JP2004149827A - 真空容器の覗き窓および真空容器 - Google Patents

真空容器の覗き窓および真空容器 Download PDF

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Abstract

【課題】窓部材と金属部材とのロウ付けによる接合部の接合強度および気密性が向上し、また窓部材に生じる応力を軽減することで窓部材の割れが生じない信頼性の高い真空容器の覗き窓とすること。
【解決手段】真空容器の覗き窓は、略円筒状の金属部材11と、その内周面の一部に側面が全周にわたってロウ材12を介して接合されたサファイアから成る略円板状の窓部材10とを具備し、金属部材11は、内周面の窓部材10が接合される部位に窓部材10の一主面の外周部が接合される凸部11aが全周にわたって連続して形成されており、窓部材10は、側面にメタライズ層13が全周にわたって被着されているとともに、一主面の外周部に外周端から凸部11aよりも窓部材10の中心側へ凸部11aの軸方向の厚みの0.5乃至2倍の長さで突出した位置までメタライズ層13が全周にわたって被着されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置や電子機器等に使用される真空容器の内部を観察するための覗き窓および真空容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造装置や電子機器等に使用される真空容器の内部を観察するための真空容器の覗き窓は、ガラス、石英、透明な合成樹脂等から成る板状の窓部材を用い、窓部材の外周部を枠状や円環状の2つの金属部材で挟み込み、その金属部材を真空容器にロウ付け、樹脂接着剤等による接着によって接合していた。あるいは、容器に開口が切ってあり、窓部材の外周部を枠状や円環状の2つの金属部材で挟み込み、金属部材の一方を容器の開口の周囲にボルト締めしていた。この場合、1つの金属部材を用いて、その金属部材と容器の開口の周囲とで窓部材の外周部を挟み込む場合もある。また、半導体製造装置等に用いられる真空容器に組み込まれる覗き窓の場合、覗き窓の窓部材は、その外周部を気密を保持するための樹脂製や金属製のOリングを介して2つの金属部材で挟み込むことにより気密の確保が行われていた。
【0003】
しかしながら、真空容器においては、所望の真空度へ短時間で到達する必要性から、真空容器の内面からのアウトガスの促進のためにベーキングといった加熱処理を施すが、樹脂製のOリングを使用した覗き窓ではOリングがベーキング温度に耐えることができないといった問題点があった。また、覗き窓の窓部材として合成樹脂製のものを使用した場合、窓部材がベーキング温度に耐えられない、またはアウトガスの多さから真空容器に用いることができないという問題点があった。
【0004】
このような問題点を解消するために、近年、覗き窓の窓部材としてサファイア製のものが用いられるようになった(例えば、下記の特許文献1参照)。
【0005】
サファイア製の窓部材は、その表面にメタライズ層を被着することにより金属とのロウ付けが可能となるため、サファイア製の窓部材を金属部材にロウ付けすることにより、高い気密性を確保した覗き窓の製作が可能となった。また、サファイア製の窓部材の表面からのガス放出は金属の場合と同等であるため、アウトガスは特に問題とならない。さらに、ロウ付けは780℃以上の融点のロウ材を用いて行なうことが可能であるため、一般的なベーキング温度である250〜350℃の温度に対しても十分に気密を保持できる。
【0006】
しかしながら、サファイア製の窓部材と金属部材とのロウ付けは、サファイアおよび金属部材の材料の特性を十分理解したうえでその構造を決めなければ、窓部材が割れて気密の確保ができない場合がある。その場合、窓部材の割れにより容器内部の観察が十分にできなくなる。これは、サファイア製の窓部材と金属部材との熱膨張係数が異なるためであり、それらが高温でロウ付けされた後に常温まで降温する際に、熱膨張係数の違いから各部材に応力が発生するからである。
【0007】
このため、サファイア製の窓部材がロウ付けされる金属部材の材料として、比較的サファイアに熱膨張係数が近く、かつ真空容器の材料として最も多く用いられているステンレスとの溶接が容易な、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金などが用いられる。しかし、これらの金属も、サファイアの熱膨張係数約5×10−6に対し、Fe−Ni合金で約8×10−6、Fe−Ni−Co合金で約6×10−6というように熱膨張係数の違いがあるため、ロウ付け時に発生する応力を十分緩和できる構造でない場合、窓部材が割れるという問題点がある。
【0008】
また、図3の断面図に示すように、金属部材11の内周面に、窓部材10の位置決めのために段差11bを設け、その段差11bに窓部材10の一主面の外周部をロウ付けした構成のものが用いられることがある。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−246148号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の図3の構成の覗き窓においては、ロウ付け部である段差11bから一端までの金属部材11の肉厚が厚くなるため、ロウ付け時に窓部材14に加わる応力が大きくなる。即ち、ロウ付け時の金属部材11の変形により金属部材11の内周面の段差11bの角部が窓部材10の角部に大きな応力を加え、窓部材10が割れるという問題が発生していた。
【0011】
従って、本発明は上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、窓部材と金属部材とのロウ付けによる接合の接合強度を向上させて窓部材における気密性を向上させ、また窓部材に加わる応力を軽減することによって窓部材に割れが生じない信頼性の高い覗き窓およびそれを用いた真空容器とすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の真空容器の覗き窓は、略円筒状の金属部材と、その内周面の一部に側面が全周にわたってロウ材を介して接合されたサファイアから成る略円板状の窓部材とを具備した覗き窓において、前記金属部材は、内周面の前記窓部材が接合される部位に前記窓部材の一主面の外周部が接合される凸部が全周にわたって連続して形成されており、前記窓部材は、側面にメタライズ層が全周にわたって被着されているとともに、前記一主面の外周部に外周端から前記凸部よりも前記窓部材の中心側へ前記凸部の軸方向の厚みの0.5乃至2倍の長さで突出した位置までメタライズ層が全周にわたって被着されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の覗き窓は、金属部材は、その内周面の窓部材が接合される部位に窓部材の一主面の外周部が接合される凸部が全周にわたって連続して形成されていることから、金属部材から窓部材に加わる応力を軽減することができ、その結果、窓部材に割れが生じないようにすることができる。
【0014】
また、窓部材は、側面にメタライズ層が全周にわたって被着されているとともに、一主面の外周部に外周端から凸部よりも窓部材の中心側へ凸部の軸方向の厚みの0.5乃至2倍の長さで突出した位置までメタライズ層が全周にわたって被着されていることから、窓部材の一主面の外周部のメタライズ層の内周側と凸部との間にロウ材の大きなメニスカスが形成されることとなり、その結果、窓部材と金属部材とのロウ付けによる接合部の接合強度が向上し、窓部材における気密性が向上することとなり、また、接合部において金属部材から窓部材に加わる応力を緩和することができる。従って、接合部の信頼性が高いものとなる。
【0015】
本発明の真空容器は、容器の壁面に形成された内外を貫通する開口の周囲に、上記本発明の覗き窓の前記金属部材の一端が前記窓部材に対して前記凸部が前記容器の内側に位置するように接合されていることを特徴とする。
【0016】
本発明の真空容器は、上記の構成により、覗き窓の接合部の信頼性が高いことから、真空の保持の信頼性が高いものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の覗き窓について以下に詳細に説明する。図1は本発明の覗き窓について実施の形態の一例を示す断面図である。この図において、10は窓部材、11は金属部材、11aは凸部、12はロウ材、13はメタライズ層である。また、図2は図1のロウ付け部付近の部分拡大断面図である。なお、図1,図2において、図3と同じ部分には同じ符号を付している。
【0018】
本発明の覗き窓は、略円筒状の金属部材11と、その内周面の一部に側面が全周にわたってロウ材12を介して接合されたサファイアから成る略円板状の窓部材10とを具備し、金属部材11は、内周面の窓部材10が接合される部位に窓部材10の一主面の外周部が接合される凸部11aが全周にわたって連続して形成されており、窓部材10は、側面にメタライズ層13が全周にわたって被着されているとともに、一主面の外周部に外周端から凸部11aよりも窓部材10の中心側へ凸部11aの軸方向の厚みの0.5乃至2倍の長さで突出した位置までメタライズ層13が全周にわたって被着されている。
【0019】
本発明の覗き窓は、図1に示すように、金属部材11の内周面に凸部11aを設け、その凸部11aに窓部材10を配置しロウ付けすることにより、窓部材14の側面のみのロウ付けに比べてロウ付け面積が大幅に広くなり、接合強度が大幅に向上する。
【0020】
凸部11aの長さ、即ち金属部材11の内周面からの内側への突出長さは、0.5〜2mmが好ましい。0.5mmより短いと、凸部11aと窓部材10とのロウ付け面積が十分に確保できないため、凸部11aを設けたことによる接合強度の向上の効果が小さくなる。また、2mmを超えると、金属部材11と窓部材10との熱膨張係数の違いによるロウ付け時の径方向の応力が大きくなり、窓部材10が割れるなどの問題が発生する。さらに、凸部11aの飛び出しにより窓部材10の有効可視領域が狭くなる。
【0021】
また、凸部11aの軸方向の厚みは0.3〜2mmが好ましい。0.3mmより薄いと、強度が不足し、ロウ付け時の応力による変形が大きくなる。また、加工時の変形も大きくなり、製作が困難となる。2mmより厚くなると、ロウ付け時に窓部材10に加わる応力が大きくなり、窓部材10が割れるなどの問題が発生し易くなる。
【0022】
本発明において、窓部材10の凸部11aとのロウ付け部に形成されるメタライズ層13は、窓部材10の一主面の外周部において凸部11aよりも中心側まで形成されていることにより、メタライズ層13の窓部材10の中心側の端部(内周側の端部)に滑らかで大きなロウ材12のメニスカスを形成することができる。その結果、ロウ付け時に発生する、窓部材10と金属部材11との熱膨張係数差による応力を緩和することができる。
【0023】
このメタライズ層13の凸部11aから窓部材10の中心側への突出長さは、図2に示すように、凸部11aの軸方向の厚みWの0.5乃至2倍(0.5W乃至2W)であることが好ましい。0.5倍より小さいと、ロウ材12のメニスカスの形成が十分にされず、応力を緩和する効果が十分に得られない。また、2倍より大きくなると、ロウ材12がメタライズ層13の内側の端まで流れていかないとともに、覗き窓の有効可視領域を狭くすることとなり、好ましくない。
【0024】
また、金属部材11の材質は、サファイアの熱膨張係数に近い金属であるということから、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金,モリブデン(Mo),白金(Pt),チタン(Ti),ニオブ(Nb)などがよい。また、ロウ材12の材質は、400〜600℃の高温で溶融等の液化を生じないものがよく、Ag系(Agを主成分としたもの),Au系(Auを主成分としたもの),Ag−Cu合金系等のロウ材がよい。
【0025】
また、窓部材10に形成されたメタライズ層13は、Mo−Mn,W−Mn,Cu−Ti,Ag−Cu−Ti等から成り、その表面にニッケル(Ni)メッキ層を被着した2層構造である。メタライズ層13の厚みは5〜30μmが好ましく、5μmより薄いと、ロウ材12の浸食によりメタライズ層13の密着強度が低下して気密の破れが発生し易くなり、30μmより厚いと、メタライズ層13と窓部材10との熱膨張係数差によりメタライズ層13に加わる応力が大きくなり、メタライズ層13に亀裂が生じ易くなる。
【0026】
本発明の真空容器は、容器の壁面に形成された内外を貫通する開口の周囲に、本発明の覗き窓の金属部材11の一端が窓部材10に対して凸部11aが容器の内側に位置するように接合されている。金属部材11の接合は、その一端を金属から成る容器の開口の周囲にロウ付けしたり、金属部材11の一端に鍔部を設けてその鍔部を容器の開口の周囲にボルト締めすることによって行なわれる。また、容器の開口は、容器に突出するように設けられたパイプ等の筒状部の開口であってもよい。なお、本発明の真空容器は、特に図示はしないが、半導体製造装置の真空チャンバ,電子顕微鏡の電子加速装置(電子銃),粒子加速器等に使用されるものである。
【0027】
【実施例】
本発明の覗き窓の実施例について以下に説明する。
【0028】
本発明の実施例として、図1に示す構成の覗き窓を以下のようにして製作した。外径30mm、厚さ2mmの円板状のサファイア製の窓部材10を用意した。窓部材10の側面および一主面の外周端から3mmの幅の部位に、Mo粉末とMn粉末と酸化ケイ素(SiO)粉末とに有機バインダ、溶剤を混合してなる金属ペーストを、10μmの厚さとなるように印刷塗布し、乾燥後加湿したフォーミングガス中で1400℃の温度で焼成して、メタライズ層13の下地のメタライズ金属層を形成した。さらに、メタライズ金属層の表面にNiメッキ層を電解メッキ法により約2μmの厚さで被着して、メタライズ層13を形成した。
【0029】
次に、窓部材10の外径より0.1mmだけ大きい内径で、厚みが0.5mm、長さが30mmの円筒形であり、一端より10mmの内周面の部位に凸部11aが形成されたFe−Ni−Co合金から成る金属部材11を用意した。凸部11aの内側への突出長さは2mmとし、軸方向の厚みは1mmとした。金属部材11の全面にはNiメッキ層を電解メッキ法により約2μmの厚さで被着した。
【0030】
この金属部材11の内側の凸部11aに、メタライズ層13を形成した窓部材10を、メタライズ層13が形成されている部位が凸部11aの一方の角部に当接するように配置した。さらに、窓部材10のメタライズ層13がない主面と金属部材11の内周面との間の角部に沿って、太さの直径が0.8mmでAg−Cu合金からなるロウ材12のプリフォームを設置した。そのロウ材12のプリフォームを820℃に加熱して、窓部材10の側面と金属部材11の内周面との間の隙間、および窓部材10の一主面の外周部のメタライズ層13と凸部11aとの間の隙間に、溶融したロウ材12を毛細管現象により侵入させ、窓部材10と金属部材11とを接合した。これにより製作されたものをサンプルAとした。
【0031】
比較例1として、凸部11aの内側への突出長さを0.3mm、窓部材10の一主面の外周端からのメタライズ層13の幅を1.3mmとし、それ以外は上記実施例と同様に製作したものをサンプルBとした。
【0032】
比較例2として、凸部11aの内側への突出長さを3mm、窓部材10の一主面の外周端からのメタライズ層13の幅を4mmとし、それ以外は上記実施例と同様に製作したものをサンプルCとした。
【0033】
サンプルA〜Cの接合部を双眼顕微鏡を用いて観察し、異常の有無を検査した結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004149827
【0035】
表1より、サンプルA,Bには異常は見られなかったが、サンプルCは窓部材10の凸部11aとの接合部付近に3分の2周程度にわたりクラックの発生が確認された。
【0036】
また、上記と同様に製作した別のサンプルA,Bについて、金属部材11の凸部11aの無い側から水を注入し圧力を加え、クラックが発生する値を調べた。その結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
Figure 2004149827
【0038】
表2より、サンプルBに比べサンプルAは大きな耐圧力を有することが判った。また、金属部材11の変形がサンプルBの方が大きかった。
【0039】
また、上記と同様に製作した別のサンプルA、凸部11aの軸方向の厚みを0.2mmとしたサンプルD、同様に厚みを3mmとしたサンプルEを製作し、接合部を双眼顕微鏡で観察し異常がないか検査した結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
Figure 2004149827
【0041】
表3より、サンプルAは異常が見られなかった。サンプルDはロウ付け時の応力により、金属部材11の凸部11a付近が大きく変形した。また、サンプルEは窓部材10の凸部11aとの接合部付近の全周にクラックの発生が確認された。
【0042】
また、上記と同様に製作した別のサンプルAと、凸部11aより内側へのメタライズ層13の突出長さを0.2mmとしたサンプルF、同様に突出長さを3mmとしたサンプルGを製作し、接合部を双眼顕微鏡で観察し異常がないか検査した結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
Figure 2004149827
【0044】
表4より、サンプルAは異常が見られなかったが、サンプルFは窓部材10の凸部11aとの接合部付近の全周にクラックの発生が確認された。また、サンプルGは、接合部の異常は見られなかったが、メタライズ層13の内側の端までロウ材12が流れなかったため、メタライズ層13の内側1mm程度の幅の部位にはロウ材12が流れておらず、サンプルAに比べて有効可視領域を狭くするだけの結果となった。
【0045】
以上より、サンプルAが窓部材10と金属部材11との熱膨張係数差に起因する応力によるクラックが見られず、耐圧力、有効可視領域について優れていることがわかった。
【0046】
なお、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。例えば、本発明の覗き窓は、気密を必要とする真空容器の内部の観察に使用できるが、真空容器の内部の対象物を光学的、電気的に計測するための窓としても使用できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の真空容器の覗き窓は、金属部材はその内周面の窓部材が接合される部位に窓部材の一主面の外周部が接合される凸部が全周にわたって連続して形成されていることにより、金属部材から窓部材に加わる応力を軽減することができ、その結果、窓部材に割れが生じないようにすることができる。
【0048】
また、窓部材は、側面にメタライズ層が全周にわたって被着されているとともに、一主面の外周部に外周端から凸部よりも窓部材の中心側へ凸部の軸方向の厚みの0.5乃至2倍の長さで突出した位置までメタライズ層が全周にわたって被着されていることにより、窓部材の一主面の外周部のメタライズ層の内周側と凸部との間にロウ材の大きなメニスカスが形成されることとなり、その結果、窓部材と金属部材とのロウ付けによる接合部の接合強度が向上し、窓部材における気密性が向上することとなり、また、接合部において金属部材から窓部材に加わる応力を緩和することができる。従って、接合部の信頼性が高い覗き窓となる。
【0049】
本発明の真空容器は、容器の壁面に形成された内外を貫通する開口の周囲に、上記本発明の覗き窓の金属部材の一端が窓部材に対して凸部が容器の内側に位置するように接合されていることにより、覗き窓の接合部の信頼性が高いことから、真空の保持の信頼性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の覗き窓について実施の形態の例を示す断面図である。
【図2】図1の覗き窓におけるろう付け部付近の拡大断面図である。
【図3】従来の覗き窓の一例を示す断面図である。
【付号の説明】
10:窓部材
11:金属部材
11a:凸部
12:ロウ材
13:メタライズ層

Claims (2)

  1. 略円筒状の金属部材と、その内周面の一部に側面が全周にわたってロウ材を介して接合されたサファイアから成る略円板状の窓部材とを具備した真空容器の覗き窓において、前記金属部材は、内周面の前記窓部材が接合される部位に前記窓部材の一主面の外周部が接合される凸部が全周にわたって連続して形成されており、前記窓部材は、側面にメタライズ層が全周にわたって被着されているとともに、前記一主面の外周部に外周端から前記凸部よりも前記窓部材の中心側へ前記凸部の軸方向の厚みの0.5乃至2倍の長さで突出した位置までメタライズ層が全周にわたって被着されていることを特徴とする真空容器の覗き窓。
  2. 容器の壁面に形成された内外を貫通する開口の周囲に、請求項1記載の覗き窓の前記金属部材の一端が前記窓部材に対して前記凸部が前記容器の内側に位置するように接合されていることを特徴とする真空容器。
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