JPWO2020021646A1 - 摩擦部材、下張り材用摩擦材組成物、下張り材、ディスクブレーキパッド及び車 - Google Patents

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Abstract

バックプレートの軽量化によって摩擦部材(ディスクブレーキパッド等)の軽量化を図ると共に、繰り返し制動後の耐久性が改善された摩擦部材を提供する。前記摩擦部材としては、具体的には、鋼より比重の軽い素材を含有するバックプレートの一方の面に摩擦材(上張り材)が下張り材を介して配置された摩擦部材であって、前記下張り材が空隙を有する粒子を含有する摩擦部材である。

Description

本発明は、摩擦部材、下張り材用摩擦材組成物、下張り材、ディスクブレーキパッド及び車に関する。
二輪車及び四輪の自動車等に取り付けられている制動用の摩擦部材として、ディスクブレーキパッドの一例を図1及び図2に示す。なお、図1はディスクブレーキパッドの上面図であり、図2は図1のA−A線における断面図の一例である。本例においては、ディスクブレーキパッドは、バックプレート1と摩擦材2から構成され、摩擦材2がバックプレート1の一方の面11(ここではバックプレート1の上面)に直接固着されている。摩擦材2は、例えば、結合材、有機充填材、無機充填材及び繊維基材からなる、いわゆるレジンモールド材により構成される。このようなディスクブレーキパッドは、バックプレート1の一方の面に、予め結合材、有機充填材、無機充填材及び繊維基材からなる摩擦材の予備成形体を重ね合わせ、熱圧成形して一体に固着した後、表面加工を施すことにより製造されている。
また、ディスクブレーキパッドの他の例を図3に示す。図3は図1のA−A線における断面図の他の例である。図3のディスクブレーキパッドは、バックプレート1、摩擦材(図3の場合は上張り材とも称する。)2及び下張り材3から構成され、バックプレート1の一方の面11(ここではバックプレート1の上面)に、下張り材3を介して摩擦材(上張り材)2が固着されたものである。この場合、ディスクブレーキパッドは、バックプレート1の一方の面に、予め結合材、有機充填材、無機充填材及び繊維基材からなる摩擦材及び下張り材の予備成形体を重ね合わせ、熱圧成形して一体に固着した後、表面加工を施すことにより製造されている。
近年、自動車の環境対応化及び低燃費化の進行に伴い、自動車の各部品の軽量化が検討及び実施されている。通常、自動車における原材料の構成は、金属材が半分以上を占めているが、車体の軽量化のため、その使用量は年々低下傾向にある。また、車体の軽量化にあたっては、近年、素材としてアルミニウム(アルミニウム合金又はアルミニウム複合材)又は樹脂の使用が増加傾向にある。鋼板の比重は約7.8Mg/mであり、これに比べてアルミニウムの比重は約2.7Mg/m、樹脂の比重は約1Mg/mであって軽いため、アルミニウム及び樹脂等の素材を使用することにより、車体の50%以下の軽量化が見込める。このような軽量化への動きの中、車両においては、ボディ、フレームのみならず、車両を構成する各要素に対しても軽量化の要求が大きくなってきている。
このような車体軽量化の要求は、車両の制動に用いられるブレーキシステムの構成要素の一つであるディスクブレーキパッドにおいても同様に大きくなってきている。具体的には、従来、ディスクブレーキパッドには鋼製の板材からなるバックプレートが用いられていたが、近年では樹脂製のバックプレートの提案がなされており、例えば、0.1〜10mm程度のガラス繊維を含有したフェノール樹脂を圧縮成形したもの(例えば、特許文献1及び2参照)等が提案されている。
特開2001−165210号公報 特開2001−253998号公報
本発明者らは、ディスクブレーキパッドの軽量化のため、バックプレートをこれまでの鋼製のものから、樹脂製又はアルミニウム製等の軽量化素材に変更することを検討していたところ、これらの軽量化素材は、従来の鋼製のバックプレートに比べて繰り返し制動後の耐久性が不十分であることが判明した。
これらのことから、本発明は、バックプレートの軽量化によって摩擦部材(ディスクブレーキパッド等)の軽量化を図ると共に、繰り返し制動後の耐久性が改善された摩擦部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、下張り材に特定の粒子を含有させることによって、バックプレートを軽量化したときにも繰り返し制動後のバックプレートの耐久性が改善され、ひいては繰り返し制動後の摩擦部材の耐久性が改善され得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、係る知見に基づいて完成したものである。
本発明は下記[1]〜[16]に関する。
[1]鋼より比重の軽い素材を含有するバックプレートの一方の面に摩擦材(上張り材)が下張り材を介して配置された摩擦部材であって、前記下張り材が空隙を有する粒子を含有する摩擦部材。
[2]前記空隙を有する粒子の空隙率が30体積%以上である、上記[1]に記載の摩擦部材。
[3]前記空隙を有する粒子が、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、珪藻土、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子、中空シリカ粒子、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、γ−アルミナ粒子及びフェノール樹脂バルーンからなる群から選択される少なくとも1種である、上記[1]又は[2]に記載の摩擦部材。
[4]前記下張り材における前記空隙を有する粒子の含有量が0.1〜30質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の摩擦部材。
[5]前記バックプレートが含有する素材の比重が5Mg/m以下である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の摩擦部材。
[6]前記バックプレートが、(1)繊維強化樹脂、(2−1)アルミニウム合金、(2−2)アルミニウムもしくはアルミニウム合金中にセラミックス粒子が分散するアルミニウム複合材、(3−1)マグネシウム合金、及び(3−2)マグネシウムもしくはマグネシウム合金中にセラミックス粒子が分散するマグネシウム複合材、からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の摩擦部材。
[7]前記バックプレートが前記(1)繊維強化樹脂又は前記(2−1)アルミニウム合金を含有する、上記[6]に記載の摩擦部材。
[8]上記[1]〜[7]のいずれかに記載の摩擦部材を含むディスクブレーキパッド。
[9]上記[1]〜[7]のいずれかに記載の摩擦部材を搭載した車。
[10]空隙を有する粒子を含有する、下張り材用摩擦材組成物。
[11]前記空隙を有する粒子の空隙率が30体積%以上である、上記[10]に記載の下張り材用摩擦材組成物。
[12]前記空隙を有する粒子が、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、珪藻土、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子、中空シリカ粒子、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、γ−アルミナ粒子及びフェノール樹脂バルーンからなる群から選択される少なくとも1種である、上記[10]又は[11]に記載の下張り材用摩擦材組成物。
[13]さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記[10]〜[12]のいずれかに記載の下張り材用摩擦材組成物。
[14]銅を含有しないか、又は含有していても銅の含有量は銅元素として0.5質量%未満である、上記[10]〜[13]のいずれかに記載の下張り材用摩擦材組成物。
[15]上記[10]〜[14]のいずれかに記載の下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材。
[16]上記[15]に記載の下張り材を搭載した車。
本発明によれば、バックプレートの軽量化によって摩擦部材(ディスクブレーキパッド等)の軽量化を図ると共に、繰り返し制動後の耐久性が改善された摩擦部材を提供することができる。また、バックプレートの比重が鋼より小さいため、ディスクブレーキパッド等の摩擦部材の軽量化を図ることで、二輪車及び四輪の自動車等の車体の軽量化に寄与する。
摩擦部材(ディスクブレーキパッド)を示す模式図(上面図)である。 バックプレートの一方の面に摩擦材が直接配置された摩擦部材(ディスクブレーキパッド)の図1におけるA−A断面の模式図である。 バックプレートの一方の面に摩擦材(上張り材)が下張り材を介して配置された摩擦部材(ディスクブレーキパッド)の図1におけるA−A断面の模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。但し、以下の実施形態において、その構成要素は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。さらに、本明細書において、下張り材又は下張り材用摩擦材組成物中の各成分の含有率は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、下張り材又は下張り材用摩擦材組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
また、本明細書における記載事項を任意に組み合わせた態様も本発明に含まれる。
本発明者らの検討により、制動を繰り返すと、摩擦熱によってブレーキ温度が上昇し、摩擦材の表面温度が約600℃以上となる場合があり、特に摩擦材が摩耗して摩擦材の残厚が少なくなった場合に、バックプレートが250℃以上まで昇温することがあることがわかった。また、軽量化素材の中でも繊維強化樹脂によって形成されたバックプレートでは、樹脂の耐熱温度以上にバックプレートの温度が上がると樹脂が熱分解し、バックプレートの強度が著しく低下し、クラックの発生及び割れといった不具合が生じ易くなることが判明した。アルミニウム合金、アルミニウム複合材、マグネシウム合金、マグネシウム複合材等の軽量化素材により形成されたバックプレートでは、250℃以上で、強度及び弾性率が著しく低下し、変形及び破壊といった不具合が生じ易くなることが判明した。しかし、本発明の態様であれば、軽量化素材からなるバックプレート1の温度上昇が抑制され、摩擦材2の表面温度が600℃以上となる場合においても、バックプレート1のクラック及び割れを防止することができ、摩擦部材について、軽量化と、繰り返し制動後の耐久性との両立が可能となった。
本発明の一態様は図3を用いて説明される。鋼より比重の軽い素材を含有するバックプレート1の一方の面に摩擦材(上張り材)2が下張り材3を介して配置された摩擦部材であって、前記下張り材3が空隙を有する粒子を含有する摩擦部材である。
まず、バックプレート1について詳述する。
[バックプレート]
バックプレートは鋼より比重の軽い素材を含有するものである。該バックプレートは鋼より比重の軽い素材を好ましくは50体積%以上、より好ましくは80体積%以上、さらに好ましくは90体積%以上含有するものであり、鋼より比重の軽い素材からなるものであることが特に好ましい。鋼より比重の軽い素材は、好ましくは比重5Mg/m以下の素材であり、より好ましくは比重3Mg/m以下の素材であり、さらに好ましくは比重2Mg/m以下の素材である。さらには、バックプレートの比重が5Mg/m以下であることが好ましく、3Mg/m以下であることがより好ましく、2Mg/m以下であることがさらに好ましい。
鋼より比重の軽い素材としては、例えば、(1)繊維強化樹脂、(2−1)アルミニウム合金、(2−2)アルミニウムもしくはアルミニウム合金中にセラミックス粒子が分散するアルミニウム複合材、(3−1)マグネシウム合金、及び(3−2)マグネシウムもしくはマグネシウム合金中にセラミックス粒子が分散するマグネシウム複合材等が挙げられる。つまり、バックプレートは、前記素材(1)、(2−1)、(2−2)、(3−1)及び(3−2)からなる群から選択される少なくとも1種を含有するものであってもよく、前記素材(1)、(2−1)、(2−2)、(3−1)及び(3−2)からなる群から選択される少なくとも1種からなるものであってもよい。これらの中でも、鋼より比重の軽い素材としては(1)繊維強化樹脂、(2−1)アルミニウム合金が好ましく、(1)繊維強化樹脂であってもよいし、(2−1)アルミニウム合金であってもよい。
((1)繊維強化樹脂)
繊維強化樹脂とは、繊維と樹脂とを複合化したもの、つまり繊維と樹脂との複合材を指す。繊維強化樹脂の比重は約1Mg/m程度であるため軽量化素材として好適である。
繊維強化樹脂に用いられる繊維としては、例えば、ガラス繊維、α−アルミナタイプ、γ−アルミナタイプ等のアルミナ繊維、ボロン繊維等の無機繊維;パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維等のアラミド繊維;セルロース繊維、ナノセルロース繊維、PBO(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール)繊維、又は耐炎化繊維、ピッチ系、PAN(ポリアクリロニトリル)系の炭素繊維等の炭素系繊維、からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。特にバックプレートとして用いる場合、強度及び剛性の観点から、ガラス繊維、炭素繊維が好ましく、高熱伝導率の観点から、炭素繊維がさらに好ましい。炭素繊維を用いることで、バックプレートの熱伝導率をより一層向上することができ、繰り返し制動を行い摩擦熱でブレーキ温度が上昇したときに、バックプレート内の温度分布を均一にすることができ、局所的な温度上昇を防ぎ、樹脂の熱分解及び強度低下に伴うクラック、割れを防止し易い傾向にある。
前記繊維強化樹脂に用いられる繊維の繊維長は特に制限されないが、強度の観点から、1mm以上の繊維長が好ましく、10mm以上の長繊維であることがさらに好ましい。該繊維の繊維長の上限値に特に制限はなく、100mm以下であってもよいし、70mm以下であってもよいし、50mm以下であってもよいし、35mm以下であってもよい。
また、前記繊維強化樹脂に用いる繊維としては、フェルト等の不織布、抄造品、連続繊維から成る織物、編物、交織物等の織布も用いることができる。
前記繊維強化樹脂に用いられる樹脂としては、耐熱性の観点から、熱硬化性樹脂が好ましく、耐熱性及び強度の観点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい。前記フェノール樹脂及びエポキシ樹脂は、ノボラック型、レゾール型のいずれも使用することができる。前記エポキシ樹脂又は前記フェノールがノボラック型の場合、硬化剤を併用することが好ましい。繊維強化樹脂に用いられる樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。フェノール樹脂としては、市販品の使用も可能であり、常法により合成することもできる。
前記フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂、ストレートノボラック型フェノール樹脂、アラルキル変性型フェノール樹脂、アクリルエラストマー、シリコーンエラストマー等で変性したエラストマー変性型フェノール樹脂等が挙げられる。耐熱性の観点から、フェノール樹脂としては、ストレートノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂が好ましい。
また、前記エポキシ樹脂としては、市販品の使用も可能であり、常法により合成することもできる。エポキシ樹脂としては、強度及び耐熱性の観点から、芳香環を有するエポキシ樹脂であることが好ましい。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等を好適に使用することができる。また、シリコーン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプロピル系ゴム、ポリアミド系樹脂等により変性したエポキシ樹脂等についても使用することができる。
また、前記繊維強化樹脂においては、上記の繊維及び樹脂以外に、その他の添加剤を配合することができる。その他の添加剤としては、無機充填材、有機充填材、金属粉等が挙げられる。その他の添加剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。粒子状の無機充填材、有機充填材、金属粉であることが好ましく、繊維集合体中に分散させるためには粒子径が小さいことが好ましい。具体的には、摺動性を向上させる観点からは、黒鉛、二硫化モリブデン、硫化タングステン、フッ素樹脂及びコークス等が挙げられ、難燃性を向上させる観点からは、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム及びアンチモン化合物等が挙げられ、軽量化の観点からは、中空無機粒子等が挙げられ、樹脂の硬化速度を向上させる観点からは、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、熱伝導率を向上させる観点からは、金属粉、黒鉛、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。
前記繊維強化樹脂は、バックプレートの局所的な温度上昇を防ぐために、厚み方向の熱伝導率が0.30W/m・K以上であることが好ましく、0.35W/m・K以上であることがより好ましく、0.40W/m・K以上であることがさらに好ましい。前記繊維強化樹脂の厚み方向の熱伝導率を前記範囲にする方法としては、前記金属粉、黒鉛、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の熱伝導率の高い添加剤を繊維強化樹脂に添加する方法、繊維強化樹脂の繊維として炭素繊維等の熱伝導率の高い繊維を用いる方法などが挙げられ、これらの方法を1種単独で又は2種以上の組合せで採用した繊維強化樹脂を用いることができる。
なお、本発明において、厚み方向とは、相手材と摺接する摩擦材の表面からバックプレートへの方向であり、熱伝導率は、室温(25℃)において温度傾斜法で測定される熱伝導率である。ここで、温度傾斜法とは、温度差のある2つの物体に接した試料が定常状態に達したときに、その熱流束と試料温度から試料の熱伝導率を測定する方法であり、温度傾斜法で測定される熱伝導率は、市販の測定装置を用いて測定することができる。温度傾斜法で測定される熱伝導率としては、具体的には、実施例に記載の方法によって測定される熱伝導率である。
バックプレートに前記繊維強化樹脂を用いる場合、繊維強化樹脂を成形し、必要に応じて形状加工を施すことによって繊維強化樹脂製のバックプレートを製作した後、繊維強化樹脂製バックプレートを従来の鋼製のバックプレートに替えて用いることで、上記の摩擦部材を製造することができる。すなわち、摩擦材の熱成形金型の型孔に必要に応じて予備成形を行った摩擦材組成物を挿入し、次いで、前記予備成形体に接して前記繊維強化樹脂からなるバックプレートに予め接着剤を塗布したものを配置する。そして、摩擦材組成物を熱成形して摩擦材(上張り材)及び下張り材を形成することで前記繊維強化樹脂と摩擦材とを下張り材を介して一体化し、摩擦部材を形成することができる。以上の工程によると、前記繊維強化樹脂からなるバックプレートの熱成形と、摩擦材(上張り材)及び下張り材の熱成形とを別に行うことから、エネルギー効率が必ずしも良いとは言えない。そこで、繊維強化樹脂からなるバックプレートの熱成形と、摩擦材(上張り材)及び下張り材の熱成形を同時に行うことにより、エネルギー効率を高めることもできる。すなわち、熱硬化前の状態の繊維強化樹脂と、必要に応じて予備成形を行った摩擦材組成物とを挿入し、同時に熱成形を行い、熱成形の工程において前記繊維強化樹脂中の熱硬化性樹脂と摩擦材中の熱硬化性樹脂が溶融及び硬化することで、接着材の必要なく一体化することができる。
(アルミニウム、アルミニウム合金)
アルミニウムは比重が約2.7Mg/mと小さいため、軽量化素材として好適であるが、強度の観点から、バックプレートとしてはアルミニウム合金を用いることが好ましい。アルミニウム合金としては、2XXX系(Al−Cu系)、3XXX系(Al−Mn系)、4XXX系(Al−Si系)、5XXX系(Al−Mg系)、6XXX系(Al−Mg−Si系)、7XXX系(Al−Zn系)等の展伸用アルミニウム合金;AC1C(Al−Cu系)、AC1B(Al−Cu系)、AC2A(Al−Cu−Si系)、AC2B(Al−Cu−Si系)、AC3A(Al−Si系)、AC4A、AC4C(Al−Si−Mg系)、AC4B(Al−Si−Cu系)、AC4D(Al−Si−Cu−Mg系)、AC5A(Al−Cu−Ni−Mg系)、AC7A(Al−Mg系)、AC8A(Al−Si−Cu−Ni−Mg系)、AC8B(Al−Si−Cu−Ni−Mg系)、AC9A(Al−Si−Cu−Mg系)、AC9B(Al−Si−Cu−Mg系)等の鋳物用アルミニウム合金;ADC1(Al−Si系)、ADC3(Al−Si−Mg系)、ADC5(Al−Mg系)、ADC6(Al−Mg−Mn系)、ADC10(Al−Si−Cu系)、ADC12(Al−Si−Cu系)、ADC14(Al−Si−Cu−Mg系)等のダイキャスト用アルミニウム合金などを用いることができる。また、これらを熱処理(時効処理)等して調質したものを用いることができる。
(アルミニウム複合材)
アルミニウム又は上記のアルミニウム合金中にセラミックス粒子を分散させたアルミニウム複合材(セラミックス粒子強化アルミニウム基複合材料)は、アルミニウム合金に比してヤング率が高くなるため、バックプレートとして用いると、ブレーキパッドの剛性を高くすることができ、好適である。分散強化するセラミックス粒子としては、Al、TiO、SiO、ZrO等の酸化物系セラミックス、SiC、TiC等の炭化物系セラミックス、TiN等の窒化物系セラミックスを用いることができる。
(マグネシウム、マグネシウム合金)
マグネシウムは比重が1.74Mg/mと小さいため、軽量化素材として好適であるが、強度の観点から、バックプレートとしてはマグネシウム合金を用いることが好ましい。マグネシウム合金としては、M1(Mg−Mn合金)、AZ61、AZ91等のAZ系(Mg−Al−Zn合金)、ZK51、ZK60等のZK系(Mg−Zn−Zr合金)、ZH62等のZH系(Mg−Zn−Zr合金)、EK30等のEK系(Mg−希土類元素合金)、HK31等のHK系(Mg−Th系合金)、K1(Mg−Zr合金)等の各種鋳造用マグネシウム合金及び加工用マグネシウム合金を用いることができる。また、カルシウムを数%添加した難燃性マグネシウム合金を用いることができる。
(マグネシウム複合材)
マグネシウム又は上記のマグネシウム合金中にセラミックス粒子を分散させたアルミニウム複合材(セラミックス粒子強化マグネシウム基複合材料)は、マグネシウム合金に比してヤング率が高くなるため、バックプレートとして用いると、ブレーキパッドの剛性を高くすることができ、好適である。分散強化するセラミックス粒子としては、Al、TiO、SiO、ZrO等の酸化物系セラミックス、SiC、TiC等の炭化物系セラミックス、TiN等の窒化物系セラミックスを用いることができる。
なお、バックプレートの厚み方向の熱伝導率を高くすることで、繰り返し制動を行い摩擦熱でブレーキ温度が上昇したときに、バックプレート内の温度分布を均一にすることができ、局所的な温度上昇を防ぎ、樹脂の熱分解及び強度低下に伴うクラック、割れを防止し易い傾向にある。この観点から、バックプレートの厚み方向の熱伝導率は、0.30W/m・K以上であることが好ましく、0.35W/m・K以上であることがより好ましく、1.0W/m・K以上であることがさらに好ましい。バックプレートの厚み方向の熱伝導率の上限値に特に制限はないが、400W/m・K以下であってもよいし、250W/m・K以下であってもよいし、150W/m・K以下であってもよい。
次に、下張り材3に用いる材料(以下、下張り材用摩擦材組成物と称する。)について詳述する。本発明は、下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材も提供するものであり、該「下張り材用摩擦材組成物」が含有し得る各成分は、「下張り材」が含有し得る成分ということになる。つまり、後述する「下張り材用摩擦材組成物」中の各成分に関する説明は、「下張り材」中の各成分に関する説明として読み替えることができる。
[下張り材用摩擦材組成物]
本発明で用いる下張り材用摩擦材組成物は、空隙を有する粒子を含有する下張り材用摩擦材組成物である。
本発明で用いる下張り材用摩擦材組成物の好ましい態様は、前記空隙を有する粒子と共に、さらに有機充填材、無機充填材、有機繊維及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種(但し、該有機充填材及び該無機充填材からは、前記空隙を有する粒子は除かれる。)を含有する下張り材用摩擦材組成物であり、より好ましい態様は、前記空隙を有する粒子と共に、さらに有機充填材、無機充填材、有機繊維及び結合材(但し、該有機充填材及び該無機充填材からは、前記空隙を有する粒子は除かれる。)を含有する下張り材用摩擦材組成物である。
ところで、摩擦材の強度のためには銅又は銅合金を含有する摩擦材が有利であることが知られているが、銅又は銅合金を含有する摩擦材は制動により発生する摩耗粉に銅を多量に含むため、それが河川、湖及び海洋等の汚染の原因となることが示唆されており、米国、特にカリフォルニア、ワシントンを中心として、摩擦材(上張り材)における銅成分の使用量を制限する法律が施行されている。そのため、米国をはじめ、諸外国にて使用し得る摩擦材とするには、銅を含有しないか、又は銅の含有量を大幅に低減する必要があり、銅を含有する摩擦材は、現在では商業的価値が乏しくなっている。そのため、本発明の下張り材用摩擦材組成物においても銅を含有しないことが好ましいが、銅を含む場合には、下張り材用摩擦材組成物における銅の含有率を銅元素として0.5質量%未満とすることにより、環境中に摩耗粉として放出されても、河川等の汚染を引き起こさないものとすることができる。なお、銅の含有率は、繊維状及び粉末状等の銅、銅合金及び銅化合物に含まれる銅元素(Cu)の、下張り材用摩擦材組成物全体における含有率を示す。下張り材用摩擦材組成物における銅の含有率は、銅元素として0.2質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることがさらに好ましい。
以上より、本発明の下張り材用摩擦材組成物においても、銅を含まないか、又は含んでいてもその含有率が、銅元素として0.5質量%未満であることが好ましい。
また、下張り材から鉄繊維等の鉄系金属を除くと、バックプレートとの接着界面での発錆による耐久性低下等の問題が生じなくなる傾向にある。そのため、金属繊維を用いず、その代わりに無機繊維を用いる試みもなされたが、その場合、金属繊維のような靭性が得られず、常温又は高温でのせん断強度が低下するという問題、及び耐クラック性が低下する等の問題が新たに発生し得ることが判明した。ここで、鉄系金属とは、鉄を主成分とする金属であって、一般的な鉄鋼を指し、鉄の含有率は、鉄、鉄合金及び鉄化合物に含まれる鉄元素(Fe)の、下張り材用摩擦材組成物全体における含有率を示す。
そこで、発錆による耐久性低下等を避ける観点から、本発明の下張り材用摩擦材組成物においては鉄系金属を含有しないことが好ましいが、鉄系金属を含む場合であっても、下張り材用摩擦材組成物における鉄系金属の含有率を鉄元素として0.5質量%未満とすることにより、耐錆性を良好なものとすることができ、バックプレートとの接着界面での発錆による耐久性低下を抑制できる。本発明においては、鉄系金属の含有率を前記範囲に抑えても十分な靭性を有し、常温又は高温でのせん断強度も高く、耐クラック性も良好であり、且つ耐摩耗性も良好である。下張り材用摩擦材組成物における鉄系金属の含有率は、鉄元素として0.2質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることがさらに好ましい。
以上より、本発明の下張り材用摩擦材組成物においても、鉄系金属を含まないか、又は含んでいてもその含有量が、鉄元素として0.5質量%未満であることが好ましい。
なお、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、NAO(Non-Asbestos-Organic)材に分類されるものであり、いわゆるノンアスベスト摩擦材組成物(アスベストを含有しない摩擦材組成物、又は含有する場合であってもアスベストの含有量が極微量の摩擦材組成物)である。本発明の下張り材用摩擦材組成物中、アスベストの含有量は好ましくは0.2質量%以下であり、より好ましくは実質的に0質量%である。
以下、本発明の下張り材用摩擦材組成物の各成分について順に説明する。
(空隙を有する粒子)
本発明の下張り材用摩擦材組成物は、前述のとおり、空隙を有する粒子を含有する。空隙を有する粒子は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。空隙を有する粒子を含有することで繰り返し制動後のバックプレートの耐久性が向上する。下張り材の内部に亀裂を生じさせるなどの手段によって下張り材内に空隙を形成することもできるが、当該方法では下張り材の強度が低下するため、強度と共に繰り返し制動後のバックプレートの耐久性を向上させるためには、下張り材に空隙を有する粒子を含有させる必要がある。
空隙を有する粒子は、例えば、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、珪藻土、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子、中空シリカ粒子、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、γ−アルミナ粒子及びフェノール樹脂バルーンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
空隙を有する粒子は、一次粒子内に空隙を有していてもよいし、たとえ一次粒子内に空隙を有していなくても、一次粒子が凝集して形成された二次粒子内に空隙を有するものであってもよい。なお、二次粒子とは、例えば数個から数十個の一次粒子の表面が接触し合い、擬似的な粒子を構成しているものを言う。
空隙を有する粒子のうち、一次粒子内に空隙を有しているものとしては、例えば、中空ガラス粒子、中空シリカ粒子、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、フェノール樹脂バルーン等が挙げられる。一次粒子内に空隙を有しているものとしては、空隙が物体内部に孤立している閉気孔のもの、空隙が外部と接触している開気孔のもの、のどちらも使用することができる。これらの中でも、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子が好ましく、下張り材の強度の観点及び繰り返し制動後のバックプレートの耐久性の観点から、中空ガラス粒子がより好ましい。これらの一次平均粒子径は特に制限されるものではないが、好ましくは5〜400μm、より好ましくは10〜300μm、さらに好ましくは10〜150μm、特に好ましくは10〜100μm、最も好ましくは15〜60μmである。
空隙を有する粒子のうち、二次粒子内に空隙を有するものとしては、例えば、ケイ酸カルシウム粒子、γ−アルミナ粒子、珪藻土等が挙げられる。これらの中でも、ケイ酸カルシウム粒子、γ−アルミナ粒子が好ましい。これらの二次平均粒子径は特に制限されるものではないが、好ましくは5〜400μm、より好ましくは10〜300μm、さらに好ましくは30〜250μmである。ケイ酸カルシウム粒子の場合には、二次平均粒子径は10〜150μmであってもよいし、30〜100μmであってもよい。また、γ−アルミナ粒子の場合には、二次平均粒子径は100〜400μmであってもよいし、150〜300μmであってもよいし、150〜250μmであってもよい。
以上の中でも、空隙を有する粒子としては、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子及びγ−アルミナ粒子からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、下張り材の強度及び製造コストの観点から、中空ガラス粒子及びケイ酸カルシウム粒子からなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、中空ガラス粒子がさらに好ましい。
前記中空ガラス粒子としては、中空ケイ酸ガラス粒子、中空アルミケイ酸ガラス粒子、中空ホウケイ酸ガラス粒子等が挙げられる。
空隙を有する粒子の空隙率に特に制限はないが、繰り返し制動後のバックプレートの耐久性の観点から、好ましくは30体積%以上、より好ましくは50体積%以上、さらに好ましくは65体積%以上、特に好ましくは70体積%以上である。
下張り材用摩擦材組成物において、空隙を有する粒子の含有量は、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜25質量%、さらに好ましくは1〜15質量%、特に好ましくは1〜8質量%である。
(有機充填材)
有機充填材は、制振性及び耐摩耗性等を向上させるための摩擦調整剤としての機能を発現し得るものである。ここで、本発明において、該有機充填材は繊維形状のもの(例えば後述の有機繊維)を含まない。有機充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機充填材としては、摩擦材組成物に一般的に用いられる有機充填材を使用することができ、例えば、カシューパーティクル、ゴム、メラミンダスト等が挙げられる。これらの中でも、摩擦係数の安定性及び耐摩耗性を良好とする観点並びに鳴きを抑制する観点から、カシューパーティクル、ゴムが好ましい。
また、有機充填材としては、カシューパーティクルとゴムとを併用してもよいし、カシューパーティクルをゴムで被覆したものを用いてもよい。
前記カシューパーティクルは、カシューナッツシェルオイルを硬化させたものを粉砕して得られ、一般的に、カシューダストと称されることもある。
カシューパーティクルは、一般的に、硬化反応に使用する硬化剤の種類に応じて、茶系、茶黒系、黒系等に分類される。カシューパーティクルは、分子量等を調整することで、耐熱性及び音振性、さらに相手材であるロータへの皮膜形成性等を制御し易くすることが可能である。
カシューパーティクルの平均粒子径は、分散性の観点から、850μm以下であることが好ましく、750μm以下であることがより好ましく、600μm以下であることがさらに好ましい。カシューパーティクルの平均粒子径の下限値に特に制限はなく、200μm以上であってもよく、300μm以上であってもよく、400μm以上であってもよい。なお、本明細書において、平均粒子径は、レーザー回折粒度分布測定の方法を用いて測定したd50の値(体積分布のメジアン径、累積中央値)を意味し、以下同様である。例えば、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置、商品名:LA・920(株式会社堀場製作所製)で測定することができる。
カシューパーティクルは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物がカシューパーティクルを含有する場合、その含有量は、好ましくは0.5〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜5質量%である。0.5質量%以上とすることで、摩擦材とディスクロータ表面の撥水性が改善される傾向にあり、さらに摩擦材に適度な柔軟性を付与することができるため、音振性を改善できる傾向にある。一方、15質量%以下とすることで、耐熱性および耐クラック性の低下を防げる傾向にある。
前記ゴムとしては摩擦材組成物に通常用いられるゴムが挙げられ、例えば天然ゴム、合成ゴムが挙げられ、合成ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム、イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、タイヤトレッドゴムの粉砕粉等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、柔軟性及び製造コストのバランスの観点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、タイヤトレッドゴムの粉砕粉が好ましい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物がゴムを含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜15質量%、さらに好ましくは2〜6質量%である。前記ゴムの含有量を上記範囲とすることで、下張り材の弾性率が高くなること、及び鳴き等の制振性が悪化することを避けることができる傾向にあり、また、耐熱性の悪化及び熱履歴による強度低下を避けることができる傾向にある。
下張り材用摩擦材組成物が有機充填材を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜10質量%、さらに好ましくは3〜10質量%である。有機充填材の合計含有量を上記範囲とすることで、下張り材の弾性率が高くなること、並びに鳴き等の制振性の悪化及び耐摩耗性の悪化を避けることができる傾向にあり、また、耐熱性の悪化及び熱履歴による強度低下を避けることができる傾向にある。
(無機充填材)
無機充填材は、下張り材の耐熱性、耐摩耗性、摩擦係数の安定性等の悪化を避けるための摩擦調整材としての機能を発現し得るものである。ここで、本発明においては、該無機充填材は繊維形状のもの(例えば後述の無機繊維)を含まない。無機充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該無機充填材としては特に制限はなく、下張り材に通常用いられる無機充填材でよい。無機充填材としては、例えば、三硫化アンチモン、硫化スズ、二硫化モリブデン、硫化ビスマス、硫化亜鉛等の金属硫化物;チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸マグネシウムカリウム等のチタン酸塩;マイカ、黒鉛、コークス、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ドロマイト、コークス、マイカ、バーミキュライト、硫酸カルシウム、粒状チタン酸カリウム、板状チタン酸カリウム、タルク、クレー、ゼオライト、クロマイト、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、四酸化三鉄、酸化亜鉛、γ−アルミナ;鉄粉末、鋳鉄粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末、スズ粉末、亜鉛粉末、及び前記金属のうちの少なくとも1つの金属を含有する合金粉末等の金属粉末などが挙げられるが、銅及び鉄系金属を含有しないものが好ましい。これらの中でも、金属硫化物、チタン酸塩、マイカ、黒鉛、水酸化カルシウム及び硫酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種であってもよく、硫酸バリウムが好ましい。
前記黒鉛としては、特に制限されるものではなく、公知の黒鉛、つまり、天然黒鉛、人造黒鉛のいずれも使用することができるが、下張り材の熱伝導率が上昇するのを抑制するため、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下であり、特に好ましくは実質的に0質量%である。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が硫酸バリウムを含有する場合、その含有量は特に制限されるものではなく、他の成分の配合量と合わせて下張り材用摩擦材組成物の総量を100質量部に調整するための「残部」に相当する。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が無機充填材を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、好ましくは20〜75質量%、より好ましくは30〜70質量%、さらに好ましくは40〜65質量%、特に好ましくは40〜60質量%である。無機充填材の含有量を上記範囲とすることで、耐熱性の悪化を避け易い。無機充填材の含有量の上限値は、55質量%以下であってもよい。
(繊維基材;有機繊維及び無機繊維)
繊維基材は、下張り材において補強作用を示すものである。本発明の下張り材用摩擦材組成物は、繊維基材として、有機繊維及び無機繊維を含有することが好ましい。繊維基材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。無機繊維は、下張り材の機械的強度及び耐摩耗性を向上する効果を発現し得るものである。有機繊維とは、有機物を主成分とする繊維状の材料である。
−有機繊維−
前記有機繊維としては、麻、木綿、アラミド繊維、セルロース繊維、アクリル繊維、フェノール樹脂繊維(架橋構造を有する)等が挙げられる。
有機繊維は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機繊維としては、耐熱性の観点から、アラミド繊維が好ましい。また、下張り材の強度向上の観点から、有機繊維として、フィブリル化有機繊維を含有することが好ましく、フィブリル化アラミド繊維を含有することがより好ましい。フィブリル化有機繊維とは、分繊化し、毛羽立ちをもった有機繊維であり、商業的に入手することができる。言うまでもなく、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、フィブリル化有機繊維と共にその他の有機繊維を含有していてもよい。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が有機繊維(例えばフィブリル化有機繊維)を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、1〜8質量%であることが好ましく、2〜7質量%であることがより好ましく、3〜7質量%であることがさらに好ましい。1質量%以上であれば、良好なせん断強度、耐クラック性及び耐摩耗性が発現する傾向にあり、8質量%以下であれば、下張り材用摩擦材組成物中の有機繊維(フィブリル化有機繊維)と他材料の偏在によるせん断強度及び耐クラック性の悪化を効果的に抑制することができる。
−無機繊維−
無機繊維としては、例えば、ガラス繊維、繊維状ウォラストナイト、金属繊維、鉱物繊維、炭素繊維、セラミック繊維、生分解性セラミック繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊維、シリカアルミナ繊維、耐炎化繊維等が挙げられる。
無機繊維は、金属及び金属合金以外の無機物を主成分とする繊維状の材料であることが好ましく、鉱物繊維であることがより好ましい。
無機繊維は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ガラス繊維とは、ガラスを溶融及び紡糸して製造した繊維のことを指す。ガラス繊維は、原料がEガラス、Cガラス、Sガラス、Dガラス等であるものを使用することができ、これらの中でも、特に高強度であるという観点から、Eガラス又はSガラスを含有するガラス繊維を使用することが好ましい。また、結合材との親和性向上のため、ガラス繊維の表面をアミノシラン又はエポキシシラン等で処理したガラス繊維が好ましい。また、原料及び下張り材用摩擦材組成物のハンドリング性向上の観点から、ガラス繊維をウレタン樹脂、アクリル樹脂又はフェノール樹脂等で収束したものを用いることができ、収束本数は50〜1,000本であることが好ましく、分散性及びハンドリング性のバランスの観点から、50〜500本であることがより好ましい。
前記ガラス繊維の平均繊維長は、特に制限されるものではないが、好ましくは80〜6,000μm、より好ましくは150〜5,000μm、さらに好ましくは300〜5,000μm、特に好ましくは1,000〜5,000μm、最も好ましくは2,000〜4,000μmである。平均繊維長が80μm以上であれば、下張り材の強度が向上する傾向にあり、6,000μm以下であれば、分散性の低下が抑制される傾向にある。また、前記ガラス繊維の平均繊維径は、好ましくは5〜20μm、より好ましくは7〜15μmである。平均繊維径が5μm以上であれば、下張り材用摩擦材組成物の混合時にガラス繊維が折損することを抑制することができ、20μm以下であれば、下張り材の強度が向上する傾向にある。本明細書において、平均繊維長及び平均繊維径はそれぞれ、用いる無機繊維を無作為に50個選択し、光学顕微鏡で繊維長及び繊維径を測定し、それから求められる平均値を示すが、市販品であればカタログ値を参照できる。なお、本明細書において、繊維径は、繊維の直径を指す。
前記繊維状ウォラストナイトは、CaSiOを主成分とする天然に産出されるケイ酸塩鉱物を粉砕分級し、繊維状に加工したものを指す。本発明で使用する繊維状ウォラストナイトの平均アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は好ましくは8以上であり、より好ましくは8〜20、さらに好ましくは9〜20、特に好ましくは10〜18である。平均アスペクト比を8以上とすることで、下張り材の常温におけるせん断強度並びに耐クラック性を効果的に向上させることができる。ここで、平均アスペクト比は、d50値(体積分布の累積中央値)を意味し、例えば、動的画像解析法により測定することができる。
繊維状ウォラストナイトの平均繊維長は、下張り材への強度付与の観点から、好ましくは20〜1,000μm、より好ましくは40〜850μm、さらに好ましくは100〜850μmである。繊維状ウォラストナイトの平均繊維径は、下張り材への強度付与の観点から、好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下である。平均繊維径の下限値に特に制限はないが、好ましくは5μm以上、より好ましくは8μm以上である。また、結合材との親和性を高めるため、繊維状ウォラストナイトの表面は、アミノシラン、エポキシシラン等で処理されていてもよい。
前記金属繊維としては、アルミニウム、鉄、亜鉛、錫、チタン、ニッケル、マグネシウム等の金属単体又は合金形態の繊維、鋳鉄等の金属を主成分とする繊維などが挙げられる。合金形態の繊維(合金繊維)としては、鉄合金繊維、アルミニウム合金繊維等が挙げられる。金属繊維は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、金属繊維を含有しない下張り材用摩擦材組成物が好ましい。
強度向上、摩擦係数の安定化、熱伝導率の向上、耐クラック性及び耐摩耗性の向上の観点からは、一般的には、銅繊維、銅合金繊維、鉄繊維及び鉄合金繊維が好まれる。しかし、銅繊維又は銅合金繊維を含有させる場合、前述の通り環境汚染の問題を有するため、本発明では、下張り材用摩擦材組成物中における銅の含有量は、銅元素として0.5質量%未満とし、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは実質的に銅を含まない態様である。なお、銅合金繊維としては、銅繊維、黄銅繊維、青銅繊維等が挙げられる。
また、鉄繊維又は鉄合金繊維を含有させる場合、バックプレートとの接着界面での発錆による耐久性低下を抑制するため、本発明では、下張り材用摩擦材組成物中における鉄の含有量は、鉄元素として0.5質量%未満とすることが好ましく、より好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、特に好ましくは実質的に鉄を含まない態様である。
前記鉱物繊維は、スラグウール等の高炉スラグ、バサルトファイバー等の玄武岩、その他の天然岩石等を主成分として溶融紡糸した人造無機繊維である。鉱物繊維としては、例えば、SiO、Al、CaO、MgO、FeO、NaO等を含有する鉱物繊維、又はこれら化合物を1種もしくは2種以上含有する鉱物繊維等が挙げられる。鉱物繊維としては、アルミニウム元素を含む鉱物繊維が好ましく、Alを含有する鉱物繊維がより好ましく、AlとSiOとを含有する鉱物繊維がさらに好ましい。
下張り材用摩擦材組成物中に含まれる鉱物繊維の平均繊維長が大きくなるほど、せん断強度が低下する傾向にある。そのため、鉱物繊維の平均繊維長は、好ましくは500μm以下、より好ましくは100〜400μm、さらに好ましくは120〜340μmである。また、鉱物繊維の平均繊維径(直径)には特に制限はないが、通常、1〜20μmであり、2〜15μmであってもよい。
鉱物繊維は、人体有害性の観点から、生体溶解性であることが好ましい。ここでいう生体溶解性の鉱物繊維とは、人体内に取り込まれた場合でも短時間で一部分解され体外に排出される特徴を有する鉱物繊維である。具体的には、化学組成が、アルカリ酸化物及びアルカリ土類酸化物の総量(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びバリウムの酸化物の総量)が18質量%以上で、且つ、(a)短期吸入暴露による生体内耐久試験で、長さが20μm超の繊維の半減期が10日未満であること、(b)短期気管内注入による生体内耐久試験で、長さが20μm超の繊維の半減期が40日未満であること、(c)腹腔内投与試験で有意な発ガン性が無いこと、又は、(d)長期吸入暴露試験で発ガン性と結びつく病理所見又は腫瘍形成が無いこと、のいずれかを満たす繊維(EU指令97/69/ECのNota Q(発癌性適用除外)参照)を示す。このような生体分解性鉱物繊維としては、SiO−Al−CaO−MgO−FeO(−KO−NaO)系繊維等が挙げられ、SiO、Al、CaO、MgO、FeO、KO及びNaO等から選択される少なくとも2種を任意の組み合わせで含有する鉱物繊維が挙げられる。
前記炭素繊維としては、耐炎化繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、活性炭繊維等が挙げられる。炭素繊維は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。炭素繊維の平均繊維長に特に制限はないが、好ましくは0.1〜6.0mm、より好ましくは0.1〜3.0mmである。平均繊維長が前記範囲であれば下張り材が欠けにくく、強度が保たれ易い。また、炭素繊維の平均繊維径に特に制限はないが、好ましくは5〜20μmである。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が無機繊維(例えば鉱物繊維)を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、3〜40質量%であることが好ましく、8〜30質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましく、15〜25質量%であることが特に好ましい。
また、下張り材用摩擦材組成物における繊維基材の含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜35質量%、さらに好ましくは15〜35質量%である。繊維基材の含有量を上記範囲とすることで、下張り材としての最適な気孔率が得られ、鳴き防止ができ、適正な材料強度が得られ、耐摩耗性を向上し、さらに成形性を向上させることができる傾向にある。
(結合材)
結合材は、下張り材用摩擦材組成物に含まれ得る有機充填材、無機充填材及び繊維基材等を結合して一体化し、所定の形状と強度を与える機能を有する。本発明の下張り材用摩擦材組成物に含まれる結合材に特に制限はないが、下張り材の結合材として一般的に用いられる熱硬化性樹脂を用いることができる。
該熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、エラストマー分散フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。ここで、変性フェノール樹脂としては、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、エポキシ変性フェノール樹脂及びアルキルベンゼン変性フェノール樹脂等が挙げられる。エラストマー分散フェノール樹脂としては、アクリルエラストマー分散フェノール樹脂、シリコーンエラストマー分散フェノール樹脂等が挙げられる。
特に、良好な耐熱性、成形性及び摩擦係数を与えることから、フェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、アルキルベンゼン変性フェノール樹脂が好ましく、フェノール樹脂がより好ましい。
熱硬化性樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
下張り材用摩擦材組成物が結合材を含有する場合、その含有量は、下張り材用摩擦材組成物中、好ましくは5〜25質量%、より好ましくは5〜20質量%、さらに好ましくは6〜18質量%、特に好ましくは8〜16質量%である。結合材の含有量を上記範囲とすることで、下張り材の強度を保ち、弾性率が高くなることによる鳴き等の制振性悪化をより抑制できる。
(その他の材料)
本発明の下張り材用摩擦材組成物は、前記各成分以外に、必要に応じてその他の材料を配合することができる。
その他の材料としては、例えば、耐摩耗性及び熱フェード特性向上の観点から、亜鉛粉及びアルミ等の金属粉末;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系ポリマー、などの有機添加剤が挙げられる。
本発明の下張り材用摩擦材組成物が上記その他の材料を含有する場合、その含有量としては、下張り用摩擦材組成物中、それぞれ、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、特に好ましくは3質量%以下であり、その他の材料を含有していなくてもよい。
次に、前記下張り材の上に設けられる摩擦材(上張り材)2について詳述する。該「上張り材用摩擦材組成物」が含有し得る各成分は、「摩擦材(上張り材)」が含有し得る成分ということになる。つまり、後述する「上張り材用摩擦材組成物」中の各成分に関する説明は、「上張り材」中の各成分に関する説明として読み替えることができる。
[上張り材用摩擦材組成物]
摩擦材(上張り材)2の材料となる上張り材用摩擦材組成物としては、公知の上張り材用摩擦材組成物を利用することができ、特に制限はない。上張り材用摩擦材組成物としては、具体的には、有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材を含有する上張り材用摩擦材組成物であって、該上張り材用摩擦材組成物は、銅を含まないか、又は銅を含んでいても該銅の含有率は銅元素として0.5質量%未満であることが好ましい。有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材については、前記下張り材用摩擦材組成物において説明したものと同様のものを使用することができる。
(摩擦材2及び下張り材3の製造方法)
図3を用いて説明すると、上張り材用摩擦材組成物と本発明の下張り材用摩擦材組成物とを、一般に使用されている方法、好ましくは加熱加圧成形によって成形することで、上張り材(摩擦材)2と下張り材3とを一体化することができる。
より詳細には、上張り材用摩擦材組成物と本発明の下張り材用摩擦材組成物をそれぞれ別々に、レーディゲミキサー(「レーディゲ」は登録商標)、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー(「アイリッヒ」は登録商標)等の混合機を用いて混合し、上張り材用混合物と下張り材用混合物とを成形金型にて一体で予備成形し、次いで、得られた予備成形物を例えば成形温度130〜160℃、成形圧力20〜50MPaの条件で2〜10分間で成形し、得られた成形物を例えば150〜250℃で2〜10時間熱処理することで、上張り材(摩擦材)2と下張り材3とを一体化することができる。また、必要に応じて、塗装、スコーチ処理、研磨処理を行ってもよい。上記工程の中で、予備成形工程を省略して混合物を直接熱成形してもよい。
[摩擦部材]
図3を用いて説明すると、本発明の下張り材用摩擦材組成物は、常温における高いせん断強度と高い耐クラック性と優れた耐摩耗性とを有し、さらに繰り返し制動後のバックプレートの耐久性を向上させるため、摩擦部材の下張り材3として用いることができる。ここで、上張り材(摩擦材)2は、摩擦部材の摩擦面となる摩擦材であり、下張り材3は、摩擦部材の摩擦面となる上張り材(摩擦材)2とバックプレート1との間に介在する、上張り材(摩擦材)2とバックプレート1との接着部付近のせん断強度及び耐クラック性向上を目的とした層のことである。
本発明の摩擦部材は、本発明の下張り材を用いながら、上張り材が摩擦面となるように形成した摩擦部材であって、つまり、下張り材が摩擦面とは反対側に位置する摩擦部材である。本発明の摩擦部材としては、上記態様に限らず、例えば、(1)摩擦材(上張り材)2とバックプレート1と下張り材3とを有し、該バックプレート1上に、下張り材3を介して上張り材2が摩擦面側に位置するように設けられた摩擦部材(上記態様と同じ。)、及び(2)前記(1)の構成の摩擦部材において、バックプレート1と下張り材3との間に、バックプレート1の接着効果を高めるための表面改質を目的としたプライマー層を介在させた摩擦部材等が挙げられる。さらに、(3)上記(1)又は(2)の構成の摩擦部材において、前記バックプレート1において、前記下張り材3を有する側とは反対側にシムを有する摩擦部材も挙げられる。該シムは、一般的に摩擦部材の制振性向上のために用いられるスペーサーである。
摩擦材(上張り材)2の厚みは、耐久性の観点から、好ましくは4〜15mm、より好ましくは5〜14mm、さらに好ましくは5〜12mmである。
また、下張り材3の厚みは、好ましくは1mm以上、より好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。
摩擦面から垂直方向に見たとき、上張り材(摩擦材)2と下張り材3との合計厚みに対する下張り材3の厚みの割合は3〜70%であることが好ましく、5〜60%であることがより好ましく、6〜50%であることがさらに好ましい。
本発明の摩擦部材は、自動車等のディスクブレーキパッドの摩擦部材、自動車等のブレーキライニングの摩擦部材として使用することができる。また、上張り材用摩擦材組成物と本発明の下張り材用摩擦材組成物を目的形状に成形、加工、貼り付け等の工程を施すことにより、クラッチフェーシング、電磁ブレーキ、保持ブレーキ等の摩擦部材としても使用することができる。
本発明の摩擦部材は、その下張り材が、常温におけるせん断強度と、耐クラック性とを共に満足させることができ、且つ耐摩耗性にも優れるため、特に車用の摩擦部材として好適である。
[車]
本発明は、本発明の摩擦部材を搭載した車も提供する。例えば、本発明の摩擦部材を、ディスクブレーキパッド、ブレーキライニング、クラッチフェーシング、電磁ブレーキ、保持ブレーキ等に用いた車等が挙げられる。車としては、大型自動車、中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車、大型自動二輪車及び普通自動二輪車等の自動車が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限を受けるものではない。
実施例及び比較例の各摩擦材試料について、以下の評価方法に従って評価を行った。
[評価方法]
(1)せん断強度の測定
各例で作製したディスクブレーキパッドについて、JIS D4422(2007年)に準拠して、常温(25℃)におけるせん断強度を測定した。
(2)熱伝導率
各例にて上張り材及び下張り材をそれぞれ単独で成形した後、直径50mm、厚み2mmの円柱状に切り出して測定用試料を作製し、2本の金属製の円柱で測定用試料の底面を挟み、大気圧下で、室温(25℃)における温度傾斜法(株式会社アグネ技術センター製の熱伝導率測定装置「ARC−TC−1」)にて測定した。なお、このとき試料に接する2本の金属製の円柱の温度差は13〜20℃、平均温度は25℃であった。
バックプレートの熱伝導率については、公称値を表2に示した。
(3)繰り返し制動におけるバックプレートの耐久性試験及びバックプレートの温度
各例で作製したディスクブレーキパッドを用いてブレーキダイナモ試験を行い、バックプレートの耐久性の評価を行った。評価にあたっては、一般的なピンスライド式のコレット対応のキャリパー、ベンチレーテッドディスクローターを用い、イナーシャ7kgf・m・sの条件で評価を行った。車速65km/h、減速度0.35Gの制動を50回繰り返し、ブレーキディスク温度が600℃まで昇温するサイクルを50回繰り返した後、バックプレート部の外観の欠陥(折損、変形、クラック)の有無を確認し、下記評価基準に従って評価した。
また、バックプレートの温度については、バックプレート中に埋め込んだ熱電対で計測した。
a:バックプレート部の折損、1mmを超える変形、及びクラックの発生がいずれも無い。
b:バックプレート部の折損及び1mmを超える変形は無いが、クラックが発生した。
c:バックプレート部の折損又は1mmを超える変形が生じた。
[ディスクブレーキパッドの作製]
ディスクブレーキパッドの作製にあたり、下記の摩擦材組成物の成分を用意した。表1及び表2中に記載の各成分は、以下のものと同じである。
(結合材)
・フェノール樹脂
(有機充填材)
・カシューパーティクル
・タイヤトレッドゴムの粉砕粉
・NBR粉
(空隙を有する粒子)
・中空ガラス粒子:空隙率75体積%、平均粒子径30μm
・ケイ酸カルシウム粒子:平均粒子径60μm
・γ−アルミナ粒子:平均粒子径200μm
(無機充填材)
・チタン酸カリウム
・酸化ジルコニウム
・マイカ
・硫化スズ
・硫酸バリウム
・水酸化カルシウム
・黒鉛
(繊維基材)
・アラミド繊維(有機繊維):フィブリル化アラミド繊維
(無機繊維)
・鉱物繊維:平均繊維長230±50μm
実施例1〜7及び比較例1
表1に示す配合量に従って各成分を配合し、上張り材用摩擦材組成物を得た。また、表2に示す配合量に従って各成分を配合し、下張り材用摩擦材組成物を得た。
この上張り材用摩擦材組成物と下張り材用摩擦材組成物をそれぞれ別々に「レーディゲ(登録商標)ミキサーM20」(商品名、株式会社マツボー製)で混合し、上張り材用混合物と下張り材用混合物を得た。得られた上張り材用混合物と下張り材用混合物を一体で成形プレス(王子機械株式会社製)にて予備成形した。得られた予備成形物を成形温度140〜160℃、成形圧力30MPa、成形時間5分間の条件で、成形プレス(三起精工株式会社製)を用いて表2に示した材質のバックプレートと共に加熱加圧成形した。得られた成形品を200℃で4.5時間熱処理し、ロータリー研磨機を用いて研磨し、500℃のスコーチ処理を行ってディスクブレーキパッドを得た。なお、実施例及び比較例で得たディスクブレーキパッドは、バックプレートの厚さ6mm、上張り材の厚さ6mm、下張り材の厚さ2mm、摩擦材投影面積52cmである。
得られたディスクブレーキパッドを用いて、前記方法に従って各測定及び評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2020021646
Figure 2020021646
以下は、表2中に記載された、各例に用いたバックプレートの材質である。
Al合金(アルミニウム合金):A5083(Al−Mg系合金)
GFRP:25mmのガラス繊維で複合化したフェノール樹脂(ガラス繊維50質量%)
CFRP:25mmの炭素繊維で複合化したフェノール樹脂(炭素繊維50質量%)
表1中の実施例1〜7より、バックプレートに耐熱性の劣る軽量素材を用い、下張り材には空隙を有する粒子を含有する下張り材を用いたディスクブレーキパッドは、せん断強度が高く、且つ、繰り返し制動を行ってもバックプレートの耐久性が高かった。バックプレートの耐久性が高くなったのは、繰り返し制動後のバックプレートの温度上昇が低減されたことに起因するものと推察する。
一方、空隙を有する粒子を含有しない下張り材を用いた比較例1では、繰り返し制動後のバックプレートの耐久性が大幅に低下した。
本発明の摩擦部材は、繰り返し制動を行ってもバックプレートの温度上昇が小さく、実用的な耐久性を備え、且つ軽量であることから、二輪車又は四輪自動車の制動に用いられているディスクブレーキパッドとして好適である。
1 バックプレート
11 バックプレートの摩擦材が配置される面
12 バックプレートの他方の面
2 摩擦材(上張り材)
3 下張り材

Claims (16)

  1. 鋼より比重の軽い素材を含有するバックプレートの一方の面に摩擦材(上張り材)が下張り材を介して配置された摩擦部材であって、前記下張り材が空隙を有する粒子を含有する摩擦部材。
  2. 前記空隙を有する粒子の空隙率が30体積%以上である、請求項1に記載の摩擦部材。
  3. 前記空隙を有する粒子が、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、珪藻土、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子、中空シリカ粒子、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、γ−アルミナ粒子及びフェノール樹脂バルーンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の摩擦部材。
  4. 前記下張り材における前記空隙を有する粒子の含有量が0.1〜30質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  5. 前記バックプレートが含有する素材の比重が5Mg/m以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  6. 前記バックプレートが、(1)繊維強化樹脂、(2−1)アルミニウム合金、(2−2)アルミニウムもしくはアルミニウム合金中にセラミックス粒子が分散するアルミニウム複合材、(3−1)マグネシウム合金、及び(3−2)マグネシウムもしくはマグネシウム合金中にセラミックス粒子が分散するマグネシウム複合材、からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の摩擦部材。
  7. 前記バックプレートが前記(1)繊維強化樹脂又は前記(2−1)アルミニウム合金を含有する、請求項6に記載の摩擦部材。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の摩擦部材を含むディスクブレーキパッド。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の摩擦部材を搭載した車。
  10. 空隙を有する粒子を含有する、下張り材用摩擦材組成物。
  11. 前記空隙を有する粒子の空隙率が30体積%以上である、請求項10に記載の下張り材用摩擦材組成物。
  12. 前記空隙を有する粒子が、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、珪藻土、中空ガラス粒子、ケイ酸カルシウム粒子、中空シリカ粒子、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、γ−アルミナ粒子及びフェノール樹脂バルーンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項10又は11に記載の下張り材用摩擦材組成物。
  13. さらに有機充填材、無機充填材、繊維基材及び結合材からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項10〜12のいずれか1項に記載の下張り材用摩擦材組成物。
  14. 銅を含有しないか、又は含有していても銅の含有量は銅元素として0.5質量%未満である、請求項10〜13のいずれか1項に記載の下張り材用摩擦材組成物。
  15. 請求項10〜14のいずれか1項に記載の下張り材用摩擦材組成物を成形してなる下張り材。
  16. 請求項15に記載の下張り材を搭載した車。
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