JPWO2020031669A1 - シリコーン組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

BET比表面積と平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積で規定される、特定の粒子形状を有する無機充填剤を配合することで、冷熱サイクル時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制可能なシリコーン組成物が得られる。

Description

本発明は、シリコーン組成物及びその製造方法に関する。詳細には熱伝導性を有するシリコーン組成物に関し、BET比表面積と平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積で規定される、特定の粒子形状を有する無機充填剤を配合することで、冷熱サイクル時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制することが可能な、熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法に関する。
電気電子分野・輸送機分野等では、使用するエネルギーを精密に制御するために以前にも増して数多くの電子素子・部品が搭載されるようになってきている。例えば、輸送機のみに着目してみても、ガソリン車からハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等へ変化することで、今までガソリン車では必要のなかったモータ、インバータ、バッテリー等の電子素子・部品を搭載する必要が出てきた。また、エンジン制御やパワー・トレーン系、エアコン制御等のボディ系においても、制御の内容が高度化し、制御に必要なシステムが増えている。それに伴い、その内部に搭載される電子素子も増加してきている。このような発熱する電子素子・部品から効率良く熱を逃がして冷却器へ伝えるために熱伝導性シリコーン組成物は今や必要不可欠な存在となっている。
さらに最近では数多くの電子素子・部品を限られた空間内に搭載する必要があるために、その搭載環境(温度・角度等)も多岐に渡るようになってきた。例えば、発熱する電子素子・部品と冷却板とが水平置きされなくなり、それらを接続する熱伝導性材料もある一定の傾きを持って搭載されることが多くなってきた。このような使用環境では、熱伝導性材料が発熱体と冷却体の間からズレて抜けてしまわないように、付加1液型熱伝導性シリコーン組成物を用いる場合がある(特許第3580366号公報:特許文献1)。すなわち、加熱硬化させることで熱伝導性組成物が発熱体と冷却体の間からズレて抜けづらくなり、その結果として放熱特性が長期間維持される。しかしながら、この付加1液型熱伝導性シリコーン組成物も幾つかの課題を抱えていた。例えば、保存に冷蔵或いは冷凍が必要であったり、使用前には解凍も必要となってしまう。また、付加1液型熱伝導性シリコーン組成物を組み付ける際に、加熱と冷却が必要になるので、材料を使用する生産設備に加熱炉/冷却炉の導入が必要であったり、長時間の加熱/冷却工程を必要とするために生産効率が下がってしまうという課題があった。また、このような加熱工程はエネルギー効率の観点から顧みても、熱伝導性材料のみならず部品ごと全て加熱しなくてはならなくなるため、決して効率が良い工程とは言えない。
また、塗布面に硬化阻害物質であるアミン化合物等を含む金属切削油が残存してしまうと、硬化不良が生じてしまう問題があった。さらには、発熱体からの排熱により余剰の付加反応が進行することで熱伝導性材料の硬度が経時で上昇し、実装された素子等にストレスを与えるという問題も抱えていた。
そこで、付加1液型熱伝導性シリコーン組成物を使用する際のこのような保存/解凍管理と加熱/冷却工程の手間を省き、硬化阻害を気にせずに済むように、予め材料製造時に加熱架橋反応させた熱伝導性材料が見出されている(特許第4130091号公報:特許文献2)。これは上述の欠点を克服した熱伝導性シリコーン組成物であるが、そのトレードオフとして、粘度が高く塗布しづらく、またベースポリマーの粘度が高いために熱伝導性充填剤が高充填化し難いという課題が新たに生じた。また、材料製造時に加熱架橋反応させる都合上、密な三次元架橋をとることができず、緩いゲル状架橋物であるために、発熱体と冷却体の間からのズレを完全に抑制することは困難であった。
一方、初期は低粘度であるものの塗布後に室温環境下、空気中の水分を利用して硬化或いは増粘させることで発熱体と冷却体の間からズレて抜けづらくなり、さらには室温保存も可能な縮合硬化型熱伝導性シリコーン組成物が提案されている(特開2004−352947号公報、特許第4787128号公報、特許第5733087号公報:特許文献3〜5)。これは保存に冷蔵或いは冷凍が不要、実装時に加熱/冷却工程が不要であり、生産効率が高いという点で有用な材料であるものの、空気中の水分を利用して硬化させるという硬化システムに起因して、深部硬化性に劣るという欠点を共通して抱えていた。その結果、耐熱時や冷熱サイクルといった熱的負荷がかかった際に、組成物の硬化物に割れやズレといった劣化が生じ、放熱特性が低下するという問題があった。
特許第3580366号公報 特許第4130091号公報 特開2004−352947号公報 特許第4787128号公報 特許第5733087号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、冷蔵又は冷凍保存が不要であり、さらに実装時に加熱/冷却工程も不要であるため生産効率が高く、さらに冷熱サイクル時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制することが可能である、熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、BET比表面積と平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積で規定される、特定の粒子形状を有する無機充填剤を配合することで、冷熱サイクル時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制可能なシリコーン組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記シリコーン組成物及びその製造方法を提供する。
[1].
(A)1分子中に少なくとも1個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60〜100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)1分子中に2個以上の、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対するSiH基の個数が0.5〜5となる量、
(C)白金族金属触媒:有効量、
(E)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填剤:(A)成分100質量部に対して100〜5,000質量部
を必須成分とし、さらに(E)成分が、下式を満足するシリコーン組成物。
Figure 2020031669
但し、
i、n:自然数で、i=1〜nであり、nは(E)成分に含まれる無機充填剤の種類の数
e:(E)成分の配合量の総和
i:(E−i)成分の配合量で、(E−i)成分は(E)成分中の1種の無機充填剤
i:下式で定義される値
i=((E−i)成分のBET比表面積)÷((E−i)成分の平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積)
である。
[2].
さらに、(D)反応制御剤を(A)成分100質量部に対して0.04〜5質量部含む[1]に記載のシリコーン組成物。
[3].
さらに、(F)下記一般式(1)で表される加水分解性オルガノポリシロキサン化合物を(A)成分100質量部に対して1〜200質量部含む[1]又は[2]に記載のシリコーン組成物。
Figure 2020031669
(式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、それぞれのR1は同一であっても、異なっていてもよい。またmは5〜100の整数を示す。)
[4].
前記(E)成分の平均粒子径が0.01〜1,000μmである[1]〜[3]のいずれかに記載のシリコーン組成物。
[5].
(A)〜(C)及び(E)成分を含む加熱架橋物からなる[1]〜[4]のいずれかに記載のシリコーン組成物。
[6].
下記(A)〜(C)及び(E)成分を加熱混合しながら架橋する、シリコーン組成物の製造方法。
(A)1分子中に少なくとも1個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60〜100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)1分子中に2個以上の、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対するSiH基の個数が0.5〜5となる量、
(C)白金族金属触媒:有効量、
(E)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填剤:(A)成分100質量部に対して100〜5,000質量部
但し、(E)成分は下式を満足する。
Figure 2020031669
但し、
i、n:自然数で、i=1〜nであり、nは(E)成分に含まれる無機充填剤の種類の数
e:(E)成分の配合量の総和
i:(E−i)成分の配合量で、(E−i)成分は(E)成分中の1種の無機充填剤
i:下式で定義される値
i=((E−i)成分のBET比表面積)÷((E−i)成分の平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積)
[7].
(A)〜(C)及び(E)成分と共に、(D)反応制御剤を(A)成分100質量部に対して0.04〜5質量部加熱混合しながら架橋する、[6]に記載のシリコーン組成物の製造方法。
本発明のシリコーン組成物は、従来技術では困難であった、「冷蔵或いは冷凍保存が不要」、「実装時に加熱/冷却工程が不要」、「冷熱時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制する」といった特性を全て満足するものであり、電気電子分野・輸送機分野等の放熱性及び耐冷熱性が必要とされる幅広い分野で利用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)成分
(A)成分は、1分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜2個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60〜100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサンである。
脂肪族不飽和炭化水素基は、好ましくは、脂肪族不飽和結合を有する、炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6の1価炭化水素基であり、より好ましくはアルケニル基である。例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、及びオクテニル基等のアルケニル基が挙げられる。特に好ましくはビニル基である。脂肪族不飽和炭化水素基は、分子鎖末端のケイ素原子、分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結合していてもよく、両者に結合していてもよい。
前記オルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合する、脂肪族不飽和炭化水素基以外の有機基としては、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8の、非置換又は置換の1価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、又はこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。これらの中でもメチル基、フェニル基であることが好ましく、特にはメチル基であることが好ましい。
前記オルガノポリシロキサンは、25℃での動粘度が、60〜100,000mm2/s、好ましくは100〜30,000mm2/sである。該動粘度が60mm2/s未満であると、シリコーン組成物の物理的特性が低下し、100,000mm2/sを超えると、シリコーン組成物の伸展性が乏しいものとなる。
本発明において、動粘度は、ウベローデ型オストワルド粘度計により測定した25℃における値である(以下、同じ)。
前記オルガノポリシロキサンは、上記性質を有するものであればその分子構造は特に限定されず、直鎖状構造、分岐鎖状構造、一部分岐状構造又は環状構造を有する直鎖状構造等が挙げられる。特には、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状構造を有するものが好ましい。該直鎖状構造を有するオルガノポリシロキサンは、部分的に分岐状構造、又は環状構造を有していてもよい。
該オルガノポリシロキサンは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(B)成分
(B)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上、特に好ましくは3〜100個、さらに好ましくは3〜20個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中のSiH基が、上述した(A)成分が有する脂肪族不飽和炭化水素基と白金族金属触媒の存在下に付加反応し、架橋構造を形成できるものであればよい。なお、SiH基は、分子鎖末端のケイ素原子、分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結合していてもよく、両者に結合していてもよい。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記性質を有するものであればその分子構造は特に限定されず、直鎖状構造、分岐鎖状構造、環状構造、一部分岐状構造又は環状構造を有する直鎖状構造等が挙げられる。好ましくは直鎖状構造、環状構造である。
該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、25℃での動粘度が、好ましくは1〜1,000mm2/s、より好ましくは10〜100mm2/sである。前記動粘度が1mm2/s以上であれば、シリコーン組成物の物理的特性が低下するおそれがなく、1,000mm2/s以下であれば、シリコーン組成物の伸展性が乏しいものとなるおそれがない。また、該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中のケイ素原子数(又は重合度)が2〜100個、特には5〜50個程度のものが好ましい。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子に結合した有機基としては、脂肪族不飽和炭化水素基以外の1価炭化水素基が挙げられる。特には、炭素数1〜12、好ましくは1〜10の、非置換又は置換の1価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基、これらの水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基、エポキシ環含有有機基(グリシジル基又はグリシジルオキシ基置換アルキル基)等で置換したもの、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、及び4−グリシドキシブチル基等が挙げられる。これらの中でもメチル基が好ましい。
該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独でも2種以上を混合して使用してもよい。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対する(B)成分中のSiH基の個数が0.5〜5となる量、好ましくは0.6〜2となる量、より好ましくは0.7〜1.5となる量である。(B)成分の量が上記下限値未満では付加反応が十分に進行せず、架橋が不十分となる。また、上記上限値超では、架橋構造が不均一となったり、組成物の保存性が著しく悪化したりする。
(C)成分
(C)成分の白金族金属触媒は、ヒドロシリル化触媒であり、上述した付加反応を促進するために機能する。白金族金属触媒は、付加反応に用いられる従来公知のものを使用することができる。例えば、白金系、パラジウム系、ロジウム系の触媒が挙げられるが、中でも比較的入手し易い白金又は白金化合物が好ましい。例えば、白金の単体、白金黒、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、白金配位化合物等が挙げられる。白金族金属触媒は1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(C)成分の配合量は触媒としての有効量、即ち、付加反応を促進して本発明の組成物を硬化させるために必要な有効量であればよい。特には、(A)成分に対し、白金族金属原子に換算した質量基準で0.1〜500ppm、より好ましくは1〜200ppmである。触媒の量が上記下限値より少ないと触媒としての効果が得られないおそれがある。また上記上限値を超えても触媒効果が増大することはなく不経済であるため好ましくない。
なお、白金族金属触媒は、シリコーン組成物への分散性をよくするために、トルエン等の有機溶剤やポリオルガノシロキサン類で希釈して使用してもよい。
(D)成分
本発明のシリコーン組成物には、さらに、(D)反応制御剤を配合することができる。(D)成分の反応制御剤は、室温でのヒドロシリル化反応の進行を抑え、シェルフライフ、ポットライフを延長させるために機能する。
該反応制御剤は、付加硬化型シリコーン組成物に使用される従来公知の制御剤を使用することができる。例えば、アセチレンアルコール類(例えば、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール)等のアセチレン化合物、トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の各種窒素化合物、トリフェニルホスフィン等の有機リン化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。
(D)成分を配合する場合の配合量は、(A)成分100質量部に対し、好ましくは0.04〜5質量部、より好ましくは0.04〜2質量部である。反応制御剤の量が上記下限値未満では、所望とする十分なシェルフライフ、ポットライフが得られないおそれがあり、また、上記上限値超ではシリコーン組成物の硬化性が低下するおそれがある。
なお、反応制御剤は、シリコーン組成物への分散性をよくするために、トルエン等で希釈して使用してもよい。
(E)成分
(E)成分は、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる1種以上、好ましくは1〜3種、さらに好ましくは1〜2種の無機充填剤である。例えば、アルミニウム、銀、銅、金属ケイ素、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、シリカ(二酸化ケイ素)、酸化セリウム、酸化鉄、水酸化アルミニウム、水酸化セリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等が挙げられる。(E)成分は好ましくは金属酸化物であり、さらに好ましくはシリカ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛である。
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
(E)成分の平均粒子径は、0.01μmより小さいと得られる組成物の粘度が高くなりすぎ、伸展性の乏しいものとなるおそれがあり、1,000μmより大きいと得られる組成物が不均一となるおそれがあるため、0.01〜1,000μmの範囲、好ましくは0.05〜500μmの範囲、より好ましくは0.1〜100μmの範囲が望ましい。なお、平均粒子径は、例えば、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値(又はメジアン径)として求めることができる。
さらに(E)成分は、下記式を満足するものである。
Figure 2020031669
但し、
i、n:自然数で、i=1〜nであり、nは(E)成分に含まれる無機充填剤の種類の数
e:(E)成分の配合量の総和
i:(E−i)成分の配合量で、(E−i)成分は(E)成分中の1種の無機充填剤
i:下式で定義される値
i=((E−i)成分のBET比表面積)÷((E−i)成分の平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積)
即ち、上記式は下記式で表されるものである。
Figure 2020031669
ここで、iは1〜n、nは(E)成分中に含まれる無機充填剤の種類の数であり、この種類とは、例えば、同じシリカであっても、平均粒子径や形状等が異なるものは別の種類とされる。
eは、(E)成分の配合量の総和であり、下記式で表される。
Figure 2020031669
また、(E−i)成分とは、(E)成分中の1種の無機充填剤であり、例えば、(E)成分として3種類の無機充填剤を用いた場合(i=1〜3、n=3)、それぞれを(E−1)成分、(E−2)成分、(E−3)成分とするものであり、(E−1)成分におけるeiはe1、PiはP1、(E−2)成分におけるeiはe2、PiはP2、(E−3)成分におけるeiはe3、PiはP3となる。
上式はある(E−i)成分単独で見た場合は、真球形に近いほど1に近づく。逆に真球形から離れていくほど大きい値をとる。すなわち上式の意味するところは、(E)成分全体としてみた場合に非球状成分の割合が多い、又は真球形からかけ離れた形状の成分が存在する、又はその両方、と言い換えることもできる。
上式を満足すれば無機充填剤である(E)成分各々の形状は特に限定されることはないが、例えば球状、丸み状、多面体状、不定形状、針状、扁平状、破砕状、といったものが挙げられる。
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して100〜5,000質量部であり、200〜4,000質量部が好ましい。この配合量とすることで、本発明のシリコーン組成物は十分な熱伝導性と伸展性を担保することができる。
(F)成分
本発明のシリコーン組成物には、さらに、下記一般式(1)で表される加水分解性オルガノポリシロキサン化合物(F)を配合することができる。(F)成分の加水分解性オルガノポリシロキサン化合物は、無機充填剤の表面を処理するために用いるものであり、充填剤の高充填化を補助する役割を担う。
Figure 2020031669
(式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、それぞれのR1は同一であっても、異なっていてもよい。またmは5〜100の整数を示す。)
上記式(1)中のR1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、好ましくは、置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価不飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基(芳香族ヘテロ環を含む)であり、より好ましくは、置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基(芳香族ヘテロ環を含む)であり、特に好ましくは、置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基である。
置換基を有してもよい1価飽和脂肪族炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、エチルヘキシル基等の分岐鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ブロモプロピル基等のハロゲン置換アルキル基などの、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜14、さらに好ましくは炭素数1〜12のものである。
置換基を有してもよい1価不飽和脂肪族炭化水素基として、具体的には、エテニル基、1−メチルエテニル基、2−プロペニル基等のアルケニル基、エチニル基、2−プロピニル基等のアルキニル基などの、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜6のものである。
置換基を有してもよい1価芳香族炭化水素基(芳香族ヘテロ環を含む)として、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、α,α,α−トリフルオロトリル基、クロロベンジル基等のハロゲン置換アリール基、フリル基、チエニル基等の芳香族ヘテロ環等、炭素数4〜20、好ましくは炭素数4〜12のものである。
1としては、これらの中でも、メチル基、エチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、フェニル基が好ましく、さらに好ましくはメチル基、エチル基、フェニル基であり、特に好ましくはメチル基である。
mは5〜100の整数であり、好ましくは10〜70の整数である。
(F)成分の25℃における動粘度は、通常、5〜100,000mm2/sが好ましく、10〜50,000mm2/sがより好ましい。動粘度が5mm2/sより低いと、硬化後の組成物からオイルブリードが発生し易くなってしまい、また垂れ易くなってしまうおそれがある。動粘度が100,000mm2/sより高いと、得られる組成物の流動性が乏しくなり、塗布作業性が悪化してしまうおそれがある。
(F)成分を配合する場合の配合量は、(A)成分100質量部に対して1〜200質量部であり、10〜150質量部が好ましい。少なすぎると(E)成分の無機充填剤が充填し難くなるおそれがある。一方、多すぎると硬化後の組成物からオイルブリードが発生し易くなるおそれがあり、硬化反応が不十分となる。
その他の成分
本発明のシリコーン組成物は、組成物の粘度を調整するためにメチルポリシロキサン等の反応性を有さないオルガノ(ポリ)シロキサンを含有してもよい。さらに、シリコーン組成物の劣化を防ぐために、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等の、従来公知の酸化防止剤を必要に応じて含有してもよい。さらに、接着助剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、沈降防止剤、又はチクソ性向上剤等を必要に応じて配合することができる。
本発明におけるシリコーン組成物の製造方法は特に限定されるものではないが、上述した(A)〜(C)、(E)成分、及び必要により(D)、(F)成分やその他の成分を、例えば、トリミックス、ツウィンミックス、プラネタリーミキサー(いずれも井上製作所(株)製混合機の登録商標)、ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機等を用いて混合する方法が挙げられる。(F)成分を加える場合には、(A)及び(E)成分を混合する工程で投入すればよい。
また本発明のシリコーン組成物は、加熱しながら混合してもよく、加熱しながら架橋させてもよい。加熱条件は特に制限されるものでないが、温度は通常25〜200℃、好ましくは60〜180℃、特に好ましくは80〜170℃であり、時間は通常3分〜24時間、好ましくは5分〜12時間、特に好ましくは10分〜6時間である。
本発明のシリコーン組成物は、25℃にて測定される粘度が、好ましくは1〜1,000Pa・s、より好ましくは10〜700Pa・s、さらに好ましくは50〜600Pa・sである。粘度が、1Pa・s未満では、形状保持が困難となる等、作業性が悪くなるおそれがある。また粘度が1,000Pa・sを超える場合にも吐出や塗布が困難となる等、作業性が悪くなるおそれがある。前記粘度は、上述した各成分の配合量を調整することにより得ることができる。
本発明のシリコーン組成物は熱伝導性であり、通常、0.5〜10W/m・Kの熱伝導率を有する。なお、熱伝導率は、京都電子工業(株)製のTPS−2500Sを用いて測定できる。
本発明のシリコーン組成物は、冷蔵又は冷凍保存が不要であり、さらに実装時に加熱/冷却工程も不要であるため、生産効率が高く、さらに冷熱サイクル時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制することが可能となるものである。このような特性を有するため、電気電子分野・輸送機分野等の放熱性及び耐熱性が必要とされる幅広い分野で利用できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、動粘度はウベローデ型オストワルド粘度計による25℃の値を示す。また、平均粒子径の値はレーザー回折/散乱式粒度測定装置(LA−750:(株)堀場製作所製)で測定したメジアン径D50である。また、BET比表面積の値はAutomatic Surface Area Analyzer(Macsorb HM−model 1201:(株)MOUNTEC製)で測定した。
初めに、本発明のシリコーン組成物を調製する以下の各成分を用意した。
(A)成分
A−1:
下記式(2)で示される両末端がジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で封鎖された、25℃における動粘度が700mm2/sのジフェニル・ジメチルポリシロキサン
Figure 2020031669
(但し、a/(a+b)=0.05、Phはフェニル基を示す。)
A−2:
下記式(3)で示される両末端がジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で封鎖された、25℃における動粘度が800mm2/sのジメチルポリシロキサン
Figure 2020031669
(但し、cは上記動粘度となる数。)
(B)成分
B−1:
下記式(4)で示される両末端がトリメチルシリル基で封鎖された、25℃における動粘度が28mm2/sのメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン
Figure 2020031669
B−2:
下記式(5)で示される両末端がトリメチルシリル基で封鎖された、25℃における動粘度が100mm2/sのメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン
Figure 2020031669
(C)成分
C−1:
白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を、両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された、25℃における動粘度が600mm2/sのジメチルポリシロキサンに溶解した溶液(白金原子含有量:白金原子として1質量%)
(D)成分
D−1:
下記式(6)で示される1−エチニルシクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液
Figure 2020031669
(E)成分
E−1:平均粒子径1.2μmの結晶性シリカ粉末
E−2:平均粒子径0.7μmの結晶性シリカ粉末
E−3:平均粒子径3.0μmの結晶性シリカ粉末
E−4:平均粒子径1.5μmの酸化アルミニウム粉末
E−5:平均粒子径0.4μmの酸化亜鉛粉末
E−6:平均粒子径0.2μmの酸化アルミニウム粉末
E−7:平均粒子径4.0μmの球状シリカ粉末
下記表1に、用意したE−1〜E−7成分の諸物性をまとめた。
Figure 2020031669
i=((E−i)成分のBET比表面積)÷((E−i)成分の平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積)
(F)成分
F−1:
下記式(7)で示される片末端がトリメチルシリル基で封鎖され、もう一方の末端がトリメトキシシリル基で封鎖された、25℃における動粘度が30mm2/sのジメチルポリシロキサン
Figure 2020031669
[実施例1〜10、比較例1〜8]
シリコーン組成物の調製
上記(A)〜(F)成分を、下記表2〜5に示す配合量に従い、下記に示す方法で配合してシリコーン組成物を調製した。なお、SiH/SiVi(個数比)は(A)成分の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対する(B)成分中のSiH基の個数の合計の比である。
5リットルのプラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)に(A)、(E)、(F)成分を加え、170℃で1時間混合した。40℃以下になるまで冷却し、次に(B)及び(D)成分を加えて均一になるように混合し、続いて(C)成分を加え、150℃で1.5時間混合し、シリコーン組成物を調製した。
上記方法で得られた各組成物について、下記の方法に従い、粘度及び熱伝導率を測定し、さらに冷熱サイクル時のズレ・割れ性を評価した。結果を表2〜5に示す。
[粘度]
各組成物の絶対粘度を、マルコム粘度計(タイプPC−1T)を用いて25℃で測定した(ロータAで10rpm、ズリ速度6[1/s])。
[熱伝導率]
各組成物をキッチンラップで包み、熱伝導率を京都電子工業(株)製TPS−2500Sで測定した。
[冷熱サイクル時のズレ・割れ性]
各組成物0.1mlをガラス板ではさみ、1.8kgfのクリップを2つ用いて15分間圧縮した。この時点での組成物の面積をαとする。これを−65℃/30分⇔150℃/30分の冷熱衝撃試験機に垂直置きし、500サイクル後に取り出した。この時点での面積をβとし、式β÷αでズレ性を定量した。また面積βのうち、組成物が存在しない領域の面積(=γ)を画像処理により定量し、式γ÷βで割れ性を定量した。
すなわち、β÷αの値が小さいほど耐ズレ性に優れ、γ÷βの値が小さいほど耐割れ性に優れると評価する。
Figure 2020031669
Figure 2020031669
Figure 2020031669
Figure 2020031669
表2〜5の結果より、本発明の要件を満たす実施例1〜10のシリコーン組成物では、ズレ性(β÷α)及び割れ性(γ÷β)の値が小さい。すなわち、耐ズレ性及び耐割れ性に優れると判断できる。一方、比較例1〜8のシリコーン組成物では、ズレ性(β÷α)及び割れ性(γ÷β)の値が大きい。すなわち、耐ズレ性及び耐割れ性に劣ると判断される。
従って、本発明のシリコーン組成物は、冷熱サイクル時の割れ・ズレに起因する性能劣化を抑制することが可能であることが確認できた。このような特性を有するため、本発明のシリコーン組成物は、電気電子分野・輸送機分野等の放熱性及び耐冷熱性が必要とされる幅広い分野で利用できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (7)

  1. (A)1分子中に少なくとも1個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60〜100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)1分子中に2個以上の、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対するSiH基の個数が0.5〜5となる量、
    (C)白金族金属触媒:有効量、
    (E)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填剤:(A)成分100質量部に対して100〜5,000質量部
    を必須成分とし、さらに(E)成分が、下式を満足するシリコーン組成物。
    Figure 2020031669
    但し、
    i、n:自然数で、i=1〜nであり、nは(E)成分に含まれる無機充填剤の種類の数
    e:(E)成分の配合量の総和
    i:(E−i)成分の配合量で、(E−i)成分は(E)成分中の1種の無機充填剤
    i:下式で定義される値
    i=((E−i)成分のBET比表面積)÷((E−i)成分の平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積)
    である。
  2. さらに、(D)反応制御剤を(A)成分100質量部に対して0.04〜5質量部含む請求項1に記載のシリコーン組成物。
  3. さらに、(F)下記一般式(1)で表される加水分解性オルガノポリシロキサン化合物を(A)成分100質量部に対して1〜200質量部含む請求項1又は2に記載のシリコーン組成物。
    Figure 2020031669
    (式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、それぞれのR1は同一であっても、異なっていてもよい。またmは5〜100の整数を示す。)
  4. 前記(E)成分の平均粒子径が0.01〜1,000μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコーン組成物。
  5. (A)〜(C)及び(E)成分を含む加熱架橋物からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン組成物。
  6. 下記(A)〜(C)及び(E)成分を加熱混合しながら架橋する、シリコーン組成物の製造方法。
    (A)1分子中に少なくとも1個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60〜100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)1分子中に2個以上の、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分中の脂肪族不飽和炭化水素基の個数の合計に対するSiH基の個数が0.5〜5となる量、
    (C)白金族金属触媒:有効量、
    (E)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填剤:(A)成分100質量部に対して100〜5,000質量部
    但し、(E)成分は下式を満足する。
    Figure 2020031669
    但し、
    i、n:自然数で、i=1〜nであり、nは(E)成分に含まれる無機充填剤の種類の数
    e:(E)成分の配合量の総和
    i:(E−i)成分の配合量で、(E−i)成分は(E)成分中の1種の無機充填剤
    i:下式で定義される値
    i=((E−i)成分のBET比表面積)÷((E−i)成分の平均粒子径から計算される、球状を仮定した場合の比表面積)
  7. (A)〜(C)及び(E)成分と共に、(D)反応制御剤を(A)成分100質量部に対して0.04〜5質量部加熱混合しながら架橋する、請求項6に記載のシリコーン組成物の製造方法。
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