JPWO2020054703A1 - 気密端子 - Google Patents

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Abstract

気密端子は、柱状の導通部材を挿入するための貫通孔を厚み方向に備えた板状のセラミック基板と、セラミック基板を囲繞する第1筒体と、第1筒体と同軸上に連結されてなる第2筒体とを備えている。第1筒体はフェルニコ系合金、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Cr−Ti−Al合金、Fe−Cr−Al合金またはFe−Co−Cr合金からなる。第2筒体は、ニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼からなる。

Description

本開示は、気密端子に関する。
従来、真空機器、原子力機器等で用いられる気密端子は、高い耐漏洩性を得るために、図5に示す気密端子30のように、コンタクトピン21、耐熱絶縁体22およびパイプフランジ(筒体)23が互いに気密に接合されていること、またこの接合は、ろう付け等により行なわれ、必要な機械的強度を有し、衝撃および高温に十分耐え得ることが求められている。このため、耐熱絶縁体22としてアルミナを用い、その表面をメタライズしてこれにコンタクトピン21及びパイプフランジ23をろう付けにより気密に接合し、このコンタクトピン21とパイプフランジ23はアルミナに対する熱膨張係数の差を少なくするため、通常、鉄ニッケル合金または鉄ニッケルコバルト合金により形成されている。
また、昨今、非特許文献1で示されるように、ロケットの液体水素タンクの信号取出しに気密端子として多極端子が使われるようになっている。
特許第2519642号公報
石丸 肇、低温用ハーメティックシール、低温工学17巻、1982年、1号、61−62頁
本開示の気密端子は、柱状の導通部材を挿入するための貫通孔を厚み方向に備えた板状のセラミック基板と、該セラミック基板を囲繞する第1筒体と、該第1筒体と同軸上に連結されてなる第2筒体とを備え、前記第1筒体はフェルニコ系合金、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Cr−Ti−Al合金、Fe−Cr−Al合金またはFe−Co−Cr合金からなり、前記第2筒体は、ニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼からなる。
本開示の気密端子の一例を示す、(a)は第1筒体側の斜視図であり、(b)は第2筒体側の斜視図である。 図1の気密端子を示す、(a)は第1筒体および第2筒体の軸方向に沿った断面の一例を示す図であり、(b)は(a)の側面図であり、(c)は(a)に示すA部を拡大した一例を示す断面図であり、(d)は(a)に示すA部を拡大した他の例を示す断面図であり、(e)は(a)に示すB部を拡大した一例を示す断面図である。 図2に示す気密端子のA部を拡大した他の例を示す断面図である。 図1の気密端子を示す、(a)は第1筒体および第2筒体の軸方向に沿った断面の他の例を示す図であり、(b)は(a)の側面図であり、(c)は(a)に示すA部を拡大した一例を示す断面図であり、(d)は(a)に示すA部を拡大した他の例を示す断面図であり、(e)は(a)に示すB部を拡大した一例を示す断面図である。 従来の気密端子の一例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本明細書の全図において、混同を生じない限り、同一部分には同一符号を付し、その説明を適時省略する。
図1は、本開示の気密端子の一例を示す、(a)は第1筒体側の斜視図であり、(b)は第2筒体側の斜視図である。
図2は、図1の気密端子を示す、(a)は第1筒体および第2筒体の軸方向に沿った断面の一例を示す図であり、(b)は(a)の側面図であり、(c)は(a)に示すA部を拡大した一例を示す断面図であり、(d)は(a)に示すA部を拡大した他の例を示す断面図であり、(e)は(a)に示すB部を拡大した一例を示す断面図である。
図1,2に示す気密端子20は、柱状の導通部材1を挿入するための貫通孔2を厚み方向に備えた板状のセラミック基板3と、セラミック基板3を囲繞する第1筒体4と、第1筒体4と同軸上に連結されてなる第2筒体5とを備えている。
導通部材1は、貫通孔2に挿入される柱状基部1aと、柱状基部1aの軸方向の途中にセラミック基板3に対向する鍔部1bを備えている。また、導通部材1は、フェルニコ系合金、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Cr−Ti−Al合金、Fe−Co−Cr合金またはFe−Cr−Al合金からなり、セラミック基板3は、酸化アルミニウムを主成分とするセラミックスからなり、導通部材1はBAg−8、BAg−8A、BAg−8B等の銀を主成分とするろう材によって、表面にメタライズ層10が形成されたセラミック基板3に支持されている。
ここで、セラミックスにおける主成分とは、セラミックスを構成する成分の合計100質量%のうち、85質量%以上の成分をいい、ろう材における主成分とは、ろう材を構成する成分の合計100質量%のうち、60質量%以上の成分をいう。
セラミックスは、主成分である酸化アルミニウム以外、珪素、カルシウムおよびマグネシウムの少なくともいずれかを酸化物として含んでいてもよい。
セラミックスを構成する成分は、X線回折装置(XRD)を用いて同定した後、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求め、同定された成分の含有量に換算すればよい。
ろう材を構成する成分は、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、ろう材からなる接合層を構成する元素の含有量を求めればよい。
第1筒体4は、軸部4aと、軸部4aの外径よりも大きい外径を有する頭部4bとからなる。同様に、第2筒体5は、軸部5aと、軸部5aの外径よりも大きい外径を有する頭部5bとからなる。
また、気密端子20は、第2筒体5を挿入するための複数の貫通孔6aと、その外周側にボルト等の締結部材を挿入して低温液体用の貯蔵容器等(図示しない)に固定するための複数の貫通孔6bと、を有するフランジ6を備えている。フランジ6は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼からなる。
このフランジ6は、図2(a)に示す通り、第1筒体4の軸部4aおよび第2筒体5の軸部5aを囲繞しており、フランジ6を境界として左右の異なる環境を分離している。
図2(a)において、セラミック基板3より左側に位置する第1筒体4の頭部4bおよび軸部4aの頭部4b側は、大気に曝される環境で、セラミック基板3より右側に位置する第2筒体5は、液体水素に曝される環境でそれぞれ用いられる。セラミック基板3より右側に位置する第1筒体4の軸部4aは、第2筒体5によって、直接、液体水素に曝されることのないように構成されている。
第1筒体4は、フェルニコ系合金、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Cr−Ti−Al合金、Fe−Cr−Al合金またはFe−Co−Cr合金からなり、第2筒体5は、ニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼からなる。
第1筒体4が上記合金からなると、加熱および冷却を繰り返してもこれらの合金の線膨張係数は、酸化アルミニウムの線膨張係数との差が小さいので、残留応力がセラミック基板3に蓄積しにくくなるため、クラックがセラミック基板3内に生じにくくなる。また、第2筒体5は、ニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼からなると、水素による脆化が生じにくくなるので、長期間に亘って用いることができる。
第2筒体5は、例えば、SUS310S、SUS316L、SUS316LN、SUS316J1LまたはSUS317Lからなる。
なお、図1,2に示す第1筒体4および第2筒体5はいずれも円筒体、セラミック基板3は円板であるが、第1筒体4および第2筒体5はいずれも角筒体、セラミック基板3は角板であってもよい。
図2(c)に示すように、第2筒体5の第1筒体4側の端部は段差面5cを備えている。
また、図2(d)に示すように、第1筒体4の第2筒体5側の端部は段差面4cを備えている。
図2(c)、(d)に示すように、第2筒体5の第1筒体4側の端部および第1筒体4の第2筒体5側の端部の少なくとも一方に段差面4c、5cを有していてもよい。なお、図2(c)では第2筒体5の外周面に段差面5cを有しているが、第2筒体5の内周面に段差面を有していてもよい。また、図2(d)では第1筒体4の外周面に段差面4cを有しているが、第1筒体4の内周面に段差面を有していてもよい。
このような構成であると、高圧がかかることによって揮発した水素が、第1筒体4および第2筒体5の隙間を通りにくくなるため、第1筒体4の内部空間を介して外部に漏洩しにくくなる。
図3は、図2に示す気密端子のA部を拡大した他の例を示す断面図である。
図3に示すように、第2筒体5は、少なくとも第1筒体4との接合部上にニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層5dを備えていてもよい。
このような構成であると、第1筒体4および第2筒体5とはろう材からなる接合層7によって強固に接合することができるので、信頼性が向上する。
なお、第2筒体5は、接合部だけではなく、液体水素に曝される表面、例えば、内周面、外周面および端面の少なくともいずれかにニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層5dを備えていてもよい。
このような構成であると、第2筒体5を構成するオーステナイト系ステンレス鋼の水素による脆化を遅らせることができるので、さらに長期間に亘って用いることができる。
図3に示す第2筒体5は、内周面、外周面および端面に被覆層5dを備えている。
また、第1筒体4は、少なくとも第2筒体5との接合部上にニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層4dを備えていてもよい。
このような構成であると、第1筒体4および第2筒体5とはろう材によって強固に接合することができるので、信頼性が向上する。
また、図3に示すように、第1筒体4の内周面は、第2筒体5の外周面よりも外側に位置していてもよい。
このような構成であると、第1筒体4は、第2筒体5よりも線膨張係数が小さいため、加熱および冷却を繰り返しても隙間が拡がりにくくなるので、揮発した水素は第1筒体4の内部空間を介して外部に漏洩しにくくなる。
なお、図3(a)に示すように、第2筒体5の第1筒体4側の端部に段差面5cを有している場合、外周面は段差面5cに相当する。
また、図1、2に示すように、第2筒体5の外周面に接合された、第2筒体5を囲繞するフランジ6をさらに具備していてもよい。
このような構成であると、第2筒体5の外周側で、フランジ6を境界として異なる環境を分離することができる。
そして、図2に示すように、フランジ6は、第2筒体5側に第2凹部6dを備えてなり、第2筒体5の軸方向に沿った断面がコの字状の鍔部8が第2凹部6dに装着され、第2筒体5およびフランジ6は、鍔部8を介して接合されている。
鍔部8は、少なくとも第2筒体5との接合部上にニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層(図示しない)を備えていてもよく、鍔部8の表面全体にこの被覆層(図示しない)を備えていてもよい。
なお、本開示における被覆層における主成分とは、被覆層を構成する成分の合計100質量%のうち、88質量%以上の成分をいい、主成分以外、リン等を含んでいてもよい。銅ニッケル合金を主成分とする被覆層の場合、銅およびニッケルの各含有量の合計が主成分の含有量である。
被覆層における成分は、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求めればよい。
鍔部8および第2筒体5は、BAg−8、BAg−8A、BAg−8B等の銀を主成分とするろう材によって接合され、フランジ6および鍔部8は、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接法によって溶接され、この溶接は、各部材のろう材による接合が終了した後になされる。
フランジ6は、第1筒体4側に第1凹部6cを備えてなり、セラミック基板3と第1筒体4との接合部は、第1凹部6cの底面6c1よりも第2筒体5から離れているとよい(すなわち、図2(a)において、セラミック基板3と第1筒体4との接合部が、第1凹部6cの底面6c1が位置する仮想平面よりも図の左側に位置し、第2筒体5が、上記仮想平面よりも図の右側に位置しているとよい)。
セラミック基板3と第1筒体4との接合部が、この位置であると、溶接によって生じる熱がセラミック基板3に伝わりにくくなるので、セラミック基板3に残留応力が生じにくくなるため、クラックがセラミック基板3内に生じにくくなる。
ここで、第1凹部6cは、第1筒体4の装着を容易にするための座繰りである。
また、鍔部8は、ニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼であってもよい。鍔部8がこのような構成であると、水素による脆化が生じにくくなるので、長期間に亘って用いることができる。
鍔部8は、例えば、SUS310S、SUS316L、SUS316LN、SUS316J1LまたはSUS317Lからなる。
なお、第2筒体5および鍔部8におけるニッケルの含有量は、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置または蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定すればよい。
図4は、図1の気密端子を示す、(a)は第1筒体および第2筒体の軸方向に沿った断面の他の例を示す図であり、(b)は(a)の側面図であり、(c)は(a)に示すA部を拡大した一例を示す断面図であり、(d)は(a)に示すA部を拡大した他の例を示す断面図であり、(e)は(a)に示すB部を拡大した一例を示す断面図である。
図4に示すように、複数の導通部材1が複数の貫通孔2に個別に挿入されてなり、セラミック基板3は、貫通孔2の周囲に少なくともいずれか一方の主面3b、3cから凹む段差部9(9a、9b)を備えていてもよい。
このような構成であると、隣り合う導通部材1の柱状基部1a間の沿面距離が長くなるので、柱状基部1a間の沿面放電の発生を抑制することができる。
セラミック基板3は、貫通孔2の周囲に、両方の主面3b、3cからそれぞれ凹む段差部9を備え、段差部9aのいずれか一方は段差面上にさらにメタライズ層10を備えてなり、メタライズ層10を備えている側の段差部9aはメタライズ層10を備えていない側の段差部9bよりも深くてもよい。ここで、メタライズ層10は、導通部材1をろう付けによってセラミック基板3に固定するためのものであり、その厚みは、例えば、5μm以上55μm以下である。
メタライズ層10を備えている側の段差部9aはメタライズ層10を備えていない側の段差部9bよりも深いと、隣り合う導通部材1の柱状基部1a間の沿面距離を長くすることができるので、メタライズ層10を厚くしても、導通部材1間の沿面放電の発生を抑制することができる。ここで、段差部9aの深さは主面から段差面までの距離であり、メタライズ層10の厚みは含めない。
メタライズ層10を備えている側の段差部9aの深さは、セラミック基板3の厚さの45%以下であってもよい。段差部9aの深さがこの範囲であると、貫通孔2の周囲におけるセラミック基板3の機械的強度を確保することができる。ここで、セラミック基板3の厚さとは、セラミック基板3の両主面3b、3c間の間隔である。
また、図2に示すように、複数の導通部材1が複数の貫通孔2に個別に挿入されてなり、セラミック基板3は、貫通孔2の周囲に、少なくともいずれか一方の主面(図2に示す例では主面3c)から伸びる凸条部3aを備えていてもよい。このような構成であると、導通部材1に対向するメタライズ層10を長くすることができるので、セラミック基板3に対する導通部材1の接合の信頼性を高くすることができる。
また、セラミック基板3は、メタライズ層10を備える段差面または凸条部3aの先端面に開気孔を複数備え、開気孔の重心間距離から開気孔の円相当径の平均値を引いた値は20μm以上50μm以下であってもよい。
開気孔の重心間距離から開気孔の円相当径の平均値を引いた値が20μm以上であると、加熱および冷却が繰り返されるような環境で用いられても、開気孔同士が連通しにくくなり、機械的強度を維持することができるとともに、メタライズ層10にも亀裂が生じにくくなる。また、開気孔の重心間距離から開気孔の円相当径の平均値を引いた値が50μm以下であると、開気孔が存在する密度が高くなるため、セラミック基板3に対するメタライズ層10のアンカー効果が向上し、メタライズ層10の密着強度が高くなる。
開気孔の重心間距離から開気孔の円相当径の平均値を引いた値が20μm以上50μm以下であると、セラミック基板3の機械的強度の維持、メタライズ層10における亀裂の抑制およびメタライズ層10の密着強度の向上を図ることができる。
開気孔の重心間距離を求める場合、セラミック基板3の段差面または凸条部3aの先端面をダイヤモンド砥粒で研磨して鏡面とする。ここで、鏡面の算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2013に準拠する測定方法を用いて、0.2μm以下とする。この鏡面から開気孔の大きさや分布が平均的に観察される部分を選択し、光学顕微鏡を用いて倍率を200倍として、面積が、例えば、1.5×105μm2である範囲を計測領域とする。
この計測領域を計測の対象として、画像解析ソフト「A像くん(Ver2.52)」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製、以下、画像解析ソフトという。)の重心間距離法という手法を適用して、隣り合う開気孔の重心間距離を求めることができる。なお、本開示における開気孔の重心間距離とは、開気孔の重心同士を結ぶ直線距離である。
開気孔の円相当径の測定は、上記計測領域を対象として、画像解析ソフトの粒子解析という手法を適用する。
なお、重心間距離法および粒子解析の設定条件としては、例えば、明度を暗、2値化の方法を手動、小図形除去面積を1μm2、雑音除去フィルタを有とした上で、画面上に現れるマーカーが開気孔の形状と一致するように、しきい値を設定すればよい。しきい値は、例えば、155である。
次に、本開示の気密端子の製造方法の一例について説明する。
第1筒体と、第2筒体と、導通部材が貫通孔に挿入されたセラミック基板とを準備する。
セラミック基板は、以下のような製造方法で得ることができる。
まず、主成分である酸化アルミニウム粉末と、水酸化マグネシウム、酸化珪素、炭酸カルシウムおよび酸化ジルコニウムの各粉末と、必要に応じて酸化アルミニウム粉末を分散させる分散剤と、有機結合剤とを、ボールミル、ビーズミルまたは振動ミルにより湿式混合してスラリーとする。
ここで、酸化アルミニウム粉末の平均粒径(D50)は3μm以下、好ましくは1μm以下であり、上記粉末の合計100質量%における水酸化マグネシウム粉末の含有量は0.87質量%〜1.07質量%、酸化珪素粉末の含有量は6.1質量%〜7.5質量%、炭酸カルシウム粉末の含有量は2.5質量%〜3.1質量%、酸化ジルコニウムの含有量は、1.0質量%〜1.3質量%である。
湿式混合する時間は、例えば、40〜50時間である。また、有機結合剤は、例えば、パラフィンワックス、ワックスエマルジョン(ワックス+乳化剤)、PVA(ポリビニールアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)、PEO(ポリエチレンオキサイド)等である。
次に、上述した方法によって得たスラリーを噴霧造粒して顆粒を得た後、この顆粒を粉末プレス成形法あるいは冷間静水圧成形法により、成形することで円板状の成形体を得る。 そして、切削加工により、貫通孔と段差部または凸条部とを形成し、貫通孔等を形成した成形体を1550℃以上1750℃以下の温度で焼成することによりセラミック基板を得ることができる。
ここで、メタライズ層を備える段差面または凸条部の先端面に開気孔を複数備え、開気孔の重心間距離から前記開気孔の円相当径の平均値を引いた値が20μm以上50μm以下であるセラミック基板を得るには、冷間静水圧成形法を用い、成形圧を98MPa以上147MPa以下として成形体を作製し、1580℃以上1750℃以下の温度で焼成すればよい。
導通部材のセラミック基板との接合部、第1筒体の第2筒体との接合部、第1筒体のセラミック基板との接合部、第2筒体の第1筒体との接合部およびセラミック基板の第1筒体との接合部の少なくともいずれかに、めっき法により、予め、ニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層を形成してもよい。
導通部材、第1筒体および第2筒体の各全面に、上記被覆層を形成してもよい。
第2筒体の第1筒体側の端部および第1筒体の前記第2筒体側の端部の少なくともいずれか一方に段差面を有する場合、段差面に上記被覆層を形成してもよい。
また、セラミック基板の導通部材との接合部およびセラミック基板の第1筒体との接合部の少なくともいずれかは、予め、Mo−Mn法でメタライズ層を形成した後、めっき法により、ニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層を形成してもよい。
セラミック基板の外周面全体に、上記被覆層を形成してもよい。
そして、対向する各接合部にBAg−8、BAg−8A、BAg−8B等の銀を主成分とするろう材を塗布して、適正温度で熱処理することによって各接合部は、接合されて本開示の気密端子を得ることができる。
ここで、適正温度とは、JIS Z 3281:1998に記載されているろう付け温度である。
また、フランジを備えた気密端子を得る場合には、第1筒体と、導通部材が貫通孔に挿入されたセラミック基板と、鍔部が装着された第2筒体とを準備する。
そして、対向する各接合部に上記ろう材で接合した後、鍔部の外周側にフランジを装着し、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接法によって溶接、固定することによって、本開示の気密端子を得ることができる。
上述した製造方法によって得られた本開示の気密端子は、水素に対する脆性が高いので、長期間に亘って用いることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に則して種々の変更および改良が可能である。
たとえば、前述した実施形態においては、第2筒体5が鍔部8を介してフランジ6に接合された例を示したが、第2筒体5が直接、フランジ6に接合されていてもよい。また、前述した実施形態においては、鍔部8がコの字状の断面である例を示したが、鍔部8はL字状の断面等、他の形状であってもよい。また、鍔部8がコの字状やL字状等の場合、屈曲部が湾曲したものであってもよい。また、前述した実施形態においては、フランジ6の第2凹部6dに鍔部8が接合された例を示したが、フランジ6が第2凹部6dを有さず、フランジ6の内周面または第2筒体5側の主面に鍔部8が接合されていてもよい。
1 導通部材
2 貫通孔
3 セラミック基板
3a 凸条部
3b、3c 主面
4 第1筒体
5 第2筒体
6 フランジ
7 接合層
8 鍔部
9 段差部
10 メタライズ層
20 気密端子

Claims (12)

  1. 柱状の導通部材を挿入するための貫通孔を厚み方向に備えた板状のセラミック基板と、該セラミック基板を囲繞する第1筒体と、該第1筒体と同軸上に連結されてなる第2筒体とを備え、前記第1筒体はフェルニコ系合金、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Cr−Ti−Al合金、Fe−Cr−Al合金またはFe−Co−Cr合金からなり、前記第2筒体は、ニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼からなる、気密端子。
  2. 前記第2筒体の前記第1筒体側の端部および前記第1筒体の前記第2筒体側の端部の少なくとも一方に段差面を有している、請求項1に記載の気密端子。
  3. 前記第2筒体は、少なくとも前記第1筒体との接合部上にニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層を備えてなる、請求項1または2に記載の気密端子。
  4. 前記第1筒体の内周面は、前記第2筒体の外周面よりも外側に位置する、請求項1乃至3のいずれかに記載の気密端子。
  5. 前記第2筒体の外周面に接合された、前記第2筒体を囲繞するフランジをさらに具備する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の気密端子。
  6. 前記フランジは、前記第2筒体側に第2凹部を備えてなり、前記第2筒体の軸方向に沿った断面がコの字状の鍔部が前記第2凹部に装着され、前記第2筒体および前記フランジは、前記鍔部を介して接合されているとともに、前記フランジは、前記第1筒体側に第1凹部を備えてなり、前記セラミック基板と前記第1筒体との接合部は、前記第1凹部の底面よりも前記第2筒体から離れている、請求項5に記載の気密端子。
  7. 前記鍔部はニッケルの含有量が10.4質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼である、請求項6に記載の気密端子。
  8. 複数の前記導通部材が複数の前記貫通孔に個別に挿入されてなり、前記セラミック基板は、前記貫通孔の周囲に少なくともいずれか一方の主面から凹む段差部を備えてなる、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の気密端子。
  9. 前記セラミック基板は、前記貫通孔の周囲に、両方の主面からそれぞれ凹む段差部を備え、該段差部のいずれか一方は段差面上にさらにメタライズ層を備えてなり、該メタライズ層を備えている側の前記段差部は前記メタライズ層を備えていない側の前記段差部よりも深い、請求項8に記載の気密端子。
  10. 前記メタライズ層を備えている側の前記段差部の深さは、前記セラミック基板の厚さの45%以下である請求項9に記載の気密端子。
  11. 複数の前記導通部材が複数の前記貫通孔に個別に挿入されてなり、前記セラミック基板は、前記貫通孔の周囲に、少なくともいずれか一方の主面から伸びる凸条部を備えてなる、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の気密端子。
  12. 前記セラミック基板は、前記メタライズ層を備える段差面または凸条部の先端面に開気孔を複数備え、前記開気孔の重心間距離から前記開気孔の円相当径の平均値を引いた値は20μm以上50μm以下である請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の気密端子。
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