性シート16としては、市販のものを使用してもよく、例えば、片面にシリコーン系剥離剤による易剥離処理が施されている厚さ38μmのポリエステルフィルム(三井化学東セロ株式会社製、商品名:SP−PET−01)等が挙げられる。
図2は、床用粘着シート1の貼り付け時の形態を順次示す図である。
上述した床用粘着シート1は、図2(a)に示すように、剥離性シート16を備えている。床用粘着シート1を床50に貼り付けるときには、先ず、剥離性シート16を剥離する(図2(b))。そして、露出した粘着層15を床50に貼り付けて、その表面に適度な圧力を加えることにより、粘着層の露出面に多数存在する凹形状15aが弾性変形し、従来のマイクロ吸盤と同様な作用によって床50に対して吸着(粘着)することとなる(図2(c))。
すなわち、凹形状15aの周囲の弾性変形によって、凹形状15aには、変形状態から元の形状に戻ろうとする力が働く。この力により、凹形状15a内の密閉空間が負圧となって、床50への吸着作用が生じる。なお、凹形状15a単体での吸着力は、弱いものであるが、多数の凹形状15aが形成されているので、全体としては必要な吸着力を確保できる。また、粘着層15の作製時に、凹形状15aが含まれる量を、例えば、密度をパラメータとして調整すれば、粘着層15の粘着力(吸着力)を調整可能である。
次に、床用粘着シート1の製造方法について説明する。
図3は、床用粘着シート1の製造装置を示す図である。
図4は、床用粘着シート1の製造方法を説明する図である。
床用粘着シート1の製造を行うためには、先ず、粘着層15を形成するための特許文献1に開示されているアクリルエマルジョンの組成物を攪拌機301に入れ、この組成物中に配管302経由で窒素ガスを混合しながら攪拌を行い、組成物中に気泡Bを含め、気泡含有組成物150を作製する(図中のP1:泡立て工程)。
次に、剥離性シート16上に気泡含有組成物150を塗工裝置303にて塗工する(図中のP2:塗工工程)。塗工工程では、例えば、塗工裝置(塗工ユニット)としてコンマコータを用いることができるが、その他の公知の塗工手法を用いてもよい。
剥離性シート16上に気泡含有組成物150を塗工したら、気泡含有組成物150を乾燥装置304内に気泡含有組成物150を塗工した剥離性シート16を通過させることにより加熱しながら乾燥させて粘着層15を形成する(図中のP3:乾燥工程)。乾燥工程では、例えば、内部の雰囲気温度を60℃〜140℃程度に加熱した乾燥炉を用いることができる。乾燥時間としては、例えば、30秒〜10分程度を例示することができる。また、乾燥工程では、気泡含有組成物150に対して所定温度の高温空気を送風を行いながら乾燥を促進してもよい。また、赤外線輻射、誘電加熱等の他の乾燥方式を採用することもできる。乾燥工程を行うことにより、気泡含有組成物150の両面に凹形状15aが形成されて、粘着層15が形成される。この凹形状15aは、気泡含有組成物150中に含まれていた気泡が破泡して気泡の形状の一部が残ることにより形成される。ここで、気泡含有組成物150の硬化が不十分な状態で気泡が破泡すると凹形状15aが残りにくくなる。一方、気泡が破泡する前に気泡含有組成物150が硬化してしまうと、凹形状15aが形成されないおそれがある。よって、ある程度、気泡含有組成物150の硬化が進んだ状態で破泡が行われる条件で乾燥工程が行われることが望ましい。したがって、乾燥工程における温度や送風量が、凹形状15aの状態に大きく影響を与える。
乾燥工程により剥離性シート16上に粘着層15を形成した後、ラミネート裝置305を用いて別途用意した発泡樹脂層10を粘着層15と接合させる(図中のP4:ラミネート工程)。このラミネート工程では、粘着層15の凹形状15aによる吸着力(粘着力)によってラミネートを行うので、加熱が不要であり、また、僅かな加圧力だけで接合が可能である。よって、表層シートである裏打層11及び細胞状樹脂層12にダメージを与えることがない。
上記ラミネート工程が完了すれば、床用粘着シート1が完成する。
以上のように、本実施形態の床用粘着シート1の製造では、表層シートに粘着層15形成時の熱によるダメージを与えることなく、床用粘着シート1を効率よく製造可能である。なお、化粧シートは、その後、ロール状に巻き取ってもよいし、必要なサイズに裁断されてもよい。
(粘着層15の凹形状15aについて検証実験)
上述したように、本発明において、粘着層15の凹形状15aが、粘着力に大きな影響を与える。凹形状15aが粘着層15の両面に均等に設けられていないと、粘着層15の一方の面が他方の面に比べて粘着力(吸着力)が低下、又は、増加してしまうおそれがある。また、凹形状15aが粘着層15の両面に均等に設けられることにより、粘着層15の物理的性質も均質になり、発泡樹脂層10と剥離性シート16、又は、発泡樹脂層10と床50との両者に対する十分な粘着力及び被着体との再剥離性の発現の上でも好ましい。
凹形状15aを粘着層15の両面に均等に設けるためには、粘着層15の塗布量(層厚t)の管理が重要である。この点、特許文献1(特開2017−36404号公報)においては、何ら考慮されておらず、単にマイクロ吸盤が形成されていればよいとされている。特許文献1では、WET膜厚800μmとして形成した実施例1の断面写真である図2(特許文献1の図2)において、マイクロ吸盤を有する面として示されている部分には、微細な吸盤構造が形成されているものの、ガラス基板から剥離した面として示されている部分には、先の微細な吸盤構造とは比べものにならない程巨大な気泡と思われる構成が確認できる。すなわち、特許文献1の構成では、粘着層の一方の面にはマイクロ吸盤(本実施形態における凹形状15aに相当)が形成されているが、他方の面には、マイクロ吸盤(凹形状15a)が略形成されていない。
この点を本件出願人においても、検証実験を行なった。
検証実験として、4種類の粘着層のサンプルを作製し、その両面の凹形状15aをSEMで観察した。サンプルは、以下の4種類である。
サンプル1:粘着層の層厚t=25μm
サンプル2:粘着層の層厚t=30μm
サンプル3:粘着層の層厚t=35μm
サンプル4:粘着層の層厚t≒2000μm
なお、上記サンプルの層厚は、乾燥後の層厚である。また、サンプル1〜3については、コーターを用いてガラス面に発泡処理後の気泡含有組成物を塗工し、100度の乾燥炉を用いて乾燥処理を行なった。サンプル4については、ガラス面への滴下塗布とし、常温下の自然乾燥とした。なお、サンプル4について乾燥条件を変えたのは、特許文献1における常温乾燥で十分であるとの記載についても検証するためである。また、いずれのサンプルも、発泡処理後の粘着層の密度は、0.4g/cmとした。
図5は、サンプル1の観察結果を示す図である。
図6は、サンプル2の観察結果を示す図である。
図7は、サンプル3の観察結果を示す図である。
図8は、サンプル4の観察結果を示す図である。
図5から図7のように、粘着層の層厚tを管理したサンプル1からサンプル3については、微細な凹形状15aが両面に均等に形成されていることが確認できた。
これに対して、図8に示す膜厚が厚いサンプル4では、乾燥面とガラス側の面とで凹形状15aの大きさに極端な差異が認められ、特許文献1の図2と同様な結果が得られた。
よって、粘着層15の両面に凹形状15aを均等に設けるためには、粘着層15の層厚tは、20μm≦t≦40μmの範囲とすることが望ましいと判断できる。
ここで、この凹形状15aが粘着層15の両面に均等に設けられている状態について、より詳しくは、以下に示すような関係を満たすことが望ましい。
表層シート(第1シート)側の面に開口する凹形状15aの各開口部の直径の平均値をDave とし、剥離性基材シート(第2シート)側に開口する凹形状15aの各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.5
の関係を満たすことが望ましい。
また、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.25
の関係を満たすことがさらに望ましい。
これらの関係を満たすことにより、粘着層の両面における粘着力の差異を少なくすることができ、また、発泡樹脂層10と剥離性シート16、又は、発泡樹脂層10と床50との両者に対する十分な粘着力及び被着体との再剥離性を良好に発現させることができる。
なお、各開口部の直径の平均値とは、全ての開口部の平均を求めることは現実的には不可能であるので、ここでは、1500μm×1100μmの観察範囲内において、直径が大きい開口部から順に3個の開口部について直径の計測を行ない、その平均値とした。
ここで、図5から図8のサンプルについて、開口部の計測を行ない、|Dave −Dave |/Dave を求めたところ、サンプル1:0.04、サンプル2:0.06、サンプル3:0.12、サンプル4:0.69であった。
以上説明したように、本実施形態の床用粘着シート1は、粘着層15の両面に気泡に基づく凹形状15aが複数形成されている。よって、発泡樹脂層10を再加熱することなく床用粘着シート1を製造することができ、発泡樹脂層10にダメージを与えることなく容易に製造可能である。
また、粘着層15の粘着力は、凹形状15aの吸着力によるものであるから、リワーク性が高く、貼り付けを失敗したとしても張り直しが容易であり、使い勝手がよい。本実施形態の床用粘着シート1は、リワーク性が高いことから家屋建築時の作業性を高めることができるだけではなく、家屋の建築後における居住者自身による内装の化粧直し作業、すなわち、簡易リフォームを容易に施工することが可能となる。また、床用粘着シート1は、多数の微細な凹形状15aによる吸着力(粘着力)によって被着体へ吸着(粘着)するので、簡単に剥離可能であり、糊残りもなく、被着体の破損も防げることから、床用粘着シート1の貼り付け前の状態へ簡単に復元することも可能である。
さらに、凹形状15aは、微細なサイズであって多数設けられていることから、床の表面に多少の凹凸が有ったとしても、粘着力(吸着力)を発揮することができる。
(第2実施形態)
図9は、本発明による床用粘着シートの第2実施形態を示す断面図である。
第2実施形態の床用粘着シート2は、防音床材層20と、粘着層15と、剥離性シート16とを備えている。また、防音床材層20は、硬質板状層21と、硬質細胞状樹脂層22と、軟質細胞状樹脂層23とを備えている。第2実施形態の床用粘着シート2は、第1実施形態における発泡樹脂層10を防音床材層20に置き換えた形態であり、粘着層15及び剥離性シート16については、第1実施形態と同様なので、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
硬質板状層21は、床用粘着シート2の表面に設けられる層である。硬質板状層21に用いる素材は、床材の表面材として固く、荷重を受けても容易に割れたり傷ついたりしない材料であれば特に限定されず、例えば、単板、合板、樹脂板、繊維強化合成樹脂板等が挙げられる。硬質板状層21は、単独で使用されてもよいが、一般に表面を加飾して使用される。例えば、硬質板状層21の表面には、意匠性を高めるために、木目模様、大理石模様、御影石模様等を印刷することにより装飾をしてもよいし、キッチンや洗面所の床に使用する場合は、表面に凹凸を設けて不滑化してもよい。
硬質板状層21の厚みは、薄すぎると強度、剛性が不足し、厚すぎると床衝撃音遮断性能が低下するので、1〜5mmが好ましく、より好ましくは2〜4mmである。
硬質細胞状樹脂層22は、硬質板状層21の裏面側(図9における下方側)に積層されており、微細な気泡を多数含有した層である。硬質細胞状樹脂層22は、気泡が形成されているものであれば特に限定されず、例えば、熱分解型発泡剤含有熱可塑性樹脂シート(以下「発泡性樹脂シート」という)を発泡させたものが使用される。
上記発泡性樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂としては、発泡可能な熱可塑性樹脂であれば、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(以下「ポリエチレン」とは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、又はこれらの混合物をいう。)、ランダムポリプロピレン、ホモポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン(以下「ポリプロピレン」とはランダムポリプロピレン、ホモポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン、又はこれらの混合物をいう。)等のオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、及び、これらの共重合体等が挙げられ、単独で用いられても、併用されてもよい。
硬質細胞状樹脂層22は、歩行感がよく防音性の高い床材が得られる点から、発泡の倍率が通常2〜20倍とされ、好ましくは5〜15倍、さらに好ましくは7〜13倍である。
軟質細胞状樹脂層23は、硬質細胞状樹脂層22の裏面側(図9における下方側)に積層されており、微細な気泡を多数含有した層である。軟質細胞状樹脂層23は、硬質細胞状樹脂層22より相対的に柔らかいものであれば特に限定されず、例えば、積水化学工業社製ポリエチレン発泡体で倍率が20〜40倍のもの、ブリヂストン社製ウレタン発泡体で倍率が20〜40倍のもの等が、好適に使用される。この軟質細胞状樹脂層23は、防音のための緩衝層として補助的に働くだけでなく、コンクリート上へ直貼りする場合に凹凸吸収の不陸調整層の働きもする。軟質細胞状樹脂層23の厚みは、厚すぎると歩行時に柔らかすぎて違和感を覚えるおそれがあるため、3mm以下が好ましく、1〜2mmが特に好ましい。
硬質板状層21と硬質細胞状樹脂層22と軟質細胞状樹脂層23とを積層する方法は特に限定されず、例えば、接着剤や粘着剤、両面テープ等を用いて積層することにより一体化させることができる。
上記構成の防音床材層20を作製し、これに先の第1実施形態と同様に粘着層15と剥離性シート16とを積層すれば、第2実施形態の床用粘着シート2が得られる。
第2実施形態によれば、防音性の良好な床用粘着シート2が得られる。この床用粘着シート2は、上述した第1実施形態の床用粘着シート1と同様に、リワーク性等の優れた特性を備えている。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、床用粘着シートの例として、発泡樹脂層10を備えた例、及び、防音床材層20を備えた例を例示した。これに限らず、本発明の床用粘着シートは、例示した以外の構成及び用途の床用粘着シートとして構成してもよい。
(2)各実施形態において、床用粘着シートの貼り付け前の形態は、ロール状に巻き取られた長尺状の形態であってもよいし、タイル状に裁断された形態であってもよい。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1,2 床用粘着シート
10 発泡樹脂層
11 裏打層
12 細胞状樹脂層
13 絵柄層
14 表面保護層
15 粘着層
15a 凹形状
16 剥離性シート
20 防音床材層
21 硬質板状層
22 硬質細胞状樹脂層
23 軟質細胞状樹脂層
50 床
150 気泡含有組成物

Claims (6)

  1. 気泡を含む細胞状樹脂層と、
    前記細胞状樹脂層の裏面側に積層され両面に複数の凹形状を備える粘着層と、
    を備え、
    前記凹形状は、前記粘着層の両面に均等に形成されており、
    前記粘着層の一方の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記粘着層の他方の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
    |Dave −Dave |/Dave ≦0.5
    の関係を満たす床用粘着シート。
  2. 請求項1に記載の床用粘着シートにおいて、
    前記細胞状樹脂層は、複数の異なる層が積層されて構成されていること、
    を特徴とする床用粘着シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の床用粘着シートにおいて、
    表面保護層を備えること、
    を特徴とする床用粘着シート。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の床用粘着シートにおいて、
    前記細胞状樹脂層と前記粘着層との間に積層された裏打層を備えること、
    を特徴とする床用粘着シート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の床用粘着シートにおいて、
    前記粘着層の裏面側に積層された剥離性シートを備えること、
    を特徴とする床用粘着シート。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の床用粘着シートにおいて、
    絵柄層を備えること、
    を特徴とする床用粘着シート。
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