JP2024007592A - 接合体、および電極埋設部材 - Google Patents

接合体、および電極埋設部材 Download PDF

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Abstract

【課題】接合強度が強く、使用可能温度が高い接合体、その製造方法、および電極埋設部材を提供する。【解決手段】セラミックス部材20および金属部材30の接合体10であって、前記セラミックス部材20は、少なくとも前記金属部材30の一方の主面32に接合され、前記セラミックス部材20と前記金属部材30の20℃から1500℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.4ppm以下である。これにより、これまで接合させることがあまりなかったセラミックス部材20および金属部材30の組み合わせでも破損の虞を低減しつつ十分な接合強度で接合させることができる。また、接合温度を1500℃程度にすることが好ましい金属部材30であっても、破損の虞を低減しつつ接合させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、接合体、および電極埋設部材に関する。
半導体製造装置用部材は、基板を加熱や保持する機能を有するセラミックス部材が多用されている。特に、AlNやSiCを主成分とするセラミックス部材は、基板保持部材やヒーター等に用いられている。このようなセラミックス部材を用いた半導体製造装置用部材を、例えば、プロセスチャンバーに設置される際に金属部材を介して気密し固定するため、またはヒートシンク等の様々な機能を付加するため、セラミックス部材と金属部材の接合体が望まれている。
特許文献1には、窒化アルミニウム部材と金属部材がAlロウ材で接合された接合体および半導体保持装置が開示されている。好適な態様として、窒化アルミニウム部材が、半導体ウエハーを設置するための設置面を備えた半導体保持部材であり、金属部材が、半導体保持部材と外部との間で熱量の伝達を行うための熱伝達部材である例が開示されている。また、熱伝達部材の例として、タングステン、モリブデン、銅、またはこれらの合金によって形成する、と開示されている。これらの金属部材はヒートシンクとして機能し一定の厚さを有している。
また、特許文献2には、比較的大きな厚みを有し且つ導電性の高い焼結金属層を内蔵し、しかも、反りの発生が極めて小さく抑えられ、さらには焼結金属層と基板との接合強度も高く、電極埋設部材の用途に好適な窒化アルミニウム接合体及びその製造方法を提供することを目的として、接合面の少なくとも一部に、厚み15~100μmのタングステン又はモリブデンよりなる焼結金属層が形成された窒化アルミニウム焼結体の接合体であって、前記焼結金属層のシート抵抗値が1Ω/□以下であり、且つ前記焼結金属層の反りが100μm/100mm以下である窒化アルミニウム接合体が開示されている。
特開平9-249465号公報 特開2005-159334号公報 特開平5-246769号公報 特開昭62-78167号公報
日本金属学会誌 第45巻第2号(1981) P.184-P.189
非特許文献1によると、例えば、AlNからなるセラミックス部材と高融点金属は接合材なしでは反応しないため、接合体を作製することは困難であるとされてきた。そのため、従来はAlNセラミックスと高融点金属の接合体は、接合界面にロウ材等を介在させて接合する(特許文献1、3、4)方法で製作されていた。
しかし、これらの接合体を半導体製造プロセスで使用する場合、特許文献1、3、4の方法では、使用温度に制限があった。また、接合層であるロウ材の浸食、接合層からのコンタミネーションが懸念された。一方、これらの異種部材を直接接合することは、材質の組み合わせにより難しい場合があるだけでなく、接合できたとしても膨張係数差から接合体が破損する場合があり、接合体の使用温度が高くなるとその影響が顕著であった。
また、半導体製造プロセスで使用される接合体の金属部材をプロセスチャンバーに気密し固定するためや、ヒートシンクとして利用するためには金属部材は一定以上の厚みが必要である。しかし、特許文献2のような焼結金属層ではそのような構造とすることはできなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、接合強度が強く、使用可能温度が高い接合体、および電極埋設部材を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の接合体は、以下の手段を講じた。すなわち、本発明の適用例の接合体は、セラミックス部材および金属部材の接合体であって、前記セラミックス部材は、少なくとも前記金属部材の一方の主面に接合され、前記セラミックス部材と前記金属部材の20℃から1500℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.4ppm以下であることを特徴としている。
このように、広い温度範囲での平均線膨張係数差(CTE差)を小さくコントロールすることで、これまで接合させることがあまりなかったセラミックス部材および金属部材の組み合わせでも破損の虞を低減しつつ十分な接合強度で接合させることができる。また、CTE差を上記のように規定することで、接合温度を1500℃程度にすることが好ましい金属部材であっても、破損の虞を低減しつつ接合させることができる。
(2)また、上記(1)の適用例の接合体において、前記セラミックス部材と前記金属部材の20℃から800℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.6ppm以下であり、20℃から1200℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.5ppm以下であることを特徴としている。
このように、接合後の冷却過程において通過する温度範囲20℃から1200℃および20℃から800℃でのCTE差の絶対値がそれぞれ0.5ppm以下、0.6ppm以下であれば、接合体の接合後の冷却過程において破損の虞を低減できる。また、このような接合体は、使用温度が800℃程度でも破損の虞を低減しつつ使用することができる。
(3)また、上記(1)または(2)の適用例の接合体において、前記セラミックス部材と前記金属部材の、20℃から1800℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.35ppm以下であることを特徴としている。
このように、CTE差を上記のように規定することで、接合温度を1800℃程度にすることが好ましい金属部材であっても、破損の虞を低減しつつ接合させることができる。
(4)また、上記(1)から(3)の適用例の接合体において、前記金属部材の前記セラミックス部材が接合された前記一方の主面の最大長さは20cm以上であり、前記金属部材の厚みは5mm以上であることを特徴としている。
このように、金属部材の主面の最大長さが大きく、厚みが厚いことで、接合体を気密固定したり、金属部材をヒートシンクとして利用したり、接合体の強度や寸法精度を高めたりするなど、接合体を様々な用途に適用できる。
(5)また、上記(1)から(4)の適用例の接合体において、前記セラミックス部材はAlNを主成分とし、前記セラミックス部材は周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を含むことを特徴としている。
このように、セラミックス部材がAlNを主成分とし、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を含むことで、所定の種類の金属とのCTE差を十分に低減でき、接合強度を高くすることができる。
(6)また、上記(5)の適用例の接合体において、前記セラミックス部材は、Yの含有量が1wt%以下である、またはYを含有しないことを特徴としている。
AlNと金属部材との接合体は金属部材側に金属カーバイドの脆化層が形成され、破損はこの層から発生することがあるが、AlNのY濃度を1wt%以下にすることで、脆化層の生成が抑制されるため、接合体の接合強度がより高く維持される。
(7)また、上記(1)から(4)の適用例の接合体において、前記セラミックス部材はSiCを主成分とし、前記金属部材はWからなることを特徴としている。
このように、セラミックス部材がSiCを主成分とし、金属部材がWからなることで、CTE差を十分に低減でき、また、接合温度近傍でCTE差の絶対値が極小になるため、接合強度を高くすることができる。
(8)また、本発明の電極埋設部材は、上記(1)から(7)のいずれかに記載の接合体と、前記接合体のセラミックス部材に埋設された電極と、を備えることを特徴としている。
本発明のセラミックス部材および金属部材の接合体は、接合強度が強く、使用可能温度が高いため、このように構成された電極埋設部材は、例えば、高温環境下で使用される可能性のある半導体製造装置用部材に適用することができる。
本発明によれば、接合強度が強く、使用可能温度が高い接合体、および電極埋設部材を構成することができ、そのような接合体、および電極埋設部材を製造することができる。
本発明の実施形態に係る接合体の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の実施形態に係る接合体の変形例を示す模式的な断面図である。 本発明の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す模式的な断面図である。 (a)~(e)、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。 (a)~(e)、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。 金属部材および一部のセラミックス部材に対応する試験片の平均線膨張係数を示すグラフである。 実施例および比較例の接合体の部材の組成、各範囲の平均線膨張係数差、破損の有無、および接合硬度を示す表である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。なお、構成図において、各構成要素の大きさは概念的に表したものであり、必ずしも実際の寸法比率を表すものではない。
[実施形態]
[接合体の構成]
まず、本発明の実施形態に係る接合体を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る接合体の一例を示す模式的な断面図である。本発明の実施形態に係る接合体10は、セラミックス部材20および金属部材30の接合体であって、セラミックス部材20は、少なくとも金属部材30の一方の主面32に接合され、セラミックス部材20と金属部材30の20℃から1500℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.4ppm以下である。
このように、セラミックス部材20と金属部材30の平均線膨張係数差(CTE差)の絶対値を広い温度範囲で小さくコントロールすることで、これまで接合させることがあまりなかったセラミックス部材20および金属部材30の組み合わせでも破損の虞を低減しつつ十分な接合強度で接合させることができる。また、CTE差の絶対値を上記のように規定することで、接合温度を1500℃程度にすることが好ましい金属部材30であっても、破損の虞を低減しつつ接合させることができる。
セラミックス部材20と金属部材30の20℃から800℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.6ppm以下であり、20℃から1200℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.5ppm以下であることが好ましい。このように、接合後の冷却過程において通過する温度範囲20℃から1200℃および20℃から800℃でのCTE差の絶対値がそれぞれ0.5ppm以下、0.6ppm以下であれば、接合体10の接合後の冷却過程において破損の虞を低減できる。また、このような接合体10は、使用温度が800℃程度でも破損の虞を低減しつつ使用することができる。
セラミックス部材20と金属部材30の、20℃から1800℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.35ppm以下であることが好ましい。CTE差を上記のように規定することで、接合温度を1800℃程度にすることが好ましい金属部材30であっても、破損の虞を低減しつつ接合させることができる。接合温度を1800℃程度にすることが好ましい金属部材30とは、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)またはこれらを含む合金からなる金属部材30である。
セラミックス部材20の平均線膨張係数(平均線膨張率)、線膨張係数(線膨張率)は、熱機械分析装置を用いて、JIS R1618(ファインセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法)に準拠した方法で求めることができる。また、金属部材30の平均線膨張係数、線膨張係数は、熱機械分析装置を用いて、JIS Z2285(金属材料の線膨張係数の測定方法)に準拠した方法で求めることができる。
接合していないセラミックス部材20および金属部材30のそれぞれについて、熱機械分析装置で所定の温度における長さを求め、膨張曲線を求める。Lを定義温度(20℃)での長さとし、L、Lをそれぞれ温度T、T(T<T)での長さとする。また、ΔL=L-Lとし、ΔT=T-Tとする。温度TからTの平均線膨張係数αは、以下の数式(1)で求めることができる。すなわち、温度TからTの平均線膨張係数αは、膨張曲線のTからTの平均の勾配である。また、温度Tの線膨張係数は、膨張曲線のTの接線の勾配である。なお、長さの単位はmm、温度の単位は℃とする。
このようにして求めたセラミックス部材20の温度TからTの平均線膨張係数αと、金属部材30の温度TからTの平均線膨張係数αとの差を、温度TからTのセラミックス部材20と金属部材30の平均線膨張係数差(CTE差)とする。なお、1800℃でのセラミックス部材20または金属部材30の長さや線膨張係数、平均線膨張係数を求めることは容易でない。そのため、セラミックス部材20および金属部材30の20℃から1800℃までの平均線膨張係数は、以下のように定義する。まず、セラミックス部材20および金属部材30それぞれの1500℃以下の温度で求めた20℃から当該温度までの平均線膨張係数の複数のデータを多項式近似して多項式を求める。そして、当該多項式の1800℃での値を20℃から1800℃までの平均線膨張係数とみなす。実測するデータは、5点以上測定することが好ましい。
金属部材30のセラミックス部材20が接合された一方の主面32の最大長さは20cm以上であることが好ましい。また、金属部材30の厚みは5mm以上であることが好ましい。このように、金属部材30の一方の主面32の最大長さが大きい、または厚みが厚いことで、接合体10を気密固定したり、金属部材30をヒートシンクとして利用したり、接合体10の強度や寸法精度を高めたりするなど、接合体10を様々な用途に適用できる。金属部材30のセラミックス部材20が接合された一方の主面32の最大長さとは、セラミックス部材20が接合された一方の主面32の任意の2点間を結ぶ長さの最大値である。例えば、金属部材30が円盤状の場合、一方の主面32の最大長さは円の直径である。金属部材30の厚みとは、一方の主面32に垂直な方向の金属部材30の厚みの最大値である。
本発明の一適用例では、セラミックス部材20は、AlNを主成分とすることが好ましい。AlNを主成分とするセラミックス部材20とは、AlNを90wt%以上含むことをいう。また、本発明の別の適用例では、セラミックス部材20は、SiCを主成分とすることが好ましい。SiCを主成分とするセラミックス部材20とは、SiCを50wt%以上含むことをいう。また、本発明の別の適用例では、セラミックス部材20は、Alを主成分とすることが好ましい。Alを主成分とするセラミックス部材20とは、Alを90wt%以上含むことをいう。
金属部材30は、高融点金属からなることが好ましい。高融点金属からなる金属部材とは、融点が2000℃以上のモリブデンやタングステン、タンタル、ニオブ等が適用でき、純度99wt%以上のものを指す。また、金属部材30は、高融点金属を含む高融点の合金からなることが好ましい。これにより、一軸加圧焼成時の温度であっても金属部材30の変形が抑制される。また、同時にセラミックス部材20と金属部材30との界面で900℃以上の比較的高温の融点を持つ高融点金属酸化物が形成されるため、セラミックス部材20と金属部材30の接合界面の変形を抑制することができる。
セラミックス部材20がAlNを主成分とする場合、金属部材30はMoからなることが好ましい。また、セラミックス部材20がSiCを主成分とする場合、金属部材30はWからなることが好ましい。また、セラミックス部材20がAlを主成分とする場合、金属部材30はNbからなることが好ましい。これらの組み合わせは、基本的なCTE差が小さいため、セラミックス部材20または金属部材30の組成を調整することで、CTE差を十分に低減できる。
セラミックス部材20がAlNを主成分とする場合、セラミックス部材20は焼結助剤を含んでいてもよい。例えば、Yが焼結助剤として添加される場合、Y換算で0.1wt%以上5wt%以下添加されてもよい。また、セラミックス部材20は、AlNのみから構成されてもよい。このような濃度で焼結助剤が添加されることで、AlNを主成分とするセラミックス部材20と所定の種類の金属部材30、例えば、MoとのCTE差を十分に低減できる。
セラミックス部材20がAlNを主成分とする場合、セラミックス部材20は周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を含むことが好ましい。これにより、所定の種類の金属とのCTE差を十分に低減でき、接合強度を高くすることができる。また、セラミックス部材20と金属部材30との接合強度を保ちつつセラミックス部材20の性質を変更することができ、接合体10の用途が広くなる。
周期律表第4族の金属は、Ti、Zr、Hfから選択された1種類以上であることが好ましく、Tiであることがより好ましい。周期律表第5族の金属は、Nb、Taから選択された1種類以上であることが好ましく、Nbであることがより好ましい。周期律表第6族の金属は、Cr、Mo、Wから選択された1種類以上であることが好ましく、Crであることがより好ましい。
セラミックス部材20がAlNを主成分とし、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を含む場合、セラミックス部材は、Yの含有量が1wt%以下である、またはYを含有しないことが好ましい。AlNと金属部材30との接合体10は、金属部材30側に金属カーバイドの脆化層が形成され、破損はこの層から発生することがある。しかし、AlNのY濃度を1wt%以下にすることで、脆化層の生成が抑制されるため、接合体10の接合強度がより高く維持される。セラミックス部材20がAlNを主成分とし、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を含む場合、Yの含有量が1wt%以下である、またはYを含有しない構成としても、所定の種類の金属部材30、例えば、Moからなる金属部材30とのCTE差を十分に低減できる。
セラミックス部材20がSiCを主成分とする場合、セラミックス部材20は焼結助剤を含んでいてもよい。例えば、BCが焼結助剤として添加される場合、0.1wt%以上0.5wt%以下添加されてもよい。また、例えば、Al、またはYが焼結助剤として添加される場合、酸化物換算で0.1wt%以上5wt%以下添加されてもよい。また、周期律表第4族、第5族、第6族の金属の酸化物、炭化物、窒化物を50wt%未満含有してもよい。また、セラミックス部材20は、SiCのみから構成されてもよい。このような濃度で焼結助剤が添加されることで、SiCを主成分とするセラミックス部材20と所定の種類の金属部材30、例えば、Wからなる金属部材30とのCTE差を十分に低減できる。
セラミックス部材20がAlを主成分とする場合、セラミックス部材20は焼結助剤を含んでいてもよい。例えば、SiO、MgO、またはCaOが焼結助剤として添加される場合、酸化物換算で0.01wt%以上10wt%以下添加されてもよい。また、セラミックス部材20は、Alのみから構成されてもよい。このような濃度で焼結助剤が添加されることで、Alを主成分とするセラミックス部材20と所定の種類の金属部材30、例えば、Nbからなる金属部材30とのCTE差を十分に低減できる。
金属部材30は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有することが好ましい。このように、金属部材30に厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有することで、接合体10の用途がさらに拡大する。
金属部材30は、セラミックス部材20および金属部材30の接合界面近傍に金属部材30を構成する金属のカーバイド化層を有してもよい。接合界面近傍に金属部材30を構成する金属のカーバイド化層を有するとは、EDXまたはEPMAによる断面の元素マッピングにおいて、接合界面を直線で近似したとき、その直線に垂直な100μm以内の範囲にC成分が検出されることをいう。金属のカーバイド化層は脆化層であるため、カーバイド化層が存在することで接合強度が弱くなると考えられるが、本発明の接合体10は熱応力が生じ難いので、カーバイド化層が生成された場合であっても高い接合強度が得られる。
図2は、本発明の実施形態に係る接合体の変形例を示す模式的な断面図である。図2に示されるように、金属部材30の一方の主面32に対向する側の他方の主面34に、さらにセラミックス部材20が接合されていることが好ましい。このように、金属部材30の両方の主面32、34にセラミックス部材20が接合されることで、接合体10の内部応力がバランスすることにより接合体10の信頼性が向上するとともに、接合体10の用途がさらに拡大する。また、セラミックス部材20で板状の金属部材30を挟み込むことにより、接合体10の反りを抑制することができ、寸法精度の高い接合体10を作製することができる。
[電極埋設部材の構成]
次に、本発明の実施形態に係る電極埋設部材を説明する。図3は、本発明の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す模式的な断面図である。本発明の実施形態に係る電極埋設部材50は、接合体10と、接合体10のセラミックス部材20に埋設された電極40と、を備える。
接合体10は、上述した接合体10である。電極40は、接合体10のセラミックス部材20に埋設される。電極40の形状は、メッシュ状や箔状など、様々な形状とすることができる。また、材質も、モリブデン、タングステンなど、様々な材質とすることができる。電極40は、ヒーター用電極として使用できる。
電極埋設部材50は、図示しない端子穴、端子が設けられていてもよい。
本発明の接合体および電極埋設部材は、接合強度が強く、使用可能温度(耐熱温度)が高い部材である。また、セラミックス部材および金属部材の接合面の浸食やコンタミネーションを抑制した部材である。また、本発明の接合体および電極埋設部材は、金属部材の厚みが厚いことで、チャンバーに気密固定するために金属部材を使用できる。また、本発明の接合体および電極埋設部材は、金属部材の厚みが厚いことで、金属部材をヒートシンクやヒートスプレッダーとして利用したり、セラミックス部材の強度や寸法精度を高めたりするなど、様々な用途に適用できる。
[接合体の製造方法]
次に、上記のように構成された接合体10の製造方法を説明する。図4(a)~(e)は、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。
まず、セラミックス原料粉またはセラミックス原料粉に焼結助剤を添加した粉末を造粒した造粒粉22を準備する。セラミックス原料粉末は、高純度であることが好ましく、その純度は、好ましくは96%以上、より好ましくは98%以上である。また、セラミックス粉末の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上1.0μm以下、より好ましくは0.3μm以上0.8μm以下である。セラミックス原料粉に必要に応じて所定量の焼結助剤を添加し、PVA系等のバインダ、分散剤、溶剤を添加してスラリーを調製し、スプレードライヤー等により造粒粉22を造粒する。
セラミックス原料粉として、例えば、AlNを使用する場合、焼結助剤としてYを用いることができる。セラミックス原料粉として、例えば、AlNを使用する場合、金属部材とのCTE差を低減するため、またはセラミックス部材の性質を調整するため、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を添加することができる。この場合、セラミックス原料粉に内比で0.1wt%~5wt%のY、所定量の周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を添加し、PVA系等のバインダ、分散剤、溶剤を添加してスラリーを調製し、スプレードライヤー等により造粒粉22を造粒する。
次に、焼成後金属部材30となる金属部材前駆体36を準備する。金属部材前駆体36は、板状の金属からなる。金属部材前駆体36は、一方の主面における最大長さが20cm以上であることが好ましい。また、一方の主面に垂直な方向の最大厚みが5mm以上であることが好ましい。また、金属部材前駆体36の一方の主面または他方の主面を粗面化することが好ましい。
次に、造粒粉22または造粒粉から形成した成形体、および金属部材前駆体36を、板状の金属部材前駆体36の一方の主面が積層方向に垂直になるように有底のカーボン型60(成形型)に積層する。
成形体を積層する他の例として、得られた造粒粉22を用いて1または複数の成形体を作製する。成形体の成形方法としては、例えば、一軸加圧成形や冷間静水等方圧加圧(CIP:Cold Isostatic Pressing)法などの公知の方法を用いればよい。なお、成形体を
形成する方法は、加圧成形に限らず、例えば、グリーンシート積層、または鋳込み成形であっても適用が可能である。
電極埋設部材50を作製する場合は、造粒粉22を積層する際に、造粒粉22を仮プレスし電極40を配置しさらに造粒粉22を投入し仮プレスする、または、成形体を積層し電極40を配置しさらに成形体を積層することで、焼結後セラミックス部材20となる部分に電極40が埋設される。
次に、カーボン型60にカーボンパンチ70を挿入し、積層体12を形成する。積層体12は、焼結後セラミックス部材20となる造粒粉22または成形体の層と、焼結後金属部材30となる板状の金属部材前駆体36の2層であってもよいし、板状の金属部材前駆体36が造粒粉22または成形体の層で挟まれた3層であってもよい。また、積層方向の側面は、板状の金属部材前駆体36が露出する部分があってもよいし、板状の金属部材前駆体36が造粒粉22または成形体で覆われていてもよい。図4は、板状の金属部材前駆体36が造粒粉22で覆われて、3層で作製される場合を示している。
次に、積層体12を一軸加圧焼成することで接合体10を作製する。焼成条件は、セラミックス原料粉や金属部材前駆体の材料の種類や組み合わせにより異なる。例えば、AlNを主成分とする造粒粉または成形体とMoからなる金属部材前駆体の組み合わせの場合、1700℃以上2000℃以下の温度、1MPa以上の圧力で、0.1時間以上10時間以下保持することで焼成することができる。また、例えば、SiCを主成分とする造粒粉または成形体とWからなる金属部材前駆体の組み合わせの場合、1800℃以上2200℃以下の温度、1MPa以上の圧力で、0.1時間以上10時間以下保持することで焼成することができる。
焼成後、所定の形状に加工する工程を設けてもよい。このとき、板状の金属部材前駆体36の積層方向の側面がセラミックス部材で覆われている場合、板状の金属部材前駆体36を露出する加工を行ってもよい。また、板状の金属部材前駆体36がセラミックス部材20の層で挟まれた3層である場合、セラミックス部材20のうちの一部、または一方のセラミックス部材20を全部取り去る加工をしてもよい。また、板状の金属部材前駆体36の形状を加工する工程を設けてもよい。このときは、板状の金属部材前駆体36の一方の主面32に垂直な方向の最大厚みが5mmを下回らないように加工をすることが好ましい。
また、電極埋設部材50とした場合は、電極40の一部を露出させる工程や、電極40に端子を接続する工程を設けてもよい。
なお、成形体を作製し積層する方法では、成形体を脱脂して脱脂体を作製する工程や脱脂体を仮焼して仮焼体を作製する工程を設けてもよい。例えば、AlN原料粉を使用する場合、脱脂温度は400℃以上800℃以下であることが好ましく、脱脂時間は1時間以上120時間以下であることが好ましい。脱脂雰囲気は、大気雰囲気または窒素雰囲気であることが好ましく、大気雰囲気であることがより好ましい。また、例えば、AlN原料粉を使用する場合、仮焼温度は1200℃以上1700℃以下であることが好ましく、仮焼時間は、0.5時間以上12時間以下であることが好ましい。仮焼雰囲気は、窒素や不活性ガス雰囲気であることが好ましいが、真空などの雰囲気であってもよい。
また、板状の金属部材前駆体36は、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有することが好ましい。このように、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を有する板状の金属部材前駆体36を使用することで、金属部材前駆体36が難加工性の材料からなる場合であっても、これを予め加工しておくことができる。これにより、焼成後に加工するよりも容易に種々の構造のための形状を作製でき、接合体10の用途がさらに拡大する。
図5(a)~(e)は、それぞれ本発明の実施形態に係る製造方法の製造工程の一段階を模式的に示す断面図である。図5は、厚み方向に貫通する貫通孔、および一方の主面32に溝を有する板状の金属部材前駆体36を使用した製造方法の一例を示している。上記の製造方法との違いのみ説明する。
板状の金属部材前駆体36を準備する工程において、板状の金属部材前駆体36に、接合体10の設計に応じて、厚み方向に貫通する貫通孔、または一方の主面32もしくは他方の主面34に溝を加工する。そして、金属部材前駆体36の一方の主面または他方の主面を粗面化する。また、積層体12を形成する工程において、加工によって形成された板状の金属部材前駆体36の貫通孔または溝には、造粒粉22または造粒粉から形成した成形体を充填することが好ましい。このように貫通孔または溝に造粒粉等を充填して焼成することで、焼成後のセラミックス部材に不具合が生じる虞が低減される。造粒粉22または造粒粉から形成した成形体のほか、これらの仮焼体や焼成体を充填してもよい。
焼成後、所定の形状に加工する。このとき、板状の金属部材前駆体36の貫通孔または溝のセラミックスが充填された領域を加工することで、焼成後の後加工の負担を小さくすることができる。貫通孔は、例えば、電極取り出しのための給電端子を後付けするための孔、ガスを供給または吸引するための孔、基板を載置するためのリフトピン用の孔として使用される。その際には、貫通孔に充填して形成されたセラミックスの一部を残して加工することにより電気絶縁の機能を付加することができる。溝は、例えば、冷媒流路の一部として使用される。
このような方法により、接合強度が強く、使用可能温度が高い接合体または電極埋設部材を製造することができる。
[実施例、比較例]
(接合体の作製)
(実施例1)
AlN原料粉(純度99.9%)に内比で5wt%のYを添加し、バインダ(PVA)、分散剤、溶剤を添加してスラリーを調製し、スプレードライヤーにより造粒粉を造粒した。また、金属部材となる板状の金属部材前駆体として、径Φ300mm、厚み10mmの板状のMo(純度99.9%)を準備した。
次に、造粒粉を有底のカーボン型に充填し、カーボンパンチでプレス成形し、径Φ300mm、厚み15mmの成形体を作製した。次に、板状のMoを成形体上に載置した。次に、カーボン型に造粒粉をさらに充填してMoを埋設した。このとき、Moの上面より厚みが5mmになるように、造粒粉の充填およびカーボンパンチでの成形をした。
そして、カーボンパンチをカーボン型に挿入した状態で、温度1800℃、圧力4MPa、N雰囲気で2時間一軸ホットプレス焼成を行った。その後、側面および他方の主面のセラミックス部材を除去した。このようにして、径Φ300mm、厚み10mmのAlN焼結体からなるセラミックス部材と径Φ300mm、厚み10mmのMoからなる金属部材を接合した実施例1の接合体を作製した。また、同一造粒粉および同一条件で作製した10mm×5mm×5mmのセラミックス部材の平均線膨張係数測定用の試験片を複数準備した。また、10mm×5mm×5mmのMoからなる金属部材の平均線膨張係数測定用の試験片を複数準備した。
(実施例2)
実施例1の造粒粉を、AlN原料粉に内比で6wt%のTiNおよび1wt%のYを添加したものに変更した以外、同じ工程、条件で実施例2の接合体および試験片を作製した。
(実施例3)
実施例1の造粒粉を、AlN原料粉のみに変更した以外、同じ工程、条件で実施例3の接合体および試験片を作製した。
(実施例4)
実施例1の造粒粉を、AlN原料粉に内比で6wt%のZrCおよび1wt%のYを添加したものに変更した以外、同じ工程、条件で実施例4の接合体および試験片を作製した。
(実施例5)
実施例1の造粒粉を、AlN原料粉に内比で6wt%のTiCNおよび1wt%のYを添加したものに変更した以外、同じ工程、条件で実施例5の接合体および試験片を作製した。
(実施例6)
実施例1の造粒粉を、AlN原料粉に内比で6wt%のCrおよび1wt%のYを添加したものに変更した以外、同じ工程、条件で実施例6の接合体および試験片を作製した。
(実施例7)
実施例1の造粒粉を、AlN原料粉に内比で6wt%のSmおよび1wt%のYを添加したものに変更した以外、同じ工程、条件で実施例7の接合体および試験片を作製した。
(実施例8)
実施例1の造粒粉を、SiC原料粉(純度98%、平均粒径0.5μm)に、焼結助剤としてBCを内比で0.5wt%、カーボン成分を内比で2.0wt%添加したものに変更した。また、実施例1の金属部材前駆体をW(純度99.9%)からなる部材に変更し、一軸ホットプレス焼成の温度を1900℃とした。これら以外、同じ工程、条件で実施例8の接合体および試験片を作製した。また、10mm×5mm×5mmのWからなる金属部材の平均線膨張係数測定用の試験片を複数準備した。
(比較例1)
実施例1の金属部材前駆体をW(純度99.9%)からなる部材に変更した以外、同じ工程、条件で比較例1の接合体を作製した。
(比較例2)
実施例8の金属部材前駆体をMo(純度99.9%)からなる部材に変更した以外、同じ工程、条件で比較例2の接合体を作製した。
(平均線膨張係数差の算出)
実施例および比較例の接合体のセラミックス部材および金属部材に対応する平均線膨張係数測定用の試験片を用いて、熱機械分析装置(Rigaku製 Thermo plus TMA8310)で所定の温度における長さおよび膨張曲線を求めた。これを用いて、各試験片の各温度の線膨張係数、各温度範囲の平均線膨張係数、および平均線膨張係数差を算出した。図6は、金属部材および一部のセラミックス部材に対応する試験片の20℃から当該温度までの平均線膨張係数を示すグラフである。なお、20℃から1800℃までの平均線膨張係数は、20℃から1500℃以下の所定の温度までの平均膨張係数の曲線を求め、多項式近似することで求めた。
(破損の有無の確認)
実施例および比較例の接合体を200℃から650℃に上昇させ、200℃に下降させるサイクルを50回繰り返した後、各接合体に破損が見られるかを目視で確認した。
(接合強度の測定)
実施例および比較例の積層体から、積層方向が長辺となるように3mm×4mm×19mmの接合強度測定用の試験片を複数切り出した。JIS R1601 2008(ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法)に準拠した3点曲げ強度試験により、接合体の接合強度の測定を行った。スパンは10mmとし、長手方向の中央部に接合面を配置してナイフエッジを接合面に合わせて測定を行った。試験片は各試料5個準備し、5個の測定値の平均値(小数第1位を四捨五入)を実施例および比較例の接合強度の値とした。
(測定結果)
図7は、実施例および比較例の接合体の部材の組成、各範囲の平均線膨張係数差、破損の有無、および接合硬度を示す表である。比較例1および比較例2の接合体は、熱サイクルの結果、目視で確認できる破損があったため、接合強度を測定することができなかった。これに対して、実施例1は、接合強度が325MPaとなり、高い接合強度が得られていることが分かった。実施例2~8は、それぞれ340MPa、345MPa、335MPa、330MPa、335MPa、335MPa、370MPaとなり、いずれも高い接合強度を得られた。
(実施例9)
(電極埋設部材の作製)
実施例9は、実施例1の製法において金属部材前駆体の上に位置するAlN焼結体(セラミックス部材)にヒーター電極を埋設し、高温下のプロセスで使用できるヒーターモジュールを作製した。
造粒粉は、実施例1と同様のものを準備した。金属部材前駆体は、径Φ300mm、厚み8mmの板状のMo(純度99.9%)の端子穴が穿設される箇所に厚み方向に貫通する貫通孔を設けたものを準備した。次に、ヒーター積層体を作製した。造粒粉を有底のカーボン型に充填し、カーボンパンチでプレス成形し、径Φ320mm、厚み8mmの成形体を作製した。次に、ヒーター電極を成形体上に載置した。ヒーター電極はMoメッシュ(線径0.1mm、メッシュサイズ#50、平織)をヒーター電極の抵抗値を合わせるため所定のパターンに裁断したものである。次に、カーボン型に造粒粉をさらに充填してヒーター電極を埋設することでヒーター積層体を作製した。このとき、ヒーター電極の上面より厚みが8mmになるように、造粒粉の充填およびカーボンパンチでの成形をした。
次に、板状のMoをヒーター積層体上に載置した。そして、Moを載置したカーボン型に造粒粉をさらに充填してMoを埋設した。このとき、板状のMoの上面より厚みが8mmになるようにカーボンパンチで成形し、積層体を作製した。このようにして、ヒーター積層体、および板状のMoが積層された積層体を作製した。
そして、カーボンパンチをカーボン型に挿入した状態で、温度1800℃、圧力4MPa、N雰囲気で4時間一軸ホットプレス焼成を行った。焼成後、外形加工(Φ300mm×18mm)を行った。電極と外部電源とを接続するための端子穴の穿設、端子の接続、および必要な絶縁構造の作製は、焼成後の加工時に同時に行った。このようにして、実施例12の電極埋設部材を作製した。
(評価)
作製されたヒーターモジュールは、650℃の環境で使用することができ、ヒーター電極に外部電源より通電することにより基板載置面を600℃に加熱することができた。
以上により、本発明の接合体および電極埋設部材は、接合強度が強く、使用可能温度が高い接合体および電極埋設部材であることが確かめられた。また、本発明の製造方法は、そのような接合体または電極埋設部材を製造できることが確かめられた。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形および均等物に及ぶことはいうまでもない。また、各図面に示された構成要素の構造、形状、数、位置、大きさ等は説明の便宜上のものであり、適宜変更しうる。
10 接合体
12 積層体
20 セラミックス部材
22 造粒粉
30 金属部材
32 一方の主面
34 他方の主面
36 金属部材前駆体
40 電極
50 電極埋設部材
60 カーボン型
70 カーボンパンチ

Claims (8)

  1. セラミックス部材および金属部材の接合体であって、
    前記セラミックス部材は、少なくとも前記金属部材の一方の主面に接合され、
    前記セラミックス部材と前記金属部材の20℃から1500℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.4ppm以下であることを特徴とする接合体。
  2. 前記セラミックス部材と前記金属部材の20℃から800℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.6ppm以下であり、20℃から1200℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.5ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  3. 前記セラミックス部材と前記金属部材の、20℃から1800℃の平均線膨張係数差の絶対値は、0.35ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  4. 前記金属部材の前記セラミックス部材が接合された前記一方の主面の最大長さは20cm以上であり、前記金属部材の厚みは5mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  5. 前記セラミックス部材はAlNを主成分とし、
    前記セラミックス部材は周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の窒化物、炭化物、または炭窒化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  6. 前記セラミックス部材は、Yの含有量が1wt%以下である、またはYを含有しないことを特徴とする請求項5に記載の接合体。
  7. 前記セラミックス部材はSiCを主成分とし、
    前記金属部材はWからなることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の接合体と、
    前記接合体のセラミックス部材に埋設された電極と、を備えることを特徴とする電極埋設部材。
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