JPWO2020054199A1 - モールドモータ - Google Patents

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Abstract

モールドモータ(1)は、ステータコア(11)及びステータコア(11)にインシュレータ(13)を介して巻回されたコイル(12)を有するステータ(10)と、ステータ(10)と向い合って配置され、ロータコア(22)及び回転軸(21)を有するロータ(20)と、第1開口(30a)を有し、ステータ(10)を覆うモールド樹脂(30)と、第1開口(30a)に取り付けられ、電線(90)を外部に引き出すための挿通孔(40a)が形成されたリードブッシュ(40)と、を備え、リードブッシュ(40)は、電線(90)を外部に引き出すための第2開口(41a)であって、第1開口(30a)よりも小さく、かつ、挿通孔(40a)よりも大きい第2開口(41a)が形成された金属部材(41)を有する。

Description

本開示は、モールドモータに関する。
従来、ステータがモールド樹脂で覆われたモールドモータが知られている(特許文献1)。例えば、モールドモータは、ステータと、ステータの内側に配置されたロータと、ステータを覆うモールド樹脂と、ステータが有するコイルが結線されるプリント基板とを備える。モールドモータでは、プリント基板に接続された複数のリード線が、モールド樹脂が成す側壁部の開口に取り付けられたリードブッシュを介してモータの外部に引き出されている。
近年、モールドモータの高出力化に伴って、ステータコアに巻回されたコイルの発熱が大きくなっている。このため、コイルを覆っているモールド樹脂が熱劣化するという課題がある。
そこで、モールド樹脂の熱劣化を抑制するために、モールド樹脂として、高熱伝導率を有する充填剤が含有されたエポキシ樹脂を用いることが提案されている(特許文献2)。
国際公開第2012/101976号 特開2004−143368号公報
しかしながら、ステータが有するコイルに過大な電流が流れる等してコイルが異常発熱した場合には、コイルを成す導線の表面を絶縁被覆する絶縁体が溶けて、コイルを成す導線同士が短絡するというレアショートが発生するおそれがある。また、レアショートの発生時には、火花が生じることがある。
この場合、コイルが断線すれば、コイルに電流が流れなくなるのでコイルの異常発熱を回避することができる。しかし、高出力用のモールドモータでは、ステータが有するコイルの線径を太くしているため(例えばφ0.3mm以上)、コイルが異常発熱してもコイルが断線しにくくなっている。このため、高出力用のモールドモータでは、レアショートに至る可能性が大きくなっている。
一方、コイルの発熱等によってモータの内部の温度が上昇すると、リードブッシュ又はステータコアとコイルとの間に介在するインシュレータ等の樹脂部品から可燃性のガスが発生する。
このようにモータの内部に可燃性のガスが存在するときに、レアショートが発生して火花が生じると、火花がガスに引火して発火するおそれがある。
特に、リードブッシュ付近で可燃性のガスが発生すると、リードブッシュ付近に空気(酸素)が流入してリードブッシュに挿通されるリード線間にスパークが発生しやすくなり、発火に至るおそれが高くなる。
このとき、リードブッシュが樹脂製であれば、発火によってリードブッシュが溶けてしまう。例えば、ポリブチレンテレフタレート(Polybutylene terephthalate。以下、「PBT」と記す。)によって構成されたリードブッシュは、約230℃で溶け始める。このようにリードブッシュが溶けると、発火した火がリードブッシュの溶けた部分(つまりモールド樹脂が成す側壁部の開口)からモータの外部に噴出して、延焼するおそれがある。
また、モータの内部の高温状態が続いた場合には、モータの内部に可燃性のガスが充満してガスの濃度(圧力)が大きくなるため、発火した火が外部に噴出する可能性が高くなる。このとき、モールド樹脂に比べて強度が弱いリードブッシュから外部に火が噴出しやすい。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、ステータが有するコイルの異常発熱等によってモールド樹脂の内部で発火が生じた場合であっても、モールド樹脂におけるリードブッシュが取り付けられた箇所から火が外部に噴出することを抑制できるモールドモータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示に係るモールドモータの一態様は、ステータコア及び前記ステータコアにインシュレータを介して巻回されたコイルを有するステータと、前記ステータと向い合って配置され、ロータコア及び回転軸を有するロータと、第1開口を有し、前記ステータを覆うモールド樹脂と、前記第1開口に取り付けられ、電線を外部に引き出すための挿通孔が形成されたリードブッシュと、を備え、前記リードブッシュは、前記電線を外部に引き出すための第2開口であって、前記第1開口よりも小さく、かつ、前記挿通孔よりも大きい第2開口が形成された金属部材を有する。
また、本開示に係るモールドモータの他の一態様は、ステータコア及び前記ステータコアにインシュレータを介して巻回されたコイルを有するステータと、前記ステータと向い合って配置され、ロータコアと回転軸とを有するロータと、第1開口を有し、前記ステータを覆うモールド樹脂と、前記第1開口に取り付けられ、電線を外部に引き出すための挿通孔が形成されたセラミックス製のリードブッシュと、を備え、前記挿通孔は、前記第1開口よりも小さい。
本開示によれば、モールド樹脂の内部で発火が生じた場合であっても、モールド樹脂におけるリードブッシュが取り付けられた箇所から火が外部に噴出することを抑制できる。
図1は、実施の形態1に係るモールドモータの斜視図である。 図2は、実施の形態1に係るモールドモータの分解斜視図である。 図3は、実施の形態1に係るモールドモータの断面図である。 図4は、図3のIV−IV線における実施の形態1に係るモールドモータの断面図である。 図5は、実施の形態1に係るモールドモータにおいて、リードブッシュを取り外した状態を示す図である。 図6は、実施の形態1に係るモールドモータにおいて、リードブッシュをモールド樹脂に取り付けるときの様子を示す図である。 図7の(a)は、実施の形態1に係るモールドモータに用いられるリードブッシュの正面図であり、図7の(b)は、同リードブッシュの側面図であり、図7の(c)は、同リードブッシュの上面図である。 図8は、実施の形態1に係るモールドモータにおけるモールド樹脂及びリードブッシュの周辺構造を示す断面図である。 図9は、実施の形態1に係るモールドモータに用いられる第1変形例のリードブッシュの構成を示す図である。 図10は、実施の形態1に係るモールドモータに用いられる第2変形例のリードブッシュの構成を示す図である。 図11は、実施の形態1に係るモールドモータに用いられる第2変形例のリードブッシュにおける金属部材の構成を示す図である。 図12の(a)は、実施の形態2に係るモールドモータに用いられるリードブッシュの正面図であり、図12の(b)は、同リードブッシュの側面図であり、図12の(c)は、同リードブッシュの上面図である。 図13は、実施の形態2に係るモールドモータにおけるモールド樹脂及びリードブッシュの周辺構造を示す断面図である。 図14Aは、実施の形態2に係るモールドモータに用いられる変形例のリードブッシュの構成を示す図である。 図14Bは、実施の形態2に係るモールドモータに用いられる変形例のリードブッシュにおける金属部材の構成を示す図である。 図15は、実施の形態3に係るモールドモータにおけるモールド樹脂及びリードブッシュの周辺構造を示す断面図である。 図16は、実施の形態3に係るモールドモータに用いられるリードブッシュが有する金属部材の斜視図である。 図17は、実施の形態3に係るモールドモータに用いられるリードブッシュが有する金属部材の上面図である。 図18は、実施の形態4に係るモールドモータの断面図である。 図19は、実施の形態4に係るモールドモータにおいて、リードブッシュを取り外した状態を示す図である。 図20は、実施の形態4に係るモールドモータにおけるモールド樹脂及びリードブッシュの周辺構造を示す断面図である。 図21は、実施の形態4に係るモールドモータにおけるモールド樹脂及び他のリードブッシュの周辺構造を示す断面図である。
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程及び工程の順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係るモールドモータ1の全体の構成について、図1〜図4を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係るモールドモータ1の斜視図である。図2は、同モールドモータ1の分解斜視図である。図3は、同モールドモータ1の断面図である。図4は、図3のIV−IV線における同モールドモータ1の断面図である。なお、図2〜図4では、ロータ20が有する回転軸21が延在する方向を軸方向Xとし、この軸方向Xに直交する面において、回転軸21の軸心Cを中心として軸心Cから広がる方向を径方向Yとし、軸心Cを中心として軸心Cを周回する方向を周方向Zとしている。また、図4では、図面を見やすくするために、ステータコア11のコア部分及びロータコア22のコア部分については便宜上ハッチングを省略している。
図1〜図3に示すように、モールドモータ1は、ステータ10と、ステータ10と向い合って配置されたロータ20と、ステータ10を覆うモールド樹脂30と、モールド樹脂30に取り付けられたリードブッシュ40とを備える。
モールドモータ1は、さらに、第1軸受51及び第2軸受52と、第1ブラケット61及び第2ブラケット62と、第1金属カバー71及び第2金属カバー72と、回路基板80とを備える。
モールドモータ1において、モールド樹脂30、第1ブラケット61、第2ブラケット62及び第1金属カバー71は、モールドモータ1の外郭を構成している。
本実施の形態におけるモールドモータ1は、ブラシを用いないブラシレスモータである。また、本実施の形態におけるモールドモータ1は、ロータ20がステータ10の内側に配置されたインナーロータ型のモータである。なお、本開示は、ロータがステータの外側に配置されたアウターロータ型のモータにも適用できる。
ステータ10(固定子)は、ロータ20との間に微小なエアギャップを介してロータ20を囲むように配置されている。ステータ10は、ステータコア11と、コイル12と、インシュレータ13とを有する。
ステータコア11は、ロータ20を回転させるための磁力を発生させる環状の鉄心である。図3に示すように、ステータコア11は、例えば、ロータ20が有する回転軸21の長手方向(軸方向X)に複数の電磁鋼板が積層された積層体である。なお、ステータコア11は、積層体に限らず、磁性材料によって構成されたバルク体であってもよい。
図4に示すように、ステータコア11は、ロータ20を囲むように環状に形成されたヨーク11aと、ヨーク11aから回転軸21に向かって凸形状に突出する複数のティース11bとを有する。本実施の形態では、ステータコア11には、12個のティース11bが設けられている。
ヨーク11aは、各ティース11bの外側に形成されたバックヨークである。本実施の形態において、ヨーク11aは、軸心Cを中心とする円環状に形成されている。
複数のティース11bは、開口部であるスロット14を互いの間に形成しながら、それぞれが周方向Zに等間隔に配置される。また、各ティース11bの延出した先端箇所には、周方向Zの両側に延伸する延伸部11b1が形成されている。この延伸部11b1を含めてティース11bの先端部に位置する内周面が、ロータ20の外周表面に対向する磁極面となる。なお、隣接する2つのティース11bにおいて、一方のティース11bにおける延伸部11b1と他方のティース11bにおける延伸部11b1との間には、隙間(スロットオープニング)が存在する。
コイル12は、インシュレータ13を介してステータコア11に巻回された巻線コイルである。具体的には、図4に示すように、コイル12は、ステータコア11が有する複数のティース11bの各々に巻回されている。また、図3に示すように、各コイル12は、回転軸21の長手方向(軸方向X)に沿って、ステータコア11からステータコア11の両側に突出したコイルエンド12aを有する。つまり、コイルエンド12aは、コイル12のうちステータコア11から軸方向Xに突出してはみ出した部分である。なお、本実施の形態では、12個のコイル12が用いられている。したがって、モールドモータ1のスロット数は、12である。
また、本実施の形態において、モールドモータ1は、出力が750W以上の高出力用モータである。このため、コイル12としては、線径φが0.3mm以上のものが用いられる。一例として、コイル12の線径φは、0.5mm〜1.0mmである。
複数のコイル12は、互いに電気的に120度位相が異なるU相、V相及びW相の3相それぞれの単位コイルによって構成されている。つまり、それぞれティース11bに巻き回されたコイル12は、U相、V相及びW相の相単位でそれぞれに通電される3相の交流によって通電駆動される。なお、各相のコイル12同士は、渡り線(不図示)によって連結されている。渡り線は、インシュレータ13の外周壁部等に配設されている。コイル12と渡り線とは、芯線となる導線と、導線の表面を絶縁被覆する絶縁体とによって構成されている。
また、各相のコイル12の末端は、回路基板80が有する巻線結線部で結線されている。具体的には、回路基板80には、U相、V相、W相の相ごとに複数のコイル12を電気的に接続するためのパターン配線が形成されており、各相のコイル12の末端が、はんだ等によって回路基板80のパターン配線と電気的に接続されている。なお、回路基板80は、中央部に回転軸21が遊通される開口を有しており、例えば、環状(ドーナツ型形状)、扇型形状(円弧状)、又は、C字形状等である。
あるいは、各相のコイル12の端末は、回路基板を用いる構成のほか、導通材料から成る接続部材を用いる構成とすることもできる。なお、本開示は、モータの仕様によらず、モータの筐体内部にリード線を挿入する構造であれば、適用できる。
図3及び図4に示すように、インシュレータ13は、ステータコア11を覆う絶縁枠である。具体的には、インシュレータ13は、ステータコア11が有するティース11bを覆っており、ティース11b毎に設けられている。インシュレータ13は、例えば、PBT等の絶縁性樹脂材料によって構成されている。
ステータ10の内側に配置されたロータ20(回転子)は、ステータ10に生じる磁力によって回転する。具体的には、ロータ20は、回転軸21を有しており、回転軸21の軸心Cを回転中心として回転する。回転軸21は、軸方向Xに沿って延伸している。
ロータ20は、周方向Zに亘ってN極及びS極が複数繰り返して存在する構成となっている。本実施の形態において、ロータ20は、永久磁石埋め込み型のロータ(IPMロータ)であり、ロータコア(回転子鉄心)22と、ロータコア22に形成された複数の磁石挿入孔22aのそれぞれに挿入された永久磁石23とを有する。
図3に示すように、ロータコア22は、回転軸21の長手方向(軸方向X)に、複数の電磁鋼板が積層された略円柱状の積層体である。また、図4に示すように、ロータコア22には、軸方向Xに貫通する複数の磁石挿入孔22aが周方向Zに等間隔で形成されている。各磁石挿入孔22aには、永久磁石23が1つずつ挿入されている。本実施の形態では、磁極数が10極であり、S極とN極との磁極が周方向Zに交互に位置するように10個の永久磁石23が配置されている。
ロータコア22の中心には回転軸21が固定されている。回転軸21は、例えば金属棒等のシャフトであり、ロータコア22の両側に延在するようにロータコア22を貫通している。回転軸21は、例えばロータコア22の中心孔に圧入したり、焼き嵌めしたりすることでロータコア22に固定されている。
図3に示すように、回転軸21は、第1軸受51と第2軸受52とによって保持されている。これにより、ロータ20は、ステータ10に対して回転可能になっている。一例として、第1軸受51及び第2軸受52は、回転軸21を回転自在に支持するベアリングである。第1軸受51は、金属製の第1ブラケット61に固定されている。また、第2軸受52は、金属製の第2ブラケット62に固定されている。なお、回転軸21は、第1軸受51を貫通しており、図示しないが、第1軸受51から外部に突出する回転軸21の部位には、回転ファン等の負荷が取り付けられる。回転軸21において、回転ファン等の負荷が取り付けられる部分を出力軸21aともいう。
このように構成されるロータ20は、ステータ10で発生する磁束によって回転する。具体的には、回路基板80からステータ10が有するコイル12に電力が供給されると、コイル12に界磁電流が流れてステータコア11に磁束が発生する。このステータコア11で発生した磁束とロータ20が有する永久磁石23から生じる磁束との相互作用によって生じた磁気力がロータ20を回転させるトルクとなり、ロータ20が回転する。
図3に示すように、ステータ10は、モールド樹脂30で覆われている。具体的には、モールド樹脂30は、ステータコア11が有するティース11bの内周面を除いて、ステータコア11、コイル12及びインシュレータ13を覆っている。モールド樹脂30は、不飽和ポリエステル(BMC)等の樹脂材料によって構成されている。
本実施の形態において、モールド樹脂30は、モールドモータ1の外郭の一部となる筐体を構成している。つまり、ステータ10を覆うモールド樹脂30は、ロータ20を内包するハウジングを構成している。具体的には、モールド樹脂30は、モールドモータ1の胴部であり、略筒状に形成されている。
なお、モールド樹脂30の一方の端縁部には、モールド樹脂30の一方の開口部を塞ぐように第1ブラケット61が設けられている。また、モールド樹脂30の他方の端縁部には、モールド樹脂30の他方の開口部を塞ぐように第2ブラケット62が設けられている。第1ブラケット61及び第2ブラケット62は、例えば鉄によって構成されているが、これに限らない。また、本実施の形態において、第1ブラケット61の全体の径は、第2ブラケット62の全体の径よりも小さいが、これに限らない。
図1〜図3に示すように、モールド樹脂30には、リードブッシュ40が取り付けられている。ここで、モールド樹脂30とリードブッシュ40との詳細な構成について、図1〜図4を参照しつつ、図5〜図8を用いて説明する。
図5は、実施の形態1に係るモールドモータ1において、リードブッシュ40を取り外した状態を示す図である。図6は、リードブッシュ40をモールド樹脂30に取り付けるときの様子を示す図である。なお、図6は、リードブッシュ40をモールド樹脂30に取り付ける様子を分かり易くするため、図1、図5とは、モールドモータ1の上下方向(軸方向X)が逆に示されている。
図7は、同モールドモータ1に用いられるリードブッシュ40の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は、側面図、(c)は上面図である。なお、図7において、金属部材41には便宜上ハッチングを付している。また、図7の(b)では、図7の(a)のB−B線における金属部材41の断面を図示しており、図7の(c)では、図7の(b)のC−C線における金属部材41の断面を図示している。また、図8は、モールドモータ1において、モールド樹脂30及びリードブッシュ40の周辺構造を示す断面図である。
図5及び図6に示すように、モールド樹脂30は、第1開口30aを有する。この第1開口30aには、リードブッシュ40が取り付けられる。図6に示すように、第1開口30aは、モールド樹脂30の外壁部の一部を切り欠くように形成されている。具体的には、第1開口30aは、モールド樹脂30の開口端部の一部を軸心Cに沿って切り欠くように形成されている。一例として、第1開口30aの形状は、モールド樹脂30の側面視において、矩形状である。リードブッシュ40は、この第1開口30aに軸心Cに沿って差し込むことでモールド樹脂30に取り付けられる。具体的には、図7及び図8に示すように、リードブッシュ40には、モールド樹脂30の側壁部を収納する凹部40bが設けられており、図8に示すように、この凹部40bを、第1開口30aにおけるモールド樹脂30の側壁部に嵌め込むことでリードブッシュ40をモールド樹脂30に固定することができる。
図3に示すように、リードブッシュ40は、回路基板80に接続された電線90を外部に引き出すための引き出し部である。また、リードブッシュ40は、リードブッシュ40に挿通される電線90を保護する保護部材である。リードブッシュ40は、ケーブルブッシング又はブッシングともいう。電線90には、ステータ10に巻き回されたコイル12に通電するための電力が供給される。つまり、回路基板80には、電線90を介して電力が供給される。電線90は、電力供給線であり、例えばリード線である。本実施の形態において、電線90は、3本のリード線によって構成されている。各リード線は、芯線となる導線と、導線の表面を絶縁被覆する絶縁体とによって構成されている。
なお、電線90には、上述したように、コイル12に対して、直接あるいは間接に通電するための電力が供給される。その他、電線90には、モータ外部の制御装置からモータを制御する信号が供給されることもある。
図3及び図8に示すように、リードブッシュ40には、電線90を外部に引き出すための挿通孔40aが形成されている。つまり、挿通孔40aには、電線90が挿通されている。挿通孔40aは、例えば円柱状の貫通孔である。この場合、挿通孔40aの形状(開口形状)は、円形である。
リードブッシュ40の本体部(リードブッシュ本体)は、樹脂材料又はセラミック等の非金属材料によって構成されている。リードブッシュ40の本体部を樹脂材料によって構成する場合、リードブッシュ40は、例えば、硬質の絶縁性樹脂材料又はエラストマー等のゴム弾性を有する絶縁性樹脂材料によって構成される。本実施の形態において、リードブッシュ40の本体部は、PBTによって構成されている。
図7及び図8に示すように、リードブッシュ40は、金属部材41を有する。金属部材41は、リードブッシュ40に取り付けられている。本実施の形態において、金属部材41は、リードブッシュ40に埋め込まれている。金属部材41が埋め込まれたリードブッシュ40は、例えば、インサート成形等の一体成型によって作製することができる。
金属部材41は、金属板によって構成されている。具体的には、金属部材41は、平板状のフラットな金属板である。一例として、金属部材41を構成する金属材料としては、鉄、アルミニウム、銅又はステンレスである。
金属部材41には、第2開口41aが形成されている。第2開口41aは、電線90を外部に引き出すための貫通孔である。第2開口41aには、電線90が挿通される。一例として、第2開口41aの形状は、モールド樹脂30の側面視において、円形である。
第2開口41aは、モールド樹脂30に形成された第1開口30aよりも小さく、かつ、リードブッシュ40に形成された挿通孔40aよりも大きい。つまり、リードブッシュ40に形成された挿通孔40aを正面から見たときに(つまり、モールド樹脂30の側面視において)、金属部材41に形成された第2開口41aの開口面積は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aの開口面積よりも小さく、かつ、リードブッシュ40に形成された挿通孔40aの開口面積よりも大きくなっている。
具体的には、リードブッシュ40に形成された挿通孔40aを正面から見たときに、金属部材41に形成された第2開口41aの開口縁の全周は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aの開口縁の全周よりも内側に位置し、かつ、リードブッシュ40に形成された挿通孔40aの開口縁の全周よりも外側に位置している。一例として、図8に示すように、第1開口30aの開口幅をW1とし、第2開口41aの開口幅をW2とし、挿通孔40aの開口幅をW3とすると、W3<W2<W1の関係を満たしている。
このような構成の金属部材41を有するリードブッシュ40を用いることによって、ステータ10に巻き回されたコイル12が異常発熱等してレアショートが発生してモールド樹脂30の内部で発火が生じてリードブッシュ40の樹脂部分が溶け出したとしても、不燃材である金属部材41は燃えずに残ることになる。これにより、リードブッシュ40が取り付けられたモールド樹脂30に形成された第1開口30aからモールド樹脂30の外部へ向かおうとする火が金属部材41によって遮断されるので、モールドモータ1から火が噴出することを抑制することができる。この結果、モールドモータ1で発生した火が延焼することが抑制できる。
また、本実施の形態において、金属部材41は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aを覆っている。具体的には、金属部材41は、回転軸21の長手方向(軸方向X)と交差する方向において、金属部材41の外形がモールド樹脂30に形成された第1開口30aを覆うように配置されている。なお、回転軸21の長手方向と交差する方向とは、回転軸21の長手方向と直交する面において、回転軸21の軸心Cを中心とする径方向をいう。
このように、リードブッシュ40が有する金属部材41によってモールド樹脂30に形成された第1開口30aを覆うことで、第2開口41aの開口領域に対応する部分を除いて第1開口30aを金属部材41で塞ぐことができる。これにより、レアショート等によってモールド樹脂30の内部に発火が生じた場合でも、第1開口30aから火が噴出することを一層抑制することができる。
また、図3に示すように、モールド樹脂30には、第1金属カバー71及び第2金属カバー72が設けられている。第1金属カバー71及び第2金属カバー72の各々は、ステータ10に巻き回されたコイル12端部に位置するコイルエンド12aを覆うようにモールド樹脂30の周方向Zに亘って設けられた部分を有する。
第1金属カバー71は、金属製の外カバーであり、モールド樹脂30の第1ブラケット61側(出力軸21a側)に装着される。第1金属カバー71は、出力軸21a側に位置するコイルエンド12a及びインシュレータ13を囲っている。また、第1金属カバー71は、中心に開口部を有する中空のカップ形状をなしている。出力軸21a側に位置する第1ブラケット61の一部は、この第1金属カバー71が有する開口部を貫くように構成されている。
第2金属カバー72は、金属製の内カバーであり、ステータ10の外周を囲むように構成されている。具体的に、第2金属カバー72は、出力軸21a側とは反対側に位置するコイルエンド12a及びインシュレータ13とステータコア11とを囲っている。本実施の形態において、第2金属カバー72は、円筒形状をなす両側が開口した筒体である。
このように、コイルエンド12aのそれぞれを第1金属カバー71及び第2金属カバー72で覆うことによって、レアショート等によってモールド樹脂30の内部に発火が生じた場合でも、第1金属カバー71及び第2金属カバー72によって火が遮断される。これにより、モールドモータ1の外部に火が噴出することを一層抑制することができる。
なお、第1金属カバー71及び第2金属カバー72のどちらか一方を設けてもよいが、第1金属カバー71及び第2金属カバー72の両方を設けることで、モールドモータ1の外部に火が噴出することを確実に防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るモールドモータ1によれば、コイルの異常発熱等によってモールド樹脂30の内部で発火が生じた場合であっても、モールド樹脂30におけるリードブッシュ40が取り付けられた箇所から火が外部に噴出することを抑制することができる。
なお、本実施の形態において、金属部材41は、モールド樹脂30の外側に位置するようにリードブッシュ40に固定されているが、これに限らない。例えば、金属部材41は、モールド樹脂30の内側に位置するようにリードブッシュ40に固定されていてもよいし、モールド樹脂30に形成された第1開口30a(中側)に位置するようにリードブッシュ40に固定されていてもよい。
また、本実施の形態において、金属部材41は、フラットな金属板であったが、これに限らない。例えば、図9に示されるリードブッシュ40のように、金属部材41は、湾曲した金属板であってもよい。この場合、金属板は、モールド樹脂30が成す側壁部の形状に沿って湾曲しているとよい。
また、図10に示されるリードブッシュ40Aのように、金属部材41Aは、金属部材41Aをモールド樹脂30に取り付けるための位置決め部41bを有しているとよい。本実施の形態において、金属部材41Aは、位置決め部41bとして、モールド樹脂30の一部に引っ掛けられる引っ掛け部を有する。具体的には、図11に示すように、金属部材41Aは、位置決め部41b(引っ掛け部)として、長方形の金属板の両端部を鍔状に折り曲げることで形成された折り曲げ部を有する。この位置決め部41b(折り曲げ部)は、図10に示すように、モールド樹脂30が成す側壁部の内面に係止される。
このように、金属部材41Aに位置決め部41bを設けることによって、リードブッシュ40Aの樹脂部分が溶けたとしても、金属部材41Aがモールド樹脂30に形成された第1開口30aから脱落することを抑制できる。つまり、金属部材41Aが有する位置決め部41bは、金属部材41Aの落下防止構造として機能する。これにより、第1開口30aから火が噴出することを一層抑制することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係るモールドモータ2について、図12及び図13を用いて説明する。図12は、実施の形態2に係るモールドモータ2に用いられるリードブッシュ40Bの構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は、側面図、(c)は上面図である。なお、図12においても、金属部材41には便宜上ハッチングを付している。なお、図12の(b)では、図12の(a)のB−B線における金属部材41の断面を図示しており、図12の(c)では、図12の(b)のC−C線における金属部材41の断面を図示している。また、図13は、実施の形態2に係るモールドモータ2の要部拡大断面図である。
上記実施の形態1におけるモールドモータ1では、リードブッシュ40が有する金属部材41は、1つの金属板によって構成されていたが、図12及び図13に示すように、本実施の形態におけるモールドモータ2では、リードブッシュ40Bが有する金属部材41は、複数の金属板によって構成されている。なお、本実施の形態2以降の説明において、実施の形態1と同様の構成要素については、同じ符号を付し、各構成要素の説明を援用する。
具体的には、本実施の形態におけるリードブッシュ40Bにおいて、金属部材41は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aを覆う複数の金属板によって構成されている。金属部材41を構成する複数の金属板は、重なり合うように配置されている。より具体的には、複数の金属板は、複数の金属板のそれぞれが有する第2開口41a同士が重なり合うように配置されている。なお、本実施の形態では、金属部材41は、2つの金属板によって構成されている。
また、本実施の形態でも、金属部材41を構成する複数の金属板に形成された第2開口41aは、いずれも、モールド樹脂30に形成された第1開口30aよりも小さく、かつ、リードブッシュ40に形成された挿通孔40aよりも大きくなっている。
これにより、本実施の形態におけるモールドモータ2においても、レアショートが発生してモールド樹脂30の内部で発火が生じた場合に、モールド樹脂30に形成された第1開口30aからモールド樹脂30の外部に火が噴出することを抑制することができる。
特に、本実施の形態では、金属部材41が複数の金属板によって構成されている。つまり、2重構造の金属板によってモールド樹脂30に形成された第1開口30aを塞いでいる。これにより、モールド樹脂30に形成された第1開口30aからモールド樹脂30の外部に火が噴出することを一層抑制することができる。
なお、金属部材41が複数の金属板によって構成されている以外については、本実施の形態におけるモールドモータ2は、上記実施の形態1におけるモールドモータ1と同じ構成を有する。
また、本実施の形態において、金属部材41を構成する2つの金属板は、いずれもフラットであるが、これに限らない。例えば、図14Aに示されるリードブッシュ40Bのように、金属部材41を構成する2つの金属板の一方が湾曲していてもよい。なお、金属部材41を構成する2つの金属板の両方が湾曲していてもよい。
また、図14Bに示すように、本実施の形態においても、図10に示される金属部材41Aと同様に、金属部材41Bは、金属部材41Bをモールド樹脂30に取り付けるための位置決め部(引っ掛け部)41bを有していてもよい。つまり、金属部材41Bは、落下防止構造を有していてもよい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係るモールドモータ3について、図15〜図17を用いて説明する。図15は、実施の形態3に係るモールドモータ3におけるモールド樹脂30及びリードブッシュ40Cの周辺構造を示す断面図である。図16は、同モールドモータ3に用いられるリードブッシュ40Cが有する金属部材41Cの斜視図であり、図17は、同金属部材41Cの上面図である。
図15に示すように、本実施の形態におけるモールドモータ3では、リードブッシュ40Cは、コネクタタイプであり、モールド樹脂30の側壁部から外部に向けて突出する突出部41cを有する。本実施の形態におけるリードブッシュ40Cに形成された挿通孔40aは、電線90が動かないようにするための細孔である。本実施の形態において、リードブッシュ40Cには、3本の電線90が挿通されるので、挿通孔40aは3つ設けられている。各挿通孔40aには、電線90が差し込まれる。挿通孔40aに差し込まれた電線90は、リードブッシュ40Cに保持される。
また、本実施の形態におけるリードブッシュ40Cが有する金属部材41Cは、リードブッシュ40Cが有する突出部41cの外表面を覆う金属カバーである。金属カバーは、例えば鉄等によって構成されている。
金属カバーである金属部材41Cは、第2開口41aを有する。図16及び図17に示すように、第2開口41aの形状は、径方向Yで見た正面視において矩形状である。本実施の形態でも、第2開口41aは、モールド樹脂30に形成された第1開口30aよりも小さく、かつ、リードブッシュ40Cが有する各挿通孔40aよりも大きくなっている。具体的には、第2開口41aは、リードブッシュ40Cが有する3つの挿通孔40aを囲っている。
これにより、本実施の形態におけるモールドモータ3においても、レアショートが発生してモールド樹脂30の内部で発火が生じた場合に、モールド樹脂30に形成された第1開口30aからモールド樹脂30の外部に火が噴出することを抑制することができる。
また、本実施の形態におけるリードブッシュ40Cでは、金属部材41Cは、金属部材41Cをモールド樹脂30に取り付けるための位置決め部41bを有している。具体的には、金属部材41Cは、位置決め部41bとして、モールド樹脂30の一部に引っ掛けられる引っ掛け部を有する。より具体的には、図16及び図17に示すように、金属部材41Cは、位置決め部41b(引っ掛け部)として、金属カバーの一部を鍔状に折り曲げることで形成された折り曲げ部を有する。この位置決め部41b(折り曲げ部)は、図15に示すように、モールド樹脂30の側壁部に設けられた凹部30bに収納されるとともに凹部30bの内面に係止される。
このように、金属部材41Cに位置決め部41bを設けることによって、リードブッシュ40Cの樹脂部分が溶けたとしても、金属部材41Cがモールド樹脂30に形成された第1開口30aから脱落することを抑制できる。これにより、金属部材41Cが有する位置決め部41bは、金属部材41Cの落下防止構造として機能するので、第1開口30aから火が噴出することを一層抑制することができる。
なお、上述した特徴部分以外については、本実施の形態におけるモールドモータ3は、上記実施の形態1、2におけるモールドモータ1、2と同じ構成を有する。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係るモールドモータ4について、図18〜図21を用いて説明する。図18は、実施の形態4に係るモールドモータ4の断面図である。図19は、実施の形態4に係るモールドモータ4において、リードブッシュ40Dを取り外した状態を示す図である。図20および図21は、実施の形態4に係るモールドモータ4におけるモールド樹脂30及びリードブッシュ40D、40Eの周辺構造を示す断面図である。
図18、図19に示すように、本実施の形態におけるモールドモータ4では、ステータ10と、ステータ10と向い合って配置されるロータ20と、ステータ10を覆うモールド樹脂30と、セラミックス製のリードブッシュ40Dと、を備える。
ステータ10は、ステータコア11と、コイル12と、インシュレータ13とを有する。コイル12は、インシュレータ13を介してステータコア11に巻き回された巻線コイルである。
ロータ20は、回転軸21を有している。ロータ20は、複数の永久磁石23が埋め込まれたロータコア22を有する。
モールド樹脂30は、第1開口30aを有する。この第1開口30aには、リードブッシュ40Dが取り付けられる。
リードブッシュ40Dは、電線90を外部に引き出すための引き出し部である。リードブッシュ40Dには、電線90を外部に引き出すための挿通孔40aが形成されている。挿通孔40aは、第1開口30aよりも小さい。つまり、リードブッシュ40Dに形成された挿通孔40aを正面、すなわち、回転軸21と交差する径方向Yから見たときに、挿通孔40aの開口面積は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aの開口面積よりも小さくなっている。
具体的には、リードブッシュ40Dに形成された挿通孔40aを正面から見たときに、リードブッシュ40Dに形成された挿通孔40aの開口縁の全周は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aの開口縁の全周よりも内側に位置している。一例として、図20に示すように、第1開口30aの開口幅をW11とし、挿通孔40aの開口幅をW13とすると、W13<W11の関係を満たしている。
また、より好ましくは、図21に示すように、リードブッシュ40Eは、電線90を外部に引き出すための内側開口40cと外側開口40dとを含んでいればよい。内側開口40cは、モールド樹脂30に取り付けられたリードブッシュ40Eにおいて、モールドモータ4の内側に位置する。外側開口40dは、モールド樹脂30に取り付けられたリードブッシュ40Eにおいて、モールドモータ4の外側に位置する。言い換えれば、リードブッシュ40Eに形成された挿通孔40aは、モールドモータ4の内側すなわち回転軸21側に開口する内側開口40cと、モールドモータ4の外側すなわち回転軸21が位置する側の反対側に開口する外側開口40dと、を含む。
内側開口40cは、第1開口30aよりも小さく、かつ、外側開口40dよりも大きい。つまり、リードブッシュ40Eに形成された挿通孔40aを正面、すなわち、回転軸21と交差する径方向Yから見たときに、モールド樹脂30の内側に形成された挿通孔40aに含まれる内側開口40cの開口面積は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aの開口面積よりも小さく、かつ、モールド樹脂30の外側に形成された挿通孔40aに含まれる外側開口40dの開口面積よりも大きくなっている。
具体的には、リードブッシュ40Eに形成された挿通孔40aを正面から見たときに、リードブッシュ40Eにおいてモールドモータ4の内側に形成された内側開口40cの開口縁の全周は、モールド樹脂30に形成された第1開口30aの開口縁の全周よりも内側に位置し、かつ、リードブッシュ40Eにおいてモールドモータ4の外側に形成された外側開口40dの開口縁の全周よりも外側に位置している。一例として、図21に示すように、第1開口30aの開口幅をW21とし、挿通孔40aが含む内側開口40cの開口幅をW22とし、挿通孔40aが含む外側開口40dの開口幅をW23とすると、W23<W22<W21の関係を満たしている。
本構成とすれば、モールドモータ4において、リードブッシュ40Eの内部側から外部側へ電線90を通す作業が容易となる。
以上のような構成となるセラミックス製のリードブッシュ40D、40Eを用いることによって、ステータ10に巻き回されたコイル12が異常発熱等してレアショートが発生してモールド樹脂30の内部で発火が生じたとしても、不燃材であるセラミックス製のリードブッシュ40D、40Eは燃えずに残ることになる。これにより、リードブッシュ40D、40Eが取り付けられたモールド樹脂30に形成された第1開口30aからモールド樹脂30の外部へ向かおうとする火がセラミックス製のリードブッシュ40D、40Eによって遮断されるので、モールドモータ4から火が噴出することを抑制することができる。この結果、モールドモータ4で発生した火が延焼することが抑制できる。
(その他の変形例)
以上、本開示に係るモールドモータについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態1〜3において、金属部材41、41A及び41Bが有する第2開口41aは、円形の孔であったが、これに限るものではなく、金属部材の一部を切り欠いた切り欠き形状であってもよい。つまり、第2開口41aは、閉じた孔である場合に限らず、一部が解放された孔であってもよい。
また、上記実施の形態1、2において、金属部材41及び41Aは、リードブッシュ40の本体部の内部に埋め込まれていたが、これに限らない。具体的には、リードブッシュ40の一部に隙間を形成しておき、この隙間に金属部材(金属板)を差し込むことで、金属部材をリードブッシュ40に固定してもよい。
また、上記各実施の形態1〜4において、ロータ20の磁極の極数は10(つまり、永久磁石23の数が10個)としたが、これに限るものではない。ロータ20の磁極の極数は、任意の数を適用することができる。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
本開示のモールドモータは、空調機器に用いられるファンモータ等をはじめとして様々な分野のモータとして利用することができる。
1、2、3、4 モールドモータ
10 ステータ
11 ステータコア
11a ヨーク
11b ティース
11b1 延伸部
12 コイル
12a コイルエンド
13 インシュレータ
14 スロット
20 ロータ
21 回転軸
21a 出力軸
22 ロータコア
22a 磁石挿入孔
23 永久磁石
30 モールド樹脂
30a 第1開口
30b 凹部
40、40A、40B、40C、40D、40E リードブッシュ
40a 挿通孔
40b 凹部
40c 内側開口
40d 外側開口
41、41A、41B、41C 金属部材
41a 第2開口
41b 位置決め部
41c 突出部
51 第1軸受
52 第2軸受
61 第1ブラケット
62 第2ブラケット
71 第1金属カバー
72 第2金属カバー
80 回路基板
90 電線

Claims (9)

  1. ステータコア及び前記ステータコアにインシュレータを介して巻回されたコイルを有するステータと、
    前記ステータと向い合って配置され、ロータコア及び回転軸を有するロータと、
    第1開口を有し、前記ステータを覆うモールド樹脂と、
    前記第1開口に取り付けられ、電線を外部に引き出すための挿通孔が形成されたリードブッシュと、を備え、
    前記リードブッシュは、前記電線を外部に引き出すための第2開口であって、前記第1開口よりも小さく、かつ、前記挿通孔よりも大きい第2開口が形成された金属部材を有する、
    モールドモータ。
  2. 前記金属部材は、前記リードブッシュに埋め込まれている、
    請求項1に記載のモールドモータ。
  3. 前記金属部材は、前記回転軸の長手方向と交差する方向において、前記金属部材の外形が前記第1開口を覆うように配置されている、
    請求項2に記載のモールドモータ。
  4. 前記金属部材は、前記第1開口を覆う、複数の金属板であり、
    前記複数の金属板は、前記複数の金属板のそれぞれが有する前記第2開口同士が重なり合うように配置されている、
    請求項3に記載のモールドモータ。
  5. 前記リードブッシュは、前記挿通孔を含み外部に向けて突出する突出部を有し、
    前記金属部材は、前記突出部の外表面を覆う金属カバーである、
    請求項1に記載のモールドモータ。
  6. 前記金属部材は、前記金属部材を前記モールド樹脂に取り付けるための位置決め部を有する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のモールドモータ。
  7. ステータコア及び前記ステータコアにインシュレータを介して巻回されたコイルを有するステータと、
    前記ステータと向い合って配置され、ロータコアと回転軸とを有するロータと、
    第1開口を有し、前記ステータを覆うモールド樹脂と、
    前記第1開口に取り付けられ、電線を外部に引き出すための挿通孔が形成されたセラミックス製のリードブッシュと、を備え、
    前記挿通孔は、前記第1開口よりも小さい、
    モールドモータ。
  8. 前記コイルの線径がφ0.3mm以上である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のモールドモータ。
  9. 前記コイルは、前記回転軸の長手方向に沿って、前記ステータコアから前記ステータコアの両側に突出したコイルエンドを有し、
    前記コイルエンドは、前記モールド樹脂の周方向に亘って設けられた金属カバーで覆われている、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のモールドモータ。
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