JP2023050786A - 接合体、その製造方法、および電極埋設部材 - Google Patents

接合体、その製造方法、および電極埋設部材 Download PDF

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敬介 大木
Keisuke Oki
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Abstract

【課題】接合面の浸食やコンタミネーションを抑制でき、接合強度が強く、金属部材の厚みが厚い接合体、その製造方法、および電極埋設部材を提供する。【解決手段】Al2O3を主成分とするセラミックス部材20および2000℃以上の融点を有する高融点金属からなる金属部材30の接合体10であって、前記セラミックス部材20は、少なくとも前記金属部材30の一方の主面32に接合され、前記金属部材30は、前記金属部材30の一方の主面32に垂直な方向の最大厚みが1mm以上であり、前記金属部材30は、前記セラミックス部材20および前記金属部材30の接合界面近傍の前記高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みが40μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、接合体、その製造方法、および電極埋設部材に関する。
半導体製造装置に用いられるAl製部材は、様々な機能を付加することを目的として、金属部材と接合させることがあった。
特許文献1には、セラミックス部材と金属部材とを接合した接合体の強度を十分高くすることを目的として、板状のアルミナ又は窒化アルミニウムのセラミックス部材に設けた凹部に、Ni被膜、Au被膜又はNi-Au被膜(下地がNi)を有する高融点金属又はTi製の端子を接合層を介して接合したものであり、接合層は、Au,Ge,Ag,Cu及びTiを含有し、凹部の側面の少なくとも一部(ここでは全部)及び底面と接し、この接合層のうちセラミックス部材との接合界面には、Tiがリッチに存在し、また、接合体を接合体の厚み方向に切断したとき、接合層の断面積に占める気孔の断面積の総和の割合(気孔率)が0.1~15%である接合体が開示されている。
また、特許文献2には、ロウ材を使用してスパッタリングターゲットとバッキングプレートとを接合した場合の、ロウ材がスパッタリングターゲットとバッキングプレートの間にむき出しになっていることに起因するアーキングの発生やパーティクルの発生を効果的に抑制する技術を提供することを目的として、スパッタリングターゲット(TG)とバッキングプレート(BP)間のロウ材の外周を、融点が600~3500℃であり、軸方向断面形状が円形、楕円形又は矩形であるワイヤー状材料で覆うロウ材を使用してスパッタリングターゲット(TG)とバッキングプレート(BP)とを接合したスパッタリングターゲット-バッキングプレート接合体が開示されている。
特開2014-91676号公報 特開2016-37621号公報
半導体製造プロセスで使用されるAlセラミックは、ヒートシンク等に利用される高融点金属と一体化される場合があった。そのためには高融点金属は一定以上の厚みが必要であるが、特許文献1のような接合層を設ける手段ではそのような構造とすることはできなかった。
また、特許文献2にあるようなロウ材を介して一体化すると方法では、大型化は可能であっても、接合層であるロウ材の浸食、接合層からのコンタミネーションが懸念された。
そのため、Alセラミックと厚みの厚い高融点金属の接合体であって、接合材からのコンタミネーションや浸食の恐れを抑制したAl-高融点金属接合体が望まれていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、接合面の浸食やコンタミネーションを抑制でき、接合強度が強く、金属部材の厚みが厚い接合体、その製造方法、および電極埋設部材を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の接合体は、Alを主成分とするセラミックス部材および2000℃以上の融点を有する高融点金属からなる金属部材の接合体であって、前記セラミックス部材は、少なくとも前記金属部材の一方の主面に接合され、前記金属部材は、前記金属部材の一方の主面に垂直な方向の最大厚みが1mm以上であり、前記金属部材は、前記セラミックス部材および前記金属部材の接合界面近傍の前記高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みが40μm以下であることを特徴としている。
このように、Alセラミックスおよび金属部材の接合界面近傍の高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みを小さくすることで、Alセラミックスと金属部材との接合強度を強くでき、接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した接合体が得られる。また、金属部材の厚みが厚いことで、金属部材をヒートシンクとして利用したり、接合体の強度や寸法精度を高めたりするなど、様々な用途に適用できる。
(2)また、本発明の接合体において、前記金属部材の前記カーバイド化層の平均厚みが5μm以下であることを特徴としている。
このように、金属部材のカーバイド化層の平均厚みが薄くなることで、Alセラミックスと金属部材との接合強度が強くなり、接合体の信頼性が高くなる。
(3)また、本発明の接合体において、前記金属部材は、第2の金属酸化物を1wt%以下含むことを特徴としている。
このように、金属部材が第2の金属酸化物を1wt%以下含むことで、Alセラミックスと金属部材との接合強度が強くなり、接合体の信頼性が高くなる。
(4)また、本発明の接合体において、前記金属部材は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面もしくは他方の主面に溝を有することを特徴としている。
このように、金属部材に厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面もしくは他方の主面に溝を有することで、接合体の用途がさらに拡大する。
(5)また、本発明の接合体は、前記金属部材の一方の主面に対向する側の他方の主面に、さらにセラミックス部材が接合されていることを特徴としている。
このように、金属部材の両方の主面にAlセラミックスが接合されることで、接合体の内部応力がバランスすることにより接合体の信頼性が向上するとともに、接合体の用途がさらに拡大する。
(6)また、本発明の電極埋設部材は、上記(1)から(4)のいずれかに記載の接合体と、前記接合体のセラミックス部材に埋設された電極と、を備えることを特徴としている。
Alは組成を広範囲に調整しやすいため、Alセラミックスおよび金属部材の接合体のAlセラミックスに電極を埋設した電極埋設部材は、プロセス温度、熱通過等の様々な条件に適したヒーターモジュールとして利用することができる。
(7)また、本発明の接合体の製造方法は、Alを主成分とするセラミックス部材および2000℃以上の融点を有する高融点金属からなる金属部材の接合体の製造方法であって、Al原料粉またはAl原料粉に金属酸化物原料粉を添加した粉末を造粒した造粒粉を準備する工程と、前記造粒粉または前記造粒粉から形成した成形体、および厚み1mm以上の板状の前記高融点金属を、前記板状の高融点金属の一方の主面が積層方向に垂直になるようにカーボン型に積層する工程と、前記カーボン型にカーボンパンチを挿入し、積層体を形成する工程と、前記積層体を一軸加圧焼成する工程と、を含み、前記一軸加圧焼成する工程は、前記金属部材において前記セラミックス部材および前記金属部材の接合界面近傍の前記高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みが40μm以下となるように制御されることを特徴としている。
これにより、接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した接合強度の大きいAlセラミックスおよび高融点金属からなる金属部材の接合体が得られる。金属部材の厚みが厚いことで、金属部材をヒートシンクとして利用したり、Alセラミックスの強度や寸法精度を高めたりするなど、様々な用途に適用できる。
(8)また、本発明の接合体の製造方法において、前記板状の高融点金属は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面もしくは他方の主面に溝を有することを特徴としている。
このように、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面もしくは他方の主面に溝を有する板状の高融点金属を使用することで、難加工性の高融点金属を予め加工しておくことができ、焼成後に加工するよりも容易に種々の構造のための形状を作製でき、接合体の用途がさらに拡大する。
本発明によれば、Alを主成分とするセラミックス部材および高融点金属からなる金属部材の接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した接合体が得られる。また、金属部材の厚みが厚いことで、金属部材をヒートシンクとして利用したり、セラミックス部材の強度や寸法精度を高めたりするなど、様々な用途に適用できる。
本発明の実施形態に係る接合体の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の実施形態に係る接合体の変形例を示す模式的な断面図である。 本発明の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す模式的な断面図である。 (a)~(e)、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。 (a)~(e)、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。 実施例1の断面を拡大した模式的な断面図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。なお、構成図において、各構成要素の大きさは概念的に表したものであり、必ずしも実際の寸法比率を表すものではない。
[実施形態]
[接合体の構成]
まず、本発明の実施形態に係る接合体を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る接合体の一例を示す模式的な断面図である。本発明の実施形態に係る接合体10は、Alを主成分とするセラミックス部材20および高融点金属からなる金属部材30が接合されて形成されている。Alを主成分とするセラミックス部材とは、Alを90wt%以上含むことをいう。また、高融点金属からなる金属部材とは、融点が2000℃以上のモリブデン(Mo)やタングステン(W)、タンタル(Ta)等が適用でき、純度99wt%以上のものを指す。これにより、一軸加圧焼成時の温度であっても金属部材30の変形が抑制される。また、同時にAlと金属部材30との界面で900℃以上の比較的高温の融点を持つ高融点金属酸化物が形成されるため、Alと金属部材30の接合界面の変形を抑制することができる。
接合体10は、セラミックス部材20が少なくとも金属部材30の一方の主面に接合されている。また、金属部材30は、セラミックス部材20の最大径の50%以上の最大径を有することが好ましい。また、セラミックス部材20は、金属部材30の一方の主面の全面に接合されることが好ましい。これらの特徴を有することで、金属部材30を様々な用途に応じた形態で適用できる。また、セラミックス部材20は、金属部材30の一方の主面に他の部材を介さず直接接合されることが好ましい。他の部材を介すと、接合強度が小さくなる虞があるためである。
セラミックス部材20は、金属酸化物からなる第2相を含んでいてもよい。セラミックス部材20が金属酸化物からなる第2相を含む場合、第2相の金属酸化物を構成する金属は、遷移金属酸化物、希土類酸化物から選択された1種類以上であることが好ましい。第2相を構成する金属酸化物は、Alを主成分とするセラミックス部材の焼結助剤であってもよい。その場合、第2相を構成する金属酸化物は、セラミックス部材の焼結助剤として必要な量添加されていてもよい。例えば、Siを焼結助剤として添加される場合、SiO換算で0.1wt%以上10wt%以下添加されてもよい。また、セラミックス部材20は、Alのみから構成されてもよい。
金属部材30は、金属部材30の一方の主面32に垂直な方向の最大厚みが1mm以上である。このように、金属部材30の厚みが厚いことで、金属部材30をヒートシンクやヒートスプレッダー、冷媒流路やガス流路を内蔵する部材として利用したり、セラミックス部材20の強度や寸法精度を高めたりするなど、様々な用途に適用できる。金属部材30の一方の主面32とは、セラミックス部材20との接合面である。金属部材30の厚みが厚いとは、金属部材30の一方の主面32に垂直な方向の最大厚みが1mm以上であることとする。金属部材の最大厚みが1mmより小さくなると寸法精度を高める効果が十分に発揮されなくなるため1mm以上であることが好ましい。
金属部材30の一方の主面32に垂直な方向の最大厚みは、適用する用途に応じた厚みにすることが好ましい。本発明のような金属部材30の厚みの厚い接合体がなかったことを考慮すると、用途によっては、例えば、2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましく、4mm以上であることがさらに好ましい。
金属部材30は、セラミックス部材20および金属部材30の接合界面近傍に高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層38を有していてもよい。金属部材30がカーバイド化層38を有する場合、カーバイド化層38の平均厚みは40μm以下である。高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層38は脆化層であるため、セラミックス部材20および金属部材30の接合界面近傍のカーバイド化層38の平均厚みを小さくすることで、Alセラミックスと金属部材との接合強度を強くでき、接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した接合体が得られる。金属部材30のカーバイド化層38の平均厚みは、5μm以下であることが好ましい。このように、高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層38の平均厚みが薄くなることで、Alセラミックスと金属部材との接合強度が強くなり、接合体の信頼性が高くなる。接合界面近傍については、後述する。
高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層38はセラミックス部材20を形成するAlの成分にも影響を受け、第2相を形成する金属酸化物の有無やその添加量にも影響を受ける。そのため、高融点金属のカーバイド化した層のC成分は、金属酸化物を添加することによる造粒粉の残炭または環境からの混入と推定される。
金属部材30は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有することが好ましい。このように、金属部材30に厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有することで、接合体10の用途がさらに拡大する。例えば、金属部材30を冷媒流路やガス流路を有する部材として利用できる。
セラミックス部材20および金属部材30の接合界面は、酸素濃度が、セラミックス部材20の内部の酸素濃度より大きいことが好ましい。また、セラミックス部材20が金属酸化物からなる第2相を含んでいる場合、セラミックス部材20および金属部材30の接合界面は、セラミックス部材20の第2相を構成する金属の濃度および酸素濃度が、セラミックス部材20の内部の当該金属の濃度および酸素濃度よりそれぞれ大きいことが好ましい。このように、Alを主成分とするセラミックス部材20および高融点金属からなる金属部材30の接合界面の酸素濃度が、セラミックス部材20の内部の酸素濃度より大きい、または第2相を構成する金属の濃度および酸素濃度が、セラミックス部材20の内部の金属の濃度および酸素濃度よりそれぞれ大きいことで、これらを介してセラミックス部材20と金属部材30とが接合され、接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した接合体が得られる。
接合界面付近の酸素濃度が大きくなる理由は、高融点金属表面に形成されていた自然酸化膜が高融点金属と反応し、焼成時に900℃以上の融点を示す高融点金属酸化物が生成し、これらが一部融液となってセラミックス部材側に拡散するためと推定される。
なお、セラミックス部材20および金属部材30の接合界面とは、EDXまたはEPMAによる断面の元素マッピングにおいて金属部材30を主に構成する金属元素が急激にその濃度を低下させる界面を指す。また、セラミックス部材20の内部とは、接合界面を直線で近似したとき、その直線に垂直にセラミックス部材20の方向に少なくとも1mm離間した領域とする。セラミックス部材20が金属酸化物からなる第2相を含んでいる場合、セラミックス部材20の第2相を構成する金属の濃度が一様である領域といってもよい。また、接合界面近傍とは、接合界面を直線で近似したとき、その直線に垂直な100μm以内の範囲とする。高融点金属のカーバイド化層38は、全体が接合界面近傍に含まれる。
セラミックス部材20、金属部材30、またはその接合界面に存在する金属、炭素、および酸素の濃度変化は、EPMAによる当該領域の特性X線の強度(カウント数)の比較によって行うことができる。これにより界面近傍および内部の金属、炭素、および酸素濃度の差を相対的に評価することができる。
高融点金属のカーバイド化層38は、EDXまたはEPMAによる断面の元素マッピングによりその存在を確認でき、断面のSEM観察や光学顕微鏡観察により厚さの測定をすることができる。高融点金属のカーバイド化層38の厚さは、例えば、1000倍のSEM画像上で接合界面を近似した直線に垂直な10μm間隔の等間隔の10本の直線を引いて、確認されたカーバイド化層と重なる線分の長さの平均値を求めることで測定することができる。その平均値をその視野の高融点金属のカーバイド化層38の平均厚みとする。全体的な平均値とするため、3視野以上でそれぞれ求めた平均値をさらに平均することが好ましい。ここで、カーバイド化層38がSEM画像で確認が困難な程度に薄い場合は、少なくとも寸法が計測可能な2μm以下であったと評価される。
金属部材30は、セラミックス部材20および金属部材30の接合界面近傍に高融点金属のカーバイド化層38を有しなくてもよい。接合界面近傍に高融点金属のカーバイド化層38を有しないとは、EDXまたはEPMAによる断面の元素マッピングにおいて、接合界面を直線で近似したとき、その直線に垂直な100μm以内の範囲にC成分が検出されないことをいう。
セラミックス部材20は、さらに第4族の金属を含み、金属部材30は、当該第4族の金属が拡散していることが好ましい。このように、セラミックス部材20が第4族の金属を含み、金属部材30に第4族の金属が拡散していることで、セラミックス部材20と金属部材30との接合強度が強くなり、接合体10の信頼性が高くなる。第4族の金属は、Ti、Hfから選択された1種類以上であることが好ましく、Tiであることがより好ましい。
金属部材30は、第2の金属酸化物を1wt%以下含むことが好ましい。金属部材30が第2の金属酸化物を1wt%以下含むことで、セラミックス部材20と金属部材30との接合強度が強くなり、接合体10の信頼性が高くなる。第2の金属酸化物を構成する金属は、Y、Ce、Caから選択された1種類以上であることが好ましく、Y、またはCeであることがより好ましい。セラミックス部材20が金属酸化物からなる第2相を含んでいる場合、第2の金属酸化物を構成する金属は、セラミックス部材20の第2相の金属酸化物を構成する金属と同じであってもよい。金属部材30に予め含まれるこれらの金属酸化物成分が接合界面の金属や酸素濃度を高め、接合強度を高くすることができる。
図2は、本発明の実施形態に係る接合体の変形例を示す模式的な断面図である。図2に示されるように、金属部材30の一方の主面32に対向する側の他方の主面34に、さらにセラミックス部材20が接合されていることが好ましい。このように、金属部材30の両方の主面にセラミックス部材20が接合されることで、接合体の内部応力がバランスすることにより接合体の信頼性が向上するとともに、接合体10の用途がさらに拡大する。また、セラミックス部材20で板状の高融点金属(金属部材30)を挟み込むことにより、接合体10の反りを抑制することができ、寸法精度の高い接合体10を作製することができる。
[電極埋設部材の構成]
次に、本発明の実施形態に係る電極埋設部材を説明する。図3は、本発明の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す模式的な断面図である。本発明の実施形態に係る電極埋設部材50は、接合体10と、接合体10のセラミックス部材20に埋設された電極40と、を備える。
接合体10は、上述した接合体10である。電極40は、接合体10のセラミックス部材20に埋設される。電極40の形状は、メッシュ状や箔状など、様々な形状とすることができる。また、材質も、モリブデン、タングステンなど、様々な材質とすることができる。電極40は、ヒーター用電極として使用できる。
電極埋設部材50は、図示しない端子穴、端子が設けられていてもよい。
本発明の接合体および電極埋設部材は、Alを主成分とするセラミックス部材および高融点金属からなる金属部材の接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した部材である。また、本発明の接合体および電極埋設部材は、金属部材の厚みが厚いことで、金属部材をヒートシンクやヒートスプレッダー、冷媒流路やガス流路を内蔵する部材として利用したり、セラミックス部材の強度や寸法精度を高めたりするなど、様々な用途に適用できる。また、Alは組成を広範囲に調整しやすいため、本発明の接合体および電極埋設部材は、プロセス温度、熱通過等の様々な条件に適した部材として利用することができる。
[接合体および電極埋設部材の製造方法]
次に、上記のように構成された接合体10の製造方法を説明する。図4(a)~(e)は、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。
まず、Al原料粉またはAl原料粉に金属酸化物原料粉を添加した粉末を造粒した造粒粉22を準備する。Al原料粉末は、高純度であることが好ましく、その純度は、好ましくは96%以上、より好ましくは98%以上である。また、Al粉末の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上1.0μm以下、より好ましくは0.3μm以上0.8μm以下である。金属酸化物原料粉として、例えばSiOを用いる場合は、Al原料粉に内比で0.1wt%~10wt%のSiOを添加し、PVA系等のバインダ、分散剤、溶剤を添加してスラリーを調製し、スプレードライヤー等により造粒粉22を造粒する。
次に、厚み1mm以上の板状の高融点金属36を準備し、造粒粉22または造粒粉から形成した成形体、および厚み1mm以上の板状の高融点金属36を、板状の高融点金属36の一方の主面が積層方向に垂直になるように有底のカーボン型60(成形型)に積層する。
成形体を積層する他の例として、得られた造粒粉22を用いて1または複数の成形体を作製する。成形体の成形方法としては、例えば、一軸加圧成形や冷間静水等方圧加圧(CIP:Cold Isostatic Pressing)法などの公知の方法を用いればよい。なお、成形体を形成する方法は、加圧成形に限らず、例えば、グリーンシート積層、または鋳込み成形であっても適用が可能である。
電極埋設部材50を作製する場合は、造粒粉22を積層する際に、造粒粉22を仮プレスし電極40を配置しさらに造粒粉22を投入し仮プレスする、または、成形体を積層し電極40を配置しさらに成形体を積層することで、焼結後セラミックス部材20となる部分に電極40が埋設される。
次に、カーボン型60にカーボンパンチ70を挿入し、積層体12を形成する。積層体12は、焼結後セラミックス部材20となる造粒粉22または成形体の層と、焼結後金属部材30となる板状の高融点金属36の2層であってもよいし、板状の高融点金属36が造粒粉22または成形体の層で挟まれた3層であってもよい。また、積層方向の側面は、板状の高融点金属36が露出する部分があってもよいし、板状の高融点金属36が造粒粉22または成形体で覆われていてもよい。図4は、板状の高融点金属36が造粒粉22で覆われて、3層で作製される場合を示している。
次に、積層体12を一軸加圧焼成することで接合体10を作製する。焼成条件は、例えば、1500℃以上2000℃以下の温度、1MPa以上の圧力で、0.1時間以上10時間以下保持することで焼成することができる。
このとき、一軸加圧焼成する工程は、金属部材30においてセラミックス部材20および金属部材30の接合界面近傍の高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層38の平均厚みが40μm以下となるように制御される。セラミックス部材20に含まれる添加物の量が多くなるほど高融点金属のカーバイド化層38が早く厚くなる傾向にあるため、焼成時間は短く、焼成温度は低くすることが好ましい。一方、セラミックス部材20を焼結させるためには、セラミックス部材20に含まれる添加物の種類や量に応じて、所定の温度以上で、所定の時間焼成する必要がある。よって、セラミックス部材20に含まれる添加物の種類や量に応じて、焼成時間や焼成温度を調整する。
焼成後、所定の形状に加工する工程を設けてもよい。このとき、板状の高融点金属36の積層方向の側面がセラミックス部材で覆われている場合、板状の高融点金属36を露出する加工を行なってもよい。また、板状の高融点金属36がセラミックス部材20の層で挟まれた3層である場合、セラミックス部材20のうちの一部、または一方のセラミックス部材20を全部取り去る加工をしてもよい。また、板状の高融点金属36の形状を加工する工程を設けてもよい。このときは、板状の高融点金属36の一方の主面32に垂直な方向の最大厚みが1mmを下回らないように加工をする。
また、電極埋設部材50とした場合は、電極40の一部を露出させる工程や、電極40に端子を接続する工程を設けてもよい。
なお、成形体を作製し積層する方法では、成形体を脱脂して脱脂体を作製する工程や脱脂体を仮焼して仮焼体を作製する工程を設けてもよい。その場合、例えば、脱脂温度は400℃以上800℃以下であることが好ましく、脱脂時間は1時間以上120時間以下であることが好ましい。脱脂雰囲気は、大気雰囲気または窒素雰囲気であることが好ましく、大気雰囲気であることがより好ましい。また、例えば、仮焼温度は1200℃以上1700℃以下であることが好ましく、仮焼時間は、0.5時間以上12時間以下であることが好ましい。仮焼雰囲気は、窒素や不活性ガス雰囲気であることが好ましいが、真空などの雰囲気であってもよい。
また、板状の高融点金属36は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有することが好ましい。このように、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有する板状の高融点金属36を使用することで、難加工性の高融点金属を予め加工しておくことができ、焼成後に加工するよりも容易に種々の構造のための形状を作製でき、接合体10の用途がさらに拡大する。
図5(a)~(e)は、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。図5は、厚み方向に貫通する貫通孔、および他方の主面34に溝を有する板状の高融点金属36を使用した製造方法の一例を示している。上記の製造方法との違いのみ説明する。
厚み1mm以上の板状の高融点金属36を準備する工程において、板状の高融点金属36に、接合体10の設計に応じて、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を加工する。また、積層体12を形成する工程において、加工によって形成された板状の高融点金属36の貫通孔または溝には、造粒粉22または造粒粉から形成した成形体を充填することが好ましい。このように貫通孔または溝に造粒粉等を充填して焼成することで、焼成後のセラミックス部材に不具合が生じる虞が低減される。造粒粉22または造粒粉から形成した成形体のほか、これらの仮焼体や焼成体を充填してもよい。
焼成後、所定の形状に加工する。このとき、板状の高融点金属36の貫通孔または溝のセラミックスが充填された領域を加工することで、焼成後の後加工の負担を小さくすることができる。貫通孔は、例えば、電極取り出しのための給電端子を後付けするための孔、ガスを供給または吸引するための孔、基板を載置するためのリフトピン用の孔として使用される。溝は、例えば、冷媒流路やガス流路の一部として使用される。
このような方法により、Alを主成分とするセラミックス部材および高融点金属からなる金属部材の接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した接合体または電極埋設部材を製造することができる。
[実施例]
(接合体の作製)
(実施例1)
Al原料粉に内比で5wt%のSiO、および、それぞれ1wt%のCaO、MgO、TiOを添加し、バインダ(PVA)、分散剤、溶剤を添加してスラリーを調製し、スプレードライヤーにより造粒粉を造粒した。また、金属部材となる板状の高融点金属として、径Φ50mm、厚み5mmの板状のMoを準備した。
次に、造粒粉を有底のカーボン型に充填し、カーボンパンチでプレス成形し、径Φ80mm、厚み10mmの成形体を作製した。次に、Moを成形体上に載置した。次に、カーボン型に造粒粉をさらに充填してMoを埋設した。このとき、Moの上面より厚みが10mmになるように、造粒粉の充填およびカーボンパンチでの成形をした。
そして、カーボンパンチをカーボン型に挿入した状態で、温度1500℃、圧力4MPa、N雰囲気で2時間一軸ホットプレス焼成を行った。これにより直径80mmのAl焼結体の内部に直径50mmの高融点金属のMoからなる金属部材を埋設することができた。このようにして、実施例1の接合体を作製した。その後、積層方向が長辺となるように3mm×4mm×19mmの実施例1の試験片を複数切り出した。
(実施例2)
実施例1の高融点金属を、MoにYが0.4wt%添加された合金に置き換えた以外、同じ工程、条件で実施例2の接合体を作製した。
(実施例3)
実施例1の高融点金属を、Wに置き換えた以外、同じ工程、条件で実施例3の接合体を作製した。
(実施例4)
実施例1の造粒粉を、Al原料粉のみに変更した以外、同じ工程、条件で実施例4の接合体を作製した。
(実施例5)
実施例1の焼成時間を、5時間とした以外は実施例1と同じ工程、条件で実施例5の接合体を作製した。
(実施例6)
実施例1の造粒粉を、Al原料粉に内比で10wt%のSiOを添加したものに変更し、温度1500℃、圧力4MPa、N雰囲気で10時間一軸ホットプレス焼成した以外は実施例1と同じ工程、条件で実施例6の接合体を作製した。
(接合強度の測定)
JIS R1601 2008(ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法)に準拠した3点曲げ強度試験により、接合体の接合強度の測定を行なった。スパンは10mmとし、長手方向の中央部に接合面を配置してナイフエッジを接合面に合わせて測定を行なった。試験片は各試料5個準備し、5個の測定値の平均値を各試料の接合強度の値とした。
(測定結果)
実施例1は、接合強度が160MPaとなり、十分な接合強度が得られていることが分かった。実施例2は、175MPaとなり、実施例1の試料より高い接合強度が得られた。また、実施例3は、接合強度が165MPaとなり、十分な接合強度が得られていることが分かった。また、実施例4は、240MPaとなり、実施例1の試料より高い接合強度が得られた。また、実施例5は、140MPaとなり、実施例1の試料よりは接合強度が低かったものの、接合体としての使用は可能である。実施例6は、90MPaとなり、接合体としての使用は可能であるものの、用途によっては強度が不十分となる可能性がある。
(元素分析)
次に、実施例の試料について、積層方向に垂直な切断面をEPMAで元素分析をしてマッピングした。Oおよびセラミックス部材に添加した金属は、セラミックス部材(Al)内にも存在するが、セラミックス部材および高融点金属からなる金属部材の接合界面にそれより多く存在していることが分かった。すなわち、セラミックス部材および金属部材の接合界面は、セラミックス部材に添加した金属の濃度および酸素濃度が、セラミックス部材の内部の金属の濃度および酸素濃度よりそれぞれ大きいことが確かめられた。
図6は、実施例1の断面を拡大した模式的な断面図である。同じ視野の断面について、予めEPMAで元素分析をしてマッピングした結果とSEM画像の色調の違い等を合わせた結果、接合体の接合界面の近傍は、図6に示されるように、上から順にAlセラミックスの層、酸素リッチなAlセラミックスの層、高融点金属であるMoの層、Moの炭化物を含むカーバイド化層38、Moの層という順に層状に構成されていることが分かった。また、他の実施例の断面でも、各層の厚さは異なるが、同様の構成であることが分かった。
Alセラミックスの層と酸素リッチなAlセラミックスの層は、SEM画像上では色調の違いが表れていなかった。また、実施例1および2の酸素リッチなAlセラミックスの層は、接合界面から相対的に離れた位置にあるAlセラミックスの層と比較して、OだけでなくSiも多く含んでいた。実施例4の酸素リッチなAlセラミックスの層は、Oを多く含んでいた。なお、Alセラミックスの層と酸素リッチなAlセラミックスの層とは、セラミックス部材に相対的に酸素等の量が異なる部分があるということであり、明確な基準による区別はできなかった。
高融点金属のカーバイド化層38は、接合界面から少し離れた位置に形成されていた。高融点金属がカーバイド化するためのCは、原料由来または環境から混入したものであると考えられるが、このような層が接合界面から少し離れた位置に形成される理由は分かっていない。
(カーバイド化層の厚みの測定)
1000倍のSEM画像で高融点金属のカーバイド化層の平均厚みを測定した。その結果、実施例1は15μm、実施例2は10μm、実施例3は12μm、実施例4は3μm、実施例5は25μm、実施例6は40μmであった。このことより、高融点金属のカーバイド化層が薄いほど接合強度が高くなる傾向があることが確認された。
本発明の接合体は、セラミックス部材および金属部材の接合界面に形成される高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みを十分に薄くすることができるため、接合強度が高くなったと考えられる。また、本発明の接合体は、セラミックス部材および金属部材の接合界面に、酸素が高濃度で存在することで、酸素を介して高融点金属とAlとの化学結合がされている可能性が高いと考えられる。セラミックス部材が第2相を構成する金属酸化物を含む場合、セラミックス部材および金属部材の接合界面に、酸素だけでなくセラミックス部材の第2相を構成する金属も高濃度で存在しているため、これによる寄与もあると考えられるが、このような接合体は、第2相を構成する金属酸化物を原料中に添加することによって一軸加圧時にカーバイド化が促進し、高融点金属のカーバイド化層の平均厚みが厚くなってしまったため、接合強度自体は、小さくなってしまったと考えられる。また、本発明の製造方法は、焼結時に高融点金属の再結晶化温度を越えるため、接合面での高融点金属の塑性変形によりAl焼結体の表面の凹凸に高融点金属が侵入しアンカー効果を発揮することで、さらに高い接合強度が得られるものと推定される。
(実施例7)
実施例1の金属部材となる板状の高融点金属を、径φ60mm、厚み10mmの板状のMoにφ6mmの貫通孔を4か所(PCD.40mm、等配)設けた。さらに幅5mm、深さ5mmの溝を金属部材の中心を通り直交するように形成した。そして、径φ80mmの成形体の上に金属部材を載置し、金属部材の貫通孔及び溝の空間に造粒粉を充填するとともに、Moの上面より厚みが10mmになるように造粒粉をさらにしてMoを埋設した以外、同じ工程、条件で実施例7の接合体を作製した。
実施例7の接合体を焼成後、セラミックス部材に板状のMoの貫通孔を貫通する孔および板状のMoの溝まで達する溝を形成した。いずれも、接合体の焼成後に板状のMoを加工するよりも容易に形成することができた。接合体にこのような構造を形成する必要がある場合は、焼成前に予め板状の高融点金属を加工しておくことが好ましいことが確かめられた。
(実施例8)
(電極埋設部材の作製)
実施例7は、実施例1の製法において高融点金属の上に位置するAl焼結体(セラミックス部材)にヒーター電極を埋設し、高温下のプロセスで使用できるヒーターモジュールを作製した。
造粒粉は、実施例1と同様のものを準備した。また、金属部材となる板状の高融点金属として、径Φ300mm、厚み8mmの板状のMoを準備した。
まず、ヒーター積層体を作製した。造粒粉を有底のカーボン型に充填し、カーボンパンチでプレス成形し、径Φ320mm厚み8mmの成形体を作製した。次に、ヒーター電極を成形体上に載置した。ヒーター電極はMoメッシュ(線径0.1mm、メッシュサイズ#50、平織)をヒーター電極の抵抗値を合わせるため所定のパターンに裁断したものである。次に、カーボン型に造粒粉をさらに充填してヒーター電極を埋設することでヒーター積層体を作製した。このとき、ヒーター電極の上面より厚みが8mmになるように、造粒粉の充填およびカーボンパンチでの成形をした。
次に、板状のMoをヒーター積層体上に載置した。そして、Moを載置したカーボン型に造粒粉をさらに充填してMoを埋設した。このとき、板状のMoの上面より厚みが8mmになるようにカーボンパンチで成形し、積層体を作製した。このようにして、ヒーター積層体、および板状のMoが積層された積層体を作製した。
そして、カーボンパンチをカーボン型に挿入した状態で、温度1500℃、圧力4MPa、N雰囲気で4時間一軸ホットプレス焼成を行った。焼成後、外形加工(Φ300mm×18mm)を行った。電極と外部電源とを接続するための端子穴の穿設、端子の接続、および必要な絶縁構造の作製は、焼成後の加工時に同時に行なった。このようにして、実施例8の電極埋設部材を作製した。
(評価)
作製されたヒーターモジュールは、ヒーター電極に外部電源より通電することにより400℃に加熱することができた。
以上により、本発明の接合体および電極埋設部材は、接合面の浸食やコンタミネーションを抑制でき、接合強度が強く、金属部材の厚みが厚い接合体および電極埋設部材であることが確かめられた。また、本発明の製造方法は、そのような接合体または電極埋設部材を製造できることが確かめられた。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形および均等物に及ぶことはいうまでもない。また、各図面に示された構成要素の構造、形状、数、位置、大きさ等は説明の便宜上のものであり、適宜変更しうる。
10 接合体
12 積層体
20 セラミックス部材
22 造粒粉
30 金属部材
32 一方の主面
34 他方の主面
36 板状の高融点金属
38 カーバイド化層
40 電極
50 電極埋設部材
60 カーボン型
70 カーボンパンチ

Claims (8)

  1. Alを主成分とするセラミックス部材および2000℃以上の融点を有する高融点金属からなる金属部材の接合体であって、
    前記セラミックス部材は、少なくとも前記金属部材の一方の主面に接合され、
    前記金属部材は、前記金属部材の一方の主面に垂直な方向の最大厚みが1mm以上であり、
    前記金属部材は、前記セラミックス部材および前記金属部材の接合界面近傍の前記高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みが40μm以下であることを特徴とする接合体。
  2. 前記金属部材の前記カーバイド化層の平均厚みが5μm以下であることを特徴とする請求項1記載の接合体。
  3. 前記金属部材は、第2の金属酸化物を1wt%以下含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の接合体。
  4. 前記金属部材は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面もしくは他方の主面に溝を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の接合体。
  5. 前記金属部材の一方の主面に対向する側の他方の主面に、さらにセラミックス部材が接合されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の接合体。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の接合体と、
    前記接合体のセラミックス部材に埋設された電極と、を備えることを特徴とする電極埋設部材。
  7. Alを主成分とするセラミックス部材および2000℃以上の融点を有する高融点金属からなる金属部材の接合体の製造方法であって、
    Al原料粉またはAl原料粉に金属酸化物原料粉を添加した粉末を造粒した造粒粉を準備する工程と、
    前記造粒粉または前記造粒粉から形成した成形体、および厚み1mm以上の板状の前記高融点金属を、前記板状の高融点金属の一方の主面が積層方向に垂直になるようにカーボン型に積層する工程と、
    前記カーボン型にカーボンパンチを挿入し、積層体を形成する工程と、
    前記積層体を一軸加圧焼成する工程と、を含み、
    前記一軸加圧焼成する工程は、前記金属部材において前記セラミックス部材および前記金属部材の接合界面近傍の前記高融点金属の炭化物を含むカーバイド化層の平均厚みが40μm以下となるように制御されることを特徴とする接合体の製造方法。
  8. 前記板状の高融点金属は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面もしくは他方の主面に溝を有することを特徴とする接合体の製造方法。
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