JP6373313B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本明細書は、内燃機関において燃料ガスに点火するための点火プラグに関する。
内燃機関に用いられる点火プラグにおいて、点火によって発生する電波ノイズを抑制するために、絶縁体に形成された軸孔内において、中心電極と端子金具との間に抵抗体を配置する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
絶縁体に形成された軸孔内において、抵抗体と中心電極との間には、導電性のシール層が設けられる。導電性のシール層の熱膨張係数は、例えば、絶縁体の熱膨張係数と中心電極の熱膨張係数との中間の値とされている。
特開2003−22886号公報
しかしながら、近年の内燃機関の高出力化や高温化に伴い、使用環境下にて点火プラグにかかる負荷は、より大きくなっていく傾向にある。このような厳しい使用環境下では、例えば、熱応力に起因して抵抗体と導電性のシール層との界面にクラックなどの不具合が生じやすいために、点火プラグの耐久性が低下する可能性があった。
本明細書は、内燃機関に用いられる点火プラグの耐久性を向上する技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[形態]
軸線方向に沿って延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸線方向に沿って延び、後端が前記軸孔内に位置する中心電極と、
前記軸線方向に沿って延び、先端が前記軸孔内における前記中心電極の後端より後端側に位置する端子金具と、
前記軸孔内における前記中心電極と前記端子金具との間に配置された抵抗体と、
前記軸孔内における前記抵抗体と前記中心電極との隙間を埋めて前記中心電極と前記抵抗体とを離間する導電性シール層と、
を備える点火プラグであって、
前記導電性シール層は、前記中心電極側に位置する第1層と、該第1層と前記抵抗体との間に位置する第2層と、を備え、
前記第1層は、第1の導電性材料と、第1のガラス粒子と、を含み、
前記抵抗体は、前記第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料と、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きな第2のガラス粒子と、を含み、
前記第2層は、前記第1の導電性材料と、前記第2の導電性材料と、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きく、かつ、前記第2のガラス粒子より平均粒径が小さな第3のガラス粒子と、を含むことを特徴とする、点火プラグ。

[適用例1]軸線方向に沿って延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸線方向に沿って延び、後端が前記軸孔内に位置する中心電極と、
前記軸線方向に沿って延び、先端が前記軸孔内における前記中心電極の後端より後端側に位置する端子金具と、
前記軸孔内における前記中心電極と前記端子金具との間に配置された抵抗体と、
前記軸孔内における前記抵抗体と前記中心電極との隙間を埋めて前記中心電極と前記抵抗体とを離間する導電性シール層と、
を備える点火プラグであって、
前記導電性シール層は、前記中心電極側に位置する第1層と、該第1層と前記抵抗体との間に位置する第2層と、を備え、
前記抵抗体と前記第1層と前記第2層の熱膨張係数は、互いに異なり、
前記第2層の熱膨張係数は、前記第1層の熱膨張係数と前記抵抗体の熱膨張係数との間の値であることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、第1層と抵抗体との間に、第1層の熱膨張係数と前記抵抗体の熱膨張係数との間の熱膨張係数を有する第2層が存在する。この結果、第1層が抵抗体に直接接触する場合と比較して、導電性シール層と抵抗体との間の熱膨張係数の差を小さくすることができる。したがって、点火プラグの使用中に導電性シール層と抵抗体との間に発生する熱応力を低減できるので、点火プラグの耐久性を向上することができる。
[適用例2]軸線方向に沿って延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸線方向に沿って延び、後端が前記軸孔内に位置する中心電極と、
前記軸線方向に沿って延び、先端が前記軸孔内における前記中心電極の後端より後端側に位置する端子金具と、
前記軸孔内における前記中心電極と前記端子金具との間に配置された抵抗体と、
前記軸孔内における前記抵抗体と前記中心電極との隙間を埋めて前記中心電極と前記抵抗体とを離間する導電性シール層と、
を備える点火プラグであって、
前記導電性シール層は、前記中心電極側に位置する第1層と、該第1層と前記抵抗体との間に位置する第2層と、を備え、
前記第1層は、第1の導電性材料を含み、
前記抵抗体は、前記第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料を含み、
前記第2層は、前記第1の導電性材料と前記第2の導電性材料とを含むことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、第1の導電性材料を含む第1層と、第2の導電性材料を含む抵抗体と、の間に、第1の導電性材料と第2の導電性材料とを含む第2層が存在する。この結果、第2層の熱膨張係数を、第1層と第2層との間の値にコントロールし得るので、第1層が抵抗体に直接接触する場合と比較して、導電性シール層と抵抗体との間の熱膨張係数の差を小さくすることができる。したがって、点火プラグの使用中に導電性シール層と抵抗体との間に発生する熱応力を低減できるので、点火プラグの耐久性を向上することができる。
[適用例3]適用例1または2に記載の点火プラグであって、
前記第2層は、複数個の粒子を含み、
前記第2層に含まれる前記粒子の最大粒径は、180μm以下であることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、第2層の熱膨張係数の部位によるばらつきを抑制することができる。この結果、導電性シール層と抵抗体との間に発生する熱応力が局所的に大きくなることを抑制できるので、点火プラグの耐久性をさらに向上することができる。
[適用例4]適用例1〜3のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記第1層は、第1のガラス粒子を含み、
前記抵抗体は、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きな第2のガラス粒子を含み、
前記第2層は、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きく、かつ、前記第2のガラス粒子より平均粒径が小さな第3のガラス粒子を含むことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、先端側ほどガラス粒子の粒径が小さくなるので、後端側から先端側に向かって抵抗体および導電性シール層を押圧して製造する際に、圧力が後端側から先端側に伝播しやすい。この結果、抵抗体および導電性シール層を緻密化することができる。
[適用例5]適用例1〜4のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記抵抗体の先端から中心電極までの抵抗値は、1kΩ以下であることを特徴とする点火プラグ。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグや点火プラグを用いた点火装置、その点火プラグを搭載する内燃機関や、その点火プラグを用いた点火装置を搭載する内燃機関、点火プラグの接地電極、点火プラグの電極用の合金等の態様で実現することができる。
本実施形態の点火プラグ100の断面図である。 図1の導電性シール層60の近傍の拡大図である。 絶縁体アセンブリの作製工程のフローチャートである。 絶縁体アセンブリの作製について説明する図である。 変形例の点火プラグの導電性シール層60bの近傍の拡大図である。
A.実施形態:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は本実施形態の点火プラグ100の断面図である。図1の一点破線は、点火プラグ100の軸線COを示している。軸線COと平行な方向(図1の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線COを中心とし、軸線と垂直な面上の円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、当該円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1における下方向を先端方向FDと呼び、上方向を後端方向BDとも呼ぶ。図1における下側を、点火プラグ100の先端側と呼び、図1における上側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室内の燃焼ガスに着火するために用いられる。点火プラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50と、抵抗体70と、導電性シール層60、80と、を備える。
絶縁体10は、例えば、アルミナ等のセラミックスを用いて形成されている。絶縁体10は、中心軸に沿って延び、絶縁体10を貫通する貫通孔である軸孔12を有する略円筒形状の部材である。絶縁体10は、鍔部19と、後端側胴部18と、先端側胴部17と、段部15と、脚長部13と、を備えている。鍔部19は、絶縁体10における軸方向の略中央に位置する部分である。後端側胴部18は、鍔部19より後端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。先端側胴部17は、鍔部19より先端側に位置し、後端側胴部18の外径より小さな外径を有している。脚長部13は、先端側胴部17より先端側に位置し、先端側胴部17の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13の外径は、先端側ほど縮径され、点火プラグ100が内燃機関(図示せず)に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。段部15は、脚長部13と先端側胴部17との間に形成されている。
主体金具50は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼材)で形成され、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)に点火プラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、軸線COに沿って貫通する挿入孔59が形成されている。主体金具50は、絶縁体10の径方向の周囲(すなわち、外周)に配置される。すなわち、主体金具50の挿入孔59内に、絶縁体10が挿入・保持されている。絶縁体10の先端は、主体金具50の先端より先端側に突出している。絶縁体10の後端は、主体金具50の後端より後端側に突出している。
主体金具50は、スパークプラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、内燃機関に取り付けるための取付ネジ部52と、工具係合部51と取付ネジ部52との間に形成された鍔状の座部54と、を備えている。工具係合部51の互いに平行な側面間の長さ、すなわち、対辺長さは、例えば、9mm〜14mmである。取付ネジ部52の外径M(呼び径)は、例えば、8mm〜12mmである。
主体金具50の取付ネジ部52と座部54との間には、金属板を折り曲げて形成された環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた際に、点火プラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の加締部53と、座部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の圧縮変形部58と、を備えている。主体金具50における工具係合部51から加締部53に至る部位の内周面と、絶縁体10の後端側胴部18の外周面と、の間に形成される環状の領域には、環状の線パッキン6、7が配置されている。当該領域における2つの線パッキン6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53の後端は、径方向内側に折り曲げられて、絶縁体10の外周面に固定されている。主体金具50の圧縮変形部58は、製造時において、絶縁体10の外周面に固定された加締部53が先端側に押圧されることにより、圧縮変形する。圧縮変形部58の圧縮変形によって、線パッキン6、7およびタルク9を介し、絶縁体10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。環状の板パッキン8を介して、主体金具50の内周で取付ネジ部52の位置に形成された段部56(金具側段部)によって、絶縁体10の段部15(絶縁体側段部)が押圧される。この結果、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、板パッキン8によって防止される。
中心電極20は、軸線方向に延びる棒状の中心電極本体21と、中心電極チップ29と、を備えている。中心電極本体21は、絶縁体10の軸孔12の内部の先端側の部分に保持されている。すなわち、中心電極20の後端(中心電極本体21の後端)は、軸孔12内に位置している。中心電極本体21は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、例えば、ニッケル(Ni)またはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。中心電極本体21は、NiまたはNi合金で形成された母材と、該母の内部に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。この場合には、芯部は、例えば、母材よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金で形成される。
また、中心電極本体21は、軸線方向の所定の位置に設けられた鍔部24と、鍔部24よりも後端側の部分である頭部23(電極頭部)と、鍔部24よりも先端側の部分である脚部25(電極脚部)と、を備えている。鍔部24は、絶縁体10の軸孔12内に形成された段部16に支持されている。脚部25の先端部分、すなわち、中心電極本体21の先端は、絶縁体10の先端より先端側に突出している。
中心電極チップ29は、略円柱形状を有する部材であり、中心電極本体21の先端(脚部25の先端)に、例えば、レーザ溶接を用いて、接合されている。中心電極チップ29の先端面は、後述する接地電極チップ39との間で火花ギャップを形成する第1放電面295である。中心電極チップ29は、例えば、イリジウム(Ir)や白金(Pt)などの高融点の貴金属や、当該貴金属を主成分とする合金が用いて、形成されている。
接地電極30は、接地電極本体31と、接地電極チップ39と、を備えている。接地電極本体31は、断面が四角形の棒状体である。接地電極本体31は、両端面として、接合端面312と、接合端面312の反対側に位置する自由端面311と、を有している。接合端面312は、主体金具50の先端50Aに、例えば、抵抗溶接によって、接合されている。これによって、主体金具50と接地電極本体31とは、電気的に接続される。接地電極本体31の接合端面312の近傍は、軸線COの方向に延びており、自由端面311の近傍は、軸線COと垂直な方向に延びている。棒状の接地電極本体31は、中央部分において、約90度だけ湾曲している。
接地電極本体31は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、NiまたはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。接地電極本体31は、中心電極本体21と同様に、母材と、母材より熱伝導性が高い金属(例えば、銅)を用いて形成され、母材に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。
接地電極チップ39は、例えば、円柱形状や四角柱形状を有し、上述した中心電極チップ29の第1放電面295と対向する第2放電面395を有する。第1放電面295と第2放電面395との間の間隙は、火花放電が発生するいわゆる火花ギャップである。接地電極チップ39は、中心電極チップ29と同様に、例えば、貴金属、または、貴金属を主成分とする合金を用いて形成される。
端子金具40は、軸線方向に延びる棒状の部材であり、絶縁体10の軸孔12の後端側に配置されている。すなわち、端子金具40の先端は、軸孔12内における中心電極20の後端より後端側に位置している。端子金具40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、端子金具40の表面には、例えば、防食のために、Niなどのめっきが形成されている。端子金具40は、鍔部42(端子顎部)と、鍔部42より後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42より先端側の脚部43(端子脚部)と、を備えている。端子金具40のキャップ装着部41は、絶縁体10より後端側に露出している。端子金具40の脚部43は、絶縁体10の軸孔12に挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示外)が接続されたプラグキャップが装着され、火花放電を発生するための高電圧が印加される。
抵抗体70は、絶縁体10の軸孔12内における、端子金具40の先端と中心電極20の後端との間の領域に、配置されている。抵抗体70は、火花発生時の電波ノイズを低減するための部材である。抵抗体70は、詳細は後述するが、例えば、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料と、を含む組成物で形成されている。
軸孔12内における、抵抗体70と中心電極20との隙間は、導電性シール層60によって埋められている。抵抗体70と端子金具40との隙間は、導電性シール層80によって埋められている。すなわち、導電性シール層60は、中心電極20と抵抗体70とにそれぞれ接触し、中心電極20と導電性シール層80とを離間している。導電性シール層80は、抵抗体70と端子金具40にそれぞれ接触し、抵抗体70と端子金具40とを離間している。この結果、中心電極20と端子金具40とは、抵抗体70と導電性シール層60、80とを介して、電気的に接続される。導電性シール層60、80については、後述する。
A−2.導電性シール層60の近傍の構成:
図2は、図1の導電性シール層60の近傍の拡大図である。導電性シール層60は、中心電極20側に位置する第1層61と、第1層61と抵抗体70との間に位置する第2層62と、を備えている。第1層61は、中心電極20の後端を含む部分、具体的には、頭部23および鍔部24と接触しており、抵抗体70とは接触していない。第2層62は、第1層61と、抵抗体70の先端を含む部分と、に接触している。第2層62の軸線方向の長さの平均(平均厚さ)は、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることが、さらに好ましい。
導電性シール層60の抵抗値は、抵抗体70の抵抗値と比較して十分に小さい。抵抗体70の抵抗値は、1kΩより大きく、例えば、5kΩ、10kΩである。導電性シール層60の抵抗値、すなわち、抵抗体70の先端から中心電極20の後端までの抵抗値は、1kΩ以下であり、さらに好ましくは、1Ω以下であり、例えば、50mmΩ〜500mmΩである。
抵抗体70と、第1層61と、第2層62と、の熱膨張係数(線膨張係数)は、互いに異なる。点火プラグ100の使用時に冷却と加熱が繰り返されると、互いに接触する2個の部材間の熱膨張係数の差に起因して、該2個の部材の接触面において熱応力が発生する。これらの熱応力は、2個の部材間にクラックを発生させるなど、2個の部材間の密着性を低下させる不具合を引き起こす場合がある。抵抗体70と、第1層61と、第2層62と、の熱膨張係数は、このような不具合を低減すべく、下記のように決定される。
抵抗体70と絶縁体10との接触面において発生する熱応力に起因して、抵抗体70と絶縁体10との密着性が低下すると、該接触面の電気抵抗が抵抗体70の電気抵抗より低下し得る。この場合には、抵抗体70としての機能が損なわれる。このために、抵抗体70と絶縁体10との間の熱応力を低減すべく、抵抗体70の熱膨張係数は、絶縁体10の熱膨張係数に近い値であることが好ましい。
第1層61と中心電極本体21との接触面において発生する熱応力に起因して、第1層61と中心電極本体21との密着性が低下すると、該接触面の電気抵抗が、密着性が良い場合と比較して変化する現象が発生し得る。この場合には、点火プラグ100が所望の性能を発揮できなくなる可能性がある。このために、第1層61と中心電極本体21との間の熱応力を低減すべく、第1層61の熱膨張係数は、中心電極本体21の熱膨張係数(例えば、約12〜13×10−6/℃)に近い値であることが好ましい。
第2層62において、抵抗体70との接触面と、第1層61との接触面と、に発生する熱応力に起因して、抵抗体70および/または第1層61との密着性が低下すると、該接触面の電気抵抗が、密着性が良い場合と比較して、変化する。この場合には、点火プラグ100が所望の性能を発揮できなくなる可能性がある。このために、本実施形態では、第2層62と第1層61との間、および、第2層62と抵抗体70との間の熱応力を低減すべく、第2層62の熱膨張係数は、第1層61の熱膨張係数と、抵抗体70の熱膨張係数と、の間の値に設定される。
セラミックス製の絶縁体10の熱膨張係数(例えば、約5〜7×10−6/℃)は、金属製の中心電極本体21の熱膨張係数(例えば、約12〜13×10−6/℃)と、比較して小さい。このために、抵抗体70の熱膨張係数は、第1層61の熱膨張係数より小さな値とされる。したがって、これらの部材の熱膨張係数は、小さい順に並べると、抵抗体70、第2層62、第1層61の順である。
本実施形態では、抵抗体70、第1層61、第2層62を形成する材料として、以下のものを含んでいる。
抵抗体70:カーボンブラック、TiO、ZrO、アルミニウム、ガラスの混合物
第1層61:真鍮(Cu−Zn合金)、ガラスの混合物
第2層62:真鍮、カーボンブラック、TiO、ZrO、アルミニウム、ガラスの混合物
熱膨張係数は、セラミックス(TiO、ZrO)やガラスと比較して熱膨張係数が高い金属(アルミニウムや真鍮)の混合率を高くすれば、高くすることができ、該混合率を低くすれば、低くすることができる。この例では、抵抗体70、第1層61、第2層62の熱膨張係数は、以下の通りに調整された。
抵抗体70:5.7×10−6/℃、第1層61:12×10−6/℃、第2層62:7.2×10−6/℃
これらの材料のうち、カーボンブラックと、アルミニウムと、真鍮と、は導電性を有する導電性材料である。TiO、ZrO、ガラスは、導電性を有しない絶縁性材料である。ガラスは、例えば、B−SiO系のガラスである。
第1層61、第2層62は、それぞれ、上述した材料の粒子が混合されて形成されている。第2層62に含まれる粒子の最大粒径Rmaxは、180μm以下であり、例えば、100μmである。
また、第1層61に含まれるガラス粒子の平均粒径R61は、本実施形態では、100μmである。第2層62に含まれるガラス粒子の平均粒径R62は、本実施形態では、150μmである。抵抗体70に含まれるガラス粒子の平均粒径R70は、本実施形態では、300μmである。このように、これらの平均粒径R61、R62、R70は、R61<R62<R70という関係を満たす。すなわち、本実施形態では、抵抗体70は、第1層61に含まれるガラス粒子より平均粒径が大きなガラス粒子を含む。第2層62は、第1層61に含まれるガラス粒子より平均粒径が大きく、かつ、抵抗体70に含まれるガラス粒子より平均粒径が小さなガラス粒子を含む。
なお、後端側の導電性シール層80は、例えば、導電性シール層60の第1層61と同じ材料を用いて形成され、第1層61と同じ粒径を有する。
A−3.熱膨張係数と粒径の測定方法:
各部材の熱膨張係数は、熱膨張係数を含む温度に依存する力学的特性の解析手法である公知のTMA(Thermal Mechanical Analysis)を用いて測定される。具体的には、熱膨張係数は、JIS R 3102にて規定されたガラスの平均線膨張係数の試験方法を用いて測定される。第2層62の厚さは、比較的小さいので、第2層62単体の熱膨張係数を直接測定することは困難である場合がある。この場合は、例えば、先ず、図2の領域SA1に示す部分の試料(抵抗体70のみを含む試料)から、抵抗体70の熱膨張係数が測定される。そして、図2の領域SA2に示す部分の試料(抵抗体70と第2層62とを含む試料)の熱膨張係数が測定される。これら2個の領域の試料の測定結果に基づいて、第2層62の単体の熱膨張係数が計算される。
各部材に含まれる粒子の最大粒径Rmaxは、以下のように測定される。先ず、測定対象の部材について、軸線COを含む断面を、粒界が確認できるように研磨した後に、走査電子顕微鏡(SEM)を用いてSEM画像を撮影する。このSEM画像では、観察される結晶粒の大きさに応じて任意に拡大倍率を変化させ、少なくとも50個の粒子を観察することが可能な視野範囲が設定される。SEM画像上において、測定された最大値を最大粒径Rmaxとして決定する。なお、観察される粒子の粒径のばらつきを考慮して十分多数の粒子の粒径を測定する。例えば、観察される粒子の粒径のばらつきが大きい場合には、部位を代えて複数のSEM画像の撮影を行い、測定する粒子の個数を適宜に増やす。
各部材に含まれるガラス粒子の平均粒径R61、R62、R70は、以下のように測定される。先ず、測定対象の部材について、軸線COを含む断面について、上記したように、走査電子顕微鏡(SEM)等を用いてSEM画像を撮影する。このSEM画像では、上記したように、少なくとも50個のガラス粒子を観察することが可能な視野範囲が設定される。SEM画像上において、EPMA(Electron Probe Micro Analyser)を用いた成分分析によって、ガラス粒子を特定する。SEM画像上において、任意に直線を引き、この直線が横切るガラス粒子のそれぞれの粒径を測定して粒径の総和を算出する。次に、粒径の総和と測定対象のガラス粒子の数とから平均粒径を算出する。
A−4.点火プラグの製造方法:
上記した点火プラグ100は、例えば、以下のような製造方法によって製造することが可能である。まず、後述する工程を経て作製された絶縁体アセンブリ(絶縁体10に中心電極20、端子金具40、抵抗体70、導電性シール層60、80等が組み付けられたアセンブリ)と、主体金具50と、接地電極30と、を用意する。そして、絶縁体アセンブリの外周に、主体金具50を組み付けると共に、接地電極30の接合端面312を主体金具50の先端50Aに接合する。接合された接地電極30の自由端面311の近傍に接地電極チップ39を溶接する。その後、接地電極30の接地電極チップ39が中心電極20の中心電極チップ29と対向するように接地電極30を屈曲して、点火プラグ100を完成させる。
図3、図4を参照して、絶縁体アセンブリの作製工程について説明する。図3は、絶縁体アセンブリの作製工程のフローチャートである。図4は、絶縁体アセンブリの作製について説明する図である。S10では、必要な部材および原料粉末が準備される。具体的には、絶縁体10と、中心電極チップ29が先端に接合された中心電極20と、端子金具40と、が準備される。また、先端側の導電性シール層60(第1層61および第2層62)、後端側の導電性シール層80、および、抵抗体70の各原料粉末65、68、85、75が準備される。
各原料粉末は、上述した材料を用いて形成された粒子を混合して得られる粉末である。また、各原料粉末の粒子の粒径は、上述した粒径に、調整されている。
S20では、準備された絶縁体10の軸孔12内に後端の開口から中心電極20が挿入される。中心電極20は、図2を参照して上述したように、絶縁体10の段部16に支持されて、軸孔12内に固定される(図4(A))。
S25では、第1層61の原料粉末65が、絶縁体10の軸孔12内に後端の開口から、すなわち、中心電極20の上方から充填される(図4(A))。S30では、軸孔12内に充填された原料粉末65に対して予備圧縮が行われる。予備圧縮は、圧縮用棒材200を用いて、原料粉末65を圧縮することによって行われる(図4(A))。
S35では、絶縁体10の軸孔12内に後端の開口から、すなわち、原料粉末65の上方から、第2層62の原料粉末68が充填され、S40では、上述したS30と同様に、軸孔12内に充填された原料粉末68に対して予備圧縮が行われる。
S45では、絶縁体10の軸孔12内に後端の開口から、すなわち、原料粉末68の上方から、抵抗体70の原料粉末75が充填され、S50では、上述したS30と同様に、軸孔12内に充填された原料粉末75に対して予備圧縮が行われる。
S55では、絶縁体10の軸孔12内に後端の開口から、すなわち、原料粉末75の上方から、導電性シール層80の原料粉末85が充填され、S60では、上述したS30と同様に、軸孔12内に充填された原料粉末85に対して予備圧縮が行われる。
図4(B)には、S60までの工程が終了した時点における、絶縁体10および絶縁体10の軸孔12内に挿入・充填された中心電極20および原料粉末65、68、75、85が図示されている。この状態で、S70では、絶縁体10は、炉内に移送されて、所定温度まで加熱される。所定温度は、例えば、原料粉末65、68、75、85に含まれるガラス成分の軟化点より高い温度、具体的には、摂氏800〜950度である。
所定温度まで加熱された状態で、S80では、絶縁体10の軸孔12の後端の開口から、端子金具40が中心軸方向に挿入される(図4(C))。この結果、端子金具40の先端によって、絶縁体10の軸孔12内に積層された各原料粉末65、68、75、85は、軸線方向にプレス(圧縮)される。この結果、図4(D)に示すように、各原料粉末65、68、75、85が圧縮・焼結されて、上述した第1層61、第2層62、抵抗体70、導電性シール層80がそれぞれ形成される。以上の工程を経て、絶縁体アセンブリが完成する。
以上説明した本実施形態によれば、第1層61と抵抗体70との間に、第1層61の熱膨張係数と抵抗体70の熱膨張係数との間の熱膨張係数を有する第2層62が存在する。この結果、第1層61が抵抗体70に直接接触する場合と比較して、導電性シール層60と抵抗体70との間の熱膨張係数の差を小さくすることができる。したがって、点火プラグ100の使用中に導電性シール層60と抵抗体70との間に発生する熱応力を低減できるので、点火プラグの耐久性を向上することができる。例えば、導電性シール層60と抵抗体70との間に発生する熱応力に起因して、導電性シール層60と抵抗体70との間にクラックが生じると、中心電極20と端子金具40との間の抵抗値が変化する場合がある。また、該クラックに火花が発生することで、導電性シール層60や抵抗体70が溶解して、材料が変質する現象が発生し得る。このような場合には、点火プラグ100は、所望の性能を発揮できなくなる可能性があるが、本実施形態によれば、このような不具合を抑制できる。
また、導電性材料として真鍮を含む第1層61と、導電性材料としてカーボンブラックとアルミニウムとを含む抵抗体70と、の間に、導電性材料として、第1層61に含まれる真鍮と、抵抗体70とに含まれるカーボンブラックおよびアルミニウムと、の両方を含む第2層62が存在する。この結果、第2層62の熱膨張係数を、第1層61と第2層62との間の値にコントロールし得るので、第1層61が抵抗体に直接接触する場合と比較して、導電性シール層60と抵抗体70との間の熱膨張係数の差を小さくすることができる。したがって、点火プラグ100の使用中に導電性シール層60と抵抗体70との間に発生する熱応力を低減できるので、点火プラグ100の耐久性を向上することができる。さらには、互いに接触する部材に同じ導電性材料が含まれることによって、第1層61と第2層62との密着性、および、第2層62と抵抗体70との密着性が向上する。この結果、中心電極20と端子金具40との間の抵抗を安定化することができる。
さらには、第2層62に含まれる粒子の最大粒径Rmaxは、180μm以下である。このために、最大粒径Rmaxが180μmより大きい場合と比較して、第2層62において、比較的熱膨張係数が大きな粒子(例えば、真鍮、アルミニウム)と、比較的熱膨張係数が小さな粒子(例えば、TiO、ZrO、ガラス)と、を比較的均一に存在させることができる。この結果、第2層62の熱膨張係数の部位によるばらつきを抑制することができる。この結果、導電性シール層60(第2層62)と抵抗体70との間に発生する熱応力、および、第1層61と第2層62との間に発生する熱応力が局所的に大きくなることを抑制できる。したがって、点火プラグ100の耐久性をさらに向上することができる。
同様にして、第1層61および抵抗体70に含まれる粒子の最大粒径も、180μm以下であるので、第1層61および抵抗体70の熱膨張係数の部位によるばらつきを抑制することができる。この結果、第2層62と抵抗体70との間に発生する熱応力、および、第1層61と第2層62との間に発生する熱応力が局所的に大きくなることをさらに抑制できる。
さらには、抵抗体70は、第1層61に含まれるガラス粒子より平均粒径が大きなガラス粒子を含み、第2層62は、第1層61に含まれるガラス粒子より平均粒径が大きく、かつ、抵抗体70に含まれるガラス粒子より平均粒径が小さなガラス粒子を含む。この結果、先端側ほどガラス粒子の粒径が小さくなる。ガラス粒子の粒径が小さいほど、上述した図3のS70において加熱したときに、全体が軟化しやすく、ガラス粒子の粒径が大きいほど、硬い部分が残存し、全体として軟化し難い。このために、図3のS80において、端子金具40によって、後端側から先端側に向かって抵抗体70および導電性シール層60を押圧して製造する際に、比較的硬い層が後端側に位置し、先端に向かってより軟らかい層が存在する状態になる。このために、図3のS80において、圧力が後端側から先端側に伝播しやすくなるので、抵抗体70および導電性シール層60を緻密化することができる。
また、第2層62の平均厚さが過度に小さい場合には、抵抗体70と導電性シール層60との間の熱応力を十分に抑制できない可能性がある。本実施形態では、第2層62の平均厚さは、0.5mm以上であるので、抵抗体70と導電性シール層60との間の熱応力を適切に抑制することができる。
以上の説明から解るように、カーボンブラックとアルミニウムとは、第1の導電性材料の例であり、真鍮は、第2の導電性材料の例である。
B.変形例:
(1)導電性シール層60は、2層に限らず、さらに、多層の構造を有しても良い。図5は変形例の点火プラグの導電性シール層60bの近傍の拡大図である。図5の導電性シール層60bは、図2の第1層61と第2層62との間に、さらに、第3層63が配置された3層構造を有している。この場合には、第3層63の熱膨張係数は、第1層61の熱膨張係数と、第2層62の熱膨張係数と、の間の値であることが好ましい。例えば、中心電極20側(先端側)から抵抗体70側(後端側)に向かって、熱膨張係数が段階的に大きくなるように、熱膨張係数の小さい順は、第1層61、第3層63、第2層62の順であることが好ましい。
(2)上記実施形態の第1層61、第2層62、抵抗体70の材料は、一例であり、他の様々な材料が用いられ得る。
例えば、第1層61に含まれる導電性材料は、例えば、真鍮とともに、あるいは、真鍮とともに、他の金属(例えば、Cu、Fe、Sb、Sn、Ag、Alあるいはこれらを含む合金)やカーボンを含んでも良い。
例えば、抵抗体70に含まれる導電性材料は、カーボンブラックやアルミニウムとともに、あるいは、これらに代えて、金属(Ni、Cuなど)、ペロブスカイト型酸化物(SrTiO、SrCrOなど)、炭素化合物(Cr、TiCなど)を含んでも良い。
例えば、第2層62に含まれる導電性材料は、真鍮、カーボンブラック、アルミニウムとともに、あるいは、これらに代えて、上述した第1層61や抵抗体70が含み得る導電性材料の全部または一部を含んでも良い。
第1層61、第2層62、抵抗体70に含まれるガラス粒子には、例えば、SiO、B、BaO、P、LiO、Al、CaOから選択された1以上の成分を含む種々のガラスが採用され得る。
また、第1層61、第2層62、抵抗体70に含まれる成分は、球形の粒子に限らず、例えば、金属箔、カーボンファイバーなど、繊維状、あるいは、箔状の粒子であっても良い。
(3)上記実施形態では、例えば、第2層62は、第1層61に含まれる導電性材料(真鍮)と、抵抗体70に含まれる導電性材料(カーボンブラックおよびアルミニウム)と、の両方を含むことによって、第1層61と抵抗体70との中間の熱膨張係数を有するように構成されている。これに代えて、第2層62は、第1層61に含まれる導電性材料やガラスと、抵抗体70に含まれる導電性材料やガラスと、の中間の熱膨張係数を有する別の材料を用いて形成することによって、第1層61と抵抗体70との中間の熱膨張係数を有するように構成されても良い。
(4)さらに、第1層61、第2層62、抵抗体70に含まれる粒子の粒径は、上記実施形態とは異なっていても良い。例えば、第2層62に含まれる粒子の最大粒径は、180μmより大きくても良い。また、第1層61に含まれるガラス粒子の平均粒径は、第2層62や抵抗体70に含まれるガラス粒子の平均粒径より大きくても良いし、第2層62や抵抗体70に含まれるガラス粒子の平均粒径と同じでも良い。
(5)上記実施形態の点火プラグ100の具体的構成は、一例であり、他の構成が採用され得る。例えば、点火プラグの発火部の構成は、様々な構成が採用され得る。例えば、点火プラグは、軸線と垂直な方向に接地電極と中心電極20とが対向して、ギャップを形成するタイプの点火プラグでも良い。また、例えば、絶縁体10の材料や、端子金具40の材料は、上述の材料に限られない。例えば、絶縁体10は、アルミナ(Al)を主成分とするセラミックスに代えて、他の化合物(例えば、AlN、ZrO、SiC、TiO、Yなど)を主成分とするセラミックスを用いて形成されてもよい。
以上、本発明の実施形態および変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態および変形例になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様での実施が可能である。
5...ガスケット、6...線パッキン、8...板パッキン、9...タルク、10...絶縁体、12...軸孔、13...脚長部、15...段部、16...段部、17...先端側胴部、18...後端側胴部、19...鍔部、20...中心電極、21...中心電極本体、23...頭部、24...鍔部、25...脚部、29...中心電極チップ、30...接地電極、31...接地電極本体、39...接地電極チップ、40...端子金具、41...キャップ装着部、42...鍔部、43...脚部、50...主体金具、50A...先端、51...工具係合部、52...取付ネジ部、53...加締部、54...座部、56...段部、58...圧縮変形部、59...挿入孔、60、60b、80...導電性シール層、61...第1層、62...第2層、63...第3層、65、68、75、85...原料粉末、70...抵抗体、100...点火プラグ、200...圧縮用棒材、295...第1放電面、395...第2放電面

Claims (5)

  1. 軸線方向に沿って延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸線方向に沿って延び、後端が前記軸孔内に位置する中心電極と、
    前記軸線方向に沿って延び、先端が前記軸孔内における前記中心電極の後端より後端側に位置する端子金具と、
    前記軸孔内における前記中心電極と前記端子金具との間に配置された抵抗体と、
    前記軸孔内における前記抵抗体と前記中心電極との隙間を埋めて前記中心電極と前記抵抗体とを離間する導電性シール層と、
    を備える点火プラグであって、
    前記導電性シール層は、前記中心電極側に位置する第1層と、該第1層と前記抵抗体との間に位置する第2層と、を備え、
    前記抵抗体と前記第1層と前記第2層の熱膨張係数は、互いに異なり、
    前記第2層の熱膨張係数は、前記第1層の熱膨張係数と前記抵抗体の熱膨張係数との間の値であることを特徴とする、点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の点火プラグであって、
    前記第1層は、第1のガラス粒子を含み、
    前記抵抗体は、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きな第2のガラス粒子を含み、
    前記第2層は、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きく、かつ、前記第2のガラス粒子より平均粒径が小さな第3のガラス粒子を含むことを特徴とする、点火プラグ。
  3. 軸線方向に沿って延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸線方向に沿って延び、後端が前記軸孔内に位置する中心電極と、
    前記軸線方向に沿って延び、先端が前記軸孔内における前記中心電極の後端より後端側に位置する端子金具と、
    前記軸孔内における前記中心電極と前記端子金具との間に配置された抵抗体と、
    前記軸孔内における前記抵抗体と前記中心電極との隙間を埋めて前記中心電極と前記抵抗体とを離間する導電性シール層と、
    を備える点火プラグであって、
    前記導電性シール層は、前記中心電極側に位置する第1層と、該第1層と前記抵抗体との間に位置する第2層と、を備え、
    前記第1層は、第1の導電性材料と、第1のガラス粒子と、を含み、
    前記抵抗体は、前記第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料と、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きな第2のガラス粒子と、を含み、
    前記第2層は、前記第1の導電性材料と前記第2の導電性材料と、前記第1のガラス粒子より平均粒径が大きく、かつ、前記第2のガラス粒子より平均粒径が小さな第3のガラス粒子と、を含むことを特徴とする、点火プラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記第2層は、複数個の粒子を含み、
    前記第2層に含まれる前記粒子の最大粒径は、180μm以下であることを特徴とする、点火プラグ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記抵抗体の先端から中心電極までの抵抗値は、1kΩ以下であることを特徴とする点火プラグ。
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